説明

画像形成装置

【課題】潤滑剤均しブレードの摩耗による潤滑剤塗布性能劣化を防止し、潤滑剤均しブレードの塗布性能を長期間適正に維持し、色スジ画像、濃度ムラ画像の発生を防止する画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体3に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置30を備え、潤滑剤塗布装置30は、固形潤滑剤32と、固形潤滑剤32と感光体3とに接触し、潤滑剤を感光体3表面に塗布する潤滑剤供給ローラ31と、感光体3表面に塗布した潤滑剤を均す潤滑剤均しブレード34と、を有し、前記潤滑剤均しブレード34が、トレーリング方向であって、面を感光体3に当接している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体表面に潤滑剤を塗布して潤滑剤の薄層を形成する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置における画像形成工程は、光導電現象を利用して像担持体としての感光体上に静電潜像を形成し、この静電潜像に着色したトナー微粒子を静電気力を利用して付着させて可視像化する工程をいう。このような電子写真方式を採用した画像形成装置においては、通常、その主要部材である感光体の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置が設けられている。
近年、複写機、プリンターのカラー化、高速化、高画質化の進展とともに、電子写真方式の画像形成装置では、4連タンデム方式の画像形成装置が主流となってきている。また、環境意識への高まりから、リサイクル、高信頼性、高寿命化もますます重要になってきている。さらに、オフィス環境への配慮から、オゾン発生量、粉塵発生量に関しても、意識が高まっている。
そのために、画像形成装置では、帯電部材として、オゾン発生量が少ない帯電ローラ方式が採用されるものが多い。さらに、高寿命化を狙って、感光体に微小ギャップをもって、対向する帯電ローラが採用されることもある。また、高画質化への要求から、帯電ローラに帯電電流が十分に流れ帯電電位の安定する交流電圧を印加するものも多くなってきている。帯電ローラに、交流電圧を印加すると、帯電電流により、感光体表面が破壊されてしまうために、感光体表面保護のために、感光体に潤滑剤を塗布するようになってきている。
また、潤滑剤塗布により、感光体表面摩擦係数を下げてクリーニングブレードのエッジの挙動を安定させて、クリーニング性能を向上させることも可能となる。潤滑剤塗布機構としては、一般に、棒状の潤滑剤を、スプリング等でブラシローラに押し付けて、ブラシローラにより削り取り、感光体表面へと塗布し、可撓性のブレードで薄膜化する機構となっている。また、潤滑剤塗布の安定化のために、感光体クリーニング装置の下流側に潤滑剤塗布装置を設けることも多くなった。こうした感光体クリーニング装置の下流側潤滑剤塗布装置では、感光体クリーニング装置とは別に可撓性ブレードを潤滑剤塗布用に搭載する。
【0003】
そこで、従来は、例えば、特許文献1では、潤滑剤を感光体表面に塗布する潤滑剤塗布部材と、感光体表面に対してカウンター方向で当接し、感光体表面上の潤滑剤を圧着・伸展する潤滑剤均しブレードとを有する潤滑剤塗布装置において、感光体表面と潤滑剤均しブレードとが当接する箇所よりも感光体表面移動方向下流側の感光体表面と対向する面である潤滑剤均しブレード下方面と、上記箇所よりも感光体表面移動方向上流側の感光体表面と対向する面である潤滑剤均しブレード先端面との間の稜線部aの角度が90°乃至略90°であり、感光体表面の上記箇所における接線と上記先端面とでなす角が85°以上である潤滑剤塗布装置が開示されている。
また、特許文献2では、クリーニングブレードを感光体1表面に対してカウンター方向から、潤滑剤均しブレードを感光体表面に対してトレーリング方向から当接させ、感光体表面に残留した残留トナーをクリーニングブレードによって除去し、クリーンな状態となった感光体表面に、ブラシローラにより潤滑剤が塗布され、下流側で潤滑剤均しブレードで均されることにより、潤滑剤の薄層とする潤滑剤塗布装置が開示されている。
また、特許文献3では、像担持体の回転方向上流側から、像担持体表面の転写残トナーを除去するための像担持体とカウンター方式で当接するクリーニングブレードと、像担持体表面に潤滑剤を塗布するための潤滑剤と塗布部材を備えた潤滑剤塗布装置と、像担持体表面に塗布された潤滑剤を展延して薄層にするための像担持体にトレーリング方式で当接する潤滑剤均しブレードとを順に有するクリーニング装置を備え、画像形成終了後に像担持体を通常の回転方向とは逆方向に回転する駆動手段と、前記潤滑剤均しブレードの下流側に像担持体に当接するシート状の汚染防止部材を備える画像形成装置が開示されている。
またさらに、特許文献4では、潤滑剤塗布装置は、潜像を担持する像担持体の表面に塗布するために該像担持体の表面及び表面近傍に保持された潤滑剤と、前記潤滑剤を前記像担持体の表面に塗布する塗布ブレードと、を備えた潤滑剤塗布装置において、(イ)前記潤滑剤が、体積平均粒径:0.1〜10μmの微粒子状の潤滑性物質で構成され、且つ、(ロ)前記塗布ブレードが、前記像担持体1の回転方向に対してトレーリング方向であって、前記像担持体1に、当接角(β):95°〜170°で当接する方向に支持されているものとする潤滑剤塗布装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した潤滑剤塗布装置、画像形成装置では、潤滑剤均しブレードが、感光体と潤滑剤均しブレードのエッジを接触させて摺動しているので、時間が経つと、感光体に接触する潤滑剤均しブレードのエッジが摩耗して、感光体への潤滑剤塗布性能が劣化して、潤滑剤漏れにより、帯電ローラ表面が潤滑剤により汚れて、帯電ローラの表面の電気抵抗が上昇し、色スジ画像を発生するという問題点がある。
さらに、感光体上の潤滑剤塗布不足により、感光体の保護作用が不十分になり、感光体表面にトナーがフィルミングして、濃度ムラ画像を発生させるという問題点がある。
さらに、今までの潤滑剤均しブレードをトレーリング方式で当接し、かつ腹当たりで当接する構成は、通常のエッジ当接に比べて潤滑剤均しブレード摩耗を低減できクリーニング手段の高耐久化が可能である反面、異物を挟み込み易いことから像担持体への傷発生、トナー・潤滑剤の局所的なすり抜け、およびそれに付随して発生する局所的な帯電ローラ汚れなどの他のプロセス部品の汚染、さらにはすり抜けによる異常画像が発生しやすいという問題点がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その課題は、潤滑剤均しブレードの摩耗による潤滑剤塗布性能劣化を防止し、長期にわたり、潤滑剤均しブレードの塗布性能を適正に維持して、色スジ画像、濃度ムラ画像の発生を防止する画像形成装置を提供する。
また、その課題は、潤滑剤均しブレードにおける異物挟み込みによる異常の発生を防止し、さらに、クリーニング手段となるクリーニングブレードの高耐久化によるクリーニング装置、画像形成装置の高寿命化することができる画像形成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を達成するために、以下のような解決するための手段を有する。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、像担持体表面に当接するクリーニング部材を備えたクリーニング装置と、クリーニング部材に対して像担持体表面の移動方向下流に配置された潤滑剤塗布装置とを備える画像形成装置において、前記潤滑剤塗布装置は、固形潤滑剤と、前記像担持体に潤滑剤を供給する潤滑剤供給ローラと、前記潤滑剤供給ローラに対して像担持体表面の移動方向下流に配置されたトレーリング方式で、かつ、腹当たり当接の潤滑剤均しブレードと、を有し、前記像担持体は、常時又は特定の条件下で、前記像担持体の動作停止後に作像時と逆方向への表面移動動作を行い、かつ、その逆方向への表面移動距離が潤滑剤供給ローラと潤滑剤均しブレードの像担持体表面上の当接位置間最短距離以上であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記潤滑剤均しブレードが、像担持体中心方向を向いた方向に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記像担持体が、その逆方向への表面移動距離が潤滑剤供給ローラと潤滑剤均しブレードの像担持体表面上の当接位置間最長距離以上であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記像担持体における逆方向への表面移動距離が、現像ローラと帯電ローラとの像担持体表面上の当接位置間最短距離以下であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記像担持体に供給される潤滑剤が、少なくとも脂肪酸金属塩(A)を含む潤滑剤であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記脂肪酸金属塩(A)が、ステアリン酸亜鉛であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記像担持体に供給される潤滑剤が、少なくとも無機潤滑剤(B)を含む潤滑剤であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記無機潤滑剤(B)が、窒化ホウ素であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記像担持体に供給される潤滑剤が、脂肪酸金属塩(A)と無機潤滑剤(B)の両方を含むことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記潤滑剤が、脂肪酸金属塩(A)にステアリン酸亜鉛を無機潤滑剤(B)に窒化ホウ素を用いることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記帯電装置が、接触帯電ローラを配置していることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記帯電装置が、像担持体に微小な隙間をもって対向する帯電ローラを配置していることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、帯電ローラに対して直流電圧に交流電圧を重畳する電圧を印加していることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、少なくとも前記像担持体と、前記潤滑剤塗布装置とを一体に構成し、着脱可能なプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明における画像形成装置では、潤滑剤均しブレードの摩擦による潤滑剤塗布性能の劣化を防止し、長期にわたり潤滑剤均しブレードの塗布性能を適正に維持し、色スジ画像、濃度ムラ画像の発生を防止することが可能となる。
また、異物挟み込みおよびそれによって生じる異常を解消でき、さらに、潤滑剤均しブレード摩耗を低減でき、さらに、クリーニングブレードを備えるクリーニング装置の高耐久化で、画像形成装置全体の高寿命化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】4つのプロセスカートリッジのうち1つを拡大して、その構成を示す概略図である。
【図3】本発明の画像形成装置がプロセスカートリッジを配置する状態を説明する図である。
【図4】帯電ローラの構成を示す図である。
【図5】従来の潤滑剤塗布装置を備える画像形成装置の構成を示す図である。
【図6】従来の潤滑剤塗布装置の潤滑剤均しブレードが感光体に接触している部分の経時における変化を模式的に示す図である。
【図7】本発明の画像形成装置が備える潤滑剤塗布装置の一つ実施形態の構成を示す図である。
【図8】本発明の画像形成装置が備える潤滑剤塗布装置の潤滑剤均しブレードの当接する状態を示す図である。
【図9】本発明の画像形成装置が備える潤滑剤塗布装置の他の実施形態の構成を示す図である。
【図10】本発明の画像形成装置が備える潤滑剤塗布装置で、感光体と潤滑剤均しブレードとの角度示す図である。
【図11】感光体と潤滑剤均しブレードとの間に異物を挟み込んだ状態を示す図である。
【図12】感光体を逆方向に動作させたときの異物の状態を説明する図である。
【図13】感光体を逆方向に動作させ、異物を潤滑剤供給ローラに接触させたときの状態を説明する図である。
【図14】感光体を逆方向に動作させ、異物を潤滑剤供給ローラに接触させたときの他の状態を説明する図である。
【図15】本発明の画像形成装置における移動動作を説明する図である。
【図16】本発明による画像形成装置が備える潤滑剤塗布装置の他の実施形態を示す図である。
【図17】本発明の画像形成装置が用いるトナーの球形度を説明する図であり、(a)は形状係数SF−1、(b)は形状係数SF−2を説明するための図である。
【図18】本発明の画像形成装置が用いるトナーの形状を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における実施の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
【0011】
以下、図を用いて発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の構成を示す図である。
ここでは、複数の感光体3K、3M、3C、3Yを有する画像形成装置1で説明するが、この形態の画像形成装置1に限定するものではない。さらに、ここでは、それぞれの感光体3K、3M、3C、3Yのトナー量に応じて制御するが、プロセスカートリッジ2がすべて同じ形態であり、各々の構成を限定せずに説明する。
本発明の画像形成装置1は、上の方から、トナー画像を形成する像担持体である感光体3等を有する画像形成部6と、そして、その下に給紙装置60とが配置されている。その他に、画像形成部の上方に、画像が形成された記録部材9を積載する排紙トレイ91が配置されている。
画像形成装置1は、その中央部に画像形成部6が配置されている。画像形成部6では、その内部の略中央に、作像ユニットとしてのプロセスカートリッジ2をイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーに対応した4つを並列に転写装置50に沿ってタンデム型に配列している。その転写装置50には、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性材料からなり、中抵抗に調整された基体からなる無端状ベルトで、4つのローラ531、532、533、534に掛け回して支持され、図中矢印A方向に回転駆動するである中間転写体である中間転写ベルト51を備えている。
また、4つのプロセスカートリッジの下方には、帯電した各感光体3の表面に各色の画像データに基づいて露光をし、潜像を形成する露光装置4が備えられている。中間転写ベルト51を挟んで、各感光体3と対向する位置には、感光体3上に形成されたトナー像を中間転写ベルト51上に一次転写する一次転写装置として一次転写ローラ52がそれぞれ配置されている。一次転写ローラ52は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。
【0012】
中間転写ベルト51の支持ローラ532で支持された部分の外側には、二次転写装置として二次転写ローラ54が圧接されている。二次転写ローラ54は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。二次転写ローラ54と中間転写ベルト51との接触部が二次転写部であり、中間転写ベルト51上のトナー像が記録部材9に転写される。
中間転写ベルト51の支持ローラ531で支持された部分の外側には、二次転写後の中間転写ベルト51の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置55が設けられている。
二次転写部の上方には、記録部材9上のトナー像を記録部材9に半永久的に定着させる定着装置70が備えられている。定着装置70は、定着ローラ71と、これに対向し、圧接して配置される、内部にハロゲンヒータを有する加圧ローラ72とから構成されている。この他に、定着ローラ71の代わりに、図示しないが、内部にハロゲンヒータを有する加熱ローラ及び定着ローラに巻き掛けられた無端の定着ベルトを用いても良い。
画像形成装置の下部には、記録部材9を載積し二次転写部に向けて記録部材9を送り出す給紙装置60が備えられている。
【0013】
図2は、4つのプロセスカートリッジのうち1つを拡大して、その構成を示す概略図である。いずれのプロセスカートリッジでも同様の構成であるので、この図においては、色の区別を示すY、M、C、Kの表示を省略する。各プロセスカートリッジは感光体3を有し、各感光体3の周りには、感光体3表面に電荷を与える帯電装置10、感光体3表面に形成された潜像を各色トナーで現像してトナー像とする現像装置40、感光体3表面に潤滑剤32を塗布する潤滑剤塗布装置30、トナー像転写後の感光体3表面のクリーニングをするクリーニング装置20がそれぞれ配置されている。
図2に示した各要素を画像形成装置本体にそれぞれ別個に組み付けてもよいが、感光体3と、帯電装置10、現像装置40、クリーニング装置20、潤滑剤塗布装置30のいずれか1つ以上を一体的に支持していて、画像形成装置1に着脱可能になっている。本実施形態では、少なくとも、感光体3と、潤滑剤塗布装置30とを備えていることにより、セット性、メンテナンス性に優れ、かつ位置精度が良くなる。
【0014】
図3は、本発明の画像形成装置がプロセスカートリッジを配置する状態を説明する図である。
図3に示すように、ここでは、本発明の画像形成装置1の本体筐体102に設けられている前面カバー103を開放した状態を示している。この前面カバー103を開放することにより、プロセスカートリッジ2と廃トナー回収容器46とが現われ、プロセスカートリッジ2や中間転写ベルト51及び廃トナー回収容器46の交換等やその他のメンテナンスを行うことができる。中間転写ベルト51と支持ローラ531、532、533、534とは、ベルトケース50a内に収納されてとしてユニット化されている。
さらに、この転写装置50のユニット化された一部の下側部分に並列に配置されたプロセスカートリッジ2Y、2M、2C、2Kが設けられている。
【0015】
感光体3は、アモロファスシリコーン、セレン等の金属物質を用いる感光体3、または、有機感光物質を用いる感光体3がある。ここでは、有機感光体で説明する。感光体3としては、導電性支持体上に、フィラー分散した樹脂層、電荷発生層及び電荷輸送層を有する感光層、その表面にフィラーを分散させた保護層を有する。
感光層は電荷発生物質と電荷輸送物質を含む単層構成の感光層でも構わないが、電荷発生層と電荷輸送層で構成される積層型が感度、耐久性において優れている。
電荷発生層は、電荷発生能を有する顔料を必要に応じてバインダー樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。結着樹脂としてはポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等があげられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100質量部に対し0〜500質量部、好ましくは10〜300質量部が適当である。
また、電荷輸送層は、電荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。結着樹脂としてはポリスチレン、スチレン−アクリルニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
また、保護層が感光層の上に設けられることもある。保護層を設け、耐久性を向上させることによって、本発明の高感度で異常欠陥のない感光体3を有用に用いることができる。
保護層に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。中でも、ポリカーボネートもしくはポリアリレートが最も良好に使用できる。保護層にはその他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれらの樹脂に酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、シリカ等の無機フィラー、また有機フィラーを分散したもの等を添加することができる。保護層中のフィラー濃度は使用するフィラー種により、また感光体3を使用する電子写真プロセス条件によっても異なるが、保護層の最表層側において全固形分に対するフィラーの比で5質量%以上、好ましくは10質量%以上、50質量%以下、好ましくは30質量%以下程度が良好である。
【0016】
帯電装置10は、タングステン、モリブデン等の細い金属ワイヤー、または、これらの表面に金属めっきしたワイヤーをアルミニウム製のケース内に張架したコロトロン方式、または、アルミニウム製のケースにグリッドになる金属製のワイヤーを張架しているスコロトロン方式の放電チャージャー方式を用いる。その他に、回転するローラを感光体に接触又は微小の隙間を設けて非接触に対向させるローラ方式がある。いずれの方式でも良い。
図4は、帯電ローラの構成を示す図である。
帯電部材として導電性芯金の外側に中抵抗の弾性層を被覆して構成される帯電ローラ11を備える。帯電ローラ11は、電源に接続されており、所定の電圧が印加される。帯電ローラ11は、感光体3に対して接触して配置される。接触していても、円形形状の断面は、感光体3に近接する部分を有している。感光体3に近接している部分で、放電して、感光体3を帯電させることができる。本発明では帯電ローラ11表面に接触してクリーニングする接触帯電ローラ12を搭載するので、オゾンの発生が少なくなり環境に配慮する現在のニーズに適合している。
【0017】
この帯電ローラ11は、中心に金属製芯金による軸部111、その外側に抵抗調整層112と最外層に表面層113とを有する構造をしている。軸部111は、例えば、直径が8〜20mmのステンレス、アルミニウムの高い剛性と導電性を有している金属製又は1×10Ω・cm以下、好ましくは1×10Ω・cm以下で高い剛性を有する導電性の樹脂等で構成される。
抵抗調整層112は、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmの体積抵抗率で、1〜2mm程度の厚さにすることが好ましい。
表面層113は、1×10Ω・cm〜1×1012Ω・cmの体積抵抗率で、10μm程度の厚さが好ましい。表面層の体積抵抗率は、抵抗調整層112の電気抵抗率より高くすることが好ましい。ここで、帯電ローラ11は、抵抗調整層112と表面層との2層構造で示したが、特にこの構造に限定されるものではなく、単層でも3層であっても良い。
抵抗調整層112は、樹脂組成物を押出成形又は射出成形等により芯金31の周面に設けることで形成される。また、抵抗調整層112が経時で変形し、感光体ドラム1と帯電ローラ11との間隙が変化するのを防ぐため、抵抗調整層112のJIS−D硬度は45度以上とする。
抵抗調整層112に用いられる熱可塑性樹脂は、成形後のJIS−D硬度を保持することができれば特に限定するものでないが、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)及びその共重合体(AS、ABS等)等の汎用樹脂を用いる方が、成形加工が容易であり好ましい。
電気抵抗の調整のために、高分子型イオン導電剤、カーボンブラック、金属粉等の導電材を用いることができる。
【0018】
帯電ローラ11は、電源に接続されており、所定の電圧が印加される。その電圧は、直流(DC)電圧のみでもよいが、DC電圧に交流(AC)電圧を重畳させた電圧であることが好ましい。AC電圧を印加することにより、感光体ドラム1表面をより均一に帯電することができる。本実施形態では、DC電圧にAC電圧を重畳させている。帯電ローラ11を感光体3に接触させて、感光体3を帯電させるもので、この接触式の帯電装置10は、従来用いられているコロナ帯電方式に比べて、放電生成物の発生量が極めて少ない、印加電圧が低いため電源のコストが小さくなる、電気絶縁の設計が行いやすい等の利点を有している。もちろん、上記のオゾン、窒素酸化物などによる不具合も低減する。
また、帯電ローラ11は、感光体ドラム1に対して微小な間隙をもって配設される。この微小な間隙は、帯電ローラ11の両端部の非画像形成領域に一定の厚みを有するスペーサ部材を巻き付けるなどして、スペーサ部材の表面を感光体ドラム1表面に当接させることで、設定することができる。
スペーサ部材は、帯電ローラ11は、微小な間隙を設けて、感光体3に対して非接触で設けても良い。この場合、帯電ローラ11の両端部にフィルムを巻きつけてスペーサとしている。このスペーサは、感光体3の感光面に接触させ、帯電ローラ11と感光体3の画像領域にある一定の微小ギャップを得るようになっている。印加バイアスは、AC重畳タイプの電圧を印加して、帯電ローラ11と感光体3との微小ギャップに生じる放電により、感光体3を帯電させる。さらに、軸部111をスプリング等で加圧することで、微小ギャップの維持精度が向上する。
さらに、スペーサ部材を帯電ローラ11と一体成型にしてもよい。このとき、ギャップ部分は、すくなくともその表面を絶縁体にする。このようにすることにより、ギャップ部分で放電をなくし、ギャップ部分に放電生成物が堆積し、放電生成物の粘着性により、トナーがギャップ部分に固着し、ギャップが広がることがなくなる。
【0019】
現像装置40は、感光体3と対向する位置に、図示しないが内部に磁界発生手段を備える現像ローラ41が配置されている。現像ローラ41の下方には、図示しないトナーボトルから投入されるトナーを現像剤と混合し、攪拌しながら現像ローラ41へ汲み上げる機構を併せて有する2つの攪拌・搬送スクリュー43、44が備えられている。現像ローラ41によって搬送されるトナーと磁性キャリアからなる現像剤は、規制部材42によって所定の現像剤層の厚みに規制され、現像ローラ41に担持される。現像ローラ41は、感光体3との対向位置において同方向に移動しながら、現像剤を担持搬送し、トナーを感光体3の潜像面に供給する。
また、図1に示しているが、未使用のトナーが収納された各色のトナーカートリッジ45Y、45C、45M、45Kが、着脱可能に感光体3上部の空間に収納される。図示しないモーノポンプやエアーポンプなどのトナー搬送手段により、各現像装置40に必要に応じトナーを供給するようになっている。消耗の多いブラックトナー用のトナーカートリッジ45Kを、特に大容量としておくことも可能である。
【0020】
クリーニング装置20は、クリーニングブレード21が感光体3と当接・離間する機構を備え、画像形成装置本体の制御部にて、任意に当接・離間させることができる。クリーニングブレード21をカウンタ方式で、感光体3に当接し、これによって、感光体3上に残留するトナー、汚れとして付着している記録部材9のタルク、カオリン、炭酸カルシウム等の添剤を感光体3から除去してクリーニングする。除去したトナー等は、廃トナー回収コイル22で、廃トナー収納容器46に搬送し、貯留する。
【0021】
潤滑剤塗布装置30は、固定されたケースに収容された固形潤滑剤32と、固形潤滑剤32に接触して潤滑剤を削り取り、感光体3に塗布する潤滑剤供給ローラ31と、潤滑剤供給ローラ31で塗布された潤滑剤を均す潤滑剤均しブレード34を備える。潤滑剤供給ローラ31は、少なくとも1つは設ける。複数設けても良いが、ここでは、1つの潤滑剤供給ローラ31で説明する。固形潤滑剤32は、直方体状に形成されており、加圧バネ33によって潤滑剤供給ローラ31側に付勢されている。固形潤滑剤32は潤滑剤供給ローラ31によって削り取られ消耗し、経時的にその厚みが減少するが、加圧バネ33で加圧されているために常時潤滑剤供給ローラ31に当接している。潤滑剤供給ローラ31は、回転しながら削り取った潤滑剤を感光体3表面に塗布する。感光体3に塗布する潤滑剤の塗布量は、潤滑剤供給ローラ31の回転数で調整する。回転数が早くなるにつれて、固形潤滑剤32から削り取る量が潤滑剤の量が増加し、感光体3に塗布する塗布量は増加する。逆に、回転数が遅くなるにつれて、固形潤滑剤32から削り取る量が減少し、感光体3に塗布する塗布量は減少する。潤滑剤供給ローラ31の回転方向は、図2に示す感光体3の移動方向に対し順方向であることが好ましいが、逆方向に回転してもよい。
また、上記潤滑剤供給ローラ31による潤滑剤塗布位置に対して移動方向の下流側の感光体表面に潤滑剤均し手段としての潤滑剤均しブレード34を当接させている。潤滑剤均しブレード34は弾性体であるゴムから構成されているものであり、感光体3の移動方向に対してトレーリング方向に当接してある。固形潤滑剤32に接触して潤滑剤を削り取り、感光体3に塗布する潤滑剤供給ローラ31のブラシ繊維の太さは、3〜8デニールが好ましく、ブラシ繊維の密度は2万〜10万本/inch
が好ましい。ブラシ繊維の太さが細すぎると、潤滑剤供給ローラ31が感光体3表面に当接したときに毛倒れを起こしやすくなり、逆にブラシ繊維が太すぎると繊維の密度を高くすることができなくなる。また、ブラシ繊維の密度が低いと感光体3表面に当接するブラシ繊維の本数が少ないため、潤滑剤を均一に塗布することができず、逆にブラシ繊維の密度が高すぎると繊維と繊維の隙間が小さくなり、掻き取った潤滑剤の粉体の付着量が減るため、塗布量が不足してしまう。
そこで、毛倒れを起こりにくくするためのブラシ繊維の太さと、潤滑剤の均一な塗布を効率的に行うことができるブラシ繊維の密度とを有する、上記設定範囲の潤滑剤供給ローラ31とする。
【0022】
またさらに、この画像形成装置1の潤滑剤は、脂肪酸金属塩(A)と、無機潤滑剤(B)を含有している。
脂肪酸金属塩(A)が、帯電電流により破壊されて、感光体3の表面が破壊されるのを防止すると同時に、帯電電流では破壊されない無機潤滑剤により、潤滑作用が維持されるため、感光体3のクリーニングを良好に維持することが可能となる。
脂肪酸金属塩(A)の例としては、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレインサン銅、オレイン酸鉛、オレイン酸マンガン、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸鉛、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプリン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウム及びそれらの混合物があるが、これに限るものではない。また、これらを混合して使用してもよい。本発明においては、中でもステアリン酸亜鉛が特に感光体への成膜性に優れることから、最も好ましく用いられる。
本発明における無機潤滑剤(B)とは、自身が劈開して潤滑する、或いは内部滑りを起こす無機化合物のことを指す。具体的な物質例としては、タルク、マイカ、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、カオリン、スメクタイト、ハイドロタルサイト化合物、フッ化カルシウム、グラファイト、板状アルミナ、セリサイト、合成マイカなどがあるがこれに限るものではない。中でも窒化ホウ素は、原子がしっかりと組み合った六角網面が広い間隔で重なり、層間に働く力は弱いファンデルワールス力のみであるため、容易に劈開、潤滑することから、本発明においては最も好ましく用いられる。なお、これらの無機潤滑剤は疎水性付与等の目的で、必要に応じて表面処理がなされていても良い。
本発明の画像形成装置では脂肪酸金属塩がステアリン酸亜鉛の物質であることにより感光体3への成膜性、潤滑性、保護性に優れさらに、無機潤滑剤が窒化ホウ素なので、より潤滑性に優れていて、脂肪酸金属塩(A)と無機潤滑剤(B)の両方を塗布又は付着させる工程を行うことでクリーニングに関してさらに大きな効果が得られる。
【0023】
図5は、従来の潤滑剤塗布装置を備える画像形成装置の構成を示す図である。
図5に示すように、感光体3及び潤滑剤塗布装置30を含むプロセスカートリッジ2のうち、潤滑剤塗布装置30が感光体3のクリーニング装置20の下流に設けられていることを表わしている。このプロセスカートリッジ2では、高画質化、高寿命を狙い、感光体3にギャップを持って対向し、交流電圧が印加される帯電ローラ11が採用されている。
このことにより帯電ローラ11の表面に感光体3からトナー等の汚れが付着しにくくなり帯電ローラ11の汚れを抑制し長寿命化がはかれる。さらに、帯電装置10として、直流電圧に交流電圧を重畳した帯電ローラが搭載されているため、帯電部材に対し交流電圧を印圧することにより、帯電電流が十分に流れ感光体3に帯電電位が安定し高画質な画像が得られる。
【0024】
図6は、従来の潤滑剤塗布装置の潤滑剤均しブレードが感光体に接触している部分の経時における変化を模式的に示す図である。潤滑剤均しブレード34と感光体3の接触部36が潤滑剤均しブレード34のエッジで接触している部分を拡大して、経時における状態の変化を表わしている。(a)で表したような画像形成装置1では、潤滑剤均しブレード34は、感光体3と潤滑剤均しブレード34のエッジを接触させて、感光体3の回転によって、摺動している。この接触摺動により、時間が経つと、(b)も表したように、感光体3と接触する潤滑剤均しブレード34のエッジが摩耗する。潤滑剤均しブレード34のエッジが摩耗すると、潤滑剤が漏れたり、潤滑剤の塗布が不十分になり塗布不足が発生したりして、潤滑剤塗布性能が劣化する。潤滑剤が漏れると、帯電ローラ11の表面が潤滑剤で汚れ、ローラ抵抗が上昇して色スジ画像を発生させる。また、潤滑剤の塗布が不十分で、潤滑剤塗布不足になると、感光体3の保護作用が不十分になり、帯電電流による感光体3の破壊が進行し、感光体3にフィルミングして、濃度ムラ画像が発生する。
【0025】
図7は、本発明の画像形成装置が備える潤滑剤塗布装置の一つ実施形態の構成を示す図である。図7に示すように、感光体3に潤滑剤均しブレード34のブレード面で接触していることを示している。この画像形成装置1では、潤滑剤塗布安定化のために、潤滑剤塗布装置30が感光体3の回転方向の下流側に設けられている。感光体3の回転方向に対して、感光体3の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置20の上流側に潤滑剤塗布装置30が設けられていると画像面積が増加し潤滑剤と感光体3の表面との接触面積が減少し、潤滑剤塗布不足が起こる。しかし、本発明の画像形成装置1では感光体3の回転方向に対して、感光体3のクリーニング装置20の下流側に潤滑剤塗布装置30が設けられているため、画像面積率による感光体3への潤滑剤供給過不足がなく安定して潤滑剤塗布が可能となる。
この潤滑剤塗布装置30は、固形潤滑剤32を、スプリング等の加圧バネ33で潤滑剤供給ローラ31に所定の圧力で押し付けて、潤滑剤供給ローラ31の回転によって潤滑剤を削り取り、感光体3表面に塗布して、ブラシ下流側のポリウレタン等の材質の可撓性の潤滑剤均しブレード34にて薄膜化している。
また、潤滑剤均しブレード34は、トレーリング方向から感光体に当接している。トレーリング方向から潤滑剤均しブレード34を当接させると、潤滑剤を感光体から掻き落すことが少なく潤滑剤塗布効率がよい。
【0026】
図8は、本発明の画像形成装置が備える潤滑剤塗布装置の潤滑剤均しブレードの当接する状態を示す図である。
可撓性を有する潤滑剤均しブレード34を、トレーリング方向に当接させて、潤滑剤均しブレード34の面を感光体3に接触させている。
そのため、感光体3との接触面積が、潤滑剤均しブレード34のエッジ分での接触時よりも、大幅に大きくなり、潤滑剤均しブレード34の接触圧力が、潤滑剤均しブレード34のエッジ分での接触時よりも、大幅に小さくなるので、感光体3の回転によって、潤滑剤均しブレード34と感光体3とが接触摺動しても、潤滑剤均しブレード34が摩耗することがない。潤滑剤均しブレード34が摩耗しないので、長期にわたって、潤滑剤の漏れや潤滑剤の塗布不足の発生を防止でき、潤滑剤の塗布性能を良好に維持可能となる。
また、この画像形成装置1は、クリーニングブレード21のエッジ分への異物挟み込み防止のために、感光体3の停止時、感光体3が作像時とは逆に回転する。こうすると正回転時にカウンター方向から当接していたクリーニングブレード21のエッジに対流していた異物等を除去できるので、ブレードエッジへの異物挟み込みによるクリーニング不良が発生した場合でも、逆転時、異物がエッジから除去されるのでクリーニング不良を防ぐことが可能となる。
さらに、潤滑剤均しブレード34が、潤滑剤均しブレード34の面で感光体3に接触しているので、感光体逆転時にも、潤滑剤均しブレード34がめくれて画像形成装置1が破損することはない。
【0027】
図9は、本発明の画像形成装置が備える潤滑剤塗布装置の他の実施形態の構成を示す図である。
ここに示すプロセスカートリッジ3は、感光体3と、この感光体3上に付着した転写残トナー等を除去するクリーニング部材となるクリーニングブレード21、クリーニングブレード21で掻き取った転写残トナー等の飛散を防止する飛散防止シート23、転写残トナー等を搬送する粉体搬送コイル24とを備えるクリーニング装置20と、潤滑剤供給ローラ31、固形潤滑剤32、この固形潤滑剤32を保持する固形潤滑剤保持部材35、固形潤滑剤32を潤滑剤供給ローラ31に押圧するための加圧バネ33、感光体3に供給された潤滑剤を薄膜塗布して潤滑剤を均す潤滑剤均しブレード34とを備える潤滑剤塗布装置30と、感光体3の表面を一様に帯電する帯電ローラ11、帯電ローラを清掃する帯電クリーナローラ12と備える帯電装置10と、前記各部品等を直接または間接的に保持する枠体201を備えたプロセスカートリッジ2である。
図9で分かるように、クリーニングブレード21でクリーニング後の感光体3の表面に潤滑剤供給ローラ31で潤滑剤を供給することで転写残トナー等の異物の影響なく潤滑剤をムラなく供給することが可能となる。
これにより、ユーザの使用条件の中で転写残トナーが最も多くなる高画像面積の連続出力の条件においても感光体3の表面に潤滑剤を安定して供給することが可能となりクリーニングブレード21の機能を損なわずにクリーニング不良による通紙方向のスジ状汚れ画像の発生を抑えることが可能となり、画像形成装置1、プロセスカートリッジ2におけるクリーニング性の高機能化、高信頼化させることができる。
また、感光体3にムラなく潤滑剤を塗布することで、同時にクリーニングブレード21の耐久性を上げて、クリーニング装置20の使用期間となる寿命の長寿命化にも繋がる。
【0028】
また、図のように潤滑剤均しブレード34をトレーリング方式かつエッジよりも手前の面が主に接触する腹当たり方式を用いることで、潤滑剤均しブレード34の接触面圧を小さくすることが可能となり、潤滑剤均しブレード34の摩耗する量を従来よりも大きく減らすことができる。
具体的には、同じ当接線圧20g/cmに設定して、潤滑剤均しブレード34をエッジで当接させると、感光体3の表面の移動距離が約80kmでは、潤滑剤均しブレード34の摩耗量は60〜100μmm程度の摩耗深さ(図の感光体3から離れる方向の摩耗距離)である。これに対して、同じ当接線圧で腹当たり方式を用いた場合は、感光体3の表面の移動距離約200kmでは、摩耗量は5μm以下の摩耗深さであり大きく改善することが可能である。
また、図9のように、潤滑剤均しブレード34の方向(断面における感光体3による撓みがない状態での潤滑剤均しブレード34の長手方向)を概略感光体3の中心に向ける配置とすることで、潤滑剤均しブレード34の配置面積を小さくでき、潤滑剤塗布装置20の省スペース化が可能となる。
図9では、潤滑剤供給ローラ31にブラシローラを用いている。ブラシローラを用いることで潤滑剤供給ローラ31の回転方向をカウンタ方向で回した場合にも感光体3の回転トルクを特別に大きくすることなく、潤滑剤を供給することが可能である。
また、潤滑剤供給ローラ31は発泡ポリウレタンローラであっても良い。この場合、回転トルクは大きくなるが、特に潤滑剤をムラなく供給できるためより効率よく潤滑剤を供給することが可能となる。
潤滑剤供給ローラ31の回転方向はカウンタ方向に限定されるものではない。図のように潤滑剤供給ローラ31をカウンタ方向で回転させる場合には潤滑剤の供給と同時に感光体3の表面の付着物の除去の効果が大きくなる。逆に順方向に回転させる場合には感光体3の回転トルクの低下による省エネ化に対して効果がある。
【0029】
図10は、本発明の画像形成装置が備える潤滑剤塗布装置で、感光体と潤滑剤均しブレードとの角度示す図である。
図10に示すように、腹当たり当接では、感光体3と潤滑剤均しブレード34との角度θが非常に小さくなるため、異物が挟まり易く、かつ潤滑剤均しブレード34のエッジで弾き落とす作用もなく、挟み込んだ異物が落ちにくい。
とくに、感光体3を画像を形成する順方向に回転させているままでは、異物がさらに感光体3と潤滑剤均しブレード34との狭い部分に入り込んでいって、固くなり、感光体3又は潤滑剤均しブレード34に固着し、感光体3に傷を付けたり、露光しても表面電位が低下せず異常画像の原因となることがある。
図11は、感光体と潤滑剤均しブレードとの間に異物を挟み込んだ状態を示す図である。
異物は、図11の丸の中に示すように、感光体3と潤滑剤均しブレード34との狭い部分に入り込んでいっている状態を示している。
上述したように、感光体3と潤滑剤均しブレード34との間は、狭い角度θになっていて、一端挟まった異物の、この間からの脱出は非常に困難である。
図12は、感光体を逆方向に動作させたときの異物の状態を説明する図である。
図12の丸の中に示すように、感光体3の逆方向動作時では、感光体3と潤滑剤均しブレード34に挟まった異物は、逆方向動作によってほとんどが感光体3に付着して移動する。
このときに逆方向動作による移動量が、後述する図15のL1より小さい場合、つまり、異物が潤滑剤供給ローラ31に達する前に、感光体3の逆方向への移動を中止すると、この間で他の部材に接触することがないために、感光体3上に付着した感光体3と潤滑剤均しブレード34に挟まっていた異物は感光体3から落ちずに、次回の通常動作で再度感光体3と潤滑剤均しブレード34との間に挟みこむことになる。この場合、異物は図11と図12の状態を繰り返すことになる。
【0030】
図13は、感光体を逆方向に動作させ、異物を潤滑剤供給ローラに接触させたときの状態を説明する図である。
図13の丸の中に示すように、感光体3の逆方向動作時では、感光体3と潤滑剤均しブレード34に挟まった異物は、逆方向動作によってほとんどが感光体3に付着して移動する。このときに、逆方向動作による移動量が、後述する図15のL1より大きい場合、つまり、異物が潤滑剤供給ローラ31に達することで、ブラシローラ等の潤滑剤供給ローラ31を、潤滑剤の供給時と逆方向に回転させることで、感光体3上の異物の、感光体3の動作方向から見て、後端を掻き上げて、払い落とすことができる。
このときに、潤滑剤供給ローラ31を潤滑剤の供給時と同じ方向に回転させては、異物を挟み込む方向になるので好ましくない。あくまで、感光体3の回転する方向に、対向して衝突する方向にすることが好ましい。
図14は、感光体を逆方向に動作させ、異物を潤滑剤供給ローラに接触させたときの他の状態を説明する図である。
図14の丸の中に示すように、感光体3の逆方向動作時では、感光体3と潤滑剤均しブレード34に挟まった異物は、逆方向動作によってほとんどが感光体3に付着して移動する。このときに、逆方向動作による移動量が、後述する図15のL2より大きい場合、つまり、異物が潤滑剤供給ローラ31の感光体3に接触している部分以上に進んだことで、ブラシローラ等の潤滑剤供給ローラ31を、潤滑剤の供給時と同じ方向に回転させることで、感光体3上の異物の、感光体3の動作方向から見て、先端を掻き上げて、払い落とすことができる。
図14のように逆方向動作による移動量が後述する図15のL2以上となる場合には、潤滑剤供給ローラ31の回転方向によらず異物を払い落とすことが可能となる。
【0031】
図15は、本発明の画像形成装置における移動動作を説明する図である。
これまで、感光体3上の異物と潤滑剤供給ローラ31との位置関係から、図15に示すように、感光体3の通常動作停止後の逆方向動作による移動量は、図のL1以上とすることで、潤滑剤供給ローラ31にて異物を払い取ることが可能となり、再度潤滑剤均しブレード34に挟み込むことを防止できる。
この移動量L1は、潤滑剤供給ローラ31と潤滑剤均しブレード34の感光体3の表面上の当接位置との間の最短距離を示している。
さらに感光体3の通常動作停止後の逆方向動作による移動量は、L2以上とすることがより好ましい。この場合、逆方向動作時だけでなく、次回の通常動作時にも異物を払い取る効果も得られる。
この移動量L2は、潤滑剤供給ローラ31と潤滑剤均しブレード34の感光体3の表面上の当接位置との間の最長距離を示している。
さらに感光体3の通常動作停止後の逆方向動作による移動量はL3以下とすることが好ましい。
この移動量L3は、現像スリーブ41の感光体3の表面上の当接位置と潤滑剤均しブレード34の感光体3の表面上の当接位置との間の距離を示している。
この場合、現像ローラ41にて感光体3に付着する現像剤(トナー・磁性体を問わず)を帯電ローラ11に付着させることなく、潤滑剤均しブレード34に挟まった異物を除去することができる。
潤滑剤供給ローラ31の回転方向は、感光体3の回転方向に対してカウンタ方向・順方向のどちらも効果があるが、カウンタ方向である方が、感光体3上の異物を払い落とす効果が大きく潤滑剤均しブレード34への異物挟み込み防止の点で望ましい。
また、感光体3の動作の停止後に毎回逆方向動作を入れる場合に、最も感光体3上の異物を払い落とす効果が大きく潤滑剤均しブレード34への異物挟み込み防止の点でより望ましいが、通常動作移動距離が決まった値(例えば1km)を越えた後に、逆方向動作を入れる場合でも効果は期待できる。
後者のような構成においては、逆方向動作による摺動部品やギヤ、軸受、モータなどの負荷低減に関してより望ましい。
【0032】
図16は、本発明による画像形成装置が備える潤滑剤塗布装置の他の実施形態を示す図である。ここでは、棒状の固形潤滑剤32を潤滑剤供給ローラ31で削り取り、感光体3の表面を塗布するのではなく、粉体潤滑剤38を軸部にマイラー等の可撓性部材を貼り付けた撹拌部材37で、感光体3の表面へと弾き飛ばして潤滑剤を塗布している。粉体潤滑剤32は成形する必要がなく、さらに潤滑剤供給ローラ31等の部材も不要で、コストダウンがはかれる。
【0033】
また、本発明の画像形成装置1では、液状の媒体を使い、化学反応を利用して生成したページプリンター用トナーである重合トナーを使用する。従来の粉砕トナーはその粒が大きさや形状がばらばらで、感光ドラムや用紙の上で転写する際の電気特性にばらつきが出やすい等の問題があった。それに比べ重合トナーは大きさがそろっていて、形状も球形に近く粒径も小さいので、現像特性、転写性が向上し高画質が実現できる。
【0034】
トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤によって構成され、摩擦を低減する潤滑剤がトナー表面に外添されるが、その他に、トナーの帯電性を制御する荷電制御剤、定着装置に対する離型性を向上させる離型剤等を含有し、流動性を付与する外添剤を有してもよい。
結着樹脂としては、エステル樹脂、ビニル系樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等からなり、特にビニル系樹脂が好ましく、具体的にはポリスチレン、ポリP−クロルスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単独重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体等を用いることができる。
【0035】
着色剤としては、染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15%、好ましくは3〜10%である。
【0036】
荷電制御剤としては、例えば、サリチル酸化合物、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩化合物、アルキルピリジニウム化合物等を用いることができる。含有量はトナーに対して通常0.1〜5%、好ましくは1〜3%である。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン−ポリプロピレン共重合体等のポリオレフィンワックス、脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸高級アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールエステル等のエステル系ワックス、アミド系ワックス等を用いることができる。含有量はトナーに対して通常0.5〜10%、好ましくは1〜5%である。
【0037】
また、トナーの形状は、円形度が0.92以上あることが好ましい。円形度SR=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長)×100%で定義され、トナーが真球に近いほど100%に近い値となる。従来の画像形成装置において、このようなトナーを使用するとクリーニングブレード等のクリーニング部材の当接で十分掻き取れない場合が発生する。これはトナーが感光体3上で転がりやすくなることに起因する。この場合、対策としてはクリーニングブレードでより強い力で感光体3に当接させることが考えられるが、感光体3の回転もしくは移動精度に影響を与え、バンディングの原因となる。これに対し、塗布手段17とトナーとの双方から感光体3表面に潤滑剤を塗布し、感光体3表面の摩擦係数を低減させることで、転写時における転写率を高めて残留するトナー低減してクリーニングブレードによるクリーニングの負担を減らし、且つ、クリーニングブレードを強い力で当接してもバンディングせずにクリーニングすることが可能となる。
【0038】
この円形度は、乾式粉砕で製造されるトナーでは、熱的又は機械的に球形化処理する。熱的には、例えば、アトマイザーなどに熱気流とともにトナー母体粒子を噴霧することで球形化処理を行うことができる。また、機械的にはボールミル等の混合機に比重の軽いガラス等の混合媒体とともに投入して攪拌することで、球形化処理することができる。ただし、熱的球形化処理では凝集し粒径の大きいトナー母体粒子又は機械的球形化処理では微粉が発生するために再度の分級工程が必要になる。また、水系溶媒中で製造されるトナーでは、溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、形状を制御することができる。
さらに、トナーには、流動性付与剤を添加してもよい。流動性付与剤としては、シリカ、チタニア、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、フェライト、マグネタイト等の金属酸化物の微粒子及びそれら微粒子をシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、ジルコアルミネートで処理した金属酸化物微粒子である。カップリング剤で疎水化処理されたシリカ、チタニアが好ましい。シリカの1次粒子径が小さいことで、流動性を付与する効果が大きい。また、チタニアはトナー帯電量を制御することができる。これらを組み合わせて添加することがさらに好ましい。
また、トナーに外添される潤滑剤の添加量は、0.1〜2.0%の範囲にあることが好ましい。潤滑剤の添加量が0.1%未満では感光体3に供給される量が少なく感光体3の摩擦係数を低下させるのが困難であり、2.0%を越えると感光体3から帯電ローラ14a等に付着して異常画像の原因となることがある。
【0039】
また、トナーの体積平均粒径(Dv)は、小さい方が細線再現性を向上させることができるために、大きくとも8μm以下のトナーを用いる。しかし、粒径が小さくなると現像性、クリーニング性が低下するために、小さくとも3μm以上が好ましい。さらに、3μm未満では、キャリア又は現像ローラ41の表面に現像されにくい微小粒径のトナーが多くなるために、その他のトナーにおけるキャリアまたは現像ローラ41との接触・摩擦が不十分となり逆帯電性トナーが多くなり地かぶり等の異常画像を形成するため好ましくない。
また、体積平均粒径(Dv)と数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)で表される粒径分布は、1.05〜1.40の範囲であることが好ましい。粒径分布をシャープにすることで、トナー帯電量分布が均一にすることができる。Dv/Dnが1.40を越えると、トナーの帯電量分布も広く、逆帯電トナーT1が多くなるために高品位な画像を得るのが困難になる。Dv/Dnが1.05未満では、製造が困難であり、実用的ではない。トナーの粒径は、コールターカウンターマルチサイザー(コールター社製)を用いて、測定するトナーの粒径に対応させて測定用穴の大きさが50μmのアパーチャーを選択して用い、50,000個の粒子の粒径の平均を測定することで得られる。
【0040】
また、トナーは、円形度のうち形状係数SF−1が100以上180以下の範囲にあり、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲にあることが好ましい。図17は、本発明の画像形成装置が用いるトナーの球形度を説明する図であり、(a)は形状係数SF−1、(b)は形状係数SF−2を説明するための図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)……式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π)……式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
【0041】
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナー又は感光体3との接触が点接触になるために、トナー同士の吸着力が弱くなり、その結果流動性が高くなり、また、トナーと感光体3との吸着力が弱くなって、転写率が高くなり、また、逆帯電トナーT1を一時保持装置40で回収しやすくなる。
トナーの形状係数SF−1とSF−2は100以上がよい。また、SF−1とSF−2が大きくなると逆帯電トナーT1が多くなり、また、トナーの帯電量分布が広くなり、一時保持装置に対する負荷が大きくなる。このために、SF−1は180を越えない方が好ましく、SF−2は180を越えない方が好ましい。
【0042】
さらに、この画像形成装置に用いるトナーは、略球形であってもよい。図18は、本発明の画像形成装置が用いるトナーの形状を説明する図である。ここでは、X軸がトナーの最も長い軸の長軸r1を、Y軸が次に長い軸の短軸r2を、Z軸に最も短い軸の厚さr3を表し、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を有している。
このトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0で表される略球形の形状を有している。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、不定形状に近づくために帯電量分布が広くなる。
厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、不定形状に近づくために帯電量分布が広くなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、略球形の形状になるために、帯電量分布が狭くなる。
なお、これまでのトナーの大きさは、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変え、その場観察しながら測定した。
トナーの形状は、製造方法により制御することができる。例えば、乾式粉砕法によるトナーは、トナー表面も凸凹で、トナー形状が一定しない不定形になっている。この乾式粉砕法トナーであっても、機械的又は熱的処理を加えることで真球に近いトナーにすることができる。懸濁重合法、乳化重合法により液滴を形成してトナーを製造する方法によるトナーは、表面が滑らかで、真球形に近い形状になることが多い。また、溶媒中の反応途中で攪拌して剪断力を加えることで楕円にすることができる。
【0043】
また、このような略球形の形状のトナーとしては、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させるトナーが好ましい。
以下に、トナーの構成材料及び好適な製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコー
ル(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
【0044】
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
【0045】
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
【0046】
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
【0047】
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
【0048】
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
【0049】
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
【0050】
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
【0051】
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。なお、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでもよい。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。したがって、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
なお、ここで、着色剤、帯電制御剤、離型剤、外添剤等は、既述の物質を用いることができる。
【0052】
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組み合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
【0053】
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でもよいし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
【0054】
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
【0055】
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果を挙げることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
【0056】
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
【0057】
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
【0058】
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させてもよい。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン、ラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
【0059】
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
【0060】
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
【0061】
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
【0062】
5)上記で得られたトナー母体粒子に、帯電制御剤を打ち込み、次いで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
外添剤、潤滑剤を添加して現像剤を調製する際には、これらを同時に又は別々に添加して混合してもよい。外添剤等の混合は一般の粉体の混合機が用いられるがジャケット等装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。使用できる混合設備の例としては、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーなどが挙げられる。混合条件である回転数、転動速度、時間、温度などを変化させて、外添剤の埋め込み、潤滑剤のトナー表面の薄膜形成を防止することが好ましい。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状から紡錘形状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
【0063】
本発明のトナーは、磁性キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合、現像剤中のキャリアとトナーとのトナー濃度は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。また、本発明のトナーはキャリアを使用しない一成分系の磁性トナーあるいは、非磁性トナーとしても用いることができる。
【0064】
上記の構成においてフルカラー画像を形成する動作について説明する。
本発明の画像形成装置1は、画像形成動作は、まず、負荷電極性の感光体3に対し、露光装置4のレーザビームにより各感光体3の表面に形成された色毎の静電潜像が形成される。つぎに、現像装置40で、感光体3の帯電極性と同極性(負極性)の所定の色のトナーで現像され、顕像となる反転現像がおこなわれる。このときに、無端状の中間転写ベルト51が、複数のローラ531〜534により支持されて、感光体3Y、3C、3M、3Kの上部に設けられて、各感光体3Y、3C、3M、3Kの現像工程後の一部が接触するように張架、配置されて、矢印方向に走行している。また、中間転写ベルト51には、各感光体3Y、3C、3M、3Kに形成されたトナー画像を1次転写ローラ52Y、52C、52M、52Kで、中間転写ベルト51上に転写され、トナー画像が重ねられて、未定着の画像が形成される。中間転写ベルト51の外周部には、ローラ534に対向する位置にベルトクリーニング装置55が設けられている。このベルトクリーニング装置55は、中間転写ベルト51の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。中間転写ベルト51に関連する部材は、転写装置50として一体的に構成してあり、画像形成装置1に対し着脱が可能となっている。
さらに、中間転写ベルト51の外周で、支持ローラ532の近傍には、2次転写ローラ54が設けてある。中間転写ベルト51と2次転写ローラ54の間に記録部材9を通過させながら、2次転写ローラ54にバイアスを印加することで中間転写ベルト51が担持するトナー画像が記録部材9に転写される。2次転写ローラ54に印加される転写電流の極性は、トナーの極性と逆のプラス極性である。
画像形成装置1の下側には記録部材9を供給可能に収納した給紙カセット61を備える給紙装置60が配備されている。この給紙カセット6から、確実に記録部材9の一枚だけが搬送ローラ62によりレジストローラ63に送られる。更に、転写ローラ54を通過した記録部材9は、搬送方向下流に備えられた定着装置70まで搬送される。定着装置70では、加熱手段を有する定着装置70はローラ内部にヒータを備えるタイプ、加熱されるベルトを走行させるベルト定着装置、また加熱の方式に誘導加熱を採用した定着装置70などが採用できる。定着装置70は、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより定着条件を制御したり、用紙の種類に応じて最適な定着条件となるよう、不図示の制御手段により制御される。
定着後の記録部材9は、排紙ローラ93により、画像形成装置1の胴内に設けた排紙トレイ91に排紙、スタックさせる。
【符号の説明】
【0065】
1 画像形成装置
102 本隊筐体
103 前面カバー
2 プロセスカートリッジ
201 枠体
3 感光体
4 露光装置
6 画像形成部
9 記録部材
10 帯電装置
11 帯電ローラ
111 軸部
112 抵抗調整層
113 表面層
12 帯電ローラクリーナー
20 クリーニング装置
21 クリーニングブレード
22 廃トナー回収ブラシ
23 飛散防止シート
24 回収搬送コイル
30 潤滑剤塗布装置
31 潤滑剤供給ローラ
32 固形潤滑剤
33 加圧バネ
34 潤滑剤均しブレード
35 潤滑剤保持部材
36 感光体と潤滑剤潤滑剤均しブレードの接触部
37 撹拌部材
38 粉形潤滑剤
39 枠体
40 現像装置
41 現像ローラ
42 規制部材
43、44 攪拌・搬送スクリュー
45K、45M、45C、45Y トナーカートリッジ
46 廃トナー回収容器
50 転写装置
51 中間転写ベルト
52K、52M、52C、52Y 一次転写手段
531、532、533、534 支持ローラ
54 二次転写手段
55 中間転写ベルトクリーニング装置
59 ユニットケース
60 給紙装置
61 給紙ユニット
62 給紙ローラ
63 レジストローラ
70 定着装置
71 定着ローラ
72 加圧ローラ
90 排紙装置
91 排紙トレイ
92 排紙口
93 排紙ローラ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0066】
【特許文献1】特開2009−116213号公報
【特許文献2】特開2006−251751号公報
【特許文献3】特開2007−127811号公報
【特許文献4】特開2007−241114号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体と、
像担持体表面に当接するクリーニング部材を備えたクリーニング装置と、
クリーニング部材に対して像担持体表面の移動方向下流に配置された潤滑剤塗布装置とを備える画像形成装置において、
前記潤滑剤塗布装置は、
固形潤滑剤と、
前記像担持体に潤滑剤を供給する潤滑剤供給ローラと、
前記潤滑剤供給ローラに対して像担持体表面の移動方向下流に配置されたトレーリング方式で、かつ、腹当たり当接の潤滑剤均しブレードと、を有し、
前記像担持体は、常時又は特定の条件下で、前記像担持体の動作停止後に作像時と逆方向への表面移動動作を行い、かつ、その逆方向への表面移動距離が潤滑剤供給ローラと潤滑剤均しブレードの像担持体表面上の当接位置間最短距離以上である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記潤滑剤均しブレードが、像担持体中心方向を向いた方向に配置されている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記像担持体が、その逆方向への表面移動距離が潤滑剤供給ローラと潤滑剤均しブレードの像担持体表面上の当接位置間最長距離以上である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記像担持体における逆方向への表面移動距離が、現像ローラと帯電ローラとの像担持体表面上の当接位置間最短距離以下である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記像担持体に供給される潤滑剤は、少なくとも脂肪酸金属塩(A)を含む潤滑剤であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載の画像形成装置において、
前記脂肪酸金属塩(A)はステアリン酸亜鉛である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記像担持体に供給される潤滑剤は、少なくとも無機潤滑剤(B)を含む潤滑剤である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像形成装置において、
前記無機潤滑剤(B)は窒化ホウ素であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記像担持体に供給される潤滑剤は、脂肪酸金属塩(A)と無機潤滑剤(B)の両方を含む
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項9の画像形成装置において、
前記潤滑剤は、脂肪酸金属塩(A)にステアリン酸亜鉛を無機潤滑剤(B)に窒化ホウ素を用いる
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記帯電装置は、接触帯電ローラを配置している
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項1ないし10のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記帯電装置は、像担持体に微小な隙間をもって対向する帯電ローラを配置している
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、帯電ローラに対して直流電圧に交流電圧を重畳する電圧を印加している
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、
少なくとも前記像担持体と、前記潤滑剤塗布装置とを一体に構成し、着脱可能なプロセスカートリッジを備えた
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−191732(P2011−191732A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−232696(P2010−232696)
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】