説明

画像形成装置

【課題】部品点数を増やすことなく、記録シートの撓みを吸収することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像形成装置(レーザプリンタ1)は、筐体2に設けられた記録シート収容部(給紙トレイ31)から記録シート(用紙P)を感光体(感光体ドラム51)を経由して筐体2の外部へ搬送する搬送経路100と、搬送経路100において感光体の上流側に配置されるレジストローラ37と、感光体を有するとともに、筐体2に対して着脱可能に設けられ、筐体2に装着されているときに搬送経路100のうち少なくともレジストローラ37の上流側の上流側案内部を構成するプロセスカートリッジ50と、を備える。そして、上流側案内部(下壁部501)には、凹むように形成された凹部502が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録シート収容部から感光体に向けて搬送される記録シートの先端に当接することで、記録シートの先端を規制する(揃える)レジストローラを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レジストローラを備えた画像形成装置として、レジストローラの搬送方向上流側に、用紙(記録シート)を案内する弾性変形可能なガイド部材を備えたものが知られている(特許文献1参照)。この技術では、給紙トレイから搬送されてくる用紙がレジストローラに当接することにより面直方向に撓んでも、この撓みが弾性変形するガイド部材によって吸収されるようになっている。
【0003】
具体的に、ガイド部材は、自由端を下流側に向けた弾性薄板からなる上流側ガイドと、上流側ガイドよりも下流側に回動可能に設けられ、かつ、自由端を上流側に向けた剛性板体からなる下流側ガイドと、下流側ガイドを常時内側ガイド側(用紙側)に付勢するコイルバネとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−157107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した技術では、レジストローラ上流側における用紙の撓みを吸収するために多数の部品が必要なため、部品点数が増加するといった問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、部品点数を増やすことなく、記録シートの撓みを吸収することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決する本発明は、感光体に静電潜像を形成し、前記感光体に形成された静電潜像を現像剤により可視画像に現像し、前記可視画像を記録シートに転写する画像形成装置であって、筐体に設けられた記録シート収容部から記録シートを前記感光体を経由して前記筐体の外部へ搬送する搬送経路と、前記搬送経路において前記感光体の上流側に配置され、前記感光体に向かう記録シートの先端を規制するレジストローラと、現像剤が収容された現像剤収容部および前記感光体を有するとともに、前記筐体に対して着脱可能に設けられ、前記筐体に装着されているときに前記搬送経路のうち少なくとも前記レジストローラの上流側の上流側案内部を構成するプロセスカートリッジと、を備え、前記上流側案内部には、凹むように形成された凹部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、記録シートがレジストローラに当接して撓んだ場合には、その撓みは、プロセスカートリッジの上流側案内部に形成された凹部によって吸収される。すなわち、従来のような多数の部品を用いることなく、凹部によって記録シートの撓みを吸収することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、部品点数を増やすことなく、記録シートの撓みを吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例としてのレーザプリンタの断面図である。
【図2】手差しカバーを開いた状態を示す断面図である。
【図3】プロセスカートリッジを取り外した状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1の構成について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、レーザプリンタ1の概略構成について説明した後、本発明の特徴部分を詳細に説明する。
【0012】
以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。さらに、以下の説明では、記録シートの一例としての用紙Pの搬送方向における上流側、下流側を単に「上流側」、「下流側」という。
【0013】
<レーザプリンタの全体構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、用紙Pの両面に画像形成が可能に構成されており、筐体2内に、給紙部3と、画像形成部4と、排出部7と、反転部8と、を備えている。
【0014】
筐体2は、その前側に、後述するプロセスカートリッジ50を着脱する際に開かれるフロントカバー23を備えている(図3参照)。フロントカバー23には、手差し用の用紙Pを載置するための手差しトレイ24が回動可能に設けられている(図2参照)。
【0015】
給紙部3は、画像形成部4に用紙Pを供給するための構成であり、筐体2内の下部に設けられている。この給紙部3は、記録シート収容部の一例としての給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、給紙ローラ33と、分離ローラ34と、分離パッド35と、搬送ローラ36と、レジストローラ37と、供給経路38と、を主に備えている。
【0016】
レジストローラ37は、供給経路38において、感光体の一例としての感光体ドラム51の上流側に配置されており、回転/停止制御されることで、感光体ドラム51に向かう用紙Pの先端を規制している。供給経路38は、給紙ローラ33によって送り出された用紙Pを画像形成部4、詳細には感光体ドラム51と転写ローラ53の間に向けて案内する経路であり、給紙ローラ33付近から前斜め上方に向かって延び、進路を後方に湾曲させて感光体ドラム51と転写ローラ53の間に向かって延びている。
【0017】
なお、供給経路38やレジストローラ37の詳細については、後述する。
【0018】
給紙トレイ31に収容された用紙Pは、用紙押圧板32によって給紙ローラ33に寄せられ、給紙ローラ33によって送り出される。送り出された用紙Pは、分離ローラ34と分離パッド35によって1枚ずつ分離され、搬送ローラ36とレジストローラ37によって供給経路38を画像形成部4(感光体ドラム51と転写ローラ53の間)に向けて搬送される。
【0019】
画像形成部4は、給紙された用紙Pに画像を形成するための構成であり、給紙部3(給紙トレイ31)の上方に設けられている。この画像形成部4は、露光装置40と、プロセスカートリッジ50と、定着装置60と、を備えている。
【0020】
露光装置40は、筐体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部と、回転駆動するポリゴンミラー41と、レンズ42,43と、反射鏡44と、を備えている。レーザ発光部から出射された画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)は、ポリゴンミラー41、レンズ42、反射鏡44、レンズ43の順に反射または通過して、感光体ドラム51の表面で高速走査される。
【0021】
プロセスカートリッジ50は、露光装置40の下方に配置され、筐体2に設けられたフロントカバー23(図3参照)を開いたときにできる開口から筐体2に対して着脱することで交換可能に構成されている。このプロセスカートリッジ50は、感光体ユニット50Aと、この感光体ユニット50Aに着脱可能となる現像ユニット50Bと、を備えている。
【0022】
感光体ユニット50Aは、感光体ドラム51と、帯電器52と、転写ローラ53と、を有している。現像ユニット50Bは、現像ローラ54と、供給ローラ55と、トナー(現像剤)を収容するトナー収容部56と、を有している。なお、プロセスカートリッジ50の詳細については、後述する。
【0023】
定着装置60は、プロセスカートリッジ50の後方に設けられ、加熱ローラ61と、加熱ローラ61と対向配置されて加熱ローラ61を押圧する加圧ローラ62と、を備えている。
【0024】
画像形成部4では、感光体ドラム51の表面が、帯電器52により一様に帯電された後、露光装置40からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム51上に静電潜像が形成される。また、トナー収容部56内のトナーは、供給ローラ55によって現像ローラ54に供給され、現像ローラ54上に担持される。
【0025】
そして、現像ローラ54上に担持されたトナーが、感光体ドラム51上の静電潜像に供給されることで、静電潜像が可視像化(可視画像が現像)され、感光体ドラム51上にトナー像(可視画像)が形成される。すなわち、供給ローラ55は、現像ローラ54を介して感光体ドラム51にトナーを供給している。
【0026】
その後、給紙部3から供給された用紙Pが、感光体ドラム51と転写ローラ53の間を搬送されることで、感光体ドラム51上のトナー像が用紙P上に転写される。次いで、用紙Pが加熱ローラ61と加圧ローラ62の間を搬送されることで、用紙P上に転写されたトナー像が熱定着される。
【0027】
排出部7は、トナー像が熱定着された(画像が形成された)用紙Pを筐体2の外部に向けて搬送するための構成であり、排出経路71と、搬送ローラ72と、排出ローラ73と、を備えている。
【0028】
排出経路71は、画像形成部4(定着装置60)から搬出された用紙Pを湾曲させながら筐体2の外部に向けて案内する経路である。
【0029】
排出ローラ73は、排出経路71の出口付近に設けられており、公知の制御によって正逆回転可能に構成されている。詳細に、排出ローラ73は、正回転時に用紙Pを筐体2の外部に向けて排出し、逆回転時に用紙Pを反転部8に搬送するように構成されている。
【0030】
排出部7では、画像形成部4から排出された用紙P(実線参照)が、搬送ローラ72によって排出経路71に沿って進路を後斜め上向きから前方に湾曲させながら排出ローラ73に向けて搬送される。そして、片面のみに画像を形成する場合や両面への画像形成が終了した場合には、用紙Pは、正回転する排出ローラ73によって筐体2の外部に排出されて排紙トレイ22上に載置される。
【0031】
一方、両面に画像を形成する場合には、用紙Pは、まず正回転する排出ローラ73によって筐体2の外部に向けて搬送される。そして、用紙Pの全体が筐体2の外部に完全に排出される前に排出ローラ73が逆回転することで、再度、筐体2内に引き込まれ、後述する反転部8(反転経路81)に案内されて再び画像形成部4に搬送される(破線参照)。
【0032】
<反転部の構成>
反転部8は、用紙Pの両面に画像を形成するときに、用紙Pの表裏を反転させながら用紙Pを再び画像形成部4に向けて搬送するための構成であり、反転経路81と、搬送ローラ82と、を備えている。
【0033】
反転経路81は、排出ローラ73の逆回転により用紙Pが案内されて、用紙Pを再び画像形成部4に向けて案内する経路である。なお、反転経路81の詳細については、後述する。
【0034】
反転部8では、排出ローラ73の逆回転によって搬送された用紙P(破線参照)が、反転経路81を搬送され、再び供給経路38に送り出されて画像形成部4に搬送される。その後、用紙P(実線参照)は、画像形成部4において裏面に画像が形成され、排出部7によって筐体2の外部に排出されて排紙トレイ22上に載置される。
【0035】
<搬送経路周りの構造>
以下に、本発明の特徴部分となる搬送経路と、その周りの構造について詳細に説明する。
【0036】
図1に示すように、搬送経路100は、給紙トレイ31から排紙トレイ22に向けてS字状に延びる経路であり、前述した供給経路38と、排出経路71とを備えて構成されている。すなわち、搬送経路100は、筐体2の下部に設けられた給紙トレイ31から、筐体2の前側(一端側)に向かう用紙Pを後側(他端側)に向けてUターンさせるU字形状部の一例としての第1U字形状部38Aを有するとともに、Uターンした用紙Pを感光体ドラム51を経由して筐体2の外部に搬送するように構成されている。
【0037】
また、搬送経路100は、第1U字形状部38Aの最上部38Bからレジストローラ37のニップ(挟持)位置に向けて、斜めに下がる下り勾配部分38Cを有している。これにより、下り勾配部分38Cの上方に断面視で略三角形のスペースが形成されるので、このスペースにプロセスカートリッジ50を配置することで、レーザプリンタ1が上下に小型化されている。
【0038】
さらに、第1U字形状部38Aの最上部38B、反転経路81と搬送経路(供給経路38)との合流位置38D、レジストローラ37のニップ位置は、この順で位置が低くなっている。これにより、第1U字形状部38Aや後述する第2U字形状部81AのR形状を比較的大きくすることができるので、給紙トレイ31から搬送されてくる用紙Pや反転経路81を通って搬送されてくる用紙Pを、スムーズにニップ位置に搬送することが可能となっている。
【0039】
そして、搬送経路100の下り勾配部分38Cを構成する上壁は、プロセスカートリッジ50(詳しくはケース部分)によって構成されている。詳しくは、プロセスカートリッジ50は、筐体2に装着されているときにレジストローラ37よりも上流側に配置される下壁部501を有しており、この下壁部501が、搬送ローラ36から搬送されてくる用紙Pをレジストローラ37へ向けて案内する上流側案内部を構成している。
【0040】
そして、この下壁部501には、上方に凹むように形成された凹部502が設けられている。これにより、用紙Pがレジストローラ37に当接して撓んだ場合には、その撓みが凹部502によって吸収されるようになっている。
【0041】
凹部502は、感光体ユニット50Aに設けられている。これにより、搬送ローラ36から搬送されてくる用紙Pの先端によって凹部502が削れた場合であっても、プロセスカートリッジ50を交換するのではなく、感光体ユニット50Aのみを交換すれば足りるようになっている。また、現像ユニット50Bを感光体ドラム51の振れを吸収するように感光体ドラム51に近接・離間する方向に移動可能にした場合でも、筐体2に固定する感光体ユニット50Aに凹部502が設けられているので、凹部502の位置が動かず、用紙Pの撓みを確実に吸収することが可能となっている。
【0042】
また、凹部502は、トナー収容部56の上流側に設けられている。詳しくは、凹部502は、略中空円柱状に形成されるトナー収容部56の中心よりも上流側に配置されることで、トナー収容部56の中心よりも上流側にある余ったスペース(トナー収容部56の前下部を形成する断面視円弧状の壁の下側のスペース)内に配置され、当該スペースを有効活用することが可能となっている。
【0043】
なお、プロセスカートリッジ50の下壁部501の後側には、一対のレジストローラ37のうちの一方のレジストローラ37Aが回転可能に設けられている。これにより、レジストローラ37で用紙Pの詰まりが発生した場合、プロセスカートリッジ50を筐体2から取り外すと、プロセスカートリッジ50と一体である一方のレジストローラ37Aが取り外され、他方のレジストローラ37Bのみが筐体2に残るようになっている(図3参照)。したがって、一対のレジストローラ37間における用紙Pの詰まりが容易に解消されるようになっている。
【0044】
反転経路81は、排出経路71(搬送経路100の感光体ドラム51よりも下流側)から、レジストローラ37の上流側に用紙Pを戻す経路であり、レジストローラ37の上流側であって供給経路38の下り勾配部分38Cに合流している。詳しくは、反転経路81は、プロセスカートリッジ50の下壁部501のうち凹部502よりも下流側に合流するようになっている。
【0045】
これにより、反転経路81を凹部502に合流させるものに比べ、搬送距離(反転経路81の距離)を短くすることができる。また、凹部502よりも下流側の部位、すなわち凹部502で形成される搬送経路100の上下幅よりも狭い部位に用紙Pを突入させるので、用紙Pのレジストローラ37への突入を安定させることが可能となっている。
【0046】
また、反転経路81は、供給経路38との合流直前部分に、用紙PをUターンさせるU字状の第2U字形状部81Aを有している。そして、第1U字形状部38Aの半径は、第2U字形状部81Aの半径よりも大きく設計されている。これにより、葉書、厚紙等の厚い用紙Pも、搬送経路100で良好に搬送することができるので、これらの用紙Pの片面印字を行うことが可能となっている。
【0047】
また、図2に示すように、手差しトレイ24を開いた際には、主に手差しトレイ24の上面によって手差し用の用紙Pを搬送するための手差し搬送経路25が形成されるようになっている。手差し搬送経路25は、第1U字形状部38Aの最上部38Bに向けて用紙Pを搬送する経路であり、図示せぬ給紙ローラなどを適宜備えている。
【0048】
そして、手差し搬送経路25は、下り勾配部分38Cと平行(詳細には延長線上)に配置されるようになっている。これにより、手差し用の用紙Pを、手差し搬送経路25から搬送経路100の下り勾配部分38Cに良好に搬送することが可能となっている。
【0049】
また、手差し搬送経路25は、凹部502の上下流の端部を結んだ線と平行に形成されている。これにより、手差し搬送経路25から搬送されてくる用紙Pが凹部502の内面に当たって折れ曲がることが抑制されている。
【0050】
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
プロセスカートリッジ50に形成した凹部502によって用紙Pの撓みを吸収するように構成したので、従来のような多数の部品を用いる構造に比べ、部品点数を増やすことなく、用紙Pの撓みを吸収することができる。
【0051】
凹部502が感光体ユニット50Aに設けられるので、用紙Pの先端によって凹部502が削れた場合であっても、プロセスカートリッジ50を交換するのではなく、感光体ユニット50Aのみを交換すれば足り、例えば使用途中の現像ユニット50Bを再度利用することができる。また、現像ユニット50Bを感光体ドラム51に対して移動可能にした場合でも、筐体2に固定する感光体ユニット50Aに凹部502が設けられるので、凹部502の位置が動かず、用紙Pの撓みを確実に吸収することができる。
【0052】
凹部502がトナー収容部56の上流側に設けられるので、トナー収容部56の上流側のスペースを有効活用することができる。
【0053】
手差し搬送経路25が、凹部502の上下流の端部を結んだ線と平行に形成されているので、手差し搬送経路25から搬送されてくる用紙Pが凹部502の内面に当たって折れ曲がることを抑制することができる。
【0054】
反転経路81が凹部502よりも下流側に合流するので、反転経路81を凹部502に合流させるものに比べ、搬送距離(反転経路81の距離)を短くすることができる。また、凹部502よりも下流側の部位(上下幅が狭い部位)に用紙Pを突入させるので、用紙Pのレジストローラ37への突入を安定させることができる。
【0055】
下り勾配部分38Cの上方に断面視で略三角形のスペースが形成されるので、このスペースにプロセスカートリッジ50を配置することで、レーザプリンタ1を上下に小型化することができる。
【0056】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0057】
前記実施形態では、感光体として感光体ドラム51を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばベルト状の感光体を採用してもよい。
前記実施形態では、記録シートの一例として、いわゆる普通紙やはがきなどの用紙Pを示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、OHPシートなどであってもよい。
【0058】
前記実施形態では、記録シート収容部として着脱可能な給紙トレイ31を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えば筐体に一体に形成された凹部を採用してもよい。
前記実施形態では、画像形成装置としてモノクロのレーザプリンタ1を例示したが、これに限定されず、例えば、カラープリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、複写機や複合機などであってもよい。
【0059】
前記実施形態では、手差し搬送経路25の一部を手差しトレイ24の面で構成したが、本発明はこれに限定されず、例えば、手差しトレイを設けずに、筐体の壁に形成した手差し供給口から搬送経路へ延びる経路を、手差し搬送経路としてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 レーザプリンタ
2 筐体
31 給紙トレイ
37 レジストローラ
50 プロセスカートリッジ
51 感光体ドラム
56 トナー収容部
100 搬送経路
501 下壁部
502 凹部
P 用紙


【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体に静電潜像を形成し、前記感光体に形成された静電潜像を現像剤により可視画像に現像し、前記可視画像を記録シートに転写する画像形成装置であって、
筐体に設けられた記録シート収容部から記録シートを前記感光体を経由して前記筐体の外部へ搬送する搬送経路と、
前記搬送経路において前記感光体の上流側に配置され、前記感光体に向かう記録シートの先端を規制するレジストローラと、
現像剤が収容された現像剤収容部および前記感光体を有するとともに、前記筐体に対して着脱可能に設けられ、前記筐体に装着されているときに前記搬送経路のうち少なくとも前記レジストローラの上流側の上流側案内部を構成するプロセスカートリッジと、を備え、
前記上流側案内部には、凹むように形成された凹部が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記プロセスカートリッジは、
前記感光体を有する感光体ユニットと、前記現像剤収容部を有する現像ユニットとを備え、
前記凹部は、前記感光体ユニットに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記凹部は、前記現像剤収容部の上流側に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
手差し用の記録シートを搬送する手差し搬送経路を備え、
前記手差し搬送経路が、前記凹部の上下流の端部を結んだ線と平行に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記搬送経路の前記感光体よりも下流側から、前記搬送経路の前記レジストローラよりも上流側に記録シートを戻す反転経路を備え、
前記反転経路は、前記上流側案内部のうち前記凹部よりも下流側に合流することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記搬送経路は、前記筐体の下部に設けられた記録シート収容部から前記筐体の一端側に向かう記録シートを、他端側に向けてUターンさせるU字形状部を有し、前記U字形状部の最上部から前記レジストローラのニップ位置に向かって斜めに下がる下り勾配部分を有し、
前記最上部、前記ニップ位置は、この順に位置が低くなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−201640(P2011−201640A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−70132(P2010−70132)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】