説明

画像形成装置

【課題】特定範囲のみの確認印刷において、本出力と同じ用紙を使用してインデックス紙の印刷を行うことを可能にする。
【解決手段】本文用紙とインデックス用紙とをそれぞれ収納可能な複数の給紙トレイと、用紙に画像形成を行う画像形成部と、用紙が排紙される排紙部と、給紙トレイから用紙を給紙して画像形成部および排紙部に搬送する給紙搬送部と、画像形成、用紙の給紙および搬送を制御する制御部を備え、本出力前にジョブの確認印刷を行う確認印刷機能を有し、確認印刷機能でジョブ中の特定範囲のページのみを印刷する場合、確認印刷でインデックス用紙が印刷される前に、特定範囲よりも前のページで使用する印刷対象外のインデックス用紙を前記給紙トレイから給紙して排紙部に排紙することで、確認印刷を本出力と同じ用紙を用いて行うことを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、インデックス用紙を使用するページを含むジョブの確認印刷を行うことができる画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像データを用いて画像を形成し、該画像を用紙に転写して出力する画像形成装置においては、ユーザにおいて印刷条件の設定が可能になっている。印刷条件としては、出力部数、片面、両面印刷の別や、印刷用紙サイズ、コピー倍率、コピー濃度、さらにステイプル、パンチなどの後処理方法等が挙げられる。このように印刷条件を設定した場合、ユーザは自分の意図している出力形態が得られるか否かを確認して、確認の結果、自分の意図するものと異なる場合には、印刷条件の再設定や修正を行いたいという要望がある。
従来、このような観点から、通常の出力を行う前などに、ユーザによる確認のための出力を可能にした画像形成装置が提案されており、上記確認のための出力機能を確認印刷などと称している。
また、最近では、ジョブ中の特定範囲のページを指定して前記確認印刷を行えるようにした画像形成装置も実現されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−39898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、画像形成装置の印刷では、インデックス用紙を含むジョブの印刷を行う場合があり、この場合、前記確認印刷でもインデックス用紙を本出力と同様に印刷して確認を行いたいという要望がある。そして、インデックス用紙を含むジョブの本出力の途中で特定範囲のページのみで確認印刷を行うと、インデックス用紙は順番に給紙トレイに収納されているため、本出力と同じ順番でインデックス用紙が使用される。
なお、確認印刷後に給紙トレイに残ったインデックス用紙は、確認印刷がされなかったインデックス用紙が残った順番になっており、本出力で使用されるインデックス用紙の順番とは異なっている。これをそのままにして本出力を行うと、本出力と異なる形態でインデックス用紙が使用されて印刷されてしまう。これに対し、前記特許文献1の画像形成装置では、本出力の開始前に、インデックス用紙が収納されている給紙トレイから特定範囲の確認印刷を行った結果、余剰となったインデックス用紙を前記確認印刷とは別排出先に排出することにより、本出力で使用するインデックス用紙を確認印刷で使用したのと同じ用紙とすることを可能にしている。
【0005】
しかし、上記画像形成装置は、出力途中で確認印刷を行うことを前提としているため、本出力前に特定範囲のページの確認印刷を行う際には、インデックス用紙が収納されている給紙トレイでは確認印刷を行う順序でインデックス用紙が積載されておらず、本出力と同じ用紙で確認印刷を行うことができないという問題がある。
【0006】
上記の状態を図10に基づいて説明する。インデックス用紙を積載した給紙トレイでは、(a)に示すようにインデックス用紙がタブ1〜タブ5となるように順序付けされて積載されており、本出力では積載された順序で適時インデックス用紙が給紙されて使用される。(b)は、本文にインデックス用紙を挿入して印刷する印刷順序を示しており、この例では、3頁目(タブ1)、5頁目(タブ2)、7頁目(タブ3)に順次インデックス用紙が使用されている。この際に、確認印刷としてジョブ中の4頁目と5頁目を印刷する場合について説明する。本出力では(b)に示すように本文と、給紙トレイに2番目に収納されているタブ2のインデックス用紙が順次印刷される。一方、確認印刷では、(c)に示すように本文と先頭にあるインデックス用紙が順次印刷される。しかし、先頭のインデックス用紙はタブ1の用紙であり、本出力とは異なるインデックス用紙が使用され、確認印刷としての目的を達成することが難しくなってしまう。
【0007】
本願発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、特定範囲の確認印刷時に、インデックス用紙トレイの先頭用紙と印刷対象ページが本出力時に使用する用紙と異なる状態であっても、本出力で使用される用紙で確認印刷を行うことを可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明の画像形成装置は、本文用紙とインデックス用紙とをそれぞれ収納可能な複数の給紙トレイと、用紙に画像形成を行う画像形成部と、用紙が排紙される排紙部と、前記給紙トレイから用紙を給紙して画像形成部および排紙部に搬送する給紙搬送部と、前記画像形成、前記用紙の給紙および搬送を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、本出力前にジョブの確認印刷を行う確認印刷機能を有し、該確認印刷機能でジョブ中の特定範囲のページのみを印刷する場合、前記確認印刷でインデックス用紙が印刷される前に、前記特定範囲よりも前のページで使用する印刷対象外のインデックス用紙を前記給紙トレイから給紙して前記排紙部に排紙する制御を行うことを特徴とする。
【0009】
上記インデックス用紙は順序付けされて給紙トレイに収納されており、確認印刷が行われる特定範囲よりも前のページで使用されるインデックス用紙を確認印刷対象外として給紙トレイから給紙して排紙部に排紙する。これにより、インデックス用紙給紙トレイの先頭以降のインデックス用紙を本出力で印刷するインデックス用紙と同じ順序にして印刷することができ、確認印刷を本出力に即した形で行うことができる。なお、本出力は、確認印刷と異なる通常の印刷を意味している。
【0010】
前記印刷対象外のインデックス用紙の排紙は、前記確認印刷でインデックス用紙が印刷される前に行われればよく、通常は確認印刷前に排紙処理がされる。
印刷対象外のインデックス用紙の排紙は、その後に排紙される確認印刷の用紙と区別されるように排紙するのが望ましい。その1つの方法として、複数の排紙部を有する場合、印刷対象外のインデックス用紙と確認印刷された用紙とを別の排紙部に排紙する。
また、印刷対象外のインデックス用紙と確認印刷された用紙とを同一の排紙部に排紙する場合にも、排紙部幅方向に排紙位置を変えるシフト排紙や区切り紙を挿入するなどして両者を区別して配することができる。
また、印刷対象外のインデックス用紙を排紙部に搬送して排紙する際には、画像形成部での画像形成を行うことなく未印刷の状態で排紙することができる。これにより無駄な画像形成を行う必要がない。但し、本発明としては画像形成を行って排紙することを排除するものではなく、所望により適宜の画像形成を行って排紙するようにしてもよい。
【0011】
なお、印刷対象外のインデックス用紙を給紙、搬送、排紙する際には、必要枚数分が対象になる。この枚数は、ジョブの先頭ページからページ情報を参照し、特定範囲に至るまでのインデックス用紙を算出することで把握することができる。
また、インデックス用紙使用ページのページ情報作成時に、対象ジョブで使用される何番目のインデックス用紙であるかというインデックス順番情報を付加し、このインデックス順番情報に基づいて、印刷対象外のインデックス用紙を排紙するようにしてもよい。
具体的には特定範囲に含まれる先頭の[インデックス用紙の順番情報−1]枚分だけ排紙する。
【0012】
確認印刷に際し前記特定範囲のページにインデックス用紙を使用するページが含まれない場合、印刷対象外のインデックス用紙を排紙することなく、通常の確認印刷を直ちに行うことができる。
【0013】
印刷対象外のインデックス用紙を排紙し、特定範囲のページの確認印刷を行った後は、給紙トレイに残った余剰のインデックス用紙を上記と同様に給紙、搬送および排紙を行って、給紙トレイの先頭インデックス用紙を本出力におけるインデックス用紙の先頭ページに合わせることで、本出力通りの用紙で印刷を行うことができる。したがって、特定範囲のページのみを確認印刷をしても、本印刷に際しては、設定通りで用紙に印刷が施される。
【0014】
インデックス用紙とは、所望により本文の内容の要約等が記載され、一般に、インデックス用紙としてはタブと呼ばれる突出部を有する用紙を指す。該インデックス用紙は、順序付けして給紙トレイに収納される。
【発明の効果】
【0015】
すなわち、本発明によれば、本文用紙とインデックス用紙とをそれぞれ収納可能な複数の給紙トレイと、用紙に画像形成を行う画像形成部と、用紙が排紙される排紙部と、前記給紙トレイから用紙を給紙して画像形成部および排紙部に搬送する給紙搬送部と、前記画像形成、前記用紙の給紙および搬送を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、本出力前にジョブの確認印刷を行う確認印刷機能を有し、該確認印刷機能でジョブ中の特定範囲のページのみを印刷する場合、前記確認印刷でインデックス用紙が印刷される前に、前記特定範囲よりも前のページで使用する印刷対象外のインデックス用紙を前記給紙トレイから給紙して前記排紙部に排紙する制御を行うので、インデックス紙について本出力で使用される用紙で確認印刷を行うことができる。これによりタブ耳部へ印刷を行う場合に、確認印刷で不正な位置に印刷が行われることを防ぐこともできる。また確認出力時にタブ耳部の印刷画像を確認でき、確認出力時にインデックス用紙の耳位置と印刷される画像の関係を確認できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態における画像形成装置全体の中央断面図を示す図である。
【図2】同じく、画像形成システム全体の回路ブロックを示す
【図3】同じく、確認印刷設定画面を示す図である。
【図4】同じく、インデックス用紙設定画面を示す図である。
【図5】同じく、ページ単位設定画面を示す図である。
【図6】同じく、確認印刷時の全体フローを示す図である。
【図7】同じく、不要なインデックス用紙の排紙手順を示すフロー図である。
【図8】同じく、不要なインデックス用紙の排紙手順に用いられるインデックス用紙順番情報を説明する図である。
【図9】同じく、確認印刷による印刷結果を示す図である。
【図10】従来技術における確認印刷の動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、画像形成装置全体の中央断面図であり、機械的な構成を示している。以下に、その構成を説明する。
画像形成装置1は、デジタル複合機1aと後処理装置(FNS)180とを備えており、画像形成装置1の上部側に、スキャナ部130、流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135が設けられており、プラテンガラス137またはADF原稿読み取り用スリットガラス138を通して原稿の画像読取が可能になっている。
上記したスキャナ部130、流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135、プラテンガラス137、ADF原稿読み取り用スリットガラス138などにより、画像読込部が構成されている。
また、画像形成装置1の上部側で、プラテンガラス137が位置しない箇所に、タッチパネルからなる操作部140が設けられて、操作者による操作および情報の表示が可能になっている。
【0018】
画像形成装置1の下部側には、複数の給紙トレイ(1−3)160(図では3段)が配置され、さらに画像形成装置1に付設するようにして同じく給紙トレイとなる大容量給紙トレイ161が配置されている。デジタル複合機1a内には、給紙トレイから給紙される用紙を搬送する搬送路、第2給紙ローラー162などが設けられている。上記給紙トレイに設けられる給紙ローラー、上記搬送路、第2給紙ローラー162などによって本発明の給紙搬送部が構成されている。該搬送路途中には、帯電器152、LD部153、感光体154、現像器155、転写部156、定着器157、クリーニング部158などで構成される画像形成部151が設けられている。
上記画像形成部151、給紙トレイ(1−3)160、大容量給紙トレイ161、給紙ローラー、搬送路、第2給紙ローラー163などによって、本発明のプリンタ部150が構成されている。
【0019】
帯電器152、現像器155、転写部156は、感光体154の周囲に配置されている。帯電器152は、画像書込み前に感光体154の表面を一様に帯電する。LD部153は、表面が一様に帯電された感光体154に半導体レーザを照射することにより感光体154に静電潜像を形成する。現像器155は、LD部153によって感光体154に形成された静電潜像をトナー部材によって現像する。この現像処理によって感光体154にトナー画像が形成される。転写部156は、給紙トレイ(1−3)160や大容量給紙トレイ161から搬送されてきた用紙に感光体154のトナー画像を転写する。トナー像が転写された用紙は、感光体154から分離されて定着器157に搬送される。感光体154に残留したトナー部材は、クリーニング部158によって除去される。
【0020】
定着器157は、搬送された用紙を加熱することにより用紙の表面側に転写されたトナー画像を定着する。定着処理が施された用紙は、片面印刷の場合にはそのまま後処理装置(FNS)180に搬送される。後処理装置(FNS)180では、ステイプル、パンチ、断裁などが行われる。一方、両面印刷の場合には、定着後の用紙がスイッチバックされて当該用紙の裏面側に画像形成部151で所定の画像が転写される。そして、両面に画像が形成された用紙は定着後に後処理装置(FNS)180に搬送される。後処理装置(FNS)180には、排紙部として第1排紙口182と第2排紙口183とを備えている。
画像形成装置1は、デジタル複合機1aと上記後処理装置(FNS)180とを備えており、第1排紙口182と第2排紙口183は本発明の排紙部に相当する。
【0021】
図2は、デジタル複合機(コピア、プリンタ、スキャナ)1aを含む画像形成システムの回路ブロックを示す図であり、その内容を以下に詳細に説明する。
デジタル複合機1aは、画像制御部110とスキャナ部130と操作部140とプリンタ部150とを有するデジタルコピア本体と、LAN3を通して外部機器である端末A、Bから入力される画像データを処理し、またはスキャナ部130で得た画像データを、LAN3を通して端末A、Bに転送可能にする画像処理手段170とを備えている。
【0022】
画像制御部110には前記画像処理手段170に接続されたPCIバス112を有しており、該PCIバス112にDRAM制御IC111が接続されている。DRAM制御IC111には、圧縮メモリ121とページメモリ122とからなる画像メモリ120が接続されている。圧縮メモリ121は、圧縮画像データを格納するためのメモリであり、ページメモリ122は、画像形成前にプリント対象の非圧縮画像データを一時的に格納するためのメモリである。
【0023】
上記画像処理手段170で取得される画像データは、プリント動作に伴ってPCIバス112を通してDRAM制御IC111へと送信される。また、DRAM制御IC111には、LANインターフェース118を介して前記したLAN3が接続されており、端末A、Bなどの外部機器との間で通信が可能になっている。
【0024】
また、画像制御部110には、画像制御CPU113を備えており、該画像制御CPU113に前記DRAM制御IC111が接続されている。
また、画像制御CPU113には、フラッシュメモリなどにより構成される不揮発メモリ115が接続されている。該不揮発メモリ115には、画像形成装置1の初期印刷設定情報や、プロセス制御パラメータ等の機械設定情報、ユーザ設定値、出力設定の初期データなどが格納されている。
【0025】
画像制御CPU113は前記不揮発メモリ115の不揮発データを読み取り可能であり、また、所望のデータを不揮発メモリ115に書き込むことが可能である。
画像制御CPU113は、上記機械設定情報や印刷設定情報などに従って画像形成装置1の各部を動作制御する。画像制御CPU113は、画像形成装置1全体を制御するものであり、上記不揮発メモリ115などとともに本発明の制御部を構成する。制御部は、圧縮メモリ121に格納されたジョブの設定、予約、実行等の管理制御を行い、ジョブの通常印刷の他、確認印刷が可能になっている。確認印刷は、ジョブ全体または特定範囲のページで印刷が可能になっている。
【0026】
次に、前記スキャナ部130は、光学読み取りを行うCCD131と、スキャナ部130全体の制御を行うスキャナ制御部132とを備えている。スキャナ制御部132は、前記画像制御CPU113とシリアル通信可能に接続されている。また、前記CCD131は、該CCD131で読み取った画像データを処理する読み取り処理部116に接続され、該読み取り処理部116は、圧縮IC117を介して前記したDRAM制御IC111に制御可能に接続されている。
【0027】
前記操作部140は、表示部と入力部とを兼ね、タッチパネルで構成されるLCD141と、操作部全体を制御する操作部制御部142とを備えており、該操作部制御部142は前記画像制御CPU113にシリアル通信可能に接続されている。操作部140では、画像制御CPU113の制御を受けて、LCD141によって、画像形成装置1における印刷設定や動作制御条件などの機械設定入力、出力に関する設定入力、各給紙トレイの用紙情報(サイズ、紙種)の設定入力や、設定内容の表示などの所望の情報等の表示などが可能になっている。さらには、確認出力の設定操作や確認出力の実行指示操作や確認出力から本出力への移行の指示操作などが可能になっている。
【0028】
また、前記DRAM制御IC111には、画像データを圧縮する圧縮IC117、伸長する伸長IC125が接続されている。
伸長IC125に接続された書き込み処理部126は、プリンタ部150のLD153などを備える画像形成部151に接続され、LD部153の動作に用いられる書き込みデータの処理を行う。
プリンタ部150は、上記画像形成部151の他、給紙トレイ(1−3)160、大容量給紙トレイ161、搬送路や二次給紙ローラー162を備える給紙搬送部などにより構成される。
また、プリンタ部150は、プリンタ部150の全体(給紙、画像形成、排紙、後処理など)を制御するプリンタ制御部159を備えており、プリンタ制御部159は前記した画像制御CPU113に接続されている。プリンタ制御部159は画像制御CPU113の制御指令に従って動作してプリンタ部150を制御する。
【0029】
また、上記のように前記DRAM制御IC111が接続されたPCIバス112には、前記画像処理手段170のDRAM制御IC171が接続されている。前記画像処理手段170は、画像形成装置をネットワークプリンタやネットワークスキャナとして使用する場合に、LAN3に接続される端末A、Bなどから画像データ等をデジタル複合機1aで受信したり、スキャナ部130で取得した画像データをLAN3に接続される端末A、Bなどに送信したりするものである。画像処理手段170では、DRAM制御IC171に、DRAMなどで構成される画像メモリ172が接続されている。また、画像処理手段170では、共通バスに前記DRAM制御IC171と、画像処理手段170全体の制御を行うコントローラ制御CPU173、LANインターフェース175が接続されている。LANインターフェース175は、LAN3に接続されている。
【0030】
次に、上記画像形成装置1の基本的動作について説明する。
先ず、画像形成装置1において画像データを蓄積する手順について説明する。
第1に画像形成装置1において、スキャナ部130で画像を読み取り画像データを生成する場合について説明する。スキャナ部130において原稿からCCD131により画像を光学的に読み取る。この際には、画像制御CPU113から指令を受けるスキャナ制御部132によってCCD131の動作制御を行う。原稿の読み取りは、流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135によって原稿を給送しつつ行ってもよく、また、プラテンガラス137上に原稿を置いて行ってもよい。
【0031】
画像制御CPU113はプログラムによって動作し、操作部140による操作に基づいてスキャナ部130への指令を発行する。CCD131で読み取られた画像は、読み取り処理部116でデータ処理がなされ、データ処理された画像データは、DRAM制御IC111を介して圧縮IC117に送られて所定の方法によって圧縮される。圧縮されたデータは、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリ121に格納される。
【0032】
この他に画像データは、LAN3を介してデジタル複合機1aに入力される。上記画像データとしては、例えば端末A、Bなどのアプリケーションプログラム等により生成されたものや他の画像形成装置により生成されたものが挙げられる。該データは、LAN3、LANインターフェース175を介して画像処理手段170で受信され、DRAM制御IC171によって画像メモリ172に一旦格納される。上記画像メモリ172に格納されたデータは、PCIバス112を介してDRAM制御IC111に転送され、伸長IC125に一旦格納される。伸長IC125に格納されたデータは、DRAM制御IC111を介して圧縮IC117に送られて圧縮処理され、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリ121に格納される。
【0033】
次に、画像形成装置1で画像出力を行う場合、圧縮メモリ121に格納されているデータは、DRAM制御IC111を介して伸長IC125に送出してデータを伸長する。伸長したデータはDRAM制御IC111を介して書き込み処理部126に送出して書き込みデータを生成し、LD部153において感光体154への書き込みを行う。
【0034】
プリンタ部150では、画像制御CPU113の指令を受けたプリンタ制御部159によって給紙トレイ(1−3)160、大容量給紙トレイ161、搬送路などの各部の制御が行われる。プリンタ部150において、画像形成、用紙への転写、定着、搬送路による後処理装置(FNS)180への搬送、後処理装置(FNS)180での後処理などが順次行われて印刷出力が行われ、排紙先制御によって第1排紙口182や第2排紙口183に排紙される。
確認印刷を行う際には、画像制御CPU113によって制御される操作部140の操作画面などにおいてユーザによる確認印刷指示がなされる。その際には、全ジョブページの確認印刷、特定範囲のページの確認印刷などを指定することができる。
【0035】
図3は、確認印刷を指示する際の設定画面1400を示すものである。該確認印刷設定画面1400は、操作部140のLCD141に操作可能に表示されるものである。
確認印刷設定画面1400では、全ページ印刷指示釦1401と特定範囲ページ指示釦1402とが押釦可能に表示される。全ページ釦1401を押釦してOK釦1405を押釦すると、全ページでの確認印刷が実行される。一方、特定範囲ページ釦1402を押釦すると、ページ範囲指定のために開始ページ欄1403、終了ページ欄1404への数値入力が可能になる。数値入力は、上記ページ欄が選択されると、テンキーを操作可能に表示するなどして入力を可能にする。OK釦1405の押釦によって特定範囲での確認コピー選択が確定する。また、キャンセル釦1406を押釦することで、設定内容をキャンセルすることができる。
【0036】
なお、確認印刷でインデックス紙を使用して印刷するか否かの設定を可能にしてもよい。該設定は例えば予め初期設定として定めておき、該初期設定は、前記不揮発メモリ115に読み出し可能に格納しておく。また、各種設定画面や上記確認印刷設定画面1400で設定可能にしてもよい。
また、特定範囲ページの確認印刷を行う場合に、印刷対象外のインデックス紙を排紙して確認印刷を行うか否かの設定を可能にしてもよい。該設定は例えば予め初期設定として排紙有りに定めておき、該初期設定は、前記不揮発メモリ115に読み出し可能に格納しておく。また、各種設定画面や上記確認印刷設定画面1400で排紙有無を設定可能にしてもよい。この実施形態では、初期設定において、印刷対象外のインデックス紙は排紙に設定されているものとして説明する。
【0037】
また、この形態の画像形成装置1では、インデックス紙を用いた印刷が可能になっており、インデックス紙に関する設定を前記操作部140において行うことができる。
図4は、前記操作部140に操作可能に表示されるインデックス用紙設定画面1410を示すものである。該インデックス用紙設定画面1410では、インデックス用紙No.の設定が可能になっており、各No.毎に設定することができる。該設定画面では、インデックス用紙No.釦1411を押釦することでNo.を入力することができる。また、用紙釦1412を押釦することで、用紙サイズを入力することができる。さらに耳数釦1413を押釦することで、タブの位置となる耳数を設定することができる。この設定画面では、インデックス用紙No.1について、用紙サイズA4、耳数5に設定されている。設定入力後、OK釦1414を押釦することで、設定が確定し、キャンセル釦1415を押釦することで、設定がキャンセルされる。
【0038】
さらに、この形態では、ページ単位での設定が可能になっており、図5は、前記操作部140に操作可能に表示されるページ単位設定画面1420を示すものである。この図では、ページ番号釦1421を押釦することで、対象ページを設定することができる。(a)は第3ページ、(b)は第4ページの設定画面である。該設定画面では、印刷種類釦1422を有しており、該印刷種類釦1422を押釦することで、「本文」、「白紙挿入」などを選択設定する。給紙トレイ釦1423は、用紙が給紙される給紙トレイを選択設定する釦であり、該給紙トレイ釦1423を押釦することで、給紙トレイ番号を入力することが可能になる。この例では、No.1の給紙トレイに本文用の用紙が収納され、No.2の給紙トレイにNo.1のインデックス用紙が収納されている。
【0039】
インデックス用紙釦1424は、印刷種類で白紙挿入が選択された際に、インデックス用紙の使用の有無、インデックス用紙番号の設定を可能にするものである。インデックス用紙釦1424が押釦すると、リストによってインデックス用紙の使用なし、または選択可能なインデックス用紙番号が表示され、選択が可能になる。見出し位置釦1425は、インデックス用紙が選択されている場合、見出し位置の設定をするものであり、インデックス用紙番号にしたがって、選択可能な見出し位置がリスト表示され、選択可能になる。
図では、3頁目は本文印刷であり、4ページ目はインデックス用紙No.1を使用しており、見出し位置が5個中で1番目に設定されている。
【0040】
次に、特定範囲の確認印刷の際に、印刷対象外のインデックス用紙を排紙する手順を図6のフローチャートを参照して説明する。なお、以下の手順は、制御部によって実行される。
確認印刷がスタートすると、確認印刷指定ページにインデックス用紙使用ページが含まれるか否かの判定がなされる(ステップs1)。インデックス用紙使用ページが含まれなければ(ステップs1、NO)、通常の確認印刷出力を開始する(ステップs3)。
一方、ステップs1で、確認印刷指定ページにインデックス用紙使用ページが含まれていると判定されると(ステップs1、YES)、インデックス用紙トレイの先頭用紙を本出力時に使用する用紙に合わせる(ステップs2)。その後は、確認印刷出力を開始する(ステップs3)。
【0041】
インデックス用紙給紙トレイの先頭用紙を本出力で使用する用紙に合わせる具体的な手順を図7のフローチャートに基づいて説明する。なお、以下の手順も、制御部によって実行される。
カウンタを初期化する(Cnt=1:ステップs10)。次いで、Cntページ目が確認印刷範囲内のページか否かの判定を行う(ステップs11)。Cntページ目が確認印刷範囲内のページであれば(ステップs11、YES)、処理を終了する。この状態では、確認出力で使用する最初のインデックス用紙がインデックス用紙給紙トレイの先頭にセットされている。
Cntページ目が確認印刷範囲内のページでなければ(ステップs11、NO)、Cntページ目がインデックス用紙使用ページか否かの判定を行う(ステップs12)。Cntページ目がインデックス用紙使用ページでなければ(ステップs12、NO)、Cntをインクリメントし(ステップs14)、ステップs11に戻る。この状態では、インデックス用紙の順番に影響を与えないので、単純にカウンタを進める。
Cntページ目がインデックス用紙使用ページであれば(ステップs12、YES)、インデックス用紙トレイの先頭用紙を確認印刷と区別して別排紙する(ステップs13)。
例えば、印刷対象外のインデックス用紙を後処理装置(FNS)180に備える第2排紙口183に排紙し、確認印刷の用紙を第1排紙口182に排紙するようにする。その後、Cntをインクリメントし(ステップs14)、ステップs11に戻る。
【0042】
上記手順では、ジョブのページ情報を先頭から順番に参照して、確認印刷前のインデックス用紙を順次排紙したが、確認印刷前のインデックス用紙の枚数をカウントし、その枚数分をまとめて排紙するようにしてもよい。
また、図8に示すようにインデックス用紙使用ページのページ情報作成時に、対象ジョブで使用される何番目のインデックス用紙であるかというインデックス順番情報を付加しておき、確認印刷時に該インデックス順番情報を参照して、印刷対象外として排紙するインデックス用紙を決定するようにしてもよい。図8では、本出力の3頁目、5頁目、7頁目がインデックス用紙に割り当てられており、それぞれインデックス順番情報が付与されている。例えば、4頁目、5頁目を確認印刷する場合、確認印刷における最初のインデックス用紙の順番情報はNo.2であるので、その一つ前のNo.1のインデックス用紙までを印刷対象外として排紙するように決定することができる。
【0043】
印刷対象外としてインデックス用紙を排紙して確認印刷をした際の印刷状態を図9に示す。
インデックス用紙を積載した給紙トレイでは、(a)に示すようにインデックス用紙がタブ1〜タブ5となるように順序付けされて積載されており、本出力では積載された順序で適時インデックス用紙が給紙されて使用される。(b)は、本文にインデックス用紙を挿入して印刷する印刷順序を示しており、この例では、3頁目(タブ1)、5頁目(タブ2)、7頁目(タブ3)に順次インデックス用紙が使用される。
この例で、確認印刷としてジョブ中の4頁目と5頁目を印刷する場合について説明する。本出力では(b)に示すように本文と、タブ2の2枚目のインデックス用紙が順次印刷される。
確認印刷に先だって、インデックス用紙給紙トレイにある印刷対象外のインデックス用紙(タブ1)が別排紙される。
確認印刷では、(c)に示すように本文と先頭にあるインデックス用紙が順次印刷される。先頭のインデックス用紙はタブ2の用紙であり、タブ位置(耳位置)が同じ用紙すなわち、本出力とは同じインデックス用紙が使用されており、確認印刷としての目的を達成することができる。
【0044】
以上、本発明について説明を行ったが、本発明は上記説明の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 画像形成装置
1aデジタル複合機
113 画像制御CPU
140 操作部
150 プリンタ部
151 画像形成部
162 第2給紙ローラー
180 後処理装置(FNS)
182 第1排紙口
183 第2排紙口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本文用紙とインデックス用紙とをそれぞれ収納可能な複数の給紙トレイと、用紙に画像形成を行う画像形成部と、用紙が排紙される排紙部と、前記給紙トレイから用紙を給紙して画像形成部および排紙部に搬送する給紙搬送部と、前記画像形成、前記用紙の給紙および搬送を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、本出力前にジョブの確認印刷を行う確認印刷機能を有し、該確認印刷機能でジョブ中の特定範囲のページのみを印刷する場合、前記確認印刷でインデックス用紙が印刷される前に、前記特定範囲よりも前のページで使用する印刷対象外のインデックス用紙を前記給紙トレイから給紙して前記排紙部に排紙する制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記確認印刷機能でジョブ中の特定範囲のページのみを印刷する場合、前記確認印刷前に、前記特定範囲よりも前のページで使用する印刷対象外のインデックス用紙を前記給紙トレイから給紙して前記排紙部に排紙する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記印刷対象外のインデックス用紙の排紙に際し、前記画像形成を行うことなく未印刷のまま排紙する制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記印刷対象外のインデックス用紙を排紙した後、前記特定範囲のページにインデックス用紙を使用するページがある場合、本出力と同じインデックス用紙を前記給紙トレイから給紙して前記特定範囲のページを確認印刷する制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記印刷対象外のインデックス用紙と前記確認印刷がされた用紙とを区別して排紙することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記印刷対象外のインデックス用紙と前記確認印刷がされた用紙とを別の排紙部に排紙することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記ジョブのページ情報を先頭から順番に参照し、前記確認印刷において前記特定範囲の前のページで使用されるインデックス用紙の枚数を算出し、該枚数に従って、前記印刷対象外のインデックス用紙を排紙をする制御を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、インデックス用紙使用ページのページ情報作成時に、対象ジョブで使用される何番目のインデックス用紙であるかというインデックス順番情報を付加しておき、確認印刷時に該インデックス順番情報を参照して、前記インデックス順番情報に基づいて、前記印刷対象外のインデックス用紙を排紙をする制御を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記確認印刷における前記特定範囲にインデックス用紙を使用するページが含まれない場合、印刷対象外のインデックス用紙を排紙する前記制御を行うことなく前記特定範囲の確認印刷を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記特定範囲での確認印刷後、前記特定範囲よりも印刷順序が後のページで使用するインデックス用紙を前記給紙トレイから給紙して前記画像形成を行うことなく前記排紙部に排紙する制御を行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記インデックス用紙がタブ紙であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−235591(P2011−235591A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−110665(P2010−110665)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】