説明

画像形成装置

【課題】除電部材の除電性能を損なうことなく、確実に除電部材を保護すること。
【解決手段】像担持体を有しシートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部よりシート搬送方向下流側に配置された下流側搬送ガイドと、前記下流側搬送ガイドの付近に配設される除電部材と、前記画像形成部にアクセスするための扉とを有する画像形成装置において、前記扉の開閉に連動して前記除電部材と前記除電部材の周囲に配置された除電部保護部材とを相対的に移動させ離間させる連動機構を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、レーザービームプリンタ等、電子写真技術を用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真式の画像形成装置においては、転写部材の後に、シートの電荷を除去するための除電部材がある。従来において、除電部材とその周辺にあり交換可能なプロセスカートリッジ等の関係について、図8を用いて説明する。図8は従来の除電部材周りの構成を示す説明図である。(a)はカートリッジドアの閉鎖時、(b)はカートリッジドアの開放時、(c)はプロセスカートリッジの交換時を示す。
【0003】
図8に示すように、画像形成装置501のカートリッジドア505を開放すると、ユーザはプロセスカートリッジ503にアクセス可能になる。プロセスカートリッジ503と転写ローラ502との接触部である転写部のシート搬送方向上流側には、上流側搬送路507が配設される。また、シート搬送方向下流側には下流側搬送路508が配設され、下流側搬送路508の下方には、除電部材保持部材513に保持される除電部材506が配設される。
【0004】
画像形成装置501本体内でシートがジャム(紙詰まり)を起こした場合、まず図8(b)に示すように、ユーザはカートリッジドア505を開く。そして、図8(c)に示すように、プロセスカートリッジ503を取り出すことになる。
【0005】
ここで、除電部材は除電性能を満たすために、薄い板金部材の先端を細くしたものであることが多く、薄い板金部材でかつ先端が細い場合、変形に弱い。また、転写手段の付近は、ユーザがアクセス可能な領域である。このため、プロセスカートリッジの交換時などにユーザが装置内にアクセスし、除電部材に触ると、除電部材が変形してしまうおそれがある。
【0006】
除電部材の変形を防ぐための対策として、除電部材の周りに配置される搬送リブを、除電部材よりも高い位置にして、ユーザが除電部材に触れないようにする構成をとることがある。
【0007】
また、除電部材にカバーをつけ、ユーザが触れないようにした構成も提案されている(特許文献1)。この構成では、プロセスカートリッジに突起を設け、プロセスカートリッジを挿入すると、この突起がカバーを移動させ、通紙時にはカバーが外れる。プロセスカートリッジを取り出すと、付勢力によってカバーが除電部材を覆う位置にもどる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平5−134485
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、搬送リブを高くすることでユーザが除電部材に接触しないようにすると、除電部材が搬送リブに対して適正な位置よりも低い位置に来てしまう。これにより、搬送リブ上を移動するシート材からの距離が適正な距離よりも遠くなってしまう。すると、除電部材のシート材に対する除電性能が十分でなくなるおそれがあった。
【0010】
また、除電部材にカバーを設け、プロセスカートリッジに設けた突起でカバーを移動させる構成では、プロセスカートリッジの取り付け軌跡がカバーを動作させる機構に制限され、設計の自由度を損ない、転写部材近辺の機能に影響を与えてしまう可能性があった。
【0011】
本発明の目的は、除電部材の除電性能を損なうことなく、確実に除電部材を保護することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の目的を達成するための本発明の代表的な構成は、
像担持体を有しシートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部よりシート搬送方向下流側に配置された下流側搬送ガイドと、前記下流側搬送ガイドの付近に配設される除電部材と、前記画像形成部にアクセスするための扉とを有する画像形成装置において、
前記扉の開閉に連動して前記除電部材と前記除電部材の周囲に配置された除電部保護部材とを相対的に移動させ離間させる連動機構を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上述の構成により、除電部材の除電性能を損なうことなく、確実に除電部材を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1実施形態の画像形成装置の開閉構造の説明図。
【図2】第1実施形態の除電部材周りの構成を示す拡大図。
【図3】第2実施形態の画像形成装置の開閉構造の説明図。
【図4】第2実施形態の除電部材周りの構成を示す拡大図。
【図5】第3実施形態の画像形成装置の開閉構造の説明図。
【図6】第3実施形態の除電部材周りの構成を示す拡大図。
【図7】画像形成装置の概略説明図。
【図8】従来の除電部材周りの構成を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔第1実施形態〕
(画像形成装置)
まず、実施形態に係る画像形成装置の概略説明を行う。図7を用いて画像形成装置の概略をシートの流れに沿って説明する。図7は画像形成装置の概略説明図である。図7において、画像形成装置としてレーザービームプリンタを例に挙げて説明する。図7はプリンタの主断面図である。
【0016】
給送トレイ52に複数枚積載された記録媒体としてのシート51は、給送ローラ54、分離パッド55によって一枚ずつ分離されて装置本体へ送り出される。
【0017】
上記動作により一枚だけ給送されたシートはそれぞれ対向するコロとニップを形成する第一搬送ローラ56、及び第二搬送ローラ57によって感光体ドラム4と転写ローラ2との間のトナー像転写部70へと送られる。
【0018】
一方、感光体ドラム4は時計回りに回転しており帯電器59によって一様に帯電されたのち、画像信号に基づいてレーザースキャナー60より発射された選択的なレーザー光によって露光され静電潜像が形成される。この静電潜像は現像器58によって顕像化(トナー像化)される。
【0019】
感光体ドラム4上に形成されたトナー像は転写ローラ2によって電気的に引きつけられることによって、トナー像転写部70を通過するシートの印字面(上面)に順次転写され、画像が形成される。これら各部を総称して画像形成部という。
【0020】
感光体ドラム4、帯電器59、及び現像器58は、装置本体に着脱自在に保持されたプロセスカートリッジ3の中に配置されている。
【0021】
画像の形成されたシートは、定着装置64の加熱手段62とこれに圧接する加圧ローラ63とのニップへ導かれ、シートがニップを通過する過程でシート面に転写されたトナー像は加熱及び加圧されてシート面に定着される。
【0022】
定着装置64を通過したシートは排出ローラ65、排出ローラ67によって搬送され、排出トレイ68上へ排出され、画像形成動作(印字)が完了する。
【0023】
(除電部材周囲の構成及び動作)
図1及び図2を用いて、カートリッジドア5(扉)の開閉に伴って除電部材6の周囲の構成及び動作を詳細に説明する。図1は第1実施形態の画像形成装置の開閉構造の説明図である。図2は第1実施形態の除電部材周りの構成を示す拡大図である。図1及び図2における(a)、(b)、(c)の各図は状況ごとに対応しており、(a)はカートリッジドアの閉鎖時、(b)はカートリッジドアの開放時、(c)はプロセスカートリッジの交換時を示す。
【0024】
図1及び図2に示すように、画像形成装置1のカートリッジドア5を開放すると、プロセスカートリッジ3が外部からアクセス可能になる。プロセスカートリッジ3内の感光体ドラム4の下部には転写ローラ2が接触している。
【0025】
転写ローラ2よりもシート搬送方向上流側には上流側搬送路7があり、シート搬送方向下流側には下流側搬送ガイド8がある。本実施形態の下流側搬送ガイド8は搬送方向に延設される形状である。
【0026】
下流側搬送ガイド8の下方の付近には、シートの除電を行う除電部材6が配設され、除電部材6は除電部材保持部材13によって保持される。上述のようにシートの搬送状態において除電部材6の上端は上流側搬送路7や下流側搬送ガイド8よりも下方にある。このため、シートの搬送時には、除電部材6がシートの搬送を妨げることはない。
【0027】
転写ローラ2よりもシート搬送方向下流側には、下流側搬送ガイド8に交差するように移動部材9(除電部保護部材)が配設される。尚、移動部材9の移動に関しては後述する。
【0028】
上流側搬送路7及び下流側搬送ガイド8の下方には、カートリッジドア5と移動部材9とを連動させるための複数の連結部材がある。連結部材は、ドア側から順に、ドア側リンク部材10、カム側リンク部材11、移動部材9の移動を司るカム12、が配設される。尚、図1においては、カートリッジドア5の開放動作と移動部材9とを連動させる連動機構が手前側のみ示されている。しかし、実際の構成においては、同様の構成の連動機構が反対側にも設けられる。
【0029】
カートリッジドア5の閉鎖時には、図1(a)及び図2(a)に示すように、移動部材9が下流側搬送ガイド8よりも低い位置に配置されている。これが通常の除電状態であり、このとき除電部材6の上端は下流側搬送ガイド8の近くにある。このように、除電部材6の上端と下流側搬送ガイド8との距離が近いことで、除電部材6は除電性能を発揮し、下流側搬送ガイド8を通過するシートを確実に除電する。
【0030】
カートリッジドア5を開放すると、図1(b)及び図2(b)に示すように、画像形成装置1に開口ができる。すると、外部からユーザがプロセスカートリッジ3にアクセス可能となる。これにより、ジャム(紙詰まり)等の問題が発生したときにユーザが詰まったシートを取り除くことができ、問題を直接解消できる。
【0031】
ここで、カートリッジドア5から移動部材9までを連動させ、除電部材6と移動部材9とを相対的に離間させる連動機構の説明を詳細にする。
【0032】
まず、図1(b)に示すようにカートリッジドア5を開くと、その動作に連動してカートリッジドア5に直接連結しているドア側リンク部材10が外部へ引っ張られる。すると、ドア側リンク部材10に連結しているカム側リンク部材11が引っ張られ、カム側リンク部材11に連動するカム12が、楕円形断面が横長の状態から楕円形断面が縦長の状態になるように回動する。このようにカム12が回動することで、カム12が移動部材9を押上げ、図1(c)及び図2(c)に示すように、移動部材9の上面が下流側搬送ガイド8よりも上方に上昇する。
【0033】
以上の動作により、カートリッジドア5の閉鎖状態においては下流側搬送ガイド8よりも下方に位置していた移動部材9の上面が、カートリッジドア5の開放状態においては下流側搬送ガイド8よりも上方に移動する。一方、除電部材6は除電部材保持部材13に保持された状態を保つため、除電部材6の上端に対して移動部材9の上面との距離が離れることとなる。
【0034】
ジャム処理時、図1(c)に示すようにユーザはプロセスカートリッジ3を取り出す作業を行う。この際、移動部材9の上面が下流側搬送ガイド8よりも上方に位置し、除電部材6と移動部材9とが離間した状態であるので、ユーザが除電部材6に触ることを防止する。このため、ユーザがジャム処理時に除電部材6に触って除電部材6を変形させてしまうことを防止する。
【0035】
また、本実施形態はプロセスカートリッジ3と移動部材9とを別個独立の構成としている。即ち、背景技術で説明した、除電部材にカバーを設け、プロセスカートリッジに設けた突起でカバーを移動させる構成ではない。このため、背景技術で考えられた、プロセスカートリッジの取り付け軌跡がカバーを動作させる機構に制限されてしまい、設計の自由度を損ない、転写部材近辺の機能に影響を与えてしまう可能性はない。
【0036】
また、本実施形態ではカートリッジドア5の開閉動作に移動部材9が連動する構成である。このため、カバーを動作させる機構を持っていないプロセスカートリッジ等を入れた場合に、カバーが動作せず、そのために画像形成装置が動作しなかったり、カバーやその周りの部品を破損させてしまう可能性もない。
【0037】
以上のことから、本実施形態の構成をとることで、除電部材6の除電性能が十分な状態で、かつ除電部材6にユーザが触れない構成を、感光体ドラム4(像担持体)および転写ローラ2近辺の機能に影響をあたえない。また、この構成を特別な構成のプロセスカートリッジを用いることなく達成することが可能である。従って、除電部材の除電性能を損なうことなく、確実に除電部材を保護することができる。
【0038】
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態を説明する。説明にあたり、前述の実施形態と同様の作用効果を発揮させる部材については、説明を省略し、符号は同一とする。
【0039】
(除電部材周囲の構成及び動作)
本実施形態においては、除電部材6を下降させることで、除電部材6と下流側搬送ガイド8(除電部保護部材)を相対的に離間させる。次に連動機構の具体的な構成を説明する。
【0040】
図3及び図4を用いて、カートリッジドア5の開閉に伴って除電部材6の周囲の構成及び動作を詳細に説明する。図3は第2実施形態の画像形成装置の開閉構造の説明図である。図4は第2実施形態の除電部材周りの構成を示す拡大図である。図3及び図4における(a)、(b)、(c)の各図は状況ごとに対応しており、(a)はカートリッジドアの閉鎖時、(b)はカートリッジドアの開放時、(c)はプロセスカートリッジの交換時を示す。
【0041】
図3及び図4に示すように、本実施形態においても、除電部材6は除電部材保持部材13によって保持される。また、上流側搬送路7及び下流側搬送ガイド8の下方には、カートリッジドア5の開放動作と除電部材保持部材13とを連動させるための複数の連結部材がある。
【0042】
連結部材は、ドア側から順に、ドア側リンク部材10、カム側リンク部材11、除電部材保持部材13の移動を司るカム112、が配設される。本実施形態のカム112は、除電部材保持部材13の下部に当接する。カム112は、カートリッジドア5の閉鎖時に楕円形断面が縦長の状態になっており、カートリッジドア5の開放時に楕円形断面が横長の状態になっている。尚、図3においては、連動機構が手前側のみ示されている。しかし、実際の構成においては、同様の構成の連動機構が反対側にも設けられる。
【0043】
カートリッジドア5の閉鎖時には、図3(a)及び図4(a)に示すように、除電部材6の上端が下流側搬送ガイド8の上面から近い位置に配置されている。これが通常の除電状態である。このように、除電部材6の上端と下流側搬送ガイド8との距離が近いことで、除電部材6は除電性能を発揮し、下流側搬送ガイド8を通過するシートを確実に除電する。
【0044】
カートリッジドア5を開放すると、図3(b)に示すように、カートリッジドア5を開く動作に連動してカートリッジドア5に直接連結しているドア側リンク部材10が外部へ引っ張られる。すると、ドア側リンク部材10に連結しているカム側リンク部材11が引っ張られ、カム側リンク部材11に連動するカム112が、楕円形断面が縦長の状態から楕円形断面が横長の状態になるように回動する。このようにカム112が回動することで、カム112に下部を支えられている除電部材保持部材13が下降する。すると、図3(c)及び図4(c)に示すように、除電部材保持部材13に保持される除電部材6の上端が下流側搬送ガイド8の下方側に離間する。
【0045】
以上の動作により、カートリッジドア5の閉鎖状態においては下流側搬送ガイド8の近くに位置していた除電部材6の上端が、カートリッジドア5の開放状態においては下流側搬送ガイド8から下方側に離間する。
【0046】
ジャム処理時、図3(c)に示すようにユーザはプロセスカートリッジ3を取り出す作業を行う。この際、除電部材6と下流側搬送ガイド8とが離間した状態であるので、ユーザが除電部材6に触ることを防止する。このため、ユーザがジャム処理時に除電部材6に触って除電部材6を変形させてしまうことを防止する。
【0047】
また、本実施形態では、第1実施形態にある移動部材9が必要ない。このため、簡易な構成にて前述の実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0048】
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態を説明する。説明にあたり、前述の実施形態と同様の作用効果を発揮させる部材については、説明を省略し、符号は同一とする。
【0049】
(除電部材周囲の構成及び動作)
本実施形態においては、下流側搬送ガイド8と一体となる搬送路基底部208(除電部保護部材)を上昇させ、除電部材6の上端から相対的に離間させる。次に連動機構の具体的な構成を説明する。
【0050】
図5及び図6を用いて、カートリッジドア5の開閉に伴って除電部材6の周囲の構成及び動作を詳細に説明する。図5は第3実施形態の画像形成装置の開閉構造の説明図である。図6は第3実施形態の除電部材周りの構成を示す拡大図である。図5及び図6における(a)、(b)、(c)の各図は状況ごとに対応しており、(a)はカートリッジドアの閉鎖時、(b)はカートリッジドアの開放時、(c)はプロセスカートリッジの交換時を示す。
【0051】
図5及び図6に示すように、本実施形態においても、除電部材6は除電部材保持部材13(不図示)によって保持される。また、上流側搬送路7及び下流側搬送ガイド8の下方には、カートリッジドア5の開放動作と搬送路基底部208とを連動させるための複数の連結部材がある。
【0052】
連結部材は、ドア側から順に、ドア側リンク部材10、カム側リンク部材11、搬送路基底部208の移動を司るカム212、が配設される。本実施形態のカム212は、搬送路基底部208の下部に当接する。カム212は、カートリッジドア5の閉鎖時に楕円形断面が横長の状態になっており、カートリッジドア5の開放時に楕円形断面が縦長の状態になっている。尚、図5においては、連動機構が手前側のみ示されている。しかし、実際の構成においては、同様の構成の連動機構が反対側にも設けられる。
【0053】
カートリッジドア5の閉鎖時には、図5(a)及び図6(a)に示すように、除電部材6の上端が搬送路基底部208の上面に位置する下流側搬送ガイド8から近い位置に配置されている。これが通常の除電状態である。このように、除電部材6の上端と下流側搬送ガイド8との距離が近いことで、除電部材6は除電性能を発揮し、下流側搬送ガイド8を通過するシートを確実に除電する。
【0054】
カートリッジドア5を開放すると、図5(b)に示すように、カートリッジドア5を開く動作に連動してカートリッジドア5に直接連結しているドア側リンク部材10が外部へ引っ張られる。すると、ドア側リンク部材10に連結しているカム側リンク部材11が引っ張られ、カム側リンク部材11に連動するカム212が、楕円形断面が横長の状態から楕円形断面が縦長の状態になるように回動する。このようにカム212が回動することで、カム212に下部を支えられている搬送路基底部208が上昇する。搬送路基底部208が上昇することで、図5(c)及び図6(c)に示すように、搬送路基底部208の上面にある下流側搬送ガイド8は、除電部材保持部材13に保持される除電部材6の上端から離間する。
【0055】
以上の動作により、カートリッジドア5の閉鎖状態においては除電部材6の近くに位置していた搬送路基底部208の下流側搬送ガイド8は、カートリッジドア5の開放状態においては搬送路基底部208が上方に移動することで、除電部材6の上端から離間する。
【0056】
ジャム処理時、図5(c)に示すようにユーザはプロセスカートリッジ3を取り出す作業を行う。この際、除電部材6と下流側搬送ガイド8とが離間した状態であるので、ユーザが除電部材6に触ることを防止する。このため、ユーザがジャム処理時に除電部材6に触って除電部材6を変形させてしまうことを防止する。
【符号の説明】
【0057】
1…画像形成装置
4…感光体ドラム
5…カートリッジドア
6…除電部材
8…下流側搬送ガイド
9…移動部材
13…除電部材保持部材
51…シート
208…搬送路基底部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体を有しシートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部よりシート搬送方向下流側に配置された下流側搬送ガイドと、前記下流側搬送ガイドの付近に配設される除電部材と、前記画像形成部にアクセスするための扉とを有する画像形成装置において、
前記扉の開閉に連動して前記除電部材と前記除電部材の周囲に配置された除電部保護部材とを相対的に移動させ離間させる連動機構を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記除電部保護部材は前記下流側搬送ガイドに対して相対的に移動する移動部材であり、
前記連動機構は、前記扉の開放動作に連動して前記移動部材を前記下流側搬送ガイドに対して相対的に上昇させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記除電部保護部材は前記下流側搬送ガイドであり、
前記連動機構は、前記扉の開放動作に連動して前記除電部材を前記下流側搬送ガイドに対して相対的に下降させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記除電部保護部材は前記下流側搬送ガイドを上面に具備する搬送路基底部であり、
前記連動機構は、前記扉の開放動作に連動して前記搬送路基底部を前記除電部材に対して相対的に上昇させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−123029(P2012−123029A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271172(P2010−271172)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】