画像形成装置
【課題】画像形成ユニットの寿命が検出された後に、画像形成ユニット本体から現像剤収容部を取り外すことができないようにする。
【解決手段】装置本体に対して着脱自在に配設され、画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設された現像剤収容部を有する画像形成ユニットBkを備える。画像形成ユニットBkの寿命を検出する寿命検出処理手段を有し、前記画像形成ユニットBkの寿命が検出された場合に、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止される。画像形成ユニットBkの寿命が検出されると、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止されるので、操作者が、現像剤収容部を交換してしまうことがない。
【解決手段】装置本体に対して着脱自在に配設され、画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設された現像剤収容部を有する画像形成ユニットBkを備える。画像形成ユニットBkの寿命を検出する寿命検出処理手段を有し、前記画像形成ユニットBkの寿命が検出された場合に、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止される。画像形成ユニットBkの寿命が検出されると、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止されるので、操作者が、現像剤収容部を交換してしまうことがない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタは、プリンタの本体、すなわち、装置本体に対して着脱自在に配設された画像形成ユニットを備え、該画像形成ユニットは、筐体内に感光体ドラム、帯電ローラ、現像器、クリーニングブレード等の消耗品を備えた画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設され、現像剤としてのトナーを収容する現像剤収容部としてのトナーカートリッジを備える。
【0003】
ところで、画像形成ユニットにおいては、前記各消耗品が劣化して、画像形成ユニットを安定して使用することができなくなると、寿命が検出され、トナーカートリッジにおいては、収容されるトナーがなくなり、トナーエンプティが検出されると、寿命が検出される。この場合、画像形成ユニットを安定して使用することができる期間を表す余寿命は、トナーカートリッジの余寿命より十分に長いので、画像形成ユニットが寿命になる(安定して使用することができなくなる。)までの間に、トナーカートリッジを複数回交換することによって、画像形成ユニットを長期間にわたり使用することができる。
【0004】
ところが、画像形成ユニットが寿命になり、画像形成ユニットを交換する際に、画像形成ユニット本体内に未使用のトナーが残っていると、画像形成ユニットと共に未使用のトナーも廃棄されてしまうことになる。
【0005】
そこで、画像形成ユニットを安定して使用することができなくなったこと、すなわち、画像形成ユニットの寿命が検出された時点においては、トナーカートリッジが寿命に近づいていてもトナーカートリッジの交換を促す表示を行わず、画像形成ユニットの寿命が検出された後、トナーカートリッジが寿命になった時点で、画像形成ユニットの交換を促すようにしたプリンタが提供されている。
【0006】
この種のプリンタにおいては、画像形成ユニットの寿命が検出された時点ではトナーカートリッジが交換されないようにすることができる(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−17724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、画像形成ユニットを交換する際に、操作者が誤って画像形成ユニット本体からトナーカートリッジを取り外すと、トナーが飛散してプリンタの周囲を汚すことがある。
【0009】
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、画像形成ユニットの寿命が検出された後に、画像形成ユニット本体から現像剤収容部を取り外すことができないようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのために、本発明の画像形成装置においては、装置本体に対して着脱自在に配設され、画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設された現像剤収容部を有する画像形成ユニットを備える。
【0011】
そして、画像形成ユニットの寿命を検出する寿命検出処理手段を有する。
【0012】
また、前記画像形成ユニットの寿命が検出された場合に、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画像形成装置においては、装置本体に対して着脱自在に配設され、画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設された現像剤収容部を有する画像形成ユニットを備える。
【0014】
そして、画像形成ユニットの寿命を検出する寿命検出処理手段を有する。
【0015】
また、前記画像形成ユニットの寿命が検出された場合に、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止される。
【0016】
この場合、画像形成ユニットの寿命が検出されると、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止されるので、画像形成ユニット本体から現像剤収容部を取り外すことができないようにすることができる。したがって、画像形成ユニットの寿命が検出された後、操作者が、現像剤収容部を交換して、現像剤が画像形成ユニット本体内に供給されるのを防止することができる。また、画像形成ユニットを交換する際に、操作者が誤って現像剤収容部を画像形成ユニット本体から取り外すことがないので、現像剤が飛散して画像形成装置の周囲を汚すことがない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概念図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における制御部の動作を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第1の斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第2の斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第1の斜視図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第2の斜視図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における制御部の動作を示すタイムチャートである。
【図13】本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第3の斜視図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0019】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【0020】
図において、10はプリンタの本体、すなわち、装置本体であり、該装置本体10内には、媒体としての図示されない用紙を搬送するための搬送路25が形成され、該搬送路25に沿って、第1〜第4の搬送部材としての搬送ローラ対26〜29、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の現像剤像としてのトナー像を形成するための画像形成ユニット(プロセスカートリッジ)Bk、Y、M、C、該各画像形成ユニットBk、Y、M、Cより下方に配設され、用紙を搬送するとともに、前記各色のトナー像を用紙に転写するためのベルト駆動ユニットとしての転写ユニット34、転写されたトナー像を用紙に定着させるための定着装置としての定着器35等が配設される。なお、前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cは、装置本体10に対して着脱自在に配設される。
【0021】
また、23は、前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおける像担持体としての感光体ドラム11と対向させて配設され、感光体ドラム11の表面を露光する露光装置としての、かつ、記録ヘッドとしてのLEDヘッドである。
【0022】
前記転写ユニット34は、走行自在に配設された転写ベルト21、及び各感光体ドラム11と対向させて配設された転写部材としての転写ローラ22を備える。前記転写ベルト21及び転写ローラ22は、図示されない電圧印加部によって所定の電圧が印加され、感光体ドラム11上の各トナー像を用紙に転写する。
【0023】
また、38は第1のフレームとしてのロワフレーム、40は、該ロワフレーム38に対して揺動自在に配設された第2のフレームとしてのアッパフレームであり、該アッパフレーム40に、装置本体外に排出された用紙を積載するための媒体積載部としてのスタッカ31が形成される。そして、前記転写ユニット34より下方には、用紙を収容するための媒体収容部としての用紙カセット30が配設され、該用紙カセット30の前端に、用紙カセット30から用紙を一枚ずつ繰り出すための繰出部32が配設される。
【0024】
なお、前記プリンタには、図示されない外部装置としてのホストコンピュータとの間で通信を行い、印刷データを受信する図示されない外部インタフェース、プリンタの全体の制御を行う図示されない制御部等が配設される。
【0025】
次に、前記構成のプリンタの動作について説明する。
【0026】
前記各画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいて、帯電装置としての帯電ローラ12は感光体ドラム11の表面を一様に帯電させ、LEDヘッド23は、ホストコンピュータから送られた印刷データに基づいて感光体ドラム11の表面を露光して潜像としての静電潜像を形成する。続いて、現像装置としての現像器45は、静電潜像を現像して各色のトナー像を形成する。
【0027】
一方、繰出部32によって用紙カセット30から一枚ずつ繰り出された用紙は、搬送ローラ対26、27によって搬送され、静電気によって転写ベルト21に付着させられ、該転写ベルト21の走行に伴って、各画像形成ユニットBk、Y、M、Cと転写ユニット34との間を搬送され、その間に、各色のトナー像が重ねて転写され、カラーのトナー像が形成される。カラーのトナー像が転写された用紙は、定着器35に送られ、該定着器35においてカラーのトナー像が定着させられ、カラーの画像が形成される。続いて、用紙は、搬送ローラ対28、29によって更に搬送され、スタッカ31に排出される。
【0028】
次に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cについて説明する。この場合、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの構造は等しいので、画像形成ユニットBkについてだけ説明する。
【0029】
図1は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図、図3は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概念図である。
【0030】
図において、Bkは画像形成ユニットであり、該画像形成ユニットBkは、画像形成ユニット本体20、及び該画像形成ユニット本体20より上方において画像形成ユニット本体20に対して着脱自在に配設され、現像剤としての図示されないトナーを収容し、前記画像形成ユニット本体20内に供給する現像剤収容部としてのトナーカートリッジ15を備える。
【0031】
前記画像形成ユニット本体20の筐体cs1内には、所定の回転速度で回転させられる感光体ドラム11、該感光体ドラム11と当接させて回転自在に配設された前記帯電ローラ12、前記感光体ドラム11に隣接させて配設された前記現像器45、クリーニング部材としてのクリーニングブレード19等の消耗品が収容される。また、前記筐体cs1内には、現像器45と隣接させて、トナーカートリッジ15から供給されたトナーを受ける現像剤室としてのトナー室49が形成される。
【0032】
前記帯電ローラ12は、所定の圧力で感光体ドラム11と当接させられ、感光体ドラム11の表面に所定の電圧を印加し、該感光体ドラム11の表面を一様に帯電させる。
【0033】
また、前記現像器45は、トナーを静電潜像に付着させ、静電潜像を現像する。そのために、前記現像器45は、感光体ドラム11と所定の圧力で当接させて、かつ、感光体ドラム11と反対方向に回転自在に配設された現像剤担持体としての現像ローラ16、該現像ローラ16上のトナーの厚さを規制する現像剤層規制部材としての現像ブレード17、前記現像ローラ16と所定の圧力で当接させて、かつ、現像ローラ16と同方向に回転自在に配設され、現像ローラ16にトナーを供給する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ18、前記トナー室49内において回転自在に配設され、トナー室49内のトナーを攪拌する攪拌部材46等を備える。
【0034】
そして、前記クリーニングブレード19は、トナー像が用紙に転写された後に感光体ドラム11の表面に残留したトナーを掻き取ることによって除去する。
【0035】
ところで、前述されたように、画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいては、前記各消耗品が劣化して、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを安定して使用することができなくなると、寿命が検出され、トナーカートリッジ15においては、収容されるトナーがなくなり、トナーエンプティが検出されると、寿命が検出される。この場合、前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cの余寿命はトナーカートリッジ15の余寿命より十分に長いので、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが寿命になるまでの間に、トナーカートリッジ15を複数回交換することによって、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを長期間にわたり使用することができる。
【0036】
ところが、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが寿命になり、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際に、画像形成ユニット本体20内に未使用のトナーが残っていると、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換に伴って、画像形成ユニットBk、Y、M、Cと共に未使用のトナーも廃棄されてしまうことになる。
【0037】
そこで、本実施の形態においては、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出されても、画像形成ユニット本体20内に未使用のトナーが残っている間は画像形成ユニットBk、Y、M、Cの使用を継続し、画像形成ユニット本体20内に未使用のトナーがなくなったときに、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換を操作者に促すようにしている。
【0038】
そのために、前記筐体cs1内に、規制作動要素としてのシャフト55が回転自在に配設される。該シャフト55は、全長にわたって螺旋状の溝56が形成され、第1の歯車要素としてのギヤ50〜52、及び第2の歯車要素としてのウォーム53、54を介して感光体ドラム11と連結され、感光体ドラム11の回転に伴って、かつ、感光体ドラム11に対して減速させられた状態で回転させられる。
【0039】
また、前記シャフト55には、移動部材としての、かつ、規制部材としてのインジケータ57が移動自在に取り付けられ、シャフト55の溝56と前記インジケータ57に形成された図示されない溝とが噛合させられる。したがって、印刷動作に伴って、シャフト55が回転させられると、インジケータ57は、感光体ドラム11の長手方向において矢印A方向に移動させられる。なお、シャフト55及びインジケータ57によって、シャフト55の回転運動をインジケータ57の直進運動に変更する運動方向変換部が構成され、シャフト55によって第1の変換要素が、インジケータ57によって第2の変換要素が構成される。
【0040】
また、前記トナーカートリッジ15には、揺動自在に配設され、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20に対して固定し、ロックするための操作部材としての、かつ、固定部材としてのロックレバー48、及び該ロックレバー48と連動して揺動自在に配設され、トナーカートリッジ15の開口部h1を遮断するための遮断部材としてのトナーシャッタ47が配設される。前記ロックレバー48には、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20に固定するための固定部としての溝48a、及び前記インジケータ57と係合自在に配設された係合部としての凸部48bが形成される。なお、前記ロックレバー48が図1に示される状態に置かれていると、トナーカートリッジ15は画像形成ユニット本体20に対してロックされ、前記ロックレバー48を図1における矢印B方向に回転させると、トナーカートリッジ15の画像形成ユニット本体20に対するロックが解除される。
【0041】
さらに、前記インジケータ57の移動範囲におけるロックレバー48が配設される側の端部付近には、インジケータ57を検出することによって画像形成ユニットBkの寿命を検出するための寿命検出部としての画像形成ユニット寿命センサ62が配設される。
【0042】
なお、前記インジケータ57の移動範囲におけるロックレバー48が配設される側を、画像形成ユニットBkの寿命が検出される側、すなわち、寿命検出側とし、ロックレバー48が配設されない側を、画像形成ユニットBkの使用が開始される側、すなわち、使用開始側とする。
【0043】
この場合、前記画像形成ユニット寿命センサ62が配設される位置を第1の位置とし、前記凸部48bが配設される位置を第2の位置としたとき、前記第1の位置は第2の位置より使用開始側に設定される。
【0044】
次に、前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cの制御装置について説明する。
【0045】
図4は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【0046】
図において、60はプリンタの全体の制御を行う制御部であり、該制御部60に、現像剤残量検出部としてのトナー残量センサ61、画像形成ユニット寿命センサ62及び表示部63が接続される。なお、前記トナー残量センサ61及び画像形成ユニット寿命センサ62は、それぞれ各画像形成ユニットBk、Y、M、C(図2)に配設される。
【0047】
そして、前記制御部60の図示されない印刷処理手段は、印刷処理を行い、画像形成用の駆動部としてのモータ(M)70を駆動し、感光体ドラム11を回転させて、前述されたように画像を形成する。
【0048】
前記トナー残量センサ61は、前記画像形成ユニット本体20(図3)内に配設された攪拌部材46の回転に伴って、トナー室49内のトナーの残量を検出する。そのために、前記トナー残量センサ61は、発光部及び受光部を備えたホトセンサから成り、センサ出力である検出信号を制御部60に送る。前記検出信号は、発光部から放射された光を受光部が受光すると、オンになり、受光しないと、オフになり、制御部60の図示されない現像剤残量検出処理手段は、現像剤残量検出処理を行い、検出信号におけるオン時間の割合いに基づいて、トナー室49内のトナーの残量を検出し、トナーの残量が閾値より小さくなると、トナーローを検出し、トナーの残量が0(零)になると、トナーエンプティを検出する。
【0049】
また、前記画像形成ユニット寿命センサ62も、同様に、発光部及び受光部を備えたホトセンサから成り、センサ出力である検出信号を制御部60に送る。前記検出信号は、発光部から放射され、前記インジケータ57(図1)の表面で反射された光を受光部が受光すると、オンになり、受光しないと、オフになり、制御部60の図示されない寿命検出処理手段は、寿命検出処理を行い、検出信号がオンになると、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出する。
【0050】
そして、前記制御部60の図示されない通知処理手段としての表示処理手段は、通知処理としての表示処理を行い、現像剤残量検出処理手段による検出結果、及び寿命検出処理手段による検出結果に基づいて、表示部63において、操作者に画像形成ユニットBk、Y、M、C及びトナーカートリッジ15の交換を促す表示を行う。
【0051】
次に、トナーカートリッジ15を交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0052】
印刷動作に伴って、前記シャフト55が感光体ドラム11の回転に伴って回転すると、インジケータ57はシャフト55の使用開始側の端部から寿命検出側の端部に向けて移動する。なお、前記各ギヤ50〜52及びウォーム53、54における減速比は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの使用が開始されてから寿命が検出されるまでの期間、すなわち、寿命存続期間で、前記インジケータ57がシャフト55の使用開始側の端部から寿命検出側の端部における画像形成ユニット寿命センサ62の位置に移動するように設定される。
【0053】
そして、トナーカートリッジ15の寿命が近づき、トナー室49のトナーの残量が閾値より小さくなって、前記現像剤残量検出処理手段がトナーローを検出すると、前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者にトナーカートリッジ15が寿命に近づいていること、すなわち、トナーカートリッジ15の交換時期が近づいていることを通知する。
【0054】
続いて、制御部60の図示されない現像剤消費量算出処理手段は、現像剤消費量算出処理を行い、変量検出部としての、かつ、計数処理部としての図示されない枚数カウント部によって検出され、計数された変量、本実施の形態においては、印刷枚数を読み込み、印刷動作に伴い所定の量のトナーが消費されたかどうか、すなわち、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなったかどうかを判断する。なお、前記現像剤消費量算出処理手段は、印刷枚数に代えて、変量として計数された印刷用の画像データのドット数に基づいて、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなったかどうかを判断することができる。
【0055】
そして、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなると、前記印刷処理手段は、感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、トナーカートリッジ15が寿命になったこと、すなわち、トナーカートリッジ15の交換時期になったことを操作者に通知し、トナーカートリッジ15の交換を促す。
【0056】
したがって、操作者は、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外し、新しいトナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20に装着することによってトナーカートリッジ15を交換する。そして、新しいトナーカートリッジ15が装着されると、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0057】
このとき、インジケータ57が凸部48bの位置に到達しておらず、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが寿命になっていない場合、操作者はロックレバー48を操作して矢印B方向(図1)に回転させ、トナーカートリッジ15のロックを解除し、トナーカートリッジ15を交換することができる。
【0058】
次に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0059】
図5は本発明の第1の実施の形態における制御部の動作を示すタイムチャート、図6は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第1の斜視図、図7は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第2の斜視図である。なお、図6及び7においては、画像形成ユニットBk、Y、M、Cのうちの画像形成ユニットBkについてだけ示される。
【0060】
この場合、タイミングt1で、図6に示されるように、インジケータ57が画像形成ユニット寿命センサ62の位置に到達し、画像形成ユニット寿命センサ62によってインジケータ57が検出されると、前記寿命検出処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出し、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期が近づいていることを通知するとともに、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止されることを通知する。
【0061】
なお、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの各感光体ドラム11は互いに連動して回転させられるので、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの各インジケータ57は同じタイミングで画像形成ユニット寿命センサ62の位置に到達し、前記寿命検出処理手段は、同じタイミングで画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出する。
【0062】
さらに、印刷が行われ、タイミングt2で、図7に示されるように、インジケータ57が凸部48bの位置に到達すると、凸部48bとインジケータ57とが係合して、凸部48bとインジケータ57とが干渉し、ロックレバー48の操作が規制されるので、ロックレバー48を矢印B方向に回転させることができなくなる。したがって、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止されるので、操作者は、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外すことができない。
【0063】
この場合、凸部48bの位置が、インジケータ57がロックレバー48の操作を規制し、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのを阻止する規制位置に、凸部48bの位置以外の他の位置が、インジケータ57がロックレバー48の操作を規制せず、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのを許容する非規制位置に設定され、インジケータ57は規制位置及び非規制位置に選択的に置かれる。
【0064】
なお、シャフト55における寿命検出側の端部には、溝56が形成されていないので、インジケータ57が凸部48bの位置に到達した後、更に印刷が行われても、インジケータ57は凸部48bの位置に留まる。
【0065】
したがって、画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいて各トナー室49内にトナーが残っている限り、タイミングt3で、前記現像剤残量検出処理手段によってトナーローが検出され、タイミングt4で、現像剤消費量算出処理手段がトナーカートリッジ15内のトナーがなくなったり、トナーカートリッジ15が寿命になったと判断しても、印刷動作が継続される。
【0066】
そして、タイミングt5で、画像形成ユニットBk、Y、M、Cのうちの所定の画像形成ユニットにおいて、前記現像剤残量検出処理手段がトナーエンプティを検出すると、前記印刷処理手段は、感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことを操作者に通知し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換を促す。
【0067】
なお、本実施の形態においては、前記現像剤残量検出処理手段がトナーエンプティを検出すると、前記印刷処理手段によって、感光体ドラム11の回転を停止させることにより印刷動作が停止させられ、前記表示処理手段によって、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことが操作者に通知されるようになっているが、前記現像剤残量検出処理手段によって、トナーローを検出した後、感光体ドラム11の回転数、印刷データのドット数等に基づいて、トナーエンプティを検出することができる。
【0068】
画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことが通知されると、操作者は、トナーカートリッジ15を装着したまま画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10から取り外し、新しい画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10に装着することによって画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する。そして、これに伴って、トナーカートリッジ15も交換され、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0069】
このように、本実施の形態においては、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出され、インジケータ57が凸部48bの位置に到達すると、ロックレバー48の操作がインジケータ57によって規制されるので、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止される。
【0070】
したがって、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出されても、画像形成ユニット本体20内に残っている未使用のトナーを使用することができるだけでなく、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出された後に、操作者がトナーカートリッジ15を交換してしまうことがないので、画像形成ユニットBk、Y、M、Cと共に未使用のトナーが廃棄されるのを防止することができる。
【0071】
さらに、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際に、操作者が誤ってトナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外すことがなくなるので、トナーが飛散してプリンタの周囲を汚してしまうことがない。
【0072】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0073】
図8は本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【0074】
図において、71は装置本体10(図2)に進退自在に配設された規制作動要素としてのロックバーであり、該ロックバー71は、装置本体10に配設された規制用の駆動部としての図示されないソレノイドを駆動することによって、画像形成ユニットBkの長手方向において進退させられる。
【0075】
また、72は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの各画像形成ユニット本体20に移動自在に配設され、規制位置及び非規制位置に選択的に置かれる規制部材としてのブロックであり、該ブロック72は、初期状態で非規制位置に置かれ、ロックバー71が前進(前方に移動)させられるのに伴って移動し、操作部材としての、かつ、固定部材としてのロックレバー48の操作を規制する規制位置に置かれる。そして、73は、各画像形成ユニット本体20に配設され、ブロック72の移動を制限する制限部材としての爪である。
【0076】
次に、前記画像形成ユニットBkの制御装置について説明する。
【0077】
図9は本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【0078】
図において、60は画像形成装置としてのプリンタの全体の制御を行う制御部であり、該制御部60に、現像剤残量検出部としてのトナー残量センサ61、印刷枚数をカウントする変量検出部としての、かつ、計数処理部としての枚数カウント部64、表示部63、及び前記ロックバー71の動作を制御する規制制御部65が接続される。
【0079】
次に、現像剤収容部としてのトナーカートリッジ15を交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0080】
図10は本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第1の斜視図、図11は本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第2の斜視図である。
【0081】
印刷動作に伴って、像担持体としての感光体ドラム11が回転させられると、前記枚数カウント部64は、感光体ドラム11の回転数を読み込むことによって、変量としての印刷枚数を検出し、計数して、制御部60に送る。
【0082】
そして、制御部60の前記寿命検出処理手段は、枚数カウント部64によって計数された印刷枚数を読み込み、印刷枚数があらかじめ設定された閾値より大きくなったときに、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出する。
【0083】
次に、トナーカートリッジ15を交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0084】
トナーカートリッジ15の寿命が近づき、現像剤室としてのトナー室49(図3)内の現像剤としてのトナーの残量が閾値より小さくなって、前記現像剤残量検出処理手段がトナーローを検出すると、通知処理手段としての前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者にトナーカートリッジ15の交換時期が近づいていることを通知する。
【0085】
続いて、制御部60の前記現像剤消費量算出処理手段は、枚数カウント部64によってカウントされた印刷枚数を読み込み、印刷枚数に基づいて、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなったかどうかを判断する。
【0086】
そして、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなると、前記印刷処理手段は、感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、トナーカートリッジ15の交換時期になったことを操作者に通知し、トナーカートリッジ15の交換を促す。
【0087】
したがって、操作者は、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外し、新しいトナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20に装着することによってトナーカートリッジ15を交換する。そして、新しいトナーカートリッジ15が装着されると、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0088】
なお、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが寿命になっていない場合には、図10に示されるように、係合部としての凸部48bとブロック72とが係合せず、凸部48bとブロック72とが干渉しないので、ロックレバー48の操作は規制されない。したがって、操作者はロックレバー48を操作して矢印B方向(図1)に回転させ、トナーカートリッジ15のロックを解除し、図11に示されるように、トナーカートリッジ15を取り外すことができる。
【0089】
次に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0090】
図12は本発明の第2の実施の形態における制御部の動作を示すタイムチャート、図13は本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第3の斜視図である。なお、図13においては、画像形成ユニットBk、Y、M、Cのうちの画像形成ユニットBkについてだけ示される。
【0091】
この場合、タイミングt11で、印刷枚数があらかじめ設定された閾値より大きくなると、前記寿命検出処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出し、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期が近づいていることを通知するとともに、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止されることを通知する。
【0092】
さらに、印刷が行われ、タイミングt12で、前記現像剤残量検出処理手段によってトナーローが検出されると、前記規制制御部65は、規制制御処理を行い、前記ソレノイドを駆動してロックバー71を前進させ、ブロック72を移動させて規制位置に置く。このとき、図13に示されるように、爪73とブロック72とが係止させられる。
【0093】
したがって、凸部48bとブロック72とが干渉し、ロックレバー48の操作が規制されるので、ロックレバー48を矢印B方向に回転させることができなくなる。その結果、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止される。
【0094】
その後、画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいて各トナー室49内にトナーが残っている限り、タイミングt13で、現像剤消費量算出処理手段によってトナーカートリッジ15内のトナーがなくなったと判断されても、印刷動作が継続される。
【0095】
そして、タイミングt14で、画像形成ユニットBk、Y、M、Cのうちの所定の画像形成ユニットにおいて、前記現像剤残量検出処理手段がトナーエンプティを検出すると、前記印刷処理手段は、感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことを操作者に通知し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換を促す。
【0096】
画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことが通知されると、操作者は、トナーカートリッジ15を装着したまま画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10から取り外し、新しい画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10に装着することによって画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する。そして、新しい画像形成ユニットBk、Y、M、Cが装着されると、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0097】
なお、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが装置本体10から取り外されると、規制制御部65の図示されない画像形成ユニット検出処理手段は、画像形成ユニット検出処理を行い、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが取り外されたことを検出し、ロックバー71を後退させる。
【0098】
このとき、爪73とブロック72とが係止させられているので、ブロック72は規制位置に置かれたままになる。したがって、ロックレバー48の操作が規制されたままになり、トナーカートリッジ15のロックが解除されることはない。
【0099】
このように、本実施の形態においては、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出され、ブロック72が移動させられて規制位置に置かれると、ロックレバー48の操作がブロック72によって規制されるので、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止される。
【0100】
したがって、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出されても、画像形成ユニット本体20内に残っている未使用のトナーを使用することができるだけでなく、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出された後に、操作者が、トナーカートリッジ15を交換してしまうことがないので、画像形成ユニットBk、Y、M、Cと共に未使用のトナーが廃棄されるのを防止することができる。
【0101】
また、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際に、操作者が誤ってトナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外すことがなくなるので、トナーが飛散してプリンタの周囲を汚すことがない。
【0102】
さらに、画像形成ユニットBk、Y、M、Cにブロック72及び爪73を配設するだけでよいので、画像形成ユニットBk、Y、M、Cのコストを低くすることができる。
【0103】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0104】
図14は本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【0105】
図において、71は装置本体10(図2)に進退自在に配設された規制作動要素としてのロックバーであり、該ロックバー71は、装置本体10に配設された規制用の駆動部としてのソレノイドを駆動することによって、画像形成ユニットBkの長手方向において進退させられる。
【0106】
また、72は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの各画像形成ユニット本体20に進退自在(移動自在)に配設され、ロックバー71が前進(前方に移動)させられるのに伴って移動し、操作部材としての、かつ、固定部材としてのロックレバー48の操作を規制する規制位置に置かれる規制部材としてのブロックであり、該ブロック72は、初期状態でロックレバー48の操作を規制する規制位置に置かれ、ロックバー71が前進させられるのに伴って移動して非規制位置に置かれる。そして、73は、各画像形成ユニット本体20に配設され、ブロック72の移動を制限する制限部材としての爪、74は、前記ブロック72におけるロックバー71と反対側に配設され、ブロック72をロックバー71側に付勢する付勢部材としてのスプリングである。
【0107】
また、係合部としての凸部48bにおけるスプリング74と対向する側の面には、ブロック72をロックバー71側に案内するための案内部としての傾斜部48cが形成される。
【0108】
前記構成の画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいて、画像形成ユニット本体20に現像剤収容部としてのトナーカートリッジ15が装着されるときには、ロックレバー48を矢印C方向に回転させ、トナーカートリッジ15をロックする。このとき、ブロック72は規制位置に置かれ、ロックレバー48の凸部48bとブロック72とが干渉するが、傾斜部48cによってブロック72が案内され、スプリング74の付勢力に抗してスプリング74側に逃げるので、ロックレバー48を矢印C方向に回転させる動作は妨げられない。
【0109】
そして、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20に対してロックされると、ブロック72はスプリング74の付勢力によってロックバー71の方向に移動させられ、規制位置に置かれる。この状態において、ロックレバー48を矢印B方向(図1)に回転させようとしても、凸部48bとブロック72とが係合して、凸部48bとブロック72とが干渉し、ロックレバー48の操作が規制されるので、ロックレバー48を矢印B方向に回転させることができなくなる。したがって、操作者は、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外すことができない。
【0110】
次に、トナーカートリッジ15を交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0111】
図15は本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す斜視図である。
【0112】
トナーカートリッジ15の寿命が近づき、現像剤室としてのトナー室49内の現像剤としてのトナーの残量が閾値より小さくなって、前記現像剤残量検出処理手段がトナーローを検出すると、通知処理手段としての前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者にトナーカートリッジ15の交換時期が近づいていることを通知する。
【0113】
また、このとき、前記規制制御部65が、前記ソレノイドを駆動してロックバー71を前進させ、ブロック72を移動させて非規制位置に置く。すなわち、図15に示されるように、凸部48bとブロック72とが係合せず、凸部48bとブロック72とが干渉しないので、ロックレバー48の操作は規制されない。したがって、操作者はロックレバー48を操作して矢印B方向に回転させ、トナーカートリッジ15のロックを解除し、トナーカートリッジ15を交換することができる。
【0114】
続いて、制御部60の前記現像剤消費量算出処理手段は、変量検出部としての、かつ、計数処理部としての枚数カウント部64によって検出された印刷枚数に基づいて、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなったかどうかを判断する。
【0115】
そして、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなると、前記印刷処理手段は、像担持体としての感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、トナーカートリッジ15の交換時期になったことを操作者に通知し、トナーカートリッジ15の交換を促す。
【0116】
したがって、操作者は、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外し、新しいトナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20に装着することによってトナーカートリッジ15を交換する。そして、新しいトナーカートリッジ15が装着されると、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0117】
また、前記規制制御部65は、前記ソレノイドの駆動を停止させ、ロックバー71を後退させる。これにより、ブロック72はスプリング74によって後退させられ、規制位置に置かれるので、凸部48bとブロック72とが係合して、凸部48bとブロック72とが干渉し、ロックレバー48の操作が規制され、ロックレバー48を矢印B方向に回転させることができなくなる。したがって、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止される。
【0118】
次に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0119】
この場合、印刷枚数があらかじめ設定された閾値より大きくなると、前記寿命検出処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出し、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者に画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期が近づいていることを通知するとともに、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止されることを通知する。
【0120】
さらに、印刷が行われ、前記現像剤残量検出処理手段によってトナーローが検出されると、前記印刷処理手段は、感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことを操作者に通知し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換を促す。
【0121】
画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことが通知されると、操作者は、トナーカートリッジ15を装着したまま画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10から取り外し、新しい画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10に装着することによって画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する。そして、これに伴って、トナーカートリッジ15も交換され、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0122】
このように、本実施の形態においては、ブロック72がスプリング74によってロックバー71側に付勢され、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出される前で、現像剤残量検出処理手段によってトナーローが検出された場合以外は、ブロック72が規制位置に置かれるので、例えば、用紙ジャム等によって画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10から取り外すときでも、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止される。
【0123】
したがって、トナーが飛散してプリンタの周囲を汚してしまうことがない。
【0124】
前記各実施の形態においては、プリンタについて説明しているが、本発明を複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0125】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0126】
10 装置本体
15 トナーカートリッジ
20 画像形成ユニット本体
60 制御部
Bk、Y、M、C 画像形成ユニット
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタは、プリンタの本体、すなわち、装置本体に対して着脱自在に配設された画像形成ユニットを備え、該画像形成ユニットは、筐体内に感光体ドラム、帯電ローラ、現像器、クリーニングブレード等の消耗品を備えた画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設され、現像剤としてのトナーを収容する現像剤収容部としてのトナーカートリッジを備える。
【0003】
ところで、画像形成ユニットにおいては、前記各消耗品が劣化して、画像形成ユニットを安定して使用することができなくなると、寿命が検出され、トナーカートリッジにおいては、収容されるトナーがなくなり、トナーエンプティが検出されると、寿命が検出される。この場合、画像形成ユニットを安定して使用することができる期間を表す余寿命は、トナーカートリッジの余寿命より十分に長いので、画像形成ユニットが寿命になる(安定して使用することができなくなる。)までの間に、トナーカートリッジを複数回交換することによって、画像形成ユニットを長期間にわたり使用することができる。
【0004】
ところが、画像形成ユニットが寿命になり、画像形成ユニットを交換する際に、画像形成ユニット本体内に未使用のトナーが残っていると、画像形成ユニットと共に未使用のトナーも廃棄されてしまうことになる。
【0005】
そこで、画像形成ユニットを安定して使用することができなくなったこと、すなわち、画像形成ユニットの寿命が検出された時点においては、トナーカートリッジが寿命に近づいていてもトナーカートリッジの交換を促す表示を行わず、画像形成ユニットの寿命が検出された後、トナーカートリッジが寿命になった時点で、画像形成ユニットの交換を促すようにしたプリンタが提供されている。
【0006】
この種のプリンタにおいては、画像形成ユニットの寿命が検出された時点ではトナーカートリッジが交換されないようにすることができる(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−17724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、画像形成ユニットを交換する際に、操作者が誤って画像形成ユニット本体からトナーカートリッジを取り外すと、トナーが飛散してプリンタの周囲を汚すことがある。
【0009】
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、画像形成ユニットの寿命が検出された後に、画像形成ユニット本体から現像剤収容部を取り外すことができないようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのために、本発明の画像形成装置においては、装置本体に対して着脱自在に配設され、画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設された現像剤収容部を有する画像形成ユニットを備える。
【0011】
そして、画像形成ユニットの寿命を検出する寿命検出処理手段を有する。
【0012】
また、前記画像形成ユニットの寿命が検出された場合に、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画像形成装置においては、装置本体に対して着脱自在に配設され、画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設された現像剤収容部を有する画像形成ユニットを備える。
【0014】
そして、画像形成ユニットの寿命を検出する寿命検出処理手段を有する。
【0015】
また、前記画像形成ユニットの寿命が検出された場合に、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止される。
【0016】
この場合、画像形成ユニットの寿命が検出されると、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止されるので、画像形成ユニット本体から現像剤収容部を取り外すことができないようにすることができる。したがって、画像形成ユニットの寿命が検出された後、操作者が、現像剤収容部を交換して、現像剤が画像形成ユニット本体内に供給されるのを防止することができる。また、画像形成ユニットを交換する際に、操作者が誤って現像剤収容部を画像形成ユニット本体から取り外すことがないので、現像剤が飛散して画像形成装置の周囲を汚すことがない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概念図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における制御部の動作を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第1の斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第2の斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第1の斜視図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第2の斜視図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における制御部の動作を示すタイムチャートである。
【図13】本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第3の斜視図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0019】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【0020】
図において、10はプリンタの本体、すなわち、装置本体であり、該装置本体10内には、媒体としての図示されない用紙を搬送するための搬送路25が形成され、該搬送路25に沿って、第1〜第4の搬送部材としての搬送ローラ対26〜29、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の現像剤像としてのトナー像を形成するための画像形成ユニット(プロセスカートリッジ)Bk、Y、M、C、該各画像形成ユニットBk、Y、M、Cより下方に配設され、用紙を搬送するとともに、前記各色のトナー像を用紙に転写するためのベルト駆動ユニットとしての転写ユニット34、転写されたトナー像を用紙に定着させるための定着装置としての定着器35等が配設される。なお、前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cは、装置本体10に対して着脱自在に配設される。
【0021】
また、23は、前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおける像担持体としての感光体ドラム11と対向させて配設され、感光体ドラム11の表面を露光する露光装置としての、かつ、記録ヘッドとしてのLEDヘッドである。
【0022】
前記転写ユニット34は、走行自在に配設された転写ベルト21、及び各感光体ドラム11と対向させて配設された転写部材としての転写ローラ22を備える。前記転写ベルト21及び転写ローラ22は、図示されない電圧印加部によって所定の電圧が印加され、感光体ドラム11上の各トナー像を用紙に転写する。
【0023】
また、38は第1のフレームとしてのロワフレーム、40は、該ロワフレーム38に対して揺動自在に配設された第2のフレームとしてのアッパフレームであり、該アッパフレーム40に、装置本体外に排出された用紙を積載するための媒体積載部としてのスタッカ31が形成される。そして、前記転写ユニット34より下方には、用紙を収容するための媒体収容部としての用紙カセット30が配設され、該用紙カセット30の前端に、用紙カセット30から用紙を一枚ずつ繰り出すための繰出部32が配設される。
【0024】
なお、前記プリンタには、図示されない外部装置としてのホストコンピュータとの間で通信を行い、印刷データを受信する図示されない外部インタフェース、プリンタの全体の制御を行う図示されない制御部等が配設される。
【0025】
次に、前記構成のプリンタの動作について説明する。
【0026】
前記各画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいて、帯電装置としての帯電ローラ12は感光体ドラム11の表面を一様に帯電させ、LEDヘッド23は、ホストコンピュータから送られた印刷データに基づいて感光体ドラム11の表面を露光して潜像としての静電潜像を形成する。続いて、現像装置としての現像器45は、静電潜像を現像して各色のトナー像を形成する。
【0027】
一方、繰出部32によって用紙カセット30から一枚ずつ繰り出された用紙は、搬送ローラ対26、27によって搬送され、静電気によって転写ベルト21に付着させられ、該転写ベルト21の走行に伴って、各画像形成ユニットBk、Y、M、Cと転写ユニット34との間を搬送され、その間に、各色のトナー像が重ねて転写され、カラーのトナー像が形成される。カラーのトナー像が転写された用紙は、定着器35に送られ、該定着器35においてカラーのトナー像が定着させられ、カラーの画像が形成される。続いて、用紙は、搬送ローラ対28、29によって更に搬送され、スタッカ31に排出される。
【0028】
次に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cについて説明する。この場合、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの構造は等しいので、画像形成ユニットBkについてだけ説明する。
【0029】
図1は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図、図3は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概念図である。
【0030】
図において、Bkは画像形成ユニットであり、該画像形成ユニットBkは、画像形成ユニット本体20、及び該画像形成ユニット本体20より上方において画像形成ユニット本体20に対して着脱自在に配設され、現像剤としての図示されないトナーを収容し、前記画像形成ユニット本体20内に供給する現像剤収容部としてのトナーカートリッジ15を備える。
【0031】
前記画像形成ユニット本体20の筐体cs1内には、所定の回転速度で回転させられる感光体ドラム11、該感光体ドラム11と当接させて回転自在に配設された前記帯電ローラ12、前記感光体ドラム11に隣接させて配設された前記現像器45、クリーニング部材としてのクリーニングブレード19等の消耗品が収容される。また、前記筐体cs1内には、現像器45と隣接させて、トナーカートリッジ15から供給されたトナーを受ける現像剤室としてのトナー室49が形成される。
【0032】
前記帯電ローラ12は、所定の圧力で感光体ドラム11と当接させられ、感光体ドラム11の表面に所定の電圧を印加し、該感光体ドラム11の表面を一様に帯電させる。
【0033】
また、前記現像器45は、トナーを静電潜像に付着させ、静電潜像を現像する。そのために、前記現像器45は、感光体ドラム11と所定の圧力で当接させて、かつ、感光体ドラム11と反対方向に回転自在に配設された現像剤担持体としての現像ローラ16、該現像ローラ16上のトナーの厚さを規制する現像剤層規制部材としての現像ブレード17、前記現像ローラ16と所定の圧力で当接させて、かつ、現像ローラ16と同方向に回転自在に配設され、現像ローラ16にトナーを供給する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ18、前記トナー室49内において回転自在に配設され、トナー室49内のトナーを攪拌する攪拌部材46等を備える。
【0034】
そして、前記クリーニングブレード19は、トナー像が用紙に転写された後に感光体ドラム11の表面に残留したトナーを掻き取ることによって除去する。
【0035】
ところで、前述されたように、画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいては、前記各消耗品が劣化して、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを安定して使用することができなくなると、寿命が検出され、トナーカートリッジ15においては、収容されるトナーがなくなり、トナーエンプティが検出されると、寿命が検出される。この場合、前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cの余寿命はトナーカートリッジ15の余寿命より十分に長いので、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが寿命になるまでの間に、トナーカートリッジ15を複数回交換することによって、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを長期間にわたり使用することができる。
【0036】
ところが、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが寿命になり、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際に、画像形成ユニット本体20内に未使用のトナーが残っていると、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換に伴って、画像形成ユニットBk、Y、M、Cと共に未使用のトナーも廃棄されてしまうことになる。
【0037】
そこで、本実施の形態においては、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出されても、画像形成ユニット本体20内に未使用のトナーが残っている間は画像形成ユニットBk、Y、M、Cの使用を継続し、画像形成ユニット本体20内に未使用のトナーがなくなったときに、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換を操作者に促すようにしている。
【0038】
そのために、前記筐体cs1内に、規制作動要素としてのシャフト55が回転自在に配設される。該シャフト55は、全長にわたって螺旋状の溝56が形成され、第1の歯車要素としてのギヤ50〜52、及び第2の歯車要素としてのウォーム53、54を介して感光体ドラム11と連結され、感光体ドラム11の回転に伴って、かつ、感光体ドラム11に対して減速させられた状態で回転させられる。
【0039】
また、前記シャフト55には、移動部材としての、かつ、規制部材としてのインジケータ57が移動自在に取り付けられ、シャフト55の溝56と前記インジケータ57に形成された図示されない溝とが噛合させられる。したがって、印刷動作に伴って、シャフト55が回転させられると、インジケータ57は、感光体ドラム11の長手方向において矢印A方向に移動させられる。なお、シャフト55及びインジケータ57によって、シャフト55の回転運動をインジケータ57の直進運動に変更する運動方向変換部が構成され、シャフト55によって第1の変換要素が、インジケータ57によって第2の変換要素が構成される。
【0040】
また、前記トナーカートリッジ15には、揺動自在に配設され、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20に対して固定し、ロックするための操作部材としての、かつ、固定部材としてのロックレバー48、及び該ロックレバー48と連動して揺動自在に配設され、トナーカートリッジ15の開口部h1を遮断するための遮断部材としてのトナーシャッタ47が配設される。前記ロックレバー48には、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20に固定するための固定部としての溝48a、及び前記インジケータ57と係合自在に配設された係合部としての凸部48bが形成される。なお、前記ロックレバー48が図1に示される状態に置かれていると、トナーカートリッジ15は画像形成ユニット本体20に対してロックされ、前記ロックレバー48を図1における矢印B方向に回転させると、トナーカートリッジ15の画像形成ユニット本体20に対するロックが解除される。
【0041】
さらに、前記インジケータ57の移動範囲におけるロックレバー48が配設される側の端部付近には、インジケータ57を検出することによって画像形成ユニットBkの寿命を検出するための寿命検出部としての画像形成ユニット寿命センサ62が配設される。
【0042】
なお、前記インジケータ57の移動範囲におけるロックレバー48が配設される側を、画像形成ユニットBkの寿命が検出される側、すなわち、寿命検出側とし、ロックレバー48が配設されない側を、画像形成ユニットBkの使用が開始される側、すなわち、使用開始側とする。
【0043】
この場合、前記画像形成ユニット寿命センサ62が配設される位置を第1の位置とし、前記凸部48bが配設される位置を第2の位置としたとき、前記第1の位置は第2の位置より使用開始側に設定される。
【0044】
次に、前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cの制御装置について説明する。
【0045】
図4は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【0046】
図において、60はプリンタの全体の制御を行う制御部であり、該制御部60に、現像剤残量検出部としてのトナー残量センサ61、画像形成ユニット寿命センサ62及び表示部63が接続される。なお、前記トナー残量センサ61及び画像形成ユニット寿命センサ62は、それぞれ各画像形成ユニットBk、Y、M、C(図2)に配設される。
【0047】
そして、前記制御部60の図示されない印刷処理手段は、印刷処理を行い、画像形成用の駆動部としてのモータ(M)70を駆動し、感光体ドラム11を回転させて、前述されたように画像を形成する。
【0048】
前記トナー残量センサ61は、前記画像形成ユニット本体20(図3)内に配設された攪拌部材46の回転に伴って、トナー室49内のトナーの残量を検出する。そのために、前記トナー残量センサ61は、発光部及び受光部を備えたホトセンサから成り、センサ出力である検出信号を制御部60に送る。前記検出信号は、発光部から放射された光を受光部が受光すると、オンになり、受光しないと、オフになり、制御部60の図示されない現像剤残量検出処理手段は、現像剤残量検出処理を行い、検出信号におけるオン時間の割合いに基づいて、トナー室49内のトナーの残量を検出し、トナーの残量が閾値より小さくなると、トナーローを検出し、トナーの残量が0(零)になると、トナーエンプティを検出する。
【0049】
また、前記画像形成ユニット寿命センサ62も、同様に、発光部及び受光部を備えたホトセンサから成り、センサ出力である検出信号を制御部60に送る。前記検出信号は、発光部から放射され、前記インジケータ57(図1)の表面で反射された光を受光部が受光すると、オンになり、受光しないと、オフになり、制御部60の図示されない寿命検出処理手段は、寿命検出処理を行い、検出信号がオンになると、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出する。
【0050】
そして、前記制御部60の図示されない通知処理手段としての表示処理手段は、通知処理としての表示処理を行い、現像剤残量検出処理手段による検出結果、及び寿命検出処理手段による検出結果に基づいて、表示部63において、操作者に画像形成ユニットBk、Y、M、C及びトナーカートリッジ15の交換を促す表示を行う。
【0051】
次に、トナーカートリッジ15を交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0052】
印刷動作に伴って、前記シャフト55が感光体ドラム11の回転に伴って回転すると、インジケータ57はシャフト55の使用開始側の端部から寿命検出側の端部に向けて移動する。なお、前記各ギヤ50〜52及びウォーム53、54における減速比は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの使用が開始されてから寿命が検出されるまでの期間、すなわち、寿命存続期間で、前記インジケータ57がシャフト55の使用開始側の端部から寿命検出側の端部における画像形成ユニット寿命センサ62の位置に移動するように設定される。
【0053】
そして、トナーカートリッジ15の寿命が近づき、トナー室49のトナーの残量が閾値より小さくなって、前記現像剤残量検出処理手段がトナーローを検出すると、前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者にトナーカートリッジ15が寿命に近づいていること、すなわち、トナーカートリッジ15の交換時期が近づいていることを通知する。
【0054】
続いて、制御部60の図示されない現像剤消費量算出処理手段は、現像剤消費量算出処理を行い、変量検出部としての、かつ、計数処理部としての図示されない枚数カウント部によって検出され、計数された変量、本実施の形態においては、印刷枚数を読み込み、印刷動作に伴い所定の量のトナーが消費されたかどうか、すなわち、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなったかどうかを判断する。なお、前記現像剤消費量算出処理手段は、印刷枚数に代えて、変量として計数された印刷用の画像データのドット数に基づいて、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなったかどうかを判断することができる。
【0055】
そして、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなると、前記印刷処理手段は、感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、トナーカートリッジ15が寿命になったこと、すなわち、トナーカートリッジ15の交換時期になったことを操作者に通知し、トナーカートリッジ15の交換を促す。
【0056】
したがって、操作者は、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外し、新しいトナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20に装着することによってトナーカートリッジ15を交換する。そして、新しいトナーカートリッジ15が装着されると、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0057】
このとき、インジケータ57が凸部48bの位置に到達しておらず、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが寿命になっていない場合、操作者はロックレバー48を操作して矢印B方向(図1)に回転させ、トナーカートリッジ15のロックを解除し、トナーカートリッジ15を交換することができる。
【0058】
次に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0059】
図5は本発明の第1の実施の形態における制御部の動作を示すタイムチャート、図6は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第1の斜視図、図7は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第2の斜視図である。なお、図6及び7においては、画像形成ユニットBk、Y、M、Cのうちの画像形成ユニットBkについてだけ示される。
【0060】
この場合、タイミングt1で、図6に示されるように、インジケータ57が画像形成ユニット寿命センサ62の位置に到達し、画像形成ユニット寿命センサ62によってインジケータ57が検出されると、前記寿命検出処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出し、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期が近づいていることを通知するとともに、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止されることを通知する。
【0061】
なお、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの各感光体ドラム11は互いに連動して回転させられるので、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの各インジケータ57は同じタイミングで画像形成ユニット寿命センサ62の位置に到達し、前記寿命検出処理手段は、同じタイミングで画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出する。
【0062】
さらに、印刷が行われ、タイミングt2で、図7に示されるように、インジケータ57が凸部48bの位置に到達すると、凸部48bとインジケータ57とが係合して、凸部48bとインジケータ57とが干渉し、ロックレバー48の操作が規制されるので、ロックレバー48を矢印B方向に回転させることができなくなる。したがって、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止されるので、操作者は、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外すことができない。
【0063】
この場合、凸部48bの位置が、インジケータ57がロックレバー48の操作を規制し、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのを阻止する規制位置に、凸部48bの位置以外の他の位置が、インジケータ57がロックレバー48の操作を規制せず、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのを許容する非規制位置に設定され、インジケータ57は規制位置及び非規制位置に選択的に置かれる。
【0064】
なお、シャフト55における寿命検出側の端部には、溝56が形成されていないので、インジケータ57が凸部48bの位置に到達した後、更に印刷が行われても、インジケータ57は凸部48bの位置に留まる。
【0065】
したがって、画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいて各トナー室49内にトナーが残っている限り、タイミングt3で、前記現像剤残量検出処理手段によってトナーローが検出され、タイミングt4で、現像剤消費量算出処理手段がトナーカートリッジ15内のトナーがなくなったり、トナーカートリッジ15が寿命になったと判断しても、印刷動作が継続される。
【0066】
そして、タイミングt5で、画像形成ユニットBk、Y、M、Cのうちの所定の画像形成ユニットにおいて、前記現像剤残量検出処理手段がトナーエンプティを検出すると、前記印刷処理手段は、感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことを操作者に通知し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換を促す。
【0067】
なお、本実施の形態においては、前記現像剤残量検出処理手段がトナーエンプティを検出すると、前記印刷処理手段によって、感光体ドラム11の回転を停止させることにより印刷動作が停止させられ、前記表示処理手段によって、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことが操作者に通知されるようになっているが、前記現像剤残量検出処理手段によって、トナーローを検出した後、感光体ドラム11の回転数、印刷データのドット数等に基づいて、トナーエンプティを検出することができる。
【0068】
画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことが通知されると、操作者は、トナーカートリッジ15を装着したまま画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10から取り外し、新しい画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10に装着することによって画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する。そして、これに伴って、トナーカートリッジ15も交換され、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0069】
このように、本実施の形態においては、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出され、インジケータ57が凸部48bの位置に到達すると、ロックレバー48の操作がインジケータ57によって規制されるので、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止される。
【0070】
したがって、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出されても、画像形成ユニット本体20内に残っている未使用のトナーを使用することができるだけでなく、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出された後に、操作者がトナーカートリッジ15を交換してしまうことがないので、画像形成ユニットBk、Y、M、Cと共に未使用のトナーが廃棄されるのを防止することができる。
【0071】
さらに、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際に、操作者が誤ってトナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外すことがなくなるので、トナーが飛散してプリンタの周囲を汚してしまうことがない。
【0072】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0073】
図8は本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【0074】
図において、71は装置本体10(図2)に進退自在に配設された規制作動要素としてのロックバーであり、該ロックバー71は、装置本体10に配設された規制用の駆動部としての図示されないソレノイドを駆動することによって、画像形成ユニットBkの長手方向において進退させられる。
【0075】
また、72は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの各画像形成ユニット本体20に移動自在に配設され、規制位置及び非規制位置に選択的に置かれる規制部材としてのブロックであり、該ブロック72は、初期状態で非規制位置に置かれ、ロックバー71が前進(前方に移動)させられるのに伴って移動し、操作部材としての、かつ、固定部材としてのロックレバー48の操作を規制する規制位置に置かれる。そして、73は、各画像形成ユニット本体20に配設され、ブロック72の移動を制限する制限部材としての爪である。
【0076】
次に、前記画像形成ユニットBkの制御装置について説明する。
【0077】
図9は本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【0078】
図において、60は画像形成装置としてのプリンタの全体の制御を行う制御部であり、該制御部60に、現像剤残量検出部としてのトナー残量センサ61、印刷枚数をカウントする変量検出部としての、かつ、計数処理部としての枚数カウント部64、表示部63、及び前記ロックバー71の動作を制御する規制制御部65が接続される。
【0079】
次に、現像剤収容部としてのトナーカートリッジ15を交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0080】
図10は本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第1の斜視図、図11は本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第2の斜視図である。
【0081】
印刷動作に伴って、像担持体としての感光体ドラム11が回転させられると、前記枚数カウント部64は、感光体ドラム11の回転数を読み込むことによって、変量としての印刷枚数を検出し、計数して、制御部60に送る。
【0082】
そして、制御部60の前記寿命検出処理手段は、枚数カウント部64によって計数された印刷枚数を読み込み、印刷枚数があらかじめ設定された閾値より大きくなったときに、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出する。
【0083】
次に、トナーカートリッジ15を交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0084】
トナーカートリッジ15の寿命が近づき、現像剤室としてのトナー室49(図3)内の現像剤としてのトナーの残量が閾値より小さくなって、前記現像剤残量検出処理手段がトナーローを検出すると、通知処理手段としての前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者にトナーカートリッジ15の交換時期が近づいていることを通知する。
【0085】
続いて、制御部60の前記現像剤消費量算出処理手段は、枚数カウント部64によってカウントされた印刷枚数を読み込み、印刷枚数に基づいて、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなったかどうかを判断する。
【0086】
そして、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなると、前記印刷処理手段は、感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、トナーカートリッジ15の交換時期になったことを操作者に通知し、トナーカートリッジ15の交換を促す。
【0087】
したがって、操作者は、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外し、新しいトナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20に装着することによってトナーカートリッジ15を交換する。そして、新しいトナーカートリッジ15が装着されると、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0088】
なお、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが寿命になっていない場合には、図10に示されるように、係合部としての凸部48bとブロック72とが係合せず、凸部48bとブロック72とが干渉しないので、ロックレバー48の操作は規制されない。したがって、操作者はロックレバー48を操作して矢印B方向(図1)に回転させ、トナーカートリッジ15のロックを解除し、図11に示されるように、トナーカートリッジ15を取り外すことができる。
【0089】
次に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0090】
図12は本発明の第2の実施の形態における制御部の動作を示すタイムチャート、図13は本発明の第2の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す第3の斜視図である。なお、図13においては、画像形成ユニットBk、Y、M、Cのうちの画像形成ユニットBkについてだけ示される。
【0091】
この場合、タイミングt11で、印刷枚数があらかじめ設定された閾値より大きくなると、前記寿命検出処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出し、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期が近づいていることを通知するとともに、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止されることを通知する。
【0092】
さらに、印刷が行われ、タイミングt12で、前記現像剤残量検出処理手段によってトナーローが検出されると、前記規制制御部65は、規制制御処理を行い、前記ソレノイドを駆動してロックバー71を前進させ、ブロック72を移動させて規制位置に置く。このとき、図13に示されるように、爪73とブロック72とが係止させられる。
【0093】
したがって、凸部48bとブロック72とが干渉し、ロックレバー48の操作が規制されるので、ロックレバー48を矢印B方向に回転させることができなくなる。その結果、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止される。
【0094】
その後、画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいて各トナー室49内にトナーが残っている限り、タイミングt13で、現像剤消費量算出処理手段によってトナーカートリッジ15内のトナーがなくなったと判断されても、印刷動作が継続される。
【0095】
そして、タイミングt14で、画像形成ユニットBk、Y、M、Cのうちの所定の画像形成ユニットにおいて、前記現像剤残量検出処理手段がトナーエンプティを検出すると、前記印刷処理手段は、感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことを操作者に通知し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換を促す。
【0096】
画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことが通知されると、操作者は、トナーカートリッジ15を装着したまま画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10から取り外し、新しい画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10に装着することによって画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する。そして、新しい画像形成ユニットBk、Y、M、Cが装着されると、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0097】
なお、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが装置本体10から取り外されると、規制制御部65の図示されない画像形成ユニット検出処理手段は、画像形成ユニット検出処理を行い、画像形成ユニットBk、Y、M、Cが取り外されたことを検出し、ロックバー71を後退させる。
【0098】
このとき、爪73とブロック72とが係止させられているので、ブロック72は規制位置に置かれたままになる。したがって、ロックレバー48の操作が規制されたままになり、トナーカートリッジ15のロックが解除されることはない。
【0099】
このように、本実施の形態においては、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出され、ブロック72が移動させられて規制位置に置かれると、ロックレバー48の操作がブロック72によって規制されるので、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止される。
【0100】
したがって、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出されても、画像形成ユニット本体20内に残っている未使用のトナーを使用することができるだけでなく、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出された後に、操作者が、トナーカートリッジ15を交換してしまうことがないので、画像形成ユニットBk、Y、M、Cと共に未使用のトナーが廃棄されるのを防止することができる。
【0101】
また、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際に、操作者が誤ってトナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外すことがなくなるので、トナーが飛散してプリンタの周囲を汚すことがない。
【0102】
さらに、画像形成ユニットBk、Y、M、Cにブロック72及び爪73を配設するだけでよいので、画像形成ユニットBk、Y、M、Cのコストを低くすることができる。
【0103】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0104】
図14は本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【0105】
図において、71は装置本体10(図2)に進退自在に配設された規制作動要素としてのロックバーであり、該ロックバー71は、装置本体10に配設された規制用の駆動部としてのソレノイドを駆動することによって、画像形成ユニットBkの長手方向において進退させられる。
【0106】
また、72は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの各画像形成ユニット本体20に進退自在(移動自在)に配設され、ロックバー71が前進(前方に移動)させられるのに伴って移動し、操作部材としての、かつ、固定部材としてのロックレバー48の操作を規制する規制位置に置かれる規制部材としてのブロックであり、該ブロック72は、初期状態でロックレバー48の操作を規制する規制位置に置かれ、ロックバー71が前進させられるのに伴って移動して非規制位置に置かれる。そして、73は、各画像形成ユニット本体20に配設され、ブロック72の移動を制限する制限部材としての爪、74は、前記ブロック72におけるロックバー71と反対側に配設され、ブロック72をロックバー71側に付勢する付勢部材としてのスプリングである。
【0107】
また、係合部としての凸部48bにおけるスプリング74と対向する側の面には、ブロック72をロックバー71側に案内するための案内部としての傾斜部48cが形成される。
【0108】
前記構成の画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいて、画像形成ユニット本体20に現像剤収容部としてのトナーカートリッジ15が装着されるときには、ロックレバー48を矢印C方向に回転させ、トナーカートリッジ15をロックする。このとき、ブロック72は規制位置に置かれ、ロックレバー48の凸部48bとブロック72とが干渉するが、傾斜部48cによってブロック72が案内され、スプリング74の付勢力に抗してスプリング74側に逃げるので、ロックレバー48を矢印C方向に回転させる動作は妨げられない。
【0109】
そして、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20に対してロックされると、ブロック72はスプリング74の付勢力によってロックバー71の方向に移動させられ、規制位置に置かれる。この状態において、ロックレバー48を矢印B方向(図1)に回転させようとしても、凸部48bとブロック72とが係合して、凸部48bとブロック72とが干渉し、ロックレバー48の操作が規制されるので、ロックレバー48を矢印B方向に回転させることができなくなる。したがって、操作者は、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外すことができない。
【0110】
次に、トナーカートリッジ15を交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0111】
図15は本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの状態を示す斜視図である。
【0112】
トナーカートリッジ15の寿命が近づき、現像剤室としてのトナー室49内の現像剤としてのトナーの残量が閾値より小さくなって、前記現像剤残量検出処理手段がトナーローを検出すると、通知処理手段としての前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者にトナーカートリッジ15の交換時期が近づいていることを通知する。
【0113】
また、このとき、前記規制制御部65が、前記ソレノイドを駆動してロックバー71を前進させ、ブロック72を移動させて非規制位置に置く。すなわち、図15に示されるように、凸部48bとブロック72とが係合せず、凸部48bとブロック72とが干渉しないので、ロックレバー48の操作は規制されない。したがって、操作者はロックレバー48を操作して矢印B方向に回転させ、トナーカートリッジ15のロックを解除し、トナーカートリッジ15を交換することができる。
【0114】
続いて、制御部60の前記現像剤消費量算出処理手段は、変量検出部としての、かつ、計数処理部としての枚数カウント部64によって検出された印刷枚数に基づいて、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなったかどうかを判断する。
【0115】
そして、トナーカートリッジ15内のトナーがなくなると、前記印刷処理手段は、像担持体としての感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、トナーカートリッジ15の交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、トナーカートリッジ15の交換時期になったことを操作者に通知し、トナーカートリッジ15の交換を促す。
【0116】
したがって、操作者は、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外し、新しいトナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20に装着することによってトナーカートリッジ15を交換する。そして、新しいトナーカートリッジ15が装着されると、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0117】
また、前記規制制御部65は、前記ソレノイドの駆動を停止させ、ロックバー71を後退させる。これにより、ブロック72はスプリング74によって後退させられ、規制位置に置かれるので、凸部48bとブロック72とが係合して、凸部48bとブロック72とが干渉し、ロックレバー48の操作が規制され、ロックレバー48を矢印B方向に回転させることができなくなる。したがって、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止される。
【0118】
次に、画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する際の前記制御部60の動作について説明する。
【0119】
この場合、印刷枚数があらかじめ設定された閾値より大きくなると、前記寿命検出処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命を検出し、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第1のメッセージを表示部63に表示し、操作者に画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期が近づいていることを通知するとともに、トナーカートリッジ15を画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止されることを通知する。
【0120】
さらに、印刷が行われ、前記現像剤残量検出処理手段によってトナーローが検出されると、前記印刷処理手段は、感光体ドラム11の回転を停止させることによって印刷動作を停止させ、前記表示処理手段は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期についての第2のメッセージを表示部63に表示し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことを操作者に通知し、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換を促す。
【0121】
画像形成ユニットBk、Y、M、Cの交換時期になったことが通知されると、操作者は、トナーカートリッジ15を装着したまま画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10から取り外し、新しい画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10に装着することによって画像形成ユニットBk、Y、M、Cを交換する。そして、これに伴って、トナーカートリッジ15も交換され、前記印刷処理手段は再び印刷動作を開始する。
【0122】
このように、本実施の形態においては、ブロック72がスプリング74によってロックバー71側に付勢され、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの寿命が検出される前で、現像剤残量検出処理手段によってトナーローが検出された場合以外は、ブロック72が規制位置に置かれるので、例えば、用紙ジャム等によって画像形成ユニットBk、Y、M、Cを装置本体10から取り外すときでも、トナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20から取り外されるのが阻止される。
【0123】
したがって、トナーが飛散してプリンタの周囲を汚してしまうことがない。
【0124】
前記各実施の形態においては、プリンタについて説明しているが、本発明を複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0125】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0126】
10 装置本体
15 トナーカートリッジ
20 画像形成ユニット本体
60 制御部
Bk、Y、M、C 画像形成ユニット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に対して着脱自在に配設され、画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設された現像剤収容部を有する画像形成ユニットを備える画像形成装置において、
(a)画像形成ユニットの寿命を検出する寿命検出処理手段を有するとともに、
(b)前記画像形成ユニットの寿命が検出された場合に、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
(a)画像形成ユニット本体内の現像剤の残量を検出する現像剤残量検出部と、
(b)前記画像形成ユニットの寿命が検出された後において、前記現像剤残量検出部による検出結果に基づいて、操作者に現像剤収容部の交換を促す通知処理手段とを有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
(a)移動自在に配設され、規制位置及び非規制位置に選択的に置かれる規制部材を有するとともに、
(b)該規制部材は、規制位置に置かれたときに、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのを阻止する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
(a)前記規制部材を検出するための寿命検出部を有するとともに、
(b)前記寿命検出処理手段は、寿命検出部が規制部材を検出することによって画像形成ユニットの寿命を検出する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記規制部材は印刷動作に伴って移動させられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
(a)印刷動作に伴って変量を計数する計数処理部を有するとともに、
(b)前記寿命検出処理手段は、計数処理部によって計数された変量が閾値より大きくなったときに画像形成ユニットの寿命を検出する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像形成ユニットの寿命が検出された場合に、前記規制部材を規制位置に置く規制制御部を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項1】
装置本体に対して着脱自在に配設され、画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設された現像剤収容部を有する画像形成ユニットを備える画像形成装置において、
(a)画像形成ユニットの寿命を検出する寿命検出処理手段を有するとともに、
(b)前記画像形成ユニットの寿命が検出された場合に、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのが阻止されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
(a)画像形成ユニット本体内の現像剤の残量を検出する現像剤残量検出部と、
(b)前記画像形成ユニットの寿命が検出された後において、前記現像剤残量検出部による検出結果に基づいて、操作者に現像剤収容部の交換を促す通知処理手段とを有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
(a)移動自在に配設され、規制位置及び非規制位置に選択的に置かれる規制部材を有するとともに、
(b)該規制部材は、規制位置に置かれたときに、現像剤収容部が画像形成ユニット本体から取り外されるのを阻止する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
(a)前記規制部材を検出するための寿命検出部を有するとともに、
(b)前記寿命検出処理手段は、寿命検出部が規制部材を検出することによって画像形成ユニットの寿命を検出する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記規制部材は印刷動作に伴って移動させられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
(a)印刷動作に伴って変量を計数する計数処理部を有するとともに、
(b)前記寿命検出処理手段は、計数処理部によって計数された変量が閾値より大きくなったときに画像形成ユニットの寿命を検出する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像形成ユニットの寿命が検出された場合に、前記規制部材を規制位置に置く規制制御部を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−155064(P2012−155064A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−12901(P2011−12901)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
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