説明

画像形成装置

【課題】規制部材および開閉部の円滑な動作を保持することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】枠体(フレームF)に形成され、開閉部材(開閉カバー105)の閉鎖時における規制部材(ストッパ部材S)の移動方向側に開くように折り曲げ角度が変化されて、前記規制部材の移動を許容する折曲部と、枠体の少なくとも一部と対向させて外装を施す外装部材(カバー200)と、該外装部材または前記枠体を含む前記装置本体の何れかに設けられ、開閉部の開放時における規制部材と折曲部との干渉を回避するように案内する案内部201とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置は、開閉カバーを装置本体に回動自在に設け、プリンタ本体の内部のメンテナンス等を行う場合に開放するように構成されている。
【0003】
ここで、開閉カバーを開いた際に、この開閉カバーを予め定めた開き角度で保持するために、開閉カバーと装置本体とを連結するストッパ部材(規制部材)が設けられる場合が多い。
【0004】
ところで、前記ストッパ部材が、画像形成装置の前面側端部あるいは後面側端部などに設けられる場合に、前記ストッパ部材の移動経路が、画像形成装置の内部を構成する金属製フレーム(枠体)の一部と干渉し、ストッパ部材の円滑な動作および開閉カバーのスムーズな開閉が妨げられる場合があった。
【0005】
ストッパ部材を備える画像形成装置に関する技術は、例えば特開2007−298710号公報など種々提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−298710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、規制部材および開閉部の円滑な動作を保持することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係る画像形成装置は、装置本体に回動自在に支持されて開閉される開閉部と、一方側が前記装置本体に連結され、他方側が前記開閉部に連結されて、前記装置本体に対する前記開閉部の開放角度を規制する規制部材と、前記開閉部の開閉時に前記規制部材の一部を通過させる通過孔を有すると共に、画像形成を行う装置本体の少なくとも一部を収容する枠体と、該枠体に形成され、前記開閉部材の閉鎖時における前記規制部材の移動方向側に開くように折り曲げ角度が変化されて、前記規制部材の移動を許容する折曲部と、前記枠体の少なくとも一部と対向させて外装を施す外装部材と、該外装部材または前記枠体を含む前記装置本体の何れかに設けられ、前記開閉部の開放時における前記規制部材と前記折曲部との干渉を回避するように案内する案内部とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明に係る画像形成装置は、請求項1に記載の発明について、前記案内部は、前記開閉部の開放時における前記規制部材の移動に伴って、当該規制部材が前記枠体側に向けて前記外装部材の表面から離間されるように形成された傾斜部を有することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明に係る画像形成装置は、請求項1または請求項2の何れかに記載の発明について、前記案内部は、前記規制部材の移動方向と交差する方向に複数列にわたって設けられる起立部で構成されることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明に係る画像形成装置は、請求項3に記載の発明について、前記各起立部の間隔は、前記規制部材の前記一方側の前記規制部材の移動方向と交差する方向の幅よりも小さく形成されることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明に係る画像形成装置は、請求項1から請求項4の何れかに記載の発明について、前記折曲部と対向する部位の前記案内部の高さは、対向する当該折曲部の高さよりも高く形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0014】
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、枠体の強度を保持しつつ、規制部材および開閉部の円滑な動作を保持する画像形成装置を提供することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、簡易な構成で開閉部を開ける際の規制部材の円滑な動作を保持する画像形成装置を提供することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、簡易且つ安価な構成で規制部材の円滑な動作を保持する画像形成装置を提供することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、規制部材を確実に案内して円滑な動作を保持する画像形成装置を提供することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、規制部材のより円滑な動作を保持する画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】実施の形態に係る画像形成装置の全体構成(開閉カバーが開放された状態)を示す斜視図である。
【図3】実施の形態に係る画像形成装置の概略構成例を示す概略図である。
【図4】実施の形態に係る画像形成装置の要部を示す正面図である。
【図5】実施の形態に係る画像形成装置の要部を示す斜視図である。
【図6】実施の形態に係る画像形成装置の要部を示す説明図である。
【図7】実施の形態に係る画像形成装置の要部の動作を示す説明図である。
【図8】実施の形態に係る画像形成装置の要部の動作の続きを示す説明図である。
【図9】実施の形態に係る画像形成装置の要部の動作の続きを示す説明図である。
【図10】実施の形態に係る画像形成装置の要部の動作の続きを示す説明図である。
【図11】実施の形態に係る画像形成装置の要部の動作範囲を示す説明図である。
【図12】比較対象の構成例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0021】
本発明についての実施の形態に係る画像形成装置について説明する前に、図12を参照して比較対象となる例について述べる。
【0022】
まず、開閉カバーを装置本体に回動自在に設け、画像形成装置PR10本体の内部のメンテナンス等を行う場合に開放するような構成において、図12に示すように、開閉カバーを開いた際に、この開閉カバーを予め定めた開き角度で保持するために、開閉カバーと装置本体とを連結するストッパ部材(規制部材の一例)Sが、画像形成装置PR10の前面側端部あるいは後面側端部などに設けられる。
【0023】
ここで、ストッパ部材Sと並行する位置に、フレームFの一部として補強板500が設けられ、この補強板500の強度を高めるために端部を略90度に折り曲げたフランジ部(折曲げ部の一例)501が形成される場合がある。
【0024】
かかる場合において、ストッパ部材Sの移動経路が補強板500のフランジ部501の一部と干渉し、ストッパ部材Sの円滑な動作および開閉カバーのスムーズな開閉が妨げられるという不都合があった。
【0025】
より具体的には、ストッパ部材Sを構成する棒状のストッパ本体49の端部に形成される錨型の先端部50が、開閉カバーを開閉する際にフランジ部501に引っ掛かり、開閉カバーの円滑な開閉が妨げられたり、最悪の場合には開閉カバーの開閉が途中で行えなくなる虞があった。
【0026】
そこで、本発明者は、上記課題を解消すべく鋭意研究の結果、本発明に係る画像形成装置を案出するに至った。
【0027】
図1から図11を参照して、本発明についての実施の形態に係る画像形成装置PR1について説明する。
【0028】
まず、図1、図2を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置PR1の全体について簡単に説明する。
【0029】
画像形成装置PR1は、スキャナ機能、プリンタ機能等を備えたいわゆる複合機であり、上部にスキャナ装置100を備えている。
【0030】
前面側上部には、印刷等に関する表示および各種設定をおこなうタッチパネル等で構成される表示・操作部103が設けられている。
【0031】
正面側の中段部には印刷した用紙を排出する排出トレイ107が設けられ、この排出トレイ107の下方にはトナーカートリッジの交換等を行う際に開放される開閉カバー102が設けられている。
【0032】
開閉カバー102には、印刷用紙をサイズ毎に収容する収容部101が設けられている。
【0033】
また、図1、図2において左側側面には、用紙詰まりの場合に開閉される開閉カバー104および106、用紙の手差しの要否に応じて開閉される開閉カバー105が設けられている。
【0034】
そして、図2に示されるように、開閉カバー105には、開閉カバー105を予め定めた開き角度で保持するために、開閉カバー105と画像形成装置PR1本体とを連結するストッパ部材(規制部材の一例)Sが、画像形成装置PR1の後面側端部に設けられている。
【0035】
なお、本実施の形態では、開閉カバー105にストッパ部材Sが設けられる場合について述べるが、これに限られず、開閉カバー102、104、106にストッパ部材を設けるようにしてもよい。
【0036】
また、図2では、ストッパ部材Sが画像形成装置PR1の後面側端部に設けられている場合を示すが、これに限らず、ストッパ部材Sが画像形成装置PR1の前面側端部に設けられるようにしてもよい(なお、図4〜図11では、説明の便宜上、ストッパ部材Sが画像形成装置PR1の前面側端部に設けられた状態を示している)。
【0037】
ストッパ部材Sは、例えばABS等の樹脂で成形され、後述する図5等に示されるように、棒状のストッパ本体49と、画像形成装置PR1の本体に連結される錨状の形状を有する先端部50と、開閉カバー105に連結される他方側51とを備えている。
【0038】
また、図1および図2で示す外観において、画像形成装置PR1は全体がプラスチックで成形される外装部材で覆われているが、その内側には例えば板金製のフレームF(枠体の一例:後述の図6等参照)が設けられ、画像形成に関する各種装置が収容されるようになっている。
【0039】
なお、フレームFの該当箇所には、ストッパ本体49開閉カバー105の開閉時に通過する長方形の通過孔300が形成されている(図7等参照)。
【0040】
図3は、画像形成装置PR1の内部の構成例を概略的に示している。
【0041】
図3に示されるように、画像形成装置PR1には、複数の巻きかけローラ12に張架され、モータ(図示省略)の駆動により矢印E方向に搬送される無端ベルト状の中間転写体ベルト14の長手方向に沿って、複数の画像形成ユニット15(詳細は後述する)が設けられている。
【0042】
画像形成装置PR1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に対応するトナー像を形成する画像形成ユニット15Y、15M、15C、15Kがそれぞれ設けられている。
【0043】
なお、各色毎に設けられた部材については、符号の末尾に各々の色を示すアルファベット(Y/M/C/K)を付与して示すが、特に色を区別せずに説明する場合は、この符号末尾のアルファベットを省略して説明する。
【0044】
各画像形成ユニット15により形成された互いに異なる色のトナー像は、中間転写体ベルト14のベルト面上で、互いに重なり合うように中間転写体ベルト14に各々転写され、中間転写体ベルト14上にカラーのトナー像が形成される。
【0045】
4つの画像形成ユニット15よりも中間転写体ベルト14の搬送方向下流側には、対向する2つのローラ26A、26Bからなる転写装置26が設けられている。
【0046】
中間転写体ベルト14上に形成された最終トナー像は、このローラ26A、26Bの間に送り込まれ、画像形成装置PR1の底部に設けられた用紙トレイ29から取り出されて、同じくローラ26A、26Bの間に搬送されてきた用紙28に転写される。
【0047】
また、最終トナー像が転写された用紙28の搬送経路には、加圧ローラ30Aと加熱ローラ30Bとからなる定着装置30が設けられている。
【0048】
定着装置30に搬送された用紙28は、加圧ローラ30Aと加熱ローラ30Bとによって搬送されることにより用紙28上のトナーが溶融すると共に用紙28に圧着されて、定着される。これにより、用紙28上に所望の画像(カラー画像)が形成される。画像が形成された用紙28は装置外へ排出される。
【0049】
一方、転写装置26よりも中間転写体ベルト14の搬送方向下流側には、転写装置26によって用紙28に転写されずに中間転写体ベルト上に残留したトナーを回収するクリーナ32が設けられている。クリーナ32には、中間転写体ベルト14に接するようにブレード34が備えられており、残留したトナーを擦り取ることによって回収するようになっている。
【0050】
次に、図4〜図11を参照して、本実施の形態の要部の構成および動作について説明する。
【0051】
まず、図4および図5を参照して、説明の便宜のために外装部材としてのカバー200(後述の図6等参照)を外して、フレームF等が露出した状態の構成を説明する。
【0052】
図4に示すように、本実施の形態では、フレームFの前面側に、フレームFの一部としてこれを補強する補強板500が設けられている。
【0053】
そして、この補強板500の一端部は、補強板500自体の強度を向上させるために、フレームFの内側に折り曲げられるフランジ部500a(折曲部の一例)が形成されおり、このフランジ部500aは、ストッパ部材Sの移動を許容(移動経路との干渉を回避する状態を含む)するように形成されている。
【0054】
より具体的には、フランジ部500aの折り曲げ角度は、ストッパ部材Sとの交差位置に向けて外側に開くように変化されている。
【0055】
図4、図5に示す例では、フランジ部500aの上方側500a1における折り曲げ角度は内側に向けて略90度とされ、下方に向かうに従って徐々に外側に開き、フランジ部500aの下端側500a2における折り曲げ角度は外側に向けて略45度とされている。
【0056】
これにより、フレームF(補強板500)の強度を保持しつつ、開放状態の開閉カバー105を閉める際に、ストッパ部材Sの先端部50がフランジ部500aの下端側500a2を通過する際に、先端部50がフランジ部500aに引っ掛る事態が回避されて、ストッパ部材Sおよび開閉カバー105の円滑な動作が保持される。
【0057】
動作の流れの詳細については後述する。
【0058】
次に、図6を参照して、本実施の形態の他の要部について説明する。
【0059】
なお、図6では、フレームFにカバー200を取り付けた状態とし、説明の便宜上、ストッパ部材Sの図示を省略している。
【0060】
また、図6において矢印Aは開閉カバー105を閉める際におけるストッパ部材Sの移動方向、矢印Bは開閉カバー105を開ける際におけるストッパ部材Sの移動方向を示す。
【0061】
図6に示すように、カバー200には、開閉カバー150が開放状態から閉鎖状態に戻る際、即ち矢印B側にストッパ部材Sの先端部50が移動する際に、この先端部50がフランジ部500aと干渉を回避するように案内する案内部201が形成されている。
【0062】
案内部201は、例えばカバー200と一体的に成形され、フレームF側に向けてカバー200の表面から離間するように形成された傾斜部(スロープ)202を有している。
【0063】
また、図6に示す構成例では、案内部201は、カバー200の表面から起立した3つの起立部201a〜cで構成されている。
【0064】
なお、この構成例では、起立部201a〜cの右側の端部の高さが、フランジ部500aの下端側500a2の高さより大きくなるようにしている。
【0065】
また、各起立部201a〜cの間隔は、ストッパ部材Sの先端部50の幅よりも小さく形成されている。
【0066】
これにより、開閉カバー105を閉める際には、ストッパ部材Sの先端部50は矢印A方向に移動して、フランジ部500aの下端側500a2を通過した後、カバー200の案内部201のスロープ202に案内されて、図上案内部201の左側で停止される。一方、開閉カバー105を開ける際には、ストッパ部材Sの先端部50は矢印B方向に移動し、案内部201のスロープ202に案内されてフランジ部500aの下端側500a2に引っ掛ることなくフランジ部500aの右側に移動して停止される。
【0067】
また、本実施の形態では、案内部201は、カバー200の表面から起立した3つの起立部201a〜cで構成されているが、これに限定されず、任意の数の起立部で構成するようにしてもよい。
【0068】
また、案内部を複数の起立部で構成するのに代えて、一つの突起部で構成するようにしてもよいし、カバー200自体にスロープを形成するような厚みをもたせてもよい。
【0069】
このように、本実施の形態によれば、比較的簡易で安価な構成により開閉カバー105を開ける際のストッパ部材Sの円滑な動作が保持される。
【0070】
次に、図7から図11を参照して、上記構成の本実施の形態の動作について説明する。
【0071】
まず、図7の(イ)に示すように、開閉カバー105を閉塞した状態において、ストッパ部材Sの先端部50は図上、カバー200の案内部201の左側に位置している。
【0072】
なお、図示しないストッパ部材Sの他方側は、開閉カバー105側において軸600を介して回動自在に支持されている。
【0073】
そして、ユーザ等の操作により、開閉カバー105の開放動作が開始されると、図7の(ロ)に示すように、開閉カバー105は矢印C方向に移動を開始し、ストッパ部材Sの先端部50も矢印A方向への移動を開始する。
【0074】
次いで、図8の(ハ)に示すように、ストッパ部材Sの先端部50がカバー200の案内部201に達すると、ストッパ部材Sの先端部50は案内部201のスロープ202に案内されて矢印A方向に移動する(図8の(ニ))。
【0075】
なお、図8の(ハ)、(ニ)に示す例では、ストッパ部材Sの先端部50は案内部201の下方側、即ち起立部201cを通過している。但し、画像形成装置PR1の個体差あるいは使用期間等により、軸600を介して支持されるストッパ部材Sの他方側の回動のし易さ等に差異がある。
【0076】
例えば、図11に示すように、ストッパ部材Sの他方側の取り付けがきつい場合と、ゆるい場合とで、領域E内の範囲でストッパ部材Sの動きは変化する。
【0077】
そのため、ストッパ部材Sの他方側の取り付けが比較的きつい場合には、図8の(ハ)、(ニ)において、ストッパ部材Sの先端部50は、より上方の起立部201b、201aによって案内されて矢印A側に移動する場合もある。
【0078】
何れにしても、ストッパ部材Sの先端部50は、案内部201に案内されてフランジ部500aに引っ掛ることなく、図9の(ホ)に示すように、フランジ部500aを通過する。
【0079】
その後、図9の(ヘ)の状態を経て、図10の(ト)に示すように、ストッパ部材Sの先端部50がフレームFの通過孔300に達するとストッパ部材Sの先端部50が停止し、開閉カバー105は予め定めた開き角度で保持される。
【0080】
このように、本実施の形態によれば、カバー200に案内部201を設けるという比較的簡易で安価な構成により開閉カバー105を開ける際のストッパ部材Sの円滑な動作が保持される。
【0081】
そして、手差し印刷の実行等が終了して、ユーザ等の操作により、開閉カバー105の閉鎖動作が開始されると、図10の(ト)に示す状態から図10(チ)に示すように、開閉カバー105は矢印D方向に移動を開始する。
【0082】
ストッパ部材Sの先端部50は、フランジ部500aに達した際にも、フランジ部500aの折り曲げ角度は外側に開くように変化されているので、先端部50がフランジ部500aに引っ掛る事態が回避されて、ストッパ部材Sおよび開閉カバー105の円滑な動作が保持される。
【0083】
その後、前出の図7(ロ)の状態を経て図7の(イ)の閉鎖状態に戻ることとなる。
【0084】
以上述べたように、本実施の形態に係る画像形成装置PR1によれば、フレームF(補強板500)の強度を保持しつつ、ストッパ部材Sおよび開閉カバー105の円滑な動作が保持される。
【0085】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0086】
例えば、上述の実施の形態においては、案内部201はカバー200に設けられる場合を示したが、これに限らず、フレームFおよび画像形成装置PR1を構成するその他の部材の何れかに案内部201を設けるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明による画像形成装置は、プリンタや複合機等に適用することができる。
【符号の説明】
【0088】
PR1 画像形成装置
F フレーム
S ストッパ部材
14 中間転写体ベルト
15 画像形成ユニット
15 各画像形成ユニット
26 転写装置
28 用紙
29 用紙トレイ
30 定着装置
30A 加圧ローラ
30B 加熱ローラ
32 クリーナ
34 ブレード
49 ストッパ本体
50 先端部
51 他方側
100 スキャナ装置
101 収容部
102 開閉カバー
103 表示・操作部
104 開閉カバー
105 開閉カバー
107 排出トレイ
150 開閉カバー
200 カバー
201 案内部
201a〜201c 起立部
202 スロープ
300 通過孔
500 補強板
500a フランジ部
600 軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に回動自在に支持されて開閉される開閉部と、
一方側が前記装置本体に連結され、他方側が前記開閉部に連結されて、前記装置本体に対する前記開閉部の開放角度を規制する規制部材と、
前記開閉部の開閉時に前記規制部材の一部を通過させる通過孔を有すると共に、画像形成を行う装置本体の少なくとも一部を収容する枠体と、
該枠体に形成され、前記開閉部材の閉鎖時における前記規制部材の移動方向側に開くように折り曲げ角度が変化されて、前記規制部材の移動を許容する折曲部と、
前記枠体の少なくとも一部と対向させて外装を施す外装部材と、
該外装部材または前記枠体を含む前記装置本体の何れかに設けられ、前記開閉部の開放時における前記規制部材と前記折曲部との干渉を回避するように案内する案内部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記案内部は、前記開閉部の開放時における前記規制部材の移動に伴って、当該規制部材が前記枠体側に向けて前記外装部材の表面から離間されるように形成された傾斜部を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記案内部は、前記規制部材の移動方向と交差する方向に複数列にわたって設けられる起立部で構成されることを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記各起立部の間隔は、前記規制部材の前記一方側の前記規制部材の移動方向と交差する方向の幅よりも小さく形成されることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記折曲部と対向する部位の前記案内部の高さは、対向する当該折曲部の高さよりも高く形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−98554(P2012−98554A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−246667(P2010−246667)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】