説明

画像形成装置

【課題】記録媒体の厚みの変更等がなされた場合でも、記録媒体の搬送方向後端部がガイド部材に接触することで汚れる端縁汚れを抑制でき、画像形成物の品質低下を防止できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】転写ベルト31の厚みを含んだ対向ローラ32の半径をR1、二次転写ローラ36の半径をR2とするとき、R1≧R2の関係を満たすようにする。記録媒体の搬送方向後端部以外の部分では除電針60に第一の除電バイアスD1を印加し、後端部分では第一の除電バイアスD1に対してD1>D2の関係を満たすように除電針60に第二の除電バイアスD2を印加して、記録媒体について除電バイアスを切り替える制御を行う。薄紙はその後端部が持ち上げられた状態で転写ベルト31から分離する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、あるいはこれらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の省エネブームで市場では薄紙(干ばつ紙)を使用する頻度が増えてきた。但し、市場のユーザーは、普通紙と薄紙を混在して使っている場合が多い。
薄紙は紙自体のコシが弱く、高温高湿環境下では水分を吸ってさらにコシが弱くなるため、転写ベルトに静電吸着してジャムが発生することがある。
これを防止するために、中間転写方式の画像形成装置では、二次転写ニップ部の用紙出口近傍に除電針を配置して除電を行い、転写ベルトから用紙を積極的に分離するようになっている。この場合、二次転写ローラの径を、転写ベルトを挟んで二次転写ローラに対向する対向ローラよりも小さくし、除電針をできるだけ転写ベルトに近づけるレイアウトとなっている。
【0003】
除電針に除電バイアスを印加することで、薄紙は転写ベルトに静電吸着されることなく、二次転写ニップ部の下流に配置されたガイド板に密着して、定着手段へ向けて搬送される。
転写後、定着するまでの間は、用紙上のトナーは静電気力で保持されているだけなので、用紙がガイド板に接触した際に電界ができる等して、トナーが微量に飛散してガイド板に付着する場合がある。転写する枚数、画像面積率が高いほど付着する量が増えてくる。
通紙する用紙が同じ紙種であれば、通常、用紙はガイド板の同じ箇所を通過するため、ガイド板に付着したトナーは用紙自体によってセルフクリーニングされる。
【0004】
しかしながら、普通紙の通紙でガイド板が汚れた場合、その後に薄紙を通紙すると紙のコシが弱く、且つ上記のようにガイド板に密着して搬送されるため、普通紙でセルフクリーニングできなかったガイド板の部位に接触して用紙後端部に汚れが付着する場合がある。
また、用紙を大量に通紙すると、用紙搬送方向後端部に汚れが目立つようになり、薄紙では検討である。特に、手差しトレイから薄紙を給紙したとき、用紙後端部に搬送の屈曲跡(カール)が付き、用紙後端部が汚れる。以下、このような汚れを「端縁汚れ」という。
【0005】
特許文献1には、像担持体上の非画像領域に付着した、いわゆる地汚れトナーが転写搬送手段に転移して記録媒体を汚す問題を解消すべく、非画像領域における現像地肌ポテンシャルを、画像領域の現像地肌ポテンシャルよりも絶対値で大きくする制御が開示されている。
特許文献2には、転写紙がガイド板から離れる位置に回転可能なコロを配置して、用紙の端部汚れを防止する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の制御は、像担持体からトナーが飛散した場合の対策にすぎず、未定着画像を保持した記録媒体から飛散してガイド板に付着したトナーによる端縁汚れは防止できなかった。
特許文献2に記載の技術では、ガイド板の上流側での対策ではないため上記端縁汚れの問題を解消できないとともに、コロへの汚れの堆積により端縁汚れの度合いが悪化する可能性も含んでいる。
【0007】
本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、記録媒体の厚みの変更等がなされた場合でも、記録媒体の搬送方向後端部がガイド部材に接触することで汚れる端縁汚れを抑制でき、画像形成物の品質低下を防止できる画像形成装置の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、像担持体に形成されたトナー像を、複数の支持ローラ間に掛け回された無端状の転写ベルトに一次転写手段により転写し、前記転写ベルトに転写されたトナー像を、二次転写ニップ部で二次転写ローラにより記録媒体に転写し、前記二次転写ニップ部を出た記録媒体をガイド部材で案内しながら定着手段へ向けて搬送する画像形成装置において、前記複数の支持ローラのうち、前記二次転写ローラに対向し、前記転写ベルトを挟んで前記二次転写ローラとの間で前記二次転写ニップ部を形成する支持ローラが対向ローラであり、
前記転写ベルトの厚みを含んだ前記対向ローラの半径をR1、前記二次転写ローラの半径をR2とするとき、R1≧R2の関係を満たし、前記二次転写ニップ部の記録媒体搬送方向における下流近傍に除電部材が設けられ、記録媒体の搬送方向後端部以外の部分では前記除電部材に第一の除電バイアスD1を印加し、後端部分では第一の除電バイアスD1に対してD1>D2の関係を満たすように前記除電部材に第二の除電バイアスD2を印加して、1枚の記録媒体について除電バイアスを切り替える制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、特に薄紙を通紙した場合に記録媒体の後端部がガイド部材に接触して汚れる端縁汚れ抑制でき、記録媒体の厚みに拘らず画像形成物の品質低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。
【図2】二次転写ニップ部周辺の拡大図である。
【図3】除電バイアスの印加構成を示すブロック図である。
【図4】記録紙における除電バイアスの切替領域を示す平面図である。
【図5】除電バイアスの切替制御による効果を示す図で、(a)は記録紙の後端部が持ち上げられている状態を示す図、(b)は記録紙の後端部が転写ベルトから分離してガイド板へ移動する状態を示す図である。
【図6】本実施形態における制御動作を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態における制御動作を示すフローチャートである。
【図8】第3の実施形態における制御動作を示すフローチャートである。
【図9】第4の実施形態における制御動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。図1乃至図5に基づいて第1の実施形態を説明する。
まず、図1に基づいて、本実施形態に係るフルカラー画像形成が可能な画像形成装置の構成の概要を説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置は、像担持体ユニットまたはプロセスユニットとしての4色分の作像装置10Y(イエロー)、10C(シアン)、10M(マゼンタ)、10K(黒)を有しており、各作像装置10は装置本体に対して着脱自在に設けられている。
各作像装置10の他に、レーザー光を照射可能な露光手段としての光学ユニット20、中間転写体ユニット30、給紙ユニット40、及び定着手段としての定着ユニット50等を備えている。
【0012】
各作像装置10Y、10C、10M、10Kの構造は同一である。イエローの作像装置10Yを代表して説明すると、それぞれ像担持体としての感光体ドラム12と、感光体ドラムを帯電する帯電装置13と、感光体ドラムに残留した現像剤等を除去するクリーニング装置14と、感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像装置15とを一体に備えている。
また、各作像装置は、装置本体の操作面側に設けられた図示しない開閉式面板の開閉方向、すなわち感光体ドラムの回転軸方向に装置本体に対して着脱自在な構成になっている。
【0013】
中間転写体ユニット30は、中間転写体としての無端状の転写ベルト31と、各感光体ドラム12に形成されたトナー像を転写ベルト31に転写する一次転写手段としての4本の一次転写ローラ35と、転写ベルト31上に転写されたトナー像を更に記録媒体としての記録紙Pに転写する二次転写手段としての二次転写ローラ36とを備えている。
転写ベルト31は、支持ローラ32、33、34、37間に掛け回されており、支持ローラ32は転写ベルト31を挟んで二次転写ローラ36と対向し、二次転写ローラ36との間で二次転写ニップ部N(図2参照)を形成している。支持ローラ32を、以下「対向ローラ」という。
支持ローラ33に対向する部位には、転写後の転写ベルト31の表面をクリーニングするベルトクリーニング装置38が設けられている。
【0014】
給紙ユニット40は、図示しない上昇モータにて給紙カセット41内部に設置したアーム48を稼動させてトレイ底板47を上昇させることで、記録紙Pの束を呼び出しコロ42に当接させる構成を有している。
呼び出しコロ42を回転させることによって記録紙Pの束を給紙方向下流にずらし、給紙コロ43と逆転コロ44とによって最上紙の一枚を分離し、搬送コロ対45、レジストローラ対46によって二次転写領域に搬送する。
定着ユニット50は、定着ローラ51及び加圧ローラ52を備え、記録紙P上のトナー像に熱と圧を加えることで定着を行う。
【0015】
上記構成において、まず1色目のイエローの作像装置10Yにおいて、感光体ドラム12が帯電装置13によって一様に帯電された後、光学ユニット20から照射されたレーザー光によって潜像が形成され、該潜像は現像装置15によってトナー像として可視像化される。
感光体ドラム12上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ35の作用によって転写ベルト31上に転写される。一次転写が終了した感光体ドラム12はクリーニング装置14によってクリーニングされ、次の画像形成に備える。
クリーニング装置14によって回収された残留トナーは、作像装置の取り出し方向に設置された図示しない廃トナー回収ボトルに貯蔵される。この廃トナー回収ボトルは満杯になると交換できるように装置本体に対し着脱自在になっている。
【0016】
同様の画像形成工程が作像装置10C、10M、10Kにおいても行われて各色のトナー像が形成され、先に形成されたトナー像に順次重ねて転写される。
一方、記録紙Pが給紙カセット41から二次転写領域に搬送され、二次転写ローラ36の作用によって転写ベルト31上に形成されたトナー像が記録紙Pに二次転写される。
トナー像を転写された記録紙Pは定着ユニット50に搬送され、該定着ユニット50の定着ローラ51と加圧ローラ52とのニップ部にてトナー像が定着され、排紙ローラ対55によって排紙トレイ56に排紙される。
手差しトレイ59にも記録紙Pがセットされており、給紙ローラ58にて同様に給紙・搬送されるとともに、転写、定着され、排紙トレイ56に排出される。
画像形成によって各作像装置10Y、10C、10M、10Kのトナーは消費される。これに応じて新しいトナーがトナーボトル57Y、57C、57M、57Kから補給される。トナー補給時には、トナーボトル57Y、57C、57M、57Kが回転され、図示しないパイプを通してトナーが各作像装置に搬送される。
【0017】
図2に示すように、二次転写ニップ部Nの記録紙搬送方向における下流には、記録紙Pを定着ユニット50へ案内するガイド部材としてのガイド板39が設けられている。
また、二次転写ニップ部Nの記録紙搬送方向における下流近傍には除電部材としての除電針60が設けられている。除電針60は、二次転写ニップ部Nに接近して配置されており、換言すれば、ガイド板39の搬送方向における始点側端と同等の位置に配置されている。
図3に示すように、記録紙Pにトナー像を転写する二次転写ローラ36の半径R2と、転写ベルト31の厚みを含んだ対向ローラ32の半径R1との関係は、R1≧R2を満たすように設定されている。
除電針60は除電バイアス印加手段62に接続され、除電バイアス印加手段62は制御手段64により制御される。
【0018】
操作パネル65により、ユーザーが記録紙設定を普通紙から薄紙に変更した場合、制御手段64は1枚の記録紙Pの搬送過程において、除電針60に印加する除電バイアスを切り替える制御を行う。
記録紙の搬送方向後端部以外の部分に対しては普通紙の場合と同様の第一の除電バイアスD1とし、記録紙の後端部に対しては第二の除電バイアスD2を印加するように切り替える。第一の除電バイアスD1と、第二の除電バイアスD2との関係は、
D1>D2(D2は0を含む)
を満たすようになっている。
【0019】
R1≧R2とすることで、転写ベルト側の対向ローラ32上の曲率が、二次転写ローラ36のそれより小さいため、二次転写ニップ部Nから排出される記録紙Pには転写ベルトの静電吸引力が多く働くことになる。しかしながら、除電針60から除電バイアスを印加することで、転写ベルトと記録紙が除電されるため、転写ベルトの静電吸引力はなくなり、紙のコシでガイド板39に沿って搬送される。
通紙する記録紙が同じ紙種であれば、通常、ガイド板39の同じ箇所を通過するため、ガイド板39上に飛散トナーが存在しても記録紙自体によってセルフクリーニングされる。
【0020】
しかしながら、普通紙の通紙でガイド板39が汚れた場合、その後に薄紙を通紙すると、紙のコシが弱いため、ガイド板39に密着して搬送され、普通紙でセルフクリーニングできなかったガイド板の汚れが薄紙の搬送方向後端部に付着する場合がある。
そこで、本実施形態では、図4に示すように、記録紙の後端部、ここでは搬送方向後端から前方へ約15mmの幅の領域に対し、除電バイアスをD1からD2に低下させる制御を行う。以下、この制御を「除電バイアス切替制御」という。
除電バイアスをD1からD2に切り替えるタイミングは、図3に示すように、例えば、レジストローラ対46の部位に設けられた用紙センサ66により記録紙Pの先端が検知された時点からの時間を計測して決定される。
この制御を行うと、図5に示すように、記録紙Pの後端部Paが転写ベルト31に静電吸引され、ガイド板39のトナーで汚れた部分39aに密着して擦ることが防止される。これにより、後端部Paの端縁汚れの発生を未然に防止できる。
【0021】
具体的に説明すると、図5(a)に示すように、記録紙Pの後端部Paに対する除電レベルは低いために、転写ベルト31の静電吸引作用が残り、除電がなされても後端部Paは転写ベルト31に吸引された状態を維持される。
除電バイアスD1のみの場合には、図5(a)に二点鎖線で示すように、記録紙Pの後端部Paはガイド板39に密着し、トナーで汚れた部分39aを擦りながら移動することとなる。
除電バイアスを切り替えた場合、記録紙Pの後端部Paは転写ベルト31により持ち上げられた状態で転写ベルト31から分離してガイド板39へ移動するため、図5(b)に示すように、後端部Paはガイド板39のトナーで汚れた部分39aに密着せずに該部位を通過する。
【0022】
図6に本実施形態の制御動作の流れを示す。除電バイアス切替制御は記録紙Pについて1枚毎に行われる。
「切り替えポイント」は、除電バイアスをD1からD2に切り替えるタイミングであり、記録紙Pの後端部Paが転写ベルト31に静電吸着されるタイミングである。
切り替えポイントは、記録紙Pの搬送速度から計算してもよく、端縁汚れが発生しないタイミングとして実験的に求めてもよい。
すなわち、記録紙Pの後端部Paが転写ベルト31から分離した後は除電バイアスはD1に切り替えられる。
【0023】
図7に第2の実施形態を示す。なお上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する(以下の他の実施形態において同じ)。
上記実施形態では、ユーザーが紙厚の設定を変更した場合であるが、本実施形態では、紙厚を検知する紙厚検知手段が設けられており(不図示)、その検知情報に基づいて薄紙が給紙・搬送されたと判断した場合、制御手段64は除電バイアス切替制御を実行する。
【0024】
図8に第3の実施形態を示す。
本実施形態では、印字枚数(コピー枚数)が所定の枚数以上となった場合に、前記除電バイアスの切替制御を実行することを特徴とする。制御手段64は図示しない用紙カウンタにより通紙枚数をカウントし、予め設定されている所定の枚数に達したら、以降の記録紙について除電バイアス切替制御を実行する。
所定の枚数は、ガイド板39上の汚れの度合いを考慮して実験的に求められるものである。
【0025】
図9に第4の実施形態を示す。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置は、雰囲気環境の変化を検知する手段としての温湿度センサ101を備えている。
温湿度センサ101からの検知情報により、装置の雰囲気環境が予め設定されている所定の温度・湿度より低温・低湿となった場合、制御手段64は除電バイアス切替制御を実行する。
これにより、記録紙の水分が抜けて抵抗が上がり、トナーの静電気保持力が低下し、ガイド板39へのトナー飛散・付着が発生しやすい低温・低湿環境下での端縁汚れを抑制できる。
【0026】
手差し給紙トレイ59から記録紙が搬送された場合、後端部がガイド板39に接触する方向にカールしやすく、特に薄紙では汚れやすい。これを防止するために、手差し給紙トレイ59から記録紙が給紙されたことが検知された場合、制御手段64は除電バイアス切替制御を実行する(第5の実施形態)。
上記各実施形態において、除電バイアス切替制御を実行するときに、
第一の除電バイアスD1から、第二の除電バイアスD2に切り替えるとともに、第一の二次転写電流T2−1を、T2−1≦T2−2の関係を満たすように、第二の二次転写電流T2−2に切り替えるようにしてもよい(第6の実施形態)。
【0027】
本実施形態では、二次転写ニップ部Nにおける二次転写は、対向ローラ32に図示しない二次転写バイアス印加手段により二次転写バイアスを印加することによりなされる。上記二次転写電流の切り替え制御は、二次転写バイアスを制御することにより行われる。
二次転写バイアスの印加は二次転写ローラ36を介して行う構成としてもよい。
この制御により、記録紙後端部への静電気力を転写ベルトに与えて、記録紙後端をより持ち上げ、ガイド板のトナーが付着した部分への紙後端の接触を低減し、記録紙後端部で発生する端縁汚れを確実に防止することができる。
【符号の説明】
【0028】
12 像担持体としての感光体ドラム
31 転写ベルト
32、33、34、37 支持ローラ
32 対向ローラ
35 一次転写手段としての一次転写ローラ
36 二次転写ローラ
39 ガイド部材としてのガイド板
50 定着手段
60 除電部材としての除電針
N 二次転写ニップ部
P 記録媒体としての記録紙
Pa 後端部分
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】特開2000−147845号公報
【特許文献2】特開2001−261185号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体に形成されたトナー像を、複数の支持ローラ間に掛け回された無端状の転写ベルトに一次転写手段により転写し、前記転写ベルトに転写されたトナー像を、二次転写ニップ部で二次転写ローラにより記録媒体に転写し、前記二次転写ニップ部を出た記録媒体をガイド部材で案内しながら定着手段へ向けて搬送する画像形成装置において、
前記複数の支持ローラのうち、前記二次転写ローラに対向し、前記転写ベルトを挟んで前記二次転写ローラとの間で前記二次転写ニップ部を形成する支持ローラが対向ローラであり、
前記転写ベルトの厚みを含んだ前記対向ローラの半径をR1、前記二次転写ローラの半径をR2とするとき、
R1≧R2の関係を満たし、
前記二次転写ニップ部の記録媒体搬送方向における下流近傍に除電部材が設けられ、
記録媒体の搬送方向後端部以外の部分では前記除電部材に第一の除電バイアスD1を印加し、後端部分では第一の除電バイアスD1に対してD1>D2の関係を満たすように前記除電部材に第二の除電バイアスD2を印加して、1枚の記録媒体について除電バイアスを切り替える制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
記録媒体の厚み設定が薄紙へ変更された場合に、前記除電バイアスの切替制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像形成装置において、
記録媒体が薄紙となったことが検知された場合に、前記除電バイアスの切替制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像形成装置において、
雰囲気環境が所定の設定より低温低湿となった場合に、前記除電バイアスの切替制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像形成装置において、
手差し給紙トレイを有し、該手差し給紙トレイから記録媒体が搬送された場合に、前記除電バイアスの切替制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1に記載の画像形成装置において、
印字枚数が所定の枚数以上の場合に、前記除電バイアスの切替制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
前記転写ベルトの二次転写電流を、記録媒体の搬送方向後端部以外の部分では第一の二次転写電流T2−1とし、後端部分ではT2−1≦T2−2の関係を満たすように第二の二次転写電流T2−2に切り替えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−104901(P2013−104901A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246641(P2011−246641)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】