説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置において、用紙の定着ニップ部への突入時の安定性を確保するとともに、用紙後端部の跳ね上がりを効果的に防止すること。
【解決手段】トナー像担持体21に担持されたトナー像を用紙上に転写するための転写手段25と、二つの回転体31,34が接触して形成されるニップ部に用紙を通過させることによりトナー像を定着させる定着手段30と、転写手段25と定着手段30との間に配置され、搬送される用紙を静電的に吸着する静電吸着手段53と、静電吸着手段53の静電的吸着力を変化させる制御手段と、を備えた画像形成装置。静電吸着手段53はその用紙搬送方向長さが最小サイズ用紙の通紙間隔よりも短い。制御手段は、先行する用紙が静電吸着手段53を通過した後で次の用紙が静電吸着手段53に到達する前に静電吸着力を弱くし、次の用紙が定着ニップ部に突入した後に静電吸着力を強くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、特に、画像データに基づいて形成されたトナー画像を用紙上に転写する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子写真プロセスによる画像形成装置にあっては、トナー像の転写手段から定着手段へ用紙を搬送する際に、ガイド部材に沿って安定した状態で搬送しないと、定着ニップ部に用紙が安定して突入せず、用紙にしわが発生する不具合を有していた。また、用紙が転写手段を通過して転写手段からの拘束力が開放された後は、用紙は定着手段による搬送力で搬送されるため、用紙の後端部に跳ね上がりが発生し、未定着のトナー像が搬送路周辺の部材に接触して筋状の擦れ傷が生じる場合があった。このような不具合は、薄紙や吸湿して腰が柔らかくなった用紙に発生しやすい。
【0003】
定着ニップ部を構成するローラは、一般的に、用紙のニップ部搬送中に用紙にしわが発生するのを防止するために、用紙の両側部を早く送ることで用紙の搬送方向後半部分に張力を外側に与えるように逆クラウン形状(鼓型)になっている。このため、用紙の後半部分にストレスが集中するので、後端部が跳ね上がりやすくなっている。また、定着ニップ部の形状も、一般的には加熱側は熱応答性を低下させないために弾性層を厚くできず、加圧側を肉厚の低硬度弾性層を用いているため、加熱側に凹んだ(上凸)形状となっている。それゆえ、定着ニップ部に沿って搬送される用紙の後端部が跳ね上がりやすくなっている。
【0004】
従来、前記跳ね上がり防止のために、転写手段から定着手段の間の搬送路にエア吸引手段を備えたサクションベルトを配置する構成が採用されていた。しかし、画像形成装置自体の小型化に伴って転写手段の搬送力で用紙をガイド部材に沿わせて定着ニップ部まで搬送する構成が主流となっている。エア吸引や静電吸着(特許文献1,2,3参照)で用紙をガイド部材に沿わせる構成では、吸引力を用紙の先端部の搬送を妨げずかつ後端部の跳ね上がりを防止できるように設定することは困難である。つまり、後端部の跳ね上がりを防止するために吸引力を強くすると定着ニップ部に至るまでに用紙の先端部がガイド部材に押し付けられて止まってしまい、逆に吸引力を用紙が止まらない程度に弱くすると後端部の跳ね上がりが発生してしまう。
【0005】
一方、後端部の跳ね上がり防止という課題に対しては、安価で簡単な対策としては、搬送路の画像面側に拍車を設置し、拍車の突起部にて点接触で用紙をガイド部材に抑え込むことが考えられる。しかし、拍車が画像面に接触することで画像にドット状ノイズが発生してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平4−164742号公報
【特許文献2】特開平8−95325号公報
【特許文献3】特開2001−206589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、用紙の定着ニップ部への突入時の安定性を確保できるとともに、用紙後端部の跳ね上がりを効果的に防止できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の目的を達成するため、本発明の第1の形態である画像形成装置は、
トナー像担持体に担持されたトナー像を用紙上に転写するための転写手段と、
二つの回転体が接触して形成されるニップ部に前記用紙を通過させることによりトナー像を定着させる定着手段と、
前記転写手段と前記定着手段との間に配置され、搬送される用紙を静電的に吸着する静電吸着手段と、
前記静電吸着手段の静電的吸着力を変化させる制御手段と、
を備え、
前記静電吸着手段はその用紙搬送方向長さが最小サイズ用紙の通紙間隔よりも短く、
前記制御手段は、先行する用紙が前記静電吸着手段を通過した後で次の用紙が前記静電吸着手段に到達する前に静電吸着力を弱くし、次の用紙が前記定着ニップ部に突入した後に静電吸着力を強くすること、
を特徴とする。
【0009】
本発明の第2の形態である画像形成装置は、
トナー像担持体に担持されたトナー像を用紙上に転写するための転写手段と、
二つの回転体が接触して形成されるニップ部に前記用紙を通過させることによりトナー像を定着させる定着手段と、
前記転写手段と前記定着手段との間に配置され、搬送される用紙を静電的に吸着する静電吸着手段と、
前記静電吸着手段の静電的吸着力を変化させる制御手段と、
を備え、
被転写材として薄紙を通紙する薄紙モードで画像形成可能であり、
前記静電吸着手段はその用紙搬送方向長さが最小サイズの薄紙の通紙間隔よりも短く、
前記制御手段は、先行する薄紙が前記静電吸着手段を通過した後で次の用紙が前記静電吸着手段に到達する前に静電吸着力を弱くし、次の薄紙が前記定着ニップ部に突入した後に静電吸着力を強くすること、
を特徴とする。
【0010】
本発明の第3の形態である画像形成装置は、
トナー像担持体に担持されたトナー像を用紙上に転写するための転写手段と、
二つの回転体が接触して形成されるニップ部に前記用紙を通過させることによりトナー像を定着させる定着手段と、
前記転写手段と前記定着手段との間に配置され、搬送される用紙を静電的に吸着する静電吸着手段と、
前記静電吸着手段の静電的吸着力を変化させる制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、用紙を連続的に通紙している際に、用紙が前記静電吸着手段に対向していないときと用紙が前記静電吸着手段に対向しているときとで静電吸着力を切り替えること、
を特徴とする。
【0011】
前記画像形成装置においては、先行する用紙が静電吸着手段を通過した後で次の用紙が静電吸着手段に到達する前に静電吸着力を弱くするため、静電吸着力が次の用紙の先端部を止めてしまうほどには作用せず、用紙の先端は定着ニップ部に安定して突入する。また、次の用紙が定着ニップ部に突入した後は静電吸着力を強くするため、用紙の後端部は静電吸着手段に比較的強く吸着されることになり、転写手段からの拘束力が開放されたときの後端部の跳ね上がりが効果的に防止される。それゆえ、用紙の先端部にしわが発生したり、後端部の画像にノイズが発生する不具合が未然に防止される。また、静電吸着手段は用紙のガイド部材を兼ねることもでき、装置の大型化を招くこともない。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、用紙の定着ニップ部への突入時の安定性を確保できるとともに、用紙後端部の跳ね上がりを効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】一実施例である画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】前記画像形成装置において、転写部から定着部を経て排出部へ至る搬送路を示す立面図である。
【図3】静電吸着部材とその電源回路を示す説明図である。
【図4】用紙の搬送状態(先端部ガイド時)を示す説明図である。
【図5】用紙の搬送状態(後端部ガイド時)を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る画像形成装置の実施例について、添付図面を参照して説明する。
【0015】
一実施例である画像形成装置は、図1に示すように、タンデム方式の電子写真プリンタであり、概略、Y,M,C,Kの各色のトナー画像を形成するための作像ユニット10(10Y,10M,10C,10K)と、中間転写ユニット20と、定着ユニット30と、給紙ユニット40と、で構成されている。
【0016】
作像ユニット10は、それぞれ、感光体ドラム11を中心として帯電チャージャ12、露光装置13、現像器14、残留トナーのクリーニングブレード15などを配置したものである。露光装置13から照射されるビームによってそれぞれの感光体ドラム11上に描画される静電潜像を現像器14で現像して各色のトナー画像を形成する。画像データは、図示しないスキャナからあるいはコンピュータから本プリンタに転送されてくる。
【0017】
中間転写ユニット20は、ローラ22a〜22dで支持されて矢印Z方向に回転駆動される無端状の中間転写ベルト21を備え、各感光体ドラム11と対向する1次転写チャージャ23から付与される電界にて、各感光体ドラム11上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト21上に1次転写して合成する。さらに、残留トナーを除去するためのクリーニングブレード24が支持ローラ22bと対向する位置に設置され、2次転写ローラ25が支持ローラ22dと対向する位置に設置されている。
【0018】
給紙ユニット40には用紙が積載されており、給紙ローラ41によって最上層から1枚ずつ給紙され、タイミングローラ対42を介して中間転写ベルト21と2次転写ローラ25とのニップ部に搬送され、ここでトナー画像(合成カラー画像)が2次転写される。その後、用紙は定着ユニット30に搬送されて加熱ローラ31と加圧ローラ34とのニップ部を搬送されつつトナーの加熱定着を施され、プリンタ本体の上面に配置されたトレイ部2に排出される。用紙は2次転写後は中間転写ベルト21と2次転写ローラ25とにより搬送力を与えられ、定着後は加熱ローラ31と加圧ローラ34とにより搬送力を与えられる。
【0019】
定着ユニット30において、図2に示すように、加熱ローラ31は加熱回転体32の表面に加熱ベルト33を装着したものである。加熱回転体32は、ステンレス製芯金32aをシリコーンスポンジからなる耐熱弾性層32bで被覆したものである。加熱ベルト33は、厚さ40μmのNi製ベルトの表面に耐熱弾性層として厚さ200μmのシリコーンゴム層が形成され、該ゴム層の表面にトナーの付着を防止するための耐熱離型層として厚さ30μmPFAチューブで被覆したもので、Ni製ベルトに電磁誘導により渦電流が発生することで所定温度まで加熱される。
【0020】
加圧ローラ34は、鉄製芯金34aをシリコーンゴムからなる耐熱弾性層34bで被覆し、さらに耐熱離型層としてPFAチューブで被覆したものである。加熱ローラ31の表面は加圧ローラ34の表面よりも比較的柔らかく、ローラ31,34間のニップ部は加圧ローラ34が加熱ローラ31に若干食い込んだ状態として形成されている。
【0021】
加熱ローラ31の加熱源である励磁コイル35は、直径0.15mmのリッツ線を複数本束ねてローラ31の軸方向に12回巻き回して構成されている。また、MnZn系フェライトからなるコア36が励磁コイル35を覆うように配置されている。励磁コイル35に通電することにより励磁コイル35の周囲に磁束が形成され、コア36から磁力線が加熱ベルト33を通過し、該加熱ベルト33を発熱させる。また、加熱ローラ31の周囲に非接触温度検知センサSE1が配置され、加熱ローラ31を設定温度にフィードバック制御する。
【0022】
2次転写ニップ部と定着ニップ部との間には、用紙の搬送をガイドするためのガイド部材51,52,53が配置されている。ガイド部材53は、用紙を静電的に吸着する静電吸着手段であって、ガイド部材として兼用されており、その詳細については後述する。
【0023】
2次転写ニップ部の下流側には用紙を中間転写ベルト21から分離するための分離爪61が配置され、定着ニップ部の下流側には用紙を加熱ローラ31から分離するための分離爪62が配置されている。また、定着ニップ部の下流側には用紙をガイドするためのガイド部材65,66が配置されている。
【0024】
前述のごとく中間転写ベルト21上に1次転写されたトナー画像は、2次転写ローラ25との接触部(2次転写ニップ部)で用紙上に2次転写される。その後、用紙は転写ニップ部から搬送力を付与されつつ、ガイド部材51,52,53に沿って上方に搬送され、ガイド部材53から定着ニップ部に突入する。その後、用紙は定着ニップ部から搬送力を付与されてさらに上方に搬送され、加圧ローラ34からの加圧と、加熱ローラ31から付与される熱でトナー画像が用紙上に定着される。定着後の用紙は、定着ニップ部から搬送力を付与されつつ、ガイド部材65,66に沿って上方に搬送される。
【0025】
ここで、ガイド部材(静電吸着手段)53を説明する。図3に示すように、ガイド部材53は、ガイド板54の通紙面側に電極55及び保護層56を接着したものであり、電極55は高圧電源57に接続されている。ガイド板54は耐熱性のガラス混入PETから成形したものである。電極55は厚さ0.2mmの銅板である。保護層56は、厚さ30μmのフッ素樹脂であり、絶縁性と用紙に対する摺動性、トナーなどの異物に対する離型性を確保するために用いられている。高圧電源57は、本プリンタの制御用CPU58からの信号により、出力のオン、オフ及び出力電圧が可変とされている。
【0026】
本実施例においては、用紙を連続的に通紙している際に、用紙がガイド部材53に対向していないときと用紙がガイド部材53に対向しているときとでガイド部材53の静電吸着力を切り替える。換言すれば、先行する用紙がガイド部材53を通過した後で次の用紙がガイド部材53に到達する前に静電吸着力を弱くし、次の用紙が定着ニップ部に突入した後に静電吸着力を強くする。以下、具体的に説明する。
【0027】
図4に用紙Sが定着ニップ部に突入する状態を示している。用紙Sが2次転写ニップ部を通過してガイド部材53に到達する直前に、ガイド部材53の電極55には高圧電源57から−500Vの電圧が印加される。この電圧値は、用紙がガイド部材53に沿いつつも2次転写ニップ部から付与される搬送力で定着ニップ部まで進行できる静電吸着力である。これにて、用紙の先端部が多少波打ったりカールしていてもガイド部材53に沿ってスムーズに定着ニップ部に突入することが保障され、用紙にしわなどが生じることが防止される。
【0028】
図5に用紙Sが2次転写ニップ部を完全に通過して2次転写ニップ部からの搬送力(拘束力)が付与されなくなり、後端部が定着ニップ部を通過する直前の状態を示している。用紙Sが定着ニップ部に突入して定着ニップ部から搬送力を付与されると、高圧電源57の出力値は−2kVに切り換えられる。これにて、用紙はそれまでの−500V印加時よりも大きな吸着力でガイド部材53に吸着されつつ定着ニップ部から付与される搬送力で上方に搬送される。
【0029】
定着ニップ部の把持力(搬送力)はかなり高いため、ガイド部材53が−2kVの印加で大きな静電吸着力を生じても用紙は支障なく搬送される。しかも、用紙Sはガイド部材53に吸着されており、用紙Sの後端部が2次転写ニップ部を抜け出る際に跳ね上がったりすることがない。それゆえ、跳ね上がった用紙Sが周囲の部材に接触して画像に擦れ傷などのノイズが発生する不具合を生じることがない。
【0030】
ところで、ガイド部材53の通紙方向長さは最小サイズ用紙の通紙間隔より短くすることが必要となる。最小サイズ用紙であっても確実に適正な吸着力にてガイド部材53に吸着されつつ搬送するためである。また、ガイド部材53の通紙方向長さを短くすることで、2次転写ニップ部から定着ニップ部までの距離を小さくできる利点が生じる。
【0031】
また、用紙の種類(材質や坪量など)によって、しわの発生や跳ね上がりの発生に差が生じる。例えば、厚紙ではしわが発生しにくい。それゆえ、用紙の種類に合わせてガイド部材53の静電吸着力(高圧電源57の出力)を調整するようにしてもよい。なお、用紙が2次転写ニップ部と定着ニップ部の両方に把持されているときには高圧電源57の出力をオフしてもよい。
【0032】
特に、薄紙ではしわや跳ね上がりが発生しやすい。そこで、薄紙を通紙する薄紙モードが設定されているプリンタでは、薄紙モードが選択された場合に前記静電吸着力の可変制御を実行するようにしてもよい。
【0033】
以上のごとく、本実施例では、通紙安定性確保に静電吸着を利用しているため、画像形成装置の高速化に対して目的とする吸着力の高速切り替えが可能になる。
【0034】
なお、本発明に係る画像形成装置は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0035】
特に、画像形成装置の基本的な態様(モノクロ機、カラー機、複写機、プリンタ、複合機)は任意である。また、静電吸着手段(ガイド部材53)の細部の構成や形状あるいは設置位置などは任意である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
以上のように、本発明は、画像形成装置に有用であり、特に、用紙の定着ニップ部への突入時の安定性を確保できるとともに、用紙後端部の跳ね上がりを効果的に防止できる点で優れている。
【符号の説明】
【0037】
10…作像ユニット
11…感光体ドラム
21…中間転写ベルト
25…2次転写ローラ
30…定着ユニット
31…加熱ローラ
34…加圧ローラ
57…高圧電源
58…CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像担持体に担持されたトナー像を用紙上に転写するための転写手段と、
二つの回転体が接触して形成されるニップ部に前記用紙を通過させることによりトナー像を定着させる定着手段と、
前記転写手段と前記定着手段との間に配置され、搬送される用紙を静電的に吸着する静電吸着手段と、
前記静電吸着手段の静電的吸着力を変化させる制御手段と、
を備え、
前記静電吸着手段はその用紙搬送方向長さが最小サイズ用紙の通紙間隔よりも短く、
前記制御手段は、先行する用紙が前記静電吸着手段を通過した後で次の用紙が前記静電吸着手段に到達する前に静電吸着力を弱くし、次の用紙が前記定着ニップ部に突入した後に静電吸着力を強くすること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
トナー像担持体に担持されたトナー像を用紙上に転写するための転写手段と、
二つの回転体が接触して形成されるニップ部に前記用紙を通過させることによりトナー像を定着させる定着手段と、
前記転写手段と前記定着手段との間に配置され、搬送される用紙を静電的に吸着する静電吸着手段と、
前記静電吸着手段の静電的吸着力を変化させる制御手段と、
を備え、
被転写材として薄紙を通紙する薄紙モードで画像形成可能であり、
前記静電吸着手段はその用紙搬送方向長さが最小サイズの薄紙の通紙間隔よりも短く、
前記制御手段は、先行する薄紙が前記静電吸着手段を通過した後で次の用紙が前記静電吸着手段に到達する前に静電吸着力を弱くし、次の薄紙が前記定着ニップ部に突入した後に静電吸着力を強くすること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
トナー像担持体に担持されたトナー像を用紙上に転写するための転写手段と、
二つの回転体が接触して形成されるニップ部に前記用紙を通過させることによりトナー像を定着させる定着手段と、
前記転写手段と前記定着手段との間に配置され、搬送される用紙を静電的に吸着する静電吸着手段と、
前記静電吸着手段の静電的吸着力を変化させる制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、用紙を連続的に通紙している際に、用紙が前記静電吸着手段に対向していないときと用紙が前記静電吸着手段に対向しているときとで静電吸着力を切り替えること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記静電吸着手段は用紙の搬送を案内するガイド部材としての機能を兼ねていること、を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記静電吸着手段は、電極に絶縁被覆層を積層した構成からなり、前記電極に電圧が印加されること、を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記静電的吸着力の変化は電圧値の大小及び/又は電圧印加のオン、オフによること、を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記静電的吸着力は通紙される用紙の種類によって切り換えられること、を特徴とする請求項1、請求項3ないし請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−105026(P2013−105026A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248672(P2011−248672)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】