画像情報格納装置及び画像情報通信システム
【課題】デジタルカメラなどの画像情報取得装置の回路規模の増大やプログラム容量の増大を回避しつつ、画像情報取得装置と画像情報格納装置との間の通信を実現する。
【解決手段】画像情報格納装置は、プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立する、第1接続確立手段と、接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信する、画像情報受信手段と、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納する、第1格納手段と、を備える。
【解決手段】画像情報格納装置は、プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立する、第1接続確立手段と、接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信する、画像情報受信手段と、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納する、第1格納手段と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像情報格納装置及び画像情報通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラは、フィルムや現像が不要であり、撮影した画像をその場で確認できることから、大変な勢いで普及している。
【0003】
しかし、デジタルカメラが保持できる画像の枚数には、メモリの制約上、一定の制限がある。このため、ユーザは、デジタルカメラで、ある程度の枚数の画像を撮影した場合は、その画像ファイルを、フォトストレージやコンピュータなどの画像情報格納装置に転送する必要がある。
【0004】
特開2002−247431号公報(以下、特許文献1という)には、デジタルカメラから画像情報格納装置に画像ファイルを無線で転送する技術が開示されている。一方、特開2003−246115号公報(以下、特許文献2という)には、デジタルカメラから画像ファイルを無線でプリンタに転送し、印刷を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−247431号公報
【特許文献2】特開2003−246115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1及び特許文献2で開示されている技術では、デジタルカメラに、ユーザインターフェースと無線接続機能の双方を実装する必要がある。すなわち、デジタルカメラのユーザインターフェースとしては、画像情報格納装置に画像ファイルを転送するための画面と、プリンタで画像ファイルを印刷するための画面との双方を、作り込む必要があった。
【0007】
しかも、もし、デジタルカメラと画像情報格納装置との間の無線規格と、デジタルカメラとプリンタとの間の無線規格とが異なると、デジタルカメラは、双方に対応するハードウェアやソフトウェアが必要となり、回路規模の増大や、プログラム容量の増大を招くことになる。この結果、デジタルカメラの重量や体積が増加し、製造コストが上昇するといった問題が生じてしまう。
【0008】
このような問題は、無線による通信に限られるものではなく、デジタルカメラとプリンタの間、及び、デジタルカメラと画像情報格納装置の間を有線により接続した場合でも、同様に生じ得る。
【0009】
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、デジタルカメラなどの画像情報取得装置の回路規模の増大やプログラム容量の増大を回避しつつ、画像情報取得装置と画像情報格納装置との間の通信を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明に係る画像情報格納装置は、
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立する、第1接続確立手段と、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信する、画像情報受信手段と、
前記画像情報受信手段で受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納する、第1格納手段と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
この場合、画像情報格納装置は、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報の印刷枚数の設定を受信し、これを取得する、印刷枚数取得手段と、
前記印刷枚数取得手段で取得した印刷枚数に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、フォルダ決定手段と、
をさらに備えるとともに、
前記第1格納手段は、前記フォルダ決定手段で決定した前記画像情報記憶部内のフォルダに、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納するようにしてもよい。
【0012】
或いは、画像情報格納装置は、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報の印刷モードの設定を受信し、これを取得する、印刷モード取得手段と、
前記印刷モード取得手段で取得した印刷モードの設定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、フォルダ決定手段と、
をさらに備えるとともに、
前記第1格納手段は、前記フォルダ決定手段で決定した前記画像情報記憶部内のフォルダに、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納するようにしてもよい。
【0013】
この場合、前記フォルダ決定手段は、印刷モードのうち、フチのあり/なし、及び/又は、日付のあり/なしの設定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定するようにしてもよい。
【0014】
或いは、前記フォルダ決定手段は、印刷モードのうち、印刷する用紙の種類の指定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定するようにしてもよい。
【0015】
また、画像情報格納装置は、
接続された画像情報取得装置から、印刷設定の指示に関する情報を含んでいる印刷指示ファイルを受信する、印刷指示ファイル受信手段と、
前記印刷指示ファイル受信手段で受信した印刷指示ファイルを、印刷指示ファイル記憶部に格納する、第2格納手段と、
をさらに備えるようにしてもよい。
【0016】
この場合、画像情報格納装置は、
デジタルカメラとして振る舞って、プリンタとの接続を確立する、第2接続確立手段と、
前記印刷指示ファイル記録部から印刷指示ファイルを取得する、印刷指示ファイル取得手段と、
接続されたプリンタへ、印刷シーケンスを用いて、前記印刷指示ファイル取得手段で取得した印刷指示ファイルに基づいて、画像情報記憶部に格納されている印刷用の画像情報を送信する、画像情報送信手段と、
をさらに備えるようにしてもよい。
【0017】
また、前記印刷指示ファイルはDPOFファイルであってもよい。
【0018】
また、前記画像情報受信手段で受信される印刷用の画像情報は、ファイル形式であってもよい。
【0019】
また、前記画像情報取得装置と当該画像情報格納装置との間は、無線により接続されるようにしてもよい。
【0020】
本発明に係る画像情報格納装置の制御方法は、
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を備えることを特徴とする。
【0021】
本発明に係るプログラムは、
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報格納装置に実行させることを特徴とする。
【0022】
本発明に係る記録媒体は、
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報格納装置に実行させるためのプログラムが記録されたことを特徴とする。
【0023】
本発明に係る画像情報通信システムは、
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムであって、
前記画像情報取得装置は、
画像情報を取得する、画像情報取得手段と、
プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との接続を確立する、第1接続確立手段と、
接続された前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記画像情報取得手段で取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信する、送信手段と、
を備え、
前記画像情報格納装置は、
プリンタとして振る舞って、前記画像情報取得装置との接続を確立する、第2接続確立手段と、
接続された前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、印刷シーケンスを用いて受信する、画像情報受信手段と、
前記画像情報受信手段で受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納する、格納手段と、
を備えることを特徴とする。
【0024】
本発明に係る画像情報通信システムの制御方法は、
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムの制御方法であって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を備えることを特徴とする。
【0025】
本発明に係るプログラムは、
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムを制御するためのプログラムであって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報通信システムに実行させることを特徴とする。
【0026】
本発明に係る記録媒体は、
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムを制御するためのプログラムが記録された記録媒体であって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報通信システムに実行させるためのプログラムが記録されたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】第1実施形態乃至第3実施形態に係る画像情報通信システムの構成を説明するブロック図。
【図2】第1実施形態乃至第3実施形態に係るデジタルカメラが実行するダイレクト印刷処理を説明するフローチャートを示す図。
【図3】デジタルカメラに表示されるプリンタ一覧画面の一例を示す図。
【図4】デジタルカメラに表示される画像選択画面の一例を示す図。
【図5】デジタルカメラに表示される画像選択画面の一例を示す図。
【図6】デジタルカメラに表示される画像選択画面の一例を示す図。
【図7】デジタルカメラに表示される画像選択画面の一例を示す図。
【図8】デジタルカメラに表示される印刷枚数設定画面の一例を示す図。
【図9】デジタルカメラに表示される印刷モード設定画面の一例を示す図。
【図10】印刷指示ファイルの一例を示す図。
【図11】第1実施形態に係る画像情報格納装置が実行する画像ファイル保存処理を説明するフローチャートを示す図。
【図12】第1実施形態に係る画像情報格納装置におけるディレクトリ構成の一例を示す図。
【図13】第1実施形態乃至第3実施形態に係る画像情報格納装置が実行する画像ファイル印刷処理を説明するフローチャートを示す図。
【図14】画像情報格納装置とプリンタとの接続関係を説明するブロック図。
【図15】第2実施形態に係る画像情報格納装置におけるディレクトリ構成の一例を示す図。
【図16】第2実施形態に係る画像情報格納装置が実行する画像ファイル保存処理を説明するフローチャートを示す図。
【図17】第3実施形態に係る画像情報格納装置におけるディレクトリ構成の一例を示す図。
【図18】第3実施形態に係るデジタルカメラで表示される印刷モード設定画面の一例を示す図。
【図19】第3実施形態に係る画像情報格納装置が実行する印刷ファイル保存処理を説明するフローチャートを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0029】
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態に係る画像情報通信システムの全体構成と、この画像情報通信システムを構成するデジタルカメラ10の内部構成と、画像情報格納装置20の内部構成とを一例として説明するブロック図である。
【0030】
デジタルカメラ10は、本実施形態における画像情報取得装置の一例である。この画像取得装置は、デジタルカメラ以外のデジタルビデオカメラ、情報携帯端末、携帯電話などで構成することもできる。また、画像情報格納装置20は、フォトストレージやコンピュータなどから構成することができる。ここでは、画像情報格納装置20は、携帯用の小型のフォトストレージにより構成されているものとする。
【0031】
図1に示すように、デジタルカメラ10は、画像を撮像して光信号を生成するための光学系30と、撮像した光信号を電気信号に変換する光電変換部32と、その画像の電気信号をデジタル画像データである画像情報に変換する機能を有する画像処理部34とを備えている。さらに、デジタルカメラ10は、画像情報を画像ファイルとして記憶するメモリカードなどからなる画像記憶部36と、この画像記憶部36に対する画像ファイルの書き込みや読み出しを制御する画像記憶制御部38とを備えている。
【0032】
特に、本実施形態に係るデジタルカメラ10は、少なくとも2つのSDカードスロットを備えている。そして、本実施形態においては、1つのSDカードスロットにメモリカードを挿入することにより、上述した画像記憶部36が構成されている。但し、この画像記憶部36は、デジタルカメラ10の内蔵画像メモリにより構成されるようにしてもよい。
【0033】
また、デジタルカメラ10は、ユーザが操作可能なユーザインターフェース40と、撮像した画像や記録した画像を表示する画像表示部42とを備えている。本実施形態においては、この画像表示部42は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)により構成されており、デジタルカメラ10をユーザが操作する際に必要な指示画面やメニュー画面なども表示する。
【0034】
さらに、デジタルカメラ10は、802.11gなどの無線通信のプロトコルを制御する通信制御部44と、無線通信のベースバンドの信号処理や高周波の信号処理を行う通信インターフェース46とを備えている。上述したように、本実施形態においては、デジタルカメラ10は、少なくとも2つのSDメモリカードスロットを備えているので、上述したメモリカードを挿入したSDカードスロットとは別のSDメモリカードスロットに無線LAN対応のSD I/Oカードを挿入することにより、上述した通信制御部44と通信インターフェース46とが構成されている。なお、この無線規格は、無線LANに限るものではなく、例えば、Bluetooth(登録商標)規格を用いることもできる。
【0035】
さらに、デジタルカメラ10は、デジタルカメラ10の全体の制御をする機器制御部48を備えている。本実施形態においては、上述した画像処理部34と画像記憶制御部38とユーザインターフェース40と画像表示部42と通信制御部44と機器制御部48は、内部バスを介して相互に接続されており、これら各部の全体的な制御を機器制御部48が行う。
【0036】
一方、このデジタルカメラ10に接続される画像情報格納装置20も同様に、802.11gなどの無線通信のプロトコルを制御する通信制御部50と、無線通信のベースバンドの信号処理や高周波の信号処理を行う通信インターフェース52とを備えている。本実施形態では、デジタルカメラ10と同様に、画像情報格納装置20も、少なくとも2つのSDメモリカードスロットを備えており、SD I/O規格に対応している。したがって、本実施形態においては、1つのSDメモリカードスロットに無線LAN対応のSD I/Oカードを挿入することにより、上述した通信制御部50と通信インターフェース52とが構成される。
【0037】
さらに、画像情報格納装置20は、デジタルカメラ10から送信された画像ファイルが記憶される画像記憶部54を備えている。本実施形態においては、この画像記憶部54は、大容量記憶装置の代表例であるハードディスクドライブにより構成されている。
【0038】
また、画像情報格納装置20は、画像記憶部54から読み出された画像ファイルを記憶するメモリカードなどからなる外部記憶装置56と、この外部記憶装置56に対する画像ファイルの書き込みや読み出しを制御する外部記憶制御部58とを備えている。本実施形態においては、上述した無線LAN対応のSD I/Oカードを挿入したSDカードスロットとは別のSDカードスロットにメモリカードを挿入することにより、外部記憶装置56が構成されている。このため、ユーザは、メモリカードに記録されている画像ファイルを、画像記憶部54に格納することもできる。
【0039】
また、画像情報格納装置20は、ユーザが操作可能なユーザインターフェース60と、画像記録部54や外部記憶装置56に記憶された画像を表示する画像表示部62とを備えている。本実施形態においては、この画像表示部62は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)により構成されており、画像情報格納装置20をユーザが操作する際に必要な指示画面やメニュー画面なども表示する。
【0040】
さらに、画像情報格納装置20は、画像情報格納装置20の全体の制御をする機器制御部64を備えている。本実施形態においては、上述した通信制御部50と画像記憶部54と外部記憶制御部58とユーザインターフェース60と画像表示部62と機器制御部64は、内部バスを介して相互に接続されており、これら各部の全体の制御を機器制御部64が行う。
【0041】
なお、この図1の例では、デジタルカメラ10と画像情報格納装置20との間を無線通信により接続することとしたが、有線による通信で接続するようにしてもよい。
【0042】
図2は、デジタルカメラ10で実行されるダイレクト印刷処理を説明するフローチャートを示す図である。このダイレクト印刷処理は、機器制御部48が実行する処理である。また、このダイレクト印刷処理は、ユーザがデジタルカメラ10にダイレクト印刷を指示した場合に起動される処理であり、通常の使い方においては、デジタルカメラ10にプリンタを接続し、コンピュータを介在させずに印刷を行う場合に実行される処理であるが、本実施形態においては、これを画像ファイルの転送に用いるのである。
【0043】
まず、このダイレクト印刷処理においては、デジタルカメラ10は、接続可能なプリンタの一覧を画像表示部42に表示する(ステップS10)。具体的には、通信制御部44と通信インターフェース46とを介して、現在接続可能なプリンタを調査、検出する。そして、画像表示部42は、例えば、図3に示すようなプリンタ一覧画面W10として、接続可能なプリンタの一覧を表示する。
【0044】
次に、デジタルカメラ10は、ユーザに印刷をするプリンタを選択させる(ステップS12)。具体的には、図3に示したプリンタ一覧画面W10に表示されているプリンタの中から、ユーザに1つのプリンタを選択させる。この図3の例では、「プリンタ1」と「プリンタ3」は、通常のプリンタであるが、「プリンタ2」は、あたかもプリンタのように振る舞っている画像情報格納装置20である。ここでは、ユーザが「プリンタ2」を選択したと仮定する。
【0045】
次に、デジタルカメラ10は、印刷すべき画像をユーザに選択させる(ステップS14)。具体的には、デジタルカメラ10は、画像表示部42に、図4乃至図7に示したような画像選択画面W20を表示する。図4に示すように、ユーザが「この画面を印刷」を選んだ場合には、この時、表示されている画像が選択される。図5に示すように、ユーザが「全画像を印刷」を選んだ場合には、そのフォルダに格納されている画像がすべて選択される。図6に示すように、ユーザが「選んで印刷」を選んだ場合には、その後に表示される画像一覧から、ユーザが任意の画像を選択することとなる。図7に示すように、ユーザが「アルバム印刷」を選んだ場合には、そのフォルダに格納されているすべての画像をアルバム印刷することを選択したこととなる。
【0046】
次に、図2に示すように、デジタルカメラ10は、ユーザに印刷枚数を設定させる(ステップS16)。具体的には、デジタルカメラ10は、画像表示部42に、図8に示すような印刷枚数設定画面W30を表示する。そして、ユーザは、この印刷枚数設定画面W30を用いて、印刷枚数を設定する。この印刷枚数は、印刷するよう選択されたすべての画像について、個別に設定が可能である。
【0047】
次に、図2に示すように、デジタルカメラ10は、ユーザに印刷モードを設定させる(ステップS18)。具体的には、デジタルカメラ10は、画像表示部42に、図9に示すような印刷モード設定画面W40を表示する。ユーザは、この印刷モード設定画面W40を用いて、印刷用紙の種類、フチのあり/なし、日付のあり/なし、画質などを設定する。
【0048】
この印刷モードも、印刷するよう選択されたすべての画像について、個別に設定が可能である。
【0049】
次に、図2に示すように、デジタルカメラ10は、これまでのユーザ設定に基づいて、印刷指示ファイルを生成する(ステップS20)。図10は、このステップS20で生成される印刷指示ファイルの一例を示す図である。この図10の例では、印刷指示ファイルは、DPOF(Digital Print Order Format)形式により記述されており、様々な印刷設定の指示に関する情報を含んでいる。
【0050】
次に、図2に示すように、デジタルカメラ10は、印刷シーケンスを実行する(ステップS22)。上述したように、ここでは印刷指示ファイルがDPOF形式である場合を想定している。このDPOF形式の印刷シーケンスでは、デジタルカメラ10は、プリンタに対して(ここでは画像情報格納装置20に対して)、リンクの確立を要求し、このリンクが確立した後に、DPOF印刷であるこを通知する。この通知では、印刷指示ファイルのファイル名とパスも通知する。これを受けて、画像情報格納装置20では、デジタルカメラ10に対して、印刷指示ファイルの取得を要求する。この要求を受けたデジタルカメラ10は、印刷指示ファイルを画像情報格納装置20に送信する。
【0051】
詳しくは、図11を用いて後述するが、この印刷指示ファイルを受信した画像情報格納装置20は、この印刷指示ファイルを解析し、必要な画像ファイルをデジタルカメラ10に要求する。この要求を受信したデジタルカメラ10では、その画像ファイルを画像情報格納装置20に送信する。そして、印刷指示ファイルに記述されている画像ファイルのすべてを画像情報格納装置20が取得するまで、これらの要求と送信を繰り返す。この印刷シーケンスにおいては、本実施形態に係る画像情報格納装置20は、あたかもプリンタのように振る舞う。このため、デジタルカメラ10においては、通常のプリンタに対する印刷シーケンスを実行しているに過ぎない。
【0052】
すべての画像ファイルの送信が完了した時点で、このダイレクト印刷処理は終了する。
【0053】
次に、このステップS22の印刷シーケンスの実行に対応して、画像情報格納装置20で実行される画像ファイル保存処理について詳しく説明する。
【0054】
図11を用いて、本実施形態に係る画像情報格納装置20が実行する画像ファイル保存処理について説明する。この画像ファイル保存処理は、上述したステップS22の印刷シーケンスで、デジタルカメラ10から接続の確立を要求された時点で起動する処理である。また、この画像ファイル保存処理は、機器制御部64で実行される処理である。
【0055】
図11に示すように、画像情報格納装置20は、プリンタとして振る舞って、デジタルカメラ10とのリンクを確立する(ステップS28)。本実施形態においては、このリンクの確立の際に、DPOF印刷であることが画像情報格納装置20に通知される。
【0056】
次に、画像情報格納装置20は、デジタルカメラ10に印刷指示ファイルの送信を要求し、これを取得する(ステップS30)。続いて、画像情報格納装置20は、印刷指示ファイルを解析し、保存すべき画像ファイルの送信をデジタルカメラ10に要求し、これを取得する(ステップS32)。次に、画像情報格納装置20は、取得した画像ファイルを、画像記憶部54に保存する(ステップS34)。
【0057】
図12は、本実施形態に係る画像記憶部54のディレクトリ構成の一例を示す図である。この図12に示すように、本実施形態においては、ルートの下に、ホルダとして、「お気に入り」、「アルバム1」、「アルバム2」、「転送画像」が設けられている。そして、ステップ34においては、取得した画像ファイルは、すべて、「転送画像」の下に格納することとしている。
【0058】
次に、図11に示すように、画像情報格納装置20は、印刷指示ファイルを解析して、保存すべきすべての画像ファイルがまだ残っているかどうかを判断する(ステップS36)。保存すべき画像ファイルが残っている場合(ステップS36:YES)には、上述したステップS32からを繰り返す。これらステップS32からステップS36までの処理は、デジタルカメラ10からは、プリンタが印刷シーケンスを実行しているように見える。
【0059】
一方、保存すべき画像ファイルが残っていない場合(ステップS36:NO)には、すべての画像ファイルを取得して、保存し終えたことになるので、画像情報格納装置20は、印刷指示ファイルにおける画像ファイルのパスを変更する(ステップS38)。例えば、図10の例では、画像ファイルのパスとして、例えば「IMG SRC = "../DCIM/101EPSON/EPSN0001.JPG"」と指定されているが、これを「IMG SRC = "EPSN0001.JPG"」と変更する。
【0060】
次に、図11に示すように、ステップS38でパスを変更した印刷指示ファイルを保存する(ステップS40)。本実施形態においては、この印刷指示ファイルもフォルダ「転送画像」に格納する。これにより、本実施形態に係る画像ファイル保存処理が終了する。
【0061】
次に、この画像情報格納装置20に保存された画像ファイルを印刷する際に実行される画像ファイル印刷処理について説明する。
【0062】
図13は、本実施形態に係る画像情報格納装置20が実行する画像ファイル印刷処理を説明するフローチャートを示す図である。この画像ファイル印刷処理は、ユーザがユーザインターフェース60を介して、画像情報格納装置20に、フォルダ「転送画像」の下に格納されている画像ファイルの印刷を指示した場合に起動される処理である。また、この画像ファイル印刷処理は、機器制御部64で実行される処理である。
【0063】
この図13に示すように、画像情報格納装置20は、まず、デジタルカメラとして振る舞って、プリンタとの接続を確立する(ステップS50)。図14は、画像情報格納装置20とプリンタ70との接続関係を説明するためのブロック図である。この図14に示すように、プリンタ70は、通信インターフェース72と、プリンタ本体部74とを備えている。このため、画像情報格納装置20とプリンタ70との間の接続は、画像情報格納装置20の通信インターフェース52と、プリンタ70の通信インターフェース72との間で確立される。なお、この図14の例では、画像情報格納装置20とプリンタ70との間を無線で接続しているが、有線により接続するようにしてもよい。
【0064】
次に、図13に示すように、画像情報格納装置20は、画像記憶部54から印刷指示ファイルを取得する(ステップS52)。具体的には、上述したように印刷指示ファイルは、フォルダ「転送画像」の下に格納されているので、画像情報格納装置20はこれを読み出す。
【0065】
次に、画像情報格納装置20は、印刷シーケンスを実行する(ステップS54)。本実施形態では、上述したステップS22と同様に、DPOF印刷の印刷シーケンスに則って、印刷を実行する。この印刷シーケンスにより、画像ファイルがプリンタ70の通信インターフェース72を介して、プリンタ本体部74で受信され、印刷が実行される。また、この印刷シーケンスを実行している間、画像情報格納装置20は、デジタルカメラとして振る舞うこととなる。したがって、プリンタ70から見た場合には、通常の印刷のためのシーケンスにより、画像ファイルがデジタルカメラから送信されているように見える。このステップS54が終了することにより、本実施形態に係る画像ファイル印刷処理が終了する。
【0066】
以上のように、本実施形態に係る画像情報通信システムによれば、画像情報格納装置20があたかもプリンタのように振る舞って、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に画像ファイルを転送するようにしたので、デジタルカメラ10に画像ファイル転送専用のハードウェアやソフトウェアを組み込む必要がなくなる。このため、デジタルカメラ10の開発工数を削減することができるとともに、デジタルカメラ10の重量・体積の抑制を図ることができる。
【0067】
しかも、本実施形態においては、無線通信により、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に画像ファイルを転送することとしたので、デジタルカメラ10における画像ファイルを格納する領域である画像記憶部36が満杯になっても、画像情報格納装置20が無線通信可能な範囲内にあれば、ユーザは簡単に画像ファイルを転送することができる。このため、画像ファイル転送後に、画像記憶部36に格納されている画像ファイルを削除して、デジタルカメラ10による撮影を続けることができる。
【0068】
さらに、画像情報格納装置20では、デジタルカメラ10から送信された印刷指示ファイルを格納しておき、後に、この印刷指示ファイルに基づいて印刷を実行できるようにしているので、ユーザは、転送した画像ファイルを簡単に印刷することができる。
【0069】
〔第2実施形態〕
上述した第1実施形態では、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に転送された画像ファイルは、すべてフォルダ「転送画像」の下に格納されることにしたが、第2実施形態では、ユーザが設定した印刷枚数により、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを変更するようにしたものである。すなわち、ユーザが印刷枚数を指定することにより、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを指定することができるようにしたものである。以下、上述した第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
【0070】
図15は、本実施形態に係る画像情報格納装置20の画像記憶部54におけるディレクトリ構成の一例を説明する図である。この図15に示すように、本実施形態においては、フォルダ「転送画像」の下に、フォルダ「1」、「2」、「3」とフォルダ「印刷指示ファイル」が形成されている。フォルダ「1」、「2」、「3」は、それぞれ、画像ファイル転送の際に指定された印刷枚数に対応している。例えば、画像ファイル転送の際に、印刷枚数が2枚に設定されていれば、その画像ファイルはフォルダ「2」に格納されることを意味している。また、フォルダ「印刷指示ファイル」には、画像ファイル転送の際に送信された印刷指示ファイルが格納される。
【0071】
本実施形態に係るダイレクト印刷処理は、上述した第1実施形態における図2と同様である。但し、ステップS16における印刷枚数の設定では、上述したように、ユーザは、印刷枚数を設定することにより、格納されるフォルダを指定していることとなる。
【0072】
図16は、本実施形態に係る画像ファイル保存処理の内容を説明するフローチャートを示す図である。この図16に示すように、ステップS32までは上述した第1実施形態と同様である。そして、このステップS32に続くステップS100において、画像情報格納装置20は、ステップS32で取得した画像ファイルの印刷枚数を取得する(ステップS100)。例えば、図10に例示した印刷指示ファイルにおいては、最初の画像ファイルの印刷枚数は、「PRT QTY=001」と指定されているので、印刷枚数=1枚を取得する。なお、上述した第1実施形態で説明したように、ユーザは、画像ファイル毎に印刷枚数の設定が可能であるので、画像ファイル毎に、この印刷枚数を取得する必要がある。
【0073】
次に、画像情報格納装置20は、ステップS100で取得した印刷枚数に対応するフォルダが、画像記憶部54に存在するかどうかを判断する(ステップS102)。対応するフォルダが存在しない場合(ステップS102:NO)には、その印刷枚数に対応するフォルダを作成する(ステップS104)。
【0074】
このステップS104の後、又は、ステップS102で対応するフォルダが存在すると判断した場合(ステップS102:YES)には、ステップS32で取得した画像ファイルを、指定された印刷枚数に対応するフォルダに格納する(ステップS106)。上述の例では、印刷枚数が1枚であるので、フォルダ「1」に画像ファイルを格納する。
【0075】
これ以降、ステップS36、ステップS38及びステップS40の処理は上述した第1実施形態と同様であるが、ステップS38で、画像指示ファイルにおける画像ファイルのパスを変更する際には、画像ファイル毎に格納されているフォルダが異なるので、これに合わせて、パスを変更する。
【0076】
また、本実施形態においては、ステップS40で印刷指示ファイルを保存する前に、印刷指示ファイルにおける各画像ファイルの印刷枚数を変更する(ステップS108)。すなわち、本実施形態においては、デジタルカメラ10から送信された印刷指示ファイルにおける印刷枚数は、ユーザが印刷を希望する枚数ではない。このため、画像情報格納装置20は、印刷指示ファイルにおける各画像ファイルの印刷枚数をすべて1に変更する。そして、変更後の印刷指示ファイルを、フォルダ「印刷指示ファイル」に格納するのである(ステップS40)。
【0077】
なお、変更する印刷枚数は2枚、3枚等、任意であり、ユーザが予め、画像情報格納装置20に設定できるようにしておいてもよい。或いは、このステップS108の処理は、省いてもよい。その場合には、実際の印刷枚数により画像ファイルが格納されるフォルダが決まることとなる。
【0078】
以上のように、本実施形態に係る画像情報通信システムによれば、ユーザは、印刷枚数を指定することにより、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを指定することができる。このため、画像情報格納装置20における画像ファイルの整理が容易になり、ユーザの利便性が向上する。
【0079】
〔第3実施形態〕
上述した第1実施形態では、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に転送された画像ファイルは、すべてフォルダ「転送画像」の下に格納されることにしたが、第3実施形態では、ユーザが設定した印刷モードの設定により、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを変更するようにしたものである。すなわち、ユーザが「フチのあり/なし」、「日付のあり/なし」を設定することにより、転送した画像ファイルが格納されるホルダを指定することができるようにしたものである。以下、上述した第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
【0080】
図17は、本実施形態に係る画像情報格納装置20の画像記憶部54におけるディレクトリ構成の一例を説明する図である。この図17に示すように、本実施形態においては、ルートの下に、フォルダ「お気に入り」、「アルバム1」、「アルバム2」、「アルバム3」、及び、「印刷指示ファイル」が形成されている。このフォルダ「お気に入り」、「アルバム1」、「アルバム2」、「アルバム3」は、それぞれ、画像ファイル転送の際に指定された印刷モードに対応している。例えば、画像ファイル転送の際に、「フチなし/日付なし」が選択されいれば、その画像ファイルはフォルダ「お気に入り」に格納されることとなり、「フチなし/日付あり」が選択されていれば、その画像ファイルはフォルダ「アルバム1」に格納されることとなり、「フチあり/日付なし」が選択されていれば、その画像ファイルはフォルダ「アルバム2」に格納されることとなり、「フチあり/日付あり」が選択されていれば、その画像ファイルはフォルダ「アルバム3」に格納されることになる。また、フォルダ「印刷指示ファイル」には、画像ファイル転送の際に送信された印刷指示ファイルが格納される。なお、第1実施形態で説明したように、このフチのあり/なし、日付のあり/なしは、画像ファイル毎に指定することが可能である。
【0081】
図10に示したDPOF規格に基づいた印刷指示ファイルを用いて、フチのあり/なし、日付のあり/なしのコマンドの実例を説明する。DPOF規格においては、フチのあり/なしのコマンドは規定されていない。このため、ベンダーユニークなコマンドとして別途規定する必要がある。
【0082】
この図10の例では、「CFG BORDER = FREE」というコマンドで、フチのあり/なしを規定している。このコマンドが記載されていれば、フチなし印刷が実行され、このコマンドが記載されていなければ、フチあり印刷が実行される。
【0083】
また、DPOF規格においては、ベンダーユニークなコマンドは、ベンダーユニークなコマンドの始まりを示す「VUQ RGN = BGN」と、ベンダーユニークなコマンドの終わりを示す「VUQ RGN = END」との間に記述しなければならない規則になっている。また、ベンダーユニークなコマンドの前には、そのベンダー名と処理の内容を特定するコマンドを記載しなければならない規則になっている。このため、本実施形態においては、「VUQ VNM = "EPSON" ‐ATR "Border Control"」というコマンドを記載することとしている。
【0084】
したがって、図10の印刷指示ファイルの例では、1枚目の画像ファイル(PRT PID=001)と、2枚目の画像ファイル(PRT PID=002)が、フチなし印刷の指定となっており、3枚目の画像ファイル(PRT PID=003)と4枚目の画像ファイル(PRT PID=004)がフチあり印刷の指定となっている。
【0085】
これに対して、日付のあり/なしのコマンドは、DPOF規格に規定されている。例えば、2枚目の画像ファイルにおける「CFG DSC = "2004.12.10" ‐ATR DTM」は、「2004.12.10」という日付を印刷する指定となっており、4枚目の画像ファイルにおける「CFG DSC = "2004.12.11" ‐ATR DTM」は、「2004.12.11」という日付を印刷する指定になっている。逆に、このコマンドの記載がない、1枚目と3枚目の画像ファイルは、日付を印刷しない指定になっている。
【0086】
以上のことから分かるように、図10の印刷指示ファイルにおいては、1枚目の画像ファイルは、「フチなし/日付なし」の設定になっており、2枚目の画像ファイルは、「フチなし/日付あり」の設定になっており、3枚目の画像ファイルは、「フチあり/日付なし」の設定になっており、4枚目の画像ファイルは、「フチあり/日付あり」の設定になっている。
【0087】
なお、本実施形態に係るデジタルカメラ10が実行するダイレクト印刷処理は、上述した第1実施形態における図2と同様である。但し、ステップS18における印刷モードの設定では、図18に示すような印刷モード設定画面W200が、デジタルカメラ10の画像表示部42に表示される。
【0088】
この印刷モード設定画面W200が表示された場合、ユーザはユーザインターフェース40を介して、「フチなし/日付なし」、「フチなし/日付あり」、「フチあり/日付なし」、及び、「フチあり/日付あり」の中から1つを選択する。この選択により、転送した画像ファイルが格納されるフォルダが、それぞれ、「お気に入り」、「アルバム1」、「アルバム2」、又は、「アルバム3」を指定したこととなる。
【0089】
なお、L版/写真用紙などの用紙種類や、画質などは、この印刷モード設定画面W200とは別の画面で設定するようにしておけばよい。また、この図18に示したような専用の印刷モード設定画面W200は、必ずしも設ける必要はない。その場合、例えば図9に示したような通常の印刷モード設定画面W40が表示されるが、この印刷モード設定画面W40におけるフチのあり/なし、及び、日付のあり/なしの設定は、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを設定していることになるので、この対応関係をユーザが事前に把握しておく必要がある。
【0090】
図19は、本実施形態に係る画像ファイル保存処理の内容を説明するフローチャートを示す図である。この図19に示すように、ステップS32までは上述した第1実施形態と同様である。そして、このステップS32に続くステップS200において、画像情報格納装置20は、ステップS32で取得した画像ファイルの印刷モードの設定を取得する(ステップS200)。すなわち、ステップS30で取得した印刷指示ファイルを解析して、ステップS32で取得した画像ファイルの印刷モードの設定を取得する。なお、上述したように、ユーザは、画像ファイル毎に印刷モードの設定が可能であるので、画像ファイル毎に、印刷モードの設定を取得する必要がある。
【0091】
次に、画像情報格納装置20は、ステップS32で取得した画像ファイルを、指定された印刷モードに対応するフォルダに格納する(ステップS202)。本実施形態においては、上述したように、「フチなし/日付なし」が選択されいれば、画像ファイルをフォルダ「お気に入り」に保存し、「フチなし/日付あり」が選択されていれば、画像ファイルをフォルダ「アルバム1」に保存し、「フチあり/日付なし」が選択されていれば、画像ファイルをフォルダ「アルバム2」に保存し、「フチあり/日付あり」が選択されていれば、画像ファイルをフォルダ「アルバム3」に保存する。
【0092】
これ以降、ステップS36、ステップS38及びステップS40の処理は上述した第1実施形態と同様であるが、ステップS38で、画像指示ファイルにおける画像ファイルのパスを変更する際には、画像ファイル毎に格納されているフォルダが異なるので、これに合わせて、パスを変更する。
【0093】
また、本実施形態においては、ステップS40で印刷指示ファイルを保存する前に、印刷指示ファイルにおける各画像ファイルの印刷モードの設定を変更する(ステップS204)。すなわち、本実施形態においては、デジタルカメラ10から送信された印刷指示ファイルにおける印刷モードの設定のうち、フチのあり/なし、及び、日付のある/なしは、ユーザの希望と一致している訳ではない。このため、画像情報格納装置20は、印刷指示ファイルにおけるこれらの設定をデフォルトに変更する。ここで、デフォルトは、ユーザが予め任意に定めておくことができる。すなわち、ユーザがデフォルトで指定している、フチのあり/なし、日付のあり/なしに基づいて、印刷指示ファイルにおける各画像ファイルの印刷モードの設定を変更する。そして、変更後の印刷指示ファイルを、フォルダ「印刷指示ファイル」に格納するのである。
【0094】
なお、このステップS204の処理は、省いてもよい。その場合には、実際の印刷モードの設定により、画像ファイルが格納されるフォルダが決まることとなる。
【0095】
以上のように、本実施形態に係る画像情報通信システムによれば、ユーザは、印刷モードを指定することにより、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを指定することができる。このため、画像情報格納装置20における画像ファイルの整理が容易になり、ユーザの利便性が向上する。
【0096】
なお、本実施形態では、印刷モードの設定のうち、フチのある/なしと、日付のある/なしに基づいて、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを指定することとしたが、印刷モードのうち、これ以外の設定を用いて、格納するホルダを指定するようにしてもよい。例えば、印刷する用紙の種類の指定に基づいて、画像ファイルを格納するフォルダを指定するようにしてもよい。
【0097】
また、本実施形態においては、フチのある/なしと、日付のある/なしの双方に基づいて、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを指定することとしたが、フチのある/なしだけに基づいて、この格納されるフォルダを指定するようにしてもよいし、日付のある/なしだけに基づいて、この格納されるフォルダを指定するようにしてもよい。
【0098】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず種々に変形可能である。例えば、上述した実施形態では、印刷指示ファイルを用いて、印刷枚数や印刷モードの設定を、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に送信することとしたが、必ずしもファイル形式で、これら印刷枚数や印刷モードの設定を送信する必要はない。例えば、印刷シーケンスの中で、単独の情報として、印刷枚数や印刷モードの設定を、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に送信するようにしてもよい。
【0099】
また、上述した各実施形態におけるデジタルカメラ10の機器制御部48が実行するダイレクト印刷処理は、ハードウェア的に実現することもできるし、ソフトウェア的に実現することもできる。ダイレクト印刷処理をハードウェア的に実現する場合には、機器制御部48をASIC(Application Specific IC)などで構成すればよい。ダイレクト印刷処理をソフトウェア的に実現する場合には、機器制御部48を例えばCPUとROMにより構成し、ダイレクト印刷処理を実現するためのプログラムをROMに格納しておき、このプログラムをCPUが読み込んで実行することにより実現することができる。
【0100】
同様に、上述した各実施形態における画像情報格納装置20の機器制御部64が実行する画像ファイル保存処理及び画像ファイル印刷処理は、ハードウェア的に実現することもできるし、ソフトウェア的に実現することもできる。画像ファイル保存処理及び画像ファイル印刷処理をハードウェア的に実現する場合には、機器制御部64をASIC(Application Specific IC)などで構成すればよい。画像ファイル保存処理及び画像ファイル印刷処理をソフトウェア的に実現する場合には、機器制御部64を例えばCPUとROMにより構成し、画像ファイル保存処理及び画像ファイル印刷処理を実現するためのプログラムをROMに格納しておき、このプログラムをCPUが読み込んで実行することにより実現することができる。
【0101】
さらに、これらの処理をソフトウェア的に実現する場合については、これら各処理を実行するためのプログラムをフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc‐Read Only Memory)、ROM、メモリカード等の記録媒体に記録して、記録媒体の形で頒布することが可能である。この場合、この記録媒体に記録されたプログラムをデジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20に読み込ませ、実行させることにより、上述した実施形態を実現することができる。
【0102】
また、デジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20は、オペレーティングシステムや別のアプリケーションプログラム等の他のプログラムを備える場合がある。この場合、デジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20の備える他のプログラムを活用するために、そのデジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20が備えるプログラムの中から、上述した実施形態と同等の処理を実現するプログラムを呼び出すような命令を含むプログラムを、記録媒体に記録するようにしてもよい。
【0103】
さらに、このようなプログラムは、記録媒体の形ではなく、ネットワークを通じて搬送波として頒布することも可能である。ネットワーク上を搬送波の形で伝送されたプログラムは、デジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20に取り込まれて、このプログラムを実行することにより上述した実施形態を実現することができる。
【0104】
また、記録媒体にプログラムを記録する際や、ネットワーク上を搬送波として伝送される際に、プログラムの暗号化や圧縮化がなされている場合がある。この場合には、これら記録媒体や搬送波からプログラムを読み込んだデジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20は、そのプログラムの復号や伸張を行った上で、実行する必要がある。
【符号の説明】
【0105】
10 デジタルカメラ、20 画像情報格納装置、30 光学系、32 光電変換部、34 画像処理部、36 画像記憶部、38 画像記憶制御部、40 ユーザインターフェース、42 画像表示部、44 通信制御部、46 通信インターフェース、48 機器制御部、50 通信制御部、52 通信インターフェース、54 画像記憶部、56 外部記憶装置、58 外部記憶制御装置、60 ユーザインターフェース、62 画像表示部、64 機器制御部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像情報格納装置及び画像情報通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラは、フィルムや現像が不要であり、撮影した画像をその場で確認できることから、大変な勢いで普及している。
【0003】
しかし、デジタルカメラが保持できる画像の枚数には、メモリの制約上、一定の制限がある。このため、ユーザは、デジタルカメラで、ある程度の枚数の画像を撮影した場合は、その画像ファイルを、フォトストレージやコンピュータなどの画像情報格納装置に転送する必要がある。
【0004】
特開2002−247431号公報(以下、特許文献1という)には、デジタルカメラから画像情報格納装置に画像ファイルを無線で転送する技術が開示されている。一方、特開2003−246115号公報(以下、特許文献2という)には、デジタルカメラから画像ファイルを無線でプリンタに転送し、印刷を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−247431号公報
【特許文献2】特開2003−246115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1及び特許文献2で開示されている技術では、デジタルカメラに、ユーザインターフェースと無線接続機能の双方を実装する必要がある。すなわち、デジタルカメラのユーザインターフェースとしては、画像情報格納装置に画像ファイルを転送するための画面と、プリンタで画像ファイルを印刷するための画面との双方を、作り込む必要があった。
【0007】
しかも、もし、デジタルカメラと画像情報格納装置との間の無線規格と、デジタルカメラとプリンタとの間の無線規格とが異なると、デジタルカメラは、双方に対応するハードウェアやソフトウェアが必要となり、回路規模の増大や、プログラム容量の増大を招くことになる。この結果、デジタルカメラの重量や体積が増加し、製造コストが上昇するといった問題が生じてしまう。
【0008】
このような問題は、無線による通信に限られるものではなく、デジタルカメラとプリンタの間、及び、デジタルカメラと画像情報格納装置の間を有線により接続した場合でも、同様に生じ得る。
【0009】
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、デジタルカメラなどの画像情報取得装置の回路規模の増大やプログラム容量の増大を回避しつつ、画像情報取得装置と画像情報格納装置との間の通信を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明に係る画像情報格納装置は、
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立する、第1接続確立手段と、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信する、画像情報受信手段と、
前記画像情報受信手段で受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納する、第1格納手段と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
この場合、画像情報格納装置は、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報の印刷枚数の設定を受信し、これを取得する、印刷枚数取得手段と、
前記印刷枚数取得手段で取得した印刷枚数に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、フォルダ決定手段と、
をさらに備えるとともに、
前記第1格納手段は、前記フォルダ決定手段で決定した前記画像情報記憶部内のフォルダに、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納するようにしてもよい。
【0012】
或いは、画像情報格納装置は、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報の印刷モードの設定を受信し、これを取得する、印刷モード取得手段と、
前記印刷モード取得手段で取得した印刷モードの設定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、フォルダ決定手段と、
をさらに備えるとともに、
前記第1格納手段は、前記フォルダ決定手段で決定した前記画像情報記憶部内のフォルダに、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納するようにしてもよい。
【0013】
この場合、前記フォルダ決定手段は、印刷モードのうち、フチのあり/なし、及び/又は、日付のあり/なしの設定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定するようにしてもよい。
【0014】
或いは、前記フォルダ決定手段は、印刷モードのうち、印刷する用紙の種類の指定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定するようにしてもよい。
【0015】
また、画像情報格納装置は、
接続された画像情報取得装置から、印刷設定の指示に関する情報を含んでいる印刷指示ファイルを受信する、印刷指示ファイル受信手段と、
前記印刷指示ファイル受信手段で受信した印刷指示ファイルを、印刷指示ファイル記憶部に格納する、第2格納手段と、
をさらに備えるようにしてもよい。
【0016】
この場合、画像情報格納装置は、
デジタルカメラとして振る舞って、プリンタとの接続を確立する、第2接続確立手段と、
前記印刷指示ファイル記録部から印刷指示ファイルを取得する、印刷指示ファイル取得手段と、
接続されたプリンタへ、印刷シーケンスを用いて、前記印刷指示ファイル取得手段で取得した印刷指示ファイルに基づいて、画像情報記憶部に格納されている印刷用の画像情報を送信する、画像情報送信手段と、
をさらに備えるようにしてもよい。
【0017】
また、前記印刷指示ファイルはDPOFファイルであってもよい。
【0018】
また、前記画像情報受信手段で受信される印刷用の画像情報は、ファイル形式であってもよい。
【0019】
また、前記画像情報取得装置と当該画像情報格納装置との間は、無線により接続されるようにしてもよい。
【0020】
本発明に係る画像情報格納装置の制御方法は、
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を備えることを特徴とする。
【0021】
本発明に係るプログラムは、
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報格納装置に実行させることを特徴とする。
【0022】
本発明に係る記録媒体は、
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報格納装置に実行させるためのプログラムが記録されたことを特徴とする。
【0023】
本発明に係る画像情報通信システムは、
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムであって、
前記画像情報取得装置は、
画像情報を取得する、画像情報取得手段と、
プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との接続を確立する、第1接続確立手段と、
接続された前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記画像情報取得手段で取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信する、送信手段と、
を備え、
前記画像情報格納装置は、
プリンタとして振る舞って、前記画像情報取得装置との接続を確立する、第2接続確立手段と、
接続された前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、印刷シーケンスを用いて受信する、画像情報受信手段と、
前記画像情報受信手段で受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納する、格納手段と、
を備えることを特徴とする。
【0024】
本発明に係る画像情報通信システムの制御方法は、
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムの制御方法であって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を備えることを特徴とする。
【0025】
本発明に係るプログラムは、
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムを制御するためのプログラムであって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報通信システムに実行させることを特徴とする。
【0026】
本発明に係る記録媒体は、
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムを制御するためのプログラムが記録された記録媒体であって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報通信システムに実行させるためのプログラムが記録されたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】第1実施形態乃至第3実施形態に係る画像情報通信システムの構成を説明するブロック図。
【図2】第1実施形態乃至第3実施形態に係るデジタルカメラが実行するダイレクト印刷処理を説明するフローチャートを示す図。
【図3】デジタルカメラに表示されるプリンタ一覧画面の一例を示す図。
【図4】デジタルカメラに表示される画像選択画面の一例を示す図。
【図5】デジタルカメラに表示される画像選択画面の一例を示す図。
【図6】デジタルカメラに表示される画像選択画面の一例を示す図。
【図7】デジタルカメラに表示される画像選択画面の一例を示す図。
【図8】デジタルカメラに表示される印刷枚数設定画面の一例を示す図。
【図9】デジタルカメラに表示される印刷モード設定画面の一例を示す図。
【図10】印刷指示ファイルの一例を示す図。
【図11】第1実施形態に係る画像情報格納装置が実行する画像ファイル保存処理を説明するフローチャートを示す図。
【図12】第1実施形態に係る画像情報格納装置におけるディレクトリ構成の一例を示す図。
【図13】第1実施形態乃至第3実施形態に係る画像情報格納装置が実行する画像ファイル印刷処理を説明するフローチャートを示す図。
【図14】画像情報格納装置とプリンタとの接続関係を説明するブロック図。
【図15】第2実施形態に係る画像情報格納装置におけるディレクトリ構成の一例を示す図。
【図16】第2実施形態に係る画像情報格納装置が実行する画像ファイル保存処理を説明するフローチャートを示す図。
【図17】第3実施形態に係る画像情報格納装置におけるディレクトリ構成の一例を示す図。
【図18】第3実施形態に係るデジタルカメラで表示される印刷モード設定画面の一例を示す図。
【図19】第3実施形態に係る画像情報格納装置が実行する印刷ファイル保存処理を説明するフローチャートを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0029】
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態に係る画像情報通信システムの全体構成と、この画像情報通信システムを構成するデジタルカメラ10の内部構成と、画像情報格納装置20の内部構成とを一例として説明するブロック図である。
【0030】
デジタルカメラ10は、本実施形態における画像情報取得装置の一例である。この画像取得装置は、デジタルカメラ以外のデジタルビデオカメラ、情報携帯端末、携帯電話などで構成することもできる。また、画像情報格納装置20は、フォトストレージやコンピュータなどから構成することができる。ここでは、画像情報格納装置20は、携帯用の小型のフォトストレージにより構成されているものとする。
【0031】
図1に示すように、デジタルカメラ10は、画像を撮像して光信号を生成するための光学系30と、撮像した光信号を電気信号に変換する光電変換部32と、その画像の電気信号をデジタル画像データである画像情報に変換する機能を有する画像処理部34とを備えている。さらに、デジタルカメラ10は、画像情報を画像ファイルとして記憶するメモリカードなどからなる画像記憶部36と、この画像記憶部36に対する画像ファイルの書き込みや読み出しを制御する画像記憶制御部38とを備えている。
【0032】
特に、本実施形態に係るデジタルカメラ10は、少なくとも2つのSDカードスロットを備えている。そして、本実施形態においては、1つのSDカードスロットにメモリカードを挿入することにより、上述した画像記憶部36が構成されている。但し、この画像記憶部36は、デジタルカメラ10の内蔵画像メモリにより構成されるようにしてもよい。
【0033】
また、デジタルカメラ10は、ユーザが操作可能なユーザインターフェース40と、撮像した画像や記録した画像を表示する画像表示部42とを備えている。本実施形態においては、この画像表示部42は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)により構成されており、デジタルカメラ10をユーザが操作する際に必要な指示画面やメニュー画面なども表示する。
【0034】
さらに、デジタルカメラ10は、802.11gなどの無線通信のプロトコルを制御する通信制御部44と、無線通信のベースバンドの信号処理や高周波の信号処理を行う通信インターフェース46とを備えている。上述したように、本実施形態においては、デジタルカメラ10は、少なくとも2つのSDメモリカードスロットを備えているので、上述したメモリカードを挿入したSDカードスロットとは別のSDメモリカードスロットに無線LAN対応のSD I/Oカードを挿入することにより、上述した通信制御部44と通信インターフェース46とが構成されている。なお、この無線規格は、無線LANに限るものではなく、例えば、Bluetooth(登録商標)規格を用いることもできる。
【0035】
さらに、デジタルカメラ10は、デジタルカメラ10の全体の制御をする機器制御部48を備えている。本実施形態においては、上述した画像処理部34と画像記憶制御部38とユーザインターフェース40と画像表示部42と通信制御部44と機器制御部48は、内部バスを介して相互に接続されており、これら各部の全体的な制御を機器制御部48が行う。
【0036】
一方、このデジタルカメラ10に接続される画像情報格納装置20も同様に、802.11gなどの無線通信のプロトコルを制御する通信制御部50と、無線通信のベースバンドの信号処理や高周波の信号処理を行う通信インターフェース52とを備えている。本実施形態では、デジタルカメラ10と同様に、画像情報格納装置20も、少なくとも2つのSDメモリカードスロットを備えており、SD I/O規格に対応している。したがって、本実施形態においては、1つのSDメモリカードスロットに無線LAN対応のSD I/Oカードを挿入することにより、上述した通信制御部50と通信インターフェース52とが構成される。
【0037】
さらに、画像情報格納装置20は、デジタルカメラ10から送信された画像ファイルが記憶される画像記憶部54を備えている。本実施形態においては、この画像記憶部54は、大容量記憶装置の代表例であるハードディスクドライブにより構成されている。
【0038】
また、画像情報格納装置20は、画像記憶部54から読み出された画像ファイルを記憶するメモリカードなどからなる外部記憶装置56と、この外部記憶装置56に対する画像ファイルの書き込みや読み出しを制御する外部記憶制御部58とを備えている。本実施形態においては、上述した無線LAN対応のSD I/Oカードを挿入したSDカードスロットとは別のSDカードスロットにメモリカードを挿入することにより、外部記憶装置56が構成されている。このため、ユーザは、メモリカードに記録されている画像ファイルを、画像記憶部54に格納することもできる。
【0039】
また、画像情報格納装置20は、ユーザが操作可能なユーザインターフェース60と、画像記録部54や外部記憶装置56に記憶された画像を表示する画像表示部62とを備えている。本実施形態においては、この画像表示部62は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)により構成されており、画像情報格納装置20をユーザが操作する際に必要な指示画面やメニュー画面なども表示する。
【0040】
さらに、画像情報格納装置20は、画像情報格納装置20の全体の制御をする機器制御部64を備えている。本実施形態においては、上述した通信制御部50と画像記憶部54と外部記憶制御部58とユーザインターフェース60と画像表示部62と機器制御部64は、内部バスを介して相互に接続されており、これら各部の全体の制御を機器制御部64が行う。
【0041】
なお、この図1の例では、デジタルカメラ10と画像情報格納装置20との間を無線通信により接続することとしたが、有線による通信で接続するようにしてもよい。
【0042】
図2は、デジタルカメラ10で実行されるダイレクト印刷処理を説明するフローチャートを示す図である。このダイレクト印刷処理は、機器制御部48が実行する処理である。また、このダイレクト印刷処理は、ユーザがデジタルカメラ10にダイレクト印刷を指示した場合に起動される処理であり、通常の使い方においては、デジタルカメラ10にプリンタを接続し、コンピュータを介在させずに印刷を行う場合に実行される処理であるが、本実施形態においては、これを画像ファイルの転送に用いるのである。
【0043】
まず、このダイレクト印刷処理においては、デジタルカメラ10は、接続可能なプリンタの一覧を画像表示部42に表示する(ステップS10)。具体的には、通信制御部44と通信インターフェース46とを介して、現在接続可能なプリンタを調査、検出する。そして、画像表示部42は、例えば、図3に示すようなプリンタ一覧画面W10として、接続可能なプリンタの一覧を表示する。
【0044】
次に、デジタルカメラ10は、ユーザに印刷をするプリンタを選択させる(ステップS12)。具体的には、図3に示したプリンタ一覧画面W10に表示されているプリンタの中から、ユーザに1つのプリンタを選択させる。この図3の例では、「プリンタ1」と「プリンタ3」は、通常のプリンタであるが、「プリンタ2」は、あたかもプリンタのように振る舞っている画像情報格納装置20である。ここでは、ユーザが「プリンタ2」を選択したと仮定する。
【0045】
次に、デジタルカメラ10は、印刷すべき画像をユーザに選択させる(ステップS14)。具体的には、デジタルカメラ10は、画像表示部42に、図4乃至図7に示したような画像選択画面W20を表示する。図4に示すように、ユーザが「この画面を印刷」を選んだ場合には、この時、表示されている画像が選択される。図5に示すように、ユーザが「全画像を印刷」を選んだ場合には、そのフォルダに格納されている画像がすべて選択される。図6に示すように、ユーザが「選んで印刷」を選んだ場合には、その後に表示される画像一覧から、ユーザが任意の画像を選択することとなる。図7に示すように、ユーザが「アルバム印刷」を選んだ場合には、そのフォルダに格納されているすべての画像をアルバム印刷することを選択したこととなる。
【0046】
次に、図2に示すように、デジタルカメラ10は、ユーザに印刷枚数を設定させる(ステップS16)。具体的には、デジタルカメラ10は、画像表示部42に、図8に示すような印刷枚数設定画面W30を表示する。そして、ユーザは、この印刷枚数設定画面W30を用いて、印刷枚数を設定する。この印刷枚数は、印刷するよう選択されたすべての画像について、個別に設定が可能である。
【0047】
次に、図2に示すように、デジタルカメラ10は、ユーザに印刷モードを設定させる(ステップS18)。具体的には、デジタルカメラ10は、画像表示部42に、図9に示すような印刷モード設定画面W40を表示する。ユーザは、この印刷モード設定画面W40を用いて、印刷用紙の種類、フチのあり/なし、日付のあり/なし、画質などを設定する。
【0048】
この印刷モードも、印刷するよう選択されたすべての画像について、個別に設定が可能である。
【0049】
次に、図2に示すように、デジタルカメラ10は、これまでのユーザ設定に基づいて、印刷指示ファイルを生成する(ステップS20)。図10は、このステップS20で生成される印刷指示ファイルの一例を示す図である。この図10の例では、印刷指示ファイルは、DPOF(Digital Print Order Format)形式により記述されており、様々な印刷設定の指示に関する情報を含んでいる。
【0050】
次に、図2に示すように、デジタルカメラ10は、印刷シーケンスを実行する(ステップS22)。上述したように、ここでは印刷指示ファイルがDPOF形式である場合を想定している。このDPOF形式の印刷シーケンスでは、デジタルカメラ10は、プリンタに対して(ここでは画像情報格納装置20に対して)、リンクの確立を要求し、このリンクが確立した後に、DPOF印刷であるこを通知する。この通知では、印刷指示ファイルのファイル名とパスも通知する。これを受けて、画像情報格納装置20では、デジタルカメラ10に対して、印刷指示ファイルの取得を要求する。この要求を受けたデジタルカメラ10は、印刷指示ファイルを画像情報格納装置20に送信する。
【0051】
詳しくは、図11を用いて後述するが、この印刷指示ファイルを受信した画像情報格納装置20は、この印刷指示ファイルを解析し、必要な画像ファイルをデジタルカメラ10に要求する。この要求を受信したデジタルカメラ10では、その画像ファイルを画像情報格納装置20に送信する。そして、印刷指示ファイルに記述されている画像ファイルのすべてを画像情報格納装置20が取得するまで、これらの要求と送信を繰り返す。この印刷シーケンスにおいては、本実施形態に係る画像情報格納装置20は、あたかもプリンタのように振る舞う。このため、デジタルカメラ10においては、通常のプリンタに対する印刷シーケンスを実行しているに過ぎない。
【0052】
すべての画像ファイルの送信が完了した時点で、このダイレクト印刷処理は終了する。
【0053】
次に、このステップS22の印刷シーケンスの実行に対応して、画像情報格納装置20で実行される画像ファイル保存処理について詳しく説明する。
【0054】
図11を用いて、本実施形態に係る画像情報格納装置20が実行する画像ファイル保存処理について説明する。この画像ファイル保存処理は、上述したステップS22の印刷シーケンスで、デジタルカメラ10から接続の確立を要求された時点で起動する処理である。また、この画像ファイル保存処理は、機器制御部64で実行される処理である。
【0055】
図11に示すように、画像情報格納装置20は、プリンタとして振る舞って、デジタルカメラ10とのリンクを確立する(ステップS28)。本実施形態においては、このリンクの確立の際に、DPOF印刷であることが画像情報格納装置20に通知される。
【0056】
次に、画像情報格納装置20は、デジタルカメラ10に印刷指示ファイルの送信を要求し、これを取得する(ステップS30)。続いて、画像情報格納装置20は、印刷指示ファイルを解析し、保存すべき画像ファイルの送信をデジタルカメラ10に要求し、これを取得する(ステップS32)。次に、画像情報格納装置20は、取得した画像ファイルを、画像記憶部54に保存する(ステップS34)。
【0057】
図12は、本実施形態に係る画像記憶部54のディレクトリ構成の一例を示す図である。この図12に示すように、本実施形態においては、ルートの下に、ホルダとして、「お気に入り」、「アルバム1」、「アルバム2」、「転送画像」が設けられている。そして、ステップ34においては、取得した画像ファイルは、すべて、「転送画像」の下に格納することとしている。
【0058】
次に、図11に示すように、画像情報格納装置20は、印刷指示ファイルを解析して、保存すべきすべての画像ファイルがまだ残っているかどうかを判断する(ステップS36)。保存すべき画像ファイルが残っている場合(ステップS36:YES)には、上述したステップS32からを繰り返す。これらステップS32からステップS36までの処理は、デジタルカメラ10からは、プリンタが印刷シーケンスを実行しているように見える。
【0059】
一方、保存すべき画像ファイルが残っていない場合(ステップS36:NO)には、すべての画像ファイルを取得して、保存し終えたことになるので、画像情報格納装置20は、印刷指示ファイルにおける画像ファイルのパスを変更する(ステップS38)。例えば、図10の例では、画像ファイルのパスとして、例えば「IMG SRC = "../DCIM/101EPSON/EPSN0001.JPG"」と指定されているが、これを「IMG SRC = "EPSN0001.JPG"」と変更する。
【0060】
次に、図11に示すように、ステップS38でパスを変更した印刷指示ファイルを保存する(ステップS40)。本実施形態においては、この印刷指示ファイルもフォルダ「転送画像」に格納する。これにより、本実施形態に係る画像ファイル保存処理が終了する。
【0061】
次に、この画像情報格納装置20に保存された画像ファイルを印刷する際に実行される画像ファイル印刷処理について説明する。
【0062】
図13は、本実施形態に係る画像情報格納装置20が実行する画像ファイル印刷処理を説明するフローチャートを示す図である。この画像ファイル印刷処理は、ユーザがユーザインターフェース60を介して、画像情報格納装置20に、フォルダ「転送画像」の下に格納されている画像ファイルの印刷を指示した場合に起動される処理である。また、この画像ファイル印刷処理は、機器制御部64で実行される処理である。
【0063】
この図13に示すように、画像情報格納装置20は、まず、デジタルカメラとして振る舞って、プリンタとの接続を確立する(ステップS50)。図14は、画像情報格納装置20とプリンタ70との接続関係を説明するためのブロック図である。この図14に示すように、プリンタ70は、通信インターフェース72と、プリンタ本体部74とを備えている。このため、画像情報格納装置20とプリンタ70との間の接続は、画像情報格納装置20の通信インターフェース52と、プリンタ70の通信インターフェース72との間で確立される。なお、この図14の例では、画像情報格納装置20とプリンタ70との間を無線で接続しているが、有線により接続するようにしてもよい。
【0064】
次に、図13に示すように、画像情報格納装置20は、画像記憶部54から印刷指示ファイルを取得する(ステップS52)。具体的には、上述したように印刷指示ファイルは、フォルダ「転送画像」の下に格納されているので、画像情報格納装置20はこれを読み出す。
【0065】
次に、画像情報格納装置20は、印刷シーケンスを実行する(ステップS54)。本実施形態では、上述したステップS22と同様に、DPOF印刷の印刷シーケンスに則って、印刷を実行する。この印刷シーケンスにより、画像ファイルがプリンタ70の通信インターフェース72を介して、プリンタ本体部74で受信され、印刷が実行される。また、この印刷シーケンスを実行している間、画像情報格納装置20は、デジタルカメラとして振る舞うこととなる。したがって、プリンタ70から見た場合には、通常の印刷のためのシーケンスにより、画像ファイルがデジタルカメラから送信されているように見える。このステップS54が終了することにより、本実施形態に係る画像ファイル印刷処理が終了する。
【0066】
以上のように、本実施形態に係る画像情報通信システムによれば、画像情報格納装置20があたかもプリンタのように振る舞って、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に画像ファイルを転送するようにしたので、デジタルカメラ10に画像ファイル転送専用のハードウェアやソフトウェアを組み込む必要がなくなる。このため、デジタルカメラ10の開発工数を削減することができるとともに、デジタルカメラ10の重量・体積の抑制を図ることができる。
【0067】
しかも、本実施形態においては、無線通信により、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に画像ファイルを転送することとしたので、デジタルカメラ10における画像ファイルを格納する領域である画像記憶部36が満杯になっても、画像情報格納装置20が無線通信可能な範囲内にあれば、ユーザは簡単に画像ファイルを転送することができる。このため、画像ファイル転送後に、画像記憶部36に格納されている画像ファイルを削除して、デジタルカメラ10による撮影を続けることができる。
【0068】
さらに、画像情報格納装置20では、デジタルカメラ10から送信された印刷指示ファイルを格納しておき、後に、この印刷指示ファイルに基づいて印刷を実行できるようにしているので、ユーザは、転送した画像ファイルを簡単に印刷することができる。
【0069】
〔第2実施形態〕
上述した第1実施形態では、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に転送された画像ファイルは、すべてフォルダ「転送画像」の下に格納されることにしたが、第2実施形態では、ユーザが設定した印刷枚数により、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを変更するようにしたものである。すなわち、ユーザが印刷枚数を指定することにより、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを指定することができるようにしたものである。以下、上述した第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
【0070】
図15は、本実施形態に係る画像情報格納装置20の画像記憶部54におけるディレクトリ構成の一例を説明する図である。この図15に示すように、本実施形態においては、フォルダ「転送画像」の下に、フォルダ「1」、「2」、「3」とフォルダ「印刷指示ファイル」が形成されている。フォルダ「1」、「2」、「3」は、それぞれ、画像ファイル転送の際に指定された印刷枚数に対応している。例えば、画像ファイル転送の際に、印刷枚数が2枚に設定されていれば、その画像ファイルはフォルダ「2」に格納されることを意味している。また、フォルダ「印刷指示ファイル」には、画像ファイル転送の際に送信された印刷指示ファイルが格納される。
【0071】
本実施形態に係るダイレクト印刷処理は、上述した第1実施形態における図2と同様である。但し、ステップS16における印刷枚数の設定では、上述したように、ユーザは、印刷枚数を設定することにより、格納されるフォルダを指定していることとなる。
【0072】
図16は、本実施形態に係る画像ファイル保存処理の内容を説明するフローチャートを示す図である。この図16に示すように、ステップS32までは上述した第1実施形態と同様である。そして、このステップS32に続くステップS100において、画像情報格納装置20は、ステップS32で取得した画像ファイルの印刷枚数を取得する(ステップS100)。例えば、図10に例示した印刷指示ファイルにおいては、最初の画像ファイルの印刷枚数は、「PRT QTY=001」と指定されているので、印刷枚数=1枚を取得する。なお、上述した第1実施形態で説明したように、ユーザは、画像ファイル毎に印刷枚数の設定が可能であるので、画像ファイル毎に、この印刷枚数を取得する必要がある。
【0073】
次に、画像情報格納装置20は、ステップS100で取得した印刷枚数に対応するフォルダが、画像記憶部54に存在するかどうかを判断する(ステップS102)。対応するフォルダが存在しない場合(ステップS102:NO)には、その印刷枚数に対応するフォルダを作成する(ステップS104)。
【0074】
このステップS104の後、又は、ステップS102で対応するフォルダが存在すると判断した場合(ステップS102:YES)には、ステップS32で取得した画像ファイルを、指定された印刷枚数に対応するフォルダに格納する(ステップS106)。上述の例では、印刷枚数が1枚であるので、フォルダ「1」に画像ファイルを格納する。
【0075】
これ以降、ステップS36、ステップS38及びステップS40の処理は上述した第1実施形態と同様であるが、ステップS38で、画像指示ファイルにおける画像ファイルのパスを変更する際には、画像ファイル毎に格納されているフォルダが異なるので、これに合わせて、パスを変更する。
【0076】
また、本実施形態においては、ステップS40で印刷指示ファイルを保存する前に、印刷指示ファイルにおける各画像ファイルの印刷枚数を変更する(ステップS108)。すなわち、本実施形態においては、デジタルカメラ10から送信された印刷指示ファイルにおける印刷枚数は、ユーザが印刷を希望する枚数ではない。このため、画像情報格納装置20は、印刷指示ファイルにおける各画像ファイルの印刷枚数をすべて1に変更する。そして、変更後の印刷指示ファイルを、フォルダ「印刷指示ファイル」に格納するのである(ステップS40)。
【0077】
なお、変更する印刷枚数は2枚、3枚等、任意であり、ユーザが予め、画像情報格納装置20に設定できるようにしておいてもよい。或いは、このステップS108の処理は、省いてもよい。その場合には、実際の印刷枚数により画像ファイルが格納されるフォルダが決まることとなる。
【0078】
以上のように、本実施形態に係る画像情報通信システムによれば、ユーザは、印刷枚数を指定することにより、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを指定することができる。このため、画像情報格納装置20における画像ファイルの整理が容易になり、ユーザの利便性が向上する。
【0079】
〔第3実施形態〕
上述した第1実施形態では、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に転送された画像ファイルは、すべてフォルダ「転送画像」の下に格納されることにしたが、第3実施形態では、ユーザが設定した印刷モードの設定により、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを変更するようにしたものである。すなわち、ユーザが「フチのあり/なし」、「日付のあり/なし」を設定することにより、転送した画像ファイルが格納されるホルダを指定することができるようにしたものである。以下、上述した第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
【0080】
図17は、本実施形態に係る画像情報格納装置20の画像記憶部54におけるディレクトリ構成の一例を説明する図である。この図17に示すように、本実施形態においては、ルートの下に、フォルダ「お気に入り」、「アルバム1」、「アルバム2」、「アルバム3」、及び、「印刷指示ファイル」が形成されている。このフォルダ「お気に入り」、「アルバム1」、「アルバム2」、「アルバム3」は、それぞれ、画像ファイル転送の際に指定された印刷モードに対応している。例えば、画像ファイル転送の際に、「フチなし/日付なし」が選択されいれば、その画像ファイルはフォルダ「お気に入り」に格納されることとなり、「フチなし/日付あり」が選択されていれば、その画像ファイルはフォルダ「アルバム1」に格納されることとなり、「フチあり/日付なし」が選択されていれば、その画像ファイルはフォルダ「アルバム2」に格納されることとなり、「フチあり/日付あり」が選択されていれば、その画像ファイルはフォルダ「アルバム3」に格納されることになる。また、フォルダ「印刷指示ファイル」には、画像ファイル転送の際に送信された印刷指示ファイルが格納される。なお、第1実施形態で説明したように、このフチのあり/なし、日付のあり/なしは、画像ファイル毎に指定することが可能である。
【0081】
図10に示したDPOF規格に基づいた印刷指示ファイルを用いて、フチのあり/なし、日付のあり/なしのコマンドの実例を説明する。DPOF規格においては、フチのあり/なしのコマンドは規定されていない。このため、ベンダーユニークなコマンドとして別途規定する必要がある。
【0082】
この図10の例では、「CFG BORDER = FREE」というコマンドで、フチのあり/なしを規定している。このコマンドが記載されていれば、フチなし印刷が実行され、このコマンドが記載されていなければ、フチあり印刷が実行される。
【0083】
また、DPOF規格においては、ベンダーユニークなコマンドは、ベンダーユニークなコマンドの始まりを示す「VUQ RGN = BGN」と、ベンダーユニークなコマンドの終わりを示す「VUQ RGN = END」との間に記述しなければならない規則になっている。また、ベンダーユニークなコマンドの前には、そのベンダー名と処理の内容を特定するコマンドを記載しなければならない規則になっている。このため、本実施形態においては、「VUQ VNM = "EPSON" ‐ATR "Border Control"」というコマンドを記載することとしている。
【0084】
したがって、図10の印刷指示ファイルの例では、1枚目の画像ファイル(PRT PID=001)と、2枚目の画像ファイル(PRT PID=002)が、フチなし印刷の指定となっており、3枚目の画像ファイル(PRT PID=003)と4枚目の画像ファイル(PRT PID=004)がフチあり印刷の指定となっている。
【0085】
これに対して、日付のあり/なしのコマンドは、DPOF規格に規定されている。例えば、2枚目の画像ファイルにおける「CFG DSC = "2004.12.10" ‐ATR DTM」は、「2004.12.10」という日付を印刷する指定となっており、4枚目の画像ファイルにおける「CFG DSC = "2004.12.11" ‐ATR DTM」は、「2004.12.11」という日付を印刷する指定になっている。逆に、このコマンドの記載がない、1枚目と3枚目の画像ファイルは、日付を印刷しない指定になっている。
【0086】
以上のことから分かるように、図10の印刷指示ファイルにおいては、1枚目の画像ファイルは、「フチなし/日付なし」の設定になっており、2枚目の画像ファイルは、「フチなし/日付あり」の設定になっており、3枚目の画像ファイルは、「フチあり/日付なし」の設定になっており、4枚目の画像ファイルは、「フチあり/日付あり」の設定になっている。
【0087】
なお、本実施形態に係るデジタルカメラ10が実行するダイレクト印刷処理は、上述した第1実施形態における図2と同様である。但し、ステップS18における印刷モードの設定では、図18に示すような印刷モード設定画面W200が、デジタルカメラ10の画像表示部42に表示される。
【0088】
この印刷モード設定画面W200が表示された場合、ユーザはユーザインターフェース40を介して、「フチなし/日付なし」、「フチなし/日付あり」、「フチあり/日付なし」、及び、「フチあり/日付あり」の中から1つを選択する。この選択により、転送した画像ファイルが格納されるフォルダが、それぞれ、「お気に入り」、「アルバム1」、「アルバム2」、又は、「アルバム3」を指定したこととなる。
【0089】
なお、L版/写真用紙などの用紙種類や、画質などは、この印刷モード設定画面W200とは別の画面で設定するようにしておけばよい。また、この図18に示したような専用の印刷モード設定画面W200は、必ずしも設ける必要はない。その場合、例えば図9に示したような通常の印刷モード設定画面W40が表示されるが、この印刷モード設定画面W40におけるフチのあり/なし、及び、日付のあり/なしの設定は、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを設定していることになるので、この対応関係をユーザが事前に把握しておく必要がある。
【0090】
図19は、本実施形態に係る画像ファイル保存処理の内容を説明するフローチャートを示す図である。この図19に示すように、ステップS32までは上述した第1実施形態と同様である。そして、このステップS32に続くステップS200において、画像情報格納装置20は、ステップS32で取得した画像ファイルの印刷モードの設定を取得する(ステップS200)。すなわち、ステップS30で取得した印刷指示ファイルを解析して、ステップS32で取得した画像ファイルの印刷モードの設定を取得する。なお、上述したように、ユーザは、画像ファイル毎に印刷モードの設定が可能であるので、画像ファイル毎に、印刷モードの設定を取得する必要がある。
【0091】
次に、画像情報格納装置20は、ステップS32で取得した画像ファイルを、指定された印刷モードに対応するフォルダに格納する(ステップS202)。本実施形態においては、上述したように、「フチなし/日付なし」が選択されいれば、画像ファイルをフォルダ「お気に入り」に保存し、「フチなし/日付あり」が選択されていれば、画像ファイルをフォルダ「アルバム1」に保存し、「フチあり/日付なし」が選択されていれば、画像ファイルをフォルダ「アルバム2」に保存し、「フチあり/日付あり」が選択されていれば、画像ファイルをフォルダ「アルバム3」に保存する。
【0092】
これ以降、ステップS36、ステップS38及びステップS40の処理は上述した第1実施形態と同様であるが、ステップS38で、画像指示ファイルにおける画像ファイルのパスを変更する際には、画像ファイル毎に格納されているフォルダが異なるので、これに合わせて、パスを変更する。
【0093】
また、本実施形態においては、ステップS40で印刷指示ファイルを保存する前に、印刷指示ファイルにおける各画像ファイルの印刷モードの設定を変更する(ステップS204)。すなわち、本実施形態においては、デジタルカメラ10から送信された印刷指示ファイルにおける印刷モードの設定のうち、フチのあり/なし、及び、日付のある/なしは、ユーザの希望と一致している訳ではない。このため、画像情報格納装置20は、印刷指示ファイルにおけるこれらの設定をデフォルトに変更する。ここで、デフォルトは、ユーザが予め任意に定めておくことができる。すなわち、ユーザがデフォルトで指定している、フチのあり/なし、日付のあり/なしに基づいて、印刷指示ファイルにおける各画像ファイルの印刷モードの設定を変更する。そして、変更後の印刷指示ファイルを、フォルダ「印刷指示ファイル」に格納するのである。
【0094】
なお、このステップS204の処理は、省いてもよい。その場合には、実際の印刷モードの設定により、画像ファイルが格納されるフォルダが決まることとなる。
【0095】
以上のように、本実施形態に係る画像情報通信システムによれば、ユーザは、印刷モードを指定することにより、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを指定することができる。このため、画像情報格納装置20における画像ファイルの整理が容易になり、ユーザの利便性が向上する。
【0096】
なお、本実施形態では、印刷モードの設定のうち、フチのある/なしと、日付のある/なしに基づいて、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを指定することとしたが、印刷モードのうち、これ以外の設定を用いて、格納するホルダを指定するようにしてもよい。例えば、印刷する用紙の種類の指定に基づいて、画像ファイルを格納するフォルダを指定するようにしてもよい。
【0097】
また、本実施形態においては、フチのある/なしと、日付のある/なしの双方に基づいて、転送した画像ファイルが格納されるフォルダを指定することとしたが、フチのある/なしだけに基づいて、この格納されるフォルダを指定するようにしてもよいし、日付のある/なしだけに基づいて、この格納されるフォルダを指定するようにしてもよい。
【0098】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず種々に変形可能である。例えば、上述した実施形態では、印刷指示ファイルを用いて、印刷枚数や印刷モードの設定を、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に送信することとしたが、必ずしもファイル形式で、これら印刷枚数や印刷モードの設定を送信する必要はない。例えば、印刷シーケンスの中で、単独の情報として、印刷枚数や印刷モードの設定を、デジタルカメラ10から画像情報格納装置20に送信するようにしてもよい。
【0099】
また、上述した各実施形態におけるデジタルカメラ10の機器制御部48が実行するダイレクト印刷処理は、ハードウェア的に実現することもできるし、ソフトウェア的に実現することもできる。ダイレクト印刷処理をハードウェア的に実現する場合には、機器制御部48をASIC(Application Specific IC)などで構成すればよい。ダイレクト印刷処理をソフトウェア的に実現する場合には、機器制御部48を例えばCPUとROMにより構成し、ダイレクト印刷処理を実現するためのプログラムをROMに格納しておき、このプログラムをCPUが読み込んで実行することにより実現することができる。
【0100】
同様に、上述した各実施形態における画像情報格納装置20の機器制御部64が実行する画像ファイル保存処理及び画像ファイル印刷処理は、ハードウェア的に実現することもできるし、ソフトウェア的に実現することもできる。画像ファイル保存処理及び画像ファイル印刷処理をハードウェア的に実現する場合には、機器制御部64をASIC(Application Specific IC)などで構成すればよい。画像ファイル保存処理及び画像ファイル印刷処理をソフトウェア的に実現する場合には、機器制御部64を例えばCPUとROMにより構成し、画像ファイル保存処理及び画像ファイル印刷処理を実現するためのプログラムをROMに格納しておき、このプログラムをCPUが読み込んで実行することにより実現することができる。
【0101】
さらに、これらの処理をソフトウェア的に実現する場合については、これら各処理を実行するためのプログラムをフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc‐Read Only Memory)、ROM、メモリカード等の記録媒体に記録して、記録媒体の形で頒布することが可能である。この場合、この記録媒体に記録されたプログラムをデジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20に読み込ませ、実行させることにより、上述した実施形態を実現することができる。
【0102】
また、デジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20は、オペレーティングシステムや別のアプリケーションプログラム等の他のプログラムを備える場合がある。この場合、デジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20の備える他のプログラムを活用するために、そのデジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20が備えるプログラムの中から、上述した実施形態と同等の処理を実現するプログラムを呼び出すような命令を含むプログラムを、記録媒体に記録するようにしてもよい。
【0103】
さらに、このようなプログラムは、記録媒体の形ではなく、ネットワークを通じて搬送波として頒布することも可能である。ネットワーク上を搬送波の形で伝送されたプログラムは、デジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20に取り込まれて、このプログラムを実行することにより上述した実施形態を実現することができる。
【0104】
また、記録媒体にプログラムを記録する際や、ネットワーク上を搬送波として伝送される際に、プログラムの暗号化や圧縮化がなされている場合がある。この場合には、これら記録媒体や搬送波からプログラムを読み込んだデジタルカメラ10及び/又は画像情報格納装置20は、そのプログラムの復号や伸張を行った上で、実行する必要がある。
【符号の説明】
【0105】
10 デジタルカメラ、20 画像情報格納装置、30 光学系、32 光電変換部、34 画像処理部、36 画像記憶部、38 画像記憶制御部、40 ユーザインターフェース、42 画像表示部、44 通信制御部、46 通信インターフェース、48 機器制御部、50 通信制御部、52 通信インターフェース、54 画像記憶部、56 外部記憶装置、58 外部記憶制御装置、60 ユーザインターフェース、62 画像表示部、64 機器制御部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立する、第1接続確立手段と、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信する、画像情報受信手段と、
前記画像情報受信手段で受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納する、第1格納手段と、
を備えることを特徴とする画像情報格納装置。
【請求項2】
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報の印刷枚数の設定を受信し、これを取得する、印刷枚数取得手段と、
前記印刷枚数取得手段で取得した印刷枚数に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、フォルダ決定手段と、
をさらに備えるとともに、
前記第1格納手段は、前記フォルダ決定手段で決定した前記画像情報記憶部内のフォルダに、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像情報格納装置。
【請求項3】
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報の印刷モードの設定を受信し、これを取得する、印刷モード取得手段と、
前記印刷モード取得手段で取得した印刷モードの設定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、フォルダ決定手段と、
をさらに備えるとともに、
前記第1格納手段は、前記フォルダ決定手段で決定した前記画像情報記憶部内のフォルダに、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像情報格納装置。
【請求項4】
前記フォルダ決定手段は、印刷モードのうち、フチのあり/なし、及び/又は、日付のあり/なしの設定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、ことを特徴とする請求項3に記載の画像情報格納装置。
【請求項5】
前記フォルダ決定手段は、印刷モードのうち、印刷する用紙の種類の指定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、ことを特徴とする請求項3に記載の画像情報格納装置。
【請求項6】
接続された画像情報取得装置から、印刷設定の指示に関する情報を含んでいる印刷指示ファイルを受信する、印刷指示ファイル受信手段と、
前記印刷指示ファイル受信手段で受信した印刷指示ファイルを、印刷指示ファイル記憶部に格納する、第2格納手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像情報格納装置。
【請求項7】
デジタルカメラとして振る舞って、プリンタとの接続を確立する、第2接続確立手段と、
前記印刷指示ファイル記録部から印刷指示ファイルを取得する、印刷指示ファイル取得手段と、
接続されたプリンタへ、印刷シーケンスを用いて、前記印刷指示ファイル取得手段で取得した印刷指示ファイルに基づいて、画像情報記憶部に格納されている印刷用の画像情報を送信する、画像情報送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の画像情報格納装置。
【請求項8】
前記印刷指示ファイルはDPOFファイルである、ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像情報格納装置。
【請求項9】
前記画像情報受信手段で受信される印刷用の画像情報は、ファイル形式である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像情報格納装置。
【請求項10】
前記画像情報取得装置と当該画像情報格納装置との間は、無線により接続される、ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の画像情報格納装置。
【請求項11】
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を備えることを特徴とする画像情報格納装置の制御方法。
【請求項12】
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報格納装置に実行させるためのプログラム。
【請求項13】
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報格納装置に実行させるためのプログラムが記録された記録媒体。
【請求項14】
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムであって、
前記画像情報取得装置は、
画像情報を取得する、画像情報取得手段と、
プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との接続を確立する、第1接続確立手段と、
接続された前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記画像情報取得手段で取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信する、送信手段と、
を備え、
前記画像情報格納装置は、
プリンタとして振る舞って、前記画像情報取得装置との接続を確立する、第2接続確立手段と、
接続された前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、印刷シーケンスを用いて受信する、画像情報受信手段と、
前記画像情報受信手段で受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納する、格納手段と、
を備えることを特徴とする画像情報通信システム。
【請求項15】
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムの制御方法であって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を備えることを特徴とする画像情報通信システムの制御方法。
【請求項16】
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムを制御するためのプログラムであって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報通信システムに実行させるためのプログラム。
【請求項17】
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムを制御するためのプログラムが記録された記録媒体であって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報通信システムに実行させるためのプログラムが記録された記録媒体。
【請求項1】
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立する、第1接続確立手段と、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信する、画像情報受信手段と、
前記画像情報受信手段で受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納する、第1格納手段と、
を備えることを特徴とする画像情報格納装置。
【請求項2】
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報の印刷枚数の設定を受信し、これを取得する、印刷枚数取得手段と、
前記印刷枚数取得手段で取得した印刷枚数に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、フォルダ決定手段と、
をさらに備えるとともに、
前記第1格納手段は、前記フォルダ決定手段で決定した前記画像情報記憶部内のフォルダに、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像情報格納装置。
【請求項3】
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報の印刷モードの設定を受信し、これを取得する、印刷モード取得手段と、
前記印刷モード取得手段で取得した印刷モードの設定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、フォルダ決定手段と、
をさらに備えるとともに、
前記第1格納手段は、前記フォルダ決定手段で決定した前記画像情報記憶部内のフォルダに、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像情報格納装置。
【請求項4】
前記フォルダ決定手段は、印刷モードのうち、フチのあり/なし、及び/又は、日付のあり/なしの設定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、ことを特徴とする請求項3に記載の画像情報格納装置。
【請求項5】
前記フォルダ決定手段は、印刷モードのうち、印刷する用紙の種類の指定に基づいて、前記画像情報受信手段で受信した画像情報を格納すべき前記画像情報記憶部内のフォルダを決定する、ことを特徴とする請求項3に記載の画像情報格納装置。
【請求項6】
接続された画像情報取得装置から、印刷設定の指示に関する情報を含んでいる印刷指示ファイルを受信する、印刷指示ファイル受信手段と、
前記印刷指示ファイル受信手段で受信した印刷指示ファイルを、印刷指示ファイル記憶部に格納する、第2格納手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像情報格納装置。
【請求項7】
デジタルカメラとして振る舞って、プリンタとの接続を確立する、第2接続確立手段と、
前記印刷指示ファイル記録部から印刷指示ファイルを取得する、印刷指示ファイル取得手段と、
接続されたプリンタへ、印刷シーケンスを用いて、前記印刷指示ファイル取得手段で取得した印刷指示ファイルに基づいて、画像情報記憶部に格納されている印刷用の画像情報を送信する、画像情報送信手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の画像情報格納装置。
【請求項8】
前記印刷指示ファイルはDPOFファイルである、ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像情報格納装置。
【請求項9】
前記画像情報受信手段で受信される印刷用の画像情報は、ファイル形式である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像情報格納装置。
【請求項10】
前記画像情報取得装置と当該画像情報格納装置との間は、無線により接続される、ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の画像情報格納装置。
【請求項11】
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を備えることを特徴とする画像情報格納装置の制御方法。
【請求項12】
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報格納装置に実行させるためのプログラム。
【請求項13】
プリンタとして振る舞って、画像情報取得装置との接続を確立するステップと、
接続された画像情報取得装置から、印刷シーケンスを用いて、印刷用の画像情報を受信するステップと、
前記受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報格納装置に実行させるためのプログラムが記録された記録媒体。
【請求項14】
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムであって、
前記画像情報取得装置は、
画像情報を取得する、画像情報取得手段と、
プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との接続を確立する、第1接続確立手段と、
接続された前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記画像情報取得手段で取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信する、送信手段と、
を備え、
前記画像情報格納装置は、
プリンタとして振る舞って、前記画像情報取得装置との接続を確立する、第2接続確立手段と、
接続された前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、印刷シーケンスを用いて受信する、画像情報受信手段と、
前記画像情報受信手段で受信した画像情報を、画像情報記憶部に格納する、格納手段と、
を備えることを特徴とする画像情報通信システム。
【請求項15】
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムの制御方法であって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を備えることを特徴とする画像情報通信システムの制御方法。
【請求項16】
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムを制御するためのプログラムであって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報通信システムに実行させるためのプログラム。
【請求項17】
画像情報取得装置と、この画像情報取得装置と接続される画像情報格納装置とを有する、画像情報通信システムを制御するためのプログラムが記録された記録媒体であって、
前記画像情報取得装置において、画像情報を取得するステップと、
前記画像情報取得装置と、プリンタとして振る舞っている前記画像情報格納装置との間の接続を確立するステップと、
前記画像情報取得装置から前記画像情報格納装置へ、印刷シーケンスを用いて、前記取得した画像情報を、印刷用の画像情報として送信するステップと、
前記画像情報取得装置から送信された印刷用の画像情報を、前記画像情報格納装置において、印刷シーケンスを用いて受信するステップと、
前記受信した画像情報を、前記画像情報格納装置の画像情報記憶部に格納するステップと、
を画像情報通信システムに実行させるためのプログラムが記録された記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2009−303262(P2009−303262A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−222126(P2009−222126)
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【分割の表示】特願2005−30714(P2005−30714)の分割
【原出願日】平成17年2月7日(2005.2.7)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【分割の表示】特願2005−30714(P2005−30714)の分割
【原出願日】平成17年2月7日(2005.2.7)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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