説明

画像波形表示装置及び画像波形表示方法

【課題】
これから撮影するシーンの現画像と先に撮影したシーンの前画像との輝度レベルや色合いの差異を明確に判断出来る同時画像表示装置と表示方法を提供する。
【解決手段】
メモリに記憶した前画像と、現画像を合成して同時表示する際に、各画像の波形処理を行ってこれらも同一画面内に同時表示する。更に現画像の波形色と前画像の波形色を補色関係にし、同一波形であれば白色表示になる様にして視認性を向上させ、つなぎ合わせやオーバーラップの撮影を容易化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像と波形の同時表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像表示装置における絵柄の重畳表示は、これから撮影するシーンの現画像と先に撮影したシーンの前画像を同一画面内で合成して同時に表示する方法であり、絵柄の比較しか行えない為に、輝度レベルや色合いの差異を明確に判断する事が出来なかった。
【0003】
【特許文献1】特開平9−284643
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記問題点を解決し、現画像と前画像の輝度レベルや色合いの差異を明確に判断出来る同時画像表示装置と表示方法を提供する事を課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決する為に、本発明の画像表示装置は、メモリに記憶した前画像と現画像を合成して同時表示する際に、各画像の波形処理を行ってこれらも同一画面内の適宜な位置に同時表示する。更に現画像の波形色と前画像の波形色を補色関係にして視認性を向上させる事を特徴としている。
【0006】
本発明によれば、現画像と前画像の絵柄だけでなく、各画像の波形を同時に同一画面内に表示する事により輝度レベルや色合いの差異も明確になり、視認性も向上して違和感のない繋ぎ合わせやオーバーラップの撮影が可能になる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、現画像と前画像を補色関係にある各波形と共に同一画面内に同時表示するので情報量が増大し、同一波形をオーバーラップした場合は白色表示になるので視認性も向上し、画像状態を瞬時に判断して容易に調整が出来るという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面によって本発明を詳細に説明する。
【0009】
図1は本発明の表示画面の例を表しており、表示画面1の中に画像表示部2と波形表示部3が含まれている。画像表示部2にはこれから撮影するシーンの現画像と先に撮影したシーンの前画像がオーバーラップされて表示される。波形表示部3には前記2つのシーンに対応する波形が2つオーバーラップして表示され、各波形色は補色の関係になっている。この時表示される波形はフレーム単位か1ライン単位かを選択出来る様にする。よって画像が類似の場合は波形形状が類似し、画像状態が全く同じ場合は波形が1本の白色表示になる。
【0010】
図2は本発明の別の表示画面例を表しており、図1の表示をサムネイル表示に切り換えた時の図である。画像の種類等によって表示モードを切り換え可能にする。
【0011】
図3は本発明のブロック図を表しており、外部から入力された画像信号11は分岐して同期回路12を経てメモリ13に記憶される。メモリ13に記憶された前画像信号とこれから撮影される現画像信号は画像合成部16に送付される。
【0012】
一方、画像信号11から分岐した現画像信号とメモリ13の出力側で分岐した前画像信号は、各々波形生成部14,15に送付され、波形合成部17で補色の関係を保って合成される。合成の仕方は、表示方式信号18,19に従ってオーバーラップやサムネイルが選択される。
【0013】
画像合成部16と波形合成部17から出力された各信号は画像波形合成部20に送付されて合成画像と合成波形が合成され、1台の表示器21で図1や図2の様に表示される。
【0014】
尚、本説明では画像と波形の同時表示について説明したが、波形の代わりにベクトルであっても構わない。また使用する前画像は2つ以上であっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による表示画面の例である。
【図2】本発明による別の表示画面の例である。
【図3】本発明によるブロック図である。
【符号の説明】
【0016】
1 表示画面
2 画像表示部
3 波形表示部
11 画像信号
12 同期回路
13 メモリ
14 波形生成部
15 波形生成部
16 画像合成部
17 波形合成部
18 表示方式信号
19 表示方式信号
20 画像波形合成部
21 表示器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像と波形の同時表示装置において、
先に撮影した前画像とこれから撮影する現画像を合成する画像合成手段と、
メモリに記憶した前画像とこれから撮影する現画像を各々波形化処理する波形生成手段と、
前記波形生成手段から出力される出力波形を合成する波形合成手段と、
前記画像合成手段から出力される合成画像と前記波形合成手段から出力される合成波形を合成する画像波形合成手段と、
前記画像波形合成手段の合成出力信号を表示する表示手段とを備えた事を特徴とする画像波形表示装置。
【請求項2】
前記波形合成手段の出力波形色が互いに補色の関係になっている事を特徴とする請求項1に記載の画像波形表示装置。
【請求項3】
画像と波形の同時表示装置において、
先に撮影した前画像とこれから撮影する現画像を合成する画像合成ステップと、
メモリに記憶した前画像とこれから撮影する現画像を各々波形化処理する波形生成ステップと、
前記波形生成ステップで出力される出力波形を合成する波形合成ステップと、
前記画像合成ステップで出力される合成画像と前記波形合成ステップで出力される合成波形を合成する画像波形合成ステップと、
前記画像波形合成ステップの合成出力信号を表示する表示ステップとを備えた事を特徴とする画像波形表示方法。
【請求項4】
前記波形合成ステップの出力波形色が互いに補色の関係になっている事を特徴とする請求項3に記載の画像波形表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−54148(P2008−54148A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−229977(P2006−229977)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(000101330)アストロデザイン株式会社 (28)
【Fターム(参考)】