説明

画像編集装置およびプログラム

【課題】移動する物体を撮影した一連の高速連写画像/動画から適切に画像を抽出して、移動物体の解析に効果的な学習教材を生成することが可能な画像編集装置を提供する。
【解決手段】移動物体を高速連写撮影(撮影間隔T)した各画像P1〜P15の合成画像CGが生成され、該合成画像CG上での各移動物体KB1〜KB15の位置(xy座標)が検出されると共に、これに基づき同移動物体KB1〜KB15の移動の軌跡が検出される。すると移動物体KB1〜KB15の移動の軌跡の特徴点Qmaxに対応するところの画像P8が特定され、この特定画像P8を含めて前記高速連写の撮影間隔Tよりも長いユーザ設定された撮影間隔Δtに対応するところの各画像P2,5,8,11,14が前記高速連写の各画像P1〜P15の中から抽出され連写抽出画像ファイルとして前記設定撮影間隔Δtと対応付けて画像&座標範囲ファイル記憶部に教材データとして記憶される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速撮影された一連の画像を編集するための画像編集装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、動画や連写機能が向上したデジタルカメラを用いて移動する物体の画像を撮影し、撮影された画像に含まれる移動体の軌跡を解析するなど、連写画像を学習に利用することが行われるようになっている。
【0003】
従来、カメラによる撮影画像から移動する物体の軌跡を判別する機能を備えた移動軌跡判別装置が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06−180756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
最近のデジタルカメラは高性能化しており、1秒間40枚の高速連写画像や240fps(1秒間に240枚の画像を撮影)の動画を簡単に撮影することができる。
【0006】
しかしながら、物体の移動を撮影した連写画像を学習に用いる場合に、その画像の枚数があまりに多いと解析処理に大きな負荷が掛かってしまう。一方、移動する物体が最高位置や最低位置にきた瞬間の画像も含めないと、効果的に学習することができない。
【0007】
このため、移動する物体を撮影した画像の教材を作成するにあたり、撮影した大量の連写画像/動画から適切に画像を抽出して利用できるようにする仕組みが必要とされていた。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、移動する物体を撮影した一連の連写画像/動画から適切に画像を抽出して、効果的な学習教材を生成することが可能になる画像編集装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る画像編集装置は、移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を記憶する画像記憶手段と、この画像記憶手段により記憶された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段と、この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段と、この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡の特徴点に対応するところの画像を特定する特徴画像特定手段と、前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を抽出する画像抽出手段と、この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとして記憶する抽出画像ファイル記憶手段と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
本発明に係るプログラムは、電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像をメモリに記憶させる画像記憶手段、この画像記憶手段により記憶された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段、この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段、この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡の特徴点に対応するところの画像を特定する特徴画像特定手段、前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を抽出する画像抽出手段、この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとしてメモリに記憶させる抽出画像ファイル記憶手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、移動する物体を撮影した一連の連写画像/動画から適切に画像を抽出して、効果的な学習教材を生成することが可能になる画像編集装置およびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の画像編集装置の実施形態に係る画像ファイル生成機能を備えたPC10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図2】前記PC10の画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶される画像&座標範囲ファイルの第1具体例を示す図。
【図3】前記PC10の画像ファイル生成機能により生成された画像&座標範囲ファイル(12f)を学習教材として取り込んで解析するグラフ関数電卓20の外観構成を示す平面図。
【図4】前記グラフ関数電卓20の電子回路の構成を示すブロック図。
【図5】前記PC10による画像ファイル生成処理(第1実施例)を示すフローチャート。
【図6A】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として固定アングルで連写撮影されたスケートボーダー画像の合成画像CGを示す図。
【図6B】前記連写撮影されたスケートボーダー画像から設定間隔毎に間引き抽出された同スケートボーダー画像の合成画像CGを示す図。
【図7A】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その1)を示す図。
【図7B】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その2)を示す図。
【図7C】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その3)を示す図。
【図7D】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その4)を示す図。
【図7E】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その5)を示す図。
【図7F】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その6)を示す図。
【図7G】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その7)を示す図。
【図7H】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その8)を示す図。
【図7I】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その9)を示す図。
【図7J】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その10)を示す図。
【図8】前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像の合成画像CGを示す図。
【図9】前記グラフ関数電卓20によるグラフ関数表示処理を示すフローチャート。
【図10A】前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理によるコースター画像の連写抽出画像P2,4,6,10を対象にした解析表示動作の具体例(その1)を示す図。
【図10B】前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理によるコースター画像の連写抽出画像P2,4,6,10を対象にした解析表示動作の具体例(その2)を示す図。
【図10C】前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理によるコースター画像の連写抽出画像P2,4,6,10を対象にした解析表示動作の具体例(その3)を示す図。
【図10D】前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理によるコースター画像の連写抽出画像P2,4,6,10を対象にした解析表示動作の具体例(その4)を示す図。
【図11】前記PC10の画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶される画像&座標範囲ファイルの第2具体例を示す図。
【図12】前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)のために記憶部12に予め記憶される推奨間引き間隔テーブル12hを示す図。
【図13】前記PC10による画像ファイル生成処理(第2実施例)を示すフローチャート。
【図14】前記PC10による画像ファイル生成処理(第2実施例)に伴う間引き間隔設定処理を示すフローチャート。
【図15A】前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その1)を示す図。
【図15B】前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その2)を示す図。
【図15C】前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その3)を示す図。
【図15D】前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その4)を示す図。
【図15E】前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その5)を示す図。
【図15F】前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その6)を示す図。
【図15G】前記連写撮影された半球体画像から推奨間引き間隔毎に間引き抽出され左右反転された同半球体画像の合成画像CGを示す図。
【図16A】前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理による半球体画像の連写抽出画像P1,4,7,10,13,16,19,22,25を対象にしたx−yグラフの解析表示動作を示す図。
【図16B】前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理による半球体画像の連写抽出画像P1,4,7,10,13,16,19,22,25を対象にしたt−yグラフの解析表示動作を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の画像編集装置の実施形態に係る画像ファイル生成機能を備えたPC10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0015】
このPC10は、コンピュータであるプロセッサ(CPU)11を備えている。
【0016】
プロセッサ(CPU)11は、記憶部(フラッシュROM)12に予め記憶されているPC制御プログラム、あるいはCD−ROMなどの外部記録媒体13から記録媒体読取部14を介して記憶部12に読み込まれたPC制御プログラム、あるいはインターネットなど、通信ネットワーク上のWebサーバ(プログラムサーバ)から外部機器通信部15によりダウンロードされ前記記憶部12に読み込まれたPC制御プログラムに従い回路各部の動作を制御する。そして、前記記憶部12に記憶されたPC制御プログラムは、キー入力部16からのキー入力信号に応じて起動される。
【0017】
前記プロセッサ(CPU)11には、前記記憶部12、記録媒体読取部14、外部機器通信部15、キー入力部16、カラー表示部(LCD)17が接続される。
【0018】
前記記憶部(フラッシュROM)12に記憶されるPC制御プログラムとしては、Webブラウザプログラムや画像処理プログラムなどの各種アプリケーションプログラムの他、例えば連写撮影された大量の画像データを基にして後述するグラフ関数電卓20での学習教材として効果的に利用できる画像&座標範囲ファイル(12f)(図2参照)を生成するための画像ファイル生成処理プログラム12aなどが記憶される。
【0019】
そして、前記記憶部12には、さらに、表示データ記憶部12b、画像ファイル記憶部12c、移動物体座標リスト記憶部12d、座標範囲基準値記憶部12e、画像&座標範囲ファイル記憶部12f、およびワークエリア12gが備えられる。
【0020】
表示データ記憶部12bには、カラー表示部17に表示すべき被表示データがビットマップ形式のデータとして記憶される。
【0021】
画像ファイル記憶部12cには、図示しないデジタルカメラにより例えば移動物体を高速連写撮影(又は動画撮影)した画像データがそのファイル名A,B,…に対応付けられて複数組記憶される。各画像ファイルA,B,…には、当該画像ファイルと共にその高速連写撮影(又は動画撮影の1コマ)の時間間隔Tがデジタルカメラから取り込まれて対応付けられている。
【0022】
移動物体座標リスト記憶部12dには、前記画像ファイル記憶部12cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像を基にして、当該合成画像に含まれる移動物体の位置に対応したxy座標リストが生成されて記憶される。
【0023】
座標範囲基準値記憶部12eには、前記画像ファイル記憶部12cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像において、当該合成画像に含まれる移動物体の位置に基づき生成された一定間隔の基準座標に応じたX座標レンジとY座標レンジとが記憶される。
【0024】
画像&座標範囲ファイル記憶部12fには、前記画像ファイル記憶部12cから選択的に読み出された連写撮影画像の合成画像を基にして生成された画像&座標範囲ファイル(図2参照)が記憶される。
【0025】
図2は、前記PC10の画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶される画像&座標範囲ファイルの具体例を示す図である。
【0026】
この画像&座標範囲ファイル記憶部12fには、高速連写または動画撮影された大量の画像データから移動物体の解析に重要な画像データを含めてユーザ設定または計算設定された撮影時間間隔Δt毎に間引き抽出された抽出画像ファイル、前記設定撮影時間間隔Δt、前記抽出画像ファイルの各画像データに含まれる移動体画像に基づいた一定間隔のxy座標に対応した基準のX座標レンジXmin〜XmaxとY座標レンジYmin〜Ymax、前記基準のXY座標レンジに付加されたXスケール値とYスケール値、1スケールあたりの実測値、前記抽出画像ファイルの各画像データの撮影アングルが異なる場合の先頭の画像データを基準にした各画像データ毎のレイヤ位置補正情報(例えば、各画像Pn内の同一の背景部分を位置合わせした状態での各画像始点座標の位置ずれ量Pn(xn,yn)が、ファイル名に対応付けられて格納される。
【0027】
このように構成されたPC10は、プロセッサ(CPU)11が前記画像ファイル生成処理プログラム12aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べる画像ファイル生成機能を実現する。
【0028】
図3は、前記PC10の画像ファイル生成機能により生成された画像&座標範囲ファイル(12f)を学習教材として取り込んで解析するグラフ関数電卓20の外観構成を示す平面図である。
【0029】
このグラフ関数電卓20は、その携帯性の必要からユーザが片手で十分把持し片手で操作可能な小型サイズからなり、このグラフ関数電卓20の本体正面にはキー入力部21およびカラー表示部26が設けられる。
【0030】
キー入力部21には、数字や数式を入力したり計算の実行を指示したりするための数字・演算記号キー群22、各種の関数を入力するための関数機能キー群23、各種動作モードのメニュー画面を表示させたり動作モードの設定を指示したりするためのモード設定キー群24、カラー表示部26に表示されたカーソルの移動操作やデータ項目の選択操作などを行うためのカーソルキー25、キーパネル上にプリントされているかカラー表示部26の下端に沿ってメニュー表示される各種の機能を選択的に指定するためのファンクションキー「F1」〜「F6」が備えられる。
【0031】
前記数字・演算記号キー群22としては、「0」〜「9」(数字)キーおよび「+」「−」「×」「÷」(演算記号)キー、「EXE」(実行)キー、「AC」(クリア)キーなどが配列される。
【0032】
前記関数機能キー群23としては、「log」(対数)キー、「sin」(サイン)キー、「ab/c」(分数)キーなどが配列される。
【0033】
前記モード設定キー群24としては、「MENU」(メニュー)キー、「SHIFT」(シフト)キー、「OPTN」(オプション)キー、「EXIT」(終了)キーなどが配列される。
【0034】
なお、前記各キーの上縁に沿ったキーパネル上には、入力可能な文字、記号、関数、機能がプリントされており、モード設定キー群24にある「SHIFT」(シフト)キーと該当する各キーとの組合せにより入力できる。
【0035】
前記カラー表示部26は、ドットマトリクス型のカラー液晶表示ユニットからなり、その表示画面上には、当該画面のタッチ位置を検出するための透明タブレットのタッチパネル26Tが重ねて設けられる。
【0036】
このグラフ関数電卓20は、移動物体の連続撮影により取得された合成画像CGを背景にその撮影間隔に基づき設定されたXY座標レンジに従った移動物体の軌跡に対応するグラフYを重ねてなるグラフ画像合成画面をカラー表示部26に表示させる機能を有する。
【0037】
図4は、前記グラフ関数電卓20の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0038】
このグラフ関数電卓20は、コンピュータであるプロセッサ(CPU)31を備えている。
【0039】
プロセッサ(CPU)31は、記憶部(フラッシュROM)32に予め記憶されているグラフ関数表示処理プログラム32a、あるいはメモリカードなどの外部記録媒体33から記録媒体読取部34を介して記憶部32に読み込まれたグラフ関数表示処理プログラム32a、あるいはインターネットなど、通信ネットワーク上のWebサーバ(プログラムサーバ)から外部PC10を経由してPC通信部35によりダウンロードされ前記記憶部32に読み込まれたグラフ関数表示処理プログラム32aに従い回路各部の動作を制御する。そして、前記記憶部32に記憶されたグラフ関数表示処理プログラム32aは、キー入力部21からのキー入力信号やタッチパネル26Tからのタッチ位置検出信号に応じて起動される。
【0040】
前記プロセッサ(CPU)31には、前記記憶部32、記録媒体読取部34、PC通信部35、キー入力部21、カラー表示部(LCD)26、タッチパネル26Tが接続される。
【0041】
前記記憶部(フラッシュROM)32に記憶されるグラフ関数表示処理プログラム32aとしては、キー入力部21によりユーザ入力される任意の演算式に応じた演算処理を実行するための演算処理プログラム、同ユーザ入力される任意の関数式に応じたグラフ描画処理を実行するためのグラフ描画処理プログラム、連続撮影された合成画像内の移動体軌跡と一定撮影間隔に基づき設定された基準の座標レンジに従ったグラフとの関係を基準座標値や実測座標値にして表示させるための移動体解析グラフ表示処理プログラムなどが記憶される。
【0042】
そして、前記記憶部32には、さらに、グラフ式データ記憶部32b、V-Window設定値記憶部32c、画像&座標範囲ファイル記憶部32d、およびワークエリア32eが備えられる。
【0043】
グラフ式データ記憶部32bには、ユーザ操作に応じて入力されたグラフ式や画像解析に基づき計算されたグラフ式Y1,Y2,…のデータが記憶される。
【0044】
V-Window設定値記憶部32cには、カラー表示部26にグラフを表示する際の座標レンジ(Xmin〜Xmax,Ymin〜Ymax)およびそのスケール値が記憶される。
【0045】
画像&座標範囲ファイル記憶部32dには、前記PC10により生成された画像&座標範囲ファイル(12f)が例えば教材データとして受信され記憶される。
【0046】
このように構成されたグラフ関数電卓20は、プロセッサ(CPU)31が前記グラフ関数表示処理プログラム32aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べる機能を実現する。
【0047】
本実施形態において、前記画像&座標範囲ファイル記憶部32dに記憶される画像&座標範囲ファイル(12f)は、図示しないデジタルカメラにより高速連写撮影した大量の画像データを前記PC10により解析・編集して生成した後に、このグラフ関数電卓20に教材データとして取り込んで記憶するが、前記PC10での画像ファイル生成処理(第1実施例:図5参照)(第2実施例:図13参照)を本グラフ関数電卓20により実行することで、同画像&座標範囲ファイル(12f)を当該電卓20にて生成し記憶してもよい。
【0048】
また、前記PC10に本グラフ関数電卓20のエミュレータを搭載し、前記PC10で生成した画像&座標範囲ファイル(12f)を、当該PC10上のエミュレータに直ちに取り込んでその解析編集処理を実行するようにしてもよい。これによれば、最終的に本グラフ関数電卓20で解析表示されるグラフ画像合成画面を前記PC10上で予め確認できるようになる。
【0049】
次に、前記構成のPC10およびグラフ関数電卓20の動作について説明する。
【0050】
(第1実施例)
図5は、前記PC10による画像ファイル生成処理(第1実施例)を示すフローチャートである。
【0051】
図6Aは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として固定アングルで連写撮影されたスケートボーダー画像の合成画像CGを示す図である。
【0052】
図6Bは、前記連写撮影されたスケートボーダー画像から設定間隔毎に間引き抽出された同スケートボーダー画像の合成画像CGを示す図である。
【0053】
図7Aは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その1)を示す図である。
【0054】
図7Bは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その2)を示す図である。
【0055】
図7Cは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その3)を示す図である。
【0056】
図7Dは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その4)を示す図である。
【0057】
図7Eは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その5)を示す図である。
【0058】
図7Fは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その6)を示す図である。
【0059】
図7Gは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その7)を示す図である。
【0060】
図7Hは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その8)を示す図である。
【0061】
図7Iは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その9)を示す図である。
【0062】
図7Jは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像(その10)を示す図である。
【0063】
図8は、前記PC10の画像ファイル生成処理(第1実施例)の対象として異なるアングルで連写撮影されたコースター画像の合成画像CGを示す図である。
【0064】
PC10の画像ファイル記憶部12cには、図示しないデジタルカメラにより移動物体(例えば、スケートボーダーやコースター)を被写体として高速連写撮影(又は動画撮影)した複数組の画像ファイルA,B,…が記憶されている。各画像ファイルA,B,…には、当該画像ファイルと共にその連写撮影(又は動画撮影1コマ)の時間間隔Tがデジタルカメラから取り込まれて対応付けられている。
【0065】
先ず、画像ファイル生成処理プログラム12aが起動されると、前記画像ファイル記憶部12cに記憶されている各画像ファイルのファイル名を一覧にしたファイル選択画面が表示部17に表示される。
【0066】
このファイル選択画面において、ユーザ任意の画像ファイルが指定されると(ステップS1)、当該画像ファイルが有する連写画像P1,P2,…,Pnそれぞれに含まれる移動物体の位置(各画像内のxy座標)が検出され、移動物体座標リスト12dに記憶される(ステップS2)。
【0067】
ここで、前記指定された画像ファイルが有する連写画像P1,P2,…,Pnは、固定アングルにより撮影された画像であるか否かが各画像間での同一背景画像の解析および位置比較により判断される(ステップS3)。
【0068】
そして、前記指定された画像ファイルが有する連写画像P1,P2,…,Pnが、固定アングルにより撮影された画像であると判断された場合は(ステップS3(Yes))、例えば図6Aに示すように、当該指定された画像ファイルに含まれるスケートボーダーKB1,KB2,…,KB15の連写画像P1,P2,…,P15がそのままレイヤ合成された合成画像CGがカラー表示部17に表示される(ステップS4)。
【0069】
一方、前記指定された画像ファイルが有する連写画像P1,P2,…,Pnが、異なるアングルにより撮影された画像であると判断された場合は(ステップS3(No))、例えば図7A〜図7Jおよび図8に示すように、当該指定された画像ファイルに含まれるコースターJC1,JC2,…,JC10の連写画像P1,P2,…,P10について、例えば各画像の背景の類似部分を検知して位置合わせした状態での先頭画像P1の左上座標P1(x1(=0),y1(=0))を基準とした他の各画像P2,P3,…,P10の位置ずれ量P2(x2,y2),P3(x3,y3),…,P10(x10,y10)がレイヤ位置補正値として取得される(ステップS3a)。
【0070】
そして、前記移動物体座標リスト12dに記憶された各画像P1,P2,…,P10における移動物体(コースター)JC1,JC2,…,JC10の位置座標が、前記各対応するレイヤ位置補正値P2(x2,y2),P3(x3,y3),…,P10(x10,y10)で補正される(ステップS3b)。
【0071】
すると、例えば図8に示すように、前記指定された画像ファイルに含まれるコースターの連写画像P1,P2,…,P10がその先頭の画像P1をベースに各画像P2,P3,…,P10毎のレイヤ位置補正値P2(x2,y2),P3(x3,y3),…,P10(x10,y10)に応じて位置補正されレイヤ合成された合成画像CGがカラー表示部17に表示される(ステップS4)。
【0072】
こうして、固定アングルにより連写撮影された画像ファイル(P1〜P15)については、図6Aで示したように合成画像CGが表示され、また、異なるアングルにより連写撮影された画像ファイル(P1〜P10)については、図8で示したように合成画像CGが表示されると、当該合成画像CG上での移動物体KB1〜KB15(JC1〜JC10)の軌跡が検出される(ステップS5)。
【0073】
そして、検出された移動物体KB1〜KB15(JC1〜JC10)の軌跡に対応したグラフYが最小二乗法により作成されて合成表示される(ステップS6)。
【0074】
すると、前記移動物体KB1〜KB15(JC1〜JC10)の軌跡に対応したグラフY上の特徴点(極大、極小、最大、最小など)が検知され(ステップS7)、当該特徴点に対応するところの移動物体が含まれる連写画像Pmが特定される(ステップS8)。
【0075】
すなわち具体的に説明すると、図6Aで示した移動物体KB1〜KB15の合成画像CGについては、図6Bに示すように、極大となる特徴点Qmaxに対応するところの移動物体KB8が含まれる画像P8が特定され、また、図8で示した移動物体JC1〜JC10の合成画像CGについては、極小となる特徴点Qminに対応するところの移動物体JC6が含まれる画像P6(図7F参照)が特定される(ステップS7,S8)。
【0076】
すると、前記合成された連写画像P1,P2,…,Pnについて、教材データとして取得したい撮影時間間隔Δt(>T)がユーザ操作に応じて設定されるか、または教材データとして取得したい画像枚数N(<n)がユーザ操作に応じて指定されることで、連写画像P1〜Pnの全画像枚数nを指定の画像枚数Nで除算した値に連写撮影時間間隔Tを乗算した撮影時間間隔Δt[=(n/N)×T]が設定される(ステップS9)。
【0077】
すると、前記指定された画像ファイルの連写画像P1,P2,…,Pnから、前記特定された特徴点対応画像Pmを含めて前記設定された撮影時間間隔Δt毎の各画像が抽出され(ステップS10)、当該抽出された各画像が一連の画像ファイルとして画像&座標範囲ファイル記憶部12f(図2参照)に記憶される(ステップS11)。
【0078】
すなわち具体的には、前記指定された画像ファイルが、例えば前記図6Aで示したスケートボーダー(移動物体)KB1〜KB15の連写画像P1〜P15(連写撮影時間間隔T=0.1s)であって、教材データとして取得したい撮影時間間隔Δt=0.3s(画像枚数N=5)として設定した場合は、図6Bに示すように、特定された極大の特徴点Qmaxに対応するところの移動物体KB8の画像P8を含めた設定撮影時間間隔Δt=0.3s毎の各画像P2,P5,P8,P11,P14が抽出され、一連の画像ファイルとしてその撮影時間間隔Δt=0.3sと共に画像&座標範囲ファイル記憶部12f(図2参照)に記憶される(ステップS9〜S11)。
【0079】
また、前記指定された画像ファイルが、例えば前記図7A〜図7Jで示したコースター(移動物体)JC1〜JC10の連写画像P1〜P10(連写撮影時間間隔T=0.2s)であって、教材データとして取得したい撮影時間間隔Δt=0.4s(画像枚数N=5)として設定した場合は、図8に示すように、特定された極小の特徴点Qminに対応するところの移動物体JC6の画像P6を含めた設定撮影時間間隔Δt=0.4s毎の各画像P2,P4,P6,P8,P10が抽出され、一連の画像ファイルとしてその撮影時間間隔Δt=0.4sと共に画像&座標範囲ファイル記憶部12f(図2参照)に記憶される(ステップS9〜S11)。
【0080】
この後、表示中の合成画像CG(図6Aまたは図8参照)に含まれる地面や床面等の水平線が認識され、この認識された水平線をY=0とするX軸(図示せず)が表示される(ステップS12)。なお、このX軸の設定位置(Y=0)は、ユーザ操作に応じて上下の任意の位置に移動して修正可能である。
【0081】
さらに、表示中の合成画像CG(図6Aまたは図8参照)に含まれる各移動物体KB1〜KB15(JC1〜JC10)のうち最初の移動物体KB1(JC1)が認識され、この認識された移動物体KB1(JC1)の位置をX=0とするY軸(図示せず)が表示される(ステップS13)。なお、このY軸の設定位置(X=0)は、ユーザ操作に応じて左右の任意の位置に移動して修正可能であり、例えば前記ステップS7にて検知された特徴点Qmax(Qmin)に対応する移動物体KB8(JC6)の位置に移動して設定してもよい(図10C参照)。
【0082】
すると、前記X軸を予め設定された幅で分割した各位置を当該X軸の基準の目盛とし、この基準の目盛に基づき換算されたX座標レンジ(XSmin〜XSmax)とY座標レンジ(YSmin〜YSmax)とが表示される(ステップS14)。
【0083】
そして、ユーザ操作に応じて前記X軸1目盛あたりの実測長さ(例えば5m)が入力されると(ステップS15)、入力されたX軸1目盛あたりの実測値(Δx=5m)に基づき換算された実測X座標レンジ(XRmin〜XRmax)と実測Y座標レンジ(YRmin〜YRmax)とが表示される(ステップS16)。
【0084】
こうして、移動物体KB1〜KB15(JC1〜JC10)を連写撮影した画像ファイルの合成画像CGが表示されると共に、基準XY座標レンジ(XSmin〜max,YSmin〜max)、実測XY座標レンジ(XRmin〜max,YRmin〜max)が表示された状態で、ファイル保存操作に応じて新たなファイル名「skateboard.g3m」(coaster.g3m)が入力される(ステップS17)。
【0085】
すると、前記ステップS7〜S11の処理に従い前記指定の連写画像P1〜P15(P1〜P10)から間引き抽出された各画像P2,5,8,11,14(P2,4,6,8,10)に対して、その撮影時間間隔Δt=0.3s(0.4s)、前記基準XY座標レンジ“XSmin〜max,YSmin〜max”、前記基準目盛のスケール値“1”、前記実測値(Δx=5m)が付加され、さらに、異なる撮影アングルによる連写抽出画像(P2,4,6,8,10)である場合には前記ステップS3aにて取得された当該各画像に対応するレイヤ位置補正情報P2(x2,y2),P4(x4,y4),…,P10(x10,y10)と共に、前記入力されたファイル名「skateboard.g3m」(coaster.g3m)に対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部12f(図2参照)に保存される(ステップS18)。
【0086】
こうして、PC10の画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶された画像&座標範囲ファイル(12f)のデータは、外部機器通信部15を介してグラフ関数電卓20に出力されて転送され、当該グラフ関数電卓20の画像&座標範囲ファイル記憶部32d(図2参照)に記憶される。
【0087】
図9は、前記グラフ関数電卓20によるグラフ関数表示処理を示すフローチャートである。
【0088】
図10Aは、前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理によるコースター画像の連写抽出画像P2,4,6,10を対象にした解析表示動作の具体例(その1)を示す図である。
【0089】
図10Bは、前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理によるコースター画像の連写抽出画像P2,4,6,10を対象にした解析表示動作の具体例(その2)を示す図である。
【0090】
図10Cは、前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理によるコースター画像の連写抽出画像P2,4,6,10を対象にした解析表示動作の具体例(その3)を示す図である。
【0091】
図10Dは、前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理によるコースター画像の連写抽出画像P2,4,6,10を対象にした解析表示動作の具体例(その4)を示す図である。
【0092】
「Menu」キーからのユーザ操作に応じて、グラフ表示モードが設定され、画像&座標範囲ファイル記憶部32d(図2参照)に記憶されているファイル名を一覧にした画像ファイル選択画面(図示せず)がカラー表示部26に表示される。
【0093】
この画像ファイル選択画面において、例えばファイル名「coaster.g3m」が指定され「EXE」キーが操作されると(ステップA1)、当該指定のファイル名「coaster.g3m」に対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部32d(図2参照)に記憶されている連写抽出画像(P2,4,6,8,10)に対して、レイヤ位置補正情報が付加されているか否か判断される(ステップA2)。
【0094】
ここで、前記指定の連写抽出画像(P2,4,6,8,10)にレイヤ位置補正情報P2(x2,y2),P4(x4,y4),…,P10(x10,y10)が付加されていると判断されると(ステップA2(Yes))、当該各連写抽出画像(P2,4,6,8,10)が、各対応するレイヤ位置補正情報P2(x2,y2),P4(x4,y4),…,P10(x10,y10)に従い位置補正されながら順次表示データとして重ねられた合成画像CG(図10D参照)が生成され、カラー表示部26に表示される(ステップA3b)。なおこの時点において(図10D参照)、グラフY、グラフ式y=f(x)、トレースポインタTPn、トレースポインタTPnの座標x,yは表示されていない。
【0095】
一方、前記画像ファイル選択画面において、ファイル名「skateboard.g3m」が指定された場合には(ステップA1)、当該指定の連写抽出画像(P2,5,8,11,14)にレイヤ位置補正情報が付加されていないと判断され(ステップA2(No))、前記図6Bで示したように、各連写抽出画像(P2,5,8,11,14)が順次表示データとして重ねられた合成画像CGが生成され、カラー表示部26に表示される(ステップA3a)。
【0096】
例えば、前記ファイル名「coaster.g3m」の指定により各連写抽出画像(P2,4,6,8,10)の合成画像CGが表示部26に表示されると(図10D参照:グラフY、グラフ式y=f(x)、トレースポインタTPn、トレースポインタTPnの座標x,yは無し)(ステップA1〜A3b)、当該指定のファイル名「coaster.g3m」に対応付けられた座標範囲[基準XY座標レンジ(XSmin〜max,YSmin〜max)]と基準目盛のスケール値“1”について、本電卓10本体のグラフ表示用に設定するか否かをユーザに促すメッセージが表示され、本体設定が指定されると(ステップA4(Yes))、当該画像ファイルの座標範囲とスケール値がV-Window設定値記憶部32cに記憶されて設定される(ステップA5)。
【0097】
そして、「SHIFT」キー+「F3」(V-Window)キーの操作に応じてV-Window設定値の確認が指示されると(ステップA6(Yes))、前記V-Window設定値記憶部32cに記憶設定された座標範囲とスケール値が読み出され、V-Window設定画面(図示せず)として確認表示される(ステップA7)。
【0098】
この後、ユーザ操作に応じて、グラフ表示モードでのグラフ表示画面に、xy座標軸、目盛数値、グリッド線の表示をするか否か(有/無)が設定されると(ステップA8)、自動でグラフを作成するか否かの選択をユーザに促すメッセージウインドウ[自動グラフ作成する/しない]が表示される(ステップA9)。
【0099】
この[自動グラフ作成する/しない]のメッセージウインドウに従って、[しない]が選択されると(ステップA9(No))、表示中の合成画像CG(図10D参照:グラフY、グラフ式y=f(x)、トレースポインタTPn、トレースポインタTPnの座標x,yは無し)における移動物体(コースター)JC2,4,6,8,10の軌跡(軌道)に応じたグラフ式y=f(x)がユーザ入力されて表示される(ステップA10)。
【0100】
一方、前記[自動グラフ作成する/しない]のメッセージウインドウに従って、[する]が選択されると(ステップA9(Yes))、表示中の合成画像CG(図10D参照:グラフY、グラフ式y=f(x)、トレースポインタTPn、トレースポインタTPnの座標x,yは無し)における移動物体(コースター)JC2,4,6,8,10の位置が検出されて各対応する座標(x,y)が取得され(ステップA10a)、当該移動物体(コースター)JC2,4,6,8,10の座標JC2(x,y),4(x,y),…,10(x,y)に基づいて、その軌跡(軌道)に応じたグラフ式[y=0.01x]が最小二乗法により自動生成されて表示される(ステップA10b)。
【0101】
すると、前記V-Window設定値記憶部32cに記憶設定された座標範囲[基準XY座標レンジ(XSmin〜max,YSmin〜max)]と基準目盛のスケール値“1”およびxy座標軸の有無、目盛数値の有無、グリッド線の有無の設定内容に従い、図10Dに示すように、グラフYを描画した合成画面CGが表示される(ステップA11)。
【0102】
これにより、前記PC10から教材データとして取り込んだ画像&座標範囲ファイル(32d)におけるファイル名「coaster.g3m」の連写抽出画像P2,4,6,8,10と、その移動物体(コースター)JC2,4,6,8,10の軌跡に対応したグラフYとを、基準目盛値のxy座標上に重ねて表示することができる。
【0103】
このように、ファイル名「coaster.g3m」の連写抽出画像P2,4,6,8,10と、その移動物体(コースター)JC2,4,6,8,10の軌跡に対応したグラフYとが、基準のxy座標からなる合成画面CG上に重ね合わせ表示された状態で、「SHIFT」キー+「F1」(Trace)キーの操作に応じて、前記グラフYに対するグラフトレースが指示されると(ステップA12(Yes))、トレースポインタTPのx値が初期値(この場合はx=0)に設定される(ステップA13)。
【0104】
すると、図10Cに示すように、初期値(x=0)に対応するグラフY上のトレースポインタTP3(移動物体JC6と一致)が検知されると共に、当該トレースポインタTP3に対応するところの画像P6が合成画像CGにおける最上のレイヤに表示される(ステップA14)。
【0105】
そして、グラフY上に前記x値の初期値x=0に対応したトレースポインタTP3(移動物体JC6と一致)が表示され、前記グラフ式[y=0.01x]が画面上部に表示されると共に、画像&座標範囲ファイル記憶部32dに記憶されている実測値Δx=5mに基づき換算されたトレースポインタTP3の実測xy座標値(x=0m,y=0m)が同画面下部に表示される(ステップA15)。
【0106】
この後、カーソルキー25の操作により前記トレースポインタTPnの左「←」または右「→」への移動が指示されると(ステップA16(Yes))、当該ポインタ移動の指示毎に、トレースポインタTPnのx値がX方向所定ドット間隔Δx(=1〜3dot)分増減変更される(ステップA17)。
【0107】
これにより、例えば図10Aに示すように、グラフY上のx値変更後のトレースポインタTP1(移動物体JC2と一致)が検知されると共に、当該トレースポインタTP1に対応するところの画像P2が合成画像CGにおける最上のレイヤに表示される(ステップA14)。
【0108】
そして、グラフY上に前記x値変更後のトレースポインタTP1(移動物体JC2と一致)が表示され、前記同様に実測値Δx=5mに基づき換算されたトレースポインタTP1の実測xy座標値(x=−18m,y=3.2m)が更新されて表示される(ステップA15)。
【0109】
さらに、トレースポインタTPnの右方向への移動が指示されそのx値が増加変更されると(ステップA16→A17)、例えば図10Bに示すように、グラフY上のx値変更後のトレースポインタTP2(移動物体JC4と一致)が検知されると共に、当該トレースポインタTP2に対応するところの画像P4が合成画像CGにおける最上のレイヤに表示される(ステップA14)。
【0110】
そして、グラフY上に前記x値変更後のトレースポインタTP2(移動物体JC4と一致)が表示され、前記同様に実測値Δx=5mに基づき換算されたトレースポインタTP2の実測xy座標値(x=−12m,y=1.4m)が更新されて表示される(ステップA15)。
【0111】
さらにまた、トレースポインタTPnの右方向への移動が指示されそのx値が増加変更されると(ステップA16→A17)、例えば図10Dに示すように、グラフY上のx値変更後のトレースポインタTP5(移動物体JC10と一致)が検知されると共に、当該トレースポインタTP5に対応するところの画像P10が合成画像CGにおける最上のレイヤに表示される(ステップA14)。
【0112】
そして、グラフY上に前記x値変更後のトレースポインタTP5(移動物体JC10と一致)が表示され、前記同様に実測値Δx=5mに基づき換算されたトレースポインタTP5の実測xy座標値(x=37m,y=13.6m)が更新されて表示される(ステップA15)。
【0113】
この後、「AC」キーの操作により終了が指示されると(ステップA18(Yes))、前記一連のグラフ関数表示処理は終了される。
【0114】
なお、前述した通り、前記PC10により実行した画像ファイル生成処理(第1実施例:図5参照)(第2実施例:図13参照)も含めた全ての処理を本グラフ関数電卓20により実行してもよく、この場合には、図示しないデジタルカメラにより高速連写撮影した各種の画像ファイルを直接グラフ関数電卓20に取り込んで処理すればよい。
【0115】
したがって、前記構成のPC10による移動物体の高速連写画像を対象にした画像ファイル生成機能(第1実施例)によれば、移動物体を高速連写撮影(撮影時間間隔T)した各画像データP1〜Pnの合成画像CGが生成され、当該合成画像CG上での各移動物体KB1〜KB15(JC1〜JC10)の位置(xy座標)が検出されると共に、これに基づき同移動物体KB1〜KB15(JC1〜JC10)の移動の軌跡Yが検出される。すると、前記移動物体KB1〜KB15(JC1〜JC10)の移動の軌跡Yの特徴点Qmax(Qmin)に対応するところの画像データP8(P6)が特定され、この特定された画像データP8(P6)を含めて前記高速連写の撮影時間間隔Tよりも長いユーザ設定された撮影時間間隔Δtに対応するところの各画像データが前記高速連写の各画像データP1〜Pnの中から抽出され、連写抽出画像ファイルP2,5,8,11,14(P2,4,6,8,10)として前記設定された撮影時間間隔Δtと対応付けて画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶される。そして、この画像&座標範囲ファイル(12f)は教材データとしてグラフ関数電卓20に出力転送され、前記連写抽出画像ファイルP2,5,8,11,14(P2,4,6,8,10)から合成画像CGの生成、および各移動物体KB2,5,8,11,14(JC2,4,6,8,10)の移動軌跡に応じたグラフYの生成、解析処理が実行される。
【0116】
このため、移動する物体を撮影した一連の連写画像/動画から適切に画像を抽出して、効果的な学習教材を生成することが可能になる。
【0117】
また、前記構成のPC10による移動物体の高速連写画像を対象にした画像ファイル生成機能(第1実施例)によれば、前記高速連写撮影(撮影時間間隔T)された各画像データP1〜Pnが異なるアングルにより撮影された画像データP1〜P10である場合には、先頭の画像データP1を基準にした背景類似画像等の位置合わせにより各画像データP2〜P10の位置補正情報が取得され、当該各画像データP1〜P10は前記位置補正情報に応じて位置補正されて合成画像CGが生成される。そして、特徴点Qminに対応するところの画像データP6を含んでユーザ設定撮影時間間隔Δtに対応して抽出された連写抽出画像ファイルP2,4,6,8,10には、前記設定撮影時間間隔Δtと各抽出画像データP2,4,6,8,10の位置補正情報とが対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶される。
【0118】
このため、高速連写撮影された各画像データP1〜Pnが異なるアングルにより撮影された画像データP1〜P10である場合でも、位置補正した適切な合成画像CGから連写抽出画像ファイルP2,4,6,8,10を生成でき、しかもグラフ関数電卓20では、同連写抽出画像ファイル内の位置補正情報に基づき適切な合成画像CGを生成でき、各移動物体JC2,4,6,8,10の移動軌跡に応じたグラフYの生成、解析処理を実行できる。
【0119】
なお、前記第1実施例の画像ファイル生成機能(図5参照)では、移動物体KB1〜KB15(JC1〜JC10)の軌跡に対応したグラフY上の特徴点Qmax(Qmin)に最も近接した移動物体KB8(JC6)が含まれる連写画像P8(P6)を特定し、これを含めた連写抽出画像ファイルP2,5,8,11,14(P2,4,6,8,10)を生成した。
【0120】
これに対し、以下の第2実施例(図15A〜図15G参照)で説明するように、特徴点Qmaxに最も近接した移動物体KT12が含まれる連写画像P12を含めた抽出画像ファイルの合成画像CG(P3,6,9,12,15,18,21,24)と同特徴点Qmaxに次に近接した移動物体KT13が含まれる連写画像P13を含めた抽出画像ファイルの合成画像CG(P1,4,7,10,13,16,19,22,25)とを比較して、同特徴点Qmaxを挟んだ各移動物体の左右のバランスが良い方の抽出画像ファイルP1,4,7,10,13,16,19,22,25を保存対象に決定することで、学習教材としてより効果的な連写抽出画像ファイルを生成することができる。
【0121】
(第2実施例)
図11は、前記PC10の画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶される画像&座標範囲ファイルの第2具体例を示す図である。
【0122】
この画像&座標範囲ファイル記憶部12fには、図示しないデジタルカメラにより移動物体(ここでは、半球体)を被写体として高速連写撮影(又は動画撮影)した連写画像ファイル(ファイル名“ball”)が元画像として記憶される。この連写画像ファイル(元画像)には、当該画像ファイル(元画像)と共にその連写撮影(又は動画撮影1コマ)の時間間隔Δt(=0.1s)がデジタルカメラから取り込まれて対応付けられている。
【0123】
なお、この連写画像ファイル(元画像)は、前記画像ファイル記憶部12cに記憶されている各画像ファイルの中から選択された画像ファイルである。
【0124】
図12は、前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)のために記憶部12に予め記憶される推奨間引き間隔テーブル12hを示す図である。
【0125】
この推奨間引き間隔テーブル12hは、これから具体例を説明する画像ファイル生成処理(第2実施例)により前記連写画像ファイル(元画像)をその連写速度(連写時間間隔Δt)に応じた適切な間隔で間引くための推奨間引き間隔を設定する。
【0126】
すなわち、この推奨間引き間隔テーブル12hには、前記連写画像ファイル(元画像)の撮影時間間隔Δtに応じて選択される連写速度(枚/秒)、当該連写速度(枚/秒)に応じた推奨間引き間隔(n個おき)、当該推奨間引き間隔に応じた連写画像ファイル(元画像)の間引き後に抽出された画像の時間間隔(Tスケール値)、前記連写画像ファイル(元画像)が30枚の画像データからなる場合の推奨間引き後の連写画像枚数(30枚→?枚)が対応付けられて記憶される。
【0127】
なお、この推奨間引き間隔テーブル12hにおいて、その推奨間引き間隔に応じた連写画像ファイル(元画像)の間引き後抽出画像の時間間隔(Tスケール値)は、例えば連写速度(1/15=0.06…s)、推奨間引き間隔(3→1(2個おき))の場合に[0.2秒](計算上0.188…秒)、連写速度(1/30=0.03…s)、推奨間引き間隔(3→1(2個おき))の場合に[0.1秒](計算上0.099…秒)と端数を除いて設定される。また、連写速度(1/10=0.1s)の場合、推奨間引き間隔(3→1(2個おき))として間引き後抽出画像の時間間隔(Tスケール値)[0.3秒]とし、連写速度(1/40=0.025s)の場合、推奨間引き間隔(4→1(3個おき))として間引き後抽出画像の時間間隔(Tスケール値)[0.1秒]とし、端数の無いように設定される。これにより、間引き後抽出画像の解析処理およびその数値表示の単純化を図っている。
【0128】
図13は、前記PC10による画像ファイル生成処理(第2実施例)を示すフローチャートである。
【0129】
図14は、前記PC10による画像ファイル生成処理(第2実施例)に伴う間引き間隔設定処理を示すフローチャートである。
【0130】
図15Aは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その1)を示す図である。
【0131】
図15Bは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その2)を示す図である。
【0132】
図15Cは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その3)を示す図である。
【0133】
図15Dは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その4)を示す図である。
【0134】
図15Eは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その5)を示す図である。
【0135】
図15Fは、前記PC10の画像ファイル生成処理(第2実施例)の対象として固定アングルで連写撮影された半球体画像の合成画像CG(その6)を示す図である。
【0136】
図15Gは、前記連写撮影された半球体画像から推奨間引き間隔毎に間引き抽出され左右反転された同半球体画像の合成画像CGを示す図である。
【0137】
先ず、画像ファイル生成処理プログラム12aが起動されると、前記画像ファイル記憶部12cに記憶されている各画像ファイルのファイル名を一覧にしたファイル選択画面が表示部17に表示される。
【0138】
このファイル選択画面において、ユーザ任意の画像ファイル(前記連写画像ファイル“ball”(元画像))が指定されると、この指定された連写画像ファイル“ball”(元画像)は、前記画像&座標範囲ファイル記憶部12f(図11参照)に記憶される(ステップT1)。
【0139】
すると、図15Aに示すように、前記指定された画像ファイル“ball”(元画像)に含まれる移動物体(半球体)KT1,KT2,…,KT26の連写画像P1,P2,…,P26がそのままレイヤ合成された合成画像CGがカラー表示部17に表示される(ステップT2)。そして、図14における間引き間隔設定処理に移行される(ステップTK)。
【0140】
この間引き間隔設定処理では、先ず、前記指定された処理対象の画像ファイル“ball”(元画像)に対応付けられた連写速度(連写時間間隔Δt=0.1s)が読み出される(ステップK1)。
【0141】
すると、前記推奨間引き間隔テーブル12hから、前記画像ファイル“ball”(元画像)の連写速度(Δt=0.1s=1/10)に対応した推奨間引き間隔(3→1(2個おき))が読み出される(ステップK2)。
【0142】
そして、前記画像ファイル“ball”(元画像)の撮影枚数(P1〜P26:26枚)から、前記推奨間引き間隔(3→1(2個おき))で間引いた間引き後枚数(26÷3=8余り2枚)が計算される(ステップK3)。
【0143】
すると、前記推奨間引き間隔(3→1(2個おき))とその時間間隔(Tスケール値=0.3秒)、および前記間引き後枚数(8余り2枚)が表示部17に表示され、ユーザにその確認が促される(ステップK4)。
【0144】
ここで、ユーザ操作に応じて、前記表示された推奨間引き間隔(3→1(2個おき))が指定されるか、または任意の間引き間隔が入力されると(ステップK5)、当該指定または入力された間引き間隔がワークエリア12gに設定される(ステップK6)。
【0145】
こうして、前記連写画像ファイル“ball”(元画像P1〜P26)に対する間引き間隔(ここでは推奨間引き間隔である3→1(2個おき))が設定されると、前記表示部17に表示された合成画像CG(図15A参照)上での移動物体KT1〜KT26の軌跡が検出される(ステップT3)。
【0146】
そして、図15Bに示すように、前記検出された移動物体KT1〜KT26の軌跡に対応したグラフYが最小二乗法により作成されて合成表示される(ステップT4)。
【0147】
すると、前記移動物体KT1〜KT26の軌跡に対応したグラフY上の特徴点(極大、極小、最大、最小など)が検知され(ステップT5)、当該特徴点に最も近いところの移動物体が含まれる連写画像Pmが特定される(ステップT6)。
【0148】
すなわち具体的に説明すると、図15Aで示した移動物体KT1〜KT26の合成画像CGについては、図15Cに示すように、極大となる特徴点Qmaxに最も近いところの移動物体KT12が含まれる画像P12が特定される(ステップT5,T6)。
【0149】
すると、前記指定された画像ファイル“ball”(元画像)の連写画像P1,P2,…,P26から、前記特定された画像P12を残して前記設定された推奨間引き間隔(3→1(2個おき))で間引いた各画像P3,P6,P9,P12,…,P24が抽出されて合成画像CGが生成され(図15D参照)、間引き後抽出画像1としてワークエリア12hに記憶される(ステップT7)。
【0150】
ここで、前記特徴点Qmaxに最も近い移動物体KT12が含まれる画像P12を残した間引き後抽出画像P3,P6,P9,P12,…,P24の合成画像CG(図15D参照)において、各移動物体KT3,KT6,KT9,KT12,…,KT24の位置が、前記特徴点Qmaxを挟んで左右対称に近いか否か判断される(ステップT8)。
【0151】
具体的には、前記合成画像CG(図15D参照)における特徴点Qmaxに最も近い移動物体KT12より左側の各移動物体KT15,KT18,KT21,KT24それぞれの位置と、右側の各移動物体KT9,KT6,KT3それぞれの位置とが、Y方向の所定許容範囲に含まれるか否かにより左右対称を判断する。
【0152】
図15Dにおける間引き後抽出画像P3,P6,P9,P12,…,P24の合成画像CGでは、各移動物体KT3,KT6,KT9,KT12,…,KT24の位置が、特徴点Qmaxを挟んで左右対称に近くないと判断される(ステップT8(No))。
【0153】
すると、前記移動物体KT1〜KT26の軌跡に対応したグラフY上の特徴点に次に近いところの移動物体が含まれる連写画像Pmが特定される(ステップT9)。
【0154】
すなわち具体的に説明すると、図15Eに示すように、極大となる特徴点Qmaxに次に近いところの移動物体KT13が含まれる画像P13が特定される(ステップT9)。
【0155】
すると、前記指定された画像ファイル“ball”(元画像)の連写画像P1,P2,…,P26から、前記特定された画像P13を残して前記設定された推奨間引き間隔(3→1(2個おき))で間引いた各画像P1,P4,P7,P10,…,P25が抽出されて合成画像CGが生成され(図15F参照)、間引き後抽出画像2としてワークエリア12hに記憶される(ステップT10)。
【0156】
すると、前記ステップT7にてワークエリア12hに記憶された間引き後抽出画像1(図15D参照)における各移動物体KT3,KT6,KT9,KT12,…,KT24の左右対称情報と、前記ステップT10にてワークエリア12hに記憶された間引き後抽出画像2(図15F参照)における各移動物体KT1,KT4,KT7,KT10,…,KT25の左右対称情報とが比較され、間引き後抽出画像2の方が間引き後抽出画像1よりも左右対称性が高いか(左右バランスが良いか)否かが判断される(ステップT11)。
【0157】
そして、間引き後抽出画像2の方が間引き後抽出画像1よりも左右対称性が高いと判断されると(ステップT11(Yes))、当該間引き後抽出画像2(P1,P4,P7,P10,…,P25)が保存対象として決定される(ステップT12)。
【0158】
一方、前記ステップT8において、前記特徴点Qmaxに最も近い移動物体KT12が含まれる画像P12を残した間引き後抽出画像1(P3,P6,P9,P12,…,P24)における各移動物体KT3,KT6,KT9,KT12,…,KT24の位置が、前記特徴点Qmaxを挟んで左右対称に近いと判断された場合には(ステップT8(Yes))、当該間引き後抽出画像1が保存対象として決定される(ステップT13)。
【0159】
ここでは、前記ステップT8〜T12の処理に従い、間引き後抽出画像2(P1,P4,P7,P10,…,P25)(図15F参照)が保存対象として決定される。
【0160】
すると、前記保存対象に決定された間引き後抽出画像2(P1,P4,P7,P10,…,P25)において、その合成画像CGから検出された移動物体KT1,KT4,KT7,KT10,…,KT25が、各画像P1,P4,P7,P10,…,P25の順番(撮影順)に応じて右から左へ移動しているか否か判断される(ステップT14)。
【0161】
前記間引き後抽出画像2(P1,P4,P7,P10,…,P25)において、移動物体KT1,KT4,KT7,KT10,…,KT25は、その撮影順に右から左へ移動していると判断されると(ステップT14(Yes))、当該間引き後抽出画像2を構成する各画像P1,P4,P7,P10,…,P25が、図15Gに示すように、左右反転した画像にして並べ替えられる(ステップT15)。
【0162】
こうして、左右反転された間引き後抽出画像2(P1,P4,P7,P10,…,P25)の合成画像CGが表示された状態で、ファイル保存操作に応じて新たなファイル名「ball.g3m」が入力される(ステップT16)。
【0163】
すると、前記ステップT1〜T15の処理に従い前記指定の連写画像P1〜P26から間引き抽出されて左右反転処理された各画像(間引き後連写抽出画像2)P1,P4,P7,P10,…,P25に対して、その撮影時間間隔Δt=0.3s、スケール値“1”が付加され、前記入力されたファイル名「ball.g3m」に対応付けられて画像&座標範囲ファイル記憶部12f(図11参照)に保存される(ステップT17)。
【0164】
こうして、PC10の画像&座標範囲ファイル記憶部12fに記憶された画像&座標範囲ファイル(12f)のデータは、外部機器通信部15を介してグラフ関数電卓20に出力されて転送される。そして、前述したグラフ関数表示処理(図9参照)に従い、その合成画像CG(P1,P4,P7,P10,…,P25)が表示されると共に、移動物体KT1,KT4,KT7,KT10,…,KT25の軌跡に対応したx−yグラフYやt−yグラフYtが表示され、グラフトレース等によって適宜解析される。
【0165】
図16Aは、前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理による半球体画像の連写抽出画像P1,4,7,10,13,16,19,22,25を対象にしたx−yグラフYの解析表示動作(xyグラフ画面Gx−y)を示す図である。
【0166】
図16Bは、前記グラフ関数電卓20のグラフ関数表示処理による半球体画像の連写抽出画像P1,4,7,10,13,16,19,22,25を対象にしたt−yグラフYtの解析表示動作(tyグラフ画面Gt−y)を示す図である。
【0167】
したがって、前記構成のPC10による移動物体の高速連写画像を対象にした画像ファイル生成機能(第2実施例)によれば、特徴点Qmaxに最も近接した移動物体KT12が含まれる連写画像P12を含めた抽出画像ファイルの合成画像CG(P3,6,9,12,15,18,21,24)と同特徴点Qmaxに次に近接した移動物体KT13が含まれる連写画像P13を含めた抽出画像ファイルの合成画像CG(P1,4,7,10,13,16,19,22,25)とを比較して、同特徴点Qmaxを挟んだ各移動物体(KT3,6,9,12,…,24)(KT1,4,7,10,…,25)の左右のバランスが良い方の抽出画像ファイルP1,4,7,10,…,25を保存対象に決定する。
【0168】
これにより、学習教材としてより効果的な連写抽出画像ファイルを生成することができる。
【0169】
また、前記構成のPC10による移動物体の高速連写画像を対象にした画像ファイル生成機能(第2実施例)によれば、推奨間引き間隔テーブル12h(図12参照)を備え、処理対象に指定された連写画像ファイル(元画像P1,P2,P3,…,P26)の連写速度(撮影時間間隔)Δtに応じて、間引き後の連写抽出画像(P1,P4,P7,P10,…,P25)の撮影時間間隔Δtに端数の出ない推奨間引き間隔を予め設定する。
【0170】
これにより、間引き後連写抽出画像のグラフ関数表示処理(図9参照)での解析処理およびその数値表示の単純化が図れるようになる。
【0171】
また、前記構成のPC10による移動物体の高速連写画像を対象にした画像ファイル生成機能(第2実施例)によれば、前記推奨間引き間隔による間引き後抽出画像2(P1,P4,P7,P10,…,P25)において、その合成画像CGから検出された移動物体KT1,KT4,KT7,KT10,…,KT25が、その撮影順に右から左へ移動している場合には、当該各画像P1,P4,P7,P10,…,P25は左右反転した画像に置き換えられてから画像&座標範囲ファイル記憶部12fに保存される。
【0172】
これにより、後のグラフ関数表示処理(図9参照)により、間引き後抽出画像2(P1,P4,P7,P10,…,P25)における移動物体KT1,KT4,KT7,KT10,…,KT25の軌跡に応じたx−yグラフYやt−yグラフYtを解析して表示させる際に、右方向に数値が増加する標準的な座標上にグラフを展開して学習することができる。
【0173】
なお、前記各実施形態では、移動物体を高速連写撮影(撮影時間間隔T)した各画像データを対象に連写抽出画像ファイル(12f)を生成する構成としたが、動画撮影(動画1コマの撮影時間間隔T)した各画像データを対象にした場合でも、前記同様の画像ファイル生成処理(第1実施例/第2実施例)に従い連写抽出画像ファイル(12f)を生成することができる。
【0174】
また、前記各実施形態において記載したPC10およびグラフ関数電卓20による動作手法、すなわち、図5のフローチャートに示す画像ファイル生成処理(第1実施例)、図13,図14のフローチャートに示す画像ファイル生成処理(第2実施例)、図9のフローチャートに示すグラフ関数表示処理などの各手法は、コンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体13(33)に格納して配布することができる。そして、電子式計算機10(20)のコンピュータ11(31)は、この外部記録媒体13(33)に記憶されたプログラムを記憶装置12(32)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した移動物体高速連写画像からの特徴点画像を含む抽出画像のファイル生成機能および生成された抽出画像ファイルの移動物体軌跡に対応したグラフ表示機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0175】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(公衆回線)上を伝送させることができ、この通信ネットワークに接続された通信装置15(35)によって前記プログラムデータを電子式計算機10(20)のコンピュータ11(31)に取り込み、前述した移動物体高速連写画像からの特徴点画像を含む抽出画像のファイル生成機能および生成された抽出画像ファイルの移動物体軌跡に対応したグラフ表示機能を実現することもできる。
【0176】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0177】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0178】
[1]
移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を記憶する画像記憶手段と、
この画像記憶手段により記憶された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段と、
この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段と、
この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡の特徴点に対応するところの画像を特定する特徴画像特定手段と、
前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を抽出する画像抽出手段と、
この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとして記憶する抽出画像ファイル記憶手段と、
を備えたことを特徴とする画像編集装置。
【0179】
[2]
前記抽出画像ファイル記憶手段は、前記画像抽出手段により抽出された一連の画像を前記第2の撮影時間間隔と共に画像ファイルとして記憶する、
ことを特徴とする[1]に記載の画像編集装置。
【0180】
[3]
前記画像記憶手段により記憶された一連の画像に含まれる背景画像の位置に基づいて当該画像毎の位置補正情報を取得する位置補正情報取得手段と、
この位置補正情報取得手段より取得された前記一連の画像毎の位置補正情報に応じて、前記移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置を補正する位置補正手段とを備え、
前記移動軌跡検出手段は、前記移動位置検出手段により検出され前記位置補正手段により補正された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する、
ことを特徴とする[1]に記載の画像編集装置。
【0181】
[4]
前記抽出画像ファイル記憶手段は、前記画像抽出手段により抽出された一連の画像を前記位置補正情報取得手段により取得された当該一連の画像毎の位置補正情報と共に画像ファイルとして記憶する、
ことを特徴とする[3]に記載の画像編集装置。
【0182】
[5]
前記抽出画像ファイル記憶手段により記憶された一連の画像を当該画像毎の位置補正情報に応じて位置補正し合成して表示する画像合成表示手段と、
この画像合成表示手段により表示された合成画像に含まれる移動物体の移動位置に対応したグラフを当該合成画像に重ねて表示するグラフ表示手段と、
前記画像合成表示手段により表示された合成画像に含まれる前記一連の画像のうち、ユーザ操作に応じて指定された画像を当該合成画像の最上のレイヤにして表示する指定画像識別表示手段と、
を備えたことを特徴とする[4]に記載の画像編集装置。
【0183】
[6]
前記特徴画像特定手段は、前記移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡の特徴点に最も近い画像を特定する第1の画像特定手段と、前記移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡の特徴点に次に近い画像を特定する第2の画像特定手段とを有し、
前記画像抽出手段は、前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記第1の特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を第1の一連画像として抽出する第1の画像抽出手段と、前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記第2の特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を第2の一連画像として抽出する第2の画像抽出手段とを有し、
前記抽出画像ファイル記憶手段は、前記第1の一連画像と第2の一連画像のうち、前記移動位置検出手段により検出された各画像に含まれる移動物体の位置の左右対称性が高い方の一連画像を画像ファイルとして記憶する、
ことを特徴とする[1]に記載の画像編集装置。
【0184】
[7]
前記第1の撮影時間間隔に応じて当該第1の撮影時間間隔より長く且つ端数の出ない第2の撮影時間間隔を予め設定する推奨間引き間隔設定手段を備え、
前記画像抽出手段は、前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記推奨間引き間隔設定手段により予め設定された第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を抽出する、
ことを特徴とする[1]に記載の画像編集装置。
【0185】
[8]
前記画像抽出手段により抽出された一連の画像について前記移動位置検出手段により検出された各画像に含まれる移動物体の位置が右から左へ移動するか判断する移動方向判断手段を備え、
前記抽出画像ファイル記憶手段は、前記移動方向判断手段により前記抽出された一連の各画像に含まれる移動物体の位置が右から左へ移動すると判断された場合に、当該一連の各画像を左右反転した後に画像ファイルとして記憶する、
ことを特徴とする[1]に記載の画像編集装置。
【0186】
[9]
電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像をメモリに記憶させる画像記憶手段、
この画像記憶手段により記憶された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段、
この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段、
この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡の特徴点に対応するところの画像を特定する特徴画像特定手段、
前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を抽出する画像抽出手段、
この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとしてメモリに記憶させる抽出画像ファイル記憶手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0187】
10 …PC
11 …PCプロセッサ(CPU)
12 …PC記憶部
12a…画像ファイル生成処理プログラム
12b…表示データ記憶部
12c…画像ファイル記憶部
12d…移動物体座標リスト記憶部
12e…座標範囲基準値記憶部
12f…画像&座標範囲ファイル記憶部(PC)
12g…PCワークエリア
12h…推奨間引き間隔テーブル
13 …外部記録媒体(PC)
14 …記録媒体読取部(PC)
15 …外部機器通信部
16 …キー入力部(PC)
17 …カラー表示部
20 …グラフ関数電卓
21 …キー入力部(電卓)
22 …数字・演算記号キー群
23 …関数機能キー群
24 …モード設定キー群
25 …カーソルキー
26 …カラー表示部
26T…タッチパネル
31 …電卓プロセッサ(CPU)
32 …電卓記憶部
32a…グラフ関数表示処理プログラム
32b…グラフ式データ記憶部
32c…V-Window設定値記憶部
32d…画像&座標範囲ファイル記憶部(電卓)
32e…電卓ワークエリア
33 …外部記録媒体(電卓)
34 …記録媒体読取部(電卓)
35 …PC通信部
P1〜Pn…高速連写画像
CG …合成画像
KB1〜KB15…移動物体(スケートボーダー:固定アングル)
KT1〜KT26…移動物体(半球体:固定アングル)
Qmax…特徴点(極大点)
JC1〜JC10…移動物体(コースター:異なるアングル)
Qmin…特徴点(極小点)
Y …x−yグラフ(移動物体の移動軌跡)
Yt …t−yグラフ(移動物体の時間対応軌跡)
TPn…トレースポインタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像を記憶する画像記憶手段と、
この画像記憶手段により記憶された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段と、
この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段と、
この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡の特徴点に対応するところの画像を特定する特徴画像特定手段と、
前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を抽出する画像抽出手段と、
この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとして記憶する抽出画像ファイル記憶手段と、
を備えたことを特徴とする画像編集装置。
【請求項2】
前記抽出画像ファイル記憶手段は、前記画像抽出手段により抽出された一連の画像を前記第2の撮影時間間隔と共に画像ファイルとして記憶する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項3】
前記画像記憶手段により記憶された一連の画像に含まれる背景画像の位置に基づいて当該画像毎の位置補正情報を取得する位置補正情報取得手段と、
この位置補正情報取得手段より取得された前記一連の画像毎の位置補正情報に応じて、前記移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置を補正する位置補正手段とを備え、
前記移動軌跡検出手段は、前記移動位置検出手段により検出され前記位置補正手段により補正された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項4】
前記抽出画像ファイル記憶手段は、前記画像抽出手段により抽出された一連の画像を前記位置補正情報取得手段により取得された当該一連の画像毎の位置補正情報と共に画像ファイルとして記憶する、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像編集装置。
【請求項5】
前記抽出画像ファイル記憶手段により記憶された一連の画像を当該画像毎の位置補正情報に応じて位置補正し合成して表示する画像合成表示手段と、
この画像合成表示手段により表示された合成画像に含まれる移動物体の移動位置に対応したグラフを当該合成画像に重ねて表示するグラフ表示手段と、
前記画像合成表示手段により表示された合成画像に含まれる前記一連の画像のうち、ユーザ操作に応じて指定された画像を当該合成画像の最上のレイヤにして表示する指定画像識別表示手段と、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の画像編集装置。
【請求項6】
前記特徴画像特定手段は、前記移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡の特徴点に最も近い画像を特定する第1の画像特定手段と、前記移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡の特徴点に次に近い画像を特定する第2の画像特定手段とを有し、
前記画像抽出手段は、前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記第1の特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を第1の一連画像として抽出する第1の画像抽出手段と、前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記第2の特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を第2の一連画像として抽出する第2の画像抽出手段とを有し、
前記抽出画像ファイル記憶手段は、前記第1の一連画像と第2の一連画像のうち、前記移動位置検出手段により検出された各画像に含まれる移動物体の位置の左右対称性が高い方の一連画像を画像ファイルとして記憶する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項7】
前記第1の撮影時間間隔に応じて当該第1の撮影時間間隔より長く且つ端数の出ない第2の撮影時間間隔を予め設定する推奨間引き間隔設定手段を備え、
前記画像抽出手段は、前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記推奨間引き間隔設定手段により予め設定された第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を抽出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項8】
前記画像抽出手段により抽出された一連の画像について前記移動位置検出手段により検出された各画像に含まれる移動物体の位置が右から左へ移動するか判断する移動方向判断手段を備え、
前記抽出画像ファイル記憶手段は、前記移動方向判断手段により前記抽出された一連の各画像に含まれる移動物体の位置が右から左へ移動すると判断された場合に、当該一連の各画像を左右反転した後に画像ファイルとして記憶する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項9】
電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
移動する物体を第1の撮影時間間隔で撮影した一連の画像をメモリに記憶させる画像記憶手段、
この画像記憶手段により記憶された一連の画像毎に当該画像に含まれる移動物体の位置を検出する移動位置検出手段、
この移動位置検出手段により検出された前記一連の画像毎に含まれる移動物体の位置に基づいて、当該移動物体の移動の軌跡を検出する移動軌跡検出手段、
この移動軌跡検出手段により検出された前記移動物体の移動の軌跡の特徴点に対応するところの画像を特定する特徴画像特定手段、
前記画像記憶手段により記憶された一連の画像から、前記特徴画像特定手段により特定された画像を含み、前記第1の撮影時間間隔より長い第2の撮影時間間隔に対応するところの各画像を抽出する画像抽出手段、
この画像抽出手段により抽出された一連の画像を画像ファイルとしてメモリに記憶させる抽出画像ファイル記憶手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図7G】
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【図7H】
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【図7I】
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【図7J】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図15E】
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【図15F】
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【図15G】
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【図16A】
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【図16B】
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【公開番号】特開2013−66144(P2013−66144A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−286707(P2011−286707)
【出願日】平成23年12月27日(2011.12.27)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】