説明

画像表示システム、画像表示方法、並びにプログラム

【課題】ネットワークを介してサーバー上に蓄積された画像を効率よく、しかもユーザーの興味を引くように表示させる。
【解決手段】サーバーに多数投稿されている画像の縮小画像A、A1、A2、・・・を、仮想空間に設定した3重構造をなす配置領域R1,R2,R3の各々に配置する。仮想空間に表示領域枠ZZを設定し、表示領域枠ZZに該当する表示対象領域に配置された複数の作品を画面上に表示させる。表示領域枠ZZの位置をランダムに移動させ、かつ各々の配置領域へ表示領域枠ZZが移動する確率をR1>R2>R3とし、仮想空間の中央に位置する配置領域R1に配置した作品群が一覧表示される確率を最も高くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像表示システムに関する。特に、会員制コミュニケーションサービス(ソーシャル・ネットワーク・サービス、以下SNSという)等の画像投稿サイトにおいて、ネットワークを介してサーバー上に蓄積された画像を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラの普及に伴い写真の楽しみ方が多様化している。特にデジタル画像データであるため、色々な画像処理が可能である。
【0003】
例えば、画像処理を加えることで元の写真をベースとしつつも趣の異なる画調の画像(絵画調等の画像)を生成して表示することができるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1の技術を発展させ、実際に画家が描いた絵画の画像から色彩情報と筆蝕情報等の特徴を抽出し、撮影された画像に抽出した特徴を付与することにより、原画像全体を勘案して、芸術性の高い絵画調画像に変換する技術も提案されるに至っている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、絵画調などの画質を変更することによって変化をもたせる技術も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
これらの画調変換を行うには強力な画像処理エンジンが必要なため、ネットワーク上のサーバーに画像処理エンジンを持たせ、ユーザーがサーバーに自分の写真をアップロードし、サーバー上で絵画調変換等の画像処理を行うことが考えられる。
【0007】
そのような場合、ユーザーは自分の写真を絵画変換して作品を作ると人に見せたくなる。その要望を満たす方法の一つがSNSによるネット上の写真の投稿である(例えば、特許文献4参照)。
【0008】
以下、ユーザーが自分の写真をサーバーにアップロードした画像並びにサーバー上で絵画変換等の画像処理によって得られた画像を「作品」という。
【0009】
さらに、多数(数万枚)の画像を一覧表示する際に、表示対象の画像を時間順に応じて選択的に表示する技術が公知である(例えば、特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平8−44867号公報
【特許文献2】特開2004−213598号公報
【特許文献3】特公平1−46905号公報
【特許文献4】特開2008−242639号公報
【特許文献5】特開2002−074322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、仮に上述した技術を用いたとしても、多数のユーザーがサーバーに大量の作品を投稿すると、一度に表示できる作品数には限りがあるため、これらの作品の閲覧性が悪くなるという課題があった。また、仮に特許文献5記載の技術を用いたとしても、多数の作品の閲覧性をユーザーの興味を引くように向上させることはできないという問題があった。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、SNS等において、ネットワークを介してサーバー上に蓄積された画像を効率よく、しかもユーザーの興味を引くように表示させることができる画像表示システム、画像表示方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決するため、本発明は、サーバーを含む画像表示システムであって、ネットワークを介して前記サーバーにユーザーの端末から画像をアップロードさせるアップロード手段と、前記アップロードされた画像を記憶する記憶手段と、前記憶手段に記憶されている複数の画像のリサイズ画像をバッファ上に展開する展開手段と、前記バッファ上に展開されたリサイズ画像をユーザーが前記端末で閲覧可能に表示させる表示制御手段と、備え、前記表示制御手段は、前記バッファ上に展開された表示領域の複数のリサイズ画像を1画面で表示させるとともに、前記表示領域の位置を所定のタイミングでランダムに切り替えて、前記複数のリサイズ画像のうち、特定のリサイズ画像を他のリサイズ画像に比較し高い確率で表示させる、ことを特徴とする画像表示システムを提供するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ネットワークを介してサーバー上に蓄積された画像を効率よく、しかもユーザーの興味を引くように表示させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の各実施形態に共通する画像表示システムのネットワーク系の構成を示すブロック図である。
【図2】各実施形態に共通する画像サービスサイトを実現するサーバーの概略構成を示すブロック図である。
【図3】ユーザーIDの属性情報を示す図である。
【図4】画像IDの属性情報を示す図である。
【図5】各実施形態に共通する端末とサーバー間のデータのやり取りを示すための工程図である。
【図6】サーバーにおける絵画変換処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】各実施形態に共通する端末がサーバーにおける画像のダウンロードに関する動作を説明するための図である。
【図8】第1の実施形態でサーバーが多数の作品を一覧表示する際の画面表示処理を示すフローチャートである。
【図9】同画面表示処理の他の例を示すフローチャートである。
【図10】同画面表示処理における画像マッピング処理を示すフローチャートである。
【図11】同画面表示処理におけるページ表示処理を示すフローチャートである。
【図12】同ページ表示処理における表示領域枠設定処理を示すフローチャートである。
【図13】画像の価値に応じたサイズの違いを示す説明図である。
【図14】仮想空間に配置された作品と表示領域枠との関係を示す概念図である。
【図15】サーバーが多数の作品を一覧表示しているときの表示画面の変化を示す図である。
【図16】第2の実施形態でサーバーが多数の作品を一覧表示する際の画面表示処理示すフローチャートである。
【図17】同画面表示処理の他の例を示すフローチャートである。
【図18】同画面表示処理における表示対象抽出処理を示すフローチャートである。
【図19】同画面表示処理におけるページ配置処理を示すフローチャートである。
【図20】表示対象抽出処理の内容を示す説明図である。
【図21】サーバーが多数の作品を一覧表示しているときの表示画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
(実施形態1)
図1は、各実施形態に共通する、本発明を適用した画像表示システムのネットワーク系の構成を示すブロック図である。10はSNS機能を持った画像サービスサイトであり、インターネット500を介して複数の端末1−1、1−2、1−3・・・と接続される。端末は通常のパーソナルコンピュータでよい。
【0018】
画像サービスサイト10は、端末1−1、1−2、1−3・・・を介してユーザーからアップロードされた画像データ(主としてデジタルカメラにより撮影された写真の画像データ)の保存や、アップロードされた画像データの絵画調画像への変換を行うとともに、アップロードされた画像や、変換後の絵画調画像を他のユーザーに閲覧させたりする。
【0019】
図2は画像サービスサイト10を実現するサーバー11の構成の要部を示すブロック図である。サーバー11には、会員エリア100、共通エリア200、制御エリア300が設けられている。
【0020】
会員エリア100は、登録会員毎に設けられるエリアで、会員を識別するためのユーザーID102と、それに対応してユーザー毎の各種属性情報104を有する。
【0021】
属性情報104は、図3に示すように、氏名、ハンドルネーム、性別、年齢、地域、会員種別その他のユーザー固有の情報である。会員種別には無料登録しただけの無料会員、有料登録した有料会員、特別な会費(例えば年会費等)を払ったプレミアム会員がある。
【0022】
また、106はユーザーによりアップロードされた写真の画像データが記憶されるアップロード画像エリア、108は画像サービスサイト10において絵画変換した絵画調画像(作品)が記憶される作品バッファエリア、110は他のユーザーの作品をダウンロードして記憶するダウンロード作品バッファエリアである。
【0023】
共通エリア200は、ユーザー全体に共通して設けられるエリアで、ユーザーがアップロードした画像を絵画調に変換した多数の作品が記憶される作品エリア202を含む。
【0024】
作品エリア202に記憶される各作品には、その作品を識別する画像ID204と、その作品の属性情報206が画像データ208とともに記憶される。
【0025】
属性情報206は、図4に示すように、その作品の投稿者を示すユーザーID、作成日付または投稿日付等の日付情報、画像データのサイズ、画調の種類等の画像種別情報、その作品が閲覧された回数を示すアクセス数情報、その作品がダウンロードされた回数を示すダウンロード数情報、その作品の評価を示すポイント情報その他の作品特有の情報である。ユーザーIDにより、作品の作者が分かり、作者が有料会員かプレミアム会員かを識別することができる。
【0026】
制御エリア300は、絵画変換処理部302、パラメータテーブル304、表示制御部308、評価制御部310、会員管理部312の各部を含んでいる。
【0027】
絵画変換処理部302は、作品バッファエリア108に記憶された画像データを絵画調画像データに変換する絵画変換処理を行う。パラメータテーブル304は、絵画変換処理部302が絵画変換処理に際して参照する絵画変換のためのパラメータを記憶する。表示制御部308は、作品を画面上に表示させる制御プログラムを記憶する。
【0028】
評価制御部310は、会員エリア100の作品バッファエリア108に記憶されている作品に、アクセス回数等に応じた評価を行い、作品毎にポイントを付与する。会員管理部312は、ユーザーIDにより会員を管理し、無料会員、有料会員、プレミアム会員別のサービスを制御する。この会員管理部312は画像サービスサイト10のSNS機能についても司っている。
【0029】
また、サーバー11には、CPU20と表示バッファ30とが設けられている。CPU20は、サーバー11全体(上述した各部)を制御するとともに、インターネット上で多数の作品を一覧表示させるために必要な各種の処理を行う。また、CPU20は高度なグラフィック処理をするためのグラフィックアクセラレータ22を備えている。グラフィックアクセラレータとしては例えばNVIDIA GeForce(登録商標)シリーズやATi RADEON(登録商標)シリーズ等を採用することができる。
【0030】
表示バッファ30は、フレームバッファとも言い、CPU20が多数の作品を一覧表示させる際に、表示用の画像を展開するための作業用メモリである。
【0031】
以下、本実施形態の画像表示システムの具体的な動作についてフローチャートを参照しながら説明する。
【0032】
まず、図5を参照して、端末1−1、1−2、1−3、・・・と画像サービスサイト10のサーバー11との間で画像のアップロード、表示、閲覧、ダウンロードが行われる際の工程を説明する。
【0033】
ユーザーが会員(無料会員、有料会員、又はプレミアム会員)である場合、ユーザーは自己の端末1から画像サービスサイト10にアクセスする(ステップSB1)。サーバー11はユーザーのログインによりユーザーIDを認証し(ステップSC1)、会員であることが確認されるとその会員のページを送信し会員からみられるようになる(ステップSC2)。
【0034】
会員は自分のページが開かれると、画像のアップロードを行う(ステップSB2)。アップロードされた画像はサーバーの会員エリア100のアップロード画像エリア106に格納される。会員がこの画像の絵画変換を要求すると(ステップSB3)、サーバー11において絵画変換処理が行われ(ステップSC3)、変換された画像、すなわち作品は作品バッファエリア108に格納される。
【0035】
会員は、変換後の作品をこのまま個人で楽しんでもよいが、他のユーザーに公開したい場合は投稿する(ステップSB4)。投稿された作品は会員エリア100の作品バッファエリア108から共通エリア200の作品エリア202へ転送され格納される。なお、作品エリア202内の作品には図4で説明したような属性情報206も付加される。
【0036】
作品エリア202内の作品は、サーバー11が必要に応じて一覧表示を行う(ステップSC4)。なお、サーバー11は、一覧表示に際して作品エリア202内の作品を適宜リサイズする。すなわち通常は作品エリア202内の作品のサイズが一覧表示用の画像サイズよりも大きいため作品を縮小し、また、作品エリア202内の作品のサイズが一覧表示用の画像サイズよりも小さい場合には作品を拡大する。
【0037】
また、会員は、閲覧を要求することにより(ステップSB5)、一覧表示されている任意の作品を実際のサイズで閲覧することができる。閲覧要求があるとサーバー11は、要求された作品を実際のサイズで表示するとともに(ステップSC5)、閲覧要求があった作品にポイントを加算する(ステップSC6)。
【0038】
また、会員は閲覧した作品が気に入ったことを示すGOODボタンを押したり、感想等のコメントを書き込んだりすることができる(ステップSB6)。サーバーは、GOODボタンが押されたり、感想等のコメントが書き込まれたりすると、閲覧された作品の属性情報のポイントを加算する(ステップSC6)。これによりその作品の評価が上がる。コメント書き込みの方がGOODボタンよりポイント数は高いものとする。
【0039】
また、会員は閲覧した作品のダウンロードを要求することができる(ステップSB7)。サーバー11は、会員からダウンロード要求があると、必要に応じてダウンロードを許可し(ステップSC7)、ダウンロードが許可された場合にのみ、会員は閲覧した作品をダウンロードすることができる(ステップSB8)。ダウンロードした作品は、会員エリア100のダウンロード作品バッファ110に格納される。
【0040】
また、サーバー11は、ダウンロード要求があった場合にも、その作品に対してポイントを加算する(ステップSC8)。
【0041】
一方、会員以外の他のユーザー、すなわち任意のユーザーは、画像サービスサイト10に適宜アクセスすることによって(ステップSA1)、共通エリア200の作品エリア202に格納されている作品を一覧表示した状態で閲覧することができる。さらに、任意のユーザーも、閲覧を要求することにより(ステップSA2)、一覧表示されている任意の作品を実際のサイズで閲覧することができる。
【0042】
そして、任意のユーザーが閲覧した作品が気に入ってGOODボタンを押すと(ステップSA3)と、その場合にも、サーバー11が、閲覧された作品に対してポイントを加算する(ステップSC6)。
【0043】
次に、サーバー11が、アップロードされた画像データを絵画調画像へ変換する際の絵画変換処理技術について説明する。
【0044】
絵画変換とは、写真等の画像を構成する各画素を所定のパラメータ(絵画変換パラメータ)に従って変換し、油絵調、水彩画調、パステル調、色鉛筆画調、クレヨン画調、イラスト画調、点描画調、エアブラシ、シルクスクリーン調、刺繍絵調、コラージュ(糊付け)調等、いわゆる絵画調に変換する画像処理技術である。
【0045】
基本的にフォトレタッチソフト等で知られている各種エフェクト処理のパラメータを自動的に調整・組み合わせて絵画調に見えるように変換する。
【0046】
エフェクト処理としては、例えば画像にテクスチャをマッピングし、特殊な質感を与えるテクスチャ処理、画像を輪郭部・細かい模様などのテクスチャ部・平坦部に分類し、それぞれに適宜処理を施すことで、質感と解像感を高める解像度処理がある。また、エフェクト処理には、色を色相(Hue)、彩度(Saturation)、明度(Value)の3要素に分類して調整するHSV処理、画像のR(赤)G(緑)B(青)各色の度合いを調整するRGB処理、R→G→Bの方向に交換するRGB交換処理がある。また、エフェクト処理には、ラプラシアンフィルタと呼ばれるフィルタをかけるエッジ抽出処理、メディアンフィルタと呼ばれるフィルタをかける中間濃度抽出処理がある。また、エフェクト処理には、隣接する画素のRGBのヒストグラムを抽出し、それぞれ最小/中間/最大の濃度を抽出した場合の処理を行う濃度抽出処理、画像の一番暗い部分を黒、一番明るい部分を白とし、間のヒストグラムを適宜分布させ、コントラスト修正を行ったり、画像のヒストグラムを引き伸ばしたりするイコライズ処理、明るい部分と暗い部分を維持して中間的な明るさを調節するガンマ補正処理、画像の暗い領域を明るくしたり、明るい領域を暗くしたりするシャドー処理がある。また、エフェクト処理には、各ピクセルのRGB値が、しきい値以上の明るさの時に、そのRGB値を反転するソラリゼーション処理、ランダムにドットを描画し、ノイズを発生させ、ノイズの量や色を調整するノイズ付加処理、などがある。
【0047】
また、エフェクト処理には、HDR(High Dynamic Range)と呼ばれる通常の写真では表現できない広いダイナミックレンジの写真を、トーンマッピングにより狭いダイナミックレンジ幅内に入れ込むことで露出過多の白飛びや露出不足の黒つぶれを補正して表現力を増大するエフェクト処理もある。このエフェクト処理を応用して写真を人の脳が受けた記憶や印象に近づけ、芸術的な表現を加味した新しい写真表現を実現した画像を得ることもできる。
【0048】
すなわち、絵画変換処理は原理的にはエフェクト処理の一種であり、絵画変換アルゴリズムはエフェクト処理とパラメータを適宜組み合わせて各種絵画調を作り出すものであり、その変換アルゴリズムがプログラミングしてあるものである。
【0049】
その変換アルゴリズムの中に、原画像の画素を変換するための前記パラメータのセット(組)であるパラメータ群Pが予め用意されている。画調の種類が12種類あるとすると、パラメータ群P(1)〜P(12)と表す。パラメータの決め方により変換された画像の画調も変わってくる。油絵調に変換するためのパラメータ群をP(1)とし、P(1)の中に油絵調に見えるように画像を変換するためのエフェクト処理に必要なパラメータがm個あるとすると、パラメータP1〜Pmと表す。従って、パラメータ群P(1)は、複数のパラメータP1〜Pmを含んでいる。
【0050】
以上詳述した絵画変換アルゴリズムはサーバー11の制御エリア300の絵画変換処理部302に記憶されており、パラメータ群は同じく制御エリア300のパラメータテーブル304に記憶されている。
【0051】
図6は、サーバー11の絵画変換処理部302における絵画変換処理を行うフローチャートである。図6に示したように、絵画変換処理部302は、まず前処理を行う(ステップSC101)。ここは画調の種類にかかわらず共通して実行される処理である。上述したようなエフェクト処理は各画素に対して行うため、画像データはビットマップ形式である必要がある。そこで、通常はJPEG形式で表現されている画像データをビットマップ形式に変換する。
【0052】
続いて、絵画変換処理部302は、ユーザーに、油絵調、水彩画調、パステル調、色鉛筆画調、・・・等の中から希望する画調を選択させる(ステップSC102)。
【0053】
絵画変換処理部302は、画調が選択されると、それぞれの画調変換アルゴリズムのフローへ移る。例えば油絵調変換であればステップSC103へ、水彩画調変換であればステップSC105へ進む。それ以外であればその他の画調変換アルゴリズムのフローへと進む(ステップSC107)。なお、絵画変換処理部302は、各アルゴリズムを実行する際、制御エリア300のパラメータテーブル304を参照する(ステップSC104、SC106)。
【0054】
ステップSC103,SC105,SC107の処理に際して絵画変換処理部302は、一覧表示されている表示画面サイズの画像データを対象として絵画変換し、ユーザーの端末1から決定が指示されれば(ステップSC108:YES)、本画像の絵画変換へと進み(ステップSC109)、他の画調でやり直すことが指示されれば(ステップSC108:NO)、ステップSC102へ戻る。
【0055】
ステップSC109の本画像の絵画変換に際して絵画変換処理部302は、ステップSC108で決定した画調変換アルゴリズムでパラメータテーブルを参照しながら(ステップSC110)本画像に対し画調変換処理を行う。なお、同じ画調であっても画像サイズが異なると適切なパラメータは異なってくるので、ステップSC109で使用するパラメータテーブルは、ステップSC103、若しくはステップSC105で取得したパラメータとは別のものとなる。
【0056】
しかる後、絵画変換処理部302は、画変換後の本画像を再びJPEG形式に変換する後処理を行う(ステップSC111)。
【0057】
次に、ユーザーが任意の作品をダウンロードする場合におけるサーバー11の動作について説明する。なお、作品をダウンロードするには会員登録が必要である。
【0058】
図7は、サーバー11におけるダウンロードに関する処理を示したフローチャートである。なお、図7の処理は、サーバー11のCPU20、評価制御部310、及び会員管理部312によって行われる。
【0059】
サーバー11においては、会員によってダウンロードを希望する作品が指定されると(ステップSC201)、会員管理部312によりそのユーザーが有料会員(ここでは、通常の有料会員とプレミアム会員である。)か、または無料会員かを判断し(ステップSC202)、有料会員であれば、直ちに後述するステップSC207へ進む。
【0060】
一方、無料会員の場合は、該当作品の属性情報206からその作品の評価に相当するポイントを読み出し(ステップSC203)、併せてダウンロードしようとしている会員の属性情報から保持しているポイントを読み出す(ステップSC204)。
【0061】
次に、作品のポイント(価格に相当)と会員の保有しているポイントの差額から支払ポイントを算出し(ステップSC205)、それを充足していればステップSC207へ進むが、不足している場合はその作品はダウンロードできないため、ステップSC201へ戻り、他の作品をユーザーに選択させる。
【0062】
そして、サーバー11においては、CPU20がユーザーに指定された作品を、その作品の作者である他のユーザーの作品バッファエリア108から読み出し(ステップSC207)、評価制御部310が当該作品の作者、及び作品に対してポイントをそれぞれ加算する(ステップSC208)。つまり会員(無料会員、通常の有料会員、プレミアム会員)においては、自分の作品をたくさんダウンロードされるほど作品の評価が上がり、作者である会員のユーザーIDの属性情報のポイントエリアにもポイントが加算されて会員の保有ポイント数が上がる仕組みとなっている。
【0063】
しかる後、サーバー11においては、CPU20が、ステップSC207で読み出した作品を、ダウンロードを要求したユーザーのダウンロード作品バッファ110に格納するタウンロード処理を行う(ステップSC209)。
【0064】
次に、サーバー11が、インターネット上で多数の作品を一覧表示した後、任意のユーザーからの閲覧要求によって任意の作品(本画像)を表示する場合の具体的な動作について説明する。
【0065】
図8は、その場合にCPU20によって実行される作品の表示に関する画面表示処理を示すフローチャートである。
【0066】
画面表示処理に際してCPU20は、画像マッピング処理(ステップSC301)と、ページ表示処理とを実行する(ステップSC302)。係る画像マッピング処理と、ページ表示処理とが、図5に示した工程中の一覧表示処理(SC4)であり、画像サービスサイト10にアクセスしているユーザーの端末1の画面上に、多数の作品を一覧表示させるための処理である。
【0067】
まず、ステップSC301の画像マッピング処理について説明する。概略を先に説明すると、画像マッピング処理は、サーバー11に多数投稿され作品エリア202に記憶されている多数の作品を実際に一覧表示する前に、表示候補とすべき作品群の画像データを表示バッファ30内の仮想空間に予め配置する処理である。図14は、画像マッピング処理によって表示候補となる作品群が仮想空間に配置された状態を示した概念図である。
【0068】
以下、図10に示したフローチャートに従い画像マッピング処理の内容を詳述する。画像マッピング処理においてCPU20は、サーバー11に多数投稿され作品エリア202に記憶されている多数の作品の画像データ(JPEGデータ)から、表示候補とすべき作品の画像データを新着順に読み込む(ステップSC401)。なお、作品の画像データを読み込む順序は任意であり、新着順に限らずランダムに読み込んでもよい。
【0069】
次に、CPU20は、画像データを読み込んだ作品の価値を確認する(ステップSC402)。作品の価値とは、各々の作品に付随する属性情報の1つのであるポイント数や、アクセス数、ダウンロード数、各々の作品の作者の会員種別等、作品の重みづけをする情報の総称のことをいう。
【0070】
本実施形態においては、各作品のポイント数に、会員種別に応じた倍率を乗じた後のポイント数を各作品の価値とする。その際、会員種別に応じた倍率は、例えば作品の作者が無料会員であれば1倍とし、通常の有料会員であれば2倍とし、プレミアム会員であれば3倍とする。
【0071】
引き続き、CPU20は、確認した価値に応じて作品の表示サイズを決定する(ステップSC403)。すなわち多数の投稿作品は図13(A)に示すようにサーバー11の共通エリア200にJPEG形式で記憶されており、また、表示対象となる作品の大きさは一定とは限らない。ステップSC403においてCPU20は、上記のような表示対象となる作品について表示サイズを作品の価値に応じて決定する。
【0072】
係る表示サイズの決定に際してCPU20は、価値が高い作品ほど、その表示サイズを相対的に大きくする。具体的には、例えば基準となる最小の表示サイズと、最大の表示サイズとを予め決めておく。そして、作品の価値に比例する倍率を所定の計算式で求め、その倍率を最小の表示サイズに乗じることによって、作品の価値に応じた表示サイズを計算する。そして、計算した表示サイズが最大の表示サイズ以下であれば、それを作品の表示サイズとして決定し、計算した表示サイズが最大の表示サイズを超える場合には、最大の表示サイズを作品の表示サイズとして決定する。
【0073】
次に、CPU20は、ステップSC401で読み込んだ画像データを、表示バッファ30内に上記のように決定した表示サイズのビットマップデータとして展開する(ステップSC404)。図13(B)は、図13(A)に示した作品A,B,C,D,Eにおいて、作品Dの価値が最大で、作品Bの価値が次に高く、作品A,C,Eの価値が同一で、かつ最低である場合に、ビットマップ化後の作品の表示サイズの違いを例示した図である。
【0074】
引き続き、CPU20は、ビットマップ化後の画像データを、表示バッファ30の仮想空間に設定した領域であって、ステップSC402で確認した作品の価値レベルに応じた特定の配置領域に配置する(ステップSC405)。
【0075】
ここで、特定の配置領域とは、仮想空間に予め設定した多重構造をなす複数の配置領域のいずれかである。本実施形態において複数の配置領域は、図14に示したように3重構造であり、中央に位置する楕円形状の第1の配置領域R1と、その外周側の一定幅を有する第2の配置領域R2と、その外周側の一定幅を有する第3の配置領域R3である。なお、第1の配置領域R1の中心、すなわち全ての配置領域R1,R2,R3の中心は仮想空間の中心と一致している。
【0076】
また、作品の価値レベルとは、作品の価値を、配置領域の数に等い段階数でレベル分けした場合に該当する各々のレベルであり、本実施形態では上位、中位、下位の3つのレベルである。
【0077】
そして、ステップSC405においてCPU20は、価値レベルが上位レベルである作品の画像データを第1の配置領域R1に配置し、価値レベルが中位レベルである作品の画像データを第2の配置領域R2に配置し、価値レベルが下位レベルである作品の画像データを第3の配置領域R3に配置する。
【0078】
引き続き、CPU20は、全ての配置領域R1,R2,R3に、新たな作品の画像データを配置するだけのスペースがある間は(ステップSC406:YES)、ステップSC401〜SC405の処理を繰り返すことにより、多数の作品の画像データを各配置領域R1,R2,R3に配置する。
【0079】
そして、CPU20は、全ての配置領域R1,R2,R3において配置スペースがなくなった時点で(ステップSC406:NO)、画像マッピング処理を終了する。なお、この時点で第1〜第3の配置領域R1,R2,R3に配置された全ての作品群が表示候補となる。また、表示候補となった作品群は、後述するようにユーザーからページ更新が指示されなければ、表示候補の状態を維持される。
【0080】
次に、上述した画像マッピング処理に続いてCPU20が実行するステップSC302のページ表示処理について説明する。概略を先に説明すると、ページ表示処理は、図14に示したように上記の仮想空間に表示領域枠ZZを設定し、表示領域枠ZZに該当する領域(以下、表示対象領域という。)に配置された複数の作品を実際に一覧表示する処理である。
【0081】
また、CPU20は、ページ表示処理を繰り返し実行することにより、その間に表示領域枠ZZの位置をランダムに移動させ、それによって一覧表示する複数の作品を図15(A)〜図15(C)に示したように自動的に切り替える。つまり表示対象領域が、いずれかの処理タイミングで、例えば図14に示した第1の領域Z1にあるときには、図15(A)に示したように作品A42,A29,A46,A39が画面上に表示される。また、表示対象領域が図14に示した第2の領域Z2にあるときには、図15(B)に示したように作品A8,A45,A24,A16,A37が画面上に表示される。さらに、表示対象領域が図14に示した第3の領域Z3にあるときには、図15(C)に示したように作品A10,A25,A35,A41が画面上に表示される。
【0082】
なお、図14、図15(A)〜図15(C)は、仮想空間と多数の作品群との関係を便宜的に示したものであり、言うまでもなく、各図における作品群の数が実際の数とは異なる。
【0083】
以下、図11に示したフローチャートに従いページ表示処理の内容を詳述する。ページ表示処理においてCPU20は、まず今回の処理タイミングが初回のページ表示タイミングであるか否かを確認する(ステップSC501)。ここで、初回のページ表示タイミングとは、画像マッピング処理が行われた直後の処理タイミングであって、任意のユーザーに対して最初に多数の作品を一覧表示するタイミング、又はユーザーから後述するページ更新が指示された直後の処理タイミングである。
【0084】
CPU20は、今回の処理タイミングが初回のページ表示タイミングである場合には(ステップSC501:YES)、図14に示したように、第1の配置領域R1の中心位置に表示領域枠ZZを設定する(ステップSC502)。
【0085】
表示領域枠ZZのサイズは固定であり、本実施形態においては、それが第1の配置領域R1の中心位置に設定されているとき、第1の配置領域R1に配置されている複数の作品を包含するサイズである。
【0086】
しかる後、CPU20は、仮想空間において表示領域枠ZZに対応する表示対象領域に配置されている複数の作品を表示し(ステップSC508)、ページ表示をいったん終了する。
【0087】
また、CPU20は、今回の処理タイミングが初回のページ表示タイミングではなく、既に複数の作品を表示しているときには(ステップSC501:NO)、まず、前回の処理タイミングから、予め決められている1回分の表示時間(例えば数秒間)が経過しているか否かを確認する(ステップSC503)。そして、表示時間が経過していなければ(ステップSC503:NO)、直ちにページ表示処理を終了する。これにより、任意の処理タイミングで表示された複数の作品は一定時間だけ表示状態を維持される。
【0088】
一方、CPU20は、前回の処理タイミングから1回分の表示時間を経過していたときには(ステップSC503:YES)、制御カウンタのカウント値(N)をインクリメントし(ステップSC504)、表示領域枠設定処理を行う(ステップSC505)。なお、制御カウンタのカウント値(N)はCPU20のワークメモリに記憶される。
【0089】
図12は、表示領域枠設定処理の内容を示したフローチャートである。表示領域枠設定処理は、前述した表示領域枠ZZ(図14参照)の設定位置をランダムに移動する処理である。
【0090】
表示領域枠設定処理においてCPU20は、制御カウンタのカウント値(N)に応じて生成する数値の範囲を変えて乱数α,βをランダムに生成する。この乱数α,βは、仮想空間の中心を原点とするxy座標空間の任意の座標位置(x,y)を決めるために使用される値である。具体的には、原点から任意の座標位置(x,y)までのxy方向の距離を表す値であり、乱数αはx軸方向の距離、乱数βはy軸方向の距離である。
【0091】
CPU20はカウント値(N)が「1」であれば(ステップSC601:YES)、仮想空間での第1の配置領域R1の長軸の長さ(x軸方向の外径)をR1(a)、短軸の長さ(y軸方向の外径)をR1(b)とし、下記の範囲内の乱数α,βを生成する(ステップSC602)。
−R1(a)/2 ≦ α ≧ R1(a)/2
−R1(b)/2 ≦ β ≧ R1(b)/2
【0092】
また、CPU20はカウント値が「2」であれば(ステップSC603:YES)、楕円形状である仮想空間での第2の配置領域R2の長軸の長さをR2(a)、短軸の長さをR2(b)とし、下記の範囲内の乱数α,βを生成する(ステップSC604)。
−R2(a)/2 ≦ α ≧ R2(a)/2
−R2(b)/2 ≦ β ≧ R2(b)/2
【0093】
また、CPU20はカウント値が「3」であれば(ステップSC603:NO)、仮想空間での第3の配置領域R3の長軸の長さをR3(a)、短軸の長さをR3(b)とし、下記の範囲内の乱数α,βを生成する
−R3(a)/2 ≦ α ≧ R3(a)/2
−R3(b)/2 ≦ β ≧ R3(b)/2
【0094】
そして、CPU20はカウント値(N)に応じた範囲内の乱数α,βを、原点からのxy方向への距離とし、下記の式
x = 0+α
y = 0+β
によって、仮想空間における任意の座標位置(x,y)を取得する(ステップSC606)。
【0095】
つまり、CPU20は、制御カウンタのカウント値(N)が「1」であれば、第1の配置領域R1に外接する長方形領域内の任意の座標位置を取得し、制御カウンタのカウント値(N)が「2」であれば、第2の配置領域R2に外接する長方形領域内の任意の座標位置を取得し、さらに、制御カウンタのカウント値(N)が「3」であれば、第3の配置領域R3に外接する長方形領域内の任意の座標位置を取得する。
【0096】
しかる後、CPU20は、仮想空間における表示領域枠ZZを、その中心がステップSC606で取得した座標位置(x,y)となる位置に移動する(ステップSC607)。つまり異なる3つの領域のうちでカウント値(N)に応じた特定の領域を移動先の候補として、表示領域枠ZZを任意の位置にランダムに移動する。
【0097】
そして、表示領域枠ZZを移動した後、図11に示した処理に戻ると、CPU20は、図11に示したように、現在の制御カウンタのカウント値(N)が「3」に達しているか否かを確認する(ステップSC506)。CPU20は、カウント値(N)が「3」に達していなければ(ステップSC506:NO)、直ちに表示領域枠ZZに応じた表示対象領域に配置されている複数の作品を表示する(ステップSC508)。すなわち図15(A)〜図15(C)に示したような複数の作品を一覧表示する。
【0098】
また、CPU20は、カウント値(N)が「3」に達していたときには(ステップSC506:YES)、カウント値(N)をゼロリセットしてから(ステップSC507)、表示領域枠ZZに応じた表示対象領域に配置されている複数の作品を表示する(ステップSC508)。以後、図8に示した処理に戻る。
【0099】
これにより画面表示処理においては、ページ表示処理が行われる毎に表示領域枠ZZがランダムに移動し、それにより画面上に一覧表示される作品群がランダムに変化する。
【0100】
また、ページ表示処理においては、処理タイミングが到来する毎に、制御カウンタのカウント値(N)が「1」と「3」の間で循環して変化するとともに、表示領域枠ZZが、前述した異なる3つの領域のうちでカウント値(N)に応じた特定の領域を移動先の候補としてランダムに移動される。
【0101】
ここで前述した3つの領域は、第1の配置領域R1に外接する長方形領域と、第2の配置領域R2に外接する長方形領域、第3の配置領域R3に外接する長方形領域である。そのため、ページ表示処理が繰り返し行われる間には、第1の配置領域R1に配置された作品群については毎回表示候補となるが、第2の配置領域R2に配置された作品群については、そのほとんどが3回に2回の割合でのみ表示候補となり、第3の配置領域R3に配置された作品群については、そのほとんどが3回に1回の割合でのみ表示候補となる。
【0102】
つまり、ページ表示処理において実際に表示される確率は、第1の配置領域R1に配置された作品群が最も高く、第2の配置領域R2に配置された作品群が次に高く、第3の配置領域R3に配置された作品群が最も低くなる。
【0103】
以上説明した画像マッピング処理と、ページ表示処理とが、図5に示した工程中の一覧表示処理(SC4)であり、画像サービスサイト10にアクセスしているユーザーの端末1の画面上に多数の作品を一覧表示させるための処理である。
【0104】
これ以後、図8に示したようにCPU20は、ページ表示処理を繰り返すことにより、仮想空間に予め配置した多数の表示候補の中から、任意の位置に配置されている選択的に表示し、それによって一覧表示している複数の作品を図15(A)〜図15(C)に示したように自動的に、かつランダムに切り替える。
【0105】
また、CPU20は、ページ表示処理によって複数の作品を一覧表示している間に、ユーザーからページ更新が指示されると(ステップSC303:YES)、表示バッファ30をいったん初期化して(ステップSC308)、再び画像マッピング処理を行う。つまり直前まで仮想空間に表示候補として配置していた全作品を、それらとは異なる新たな作品に変更する。しかる後、ページ表示処理を再び実行し、新たな作品群の中から複数の作品を選択的に一覧表示する。
【0106】
また、ページ表示処理によって複数の作品を一覧表示している間には、ユーザーによって表示中のいずれかの作品が選択されると(ステップSC304:YES)、CPU20は、その作品の画像データを作品エリア202から読み出して拡大表示する(ステップSC306)。係る処理は、画像サービスサイト10にアクセスしているユーザーの端末1の画面上に、そのユーザーが選択した作品を実サイズで表示させる処理である。
【0107】
そして、CPU20は、ユーザーから一覧表示の終了が指示されるまでは(ステップSC307:NO)、ステップSC302のページ表示処理を繰り返し実行することにより、一定時間毎に表示作品を自動的に切り替え、一覧表示の終了が指示された時点で(ステップSC307:YES)、画面表示処理を終了する。
【0108】
以上のように本実施形態においては、サーバー11に蓄積された多数の作品(画像)をランダムに変化させて一覧表示するとともに、価値が高い作品ほど一覧表示される確率が高くなるようにした。よって、ネットワークを介してサーバー上に蓄積された画像を効率よく、しかもユーザーの興味を引くように表示させることができる。
【0109】
また、本実施形態においては、作品のポイント数が高いほど作品の価値を高くし、かつ作者が無料会員の作品よりも、作者が有料会員の作品に高い価値を設定し、さらに作者がプレミアム会員の作品により一層高い価値を設定するようにした。したがって、ポイント数が高い作品を相対的にポイント数が低い作品よりも高い確率で優先的に一覧表示し、同時に無料会員の作品に比べ有料会員の作品を高い確率で優先的に一覧表示し、さらに有料会員の作品に比べプレミアム会員の作品を高い確率で優先的に一覧表示することができる。
【0110】
なお、本実施形態においては、各作品の価値を、作品のポイント数と、その作品の作者の会員種別とに基づいて決定するものについて説明したが、各作品の価値は以下のように決定するようにしてもよい。すなわち各作品の価値は、例えば作品のポイント数、アクセス数(閲覧回数)、ダウンロード数のいずれか1つの属性情報や、いずれか複数の属性情報によって決定してもよいし、各作品の作者の会員種別のみによって決定してもよい。また、各作品の作者の会員種別と、ダウンロード数以外の1つの属性情報とによって決定してもよいし、各作品の作者の会員種別と、複数の属性情報とによって決定してもよい。
【0111】
また、本実施形態においては、任意の処理タイミングで表示された複数の作品は一定時間(1回分の表示時間)だけ表示状態を維持されるようにした。つまり、一覧表示されている作品群が、それらが配置されている配置領域に関係なく、つまり作品の価値レベルに関係なく、常に一定時間だけ表示状態を維持されるようにした。
【0112】
しかし、例えば一定時間だけ表示状態を維持される作品群を、上位の価値レベルに属するものだけとしてもよい。また、表示状態を維持する時間を、一覧表示している作品の価値レベル、また価値に応じて変化させてもよい。すなわち上位の価値レベル、又は価値が高い作品ほど、相対的に表示時間を長くしてもよい。
【0113】
さらに、本実施形態においては、表示領域枠ZZを一定時間毎に新たな位置に移動させることによって、一覧表示する作品群を一定時間毎に切り替えるものについて説明したが、以下のようにしてもよい。例えば表示領域枠ZZを任意の方向へ少しずつ移動させ、つまり表示領域枠ZZを仮想空間内でゆらりゆらり漂うように移動させ、その間に表示領域枠ZZ内の作品群を逐次一覧表示することにより、実際に表示される作品群を少しずつ変化させるようにしてもよい。
【0114】
その場合には、表示領域枠ZZの移動可能な範囲を、第1の配置領域R1(又はそれに外接する長方形領域)とするとともに、一定の頻度で第2の配置領域R2(又はそれに外接する長方形領域)に拡げ、さらに、より少ない頻度で第3の配置領域R3(又はそれに外接する長方形領域)に拡げる。つまり、仮想空間において、表示領域枠ZZ(具体的にはその中心又は全体)を、主に相対的に重要度の高い第1の配置領域R1内を漂うように移動させ、ときどきは相対的に重要度の低い第2の配置領域R2まで移動させ、たまには相対的に重要度の最も低い第3の配置領域R3まで移動させる。それにより、一覧表示される確率を、第3の配置領域R3の作品群、第2の配置領域R2の作品群、第1の配置領域R1の作品群の順に高くするようにしてもよい。
【0115】
また、本実施形態においては、画面表示処理に際してCPU20が、サーバー11に多数投稿され作品エリア202に記憶されている全ての作品を表示対象とするものについて説明した。しかし、表示対象とする作品は、特定の画調を有する作品に限定するようにしてもよい。
【0116】
図9は、その場合における画面表示処理の変形例を示した、図8に対応するフローチャートである。表示対象を特定の画調を有する作品に限定する場合には、図9に示したように、CPU20には、任意の画調の作品を対象として複数の作品をランダムに一覧表示している間には、ユーザーから画調変更指示があった場合(ステップSC309:YES)、表示対象とする作品の画調を予め決められている順にいったん切り替えた後(ステップSC310)、表示バッファ30を初期化して(ステップSC308)、前述したページ表示処理を行わせるようにしてもよい。
【0117】
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、サーバー11が多数の作品(画像)を一覧表示する際、それらを第1の実施形態とは異なり、多数の作品を図21に示した状態でページ単位で表示するものである。
【0118】
本実施形態において、各ページの表示面(以下、ページ画面という。)G内における作品の配置形態は、第1の実施形態で説明した仮想空間における作品の配置形態とほぼ同様である。すなわち表示画面には、画面中央に位置する四角形の第1の配置領域R1と、その外周側の一定幅を有する第2の配置領域R2と、その外周側の一定幅を有する第3の配置領域R3が設けられ、各々の作品が、その価値に応じたいずれかの配置領域にそれぞれ配置される。なお、本実施形態においては、第1の配置領域R1のみがページ画面Gに明示される。以下、本実施形態におけるサーバー11の動作について説明する。
【0119】
図16は、本実施形態において、CPU20により実行される作品の表示に関する画面表示処理を示すフローチャートである。画面表示処理に際してCPU20は、表示対象抽出処理(ステップSC701)と、ページ配置処理(ステップSC702)とを行い、しかる後、ページ表示を行うことにより(ステップSC703)、図21に示した状態のページ画面Gを表示する。
【0120】
係るステップSC701〜SC703の処理が、図5に示した工程中の一覧表示処理(SC4)であり、画像サービスサイト10にアクセスしているユーザーの端末1の画面上に、図21に示したような多数の作品を一覧表示させるための処理である。
【0121】
次に、ステップSC701の表示対象抽出処理の内容を、図18に示したフローチャートに従い詳述する。表示対象抽出処理は、サーバー11に多数投稿され作品エリア202に記憶されている多数の作品から、表示対象とする特定の作品群を抽出する処理である。
【0122】
表示対象抽出処理においてCPU20は、前述したページ画面の表示回数が1回目である場合には(ステップSC801:YES)、以下の処理を行う。
【0123】
まず、CPU20は、作品エリア202に記憶されている多数の作品のうちで、価値レベルが上位に属する作品のみを対象として、表示対象とする作品を規定数だけランダムに抽出し、抽出した作品の画像IDを記憶した、価値レベルが上位の表示対象のみを示す表示対象リストを生成する(ステップSC802)。
【0124】
ここで、本実施形態における作品の価値レベルは、第1の実施形態と同様、作品の価値を、配置領域の数に等しい段階数でレベル分けした場合レベルであり上位、中位、下位の3つのレベルである。また、上記の規定数は、前述した第1の配置領域R1(図21参照)に配置可能な数であり予め決められている数である。
【0125】
なお、図示しないがステップSC802においてCPU20は、まず作品エリア202に記憶されている多数の作品から、任意の作品ランダムに抽出し、抽出した作品の価値を確認する。その際における価値の確認手順は第1の実施形態と同様である。そして、CPU20は、確認した価値が上位レベルに属する価値であれば、当該作品を表示対象と決定し、その画像IDを記憶する。そして、係る処理を規定数の画像IDを記憶するまで繰り返すことによって、価値レベルが上位の表示対象のみを示す表示対象リストを生成する。
【0126】
次に、CPU20は、作品エリア202に記憶されている多数の作品において、価値レベルが中位に属する作品のみを対象として、表示対象とする作品を規定数だけランダムに抽出し、抽出した作品の画像IDを記憶した、価値レベルが中位の表示対象のみを示す表示対象リストを、価値レベルが上位の表示対象のみを示す表示対象リストとは別に生成する(ステップSC803)。
【0127】
さらに、CPU20は、作品エリア202に記憶されている多数の作品において、価値レベルが下位に属する作品のみを対象として、表示対象とする作品を規定数だけランダムに抽出し、抽出した作品の画像IDを記憶した、価値レベルが下位の表示対象のみを示す表示対象リストを、価値レベルが上位、又は中位の表示対象のみを示す他の表示対象リストとは別に生成する(ステップSC804)。
【0128】
一方、CPU20は、前述したページ画面の表示回数が2回目以降である場合については(ステップSC801:NO)、上記とは異なり以下の処理を行う。
【0129】
まず、CPU20は、作品エリア202に記憶されている多数の作品において、価値レベルが上位に属する作品のみを対象として、新たに表示対象とする作品を規定数だけランダムに抽出し、価値レベルが上位の表示対象のみを示す表示対象リストを更新する(ステップSC805)。
【0130】
引き続き、CPU20は、ページ画面の表示回数がn×5+1回目である場合にのみ(ステップSC806:YES)、作品エリア202に記憶されている多数の作品において、価値レベルが中位に属する作品のみを対象として、新たに表示対象とする作品を規定数だけランダムに抽出し、価値レベルが中位の表示対象のみを示す表示対象リストを更新する(ステップSC807)。
【0131】
さらに、CPU20は、ページ画面の表示回数がn×10+1回目である場合にのみ(ステップSC808:YES)、作品エリア202に記憶されている多数の作品において、価値レベルが下位に属する作品のみを対象として、新たに表示対象とする作品を規定数だけランダムに抽出し、価値レベルが下位の表示対象のみを示す表示対象リストを更新する(ステップSC809)。
【0132】
つまり、ページ画面の表示回数が2回目以降である表示対象抽出処理においては、CPU20が、価値レベルが上位、中位、下位の表示対象を個別に示す表示対象リストのうち、上位の表示対象のみを示す表示対象リストだけを毎回更新し、中位の表示対象のみを示す表示対象リストについては5回のうち1回のみ更新し、かつ下位の表示対象のみを示す表示対象リストについては10回のうち1回のみ更新する。
【0133】
そして、以上の表示対象抽出処理によって、上位、中位、下位の表示対象を示す表示対象リストを個別に生成、又は更新した後、CPU20は図16の処理に戻り、ステップSC702のページ配置処理を実行する。
【0134】
図19は、ページ配置処理の内容を示すフローチャートである。ページ配置処理においてCPU20は、表示対象抽出処理によって生成、又は更新した上位、中位、下位の各表示対象リストに示されている表示対象の画像データを順に読み込み(ステップSC901)、当該画像データ(作品)の価値に応じた表示サイズを決定する(ステップSC902)。なお、表示サイズを決定する手順については第1の実施形態と同様である。
【0135】
次に、CPU20は、ステップSC901で読み込んだ画像データを、ワークメモリ内に、上記のように決定した表示サイズのビットマップデータとして展開する(ステップSC903)。
【0136】
しかる後、CPU20は、ビットマップ化後の画像データを、表示バッファ30の表示用のメモリ空間における、その当該画像データの価値レベルに応じた配置領域に配置する(ステップSC904)。なお、価値レベルに対応する配置領域は第1の実施形態と同様であり、上位レベルの作品の画像データの配置領域が第1の配置領域R1、中位レベルの作品の画像データの配置領域が第2の配置領域R2、下位レベルの作品の画像データの配置領域が第3の配置領域R3である。
【0137】
その後、CPU20は、上位、中位、下位の各表示対象リストに示されている全ての表示対象の画像データを表示バッファ30の表示用のメモリ空間に配置するまで(ステップSC905:NO)、ステップSC901〜SC904の処理を繰り返す。そして、全ての表示対象の画像データについて配置が完了した時点で、CPU20は、図16の処理に戻り、表示バッファ30の表示用のメモリ空間に配置したデータに基づいて、図21に示したようなページ画面Gを表示する(ステップSC703)。つまりランダムに抽出した作品群を一覧表示する。
【0138】
以後、CPU20は、ランダムに抽出した作品群を一覧表示している間に、ユーザーからページ送りが指示されると(ステップSC704:YES)、ステップSC701へ戻り、表示対象抽出処理とページ配置処理とを繰り返すことにより、表示対象の作品群を切り替えた後、新たに表示対象となった作品群を一覧表示する(ステップSC703)。
【0139】
その際、前述したように、ページ画面の表示回数が2回目以降の表示対象抽出処理においては、価値レベルが上位の表示対象のみを示す表示対象リストだけが毎回更新され、中位の表示対象のみを示す表示対象リストについては5回のうち1回のみ更新され、かつ下位の表示対象のみを示す表示対象リストについては10回のうち1回のみ更新される。
【0140】
つまり、図20に示したように、ユーザーがページ送りを複数回繰り返す間には、上位の価値レベルの作品だけが、新たな表示対象を毎回ランダムに抽出され、中位の価値レベルの作品は、新たな表示対象を5回のうち1回だけの割合でランダムに抽出され、下位の価値レベルの作品は、新たな表示対象を10回のうち1回だけの割合でランダムに抽出される。
【0141】
その結果、ユーザーがページ送りを複数回繰り返す間には、第1の配置領域Z1に表示されている作品群だけが毎回更新される一方、第2の配置領域Z2に表示されている作品群が5回のうち1回だけ更新され、かつ第3の配置領域Z3に表示されている作品群が10回のうち1回だけ更新される。
【0142】
なお、ステップSC705以降の処理については、第1の実施形態で図8に示したステップSC304以降の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0143】
以上のように本実施形態においても、第1の実施形態と同様、サーバー11に蓄積された多数の作品(画像)をランダムに変化させて一覧表示するとともに、価値が高い作品ほど一覧表示される確率が高くなるようにした。よって、ネットワークを介してサーバー上に蓄積された画像を効率よく、しかもユーザーの興味を引くように表示させることができる。
【0144】
また、本実施形態においても、作品のポイント数が高いほど作品の価値を高くし、かつ作者が無料会員の作品よりも、作者が有料会員の作品に高い価値を設定し、さらに作者がプレミアム会員の作品により一層高い価値を設定するようにした。したがって、ポイント数が高い作品を相対的にポイント数が低い作品よりも高い確率で優先的に一覧表示し、同時に無料会員の作品に比べ有料会員の作品を高い確率で優先的に一覧表示し、さらに有料会員の作品に比べプレミアム会員の作品を高い確率で優先的に一覧表示することができる。
【0145】
なお、本実施形態においては、ランダムに一覧表示した作品群を、ユーザーからページ送り指示があったとき更新するようにしたが、一覧表示した作品群は、例えば一定時毎に自動的に行うようにしてもよい。
【0146】
また、本実施形態においても、各作品の価値は、例えば作品のポイント数、アクセス数(閲覧回数)、ダウンロード数のいずれか1つの属性情報や、いずれか複数の属性情報によって決定してもよいし、各作品の作者の会員種別のみによって決定してもよい。また、各作品の作者の会員種別と、ダウンロード数以外の1つの属性情報とによって決定してもよいし、各作品の作者の会員種別と、複数の属性情報とによって決定してもよい。
【0147】
また、本実施形態においても、画面表示処理に際してCPU20が、サーバー11に多数投稿され作品エリア202に記憶されている全ての作品を表示対象とするものについて説明した。しかし、表示対象とする作品は、特定の画調を有する作品に限定するようにしてもよい。
【0148】
図17は、その場合における画面表示処理の変形例を示した、図16に対応するフローチャートである。表示対象を特定の画調を有する作品に限定する場合には、図17に示したように、CPU20には、任意の画調の作品を対象として複数の作品をランダムに一覧表示している間には、ユーザーから画調変更指示があった場合(ステップSC709:YES)、表示対象とする作品の画調を予め決められている順にいったん切り替えた後(ステップSC710)、前述したページ表示処理を行わせるようにしてもよい。
【0149】
(他の実施形態)
ここで、第1及び第2の実施形態においては、本発明をSNS機能を有する画像投稿サイトに適用した場合について説明したが、本発明の実施に際してSNS機能は必須ではない。また、表示対象となる画像はユーザーに投稿された画像に限るわけではなく予め記憶されていた任意の画像であってもよい。
【0150】
以上、本発明のいくつかの実施形態、及びその変形例について説明したが、これらは本発明の作用効果が得られる範囲内であれば適宜変更が可能であり、変更後の実施形態も特許請求の範囲に記載された発明、及びその発明と均等の発明の範囲に含まれる。以下に、本出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[請求項1]
サーバーを含む画像表示システムであって、ネットワークを介して前記サーバーにユーザーの端末から画像をアップロードさせるアップロード手段と、前記アップロードされた画像を記憶する記憶手段と、前記憶手段に記憶されている複数の画像のリサイズ画像をバッファ上に展開する展開手段と、前記バッファ上に展開されたリサイズ画像をユーザーが前記端末で閲覧可能に表示させる表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記バッファ上に展開された表示領域の複数のリサイズ画像を1画面で表示させるとともに、前記表示領域の位置を所定のタイミングでランダムに切り替えて、前記複数のリサイズ画像のうち、特定のリサイズ画像を他のリサイズ画像に比較し高い確率で表示させる、ことを特徴とする画像表示システム。
[請求項2]
前記展開手段は、前記表示領域に複数の領域を設け、当該複数の領域の互いに異なる領域に互いに異なる表示条件に該当するリサイズ画像を展開し、前記表示制御手段は、前記複数の領域のうちで特定の領域に展開されたリサイズ画像を前記特定のリサイズ画像とし、特定の領域以外の他の領域に展開されたリサイズ画像よりも高い確率で前記端末で閲覧可能に表示させることを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
[請求項3]
更に前記アップロードされた画像を画調変換する画調変換を備え、前記記憶手段は前記画調変換により画調変換された画調変換画像を記憶し、前記リサイズ画像は画調変換されていることを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示システム。
[請求項4]
ネットワークを介してサーバーにユーザーの端末から画像をアップロードさせる工程と、アップロードされた画像を記憶する工程と、記憶した複数の画像のリサイズ画像をバッファ上に展開する工程と、前記バッファ上に展開した複数のリサイズ画像をユーザーが前記端末により閲覧可能に1画面で表示させるとともに、表示対象とするリサイズ画像を所定のタイミングでランダムに切り替え、かつ前記複数のリサイズ画像のうち、特定のリサイズ画像を他のリサイズ画像に比較して高い確率で表示させる工程と、を含むことを特徴とする画像表示方法。
[請求項5]
ネットワークを介してサーバーにユーザーの端末から画像をアップロードさせる工程と、アップロードされた画像を記憶する工程と、記憶した複数の画像のリサイズ画像を重要度の異なる複数の領域に分けられたバッファ上の仮想空間に展開する工程と、前記仮想空間内に表示領域を設定し、該表示領域をユーザーが前記端末により閲覧可能に表示させる工程と、前記表示領域の設定に際し、前記表示領域を、前記仮想空間内における相対的に重要度の低い領域よりも相対的に重要度の高い領域により高い確率でランダムに移動させる工程と、を含むことを特徴とする画像表示方法。
[請求項6]
更に前記アップロードされた画像を画調変換する工程を備え、画像を記憶する工程は前記画調変換された画像を記憶し、前記リサイズ画像は画調変換されていることを特徴とする請求項5記載の画像表示方法。
[請求項7]
コンピュータに、請求項4乃至請求項6いずれか記載の前記各工程を実行させるためのプログラム。
[請求項8]
サーバーを含む画像表示システムであって、ネットワークを介して前記サーバーにユーザーの端末から画像をアップロードさせるアップロード手段と、前記アップロードされた画像を記憶する記憶手段と、前記憶手段に記憶されている複数の画像のリサイズ画像を所定のタイミングでランダムに切り替えてバッファ上に展開し、かつ特定のリサイズ画像を他のリサイズ画像よりも高い確率でバッファ上に展開する展開手段と、前記バッファ上に展開されたリサイズ画像をユーザーが前記端末により閲覧可能に1画面で表示させる表示制御手段と、を備えことを特徴とする画像表示システム。
[請求項9]
前記展開手段は、前記バッファ上に複数の領域を設け、当該複数の領域の互いに異なる領域に互いに異なる表示条件に該当するリサイズ画像を展開し、かつ複数の領域のうちの特定の領域に展開するリサイズ画像を前記特定のリサイズ画像として、当該特定のリサイズ画像を他のリサイズ画像よりも高い確率でバッファ上に展開することを特徴とする請求項8記載の画像表示システム。
[請求項10]
ネットワークを介してサーバーにユーザーの端末から画像をアップロードさせる工程と、アップロードされた画像をサーバーに記憶する工程と、サーバーに記憶した複数の画像のリサイズ画像を所定のタイミングでランダムに切り替えてバッファ上に展開し、その際、特定のリサイズ画像を他のリサイズ画像よりも高い確率でバッファ上に展開する工程と、前記バッファ上に展開したリサイズ画像をユーザーが前記端末により閲覧可能に1画面で表示させる工程と、を含むことを特徴とする画像表示方法。
[請求項11]
コンピュータに、請求項10記載の前記各工程を実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0151】
1 端末
10 画像サービスサイト
11 サーバー
20 CPU
22 グラフィックアクセラレータ
30 ワークメモリ
100 会員エリア
102 ユーザーID
104 属性情報
108 作品バッファエリア
200 共通エリア
202 作品エリア
204 画像ID
206 属性情報
208 画像データ
300 制御エリア
302 絵画変換処理部
304 パラメータテーブル
308 表示制御部
310 評価制御部
312 会員管理部
500 インターネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバーを含む画像表示システムであって、
ネットワークを介して前記サーバーにユーザーの端末から画像をアップロードさせるアップロード手段と、
前記アップロードされた画像を記憶する記憶手段と、
前記憶手段に記憶されている複数の画像のリサイズ画像をバッファ上に展開する展開手段と、
前記バッファ上に展開されたリサイズ画像をユーザーが前記端末で閲覧可能に表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記バッファ上に展開された表示領域の複数のリサイズ画像を1画面で表示させるとともに、前記表示領域の位置を所定のタイミングでランダムに切り替えて、前記複数のリサイズ画像のうち、特定のリサイズ画像を他のリサイズ画像に比較し高い確率で表示させる、
ことを特徴とする画像表示システム。
【請求項2】
前記展開手段は、前記表示領域に複数の領域を設け、当該複数の領域の互いに異なる領域に互いに異なる表示条件に該当するリサイズ画像を展開し、
前記表示制御手段は、前記複数の領域のうちで特定の領域に展開されたリサイズ画像を前記特定のリサイズ画像とし、特定の領域以外の他の領域に展開されたリサイズ画像よりも高い確率で前記端末で閲覧可能に表示させる
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
【請求項3】
更に前記アップロードされた画像を画調変換する画調変換を備え、前記記憶手段は前記画調変換により画調変換された画調変換画像を記憶し、前記リサイズ画像は画調変換されていることを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示システム。
【請求項4】
ネットワークを介してサーバーにユーザーの端末から画像をアップロードさせる工程と、
アップロードされた画像を記憶する工程と、
記憶した複数の画像のリサイズ画像をバッファ上に展開する工程と、
前記バッファ上に展開した複数のリサイズ画像をユーザーが前記端末により閲覧可能に1画面で表示させるとともに、表示対象とするリサイズ画像を所定のタイミングでランダムに切り替え、かつ前記複数のリサイズ画像のうち、特定のリサイズ画像を他のリサイズ画像に比較して高い確率で表示させる工程と、
を含むことを特徴とする画像表示方法。
【請求項5】
ネットワークを介してサーバーにユーザーの端末から画像をアップロードさせる工程と、
アップロードされた画像を記憶する工程と、
記憶した複数の画像のリサイズ画像を重要度の異なる複数の領域に分けられたバッファ上の仮想空間に展開する工程と、
前記仮想空間内に表示領域を設定し、該表示領域をユーザーが前記端末により閲覧可能に表示させる工程と、
前記表示領域の設定に際し、前記表示領域を、前記仮想空間内における相対的に重要度の低い領域よりも相対的に重要度の高い領域により高い確率でランダムに移動させる工程と、
を含むことを特徴とする画像表示方法。
【請求項6】
更に前記アップロードされた画像を画調変換する工程を備え、画像を記憶する工程は前記画調変換された画像を記憶し、前記リサイズ画像は画調変換されていることを特徴とする請求項5記載の画像表示方法。
【請求項7】
コンピュータに、請求項4乃至請求項6いずれか記載の前記各工程を実行させるためのプログラム。
【請求項8】
サーバーを含む画像表示システムであって、
ネットワークを介して前記サーバーにユーザーの端末から画像をアップロードさせるアップロード手段と、
前記アップロードされた画像を記憶する記憶手段と、
前記憶手段に記憶されている複数の画像のリサイズ画像を所定のタイミングでランダムに切り替えてバッファ上に展開し、かつ特定のリサイズ画像を他のリサイズ画像よりも高い確率でバッファ上に展開する展開手段と、
前記バッファ上に展開されたリサイズ画像をユーザーが前記端末により閲覧可能に1画面で表示させる表示制御手段と、
を備えことを特徴とする画像表示システム。
【請求項9】
前記展開手段は、前記バッファ上に複数の領域を設け、当該複数の領域の互いに異なる領域に互いに異なる表示条件に該当するリサイズ画像を展開し、かつ複数の領域のうちの特定の領域に展開するリサイズ画像を前記特定のリサイズ画像として、当該特定のリサイズ画像を他のリサイズ画像よりも高い確率でバッファ上に展開する
ことを特徴とする請求項8記載の画像表示システム。
【請求項10】
ネットワークを介してサーバーにユーザーの端末から画像をアップロードさせる工程と、
アップロードされた画像をサーバーに記憶する工程と、
サーバーに記憶した複数の画像のリサイズ画像を所定のタイミングでランダムに切り替えてバッファ上に展開し、その際、特定のリサイズ画像を他のリサイズ画像よりも高い確率でバッファ上に展開する工程と、
前記バッファ上に展開したリサイズ画像をユーザーが前記端末により閲覧可能に1画面で表示させる工程と、
を含むことを特徴とする画像表示方法。
【請求項11】
コンピュータに、請求項10記載の前記各工程を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−25669(P2013−25669A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161842(P2011−161842)
【出願日】平成23年7月25日(2011.7.25)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】