説明

画像表示装置、撮像装置、画像表示制御方法、プログラム

【課題】例えばタッチパネル等の操作入力部より誤入力がなされている場合に該ユーザに対して該状況を認識させることで、誤設定や誤操作等を未然防止する。
【解決手段】画像表示装置は、アイコンを表示する表示部5と、表示部に表示された画像に対する操作入力を行うタッチパネルと、予め所定の動作モードを設定し、上記タッチパネルにより操作入力がなされた場合に誤入力であると判断される禁止エリアを上記動作モードに応じて設定し、操作入力が上記アイコンに対しての操作入力の場合にアイコンに関する所定の制御を行い、上記操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合に上記表示部のアイコンを消去するように制御する制御部1とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば画像や各種設定等に係るアイコンを表示する画像表示装置等に係り、特にタッチパネル等の操作入力部による誤設定や誤操作を未然防止する画像表示装置、撮像装置、画像表示制御方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置では、LCD(Liquid Crystal Display)等の液晶パネルを備えており、撮像画像のみならず、各種設定に係る所定のアイコンをも表示可能となっている。さらに、今日では、タッチパネル等の操作入力手段を備えた撮像装置も存在し、当該タッチパネルの任意位置をタップすることで、所定の操作入力を行うことも可能となっている。この場合には、該撮像装置において液晶パネルとタッチパネルとでタッチスクリーンを構成することになる。
【0003】
このように、例えばタッチパネル等の操作入力部を用いて各種設定を行うことができる装置の場合には、誤操作の問題をいかにして排除するかは重要な問題となる。
【0004】
このような問題に鑑みて、例えば特許文献1では、タッチパネル式の操作ボタンの操作タイミングに対して表示パネルの変位が所定の時間内に生じた場合に、誤操作と判断して動作を無効にすることで、表示パネルの角度調整操作に際して誤って操作ボタンが操作された場合に該操作に基づく動作を無効とし、撮像装置の状態を誤操作前の状態に復帰させる技術が開示されている。同技術によれば、撮像装置本体に傾動可能に設けられた操作ボタン付き表示パネルを傾動操作する際に、誤って操作ボタンを操作した場合でも、それによる誤動作を防止でき、適正な動作状態を確保できる。
【0005】
【特許文献1】特開2005−039582号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述した従来技術では、タッチパネル上に表示された各種のアイコンをタップすることで、所望とする設定を行うことができるものの、ユーザが操作時に無意識のうちにタッチパネルに指がかかっている状態で所望とするアイコンをタップするような場合には、誤設定或いは誤操作を招くおそれがあった。
【0007】
この点、前述した特許文献1に開示された撮像装置に関する技術は、表示パネルの変位との関係で誤操作の有無を判断するものであって、該表示パネルの変位とは無関係にタッチスクリーンへの誤入力を検出し、未然防止するものではない。
【0008】
本発明は、タッチパネル等の操作入力部より誤入力がなされている場合に、該ユーザに対して該状況を認識させることで、誤設定や誤操作等を未然防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点に係る画像表示装置によれば、アイコンを表示する表示部と、表示部に表示された画像に対する操作入力を行うタッチパネルと、予め所定の動作モードを設定し、上記タッチパネルにより操作入力がなされた場合に誤入力であると判断される禁止エリアを上記動作モードに応じて設定し、操作入力が上記アイコンに対しての操作入力の場合にアイコンに関する所定の制御を行い、上記操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合に上記表示部のアイコンを消去するように制御する制御部とを有するようにしたものである。
【0010】
従って、タッチパネルより操作入力がなされたときに、それが禁止エリアからのものである場合には、制御部が、それを誤入力として検出し、表示部のアイコンを消去することで、該誤入力である旨をユーザに対して認知させることになる。
【0011】
尚、上記制御部が、上記表示部のアイコンを消去すると共に、所定の警告表示を表示部に表示するよう制御することとしてもよい。
【0012】
本発明の第2の観点に係る撮像装置によれば、撮像部が被写体像を撮像し画像信号を得て、上記画像信号に基づく撮像画像並びにアイコンを表示する表示部と、上記表示部に表示された画像に対する操作入力を行うタッチパネルと、予め所定の動作モードを設定し、上記タッチパネルにより操作入力がなされた場合に誤入力であると判断される禁止エリアを上記動作モードに応じて設定し、操作入力が上記アイコンに対しての操作入力の場合にアイコンに関する所定の制御を行い、上記操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合に上記表示部のアイコンを消去するように制御する制御部とを有するようにしたものである。
【0013】
従って、タッチパネルより操作入力がなされたときに、それが禁止エリアからのものである場合には、制御部が、それを誤入力として検出し、表示部の撮像装置の各種設定等に係るアイコンを消去することで、該誤入力である旨をユーザに対して認知させる。
【0014】
尚、上記制御部が、上記表示部のアイコンを消去すると共に、所定の警告表示を表示部に表示するよう制御することとしてもよい。
【0015】
本発明の第3の観点に係る画像表示制御方法は、撮像画像並びにアイコンを表示するステップと、
制御部が、予め所定の動作モードを設定し、上記タッチパネルにより操作入力がなされた場合に誤入力であると判断される禁止エリアを上記動作モードに応じて設定し、操作入力が上記アイコンに対しての操作入力の場合にアイコンに関する所定の制御を行い、上記操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合に上記表示部のアイコンを消去するように制御するステップとを有するようにしたものである。
【0016】
従って、タッチパネルより操作入力がなされたときに、それが禁止エリアからのものである場合には、制御部が、それを誤入力として検出し、表示部のアイコンを消去することで、該誤入力である旨をユーザに対して認知させる。
【0017】
本発明の第4の観点に係るプログラムは、コンピュータに、撮像画像並びにアイコンを表示するステップと、制御部が、予め所定の動作モードを設定し、上記タッチパネルにより操作入力がなされた場合に誤入力であると判断される禁止エリアを上記動作モードに応じて設定し、操作入力が上記アイコンに対しての操作入力の場合にアイコンに関する所定の制御を行い、上記操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合に上記表示部のアイコンを消去するように制御するステップを実行させるようにしたものである。
【0018】
従って、プログラムによるソフトウェア処理により、タッチパネルより操作入力がなされたときに、それが禁止エリアからのものである場合には、誤入力として検出し、表示部のアイコンを消去することで、該誤入力である旨をユーザに対して認知させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、例えばタッチパネル等の操作入力部より誤入力がなされている場合に該ユーザに対して該状況を認識させることで、誤設定や誤操作等を未然防止する画像表示装置、撮像装置、画像表示制御方法、プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に実施の形態という)について詳細に説明する。
【0021】
図1には本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置の構成を示し説明する。
【0022】
この図1に示されるように、画像表示装置は、全体の制御を司る制御部1と操作入力部3、記憶部4、表示部5からなる。そして、この制御部1は、記憶部4に格納されている制御プログラム2を読み出し実行することで、禁止エリア設定機能2a、表示制御機能2b、主制御機能2cを奏する。尚、制御部1が、各機能2a乃至2cの機能を奏するとき禁止エリア設定手段、表示制御手段、主制御手段としての役割を果たすことになる。
【0023】
制御部1は、禁止エリア設定機能2aにより、例えば撮影モードに応じて、操作入力部3としてのタッチパネルの全領域の中で所定の禁止エリアを設定することができる。ここで、「禁止エリア」とは、当該エリアにユーザの指が触れるなどして誤入力がなされている場合に、後述する表示制御を実行する所定領域をいう。
【0024】
以下、図2のフローチャートを参照して、以上の設定がなされていることを前提に、第1の実施の形態に係る画像表示装置による特徴的な処理を詳細に説明する。
【0025】
先ず、制御部1は、表示制御機能2bにより所定の操作画面100を表示する(ステップS1)。この操作画面100には、各種操作を指示するための複数のアイコン100aが表示されており、更に該画面100の領域100bに相当するタッチパネルの領域は禁止エリアとして設定されている。続いて、制御部1は、主制御機能2cにより操作入力部3を介して操作入力がなされたか否かを判断する(ステップS2)。
【0026】
このステップS2において、操作入力がなされていないと判断した場合には、制御部1は操作入力がなされるまで待機することになり、一方、操作入力がなされたものと判断した場合には、制御部1は、操作入力部3である例えばタッチパネル等の禁止エリアに指が触れる等して入力がなされているか否かを判断する(ステップS3)。つまり、このステップS3では、制御部1は、操作入力部3であるタッチパネルからの操作入力が、禁止エリアからのものであるか、つまり誤入力であるかを検出することになる。
【0027】
そして、このステップS3において、制御部1は、禁止エリア(画面100の領域100bに相当)に指が触れるなどしてなされた誤入力であると判断した場合には(ステップS3をYesに分岐)、表示制御機能2bにより表示部5の画面のアイコンの表示を消去する(ステップS4)。即ち、この場合においては、図1に示されるように、画面101においては、禁止エリアである領域101bに指が触れて誤入力がなされているのでアイコン表示領域101aのアイコンは全て消去されることになる。
【0028】
続いて、制御部1は、主制御機能2cにより指が離れたか否かを判断する(ステップS5)。そして、制御部1は、誤入力が検出されなくなるまで、つまり、例えばユーザの指が禁止エリアから離れるまで待機し、その後、主制御機能2cにより禁止エリアから指が離れたものと判断すると(ステップS5をYesに分岐)、ステップS1に戻り、上記処理を繰り返すことになる。一方、禁止エリア(領域100b,101bに相当)に指が触れるなどしてなされた誤入力でなければ(ステップS3をNoに分岐)、該入力に基づいて所定の処理を実施し(ステップS6)、一例の処理を終了する。
【0029】
この所定の処理としては、画像サイズ設定の変更、セルフタイマ設定の変更、撮影モード設定の変更、撮影モード設定の変更等、各種のものがある。いかなる処理を行うかについては、選択されたアイコンに基づいて、制御部1が判断する。
【0030】
このように、本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置によれば、操作入力部3としてのタッチパネル等の禁止エリアに指がかかるなどして誤入力がなされている場合にアイコンの表示を消去することで、当該状況をユーザに認識させることができる。
【0031】
尚、上記アイコンの画面表示の消去の後、更に「誤入力がなされている」旨の警告表示を行なうようにしてもよいことは勿論である。
【0032】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0033】
図3には本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置の構成を示し説明する。
【0034】
これは、前述した第1の実施の形態に係る画像表示装置をデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置に適用したものである。以下、詳述する。
【0035】
この図3に示されるように、第1の実施の形態に係る撮像装置には、撮影レンズ、絞り、フォーカスレンズ等を概念上含むレンズ部11が配設されている。そして、このレンズ部11を介して入射する被写体光の光路上には、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子12が配置されている。この撮像素子12の出力は、アナログ信号処理部13、アナログ/ディジタル(A/D; Analog/Digital)変換部14を介してディジタル信号処理部15の入力に接続されている。そして、このディジタル信号処理部15の出力は、液晶パネル17、記録デバイス19の入力に電気的に接続されている。
【0036】
レンズ部11には、それを構成する絞りの調整やフォーカスレンズの移動を行うためのアクチュエータ20が機械的に接続されている。そして、該アクチュエータ20は、その駆動制御を行うためのモータドライバ21に接続されている。
【0037】
さらに、この撮像装置には、全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)23が配設されており、該CPU23は、モータドライバ21、タイミングジェネレータ(TG; Timing Generator)22、操作部24、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)25、プログラムROM(Read Only Memory)26、RAM(Random Access Memory)27、タッチパネル16と接続されている。尚、CPU23がプログラムROM26に格納された制御プログラムを読み出し、実行することで、制御手段、特に禁止エリア設定手段、表示制御手段、主制御手段等として機能する。
【0038】
タッチパネル16と液晶パネル17とでタッチスクリーン18が構成される。
【0039】
記録デバイス19は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)等のディスクやメモリカード等の半導体メモリその他のリムーバブルな記録媒体であり、撮像装置本体に対して着脱自在となっている。EEPROM25は、設定された各種情報その他の電源がオフにされたときも保持すべきデータ等を記憶する為のものである。プログラムROM26は、CPU23が実行するプログラム、該プログラムを実行する上で必要なデータを記憶する為のものである。そして、RAM27は、CPU23が各種処理を実行する際のワークエリアとして必要なプログラムやデータを一時記憶する為のものである。
【0040】
このような構成において、CPU23は、プログラムROM26に記録されているプログラムを実行することにより撮像装置を構成する各部を制御し、タッチパネル16からの信号や、操作部24からの信号に応じて、所定の処理を実行する。操作部24は、ユーザによって操作されるもので、該操作に対応した信号をCPU23に供給する。
【0041】
すなわち、タッチパネル16の任意の位置に指が触れる等して押下されると、つまりユーザにより所定の操作入力がなされると、該タッチパネル16より押下された位置の座標が検出され、当該座標に係る信号がCPU23に送出され、該CPU23は該座標に対応する所定の情報を取得し、該情報に基づいて所定の処理を実行する。
【0042】
レンズ部1を介して被写体光が入射すると、撮像素子12は被写体光を撮像し、光電変換し、アナログの画像信号を出力する。このとき、モータドライバ21は、CPU23の制御に基づきアクチュエータ20を駆動する。この駆動により、レンズ部11は、撮像装置の筐体から露出/収納される。また、この駆動により、レンズ部11を構成する絞りの調整や、レンズ部11を構成するフォーカスレンズの移動が行われる。
【0043】
さらに、タイミングジェネレータ22は、CPU23の制御に基づいて、タイミング信号を撮像素子12に供給する。このタイミング信号により撮像素子12における露出時間等が制御される。撮像素子12は、このタイミングジェネレータ22から供給されるタイミング信号に基づいて動作することにより、レンズ部1を介して入射する被写体からの光を受光して光電変換を行い、受光量に応じた電気信号としてのアナログの画像信号を、アナログ信号処理部13に供給する。アナログ信号処理部13は、CPU23の制御に基づいて、撮像素子12から送出されたアナログの画像信号に対してアナログ信号処理(増幅等)を行い、その結果得られる画像信号を、A/D変換部14に供給する。
【0044】
その後、A/D変換部14は、CPU23の制御に基づいて、アナログ信号処理部13からのアナログの画像信号をA/D変換し、その結果得られるディジタルの画像データをディジタル信号処理部15に供給することになる。ディジタル信号処理部15は、CPU23の制御に基づいてA/D変換部14からのディジタルの画像信号に対し、ノイズ除去処理等のディジタル信号処理を施し、液晶パネル17に供給して表示させる。
【0045】
ディジタル信号処理部15は、A/D変換部14からのディジタルの画像信号を、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式等で圧縮し、その結果、得られる圧縮されたディジタルの画像信号を、記録デバイス19に供給して記録させる。
【0046】
更に、ディジタル信号処理部15は、記録デバイス19に記録された圧縮された画像データを伸張し、その結果得られる画像データを液晶パネル17に供給して表示させる。つまり、ディジタル信号処理部15は、A/D変換部14からの画像データを、液晶パネル17に供給し、これにより液晶パネル11では所謂スルー画が表示される。その他、ディジタル信号処理部15は、CPU23の制御に基づいて、フォーカスの制御に用いるフォーカス枠(AF枠)の画像を生成し、液晶パネル17に供給して表示させる。
【0047】
その後、ユーザが操作部24に概念上含まれるシャッタボタンを押下すると、操作部24からレリーズ信号がCPU23に供給される。このようにして、レリーズ信号がCPU23に供給されると、該CPU23はディジタル信号処理部15を制御し、A/D変換部14からディジタル信号処理部15に供給された画像データを圧縮させ、この圧縮された画像データを記録デバイス19に記録させることになる。
【0048】
この撮像装置は、AF機能を有している。この実施の形態では、撮像素子12によって撮像された画像上にAF枠が設定され、そのAF枠の内部の画像に基づいてフォーカスが制御される。このAF機能では、AF枠を、液晶パネル17に表示された画像上の任意の位置に設定することができるようになっており、さらに、液晶パネル17と一体的に構成されたタッチパネル16に対する操作を実行するだけで、その位置やサイズ等の制御を行うことができるようになっている。AF処理は、CPU23がプログラムROM26のプログラムを読み出して実行することで実現されることになる。
【0049】
そして、特徴的なのは次の点である。即ち、CPU23は、プログラムROM26の制御プログラムを読み出して実行することで、設定されたモードに基づいて禁止エリアを設定し、タッチパネル16より操作入力がなされた場合には、それが禁止エリアに指がかかるなどしてなされた誤入力であるか否かを検出し、誤入力である場合には、画面のアイコン表示領域に表示されているアイコンを消去し、アイコンを介した各種設定を禁止し、誤入力がなされている旨をユーザに認識させる。このとき、アイコンを消去すると共に、所定の警告表示をなして、更に誤入力である旨を知らしめてもよい。
【0050】
また、撮像画像の表示領域の上方等に表示される各種設定や状況を示すアイコンを合わせて消去するようにしてもよいことは勿論である。
【0051】
次に、図4には本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置の概観図を示し説明する。
【0052】
図4(a)は該撮像装置の後方斜視図であり、図4(b)は前方斜視図である。
【0053】
撮像装置の前面はレンズカバーで覆われており、該前面のレンズカバー57が下方に開かれると、レンズ部11に概念上含まれる撮影レンズ55とAFイルミネータ56が露呈するように配置されている。このAFイルミネータ56は、セルフタイマランプを兼ねている。撮像装置の上面には、ズームレバー(TELE/WIDE)51とシャッタボタン52、再生ボタン53、パワーボタン54が配置されている。更に、撮像装置の後面には、タッチスクリーン18が設けられている。ズームレバー51、シャッタボタン52、再生ボタン53、パワーボタン54は、操作部24に概念上含まれる。
【0054】
以下、図5のフローチャートを参照して、本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置による特徴的な処理について詳細に説明する。ここでは、図6を適宜参照する。尚、以下の一例の処理は、第2の実施の形態に係る画像表示制御方法にも相当するものである。
【0055】
タッチパネル16のアイコンがタップされるなどして、撮影モードが設定されると(ステップS11)、CPU23は、設定された撮影モードに基づいて、禁止エリアを設定する(ステップS12)。例えば、この撮像装置では、撮影画像サイズとして16:9(1920×1080画素)、4:3(2592×1944画素)、3:2(3264×2448画素)等の中から所望とするものを選択できるようになっているが、各モードに応じて撮像画像のスルー画像の表示態様が異なることに鑑みて、禁止エリアを該サイズに基づいて設定するようにしている。このようにして禁止エリアが設定された後、CPU23は所定の操作画面をタッチスクリーン18に表示する(ステップS13)。
【0056】
この操作画面は、図6(a)に示される通りであり、操作画面200には、各種操作を指示するためのアイコン200a乃至200dが表示されており、更に該画面200の領域200eに相当するタッチパネルの領域は、禁止エリアとして設定されている。
【0057】
即ち、アイコン200aは、画像サイズの設定を意味するアイコンであり、特に静止画画像サイズとしては、8M(3264×2448画素)、3:2(3264×2176画素)、5M(2592×1944画素)、3M(2048×1536画素)、VGA(640×480画素)、16:9(1920×1080画素)等を選択することができる。アイコン200bはフラッシュモード設定に係るアイコンである。アイコン200cは、マクロ/拡大鏡モード設定に係るアイコンである。アイコン200dは、セルフタイマ設定に係るアイコンである。ここでは、説明の簡略化のために、一部のアイコンのみを図示しており、図示されたアイコン群に限定されないことは勿論である。
【0058】
尚、ここでは不図示となるが、アイコン200aに位置には、動画サイズの選択に係るアイコンを表示することもでき、その場合には動画サイズとして、ファイン(640×480画素;約30枚)、スタンダード(640×480画素;約17枚)、320(320×240画素;約8枚)等を選択することが可能となる。
【0059】
続いて、CPU23は、タッチパネル16を介して操作入力がなされたか否かを判断する(ステップS14)。このステップS14において、操作入力がなされていないと判断した場合には、CPU23は操作入力がなされるまで待機することになり、一方、操作入力がなされたものと判断した場合には、CPU23はタッチパネルの禁止エリアに指が触れる等してなされた入力か否かを判断する(ステップS15)。
【0060】
そして、このステップS15において、CPU23は、禁止エリア(例えば、画面200の領域200bに相当)に指が触れるなどしてなされた誤入力であると判断した場合には(ステップS15をYesに分岐)、タッチスクリーン18の画面のアイコンの表示を消去する(ステップS16)。即ち、この場合、図6(b)に示されるように、画面201においては、禁止エリアである領域201cに指が触れて誤入力がなされているのでアイコン表示領域201a,201bのアイコンは全て消去される。また、図6(a)に示した各種設定や状況に係るアイコン群200fを併せて消去する。
【0061】
一方、禁止エリア201cに指が触れる等してなされた誤入力でなければ(ステップS15をNoに分岐)、該入力に基づいて所定の処理を実施し(ステップS17)、ステップS17に進む。続いて、CPU23は、禁止エリア201cから指が離れたか否かを判断する(ステップS17)。そして、CPU23は、誤入力が検出されなくなるまで、つまり、例えばユーザの指が禁止エリアから離れるまで待機し、その後、禁止エリアから指が離れたものと判断すると(ステップS17をYesに分岐)、操作部24に概念上含まれるレリーズスイッチがオンされたか否かを判断する(ステップS18)。
【0062】
ここで、レリーズスイッチがオンされたと判断した場合には(ステップS18をYesに分岐)、撮像、記録処理を行い(ステップS19)、処理を終了する。このとき、撮像して得た画像信号に対して所定の画像処理、JPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)等の圧縮符号化を行った後に記録デバイス19に記録することは勿論である。
【0063】
一方、CPU23は、操作部24に概念上含まれるレリーズスイッチがオンされていないと判断した場合には(ステップS18をNoに分岐)、上記ステップS13に戻り、上記処理を繰り返すことになる。
【0064】
尚、この撮像装置では、「スポットAFモード」に設定することも可能である。
【0065】
このスポットAFモードは、所定のAF検波領域内で所望とするAFポイントをマニュアルで設定可能とするモードである。スポットAFモードに設定されている場合には、図7(a)に示されるように、画面300中にAF検波枠300aとデフォルトのAFポイントを示すAF枠300bが表示されることになるが、この画面にて禁止エリア300cに指が触れる等してタッチパネル16より誤入力がなされた場合でも、図7(b)に示されるように、AFポイントを示すAF枠301aだけは表示される。
【0066】
これは、このような状態下であっても、操作部24に概念上含まれるレリーズボタンが押下されたときには、シャッタチャンスを逃さないように撮影動作を優先して実行可能とするためであり、その場合にAF枠が表示されていないと、いかなるポイントに合焦されるかをユーザが認識できなくなるからである。尚、この場合において、禁止エリアをアイコン表示領域300d,300eから逸脱した部分であって、AF検波枠300aに至らない(掛からない)範囲内で設定することもできる。
【0067】
また、3:2の画像サイズが選択されている場合には、例えば図8に示されるように画面400中のアイコン表示領域400aが定められるが、それに併せて禁止エリアが設定されるようにしてもよい。つまり、この場合には、領域400aを越えて撮像画像表示領域400cの一部にも跨り複数のアイコン400bが表示されることになるが、禁止エリアは、該領域400aのうち、右上方に該領域aの画面横方向の幅をもって定義される範囲と定めるようにしてもよいし、撮像画像表示領域400cの一部にも跨る形で画面400の右上部分に所定の矩形範囲で定められてもよい。
【0068】
以上説明したように、本発明の第1及び第2の実施の形態によれば、操作入力部としてのタッチパネル等の禁止エリアに指がかかるなどして誤入力がなされている場合に、アイコンの表示を消去することで、当該状況をユーザに認識させることができる画像表示装置、撮像装置、画像表示制御方法、及びプログラムを提供することができる。
【0069】
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能である。
【0070】
例えば、前述した実施の形態では、シャッタボタンとの関係で、最も指がかかる可能性の高い、タッチパネル16の右上部分を禁止エリアとして設定したが、これに限定されず誤入力がなされる可能性の高いエリアに設定することが可能である。また、禁止エリアは一か所に限定されるものではなく、複数箇所に設定するようにしてもよい。
【0071】
また、ユーザの初期設定により、タッチパネル16の任意の位置を禁止エリアとすることもできる。さらに、電源がオンされたタイミングや、初期画面が表示されたタイミングで禁止エリアの存在を液晶パネル17上の表示で示してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置の概念図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置の特徴的な処理について詳細に説明するフローチャート。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置の構成を示す図
【図4】(a)は本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置の後方斜視図、(b)は本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置の前方斜視図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置による特徴的な処理について詳細に説明するフローチャート。
【図6】(a)、(b)は、本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置のタッチスクリーンの表示例を示す図。
【図7】(a)、(b)は、本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置のタッチスクリーンの他の表示例を示す図。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置のタッチスクリーンの他の表示例を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイコンを表示する表示部と、
表示部に表示された画像に対する操作入力を行うタッチパネルと、
予め所定の動作モードを設定し、上記タッチパネルにより操作入力がなされた場合に誤入力であると判断される禁止エリアを上記動作モードに応じて設定し、操作入力が上記アイコンに対しての操作入力の場合にアイコンに関する所定の制御を行い、上記操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合に上記表示部のアイコンを消去するように制御する制御部とを有する
ことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
上記制御部は、上記アイコンに対しての操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合に所定の警告表示を上記表示部に表示するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
予め設定された所定の動作モードに基づいて上記禁止エリアが設定されている
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
上記設定された動作モードに基づいて、禁止エリアの範囲が上記表示部の画面横方向の幅に対応して変更される
ことを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
上記禁止エリアが上記画面のサイズに基づいて設定されている
ことを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項6】
上記アイコンに対しての操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合には、上記表示部の操作可能なアイコン及び表示のみのアイコンが消去される
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項7】
上記動作モードがオートフォーカス検波領域内で所望とするオートフォーカスポイントをマニュアルで設定可能とするモードであって、上記禁止エリアに対しての操作入力である場合に、オートフォーカスポイントを示すオートフォーカス枠を除いたアイコンが消去される
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項8】
上記制御部は、上記アイコンに対しての操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合には、上記表示部のアイコンを介しての設定を禁止する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項9】
被写体像を撮像し画像信号を得る撮像部と、
上記画像信号に基づく撮像画像並びにアイコンを表示する表示部と、
上記表示部に表示された画像に対する操作入力を行うタッチパネルと、
予め所定の動作モードを設定し、上記タッチパネルにより操作入力がなされた場合に誤入力であると判断される禁止エリアを上記動作モードに応じて設定し、操作入力が上記アイコンに対しての操作入力の場合にアイコンに関する所定の制御を行い、上記操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合に上記表示部のアイコンを消去するように制御する制御部とを有する
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
撮像画像並びにアイコンを表示するステップと、
制御部が、予め所定の動作モードを設定し、上記タッチパネルにより操作入力がなされた場合に誤入力であると判断される禁止エリアを上記動作モードに応じて設定し、操作入力が上記アイコンに対しての操作入力の場合にアイコンに関する所定の制御を行い、上記操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合に上記表示部のアイコンを消去するように制御するステップとを有する
ことを特徴とする画像表示制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、
撮像画像並びにアイコンを表示するステップと、
制御部が、予め所定の動作モードを設定し、上記タッチパネルにより操作入力がなされた場合に誤入力であると判断される禁止エリアを上記動作モードに応じて設定し、操作入力が上記アイコンに対しての操作入力の場合にアイコンに関する所定の制御を行い、上記操作入力が上記禁止エリアに対しての操作入力である場合に上記表示部のアイコンを消去するように制御するステップを実行させる
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−295172(P2009−295172A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−165079(P2009−165079)
【出願日】平成21年7月13日(2009.7.13)
【分割の表示】特願2007−171248(P2007−171248)の分割
【原出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】