説明

画像表示装置、記憶媒体、画像表示システム及びネットワーク設定方法

【課題】汎用性に配慮しつつ、簡単にネットワーク接続を行うことである。
【解決手段】画像表示システム20は、無線LANを用いてアドホックモードで接続可能なプロジェクタPR1及びコンピュータPC1とUSBメモリU1とを備えている。ユーザが、プロジェクタPR1のUSBインタフェース75に、USBメモリU1を接続すると、プロジェクタPR1が、ネットワーク設定情報をUSBメモリU1の設定情報格納領域144に書き込む。そして、ユーザが、当該USBメモリU1をUSBインタフェース75から取り外し、コンピュータPC1のUSBインタフェース125に接続すると、自動起動プログラムによりコンピュータPC1がネットワーク設定情報を参照して、ネットワーク設定を行うとともに、接続を成立させ、投写を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続可能な画像表示装置、それに付随する記憶媒体、画像表示システム及びネットワーク設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク技術の普及に伴い、種々のネットワーク型画像表示システムが開発されている。例えば、ネットワーク型プロジェクタシステムでは、ネットワークに接続された任意の他の装置、例えば端末から、任意のプロジェクタに画像データを送信して、画像を投写することができる。
【0003】
このようなネットワーク型画像表示システムにおいては、ネットワーク情報の設定や機器の接続操作が煩雑であり、特に、初心者ユーザにとっては、難しい操作となっていた。そこで、これらの操作を軽減する方法として、例えば、特許文献1、2の技術が開発されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−184314号公報
【特許文献2】特開2006−227797号公報
【0005】
特許文献1は、端末用の無線LANカードを無線アクセスポイントのスロットに挿入し、無線LANカードのMACアドレスをアクセスポイントに登録すると共に、SSID等の情報を無線LANカードに書き込ませ、当該無線LANカードを端末のスロットに挿入することで、アクセスポイントと端末とのネットワーク設定を容易に行う技術を開示している。また、特許文献2は、通信機能を有する通信装置をデータプロジェクタを装着することにより、データプロジェクタの通信の設定を読み込み、この通信装置を、コンピュータに接続し直すことにより、コンピュータからデータプロジェクタへの画像の送出を可能とする構成を開示している。
【0006】
しかしながら、上述の技術は、無線LANカードや通信装置など、通信機能を有する装置を使用するために、汎用性に乏しかった。また、コンピュータ自身が通信機能を備える場合には、機能が重複してしまうという問題も指摘されていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の問題を踏まえ、本発明が解決しようとする課題は、機器の汎用性に配慮しつつ、簡単にネットワーク接続を行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0009】
[適用例1]ネットワークに接続可能な画像表示装置であって、
前記ネットワークを介して通信するネットワーク接続手段と、
USBメモリを接続可能なUSB接続手段と、
前記USB接続手段に接続された前記USBメモリに、当該画像表示装置との前記ネットワークを介した通信の設定に要する設定情報を、当該画像表示装置とは異なる他の装置から読み出し可能に書き込む書込手段と、
前記設定情報が書き込まれた後、当該画像表示装置から離脱された前記USBメモリが、前記他の装置に接続されたとき、前記設定情報を読み出して前記ネットワークに関する設定を行なうことで該ネットワークを介した通信が可能となった前記他の装置から所定の画像データを受け取って、画像を表示させる表示手段と
を備えた画像表示装置。
【0010】
かかる構成の画像表示装置は、USB接続手段にUSBメモリを接続すると、画像表示装置との前記ネットワークを介した通信の設定に要する設定情報を、画像表示装置とは異なる他の装置から読み出し可能に書き込む。したがって、当該記憶媒体をネットワークに接続可能な他の装置、例えば端末に接続し、書き込まれた設定情報を用いて他の装置のネットワークに関する設定を行なえば、他の装置と画像表示装置とのネットワークを介した通信を可能とし、他の装置から受け取った画像データを基に画像を表示させることができる。
【0011】
[適用例2]適用例1記載の画像表示装置であって、更に、前記接続されたUSBメモリが、前記ネットワークに関する設定情報を書き込む専用の記憶媒体であるか否かを判断する判断手段を備え、前記書込手段は、前記判断手段が、前記接続されたUSBメモリが前記専用の記憶媒体であると判断した場合に、前記設定情報の書き込みを行う画像表示装置。
【0012】
かかる構成の画像表示装置は、接続されたUSBメモリが、ネットワークの設定に用いる設定情報を書き込む専用の記憶媒体である場合に、設定情報の書き込みを行うので、画像表示装置で表示するための画像データ等を記憶させたUSBメモリ等を接続した際に、誤って、設定情報を書き込むことがない。ここで、設定情報を書き込む専用の記憶媒体であるか否かは、種々の方法、例えば、適用例3の方法により判断することができる。
【0013】
[適用例3]適用例2記載の画像表示装置であって、判断手段は、USBメモリが備える記憶領域に記憶されたフォルダ構成もしくはファイル構成、または、前記USBメモリが記憶する識別情報に基づいて、判断を行う画像表示装置。
【0014】
かかる構成の画像表示装置は、USBメモリが備えるフォルダ構成、ファイル構成(特定ファイルの有無を含む)や識別情報に基づいて、接続されたUSBメモリが、ネットワークの設定に用いる専用のUSBメモリであるか否かを判断するので、簡単かつ確実に上述の判断を行うことができる。なお、その他の方法として、ボリューム構成やUSBメモリに特定の名称が付与されているかなどにより判断する方法であってもよい。
【0015】
[適用例4] 適用例2記載の画像表示装置であって、
前記他の装置が、前記USBメモリから前記設定情報を読み出すプログラムを、前記USBメモリが備えていない場合には、当該プログラムを、前記USBメモリに書き込むプログラム書込手段を備える
画像表示装置。
【0016】
係る画像表示装置は、他の装置がUSBメモリから設定情報を読み出すプログラムを備えていない場合には、このプログラムをUSBメモリに書き込む。従って、必要なプログラムをUSBメモリが備えていない場合でも、他の装置に適切な動作を行なわせることができる。
【0017】
[適用例5] 適用例3記載の画像表示装置であって、
前記プログラム書込手段は、前記USBメモリが前記他の表示装置に接続されたとき、前記プログラムを自動実行可能に書き込む手段である
画像表示装置。
係る画像表示装置によれば、必要なプログラムを自動実行可能にUSBメモリに書き込むことができ、USBメモリが他の装置に接続された場合の利便性を高めることができる。自動実行可能とする手法としては、MS−DOS系OSのオートラン機能や、マッキントッシュ(商標)系OSの起動項目指定などの手法を用いることができる。
【0018】
[適用例6] 適用例1ないし適用例5のいずれか記載の画像表示装置であって、更に、USB接続手段にUSBメモリが接続された際に利用可能なネットワークの種類を検出する検出手段を備え、書込手段は、検出手段の検出結果に基づいて、利用を優先する種類のネットワークに対応する設定情報を書き込む画像表示装置。
【0019】
かかる構成の画像処理装置は、利用可能なネットワークの種類を検出し、その結果に基づいて、利用を優先する種類のネットワークに対応する設定情報を書き込む。したがって、利用可能なネットワークが複数種類ある場合であっても、優先順位に基づいてUSBメモリに正確な設定情報を書き込むことができる。なお、利用の優先の判断は、例えば、予め設定ファイルに優先順位を記録しておき、当該設定ファイルを参照することで行うことができる。
【0020】
[適用例7] また、こうした前記ネットワークの種類には、無線LAN、有線LANの別を含ませることができる。従って、画像表示装置は、USBメモリに無線LAN、有線LANの設定情報のうち、優先順位に基づいて、設定情報を書き込むことができる。
【0021】
[適用例8] 適用例7記載の画像表示装置において、書込手段は、当該画像表示装置が、無線LANおよび有線LANについての設定情報を有する場合には、両設定情報を、USBメモリに書き込むものとすることができる。両設定情報を書き込んでおけぱ、いずれのLANが用いられても対応することができる。
【0022】
[適用例9] 適用例1ないし適用例8のいずれか記載の画像表示装置であって、画像表示装置は、ネットワーク型プロジェクタであり、表示手段は、所定の投写面に画像を投写する手段である画像表示装置。
かかる画像表示装置は、ネットワーク型プロジェクタとして実現することができる。その他、ネットワーク型のモニタやテレビなどとしても実現することができる。また、適用例1ないし9を通して、他の装置としては、コンピュータやハンディ端末、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話など、種々の装置を用いることができる。これらは、以下の構成においても同様である。
【0023】
[適用例10] 汎用のデータバスであるUSBに接続されるUSBメモリであって、
ネットワークに接続されて画像表示を行なう画像表示装置に接続されたとき、前記画像表示装置との前記ネットワークを介した通信の設定に要する設定情報を、所定の記憶領域に記憶する手段と、
前記画像表示装置に画像を表示しようとする他の装置に接続されたとき、予め記憶された第1のプログラムを自動起動する手段と、
前記第1のプログラムにより、前記記憶領域に記憶された前記設定情報を利用して前記他の装置が前記画像表示装置と接続可能となるように、当該他の装置におけるネットワークに関する設定を行なわせた後、前記他の装置において、前記画像表示装置に当該他の装置から画像を表示させる第2のプログラムを実行させる手段と
を備えたUSBメモリ。
【0024】
かかる構成のUSBメモリは、ネットワークに関する設定を行わせる第1のプログラムと画像表示装置に画像を表示させる第2のプログラムを起動させる。したがって、ユーザの手を煩わすことなく、簡単に、ネットワーク設定と画像表示とを行うことができる。
【0025】
[適用例11] 適用例10記載のUSBメモリであって、
前記第1のプログラムは、前記他の装置に前記第2のプログラムがインストールされているか否かを判断し、インストールされていない場合には、当該第2のプログラムのインストールを実行し、該インストールされた第2のプログラムを起動させる機能を前記他の装置に実現させるプログラムを有する
USBメモリ。
【0026】
かかる構成のUSBメモリは、第2のプログラムが他の装置にインストールされていない場合には、インストールを行い、第2のプログラムの機能を実現させる。したがって、他の装置を用いて初めて、画像表示装置に画像を表示させる場合や、USBメモリ上で直接第2のプログラムを実行できない場合であっても、ユーザの手を煩わすことなく、簡単に、ネットワーク設定と画像表示とを行うことができる。
【0027】
また、本発明は、適用例12に示す画像表示システム、適用例15に示すネットワーク接続方法としても実現することができる。
【0028】
[適用例12] ネットワークに接続される画像表示装置および該画像表示装置とは異なる他の装置と、所定の識別情報を有するUSBメモリとを備えた画像表示システムであって、
前記画像表示装置は、
前記ネットワークに通信可能に接続するネットワーク接続手段と、
前記USBメモリを脱着可能に接続するUSB接続手段と、
前記USB接続手段に接続された前記USBメモリが前記所定の識別情報を有すると判断したとき、当該画像表示装置との前記ネットワークを介した通信の設定に要する設定情報を書き込む書込手段と、
前記他の装置から所定の画像データを受け取って、画像を表示する表示手段と
を備え、
前記他の装置は、
汎用のUSBメモリが接続可能な汎用USB接続手段と、
前記設定情報が書き込まれたUSBメモリが、前記汎用USB接続手段に接続されたとき、該USBメモリに記憶された前記設定情報を利用して、前記画像表示装置との前記ネットワークを介した通信を可能とする設定を行なうネットワーク設定手段と、
前記設定が行なわれたネットワークを介して、前記画像表示装置に、前記所定の画像データを送信する送信手段と
を備えた
画像表示システム。
【0029】
また、係る画像表示システムにおいて、次の適用例を考えることができる。
[適用例13] 適用例12記載の画像表示システムであって、
前記USBメモリは、前記他の装置に当該USBメモリが接続された際に、前記他の装置において所定のプログラムを実行させ、当該他の装置に、前記ネットワーク設定手段を実現するプログラムが存在するか否かを判断させ、該プログラムが存在しない場合には、当該プログラムを前記USBメモリから前記他の装置において実行可能にインストールする手段を備えた
画像表示システム。
[適用例14]
適用例12または13記載の画像表示システムであって、
前記他の装置の前記送信手段は、該他の装置が有する表示部に表示されている画像を、所定間隔でキャプチャし、該キャプチャした画像を、前記画像表示装置に送信する画像表示システム。
【0030】
[適用例15]
ネットワークに接続された画像表示装置と該画像表示装置とは異なる他の装置との通信の設定を行うネットワーク設定方法であって、
所定の識別情報を有するUSBメモリを、前記画像表示装置のUSBポートに接続し、
該USBポートに接続されたUSBメモリが、前記識別情報を有するとき、前記画像処理装置との前記ネットワークを介した通信の設定に要する設定情報を、前記USBメモリに記憶し、
該設定情報を記憶したUSBメモリを前記他の装置に接続したとき、前記他の装置において、前記USBメモリに記憶された前記設定情報を用いた設定を行い、前記他の装置と前記画像処理装置とを前記ネットワークを介して通信可能とする設定処理を行う
ネットワーク設定方法。
【0031】
[適用例16] 適用例15記載のネットワーク設定方法であって、
前記他の装置に、前記USBメモリが接続されたとき、前記他の装置に前記設定処理を行なうプログラムが存在するか否かを判定し、
該プログラムが存在しないと判定した場合には、当該プログラムを、前記他の装置にインストールする
ネットワーク設定方法。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
(1)第1実施例:
本発明の第1実施例について説明する。
A.画像表示システムの構成:
A−1.画像表示システム20の概略構成:
本実施例の画像表示システム20の構成を図1に示す。画像表示システム20は、ネットワーク型プロジェクタを用いて所定の画像を表示することができる画像表示システムであり、他の装置(ここでは、プロジェクタPR1,PR2に対して端末として機能する)コンピュータPC1,PC2と画像表示装置であるプロジェクタPR1,PR2とが所定のネットワークにより接続されて構成される。本実施例においては、コンピュータPC1,PC2とプロジェクタPR1,PR2とは、それぞれ、無線LANによって接続されており、アクセスポイントを介さずに、アドホックモードでの通信が可能である。
【0033】
プロジェクタPR1またはPR2は、コンピュータPC1またはコンピュータPC2と接続を成立させ、画像データを受け取って、スクリーンSC1,SC2に画像を表示することができる。また、プロジェクタPR1及びPR2には、ネットワーク設定に用いるUSBメモリU1,U2がそれぞれ付属している。USBメモリU1,U2の具体的な使用方法については、後述する。
【0034】
なお、コンピュータPC1,PC2とプロジェクタPR1,PR2との通信方法は、上述の形態に限られるものではなく、使用環境や求められる通信速度等に応じて、種々の方法が設定可能である。例えば、コンピュータPC1,PC2とプロジェクタPR1,PR2とは、アクセスポイントを介したインフラモードで通信を行ってもよい。また、無線方式に限らず、例えば、イーサネット(登録商標)、ファイヤーワイヤー(登録商標)、ファイバーチャンネル、SCSI、ブルートゥース(登録商標)、PLC(Power Line Communications)等を利用した有線方式等により通信を行う構成であってもよい。
【0035】
A−2.プロジェクタPR1の概略構成:
画像表示システム20を構成するプロジェクタPR1の概略構成を図2に示す。なお、プロジェクタPR2は、プロジェクタPR1と同様の構成であるため、説明を省略する。図示するように、プロジェクタPR1は、CPU30、ROM36、RAM38、EEPROM40、入力機構51、VRAM61、グラフィックコントローラ63、無線インタフェース71、ネットワークインタフェース73、USBインタフェース75を備えており、それぞれがバスで接続されている。
【0036】
CPU30は、ROM36に記憶されたプログラムをRAM38に展開して実行することで、プロジェクタPR1の機能全体を制御するほか、判断部31、検出部32、情報書込部33、接続部34として機能する。この機能部の詳細については、後述する。
【0037】
EEPROM40は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、プロジェクタPR1の出荷時には、デフォルトの値としてのSSID(Service Set Identifier)41、プロジェクタ名42とMACアドレス43とが記憶されている。入力機構51は、キーボードと、UIとしてのディスプレイからなる。
【0038】
グラフィックコントローラ63は、VRAM61をバッファとして使用して、投写部65に画像を投写させる。投写部65は、液晶式の投写機構を備えており、RGBの各色用の液晶パネルを透過した光を投写することで、スクリーンSC1上に画像を表示する。本実施例においては液晶式を用いたが、本方式に限らず、CRT方式、DLP方式、LCOS方式、GLV方式など、種々の方式を用いることができる。
【0039】
無線インタフェース71は、アドホックモードでの無線通信を行うためのインタフェースであり、コンピュータPC1またはPC2とピアツーピア接続を行うことができる。ネットワークインタフェース73は、プロジェクタPR1を有線方式のローカルエリアネットワークに接続する場合に用いるインタフェースである。USBインタフェース75は、ホスト側のUSBコネクタであり、USBメモリU1を接続することができる。
【0040】
A−3.コンピュータPC1,PC2の概略構成:
画像表示システム20を構成するコンピュータPC1の概略構成を図3に示す。なお、コンピュータPC2は、コンピュータPC1と同様の構成であるため、説明を省略する。図示するように、コンピュータPC1は、CPU80、ハードディスクドライブ85、ROM86、RAM88、入力機構91、VRAM101、グラフィックコントローラ103、ディスプレイ107、無線インタフェース111、ネットワークインタフェース113、USBインタフェース115を備えており、それぞれがバスで接続されている。
【0041】
CPU80は、ハードディスクドライブ85やROM86に記憶されたファームウェアやOSをRAM88に展開して実行することで、コンピュータPC1の制御を司る。また、CPU80は、ハードディスクドライブ85に記憶されたプログラムを実行することで、接続部81、画像送信部82として機能する。この機能部の詳細については、後述する。
【0042】
入力機構91は、キーボードとポインティングデバイス(ここではマウス)からなる。グラフィックコントローラ103は、VRAM101をバッファとして使用して、ディスプレイ107に表示すべき画像を表示する。
【0043】
無線インタフェース111は、アドホックモードでの無線通信を行うためのインタフェースであり、プロジェクタPR1,PR2またはコンピュータPC2とピアツーピア接続を行うことができる。ネットワークインタフェース113は、コンピュータPC1を有線方式のローカルエリアネットワークに接続する場合に用いるインタフェースである。USBインタフェース115は、ホスト側のUSBコネクタであり、USBメモリU1を接続することができる。
【0044】
また、コンピュータPC1には、図示しないCD−ROMドライブにCD−ROMが挿入されると、CD−ROM上の所定のスクリプトファイルを実行する仕組み、いわゆるオートラン機能が標準で備えられている。
【0045】
A−4.USBメモリU1の概略構成:
画像表示システム20を構成するUSBメモリU1は、プロジェクタPR1とコンピュータPC1とのネットワーク接続の設定に用いるUSBメモリであり、その概略構成を図4に示す。なお、USBメモリU2は、USBメモリU1と同様の構成であるため、説明を省略する。図示するように、USBメモリU1は、USBインタフェース125、CPU130、フラッシュメモリ140を備えており、それぞれがバスで接続されている。
【0046】
USBインタフェース125は、デバイス側のUSBコネクタであり、プロジェクタPR1のUSBインタフェース75やコンピュータPC1のUSBインタフェース115に接続することができる。
【0047】
フラッシュメモリ140は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、システム領域142、CD−ROM領域143、設定情報格納領域144、データ格納領域146を備えている。システム領域142は、ファイルシステム情報やパーティション情報など、USBメモリU1の機能制御に関するファイルや、プロダクトID、ベンダIDといったUSBメモリU1の識別情報が格納されている。
【0048】
CD−ROM領域143には、USBメモリU1をコンピュータPC1のUSBインタフェース115に接続した際に、コンピュータPC1のCPU80に、CD−ROMが挿入されたと認識させて、自動起動を行うための自動起動スクリプトSが格納されている。また、CD−ROM領域143には、自動起動プログラムP1が格納されている。自動起動プログラムP1は、自動起動スクリプト中で実行が指定されるプログラムであり、その詳細については、後述する。
【0049】
設定情報格納領域144は、プロジェクタPR1とコンピュータPC1とがアドホックモードで接続を成立させるためのネットワーク設定に必要な情報を格納する領域である。
【0050】
データ格納領域146は、所望のデータファイルを格納可能な領域であり、例えば、所望の画像ファイルを格納することができる。この領域を有していることから、USBメモリU1は、後述するネットワーク接続用の用途の他に、会議用資料、プレゼン用資料など、所望のファイルを保存する一般的なUSBメモリの使用にも供することができる。
【0051】
B.接続・投写処理:
画像表示システム20における接続・投写処理について図5及び図6を用いて説明する。接続・投写処理とは、任意に選択されるプロジェクタPR1とコンピュータPC1とのアドホックモードでのネットワーク設定を簡単な操作で行って、接続を成立させ、コンピュータPC1で選択した画像をプロジェクタPR1に投写させるための処理である。図示するように、この処理は、ユーザが、USBメモリU1をプロジェクタPR1のUSBインタフェース75に接続する(操作O310)ことで開始される。
【0052】
USBメモリU1が接続されると、プロジェクタPR1のCPU30は、判断部31の処理として、接続されたUSBメモリU1が、ネットワーク設定用の所定のUSBメモリであるか否かを判断する(ステップS210)。
【0053】
この判断は、具体的には、フラッシュメモリ140内に特定のフォルダ構成が存在するか否かにより行う。例えば、システム領域142用に「system」フォルダが形成され、その下位に「GUID」フォルダが存在する場合には、接続されたUSBメモリU1が、ネットワーク設定用の所定のUSBメモリであると判断する。このような判断手法により、簡単かつ確実な判断を行うことができる。
【0054】
なお、USBメモリの判断方法は、上述の形態に限定されるものではなく、フォルダ構成のほかに、ファイル構成(特定のファイルが存在するかを含む)、識別情報、ボリューム構成、記憶媒体に特定の名称が付与されているかなど、種々の方法で行ってもよい。例えば、システム領域142用に「system」フォルダが形成され、システム領域142に「AAA.dat」ファイルが存在する場合、システム領域142に所定のプロダクトID、ベンダIDが存在する場合などに、接続されたUSBメモリU1が、ネットワーク設定用の所定のUSBメモリであると判断してもよい。
【0055】
その結果、接続されたUSBメモリU1が、ネットワーク設定用の所定のUSBメモリであると判断すれば(ステップS210:YES)、CPU30は、検出部32の処理として、利用可能なネットワークを検出する(ステップS220)。本実施例では、その結果、接続されたUSBメモリU1が、ネットワーク設定用の所定のUSBメモリであると判断すれば(ステップS210:YES)、CPU30は、検出部32の処理として、利用可能なネットワークを検出する(ステップS220)。本実施例では、プロジェクタPR1に所定の通信用ドライバがインストールされているか否かにより検出を行うこととしたが、通信用ドライバがインストールされているネットワークについて、実際に通信を行うことで検出する構成など、他の方法であってもよい。
【0056】
そして、CPU30は、情報書込部33の処理として、検出したネットワークに対応するネットワーク設定情報をUSBメモリU1の設定情報格納領域144に書き込む(ステップS230,S320)。本実施例では、ステップS220において、アドホックモードでの無線LANネットワークが利用可能であるとして検出される。そこで、CPU30は、ステップS230において、プロジェクタPR1のEEPROM40を参照して、ネットワーク設定情報としてのSSID41、プロジェクタ名42、MACアドレス43を設定情報格納領域144に書き込むこととなる。なお、プロジェクタ名42は、ユーザの利便性をも考慮して書き込むものであり、必須ではない。また、通信相手を特定するための固体識別情報は、プロジェクタ名42やMACアドレス43に限るものではなく、一意に定められた識別情報であればよく、IPアドレスなどであってもよい。
【0057】
なお、上記ステップS220において、複数種類の利用可能なネットワークが検出される場合には、予めEEPROM40に、想定されるネットワークの種類の優先順位を記録した設定ファイルを記憶しておき、当該設定ファイルを参照することで、検出されたネットワークの中で最も優先順位の高いネットワークに対応するネットワーク設定情報を書き込むこととしてもよい。こうすれば、利用可能なネットワークが複数存在する場合であっても、ユーザの手を煩わせることなく、正確なネットワーク設定情報を書き込むことができる。勿論、上述の設定ファイルは、ユーザが変更できるものであってもよい。
【0058】
なお、ネットワークの種類としては、無線LANの他に、上述した種々の有線方式が想定できる。また、優先順位は、予め設定しておくことに限らず、例えば、検出したネットワークの種類を入力機構51のディスプレイに表示し、入力機構51によってユーザの選択指示を受け付けて、選択されたネットワークに対応するネットワーク設定情報を書き込む構成であってもよい。
【0059】
一方、接続されたUSBメモリU1が、ネットワーク設定用の所定のUSBメモリでないと判断すれば(ステップS210:NO)、接続・投写処理を終了する。
【0060】
このようにして、USBメモリU1にネットワーク設定情報が書き込まれると、ユーザは、USBメモリU1をプロジェクタPR1のUSBインタフェース75から取り外し、コンピュータPC1のUSBインタフェース115に接続する(操作O330)。
【0061】
USBメモリU1が接続されると、コンピュータPC1のCPU80は、USBメモリU1の自動起動プログラムP1を自動起動させる(ステップS410)。具体的には、CPU80は、USBメモリU1のCPU130からの認識制御信号を受けて、USBメモリU1が接続されたことを、CD−ROMが挿入されたと認識する。そして、CPU80は、USBメモリU1のCD−ROM領域143に記憶された自動起動スクリプトSを実行する。この自動起動スクリプトSでは、自動起動プログラムP1の実行が指定されるため、USBメモリU1の接続により、自動起動プログラムP1が自動起動することとなる。自動起動プログラムP1は、後述するステップS420〜S440の処理を実行するためのプログラムである。なお、本実施例では、CPU80にCD−ROMと疑似認識させることにより、USBメモリU1のオートラン機能を実現させたが、これに限るものではなく、コンピュータPC1が有するオートラン機能に対応するものであればよい。
【0062】
自動起動プログラムP1が自動起動すると、CPU80は、自動起動プログラムP1に基づき、コンピュータPC1とプロジェクタPR1との接続に必要なネットワーク設定を行うためと、プロジェクタPR1に画像を投写させるための設定・投写プログラムP2が、コンピュータPC1にインストールされているか否かを判断する(ステップS420)。その結果、インストールされていなければ、このままでは、プロジェクタPR1による投写が行えないということであり、設定・投写プログラムP2のインストールを実行する(ステップS430)。
【0063】
一方、設定・投写プログラムP2がコンピュータPC1にインストールされている場合には、再度インストールする必要はないため、処理を後述するステップS440に進める。
【0064】
設定・投写プログラムP2のインストールを実行すると、CPU80は、設定・投写プログラムP2を起動させて(ステップS440)、USBメモリU1の設定情報格納領域144に格納されたネットワーク設定情報をハードディスクドライブ85に記憶させて、ネットワーク設定を行う(ステップS450)。そして、CPU80は、接続部81の処理として、無線インタフェース111により、プロジェクタPR1に接続要求を行う(ステップS460)。
【0065】
一方、プロジェクタPR1のCPU30は、上記ステップS230においてネットワーク設定情報を書き込んだ後、接続部34の処理として、コンピュータPC1から接続要求があったか否かを判断している(ステップS240)。そして、正当な接続要求を受信すると(ステップS240:YES)、CPU30は、接続部34の処理として、接続許可を行う(ステップS250)。こうして、コンピュータPC1とプロジェクタPR1との間には、アドホックモードによる接続関係が成立する。
【0066】
接続が成立すると、コンピュータPC1のCPU80は、画像送信部82の処理として、ユーザ所望の画像(ここでは、コンピュータPC1のディスプレイ107に表示された画像)のデータDをプロジェクタPR1に送信する(ステップS470)。
【0067】
こうして、画像データDが送信されると、プロジェクタPR1は、画像データDを受け取って、投写部65を用いて、スクリーンSC1に画像データDの画像を投写する(ステップS260)。以上で、接続・投写処理は完了となる。
【0068】
かかる構成の画像表示システム20は、ユーザが、プロジェクタPR1のUSBインタフェース75に、USBメモリU1を接続すると、プロジェクタPR1が、ネットワーク設定情報をUSBメモリU1の設定情報格納領域144に書き込む。そして、ユーザが、当該USBメモリU1をUSBインタフェース75から取り外し、コンピュータPC1のUSBインタフェース125に接続すると、コンピュータPC1がネットワーク設定情報を参照して、ネットワーク設定を行う。したがって、ユーザは、容易にコンピュータPC1とプロジェクタPR1とのネットワーク設定を行って、接続を成立させ、コンピュータPC1から受け取った画像データを基に画像を表示させることができる。また、記憶媒体として、USBメモリを用いるため、種々の機器への接続性について汎用性が大きい。
【0069】
また、かかる構成の画像表示システム20において、プロジェクタPR1は、接続されたUSBメモリU1が、ネットワーク設定用の所定のUSBメモリであるか否かを判断し、ネットワーク設定用の所定のUSBメモリであると判断した場合にのみ、ネットワーク設定情報をUSBメモリU1の設定情報格納領域144に書き込む。したがって、プロジェクタPR1に投写したい画像の画像データが記憶させたUSBメモリ等を接続した際に、誤って、ネットワーク設定情報を書き込むことがない。
【0070】
また、かかる構成の画像表示システム20において、USBメモリU1は、オートラン機能を有しており、コンピュータPC1のUSBインタフェース125に接続すると、自動起動プログラムP1が自動起動する。自動起動プログラムP1が実行されると、ネットワーク設定を行う機能とプロジェクタPR1に画像を表示させる機能とを実現させる設定・投写プログラムP2がコンピュータPC1にインストールされているか否かを判断し、インストールされていない場合には、インストールを行い、上述の機能を実現させる。したがって、コンピュータPC1を用いて初めてプロジェクタPR1に画像を表示させる場合であっても、ユーザの手を煩わすことなく、簡単に、ネットワーク設定と画像表示を行うことができる。
【0071】
また、USBメモリU1は、データ格納領域146を備えているため、プロジェクタPR1で投写する画像データを記憶させるなど、通常の使用用途にも用いることができる。また、フラッシュメモリ140において、設定情報格納領域144とデータ格納領域146とは区分して管理されているため、記憶された画像データ等とネットワーク設定情報とを間違いなく管理することができる。
【0072】
(2)第2実施例:
次に本発明の第2実施例について説明する。第2実施で用いられるプロジェクタPR3は、第1実施例で用いたプロジェクタPR1,PR2と同様の機能を有するが、有線LANの機能を備える点で、第1実施例と異なっている。このプロジェクタPR3は、第1実施例で説明した無線LANを介したアドホックモードでの通信に加えて、有線LANでの、いわゆる10BASE−Tの規格に従ったインフラストラクチャモードでの通信が可能である。この場合、プロジェクタPR3は、IPアドレスが付与され、同様にIPアドレスを有する他の装置と、TCP/IPのプロトコルで通信し、種々の情報をやり取りすることができる。なお、プロジェクタPR3やコンピュータPC3は、図2、図3に示したネットワークI/F73、113を介して、ネットワークNT3に接続されている。
【0073】
図7は、第2実施例における画像表示システム200の概略構成図である。このシステム200は、上述した画像表示装置としてのプロジェクタPR3、有線LANによりネットワークNT3に接続された他の装置としてのコンピュータPC3、無線LANによりプロジェクタと接続されるノート型コンピュータPC4等から構成されている。各プロジェクタPR3、コンピュータPC3、ノート型コンピュータPC4は、いずれもUSBポートを有し、ウィンドウズ系のOSが動作している。従って、CD−ROMまたはCD−ROMの規格にそったパーティションを有するUSBメモリが装着されると、コンピュータPC3やノート型コンピュータPC4は、CD−ROMやUSBメモリに記憶された起動項目を自動実行することができる。本実施例では、予め定めた特定の名称のファイルを識別情報として記憶した専用のUSBメモリU3を用いるが、このUSBメモリU3には、内部にCD−ROMに擬制されたパーティションが形成されており、ここに、認識時に自動起動される特定のプログラムが記憶されている。USBメモリU3の内部構成は、第1実施例のUSBメモリと同様である。
【0074】
次に、USBポートにUSBメモリが装着された場合にプロジェクタPR3が実行する処理について説明する。図8は、USBメモリがUSBポートに装着された際に、プロジェクタPR3が実行する設定保存処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理は、USBポートにUSBメモリが装着されて、OSの機能により、USBメモリがマウントされた後、実行される。この処理が開始されると、まずプロジェクタPR3のCPU(図2、符号30)は、USBメモリから特定のファイル名のファイルを読み出す処理を行ない(ステップS510)、この特定のファイル名のファイルが存在するか否かを判別する(ステップS520)。専用のUSBメモリU3であれば、特定のファイル名を有するファイルが存在するので、プロジェクタPR3は、ファイルの読み出しに成功し、ファイルがあると判断する。これが、USBメモリが特定の識別情報を備えるか否かの判断に相当する。もとより、特定のファイル名のファイルの存在を判別する処理に代えて、ファイルシステム外の特定の領域の所定の識別情報を埋め込んでおくことにより、専用のUSBメモリU3であるか否かを判断するものとしても良い。
【0075】
装着されたUSBメモリが専用のUSBメモリU3でなければ、何も行なわず、図8に示した処理を終了する。他方、装着されたUSBメモリが専用のUSBメモリU3であると判断した場合には、続いて、このUSBメモリU3に、特定のプログラムが記憶されているか否かをチェックする(ステップS530)。この特定のプログラムは、プロジェクタPR3に装着された後で、コンピュータPC3、PC4などに、このUSBメモリU3を装着した際に必要となるプログラムである。以下、このプログラムを「画像表示設定プログラム」という。この画像表示設定プログラムが存在するか否かを判断し(ステップS540)、画像表示設定プログラムが存在しない場合には、プロジェクタPR3内のROM36に記憶されている画像表示設定プログラムを、専用のUSBメモリU3にコピーする処理を行なう(ステップS550)。
【0076】
その後、プロジェクタPR3は、自身の有線LANの設定に関する情報を、専用のUSBメモリU3にファイルとして書き込み(ステップS560)、更には自身の無線LANの設定に関する情報を、専用のUSBメモリU3に別のファイルとして書き込む(ステップS570)。専用のUSBメモリU3に書き込まれる情報を、図9に示した。この例では、有線LANに関する設定情報は、図9(A)に示したように、「ManualStart」というファイル名で保存される。他方、無線LANに関する設定情報は、図9(B)に示したように、「FastStart」というファイル名で保存される。前者は、有線LANでの通信のための設定情報として、IPアドレス、プロジェクタ名、MACアドレスを保存している。後者では、無線LANでの通信のための設定情報として、SSID、プロジェクタ名、MACアドレスを保存している。
【0077】
以上の処理の後、プロジェクタPR3は、USBメモリU3のマウントを解除してこれを取り外し可能とする処理を行なう(ステップS580)。一般に、ファイルアロケーションテーブルなどを用いてファイルを管理する管理システムを採用しているOSでは、記憶装置に記憶される内容の整合性をとるために、ファイル管理システムによりデータの読み書きを行なう間は、装置をマウントして管理し、使用者による任意の取り外しを禁止している。そこで、専用のUSBメモリU3が装着された場合には、必要な情報の保存(ステップS560、S570)が完了したら、速やかにUSBメモリU3のマウントを解いて、使用者が、いつでもUSBメモリU3を物理的に、プロジェクタPR3から取り外せる状態しているのである。
【0078】
係る処理を行なったのち、プロジェクタPR3は、メッセージを表示し(ステップS590)、「NEXT」に抜けて、本処理ルーチンを完了する。本実施例では、プロジェクタPR3は、「USBメモリU3を取り外して、画像を表示しようとするコンピュータに装着してください」といったメッセージを表示する。従って、USBメモリU3を取り外しても差し支えないタイミングを容易に知ることができ、更に次の行動を促されるので、効率的な設定作業を行なうことができる。メッセージは、単に「必要な設定情報を保存しました」といった情報の提示のみに留めても良い。また、メッセージは、プロジェクタPR3からスクリーンSC3に投影しても良いし、プロジェクタPR3の操作パネルに液晶パネルなどのディスプレイを設け、ここに表示するものとしても良い。もとより、こうした表示は行なわなくても、差し支えない。
【0079】
使用者は、メッセージに従い、USBメモリU3をUSBポートから取り外し、これをコンピュータPC3またはノート側コンピュータPC4のUSBポートに装着する。このとき、コンピュータPC3に搭載されたOSの機能として、まずUSBポートに装着された機器の種類を判別し、これをマウントする処理を行なう。機器がマウントされると、USBメモリU3の一部にパーティションされた領域は、自動実行プログラムを備えたCD−ROMとして認識されるので、この領域に保存された特定名称のプログラム(例えば、autoexect.bat)が、自動的に起動される。係る自動実行プログラムによる処理を図10のフローチャートに示した。
【0080】
図10に示した処理が開始されると、コンピュータPC4のCPU(図6、符号80)は、まず今から実行しようとしているプログラムが、既にコンピュータPC4に記憶されているか否かを判断する(ステップS610)。実行しようとしているプログラムは、特定のレジストリを有し、特定のフォルダに、所定のプログラム名により保存されている。従って、このプログラムが存在するか否かを判断することは容易である。このプログラムは、上述した「画像表示設定プログラム」である。
【0081】
この画像表示設定プログラムが存在しなければ、CPU80は、USBポートに装着されたUSBメモリU3に保存されている画像表示設定プログラムをコンピュータPC3にコピーし、実行可能にインストールする処理を行なう(ステップS620)。以上の処理の後、CPU80は、自身の処理を、インストールされた画像表示設定プログラム(図10、ステップS630以降)に移行するが、図10では、これらは一連の処理として、そのまま描いてある。
【0082】
画像表示設定プログラム(ステップS630以下)を開始すると、まず有線LANの設定情報がUSBメモリU3に記憶されているか否かを判断し(ステップS630)、記憶されていれば、設定情報を読み出し、その設定情報に基づいて、通信相手を探索する処理を行なう(ステップS640)。具体的には、有線LANでの通信をインフラストラクチャモードで行なうために、設定情報に含まれるIPアドレス(図9(A)参照)を付与したパケットをネットワークNT3に投げて応答を求めるのである。
【0083】
続いて、画像表示の相手となるプロジェクタPR3からの応答があるか否かを判断し(ステップS650)、応答があれば、処理をステップS700に移行して、プロジェクタPR3との接続を行なう。接続の処理については、後述する。他方、有線LANの設定情報による探索によっては応答が得られなかった場合、あるいはステップS630において、USBメモリU3に有線LANの設定情報が記憶されていないと判断された場合には、コンピュータPCのCPU80は、無線LANの設定情報がUSBメモリU3に記憶されているか否かを判断する(ステップS660)。無線LANの設定情報が記憶されていれば、設定情報を読み出し、その設定情報に基づいて、通信相手を探索する処理を行なう(ステップS670)。具体的には、無線LANでの通信をアドホックモードで行なうために、設定情報に含まれるSSID(図9(B)参照)を付与したパケットを送出して応答を求めるのである。
【0084】
続いて、画像表示の相手となるプロジェクタPR3からの応答があるか否かを判断し(ステップS680)、応答があれば、処理をステップS700に移行して、プロジェクタPR3との接続を行なう。応答がない場合、あるいはステップS660において、無線LANの設定情報が記憶されていないと判断された場合には、USBポートに装着されたUSBメモリU3では、画像表示のための設定が行なえないとして、エラー処理(ステップS690)を行なう。エラー処理は、例えば、コンピュータPCの画面に「設定できませんでした。もう一度プロジェクタにUSBメモリを装着するところから、設定を行なってください」といった表示を行ない、USBメモリU3をアンマウントするといった処理である。もとより、音声やビープ音などでエラーの発生を報知しても良い。
【0085】
有線LANまたは無線LANでの通信の設定によりプロジェクタPR3が正常に応答した場合には、探索に成功したとして(ステップS650またはS680)、プロジェクタPR3との接続処理を行なう(ステップS700)。この接続処理は、図11に示したプログラムをコンピュータPC3にインストールし、起動する。図11に示したプログラムは、常駐型のプログラムであり、内部のタイマを利用して、約30msec毎に繰り返し起動される。引き続き、図11に示した画像表示ブログラムについて説明する。
【0086】
図11に示した画像表示プログラムは、インストールされると、約30msec毎に起動し、まず、その時点でコンピュータPC3のディスプレイに表示されていた画像をキャプチャする処理を行なう(ステップS810)。画面のキャプチャは、ウィンドウズ(商標)などの標準の機能を用いて行なえばよい。なお、画面のキャプチャは、コンピュータPC3のディスプレイ107の全画面に対して行なっても良いし、特定のアプリケーションプログラム(例えば現在アクティブになっているアプリケーションプログラム)が管理しているウィンドウを対象として行なっても良い。もとより、アプリケーションプログラムを特定できれば、バックグラウンドで実行されているアプリケーションプログラムが管理しているウィンドウの表示のみをキャプチャすることも可能である。
【0087】
続いて、このキャプチャした画像を、プロジェクタPR3に送信する処理を行なう(ステップS820)。画像の送信は、有線LANにより接続されている場合には、インフラストラクチャモードにより、無線LANにより接続されている場合には、アドホックモードにより、それぞれ行なわれる。プロジェクタPR3は、有線または無線LANを介して受け取った画像を投影する。
【0088】
以上第2実施例について説明したが、この実施例の画像表示システム200では、プロジェクタPR3が有する通信機能の種別毎に設定に必要な情報を保存している。具体的には、有線LAN、無線LANの設定情報を共にUSBメモリU3に保存し、コンピュータPC3側では、有線LAN→無線LANの順に、設定情報を用いて通信が可能かを探索している。従って、いずれの手法で接続を行なう場合でも、簡易に画像表示システムを構成することができる。また有線LANが利用できる場合にはこれを優先的に用いて設定を行なうので、プロジェクタPR3による画像表示を素早くかつ確実に行なうことができる。更に、本実施例では、USBメモリU3をプロジェクタPR3に装着したとき、USBメモリU3内に画像表示設定プログラムがなければ、これをプロジェクタPR3からUSBメモリU3にコピーしインストールするので、USBメモリU3に画像表示設定プログラムが保存されていない場合でも、コンピュータPC3への設定を行なうことができる。
【0089】
更に、画像の表示をプロジェクタPR3に行なわせようとするコンピュータPC3やノート型コンピュータPC4に、必要なプログラムがインストールされていない場合には、USBメモリU3から自動的にプログラムをコンピュータ側にロードするので、使用者がいちいちプログラムをインストールすると言った手間を要しない。なお、本実施例では、画像表示設定プログラムは、コンピュータ側にインストールして実行するものとしたが、USBメモリU3から直接コンピュータの主記憶にロードして実行するものとしても良い。また、本実施例では、コンピュータからの画像の送信は、画面やウィンドウをキャプチャしてこれを所定のインターバルでプロジェクタPRに送信するという手法を採用したので、コンピュータで実行されているアプリケーションプログラムによらず、コンピュータのディスプレイに表示されている画像をプロジェクタPR3に表示させることができる。もとより、画像表示のためのAPIを定め、これに沿って作られたプログラムと連動して、プロジェクタPR3に画像を表示させることも可能である。
【0090】
本実施例では、キャプチャの間隔は約30msec程度としたが、1秒間に十数枚程度送信できれば、通常の画像表示の要請には応えることができる。もとより、キャプチャの間隔を更に短くし、動画などを滑らかに表示可能な態様で送信することも差し支えない。また、有線LANにより接続した場合と無線LANにより接続した場合で、キャプチャと送信とのインターバルを変更しても良い。通常は有線LANの方が、帯域が広いので、高速に画像を更新することが可能だが、有線LAN、無線LANにこだわらず、接続した後の帯域幅を測定し、送信能力に応じて1秒間の送信枚数やインターバルを決定するものとしても良い。
【0091】
(3)変形例:
上述の実施例についての変形例について説明する。
C−1.変形例1:
第1実施例においては、無線LANを用いたアドホックモードでのネットワーク接続を行う構成について示したが、接続の形態は、これに限るものではない。例えば、無線LANを用いて、インフラモードで接続することも可能である。この場合には、アクセスポイント、コンピュータPC1及びプロジェクタPR1のネットワーク設定を行った後に、実施例と同様の接続処理を行うこととしてもよい。あるいは、有線LANのみを用いて、IPアドレス等のネットワーク設定を行った後、接続処理を行うこととしてもよい。
【0092】
これらの場合には、第1実施例のステップS230で書き込むネットワーク設定情報として、例えば、プロジェクタPR1のIPアドレスやプロジェクタ名など一意に識別可能な識別子を用いることができる。こうすれば、コンピュータPC1上で、接続すべきプロジェクタPR1を指定する操作を行う必要がない。したがって、初心者ユーザにとっては、操作を容易化することができる。
【0093】
C−2.変形例2:
第1,第2実施例の各工程の全てを備えている必要はなく、必要に応じて不要なものを削除して構成してもよい。例えば、図5に示したステップS210やS220あるいは図8に示したステップS510などの処理は、省略することができる。S210,S220の両方や、ステップS510省略する場合には、S230の処理を実行する前に、書き込み許可の指示をユーザから受け付ける構成としたり、操作O310の前に、ネットワーク設定許可の指示をユーザから受け付ける構成としたりしてもよい。このようにすれば、実施例と同様に、画像ファイル等を記憶したUSBメモリに誤ってネットワーク設定情報を書き込むことがない。
【0094】
また、図5,図6に示したS410〜S440、図10に示したステップS610,S620などについても、同様に、省略することが可能である。このようにすれば、ユーザは、手動で、プログラムの起動やインストールを行う必要があるが、汎用品のUSBメモリを使用して、実施例に示した接続・投写処理を行うことができる。また、S410〜S440の一部の処理について省略する構成であってもよい。例えば、ステップS440のみを省略し、設定・投写プログラムP2については、ユーザの手動操作で起動させる構成としてもよい。また、記憶媒体上で設定・投写プログラムP2を直接実行できるような場合には、ステップS420及びS430を省略してもよい。
【0095】
C−3.変形例3:
第1実施例においては、図5に示したステップS230において、ネットワーク設定に必要な情報のみをネットワーク設定情報として書き込む構成としたが、このような構成に限られるものではなく、付加的な情報も合わせて書き込んで、当該情報をコンピュータPC1に設定する構成としてもよい。例えば、通信データの暗号化に用いるWEPキーを付加的な情報として書き込んでもよい。このようにすれば、さらに、効率的な設定が可能となる。
【0096】
C−4.変形例4:
本実施例においては、プロジェクタPR1とコンピュータPC1との間でネットワーク設定情報のやり取りを行う記憶媒体として、フラッシュメモリを備えたUSBメモリを用いたが、このような構成に限られるものではなく、種々の記憶媒体を用いることができる。例えば、上述のUSBメモリに代えて、USBコネクタを備えたフレキシブルディスクドライブやCD−ROMドライブ、DVD−ROMドライブ、光磁気ディスクドライブ、ハードディスクドライブなど、種々の記憶媒体を用いることができる。このようにしても高い汎用性を確保することができる。もとより、接続方式についてもUSBコネクタに限るものではなく、例えば、PCカード、SDカード、コンパクトフラッシュカードなどを専用スロットに挿入して接続する形態であってもよい。
【0097】
C−5.変形例5:
第1実施例においては、図5で示したステップS210〜S230の処理を実行可能なプログラムを備えたプロジェクタPR1について示したが、これらのプログラムは、予めUSBメモリU1に記憶させておき、ステップS410と同様に、自動起動によりプロジェクタPR1にインストールする構成としてもよい。こうすれば、汎用品のプロジェクタを使用して、実施例に示した接続・投写処理を行うことができる。
【0098】
C−6.変形例6:
第2実施例において、画像の送信は、コンピュータPCの画面をキャプチャし、これを所定のインターバルで送信したが、図11ステップS810の処理の前に、USBポートに専用のUSBメモリU3が装着されているか否かを判断し、装着されていれば、画面のキャプチャと送信(ステップS810、S820)を行ない、専用のUSBメモリU3が装着されていなければ、図11に示した画像表示ルーチンを実行するブログラムを終了するという構成としても良い。このとき、プログラムの処理を終了するだけでなく、常駐型プログラムとしている場合には、これをレジストリなどからも削除し、常駐を解除しても良い。係る構成を採れば、USBポートに専用のUSBメモリU3が装着されている間だけ、コンピュータPC3からプロジェクタPR3に画像を送信することができる。なお、こうした対応を採る場合には、図10におけるプログラムのインストール(ステップS620)が終わった時点で、USBメモリU3をファイル管理システム上はアンマウントしておくことも望ましい。アンマウントしておけば、いつでもUSBメモリU3をUSBポートから抜き取ることができるからである。アンマウントされた状態でも、USBポートの状態を読み取ることにより、USBポートにUSBメモリU3が装着された状態か否かを判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】実施例としての画像表示システム20の概略構成を示す説明図である。
【図2】プロジェクタPR1の概略構成を示す説明図である。
【図3】コンピュータPC1の概略構成を示す説明図である。
【図4】USBメモリU1の概略構成を示す説明図である。
【図5】接続処理の流れを示す説明図である。
【図6】接続処理の流れを示す説明図である。
【図7】第2実施例のシステム構成図である。
【図8】第2実施例におけるプロジェクタPR3での処理を示すフローチャートである。
【図9】第2実施例においてUSBメモリU3に書き込まれる設定情報の一例を示す説明図である。
【図10】第2実施例においてコンピュータPC3が実行する設定処理を示すフローチャートである。
【図11】第2実施例においてコンピュータPC3に常駐して繰り返し実行される表示用処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0100】
20…画像表示システム
30…CPU
31…判断部
32…検出部
33…情報書込部
34…接続部
36…ROM
38…RAM
40…EEPROM
41…SSID
42…プロジェクタ名
43…MACアドレス
51…入力機構
61…VRAM
63…グラフィックコントローラ
65…投写部
71…無線インタフェース
73…ネットワークインタフェース
75…USBインタフェース
80…CPU
81…接続部
82…画像送信部
85…ハードディスクドライブ
86…ROM
88…RAM
91…入力機構
101…VRAM
103…グラフィックコントローラ
107…ディスプレイ
111…無線インタフェース
113…ネットワークインタフェース
115…USBインタフェース
125…USBインタフェース
130…CPU
140…フラッシュメモリ
142…システム領域
143…CD−ROM領域
144…設定情報格納領域
PR1〜PR3…プロジェクタ
PC1〜PC3…コンピュータ
PC4…ノート型コンピュータ
SC1〜SC3…スクリーン
U1〜U3…USBメモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続可能な画像表示装置であって、
前記ネットワークを介して通信するネットワーク接続手段と、
USBメモリを接続可能なUSB接続手段と、
前記USB接続手段に接続された前記USBメモリに、当該画像表示装置との前記ネットワークを介した通信の設定に要する設定情報を、当該画像表示装置とは異なる他の装置から読み出し可能に書き込む書込手段と、
前記設定情報が書き込まれた後、当該画像表示装置から離脱された前記USBメモリが、前記他の装置に接続されたとき、前記設定情報を読み出して前記ネットワークに関する設定を行なうことで該ネットワークを介した通信が可能となった前記他の装置から所定の画像データを受け取って、画像を表示させる表示手段と
を備えた画像表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像表示装置であって、
更に、前記接続されたUSBメモリが、前記ネットワークに関する設定情報を書き込む専用の記憶媒体であるか否かを判断する判断手段を備え、
前記書込手段は、前記判断手段が、前記接続されたUSBメモリが前記専用の記憶媒体であると判断した場合に、前記設定情報の書き込みを行う
画像表示装置。
【請求項3】
請求項2記載の画像表示装置であって、
前記判断手段は、前記USBメモリが備える記憶領域に記憶されたフォルダ構成もしくはファイル構成、または、前記USBメモリが記憶する識別情報に基づいて、前記判断を行う
画像表示装置。
【請求項4】
請求項2記載の画像表示装置であって、
前記他の装置が、前記USBメモリから前記設定情報を読み出すプログラムを、前記USBメモリが備えていない場合には、当該プログラムを、前記USBメモリに書き込むプログラム書込手段を備える
画像表示装置。
【請求項5】
請求項3記載の画像表示装置であって、
前記プログラム書込手段は、前記USBメモリが前記他の表示装置に接続されたとき、前記プログラムを自動実行可能に書き込む手段である
画像表示装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか記載の画像表示装置であって、
更に、前記USB接続手段に前記USBメモリが接続された際に利用可能なネットワークの種類を検出する検出手段を備え、
前記書込手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、利用を優先する種類のネットワークに対応する前記設定情報を書き込む
画像表示装置。
【請求項7】
前記ネットワークの種類には、無線LAN、有線LANの別が含まれる請求項6記載の画像表示装置。
【請求項8】
請求項7記載の画像表示装置であって、
前記書込手段は、当該画像表示装置が、無線LANおよび有線LANについての設定情報を有する場合には、両設定情報を、前記USBメモリに書き込む
画像表示装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれか記載の画像表示装置であって、
前記画像表示装置は、ネットワーク型プロジェクタであり、
前記表示手段は、所定の投写面に画像を投写する手段である
画像表示装置。
【請求項10】
汎用のデータバスであるUSBに接続されるUSBメモリであって、
ネットワークに接続されて画像表示を行なう画像表示装置に接続されたとき、前記画像表示装置との前記ネットワークを介した通信の設定に要する設定情報を、所定の記憶領域に記憶する手段と、
前記画像表示装置に画像を表示しようとする他の装置に接続されたとき、予め記憶された第1のプログラムを自動起動する手段と、
前記第1のプログラムにより、前記記憶領域に記憶された前記設定情報を利用して前記他の装置が前記画像表示装置と接続可能となるように、当該他の装置におけるネットワークに関する設定を行なわせた後、前記他の装置において、前記画像表示装置に当該他の装置から画像を表示させる第2のプログラムを実行させる手段と
を備えたUSBメモリ。
【請求項11】
請求項10記載のUSBメモリであって、
前記第1のプログラムは、前記他の装置に前記第2のプログラムがインストールされているか否かを判断し、インストールされていない場合には、当該第2のプログラムのインストールを実行し、該インストールされた第2のプログラムを起動させる機能を前記他の装置に実現させるプログラムを有する
USBメモリ。
【請求項12】
ネットワークに接続される画像表示装置および該画像表示装置とは異なる他の装置と、所定の識別情報を有するUSBメモリとを備えた画像表示システムであって、
前記画像表示装置は、
前記ネットワークに通信可能に接続するネットワーク接続手段と、
前記USBメモリを脱着可能に接続するUSB接続手段と、
前記USB接続手段に接続された前記USBメモリが前記所定の識別情報を有すると判断したとき、当該画像表示装置との前記ネットワークを介した通信の設定に要する設定情報を書き込む書込手段と、
前記他の装置から所定の画像データを受け取って、画像を表示する表示手段と
を備え、
前記他の装置は、
汎用のUSBメモリが接続可能な汎用USB接続手段と、
前記設定情報が書き込まれたUSBメモリが、前記汎用USB接続手段に接続されたとき、該USBメモリに記憶された前記設定情報を利用して、前記画像表示装置との前記ネットワークを介した通信を可能とする設定を行なうネットワーク設定手段と、
前記設定が行なわれたネットワークを介して、前記画像表示装置に、前記所定の画像データを送信する送信手段と
を備えた
画像表示システム。
【請求項13】
請求項12記載の画像表示システムであって、
前記USBメモリは、前記他の装置に当該USBメモリが接続された際に、前記他の装置において所定のプログラムを実行させ、当該他の装置に、前記ネットワーク設定手段を実現するプログラムが存在するか否かを判断させ、該プログラムが存在しない場合には、当該プログラムを前記USBメモリから前記他の装置において実行可能にインストールする手段を備えた
画像表示システム。
【請求項14】
請求項12または請求項13記載の画像表示システムであって、
前記他の装置の前記送信手段は、該他の装置が有する表示部に表示されている画像を、所定間隔でキャプチャし、該キャプチャした画像を、前記画像表示装置に送信する画像表示システム。
【請求項15】
ネットワークに接続された画像表示装置と該画像表示装置とは異なる他の装置との通信の設定を行うネットワーク設定方法であって、
所定の識別情報を有するUSBメモリを、前記画像表示装置のUSBポートに接続し、
該USBポートに接続されたUSBメモリが、前記識別情報を有するとき、前記画像処理装置との前記ネットワークを介した通信の設定に要する設定情報を、前記USBメモリに記憶し、
該設定情報を記憶したUSBメモリを前記他の装置に接続したとき、前記他の装置において、前記USBメモリに記憶された前記設定情報を用いた設定を行い、前記他の装置と前記画像処理装置とを前記ネットワークを介して通信可能とする設定処理を行う
ネットワーク設定方法。
【請求項16】
請求項15記載のネットワーク設定方法であって、
前記他の装置に、前記USBメモリが接続されたとき、前記他の装置に前記設定処理を行なうプログラムが存在するか否かを判定し、
該プログラムが存在しないと判定した場合には、当該プログラムを、前記他の装置にインストールする
ネットワーク設定方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−194897(P2009−194897A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−306497(P2008−306497)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ウィンドウズ
2.コンパクトフラッシュ
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】