説明

画像表示装置

【課題】複数の表示素子を用いて1つの広画角の画像を観察する小型の画像表示装置を提供すること
【解決手段】それぞれが原画101、102を表示する複数の表示素子2、3と、複数の表示素子からの光束を、複数の光学ユニット4、5を介して射出瞳S1に導いて合成画像103を提示する観察光学系と、を有し、偏心断面を合成画像の同じ像点へ導かれる光束の主光線が反射する際に形成する断面とするとき、複数の表示素子は隣り合う2つの表示素子を含み、前記2つの表示素子の表示面の一部は同一の画像を表示するように配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の表示素子からの光を合成して1つの合成画像を提示する観察光学系を有し、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)等に好適な画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
HMDは、小型で広画角の画像を射出瞳(眼球)に導く観察光学系を必要とし、従来から複数の表示素子を用いて各表示素子に対応する光学ユニットの大きさを小型にする構成が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1は、3つの表示素子と3つの光学ユニットからなる光学素子を2つ重ねた画像表示装置を開示している。特許文献2は、複数の画像から同一の画像に導く光束が、射出瞳で重なりを持つ観察光学系を有する画像表示装置と、複数の表示素子の一部が同一の画像を表示するオーバーラップ領域を有する画像表示装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−115906号公報
【特許文献2】特開2010−266787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、眼球回転時に境界部付近において画像の欠けが生じ、滑らかな連続した画像を観察することが難しい。この場合、特許文献2の方法を適用して眼球回転時に境界部付近において画像の欠けを防止することも考えられるが、特許文献1、2のいずれも、複数の表示素子の傾斜角度が異なって表示素子の周辺においてHMDが大型化しやすい。
【0006】
本発明は、複数の表示素子からの光を合成して1つの広画角の画像を提示する小型の画像表示装置を提供することを例示的な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の観察光学系は、それぞれが原画を表示する複数の表示素子と、前記複数の表示素子からの光束を、複数の光学ユニットを介して射出瞳に導いて合成画像を提示する観察光学系と、を有し、各光学ユニットの偏心断面を前記合成画像の同じ像点へ導かれる光束の主光線が反射する際に形成する断面とするとき、前記複数の光学ユニットの偏心断面が平行であるように前記複数の光学ユニットは配置され、前記複数の表示素子は、隣り合う2つの表示素子を含み、前記2つの表示素子の表示面の一部は同一の画像を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の表示素子からの光を合成して1つの広画角の画像を提示する小型の観察光学系および画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】観察光学系の斜視図と側面図である。(実施例1)
【図2】図1に示す観察光学系の上面図である。(実施例1)
【図3】図1に示す観察光学系の変形例の斜視図である。(実施例1)
【図4】観察光学系の斜視図と側面図である。(実施例2)
【図5】図4に示す観察光学系の上面図である。(実施例2)
【図6】観察光学系の斜視図と側面図である。(実施例3)
【図7】観察光学系の斜視図と側面図である。(実施例4)
【図8】数値実施例1の側面図と上面図である。(実施例1)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例の観察光学系について添付図面を参照して説明する。観察光学系は、それぞれが原画を表示する複数の表示素子からの光束を、複数の光学ユニットを介して射出瞳に導いて合成画像を提示し、HMD等の画像表示装置に好適である。
【0011】
ここで、観察者の眼球から観察光学系に向かう視軸OAと平行な方向を正とするZ軸、Z軸に直交し、観察者の眼球から見て垂直方向の上向きを正とするY軸、Z軸に直交し、観察者の眼球から見て水平方向の左向きを正とするX軸を定義する。
【実施例1】
【0012】
図1(a)は実施例1の観察光学系の斜視図であり、図1(b)はその側面図である。図中、1は観察者の眼球であり、観察光学系の射出瞳S1の位置またはその近傍に配置されている。2は原画を表示する(第1の)表示素子、3は原画を表示する(第2の)表示素子、4は(第1の)光学ユニット、5は(第2の)光学ユニットである。光学ユニット4、5で光学素子を形成している。
【0013】
101は表示素子2の表示面2aに表示される(第1の)画像(原画)、102は表示素子3の表示面3aに表示される(第2の)画像(原画)、103は観察者が観察光学系を介して観察される合成画像である。
【0014】
図1(b)に示すように、表示素子2、3からの光束は光学ユニット4、5の入射面S5から入射して、曲面である面S2で反射して反射面S3で反射して面S2を透過して射出瞳S1に至る。このように面5は透過面として作用し、面S3は反射面として作用し、面S2は透過面および反射面として作用する。視軸OAに関して光学ユニット4、5のそれぞれの入射面S5は同じ側にあり、表示素子2、3の表示面2a、3aも同じ側にある。
【0015】
ここで、光学ユニット4、5の偏心断面を、面S3での反射によって光路が折れ曲がる断面(合成画像の同じ像点へ導かれる光束の主光線が反射する際に形成する断面)とする。面S3は観察者の視軸OAに対して傾くか偏心している。図1(b)では、面S3は偏心反射曲面である。複数の光学ユニット4、5の偏心断面は平行ではないために交線を有するが、偏心断面が交差する線が射出瞳の中心から合成画像の任意の一点を結ぶ線と合致しないように複数の光学ユニット4、5は配置されている。
【0016】
表示素子2、3は有機EL等の自発光2次元画像表示素子であるが、透過型の液晶パネル(LCD)等の小型のディスプレイでもバックライトと組み合わせることで用いることができる。
【0017】
2つの表示素子2、3は隣り合っており、その表示面2a、3aの一部は同一の画像を表示するオーバーラップ領域を有する。2つのオーバーラップ領域は隣り合っており、同一の画像が重複して表示される。
【0018】
即ち、図1(a)に示す2つの画像101、102から分かるように、表示素子2は画像Aを表示する通常の表示領域(非オーバーラップ領域)と画像Bを表示するオーバーラップ領域を有する。また、表示素子3は画像Bを表示するオーバーラップ領域と画像Cを表示する通常の表示領域(非オーバーラップ領域)を有する。
【0019】
2つの画像101、102は、YZ面において互いに異なる画角に対応する部分(AとCの部分)と同一の画角に対応する部分(Bの部分)を有している。そして、表示素子2のオーバーラップ領域は表示素子3に近い側に設けられ、表示素子3のオーバーラップ領域は表示素子2に近い側に設けられている。
【0020】
表示素子2、3は矩形形状を有し、それぞれの表示面2a、3aはXZ面に対して少し傾いてほぼ平行で同一平面を構成するように隣り合って配置されている。これにより、表示素子2、3が異なる傾斜角度で配置される従来の構成よりも観察光学系はY軸方向に小型(薄型)になる。
【0021】
特に、表示素子が異なる傾斜角度で配置される場合には各表示素子を搭載してそれを駆動する不図示の電子回路基板も同様な傾斜角度で表示素子に平行に配置されるので従来の構成は表示素子の周囲の空間の厚さがY軸方向に厚くなるという問題がある。本実施例の観察光学系の構成はかかる問題を解決してY軸方向の薄型化を達成している。また、本実施例によれば、表示素子2、3を駆動する電子回路基板を共通化することができ、この場合は、観察光学系のY軸方向の小型化の効果はさらに大きくなる。
【0022】
図1(a)においては、光学ユニット4、5はそれらの偏心断面の交線がY軸と平行になるように配置され、水平方向の画角を2分割している。表示画角は水平画角50度、垂直画角38度であり、2つの表示素子2、3で同一の画像を表示するオーバーラップ領域は24度分としているため、1つの表示素子からは水平方向に37度(25度+12度)の画像を表示している。
【0023】
本実施例は、光学ユニット4、5を複数の偏心反射曲面を用いて光路を折り畳むことによってZ軸方向の観察光学系の厚さを薄型にしている。各光学ユニットは三角柱に類似した側面形状を有する。光学ユニット4、5は、屈折率が1より大きいガラスやプラスチック等の光学媒質で満たされた透明体により構成されている。
【0024】
光学ユニット4、5の射出面は同一の光学面を構成する。同一の光学面とすることで、複数の表示素子から光学ユニットを通過した光束の連続性が保たれ、滑らかな連続した画像を観察することが可能となる。
【0025】
図1(b)に示すように、表示素子2からの光線は光学ユニット4内で2回反射し、表示素子3からの光線は光学ユニット5内で2回反射してそれぞれ眼球1に導かれる。面S2は反射と透過の作用を持つ面であり、反射は、光量のロスをなくすために内部全反射であることが望ましい。また、光学ユニット4、5の光路上の全ての面(面S2、S3、S5)を曲面で構成した場合には、全ての面が集光ないし発散または収差補正に寄与することになり、光学系の不要な面を減らし、コスト削減の効果が期待できる。
【0026】
光学ユニット4、5を構成する少なくとも1つの面を、より好ましくは全ての面(面S2、S3、S5)を回転非対称形状とすることで、偏心収差補正の自由度が増し、良好な画質での画像表示が可能となる。このとき、各回転非対称面を、偏心断面を唯一の対称面とする面対称な形状とすると、対称性のない場合に比較して加工および製作を容易にすることができるため好ましい。
【0027】
図2(a)は表示素子2から眼球1に導かれる光線を、図2(b)は表示素子3から眼球1に導かれる光線を示している。
【0028】
図2(a)、(b)に示すように、表示素子2からは、左側の画角の光線だけでなく、オーバーラップ領域である右側の画角の光線7も眼球1に導かれる。また、表示素子3からは、右側の画角の光線だけでなく、オーバーラップ領域である左側の画角の光線8も眼球1に導かれる。
【0029】
このように合成画像内に重なって表示されたオーバーラップ領域があることで、眼球が回転した際にも合成画像の境界部付近において画像の欠けが生じることなく、つなぎ目の目立たない画像観察が可能である。また、プリズムの製造誤差や表示素子とプリズムとの間の位置ずれによる合成画像の境界部分のずれを、重なった領域で調整することができる。
【0030】
この時、合成画像中で2つの表示素子からの画像が重なっているオーバーラップ領域は、明るさが他の画像部分の2倍になってしまうため、同一の画像を表示する部分であるオーバーラップ領域の射出瞳における光量を調整する光量調整手段を設けることが好ましい。
【0031】
例えば、表示素子上の画像のオーバーラップ領域には、NDフィルター等の減光手段を配置するか、あらかじめ表示素子上で輝度を落とした画像として表示する。表示素子上で輝度を落とす場合には、オーバーラップ領域の全域で他の画像の半分の輝度としてもよいし、表示素子の端にいくにしたがって徐々に輝度を落としてもよい。後者の場合には、表示素子上での輝度の変化が緩やかなので、より自然な合成画像が得られる。
【0032】
本実施例のように偏心反射曲面を用いた光学系では、偏心断面と垂直な方向に光学系のパワーを強くしたときの収差への影響が大きくないため、オーバーラップ領域を設けることで表示する画角が大きくなってもパワーを強くすることが可能である。そのときには、焦点距離が短くなるため、偏心断面と垂直な方向の大きさを小型化することができる。
【0033】
本実施例では、光学ユニット4、5は別個の異なる2つの部材として別々に形成されてから接合されている。光学ユニット4と5を接合することによって光学ユニットの間の空気層がなくなり、屈折作用の影響がほとんどなくなり、滑らかで連続した画像を観察することが可能となる。また、2つの光学ユニットを接合して1つの光学素子にすることで取り扱いが容易になる。
【0034】
本実施例の光学素子(プリズム)は、2つの光学ユニット4、5を有するが、光学ユニットの数は2つに限定されず、図3に示すように1つの場合や後述する実施例2のように3つ以上であってもよい。
【0035】
図3は、2つの光学ユニットを1つの光学素子6の一部に形成した例の斜視図である。これにより、光学素子の取り扱いが簡便になり、保持も容易となる。上述したように、光学ユニット6の射出面はXY面と平行な同一平面を構成し光学ユニット6を通過した光束の連続性が維持して滑らかな連続した画像観察を可能にしている。
【0036】
本実施例では、X軸方向の水平画角を2分割する観察光学系であったが、Y軸方向の垂直画角を2分割する光学系にも適用可能である。また、それぞれの光学ユニットが傾いて配置され、偏心断面の交線がY軸と平行にならなくてもよい。偏心断面が互いに交差せずに平行になるように複数の光学ユニットが配置されてもよい。
【0037】
本実施例によれば、光学ユニットの偏心断面の交線がY軸と平行になるように2つの光学ユニットを配置し、水平方向の画角を2分割することで、表示素子2と3を近接配置している。これにより、表示素子2、3の周囲を小型にすることができ、ひいては複数の表示素子を一つの電子回路基板により駆動することもできる。
【実施例2】
【0038】
図4(a)は実施例2の観察光学系の斜視図であり、図4(b)はその側面図である。
【0039】
本実施例は水平方向の画角を3分割したものである。表示画角は水平画角100度、垂直画角38度としている。また、隣り合う2つの表示素子で同一の画像を表示するオーバーラップ領域は10度分としている。
【0040】
図中、9は原画を表示する(第1の)表示素子、10は原画を表示する(第2の)表示素子、11は原画を表示する(第3の)表示素子、12は光学素子である。104は表示素子9に表示される(第1の)画像、105は表示素子10に表示される(第2の)画像、106は表示素子11に表示される(第3の)画像、107は観察者が観察光学系を介して観察する合成画像である。
【0041】
表示素子9、10、11の構成は表示素子2、3と同様である。隣接する2つの表示素子9、10および10、11は、同一の画像を表示するオーバーラップ領域を有する。オーバーラップ領域が隣接する2つの表示素子において隣接して配置される点は実施例1と同様である。
【0042】
表示素子9、10、11は、矩形形状を有し、同一平面を構成するように隣り合って配置されている。これにより、表示素子9、10、11が異なる傾斜角度で配置される従来の構成よりも観察光学系はY軸方向に小型(薄型)になる。
【0043】
特に、表示素子が異なる傾斜角度で配置される場合には各表示素子を搭載してそれを駆動する不図示の電子回路基板も同様な傾斜角度で表示素子に平行に配置されるので従来の構成は表示素子の周囲の空間の厚さがY軸方向に厚くなるという問題がある。本実施例の観察光学系の構成はかかる問題を解決してY軸方向の薄型化を達成している。また、本実施例によれば、表示素子9、10、11を駆動する電子回路基板を共通化することができ、この場合は、観察光学系のY軸方向の小型化の効果はさらに大きくなる。
【0044】
表示素子9は水平画角+50度から+15度までの35度分、表示素子10は水平画角+25度から−25度までの50度分、表示素子11は、−15度から−50度までの35度分を表示している。
【0045】
光学素子12の光学ユニットの材質や機能は実施例1と同様である。光学ユニットが光束を2回反射する点、内部全反射が好ましい点、外面が曲面で回転非対称形状を有することが好ましい点も実施例1と同様である。
【0046】
図5(a)は、表示素子9から眼球1に導かれる光線を、図5(b)は表示素子10から眼球1に導かれる光線を、図5(c)は表示素子11から眼球1に導かれる光線を示している。図5(a)に示すように、表示素子9からは、左側の画角の光線だけでなく、オーバーラップ領域である右側の画角の光線13も眼球1に導かれる。同様に、図5(b)に示すように、表示素子10からは、オーバーラップ領域である左右の側の画角の光線14、15が眼球1に導かれる。図5(c)に示すように、表示素子11からは、右側の画角の光線だけでなく、オーバーラップ領域である左側の画角の光線16も眼球1に導かれる。
【0047】
本実施例でも、実施例1と同様に、オーバーラップ領域により、眼球回転時の画像の欠けを防止すると共にプリズムの製造誤差や表示素子とプリズムとの間の位置ずれを吸収することができる。また、オーバーラップ領域の光量調整手段を設けることが好ましい点、オーバーラップ領域を設けることで表示する画角が大きくなってもパワーを強くして小型化を図ることが可能である点も実施例1と同様である。
【0048】
本実施例でも、実施例1と同様に、複数の光学ユニットは一体に構成されてもよく、この時、3つの光学ユニットの出射面は同一面であることが望ましい。また、3つの光学ユニットとして構成される場合には隣り合う2つの光学ユニットは接合されていることが望ましい。
【0049】
本実施例では、X軸方向の水平画角を3分割する観察光学系であったが、Y軸方向の垂直画角を3分割する光学系にも適用可能である。
【0050】
本実施例によれば、水平方向の画角を3分割することで、表示素子9、10、11を近接配置している。これにより、表示素子の周囲を小型にすることができ、ひいては複数の表示素子を一つの電子回路基板により駆動することもできる。
【実施例3】
【0051】
図6(a)は実施例3の観察光学系の斜視図であり、図6(b)はその側面図である。
【0052】
本実施例は、水平方向の画角を3分割した光学素子(プリズム)23、24を垂直方向の画角も2分割するように2つ配置している。
【0053】
表示画角は水平画角100度、垂直画角38度としている。また、水平方向に隣り合う2つの表示素子で同一の画像を表示するオーバーラップ領域は10度分としている。垂直方向にはオーバーラップ領域は設けていないが、合成像の同じ像点へ導かれる光束が、射出瞳面において重なりを有するような構成となっている。
【0054】
図中、17〜19は原画を表示する第1〜第3の表示素子であり、20〜24は原画を表示する第4〜第6の表示素子である。23、24はそれぞれ3つの光学ユニットからなる第1の光学素子、第2の光学素子である。108〜110は表示素子17〜19に表示される(第1の)画像〜(第3の)画像、111〜113は表示素子20〜22に表示される(第4の)画像〜(第6の)画像である。114は観察者が観察光学系を介して観察する合成画像である。第1の光学素子23の複数の光学ユニットと第2の光学素子24の複数の光学ユニットは入射面が視軸に関して反対側に配置されている。
【0055】
表示素子17〜22の構成は表示素子2、3と同様である。水平方向に隣接する2つの表示素子17と18、18と19、20と21、21と22は、同一の画像を表示するオーバーラップ領域を有する。オーバーラップ領域が隣接する2つの表示素子において隣接して配置される点は実施例1と同様である。
【0056】
表示素子17〜19は、矩形形状を有し、同一平面を構成するように隣り合って配置されている。これにより、表示素子17〜19が異なる傾斜角度で配置される従来の構成よりも観察光学系はY軸方向に小型(薄型)になる。
【0057】
また、表示素子20〜22は、矩形形状を有し、同一平面を構成するように隣り合って配置されている。これにより、表示素子20〜22が異なる傾斜角度で配置される従来の構成よりも観察光学系はY軸方向に小型(薄型)になる。なお、上下の表示素子の表示面は平行ではない。
【0058】
特に、表示素子が異なる傾斜角度で配置される場合には各表示素子を搭載してそれを駆動する不図示の電子回路基板も同様な傾斜角度で表示素子に平行に配置されるので従来の構成は表示素子の周囲の空間の厚さがY軸方向に厚くなるという問題がある。本実施例の観察光学系の構成はかかる問題を解決してY軸方向の薄型化を達成している。また、本実施例によれば、上側の表示素子17〜19を駆動する電子回路基板と下側の表示素子20〜22を駆動する電子回路基板をそれぞれ共通化することができ、この場合は、観察光学系のY軸方向の小型化の効果はさらに大きくなる。
【0059】
表示素子17は水平画角+50度から+15度までの35度分、表示素子18は水平画角+25度から−25度までの50度分、表示素子19は、−15度から−50度までの35度分を表示している。表示素子17、18、19で表示する垂直画角はオーバーラップ領域がないため、上半分の19度分である。
【0060】
表示素子20は水平画角+50度から+15度までの35度分、表示素子21は水平画角+25度から−25度までの50度分、表示素子22は、−15度から−50度までの35度分を表示している。表示素子20、21、22で表示する垂直画角はオーバーラップ領域がないため、下半分の19度分である。
【0061】
本実施例は、光学素子23、24を構成する光学ユニットを複数の偏心反射曲面を用いて光路を折り畳むことによってZ軸方向の観察光学系の厚さを薄型にしている。光学素子23、24を構成する各光学ユニットは三角柱に類似した側面形状を有するが、光学素子23を構成する各光学ユニットの側面形状と光学素子24を構成する各光学ユニットの側面形状は異なる。光学素子23、24の材質は実施例1と同様である。
【0062】
また、本実施例は、原画像を垂直方向に2分割することによってZ軸方向の観察光学系の厚さを薄型にしている。このとき、光学素子23の中央の光学ユニットと光学素子24の中央の光学ユニットの偏心断面は同一である。
【0063】
図6(b)に示すように、表示素子17、18、19からの光線は光学素子23の対応する光学ユニット内で2回反射し眼球1に導かれる。また、表示素子20、21、22からの光線は光学素子24の対応する光学ユニット内で2回反射し、光学素子23を通過して眼球1に導かれる。
【0064】
光学素子23の眼球への出射面及び光学素子24の光学素子23へ向かう出射面が内部全反射であることが望ましい点は実施例1と同様である。また、光学素子23、24の光路上の全ての面を曲面で構成することが望ましい点も実施例1と同様である。また、光学素子23、24を構成する少なくとも1つの面を、より好ましくは全ての面を回転非対称形状とすることが望ましい点も実施例1と同様である。
【0065】
本実施例でも、水平方向に分割された各々の表示素子上の画像に、同一の画像を表示するオーバーラップ領域を設けている。このため、オーバーラップ領域により、水平方向の眼球回転時の画像の欠けを防止すると共にプリズムの製造誤差や表示素子とプリズムとの間の位置ずれを吸収することができる。
【0066】
本実施例は、垂直方向の分割に関してはオーバーラップ領域を設けていないが、その代わりに合成画像の同じ像点へ導かれる光束が、射出瞳において重なりを設けている。この構成においても、オーバーラップ領域を設ける場合と同様にすべての画角からの光線が射出瞳に導かれるため、垂直方向の眼球回転時の画像の欠けを防止することができる。
【0067】
オーバーラップ領域と重なりの部分のそれぞれの光量を調整する光量調整手段を設けることが好ましい点、オーバーラップ領域を設けることで表示する画角が大きくなってもパワーを強くして小型化を図ることが可能である点は実施例1と同様である。
【0068】
本実施例でも、3つの光学ユニットを一体にして1つの光学素子23、24を形成してもよく、この時、3つの光学ユニットの出射面は同一面であることが望ましい。また、実施例1と同様に、3つの光学ユニットとして構成される場合には隣り合う2つの光学ユニットは接合されていることが望ましい。
【0069】
このように、合成像の分割数を増やすことによって、より広画角の画像表示が可能になると共に、使用する表示素子の大きさを小さくすることもできる。そのため、使用できる表示素子の大きさに依存せずに所望の表示画角を持つ画像表示装置を実現することができる。
【0070】
本実施例は、X軸方向の水平画角を3分割、Y軸方向の垂直画角を2分割し、全体で6分割する観察光学系を提供しているが、X軸とY軸の方向を入れ替えて6分割してもよい。また、それぞれの光学ユニットが傾いて配置され、偏心断面の交線がY軸と平行にならなくてもよい。さらに、垂直方向の分割に関しても水平方向と同様にオーバーラップ領域を設けてもよい。
【0071】
本実施例によれば、3つの光学ユニットを配置し、水平方向の画角を3分割した光学素子を垂直方向の画角も2分割するように2つ配置することによって表示素子を近接配置している。これにより、表示素子の周囲を小型にすることができ、ひいては複数の表示素子を一つの電子回路基板により駆動することもできる。
【実施例4】
【0072】
図7(a)は実施例4の観察光学系の斜視図であり、図7(b)はその側面図である。
【0073】
本実施例の光学素子(プリズム)31は、3つの光学ユニットを設け、水平方向の画角を3分割し、それと同じ3つの光学ユニットを上下反転して配置して垂直方向の画角も2分割している。
【0074】
表示画角は水平画角100度、垂直画角38度としている。また、水平方向に隣り合う2つの表示素子で同一の画像を表示するオーバーラップ領域は10度分とし、垂直方向の2つの表示素子で同一の画像を表示するオーバーラップ領域は20度分としている。
【0075】
図中、25〜27は原画を表示する第1〜第3の表示素子であり、28〜30は原画を表示する第4〜第6の表示素子である。31は6つの光学ユニットからなる光学素子である。115〜117は表示素子25〜27に表示される(第1の)画像〜(第3の)画像、118〜120は表示素子28〜30に表示される(第4の)画像〜(第6の)画像である。121は観察者が観察光学系を介して観察する合成画像である。
【0076】
表示素子25〜30の構成は表示素子2、3と同様である。水平方向に隣接する2つの表示素子25と26、26と27、28と29、29と30は、同一の画像を表示するオーバーラップ領域を有する。オーバーラップ領域が隣接する2つの表示素子において隣接して配置される点は実施例1と同様である。また、垂直方向に対向している2つの表示素子25と28、26と29、27と30も同一の画像を表示するオーバーラップ領域を有する。
【0077】
表示素子25〜27は、矩形形状を有し、同一平面を構成するように隣り合って配置されている。これにより、表示素子25〜27が異なる傾斜角度で配置される従来の構成よりも観察光学系はY軸方向に小型(薄型)になる。
【0078】
また、表示素子28〜30は、矩形形状を有し、同一平面を構成するように隣り合って配置されている。これにより、表示素子28〜30が異なる傾斜角度で配置される従来の構成よりも観察光学系はY軸方向に小型(薄型)になる。なお、上下の表示素子の表示面は平行ではない。
【0079】
特に、表示素子が異なる傾斜角度で配置される場合には各表示素子を搭載してそれを駆動する不図示の電子回路基板も同様な傾斜角度で表示素子に平行に配置されるので従来の構成は表示素子の周囲の空間の厚さがY軸方向に厚くなるという問題がある。本実施例の観察光学系の構成はかかる問題を解決してY軸方向の薄型化を達成している。また、本実施例によれば、上側の表示素子25〜27を駆動する電子回路基板と下側の表示素子28〜30を駆動する電子回路基板をそれぞれ共通化することができ、この場合は、観察光学系のY軸方向の小型化の効果はさらに大きくなる。
【0080】
表示素子25は水平画角+50度から+15度までの35度分、表示素子26は水平画角+25度から−25度までの50度分、表示素子27は、−15度から−50度までの35度分を表示している。表示素子25、26、27で表示する垂直画角はオーバーラップ領域が20度であるため、+19度から−10度までの29度分である。
【0081】
表示素子28は水平画角+50度から+15度までの35度分、表示素子29は水平画角+25度から−25度までの50度分、表示素子30は、−15度から−50度までの35度分を表示している。表示素子28、29、30で表示する垂直画角はオーバーラップ領域が20度であるため、+10度から−19度までの29度分である。
【0082】
本実施例は、各光学ユニットを複数の偏心反射曲面を用いて光路を折り畳むことによってZ軸方向の光学系の厚さを薄型にしている。光学素子31の材質は実施例1と同様である。上下の光学ユニットは対称に配置されている。
【0083】
また、本実施例は、原画像を垂直方向にも2分割することによってZ軸方向の観察光学系の厚さを薄型にしている。このとき、光学素子31の中央上の光学ユニットと中央下の光学ユニットの偏心断面は同一である。光学ユニットが光束を2回反射する点、内部全反射が好ましい点、外面が曲面で回転非対称形状を有することが好ましい点も実施例1と同様である。
【0084】
本実施例は、水平方向と垂直方向に分割された各々の表示素子上の画像に、同一の画像を表示するオーバーラップ領域を設けている。このため、実施例3と同様に、水平方向と垂直方向の眼球回転時の画像の欠けを防止すると共にプリズムの製造誤差や表示素子とプリズムとの間の位置ずれを吸収することができる。
【0085】
本実施例においても、オーバーラップ領域の光量調整手段を設けることが好ましい点、オーバーラップ領域を設けることで表示する画角が大きくなってもパワーを強くして小型化を図ることが可能である点も実施例1と同様である。
【0086】
本実施例の偏心反射曲面を用いた光学系では、偏心断面と垂直な方向に光学系のパワーを強くしたときの収差への影響が大きくないため、オーバーラップ領域を設けることで表示する画角が大きくなってもパワーを強くすることが可能である。そのときには、焦点距離が短くなるため、偏心断面と垂直な方向の大きさを小型化することができる。
【0087】
本実施例のように、6つの光学ユニットを一体にして1つの光学素子31を形成することで、光学素子の取り扱いが簡便になり、保持も容易となる。このとき、6つの光学ユニットの出射面は同一面であることが望ましい。同一面とすることで、複数の表示素子から光学ユニットを通過した光束の連続性が保たれ、滑らかな連続した画像を観察することが可能となる。
【0088】
なお、6つの光学ユニットを別々の光学素子に分けて光学素子を形成する場合には水平方向と垂直方向に隣り合う2つの光学ユニットを接合することが望ましい点は上述の実施例と同様である。
【0089】
このように、合成像の分割数を増やすことによって、より広画角の画像表示が可能になると共に、使用する表示素子の大きさを小さくすることもできる。そのため、使用できる表示素子の大きさに依存せずに所望の表示画角を持つ画像表示装置を実現することができる。
【0090】
本実施例は、X軸方向の水平画角を3分割、Y軸方向の垂直画角を2分割し、全体で6分割する観察光学系を提供しているが、X軸とY軸の方向を入れ替えて6分割してもよい。
【0091】
本実施例によれば、3つの光学ユニットを配置し、それと同じ3つの光学ユニットを上下反転して配置して垂直方向の画角も2分割することによって表示素子を近接配置している。これにより、表示素子の周囲を小型にすることができ、ひいては複数の表示素子を一つの電子回路基板により駆動することもできる。
(数値実施例1)
実施例1の数値実施例1の観察光学系の側面図を図8(a)に、上面図を図8(b)に示す。数値実施例1では、表示素子を像面として眼球の瞳位置からの逆光線追跡となっている。図中、S1は射出瞳、SIは表示素子2の表示面、SI’は表示素子3の表示面である。面S2と面S4は同一面であり、図3に示すように、光学素子の出射面は同一面である。
【0092】
表示素子2の表示面SIからの光線は面S5より光学ユニット4に入射し、面S4、面S3で反射して、面S2より光学ユニット4から出射し、射出瞳S1に導かれる。表示素子3の表示面SI’からの光線は面S5’より光学ユニット5に入射し、面S4、面S3’で反射して、面S2より光学ユニット5から出射し、射出瞳S1に導かれる。
【0093】
面S4での反射は、光量のロスなく反射されるために、内部全反射であることが望ましく、面S2、S3、S3’、S4、S5、S5’は回転非対称面であり、対称面を1つ持つ面対称形状をしている。面対称な形状とすると、対称性のない場合に比較して加工および製作を容易にすることができるため好ましい。
【0094】
表1は、本数値実施例の光学データを示している。
(表1)
SURF X Y Z A B R TYP Nd νd
1 0 0 0 0 0
2 0 0 20.00 -0.01 0 -20671.1217 FFS1 1.5709 33.8
3 0 -19.25 22.28 -37.03 6.52 -89.0504 FFS2 -1.5709 33.8
4 0 0 20.00 -0.01 0 -20671.1217 FFS1 1.5709 33.8
5 0 29.26 25.63 60.10 6.44 -90.1487 FFS3 1
I 0 35.00 27.00 49.00 0

FFS1 c1 -1.36E+02 c5 -7.06E-05 c6 1.52E-05 c10 -6.59E-07
c11 -1.03E-05 c12 -5.72E-08 c13 -5.99E-08 c14 -2.39E-08
c20 -6.39E-11 c21 -5.92E-10 c22 -1.07E-09 c23 3.23E-11
c24 -4.26E-12 c25 -3.29E-12 c26 -1.05E-12
FFS2 c1 -9.30E-03 c5 -2.97E-04 c6 -1.98E-05 c10 4.33E-07
c11 -3.19E-06 c12 4.09E-08 c13 -4.61E-09 c14 5.44E-10
c20 -6.62E-12 c21 -6.19E-11 c22 1.33E-10 c23 1.61E-11
c24 -1.49E-13 c25 2.12E-13 c26 -7.79E-14
FFS3 c1 1.75E+00 c5 -1.18E-03 c6 1.26E-03 c10 -1.00E-05
c11 1.69E-05 c12 -7.28E-07 c13 -4.03E-07 c14 -4.65E-08
c20 4.28E-09 c21 3.14E-09 c22 2.20E-09 c23 -3.81E-09
c24 -6.74E-10 c25 -2.44E-10 c26 -1.44E-10
本実施例の射出瞳は楕円形であり、垂直方向の短軸が9.6mm、水平方向の長軸が12mmとなっている。表示素子2の画像表示サイズは0.81インチ(11.4mm×17.2mm)程度で、水平画角50度(オーバーラップ領域24度)・垂直画角38度の画像をz軸の正方向無限遠方に表示する。本実施例では、水平方向の画角を2つの表示素子で分割表示しているため、表示素子2の水平画角は+25度から−12度までの37度分表示している。垂直画角については、分割していないため38度のままである。
【0095】
表1のデータにおいて、面S3、S5のBの値の符号を−にしたものが、本実施例の光学ユニット5のデータに相当する。
【0096】
表1において、SURFは面番号、X、Y、Zは、各面頂点のX,Y,Zの座標値、AはX軸周りの回転を反時計回りを正の方向として度単位で表したもの、BはY軸周りの回転を反時計回りを正の方向として度単位で表したものである。Rは曲率半径、TYPは面形状の種類であり、FFSは次式に従う回転非対称面である。FFSの後に続く番号は、表下の対応する番号の欄に示された非球面係数を有する。非球面係数がないものは、係数の値が0である。Nd、vdは対象の面に続く媒質についてのd線での屈折率、アッベ数を示しており、屈折率の符号の変化はその面で光が反射されることを示している。媒質が空気層の場合は、屈折率Ndのみを1.000として表示し、アッベ数νdは表示していない。
【0097】
z=(1/R)*(x2+y2)/(1+(1-(1+k)*(1/R)2*(x2+y2))(1/2))+c2+c4*y+c5*(x2-y2)+
c6*(-1+2*x2+2*y2)+c10*(-2*y+3*x2*y+3*y3)+c11*(3*x2*y-y3)+c12*(x4-6*x2*y2
+y4)+c13*(-3*x2+4*x4+3*y2-4*y4)+c14*(1-6*x2+6*x4-6*y2+12*x2*y2+6*y4)+c20
*(3*y-12*x2*y+10*x4*y-12*y3+20*x2*y3+10*y5)+c21*(-12*x2*y+15*x4*y+4*y3+1
0*x2*y3-5*y5)+c22*(5*x4*y-10*x2*y3+y5)+c23*(x6-15*x4*y2+15*x2*y4-y6)+c24
*(-5*x4+6*x6+30*x2*y2-30*x4*y2-5*y4-30*x2*y4+6*y6)+c25*(6*x2-20*x4+15*x6
-6*y2+15*x4*y2+20*y4-15*x2*y4-15*y6)+c26*(-1+12*x2-30*x4+20*x6+12*y2-60*
x2*y2+60*x4*y2-30*y4+60*x2*y4+20*y6) +… …(1)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明の観察光学系はヘッドマウントディスプレイ(HMD)等の画像表示装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0099】
6、12、23、24、31…光学素子、4、5…光学ユニット、2、3、9、10、11、17〜22、25〜30…表示素子、101、102、104〜106、108〜113、115〜120…原画、103、107、114、121…合成画像、S1…射出瞳

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが原画を表示する複数の表示素子と、
前記複数の表示素子からの光束を、複数の光学ユニットを介して射出瞳に導いて合成画像を提示する観察光学系と、
を有し、
各光学ユニットの偏心断面を前記合成画像の同じ像点へ導かれる光束の主光線が反射する際に形成する断面とするとき、前記複数の光学ユニットの偏心断面が平行であるように前記複数の光学ユニットは配置され、
前記複数の表示素子は隣り合う2つの表示素子を含み、前記2つの表示素子の表示面の一部は同一の画像を表示することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
それぞれが原画を表示する複数の表示素子と、
前記複数の表示素子からの光束を、複数の光学ユニットを介して射出瞳に導いて合成画像を提示する観察光学系と、
を有し、
各光学ユニットの偏心断面を前記合成画像の同じ像点へ導かれる光束の主光線が反射する際に形成する断面とするとき、前記複数の光学ユニットの偏心断面が交差する線が前記射出瞳の中心から前記合成画像の任意の一点を結ぶ線と合致しないように前記複数の光学ユニットは配置され、
前記複数の表示素子は隣り合う2つの表示素子を含み、前記2つの表示素子の表示面の一部は同一の画像を表示することを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
前記2つの表示素子を搭載して駆動する電子回路基板を更に有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記複数の光学ユニットの出射面は同一の光学面であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記2つの表示素子に対応する2つの光学ユニットは別個の異なる2つの部材として形成されて接合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記2つの表示素子に対応する2つの光学ユニットは、一つの光学素子の一部に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記観察光学系は、第1の光学素子と第2の光学素子を有し、
前記第1の光学素子の複数の光学ユニットと前記第2の光学素子の複数の光学ユニットは入射面が反対側に配置され、
前記第1の光学素子の複数の光学ユニットと前記第2の光学素子の複数の光学ユニットは、偏心断面が同じ光学ユニットをそれぞれ有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記第1の光学素子のいずれか一つに対応する表示素子と前記第2の光学素子のいずれか一つに対応する表示素子は表示面の一部に同一の画像を表示することを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記複数の表示素子のうち同一の画像を表示する部分の前記射出瞳における光量を調整する光量調整手段を更に有することを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記第1の光学素子と前記第2の光学素子から前記合成画像の同じ像点へ導かれる光束が前記射出瞳において重なりを有することを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
【請求項11】
前記射出瞳における前記重なりの部分の光量を調整する光量調整手段を更に有することを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置。

【図3】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−50487(P2013−50487A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186821(P2011−186821)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】