説明

画像記録装置、および、画像記録装置の制御方法

【課題】インクを用いてディスク型記録媒体に画像を記録する画像記録装置を、小型化できるようにする。
【解決手段】キャリッジ30に搭載された記録ヘッド31から、トレイ2に載置されたディスク型記録媒体25にインクを吐出して画像を記録するプリンタ1において、トレイ2の搬送方向に対して斜め方向にキャリッジ30が走査される構成とし、記録ヘッド31から吐出されるインクを受けるインク受け部41が、トレイ2の搬送領域内に一部または全部が重なるように配設され、トレイ2には、搬送される間の少なくとも一の位置においてインク受け部41に重なる開口部22、23が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク型記録媒体に画像を記録する画像記録装置、および、画像記録装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、CDやDVD等のディスク型記録媒体のレーベル面に画像を記録する記録装置として、レーベル面にインクを吐出するインクジェット方式の記録装置が主に知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された記録装置は、一般的な紙に画像を記録する記録装置と同様に、インクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを走査させて画像を記録する。キャリッジの走査範囲には、記録媒体が搬送される領域の外にはみ出すように、記録ヘッドのメンテナンスを行う機構部が配設されている。
【特許文献1】特開2004−247007号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、ディスク型記録媒体に画像を記録する記録装置は、ディスク型記録媒体に比べて、非常にサイズが大きかった。これは、特許文献1記載の記録装置のように、一部の機構部が記録媒体の搬送領域の外側にはみ出すことが原因である。インクを利用する記録装置において記録ヘッドのメンテナンスは必須であり、上記機構部を排することは極めて困難である。このため、ディスク型記録媒体に画像を記録する画像記録装置の小型化は、非常に困難であった。
【0004】
本発明は、インクを用いてディスク型記録媒体に画像を記録する画像記録装置の小型化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出することにより、ディスク型記録媒体に画像を記録する画像記録装置において、前記ディスク型記録媒体を載置したトレイを搬送する搬送機構と、前記トレイの搬送方向に対して斜め方向に前記キャリッジを走査させるキャリッジ駆動機構と、を備え、前記記録ヘッドから吐出されるインクを受けるインク受け部が、前記トレイが搬送される領域内に一部または全部が重なるように配設され、前記トレイに、前記搬送機構により搬送される間の少なくとも一の位置において前記インク受け部に重なる開口部が形成されたこと、を特徴とする画像記録装置を提供する。
この構成によれば、キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出することにより、ディスク型記録媒体に画像を記録する画像記録装置において、インク受け部がトレイに形成された開口部から露出するので、記録ヘッドからインク受け部にインクを吐出するフラッシング動作を行って、記録ヘッドのメンテナンスを行うことができる。この構成では、トレイが搬送される領域内に重なるようにインク受け部が配設されることで、トレイの搬送領域の外に設置される機構部を減らすことができ、さらに、トレイの搬送方向に対して斜め方向にキャリッジを走査させる構成としたため、キャリッジの走査範囲がトレイの搬送領域から大きくはみ出すことがない。従って、記録ヘッドのメンテナンスを十分に実行可能で、かつ、記録装置の大幅な小型化を実現できる。
【0006】
上記構成において、前記トレイは略矩形の平板状部材であり、前記トレイの開口部は、前記トレイの隅部と前記ディスク型記録媒体の外周との間に形成された構成としてもよい。
この場合、略矩形のトレイにおいて開口部の面積を十分に確保できるので、インク受け部を確実に露出させることができ、上述のフラッシング動作等を確実に実行できる。
【0007】
上記構成において、前記記録ヘッドが前記インク受け部に重なる状態で、前記記録ヘッドからインクを吐出するフラッシング動作を実行させる制御手段を備え、前記制御手段は、前記トレイの開口部が前記インク受け部に重なる位置まで前記トレイを前記搬送機構により移動させ、前記記録ヘッドが前記インク受け部に重なるまで前記キャリッジ駆動機構によって前記キャリッジを移動させてから、前記フラッシング動作を実行させるものとしてもよい。
この場合、トレイを移動させることで開口部からインク受け部を露出させてフラッシング動作を実行するので、インク受け部がトレイの搬送領域内にあっても、必要に応じて速やかにフラッシング動作を実行し、記録ヘッドのメンテナンスを確実に行える。
【0008】
上記構成において、前記制御手段は、前記ディスク型記録媒体に画像を記録する記録動作中に前記フラッシング動作を実行させる場合には、前記記録動作を中断させて、前記トレイおよび前記キャリッジを移動させて前記フラッシング動作を実行させ、前記フラッシング動作の終了後には、前記フラッシング動作の開始前の位置まで前記トレイおよび前記キャリッジを移動させて前記記録動作を再開させるものとしてもよい。
この場合、記録動作中であっても必要に応じて速やかにフラッシング動作を実行できる。また、フラッシング動作の終了後はトレイとキャリッジをもとの位置まで移動するので、速やかに記録動作を再開できる。従って、スループットを低下させることなく、記録ヘッドのメンテナンスを確実に行うことが可能な構成としながら、画像記録装置の小型化を実現できる。
【0009】
上記構成において、前記キャリッジの走査範囲に複数の前記インク受け部が配設され、前記制御手段は、前記記録ヘッドによりインクを吐出して画像を記録する記録動作中に、前記フラッシング動作を実行させる場合には、前記記録動作を中断させるとともに、中断時の前記キャリッジの位置から近い前記インク受け部を選択し、選択した前記インク受け部の位置に前記キャリッジを移動させて前記フラッシング動作を実行させるものとしてもよい。
この場合、複数のインク受け部が配設された構成において、記録動作中にフラッシング動作を実行する場合にキャリッジの位置に近いインク受け部を選択するので、フラッシング動作の実行に伴うキャリッジの移動距離を抑え、移動に要する時間を短縮できる。これにより、記録ヘッドのメンテナンスを確実に行うことが可能で、かつ、小型化が可能な画像記録装置において、スループットの向上を図ることができる。
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は、キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出することにより、ディスク型記録媒体に画像を記録する画像記録装置を、前記ディスク型記録媒体を載置したトレイを搬送する搬送機構と、前記トレイの搬送方向に対して斜め方向に前記キャリッジを走査させるキャリッジ駆動機構と、を備え、前記記録ヘッドから吐出されるインクを受けるインク受け部が、前記トレイが搬送される領域内に一部または全部が重なるように配設され、前記トレイに、前記搬送機構により搬送される間の少なくとも一の位置において前記インク受け部に重なる開口部を設けた構成とし、この画像記録装置を制御して、前記インク受け部に対して前記記録ヘッドからインクを吐出するフラッシング動作を実行する際に、前記トレイの開口部が前記インク受け部に重なる位置まで前記トレイを前記搬送機構により移動させ、前記記録ヘッドが前記インク受け部に重なるまで前記キャリッジ駆動機構によって前記キャリッジを移動させること、を特徴とする画像記録装置の制御方法を提供する。
この構成によれば、キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出することにより、ディスク型記録媒体に画像を記録する画像記録装置において、インク受け部がトレイに形成された開口部から露出するので、記録ヘッドからインク受け部にインクを吐出するフラッシング動作を行って、記録ヘッドのメンテナンスを行うことができる。この構成では、トレイが搬送される領域内に重なるようにインク受け部が配設されることで、トレイの搬送領域の外に設置される機構部を減らすことができ、さらに、トレイの搬送方向に対して斜め方向にキャリッジを走査させる構成としたため、キャリッジの走査範囲がトレイの搬送領域から大きくはみ出すことがない。また、トレイを移動させることで開口部からインク受け部を露出させてフラッシング動作を実行するので、インク受け部がトレイの搬送領域内にあっても、必要に応じて速やかにフラッシング動作を実行できる。従って、記録ヘッドのメンテナンスを十分に実行可能で、かつ、記録装置の大幅な小型化を実現できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出することにより、ディスク型記録媒体に画像を記録する画像記録装置において、記録ヘッドのメンテナンスを十分に実行可能としながら、画像記録装置の小型化を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した実施形態に係るプリンタ1の概略構成を示す図である。
画像記録装置としてのプリンタ1は、ディスク型記録媒体25の表面にインクを吐出することで画像を記録する装置である。
【0013】
プリンタ1において使用可能なディスク型記録媒体25は、レーザ光等を利用したデータの追記及び読み取りが可能な光学的記録媒体であり、具体的な例としては、CD−R、CD−RW、DVD±R、DVD±RW、DVD−RAMあるいは次世代DVDと呼ばれる光ディスク等である。これらの光学的記録媒体は、ポリカーボネート等の合成樹脂製の基板を1枚または複数枚使用し、この基板に、有機色素等からなる記録層、アルミニウム等の金属薄膜からなる反射層、或いは保護層等を積層して、例えば直径120mm(ミリメートル)の円盤形状に形成される。また、ディスク型記録媒体25の中心位置には、例えば直径15mmのクリッピング領域26が設けられている。クリッピング領域26は、ディスク型記録媒体25を取り扱う際に人または各種装置により把持される部分であり、上述した記録層、反射層、保護層等を備えていない。クリッピング領域26の中心には、センターホールと呼ばれる丸孔が設けられている。
【0014】
ディスク型記録媒体25の一方の盤面は、レーザ光によりデータを記録するための記録面とされ、他方の盤面はレーベル面とされている。記録面においては合成樹脂製の基板が露出し、この基板を透して上記記録層にレーザ光が達する構成となっている。一方、レーベル面には、インクを受容可能なインク受容層が形成されている。このインク受容層は、インクを受容する材料を塗布し、或いは、インク受容層を備えたシートを貼付したものである。インク受容層は、例えば、ポリマーを主成分としたインク膨潤型の成分あるいは、無機顔料を主成分とした隙間吸収型の成分を用いて構成される。クリッピング領域26にはインク受容層が形成されていない。このため、インク受容層は、クリッピング領域26の外周とディスク型記録媒体25の外周との間の領域に形成される。
【0015】
プリンタ1は、本体ケース10に、後述する記録機構部3(図2)等を収容した構成を有し、その前面には、トレイ2を出し入れ可能なトレイ給排出口11が開口している。
トレイ2は、画像を記録するディスク型記録媒体25を載置する略矩形のトレイであり、その中央に、ディスク型記録媒体25を保持するためのディスク保持部21が形成されている。ディスク保持部21は、ディスク型記録媒体25の外径よりわずかに大きい円形の凹部であり、ディスク保持部21にディスク型記録媒体25を嵌め込むことで、ディスク型記録媒体25が安定して保持される。なお、ディスク保持部21に、ディスク型記録媒体25のクリッピング領域26に係合する爪等を設けてもよい。
トレイ2のディスク保持部21の周囲には、トレイ2の隅部とディスク保持部21との間に位置する略三角形の開口部22、23が形成されている。開口部22、23は、いずれもトレイ2の表面、すなわちディスク型記録媒体25を載置する面から、その裏面まで貫通する孔である。開口部22、23の外周の一辺は、ディスク保持部21の外周に沿った曲線を構成し、他の辺はトレイ2の外縁に沿った直線となっている。このように構成することで、トレイ2において、開口部22、23の開口面積をより広く確保できる。
【0016】
トレイ2は、ディスク型記録媒体25を載せた状態でトレイ給排出口11から本体ケース10内部に搬送され、本体ケース10内部において画像が記録された後に、トレイ給排出口11から排出される。プリンタ1におけるトレイ2の搬送方向は、常に、図中矢印Aで示す方向である。
また、本体ケース10の前面上部には、ユーザが操作する各種スイッチからなる操作部12と、1または複数のLEDを備え、このLEDの点灯状態によってプリンタ1の動作状態等を表示する表示部13とが配設されている。
【0017】
図2は、プリンタ1の記録機構部3の構成を示す要部斜視図である。また、図3は、記録機構部3とトレイ2の搬送方向との位置関係を示す要部平面図である。
図2に示すように、記録機構部3は、ディスク型記録媒体25の上方を往復走査されるキャリッジ30と、キャリッジ30の下端面に露出する記録ヘッド31と、キャリッジ30を支持するキャリッジガイド軸33と、キャリッジ30をキャリッジガイド軸33に沿って移動させる駆動ベルト34と、駆動ベルト34を保持するプーリ35と、駆動ベルト34を駆動する駆動プーリ37と、駆動プーリ37を回転させるキャリッジ駆動モータ36と、を備えて構成される。
【0018】
キャリッジ30は記録ヘッド31を搭載し、この記録ヘッド31が備えるノズル(図示略)からディスク型記録媒体25に対して、インクの微細粒が吐出され、ディスク型記録媒体25のレーベル面に画像が記録される。キャリッジ30には、記録ヘッド31へインクを供給するインクカートリッジ32が、着脱可能に搭載されている。本実施形態のプリンタ1は、例えば、黒、シアン、マゼンタ、イエローの4色の液体インクを使用して画像を記録するものであり、インクカートリッジ32の内部は、上記4色のインクを貯留すべく4つの貯留室に仕切られている。
【0019】
キャリッジ30は、キャリッジガイド軸33に挿通されており、キャリッジガイド軸33に沿って移動可能である。
キャリッジガイド軸33は、図3に示すように、符号Aで示すトレイ2の搬送方向に対して、斜めに配設されている。キャリッジ30は、図3中に矢印Bで示す方向に往復走査される。この符号Bで示す方向を、主走査方向とする。
図3の例では、符号Aの搬送方向に対する符号Bの主走査方向の傾きは45度である。この角度は、30度から60度の間であることが好ましく、概ね40度から50度の間であると、より好ましい。この角度が所定値(例えば、30度)より小さいと、後述するようにプリンタ1の幅を小型化できるという効果が顕著に得られず、トレイ2においても開口部22、23を設けるために幅を大きくする必要がある。また、この角度が所定値(例えば、60度)より大きいと、プリンタ1の幅を小さくできる効果はあるものの、プリンタ1の奥行き方向のサイズが拡大してしまう可能性があり、トレイ2において、開口部22、23を設けるためにトレイ2の搬送方向の長さを拡大させる必要が生じる。図3に示すように、符号Aの搬送方向と符号Bの主走査方向とが概ね45度の角度をなす場合、トレイ2においては、隅部に十分なサイズの開口部22、23を確保でき、プリンタ1の幅を小型化できるという効果が顕著である。
【0020】
キャリッジ30には、キャリッジガイド軸33に平行に延びる無端形状の駆動ベルト34に保持されている。駆動ベルト34は、キャリッジ30の走査範囲の一端側に配設されたプーリ35と、他端側に配設された駆動プーリ37との間に掛け渡される。駆動プーリ37はキャリッジ駆動モータ36の回転軸に繋がっており、キャリッジ駆動モータ36の正方向および逆方向の回転に伴って、駆動ベルト34が駆動され、これによってキャリッジ30が移動する。
【0021】
キャリッジ30の走査範囲の一端側には、インク吸引部40が配設されている。インク吸引部40はキャリッジ30の下方に位置し、その上端面、すなわち記録ヘッド31に対向する面にはインク受け部41が配設される。
インク受け部41は、ゴム、エラストマー等の弾性材料によって構成される枠体(図示略)と、この枠体の内側に配設されたインク吸収体(図示略)とを備える。インク吸収体は、例えばポリビニルアルコール、発砲ウレタン等の材料からなる多孔体、或いは、ポリエチレンテレフタレート等の繊維からなる不織布等で構成され、所定量のインクを保持可能となっている。インク受け部41が備える枠体は、記録ヘッド31の表面に露出するノズルの開口部(図示略)を覆うことが可能なサイズの略矩形とされている。
【0022】
インク吸引部40は、後述するインク吸引部駆動モータ48(図4)の動作によって上下方向に移動可能であり、インク吸引部40が最大に上昇した状態ではインク受け部41の枠体が記録ヘッド31に当接し、記録ヘッド31のノズルを封止する。この状態で、後述するインク吸引ポンプ49(図4)が駆動されると、枠体の内部に負圧が加わり、記録ヘッド31から強制的にインクが吸い出される。この動作はクリーニング動作と呼ばれ、記録ヘッド31のノズルの詰まり等、インクの吐出不良が生じた場合に、これを解消する有効な手段である。クリーニング動作は、例えば、記録ヘッド31の吐出不良等が検出された場合、或いは、後述するフラッシング動作を所定回数実行する毎に、行われる。
また、キャリッジ30の走査範囲の他端側には、インク吸引部45が配設されている。インク吸引部45の上端面には、記録ヘッド31に対向するようにインク受け部46が設けられる。インク受け部46は、上述したインク受け部41と同様に、弾性材料からなる枠体(図示略)と、この枠体の内側に配設されたインク吸収体(図示略)とを備える。
【0023】
プリンタ1は、上述したクリーニング動作に加え、インク受け部41、46に向けて記録ヘッド31からインクを吐出するフラッシング動作を実行可能である。このフラッシング動作は、いわゆるインクの空打ちを行うもので、記録ヘッド31のノズルの開口部に溜まったインクが乾燥等により増粘し、吐出性能に影響を与えることとなった場合に、このインクを打ち捨てて新鮮なインクに置換するための動作である。記録ヘッド31は多数のノズルを備えており、記録動作中における使用頻度の低いノズルではインクが増粘してしまう。このため、プリンタ1は、フラッシング動作によって増粘したインクを定期的に打ち捨てることで、記録ヘッド31の吐出性能を良好に保つ。フラッシング動作の実行時には、キャリッジ30がインク吸引部40またはインク吸引部45のいずれかの上方に重なる位置に移動され、この位置で記録ヘッド31からインクが吐出される。
このフラッシング動作は、記録ヘッド31からインクを吐出する記録動作の実行時に、所定時間(例えば、数秒〜十秒)が経過する毎に行われる。
【0024】
上記のクリーニング動作、および、フラッシング動作においてインク受け部41、46が吸収したインクは、図示しない廃インク貯留部に貯留される。
また、インク吸引部40には、記録ヘッド31に向けて突出するブレード42が配設されている。ブレード42は、ゴムやエラストマー等の弾性体により構成される板状部材であり、インク吸引部40の上昇時に記録ヘッド31の先端面に接する。
キャリッジ30をインク吸引部40の位置まで移動させて、インク吸引部40を上昇させ、この状態でキャリッジ30を移動させると、記録ヘッド31の先端面がブレード42によって払拭される。この動作はワイピング動作と呼ばれ、記録ヘッド31の先端面に付着したインク滴を掻き落とすことにより、記録ヘッド31の先端面に良好なメニスカスを形成し、高い吐出性能を保つ効果がある。
【0025】
そして、ディスク型記録媒体25を載置したトレイ2は、記録ヘッド31と、インク吸引部40、45との間を通るように搬送される。
図3に示すように、プリンタ1は、トレイ2を搬送させる搬送ローラ51、52を備えている。搬送ローラ51は、キャリッジ30のフロント側、すなわちトレイ給排出口11側に位置し、搬送ローラ52はキャリッジ30のリア側に位置する。搬送ローラ51、52は、後述する搬送モータ50によって駆動され、トレイ2を符号Aで示す搬送方向に往復移動される。
【0026】
ところで、図3に示すように、インク吸引部40、45は、いずれも、少なくとも一部が、トレイ2が搬送される領域に重なっている。このため、記録動作中にトレイ2が記録ヘッド31とインク受け部41、46との間を搬送されると、トレイ2によってインク受け部41、46が覆われるので、記録ヘッド31からインク受け部41、46へインクを吐出することができず、フラッシング動作およびクリーニング動作を実行できない。
そこで、プリンタ1は、記録動作中にフラッシング動作を行う必要がある場合には、搬送ローラ51、52により、トレイ2の開口部22、23がインク受け部41、46の上に重なるようにトレイ2を搬送させる。
トレイ2の開口部22は、搬送ローラ51、52によって搬送される間に、少なくとも一つの位置において、インク受け部41を露出させることが可能な位置およびサイズとなっている。同様に、開口部23は、搬送中の少なくとも一つの位置において、インク受け部46を露出させることが可能な位置およびサイズとなっている。
このため、トレイ2を搬送することで、インク受け部41、46が露出するので、インク受け部41またはインク受け部46の位置までキャリッジ30を移動させることで、トレイ2を排出することなく、速やかにフラッシング動作を実行できる。
また、記録動作中にクリーニング動作を実行する必要がある場合、プリンタ1は、トレイ2の開口部22がインク受け部41の上に重なるようにトレイ2を搬送させ、キャリッジ30をインク受け部41の上方に移動させればよい。
【0027】
本実施形態の構成では、クリーニング動作およびフラッシング動作を行うためのインク吸引部40、および、フラッシング動作を行うためのインク吸引部45が、いずれもトレイ2の搬送領域に重なる位置にある。トレイ2の搬送領域の外側にはみ出して配設される機構部が非常に少なく、かつ小さいので、キャリッジ30を走査させる範囲の全幅は、図中符号Wで示すように、トレイ2の幅に比べてさほど大きくないサイズに収まっている。
このため、インク吸引部40、45をトレイ2の搬送領域の外に設けた場合に比べて、プリンタ1の全幅サイズを顕著に縮小することが可能となり、格段の小型化を実現できる。そして、フラッシング動作の実行時には、開口部22、23がインク受け部41、46に重なるようトレイ2を移動させれば良いので、フラッシング動作を速やかに行うことができる。同様に、クリーニング動作の実行時には、開口部22がインク受け部41に重なるようトレイ2を移動させれば良いので、クリーニング動作を速やかに行うことができる。これにより、プリンタ1の小型化を図りつつ、記録ヘッド31のメンテナンスに支障を来すことがない。
【0028】
また、トレイ2においては、インク受け部41、46が確実に露出するよう開口部22、23の大きさを確保する必要があるが、図3に示すように、ディスク保持部21とトレイ2の隅部との間に開口部22、23を設けることで、容易に、開口部22、23の面積を十分に確保できる。このため、トレイ2をディスク型記録媒体25に比べて大きく形成する必要がないので、トレイ2およびプリンタ1の小型化を図ることができる。
【0029】
図4は、プリンタ1の制御系の構成を示す機能ブロック図である。
この図4に示すように、プリンタ1は、プリンタ1の各部を制御する制御部61を備えている。制御部61は、記録動作中にフラッシング動作を行うタイミングを計るためのタイマ62を備え、このタイマ62により計時した時間が一定時間に達する毎に、フラッシング動作を実行する。
制御部61には、図1に示した操作部12および表示部13が接続され、制御部61は操作部12における操作を検出するとともに、プリンタ1の動作状態に応じて表示部13のLEDの点灯状態を制御する。
【0030】
制御部61には、通信インタフェース(I/F)63が接続されている。通信インタフェース63は、プリンタ1外部のホストコンピュータ7に接続され、ホストコンピュータ7との間で制御情報や記録用の画像データを含む各種情報を送受信する。
この通信インタフェース63は、ホストコンピュータ7に接続されるコネクタや、このコネクタを介して所定の通信プロトコルを実行するインタフェース回路等を備えている。通信インタフェース63とホストコンピュータ7との間は、例えば、IEEE1284、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394等の規格に準じた形式で接続される。なお、通信インタフェース63は、有線または無線通信回線により構成されるLAN(Local Area Network)を介してホストコンピュータ7に接続される構成としてもよい。この場合、プリンタ1に対して複数のホストコンピュータ7が接続されていてもよい。
【0031】
また、制御部61には、トレイ2の搬送位置を検出する搬送位置センサ53、および、キャリッジ30の走査方向における位置を検出するキャリッジ位置センサ54が接続され、制御部61は、これらセンサの検出値を取得する。
搬送位置センサ53は、例えば、搬送ローラ51、52の回転角度を検出するロータリーエンコーダにより、或いは、トレイ2の有無を検出する反射型光センサをトレイ2の搬送経路上に複数配設すること等により実現される。キャリッジ位置センサ54は、例えば、キャリッジガイド軸33に沿って配設されたリニアスケールを読み取ってキャリッジ30の移動量を検出するリニアエンコーダ、或いは、駆動プーリ37の回転角度を検出するロータリーエンコーダ等である。
【0032】
さらに、制御部61には、キャリッジ30を走査させるキャリッジ駆動モータ36、搬送ローラ51、52を回転させる搬送モータ50、記録ヘッド31、インク吸引部駆動モータ48、インク吸引ポンプ49の各駆動部が接続される。
制御部61は、キャリッジ駆動モータ36を制御してキャリッジ30を移動させ、搬送モータ50を制御してトレイ2を移動させる。また、制御部61は記録ヘッド31を駆動して、記録ヘッド31が備えるノズルからインクを吐出させる。制御部61は、インク吸引部駆動モータ48を制御して、インク吸引部40を上下に移動させ、インク吸引ポンプ49を駆動してインク受け部41からインクを強制的に吸引させる。
【0033】
以上のように構成されるプリンタ1において、キャリッジ駆動モータ36は、駆動ベルト34、プーリ35、および駆動プーリ37とともにキャリッジ駆動機構を構成し、搬送モータ50は、搬送ローラ51、52とともに搬送機構を構成する。
【0034】
図5は、プリンタ1の動作を示すフローチャートである。
制御部61は、ホストコンピュータ7から記録を開始する制御情報を受信して、図5に示す記録動作を開始する。この動作において、制御部61は、ディスク型記録媒体25が載置されたトレイ2を、トレイ給排出口11から内部へ搬送する(ステップS11)。
続いて、制御部61は、記録ヘッド31からインクを吐出させて、ディスク型記録媒体25のレーベル面に画像を記録する(ステップS12)。ホストコンピュータ7からの制御情報により指示された記録が完了すると(ステップS13;Yes)、制御部61はトレイ2をトレイ給排出口11から排出して記録動作を終了する。
【0035】
また、制御部61は、ディスク型記録媒体25への記録を開始する際に、タイマ62のカウントを開始する。そして、タイマ62のカウントが所定のカウント値に達する毎に、上記のフラッシング動作を実行する。制御部61は、記録動作の進行状況とは無関係に、タイマ62のカウント値が所定値に達すると割り込み制御を行ってフラッシング動作を開始する。さらに制御部61は、記録ヘッド31における吐出不良が検出された場合等に、上記のクリーニング動作を実行する。このクリーニング動作も、記録動作の進行状況とは無関係な割り込み制御として開始される。
【0036】
制御部61は、フラッシング動作またはクリーニング動作を開始すべきタイミングだと判定した場合に(ステップS14)、記録ヘッド31からのインクの吐出を中断する(ステップS15)。続いて、制御部61は、フラッシング動作またはクリーニング動作のためにキャリッジ30を移動させる先の位置を選択する(ステップS16)。
フラッシング動作を行う場合、キャリッジ30は、インク受け部41またはインク受け部46に重なる位置に移動される。ステップS16で、フラッシング動作を開始する場合、制御部61は、インク受け部41とインク受け部46のうち、現在のキャリッジ30の位置から近い側を選択する。また、ステップS16でクリーニング動作を開始する場合、制御部61は、インク受け部41を移動先の位置として選択する。
【0037】
そして、制御部61は、インク受け部41またはインク受け部46のうち、ステップS16で選択した側のインク受け部が露出するように、トレイ2を搬送させる(ステップS17)。これにより、インク受け部41、46のいずれかが、開口部22または開口部23から露出する。
制御部61は、ステップS16で選択した移動先へキャリッジ30を移動させて、フラッシング動作またはクリーニング動作を実行する(ステップS18)。
【0038】
その後、フラッシング動作またはクリーニング動作が終了すると、制御部61は、トレイ2を、記録を中断したときの位置に搬送させ(ステップS19)、記録ヘッド31による画像の記録を再開して(ステップS20)、次のフラッシング動作またはクリーニング動作の開始まで記録を行いながら待機する(ステップS14)。
【0039】
これにより、プリンタ1がディスク型記録媒体25に画像を記録する記録動作を実行中に、フラッシング動作またはクリーニング動作を実行する場合、トレイ2が搬送されることで、インク受け部41、46が開口部22、23から露出する状態となり、フラッシング動作またはクリーニング動作が速やかに実行される。このため、インク受け部41、46がトレイ2の搬送領域内に配設されていても、何ら支障なくフラッシング動作やクリーニング動作を実行できる。
また、記録動作を中断してフラッシング動作またはクリーニング動作を行った場合、その動作の終了後には、トレイ2が中断時の位置まで搬送されるので、速やかに記録動作が再開される。この動作はトレイ2を搬送するための時間だけで済むので、スループットの低下を招くことがない。
【0040】
さらに、フラッシング動作の開始時には、インク受け部41とインク受け部46のうち、現在のキャリッジ30の位置から近い側を選択し、選択した側が開口部22または開口部23から露出するまでトレイ2を搬送して、フラッシング動作を実行する。
このため、フラッシング動作を行うためにキャリッジ30を移動させる距離が短く済むので、キャリッジ30の移動に要する時間を短縮し、スループットの向上を図ることができる。そして、この構成では、トレイ2の搬送領域に2個のインク受け部41、46を設けているので、プリンタ1の大型化を招くことなく、フラッシング動作に要する時間を短縮できる。
【0041】
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、上記の実施形態においては、キャリッジ30の走査範囲の両端部にインク吸引部40、45を設けて、フラッシング動作を実行できるものとしたが、本発明はこれに限定されず、ディスク型記録媒体25のクリッピング領域26に設けられたセンターホールよりも記録ヘッド31が小さい場合には、クリッピング領域26に重なる位置においてフラッシング動作を実行可能としてもよい。この構成は、センターホール内部において、トレイ2に貫通孔を設け、この孔の下方にインク吸引部45と同様の機構を配設することで実現可能である。或いは、トレイ2自体に、インク受け部46と同様のインク吸収体を配設することで実現してもよい。この場合、キャリッジ30の走査範囲のほぼ中央においてもフラッシング動作を実行可能となるので、キャリッジ30の移動距離が抑えられ、スループットの向上が見込まれる。
また、上記実施形態ではインク吸引部40のみがインク吸引部駆動モータ48の動作により上下に移動し、インク吸引ポンプ49の動作によりクリーニング動作を実行可能な構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、インク吸引部45においてもクリーニング動作を実行可能としてもよい。
さらに、本発明を適用可能なディスク型記録媒体25は、ディスク型(円盤形状)であって、画像を記録することが可能なものであればよく、上述したCDやDVD等のようにデジタルデータを記録するものでなくてもよい。具体的には、合成樹脂製や紙製の円盤に画像を記録する場合に、本発明を適用することも、勿論可能である。また、この場合、クリッピング領域26に相当する部分がなくてもよい。
【0042】
また、上記実施形態において、プリンタ1は、黒、シアン、マゼンタ、イエローの4色のインクを使用するインクジェット式プリンタとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、上記4色に加えて濃色および淡色のインクを用いてもよいし、黒および赤の2色のインクのみ、或いは黒インクのみを用いる構成としてもよい。
また、上記実施形態において、プリンタ1として、ピエゾ素子等を用いてインクを吐出するインクジェット式プリンタを例示したが、他の方法によりインクを吐出する記録ヘッドを用いても良い。例えばインク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バブル)によりインクを吐出する記録ヘッドを用いても良い。さらに、本発明は、記録媒体としての感熱シートを過熱する記録ヘッドによって画像を記録するサーマルプリンタ、記録媒体として普通紙等の発色しないシートを用い、加熱により溶融するインクが付着されたインクリボンを上記シートに当接させ、このインクリボンに熱エネルギーを与えて画像を記録する、いわゆる熱転写方式のプリンタにも適用可能である。また、感光体にレーザ光を照射して感光体上に粉体(トナー)等を付着させて画像を形成し、この画像をシートに転写するレーザープリンタ、インクを付着させたインクリボンをシートに重ねて打撃または圧力を加えることによりインクをシートに付着させるドットインパクトプリンタ、カプセル状の発色体を付着させたシートに熱や圧力を加えることにより画像を形成するプリンタ等、各種の記録方式を用いるプリンタに対しても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施形態に係るプリンタの構成を示す斜視図である。
【図2】記録機構部の構成を示す要部斜視図である。
【図3】記録機構部とトレイの搬送方向との位置関係を示す要部平面図である。
【図4】プリンタの制御系の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】プリンタの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
1…プリンタ(画像記録装置)、2…トレイ、3…記録機構部、7…ホストコンピュータ、10…本体ケース、11…トレイ給排出口、21…ディスク保持部、22、23…開口部、25…ディスク型記録媒体、26…クリッピング領域、30…キャリッジ、31…記録ヘッド、32…インクカートリッジ、33…キャリッジガイド軸(キャリッジ駆動機構)、34…駆動ベルト(キャリッジ駆動機構)、35…プーリ(キャリッジ駆動機構)、36…キャリッジ駆動モータ(キャリッジ駆動機構)、37…駆動プーリ(キャリッジ駆動機構)、40、45…インク吸引部、41、46…インク受け部、42…ブレード、48…インク吸引部駆動モータ、49…インク吸引ポンプ、50…搬送モータ(搬送機構)、51、52…搬送ローラ(搬送機構)、53…搬送位置センサ、54…キャリッジ位置センサ、61…制御部(制御手段)、62…タイマ、63…通信インタフェース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出することにより、ディスク型記録媒体に画像を記録する画像記録装置において、
前記ディスク型記録媒体を載置したトレイを搬送する搬送機構と、
前記トレイの搬送方向に対して斜め方向に前記キャリッジを走査させるキャリッジ駆動機構と、を備え、
前記記録ヘッドから吐出されるインクを受けるインク受け部が、前記トレイが搬送される領域内に一部または全部が重なるように配設され、
前記トレイに、前記搬送機構により搬送される間の少なくとも一の位置において前記インク受け部に重なる開口部が形成されたこと、
を特徴とする画像記録装置。
【請求項2】
前記トレイは略矩形の平板状部材であり、前記トレイの開口部は、前記トレイの隅部と前記ディスク型記録媒体の外周との間に形成されたこと、
を特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
【請求項3】
前記記録ヘッドが前記インク受け部に重なる状態で、前記記録ヘッドからインクを吐出するフラッシング動作を実行させる制御手段を備え、
前記制御手段は、前記トレイの開口部が前記インク受け部に重なる位置まで前記トレイを前記搬送機構により移動させ、前記記録ヘッドが前記インク受け部に重なるまで前記キャリッジ駆動機構によって前記キャリッジを移動させてから、前記フラッシング動作を実行させること、
を特徴とする請求項1または2記載の画像記録装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記ディスク型記録媒体に画像を記録する記録動作中に前記フラッシング動作を実行させる場合には、前記記録動作を中断させて、前記トレイおよび前記キャリッジを移動させて前記フラッシング動作を実行させ、
前記フラッシング動作の終了後には、前記フラッシング動作の開始前の位置まで前記トレイおよび前記キャリッジを移動させて前記記録動作を再開させること、
を特徴とする請求項3記載の画像記録装置。
【請求項5】
前記キャリッジの走査範囲に複数の前記インク受け部が配設され、
前記制御手段は、前記記録ヘッドによりインクを吐出して画像を記録する記録動作中に、前記フラッシング動作を実行させる場合には、前記記録動作を中断させるとともに、中断時の前記キャリッジの位置から近い前記インク受け部を選択し、選択した前記インク受け部の位置に前記キャリッジを移動させて前記フラッシング動作を実行させること、
を特徴とする請求項3または4記載の画像記録装置。
【請求項6】
キャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出することにより、ディスク型記録媒体に画像を記録する画像記録装置を、
前記ディスク型記録媒体を載置したトレイを搬送する搬送機構と、
前記トレイの搬送方向に対して斜め方向に前記キャリッジを走査させるキャリッジ駆動機構と、を備え、
前記記録ヘッドから吐出されるインクを受けるインク受け部が、前記トレイが搬送される領域内に一部または全部が重なるように配設され、
前記トレイに、前記搬送機構により搬送される間の少なくとも一の位置において前記インク受け部に重なる開口部を設けた構成とし、
この画像記録装置を制御して、
前記インク受け部に対して前記記録ヘッドからインクを吐出するフラッシング動作を実行する際に、前記トレイの開口部が前記インク受け部に重なる位置まで前記トレイを前記搬送機構により移動させ、前記記録ヘッドが前記インク受け部に重なるまで前記キャリッジ駆動機構によって前記キャリッジを移動させること、
を特徴とする画像記録装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−238550(P2008−238550A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−81632(P2007−81632)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】