説明

画像読取装置、制御プログラム、及び画像取り込みシステム

【課題】原稿に他のシステムで出力される情報が追記されたときに、当該追記内容を示す画像データを記憶させる際の手間を軽減する。
【解決手段】内蔵された記憶媒体又は外部の記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに原稿が読み取られた画像データを記憶させる原稿記憶制御部と、原稿が読み取られた画像データからコンピューターに記憶されている外部画像データを識別するための外部画像識別情報を抽出する外部画像識別情報抽出部と、外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データをコンピューターから取得する外部画像データ取得部とを備え、原稿記憶制御部は、原稿が読み取られた場合に外部画像識別情報抽出部によって外部画像識別情報が抽出されたときは、当該原稿が読み取られた画像データに代えて、外部画像データ取得部で取得された外部画像データをフォルダーに記憶させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を読み取った画像データをフォルダーに記憶させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、原稿をスキャナーで読み取って生成したPDF等の画像データを、ハードディスクドライブやフラッシュメモリー等に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに記憶させる技術が知られている。
【0003】
また、例えば、下記特許文献1では、追加登録モードが設定された状態で登録済み文書を出力し、自動追加登録モードが設定された状態でイメージスキャナから読み込まれた前記登録済み文書の追加エリアのイメージデータを切出して追加登録する技術が提案されている。
【0004】
これと同様に、下記特許文献2では、登録文書ファイルの印刷原稿を読み取って画像データを取得してこれに含まれる差し替え位置情報を特定し、さらに、差し替え領域原稿を読み取って画像データを取得し、これに含まれる差し替え領域を抽出し画像処理を施して差し替え領域データを取得し、登録文書ファイルを構成する領域データのうち、差し替え位置情報にかかる位置にある領域データを前記差し替え領域データと差し替えて、これを合成して更新文書ファイルを作成し記憶させる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−231380号公報
【特許文献2】特開2002−366928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の技術を適用して、例えば、カルテを原稿として読み取った画像データをフォルダーに記憶して管理している場合に、レントゲン画像やエコー画像等の他のシステムで管理されている撮影画像をカルテに貼り付ける、又は、撮影画像のサイズ上の問題から撮影画像を識別するための識別情報のみをカルテに追記して撮影画像をカルテに添付するときは、当該撮影画像の貼り付け又は添付をフォルダーに記憶されているカルテの画像データにも反映すべく、既に記憶されているカルテの画像データを印刷し、当該印刷したカルテの紙文書から追加エリア又は差し替え位置情報を抽出した後に、他のシステムによって印刷した撮影画像を当該紙文書に貼り付ける、若しくは、撮影画像の識別情報を当該紙文書に記載して、当該紙文書を再び読み取らせる手間、又は、当該紙文書と当該印刷した撮影画像とを、若しくは、当該紙文書と撮影画像の識別情報が記載された紙文書とを、読み取らせる手間が必要であった。
【0007】
つまり、原稿を読み取った画像データをフォルダーに記憶している場合において、当該原稿に他のシステムから出力される情報が追記されたときに、当該追記内容の画像データを追加してフォルダーに記憶させる際の手間を軽減する余地があった。
【0008】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、原稿を読み取った画像データを記憶している場合において、当該原稿に他のシステムで出力される情報が追記されたときに、当該追記内容を示す画像データを記憶させる際の手間を軽減することができる画像読取装置、制御プログラム、及び画像取り込みシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、原稿を読み取る原稿読取部と、
当該画像読取装置に内蔵された記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダー、又は、当該画像読取装置に接続される外部の記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データを記憶させる原稿記憶制御部と、
原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データから、当該画像読取装置に接続されたコンピューターに記憶されている外部画像データを識別するための外部画像識別情報を抽出する外部画像識別情報抽出部と、
前記外部画像識別情報抽出部で抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを前記コンピューターから取得する外部画像データ取得部と、
を備え、
前記原稿記憶制御部は、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた場合に、前記外部画像識別情報抽出部によって前記外部画像識別情報が抽出されたときは、当該原稿が読み取られた画像データに代えて、前記外部画像データ取得部で取得された外部画像データをフォルダーに記憶させる画像読取装置である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、原稿を読み取る原稿読取部を備えた画像読取装置において実行可能な、画像データの記憶制御を実装した制御プログラムであって、
当該画像読取装置に内蔵された記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダー、又は、当該画像読取装置に接続される外部の記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データを記憶させる原稿記憶制御ステップと、
原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データから、当該画像読取装置に接続されたコンピューターに記憶されている外部画像データを識別するための外部画像識別情報を抽出する外部画像識別情報抽出ステップと、
前記外部画像識別情報抽出ステップで抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを前記コンピューターから取得する外部画像データ取得ステップと、
を備え、
前記原稿記憶制御ステップは、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた場合に、前記外部画像識別情報抽出ステップによって前記外部画像識別情報が抽出されたときは、当該原稿が読み取られた画像データに代えて、前記外部画像データ取得ステップで取得された外部画像データをフォルダーに記憶させる制御プログラムである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、コンピューターと画像読取装置とが接続された画像取り込みシステムであって、
前記コンピューターは、外部画像データを記憶する外部画像データ記憶部を備え、
前記画像読取装置は、
原稿を読み取る原稿読取部と、
当該画像読取装置に内蔵された記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダー、又は、当該画像読取装置に接続される外部の記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データを記憶させる原稿記憶制御部と、
原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データから、前記外部画像データ記憶部に記憶されている外部画像データを識別するための外部画像識別情報を抽出する外部画像識別情報抽出部と、
前記外部画像識別情報抽出部で抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを前記外部画像データ記憶部から取得する外部画像データ取得部と、
を備え、
前記原稿記憶制御部は、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた場合に、前記外部画像識別情報抽出部によって前記外部画像識別情報が抽出されたときは、当該原稿が読み取られた画像データに代えて、前記外部画像データ取得部で取得された外部画像データをフォルダーに記憶させる画像取り込みシステムである。
【0012】
これらの発明では、原稿を読み取った画像データをフォルダーに記憶している場合に、当該原稿にコンピューターに記憶されている画像が貼り付けられたときは、当該画像を識別するための外部画像識別情報が記載された原稿を原稿読取部によって読み取らせる簡易な手間をかけるだけで、当該読み取らせた画像データから外部画像識別情報を抽出して、コンピューターに記憶されている当該外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データをフォルダーに記憶させることができる。
【0013】
したがって、例えば、カルテを原稿として読み取った画像データをフォルダーに記憶している場合に、レントゲン画像やエコー画像等の他のコンピューターに記憶されている撮影画像が既存のカルテに貼り付けられたときは、当該撮影画像を識別するための外部画像識別情報が記載された原稿を原稿読取部によって読み取らせる簡易な手間をかけるだけで、当該読み取らせた画像データから外部画像識別情報を抽出して、コンピューターに記憶されている当該外部画像識別情報に対応付けられた撮影画像の外部画像データをフォルダーに記憶させることができる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、原稿を読み取る原稿読取部と、
当該画像読取装置に内蔵された記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダー、又は、当該画像読取装置に接続される外部の記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データを記憶させる原稿記憶制御部と、
原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データから、当該画像読取装置に接続されたコンピューターに記憶されている外部画像データを識別するための外部画像識別情報を抽出する外部画像識別情報抽出部と、
前記外部画像識別情報抽出部で抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを参照するためのリンク情報を前記コンピューターから取得するリンク情報取得部と、
を備え、
前記原稿記憶制御部は、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた場合に、前記外部画像識別情報抽出部によって前記外部画像識別情報が抽出されたときは、当該原稿が読み取られた画像データに代えて、前記リンク情報取得部で取得されたリンク情報をフォルダーに記憶させる画像読取装置である。
【0015】
この発明では、原稿を読み取った画像データをフォルダーに記憶している場合に、当該原稿にコンピューターに記憶されている画像が添付され、当該添付された画像を識別するための識別情報が当該原稿に追記されたときは、当該画像を識別するための外部画像識別情報が記載された原稿を原稿読取部によって読み取らせる簡易な手間をかけるだけで、当該読み取らせた画像データから外部画像識別情報を抽出して、コンピューターに記憶されている当該外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを参照するためのリンク情報をフォルダーに記憶させることができる。
【0016】
また、外部画像データそのものをフォルダーに記憶させないため、外部画像データをコンピューターとの間で重複して記憶することによって無駄に多くの記憶領域を消費することを回避することができる。
【0017】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像読取装置であって、フォルダーを識別するためのフォルダー識別情報を取得するフォルダー識別情報取得部と、
前記フォルダー識別情報取得部で取得されたフォルダー識別情報に対応付けられた外部画像データ及び当該外部画像データを参照するためのリンク情報を前記コンピューターから取得する外部フォルダーデータ取得部と、
を更に備え、
前記原稿記憶制御部は、更に、前記外部フォルダーデータ取得部で取得された外部画像データ及び当該外部画像データを参照するためのリンク情報を、当該取得に用いたフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させる。
【0018】
この発明によれば、フォルダー識別情報取得部で取得されたフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに原稿を読み取った画像データを記憶している場合に、コンピューターに記憶されている、当該フォルダー識別情報に対応付けられた外部画像データが示す画像が当該原稿に貼り付けられたとき、又は、当該フォルダー識別情報に対応付けられた外部画像データが示す画像が当該原稿に添付され、当該添付された画像を識別するための識別情報が当該原稿に追記されたときは、当該フォルダー識別情報に対応付けられた外部画像データを識別するための外部画像識別情報が記載された原稿を原稿読取部に読み取らせる手間をかけることなく、当該フォルダー識別情報に対応付けられた外部画像データ、又は、当該外部画像データを参照するためのリンク情報を外部フォルダーデータ取得部によって取得して、当該フォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させることができる。
【0019】
したがって、例えば、カルテを原稿として読み取った画像データを患者毎に異なるフォルダーに記憶している場合に、レントゲン画像やエコー画像等の他のコンピューターに記憶されている、患者及びフォルダーを識別するための患者識別情報に対応付けられた撮影画像がカルテに貼り付けられたときは、当該患者識別情報に対応付けられた撮影画像をそれぞれ識別するための外部画像識別情報が記載された原稿を、それぞれ原稿読取部によって読み取らせる手間をかけることなく、フォルダー識別情報取得部に当該患者識別情報をフォルダー識別情報として取得させ、外部フォルダーデータ取得部によって当該患者識別情報に対応付けられた撮影画像の外部画像データを当該他のコンピューターから取得して、当該患者識別情報で識別されるフォルダーに記憶させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、原稿を読み取った画像データを記憶している場合において、当該原稿に他のシステムで出力される情報が追記されたときに、当該追記内容を示す画像データを記憶させる際の手間を軽減することができる画像読取装置、制御プログラム、及び画像取り込みシステムを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】画像取り込みシステムの一例を示すネットワーク構成図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る画像読取装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る原稿記憶制御部によって、原稿が読み取られた画像データをフォルダーに記憶させる原稿取込の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第二実施形態に係る画像読取装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第二実施形態に係る原稿記憶制御部によって、原稿が読み取られた画像データをフォルダーに記憶させる原稿取込の動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第三実施形態に係る画像読取装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第三実施形態に係る原稿記憶制御部によって、原稿が読み取られた画像データをフォルダーに記憶させる原稿取込の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[第一実施形態]
以下、本発明に係る画像取り込みシステム、コンピューター、及び画像読取装置の第一実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、画像取り込みシステム9は、互いにインターネットやイントラネット等のネットワーク5に接続された本発明に係るコンピューターの一例としての画像サーバー2、カルテサーバー3、パーソナルコンピューター4(以下、PC)、及び、本発明に係る画像読取装置の一例としての複合機1を備えて構成されている。
【0023】
尚、本実施形態では、画像取り込みシステム9は、画像サーバー2を1台、カルテサーバー3を1台、PC4を1台、複合機1を1台備えているが、各装置の台数をこれに限定する趣旨ではない。また、以下では、本発明に係る画像読取装置の一例として、コピー機能、スキャナー機能、プリンター機能等の機能を兼ね備えた複合機について説明するが、これに制限する趣旨ではなく、スキャナー機や、スキャナー機能を兼ね備えたコピー機等の画像読取装置であってもよい。
【0024】
画像サーバー2は、ハードディスクドライブ等の記憶装置で構成された、例えば、X線撮影装置で撮影されたレントゲン画像や、超音波検査装置で撮影されたエコー画像等の高精細な医用画像の画像データを記憶する外部画像データ記憶部21を備えている。
【0025】
尚、外部画像データ記憶部21には、更に、ネットワーク5を介して後述するPC4又は複合機1から、当該外部画像データ記憶部21に記憶されている画像データを参照するためのリンク情報(例えば、当該画像データを参照するためにWebブラウザに入力するURL等)も各画像データに対応付けて記憶されている。
【0026】
カルテサーバー3は、ハードディスクドライブ等の記憶装置で構成された、複合機1の後述する原稿読取部11でカルテを読み取った画像データや、後述するPC4において画像サーバー2から取得した医用画像にマーキングする等の編集がなされた後の医用画像の画像データ等、診療内容を示すデータを記憶するカルテデータ記憶部31を備えている。
【0027】
PC4は、主に医師が利用するパーソナルコンピューターであり、ネットワーク5を介して画像サーバー2の外部画像データ記憶部21にアクセスし、外部画像データ記憶部21に記憶されている医用画像の画像データをモニタに表示し、当該表示された医用画像を閲覧する、また、患者への説明のために当該医用画像にマーキングする等の編集作業を行うものである。
【0028】
また、PC4は、ネットワーク5を介してカルテサーバー3のカルテデータ記憶部31にアクセスし、カルテデータ記憶部31に記憶されているカルテの画像データ、つまり、カルテを読み取った画像データをモニタに表示する、又は、上記の編集された医用画像の画像データをカルテデータ記憶部31に記憶させる。
【0029】
複合機1は、スキャナー等からなる後述する原稿読取部11で読み取った原稿の画像データを、複合機1に備えられたメモリーや、ネットワーク5を介して複合機1に接続されたカルテサーバー3又はPC4に備えられたハードディスクドライブ等の記憶装置に記憶させる。
【0030】
詳述すると、複合機1は、図2に示すように、原稿読取部11と、画像形成部12と、入力操作部13と、記憶部14と、ネットワークインターフェイス(以下、ネットワークI/F)15と、制御部10と、を備えている。
【0031】
原稿読取部11は、図略の装置本体の上面と対向する位置に、CCD(Charge Coupled Device)ラインセンサや露光ランプ等を有する光学系ユニットを備えている。
【0032】
原稿読取部11は、図略の装置本体の上部に設けられたADF(Automatic Document Feeder:自動原稿給送装置)による原稿の搬送動作と同期して、原稿が所定の読み取り位置を通過するときに露光ランプを点灯して原稿を照射し、原稿面から反射される1ライン分の反射光をCCDラインセンサで受光して画像データを生成し、当該生成した(読み取った)画像データを制御部10へ出力する。
【0033】
画像形成部12は、原稿読取部11で読み取られた画像データや、ネットワーク5を介して受信した、PC4の操作によって画像サーバー2やカルテサーバー3から取得された画像サーバー2やカルテサーバー3に記憶されている外部の画像データ(外部画像データ)に基づいて、記録紙に画像を形成するものである。
【0034】
具体的には、画像形成部12は、感光体ドラム、感光体ドラムの周面に対向して配設された帯電部、帯電部の下流側であって感光体ドラムの周面に対向して配設された露光部、露光部の下流側であって感光体ドラムの周面に対向して配設された現像部、現像部の下流側であって感光体ドラムの周面に対向して配設されたクリーニング部等を備えた周知の構成を有する。
【0035】
入力操作部13は、記録紙サイズ、倍率、濃度、複写部数などの画像形成条件を入力又は表示するための液晶表示部やテンキー、原稿の読み取り等の機能の実行開始を指示するためのスタートボタン等を有する。
【0036】
記憶部14は、RAMやフラッシュメモリー等のメモリーやハードディスクドライブ等の記憶装置で構成され、原稿読取部11によって読み取られた画像データを一時的に記憶する、ネットワーク5を介して受信した外部画像データを一時的に記憶する。
【0037】
また、記憶部14は、上記のカルテサーバー3に備えられたカルテデータ記憶部31に代えて、原稿読取部11でカルテを読み取った画像データや、PC4において画像サーバー2から取得した医用画像にマーキングする等の編集がなされた後の医用画像の画像データ等、診療内容を示すデータを記憶する。尚、以下では、診療内容を示すデータは、カルテサーバー3に備えられたカルテデータ記憶部31に記憶されるものとして説明するが、これに限定する趣旨ではない。
【0038】
ネットワークI/F15は、ネットワーク5に接続され、100/1000Base−T等の通信規格に従ってネットワーク5に接続されたPC4等の外部装置との間でデータの送受信を実行するための通信インターフェイス回路である。
【0039】
制御部10は、制御プログラムや複合機1の各種設定情報を記憶するためのフラッシュメモリー等の不揮発性メモリーや一時的にデータを記憶するためのRAM(Random Access Memory)等のメモリーや、制御プログラムをメモリーから読み出して実行するCPU等が内蔵されたマイクロコンピュータからなり、CPUによって制御プログラムを実行することによって、複合機1全体の動作制御を司る。
【0040】
以下では、CPUによって制御プログラムを実行することによって、制御部10が、原稿記憶制御部101と、外部画像識別情報抽出部102と、原稿種類判別部103と、外部画像データ取得部104として動作する態様について説明する。
【0041】
原稿記憶制御部101は、記憶部14又はカルテサーバー3のカルテデータ記憶部31に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに、原稿読取部11によって原稿が読み取られた画像データを記憶させる。
【0042】
尚、原稿記憶制御部101は、カルテデータ記憶部31に設けられたフォルダーに画像データを記憶させるときは、ネットワークI/F15を用いてネットワーク5を介して複合機1に接続されたカルテサーバー3に画像データを送信する。これに対応して、カルテサーバー3は、当該複合機1から送信された画像データを受信すると、当該受信した画像データをカルテデータ記憶部31に設けられたフォルダーに記憶させる。
【0043】
原稿種類判別部103は、原稿読取部11によって原稿が読み取られた画像データから、公知の画像認識処理技術を用いて、原稿の予め定められた位置に記載されている原稿の種類を識別するための原稿種類識別情報を読み取り、当該読み取った原稿種類識別情報に従って、当該読み取った原稿の種類を判別する。
【0044】
具体的には、原稿種類判別部103によって判別される原稿の種類として、画像置換用原稿と通常紙文書とが存在する。画像置換用原稿には、左上端部、右上端部、左下端部、又は、右下端部の何れかに画像置換用原稿であることを示す、例えば、矩形や星形等の予め定められたマークが原稿種類識別情報として記載されている。また、画像置換用原稿には、画像サーバー2の外部画像データ記憶部21に記憶されている外部画像データを識別するための外部画像識別情報が予め定められた位置に記載されている。一方、通常紙文書には、上記の画像置換用原稿に記載されている原稿種類識別情報が、左上端部、右上端部、左下端部、及び、右下端部の何れにも記載されていない。
【0045】
外部画像識別情報抽出部102は、画像置換用原稿が原稿読取部11によって読み取られた画像データから、公知の画像認識処理技術を用いて、画像置換用原稿の予め定められた位置に記載されている外部画像識別情報を抽出する。
【0046】
外部画像データ取得部104は、外部画像識別情報抽出部102で抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを、画像サーバー2の外部画像データ記憶部21から取得する。
【0047】
具体的には、外部画像データ取得部104は、外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを送信することを、ネットワークI/F15を用いてネットワーク5を介して画像サーバー2に要求する。これに対応して、画像サーバー2は、ネットワーク5を介して当該複合機1から送信された外部画像データの送信要求を受信すると、当該送信要求された外部画像データを外部画像データ記憶部21から取得して、当該取得した外部画像データを要求元の複合機1にネットワーク5を介して送信する。
【0048】
また、上記の原稿記憶制御部101は、画像置換用原稿が原稿読取部11によって読み取られたときは、当該画像置換用原稿が原稿読取部11によって読み取られた画像データに代えて、外部画像識別情報抽出部102で抽出された当該画像置換用原稿に記載された外部画像識別情報に対応する外部画像データ取得部104で取得された外部画像データをフォルダーに記憶させる。
【0049】
次に、原稿記憶制御部101によって、原稿が読み取られた画像データをフォルダーに記憶させる原稿取込の動作について図3を用いて説明する。
【0050】
入力操作部13を介して原稿取込の実行指示が入力されると(S1)、原稿読取部11は、原稿の読み取り動作を開始し、全原稿の読み取りが完了するまでの間(S2;NO)、原稿を一枚ずつ読み取り、読み取った画像データを記憶部14に一旦記憶させる(S3、原稿読取ステップ)。
【0051】
原稿種類判別部103は、ステップS3で原稿読取部11によって読み取られた原稿一枚分の画像データから原稿種類識別情報を読み取り、当該読み取った原稿種類識別情報に従って当該読み取られた原稿の種類を判別する(S4)。
【0052】
ステップS4において、ステップS3で原稿読取部11によって読み取られた一枚分の原稿が通常紙文書であると判別されると(S4;通常紙文書)、原稿記憶制御部101は、ステップS3で記憶部14に記憶された原稿一枚分の画像データを、記憶部14又はカルテサーバー3のカルテデータ記憶部31に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに記憶させ(S5、原稿記憶制御ステップ)、ステップS2に戻る。
【0053】
一方、ステップS4において、ステップS3で原稿読取部11によって読み取られた一枚分の原稿が画像置換用原稿であると判別されると(S4;画像置換用原稿)、外部画像識別情報抽出部102は、当該画像置換用原稿に記載された外部画像識別情報を抽出する(S6、外部画像識別情報抽出ステップ)。
【0054】
次に、外部画像データ取得部104は、ステップS6で外部画像識別情報抽出部102によって抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを画像サーバー2から取得して、記憶部14に一旦記憶させる(S7;外部画像データ取得ステップ)。
【0055】
そして、原稿記憶制御部101は、ステップS3で記憶部14に記憶された原稿一枚分の画像データに代えて、ステップS7で記憶部14に記憶された外部画像データを、記憶部14又はカルテサーバー3のカルテデータ記憶部31に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに記憶させ(S8、原稿記憶制御ステップ)、ステップS2に戻る。
【0056】
このように、本構成によれば、原稿を読み取った画像データをフォルダーに記憶している場合に、当該原稿に画像サーバー2に記憶されている画像が貼り付けられたときは、当該画像を識別するための外部画像識別情報が記載された画像置換用原稿を原稿読取部11によって読み取らせる簡易な手間をかけるだけで、当該読み取らせた画像データから外部画像識別情報を抽出して、画像サーバー2に記憶されている当該外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データをフォルダーに記憶させることができる。
【0057】
したがって、例えば、カルテを原稿として読み取った画像データをフォルダーに記憶している場合に、レントゲン画像やエコー画像等の画像サーバー2に記憶されている撮影画像が既存のカルテに貼り付けられたときは、当該撮影画像を識別するための外部画像識別情報が記載された画像置換用原稿を原稿読取部11によって読み取らせる簡易な手間をかけるだけで、当該読み取らせた画像データから外部画像識別情報を抽出して、画像サーバー2に記憶されている当該外部画像識別情報に対応付けられた撮影画像の外部画像データをフォルダーに記憶させることができる。
【0058】
[第二実施形態]
次に、本発明に係る第二実施形態について図4及び図5を用いて説明する。尚、図中において、図2及び図3に示した記号と同記号の構成又は処理については、上記と同一の構成又は処理内容であるものとして説明を省略する。
【0059】
図4に示すように、本実施形態における制御部10は、CPUによって制御プログラムを実行することによって、原稿記憶制御部101aと、外部画像識別情報抽出部102と、原稿種類判別部103と、リンク情報取得部105として動作する。
【0060】
ここで、リンク情報取得部105は、外部画像識別情報抽出部102で抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを参照するためのリンク情報を、画像サーバー2の外部画像データ記憶部21から取得する。
【0061】
具体的には、リンク情報取得部105は、外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを参照するためのリンク情報を送信することを、ネットワークI/F15を用いてネットワーク5を介して画像サーバー2に要求する。これに対応して、画像サーバー2は、ネットワーク5を介して当該複合機1から送信されたリンク情報の送信要求を受信すると、当該送信要求されたリンク情報を外部画像データ記憶部21から取得して、当該取得したリンク情報を要求元の複合機1にネットワーク5を介して送信する。
【0062】
また、これに合わせて、原稿記憶制御部101aは、画像置換用原稿が読み取られたときは、当該画像置換用原稿が原稿読取部11によって読み取られた画像データに代えて、外部画像識別情報抽出部102で抽出された当該画像置換用原稿に記載された外部画像識別情報に対応する、リンク情報取得部105で取得されたリンク情報をフォルダーに記憶させる。
【0063】
次に、本実施形態の構成において、原稿記憶制御部101aによって、原稿が読み取られた画像データをフォルダーに記憶させる原稿取込の動作について図5を用いて説明する。
【0064】
ステップS4において、原稿種類判別部103によって、ステップS3で原稿読取部11によって読み取られた一枚分の原稿が画像置換用原稿であると判別されると(S4;画像置換用原稿)、外部画像識別情報抽出部102は、当該画像置換用原稿に記載された外部画像識別情報を抽出する(S6、外部画像識別情報抽出ステップ)。
【0065】
次に、リンク情報取得部105は、ステップS6で外部画像識別情報抽出部102によって抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを参照するためのリンク情報を画像サーバー2から取得して、記憶部14に一旦記憶させる(S9;リンク情報取得ステップ)。
【0066】
そして、原稿記憶制御部101aは、ステップS3で記憶部14に記憶された原稿一枚分の画像データに代えて、ステップS9で記憶部14に記憶された外部画像データを参照するためのリンク情報を、カルテサーバー3のカルテデータ記憶部31に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに記憶させ(S10、原稿記憶制御ステップ)、ステップS2に戻る。
【0067】
このように、本構成によれば、原稿を読み取った画像データをフォルダーに記憶している場合に、当該原稿に画像サーバー2に記憶されている画像が添付され、当該添付された画像を識別するための識別情報が当該原稿に追記されたときは、当該添付された画像を識別するための外部画像識別情報が記載された画像置換用原稿を原稿読取部11によって読み取らせる簡易な手間をかけるだけで、当該読み取らせた画像データから外部画像識別情報を抽出して、画像サーバー2に記憶されている当該外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを参照するためのリンク情報をフォルダーに記憶させることができる。
【0068】
また、外部画像データそのものをフォルダーに記憶させないため、外部画像データを画像サーバー2との間で重複して記憶することによって無駄に多くの記憶領域を消費することを回避することができる。
【0069】
[第三実施形態]
次に、本発明に係る第三実施形態について図6及び図7を用いて説明する。尚、図中において、図2乃至図5に示した記号と同記号の構成又は処理については、上記と同一の構成又は処理内容であるものとして説明を省略する。
【0070】
本実施形態において、カルテサーバー3のカルテデータ記憶部31には、患者毎にフォルダーが設けられている。各フォルダーには、当該各フォルダーに対応する患者のカルテの画像データ、及び、画像サーバー2に記憶されている当該患者に対応付けられた外部画像データや当該外部画像データを参照するためのリンク情報が記憶される。
【0071】
図6に示すように、本実施形態における制御部10は、CPUによって制御プログラムを実行することによって、原稿記憶制御部101bと、外部画像識別情報抽出部102と、原稿種類判別部103と、外部画像データ取得部104と、リンク情報取得部105と、フォルダー識別情報取得部106と、外部フォルダーデータ取得部107として動作する。
【0072】
原稿種類判別部103は、第一実施形態及び第二実施形態における構成と同様に、原稿読取部11によって原稿が読み取られた画像データから、公知の画像認識処理技術を用いて、原稿の予め定められた位置に記載されている原稿の種類を識別するための原稿種類識別情報を読み取り、当該読み取った原稿種類識別情報に従って、当該読み取った原稿の種類を判別する。
【0073】
ただし、本実施形態では、原稿種類判別部103で判別される原稿の種類として、2種類の画像置換用原稿と、後述するフォルダー識別情報を入力するために用いられるセパレータ原稿と、上記の通常紙文書と、が存在する。
【0074】
画像置換用原稿は、当該画像置換用原稿が原稿読取部11で読み取られた画像データに代えて、当該画像置換用原稿に記載された外部画像識別情報が示す外部画像データをフォルダーに記憶させるための画像データ置換用画像置換用原稿と、当該画像置換用原稿が原稿読取部11で読み取られた画像データに代えて、当該画像置換用原稿に記載された外部画像識別情報が示す外部画像データを参照するためのリンク情報をフォルダーに記憶させるためのリンク情報置換用画像置換用原稿と、の2種類が存在し、それぞれ異なる原稿種類識別情報が左上端部、右上端部、左下端部、又は、右下端部の何れかに記載されている。
【0075】
セパレータ原稿は、患者を識別するための患者識別情報、つまり、カルテデータ記憶部31のフォルダーを識別するためのフォルダー識別情報が予め定められた位置に記載され、後述するように、当該セパレータ原稿以降に原稿読取部11によって読み取られた原稿の画像データを、当該セパレータ原稿に記載されたフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させるために利用される。
【0076】
また、セパレータ原稿には、左上端部、右上端部、左下端部、又は、右下端部の何れかに当該セパレータ原稿を識別するための、上記の画像データ置換用画像置換用原稿、上記のリンク情報置換用画像置換用原稿とは異なる原稿種類識別情報が記載されている。
【0077】
フォルダー識別情報取得部106は、カルテデータ記憶部31のフォルダーを識別するためのフォルダー識別情報を取得する。
【0078】
具体的には、フォルダー識別情報取得部106は、原稿種類判別部103によって、原稿読取部11によって読み取られた画像データから読み取った、左上端部、右上端部、左下端部、又は、右下端部の何れかに記載された原稿種類識別情報に従って、当該読み取られた原稿の種類がセパレータ原稿であると判断されたときに、当該セパレータ原稿が読み取られた画像データから、公知の画像認識処理技術を用いて、当該セパレータ原稿の予め定められた位置に記載されている患者識別情報を抽出して、当該抽出した患者識別情報をフォルダー識別情報として取得する。
【0079】
外部フォルダーデータ取得部107は、フォルダー識別情報取得部106で取得されたフォルダー識別情報が示す患者識別情報に対応付けられた外部画像データ及び当該外部画像データを参照するためのリンク情報を画像サーバー2から取得する。
【0080】
具体的には、外部フォルダーデータ取得部107は、患者識別情報に対応付けられた外部画像データ及び当該外部画像データを参照するためのリンク情報を送信することを、ネットワークI/F15を用いてネットワーク5を介して画像サーバー2に要求する。これに対応して、画像サーバー2は、ネットワーク5を介して当該複合機1から送信された患者識別情報に対応付けられた外部画像データ及び当該外部画像データを参照するためのリンク情報の送信要求を受信すると、当該送信要求された患者識別情報に対応付けられた外部画像データを外部画像データ記憶部21から取得して、当該取得した外部画像データを要求元の複合機1にネットワーク5を介して送信する。
【0081】
原稿記憶制御部101bは、原稿が原稿読取部11によって読み取られた場合に、フォルダー識別情報取得部106で取得されたフォルダー識別情報が示す患者識別情報に対応付けられた、外部フォルダーデータ取得部107で取得された外部画像データ及び当該外部画像データを参照するためのリンク情報を、カルテサーバー3のカルテデータ記憶部31に設けられた、当該フォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させる。
【0082】
更に、原稿記憶制御部101bは、画像データ置換用画像置換用原稿が原稿読取部11によって読み取られたときは、当該画像データ置換用画像置換用原稿が原稿読取部11によって読み取られた画像データに代えて、外部画像識別情報抽出部102で抽出された当該画像置換用原稿に記載された外部画像識別情報に対応する、外部画像データ取得部104で取得された外部画像データを、フォルダー識別情報取得部106で取得されたフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させる。
【0083】
一方、原稿記憶制御部101bは、リンク情報置換用画像置換用原稿が原稿読取部11によって読み取られたときは、当該リンク情報置換用画像置換用原稿が原稿読取部11によって読み取られた画像データに代えて、外部画像識別情報抽出部102で抽出された当該画像置換用原稿に記載された外部画像識別情報に対応する、リンク情報取得部105で取得されたリンク情報を、フォルダー識別情報取得部106で取得されたフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させる。
【0084】
次に、本実施形態の構成において、原稿記憶制御部101bによって、原稿が読み取られた画像データをフォルダーに記憶させる原稿取込の動作について図7を用いて説明する。
【0085】
ステップS4において、原稿種類判別部103によって、ステップS3で原稿読取部11によって読み取られた一枚分の原稿がセパレータ原稿であると判別されると(S4;セパレータ原稿)、フォルダー識別情報取得部106は、当該セパレータ原稿が読み取られた画像データから、当該セパレータ原稿の予め定められた位置に記載されている患者識別情報を抽出して、当該抽出した患者識別情報をフォルダー識別情報として取得し、当該フォルダー識別情報を記憶部14に一旦記憶させる(S11)。
【0086】
次に、外部フォルダーデータ取得部107は、ステップS11において記憶部14に記憶されたフォルダー識別情報が示す患者識別情報に対応付けられた外部画像データ及び当該外部画像データを参照するためのリンク情報を画像サーバー2から取得して、記憶部14に一旦記憶させる(S12、外部フォルダーデータ取得ステップ)。
【0087】
そして、原稿記憶制御部101bは、ステップS3で記憶部14に記憶された原稿一枚分の画像データに代えて、ステップS12で記憶部14に記憶された外部画像データ及び当該外部画像データを参照するためのリンク情報を、カルテサーバー3のカルテデータ記憶部31に設けられた、ステップS11において記憶部14に記憶されたフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させ(S13、原稿記憶制御ステップ)、ステップS2に戻る。
【0088】
尚、ステップS4において、原稿種類判別部103によって、ステップS3で原稿読取部11によって読み取られた一枚分の原稿が通常紙文書であると判別されると(S4;通常紙文書)、原稿記憶制御部101bは、ステップS3で記憶部14に記憶された原稿一枚分の画像データを、カルテサーバー3のカルテデータ記憶部31に設けられた、ステップS11において記憶部14に記憶されたフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させ(S14、原稿記憶制御ステップ)、ステップS2に戻る。
【0089】
また、ステップS4において、原稿種類判別部103によって、ステップS3で原稿読取部11によって読み取られた一枚分の原稿が画像データ置換用画像置換用原稿であると判別されると(S4;画像データ置換用画像置換用原稿)、上記のステップS6とステップS7が実行された後、原稿記憶制御部101bは、ステップS3で記憶部14に記憶された原稿一枚分の画像データに代えて、ステップS7で記憶部14に記憶された外部画像データを、カルテサーバー3のカルテデータ記憶部31に設けられた、ステップS11において記憶部14に記憶されたフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させ(S15、原稿記憶制御ステップ)、ステップS2に戻る。
【0090】
また、ステップS4において、原稿種類判別部103によって、ステップS3で原稿読取部11によって読み取られた一枚分の原稿がリンク情報置換用画像置換用原稿であると判別されると(S4;リンク情報置換用画像置換用原稿)、上記のステップS6とステップS9が実行された後、原稿記憶制御部101bは、ステップS3で記憶部14に記憶された原稿一枚分の画像データに代えて、ステップS9で記憶部14に記憶された外部画像データを参照するためのリンク情報を、カルテサーバー3のカルテデータ記憶部31に設けられた、ステップS11において記憶部14に記憶されたフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させ(S16、原稿記憶制御ステップ)、ステップS2に戻る。
【0091】
つまり、セパレータ原稿に記載された患者識別情報に対応付けられた外部画像データ及び当該外部画像データを参照するためのリンク情報が、カルテサーバー3のカルテデータ記憶部31に設けられた、当該患者識別情報が示すフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶される。
【0092】
また、セパレータ原稿以降に原稿読取部11によって読み取られた原稿の画像データ、セパレータ原稿以降に原稿読取部11によって読み取られた画像データ置換用画像置換用原稿に記載された外部画像識別情報が示す外部画像データ、及び、セパレータ原稿以降に原稿読取部11によって読み取られた画像データ置換用画像置換用原稿に記載された外部画像識別情報が示す外部画像データを参照するためのリンク情報が、当該セパレータ原稿に記載された患者識別情報が示すフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶される。
【0093】
このように、本構成によれば、フォルダー識別情報取得部106で取得されたフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに原稿を読み取った画像データを記憶している場合に、画像サーバー2に記憶されている、当該フォルダー識別情報に対応付けられた外部画像データが示す画像が当該原稿に貼り付けられたとき、又は、当該フォルダー識別情報に対応付けられた外部画像データが示す画像が当該原稿に添付され、当該添付された画像を識別するための識別情報が当該原稿に追記されたときは、当該フォルダー識別情報に対応付けられた外部画像データを識別するための外部画像識別情報が記載された画像置換用原稿を原稿読取部11に読み取らせる手間をかけることなく、当該フォルダー識別情報に対応付けられた外部画像データ、又は、当該外部画像データを参照するためのリンク情報を外部フォルダーデータ取得部107によって取得して、当該フォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させることができる。
【0094】
したがって、例えば、カルテを原稿として読み取った画像データを患者毎に異なるフォルダーに記憶している場合に、レントゲン画像やエコー画像等の画像サーバー2に記憶されている、患者及びフォルダーを識別するための患者識別情報に対応付けられた撮影画像がカルテに貼り付けられたときは、当該患者識別情報に対応付けられた撮影画像をそれぞれ識別するための外部画像識別情報が記載された原稿を、それぞれ原稿読取部11によって読み取らせる手間をかけることなく、フォルダー識別情報取得部106に当該患者識別情報をフォルダー識別情報として取得させ、外部フォルダーデータ取得部107によって当該患者識別情報に対応付けられた撮影画像の外部画像データを画像サーバー2から取得して、当該患者識別情報で識別されるフォルダーに記憶させることができる。
【0095】
また、画像サーバー2に記憶されている、当該フォルダー識別情報が示す患者識別情報に対応付けられていない画像が原稿に貼り付けられ、又は、当該患者識別情報に対応付けられていない画像が当該原稿に添付され、当該添付された画像を識別するための識別情報が当該原稿に追記されたときであっても、当該患者識別情報に対応付けられていない画像の画像識別情報が記載された画像置換用原稿を原稿読取部11に読み取らせることによって、当該画像サーバー2に記憶されている画像の外部画像データ、又は、当該外部画像データを参照するためのリンク情報を、当該フォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させることができる。
【0096】
尚、第三実施形態において、フォルダー識別情報取得部106がフォルダー識別情報を取得する方法は、上記のようにセパレータ原稿に記載された患者識別情報が示すフォルダー識別情報を取得する例に限定する趣旨ではない。例えば、図7におけるステップS1の実行後であってステップS2の実行前に、ユーザーによって入力操作部13を介して入力された患者識別情報、又は、ネットワーク5を介して受信した、ユーザーによるPC4の操作によって入力された患者識別情報をフォルダー識別情報として取得するように構成し、これに合わせて、当該フォルダー識別情報の取得直後に、当該取得されたフォルダー識別情報を用いてステップS11乃至ステップS13を実行し、その後に、ステップS2の処理に移行するように構成してもよい。
【0097】
尚、本発明は、上述の実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。図1乃至図7に示した構成及び処理は、本発明に係る実施形態の例示に過ぎず、本発明を前記実施形態に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0098】
1 複合機(画像読取装置)
101,101a,101b 原稿記憶制御部
102 外部画像識別情報抽出部
104 外部画像データ取得部
105 リンク情報取得部
106 フォルダー識別情報取得部
107 外部フォルダーデータ取得部
11 原稿読取部
14 記憶部(当該画像読取装置に内蔵された記憶媒体)
2 画像サーバー(コンピューター)
21 外部画像データ記憶部
31 カルテデータ記憶部(当該画像読取装置に接続される外部の記憶媒体)
9 画像取り込みシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を読み取る原稿読取部と、
当該画像読取装置に内蔵された記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダー、又は、当該画像読取装置に接続される外部の記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データを記憶させる原稿記憶制御部と、
原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データから、当該画像読取装置に接続されたコンピューターに記憶されている外部画像データを識別するための外部画像識別情報を抽出する外部画像識別情報抽出部と、
前記外部画像識別情報抽出部で抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを前記コンピューターから取得する外部画像データ取得部と、
を備え、
前記原稿記憶制御部は、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた場合に、前記外部画像識別情報抽出部によって前記外部画像識別情報が抽出されたときは、当該原稿が読み取られた画像データに代えて、前記外部画像データ取得部で取得された外部画像データをフォルダーに記憶させる画像読取装置。
【請求項2】
原稿を読み取る原稿読取部と、
当該画像読取装置に内蔵された記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダー、又は、当該画像読取装置に接続される外部の記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データを記憶させる原稿記憶制御部と、
原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データから、当該画像読取装置に接続されたコンピューターに記憶されている外部画像データを識別するための外部画像識別情報を抽出する外部画像識別情報抽出部と、
前記外部画像識別情報抽出部で抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを参照するためのリンク情報を前記コンピューターから取得するリンク情報取得部と、
を備え、
前記原稿記憶制御部は、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた場合に、前記外部画像識別情報抽出部によって前記外部画像識別情報が抽出されたときは、当該原稿が読み取られた画像データに代えて、前記リンク情報取得部で取得されたリンク情報をフォルダーに記憶させる画像読取装置。
【請求項3】
フォルダーを識別するためのフォルダー識別情報を取得するフォルダー識別情報取得部と、
前記フォルダー識別情報取得部で取得されたフォルダー識別情報に対応付けられた外部画像データ及び当該外部画像データを参照するためのリンク情報を前記コンピューターから取得する外部フォルダーデータ取得部と、
を更に備え、
前記原稿記憶制御部は、更に、前記外部フォルダーデータ取得部で取得された外部画像データ及び当該外部画像データを参照するためのリンク情報を、当該取得に用いたフォルダー識別情報で識別されるフォルダーに記憶させる請求項1又は2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
原稿を読み取る原稿読取部を備えた画像読取装置において実行可能な、画像データの記憶制御を実装した制御プログラムであって、
当該画像読取装置に内蔵された記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダー、又は、当該画像読取装置に接続される外部の記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データを記憶させる原稿記憶制御ステップと、
原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データから、当該画像読取装置に接続されたコンピューターに記憶されている外部画像データを識別するための外部画像識別情報を抽出する外部画像識別情報抽出ステップと、
前記外部画像識別情報抽出ステップで抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを前記コンピューターから取得する外部画像データ取得ステップと、
を備え、
前記原稿記憶制御ステップは、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた場合に、前記外部画像識別情報抽出ステップによって前記外部画像識別情報が抽出されたときは、当該原稿が読み取られた画像データに代えて、前記外部画像データ取得ステップで取得された外部画像データをフォルダーに記憶させる制御プログラム。
【請求項5】
コンピューターと画像読取装置とが接続された画像取り込みシステムであって、
前記コンピューターは、外部画像データを記憶する外部画像データ記憶部を備え、
前記画像読取装置は、
原稿を読み取る原稿読取部と、
当該画像読取装置に内蔵された記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダー、又は、当該画像読取装置に接続される外部の記憶媒体に予め設けられた記憶領域であるフォルダーに、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データを記憶させる原稿記憶制御部と、
原稿が前記原稿読取部によって読み取られた画像データから、前記外部画像データ記憶部に記憶されている外部画像データを識別するための外部画像識別情報を抽出する外部画像識別情報抽出部と、
前記外部画像識別情報抽出部で抽出された外部画像識別情報に対応付けられた外部画像データを前記外部画像データ記憶部から取得する外部画像データ取得部と、
を備え、
前記原稿記憶制御部は、原稿が前記原稿読取部によって読み取られた場合に、前記外部画像識別情報抽出部によって前記外部画像識別情報が抽出されたときは、当該原稿が読み取られた画像データに代えて、前記外部画像データ取得部で取得された外部画像データをフォルダーに記憶させる画像取り込みシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−209646(P2012−209646A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71927(P2011−71927)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】