説明

画像読取装置および画像形成装置

【課題】画像読取装置に着脱可能に装着された携帯型記憶媒体を乳幼児が誤って取り外すことを防止する。
【解決手段】原稿載置台116bにおける原稿カバー120によって覆われる位置に、内部にメモリ装着部が設けられたメモリ収納部160を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型記憶媒体(リムーバブルメディア)を着脱可能な画像読取装置、およびそれを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、メモリーカードやUSBメモリ等の携帯型記憶媒体(リムーバブルメディア)を着脱可能な複合機、複写機、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ等の画像処理装置が市販されている。これらの画像処理装置では、装着された携帯型記憶媒体から画像データを読み出したり、装着された携帯型記憶媒体に画像データを保存させたり、装着された携帯型記憶媒体からファームウェアやオプションソフト等を読み出してインストールしたりする処理が行われる。
【0003】
例えば、特許文献1には、メモリーカードなどを挿入するためのメモリスロットを画像読取記録装置の前面に設けた構成が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、リムーバブルメモリを接続するためのカードスロットを備えたカード挿入部をプリンタの前面に配置するとともに、カード挿入部を覆う保護カバーを設けた構成が記載されている。
【0005】
また、特許文献3には、メモリーカードをセットするためのメモリーカード装着部を複写機の上面における操作パネルに隣接する位置に配置するとともに、メモリーカード装着部にスライド蓋を設けた構成が記載されている。また、特許文献3には、メモリーカードの非使用時にそのメモリーカードを誤操作防止部品の内部に格納し、メモリーカードを格納した誤操作防止部品をメンテナンス時やジャム処理時に開放される複写機の外装カバー(前ドア)の内側にネジ止めにより装着してメモリーカードを保管することが記載されている。
【0006】
また、特許文献4には、原稿台に載置された原稿を押さえるためのトップカバーの前面にメモリーカード接続部を設けた構成が記載されている。
【0007】
また、特許文献5には、撮影レンズおよびメモリーカード収納部の両方を覆うことができるサイズのレンズカバーを設け、このレンズカバーを、撮影レンズとメモリーカード収納部とを覆う位置、撮影レンズを開放してメモリーカードを覆う位置、および撮影レンズとメモリーカード収納部とを開放する位置にスライド可能にした構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−53819号公報(平成20年3月6日公開)
【特許文献2】特開2005−59295号公報(平成17年3月10日公開)
【特許文献3】特開2006−175613号公報(平成18年7月6日公開)
【特許文献4】特開2007−150685号公報(平成19年6月14日公開)
【特許文献5】特開2005−348300号公報(平成17年12月15日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、携帯型記憶媒体は、小型化が進んでその可搬性が向上している反面、その小ささのために乳幼児が誤って飲み込んでしまい、深刻な事故につながってしまうという危険を有している。このため、そのような危険を回避するために、携帯型記憶媒体を着脱可能な画像処理装置において、乳幼児が画像処理装置に装着された携帯型記憶媒体を容易に取り外せないようにすることが望まれている。
【0010】
しかしながら、上記各特許文献に開示されている構成は、いずれも携帯型記憶媒体を画像処理装置から比較的容易に取り外すことができる構成なので、乳幼児が携帯型記憶媒体を誤って取り外してしまうおそれがある。
【0011】
具体的には、特許文献1の技術では、メモリーカードなどを挿入するためのメモリスロットが画像読取記録装置の前面に設けられているので、乳幼児がメモリーカードを誤って取り外してしまうおそれがある。
【0012】
また、特許文献2の技術では、カード挿入部を覆う保護カバーが設けられてはいるものの、カード挿入部および保護カバーはプリンタの前面に配置されており、しかも保護カバーは上方から下方へ荷重をかけることにより容易に開く構成なので、乳幼児が保護カバーに手をかけた場合に保護カバーが容易に開いてカード挿入部が露出してしまう。このため、乳幼児がメモリーカードを誤って取り外してしまうおそれがある。
【0013】
また、特許文献3の技術では、メモリーカード装着部が複写機の上面に配置されているので、特許文献1の場合と同様、乳幼児がメモリーカードを誤って取り外してしまうおそれがある。
【0014】
なお、特許文献3には、複写機の外装カバーの内側にネジ止めにより装着される誤操作防止部品の内部にメモリーカードを格納することが記載されているものの、これはあくまで非使用時のメモリーカードの保管を目的とするものであり、メモリーカードを複写機に対してデータの書込み/読出しが可能なように装着することを想定したものではない。また、乳幼児がメモリーカードを誤って取り外すことを防止するために、特許文献3においてメモリーカード装着部を誤操作防止部品の内部に設けるように変更することも考えられるが、その場合には、メモリーカードの装着および取り外しを行う毎に外装カバーを開いてネジ止めされている誤操作防止部品を取り外す必要があるので、ユーザーの利便性が著しく損なわれてしまい、実用的でない。
【0015】
また、特許文献4の技術では、原稿台に載置された原稿を押さえるためのトップカバーの前面にメモリーカード接続部が設けられているので、特許文献1の場合と同様、乳幼児がメモリーカードを誤って取り外してしまうおそれがある。
【0016】
また、特許文献5の技術では、レンズカバーをスライドさせることによってメモリーカード収納部が容易に開放されるので、乳幼児がメモリーカードを取り外してしまうおそれがある。
【0017】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像読取装置あるいは画像形成装置において、着脱可能に装着されている携帯型記憶媒体を乳幼児が誤って取り外してしまうことを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の画像読取装置は、上記の課題を解決するために、原稿を載置する原稿載置領域と原稿載置領域の周囲に設けられた枠部とを有する原稿載置台と、上記原稿載置台の一端側を回転軸として上記枠部の少なくとも一部および上記原稿載置領域を覆う位置と上記枠部および上記原稿載置台を開放する位置との間で回動可能に備えられた原稿カバーと、上記原稿載置領域に載置された原稿を読み取る画像読取部と、携帯型記憶媒体が着脱可能に装着されるメモリ装着部とを備えた画像読取装置であって、上記メモリ装着部は、上記枠部における上記原稿カバーによって覆われる位置に設けられていることを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、メモリ装着部が原稿載置台の枠部における原稿カバーによって覆われる位置に設けられているので、メモリ装着部に携帯型記憶媒体を装着したままにした場合であっても、乳幼児が携帯型記憶媒体に触れる可能性を低減し、携帯型記憶媒体が誤って取り外されるリスクを軽減できる。
【0020】
また、上記枠部における上記原稿カバーによって覆われる位置に設けられた凹部を有するメモリ収納部を備え、上記メモリ装着部は上記メモリ収納部における上記凹部に備えられており、上記メモリ収納部は、上記凹部が当該メモリ収納部の外部に露出する開状態と上記凹部を当該メモリ収納部の外部から遮蔽する閉状態とに移動可能に設けられた開閉蓋を有している構成としてもよい。
【0021】
上記の構成によれば、メモリ装着部が原稿カバーによって覆われる位置に設けられており、さらに開閉蓋によって外部から遮蔽される。したがって、乳幼児が誤って原稿カバーを開いたとしても、メモリ装着部を開閉蓋によって遮蔽することができる。これにより、乳幼児が携帯型記憶媒体に触れる可能性をより低減し、携帯型記憶媒体が誤って取り外されるリスクをさらに軽減できる。
【0022】
また、上記開閉蓋は開閉回転軸を軸として回動することにより開状態と閉状態とに移動するようになっており、上記開閉回転軸は、上記開閉蓋を開状態にしたまま上記原稿カバーによって上記原稿載置領域と上記枠部の少なくとも一部とを覆うように上記原稿カバーを回動させても上記開閉蓋と上記原稿カバーとが接触しない位置に配置されている構成としてもよい。
【0023】
上記の構成によれば、誤って開閉蓋を開状態にしたままで原稿カバーを閉じる動作を行った場合であっても、原稿カバーと開閉蓋とが接触することを防止し、原稿カバーと開閉蓋との接触によってこれら両部材が破損することを防止できる。
【0024】
また、上記開閉蓋は開閉回転軸を軸として回動することにより開状態と閉状態とに移動するようになっており、上記原稿カバーの上記回転軸と上記開閉蓋の上記開閉回転軸とは平行であり、上記開閉蓋を開状態にしたまま上記原稿カバーによって上記原稿載置領域と上記枠部の少なくとも一部とを覆うように上記原稿カバーを回動させたときに、上記原稿カバーと上記開閉蓋とが当接することによって上記開閉蓋が閉状態に回動する構成としてもよい。
【0025】
上記の構成によれば、原稿カバーの回転軸と開閉蓋の開閉回転軸とが平行なので、開閉蓋を開状態にしたままで原稿カバーを閉じる動作を行った場合であっても、原稿カバーと開閉蓋とが接触することによって開閉蓋が回動して閉状態になる。これにより、原稿カバーと開閉蓋との接触によってこれら両部材が破損することを防止できる。また、原稿カバーによって原稿載置台を覆うことにより、メモリ装着部は常に開閉蓋と原稿カバーとによって2重に覆われるので、乳幼児が携帯型記憶媒体に触れる可能性をより低減し、携帯型記憶媒体が誤って取り外されるリスクをさらに軽減できる。
【0026】
また、上記凹部に、この画像読取装置の電源をオン状態とオフ状態とに切り替えるための電源スイッチが設けられている構成としてもよい。
【0027】
上記の構成によれば、メモリ収納部の開閉蓋を閉状態にしたときに開閉蓋によって外部から遮蔽される位置に画像形成装置の電源スイッチが設けられている。すなわち、電源スイッチは、原稿カバーによって覆われ、かつ開閉蓋によって覆われる位置に設けられている。これにより、乳幼児によって画像読取装置の電源が誤操作されてしまうことを防止できる。また、携帯型記憶媒体が装着されたまま電源をオフにして放置した場合であっても、乳幼児が誤って電源をオンにすることによって携帯型記憶媒体に記憶されているデータが誤って消去されたり、改変されたりすることを防止できる。
【0028】
また、上記開閉蓋の少なくとも一部が透明部材によって形成されている構成としてもよい。
【0029】
上記の構成によれば、開閉蓋が閉状態の場合であっても上記メモリ収納部内に設けられたメモリ装着部(あるいは、メモリ装着部および電源スイッチ)を視認することができる。これにより、ユーザーがメモリ装着部(あるいは、メモリ装着部および電源スイッチ)を容易に見つけることができる。
【0030】
本発明の画像形成装置は、上記したいずれかの画像読取装置と、上記画像読取装置によって原稿から読み取られた画像データ、および上記携帯型記憶媒体から読み出された画像データのうちの少なくとも一方に応じた画像を記録材上に形成する画像出力装置とを備えていることを特徴としている。
【0031】
上記の構成によれば、メモリ装着部が原稿載置台における原稿カバーによって覆われる位置に設けられているので、メモリ装着部に携帯型記憶媒体を装着したままにした場合であっても、乳幼児が携帯型記憶媒体に触れる可能性を低減し、携帯型記憶媒体が誤って取り外されるリスクを軽減できる。
【発明の効果】
【0032】
以上のように、本発明の画像読取装置は、メモリ装着部が原稿載置台の枠部における原稿カバーによって覆われる位置に設けられている。
【0033】
それゆえ、メモリ装着部に携帯型記憶媒体を装着したままにした場合であっても、乳幼児が携帯型記憶媒体に触れる可能性を低減し、携帯型記憶媒体が誤って取り外されるリスクを軽減できる。また、乳幼児が誤って携帯型記憶媒体を飲み込んでしまうとことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】(a)は本発明の一実施形態にかかる画像形成装置に備えられる画像読取装置の斜視図であり、(b)はこの画像読取装置に備えられるメモリ収納部の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の断面模式図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる画像形成装置のブロック図である。
【図4】(a)はメモリ収納部の開閉蓋を閉じた状態を示す説明図であり、(b)はメモリ収納部の開閉蓋を開いた状態を示す説明図である。
【図5】図1(a)に示した画像読取装置の変形例を示す斜視図である。
【図6】図1(a)に示した画像読取装置の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の一実施形態について説明する。図2は本実施形態にかかる画像形成装置10の概略構成を示す模式図であり、図3は画像形成装置10のブロック図である。
【0036】
図3に示すように、画像形成装置10は、画像読取装置100、画像処理装置200、画像出力装置300、および制御部400を備えている。なお、図3に示したように、必要に応じて画像形成装置10に周辺装置500を装着してもよい。周辺装置500としては、例えば、画像出力装置300に供給する記録材を収容する給紙装置、画像出力装置300によって画像形成された記録材に対してステープル処理、仕分け処理、パンチ穴開け処理、製本処理等の後処理を施す後処理装置などが挙げられる。
【0037】
制御部400は、演算部401と記憶部402とを備えており、画像形成装置10に備えられる各装置、すなわち画像読取装置100、画像処理装置200、および画像出力装置300に備えられる各部の動作を制御する。なお、画像形成装置10に周辺装置500が装着されている場合には、制御部400は周辺装置500に備えられる周辺装置制御部501に制御信号を送り、周辺装置500の動作を制御する。
【0038】
記憶部402は、操作パネル150を介してユーザーから入力される各種コマンドや設定値、画像形成装置10の内部に配置される各種センサの検知結果、メモリ装着部162に挿入されている携帯型記憶媒体(リムーバブルメディア。図示せず。)から読み出される画像情報、画像形成装置10に対して通信可能に接続される外部機器から入力される画像情報またはファームウェア、画像形成装置10に設けられる各装置の動作を制御するための各種設定値およびデータテーブル、各種制御を実行するためのプログラムなどを記憶するものである。記憶部402としては、この分野で常用される各種記憶手段、例えば、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)などを用いることができる。また、上記外部機器としては、画像情報の生成または取得が可能であり、かつ画像形成装置10に対して通信可能に接続される各種電子機器、例えば、デジタルカメラ、ネットワークを介して画像形成装置10に接続されるコンピュータなどを用いることができる。
【0039】
演算部401は、記憶部402に記憶されている各種情報および各種制御を実施するためのプログラムを取り出して演算処理や判定処理を行い、これらの処理結果に基づいて画像形成装置10が備える各装置に制御信号を送って各装置の動作を制御する。なお、演算部401は、例えば、中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)を備えるマイクロコンピュータ、マイクロプロセッサなどによって実現される処理回路である。
【0040】
画像読取装置100は、図2に示したように、画像出力装置300が収容される筐体の上面に備えられており、原稿を読み取ってこの原稿の画像データを取得するものである。画像読取装置100にて読み取られた原稿の画像データは、画像処理装置200へと送られて所定の画像処理が施される。
【0041】
図2に示したように、画像読取装置100は、原稿載置ガラス(原稿載置領域)116と、原稿載置ガラス116およびその周囲の額縁部分(枠部)によって構成される原稿載置台116bと、原稿カバー120とを備えている。また、原稿カバー120には自動搬送ユニット117が設けられている。なお、原稿カバー120は、図2の紙面奥行き方法の端部が回転可能に軸支されており、原稿載置台116bの表面を覆う状態と、原稿載置台116bの表面を開放した状態とに回動可能になっている。
【0042】
また、原稿載置ガラス116の下方には画像読取部110が備えられている。この画像読取部110の動作は読取処理部102によって制御され、図2の水平方向に移動しながら原稿載置ガラス116上に載置された原稿を読み取ってこの原稿の画像データを取得する。具体的には、画像読取部110は、原稿に対して読取用の光を照射する光源と、CCD(Charge Coupled Device )などの光学情報を電気信号に変換する撮像素子を備えており、原稿に対して相対的に移動しながら上記光源からの出射光を原稿に照射し、原稿で反射された光を撮像素子で受光して電気信号に変換することで原稿の画像データを取得するようになっている。
【0043】
また、自動搬送ユニット117は、原稿セットトレイ121、ピックアップローラ104、給紙ローラ105、搬送ローラ106,107、排出ローラ111,112、排出トレイ114、および搬送方向切替部118を備えている。上記各ローラおよび搬送方向切替部118の動作は原稿搬送処理部101によって制御される。具体的には、ピックアップローラ104が原稿セットトレイ101上に載置された原稿を1枚ずつ抽出し、抽出された原稿は給紙ローラ105、搬送ローラ106,107によって画像読取部110が原稿を読み取る原稿読取位置108に搬送される。なお、自動搬送ユニット117によって搬送される原稿を読み取るときには、画像読取部110の位置は原稿読取位置108で一定とされる。原稿読取位置108における原稿載置ガラス116との対向部には読取ガイド109が設けられており、自動搬送ユニット117によって搬送される原稿は原稿載置ガラス116と読取ガイド109との間を通過するようになっている。そして、画像読取部110は、この原稿載置ガラス116と読取ガイド109との間を通過する原稿の下面に光源からの出射光を照射し、その反射光を受光して画像データを取得するようになっている。
【0044】
搬送方向切替部118は、画像読取部110を通過した原稿の搬送方向を排出ローラ111の方向または排出ローラ112の方向に切り替える。
【0045】
また、画像読取装置100には、操作パネル150およびメモリ収納部160が備えられている。操作パネル150およびメモリ収納部160の詳細については後述する。
【0046】
画像処理装置200は、画像読取装置100が原稿を読み取って取得した画像データ、メモリ装着部162に装着された携帯型記憶媒体から読み出された画像データ、あるいは通信可能に接続された外部装置から通信装置(図示せず)によって取得した画像データに対して、画像出力装置300における印刷処理に適した画像データにするための画像処理を施し、画像出力装置300に出力する。具体的には、画像データに対してA/D変換処理、シェーディング補正処理、領域分離処理、入力階調補正処理、色補正処理、空間フィルタ処理、拡大縮小処理、および中間調処理などを施す。
【0047】
画像出力装置300は、画像処理装置200から入力される画像データに応じた画像を記録材上に形成(印刷)する。
【0048】
なお、画像出力装置300の構成は特に限定されるものではないが、本実施形態では、電子写真方式のものを採用している。具体的には、画像出力装置300は、図2に示したように、給紙トレイ81、手差し給紙トレイ82、ピックアップローラ11a,11b、搬送ローラ12a,12b,12c,12d、画像形成ユニット20c,20m,20y,20k、中間転写装置6、2次転写ローラ14、および定着装置7を備えている。
【0049】
記録材搬送処理部301は、ピックアップローラ11a,11b、搬送ローラ12a,12b,12c,12d等の動作を制御し、給紙トレイ81または手差し給紙トレイ82に載置された記録材、あるいは定着装置7による定着処理が行われた後、表裏を反転させた記録材を2次転写ローラ14と中間転写装置6との対向部に搬送し、この対向部でトナー像が転写された記録材を定着装置7に搬送し、定着処理後の記録材を排紙トレイ83に排出させる。
【0050】
画像形成処理部302は、画像形成ユニット20c,20m,20y,20k、中間転写装置6、および2次転写ローラ14の動作を制御し、画像データに応じたトナー像を形成して記録材に転写させる。
【0051】
画像形成ユニット20c,20m,20y,20kは、画像データに応じて、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー像を生成するものであり、これら各画像形成ユニットは使用するトナーの色が異なる以外は略同様の構成を有している。なお、本実施形態ではシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナー像を生成する場合について説明するが、特にこれら4色に限定されるものではなく、例えばシアンおよびマゼンタと同一の色相で濃度がより薄い特性をもつライトシアン(LC)およびライトマゼンタ(Lm)を加えた6色のトナー像を生成する構成であってもよい。すなわち、各画像形成ユニットは、感光体ドラム3と、感光体ドラム3の表面を均一に帯電する帯電器5と、帯電された感光体ドラム3の表面に当該画像形成ユニットに対応する色の画像データに応じた光を照射して感光体ドラム3の表面に静電潜像を形成する光走査ユニット1と、感光体ドラム3の表面に形成された静電潜像を当該画像形成ユニットに対応する色のトナーを用いて現像する現像装置2と、感光体ドラム3から後述する中間転写ベルト61に転写されずに感光体ドラム3の表面に残留したトナーを除去するクリーニング装置4とを備えている。
【0052】
中間転写装置6は、支持ローラ62,63と、これら各支持ローラに懸架されて回転駆動される中間転写ベルト61と、中間転写ベルト61を介して各感光体ドラム3にそれぞれ対向するように配置された転写ローラ64とを備えている。各転写ローラ64には、感光体ドラム3の表面に形成されたトナー像の帯電極性とは逆極性の電圧が印加され、それによって感光体ドラム3の表面に形成された各色のトナー像が中間転写ベルト61上に重ね合わせて転写されるようになっている。また、中間転写ベルト61上に転写されたトナー像は、この中間転写ベルト61の回転によって2次転写ローラ14との対向部に搬送される。
【0053】
2次転写ローラ14と中間転写ベルト61との間には、中間転写ベルト61上のトナー像が2次転写ローラ14との対向部に搬送されるのに同期して、トナー像の転写対象となる記録材が搬送される。つまり、2次転写ローラ14と中間転写ベルト61との間には、(1)給紙トレイ81からピックアップローラ11aによって抽出されて搬送ローラ12a、レジストローラ13等を介して搬送された記録材、(2)手差し給紙トレイ82からピックアップローラ11bによって抽出されて搬送ローラ12a、レジストローラ13等を介して搬送された記録材、あるいは(3)後述する定着装置7による定着処理が行われた後、搬送ローラ12dによるスイッチバックによって表裏を反転され、搬送ローラ12c,12d、レジストローラ13等を介して再搬送された記録材が搬送される。また、2次転写ローラ14にはトナーの帯電極性とは逆極性の高電圧が印加され、それによって中間転写ベルト61上のトナー像が記録材に2次転写される。
【0054】
定着処理部303は、定着装置7の動作を制御して記録材上に転写されたトナー像をこの記録材に定着させる。つまり、2次転写ローラ14と中間転写ベルト61との対向部においてトナー像が転写された記録材は定着装置7に搬送され、定着装置7によってトナー像を記録材に定着させる定着処理が行われる。
【0055】
なお、画像出力装置300の構成は電子写真方式の画像形成装置に限るものではなく、例えばインクジェット方式の画像形成装置などを用いてもよい。
【0056】
次に、画像読取装置100に備えられる操作パネル150およびメモリ収納部160の構成についてより詳細に説明する。図1(a)は画像読取装置100の斜視図であり、図1(b)はメモリ収納部160の斜視図である。なお、図1(a)では原稿カバー120に備えられる自動搬送ユニット117については図示を省略している。
【0057】
図1(a)に示したように、画像読取装置100が収容されている筐体における図1(a)の紙面手前側の端部には、ユーザーからの指示入力を受け付けて制御部400に伝達する入力部152と、ユーザーに呈示する各種情報を表示するための表示部151とを備えた操作パネル150が設けられている。表示部151は例えば液晶ディスプレイなどによって構成され、入力部152は例えば各種設定ボタンなどよって構成される。なお、表示部151の機能と入力部152の機能とを一体化させたタッチパネルを操作パネル150に備えてもよい。また、本実施形態では操作パネル150が画像読取装置100の筐体に備えられるものとしているが、これに限るものではない。例えば、画像出力装置300が収容されている筐体に備えられてもよく、画像読取装置100の筐体および画像出力装置300の筐体とは別に備えられてもよい。
【0058】
また、図1(a)に示したように、メモリ収納部160は、原稿載置台116bの端部に備えられている。これにより、原稿カバー120を閉じてこの原稿カバー120によって原稿載置台116bを覆った状態ではメモリ収納部160も原稿カバー120によって覆われ、原稿カバー120を開いて原稿載置台116bを開放させることによってメモリ収納部160の上面が露出するようになっている。
【0059】
図1(b)に示したように、メモリ収納部160は、原稿載置台116bの上面よりも下方に窪んだ凹部165と、凹部165内に設けられた電源スイッチ161およびメモリ装着部162と、凹部165内に設けられた電源スイッチ161およびメモリ装着部162をメモリ収納部160の外部から遮蔽するように凹部165の開口部を遮蔽する開閉蓋163とを備えている。
【0060】
電源スイッチ161は、画像形成装置10の電源をオン状態とオフ状態とに切り替えるためのスイッチである。電源スイッチ161に対するユーザーの操作結果は制御部400に伝達され、それに基づいて制御部400により画像形成装置10の電源のオン/オフが制御される。具体的には、画像形成装置10は、この画像形成装置10に備えられる各装置に対して電力を供給する電源回路(図示せず)が設けられており、電源スイッチ161をオン位置にすることによって制御部400が電源回路を制御して各装置に電力を供給させ、電源スイッチ161をオフ位置にすることによって制御部400が電源回路を制御して電源回路から各装置への電力供給が遮断させる。
【0061】
メモリ装着部162は、画像形成装置10に対して着脱可能な携帯型記憶媒体(リムーバブルメディア)を装着するためのものである。メモリ装着部162に携帯型記憶媒体が挿入されると、画像読取装置100に備えられる記憶制御部103がこの携帯型記憶媒体に対するデータの書込み処理、およびこの携帯型記憶媒体からのデータの読出し処理を行う。
【0062】
例えば、携帯型記憶媒体に印刷処理の対象とする画像データが格納されている場合、記憶制御部103は制御部400からの指示に応じて携帯型記憶媒体から画像データを読み出して画像処理装置200に送る。これにより、画像処理装置200によって各種画像処理が行われ、画像出力装置300において印刷処理が行われる。
【0063】
また、携帯型記憶媒体にファームウェアの更新プログラムが格納されている場合、記憶制御部103は制御部400からの指示に応じて携帯型記憶媒体から当該プログラムを読出して制御部400に伝達する。これにより、制御部400がこの更新プログラムに基づいて、画像形成装置10にインストールされているファームウェアを更新する。
【0064】
また、画像形成装置10にオプション機能を実行させるためのオプションソフト(オプションプログラム)が携帯型記憶媒体に格納されている場合、記憶制御部103は制御部400からの指示に応じて携帯型記憶媒体から当該オプションソフトを読出して制御部400に伝達する。これにより、制御部400がこのオプションソフトを画像形成装置10にインストールする。
【0065】
なお、上記の携帯型記憶媒体としては、例えば、SDメモリーカード、SDHC(登録商標)メモリーカード、SDXC(登録商標)メモリーカード、miniSDメモリーカード、microSD(登録商標)メモリーカード、microSDHCメモリーカード、xDピクチャーカード(登録商標)、メモリースティック(登録商標)、メモリースティックPRO、メモリースティックDuo(登録商標)、メモリースティックPRODuo、コンパクトフラッシュ(登録商標)、マイクロドライブ(登録商標)、スマートメディア(登録商標)などの各種メモリーカードや、USBメモリなどを用いることができる。
【0066】
また、本実施形態では、メモリ装着部162には規格の異なる複数種類の携帯型記憶媒体に対応する複数のメモリ装着口162a,162bが設けられている。これにより、複数種類の携帯型記憶媒体が画像読取装置100に装着可能になっている。なお、メモリ装着口の数および装着可能な携帯型記憶媒体の種類は特に限定されるものではない。
【0067】
開閉蓋163は、画像読取装置100の側面に設けられた水平方向に延伸する回転軸(開閉回転軸)164を軸として、電源スイッチ161およびメモリ装着部162をメモリ収納部160の外部から遮蔽する閉状態と、電源スイッチ161およびメモリ装着部162をメモリ収納部160の外部に露出させた開状態とに回動可能に設けられた蓋である。すなわち、開閉蓋163が閉状態にすることによって電源スイッチ161およびメモリ装着部162をメモリ収納部160の外部から遮蔽し、電源スイッチ161が誤操作されたり、メモリ装着部162に装着されている携帯型記憶媒体が誤って取り外されたりすることを防止できるようになっている。開閉蓋163の材質は特に限定されるものではないが、本実施形態では、開閉蓋163を透明なABS(acrylonitrile butadiene styrene;アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン)樹脂で構成している。なお、ABS樹脂に限らず、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透明樹脂を用いてもよい。
【0068】
図4(a)は開閉蓋163を閉じて原稿カバー120を閉じた状態の画像読取装置100の断面図であり、図4(b)は原稿カバー120を開いて開閉蓋163を開いた状態の画像読取装置100の断面図である。開閉蓋163を閉じ、かつ原稿カバー120を閉じた状態(図4(a)参照)からメモリ装着部162に装着されている携帯型記憶媒体の取り外し操作あるいは電源スイッチ161のオン/オフ操作を行うためには、まず原稿カバー120を開き、次いで開閉蓋163を開いて原稿カバー120および開閉蓋163を開いた状態(図4(b)参照)にしてからそれらの操作を行う必要がある。
【0069】
また、図1(b)および図4(a)に示したように、メモリ収納部160は原稿載置台116bの端部の一部に設けられた、原稿載置台116bの上面(原稿カバー120との対向面)よりも下方(原稿カバー120から遠い側)に窪んだ凹部165を有しており、メモリ装着部162はこの凹部165内に備えられている。また、この凹部165の原稿載置台116bの上面からの深さ、およびメモリ装着部162に備えられる各メモリ装着口162a,162bの形状は、携帯型記憶媒体を装着したときにその携帯型記憶媒体の全体がメモリ収納部160内に収まるように設定されている。つまり、携帯型記憶媒体を装着した状態で開閉蓋163を閉状態とし、閉状態とされたメモリ収納部160内に携帯型記憶媒体を収めることができるようになっている。
【0070】
以上のように、本実施形態にかかる画像形成装置10(画像読取装置100)は、読み取り処理を行う原稿が載置される原稿載置台116bと、原稿載置台116bを覆う状態と原稿載置台116bを開放した状態とに回動可能に備えられた原稿カバー120と、原稿載置台116bの端部における原稿カバー120によって覆われる領域に設けられた、内部に電源スイッチ161およびメモリ装着部162を有するメモリ収納部160とを備えている。
【0071】
これにより、メモリ収納部160が原稿カバー120によって覆われるので、メモリ収納部160内のメモリ装着部162に携帯型記憶媒体を装着したままにし、乳幼児が画像形成装置10に触れた場合であっても、携帯型記憶媒体が誤って取り外されるリスクを軽減できる。これにより、乳幼児が携帯型記憶媒体を誤飲することを防止できる。
【0072】
また、本実施形態にかかる画像形成装置10(画像読取装置100)では、メモリ収納部160に開閉蓋163を設けている。これにより、開閉蓋163および原稿カバー120を閉じた状態からメモリ装着部162に装着された携帯型記憶媒体を取り外すためには、まず原稿カバー120を開き、次いで開閉蓋163を開く動作を行ってから携帯型記憶媒体の取り外し動作を行う必要がある。したがって、乳幼児によって携帯型記憶媒体が誤って取り外されることをより確実に防止することができる。
【0073】
なお、本実施形態にかかる画像形成装置10(画像読取装置100)では、メモリ収納部160に開閉蓋163を設けることによって上記の効果を得ているが、本発明はこれに限るものではなく、開閉蓋163を設けない構成としてもよい。例えば、図5に示すように、原稿載置台116bの額縁部分(枠部)に電源スイッチ161およびメモリ装着部162を設けてもよい。
【0074】
また、この場合、メモリ装着部162に携帯型記憶媒体を装着したまま原稿カバー120を閉めた場合であっても原稿カバー120とメモリ装着部162に装着された携帯型記憶媒体とが接触しないように、原稿載置台116bの額縁部分(枠部)に原稿載置台116bの上面よりも下方に窪んだ凹部(図示せず)を設け、この凹部内にメモリ装着部162を配置してもよい。あるいは、原稿カバー120におけるメモリ装着部162との対向部に原稿カバー120における原稿載置台116bとの当接面よりも上方に窪んだ凹部を設けることにより、原稿カバー120とメモリ装着部162に装着された携帯型記憶媒体とが接触しないようにしてもよい。
【0075】
同様に、原稿カバー120を閉めても原稿カバー120と電源スイッチ161とが接触しないように、原稿載置台116bの額縁部分(枠部)に原稿載置台116bの上面よりも下方に窪んだ凹部(図示せず)を設け、この凹部内に電源スイッチ161を配置してもよい。あるいは、原稿カバー120における電源スイッチ161との対向部に原稿カバー120における原稿載置台116bとの当接面よりも上方に窪んだ凹部を設けることにより、原稿カバー120と電源スイッチ161が接触しないようにしてもよい。
【0076】
なお、図5の例では、メモリ装着部162を原稿載置台116bにおける原稿カバー120側(画像読取装置100の背面に近い側)の端部近傍に設けている。これにより、原稿載置台116bにおける画像読取装置100の前面側や側面側にメモリ装着部162を設ける場合に比べて、乳幼児がメモリ装着部162に装着された携帯型記憶媒体に触れてしまうリスクを軽減できる。
【0077】
また、本実施形態にかかる画像形成装置10(画像読取装置100)では、画像読取装置100の側面に設けられた水平方向に延伸する回転軸164を軸として開閉蓋163が回動可能になっており、開閉蓋163を開いた状態では開閉蓋163の全体が画像読取装置100の外側に位置するようになっている。これにより、誤って開閉蓋163を開いたまま原稿カバー120を閉じる操作が行われても、原稿カバー120と開閉蓋163とが接触することを防止し、これら両部材が破損することを防止できる。
【0078】
なお、メモリ収納部160(あるいはメモリ装着部162)の配置位置は上述した例に限るものではなく、原稿カバー120を閉じたときにこの原稿カバー120によって上面が覆われる位置であればよい。例えば、図6に示すように、メモリ収納部160を原稿載置台116bにおける原稿カバー120側(画像読取装置100の背面に近い側)の端部近傍に設けてもよい。これにより、原稿載置台116bにおける画像読取装置100の前面側や側面側にメモリ装着部162を設ける場合に比べて、乳幼児がメモリ装着部162に装着された携帯型記憶媒体に触れてしまうリスクを軽減できる。
【0079】
また、図6に示した例では、開閉蓋163の回転軸が原稿載置台116bの上面に設けられており、かつ原稿カバー120の回転軸と開閉蓋163の回転軸とが平行になっている。これにより、誤って開閉蓋163を開いたまま原稿カバー120を閉じる操作が行われても、原稿カバー120と開閉蓋163とが接触することにより、開閉蓋163が原稿カバー120に押されて回動して閉状態になる。これにより、開閉蓋163と原稿カバー120との接触によってこれら両部材が破損することを防止できる。また、原稿カバー120を閉じたときには常に開閉蓋163も閉まるようにすることができるので、開閉蓋163の閉め忘れを防止することができる。したがって、メモリ装着部162に装着された携帯型記憶媒体を乳幼児が誤って取り外すことをより確実に防止できる。
【0080】
また、本実施形態では、開閉蓋163を透明なABS樹脂で構成している。これにより、画像形成装置10の操作に不慣れなユーザーであっても電源スイッチ161およびメモリ装着部162を容易に見つけることができる。つまり、電源スイッチ161およびメモリ装着部162は、原稿カバー120によって覆われ、さらに開閉蓋163によって覆われる位置に設けられていることから、画像形成装置10の操作に不慣れなユーザーの場合、電源スイッチ161およびメモリ装着部162を見つけにくい場合がある。そこで、開閉蓋163を透明な部材で構成することにより、画像形成装置10の操作に不慣れなユーザーであっても電源スイッチ161およびメモリ装着部162を容易に見つけることができる。また、開閉蓋163を閉めた状態でメモリ装着部162に携帯型記憶媒体が装着されているか否かを視認できるので、携帯型記憶媒体の外し忘れを防止することができる。なお、開閉蓋163の材質はABS樹脂に限るものではなく、例えばポリカーボネート、アクリル等の他の透明樹脂を用いてもよい。
【0081】
また、開閉蓋163の全部を透明部材としてもよく、開閉蓋163の一部のみを透明部材としてもよい。例えば、図4(a)に示したように開閉蓋163を閉じたときに画像形成装置10の側方に露出する部分を非透明部材とし、開閉蓋163を閉じたときに原稿カバー120によって覆われる部分(開閉蓋163を閉じたときに電源スイッチ161およびメモリ装着部162の上方に位置する部分)を透明部材としてもよい。
【0082】
また、本実施形態では、開閉蓋163として回転軸を中心として回動することによりメモリ収納部160の開閉を行う構成のものを用いているが、これに限るものではなく、例えばスライドすることによって開閉を行うものであってもよい。
【0083】
また、本実施形態では、電源スイッチ161とメモリ装着部162とをメモリ収納部160内に設けているが、これに限らず、少なくともメモリ装着部162がメモリ収納部160内に設けられていればよい。
【0084】
また、本実施形態では、画像読取部110が原稿載置ガラス116の下方に設けられており、原稿載置ガラス116を介して原稿を読み取る構成について説明したが、これに限るものではない。例えば、原稿カバー120に画像読取部110を設け、原稿載置台116bの原稿載置領域に載置された原稿を、原稿載置台116bの上方から読み取る構成としてもよい。
【0085】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、携帯型記憶媒体を着脱可能な画像読取装置、およびそれを備えた画像形成装置に適用できる。
【符号の説明】
【0087】
10 画像形成装置
100 画像読取装置
116 原稿載置ガラス
116b 原稿載置台
120 原稿カバー
150 操作パネル
160 メモリ収納部
161 電源スイッチ
162 メモリ装着部
162a メモリ装着口
162b メモリ装着口
163 開閉蓋
164 回転軸(開閉回転軸)
165 凹部
200 画像処理装置
300 画像出力装置
400 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を載置する原稿載置領域と上記原稿載置領域の周囲に設けられた枠部とを有する原稿載置台と、上記原稿載置台の一端側を回転軸として上記枠部の少なくとも一部および上記原稿載置領域を覆う位置と上記枠部および上記原稿載置領域を開放する位置との間で回動可能に備えられた原稿カバーと、上記原稿載置領域に載置された原稿を読み取る画像読取部と、携帯型記憶媒体が着脱可能に装着されるメモリ装着部とを備えた画像読取装置であって、
上記メモリ装着部は、上記枠部における上記原稿カバーによって覆われる位置に設けられていることを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
上記枠部における上記原稿カバーによって覆われる位置に設けられた凹部を有するメモリ収納部を備え、
上記メモリ装着部は上記メモリ収納部における上記凹部に備えられており、
上記メモリ収納部は、
上記凹部が当該メモリ収納部の外部に露出する開状態と上記凹部を当該メモリ収納部の外部から遮蔽する閉状態とに移動可能に設けられた開閉蓋を有していることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
上記開閉蓋は開閉回転軸を軸として回動することにより開状態と閉状態とに移動するようになっており、
上記開閉回転軸は、上記開閉蓋を開状態にしたまま上記原稿カバーによって上記原稿載置領域と上記枠部の少なくとも一部とを覆うように上記原稿カバーを回動させても上記開閉蓋と上記原稿カバーとが接触しない位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
上記開閉蓋は開閉回転軸を軸として回動することにより開状態と閉状態とに移動するようになっており、
上記原稿カバーの上記回転軸と上記開閉蓋の上記開閉回転軸とは平行であり、
上記開閉蓋を開状態にしたまま上記原稿カバーによって上記原稿載置領域と上記枠部の少なくとも一部とを覆うように上記原稿カバーを回動させたときに、上記原稿カバーと上記開閉蓋とが当接することによって上記開閉蓋が閉状態に回動することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項5】
上記凹部に、この画像読取装置の電源をオン状態とオフ状態とに切り替えるための電源スイッチが設けられていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
上記開閉蓋の少なくとも一部が透明部材によって形成されていることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
上記画像読取装置によって読み取られた画像データ、および上記携帯型記憶媒体から読み出された画像データのうちの少なくとも一方に応じた画像を記録材上に形成する画像出力装置とを備えていることを特徴とする画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−176632(P2011−176632A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−39287(P2010−39287)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】