説明

画像読取装置

【課題】パソコン等の情報処理装置に接続するだけで使用することが可能となる画像読取装置を提供する。
【解決手段】スキャナ3のUSBI/F61にUSBケーブルK1を介してコンピュータ装置2が接続された場合には、USBマスストレージ62によって、マスストレージクラス規格に基づいたFLASH・ROM34の通常記憶領域40へのアクセス機能がコンピュータ装置2へ提供される。そして、コンピュータ装置2のCPU111は、FLASH・ROM34の通常記憶領域40の一部があてがわれたアプリケーションプログラム記憶領域41に記憶されるアプリケーションプログラムの実行ファイル200を読み出して、RAM112に展開して、当該アプリケーションプログラムを起動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷媒体上の画像を読み取って画像データを取得するスキャナ手段を備えた画像読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という。)上でプリンタやスキャナ等の周辺装置を制御するためには、当該周辺装置の「ドライバ」と呼ばれる専用ソフトウェアをインストールするのが一般的である。ここで「インストール」とは、一例としてドライバが記憶されたCD−ROM等の記憶媒体やメーカのホームページから、当該ドライバを読み込み、パソコン内のハードディスクドライブ等の不揮発性の記憶部に書き込むことをいう。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、プリンタキーとパソコンとの間で接続を確立することで、必要なプリンタドライバがパソコンに自動的にインストールされ、一方、プリンタキーとパソコンとの間の接続を解除することでプリンタドライバの一部がアンインストールされるように構成し、プリンタドライバのインストール時の利便性を向上させる技術の一例が記載されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2006−113968号公報(段落(0029)〜(0057)、図2〜図19)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載される構成では、使用する周辺装置のドライバが格納されたプリンタキー等の記憶媒体をユーザが選択して、ドライバをインストールしなければならず、インストール作業が煩雑であるという問題が依然解決されていない。
また、周辺機器が持ち運びに便利なものであっても、セキュリティの観点からパソコンに接続する毎に、当該周辺機器のドライバが格納された記憶媒体を接続してインストール処理を完了しなければ使用できないといった理由により、ユーザに対し、当該周辺機器の使い勝手が悪い印象を強く与えてしまうという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、パソコン等の情報処理装置に接続するだけで使用することが可能となる画像読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため請求項1に係る画像読取装置は、 情報処理装置と通信する通信手段と、印刷媒体上の画像を読み取って画像データを取得するスキャナ手段とを備えた画像読取装置において、前記情報処理装置で起動され前記スキャナ手段を機能させるためのアプリケーションプログラムの実行ファイルを記憶するアプリケーション記憶手段と、前記スキャナ手段を動作させて画像データを取得するように制御するスキャナ駆動制御手段と、前記通信手段を介して前記情報処理装置と通信状態になった場合に、前記アプリケーション記憶手段を該情報処理装置が外部記憶装置として認識できるように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る画像読取装置は、請求項1に記載の画像読取装置において、前記制御手段は、前記アプリケーション記憶手段をUSBマスストレージクラスのデバイスとして前記情報処理装置が認識できるように制御することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る画像読取装置は、請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置において、前記スキャナ駆動制御手段は、前記アプリケーションプログラムで設定された動作条件に基づいて前記画像データを取得するように制御することを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る画像読取装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像読取装置において、前記スキャナ駆動制御手段によって取得した前記画像データを含むデータファイルを記憶するデータファイル記憶手段を備えることを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る画像読取装置は、請求項4に記載の画像読取装置において、前記制御手段は、前記通信手段を介して前記情報処理装置と通信状態になった場合に、前記データファイル記憶手段を該情報処理装置が外部記憶装置として認識できるように制御することを特徴とする。
【0011】
更に、請求項6に係る画像読取装置は、請求項5に記載の画像読取装置において、前記アプリケーションプログラムは、前記画像読取装置の状態をチェックする状態チェックプログラムと、この状態チェックプログラムによるチェック結果を報知する報知プログラムと、を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項7に係る画像読取装置は、請求項6に記載の画像読取装置において、本体の状態をチェックする本体状態チェック手段と、前記本体状態チェック手段によるチェック結果を含む状態通知ファイルを記憶する状態通知ファイル記憶手段と、を備え、前記制御手段は、前記通信手段を介して前記情報処理装置と通信状態になった場合に、前記状態通知ファイル記憶手段を該情報処理装置の外部記憶装置として機能させるように制御し、前記状態チェックプログラムは、前記状態通知ファイル記憶手段に記憶される前記状態通知ファイルをチェックする状態検出プログラムを含むことを特徴とする。
【0013】
請求項8に係る画像読取装置は、請求項6又は請求項7に記載の画像読取装置において、前記状態チェックプログラムは、前記データファイルに含まれる画像データのエラーを検出するデータエラー検出プログラムを含み、前記報知プログラムは、前記データエラー検出プログラムが前記画像データのエラーを検出した場合に、該画像データにエラーがある旨を報知することを特徴とする。
【0014】
請求項9に係る画像読取装置は、請求項5乃至請求項8のいずれかに記載の画像読取装置において、前記アプリケーションプログラムによって設定された前記スキャナ手段の設定情報を含む設定ファイルを記憶する設定ファイル記憶手段を備え、前記アプリケーションプログラムは、該アプリケーションプログラムの実行を終了する際に、前記設定ファイル記憶手段に記憶される前記設定ファイルを更新する設定ファイル更新プログラムを含み、前記制御手段は、前記通信手段を介して前記情報処理装置と通信状態になった場合に、前記設定ファイル記憶手段を該情報処理装置の外部記憶装置として機能させるように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1乃至請求項5に係る画像読取装置では、通信手段を介して情報処理装置と通信状態になった場合には、スキャナ手段を機能させるためのアプリケーションプログラムを記憶するアプリケーション記憶手段が、情報処理装置の外部記憶装置として機能する。
【0016】
従って、情報処理装置に画像読取装置のスキャナ手段を機能させるためのアプリケーションプログラムがインストールされていなくても、通信手段を介して画像読取装置を情報処理装置へ接続するだけで、当該画像読取装置を使用することが可能となる。また、情報処理装置は、メモリに展開した当該アプリケーションプログラムを使用後、このメモリ上から消去することができる。
【0017】
また、請求項6に係る画像読取装置では、情報処理装置は、画像読取装置のアプリケーション記憶手段に記憶されるアプリケーションプログラムを読み出してメモリに展開することによって、状態チェックプログラムを実行して画像読取装置の状態をチェックすることが可能となる。また、情報処理装置は、報知プログラムを実行することによって画像読取装置の状態のチェック結果を報知することが可能となる。これにより、ユーザは、画像読取装置の状態を容易に確認することが可能となる。
【0018】
また、請求項7に係る画像読取装置では、本体の状態をチェックしたチェック結果を含む状態通知ファイルは、状態通知ファイル記憶手段に記憶されるため、情報処理装置は、状態通知ファイル記憶手段から当該チェック結果を含む状態通知ファイルを取得することができる。また、情報処理装置は、メモリに展開した状態検出プログラムを実行することによって、この状態通知ファイルをチェック後、報知プログラムを実行することによって、ユーザに対して画像読取装置の本体の状態を報知することが可能となる。
【0019】
また、請求項8に係る画像読取装置では、情報処理装置は、データファイル記憶手段から当該画像データを取得後、データエラー検出プログラムを実行することによって、この画像データのエラーを検出することが可能となる。また、情報処理装置は、報知プログラムを実行することによって、データエラー検出プログラムを実行して画像データのエラーを検出した場合には、ユーザに対して画像データにエラーがある旨を迅速に報知することが可能となる。
【0020】
また、請求項9に係る画像読取装置では、情報処理装置は、アプリケーションプログラムの実行を終了する際に、設定ファイル記憶手段に記憶される当該アプリケーションプログラムによって設定されたスキャナ手段の設定情報を含む設定ファイルを更新する。これにより、画像読取装置を他の情報処理装置に通信手段を介して接続した場合に、他の情報処理装置は設定ファイルを読み込むことによって、ユーザの希望する設定条件に設定することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係る画像読取装置を画像読取システムについて、具体化した一実施例に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例】
【0022】
先ず、本実施例に係る画像読取システム1の概略構成について図1に基づき説明する。図1は本実施例に係る画像読取システム1の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施例に係る画像読取システム1は、パソコン等から構成される情報処理装置の一例としてのコンピュータ装置2と、このコンピュータ装置2とUSBケーブルK1を介して接続されるスキャナ3とから構成されている。
【0023】
また、コンピュータ装置2は、ホストコントローラ4、表示装置(例えば、CRT、LCD等)5、キーボード6、マウス7等から構成されている。尚、マウス7は、ジョイスティックやトラックボール等に置き換えてもよい。
また、用紙9上の画像を読み取って画像データを取得するスキャナ3は、本体3Aの上面部に電源ボタン51が設けられている。
【0024】
次に、画像読取システム1を構成するスキャナ3及びコンピュータ装置2の回路構成について図2に基づいて説明する。図2は画像読取システム1を構成するスキャナ3及びコンピュータ装置2の回路構成を示す回路ブロック図である。図2示すように、スキャナ3とコンピュータ装置2とは、USBケーブルK1を介して各USBインターフェース(USBI/F)61、121によってインターフェース接続される。
【0025】
ここで、スキャナ3は内部に、CPU31、ROM32、RAM33、FLASH・ROM34、入出力インターフェース35等を備えている。また、CPU31、ROM32、RAM33、FLASH・ROM34、入出力インターフェース35は、バス線36により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
【0026】
また、スキャナ3は内部に、コンピュータ装置2等の外部の装置を接続するためのUSBインターフェース(USBI/F)61、及び、このUSBI/F61を介してマスストレージクラス規格に基づいたFLASH・ROM34の通常記憶領域40へのアクセス機能を提供するUSBマスストレージ62を備えている。また、USBI/F61には、USBポートPが接続されている。そして、このUSBポートPにUSBケーブルK1のUSBコネクタCが差し込まれることによって、コンピュータ装置2とインターフェース接続されて、双方向データ通信が可能になる。
【0027】
また、入出力インターフェース35には、電源をオン・オフするための電源ボタン51、イメージスキャナヘッド52を駆動して用紙9上の画像をスキャンするための駆動回路53、用紙送りモータ55を駆動して用紙9を搬送するための駆動回路56、電源電圧を検出するための電源電圧検出回路58等が接続されている。
【0028】
ここに、ROM32にはスキャナ3の制御上必要な各種のプログラムが記憶されている。但し、用紙9上の画像をスキャンして画像データを作成するように制御する制御プログラムや、スキャン中の電源電圧や用紙送りモータ55の作動状態等をチェックするように制御する制御プログラムは、後述のようにFLASH・ROM34に記憶されている。また、RAM33には、CPU31により演算された各種の演算結果が一時的に記憶される。
【0029】
そして、CPU31は、後述のようにFLASH・ROM34に記憶される制御プログラム37を実行することによって、上記各駆動回路53、56等を作動させ、用紙9上の画像をスキャンして画像データを取得すると共に、スキャナ3の作動状態をチェックすることができる。
【0030】
また、FLASH・ROM34には、用紙9上の画像をスキャンして画像データを作成するように制御し、また、スキャン中の電源電圧やイメージスキャナヘッド52及び用紙送りモータ55の作動状態等をチェックするように制御するための制御プログラム37、及び、通常記憶領域40等が設けられている。また、この通常記憶領域40には、アプリケーションプログラム記憶領域41、命令ファイル配置領域42、データファイル配置領域43、状態通知ファイル配置領域44及び設定ファイル配置領域45等が設けられている。
【0031】
アプリケーションプログラム記憶領域41は、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部が固定的にあてがわれたものであって、アプリケーションプログラムの実行ファイル200(図3参照)が記憶されている。尚、アプリケーションプログラムとは、スキャナ3の専用エディタとして開発されたソフトウェアである。
【0032】
命令ファイル配置領域42とは、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれたものであって、命令ファイル202(図3参照)が格納される。尚、命令ファイル202とは、上記アプリケーションプログラムによって生成されるものであって、スキャナ命令コマンドを含み、さらに、上記アプリケーションプログラムで設定されたスキャナ3のスキャン条件のデータを含むものである。
【0033】
データファイル配置領域43とは、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれたものであって、データファイル203(図3参照)が格納される。尚、データファイル203とは、用紙9上の画像を読み取って作成された画像データを含むものである。
【0034】
状態通知ファイル配置領域44とは、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれたものであって、状態通知ファイル204(図3参照)が格納される。尚、状態通知ファイル204とは、スキャナ3の電源電圧状態、イメージスキャナヘッド52及び用紙送りモータ55の作動状態等をチェックしたチェック結果を含むものである。
【0035】
設定ファイル配置領域45とは、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれたものであって、設定ファイル201(図3参照)が格納される。尚、設定ファイル201とは、上記アプリケーションプログラムによって生成されるものであって、上記アプリケーションプログラムでユーザが設定した使用環境(読み取り解像度、カラーかモノクロか、写真モードかテキストモードか、原稿サイズ等)などを示す設定情報を含むものである。
【0036】
従って、CPU31は、FLASH・ROM34の制御プログラム37や通常記憶領域40に設けられたアプリケーションプログラム記憶領域41、命令ファイル配置領域42、データファイル配置領域43、状態通知ファイル配置領域44及び設定ファイル配置領域45等にアクセス可能であり、各配置領域42〜45等に記憶されているデータの参照・変更が可能である。
【0037】
また、コンピュータ装置2はUSBケーブルK1を介してスキャナ3に接続された場合には、FLASH・ROM34の通常記憶領域40に設けられたアプリケーションプログラム記憶領域41、命令ファイル配置領域42、データファイル配置領域43、状態通知ファイル配置領域44及び設定ファイル配置領域45等を新規のメモリ領域としてマウントすることが可能となる。
【0038】
一方、コンピュータ装置2は内部に、CPU111、RAM112、ROM113、HDD114及び表示装置5が接続された表示装置コントローラ115を備えている。また、CPU111、RAM112、ROM113、HDD114、表示装置コントローラ115は、不図示のバス線によって相互に接続され、後述のようにスキャナ3の画像読取条件を設定する設定ウィンドウ、スキャン結果のエラー表示やスキャナ3の異常な作動状態、つまり、故障状態等を表示装置5に表示可能に構成されている。
【0039】
また、コンピュータ装置2の内部には、スキャナ3等の周辺装置を接続するためのUSBインターフェース(USBI/F)121、及び、このUSBI/F121を介して接続された周辺装置のメモリに対して、マスストレージクラス規格に基づいてアクセスするためのUSBマスストレージドライバ122を備えている。
【0040】
例えば、Microsoft社のOSであるWindows(登録商標)では、USBマスストレージドライバ112として”USBStor.sys”がロードされ、USBI/F121を介して接続された周辺装置のメモリを新規のメモリ領域としてマウントする。
【0041】
次に、このように構成された画像読取システム1のスキャナ3の動作について図3に基づいて説明する。図3はスキャナ3の動作をコンピュータ装置2の動作に合わせて制御するプログラムを示したフローチャートである。そこで、先ず、コンピュータ装置2の動作について説明する。
【0042】
図3に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、コンピュータ装置2のCPU111は、電源がONにされたスキャナ3のUSBI/F61に対してUSBケーブルK1を介してUSBI/F121が接続された場合には、スキャナ3のUSBマスストレージ62を検出して、新たなUSBマスストレージメモリを新規のメモリ領域としてアクセス可能な旨を表示装置5に表示する。つまり、電源がONにされたスキャナ3のUSBI/F61に対してUSBケーブルK1を介してUSBI/F121が接続された場合には、USBI/F61は、USBI/F121に対してUSBマスストレージ62を備えることを通知する。
【0043】
ここで、USBケーブルK1を介して新たにスキャナ3が接続された場合に、表示装置5の表示画面に表示されるプログラム選択ウィンドウの一例を図4に基づいて説明する。図4はUSBケーブルK1を介して新たにスキャナ3が接続された場合に、表示装置5の表示画面に表示されるプログラム選択ウィンドウの一例を示す図である。
【0044】
例えば、図4に示すように、CPU111は、表示装置5の表示画面に、USBケーブルK1を介して新たに接続されたスキャナ3で提供されるアプリケーションプログラムを使用するか否かを選択するプログラム選択ウィンドウ131を表示する。尚、CPU111は、スキャナ3のFLASH・ROM34をFドライブとしてマウントしている。
【0045】
このプログラム選択ウィンドウ131には、スキャナ3のFLASH・ROM34に記憶されているアプリケーションプログラムを使用する旨を表す「デバイスで提供されたプログラム使用」と、スキャナ3を使用しない旨を表す「何もしない」とが表示されている。
【0046】
続いて、図3に示すように、S12において、CPU111は、スキャナ3のアプリケーションプログラムの起動が指示されたか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、スキャナ3のアプリケーションプログラムの起動が指示されなかった場合には(S12:NO)、CPU111は当該処理を終了する。例えば、図4に示されるプログラム選択ウィンドウ131の「何もしない」がマウス7でクリックされて、OKボタン132がクリックされた場合、若しくは、キャンセルボタン133がマウス7でクリックされた場合には、CPU111は、当該処理を終了する。
【0047】
一方、スキャナ3のアプリケーションプログラムの起動が指示された場合には(S12:YES)、CPU111は、S13の処理に移行する。例えば、図4に示すように、プログラム選択ウィンドウ131の「デバイスで提供されたプログラム使用」がマウス7でクリックされて、OKボタン132がクリックされた場合には、CPU111は、S13の処理に移行する。
【0048】
S13において、CPU111は、スキャナ3のFLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれたアプリケーションプログラム記憶領域41にアクセスして、そのアプリケーションプログラム記憶領域41に記憶されているアプリケーションプログラムの実行ファイル200を読み出し、RAM112に展開して起動させる。
【0049】
そして、S14において、CPU111は、そのアプリケーションプログラムによって、以下の動作を行う。すなわち、スキャナ3のFLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれた設定ファイル配置領域45から、設定ファイル201を読み出す。そして、CPU111は、その読み出された設定ファイル201に含まれているアプリケーションプログラムの設定情報に基づいて、そのアプリケーションプログラムの使用環境等の設定を行う設定ウィンドウを表示する。
【0050】
従って、設定ウィンドウには、ユーザによって前回設定されたスキャナ3の読み取り解像度、カラーかモノクロか、写真モードかテキストモードか、原稿サイズ等のスキャン条件が表示される。尚、ユーザは、この設定ウィンドウに表示された各スキャン条件を修正・変更することによって、アプリケーションプログラムの使用環境等の修正・変更をすることができる。
【0051】
その後、S15において、CPU111は、設定ウィンドウを介してユーザによって設定されたスキャナ3の読み取り解像度、カラーかモノクロか、写真モードかテキストモードか、原稿サイズ等のスキャン条件をRAM112に記憶する。つまり、CPU111は、スキャナ3の用紙9の画像を読み取るスキャン条件を設定する。
【0052】
続いて、S16において、CPU111は、そのアプリケーションプログラムを終了するか否かを判定する判定処理を実行する。この判定処理は、そのアプリケーションプログラムにおけるユーザの操作に基づく。ここで、そのアプリケーションプログラムを終了する場合には(S16:YES)、CPU111は、下記S24の処理に移行する。一方、そのアプリケーションプログラムを続行する場合には(S16:NO)、CPU111は、S17の処理に移行する。
【0053】
S17において、CPU111は、スキャナ3に上記S15で設定したスキャン条件に従って、用紙9の画像をスキャンさせるか否かを判定する判定処理を実行する。この判定処理は、そのアプリケーションプログラムによって表示装置5の表示画面に表示される不図示の「スキャン実行ボタン」又は「再設定ボタン」のいずれかをマウス7によって押下するユーザの操作に基づく。
そして、スキャナ3に上記S15で設定したスキャン条件に従って、用紙9の画像をスキャンさせない場合、つまり、「再設定ボタン」がマウス7によってクリックされた場合には(S17:NO)、CPU111は、S15以降の処理を再度実行する。
【0054】
一方、スキャナ3に上記S15で設定したスキャン条件に従って、用紙9の画像をスキャンさせる場合、つまり、「スキャン実行ボタン」がマウス7によってクリックされた場合には(S17:YES)、CPU111はS18の処理に移行する。
【0055】
S18において、CPU111は、そのアプリケーションプログラムによって、以下の動作を行う。すなわち、CPU111は、スキャナ3に対するスキャン命令コマンドや、設定ウィンドウで設定されたスキャナ3の読み取り解像度、カラーかモノクロか、写真モードかテキストモードか、原稿サイズ等のスキャン条件を含んだ命令ファイル202を生成する。そして、CPU111は、スキャナ3のUSBマスストレージ62を介して、FLASH・ROM34の通常記憶領域40の一部があてがわれた命令ファイル配置領域42に当該命令ファイル202を記憶し、つまり、当該命令ファイル202を書き込んで、命令ファイル配置領域42に記憶される命令ファイル202を更新する。
【0056】
その後、S19において、CPU111は、そのアプリケーションプログラムによって、以下の動作を行う。すなわち、CPU111は、スキャナ3のFLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれたデータファイル配置領域43から、用紙9上の画像を読み取って作成された画像データを含むデータファイル203を読み出して、RAM112に記憶する。また、CPU111は、スキャナ3のFLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれた状態通知ファイル配置領域44から、スキャナ3の電源電圧状態、用紙送りモータ55の作動状態等をチェックしたチェック結果を含む状態通知ファイル204を読み出して、RAM112に記憶する。
【0057】
続いて、S20において、CPU111は、データファイル203に含まれる画像データをチェックし、データエラーがあるか否かを判定すると共に、状態通知ファイル204に異常な作動状態のチェック結果が含まれているか否かを判定する判定処理を実行する。
ここで、異常な作動状態とは、例えば、電源電圧が2.4V以下になっているとか、イメージスキャナヘッド55が作動しない状態であるとか、用紙送りモータ55が停止した状態であるとか等の状態である。
【0058】
そして、データファイル203に含まれる画像データにエラーデータが有るか、又は、状態通知ファイル204に異常な作動状態のチェック結果が含まれている場合には(S20:YES)、CPU111は、S21の処理に移行する。
【0059】
S21において、CPU111は、データファイル203に含まれる画像データにエラーデータが有る場合には、画像データにエラーがある旨を表示装置5の表示画面に表示する。また、CPU111は、状態通知ファイル204に異常な作動状態のチェック結果が含まれている場合には、スキャナ3に当該異常な作動状態がある旨を表示装置5の表示画面に表示する。そして、その後、CPU111は、下記S23の処理に移行する。
【0060】
例えば、データファイル203に含まれる画像データにエラーデータが有る場合には、CPU111は、画像を読めていない旨、画像データが尻切れである旨、原稿が設定されていない旨等を表示装置5の表示画面に表示する。また、状態通知ファイル204に異常な作動状態のチェック結果が含まれている場合には、CPU111は、電源電圧が2.4V以下になっているとか、イメージスキャナヘッド55が作動しない状態であるとか、用紙送りモータ55が停止した状態であるとか等の状態を表示装置5の表示画面に表示する。
【0061】
一方、データファイル203に含まれる画像データにエラーデータが無く、且つ、状態通知ファイル204に異常な作動状態のチェック結果が含まれていない場合には(S20:NO)、CPU111は、S22の処理に移行する。S22において、CPU111は、データファイル203に含まれる画像データを表示装置5の表示画面に表示すると共に、この画像データをHDD114に記憶後、S23の処理に移行する。
【0062】
S23において、CPU111は、当該アプリケーションプログラムを継続するか否かを判定する判定処理を実行する。この判定処理は、そのアプリケーションプログラムによって表示装置5の表示画面に表示される不図示の「終了ボタン」又は「継続ボタン」のいずれかをマウス7によって押下するユーザの操作に基づく。
【0063】
そして、アプリケーションプログラムを継続する場合、つまり、「継続ボタン」がマウス7によってクリックされた場合には(S23:YES)、CPU111は、S15以降の処理を再度実行する。
一方、そのアプリケーションプログラムを終了する場合、つまり、「終了ボタン」がマウス7によってクリックされた場合には(S23:NO)、CPU111は、S24の処理に移行する。
【0064】
S24において、CPU111は、そのアプリケーションプログラムによって、以下の動作を行う。すなわち、CPU111は、上記S15でRAM112に記憶したスキャナ3の用紙9の画像を読み取るスキャン条件、つまり、設定ウィンドウを介してユーザによって設定されたスキャナ3の読み取り解像度、カラーかモノクロか、写真モードかテキストモードか、原稿サイズ等のスキャン条件を再度、読み出し、当該スキャン条件を含む設定ファイル201を生成する。
【0065】
そして、CPU111は、スキャナ3のUSBマスストレージ62を介して、FLASH・ROM34の通常記憶領域40の一部があてがわれた設定ファイル配置領域45に当該設定ファイル201を記憶し、設定ファイル配置領域45に記憶される設定ファイル201を更新する。
【0066】
その後、S25において、CPU111は、アプリケーションプログラムを終了させ、当該アプリケーションプログラムをRAM112から削除する。また、上記S15でRAM112に記憶したスキャナ3の用紙9の画像を読み取るスキャン条件、つまり、設定ウィンドウを介してユーザによって設定されたスキャナ3の読み取り解像度、カラーかモノクロか、写真モードかテキストモードか、原稿サイズ等のスキャン条件をRAM112から削除した後、当該処理を終了する。これにより、コンピュータ装置2には、当該アプリケーションプログラム及びスキャン条件のデータが残らない。
【0067】
他方、スキャナ3のCPU31は、USBケーブルK1を介してコンピュータ装置2に接続されると、後述のS101〜S106の各動作を制御するプログラムを実行する。尚、このプログラムは、ROM33に記憶されており、CPU31によって実行される。
【0068】
先ず、S101において、CPU31は、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれた命令ファイル配置領域42への書き込みを所定時間毎に(例えば、約0.1ミリ秒毎である。)監視し、命令ファイル配置領域42に記憶される命令ファイル202が更新されたか否かを判定する判定処理を実行する。
【0069】
そして、命令ファイル配置領域42に記憶される命令ファイル202が更新されていない場合には(S101:NO)、CPU31は、下記S106の処理に移行する。
一方、命令ファイル配置領域42に記憶される命令ファイル202が更新された場合には(S101:YES)、CPU31は、S102の処理に移行する。
【0070】
S102において、CPU31は、CPU31は、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれた命令ファイル配置領域42に記憶された命令ファイル202の解析を行う。つまり、CPU31は、命令ファイル202からスキャナ3の読み取り解像度、カラーかモノクロか、写真モードかテキストモードか、原稿サイズ等のスキャン条件を読み出し、RAM33に記憶する。
【0071】
そして、S103において、CPU31は、FLASH・ROM34に記憶されている制御プログラム37を実行して、上記S102でRAM33に記憶したスキャン条件に従って、各駆動回路53、56を介してイメージスキャナヘッド52及び用紙送りモータ55を駆動して用紙9上の画像をスキャンして画像データを取得する。また同時に、CPU31は、電源電圧検出回路58を介してスキャン中の電源電圧をチェックすると共に、イメージスキャナヘッド52及び用紙送りモータ55の作動状態等をチェックする。
【0072】
また、S104において、CPU31は、イメージスキャナヘッド52を介して取得した画像データを含むデータファイル203を作成して、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれたデータファイル配置領域43に記憶する。また、CPU31は、電源電圧検出回路58を介して検出した電源電圧状態、イメージスキャナヘッド52及び用紙送りモータ55の作動状態等をチェックしたチェック結果を含む状態通知ファイル204を作成して、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれた状態通知ファイル配置領域44に記憶する。
【0073】
続いて、S105において、CPU31は、各駆動回路53、56を介して用紙9上の画像を読み取る駆動制御が終了すると共に、電源電圧やイメージスキャナヘッド52及び用紙送りモータ55の作動状態等のチェックが終了したか否かを判定する判定処理を実行する。
【0074】
そして、各駆動回路53、56を介して用紙9上の画像を読み取る駆動制御が終了せず、又は、電源電圧やイメージスキャナヘッド52及び用紙送りモータ55の作動状態等のチェックが終了していない場合には(S105:NO)、CPU31は、再度S103以降の処理を実行する。
【0075】
一方、各駆動回路53、56を介して用紙9上の画像を読み取る駆動制御が終了すると共に、電源電圧やイメージスキャナヘッド52及び用紙送りモータ55の作動状態等のチェックが終了した場合には(S105:YES)、CPU31は、S106の処理に移行する。
【0076】
S106において、CPU31は、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれた設定ファイル配置領域45に記憶される設定ファイル201が更新されたか否かを判定する判定処理を実行する。例えば、CPU31は、設定ファイル配置領域45への書き込みを所定時間毎に(例えば、約0.1ミリ秒毎である。)監視し、設定ファイル配置領域45に記憶される設定ファイル201が更新されたか否かを判定する判定処理を実行する。
【0077】
そして、設定ファイル配置領域45に記憶される設定ファイル201が更新されていない場合には(S106:NO)、CPU31は、S101以降の処理を再度実行する。
一方、設定ファイル配置領域45に記憶される設定ファイル201が更新された場合には(S106:YES)、CPU31は、当該処理を終了する。
【0078】
ここで、コンピュータ装置2は、情報処理装置の一例として機能する。また、スキャナ3は、画像読取装置の一例として機能する。また、USBポートP、USBI/F61は、通信手段の一例を構成する。また、イメージスキャナヘッド52、駆動回路53、用紙送りモータ55、駆動回路56は、スキャナ手段の一例を構成する。また、FLASH・ROM34のアプリケーションプログラム記憶領域41は、アプリケーション記憶手段の一例として機能する。また、FLASH・ROM34の命令ファイル配置領域42は、命令ファイル記憶手段の一例として機能する。
【0079】
また、FLASH・ROM34のデータファイル配置領域43は、データファイル記憶手段の一例として機能する。また、FLASH・ROM34の状態通知ファイル配置領域44は、状態通知ファイル記憶手段の一例として機能する。また、FLASH・ROM34の設定ファイル配置領域45は、設定ファイル記憶手段の一例として機能する。また、CPU31は、更新検出手段、スキャナ駆動制御手段、本体状態チェック手段の一例として機能する。また、USBマスストレージ62は、制御手段の一例として機能する。
【0080】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係る画像読取システム1では、スキャナ3のUSBI/F61にUSBケーブルK1を介してコンピュータ装置2が接続された場合には、USBマスストレージ62によって、マスストレージクラス規格に基づいたFLASH・ROM34の通常記憶領域40へのアクセス機能がコンピュータ装置2へ提供される。
【0081】
これにより、コンピュータ装置2のCPU111は、FLASH・ROM34の通常記憶領域40の一部があてがわれたアプリケーションプログラム記憶領域41に記憶されるアプリケーションプログラムの実行ファイル200を読み出して、RAM112に展開して、当該アプリケーションプログラムを起動することができる。また、CPU111は、FLASH・ROM34の通常記憶領域40の一部があてがわれた設定ファイル配置領域45から設定ファイル201を読み出して、スキャナ3の動作条件を設定して、この動作条件を含む命令ファイルを生成することができる。
【0082】
更に、CPU111は、動作条件を含む命令ファイルをFLASH・ROM34の通常記憶領域40の一部があてがわれた命令ファイル配置領域42に書き込むことによって、この設定した動作条件で、スキャナ3を動作させることが可能となる。また、CPU31は、用紙9上の画像をスキャンして取得した画像データを含むデータファイル203を作成して、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれたデータファイル配置領域43に記憶するため、CPU111は、データファイル配置領域43に記憶されたデータファイル203を読み出すことによって、当該画像データを取得することができる。
【0083】
従って、コンピュータ装置2にスキャナ3の動作条件等を設定するためのアプリケーションプログラムがインストールされていなくても、USBケーブルK1を介してスキャナ3をコンピュータ装置2へ接続するだけで、当該スキャナ3を使用することが可能となる。また、コンピュータ装置2のCPU111は、RAM112に展開した当該アプリケーションプログラムを使用後、このRAM112上から消去することができる。
【0084】
また、スキャナ3のCPU31は、用紙9上の画像のスキャン中における電源電圧状態、イメージスキャナヘッド52及び用紙送りモータ55の作動状態等をチェックしたチェック結果を含む状態通知ファイル204を作成して、FLASH・ROM34内の通常記憶領域40の一部があてがわれた状態通知ファイル配置領域44に記憶する。このため、コンピュータ装置2のCPU111は、状態通知ファイル配置領域44に記憶された状態通知ファイル204を読み出して、チェックすることによって、この状態通知ファイル204に異常な作動状態のチェック結果が含まれている場合には、スキャナ3に当該異常な作動状態がある旨を表示装置5の表示画面に表示して、ユーザに報知することができる。
【0085】
また、データファイル203に含まれる画像データにエラーデータが有る場合には、CPU111は、画像データにエラーがある旨を表示装置5の表示画面に表示するため、ユーザに画像データにエラーがある旨を迅速に報知することが可能となる。
【0086】
また、CPU111は、スキャナ3の動作条件等を設定するアプリケーションプログラムの実行を終了する際に、S15でRAM112に記憶したスキャナ3の用紙9の画像を読み取るスキャン条件を含む設定ファイル201を生成して、FLASH・ROM34の設定ファイル配置領域45に当該設定ファイル201を記憶し、設定ファイル配置領域45に記憶される設定ファイル201を更新する。
【0087】
これにより、スキャナ3を他のコンピュータ装置にUSBケーブルK1を介して接続した場合には、他のコンピュータ装置は、FLASH・ROM34の設定ファイル配置領域45に記憶される設定ファイル201を読み込むことによって、ユーザの希望するスキャナ3のスキャン条件に設定することが可能となる。
【0088】
尚、本発明は前記実施例に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【0089】
例えば、USBケーブルK1によってスキャナ3に接続されたコンピュータ装置2は、デスクトップ型に限らず、タワー型、オール・イン・ワン型、又はノート型パーソナルコンピュータや、大型コンピュータであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本実施例に係る画像読取システムの概略構成である。
【図2】画像読取システムを構成するスキャナ及びコンピュータ装置の回路構成を示す回路ブロック図である。
【図3】スキャナの動作をコンピュータ装置の動作に合わせて制御するプログラムを示したフローチャートである。
【図4】USBケーブルを介して新たにスキャナが接続された場合に、表示装置の表示画面に表示されるプログラム選択ウィンドウの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
1 画像読取システム
2 コンピュータ装置
3 スキャナ
5 表示装置
9 用紙
31、111 CPU
32、113 ROM
33、112 RAM
34 FLASH・ROM
35 入出力インタフェース
37 制御プログラム
40 通常記憶領域
41 アプリケーションプログラム記憶領域
42 命令ファイル配置領域
43 データファイル配置領域
44 状態通知ファイル配置領域
45 設定ファイル配置領域
52 イメージスキャナヘッド
55 用紙送りモータ
61、121 USBI/F
62 USBマスストレージ
122 USBマスストレージドライバ
131 プログラム選択ウィンドウ
200 アプリケーションプログラムの実行ファイル
201 設定ファイル
202 命令ファイル
203 データファイル
204 状態通知ファイル
K1 USBケーブル
P USBポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と通信する通信手段と、印刷媒体上の画像を読み取って画像データを取得するスキャナ手段とを備えた画像読取装置において、
前記情報処理装置で起動され前記スキャナ手段を機能させるためのアプリケーションプログラムの実行ファイルを記憶するアプリケーション記憶手段と、
前記スキャナ手段を動作させて画像データを取得するように制御するスキャナ駆動制御手段と、
前記通信手段を介して前記情報処理装置と通信状態になった場合に、前記アプリケーション記憶手段を該情報処理装置が外部記憶装置として認識できるように制御する制御手段と、を備える画像読取装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記アプリケーション記憶手段をUSBマスストレージクラスのデバイスとして前記情報処理装置が認識できるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記スキャナ駆動制御手段は、前記アプリケーションプログラムで設定された動作条件に基づいて前記画像データを取得するように制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記スキャナ駆動制御手段によって取得した前記画像データを含むデータファイルを記憶するデータファイル記憶手段を備える、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記通信手段を介して前記情報処理装置と通信状態になった場合に、前記データファイル記憶手段を該情報処理装置が外部記憶装置として認識できるように制御する、請求項4に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記アプリケーションプログラムは、
前記画像読取装置の状態をチェックする状態チェックプログラムと、
この状態チェックプログラムによるチェック結果を報知する報知プログラムと、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
【請求項7】
本体の状態をチェックする本体状態チェック手段と、
前記本体状態チェック手段によるチェック結果を含む状態通知ファイルを記憶する状態通知ファイル記憶手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記通信手段を介して前記情報処理装置と通信状態になった場合に、前記状態通知ファイル記憶手段を該情報処理装置の外部記憶装置として機能させるように制御し、
前記状態チェックプログラムは、前記状態通知ファイル記憶手段に記憶される前記状態通知ファイルをチェックする状態検出プログラムを含むことを特徴とする請求項6に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記状態チェックプログラムは、前記データファイルに含まれる画像データのエラーを検出するデータエラー検出プログラムを含み、
前記報知プログラムは、前記データエラー検出プログラムが前記画像データのエラーを検出した場合に、該画像データにエラーがある旨を報知することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像読取装置。
【請求項9】
前記アプリケーションプログラムによって設定された前記スキャナ手段の設定情報を含む設定ファイルを記憶する設定ファイル記憶手段を備え、
前記アプリケーションプログラムは、該アプリケーションプログラムの実行を終了する際に、前記設定ファイル記憶手段に記憶される前記設定ファイルを更新する設定ファイル更新プログラムを含み、
前記制御手段は、前記通信手段を介して前記情報処理装置と通信状態になった場合に、前記設定ファイル記憶手段を該情報処理装置の外部記憶装置として機能させるように制御することを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれかに記載の画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−101690(P2013−101690A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−21093(P2013−21093)
【出願日】平成25年2月6日(2013.2.6)
【分割の表示】特願2010−287106(P2010−287106)の分割
【原出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】