画素、有機電界発光表示装置、および有機電界発光表示装置の駆動方法
【課題】有機発光ダイオードの劣化を補償することが可能な画素、有機電界発光表示装置、および有機電界発光表示装置の駆動方法を提供する。
【解決手段】第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、走査線に印加される走査信号によってデータ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するストレージキャパシタと、ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、有機発光ダイオードの劣化の度合いに対応して、第2トランジスタが有機発光ダイオードに伝達する電流量を調整する補償部とを備える画素が提供される。
【解決手段】第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、走査線に印加される走査信号によってデータ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するストレージキャパシタと、ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、有機発光ダイオードの劣化の度合いに対応して、第2トランジスタが有機発光ダイオードに伝達する電流量を調整する補償部とを備える画素が提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画素、有機電界発光表示装置、および有機電界発光表示装置の駆動方法に関し、特に、有機発光ダイオードの劣化に関係なく所望の輝度の映像を表示することが可能な画素、有機電界発光表示装置、および有機電界発光表示装置の駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、陰極線管(Cathode Ray Tube)の短所である重さと体積を減らすことができる各種平板表示装置が開発されている。平板表示装置としては液晶表示装置(Liquid Crystal Display)、電界放出表示装置(Field Emission Display)、プラズマ表示パネル(Plasma Display Panel)、および有機電界発光表示装置(Organic Light Emitting Display)などがある。
【0003】
平板表示装置の中で有機電界発光表示装置は、電子と正孔の再結合によって光を発生する有機発光ダイオードを利用して映像を表示する。このような有機電界発光表示装置は早い応答速度を持つと共に低い消費電力で駆動されるという長所がある。
【0004】
図1は、従来の有機電界発光表示装置の画素を示す回路図である。図1を参照すると、従来の有機電界発光表示装置の画素4は、有機発光ダイオードOLEDと、データ線Dmおよび走査線Snに接続されて有機発光ダイオードOLEDを制御するための画素回路2を備える。
【0005】
有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は、画素回路2に接続されて、カソード電極は第2電源ELVSSに接続される。このような有機発光ダイオードOLEDは画素回路2から供給される電流に対応して所定輝度の光を生成する。
【0006】
画素回路2は、走査線Snに走査信号が供給されるときデータ線Dmに供給されるデータ信号に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御する。このために、画素回路2は、第1電源ELVDDと有機発光ダイオードOLEDの間に接続された第2トランジスタM2と、第2トランジスタM2、データ線Dmおよび走査線Snの間に接続された第1トランジスタM1と、第2トランジスタM2のゲート電極と第1電極の間に接続されたストレージキャパシタCstを備える。
【0007】
第1トランジスタM1のゲート電極は、走査線Snに接続されて、第1電極はデータ線Dmに接続される。そして、第1トランジスタM1の第2電極はストレージキャパシタCstの一側端子に接続される。ここで、第1電極はソース電極およびドレイン電極の中でいずれか一つに設定されて、第2電極は第1電極とは別の電極に設定される。例えば、第1電極がソース電極に設定された場合には、第2電極はドレイン電極に設定される。
【0008】
走査線Snおよびデータ線Dmに接続された第1トランジスタM1は、走査線Snから走査信号が供給される時ターンオンされてデータ線Dmから供給されるデータ信号をストレージキャパシタCstに供給する。このとき、ストレージキャパシタCstはデータ信号に対応する電圧を充電する。
【0009】
第2トランジスタM2のゲート電極は、ストレージキャパシタCstの一側端子に接続されて、第1電極はストレージキャパシタCstの他側端子および第1電源ELVDDに接続される。そして、第2トランジスタM2の第2電極は有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続される。このような第2トランジスタM2は、ストレージキャパシタCstに保存された電圧値に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。このとき、有機発光ダイオードOLEDは第2トランジスタM2から供給される電流量に対応される光を生成する。
【0010】
しかし、このような従来の有機電界発光表示装置は、有機発光ダイオードOLEDの劣化による效率変化によって所望の輝度の映像を表示することができないという問題点がある。言い換えれば、時間が経つことによって赤色画素、緑色画素および青色画素それぞれに含まれる有機発光ダイオードが劣化され、これによって所望の輝度の映像を表示することができない。実際に、有機発光ダイオードが劣化すればするほど、低い輝度の光が生成される。
【0011】
【特許文献1】大韓民国公開特許第2006−0020502号明細書
【特許文献2】大韓民国公開特許第2006−0071679号明細書
【特許文献3】大韓民国公開特許第2006−0054603号明細書
【特許文献4】大韓民国公開特許第2006−0029088号明細書
【特許文献5】大韓民国公開特許第2006−0121379号明細書
【特許文献6】大韓民国公開特許第2006−0046352号明細書
【特許文献7】大韓民国公開特許第2005−0045814号明細書
【特許文献8】大韓民国公開特許第2006−0048834号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、有機発光ダイオードの劣化を補償することが可能な、新規かつ改良された画素、有機電界発光表示装置、および有機電界発光表示装置の駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点によれば、第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、上記走査線に印加される走査信号によって上記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、上記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するストレージキャパシタと、上記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を上記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、上記有機発光ダイオードの劣化の度合いに対応して、上記第2トランジスタが上記有機発光ダイオードに伝達する電流量を調整する補償部とを備える画素が提供される。
【0014】
また、上記補償部は、上記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと、電圧源と上記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタの共通ノードと、上記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタとを備えるとしてもよい。
【0015】
また、上記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、上記第1制御信号が供給されるときにターンオフし、上記第1制御信号が供給されないときにターンオンして上記電圧源の電圧を伝達し、上記第3トランジスタは、第2制御信号が供給される第2制御線と接続され、上記第2制御信号が供給されるときにターンオンして上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧を伝達し、上記第2制御信号が供給されないときにターンオフするとしてもよい。
【0016】
また、上記第1制御信号および第2制御信号は、上記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給され、互いに反対極性の電圧に設定されるとしてもよい。
【0017】
また、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0018】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0019】
また、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、上記第3トランジスタのゲート電極と上記第4トランジスタのゲート電極とは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続されるとしてもよい。
【0020】
また、上記第1制御信号は、上記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0021】
また、上記第3トランジスタは、NMOSで形成されて、上記第1トランジスタ、第2トランジスタおよび第4トランジスタはPMOSで形成されるとしてもよい。
【0022】
また、上記第3トランジスタは、上記第1制御線から上記第1制御信号が供給されるときターンオンし、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0023】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0024】
また、上記第3トランジスタは、上記走査線と接続されて上記走査信号が供給されるときターンオンし、上記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、上記第1制御信号が供給される時ターンオフし、上記第1制御信号が供給されないときにターンオンするとしてもよい。
【0025】
また、上記第1制御信号は、上記走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0026】
また、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0027】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0028】
また、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、上記第3トランジスタのゲート電極と上記第4トランジスタのゲート電極とは、上記走査線と接続されるとしてもよい。
【0029】
また、上記第3トランジスタは、上記走査線から走査信号が供給されるときターンオンし、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0030】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0031】
また、上記電圧源の電圧は、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より大きく設定されるとしてもよい。
【0032】
また、上記電圧源の電圧は、上記第1電源の電圧以下に設定されるとしてもよい。
【0033】
また、上記電圧源は、上記第1電源であるとしてもよい。
【0034】
また、上記電圧源の電圧は、上記走査線から供給される走査信号、または、上記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加されるターンオフ電圧であるとしてもよい。
【0035】
また、上記有機発光ダイオードは、赤色有機発光ダイオード、または、緑色有機発光ダイオード、または、青色有機発光ダイオードのいずれかであり、上記フィードバックキャパシタの容量は、有機発光ダイオードの種類に応じて異なるように設定されるとしてもよい。
【0036】
また、上記第2トランジスタと上記有機発光ダイオードとの間に接続され、少なくとも上記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えるとしてもよい。
【0037】
また、上記第5トランジスタは、発光制御信号が供給される発光制御線と接続され、上記発光制御信号が供給されるときターンオフし、上記発光制御信号が供給されないときターンオンするとしてもよい。
【0038】
また、上記発光制御信号は、上記走査信号より広い幅で上記走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0039】
また、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0040】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0041】
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の観点によれば、第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、上記走査線に印加される走査信号によって上記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、上記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと、上記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を上記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、上記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと、電圧源と上記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタの共通ノードと、上記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタとを備える画素が提供される。
【0042】
また、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0043】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0044】
また、上記第2トランジスタと有機発光ダイオードとの間に接続されて、少なくとも上記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えるとしてもよい。
【0045】
また、上記電圧源の電圧は、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より大きく設定されるとしてもよい。
【0046】
また、上記電圧源は、上記第1電源であるとしてもよい。
【0047】
また、上記電圧源の電圧は、上記走査線から供給される走査信号、または、上記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加される走査信号が供給されないときの電圧であるとしてもよい。
【0048】
また、上記目的を達成するために、本発明の第3の観点によれば、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、少なくとも1以上の画素を有する画素部と、上記走査線に走査信号を順次に供給する走査駆動部と、上記データ線にデータ信号を供給するデータ駆動部とを備え、上記画素部が有する画素それぞれは、第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、上記走査線および上記データ線と接続され、上記走査線に印加される走査信号によって上記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、上記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと、上記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を上記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、上記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと、電圧源と上記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタの共通ノードと、上記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタとを備える有機電界発光表示装置が提供される。
【0049】
また、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0050】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0051】
また、上記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、上記第1制御信号が供給されるときにターンオフし、上記第1制御信号が供給されないときにターンオンして上記電圧源の電圧を伝達し、上記第3トランジスタは、第2制御信号が供給される第2制御線と接続され、上記第2制御信号が供給されるときにターンオンして上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧を伝達し、上記第2制御信号が供給されないときにターンオフするとしてもよい。
【0052】
また、上記第1制御信号および第2制御信号は、上記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給され、互いに反対極性の電圧に設定されるとしてもよい。
【0053】
また、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、上記第3トランジスタのゲート電極と上記第4トランジスタのゲート電極とは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続されるとしてもよい。
【0054】
また、上記第1制御信号は、上記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0055】
また、上記第3トランジスタは、上記走査線と接続されて上記走査信号が供給されるときターンオンし、上記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、上記第1制御信号が供給される時ターンオフし、上記第1制御信号が供給されないときにターンオンするとしてもよい。
【0056】
また、上記第1制御信号は、上記走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0057】
また、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、上記第3トランジスタのゲート電極と上記第4トランジスタのゲート電極とは、上記走査線と接続されるとしてもよい。
【0058】
また、上記電圧源は、上記第1電源であるとしてもよい。
【0059】
また、上記電圧源の電圧は、上記走査線から供給される走査信号、または、上記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加されるターンオフ電圧であるとしてもよい。
【0060】
また、上記画素部が有する画素は、赤色有機発光ダイオードを含む赤色画素、緑色有機発光ダイオードを含む緑色画素、および青色有機発光ダイオードを含む青色画素のいずれかであり、上記画素それぞれが備える上記フィードバックキャパシタの容量は、上記赤色画素、緑色画素および青色画素ごとに互いに異なるように設定されるとしてもよい。
【0061】
また、上記第2トランジスタと上記有機発光ダイオードとの間に接続され、少なくとも上記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えるとしてもよい。
【0062】
また、上記第5トランジスタは、発光制御信号が供給される発光制御線と接続され、上記発光制御信号が供給されるときターンオフし、上記発光制御信号が供給されないときターンオンするとしてもよい。
【0063】
また、上記発光制御信号は、上記走査信号より広い幅で上記走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0064】
また、上記目的を達成するために、本発明の第4の観点によれば、第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、上記走査線に印加される走査信号によって上記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、上記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと、上記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を上記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、上記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと、電圧源と上記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタの共通ノードと、上記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタとを備える少なくとも1以上の画素を有する有機電界発光表示装置の駆動方法であって、上記走査信号が供給されるとき上記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電するステップと、上記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電する期間において、上記フィードバックキャパシタの上記共通ノード側の端子の電圧を、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧に維持するステップと、上記走査信号の供給が中断されると、上記フィードバックキャパシタの上記共通ノード側の端子の電圧を、上記電圧源の電圧に上昇させるステップとを有する有機電界発光表示装置の駆動方法が提供される。
【0065】
また、上記第2トランジスタは、ゲート電極に印加される電圧に対応して上記第1電源から印加される電流の量を制御するとしてもよい。
【0066】
また、上記電圧源の電圧は、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より高い電圧値に設定されるとしてもよい。
【0067】
また、上記電圧源の電圧は、上記第1電源以下の電圧値に設定されるとしてもよい。
【0068】
また、上記目的を達成するために、本発明の第5の観点によれば、第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、上記走査線に印加される走査信号によって上記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、上記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと、上記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を上記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、上記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと、電圧源と上記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタの共通ノードと、上記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタとを備える少なくとも1以上の画素を有する有機電界発光表示装置の駆動方法であって、上記走査信号が供給されるとき上記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電するステップと、上記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電する期間において、上記フィードバックキャパシタの上記共通ノード側の端子の電圧を、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧に維持するステップと、少なくとも上記走査信号が供給される期間、上記第2トランジスタと上記有機発光ダイオードを電気的に遮断するステップと、上記走査信号の供給が中断されると、上記フィードバックキャパシタの上記共通ノード側の端子の電圧を、上記電圧源の電圧に上昇させるステップとを有する有機電界発光表示装置の駆動方法が提供される。
【0069】
また、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧は、上記有機発光ダイオードの閾値電圧であるとしてもよい。
【0070】
また、上記第2トランジスタは、ゲート電極に印加される電圧に対応して上記第1電源から印加される電流の量を制御するとしてもよい。
【0071】
また、上記電圧源の電圧は、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より高い電圧値に設定されるとしてもよい。
【0072】
また、上記電圧源の電圧は、上記第1電源以下の電圧値に設定されるとしてもよい。
【発明の効果】
【0073】
本発明によれば、有機発光ダイオードの劣化を補償することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0074】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0075】
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光表示装置を示す説明図である。図2を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光表示装置は、走査線S1〜Sn(ここで、nは、2以上の整数を指す。以下同様。)、第1制御線CL11〜CL1n、第2制御線CL21〜C2nおよびデータ線D1〜Dm(ここで、mは、2以上の整数を指す。以下同様。)と接続される画素140を含む画素部130と、走査線S1〜Sn、第1制御線CL11〜CL1nおよび第2制御線CL21〜C2nを駆動するための走査駆動部110と、データ線D1〜Dmを駆動するためのデータ駆動部120と、走査駆動部110およびデータ駆動部120を制御するためのタイミング制御部150を備える。
【0076】
走査駆動部110は、タイミング制御部150から走査駆動制御信号SCSの供給を受ける。走査駆動制御信号SCSの供給を受けた走査駆動部110は走査信号を生成し、生成された走査信号を走査線S1〜Snに順次に供給する。また、走査駆動部110は走査駆動制御信号SCSに応答して第1制御信号および第2制御信号を生成し、生成された第1制御信号を第1制御線CL11〜CL1nに順次に供給すると共に第2制御信号を第2制御線CL21〜CL2nに順次に供給する。
【0077】
ここで、第1制御信号および第2制御信号は、走査信号の幅より広い幅に設定される。実際に、i(iは自然数)番目第1制御線CL1i、および第2制御線CL2iに供給される第1制御信号および第2制御信号は、i番目走査線Siに供給される走査信号と重畳されるようにその幅が設定される。そして、第1制御信号および第2制御信号は、同一幅に設定されて、極性が互いに反対に設定される。
【0078】
データ駆動部120は、タイミング制御部150からデータ駆動制御信号DCSの供給を受ける。データ駆動制御信号DCSの供給を受けたデータ駆動部120は、データ信号を生成し、生成したデータ信号が走査信号と同期されるようにデータ線D1〜Dmに供給する。
【0079】
タイミング制御部150は、外部から供給される同期信号に対応してデータ駆動制御信号DCS、および走査駆動制御信号SCSを生成する。タイミング制御部150で生成されたデータ駆動制御信号DCSはデータ駆動部120に供給され、また、走査駆動制御信号SCSは走査駆動部110に供給される。そして、タイミング制御部150は外部から供給されるデータをデータ駆動部120に供給する。
【0080】
画素部130は、外部から第1電源ELVDDおよび第2電源ELVSSの供給を受けてそれぞれの画素140に供給する。画素140それぞれは有機発光ダイオードを備え、第1電源ELVDDおよび第2電源ELVSSの供給を受けた画素140それぞれは、データ信号に対応する光を生成する。画素140それぞれには補償部(図示せず)が設置されて有機発光ダイオードの劣化を補償する。
【0081】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る画素を示す説明図である。図3では説明の便宜上、第n走査線Snおよび第mデータ線Dmと接続された画素を図示する。図3を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る画素140は有機発光ダイオードOLEDと、走査線Snおよびデータ線Dmと接続される第1トランジスタM1と、ストレージキャパシタCstに充電された電圧に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための第2トランジスタM2と、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償するための補償部142を備える。
【0082】
有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は第2トランジスタM2に接続されて、カソード電極は第2電源ELVSSに接続される。このような有機発光ダイオードOLEDは第2トランジスタM2から供給される電流に対応して所定輝度の光を生成する。
【0083】
第1トランジスタM1のゲート電極は走査線Snに接続されて、第1電極はデータ線Dmに接続される。そして、第1トランジスタM1の第2電極は第2トランジスタM2(駆動トランジスタ)のゲート電極に接続される。このような第1トランジスタM1は、走査線Snに走査信号が供給されるときデータ線Dmに供給されるデータ信号を第2トランジスタM2のゲート電極に供給する。
【0084】
第2トランジスタM2のゲート電極は、第1トランジスタM1の第2電極に接続されて、第1電極は第1電源ELVDDに接続される。そして、第2トランジスタM2の第2電極は有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続される。このような第2トランジスタM2はゲート電極に印加される電圧に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。このために、第1電源ELVDDの電圧値は、第2電源ELVSSの電圧値より高く設定される。
【0085】
ストレージキャパシタCstの一側端子は、第2トランジスタM2のゲート電極に接続されて、他側端子は第1電源ELVDDに接続される。このようなストレージキャパシタCstは第1トランジスタM1がターンオンされたときデータ信号に対応する電圧を充電する。
【0086】
補償部142は、有機発光ダイオードOLEDの劣化に対応して第2トランジスタM2のゲート電極の電圧を制御する。言い換えれば、補償部142は有機発光ダイオードOLEDを劣化が補償されるように第2トランジスタM2のゲート電極の電圧を調節する。このために、補償部142は電圧源Vsus、第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nと接続される。電圧源Vsusの電圧値は有機発光ダイオードOLEDの劣化が補償されるように多様に設定されうる。例えば、電圧源Vsusの電圧値は有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledより高く設定される。
【0087】
ここで、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledは有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に示される電圧であり、有機発光ダイオードOLEDの劣化に対応して電圧値が変化する。そして、電圧源Vsusの電圧値は画素140に十分な輝度の光が生成されるように第1電源ELVDD以下に設定される。
【0088】
[補償部142の第1の例]
図4は、図3に示された補償部142の第1の例を示す回路図である。図4を参照すると、補償部142は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第3トランジスタM3および第4トランジスタM4の共通ノードである第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0089】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、第2制御線CL2nから供給される第2制御信号によって制御される。
【0090】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、第1制御線CL1nから供給される第1制御信号によって制御される。
【0091】
フィードバックキャパシタCfbは、第1ノードN1の電圧変化量を第2トランジスタM2のゲート電極に伝達する。
【0092】
図5は、図4に示された画素の駆動方法を説明するための波形図である。図4および図5を参照して動作過程を詳しく説明すると、まず、走査線Snに走査信号が供給される(走査信号がロー電圧となる。)前に第1制御線CL1nで第1制御信号(ハイ電圧)が供給されて、第2制御線CL2nに第2制御信号(ロー電圧)が供給される。
【0093】
第1制御信号が供給されると第4トランジスタM4がターンオフされ、また、第2制御信号が供給されると第3トランジスタM3がターンオンされる。この場合、第1ノードN1には有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。
【0094】
次に、走査線Snに走査信号が供給されると、第1トランジスタM1がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされるとデータ線Dmに供給されるデータ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応する電圧が充電された後、走査信号の供給が中断されて(走査信号がハイ電圧となって)第1トランジスタM1がターンオフされる。
【0095】
第1トランジスタM1がターンオフされた後、第1制御信号および第2制御信号の供給が中断される。第1制御信号および第2制御信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされて、第3トランジスタM3がターンオフされる。第4トランジスタM4がターンオンされると第1ノードN1の電圧値が電圧源Vsusの電圧に上昇する。この場合、第1ノードN1の電圧上昇に対応して第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇する。実際に、第2トランジスタM2のゲート電極の電圧上昇幅は数式1によって決定される。
【0096】
ΔVM2_gate=ΔVN1×(Cfb/(Cst+Cfb)) ・・・(数式1)
【0097】
数式1において、ΔVM2_gateは第2トランジスタM2ゲート電極の電圧変化量を意味し、 ΔVN1は第1ノードN1の電圧変化量を意味する。
【0098】
数式1を参照すると、第2ノードN2の電圧変化量は第1ノードN1の電圧変化量に対応して変化される。すなわち、第1制御信号および第2制御信号の供給が中断されて第1ノードN1の電圧が上昇するとき、第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇される。そして、第2トランジスタM2は、ゲート電極に印加された電圧に対応する電流を第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに供給する。したがって、有機発光ダイオードOLEDでは電流に対応する所定の光が生成される。
【0099】
一方、有機発光ダイオードOLEDは時間が経つにつれて劣化する。ここで、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledは上昇する。有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが上昇すると第1ノードN1の電圧上昇幅が低くなる。言い換えれば、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど第1ノードN1に供給される有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが上昇し、これによって第1ノードN1の電圧上昇幅は、有機発光ダイオードが劣化していない場合より低く設定される。
【0100】
第1ノードN1の電圧上昇幅が低く設定されると、数式1に示すように第2トランジスタM2ゲート電極の電圧上昇幅が低くなる。すると、同一のデータ信号に対応して第2トランジスタM2から供給される電流量が増加する。すなわち、本発明に係る補償部142の第1の例では、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど第2トランジスタM2に供給される電流量が増加し、これによって有機発光ダイオードOLEDの劣化による輝度低下を補償することができる。
【0101】
また、本発明の実施形態に係る有機電界発光表示装置は、RGB(Red Black Blue)を表現するために、赤色有機発光ダイオードOLED(R)を備える画素(赤色画素)、緑色有機発光ダイオードOLED(G)を備える画素(緑色画素)、青色有機発光ダイオードOLED(B)を備える画素(青色画素)を備えることができる。ここで、赤色画素に含まれる赤色有機発光ダイオードOLED(R)、緑色画素に含まれる緑色有機発光ダイオードOLED(G)、および青色画素に含まれる青色有機発光ダイオードOLED(B)は互いに異なる材料で形成され、これによって互いに異なる寿命特性を持つ。実際に、赤色有機発光ダイオードOLED(R)、緑色有機発光ダイオードOLED(G)、および青色有機発光ダイオードOLED(B)は数式2のような寿命特性を持つ。
【0102】
OLED(B)<OLED(R)<OLED(G) ・・・(数式2)
【0103】
数式2を参照すると、緑色有機発光ダイオードOLED(G)の寿命特性が最もよく、青色有機発光ダイオードOLED(B)の寿命特性が最も悪いことが分かる。本発明の実施形態に係る有機電界発光表示装置では、数式2に示すような寿命特性の差異を補償するために赤色画素、緑色画素、および青色画素のそれぞれの補償部142において、フィードバックキャパシタCfbの容量を互いに異なるように設定することができる。
【0104】
本発明の実施形態に係る補償部142では、例えば、寿命特性の低い有機発光ダイオードを備える画素ほどフィードバックキャパシタCfbの容量を大きく設定することができる。上記の場合、青色画素に含まれるフィードバックキャパシタCfbの容量が最も大きく設定され、緑色画素に含まれるフィードバックキャパシタCfbの容量が最も低く設定される。なお、赤色画素、緑色画素、および青色画素それぞれに含まれるフィードバックキャパシタCfbの容量が上記に限定されるのではないことは、言うまでもない。例えば、フィードバックキャパシタCfbの容量は、赤色画素、緑色画素、および青色画素にそれぞれ使われる有機発光ダイオードOLEDの材料特性に対応して劣化が最もよく補償されうるように実験的に決定するこができる。
【0105】
[補償部142の第2の例]
図6は、図3に示された補償部142の第2の例を示す回路図である。以下、図6について説明するが、図4と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0106】
図6を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部142の第2の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0107】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、第1制御線CL1nから供給される第1制御信号によって制御される。ここで、第3トランジスタM3はNMOSトランジスタに設定される。すなわち、第3トランジスタM3は画素140に含まれるトランジスタM1、M2、M4と違う導電型に設定される(すなわち、トランジスタM1、M2、M4は、PMOSトランジスタである。)。したがって、第3トランジスタM3は、第1制御線CL1nから第1制御信号が供給されるときにターンオンされ、第1制御信号が供給されないとき(ロー電圧のとき)ターンオフされる。
【0108】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、第1制御線CL1nから供給される第1制御信号によって制御される。ここで、第4トランジスタM4は第1制御信号が供給されるときターンオフされ、第1制御信号が供給されないときターンオンされる。
【0109】
上記のような本発明の実施形態に係る補償部142の第2の例は、図4に示す補償部142の第1の例と比較すると、第3トランジスタM3がNMOSで形成され、これによって第2制御線CL2nをとり除くことができる。言い換えれば、本発明の実施形態に係る補償部142の第2の例は、第1制御線CL1nに供給される第1制御信号によって駆動される。
【0110】
本発明の実施形態に係る補償部142の第2の例における動作過程を図5、図6を参照して説明すると、まず、走査線Snに走査信号が供給される前に第1制御線CL1nに第1制御信号が供給される。第1制御信号が供給されると、第4トランジスタM4がターンオフされて、第3トランジスタM3がターンオンされる。第3トランジスタM3がターンオンされると第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。
【0111】
次に、走査線Snに走査信号が供給されて第1トランジスタM1がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応される電圧がストレージキャパシタCstに充電される。データ信号に対応される電圧がストレージキャパシタCstに充電された後、走査信号の供給が中断されると第1トランジスタM1がターンオフされる。
【0112】
第1トランジスタM1がターンオフされた後、第1制御線CL1nで第1制御信号の供給が中断される。第1制御信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされ、第3トランジスタM3がターンオフされる。第4トランジスタM4がターンオンされると、第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇し、これによって第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇される。この場合、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0113】
[補償部142の第3の例]
図7は、図3に示された補償部142の第3の例を示す回路図である。以下、図7について説明するが、図4と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0114】
図7を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部142の第3の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置される第3トランジスタM3、および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置されるフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0115】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。
【0116】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、第1制御線CL1nから供給される第1制御信号によって制御される。
【0117】
上記のような、本発明の実施形態に係る補償部142の第3の例は、図4に示す補償部142の第1の例と比較すると、第2制御線CL2nをとり除くことができる。言い換えれば、第3トランジスタM3が走査線Snと接続され、これによって第2制御線CL2nをとり除くことができる。
【0118】
本発明の実施形態に係る補償部142の第3の例における動作過程を図5、図7を参照して説明すると、まず、走査線Snに走査信号が供給される前に第1制御線CL1nに第1制御信号(ハイ信号)が供給される。第1制御信号が供給されると、第4トランジスタM4がターンオフされる。
【0119】
次に、走査線Snに走査信号が供給されて第1トランジスタM1、および第3トランジスタM3がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応される電圧がストレージキャパシタCstに充電される。また、第3トランジスタM3がターンオンされると、第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応される電圧が充電されると同時に第1ノードN1で有機発光ダイオードOLEDの電圧が供給され、その後走査信号の供給が中断されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3はターンオフされる。
【0120】
第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオフされた後、第1制御線CL1nから印加される第1制御信号の供給が中断される。第1制御信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされて第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇する。第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇すると、数式1に示すように、第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇される。ここで、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0121】
[補償部142の第4の例]
図8は、図3に示された補償部142の第4の例を示す回路図である。以下、図8について説明するが、図4と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0122】
図8を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部142の第4の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0123】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。ここで、第3トランジスタM4は、PMOSで形成される。したがって、第3トランジスタM3は、走査線Snに走査信号が供給されるとき(走査信号がローのとき)ターンオンされ、走査信号が供給されないとき(走査信号がハイのとき)ターンオフされる。
【0124】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。ここで、第4トランジスタM4は、NMOSで形成される。したがって、第4トランジスタM4は、走査線Snに走査信号が供給されるとき(走査信号がローのとき)ターンオフされ、走査信号が供給されないとき(走査信号がハイのとき)ターンオンされる。
【0125】
上記のような本発明の実施形態に係る補償部142の第4の例は、図4に示す補償部142の第1の例と比較すると、第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nをとり除くことができる。言い換えれば、第3トランジスタM3および第4トランジスタM4が走査線Snと接続されて、これによって第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nをとり除くことができる。
【0126】
本発明の実施形態に係る補償部142の第4の例における動作過程を図5、図8を参照して説明すると、まず、走査線Snに走査信号が供給されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオンされる。そして、走査線Snに供給される走査信号によって第4トランジスタM4がターンオフされる。
【0127】
第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応される電圧がストレージキャパシタCstに充電される。また、第3トランジスタM3がターンオンされると、第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応する電圧が充電されると同時に第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧が供給され、その後走査信号の供給が中断されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオフされる。
【0128】
走査線Snに走査信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされる。第4トランジスタM4がターンオンされると、第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇する。
【0129】
第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇すれば、数式1に示すように、第2トランジスタM2のゲート電極電圧も上昇される。ここで、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0130】
以上に説明した本発明の実施形態に係る補償部142の第1〜4の例では、第4トランジスタM4が電圧源Vsusに接続される構成について示したが、本発明の実施形態が上記に限定されるのではない。例えば、本発明の実施形態に係る補償部142の第4トランジスタM4は、多様な電圧源に接続されてもよい。
【0131】
[補償部142の第5の例]
図9は、図3に示された補償部142の第5の例を示す回路図である。以下、図9について説明するが、図4と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0132】
図9を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部142の第5の例において、第4トランジスタM4は、第1電源ELVDDに接続される。第4トランジスタM4が第1電源ELVDDに接続されると、第1ノードN1の電圧は有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledから第1電源ELVDDの電圧に上昇させることができる。このとき、第2トランジスタM2のゲート電極電圧は数式1に示すように上昇される。したがって、第4トランジスタM4が第1電源ELVDDに接続される場合であっても、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができるので、本発明の目的を達成し、安定的に效果を奏することができる。
【0133】
なお、図9では、図4に示された第1の例に係る補償部142の構造を利用して説明したが、本発明の実施形態は上記に限定されるのではない。例えば、本発明の実施形態に係る補償部142は、図5〜図8の画素においても第4トランジスタM4を第1電源ELVDDに接続させることができる。
【0134】
[補償部142の第6、7の例]
図10は、図3に示された補償部142の第6の例を示す回路図である。また、図11は、図3に示された補償部142の第7の例を示す回路図である。以下、図10、図11について説明するが、図4と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0135】
図10を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部142の第6の例において、第4トランジスタM4は走査線Snに接続される。ここで、図5に示すように第4トランジスタM4がターンオンされるとき、走査線Snにターンオフにあたる電圧が供給される。したがって、第1ノードN1の電圧は、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledから走査線Snに供給されるターンオフ電圧まで上昇する。したがって、第4トランジスタM4が走査線Snに接続される場合であっても、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化を安定的に補償することができる。また、本発明の実施形態に係る補償部142は、第4トランジスタM4を図11に示すように走査線Sn-1(以前走査線)と接続させることも可能である(第7の例)。図11に示す場合であっても、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化を安定的に補償することができる。
【0136】
なお、図10および図11では、図4に示された第1の例に係る補償部142の構造を利用して説明したが、本発明の実施形態は上記に限定されるのではない。例えば、本発明の実施形態に係る補償部142は、図5〜図8の画素においても第4トランジスタM4を走査線Snに接続させることができる。
【0137】
(第2の実施形態)
図12は、本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光表示装置を示す説明図である。
図12を参照すると、本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光表示装置は、走査線S1〜Sn、第1制御線CL11〜CL1n、第2制御線CL21〜C2n、発光制御線E1〜Enおよびデータ線D1〜Dmと接続される画素240を含む画素部230と、走査線S1〜Sn、第1制御線CL11〜CL1n、第2制御線CL21〜C2nおよび発光制御線E1〜Enを駆動するための走査駆動部210と、データ線D1〜Dmを駆動するためのデータ駆動部220と、走査駆動部210およびデータ駆動部220を制御するためのタイミング制御部250を備える。
【0138】
走査駆動部210は、タイミング制御部250から走査駆動制御信号SCSの供給を受ける。走査駆動制御信号SCSの供給を受けた走査駆動部210は走査信号を生成して、生成した走査信号を走査線S1〜Snへ順次に供給する。また、走査駆動部210は、走査駆動制御信号SCSに応答して第1制御信号および第2制御信号を生成して、生成した第1制御信号を順次に第1制御線CL11〜CL1nに供給すると共に、第2制御信号を順次に第2制御線CL21〜CL2nに供給する。そして、走査駆動部210は発光制御信号を生成し、生成した発光制御信号を発光制御線E1〜Enへ順次に供給する。
【0139】
ここで、発光制御信号は走査信号の幅より広い幅に設定される。実際に、i(iは自然数)番目発光制御線Eiに供給される発光制御信号は、i番目走査線Siに供給される走査信号と重畳されるように供給される。そして、i番目第1制御線CL1iに供給される第1制御信号は発光制御信号の幅より広い幅に設定され、i番目発光制御線Eiに供給される発光制御信号と重畳されるように供給される。また、i番目第2制御線CL2iに供給される第2制御信号は、発光制御信号の幅と同一の幅で第1制御信号と同時に供給され、互いに反対極性に設定される。
【0140】
データ駆動部220は、タイミング制御部250からデータ駆動制御信号DCSの供給を受ける。データ駆動制御信号DCSの供給を受けたデータ駆動部220は、データ信号を生成して、生成されたデータ信号を走査信号と同期するようにデータ線D1〜Dmへ供給する。
【0141】
タイミング制御部250は、外部から供給される同期信号に対応してデータ駆動制御信号DCSおよび走査駆動制御信号SCSを生成する。タイミング制御部250で生成されたデータ駆動制御信号DCSはデータ駆動部220に供給され、走査駆動制御信号SCSは走査駆動部210へ供給される。そして、タイミング制御部250は外部から供給されるデータをデータ駆動部220に供給する。
【0142】
画素部230は、外部から第1電源ELVDDおよび第2電源ELVSSの供給を受けてそれぞれの画素240へ供給する。第1電源ELVDDおよび第2電源ELVSSの供給を受けた画素240それぞれは、データ信号に対応する光を生成する。画素240それぞれには補償部(図示せず)が設置されて有機発光ダイオードの劣化を補償する。
【0143】
図13は、本発明の第2の実施形態に係る画素を示す説明図である。図13では説明の便宜上、第n走査線Snおよび第mデータ線Dmと接続された画素を示している。
【0144】
図13を参照すると、本発明の第2の実施形態に係る画素240は、有機発光ダイオードOLEDと、走査線Snおよびデータ線Dmと接続される第1トランジスタM1と、ストレージキャパシタCstに充電された電圧に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための第2トランジスタM2と、有機発光ダイオードOLEDと第2トランジスタM2の間に位置する第5トランジスタM5と、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償するための補償部242を備える。
【0145】
有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は、第5トランジスタM5に接続されて、カソード電極は第2電源ELVSSに接続される。上記のような有機発光ダイオードOLEDは、第2トランジスタM2から第5トランジスタM5を経由して供給される電流に対応して所定輝度の光を生成する。
【0146】
第1トランジスタM1のゲート電極は、走査線Snに接続されて、第1電極はデータ線Dmに接続される。そして、第1トランジスタM1の第2電極は、第2トランジスタM2(駆動トランジスタ)のゲート電極に接続される。上記のような第1トランジスタM1は、走査線Snに走査信号が供給されるときデータ線Dmに供給されるデータ信号を第2トランジスタM2のゲート電極に供給する。
【0147】
第2トランジスタM2のゲート電極は、第1トランジスタM1の第2電極に接続され、第1電極は第1電源ELVDDに接続される。そして、第2トランジスタM2の第2電極は第5トランジスタM5の第1電極に接続される。上記のような第2トランジスタM2は、ゲート電極に印加される電圧に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。このために、第1電源ELVDDの電圧値は第2電源ELVSSの電圧値より高く設定される。
【0148】
第5トランジスタM5のゲート電極は、発光制御線Enに接続されて、第1電極は第2トランジスタM2の第2電極に接続される。そして、第5トランジスタM5の第2電極は有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続される。上記のような第5トランジスタM5は、発光制御信号が供給されるときターンオフされ、発光制御信号が供給されない場合にターンオンされる。
【0149】
ストレージキャパシタCstの一側端子は、第2トランジスタM2のゲート電極に接続され、他側端子は第1電源ELVDDに接続される。上記のようなストレージキャパシタCstは、第1トランジスタM1がターンオンされたときデータ信号に対応する電圧を充電する。
【0150】
補償部242は、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して第2トランジスタM2のゲート電極の電圧を制御する。言い換えれば、補償部242は、有機発光ダイオードOLEDを劣化が補償されるように第2トランジスタM2のゲート電極の電圧を調節する。このために、補償部242は、電圧源Vsus、第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nと接続される。電圧源Vsusの電圧値は、有機発光ダイオードOLEDの劣化が補償されるように多様に設定されることができる。
【0151】
例えば、電圧源Vsusの電圧値は、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledより高く設定される。ここで、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledは有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に示される電圧であり、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して電圧値が変化する。そして、電圧源Vsusの電圧値は、画素240に十分な輝度の光が生成されるように第1電源ELVDD以下に設定することができる。
【0152】
[補償部242の第1の例]
図14は、図13に示された補償部242の第1の例を示す回路図である。図14を参照すると、補償部242は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第3トランジスタM3および第4トランジスタM4の共通ノードである第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0153】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、第2制御線CL2nから供給される第2制御信号によって制御される。
【0154】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、第1制御線CL1nから供給される第1制御信号によって制御される。
【0155】
フィードバックキャパシタCfbは、第1ノードN1の電圧変化量を第2トランジスタM2のゲート電極に伝達する。
【0156】
図15は、図14に示された画素の駆動方法を説明するための波形図である。図14および図15を参照して動作過程を詳しく説明すると、まず、第1走査線CL1nで第1制御信号(ハイ電圧)が供給されて第4トランジスタM4がターンオフされる。第4トランジスタM4がターンオフされると、第1ノードN1と電圧源Vsusが電気的に遮断される。
【0157】
第4トランジスタM4がターンオフされた後、第2走査線CL2nに第2制御信号(ロー電圧)が供給されると同時に発光制御線Enに発光制御信号(ハイ電圧)が供給される。発光制御信号が供給されると、第5トランジスタM5がターンオフされる。第2制御信号が供給されると、第3トランジスタM3がターンオンされて第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。ここで、第3トランジスタM3がターンオフされるので、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledは有機発光ダイオードOLEDの閾値電圧に設定される。
【0158】
次に、走査線Snに走査信号が供給されると、第1トランジスタM1がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応する電圧が充電された後、走査信号の供給が中断すると、第1トランジスタM1がターンオフされる。
【0159】
第1トランジスタM1がターンオフされた後、第2制御信号および発光制御信号の供給が中断される。第2制御信号の供給が中断されると、第3トランジスタがターンオフされる。発光制御信号の供給が中断されると、第5トランジスタM5がターンオンされる。
【0160】
次に、第1制御信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされる。第4トランジスタM4がターンオンされると、第1ノードN1の電圧値が電圧源Vsusの電圧に上昇する。このとき、第2トランジスタM2のゲート電極の電圧は、第1ノードN1の電圧上昇に対応して上昇する。ここで、第2トランジスタM2のゲート電極の電圧上昇幅は、数式1によって決定される。
【0161】
一方、有機発光ダイオードOLEDは、時間が経つにつれて劣化する。ここで、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledは上昇する。言い換えれば、有機発光ダイオードOLEDの閾値電圧は劣化するほど上昇する。したがって、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが上昇すれば第1ノードN1の電圧上昇幅が低くなる。言い換えれば、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど第1ノードN1に供給される有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが上昇して、これによって第1ノードN1の電圧上昇幅は、有機発光ダイオードが劣化していない場合より低くなる。
【0162】
第1ノードN1の電圧上昇幅が低くなると、数式1に示すように第2トランジスタM2ゲート電極の電圧上昇幅は低くなる。上記の場合、たとえ同一のデータ信号が印加されたとしても第2トランジスタM2に供給される電流量は、有機発光ダイオードが劣化していない場合より増加する。すなわち、本発明に係る補償部242の第1の例では、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど第2トランジスタM2に供給される電流量が増加し、これによって有機発光ダイオードOLEDの劣化による輝度低下を補償することができる。
【0163】
上記のような、図14に示された画素240と、図4に示された画素140とを比較すると、図14に示された画素240では第5トランジスタM5が追加されている。上記のような第5トランジスタM5は、有機発光ダイオードOLEDに不要な電流が流れることを防止することができる。
【0164】
なお、本発明の実施形態に係る補償部242の第1の例は、図13に限られず、例えば、図6〜図11に示された構成と同じく設定されてもよい。
【0165】
[補償部242の第2の例]
図16は、図13に示された補償部242の第2の例を示す回路図である。以下、図16について説明するが、図14と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0166】
図16を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部242の第2の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0167】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、発光制御線Enから供給される発光制御信号によって制御される。ここで、第3トランジスタM3はNMOSトランジスタに設定される。すなわち、第3トランジスタM3は、画素140に含まれるトランジスタM1、M2、M4、M5と異なる導電型に設定される。したがって、第3トランジスタM3は、発光制御線Enから発光制御信号が供給されるときターンオンされて、発光制御信号が供給されない場合にターンオフされる。
【0168】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、発光制御線Enから供給される発光制御信号によって制御される。ここで、第4トランジスタM4は発光制御信号が供給される時ターンオフされて、発光制御信号が供給されない場合にターンオンされる。
【0169】
上記のような本発明の実施形態に係る補償部242の第2の例は、図14に示す補償部242の第1の例と比較すると、第3トランジスタM3がNMOSで形成されて、これによって第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nをとり除くことができる。
【0170】
本発明の実施形態に係る補償部242の第2の例における動作過程を図15、図16を参照して説明すると、まず、走査線Snに走査信号が供給される前に発光制御線Enに発光制御信号が供給される。発光制御信号が供給されると、第5トランジスタM5および第4トランジスタM4がターンオフされて、第3トランジスタM3がターンオンされる。第3トランジスタM3がターンオンされると、第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。
【0171】
次に、走査線Snに走査信号が供給されて第1トランジスタM1がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電される。データ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電された後、走査信号の供給が中断すると第1トランジスタM1がターンオフされる。
【0172】
第1トランジスタM1がターンオフされた後、発光制御信号の供給が中断される。発光制御信号の供給が中断されると、第5トランジスタM5および第4トランジスタM4がターンオンされて、第3トランジスタM3がターンオフされる。
【0173】
第4トランジスタM4がターンオンされると、第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇して、これによって第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇する。上記の場合、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部242の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0174】
[補償部242の第3の例]
図17は、図13に示された補償部242の第3の例を示す回路図である。以下、図17について説明するが、図14と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0175】
図17を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部242の第3の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0176】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。
【0177】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、発光制御線Enから供給される発光制御信号によって制御される。
【0178】
上記のような本発明の実施形態に係る補償部242の第3の例は、図14に示す補償部242の第1の例と比較すると、第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nをとり除くことができる。言い換えれば、本発明の実施形態に係る補償部242の第3の例は、走査線Snおよび発光制御線Enと接続されて有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償する。
【0179】
本発明の実施形態に係る補償部242の第3の例における動作過程を図15に示された走査信号および発光制御信号、図17を参照して説明すると、まず、発光制御線Enから発光制御信号が供給される。発光制御信号が供給されると、第5トランジスタM5および第4トランジスタM4がターンオフされる。
【0180】
次に、走査線Snに走査信号が供給されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電される。
【0181】
第3トランジスタM3がターンオンされると、第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応される電圧が充電された後、走査信号が供給が中断されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオフされる。
【0182】
第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオフされた後、発光制御線Enから印加される発光制御信号の供給が中断される。発光制御信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされて第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇する。第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇すれば、数式1に示すように第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇する。ここで、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部242の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0183】
[補償部242の第4の例]
図18は、図13に示された補償部242の第4の例を示す回路図である。以下、図18について説明するが、図14と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0184】
図18を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部242の第4の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0185】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。
【0186】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。ここで、第4トランジスタM4はNMOSで形成される。したがって、第4トランジスタM4は走査線Snから走査信号が供給されるときターンオフされて、走査信号が供給されない場合にターンオンされる。
【0187】
一方、本発明の実施形態に係る補償部242の第4の例は、第5トランジスタM5がNMOSで形成される。上記のような第5トランジスタM5は走査線Snから供給される走査信号によって制御される。ここで、第5トランジスタM5は、走査線Snから走査信号が供給されるときターンオフされて、走査信号が供給されない場合にターンオンされる。上記のような本発明の実施形態に係る補償部242の第4の例は、図14に示す補償部242の第1の例と比較すると、第1制御線CL1n、第2制御線CL2n、および発光制御線Enをとり除くことができる。
【0188】
本発明の実施形態に係る補償部242の第43の例における動作過程を図15、図18を参照して説明すると、まず、走査線Snから走査信号が供給されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオンされて、第5トランジスタM5および第4トランジスタM4がターンオフされる。
【0189】
第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電される。第3トランジスタM3がターンオンされると、第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応する電圧が充電されると同時に第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧が供給された後、走査信号の供給が中断される。
【0190】
走査信号の供給が中断されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオフされると同時に第4トランジスタM4および第5トランジスタM5がターンオンされる。第4トランジスタM4がターンオンされると、第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇する。
【0191】
第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇すれば数式1に示すように第2トランジスタM2のゲート電極電圧も上昇される。ここで、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部242の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0192】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0193】
【図1】従来の有機電界発光表示装置の画素を示す回路図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光表示装置を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る画素を示す説明図である。
【図4】図3に示された補償部の第1の例を示す回路図である。
【図5】図4に示された画素の駆動方法を説明するための波形図である。
【図6】図3に示された補償部の第2の例を示す回路図である。
【図7】図3に示された補償部の第3の例を示す回路図である。
【図8】図3に示された補償部の第4の例を示す回路図である。
【図9】図3に示された補償部の第5の例を示す回路図である。
【図10】図3に示された補償部の第6の例を示す回路図である。
【図11】図3に示された補償部の第7の例を示す回路図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光表示装置を示す説明図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る画素を示す説明図である。
【図14】図13に示された補償部の第1の例を示す回路図である。
【図15】図14に示された画素の駆動方法を説明するための波形図である。
【図16】図13に示された補償部の第2の例を示す回路図である。
【図17】図13に示された補償部の第3の例を示す回路図である。
【図18】図13に示された補償部の第4の例を示す回路図である。
【符号の説明】
【0194】
2 画素回路
4 画素
210 走査駆動部
220 データ駆動部
230 画素部
240 画素
242 補償部
250 タイミング制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画素、有機電界発光表示装置、および有機電界発光表示装置の駆動方法に関し、特に、有機発光ダイオードの劣化に関係なく所望の輝度の映像を表示することが可能な画素、有機電界発光表示装置、および有機電界発光表示装置の駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、陰極線管(Cathode Ray Tube)の短所である重さと体積を減らすことができる各種平板表示装置が開発されている。平板表示装置としては液晶表示装置(Liquid Crystal Display)、電界放出表示装置(Field Emission Display)、プラズマ表示パネル(Plasma Display Panel)、および有機電界発光表示装置(Organic Light Emitting Display)などがある。
【0003】
平板表示装置の中で有機電界発光表示装置は、電子と正孔の再結合によって光を発生する有機発光ダイオードを利用して映像を表示する。このような有機電界発光表示装置は早い応答速度を持つと共に低い消費電力で駆動されるという長所がある。
【0004】
図1は、従来の有機電界発光表示装置の画素を示す回路図である。図1を参照すると、従来の有機電界発光表示装置の画素4は、有機発光ダイオードOLEDと、データ線Dmおよび走査線Snに接続されて有機発光ダイオードOLEDを制御するための画素回路2を備える。
【0005】
有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は、画素回路2に接続されて、カソード電極は第2電源ELVSSに接続される。このような有機発光ダイオードOLEDは画素回路2から供給される電流に対応して所定輝度の光を生成する。
【0006】
画素回路2は、走査線Snに走査信号が供給されるときデータ線Dmに供給されるデータ信号に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御する。このために、画素回路2は、第1電源ELVDDと有機発光ダイオードOLEDの間に接続された第2トランジスタM2と、第2トランジスタM2、データ線Dmおよび走査線Snの間に接続された第1トランジスタM1と、第2トランジスタM2のゲート電極と第1電極の間に接続されたストレージキャパシタCstを備える。
【0007】
第1トランジスタM1のゲート電極は、走査線Snに接続されて、第1電極はデータ線Dmに接続される。そして、第1トランジスタM1の第2電極はストレージキャパシタCstの一側端子に接続される。ここで、第1電極はソース電極およびドレイン電極の中でいずれか一つに設定されて、第2電極は第1電極とは別の電極に設定される。例えば、第1電極がソース電極に設定された場合には、第2電極はドレイン電極に設定される。
【0008】
走査線Snおよびデータ線Dmに接続された第1トランジスタM1は、走査線Snから走査信号が供給される時ターンオンされてデータ線Dmから供給されるデータ信号をストレージキャパシタCstに供給する。このとき、ストレージキャパシタCstはデータ信号に対応する電圧を充電する。
【0009】
第2トランジスタM2のゲート電極は、ストレージキャパシタCstの一側端子に接続されて、第1電極はストレージキャパシタCstの他側端子および第1電源ELVDDに接続される。そして、第2トランジスタM2の第2電極は有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続される。このような第2トランジスタM2は、ストレージキャパシタCstに保存された電圧値に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。このとき、有機発光ダイオードOLEDは第2トランジスタM2から供給される電流量に対応される光を生成する。
【0010】
しかし、このような従来の有機電界発光表示装置は、有機発光ダイオードOLEDの劣化による效率変化によって所望の輝度の映像を表示することができないという問題点がある。言い換えれば、時間が経つことによって赤色画素、緑色画素および青色画素それぞれに含まれる有機発光ダイオードが劣化され、これによって所望の輝度の映像を表示することができない。実際に、有機発光ダイオードが劣化すればするほど、低い輝度の光が生成される。
【0011】
【特許文献1】大韓民国公開特許第2006−0020502号明細書
【特許文献2】大韓民国公開特許第2006−0071679号明細書
【特許文献3】大韓民国公開特許第2006−0054603号明細書
【特許文献4】大韓民国公開特許第2006−0029088号明細書
【特許文献5】大韓民国公開特許第2006−0121379号明細書
【特許文献6】大韓民国公開特許第2006−0046352号明細書
【特許文献7】大韓民国公開特許第2005−0045814号明細書
【特許文献8】大韓民国公開特許第2006−0048834号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、有機発光ダイオードの劣化を補償することが可能な、新規かつ改良された画素、有機電界発光表示装置、および有機電界発光表示装置の駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点によれば、第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、上記走査線に印加される走査信号によって上記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、上記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するストレージキャパシタと、上記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を上記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、上記有機発光ダイオードの劣化の度合いに対応して、上記第2トランジスタが上記有機発光ダイオードに伝達する電流量を調整する補償部とを備える画素が提供される。
【0014】
また、上記補償部は、上記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと、電圧源と上記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタの共通ノードと、上記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタとを備えるとしてもよい。
【0015】
また、上記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、上記第1制御信号が供給されるときにターンオフし、上記第1制御信号が供給されないときにターンオンして上記電圧源の電圧を伝達し、上記第3トランジスタは、第2制御信号が供給される第2制御線と接続され、上記第2制御信号が供給されるときにターンオンして上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧を伝達し、上記第2制御信号が供給されないときにターンオフするとしてもよい。
【0016】
また、上記第1制御信号および第2制御信号は、上記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給され、互いに反対極性の電圧に設定されるとしてもよい。
【0017】
また、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0018】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0019】
また、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、上記第3トランジスタのゲート電極と上記第4トランジスタのゲート電極とは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続されるとしてもよい。
【0020】
また、上記第1制御信号は、上記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0021】
また、上記第3トランジスタは、NMOSで形成されて、上記第1トランジスタ、第2トランジスタおよび第4トランジスタはPMOSで形成されるとしてもよい。
【0022】
また、上記第3トランジスタは、上記第1制御線から上記第1制御信号が供給されるときターンオンし、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0023】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0024】
また、上記第3トランジスタは、上記走査線と接続されて上記走査信号が供給されるときターンオンし、上記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、上記第1制御信号が供給される時ターンオフし、上記第1制御信号が供給されないときにターンオンするとしてもよい。
【0025】
また、上記第1制御信号は、上記走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0026】
また、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0027】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0028】
また、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、上記第3トランジスタのゲート電極と上記第4トランジスタのゲート電極とは、上記走査線と接続されるとしてもよい。
【0029】
また、上記第3トランジスタは、上記走査線から走査信号が供給されるときターンオンし、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0030】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0031】
また、上記電圧源の電圧は、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より大きく設定されるとしてもよい。
【0032】
また、上記電圧源の電圧は、上記第1電源の電圧以下に設定されるとしてもよい。
【0033】
また、上記電圧源は、上記第1電源であるとしてもよい。
【0034】
また、上記電圧源の電圧は、上記走査線から供給される走査信号、または、上記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加されるターンオフ電圧であるとしてもよい。
【0035】
また、上記有機発光ダイオードは、赤色有機発光ダイオード、または、緑色有機発光ダイオード、または、青色有機発光ダイオードのいずれかであり、上記フィードバックキャパシタの容量は、有機発光ダイオードの種類に応じて異なるように設定されるとしてもよい。
【0036】
また、上記第2トランジスタと上記有機発光ダイオードとの間に接続され、少なくとも上記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えるとしてもよい。
【0037】
また、上記第5トランジスタは、発光制御信号が供給される発光制御線と接続され、上記発光制御信号が供給されるときターンオフし、上記発光制御信号が供給されないときターンオンするとしてもよい。
【0038】
また、上記発光制御信号は、上記走査信号より広い幅で上記走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0039】
また、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0040】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0041】
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の観点によれば、第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、上記走査線に印加される走査信号によって上記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、上記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと、上記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を上記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、上記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと、電圧源と上記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタの共通ノードと、上記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタとを備える画素が提供される。
【0042】
また、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0043】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0044】
また、上記第2トランジスタと有機発光ダイオードとの間に接続されて、少なくとも上記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えるとしてもよい。
【0045】
また、上記電圧源の電圧は、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より大きく設定されるとしてもよい。
【0046】
また、上記電圧源は、上記第1電源であるとしてもよい。
【0047】
また、上記電圧源の電圧は、上記走査線から供給される走査信号、または、上記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加される走査信号が供給されないときの電圧であるとしてもよい。
【0048】
また、上記目的を達成するために、本発明の第3の観点によれば、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、少なくとも1以上の画素を有する画素部と、上記走査線に走査信号を順次に供給する走査駆動部と、上記データ線にデータ信号を供給するデータ駆動部とを備え、上記画素部が有する画素それぞれは、第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、上記走査線および上記データ線と接続され、上記走査線に印加される走査信号によって上記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、上記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと、上記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を上記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、上記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと、電圧源と上記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタの共通ノードと、上記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタとを備える有機電界発光表示装置が提供される。
【0049】
また、上記共通ノードには、上記第3トランジスタがターンオンされるとき、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、上記第4トランジスタがターンオンされるとき、上記電圧源の電圧が伝達されて、上記共通ノードの電圧は上記電圧源の電圧に上昇するとしてもよい。
【0050】
また、上記フィードバックキャパシタは、上記共通ノードの電圧変化量に対応して上記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御するとしてもよい。
【0051】
また、上記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、上記第1制御信号が供給されるときにターンオフし、上記第1制御信号が供給されないときにターンオンして上記電圧源の電圧を伝達し、上記第3トランジスタは、第2制御信号が供給される第2制御線と接続され、上記第2制御信号が供給されるときにターンオンして上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧を伝達し、上記第2制御信号が供給されないときにターンオフするとしてもよい。
【0052】
また、上記第1制御信号および第2制御信号は、上記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給され、互いに反対極性の電圧に設定されるとしてもよい。
【0053】
また、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、上記第3トランジスタのゲート電極と上記第4トランジスタのゲート電極とは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続されるとしてもよい。
【0054】
また、上記第1制御信号は、上記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0055】
また、上記第3トランジスタは、上記走査線と接続されて上記走査信号が供給されるときターンオンし、上記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、上記第1制御信号が供給される時ターンオフし、上記第1制御信号が供給されないときにターンオンするとしてもよい。
【0056】
また、上記第1制御信号は、上記走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0057】
また、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、上記第3トランジスタのゲート電極と上記第4トランジスタのゲート電極とは、上記走査線と接続されるとしてもよい。
【0058】
また、上記電圧源は、上記第1電源であるとしてもよい。
【0059】
また、上記電圧源の電圧は、上記走査線から供給される走査信号、または、上記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加されるターンオフ電圧であるとしてもよい。
【0060】
また、上記画素部が有する画素は、赤色有機発光ダイオードを含む赤色画素、緑色有機発光ダイオードを含む緑色画素、および青色有機発光ダイオードを含む青色画素のいずれかであり、上記画素それぞれが備える上記フィードバックキャパシタの容量は、上記赤色画素、緑色画素および青色画素ごとに互いに異なるように設定されるとしてもよい。
【0061】
また、上記第2トランジスタと上記有機発光ダイオードとの間に接続され、少なくとも上記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えるとしてもよい。
【0062】
また、上記第5トランジスタは、発光制御信号が供給される発光制御線と接続され、上記発光制御信号が供給されるときターンオフし、上記発光制御信号が供給されないときターンオンするとしてもよい。
【0063】
また、上記発光制御信号は、上記走査信号より広い幅で上記走査信号と重畳されるように供給されるとしてもよい。
【0064】
また、上記目的を達成するために、本発明の第4の観点によれば、第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、上記走査線に印加される走査信号によって上記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、上記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと、上記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を上記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、上記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと、電圧源と上記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタの共通ノードと、上記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタとを備える少なくとも1以上の画素を有する有機電界発光表示装置の駆動方法であって、上記走査信号が供給されるとき上記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電するステップと、上記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電する期間において、上記フィードバックキャパシタの上記共通ノード側の端子の電圧を、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧に維持するステップと、上記走査信号の供給が中断されると、上記フィードバックキャパシタの上記共通ノード側の端子の電圧を、上記電圧源の電圧に上昇させるステップとを有する有機電界発光表示装置の駆動方法が提供される。
【0065】
また、上記第2トランジスタは、ゲート電極に印加される電圧に対応して上記第1電源から印加される電流の量を制御するとしてもよい。
【0066】
また、上記電圧源の電圧は、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より高い電圧値に設定されるとしてもよい。
【0067】
また、上記電圧源の電圧は、上記第1電源以下の電圧値に設定されるとしてもよい。
【0068】
また、上記目的を達成するために、本発明の第5の観点によれば、第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと、走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、上記走査線に印加される走査信号によって上記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと、上記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと、上記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を上記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと、上記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと、電圧源と上記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと、上記第3トランジスタおよび上記第4トランジスタの共通ノードと、上記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタとを備える少なくとも1以上の画素を有する有機電界発光表示装置の駆動方法であって、上記走査信号が供給されるとき上記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電するステップと、上記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電する期間において、上記フィードバックキャパシタの上記共通ノード側の端子の電圧を、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧に維持するステップと、少なくとも上記走査信号が供給される期間、上記第2トランジスタと上記有機発光ダイオードを電気的に遮断するステップと、上記走査信号の供給が中断されると、上記フィードバックキャパシタの上記共通ノード側の端子の電圧を、上記電圧源の電圧に上昇させるステップとを有する有機電界発光表示装置の駆動方法が提供される。
【0069】
また、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧は、上記有機発光ダイオードの閾値電圧であるとしてもよい。
【0070】
また、上記第2トランジスタは、ゲート電極に印加される電圧に対応して上記第1電源から印加される電流の量を制御するとしてもよい。
【0071】
また、上記電圧源の電圧は、上記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より高い電圧値に設定されるとしてもよい。
【0072】
また、上記電圧源の電圧は、上記第1電源以下の電圧値に設定されるとしてもよい。
【発明の効果】
【0073】
本発明によれば、有機発光ダイオードの劣化を補償することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0074】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0075】
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光表示装置を示す説明図である。図2を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光表示装置は、走査線S1〜Sn(ここで、nは、2以上の整数を指す。以下同様。)、第1制御線CL11〜CL1n、第2制御線CL21〜C2nおよびデータ線D1〜Dm(ここで、mは、2以上の整数を指す。以下同様。)と接続される画素140を含む画素部130と、走査線S1〜Sn、第1制御線CL11〜CL1nおよび第2制御線CL21〜C2nを駆動するための走査駆動部110と、データ線D1〜Dmを駆動するためのデータ駆動部120と、走査駆動部110およびデータ駆動部120を制御するためのタイミング制御部150を備える。
【0076】
走査駆動部110は、タイミング制御部150から走査駆動制御信号SCSの供給を受ける。走査駆動制御信号SCSの供給を受けた走査駆動部110は走査信号を生成し、生成された走査信号を走査線S1〜Snに順次に供給する。また、走査駆動部110は走査駆動制御信号SCSに応答して第1制御信号および第2制御信号を生成し、生成された第1制御信号を第1制御線CL11〜CL1nに順次に供給すると共に第2制御信号を第2制御線CL21〜CL2nに順次に供給する。
【0077】
ここで、第1制御信号および第2制御信号は、走査信号の幅より広い幅に設定される。実際に、i(iは自然数)番目第1制御線CL1i、および第2制御線CL2iに供給される第1制御信号および第2制御信号は、i番目走査線Siに供給される走査信号と重畳されるようにその幅が設定される。そして、第1制御信号および第2制御信号は、同一幅に設定されて、極性が互いに反対に設定される。
【0078】
データ駆動部120は、タイミング制御部150からデータ駆動制御信号DCSの供給を受ける。データ駆動制御信号DCSの供給を受けたデータ駆動部120は、データ信号を生成し、生成したデータ信号が走査信号と同期されるようにデータ線D1〜Dmに供給する。
【0079】
タイミング制御部150は、外部から供給される同期信号に対応してデータ駆動制御信号DCS、および走査駆動制御信号SCSを生成する。タイミング制御部150で生成されたデータ駆動制御信号DCSはデータ駆動部120に供給され、また、走査駆動制御信号SCSは走査駆動部110に供給される。そして、タイミング制御部150は外部から供給されるデータをデータ駆動部120に供給する。
【0080】
画素部130は、外部から第1電源ELVDDおよび第2電源ELVSSの供給を受けてそれぞれの画素140に供給する。画素140それぞれは有機発光ダイオードを備え、第1電源ELVDDおよび第2電源ELVSSの供給を受けた画素140それぞれは、データ信号に対応する光を生成する。画素140それぞれには補償部(図示せず)が設置されて有機発光ダイオードの劣化を補償する。
【0081】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る画素を示す説明図である。図3では説明の便宜上、第n走査線Snおよび第mデータ線Dmと接続された画素を図示する。図3を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る画素140は有機発光ダイオードOLEDと、走査線Snおよびデータ線Dmと接続される第1トランジスタM1と、ストレージキャパシタCstに充電された電圧に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための第2トランジスタM2と、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償するための補償部142を備える。
【0082】
有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は第2トランジスタM2に接続されて、カソード電極は第2電源ELVSSに接続される。このような有機発光ダイオードOLEDは第2トランジスタM2から供給される電流に対応して所定輝度の光を生成する。
【0083】
第1トランジスタM1のゲート電極は走査線Snに接続されて、第1電極はデータ線Dmに接続される。そして、第1トランジスタM1の第2電極は第2トランジスタM2(駆動トランジスタ)のゲート電極に接続される。このような第1トランジスタM1は、走査線Snに走査信号が供給されるときデータ線Dmに供給されるデータ信号を第2トランジスタM2のゲート電極に供給する。
【0084】
第2トランジスタM2のゲート電極は、第1トランジスタM1の第2電極に接続されて、第1電極は第1電源ELVDDに接続される。そして、第2トランジスタM2の第2電極は有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続される。このような第2トランジスタM2はゲート電極に印加される電圧に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。このために、第1電源ELVDDの電圧値は、第2電源ELVSSの電圧値より高く設定される。
【0085】
ストレージキャパシタCstの一側端子は、第2トランジスタM2のゲート電極に接続されて、他側端子は第1電源ELVDDに接続される。このようなストレージキャパシタCstは第1トランジスタM1がターンオンされたときデータ信号に対応する電圧を充電する。
【0086】
補償部142は、有機発光ダイオードOLEDの劣化に対応して第2トランジスタM2のゲート電極の電圧を制御する。言い換えれば、補償部142は有機発光ダイオードOLEDを劣化が補償されるように第2トランジスタM2のゲート電極の電圧を調節する。このために、補償部142は電圧源Vsus、第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nと接続される。電圧源Vsusの電圧値は有機発光ダイオードOLEDの劣化が補償されるように多様に設定されうる。例えば、電圧源Vsusの電圧値は有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledより高く設定される。
【0087】
ここで、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledは有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に示される電圧であり、有機発光ダイオードOLEDの劣化に対応して電圧値が変化する。そして、電圧源Vsusの電圧値は画素140に十分な輝度の光が生成されるように第1電源ELVDD以下に設定される。
【0088】
[補償部142の第1の例]
図4は、図3に示された補償部142の第1の例を示す回路図である。図4を参照すると、補償部142は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第3トランジスタM3および第4トランジスタM4の共通ノードである第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0089】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、第2制御線CL2nから供給される第2制御信号によって制御される。
【0090】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、第1制御線CL1nから供給される第1制御信号によって制御される。
【0091】
フィードバックキャパシタCfbは、第1ノードN1の電圧変化量を第2トランジスタM2のゲート電極に伝達する。
【0092】
図5は、図4に示された画素の駆動方法を説明するための波形図である。図4および図5を参照して動作過程を詳しく説明すると、まず、走査線Snに走査信号が供給される(走査信号がロー電圧となる。)前に第1制御線CL1nで第1制御信号(ハイ電圧)が供給されて、第2制御線CL2nに第2制御信号(ロー電圧)が供給される。
【0093】
第1制御信号が供給されると第4トランジスタM4がターンオフされ、また、第2制御信号が供給されると第3トランジスタM3がターンオンされる。この場合、第1ノードN1には有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。
【0094】
次に、走査線Snに走査信号が供給されると、第1トランジスタM1がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされるとデータ線Dmに供給されるデータ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応する電圧が充電された後、走査信号の供給が中断されて(走査信号がハイ電圧となって)第1トランジスタM1がターンオフされる。
【0095】
第1トランジスタM1がターンオフされた後、第1制御信号および第2制御信号の供給が中断される。第1制御信号および第2制御信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされて、第3トランジスタM3がターンオフされる。第4トランジスタM4がターンオンされると第1ノードN1の電圧値が電圧源Vsusの電圧に上昇する。この場合、第1ノードN1の電圧上昇に対応して第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇する。実際に、第2トランジスタM2のゲート電極の電圧上昇幅は数式1によって決定される。
【0096】
ΔVM2_gate=ΔVN1×(Cfb/(Cst+Cfb)) ・・・(数式1)
【0097】
数式1において、ΔVM2_gateは第2トランジスタM2ゲート電極の電圧変化量を意味し、 ΔVN1は第1ノードN1の電圧変化量を意味する。
【0098】
数式1を参照すると、第2ノードN2の電圧変化量は第1ノードN1の電圧変化量に対応して変化される。すなわち、第1制御信号および第2制御信号の供給が中断されて第1ノードN1の電圧が上昇するとき、第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇される。そして、第2トランジスタM2は、ゲート電極に印加された電圧に対応する電流を第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに供給する。したがって、有機発光ダイオードOLEDでは電流に対応する所定の光が生成される。
【0099】
一方、有機発光ダイオードOLEDは時間が経つにつれて劣化する。ここで、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledは上昇する。有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが上昇すると第1ノードN1の電圧上昇幅が低くなる。言い換えれば、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど第1ノードN1に供給される有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが上昇し、これによって第1ノードN1の電圧上昇幅は、有機発光ダイオードが劣化していない場合より低く設定される。
【0100】
第1ノードN1の電圧上昇幅が低く設定されると、数式1に示すように第2トランジスタM2ゲート電極の電圧上昇幅が低くなる。すると、同一のデータ信号に対応して第2トランジスタM2から供給される電流量が増加する。すなわち、本発明に係る補償部142の第1の例では、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど第2トランジスタM2に供給される電流量が増加し、これによって有機発光ダイオードOLEDの劣化による輝度低下を補償することができる。
【0101】
また、本発明の実施形態に係る有機電界発光表示装置は、RGB(Red Black Blue)を表現するために、赤色有機発光ダイオードOLED(R)を備える画素(赤色画素)、緑色有機発光ダイオードOLED(G)を備える画素(緑色画素)、青色有機発光ダイオードOLED(B)を備える画素(青色画素)を備えることができる。ここで、赤色画素に含まれる赤色有機発光ダイオードOLED(R)、緑色画素に含まれる緑色有機発光ダイオードOLED(G)、および青色画素に含まれる青色有機発光ダイオードOLED(B)は互いに異なる材料で形成され、これによって互いに異なる寿命特性を持つ。実際に、赤色有機発光ダイオードOLED(R)、緑色有機発光ダイオードOLED(G)、および青色有機発光ダイオードOLED(B)は数式2のような寿命特性を持つ。
【0102】
OLED(B)<OLED(R)<OLED(G) ・・・(数式2)
【0103】
数式2を参照すると、緑色有機発光ダイオードOLED(G)の寿命特性が最もよく、青色有機発光ダイオードOLED(B)の寿命特性が最も悪いことが分かる。本発明の実施形態に係る有機電界発光表示装置では、数式2に示すような寿命特性の差異を補償するために赤色画素、緑色画素、および青色画素のそれぞれの補償部142において、フィードバックキャパシタCfbの容量を互いに異なるように設定することができる。
【0104】
本発明の実施形態に係る補償部142では、例えば、寿命特性の低い有機発光ダイオードを備える画素ほどフィードバックキャパシタCfbの容量を大きく設定することができる。上記の場合、青色画素に含まれるフィードバックキャパシタCfbの容量が最も大きく設定され、緑色画素に含まれるフィードバックキャパシタCfbの容量が最も低く設定される。なお、赤色画素、緑色画素、および青色画素それぞれに含まれるフィードバックキャパシタCfbの容量が上記に限定されるのではないことは、言うまでもない。例えば、フィードバックキャパシタCfbの容量は、赤色画素、緑色画素、および青色画素にそれぞれ使われる有機発光ダイオードOLEDの材料特性に対応して劣化が最もよく補償されうるように実験的に決定するこができる。
【0105】
[補償部142の第2の例]
図6は、図3に示された補償部142の第2の例を示す回路図である。以下、図6について説明するが、図4と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0106】
図6を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部142の第2の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0107】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、第1制御線CL1nから供給される第1制御信号によって制御される。ここで、第3トランジスタM3はNMOSトランジスタに設定される。すなわち、第3トランジスタM3は画素140に含まれるトランジスタM1、M2、M4と違う導電型に設定される(すなわち、トランジスタM1、M2、M4は、PMOSトランジスタである。)。したがって、第3トランジスタM3は、第1制御線CL1nから第1制御信号が供給されるときにターンオンされ、第1制御信号が供給されないとき(ロー電圧のとき)ターンオフされる。
【0108】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、第1制御線CL1nから供給される第1制御信号によって制御される。ここで、第4トランジスタM4は第1制御信号が供給されるときターンオフされ、第1制御信号が供給されないときターンオンされる。
【0109】
上記のような本発明の実施形態に係る補償部142の第2の例は、図4に示す補償部142の第1の例と比較すると、第3トランジスタM3がNMOSで形成され、これによって第2制御線CL2nをとり除くことができる。言い換えれば、本発明の実施形態に係る補償部142の第2の例は、第1制御線CL1nに供給される第1制御信号によって駆動される。
【0110】
本発明の実施形態に係る補償部142の第2の例における動作過程を図5、図6を参照して説明すると、まず、走査線Snに走査信号が供給される前に第1制御線CL1nに第1制御信号が供給される。第1制御信号が供給されると、第4トランジスタM4がターンオフされて、第3トランジスタM3がターンオンされる。第3トランジスタM3がターンオンされると第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。
【0111】
次に、走査線Snに走査信号が供給されて第1トランジスタM1がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応される電圧がストレージキャパシタCstに充電される。データ信号に対応される電圧がストレージキャパシタCstに充電された後、走査信号の供給が中断されると第1トランジスタM1がターンオフされる。
【0112】
第1トランジスタM1がターンオフされた後、第1制御線CL1nで第1制御信号の供給が中断される。第1制御信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされ、第3トランジスタM3がターンオフされる。第4トランジスタM4がターンオンされると、第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇し、これによって第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇される。この場合、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0113】
[補償部142の第3の例]
図7は、図3に示された補償部142の第3の例を示す回路図である。以下、図7について説明するが、図4と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0114】
図7を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部142の第3の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置される第3トランジスタM3、および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置されるフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0115】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。
【0116】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、第1制御線CL1nから供給される第1制御信号によって制御される。
【0117】
上記のような、本発明の実施形態に係る補償部142の第3の例は、図4に示す補償部142の第1の例と比較すると、第2制御線CL2nをとり除くことができる。言い換えれば、第3トランジスタM3が走査線Snと接続され、これによって第2制御線CL2nをとり除くことができる。
【0118】
本発明の実施形態に係る補償部142の第3の例における動作過程を図5、図7を参照して説明すると、まず、走査線Snに走査信号が供給される前に第1制御線CL1nに第1制御信号(ハイ信号)が供給される。第1制御信号が供給されると、第4トランジスタM4がターンオフされる。
【0119】
次に、走査線Snに走査信号が供給されて第1トランジスタM1、および第3トランジスタM3がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応される電圧がストレージキャパシタCstに充電される。また、第3トランジスタM3がターンオンされると、第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応される電圧が充電されると同時に第1ノードN1で有機発光ダイオードOLEDの電圧が供給され、その後走査信号の供給が中断されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3はターンオフされる。
【0120】
第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオフされた後、第1制御線CL1nから印加される第1制御信号の供給が中断される。第1制御信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされて第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇する。第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇すると、数式1に示すように、第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇される。ここで、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0121】
[補償部142の第4の例]
図8は、図3に示された補償部142の第4の例を示す回路図である。以下、図8について説明するが、図4と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0122】
図8を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部142の第4の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0123】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。ここで、第3トランジスタM4は、PMOSで形成される。したがって、第3トランジスタM3は、走査線Snに走査信号が供給されるとき(走査信号がローのとき)ターンオンされ、走査信号が供給されないとき(走査信号がハイのとき)ターンオフされる。
【0124】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。ここで、第4トランジスタM4は、NMOSで形成される。したがって、第4トランジスタM4は、走査線Snに走査信号が供給されるとき(走査信号がローのとき)ターンオフされ、走査信号が供給されないとき(走査信号がハイのとき)ターンオンされる。
【0125】
上記のような本発明の実施形態に係る補償部142の第4の例は、図4に示す補償部142の第1の例と比較すると、第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nをとり除くことができる。言い換えれば、第3トランジスタM3および第4トランジスタM4が走査線Snと接続されて、これによって第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nをとり除くことができる。
【0126】
本発明の実施形態に係る補償部142の第4の例における動作過程を図5、図8を参照して説明すると、まず、走査線Snに走査信号が供給されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオンされる。そして、走査線Snに供給される走査信号によって第4トランジスタM4がターンオフされる。
【0127】
第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応される電圧がストレージキャパシタCstに充電される。また、第3トランジスタM3がターンオンされると、第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応する電圧が充電されると同時に第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧が供給され、その後走査信号の供給が中断されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオフされる。
【0128】
走査線Snに走査信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされる。第4トランジスタM4がターンオンされると、第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇する。
【0129】
第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇すれば、数式1に示すように、第2トランジスタM2のゲート電極電圧も上昇される。ここで、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0130】
以上に説明した本発明の実施形態に係る補償部142の第1〜4の例では、第4トランジスタM4が電圧源Vsusに接続される構成について示したが、本発明の実施形態が上記に限定されるのではない。例えば、本発明の実施形態に係る補償部142の第4トランジスタM4は、多様な電圧源に接続されてもよい。
【0131】
[補償部142の第5の例]
図9は、図3に示された補償部142の第5の例を示す回路図である。以下、図9について説明するが、図4と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0132】
図9を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部142の第5の例において、第4トランジスタM4は、第1電源ELVDDに接続される。第4トランジスタM4が第1電源ELVDDに接続されると、第1ノードN1の電圧は有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledから第1電源ELVDDの電圧に上昇させることができる。このとき、第2トランジスタM2のゲート電極電圧は数式1に示すように上昇される。したがって、第4トランジスタM4が第1電源ELVDDに接続される場合であっても、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができるので、本発明の目的を達成し、安定的に效果を奏することができる。
【0133】
なお、図9では、図4に示された第1の例に係る補償部142の構造を利用して説明したが、本発明の実施形態は上記に限定されるのではない。例えば、本発明の実施形態に係る補償部142は、図5〜図8の画素においても第4トランジスタM4を第1電源ELVDDに接続させることができる。
【0134】
[補償部142の第6、7の例]
図10は、図3に示された補償部142の第6の例を示す回路図である。また、図11は、図3に示された補償部142の第7の例を示す回路図である。以下、図10、図11について説明するが、図4と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0135】
図10を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部142の第6の例において、第4トランジスタM4は走査線Snに接続される。ここで、図5に示すように第4トランジスタM4がターンオンされるとき、走査線Snにターンオフにあたる電圧が供給される。したがって、第1ノードN1の電圧は、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledから走査線Snに供給されるターンオフ電圧まで上昇する。したがって、第4トランジスタM4が走査線Snに接続される場合であっても、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化を安定的に補償することができる。また、本発明の実施形態に係る補償部142は、第4トランジスタM4を図11に示すように走査線Sn-1(以前走査線)と接続させることも可能である(第7の例)。図11に示す場合であっても、上述した補償部142の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化を安定的に補償することができる。
【0136】
なお、図10および図11では、図4に示された第1の例に係る補償部142の構造を利用して説明したが、本発明の実施形態は上記に限定されるのではない。例えば、本発明の実施形態に係る補償部142は、図5〜図8の画素においても第4トランジスタM4を走査線Snに接続させることができる。
【0137】
(第2の実施形態)
図12は、本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光表示装置を示す説明図である。
図12を参照すると、本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光表示装置は、走査線S1〜Sn、第1制御線CL11〜CL1n、第2制御線CL21〜C2n、発光制御線E1〜Enおよびデータ線D1〜Dmと接続される画素240を含む画素部230と、走査線S1〜Sn、第1制御線CL11〜CL1n、第2制御線CL21〜C2nおよび発光制御線E1〜Enを駆動するための走査駆動部210と、データ線D1〜Dmを駆動するためのデータ駆動部220と、走査駆動部210およびデータ駆動部220を制御するためのタイミング制御部250を備える。
【0138】
走査駆動部210は、タイミング制御部250から走査駆動制御信号SCSの供給を受ける。走査駆動制御信号SCSの供給を受けた走査駆動部210は走査信号を生成して、生成した走査信号を走査線S1〜Snへ順次に供給する。また、走査駆動部210は、走査駆動制御信号SCSに応答して第1制御信号および第2制御信号を生成して、生成した第1制御信号を順次に第1制御線CL11〜CL1nに供給すると共に、第2制御信号を順次に第2制御線CL21〜CL2nに供給する。そして、走査駆動部210は発光制御信号を生成し、生成した発光制御信号を発光制御線E1〜Enへ順次に供給する。
【0139】
ここで、発光制御信号は走査信号の幅より広い幅に設定される。実際に、i(iは自然数)番目発光制御線Eiに供給される発光制御信号は、i番目走査線Siに供給される走査信号と重畳されるように供給される。そして、i番目第1制御線CL1iに供給される第1制御信号は発光制御信号の幅より広い幅に設定され、i番目発光制御線Eiに供給される発光制御信号と重畳されるように供給される。また、i番目第2制御線CL2iに供給される第2制御信号は、発光制御信号の幅と同一の幅で第1制御信号と同時に供給され、互いに反対極性に設定される。
【0140】
データ駆動部220は、タイミング制御部250からデータ駆動制御信号DCSの供給を受ける。データ駆動制御信号DCSの供給を受けたデータ駆動部220は、データ信号を生成して、生成されたデータ信号を走査信号と同期するようにデータ線D1〜Dmへ供給する。
【0141】
タイミング制御部250は、外部から供給される同期信号に対応してデータ駆動制御信号DCSおよび走査駆動制御信号SCSを生成する。タイミング制御部250で生成されたデータ駆動制御信号DCSはデータ駆動部220に供給され、走査駆動制御信号SCSは走査駆動部210へ供給される。そして、タイミング制御部250は外部から供給されるデータをデータ駆動部220に供給する。
【0142】
画素部230は、外部から第1電源ELVDDおよび第2電源ELVSSの供給を受けてそれぞれの画素240へ供給する。第1電源ELVDDおよび第2電源ELVSSの供給を受けた画素240それぞれは、データ信号に対応する光を生成する。画素240それぞれには補償部(図示せず)が設置されて有機発光ダイオードの劣化を補償する。
【0143】
図13は、本発明の第2の実施形態に係る画素を示す説明図である。図13では説明の便宜上、第n走査線Snおよび第mデータ線Dmと接続された画素を示している。
【0144】
図13を参照すると、本発明の第2の実施形態に係る画素240は、有機発光ダイオードOLEDと、走査線Snおよびデータ線Dmと接続される第1トランジスタM1と、ストレージキャパシタCstに充電された電圧に対応して有機発光ダイオードOLEDに供給される電流量を制御するための第2トランジスタM2と、有機発光ダイオードOLEDと第2トランジスタM2の間に位置する第5トランジスタM5と、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償するための補償部242を備える。
【0145】
有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は、第5トランジスタM5に接続されて、カソード電極は第2電源ELVSSに接続される。上記のような有機発光ダイオードOLEDは、第2トランジスタM2から第5トランジスタM5を経由して供給される電流に対応して所定輝度の光を生成する。
【0146】
第1トランジスタM1のゲート電極は、走査線Snに接続されて、第1電極はデータ線Dmに接続される。そして、第1トランジスタM1の第2電極は、第2トランジスタM2(駆動トランジスタ)のゲート電極に接続される。上記のような第1トランジスタM1は、走査線Snに走査信号が供給されるときデータ線Dmに供給されるデータ信号を第2トランジスタM2のゲート電極に供給する。
【0147】
第2トランジスタM2のゲート電極は、第1トランジスタM1の第2電極に接続され、第1電極は第1電源ELVDDに接続される。そして、第2トランジスタM2の第2電極は第5トランジスタM5の第1電極に接続される。上記のような第2トランジスタM2は、ゲート電極に印加される電圧に対応して第1電源ELVDDから有機発光ダイオードOLEDを経由して第2電源ELVSSに流れる電流量を制御する。このために、第1電源ELVDDの電圧値は第2電源ELVSSの電圧値より高く設定される。
【0148】
第5トランジスタM5のゲート電極は、発光制御線Enに接続されて、第1電極は第2トランジスタM2の第2電極に接続される。そして、第5トランジスタM5の第2電極は有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続される。上記のような第5トランジスタM5は、発光制御信号が供給されるときターンオフされ、発光制御信号が供給されない場合にターンオンされる。
【0149】
ストレージキャパシタCstの一側端子は、第2トランジスタM2のゲート電極に接続され、他側端子は第1電源ELVDDに接続される。上記のようなストレージキャパシタCstは、第1トランジスタM1がターンオンされたときデータ信号に対応する電圧を充電する。
【0150】
補償部242は、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して第2トランジスタM2のゲート電極の電圧を制御する。言い換えれば、補償部242は、有機発光ダイオードOLEDを劣化が補償されるように第2トランジスタM2のゲート電極の電圧を調節する。このために、補償部242は、電圧源Vsus、第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nと接続される。電圧源Vsusの電圧値は、有機発光ダイオードOLEDの劣化が補償されるように多様に設定されることができる。
【0151】
例えば、電圧源Vsusの電圧値は、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledより高く設定される。ここで、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledは有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に示される電圧であり、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して電圧値が変化する。そして、電圧源Vsusの電圧値は、画素240に十分な輝度の光が生成されるように第1電源ELVDD以下に設定することができる。
【0152】
[補償部242の第1の例]
図14は、図13に示された補償部242の第1の例を示す回路図である。図14を参照すると、補償部242は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第3トランジスタM3および第4トランジスタM4の共通ノードである第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0153】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、第2制御線CL2nから供給される第2制御信号によって制御される。
【0154】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、第1制御線CL1nから供給される第1制御信号によって制御される。
【0155】
フィードバックキャパシタCfbは、第1ノードN1の電圧変化量を第2トランジスタM2のゲート電極に伝達する。
【0156】
図15は、図14に示された画素の駆動方法を説明するための波形図である。図14および図15を参照して動作過程を詳しく説明すると、まず、第1走査線CL1nで第1制御信号(ハイ電圧)が供給されて第4トランジスタM4がターンオフされる。第4トランジスタM4がターンオフされると、第1ノードN1と電圧源Vsusが電気的に遮断される。
【0157】
第4トランジスタM4がターンオフされた後、第2走査線CL2nに第2制御信号(ロー電圧)が供給されると同時に発光制御線Enに発光制御信号(ハイ電圧)が供給される。発光制御信号が供給されると、第5トランジスタM5がターンオフされる。第2制御信号が供給されると、第3トランジスタM3がターンオンされて第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。ここで、第3トランジスタM3がターンオフされるので、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledは有機発光ダイオードOLEDの閾値電圧に設定される。
【0158】
次に、走査線Snに走査信号が供給されると、第1トランジスタM1がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応する電圧が充電された後、走査信号の供給が中断すると、第1トランジスタM1がターンオフされる。
【0159】
第1トランジスタM1がターンオフされた後、第2制御信号および発光制御信号の供給が中断される。第2制御信号の供給が中断されると、第3トランジスタがターンオフされる。発光制御信号の供給が中断されると、第5トランジスタM5がターンオンされる。
【0160】
次に、第1制御信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされる。第4トランジスタM4がターンオンされると、第1ノードN1の電圧値が電圧源Vsusの電圧に上昇する。このとき、第2トランジスタM2のゲート電極の電圧は、第1ノードN1の電圧上昇に対応して上昇する。ここで、第2トランジスタM2のゲート電極の電圧上昇幅は、数式1によって決定される。
【0161】
一方、有機発光ダイオードOLEDは、時間が経つにつれて劣化する。ここで、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledは上昇する。言い換えれば、有機発光ダイオードOLEDの閾値電圧は劣化するほど上昇する。したがって、有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが上昇すれば第1ノードN1の電圧上昇幅が低くなる。言い換えれば、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど第1ノードN1に供給される有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが上昇して、これによって第1ノードN1の電圧上昇幅は、有機発光ダイオードが劣化していない場合より低くなる。
【0162】
第1ノードN1の電圧上昇幅が低くなると、数式1に示すように第2トランジスタM2ゲート電極の電圧上昇幅は低くなる。上記の場合、たとえ同一のデータ信号が印加されたとしても第2トランジスタM2に供給される電流量は、有機発光ダイオードが劣化していない場合より増加する。すなわち、本発明に係る補償部242の第1の例では、有機発光ダイオードOLEDが劣化するほど第2トランジスタM2に供給される電流量が増加し、これによって有機発光ダイオードOLEDの劣化による輝度低下を補償することができる。
【0163】
上記のような、図14に示された画素240と、図4に示された画素140とを比較すると、図14に示された画素240では第5トランジスタM5が追加されている。上記のような第5トランジスタM5は、有機発光ダイオードOLEDに不要な電流が流れることを防止することができる。
【0164】
なお、本発明の実施形態に係る補償部242の第1の例は、図13に限られず、例えば、図6〜図11に示された構成と同じく設定されてもよい。
【0165】
[補償部242の第2の例]
図16は、図13に示された補償部242の第2の例を示す回路図である。以下、図16について説明するが、図14と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0166】
図16を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部242の第2の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0167】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、発光制御線Enから供給される発光制御信号によって制御される。ここで、第3トランジスタM3はNMOSトランジスタに設定される。すなわち、第3トランジスタM3は、画素140に含まれるトランジスタM1、M2、M4、M5と異なる導電型に設定される。したがって、第3トランジスタM3は、発光制御線Enから発光制御信号が供給されるときターンオンされて、発光制御信号が供給されない場合にターンオフされる。
【0168】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、発光制御線Enから供給される発光制御信号によって制御される。ここで、第4トランジスタM4は発光制御信号が供給される時ターンオフされて、発光制御信号が供給されない場合にターンオンされる。
【0169】
上記のような本発明の実施形態に係る補償部242の第2の例は、図14に示す補償部242の第1の例と比較すると、第3トランジスタM3がNMOSで形成されて、これによって第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nをとり除くことができる。
【0170】
本発明の実施形態に係る補償部242の第2の例における動作過程を図15、図16を参照して説明すると、まず、走査線Snに走査信号が供給される前に発光制御線Enに発光制御信号が供給される。発光制御信号が供給されると、第5トランジスタM5および第4トランジスタM4がターンオフされて、第3トランジスタM3がターンオンされる。第3トランジスタM3がターンオンされると、第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。
【0171】
次に、走査線Snに走査信号が供給されて第1トランジスタM1がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電される。データ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電された後、走査信号の供給が中断すると第1トランジスタM1がターンオフされる。
【0172】
第1トランジスタM1がターンオフされた後、発光制御信号の供給が中断される。発光制御信号の供給が中断されると、第5トランジスタM5および第4トランジスタM4がターンオンされて、第3トランジスタM3がターンオフされる。
【0173】
第4トランジスタM4がターンオンされると、第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇して、これによって第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇する。上記の場合、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部242の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0174】
[補償部242の第3の例]
図17は、図13に示された補償部242の第3の例を示す回路図である。以下、図17について説明するが、図14と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0175】
図17を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部242の第3の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0176】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。
【0177】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、発光制御線Enから供給される発光制御信号によって制御される。
【0178】
上記のような本発明の実施形態に係る補償部242の第3の例は、図14に示す補償部242の第1の例と比較すると、第1制御線CL1nおよび第2制御線CL2nをとり除くことができる。言い換えれば、本発明の実施形態に係る補償部242の第3の例は、走査線Snおよび発光制御線Enと接続されて有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償する。
【0179】
本発明の実施形態に係る補償部242の第3の例における動作過程を図15に示された走査信号および発光制御信号、図17を参照して説明すると、まず、発光制御線Enから発光制御信号が供給される。発光制御信号が供給されると、第5トランジスタM5および第4トランジスタM4がターンオフされる。
【0180】
次に、走査線Snに走査信号が供給されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオンされる。第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電される。
【0181】
第3トランジスタM3がターンオンされると、第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応される電圧が充電された後、走査信号が供給が中断されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオフされる。
【0182】
第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオフされた後、発光制御線Enから印加される発光制御信号の供給が中断される。発光制御信号の供給が中断されると、第4トランジスタM4がターンオンされて第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇する。第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇すれば、数式1に示すように第2トランジスタM2のゲート電極の電圧も上昇する。ここで、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部242の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0183】
[補償部242の第4の例]
図18は、図13に示された補償部242の第4の例を示す回路図である。以下、図18について説明するが、図14と同一の構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0184】
図18を参照すると、本発明の実施形態に係る補償部242の第4の例は、電圧源Vsusと有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置する第3トランジスタM3および第4トランジスタM4と、第1ノードN1と第2トランジスタM2のゲート電極の間に位置するフィードバックキャパシタCfbを備える。
【0185】
第3トランジスタM3は、第1ノードN1と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。
【0186】
第4トランジスタM4は、第1ノードN1と電圧源Vsusの間に位置し、走査線Snから供給される走査信号によって制御される。ここで、第4トランジスタM4はNMOSで形成される。したがって、第4トランジスタM4は走査線Snから走査信号が供給されるときターンオフされて、走査信号が供給されない場合にターンオンされる。
【0187】
一方、本発明の実施形態に係る補償部242の第4の例は、第5トランジスタM5がNMOSで形成される。上記のような第5トランジスタM5は走査線Snから供給される走査信号によって制御される。ここで、第5トランジスタM5は、走査線Snから走査信号が供給されるときターンオフされて、走査信号が供給されない場合にターンオンされる。上記のような本発明の実施形態に係る補償部242の第4の例は、図14に示す補償部242の第1の例と比較すると、第1制御線CL1n、第2制御線CL2n、および発光制御線Enをとり除くことができる。
【0188】
本発明の実施形態に係る補償部242の第43の例における動作過程を図15、図18を参照して説明すると、まず、走査線Snから走査信号が供給されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオンされて、第5トランジスタM5および第4トランジスタM4がターンオフされる。
【0189】
第1トランジスタM1がターンオンされると、データ線Dmに供給されるデータ信号に対応する電圧がストレージキャパシタCstに充電される。第3トランジスタM3がターンオンされると、第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧Voledが供給される。ストレージキャパシタCstにデータ信号に対応する電圧が充電されると同時に第1ノードN1に有機発光ダイオードOLEDの電圧が供給された後、走査信号の供給が中断される。
【0190】
走査信号の供給が中断されると、第1トランジスタM1および第3トランジスタM3がターンオフされると同時に第4トランジスタM4および第5トランジスタM5がターンオンされる。第4トランジスタM4がターンオンされると、第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇する。
【0191】
第1ノードN1の電圧が電圧源Vsusの電圧に上昇すれば数式1に示すように第2トランジスタM2のゲート電極電圧も上昇される。ここで、第2トランジスタM2のゲート電極電圧上昇幅は、上述した補償部242の第1の例と同様に、有機発光ダイオードOLEDの劣化の度合いに対応して決定されるので、有機発光ダイオードOLEDの劣化を補償することができる。
【0192】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0193】
【図1】従来の有機電界発光表示装置の画素を示す回路図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る有機電界発光表示装置を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る画素を示す説明図である。
【図4】図3に示された補償部の第1の例を示す回路図である。
【図5】図4に示された画素の駆動方法を説明するための波形図である。
【図6】図3に示された補償部の第2の例を示す回路図である。
【図7】図3に示された補償部の第3の例を示す回路図である。
【図8】図3に示された補償部の第4の例を示す回路図である。
【図9】図3に示された補償部の第5の例を示す回路図である。
【図10】図3に示された補償部の第6の例を示す回路図である。
【図11】図3に示された補償部の第7の例を示す回路図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る有機電界発光表示装置を示す説明図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る画素を示す説明図である。
【図14】図13に示された補償部の第1の例を示す回路図である。
【図15】図14に示された画素の駆動方法を説明するための波形図である。
【図16】図13に示された補償部の第2の例を示す回路図である。
【図17】図13に示された補償部の第3の例を示す回路図である。
【図18】図13に示された補償部の第4の例を示す回路図である。
【符号の説明】
【0194】
2 画素回路
4 画素
210 走査駆動部
220 データ駆動部
230 画素部
240 画素
242 補償部
250 タイミング制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと;
走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、前記走査線に印加される走査信号によって前記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するストレージキャパシタと;
前記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を前記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと;
前記有機発光ダイオードの劣化の度合いに対応して、前記第2トランジスタが前記有機発光ダイオードに伝達する電流量を調整する補償部と;
を備えることを特徴とする、画素。
【請求項2】
前記補償部は、
前記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと;
電圧源と前記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと;
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの共通ノードと、前記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタと;
を備えることを特徴とする、請求項1に記載の画素。
【請求項3】
前記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、前記第1制御信号が供給されるときにターンオフし、前記第1制御信号が供給されないときにターンオンして前記電圧源の電圧を伝達し、
前記第3トランジスタは、第2制御信号が供給される第2制御線と接続され、前記第2制御信号が供給されるときにターンオンして前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧を伝達し、前記第2制御信号が供給されないときにターンオフすることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項4】
前記第1制御信号および第2制御信号は、前記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給され、互いに反対極性の電圧に設定されることを特徴とする、請求項3に記載の画素。
【請求項5】
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項3または4に記載の画素。
【請求項6】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項5に記載の画素。
【請求項7】
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、前記第3トランジスタのゲート電極と前記第4トランジスタのゲート電極とは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続されることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項8】
前記第1制御信号は、前記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項7に記載の画素。
【請求項9】
前記第3トランジスタは、NMOSで形成されて、前記第1トランジスタ、第2トランジスタおよび第4トランジスタはPMOSで形成されることを特徴とする、請求項8に記載の画素。
【請求項10】
前記第3トランジスタは、前記第1制御線から前記第1制御信号が供給されるときターンオンし、
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項7〜9に記載の画素。
【請求項11】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項10に記載の画素。
【請求項12】
前記第3トランジスタは、前記走査線と接続されて前記走査信号が供給されるときターンオンし、
前記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、前記第1制御信号が供給される時ターンオフし、前記第1制御信号が供給されないときにターンオンすることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項13】
前記第1制御信号は、前記走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項12に記載の画素。
【請求項14】
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項12、13に記載の画素。
【請求項15】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項14に記載の画素。
【請求項16】
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、前記第3トランジスタのゲート電極と前記第4トランジスタのゲート電極とは、前記走査線と接続されることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項17】
前記第3トランジスタは、前記走査線から走査信号が供給されるときターンオンし、
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項16に記載の画素。
【請求項18】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項17記載の画素。
【請求項19】
前記電圧源の電圧は、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より大きく設定されることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項20】
前記電圧源の電圧は、前記第1電源の電圧以下に設定されることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項21】
前記電圧源は、前記第1電源であることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項22】
前記電圧源の電圧は、前記走査線から供給される走査信号、または、前記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加されるターンオフ電圧であることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項23】
前記有機発光ダイオードは、赤色有機発光ダイオード、または、緑色有機発光ダイオード、または、青色有機発光ダイオードのいずれかであり、
前記フィードバックキャパシタの容量は、有機発光ダイオードの種類に応じて異なるように設定されることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項24】
前記第2トランジスタと前記有機発光ダイオードとの間に接続され、少なくとも前記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項25】
前記第5トランジスタは、発光制御信号が供給される発光制御線と接続され、前記発光制御信号が供給されるときターンオフし、前記発光制御信号が供給されないときターンオンすることを特徴とする、請求項24に記載の画素。
【請求項26】
前記発光制御信号は、前記走査信号より広い幅で前記走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項25に記載の画素。
【請求項27】
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項26記載の画素。
【請求項28】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項27に記載の画素。
【請求項29】
第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと;
走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、前記走査線に印加される走査信号によって前記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと;
前記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を前記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと;
前記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと;
電圧源と前記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと;
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの共通ノードと、前記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタと;
を備えることを特徴とする、画素。
【請求項30】
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項29に記載の画素。
【請求項31】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項30に記載の画素。
【請求項32】
前記第2トランジスタと有機発光ダイオードとの間に接続されて、少なくとも前記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えることを特徴とする、請求項29に記載の画素。
【請求項33】
前記電圧源の電圧は、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より大きく設定されることを特徴とする、請求項29記載の画素。
【請求項34】
前記電圧源は、前記第1電源であることを特徴とする、請求項29に記載の画素。
【請求項35】
前記電圧源の電圧は、前記走査線から供給される走査信号、または、前記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加される走査信号が供給されないときの電圧であることを特徴とする、請求項29に記載の画素。
【請求項36】
走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、少なくとも1以上の画素を有する画素部と;
前記走査線に走査信号を順次に供給する走査駆動部と;
前記データ線にデータ信号を供給するデータ駆動部と;
を備え、
前記画素部が有する画素それぞれは、
第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと;
前記走査線および前記データ線と接続され、前記走査線に印加される走査信号によって前記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと;
前記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を前記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと;
前記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと;
電圧源と前記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと;
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの共通ノードと、前記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタと;
を備えることを特徴とする、有機電界発光表示装置。
【請求項37】
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項36に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項38】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項37に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項39】
前記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、前記第1制御信号が供給されるときにターンオフし、前記第1制御信号が供給されないときにターンオンして前記電圧源の電圧を伝達し、
前記第3トランジスタは、第2制御信号が供給される第2制御線と接続され、前記第2制御信号が供給されるときにターンオンして前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧を伝達し、前記第2制御信号が供給されないときにターンオフすることを特徴とする、請求項37に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項40】
前記第1制御信号および第2制御信号は、前記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給され、互いに反対極性の電圧に設定されることを特徴とする、請求項39に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項41】
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、前記第3トランジスタのゲート電極と前記第4トランジスタのゲート電極とは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続されることを特徴とする、請求項36、37に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項42】
前記第1制御信号は、前記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項41に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項43】
前記第3トランジスタは、前記走査線と接続されて前記走査信号が供給されるときターンオンし、
前記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、前記第1制御信号が供給される時ターンオフし、前記第1制御信号が供給されないときにターンオンすることを特徴とする、請求項36、37に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項44】
前記第1制御信号は、前記走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項43に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項45】
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、前記第3トランジスタのゲート電極と前記第4トランジスタのゲート電極とは、前記走査線と接続されることを特徴とする、請求項36、37に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項46】
前記電圧源は、前記第1電源であることを特徴とする、請求項36に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項47】
前記電圧源の電圧は、前記走査線から供給される走査信号、または、前記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加されるターンオフ電圧であることを特徴とする、請求項36に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項48】
前記画素部が有する画素は、赤色有機発光ダイオードを含む赤色画素、緑色有機発光ダイオードを含む緑色画素、および青色有機発光ダイオードを含む青色画素のいずれかであり、
前記画素それぞれが備える前記フィードバックキャパシタの容量は、前記赤色画素、緑色画素および青色画素ごとに互いに異なるように設定されることを特徴とする、請求項36記載の有機電界発光表示装置。
【請求項49】
前記第2トランジスタと前記有機発光ダイオードとの間に接続され、少なくとも前記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えることを特徴とする、請求項36に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項50】
前記第5トランジスタは、発光制御信号が供給される発光制御線と接続され、前記発光制御信号が供給されるときターンオフし、前記発光制御信号が供給されないときターンオンすることを特徴とする、請求項49に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項51】
前記発光制御信号は、前記走査信号より広い幅で前記走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項50記載の有機電界発光表示装置。
【請求項52】
第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと;
走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、前記走査線に印加される走査信号によって前記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと;
前記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を前記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと;
前記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと;
電圧源と前記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと;
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの共通ノードと、前記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタと;
を備える少なくとも1以上の画素を有する有機電界発光表示装置の駆動方法であって:
前記走査信号が供給されるとき前記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電するステップと;
前記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電する期間において、前記フィードバックキャパシタの前記共通ノード側の端子の電圧を、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧に維持するステップと;
前記走査信号の供給が中断されると、前記フィードバックキャパシタの前記共通ノード側の端子の電圧を、前記電圧源の電圧に上昇させるステップと;
を有することを特徴とする、有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項53】
前記第2トランジスタは、ゲート電極に印加される電圧に対応して前記第1電源から印加される電流の量を制御することを特徴とする、請求項52に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項54】
前記電圧源の電圧は、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より高い電圧値に設定されることを特徴とする、請求項53に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項55】
前記電圧源の電圧は、前記第1電源以下の電圧値に設定されることを特徴とする、請求項53に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項56】
第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと;
走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、前記走査線に印加される走査信号によって前記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと;
前記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を前記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと;
前記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと;
電圧源と前記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと;
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの共通ノードと、前記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタと;
を備える少なくとも1以上の画素を有する有機電界発光表示装置の駆動方法であって:
前記走査信号が供給されるとき前記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電するステップと;
前記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電する期間において、前記フィードバックキャパシタの前記共通ノード側の端子の電圧を、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧に維持するステップと;
少なくとも前記走査信号が供給される期間、前記第2トランジスタと前記有機発光ダイオードを電気的に遮断するステップと;
前記走査信号の供給が中断されると、前記フィードバックキャパシタの前記共通ノード側の端子の電圧を、前記電圧源の電圧に上昇させるステップと;
を有することを特徴とする、有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項57】
前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧は、前記有機発光ダイオードの閾値電圧であることを特徴とする、請求項56に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項58】
前記第2トランジスタは、ゲート電極に印加される電圧に対応して前記第1電源から印加される電流の量を制御することを特徴とする、請求項56に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項59】
前記電圧源の電圧は、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より高い電圧値に設定されることを特徴とする、請求項56に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項60】
前記電圧源の電圧は、前記第1電源以下の電圧値に設定されることを特徴とする、請求項56に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項1】
第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと;
走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、前記走査線に印加される走査信号によって前記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するストレージキャパシタと;
前記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を前記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと;
前記有機発光ダイオードの劣化の度合いに対応して、前記第2トランジスタが前記有機発光ダイオードに伝達する電流量を調整する補償部と;
を備えることを特徴とする、画素。
【請求項2】
前記補償部は、
前記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと;
電圧源と前記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと;
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの共通ノードと、前記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタと;
を備えることを特徴とする、請求項1に記載の画素。
【請求項3】
前記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、前記第1制御信号が供給されるときにターンオフし、前記第1制御信号が供給されないときにターンオンして前記電圧源の電圧を伝達し、
前記第3トランジスタは、第2制御信号が供給される第2制御線と接続され、前記第2制御信号が供給されるときにターンオンして前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧を伝達し、前記第2制御信号が供給されないときにターンオフすることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項4】
前記第1制御信号および第2制御信号は、前記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給され、互いに反対極性の電圧に設定されることを特徴とする、請求項3に記載の画素。
【請求項5】
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項3または4に記載の画素。
【請求項6】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項5に記載の画素。
【請求項7】
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、前記第3トランジスタのゲート電極と前記第4トランジスタのゲート電極とは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続されることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項8】
前記第1制御信号は、前記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項7に記載の画素。
【請求項9】
前記第3トランジスタは、NMOSで形成されて、前記第1トランジスタ、第2トランジスタおよび第4トランジスタはPMOSで形成されることを特徴とする、請求項8に記載の画素。
【請求項10】
前記第3トランジスタは、前記第1制御線から前記第1制御信号が供給されるときターンオンし、
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項7〜9に記載の画素。
【請求項11】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項10に記載の画素。
【請求項12】
前記第3トランジスタは、前記走査線と接続されて前記走査信号が供給されるときターンオンし、
前記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、前記第1制御信号が供給される時ターンオフし、前記第1制御信号が供給されないときにターンオンすることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項13】
前記第1制御信号は、前記走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項12に記載の画素。
【請求項14】
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項12、13に記載の画素。
【請求項15】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項14に記載の画素。
【請求項16】
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、前記第3トランジスタのゲート電極と前記第4トランジスタのゲート電極とは、前記走査線と接続されることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項17】
前記第3トランジスタは、前記走査線から走査信号が供給されるときターンオンし、
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項16に記載の画素。
【請求項18】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項17記載の画素。
【請求項19】
前記電圧源の電圧は、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より大きく設定されることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項20】
前記電圧源の電圧は、前記第1電源の電圧以下に設定されることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項21】
前記電圧源は、前記第1電源であることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項22】
前記電圧源の電圧は、前記走査線から供給される走査信号、または、前記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加されるターンオフ電圧であることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項23】
前記有機発光ダイオードは、赤色有機発光ダイオード、または、緑色有機発光ダイオード、または、青色有機発光ダイオードのいずれかであり、
前記フィードバックキャパシタの容量は、有機発光ダイオードの種類に応じて異なるように設定されることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項24】
前記第2トランジスタと前記有機発光ダイオードとの間に接続され、少なくとも前記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の画素。
【請求項25】
前記第5トランジスタは、発光制御信号が供給される発光制御線と接続され、前記発光制御信号が供給されるときターンオフし、前記発光制御信号が供給されないときターンオンすることを特徴とする、請求項24に記載の画素。
【請求項26】
前記発光制御信号は、前記走査信号より広い幅で前記走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項25に記載の画素。
【請求項27】
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項26記載の画素。
【請求項28】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項27に記載の画素。
【請求項29】
第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと;
走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、前記走査線に印加される走査信号によって前記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと;
前記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を前記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと;
前記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと;
電圧源と前記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと;
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの共通ノードと、前記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタと;
を備えることを特徴とする、画素。
【請求項30】
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項29に記載の画素。
【請求項31】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項30に記載の画素。
【請求項32】
前記第2トランジスタと有機発光ダイオードとの間に接続されて、少なくとも前記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えることを特徴とする、請求項29に記載の画素。
【請求項33】
前記電圧源の電圧は、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より大きく設定されることを特徴とする、請求項29記載の画素。
【請求項34】
前記電圧源は、前記第1電源であることを特徴とする、請求項29に記載の画素。
【請求項35】
前記電圧源の電圧は、前記走査線から供給される走査信号、または、前記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加される走査信号が供給されないときの電圧であることを特徴とする、請求項29に記載の画素。
【請求項36】
走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、少なくとも1以上の画素を有する画素部と;
前記走査線に走査信号を順次に供給する走査駆動部と;
前記データ線にデータ信号を供給するデータ駆動部と;
を備え、
前記画素部が有する画素それぞれは、
第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと;
前記走査線および前記データ線と接続され、前記走査線に印加される走査信号によって前記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと;
前記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を前記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと;
前記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと;
電圧源と前記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと;
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの共通ノードと、前記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタと;
を備えることを特徴とする、有機電界発光表示装置。
【請求項37】
前記共通ノードには、前記第3トランジスタがターンオンされるとき、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧が伝達され、前記第4トランジスタがターンオンされるとき、前記電圧源の電圧が伝達されて、前記共通ノードの電圧は前記電圧源の電圧に上昇することを特徴とする、請求項36に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項38】
前記フィードバックキャパシタは、前記共通ノードの電圧変化量に対応して前記第2トランジスタのゲート電極に印加される電圧を制御することを特徴とする、請求項37に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項39】
前記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、前記第1制御信号が供給されるときにターンオフし、前記第1制御信号が供給されないときにターンオンして前記電圧源の電圧を伝達し、
前記第3トランジスタは、第2制御信号が供給される第2制御線と接続され、前記第2制御信号が供給されるときにターンオンして前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧を伝達し、前記第2制御信号が供給されないときにターンオフすることを特徴とする、請求項37に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項40】
前記第1制御信号および第2制御信号は、前記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給され、互いに反対極性の電圧に設定されることを特徴とする、請求項39に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項41】
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、前記第3トランジスタのゲート電極と前記第4トランジスタのゲート電極とは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続されることを特徴とする、請求項36、37に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項42】
前記第1制御信号は、前記走査線に供給される走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項41に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項43】
前記第3トランジスタは、前記走査線と接続されて前記走査信号が供給されるときターンオンし、
前記第4トランジスタは、第1制御信号が供給される第1制御線と接続され、前記第1制御信号が供給される時ターンオフし、前記第1制御信号が供給されないときにターンオンすることを特徴とする、請求項36、37に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項44】
前記第1制御信号は、前記走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項43に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項45】
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタは、互いに異なる導電型で形成され、前記第3トランジスタのゲート電極と前記第4トランジスタのゲート電極とは、前記走査線と接続されることを特徴とする、請求項36、37に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項46】
前記電圧源は、前記第1電源であることを特徴とする、請求項36に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項47】
前記電圧源の電圧は、前記走査線から供給される走査信号、または、前記走査信号が供給される前に他の画素へ走査信号を供給するための以前走査線から印加されるターンオフ電圧であることを特徴とする、請求項36に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項48】
前記画素部が有する画素は、赤色有機発光ダイオードを含む赤色画素、緑色有機発光ダイオードを含む緑色画素、および青色有機発光ダイオードを含む青色画素のいずれかであり、
前記画素それぞれが備える前記フィードバックキャパシタの容量は、前記赤色画素、緑色画素および青色画素ごとに互いに異なるように設定されることを特徴とする、請求項36記載の有機電界発光表示装置。
【請求項49】
前記第2トランジスタと前記有機発光ダイオードとの間に接続され、少なくとも前記走査信号が供給される期間ターンオフされる第5トランジスタをさらに備えることを特徴とする、請求項36に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項50】
前記第5トランジスタは、発光制御信号が供給される発光制御線と接続され、前記発光制御信号が供給されるときターンオフし、前記発光制御信号が供給されないときターンオンすることを特徴とする、請求項49に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項51】
前記発光制御信号は、前記走査信号より広い幅で前記走査信号と重畳されるように供給されることを特徴とする、請求項50記載の有機電界発光表示装置。
【請求項52】
第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと;
走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、前記走査線に印加される走査信号によって前記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと;
前記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を前記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと;
前記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと;
電圧源と前記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと;
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの共通ノードと、前記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタと;
を備える少なくとも1以上の画素を有する有機電界発光表示装置の駆動方法であって:
前記走査信号が供給されるとき前記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電するステップと;
前記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電する期間において、前記フィードバックキャパシタの前記共通ノード側の端子の電圧を、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧に維持するステップと;
前記走査信号の供給が中断されると、前記フィードバックキャパシタの前記共通ノード側の端子の電圧を、前記電圧源の電圧に上昇させるステップと;
を有することを特徴とする、有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項53】
前記第2トランジスタは、ゲート電極に印加される電圧に対応して前記第1電源から印加される電流の量を制御することを特徴とする、請求項52に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項54】
前記電圧源の電圧は、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より高い電圧値に設定されることを特徴とする、請求項53に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項55】
前記電圧源の電圧は、前記第1電源以下の電圧値に設定されることを特徴とする、請求項53に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項56】
第1電源から印加される電流に対応して発光する有機発光ダイオードと;
走査信号が供給される走査線およびデータ信号が供給されるデータ線と接続され、前記走査線に印加される走査信号によって前記データ線に印加されるデータ信号を伝達する第1トランジスタと;
前記第1トランジスタから伝達されるデータ信号に対応する電圧を充電するためのストレージキャパシタと;
前記ストレージキャパシタに充電された電圧に対応する電流を前記有機発光ダイオードに伝達する第2トランジスタと;
前記有機発光ダイオードのアノード電極と接続される第3トランジスタと;
電圧源と前記第3トランジスタとの間に接続される第4トランジスタと;
前記第3トランジスタおよび前記第4トランジスタの共通ノードと、前記第2トランジスタのゲート電極との間に接続されるフィードバックキャパシタと;
を備える少なくとも1以上の画素を有する有機電界発光表示装置の駆動方法であって:
前記走査信号が供給されるとき前記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電するステップと;
前記ストレージキャパシタにデータ信号に対応する電圧を充電する期間において、前記フィードバックキャパシタの前記共通ノード側の端子の電圧を、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧に維持するステップと;
少なくとも前記走査信号が供給される期間、前記第2トランジスタと前記有機発光ダイオードを電気的に遮断するステップと;
前記走査信号の供給が中断されると、前記フィードバックキャパシタの前記共通ノード側の端子の電圧を、前記電圧源の電圧に上昇させるステップと;
を有することを特徴とする、有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項57】
前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧は、前記有機発光ダイオードの閾値電圧であることを特徴とする、請求項56に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項58】
前記第2トランジスタは、ゲート電極に印加される電圧に対応して前記第1電源から印加される電流の量を制御することを特徴とする、請求項56に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項59】
前記電圧源の電圧は、前記有機発光ダイオードのアノード電極に印加される電圧より高い電圧値に設定されることを特徴とする、請求項56に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【請求項60】
前記電圧源の電圧は、前記第1電源以下の電圧値に設定されることを特徴とする、請求項56に記載の有機電界発光表示装置の駆動方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2008−122906(P2008−122906A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−113179(P2007−113179)
【出願日】平成19年4月23日(2007.4.23)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月23日(2007.4.23)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
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