説明

界面活性剤系水性処方中で良好な性能及び透明性を有する多糖類生成物及びその調製方法

界面活性剤に基づく組成物中で高い透明性を示す、アニオン性、非イオン性、両性、カチオン性の誘導体化多糖類製品を製造する方法。その多糖類ポリマーは、水、腐食剤及び少なくとも1つの界面活性剤の存在下で、十分な時間と十分な温度で反応される。その多糖類ポリマーは、任意に、酸化剤、加水分解又はタンパク質分解酵素、分子量を低減させる薬剤、カチオン化する薬剤、及び非イオン化の薬剤と反応されてもよい。形成された誘導体化多糖類は、水性の界面活性剤系中よりも、水中でより低い透明性を有する。その誘導体化多糖類製品は、パーソナルケア及び/又はハウスホールドケア製品中で使用され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多糖類組成物に関し、より詳しくは、カチオン性、アニオン性、非イオン性、又は両性の多糖類組成物であって、様々なパーソナルケア用又はハウスホールドケア用の組成物に加えられた場合に、比較的透明な組成物が得られる多糖類組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
カチオン性ポリマーを含むパーソナルケア組成物は、レオロジー、増粘、泡立ちの豊富さ、及び毛髪と皮膚の基材へのコンディショニング効果を生み出すことが分かっている。カチオン性ポリマーはまた、シリコーン及びシリコーン誘導体等の他の活性で有益な薬剤、フケ防止剤、染料、保湿剤、皮膚軟化剤の沈着を促進する。カチオン性ポリマーは、多糖類骨格、又は合成ポリマー骨格、又はそれらの混合物を基本骨格とすることができる。
【0003】
カチオン性の多糖類及び他のポリマーは、様々な有益な薬剤の機能を最終製品中で発揮させるために、パーソナルケア用製品、ハウスホールド用製品、工業用製品、及び施設用製品に広く用いられており、ゲル化剤、バインダー、増粘剤、安定剤、乳化剤、拡散助剤、泡立ち助剤、及び沈着助剤としてのポリマーの使用の範囲に及んでいる。カチオン性の多糖類及び他のポリマーはまた、パーソナルケア組成物、ハウスホールド組成物、施設組成物、及び工業組成物において、コンディショニング性、抗菌活性、潤滑性、レオロジー、有効性、沈着性、保湿性、色合い、泡立ち、皮膚軟化性、審美性を高めるためのキャリアーとしての機能や、化学的且つ生理学的に活性な成分を送達するための機能を有する。用途に応じて、パーソナルケア用製品、ハウスホールド用製品、工業用製品、及び施設用製品に用いられる基材は、皮膚、毛髪、又は繊維基材であり得る。
【0004】
カチオン性ポリマーは、ヘアケア製品において、コンディショニング、保湿、帯電防止、着色剤、他のコンディショニング剤及び非コンディショニング薬剤の沈着、及び毛髪への香料の沈着を促進するために用いられている。加えて、カチオン性ポリマーは、ヘアケア製品において、毛髪及び頭皮へのフケ防止剤/抗菌剤の沈着を提供する。スキンケア製品において、同ポリマーは、皮膚にコンディショニング効果を付与することができる。加えて、同ポリマーは、保湿、潤滑、着色剤、他のコンディショニング剤及び非コンディショニング剤の沈着、香料の沈着、フケ防止剤/抗菌剤の沈着を促進する。洗剤及び/又は繊維の柔軟剤に含有させる場合は、同ポリマーは、コンディショニング、柔軟、耐摩耗、及び帯電防止特性を繊維に付与できる。
【0005】
湿潤時及び乾燥時の櫛通り性(combability)の測定は、シャンプー及びコンディショナー用途におけるポリマーのコンディショニング性能を測定するために使用される典型的な試験方法である。これらの値はまた、こうした測定をより容易にするため、しばしば皮膚へのコンディショニング効果を示すために用いられる。シャンプー組成物中の市販のカチオン性コンディショニングポリマーは、濡れた髪を櫛でとかす際に認められる湿潤時の髪を櫛でとかす力を、シャンプーにポリマーが含まれていない場合に比べて5%から99%低減することが報告されている。これらの用途における種々のカチオン性ポリマーの性能は様々である。しかしながら、典型的には、カチオン性ポリマーを含むシャンプーは、初訪中におけるシャンプーの良好な光学的な透明性とともに、湿潤時の髪を櫛でとかす力と、乾燥時の髪を櫛でとかす力とを低減させる良好なバランスを達成することが望まれている。
【0006】
例えば、カチオン性のグァー等のカチオン性のガラクトマンナンポリマー、及び種子類又は他の天然由来のポリマーは、タンパク質成分を含ませることができる不溶性成分を含んでおり、その不溶性成分は、処方中の界面活性剤と相互作用してもよく、その処方を不安定で不透明なものにする。ポリマーのコンディショニング性能は、そのポリマーの処方中での可溶性と、処方中の界面活性剤との相互作用とに強く関連しているので、界面活性剤系中でのコンディショニングポリマーの可溶性を向上させ、界面活性剤系処方の透明性を効果的に向上させることが望まれている。
【0007】
特許文献1には、パーソナルケア用処方、ハウスホールド用処方、及び繊維洗剤用処方の良好な光学的な透明性を有するカチオン性のガラクトマンナンポリマーの必要性について記載されている。
【0008】
特許文献2は、ケラチン質を処理するための両性のグァー組成物について開示している。
【0009】
特許文献3には、洗浄用の界面活性剤処方中の高い光学的な透明性を達成するための、骨格構造に非イオン性基及びカチオン性基が付加されたポリガラクトマンナン組成物が記載されている。
【0010】
特許文献4には、コンディショニング性能が不足していることが分かっている、ヒドロキシプロピル基で修飾化カチオン性ポリガラクトマンナン類について記載されている。
【0011】
特許文献5には、カチオン性ポリマーを含むシャンプー組成物、及び、シャンプー組成物にリン酸エステル界面活性剤を加えることによりシャンプー性能が向上することが記載されている。この特許は、高められた処方の透明性及び促進された有益な薬剤の沈着性を併せ持ったシャンプー組成物については記載されていない。
【0012】
特許文献6には、カチオン性ポリガラクトマンナンガムルイ、及びシャンプーから毛髪への沈着を促進するアニオン性の添加剤を含むシャンプー組成物について記載されている。
【0013】
特許文献7には、水性アルコールスラリーを用いてポリガラクトマンナンガム類を調製する方法が記載されており、得られた生成物が、水溶液100部中のポリマー0.5部で、波長500nm〜600nmの間において85%〜100%の透過率を与えることが記載されている。また、パーソナルケア用途でのこの材料の使用が開示されている。
【0014】
特許文献8には、水100部に対して約0.5部の量を水中に分散させた場合に、波長約500nm〜600nmにおいて75%を超える光透過率を示すグァーガム組成物の誘導体を製造する方法が記載され、パーソナルケア組成物におけるこの組成物の使用が記載されている。
【0015】
特許文献9には、平均分子量(MW)の下限が5000であり、上限が200000である少なくとも1つのカチオン性ポリガラクトマンナンを含み、波長600nmにおける10質量%のポリマー濃度の水溶液の光透過率が少なくとも80%であり、多糖類の含有量に対してタンパク質の含有量が1%未満であり、アルデヒドの含有量が少なくとも0.01meq/gであり、濾過工程又はその他の工程の使用を通して光学的な透明性が達成される組成物が開示されている。
【0016】
セルロース骨格に基づいたカチオン性の多糖類、例えば、高いカチオン性置換基を有するUCare Polymer JR400は、界面活性剤系の広い範囲で良好な透明性を示すことが知られている。しかしながら、これらのポリマーはまた、繰り返し使用した後の毛髪に「蓄積(buildup)」問題を引き起こすことが製造業者によって言及されている。
【0017】
特許文献10には、カチオン性、アニオン性又は非イオン性の界面活性剤の存在下で、水性の誘導体化試薬の相と混合しない、有機溶媒中で多糖類を懸濁する工程を含み、置換度(degree of substitution,DS)が0.05DSから2.5DSの高い値を有する水溶性又は水膨潤性の多糖類誘導体を製造する、多糖類処理における界面活性剤の使用が記載されている。この特許は、水性処理中での処理、又は界面活性剤に基づく系中で得られた生成物の高められた透明性については記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】EP1501873 A1
【特許文献2】US6210689
【特許文献3】US5756720
【特許文献4】WO99/36054
【特許文献5】US4381259
【特許文献6】US4298494
【特許文献7】US5489674
【特許文献8】US5536825
【特許文献9】US7067499
【特許文献10】US4129722
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
結論として、市場において、多糖類からの不溶性材料の除去、又は製品を透明にするための溶媒の使用を必要とせずに、基材、例えば、毛髪、皮膚、又は布繊維に対する、シルクのような感触、活性材料及びコンディショニング剤の高められた沈着、及び、シャンプーの透明性等のような高められた透明性と高められた審美性、及び、繰り返しの使用後のポリマー又はコンディショニング成分の蓄積が本質的にないことを含む、高められたコンディショニング性能を有するパーソナルケア用処方及びハウスホールドケア用処方の要求は依然として存在している。また、溶剤を含む方法よりもむしろ水性系の工程でこれらの多糖類を製造する方法に対する要求も存在している。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本件出願人は、この開示で引用したすべての文献の記載全体を参照することにより、具体的に援用する。さらに、量、濃度、又はその他の値或いはパラメータは、範囲、好ましい範囲、又は好ましい上限の値及び好ましい下限の値の列挙のいずれかで示している。これは、範囲が別々に開示されているかどうかに関わらず、あらゆる上限の範囲又は好ましい上限の値及びあらゆる下限の範囲又は好ましい下限の値のいかなる組み合わせで形成された範囲のすべてを具体的に開示しているものと理解される。本明細書で記載された数値の範囲は、その他の言及がない限り、その範囲は、その範囲内のその端点、並びにすべての整数及び分数を含んでいることを意図する。本発明の範囲は、範囲を定義するときに記載された具体的な値に制限されるものではない。
【0021】
カチオン性、アニオン性、非イオン性又は両性の多糖類ポリマー、例えば、界面活性剤系組成物中で高い透明性を有するカチオン性のガラクトマンナンポリマー組成物は、水性系の方法を用いるポリマー組成物の調製中に、界面活性剤等の材料の含有によって製造することができることが、予期せずに発見された。本発明は、界面活性剤系組成物中で高い透明性を有するカチオン性、非イオン性、両性、又はアニオン性の多糖類ポリマー組成物を調製するための方法、及び、この方法を通して製造された製品に関する。
【0022】
本発明の方法は、水、腐食剤及び少なくとも1種の界面活性剤の存在下で、多糖類ポリマー又は誘導体化多糖類ポリマーを十分な時間と十分な温度で反応させる工程を含む。その反応は他の処理工程とともに行うことができる。この方法は、多糖類ポリマー又は誘導体化多糖類ポリマーを、酸化剤、例えば過酸化水素、或いは、他の反応剤、例えば加水分解酵素又はタンパク質分解酵素、酸、或いはその他の多糖類ポリマー、又はガラクトマンナンポリマー、又は関連したタンパク質、又は他の多糖類成分の分子量を低減させる他の反応剤とともに、十分な時間と十分な温度で反応させる工程をさらに含んでいてもよい。
【0023】
本方法はまた、多糖類又は誘導体化多糖類に存在する反応性の水素イオンと反応することが可能な基を含む、炭化水素官能性化合物(例えば、アルキル又はヒドロキシアルキル化合物)、アニオン官能性化合物(例えば、カルボン酸化合物、スルホン酸化合物、リン酸化合物、ホスフェート化合物)、又はカチオン官能性化合物(例えば、1級アミノ化合物、2級アミノ化合物、若しくは3級アミノ化合物、又は4級アンモニウム化合物)のいずれかを含む化合物と、多糖類ポリマー又は誘導体化多糖類ポリマーを十分な時間と十分な温度で反応させて、非イオン性、アニオン性、又はカチオン性の多糖類ポリマー組成物を生成する工程を含んでいてもよい。その多糖類ポリマー組成物はまた、それらの基の組み合わせを含んでいてもよい。
【0024】
本方法は、多糖類の製造工程の中に、例えば、Tween20又はTween80等のポリソルベート系界面活性剤等の非イオン性界面活性剤、或いは脂肪酸、リン酸エステル系界面活性剤、アルキルサルフェート又はアルキルエーテルサルフェート系界面活性剤等のアニオン性界面活性剤、3級アミン又は4級アンモニウム系界面活性剤等のカチオン性界面活性剤、或いは混合物を使用する工程を含む。それぞれの界面活性剤は、多糖類の誘導体の製造工程中に、単独で用いることもでき、他の非イオン性界面活性剤、カルボン酸塩系界面活性剤、サルフェート系界面活性剤又はスルホン酸系界面活性剤、ホスフェート系界面活性剤又はホスホン酸系界面活性剤、或いは、アミン系界面活性剤又は4級アンモニウム系界面活性剤を含む他の界面活性剤と組み合わせて用いることもできる。
【0025】
本発明は、少なくとも1つの多糖類、特に天然資源由来の多糖類、例えば、平均分子量(Mw)が約5,000から約10,000,000までで、水溶性部分と非水溶性部分とを有し、その非水溶性部分は、組成物中の0.4質量%よりも大きい構成部分であり、そのポリマーの1質量%における水溶液の透明性は、波長500nm〜600nmの間で光透過率が60%よりも低く、非イオン性、アニオン性、両性又はカチオン性の多糖類ポリマーがそのポリマーの組成物中の0.2質量%までの濃度で存在する場合、界面活性剤系中での透明性は、波長500nm〜600nmの間で光透過率が85%〜90%よりも高い、ポリガラクトマンナン又は誘導体化ガラクトマンナンポリマー等の組成物を対象にする。
【0026】
この発明はさらに、少なくとも1つの多糖類、特に、ガラクトマンナンポリマー又は誘導体化ガラクトマンナンポリマーを、少なくとも1つの界面活性剤及び酸化剤、加水分解酵素又はタンパク質分解酵素等の生化学用試薬、酸、塩基、或いは他の多糖類又はガラクトマンナンポリマー、関連したタンパク質、又は他の多糖類成分の分子量を低減させる薬剤の存在下で反応させて、アニオン性、非イオン性、カチオン性又は両性部分、或いはそれらの組み合わせを含む本発明の多糖類組成物又は本発明の誘導体化多糖類を製造する工程を含む、上述した組成物を調製するための方法を対象にする。
【0027】
この発明はさらに、上述した多糖類又は誘導体化多糖類、特に、アニオン性又はカチオン性ガラクトマンナン組成物又は誘導体化されたアニオン性又はカチオン性ポリガラクトマンナン組成物、及び、任意の、活性なパーソナルケア成分、ハウスホールドケア成分又はペットケア成分の少なくとも1つをそれぞれ含む、パーソナルケア製品、ハウスホールドケア製品、及びペットケア製品の機能的な系の組成物を対象にしている。
【0028】
この発明はさらに、パーソナルケア製品、ハウスホールドケア製品、及びペットケア製品、特に、上述した多糖類、誘導体化多糖類、ガラクトマンナンポリマー、又は誘導体化ガラクトマンナンポリマー、及び、任意の、誘導体化多糖類又はポリガラクトマンナンポリマーの沈着を増加させる合成ポリマー、並びに組成物中のあらゆる分散相成分を含む界面活性剤組成物の機能的な系の組成物を対象にしている。
【0029】
本発明のポリマー組成物の使用はまた、界面活性剤組成物が使用される他の組成の製品、例えば、油田用途、鉱業用途、コーティング用途、製医薬用途及び建築用途、難燃剤用途、水中での火薬用途等が考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の方法は、多糖類ポリマーを水、腐食剤及び界面活性剤と反応させることを含む。その反応後の多糖類は、界面活性剤を含まない水溶液中のポリマーの光透過率に比べて、界面活性剤を含む水溶液中での向上した光透過率を示す。本発明はまた、修飾化多糖類を調製する方法も含む。本発明は、アニオン性、カチオン性、非イオン性又は両性構造(又はそれらの組み合わせ)を含む多糖類又は誘導体化多糖類ポリマーを提供する。さらに、本発明は、界面活性剤を含む水溶液中での向上した光透過率とともに、低減された分子量を有する多糖類ポリマーを提供するために使用されてもよい。
【0031】
多糖類又はガラクトマンナンポリマー組成物の方法において、アニオン性、非イオン性、両性、ベタイン又はカチオン性の界面活性剤、例えば、(1)ポリオキシエチレンソルビトールアルキル又はアルケニルエステル系界面活性剤等の試薬の組み合わせ、又は(2)アルキルポリエチレンオキシドカルボン酸塩系界面活性剤、又は(3)脂肪酸系界面活性剤及び脂肪酸の混合物等を含ませることによって、界面活性剤系組成物の透明性を向上し、アニオン性、非イオン性、カチオン性又は両性部分(又はそれらの組み合わせ)を有するガラクトマンナンポリマー組成物等の多糖類を製造できることが意図せずに見出された。
【0032】
この発明によると、生化学的な試薬を含む、分子量を低減させる他の試薬に加えて、界面活性剤と組み合わせて酸化剤を使用することができる。最適な結果を達成するために、その方法中に界面活性剤及び酸化剤の工程を導入することが好ましい。酸化剤は、そのポリマーの分子量を低減するために作用できるいかなる試薬を含む。こうした酸化剤の例としては、過酸化物、過酸、過硫酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸塩、亜塩素酸塩、及び酸素を挙げることができる。任意に、分子量を低減させる生化学的な試薬、又は、多糖類若しくは関連したタンパク質成分の分子量を低減させる酸若しくは塩基も存在していてもよい。
【0033】
本発明によると、本発明に用いられるポリマーには、誘導体化又は非誘導体化多糖類、特に、ポリガラクトマンナン、ポリグルコマンナン、寒天、デキストラン、澱粉、ポリグルコマンナンポリマー、キサンタンポリマー、及び他の多糖類が含まれる。
【0034】
この発明の好ましいポリガラクトマンナンはグァー、イナゴマメ、カッシア、コロハ、ニセアカシア、及びゴウシュウアオギリであり、グァーガムがポリガラクトマンナンの好ましい原料である。この発明で用いられる好ましいガラクトマンナンの出発原料は、精製され、高度に純化されたガラクトマンナンポリマーの原料を含んでいるグァー粉、グァー粉末、グァーフレーク、グァーガム、又はグァー片である。好ましい多糖類の骨格構造は、ポリガラクトマンナン、例えば、グァー、イナゴマメガム、カッシアガム、タラガム、及び他の多糖類、例えば、ガラクトマンナン又はグルコマンナンポリマー(例えば、コンニャクガム又はアロエガム)である。
【0035】
一実施形態において、多糖類ポリマーは、腐食剤及び界面活性剤の存在下で、アニオン性、カチオン性、又は非イオン性官能基等の官能基と反応される。
【0036】
多糖類に結合したアニオン性、非イオン性、又はカチオン性の官能基の量は、「置換モル量(moles of substituent)」という用語で表すことができる。この発明で用いられる「置換度(degree of substitution,DS値)」という用語は、置換モル量と同じ意味であり、多糖類中の無水糖単位当たりの官能基の平均モル数を表す。官能性は、これらのポリマーに低くても0.01DS値で存在し、好ましくは約0.1であり、より好ましくは0.2である。DS値の上限は、通常は約3.0であり、好ましくは約2.0であり、より好ましくは1.0であり、最も好ましくは0.7未満である。置換モル量に加え、この発明のポリマーのアニオン電荷又はカチオン電荷は、電荷密度として定量化することができる。置換モル量は、種々の方法で電荷密度に変換することができる。カチオン性ポリマーの電荷密度を計算する好ましい方法は、そのポリマー中の4級アンモニウム基当量を具体的に定量化する方法を使用する。カチオンの置換モル量が0.18を示す出発原料は、以下の計算式により、単位グラム当たり0.95当量(meq/g)の電荷密度を有すると計算される。
DS値0.18のカチオン性多糖類のカチオンの電荷密度=(1000×0.18)/(162.14+(151.64×0.18))=0.95meq/g
【0037】
電荷密度は、ポリマーに存在する正味の正電荷又は負電荷を定量化するいかなる手段によっても測定することができる。電荷密度は、ポリマー骨格に結合した4級アンモニウム基のモル数を、一般的な積算のNMR測定方法を用いて測定することにより求めることができる。この方法は、この発明のポリマーの電荷密度を測定するために使用された。
【0038】
多糖類又は誘導体化多糖類のカチオン性、アニオン性、非イオン性又は両性の官能性は、いくつかの方法によって付与され得る。例えば、多糖類の出発原料は、そのポリマーを膨潤させるために腐食剤及び水と接触され、そして、その膨潤した物質は、例えば、多糖類又は誘導体化多糖類に存在する反応性水素イオンと反応することができる基を含む、3級アミノ化合物又は4級アンモニウム化合物と、十分な時間と十分な温度、典型的には40℃から70℃の間で1時間から2時間、反応されて、カチオン官能性を出発原料に付与することができる。その反応は界面活性剤の存在下で行われ、その界面活性剤は、多糖類に対する濃度の割合で、0.005〜0.9、より好ましくは、0.01〜0.5、そして最も好ましくは、0.01〜0.1で存在する。その後、架橋剤(例えば、ホウ酸ナトリウム、ジルコン酸塩、チタン酸塩、又は当該技術分野で公知な他のもの)が加えられ、そして、その生成物は洗浄、乾燥、及び粉末化される。十分な時間は、反応する物質の原料、反応が行われる温度、及び水溶液中での最終生成物の目的とする粘度に依存する。
【0039】
本発明のカチオン化薬剤は、ポリガラクトマンナンの水酸基と置換反応することによって、ポリガラクトマンナンに電気的に正電荷を付与できる化合物として定義され、その種類は限定されない。ポリガラクトマンナンに存在する反応性の水素と反応できる基を含む1級アミノ化合物、2級アミノ化合物、又は3級アミノ化合物、又は、種々の4級アンモニウム化合物が使用され、例えば、2−ジアルキルアミノエチルクロリド及び4級アンモニウム化合物、例えば、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及び2,3−エポキシ−プロピルトリメチルアンモニウムクロリド等を使用することができる。好ましい例としては、グリシジルトリアルキルアンモニウム塩及び3−ハロ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩、例えば、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド、グリシジルトリエチルアンモニウムクロリド、グリシジルトリプロピルアンモニウムクロリド、グリシジルエチルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジルジエチルメチルアンモニウムクロリド、及びそれらの対応する臭化物及びヨウ化物;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルエチルジメチルアンモニウムクロリド、及びそれらの対応する臭化物及びヨウ化物;及び4級アンモニウム化合物、例えば、イミダゾリン環を含む化合物のハロゲン化物が挙げられる。
【0040】
多糖類はまた、他の置換基、例えば、(1)非イオン性の置換基、すなわち、ヒドロキシアルキル基において、そのアルキルが1〜30個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の炭化水素基(例えば、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、又はヒドロキシブチル)、又は(2)アニオン性の置換基、例えば、カルボキシメチル基、スルホン酸基、又はホスフェート又はホスホン酸基、を有する界面活性剤の存在下で反応させてもよい。非イオン性の置換基は、例えば、(1)アルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド)等の試薬と反応させて、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、又はヒドロキシブチル基を得ることによって、多糖類ポリマーに結合される。そして、アニオン性の置換基は、例えば、(2)多糖類に結合したカルボキシメチル基を得るためのクロロメチル酢酸、又は多糖類に結合したスルホン酸基を得るためのスルホニルクロリド、又はホスホニルクロリド又は多糖類若しくは誘導体化多糖類に存在する反応性水素イオンと反応することができる基を含む他のアニオン等の試薬と反応させて、出発原料にアニオン性を付与することによって多糖類に結合される。十分な時間は、反応物質の原料、及び反応が行われる温度に依存する。誘導体化ポリガラクトマンナンを調製する方法は、当該技術分野でよく知られている。
【0041】
本発明のアニオン性又はカチオン性多糖類はまた、アルキル置換基又はアシル置換基を含むことができ、そのアルキル基又はアシル基は、1〜30個の炭素原子をそれぞれ有する直鎖又は分枝鎖のアルキル基、又はアルキルカルボキシル基、又はアルキレンカルボキシル基を表す。これらの任意の置換基は、例えば、(1)アルキル官能性を得るためのハロゲン化アルキル、(2)エステル又はアミド官能性を得るための塩化アシル試薬、無水物試薬、エステル試薬、又はケテン二量体試薬、(3)ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、又はヒドロキシブチル基を得るためのアルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド)等の試薬と多糖類分子との反応によって、界面活性剤の存在下で多糖類分子と反応され得る。多糖類がポリガラクトマンナンである場合、この誘導体化反応は、ポリガラクトマンナンが「破片状(split)」、「粉体状(flour)」、又は他のいかなる物理的形状である場合に生じ得る。誘導体化ポリガラクトマンナンを調製する方法は当該技術分野でよく知られている。これらの任意の置換基は多糖類構造に導入され得る。
【0042】
多糖類がポリガラクトマンナンである場合、この反応は、ポリガラクトマンナンが「破片状」、「粉体状」、又は他のいかなる物理的形状である場合に生じ得る。誘導体化ポリガラクトマンナンを製造する方法は当該技術分野でよく知られている。
【0043】
この発明によると、本発明の形成された誘導体化多糖類又はポリガラクトマンナン組成物は、水溶性部分と非水溶性部分を含み、その非水溶性部分はそのポリマー組成物の3質量%までを構成し、より好ましくはその組成物の約1質量%から3質量%をまでを構成し、そして、通常、本発明の組成物の0.4質量%から2質量%までを構成する。その非水溶性部分は10質量%を超えるタンパク質成分を含み、より好ましくは12質量%を超えるタンパク質を含み、最も好ましくは16質量%を超えるタンパク質を含む。
【0044】
この発明によると、本発明の形成された多糖類又はポリガラクトマンナン組成物は、約500nm〜600nmの波長において、1質量%のポリマー濃度の水中で60%未満の光透過率を有する。
【0045】
この発明によると、本発明の多糖類又はポリガラクトマンナン組成物は、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム界面活性剤12%/コカミドプロピルベタイン界面活性剤2%で構成された界面活性剤系において、500nm〜600nmの間の波長で、0.2質量%濃度のポリマーが存在している場合、85%を超える光透過率を示し、通常、90%を超える光透過率を示す。カチオン性の多糖類、特に本発明のカチオン性のポリガラクトマンナンは、ラウレス硫酸ナトリウム12質量%/コカミドプロピルベタイン2質量%/塩化ナトリウム1質量%からなる界面活性剤系において、約500nm〜600nmの波長で、その組成物の0.2質量%の濃度でポリマーが存在している場合、85%を超える光透過率を有し、より好ましくは、90%から95%を超える光透過率を有する。
【0046】
グァー等の多糖類ポリマーもまた、いかなる官能基が存在しない場合であっても、腐食剤、水、酸化剤及び界面活性剤のみの同じ条件下で反応し得る。この反応は、同様の光透過性を有するポリマーを提供する。
【0047】
さらに、多糖類ポリマーは腐食剤、界面活性剤、及び酸化剤とともに、これらの同じ条件、時間、及び温度の下で反応し得る。最適な結果を達成するために、その方法中に界面活性剤と酸化の工程を含むことが必要である。酸化剤は、そのポリマーの分子量を低減するために作用できるいかなる試薬も含む。これらの酸化剤の例としては、過酸化物、過酸、過硫酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸塩、次亜塩素塩、及び酸素である。
【0048】
本発明の誘導体化多糖類、特にガラクトマンナンポリマー等の多糖類は、下限値が5,000であり、好ましくは25,000であり、より好ましくは100,000であり、最も好ましくは200,000である質量平均分子量(Mw)を有する。これらのポリマーの平均分子量の上限は10,000,000であり、好ましくは5,000,000であり、より好ましくは2,000,000である。
【0049】
この発明によれば、本発明の多糖類又はポリガラクトマンナン組成物は、界面活性剤系において、500nm〜600nmの間の波長で、85%を超える光透過率を有し、通常、90%から95%を超える光透過率を有する。カチオン性部分で修飾された修飾化多糖類は、ラウレス硫酸ナトリウム12質量%/コカミドプロピルベタイン2質量%/塩化ナトリウム1質量%からなる界面活性剤系において、500nmから600nmまでの間の波長で、その組成物の0.2質量%の濃度でポリマーが存在している場合、85%を超える光透過率を有し、より好ましくは、90%から95%を超える光透過率を有する。
【0050】
この発明によれば、本発明の生成物がカチオン性の多糖類である場合、そのカチオン性のポリガラクトマンナン又はカチオン性の誘導体化ポリガラクトマンナン組成物の0.5%水溶液中のトリメチルアミン含有量は、当業者に公知ないかなる方法によって測定したとき、100ppmよりも少なく、好ましくは75ppmよりも少なく、最も好ましくは25ppmよりも少ない。トリメチルアミンを測定するために使用される方法の例としては、ガスクロマトグラフィー(GC)、質量分析法、繊維状の吸着体を使用した固相抽出法、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0051】
本発明の多糖類は、非イオン性、アニオン性、カチオン性、若しくは両性の界面活性剤、又はこれらの界面活性剤の混合物と組み合わせることができ、それらの界面活性剤は、その組成物中で可溶性であってもよいし、不溶性であってもよい。そして、本発明の多糖類は、任意に、洗浄用組成物に使用できる混合可能な溶媒と組み合わせることができ、その溶媒は単一溶媒であってもよいし、溶媒のブレンドであってもよく、パーソナルケア組成物、ハウスホールドケア組成物、又は他の組成物を生成する。パーソナルケア組成物には、ヘアケア、スキンケア、サンケア、及びオーラルケア製品が含まれる。ハウスホールドケア組成物にもまた、食器洗浄用洗剤、洗濯用洗剤、及び繊維柔軟剤、工業等級の棒状石鹸及び液体石鹸、ふき取り繊維等の繊維製品、及び防虫剤が含まれる。
【0052】
これらの組成物中の有用な界面活性剤の例として、アニオン性、非イオン性、両イオン性、カチオン性、又は両性の界面活性剤、及びこれらのブレンドが挙げられる。アニオン性、非イオン性、両イオン性、カチオン性、又は両性の界面活性剤は、本発明中で可溶性又は不溶性とすることができ、そして、それらは、使用される際、その洗浄用組成物の0.01質量%から約75質量%の量で、その組成物中に存在する。
【0053】
その機能性の系の組成物中で有用なアニオン性の界面活性剤には、限定されない例として、アルキル及びアルキルエーテルサルフェート、アルキルスルホコハク酸塩、及び脂肪酸、並びに洗浄用、コンディショニング用、及び洗剤用組成物に典型的に使用される通常のいかなるアニオン性界面活性剤が含まれる。
【0054】
好ましいアニオン性の界面活性剤は、C12〜C14のアルキル硫酸ナトリウム又はアルキル硫酸アンモニウム、及び、付加モル数1〜3のエチレンオキシドを有するC12〜C14のアルキルエーテル硫酸ナトリウム又はアルキルエーテル硫酸アンモニウムである。特に好ましいアニオン性界面活性剤系は、その組成物中に、約4質量%から約15質量%のラウリル硫酸ナトリウム及び約3質量%から約10質量%のラウリルエーテル硫酸ナトリウムを含む。
【0055】
非イオン性の界面活性剤は、疎水性部分及び非イオン性の親水性部分を含む化合物として広く定義できる。疎水性部分の例としては、アルキル、アルキル芳香族、ジアルキルシロキサン、ポリオキシアルキレン、及び、フッ素置換アルキルとすることができる。親水性部分の例としては、ポリオキシアルキレン、ホスフィンオキシド、スルホキシド、アミンオキシド、及びアミドである。洗浄用、コンディショニング用に通常使用される、アルキルポリグルコシド等の非イオン性界面活性剤及び他の非イオン性界面活性剤、及びサルフェートを使用しない処方もまた、この発明で有用である。
【0056】
両イオン性の界面活性剤は、脂肪族4級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体として広く表すことができるものが例示される。
【0057】
本発明のパーソナルケア組成物に使用できる両性の界面活性剤の例は、脂肪族2級アミン及び脂肪族3級アミンの誘導体として広く表されるものであり、それらの脂肪族基は、直鎖又は分枝鎖とすることができ、そして、その脂肪族置換基の1つが約8個から約18個の炭素原子を含み、その脂肪族置換基の1つが1つのアニオン性の水溶性基(例えば、カルボキシ、スルホン酸塩、サルフェート、ホスフェート、又はホスホン酸塩)を含む。
【0058】
本発明によれば、パーソナルケア系又はハウスホールド系に使用される溶剤は、洗浄用組成物の他の成分と混合可能であるべきである。本発明に使用され得る溶媒の例は、水、水と低級アルカノール混合物、並びに3個から6個の炭素原子及び2個から6個の水酸基を有する多価アルコールである。好ましい溶媒としては、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、水とポリエチレングリコール、水とプロピレングリコール、水とグリセリン、ソルビトールと水、水と芳香族性化合物、及び水とエタノールである。本発明の溶剤は、使用される際、その組成物中に、0.1質量%から99質量%の範囲で存在する。
【0059】
ポリマーは活性な材料成分とすることができるので、場合によっては、活性な成分又は有益な薬剤は任意のものである。こうした例としては、ポリマーの水溶液中での毛髪又は皮膚のコンディショニング剤としての使用、繊維用のコンディショナーとしての使用、又は、抗菌剤としての使用である。
【0060】
本発明によれば、その組成物はパーソナルケア製品、ハウスホールドケア製品又は施設ケア製品として使用されてもよい。その組成物が少なくとも1つの活性なパーソナルケア成分又は有益な薬剤を含む場合、その組成物はパーソナルケア製品であり、その活性なパーソナルケア成分又は有益な薬剤には、限定されないが、鎮痛剤、麻酔剤、抗生剤、抗真菌剤、防腐剤、フケ防止剤、抗菌剤、ビタミン類、ホルモン、下痢止め剤、副腎皮質ステロイド、抗炎症剤、血管拡張剤、角質溶解剤、ドライアイ組成物、外傷治療剤、抗感染剤、UV吸収剤、保湿剤、湿潤剤、皮膚軟化剤、潤滑剤、柔軟剤、ヘアディタングリング(hair detangling)、ヘアリラクサー、ヘアスカルプチャリング(hair sculpturing)、脱毛剤、死んだ皮膚の除去剤が含まれ、同様に、溶剤、希釈剤、補助剤、及びその他の成分、例えば、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、高級アルコール、グリセリン、ソルビトール、鉱物油、防腐剤、界面活性剤、推進剤、芳香剤、エッセンシャルオイル、及び粘性剤が含まれる。
【0061】
パーソナルケア組成物は、ヘアケア組成物、スキンケア組成物、サンケア組成物、ネイルケア組成物、及びオーラルケア組成物を含む。本発明によるパーソナルケア製品中に適当に含まれてもよい活性なパーソナルケア成分又は有益な薬剤の例としては、限定されないが、以下である:
(1)芳香の形で嗅覚の反応を生み出す香料、及び芳香の反応を提供することに加えて、体臭を低減できるデオドラント香料;
(2)メントール、酢酸メンチル、メンチルピロリドンカルボン酸塩、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキシアミド及び他のメントールの誘導体等の、皮膚に涼しくなる感覚の形で触覚の反応を生み出す皮膚冷却剤;
(3)イソプロピルミリステート、シリコーン材料、鉱物油、及び植物油等の、皮膚の潤滑性の向上の形で触覚の反応を生み出す皮膚軟化剤;
(4)皮膚の表面の微生物相、特に、体臭の進行に関与する微生物相の度合を低減し、又は取り除く機能を有する香料以外のデオドラント。香料以外のデオドラントの前駆物質も使用され得る;
(5)皮膚の表面の汗の発生を低減するか又はなくす機能を有する発汗抑制剤;
(6)水分を加えるか、又は皮膚から蒸発するのを防ぐことにより皮膚に水分を保つ保湿剤;
(7)皮膚及び毛髪をUV及び他の太陽からの有害な光線から保護する日焼け防止成分。この発明によれば、治療に有効な量は、通常、組成物の0.01質量%から10質量%であり、好ましくは組成物の0.1質量%から5質量%である;
(8)毛髪をコンディショニングし、毛髪を洗浄し、もつれた毛髪をほぐし、スタイリング剤、毛髪のボリュームを出す仕上げ剤及びつやだし剤、着色保持剤、フケ防止剤、育毛剤、毛髪染料及び顔料、毛髪用香料、ヘアリラクサー、毛髪用のブリーチ剤、毛髪用の保湿剤、ヘアオイルトリートメント剤、及び縮毛矯正剤として作用するヘアトリートメント剤;及び、
(9)歯及び歯茎を洗浄し、白くし、それらの臭気を取り除き、そしてそれらを保護する歯磨き剤及びうがい薬等のオーラルケア剤。
【0062】
本発明によれば、その組成物はハウスホールドケア組成物に使用されてもよい。ハウスホールドケア組成物は、少なくとも1つの活性なハウスホールドケア成分又は有益な薬剤をさらに含む。活性なハウスホールドケア成分又は有益な薬剤は、使用者にいくらかの利益を与えなければならない。含まれるのに適した活性な成分の例は、限定されないが、本発明によれば以下である:
(1)芳香の形で嗅覚の反応を生み出す香料、及び芳香の反応を提供することに加えて、臭気を低減できるデオドラント香料;
(2)虫を特定の領域から遠ざけるか、又は皮膚に攻撃するのを防ぐ機能を有する防虫剤;
(3)泡(foam)又はせっけんの泡(lather)を生み出す界面活性剤等の泡立ち剤;
(4)ペットの臭気を低減するピレトリン類等のペット体臭防止剤又は殺虫剤;
(5)皮膚及び毛髪の表面から汚れ、異物、及び病原菌を除去する機能を有するペットシャンプー剤及び活性剤;
(6)皮膚から病原菌、汚れ、グリース、及び油を取り除き、皮膚を衛生的にし、皮膚をコンディショニングする工業等級の棒状石鹸、シャワーゲル状石鹸、及び液体石鹸活性剤;
(7)住宅又は公共施設内の病原菌を殺し、又はその成長を妨げる消毒成分;
(8)静電気を低減し、繊維をより柔軟な感触にする洗濯用柔軟化する活性剤;
(9)繊維ケアの洗浄、すすぎ、乾燥サイクルの間の色落ちを低減する洗濯又は合成洗剤又は繊維柔軟化成分;
(10)染みを取り除き、細菌を殺し、そして臭気を取り除く便器の洗浄剤;
(11)衣類から染みを除去するのを助ける洗濯用の前処理用のスポット活性剤;
(12)繊維の外観を向上させる繊維のサイズ剤;及び、
(13)皮膚を洗浄し、コンディショニングするふき取り繊維。
【0063】
パーソナルケア及びハウスホールドケアの活性な成分又は有益な薬剤の上記した列挙は、ただの例であり、使用される活性な成分の完全な列挙ではない。製品のこれらのタイプに使用される他の成分は、その産業においてよく知られている。上記した通常使用される成分に加えて、本発明による組成物は、任意、例えば、着色剤、防腐剤、酸化防止剤、栄養補助剤、アルファ又はベータヒドロキシ酸、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、粘性剤(例えば、NaCl、NHCl、及びKCl等の塩、ヒドロキシエチルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性ポリマー、セチルアルコール等の脂肪アルコール)、1個〜6個の炭素原子を有するアルコール、脂質又は脂肪化合物、抗菌性化合物、亜鉛ピリチオン、シリコーン材料、炭化水素重合体、皮膚柔軟剤、油、界面活性剤、医薬、香味料、香料、懸濁化剤、及びそれらの混合物等の成分も含むことができる。
【0064】
本発明によれば、この発明のアニオン性、非イオン性、両性、又はカチオン性に修飾化多糖類とブレンドして使用することができる機能性ポリマーの例には、水溶性ポリマー、例えば、カルボマー等のアクリル酸ホモポリマー、ビニルピロリドンホモポリマー、及びカチオン性ビニルピロリドン共重合体;カチオン性アクリルアミド共重合体、例えば、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、又はジアリルジメチルアンモニウムクロリド等のカチオン性モノマーを含むアクリルアミド共重合体、及びアニオン性及び両性アクリル酸共重合体、疎水性に修飾化カルボマー、ビニルピロリドンホモポリマー及びカチオン性ビニルピロリドン共重合体;非イオン性、カチオン性、アニオン性、及び両性セルロースポリマー、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、及びカチオン性ヒドロキシプロピルセルロース;アクリルアミドホモポリマー、並びにアニオン性、カチオン性、両性、及び疎水性アクリルアミド共重合体、ポリエチレングリコールポリマー及び共重合体、疎水性ポリエーテル、疎水性ポリエーテルアセタール、疎水性に修飾化ポリエーテルウレタン及び会合性ポリマーとして引用された他のポリマー、疎水性セルロースポリマー、ポリエチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体、並びに非イオン性、アニオン性、疎水性、両性、及びカチオン性多糖類、例えば、キサンタン、キトサン、澱粉、カルボキシメチルグァー、アルギン酸塩、アラビアゴム、非イオン性、カチオン性、アニオン性、及び両性グァーポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルグァー、疎水性グァーポリマー、カルボキシメチルグァーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、グァーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及びヒドロキシプロピルグァーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドが含まれる。
【0065】
本発明によれば、使用され得るシリコーン材料は、ポリマー、オリゴマー、油、ワックス、樹脂、若しくはガムの形態であり得るポリオルガノシロキサン、又はポリオルガノシロキサンポリエーテルコポリオール、アモジメチコン、カチオン性ポリジメチルシロキサン材料、及びパーソナルケア組成物、ハウスホールドケア組成物、又は施設ケア組成物に使用される他のあらゆるシリコーン材料である。
【0066】
本発明の使用の多糖類は、シャンプー、2−イン−1シャンプー、3−イン−1シャンプー(洗浄し、コンディショニングし、そして、スタイリングする)、コンディショナー、ヘアカラー及びリラクサー、ボディソープ、シェービング製品、棒状石鹸、ボディーローション、日焼け止め剤、縮毛防止及びヘアスタイリング処方中のコンディショニング剤として使用され得る。この発明で使用の多糖類はまた、毛髪のボリューム、扱いやすさ、毛髪の修復、又は色保持、皮膚の加湿及び保湿、芳香の保持、毛髪、皮膚、及び繊維での日焼け防止剤の寿命、オーラルケア用途における香りの強化並びに抗菌性能を高めるために使用されることができ、そして、ハウスホールド用途における繊維の耐摩耗性及び耐色性を高めるために使用されることができる。
【0067】
この発明のポリマーは、パーソナルケア及びハウスホールド製品において、界面活性剤系の範囲の全域で、及び、ポリマー濃度の範囲の全域で、高められた透明性を有する処方を送達する能力を有する。
【0068】
この発明のポリマーが、パーソナルケア製品、及びハウスホールド製品等の他の界面活性剤に基づいた製品において、高い透明性に加えてコンディショニング効果を送達できることも示された。
【0069】
この発明のポリマーが、皮膚及び毛髪等のケラチン基材へのコンディショニングオイルの沈着を高め、その基材のコンディショニングされた状態を高めることも示された。
【0070】
この発明のポリマーが、処理された基材に、フケ防止剤、香料、日焼け防止剤、又は日焼け防止指数(SPFs)等の有益な薬剤を含むあらゆる分散相成分の沈着を高めることも示された。
【0071】
本発明は、以下の実施例によってさらに示される。実施例は、発明を詳細に説明するためのものであり、他の示唆がない限り、部及びパーセント(%)は、質量部及び質量%のことである。
【実施例】
【0072】
標準的な試験方法及び手順
[ポリマー水溶液の調製並びに光透過率及び粘度の測定]
1グラムのポリマーを99グラムの脱イオン水に加え、メカニカルスターラーを用いて600rpmで撹拌した。ホウ酸塩で処理されたガラクトマンナンポリマー組成物のために、10質量%のクエン酸溶液をその分散液に加え、その溶液のpHを5.5に下げ、水中でポリマーを溶解させた。その混合物を室温でさらに50分間撹拌し、最終的な溶液を室温で一晩静置した。その後、その溶液の光学的な透明性を、Cary 5E スペクトロメータで、試料を通る600nmの波長の光の透過率を測定することにより分析した。その溶液から分取した試料を適切なガラス容器に入れ、25℃で2時間保持した後、Brookfield LVT Modelで、適切なスピンドルを用いて、30rpmで粘度を測定した。
【0073】
[界面活性剤溶液の透過率]
ポリマー水溶液及びシャンプー処方の光学的透明性を、Caryのスペクトロメータを用いて、600nmの波長で測定した。600nmの波長で試料を通る光のパーセント透過率は、溶液の光学的な透明性と相互に関係があるので、この特定の透過率データを示した。600nmで少しも吸光度がない場合は、光学的に透明な溶液は95%以上の透過率を有するとみなされる。
【0074】
[ポリマー水溶液及びシャンプー処方の光学的透明性]
光学的透明性。表4及び5に、水、シャンプー処方1〜4、及びシャンプー処方5中の600nmでの選択された試料の透過率データをそれぞれ示した。600nmの波長で試料を通る光の透過率は、溶液の光学的な透明性と相互に関係があるので、この特定の透過率データを示した。600nmで少しも吸光度がない場合は、光学的に透明な溶液は600nmで、95%を超える透過率を有し、好ましくは97%を超える透過率を有し、そしてより好ましくは99%を超える透過率を有する。
【0075】
(1)本発明のポリマー及び比較のポリマーの1質量%水溶液、並びに(2)表1(「シャンプー処方1〜4」ともいう)及び表2(「シャンプー処方5」ともいう)の界面活性剤組成物中の600nmの波長での透過率を測定した。シャンプー処方2は、ラウレス硫酸ナトリウム12質量%(2エチレンオキシドスペーサー)/コカミドプロピルベタイン2質量%/塩化ナトリウム1質量%を含む界面活性剤組成物中に、0.2質量%のそれぞれのポリマーを含む。600nmの波長で試料を通る光の透過率は、溶液の目視した時の光学的な透明性と相互に関係があるので、この特定の透過率データを選択した。600nmで少しも吸光度がない場合は、光学的に透明な溶液は600nmの波長で90%を超える透過率を有するとみなされ、好ましくは92%を超えるパーセント以上の透過率を有するとみなされ、よりに好ましくは95%を超える透過率を有するとみなされる。
【0076】
[ポリマーの不溶性物の含有量]
(カチオン性グァーからの不溶性物の単離)
0.5%〜0.8%のカチオン性グァーの溶液を脱イオン水中で調製し、1時間から2時間撹拌した。pHは、塩酸を用いて約5に調整した。その溶液をさらに1時間から2時間撹拌し、少なくとも16時間冷蔵庫で静置し、そして、再度撹拌した。
【0077】
その溶液を一部遠心分離し、ほとんど透明な上清層を除去した。沈殿物を水中に分散させて一体とした。その溶液を、再度遠心分離し、上清を除去した。その分散と遠心分離とを少なくとも3回繰り返した。繰り返された分散による沈殿物の合計の希釈は、少なくとも体積で1000倍とした。すべての溶液及び沈殿物は、処理しないときは冷蔵して保管した。
【0078】
最後の沈殿物及び最初の上清溶液の一部は、さらなる分析のために凍結乾燥した。カチオン性グァー中の不溶性物の濃度を、凍結乾燥した沈殿物の重量を試料の元の重量で割ることで計算した。
【0079】
[ポリマーの可溶性物の含有量]
その後、上記した測定したポリマーの不溶性物の重量を、元のポリマー重量から差し引くことによって、ポリマーの水溶性物の含有量を計算した。
【0080】
[窒素質量%及び全タンパク質%]
多糖類組成物の窒素含有量を、誘導結合プラズマ法を用いる元素分析により測定した。その結果データは、窒素含有量のケルダール測定及びカチオン性の置換度のNMR測定による窒素含有量の推定量とよく相関した。その後、タンパク質含有量を、窒素含有量をタンパク質含有量に変換する標準方法による、6.25を窒素%に掛けることによって計算した。(Food Energy:Methods of Analysis and Conversion Factors, Chapter2:Methods of Food Analysis;Food and Agricultural Organization of the United Nations.)
(ガラクトース/マンノース比の測定)
ガラクトース及びマンノース単位のアノマープロトンを、種々のポリマーの酸加水分解物のプロトンNMRスペクトルで同定し、ガラクトース/マンノース比を標準方法で測定した(p.4592−4593 in J.O.Duus et al,Chem Rev.2000, 100, 4589−4614.)
(分子量測定)
サイズ排除クロマトグラフィーを分子量分析に用いた。質量平均分子量を、光散乱検出器を用いて測定した。分離は、pH2のシュウ酸のカラム移動相を用いて行った。
【0081】
(カチオン性置換及びヒドロキシプロピル置換基測定)
カチオン性及びヒドロキシプロピル置換基の測定を、ポリマー試料の酸加水分解物で、標準方法によるプロトンNMRを用いて測定した。
【0082】
[シャンプーの調製A:シャンプー処方1,2,3,4]
表4に示したコンディショニングシャンプー処方を、分散羽根を備えるCaframo社製オーバーヘッドメカニカルスターラーを用いて、600rpmで撹拌しながら、表1に示した予備混合した界面活性剤組成物73質量部(parts by weight,pbw)を、脱イオン水6.7pbw、及び本発明で使用の多糖類又は修飾化多糖類13.3pbwとともに組み合わせることにより調製した。室温で45分間その組成物を混合した後、その処方を室温で一晩保持した。pHの値を5.5〜6.0の範囲内にした状態で、その処方の粘度およびpHの値を記録した。
【0083】
その後、塩化ナトリウム塩溶液4pbw(25質量%)及び水3pbwをそのシャンプーに加え、さらに15分間の撹拌を行った。そのシャンプー組成物を室温で一晩保持し、それぞれのシャンプーの粘度を、Brookfield LVT粘度計を使用して、Brookfield LVT粘度計、スピンドル4を用いて、30rpmで測定した。
【0084】
【表1】

【0085】
[シャンプーの調製B、シャンプー5]
サルフェートを使用しないシャンプー系を、表2の予備混合物を用いて調製して、表%のシャンプー処方5を製造した。
【0086】
【表2】

【0087】
[シャンプーの調製、シャンプー6]
シリコーンマイクロエマルジョン(ダウコーニング(登録商標) 1784エマルジョン、Dow Corning社より入手可能)を用い、表1の処方2の予備混合物を使用して、カルボマー980(Carbopol 980、Lubrizol社より入手可能)0.4pbw、並びに活性シリコーン(ダウコーニング(登録商標) 1784エマルジョン、Dow Corning社より入手可能)1.5質量%及びポリマー0.2質量%を用いてシャンプー系を調製した。これらのシャンプー処方及びデータを表5に示した。
【0088】
シャンプー処方6からのシリコーンの沈着を、パーソナルケア処方、ハウスホールド処方、及び工業処方からの有益な薬剤の沈着のための本発明のポリマーの沈着の有効性を評価するモデルとして、以下のとおりに測定した。シリコーンの沈着を、本発明のポリマー及び比較例のポリマーを含むシャンプー処方6でバージンブラウンヘアを処理することによって測定した。シリコーンの沈着のデータを表5に示した。
【0089】
[コンディショニング性能測定−沈着測定]
コンディショニングシャンプーが毛髪で機能するために、材料の沈着が起こらなくてはならず、その結果、湿潤状態及び乾燥状態での繊維間摩擦が低減し、湿潤状態及び乾燥状態での毛髪を櫛でとかす労力が減少する。
【0090】
湿潤時及び乾燥時の毛髪の櫛通り性(combability)の測定は、シャンプー及びコンディショナー用途におけるコンディショニング性能を測定するために使用される典型的な試験方法である。スキンケア用途において、皮膚の潤滑性又は減少した摩擦又はより柔軟な皮膚の感触、減少した水蒸気透過率及び高められた皮膚の弾力性は、皮膚のコンディショニングを測定するために使用される試験方法である。食器用洗剤、繊維用柔軟剤、及び帯電防止性製品等のコンディショニング性能が求められる界面活性剤に基づいたハウスホールド洗浄製品処方において、コンディショニングは、より柔軟な感触を与え、静的効果を排除し、織物の繊維の破損を排除し、又は毛羽立ちとして知られている変形を排除することに及ぶ。色保持特性を繊維に与えることもまた重要であり、測定することが可能である。
【0091】
[湿潤時/乾燥時櫛通り性能測定−ヨーロッパ人のバージンブラウンヘア及び軽くブリーチしたミディアムブラウンヘアの状態]
一定温度と湿度で測定した(72°F及び相対湿度50%)。
【0092】
(前洗浄手順)
それぞれの編んだ一房の毛髪を、界面活性剤0.1g〜5g/編んだ一房の毛髪1gを使用したラウリル硫酸ナトリウム、SLS、又は他のアニオン性界面活性剤、例えば、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)を用いて2回洗浄し、2回洗浄した後、73°F、及び相対湿度50%で一晩風乾した。2回洗浄した編んだ一房の毛髪を大きな歯の櫛を用いて5回手でといた後、小さな歯の櫛を用いて5回手でとかした(合計10回)。
【0093】
以下の手順をブリーチされたバージンヘアに対して使用した。2から3の編んだ一房の毛髪を使用し、上記した測定の前の編んだ一房の毛髪をより多く前もって櫛でとかした状態で、編んだ一房の毛髪当たり8回櫛でとかした2から3の編んだ一房の毛髪の平均を記録した。
【0094】
(シャンプー手順)
1.それぞれの編んだ一房の毛髪を1gの編んだ一房の毛髪当たりシャンプー0.1gを用いて2回シャンプーした(すべての編んだ一房の毛髪は3.0gである。)
2.それぞれのシャンプーした編んだ一房の毛髪を大きな歯の櫛で2回手でとかした。
3.その手でとかした編んだ一房の毛髪をInstron計器に導入し、クロスヘッドを下限の停止位置まで下げた。編んだ一房の毛髪を小さな歯の櫛で2回とかし、二重の櫛に入れた。
Instronを標準状態で起動させた
試験を開始した後、編んだ一房の毛髪を、水分を保つために脱イオン水でスプレーした。
4.8回の試験が終了した後、その編んだ一房の毛髪を一晩つるした。
5.次の日、それぞれの編んだ一房の毛髪を乾燥時の櫛でとかすテストを8回行った。乾燥した編んだ一房の毛髪を手でとくことは行わなかった。
6.16回のInstron起動の間の湿潤時の櫛でとかす労力を平均化し、そして、標準偏差とともに平均を記録した。
7.15回のInstron起動の間の乾燥時の櫛でとかす労力を平均化し、そして、標準偏差とともに平均を記録した。
【0095】
シャンプーからの編んだ一房の毛髪に対するシリコーンの沈着及び人工皮膚に対する亜鉛の沈着は、いくつかの方法で測定できる。毛髪に対するシリコーンの沈着を定量するために使用される一つの非破壊的な方法、及び人工皮膚等の固形物質に対する亜鉛の沈着を定量する一つの方法を以下に示す。
【0096】
(生体外皮膚基材に対する亜鉛及びシリコーンの沈着測定)
生体外皮膚を2.5cmの円盤の形に切断し、その円盤を真空下で、亜鉛(Zn)のためのBruker型S4 Explorer X−ray Fluorescenve(SRF)Spectrometerの蛍光X線分析によって分析した。それぞれの元素のおおよその検出限界は、百万分の50(0.0050質量%)である。この方法はすでに、誘導結合プラズマ(ICP)を使用する灰化したモデル皮膚基材中の無機イオンの直接的な測定方法で実証された。
【0097】
[シリコーン沈着測定]
すべての編んだ一房の毛髪に対して沈着したシリコーンのために、それぞれ2g〜5gの編んだ一房の毛髪の試料を、最も近いミリグラムまで重量を測定し、そして、約150mlの塩化メチレンで抽出した。その試料を室温で1.5時間振とうした。塩化メチレンの上清をWhatman#41フィルターペーパーを用いて濾過し、蒸発するまで脱水した。その後、それぞれの試料を重水素化クロロホルム2ml中に溶解させ、そして、5ml容積のフラスコに定量的に移した。それぞれの試料を、NICOLET MAGNA 550 FT−IRで、共同付加スキャン150、分解4cm−1、速度0.4747で、0.1cmに固定された経路を有する塩のセルを用いて分析した。重水素化クロロホルムの参照スペクトルを使用して、溶媒バンド(diff=1.0)を除いた。シリコーンの量を、1260cm−1のSi−CH伸縮のピーク高さ(ベースラインは1286cm−1及び1227cm−1)を測定することにより決定し、その後、百万分の10〜300部(ppm)から延びる低水準の較正曲線を使用してシリコーンのmg/mlへ変換した。それぞれの試料を希釈体積及び試料の質量で補正した。すべての値は最も近いppmまで記録した。
【0098】
[編んだ一房の毛髪の長さに沿ったシリコーンのマッピング]
編んだ一房の毛髪の長さに沿ったシリコーンの沈着の相対濃度を、表面の赤外分光法、減衰全反射赤外分光法(ATR−IR)を用いて、マッピングした。ATR−IR法は、796.5cm−1付近のシリコーンバンドのピーク高さ(ベースラインは接線)の、940.1cm−1から919.9cm−1までの毛髪の参照バンドの一部の領域に対する比率を使用し、式1による相対的な表面のシリコーンの量を測定する。この表面のシリコーン測定の方法は、300ppmから4000ppmまでの範囲にわたる抽出されたすべてのシリコーンの量と相関を有することが示された。
【0099】
比率:796.5cm−1のピーク高さ/ピーク領域(940.1cm−1から919.9cm−1まで)=相対的な表面のシリコーンの量(検出限界=0.05)(式1)
【0100】
その方法を使用して、1mmの円形スポットを用いた1回の測定で、約10〜20の毛髪の房を測定することができる。それぞれの編んだ一房の毛髪からの繊維の束は、重水素化された硫酸トリグリシン(DTGS)検出器を備えたThermo−Nicolet MAGNA 760 FTIRスペクトロメータのGolden GateダイアモンドATRアクセサリ上に置かれる。赤外分光スペクトルは、編んだ一房の毛髪の上端から始め、その編んだ一房の毛髪の下端に向かって進みながら、編んだ一房の毛髪の異なる12の位置で集められた。
【0101】
[実施例]
(比較例1)
表3に示した量のグァー片、水、及び腐食剤溶液をミキサーに入れた。温度を40℃〜60°に上げた。3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(4級試薬)、追加の腐食剤、水、並びにホウ酸ナトリウム十水和物をその後加え、反応を1時間進めた。室温まで冷却した後、粗生成物を水で洗浄し、乾燥し、粉にした。
【0102】
(実施例2)
界面活性剤であるポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート及びポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを最初の工程で加えたこと以外は、実施例1と同じ方法で実施例2を調製した。
【0103】
(比較例3)
表3に示した所定量のグァー片、水、及び過酸化水素溶液をミキサーに入れた。その混合物を40℃〜60℃の間で3時間まで処理した。3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(4級試薬)、追加の腐食剤、及び水、並びにホウ酸ナトリウム十水和物をその後加え、その混合物を40℃〜60℃の間で2時間まで処理した。室温まで冷却した後、粗生成物を水で洗浄し、乾燥し、粉にした。
【0104】
(比較例4)
グァー片100部及び18%腐食剤溶液152部をミキサーに入れた。温度を65℃まで上げ、そこで1時間保持した。室温まで冷却した後、そのグァー片を水で洗浄し、その後30%、60%、及び80%イソプロパノールで洗浄した。そのグァー片をその後ミキサーに戻した。温度を41℃まで上げ、真空を適用してイソプロパノールを除去した。その後、実施例3の方法に続けてグァーガムをキャットグァー(cat guar)に変換した。
【0105】
(実施例5,6,9,10,15)
ポリソルベート系界面活性剤のTween20及びTween80を最初の工程で加えたこと以外は、実施例5,6,9,10及び15を実施例3と同じ方法により調製した。これらの実施例は、本発明の方法により製造された本発明のカチオン性ポリガラクトマンナン製品を実証する。
【0106】
4級試薬を加える前にグァー片とともに70℃で3時間まで酸化プロピレンを反応したこと以外は、実施例5aを表3に示した成分を用いて実施例5と同じ方法で調製した。この実施例は、本発明の方法で調製された、混合された誘導体である、本発明のカチオン性ヒドロキシプロピルグァー製品を実証する。
【0107】
(比較例7〜8)
比較例7を表3に示した成分を用いて実施例3と同じ方法により調製した。比較例8を、比較例7の生成物の一部に追加の洗浄を行って得た。
【0108】
(実施例11〜14)
表3に示された種々の界面活性剤を加えたこと以外は、比較例8と同じ方法で実施例11,12及び14を調製した。実施例7,8,11,12及び14では、より純度の高いグァー片を使用した。
【0109】
【表3】

【0110】
実施例13を、実施例12の製品の一部をラウレス−13−カルボキシレートナトリウムアニオン性界面活性剤(Sandopan(登録商標)LS 24N界面活性剤、Clarient社より入手可能)2%を含む水で洗浄して得た。
【0111】
(比較例16〜22)
比較例16〜22は、市販のカチオン性グァーポリマーの比較例を示している。
【0112】
(実施例23,24及び26)
実施例23,24及び26は、大規模で製造した実施例5の複製である。
【0113】
(比較例25及び27)
比較例25は、大規模で製造した比較例3の複製である。
【0114】
比較例27は、大規模で製造した比較例11の複製である。
【0115】
0.5質量%の濃度(シャンプー1)及び0.2質量%の濃度(シャンプー2)で使用した際の本発明の製品の高められた透明性を、表4に示した。実施例2,5,6,9,10,11,13及び15のポリマーは、比較の対照ポリマーと比較して、最も高い透明性を有するシャンプー処方を形成した。表4中のシャンプー2の透過率の比較によれば、結論は以下のように導かれる:(a)比較例1と比較すると、実施例2の本発明のポリマーを含むシャンプー2は、より高い透過率を有する、(b)比較例3と比較すると、実施例5,6,9,10及び15の本発明のポリマーを含むシャンプー2は、より高い透過率を有する、そして(C)比較例8と比較すると、実施例11,12,13及び14の本発明のポリマーを含むシャンプー2は、より高い透過率を有する。
【0116】
ポリマー1質量%の濃度の水溶液中、及びポリマー0.2質量%の濃度の界面活性剤組成物であるシャンプー2中でのこれらのポリマーの透過率は、議論するのに有益である。
【0117】
比較例4の1%ポリマー溶液の水溶液の透明性が示すとおり、US5489674中で示されているグァーの腐食剤の抽出物は、ポリマーのタンパク質の含有量を低減させ、ポリマーの水溶液の透明性を高める。しかしながら、0.5質量%の濃度でポリマーが存在する場合のシャンプー処方1の低い透過率が示すとおり、腐食剤の抽出物によるポリマー水溶液の透明性の向上は、シャンプー処方1の比較例4の高められた透明性をもたらさなかった。
【0118】
表4中のシャンプー1の透明性の測定としての透過率を用いることにより、比較例1と比べた実施例2及び比較例3と比べた実施例5のより高い光透過率は、シャンプー処方1等の界面活性剤に基づく系中の高められた透明性を示し、これは実施例2,5の本発明のポリマーによってもたらされたことが明らかである。実施例5と比較して、実施例6を含むシャンプー1処方の光学的な透明性の比較は、その方法における界面活性剤の濃度が、シャンプー1の界面活性剤系及び他の界面活性剤系中の得られたポリマーの透明性に影響を与えることを示す。比較例8を含むシャンプー1処方の光学的な透明性の比較例7との比較は、その方法の最後での追加の洗浄が、界面活性剤に基づく系中で通常の処理をされたポリマーの透明性を高めないことを示す。
【0119】
表4中のシャンプー処方2において、実施例5,9,10,11,13及び15の本発明のポリマーは、比較例3及び8の比較の対照ポリマーのいずれかよりも高い透明性を有する。同様に、シャンプー処方2において、実施例5,9,10,11,13及び15の本発明のポリマーは、比較例16,18,19及び22の対照よりも高い透明性を有する。
【0120】
表4中のシャンプー処方2,3及び4の透過率の値は、シャンプーの光学的な透明性に対する界面活性剤の濃度の減少の影響を示す。実施例11の本発明のポリマーを含むシャンプー処方2〜4は、比較例8又は比較例16,18,19又は22のいずれかを含む対応するシャンプーよりも、光学的な透明性に関連する、より高い透過率の値を常に有する。
【0121】
実施例2,5,6,9,10,11,12,13及び14の本発明のポリマーは、後の洗浄手順(実施例13)でのそれらの使用と同様に、本発明の製品を製造する方法における界面活性剤の帯電タイプ及び構造の種類の影響を示す。
【0122】
実施例5aの本発明のポリマーは、本発明のカチオン性のヒドロキシプロピルグァーを示す。
【0123】
実施例2,5,5a,6,9,10,11,12,14及び15の本発明のポリマーの1%水溶液の透過率は、600nmで測定した場合に60%未満であり、比較例1,3及び8,16,18,19,20及び22のポリマーの透過率と同様である。予期せずに、実施例2,5,5a,9,10,11,13,15,23及び24の本発明のポリマーは、1質量%の濃度でポリマーが存在する場合に55%未満の水溶液の透過率を有するが、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム12%、コカミドプロピルベタインの界面活性剤2%及び塩化ナトリウム1質量%からなる、表4中のシャンプー処方2において、85%かそれよりも高い透過率の値を有する。さらに、実施例11,15,23及び24の本発明のポリマーは、そのポリマーがそれぞれ処方中に0.2質量%及び0.5質量%で存在する場合、表4中のシャンプー処方2〜4、及び表5中のサルフェート系界面活性剤を使用しないシャンプー処方5において、85%〜90%の透過率を有するシャンプーをもたらす。比較例8は、そのポリマーがそれぞれ処方中に0.2質量%及び0.5質量%で存在する場合、表4中のシャンプー処方2〜4において、わずかに83%〜85%の透過率を示し、表5中のシャンプー処方5において、75%未満の透過率を示す。比較例16〜22のポリマーは、そのポリマーがそれぞれ処方中に0.2質量%及び0.5質量%存在する場合、シャンプー処方2〜4において80%未満の透過率を示し、シャンプー処方5において80%未満の透過率を示す。比較例20のポリマーは、そのポリマーが1質量%の濃度で溶液中に存在する場合、比較例20のポリマーが80%を超える透過率を有する一つの例外であり、1質量%の濃度でポリマーが存在する場合の水溶液において60%未満の透過率を有する本発明のポリマーとそのポリマーを異なるものにしている。
【0124】
比較例21のポリマーは、その水溶液中での低い透過率、並びに表4中のシャンプー処方2〜4及び表5中のシャンプー5における85%を超える透過率の点で、実施例11,23,24,26及び27の本発明のポリマーと同様の特性を示している。しかしながら、実施例26及び27の本発明のポリマーは、0.4質量%を超える不溶性物の含有量を有しており、比較例21のポリマーの不溶性物の含有量よりも多い。さらに、本発明のポリマーは、毛髪等の基材に対して、シリコーン又は亜鉛等の、分散相成分としての沈着薬剤又は有益な薬剤としてより良い性能を示している。例えば、表5で、シャンプー処方6における実施例11,23及び24の本発明のポリマーは、比較例8のポリマーを含むシャンプー処方6に比べて、毛髪基材に対して沈着したシリコーンの40〜80%の向上をもたらし、そして、比較例21のポリマーと比べた場合に、毛髪基材に対して40%〜80%を超える沈着したシリコーンの向上をもたらしている。
【0125】
要するに、本発明のポリマーは、比較例のポリマーを超える改良である。
【0126】
さらに、実施例2,5,6,9,10,11,12,14及び15の本発明のポリマーのタンパク質含有量は、それらの比較例1,3及び8のタンパク質含有量と同様である。しかしながら、実施例2,5,6,9,10,11,12,14及び15の本発明のポリマーを含むシャンプー処方2の透明性は、比較例1,3及び8のそれぞれの対照ポリマーを含むシャンプーの透明性よりも優れている。
【0127】
比較例4のポリマーを含むシャンプーの低いシャンプーの透明性は、US5756720に開示された方法がタンパク質含有量を低減し、そのポリマーの水溶液の透明性を向上させるが、界面活性剤に基づく処方の透明性は向上させないことを示している。
【0128】
【表4】

【0129】
【表5】

【0130】
本発明のポリマーの不溶性部分の質量%は、実施例26及び27の本発明のポリマーが示すとおり、0.4質量%以上であることが示されている。この不溶性部分の量は、比較例21の不溶性物の含有量よりも多いと予想される。
【0131】
表4〜5で説明される結果は、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(2EO)12%/コカミドプロピルベタイン(CAPB)2%/塩化ナトリウム1%及びポリマー0.2質量%からなる診断に用いるシャンプー組成物を用いて、最終シャンプー処方において、600nmの波長で85%を超える透過率の値が測定されるように、透明性の度合の増加をもたらす点で、本発明のポリマーの驚くべき利益を実証しており、一方で、そのポリマーが1質量%の濃度で存在する場合、そのポリマーの水溶液は60%よりも低い透過率の値を有している。表4及び5の結果は、分子量、カチオン性の置換度、及び非イオン性の置換の広い範囲、並びにそのポリマー中のガラクトース/マンノース単位の比率により規定されるポリマーの構造の範囲にわたって、本発明のポリマーの性能を実証している。本発明のポリマーの驚くべき利益は、カチオン性の置換、分子量、ガラクトース/マンノース比率、及びポリマーのタンパク質含有量の広い範囲にわたって確認される。
【0132】
表5で説明される結果はまた、毛髪又は皮膚等の基材に対して、分散相成分としての沈着薬剤、又はシリコーン又は亜鉛等の有益な薬剤としての、本発明のポリマーの高められた性能を示している。
【0133】
本明細書で示された実施例は、本発明を制限するために理解されるべきではなく、むしろ、これらは本発明の詳しい具体例のいくつかを説明するために挙げられている。添付の特許請求の範囲から逸脱しない限り、本発明の種々の修正及び変更がなされ得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性部分と、非水溶性部分とを有するカチオン性のポリガラクトマンナンを含む多糖類ポリマーであって、
前記非水溶性部分は、ポリマーの0.4質量%〜3質量%を構成し、
前記多糖類ポリマーの前記非水溶性部分は、1質量%のポリマー水溶液の透明性が、600nmの波長で60%よりも低い透過率を示し、
前記多糖類ポリマーが、組成物の0.2質量%の濃度で存在する場合、ラウレス硫酸ナトリウム12質量%/コカミドプロピルベタイン2質量%/塩化ナトリウム1質量%から構成される界面活性系において、600nmの波長で80%を超える光透過率の透明性を有する、多糖類ポリマー。
【請求項2】
前記カチオン性のポリガラクトマンナンが、ポリガラクトマンナン、カチオン性の誘導体化薬剤、界面活性剤、及び腐食剤を水中で反応させることにより形成される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ポリガラクトマンナンがグァーを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ポリガラクトマンナンのポリマーが約5000〜約10000000の質量平均分子量を有する、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
ポリガラクトマンナンを、腐食剤、水、界面活性剤、及びカチオン性に誘導体化する部分と反応させることを含む、有機溶媒を使用しない、修飾化多糖類ポリマーを形成する方法。
【請求項6】
前記多糖類を、酸化剤、タンパク質分解酵素、又は加水分解酵素の少なくとも1種とさらに反応させる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記酸化剤が、過酸化物、過酸、過硫酸塩、過マンガン酸塩、過塩素酸塩、亜塩素酸塩、及び酸素からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記酸化剤が過酸化物である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記非イオン性界面活性が、ポリソルベート系界面活性剤又はポリソルベート系界面活性剤の混合物である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ポリガラクトマンナンがグァー片を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項2に記載のポリガラクトマンナン組成物を含む、パーソナルケア組成物又はハウスホールドケア組成物。
【請求項13】
前記誘導体化する部分が、カチオン性部分と非イオン性部分の混合物であり、前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記ポリガラクトマンナンが、グァー、イナゴマメ、カッシア、コロハ、アメリカサイカチ、及びゴウシュウアオギリからなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項15】
請求項11に記載の方法により製造されるカチオン性のポリガラクトマンナンのポリマーを含む、パーソナルケア組成物又はハウスホールドケア組成物。
【請求項16】
水、腐食剤、少なくとも1種の界面活性剤、酸化剤、及びカチオン性に誘導体化する部分の存在下で、ポリガラクトマンナンを十分な時間と十分な温度で反応させることを含む、誘導体化ポリガラクトマンナンを調製する方法。
【請求項17】
前記酸化剤が過酸化物である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記界面活性剤がポリソルベート系界面活性剤である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記界面活性剤がポリソルベート系界面活性剤のブレンドを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
請求項16に記載の方法により製造される製品。
【請求項22】
パーソナルケア活性剤又はハウスホールドケア活性剤と組み合わされた請求項21に記載のカチオン性のポリガラクトマンナン組成物を含む、パーソナルケア組成物又はハウスホールドケア組成物。
【請求項23】
パーソナルケア又はハウスホールドケア活性剤と組み合わされた請求項2に記載のポリガラクトマンナン組成物を含む、パーソナルケア組成物又はハウスホールドケア組成物。

【公表番号】特表2013−520558(P2013−520558A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555087(P2012−555087)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2011/025798
【国際公開番号】WO2011/106338
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(512118196)ハーキュリーズ・インコーポレーテッド (5)
【Fターム(参考)】