説明

癌における新規な組成物および方法

本発明は、癌、特にリンパ腫の検出、診断および治療に使用するための新規配列に関する。本発明は、発現が、癌組織において調節不全である癌関連(CA)ポリヌクレオチド配列を提供する。本発明は、癌に関連したCAポリペプチド類を提供し、癌の診断用組成物および検出方法を提供する。本発明は、CAポリペプチド類に特異的なモノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を提供する。本発明はまた、癌の診断手段および治療用組成物ならびにスクリーニング、予防および治療方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
表1〜13に示されたhR U−001からhR U−013のポリヌクレオチド配列、またはその補体からなる群から選択される配列の少なくとも10個連続するヌクレオチドを含む、単離された核酸。
【請求項2】
請求項1に記載の組換え核酸を含む、宿主細胞。
【請求項3】
請求項1に記載の単離された核酸を含む、発現ベクター。
【請求項4】
請求項3に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞。
【請求項5】
前記ポリヌクレオチド、もしくはその補体またはその断片が、検出可能な標識をさらに含む、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
【請求項6】
前記ポリヌクレオチド、もしくはその補体またはその断片が、固体支持体に付加されている、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
【請求項7】
前記ポリヌクレオチド、もしくはその補体またはその断片が、化学合成により少なくとも部分的に調製される、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
【請求項8】
前記ポリヌクレオチド、もしくはその補体またはその断片が、アンチセンス断片である、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
【請求項9】
前記ポリヌクレオチド、もしくはその補体またはその断片が一本鎖である、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
【請求項10】
前記ポリヌクレオチド、もしくはその補体またはその断片が二重鎖である、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
【請求項11】
少なくとも15個連続するヌクレオチドを含む、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
【請求項12】
少なくとも20個連続するヌクレオチドを含む、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
【請求項13】
表1〜13に示されたhR U−001からhR U−013のポリヌクレオチド配列、またはその補体からなる群から選択される配列の少なくとも10個連続するヌクレオチドを含む、少なくとも1つのプローブ、
を含む、癌関連(CA)核酸を検出するマイクロアレイ。
【請求項14】
少なくとも15個連続するヌクレオチドを含む、請求項13に記載のマイクロアレイ。
【請求項15】
少なくとも20個連続するヌクレオチドを含む、請求項13に記載のマイクロアレイ。
【請求項16】
表1〜13に示されたhD U−001からhD U−013のポリヌクレオチド配列、またはその補体からなる群から選択されるCA配列のオープンリーディングフレーム内にコードされる、単離されたポリペプチド。
【請求項17】
前記ポリペプチドが、表1〜13に示されたhR U−001からhR U−013からなる群から選択されるポリヌクレオチドによりコードされたアミノ酸配列を含む、請求項16に記載のポリペプチド。
【請求項18】
前記ポリペプチドが、表1〜13に示されたhP U−001からhP U−013からなる群から選択されるポリペプチドによりコードされたアミノ酸配列を含む、請求項16に記載のポリペプチド。
【請求項19】
前記ポリペプチドが、表1〜13に示されたhP U−001からhP U−013からなる群から選択されるCAポリペプチドのアミノ酸配列エピトープのアミノ酸配列を含む、請求項16に記載のポリペプチド。
【請求項20】
前記ポリペプチドまたはその断片が、固体支持体に付加されている請求項16に記載のポリペプチド。
【請求項21】
請求項16〜20のいずれか一項に記載のポリペプチドに結合する、単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項22】
前記抗体またはその断片が、固体支持体に付加している、請求項21に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項23】
前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項21に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項24】
前記抗体が、ポリクローナル抗体である、請求項21に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項25】
前記抗体またはその断片が、検出可能な標識をさらに含む、請求項21に記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項26】
以下のステップ:(i)前記ポリペプチド、またはその抗原結合断片を含む、組成物により宿主動物を免疫化すること、およびii)前記抗原またはその抗原結合断片に対する抗体を発現している前記宿主から細胞を採取すること、を含む方法によって調製され、請求項16〜20のいずれかに記載されたポリペプチドに結合する、単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項27】
試験サンプルにおける癌の存在を診断するキットであって、表1〜13に示されたhD U−001からhD U−013のポリヌクレオチド配列、その断片、またはそれらの補体からなる群から選択されるCAポリヌクレオチド配列に選択的にハイブリダイズする少なくとも1種のポリヌクレオチドを含む、キット。
【請求項28】
試験サンプルにおける癌の存在を診断するキットであって、表1〜13に示されたhR U−001からhR U−013のポリヌクレオチド配列、その断片、またはそれらの補体からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列の配列に選択的にハイブリダイズする少なくとも1種のポリヌクレオチドを含む、キット。
【請求項29】
表1〜13に示されたhD U−001からhD U−013のポリヌクレオチド配列からなる群から選択されるCAポリヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチド、またはその断片を含む、電子ライブラリ。
【請求項30】
表1〜13に示されたhR U−001からhR U−013のポリヌクレオチド配列からなる群から選択されるCAポリヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチド、またはその断片を含む、電子ライブラリ。
【請求項31】
表1〜13に示されたhP U−001からhP U−013のポリヌクレオチド配列からなる群から選択されるCAポリヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチド、またはその断片を含む、電子ライブラリ。
【請求項32】
(a)表1〜13に示されたhD U−001からhD U−013の配列またはその断片からなる群から選択される核酸配列によりコードされた癌関連(CA)遺伝子を発現する細胞を提供する工程;
(b)癌細胞から誘導された組織サンプルを候補抗癌剤と接触させる工程;および
(c)該組織サンプルにおける該CAポリヌクレオチドの発現について該候補抗癌剤の効果をモニターする工程、
を包含する、候補薬剤の抗癌活性をスクリーニングする方法。
【請求項33】
前記CA遺伝子が、hR U−001からhR U−013の配列からなる群から選択される少なくとも1種の核酸配列を含む、請求項32に記載の抗癌活性をスクリーニングする方法。
【請求項34】
(d)前記候補薬剤の不在下の発現レベルを、該候補薬剤の存在下での発現レベルと比較する工程、
をさらに包含する、請求項32に記載の抗癌活性をスクリーニングする方法。
【請求項35】
前記候補薬剤の不在下の発現レベルが、該候補薬剤の存在下の発現レベルよりも高い、請求項34に記載の抗癌活性をスクリーニングする方法。
【請求項36】
前記候補薬剤が、転写阻害剤であり、さらに前記核酸配列がhR U−004、hR U−008、hR U−012、およびhR U−012.1からなる群から選択される、請求項33に記載の抗癌活性をスクリーニングする方法。
【請求項37】
前記候補薬剤が、増殖因子アンタゴニストであり、さらに前記核酸配列が、hR U−002である請求項33に記載の抗癌活性をスクリーニングする方法。
【請求項38】
前記候補薬剤が、シグナル伝達蛋白質アンタゴニストであり、さらに前記核酸配列が、hR U−001、hR U−007、hR U−007.1、hR U−007.2、hR U−009、hR U−009.1、hR U−012、およびhR U−012.1からなる群から選択される、請求項33に記載の抗癌活性をスクリーニングする方法。
【請求項39】
前記候補薬剤が、細胞接着アンタゴニストであり、さらに前記核酸配列が、hR U−003およびhR U−010からなる群から選択される、請求項33に記載の抗癌活性をスクリーニングする方法。
【請求項40】
(i)表1〜13によるhP U−001からhP U−013、またはその断片からなる群から選択される少なくとも1種のポリペプチドの発現レベルを検出する工程;
(ii)試験サンプルにおける該ポリペプチドの発現レベルと、正常細胞サンプルにおけるポリペプチド発現レベルとを比較する工程であって、ここで該正常細胞サンプルにおけるポリペプチド発現レベルに対する該試験細胞サンプルにおけるポリペプチドの変化した発現レベルが、該試験細胞サンプルにおける癌の存在を示す、工程、
を包含する、試験細胞サンプルにおけるポリペプチドの発現に関連する癌を検出する方法。
【請求項41】
前記正常細胞サンプルにおけるポリペプチド発現レベルに対する前記試験細胞サンプルにおけるポリペプチドの高発現レベルが、該試験細胞サンプルにおける癌の存在を示す、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
(i)表1〜13によるhP−7−001からhP U−013またはその断片からなる群から選択される少なくとも1種のポリペプチドの活性レベルを検出する工程であって、ここで該活性が、表15に掲げられたポリペプチドに関する少なくとも1つの活性に対応する、工程;
(ii)試験サンプルにおけるポリペプチドの活性レベルと正常細胞サンプルにおけるポリペプチド活性レベルとを比較する工程であって、ここで該正常細胞サンプルにおけるポリペプチド活性レベルに対する該試験細胞サンプルにおける該ポリペプチドの変化した活性レベルが、該試験細胞サンプルにおける癌の存在を示す、工程、
を包含する、試験細胞サンプルにおけるポリペプチドの発現に関連する癌を検出する方法。
【請求項43】
(i)表1〜13によるhP U−001からhP U−013またはその抗原断片からなる群から選択される抗原ポリペプチドに対する抗体レベルを検出する工程;
(ii)試験サンプルにおける該抗体レベルと対照サンプルにおける該抗体レベルとを比較する工程であって、ここで該対照サンプルにおける該抗体レベルに対する該試験サンプルにおける変化した該抗体レベルが、該試験血清サンプルにおける癌の存在を示す、工程、
を包含する、試験血清サンプルにおける抗体の存在に関連する癌を検出する方法。
【請求項44】
CA蛋白質(CAP)の活性を変調できる生物活性剤をスクリーニング方法であって、ここで該CAPが、表1〜13に示されたhR U−001からhR U−013のポリヌクレオチド配列からなる群から選択される核酸配列を含む、核酸によってコードされ、該方法は、
a)該CAPと候補生物活性剤とを組合わせる工程;および
b)該CAPの生物活性に対する該候補薬剤の効果を決定する工程、
を包含する、方法。
【請求項45】
前記生物活性剤が、前記CA蛋白質(CAP)の発現に影響を及ぼす、請求項44に記載の生物活性剤をスクリーニングする方法。
【請求項46】
前記生物活性剤が、前記CA蛋白質(CAP)の活性に影響を及ぼし、このような活性が、表15に掲げた活性から選択される、請求項44に記載の生物活性剤をスクリーニングする方法。
【請求項47】
前記生物活性剤が、転写阻害剤であり、さらに前記核酸配列が、hR U−004、hR U−008、hR U−012、およびhR U−012.1からなる群から選択される、請求項44に記載の生物活性剤をスクリーニングする方法。
【請求項48】
前記生物活性剤が、シグナル伝達アンタゴニストであり、さらに前記核酸配列が、hR U−001、hR U−007、hR U−007.1、hR U−007.2、hR U−009、hR U−009.1、hR U−012、およびhR U−012.1からなる群から選択される、請求項44に記載の生物活性剤をスクリーニングする方法。
【請求項49】
前記生物活性剤が増殖因子アンタゴニストであり、さらに前記核酸配列が、hR U−002である、請求項44に記載の生物活性剤をスクリーニングする方法。
【請求項50】
前記生物活性剤が、細胞接着アンタゴニストであり、さらに前記核酸配列が、hR U−003およびhR U−010からなる群から選択される、請求項44に記載の生物活性剤をスクリーニングする方法。
【請求項51】
前記生物活性剤が、前記CA蛋白質(CAP)の発現に影響を及ぼす、請求項44に記載の生物活性剤をスクリーニングする方法。
【請求項52】
a)第1の個体の第1の組織タイプにおいて、表1〜13に略記された配列からなる群から選択される核酸配列を含む1つ以上の遺伝子の発現を決定する工程;および
b)該第1の個体の第2の正常組織タイプ、または第2の無影響個体に由来する該遺伝子(単数または複数)の該発現を比較する工程、
を包含し、
ここで該発現における差異は、該第1の個体が癌を有することを示す、
癌を診断する方法。
【請求項53】
表1〜13に略記された配列からなる群から選択される核酸配列を含む1つ以上の遺伝子の発現が、正常組織よりも癌組織において高い、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
癌を治療する方法であって、該方法は、CA蛋白質(CAP)阻害剤を患者に投与する工程を包含し、ここで該CAPは、表1〜13に略記された配列からなる群から選択される核酸配列を含む核酸によりコードされる、方法。
【請求項55】
前記CA蛋白質(CAP)阻害剤が、CA蛋白質に結合する、請求項53に記載の癌を治療する方法。
【請求項56】
前記CA蛋白質(CAP)阻害剤が、転写阻害剤であり、さらに該CAPは、hR U−004、hR U−008、hR U−012、およびhR U−012.1からなる群から選択される核酸によりコードされる、請求項53に記載の癌を治療する方法。
【請求項57】
前記CA蛋白質(CAP)阻害剤が、増殖因子アンタゴニストであり、さらに前記CAP配列が、核酸hR U−002によりコードされる、請求項53に記載の癌を治療する方法。
【請求項58】
前記CA蛋白質(CAP)阻害剤が、シグナル伝達蛋白質アンタゴニストであり、さらに前記CAP配列が、hR U−001、hR U−007、hR U−007.1、hR U−007.2、hR U−009、hR U−009.1、hR U−012、およびhR U−012.1からなる群から選択される核酸によりコードされる、請求項53に記載の癌を治療する方法。
【請求項59】
前記CA蛋白質(CAP)阻害剤が、細胞接着アンタゴニストであり、さらに前記CAP配列が、hR U−003およびhR U−010からなる群から選択される核酸によりコードされる、請求項53に記載の癌を治療する方法。
【請求項60】
細胞表面に発現されるCA蛋白質(CAP)に優先的に結合する抗体であって、ここで該CA蛋白質は、hP U−011である、抗体。
【請求項61】
前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項60に記載の抗体。
【請求項62】
前記モノクローナル抗体が、CA蛋白質の細胞外ドメインに結合する、請求項61に記載のモノクローナル抗体。
【請求項63】
前記モノクローナル抗体が、少なくとも1つのヒト癌細胞株に結合する、請求項61に記載のモノクローナル抗体。
【請求項64】
前記モノクローナル抗体が、
(a)該モノクローナル抗体を産生できるハイブリドーマを提供する工程;および
(b)該ハイブリドーマによる該モノクローナル抗体の産生を提供する条件下で、該ハイブリドーマを培養する工程、
を包含するプロセスにより調製される、請求項61に記載のモノクローナル抗体。
【請求項65】
請求項61に記載のモノクローナル抗体を産生する、ハイブリドーマ。
【請求項66】
前記抗体が、ヒト化抗体である、請求項60に記載の抗体。
【請求項67】
前記CAPが、正常細胞表面ではなく、癌細胞表面に発現される、請求項60に記載の抗体。
【請求項68】
前記CAPが、正常細胞表面に較べて癌細胞表面に差異的に発現される、請求項60に記載の抗体。
【請求項69】
前記抗体が、治療剤に結合する、請求項60に記載の抗体。
【請求項70】
前記抗体が、治療剤に結合する、請求項61に記載の抗体。
【請求項71】
請求項60に記載の抗体および製薬的に許容できる賦形剤を含む、製薬組成物。
【請求項72】
請求項69に記載の抗体および製薬的に許容できる賦形剤を含む、製薬組成物。
【請求項73】
請求項70に記載の抗体および製薬的に許容できる賦形剤を含む、製薬組成物。
【請求項74】
請求項60に記載の抗体を含む、、癌細胞を検出するキット。
【請求項75】
請求項61に記載のモノクローナル抗体を含む、癌細胞を検出するキット。
【請求項76】
個体における癌細胞の有無を検出する方法であって、
該個体に由来する細胞と、請求項60または61のいずれかに記載の抗体とを接触させる工程;および
該癌細胞に由来するCAPと該抗体との複合体を検出する工程、
を包含し、
ここで該複合体の検出は、該個体における癌細胞の存在と関係がある、方法。
【請求項77】
個体における癌細胞の増殖を阻害する方法であって、請求項71、72または73のいずれかに記載の製薬組成物の有効量を該個体に投与する工程、を包含する、方法。
【請求項78】
個体における癌細胞に治療剤を送達する方法であって、請求項71、72または73のいずれかに記載の製薬組成物の有効量を該個体に投与する工程、を包含する、方法。

【図1】
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【公表番号】特表2006−519589(P2006−519589A)
【公表日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−565695(P2004−565695)
【出願日】平成15年12月22日(2003.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2003/041242
【国際公開番号】WO2004/060301
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(504177217)サイグレス ディスカバリー, インコーポレイテッド (17)
【Fターム(参考)】