説明

発光キーボード

【課題】透光性の中枠、キー、光源及び薄膜スイッチング回路を備えた発光キーボードにおいて、キーの照度を均等にする発光キーボードを提供する。
【解決手段】透光性の中枠と、透光性の中枠上に設置された薄膜スイッチング回路と、透光性の中枠に連接され、押下されると薄膜スイッチング回路に当接する少なくとも1つのキーと、キーと透光性の中枠の間にあって光ビームを生じる光源とを含むことを特徴とする発光キーボードを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキーボードに関し、より詳しくは発光機能を備えた発光キーボードに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、コンピュータ周辺入力装置はマウス、キーボード及びトラックボール等からなり、このうちキーボードは文字や記号をコンピュータに直接キーインできることから、ユーザーや入力装置メーカーに相当重視されている。続いて、従来のキーボードの構造及び機能を説明する。図1は従来のキーボードの外観構造の概略図である。従来キーボード1の表面には複数キーを備え、これらのキーは一般にキー10、数字キー11及びファンクションキー12等に分類され、ユーザーが手指で押下して生じた対応する信号をコンピュータに送信し、コンピュータが押下されたキー機能を実行する。例えば、一般キー10はアルファベット等の記号の入力用、数字キー11は数字入力用で、F1〜F12等のファンクションキー12は各種機能を提供する。
【0003】
科学技術の進歩に伴い、キーボードメーカーは各種特殊機能を備えたキーボードの研究開発に力を入れて、異なるユーザーの様々なニーズに応えている。発光機能を備えた発光キーボードを例にとり説明すると、図2は従来の発光キーボードの構造の側面概略図である。発光キーボード2はキー20、金属底板21、薄膜スイッチング回路22、光源23及び導光板24を備え、キー20はキーキャップ201、鋏型連接部材202及び弾性体203を備える。発光キーボード2では、前記各部材の上から下への排列順序は、キーキャップ201、鋏型連接部材202、弾性体203、薄膜スイッチング回路22、金属底板21及び導光板24で、光源23は導光板24の一側にある。光源23はフレキシブル回路基板(Flexible Printed Circuit、FPC)25によって発光キーボード2の回路基板(図示せず)に連接されて、フレキシブル回路基板25から電力を得て、光源23は光ビームBを生じるが、このうち、光源23は発光ダイオード(Light Emitter Diode、LED)であって、弾性体203は透光性のゴムである。
【0004】
図2の導光板24は光ビームBを導いて光ビームBをキーボード全体に拡散させることができ、光ビームBの進行方向を変更して光ビームBを上向きに進ませることができる。薄膜スイッチング回路22は第1固定構造211、第2固定構造212及び2つの開孔213を備えた金属底板21上に設置されて、開孔213は弾性体203に貫通されて弾性体203を薄膜スイッチング回路22と接触させることができる。キーキャップ201は第1キーキャップ固定構造2011、第2キーキャップ固定構造2012及び透光領域2013を備え、鋏型連接部材202は第1フレーム2021と第2フレーム2022を備える。第1フレーム2021の第1端2021Aは第2固定構造212に連接され、第1フレーム2021の第2端2021Bは第1キーキャップ固定構造2011に連接され、第2フレーム2022の第1端2022Aは第1固定構造211に連接され、第2フレーム2022の第2端2022Bは第2キーキャップ固定構造2012に連接される。
【0005】
図2のキー2が押下されて金属底板21に対向して下方へ移動すると、鋏型連接部材202の第1フレーム2021と第2フレーム2022は開いた状態から畳んだ状態となり、下方移動するキーキャップ201が弾性体203に当接して、弾性体203を薄膜スイッチング回路22に当接させて、キー20に対応するキー信号を生じる。キー20が押下されなくなると、弾性体203は弾性力をキーキャップ201に提供して、キーキャップ201を金属底板21に対して上方へ移動させ、第1フレーム2021と第2フレーム2022が畳んだ状態から開いた状態となってキーキャップ201を復位させる。光源23が光ビームBを生じると、光ビームBは導光板24に進入し、導光板24は光ビームBの方向を変更して、一部の光ビームBは金属底板21に遮られ、その他の光ビームBは開孔213を貫通して薄膜スイッチング回路22に進入する。続いて、光ビームBは薄膜スイッチング回路22、弾性体203及びキーキャップ201上の透光領域2013を順番に貫通して、キー20を発光させる。然しながら、従来の発光キーボードは操作の際、金属底板21下方にある光源23から生じる大部分の光ビームBは金属底板21に遮られることから、照度が不均等となる現象が発生した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものである。上記課題解決のため、本発明は照度を均等にする発光キーボードを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
好ましい実施例において、本発明は、透光性の中枠と、透光性の中枠上に設置された薄膜スイッチング回路と、透光性の中枠に連接され、押下されると薄膜スイッチング回路に当接する少なくとも1つのキーと、キーと透光性の中枠の間にあって光ビームを生じる光源とを含むことを特徴とする発光キーボードを提供する。
【0008】
好ましい実施例において、薄膜スイッチング回路は、少なくとも1つの上接点と光源回路パターンを備え、光源と光源回路パターンが設置される上回路基板であって、光源回路パターンは光源に連接されて光源を駆動するものと、上回路基板の下方にあり、薄膜スイッチング回路が押下されると上接点が入る第1隔離層開孔と光源に貫通される第2隔離層開孔を備えた隔離層と、隔離層の下方にあり、薄膜スイッチング回路が押下されると上接点と接触して上接点に対応する下接点と光源に貫通される下回路基板開孔とを備えた下回路基板とを含み、光源は第2隔離層開孔と下回路基板開孔を順番に貫通して、透光性の中枠の中枠開孔に入る。
【0009】
好ましい実施例において、薄膜スイッチング回路は、少なくとも1つの上接点を備えた上回路基板と、上回路基板の下方にあり、隔離層開孔と光源回路パターンを備えた隔離層であって、隔離層開孔は薄膜スイッチング回路が押下されると上接点が入り、光源と光源回路パターンは隔離層上に設置され、光源回路パターンは光源に連接されて光源を駆動するものと、隔離層の下方にあり、薄膜スイッチング回路が押下されると上接点と接触して上接点に対応する下接点と光源に貫通される下回路基板開孔とを備えた下回路基板とを含み、光源は下回路基板開孔を貫通して透光性の中枠の中枠開孔に入る。
【0010】
好ましい実施例において、薄膜スイッチング回路は、少なくとも1つの上接点を備えた上回路基板と、上回路基板の下方にあり、薄膜スイッチング回路が押下されると上接点が入る隔離層開孔を備えた隔離層と、隔離層の下方にあり、薄膜スイッチング回路が押下されると上接点と接触して上接点に対応する下接点と光源回路パターンとを備えた下回路基板とを含み、光源と光源回路パターンは上回路基板上に設置され、光源は透光性の中枠の中枠開孔に入り、光源回路パターンは光源に連接されて光源を駆動する。
【0011】
好ましい実施例において、本発明の発光キーボードは、透光性の中枠の下方にあって光ビームを反射し、透光性の中枠が湾曲しないようにする支持板を更に含む。
【0012】
好ましい実施例において、本発明の発光キーボードは、薄膜スイッチング回路と透光性の中枠の間にあって光ビームを導き、光源に貫通される導光フィルム開孔を備えた導光フィルムを更に含み、光ビームは透光性の中枠、導光フィルム、支持板、導光フィルム、透光性の中枠、薄膜スイッチング回路及びキーを順番に通過する。
【0013】
好ましい実施例において、キーは、発光キーボードの表面に露出して透光領域を備えたキーキャップと、透光性の中枠とキーキャップの間にあり、透光性の中枠とキーキャップを連接してキーキャップを透光性の中枠に対向して上下移動させる鋏型連接部材と、薄膜スイッチング回路とキーキャップの間にあり、キーキャップが押下されると、圧縮されて薄膜スイッチング回路に当接して、上接点と下接点とを接触させ、キーキャップが押下されなくなると、弾性力をキーキャップに提供して、キーキャップを復位させる弾性体とを含む。
【0014】
好ましい実施例において、キーキャップは第1キーキャップ固定構造と第2キーキャップ固定構造を備え、透光性の中枠は第1中枠固定構造と第2中枠固定構造を備え、第1中枠固定構造、第2中枠固定構造及び透光性の中枠は一体成型とし、鋏型連接部材は第1フレームと第2フレームを備え、第1フレームの第1端は第2中枠固定構造に連接され、第1フレームの第2端は第1キーキャップ固定構造に連接され、第2フレームの第1端は第1中枠固定構造に連接され、第2フレームの第2端は第2キーキャップ固定構造に連接される。
【0015】
好ましい実施例において、本発明はまた、支持板と、支持板上に設置された透光性の中枠と、透光性の中枠上に設置された薄膜スイッチング回路と、透光性の中枠に連接され、押下されると薄膜スイッチング回路に当接する少なくとも1つのキーと、キーと支持板の間にあって光源回路パターンを備えた光源フィルムと、光源フィルム上に設置され、光源回路パターンに連接され駆動されて光ビームを生じる光源とを含むことを特徴とする発光キーボードを提供する。
【0016】
好ましい実施例において、光源フィルムはキーと薄膜スイッチング回路の間に設置され、薄膜スイッチング回路は、少なくとも1つの上接点と光源に貫通される上回路基板開孔を備えた上回路基板と、上回路基板の下方にあり、薄膜スイッチング回路が押下されると上接点が入る第1隔離層開孔と光源に貫通される第2隔離層開孔を備えた隔離層と、隔離層の下方にあり、薄膜スイッチング回路が押下されると上接点と接触して上接点に対応する下接点と光源に貫通される下回路基板開孔を備えた下回路基板とを含み、光源は上回路基板開孔、第2隔離層開孔及び下回路基板開孔を順番に貫通して透光性の中枠に入る。
【0017】
好ましい実施例において、光源フィルムは薄膜スイッチング回路と透光性の中枠の間に設置され、透光性の中枠は光源が入る中枠開孔を備える。
【0018】
好ましい実施例において、光源フィルムは透光性の中枠と支持板の間に設置され、透光性の中枠は光源が入る中枠開孔を備える。
【0019】
好ましい実施例において、本発明の発光キーボードは、光源フィルムに隣接して光ビームを導いて光ビームの方向を変更し、光源に貫通される導光フィルム開孔を備えた導光フィルムを更に含む。
【0020】
好ましい実施例において、キーは、発光キーボードの表面に露出して透光領域を備えたキーキャップと、透光性の中枠とキーキャップの間にあり、透光性の中枠とキーキャップを連接してキーキャップを透光性の中枠に対向して上下移動させる鋏型連接部材と、薄膜スイッチング回路とキーキャップの間にあり、キーキャップが押下されると、圧縮されて薄膜スイッチング回路に当接して、上接点と下接点とを接触させ、キーキャップが押下されなくなると、弾性力をキーキャップに提供して、キーキャップを復位させる弾性体とを含む。
【0021】
好ましい実施例において、キーキャップは第1キーキャップ固定構造と第2キーキャップ固定構造を備え、透光性の中枠は第1中枠固定構造と第2中枠固定構造を備え、第1中枠固定構造、第2中枠固定構造及び透光性の中枠は一体成型とし、鋏型連接部材は第1フレームと第2フレームを備え、第1フレームの第1端は第2中枠固定構造に連接され、第1フレームの第2端は第1キーキャップ固定構造に連接され、第2フレームの第1端は第1中枠固定構造に連接され、第2フレームの第2端は第2キーキャップ固定構造に連接される。
【0022】
好ましい実施例において、本発明は、透光性の中枠と、透光性の中枠上に設置された薄膜スイッチング回路と、透光性の中枠に連接され、押下されると薄膜スイッチング回路に当接する少なくとも1つのキーと、薄膜スイッチング回路とキーの間にあり、弾性体が光源回路パターンを備えた弾性体フィルムと、弾性体フィルム上に設置されて光源回路パターンに連接され駆動されて光ビームを生じる光源とを含むことを特徴とする発光キーボードを更に提供する。
【0023】
好ましい実施例において、薄膜スイッチング回路は、少なくとも1つの上接点と光源に貫通される上回路基板開孔を備えた上回路基板と、上回路基板の下方にあり、薄膜スイッチング回路が押下されると上接点が入る第1隔離層開孔と光源に貫通される第2隔離層開孔を備えた隔離層と、隔離層の下方にあり、薄膜スイッチング回路が押下されると上接点と接触して上接点に対応する下接点と、光源に貫通される下回路基板開孔とを備えた下回路基板とを含み、光源は上回路基板開孔、第2隔離層開孔及び下回路基板開孔を順番に貫通して透光性の中枠の開孔に入る。
【0024】
好ましい実施例において、弾性体フィルムは、キーキャップが押下されて透光性の中枠に対向して下方移動する際、弾性体に貫通されて弾性体を薄膜スイッチング回路に当接させる薄膜開孔を備える。
【0025】
好ましい実施例において、キーは、発光キーボードの表面に露出して透光領域を備えたキーキャップと、透光性の中枠とキーキャップの間にあり、透光性の中枠とキーキャップを連接してキーキャップを透光性の中枠に対向して上下移動させる鋏型連接部材と、弾性体フィルム上に設置され、キーキャップが押下されると、圧縮されて薄膜スイッチング回路に当接して、上接点と下接点とを接触させ、キーキャップが押下されなくなると、弾性力をキーキャップに提供して、キーキャップを復位させる弾性体とを含む。
【0026】
好ましい実施例において、キーキャップは第1キーキャップ固定構造と第2キーキャップ固定構造を備え、透光性の中枠は第1中枠固定構造と第2中枠固定構造を備え、第1中枠固定構造、第2中枠固定構造及び透光性の中枠は一体成型とし、鋏型連接部材は第1フレームと第2フレームを備え、第1フレームの第1端は第2中枠固定構造に連接され、第1フレームの第2端は第1キーキャップ固定構造に連接され、第2フレームの第1端は第1中枠固定構造に連接され、第2フレームの第2端は第2キーキャップ固定構造に連接される。
【0027】
好ましい実施例において、本発明の発光キーボードは、
導光中枠の下方にあり、光ビームを反射して導光中枠が湾曲しないようにする支持板と、
支持板と導光中枠の間にあって光ビームを導いて光ビームの方向を変更する導光フィルムと、
をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】従来のキーボードの外観構造の概略図である。
【図2】従来の発光キーボードの構造の側面概略図である。
【図3】本発明に係る発光キーボードの第1の好ましい実施形態における構造の概略図である。
【図4】本発明に係る発光キーボードの第1の好ましい実施形態における局部構造の分解図である。
【図5】本発明に係る発光キーボードの第1の好ましい実施形態における局部構造の側面概略図である。
【図6】本発明に係る発光キーボードの第2の好ましい実施形態における局部構造の分解図である。
【図7】本発明に係る発光キーボードの第2の好ましい実施形態における局部構造の側面概略図である。
【図8】本発明に係る発光キーボードの第3の好ましい実施形態における局部構造の分解図である。
【図9】本発明に係る発光キーボードの第3の好ましい実施形態における局部構造の側面概略図である。
【図10】本発明に係る発光キーボードの第4の好ましい実施形態における局部構造の分解図である。
【図11】本発明に係る発光キーボードの第4の好ましい実施形態における局部構造の側面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に図面を参照して本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
(第1実施形態)
【0030】
本発明の実施形態に係る発光キーボードにつき、図3は本発明に係る発光キーボードの第1の好ましい実施形態における構造の概略図である。発光キーボード3は支持板30、透光性の中枠31、複数キー32、一列の光源33(図では1つのみ示す)と薄膜スイッチング回路34を備える。複数キー32は薄膜スイッチング回路34上に設置され、薄膜スイッチング回路34は透光性の中枠31上に設置され、透光性の中枠31は支持板30上に設置される。本好ましい実施形態では、光源33は発光ダイオードであって、光源33はキー32に1対1に対応しておらず、発光キーボード3全体から言えば、一列の光源33から生じる光ビームで全てのキー32が発光効果を果たすのに充分である。
【0031】
続いて発光キーボード3の細部構造を説明する。図3の単一キー32を例にとり説明すると、図4は本発明に係る発光キーボードの第1の好ましい実施形態における局部構造の分解図である。図4は支持板30、透光性の中枠31、キー32、光源33及び薄膜スイッチング回路34を示している。透光性の中枠31は第1中枠固定構造311、第2中枠固定構造312及び中枠開孔313を備え、第1中枠固定構造311、第2中枠固定構造312及び透光性の中枠31は一体成型とし、透光性の中枠31は透明の材質で製造されることから、透光性の中枠31は光を遮ることなく、光が貫通する効果を有する。キー32はキーキャップ321、鋏型連接部材322及び弾性体323を備え、キーキャップ321はその上表面にある透光領域3211を備え、鋏型連接部材322は第1フレーム3221と第2フレーム3222を備え、本好ましい実施形態では、弾性体323は透光性のゴムで製造される。
【0032】
光源33は透光性の中枠31とキー32の間にあって、光ビームB’を生じ(図5参照)、支持板30は光ビームB’を反射する。本好ましい実施形態では、支持板30は金属で製造され、金属製の支持板30は好ましい光反射性を有する。薄膜スイッチング回路34は透光性の中枠31とキー32の間にあり、薄膜スイッチング回路34は上回路基板341、隔離層342及び下回路基板343を備える。上回路基板341は少なくとも1つの上接点3411を備え、隔離層342は隔離層開孔3421と光源回路パターン3422を備える。隔離層開孔3421は薄膜スイッチング回路34が押下されると、上接点3411が入り、光源33と光源回路パターン3422は隔離層342上に設置され、光源回路パターン3422は光源33に連接されて光源33を駆動する。下回路基板343は、上接点3411に対応する下接点3431と下回路基板開孔3432を備える。下接点3431は薄膜スイッチング回路34が押下されると上接点3411と接触し、下回路基板開孔3432は光源33に貫通される。
【0033】
図5は本発明に係る発光キーボードの第1の好ましい実施形態における局部構造の側面概略図である。発光キーボード3では、透光性の中枠31は支持板30上に設置されて、支持板30によって透光性の中枠31の構造強度を強化するので、透光性の中枠31が湾曲しないようにすることができる。薄膜スイッチング回路34は透光性の中枠31上に設置され、光源33は薄膜スイッチング回路34の隔離層342上に設置される。薄膜スイッチング回路34では、上回路基板341は隔離層342上に積層され、隔離層342は下回路基板343上に積層されて、光源33が下回路基板開孔3432と中枠開孔313を貫通する。弾性体323は薄膜スイッチング回路34上に設置され、キーキャップ321は弾性体323上に設置される。鋏型連接部材322は透光性の中枠31とキーキャップ321の間にあり、透光性の中枠31とキーキャップ321を連接してキーキャップ321を透光性の中枠31に対向して上下移動させる。鋏型連接部材322の第1フレーム3221の第1端3221Aは第2中枠固定構造312に連接され、第1フレーム3221の第2端3221Bは第1キーキャップ固定構造3212に連接され、鋏型連接部材322の第2フレーム3222の第1端3222Aは第2キーキャップ固定構造3213に連接され、第2フレーム3222の第2端3222Bは第1中枠固定構造311に連接される。
【0034】
キー32が押下されて透光性の中枠31に対向して下方へ移動すると、鋏型連接部材322の第1フレーム3221と第2フレーム3222は開いた状態から畳んだ状態となり、下方移動するキーキャップ321は弾性体323に当接して、弾性体323が薄膜スイッチング回路34に当接する。薄膜スイッチング回路34では、上接点3411が隔離層開孔3421に入り、下接点3431と接触して上接点3411と下接点3431の間が電気的に導通されることによって、キー32に対応するキー信号を生じる。キー32が押下されなくなると、弾性体323は弾性力をキーキャップ321に提供して、キーキャップ321を透光性の中枠31に対向して上方へ移動させると、第1フレーム3221と第2フレーム3222は畳んだ状態から開いた状態となってキーキャップ321を復位させる。
【0035】
光源33が光ビームB’を生じると、図5の一部の光ビームB’は下向きに投射されて透光性の中枠31に進入して、透光性の中枠31内を進み、続いて光ビームB’は透光性の中枠31を貫通して支持板30に反射されてその進行方向を変更して、再度透光性の中枠31を貫通して薄膜スイッチング回路34に進入する。薄膜スイッチング回路34を貫通した光ビームB’は弾性体323をも貫通してキーキャップ321に投射されて、キーキャップ321上にある透光領域3211を貫通することで、発光キーボード3は発光することができる。上記により、透光性の中枠31と薄膜スイッチング回路34の間にある光源33から生じた光ビームB’の進行ルートは、順番に、下向きに透光性の中枠31に進入し、支持板30に反射されて、上向きに透光性の中枠31、薄膜スイッチング回路34及びキー32の透光領域3211に進入することが分かる。
【0036】
因みに、キーキャップ321上の透光領域3211は、キーキャップ321の表面にアルファベット又は記号を有する領域であり、例えば、Aキー上はAというアルファベットのある領域である。上記構造によって、光ビームB’が透光領域3211を貫通すると、キー32上のアルファベット又は記号が発光することができる。
(第2実施形態)
【0037】
図6は本発明に係る発光キーボードの第2の好ましい実施形態における局部構造の分解図である。発光キーボード4は支持板40、透光性の中枠41、少なくとも1つのキー42(1つのキーで説明)、光源43、薄膜スイッチング回路44及び導光フィルム45を備える。透光性の中枠41は第1中枠固定構造411、第2中枠固定構造412及び中枠開孔413を備え、第1中枠固定構造411、第2中枠固定構造412及び透光性の中枠41は一体成型とする。透光性の中枠41は透明の材質で製造されることから光を遮ることなく、光が貫通する効果を有する。キー42はキーキャップ421、鋏型連接部材422及び弾性体423を備え、キーキャップ421はその上表面にある透光領域4211を備え、鋏型連接部材422は第1フレーム4221と第2フレーム4222を備え、本好ましい実施形態では、弾性体423は透光性のゴムで製造される。
【0038】
光源43は透光性の中枠41とキー42の間にあって、光ビームB’を生じる(図7参照)。本好ましい実施形態では、光源43は発光ダイオードであって、支持板40は光ビームB’を反射する。薄膜スイッチング回路44は透光性の中枠41とキー42の間にあり、薄膜スイッチング回路44は上回路基板441、隔離層442及び下回路基板443を備える。上回路基板441は少なくとも1つの上接点4411と光源回路パターン4412を備え、光源43と光源回路パターン4412は上回路基板441上に設置され、光源回路パターン4412は光源43に連接されて光源43を駆動する。隔離層442は第1隔離層開孔4421と第2隔離層開孔4422を備える。第1隔離層開孔4421は薄膜スイッチング回路44が押下されると上接点4411が入り、第2隔離層開孔4422は光源43に貫通される。下回路基板443は上接点4411に対応する下接点4431と下回路基板開孔4432を備える。下接点4431は、薄膜スイッチング回路44が押下されると、上接点4411と接触し、下回路基板開孔4432は光源43に貫通される。導光フィルム45は光ビームB’を導いて、光ビームB’をその他のキー42の下方にある透光性の中枠41に拡散させ、又は光ビームB’の進行方向を変更させることができる。
【0039】
図7は本発明に係る発光キーボードの第2の好ましい実施形態における局部構造の側面概略図である。発光キーボード4では、透光性の中枠41は支持板40上に設置されて、支持板40によって透光性の中枠41の構造強度が強化されることから、透光性の中枠41が湾曲しないようにすることができる。また、導光フィルム45は支持板40と透光性の中枠41の間にある。薄膜スイッチング回路44は透光性の中枠41上に設置され、光源43は薄膜スイッチング回路44の上回路基板441上に設置される。薄膜スイッチング回路44では、上回路基板441は隔離層442上に積層され、隔離層442は下回路基板443上に積層されて、光源43が第2隔離層開孔4422、下回路基板開孔4432及び中枠開孔413を貫通する。キーキャップ421は弾性体423上に設置され、弾性体423は薄膜スイッチング回路44上に設置され、キーキャップ421が押下されて弾性体423が圧縮されると、弾性体423はその下方の薄膜スイッチング回路44に当接することができる。薄膜スイッチング回路44では、上接点4411は第1隔離層開孔4421に入り、下接点4431と接触して上接点4411と下接点4431の間が電気的に導通されることで、キー42に対応するキー信号を生じる。鋏型連接部材422は透光性の中枠41とキーキャップ421の間にあり、透光性の中枠41とキーキャップ421を連接してキーキャップ421を透光性の中枠41に対向して上下移動させる。鋏型連接部材422の第1フレーム4221と第2フレーム4222、透光性の中枠41とキーキャップ421との間の連接関係については第1好ましい実施形態と全く同じにつき、これ以上詳述しない。
【0040】
キー42が押下されて透光性の中枠41に対向して下方へ移動すると、鋏型連接部材422の第1フレーム4221と第2フレーム4222は開いた状態から畳んだ状態となり、下方へ移動するキーキャップ421が弾性体423に当接して、弾性体423を薄膜スイッチング回路44に当接させることから、上回路基板441の上接点4411と下回路基板443の下接点4431が電気的に導通されて、キー42に対応するキー信号を生じる。そして、キー42が押下されなくなると、弾性体423は弾性力をキーキャップ421に提供して、キーキャップ421を透光性の中枠41に対向して上方へ移動させると、第1フレーム4221と第2フレーム4222は畳んだ状態から開いた状態となってキーキャップ421を復位させる。
【0041】
光源43が光ビームB’を生じると、一部の光ビームB’は下向きに投射されて透光性の中枠41に進入して透光性の中枠41内を進み、続いて光ビームB’は透光性の中枠41を貫通して導光フィルム45内を進み、導光フィルム45を貫通した光ビームB’は、支持板40に反射されてその進行方向を変更して、導光フィルム45と透光性の中枠41を貫通して薄膜スイッチング回路44に進入する。光ビームB’は薄膜スイッチング回路44と弾性体423を貫通してキーキャップ421に投射され、キーキャップ421上にある透光領域4211を貫通させることで、発光キーボード4が発光することができる。導光フィルム45を貫通せず、しかも支持板40に反射されない光ビームB’は導光フィルム45に導かれてその他のキー42の下方にある透光性の中枠41に拡散することができる。上記により、導光フィルム45の導きを省略した光ビームB’の場合、透光性の中枠41と薄膜スイッチング回路44間にある光源43から生じる光ビームB’の進行ルートは順番に、下向きに透光性の中枠41に進入し、下向きに導光フィルム45に進入し、支持板40に反射され、上向きに導光フィルム45に進入し、上向きに透光性の中枠41、薄膜スイッチング回路44及びキー42の透光領域4211に進入することが分かる。
【0042】
本好ましい実施形態では、別途、透光性の中枠41と支持板40の間に導光フィルム45を設置して、光源43から生じる光ビームB’をその他のキー42の下方にある透光性の中枠41に拡散させて、照度を均等にすることができる。
【0043】
別の好ましい実施形態では、光源を薄膜スイッチング回路の下回路基板上に設置することもできるが、こうした状況では、下回路基板は下回路基板開孔を設置する必要が無く、その他の構造は本好ましい実施形態と殆ど全く同じで、当業者に公知であることから、これ以上説明しない。
(第3実施形態)
【0044】
図8は本発明に係る発光キーボードの第3の好ましい実施形態における局部構造の分解図である。発光キーボード5は支持板50、透光性の中枠51、少なくとも1つのキー52(1つのキーで説明)、光源53、薄膜スイッチング回路54、光源フィルム55及び導光フィルム56を備える。透光性の中枠51は第1中枠固定構造511、第2中枠固定構造512及び中枠開孔513を備え、第1中枠固定構造511、第2中枠固定構造512と透光性の中枠51は一体成型とし、透光性の中枠51は透明の材質で製造されることから、透光性の中枠51は光を遮らず、光が貫通する効果を有する。キー52はキーキャップ521、鋏型連接部材522及び弾性体523を備え、キーキャップ521はその上表面にある透光領域5211を備え、鋏型連接部材522は第1フレーム5221と第2フレーム5222を備え、本好ましい実施形態では、弾性体523は透光性のゴムで製造される。
【0045】
支持板50は透光性の中枠51の下方にあって光ビームB’を反射する。薄膜スイッチング回路54は透光性の中枠51とキー52の間にあって、上回路基板541、隔離層542及び下回路基板543を備える。上回路基板541は少なくとも1つの上接点5411を備え、隔離層542は薄膜スイッチング回路54が押下されると上接点5411が入る隔離層開孔5421を備える。下回路基板543は、薄膜スイッチング回路54が押下されると上接点5411と接触して上接点5411に対応する下接点5431を備える。光源フィルム55は透光性の中枠51と支持板50の間に設置され、光源フィルム55は光源回路パターン551を備え、光源53は光源フィルム55上に設置されて光源回路パターン551に連接され、光源回路パターン551に駆動されて光ビームB’を生じる(参照図9)。本好ましい実施形態では、光源フィルム55は透明のマイラー片(Mylar)であって、光ビームB’が貫通することができ、光源53は発光ダイオードである。導光フィルム56は光源フィルム55に隣接し、本好ましい実施形態では、導光フィルム56は光源フィルム55の上方に設置される。導光フィルム56は光ビームB’を導いてこの光ビームB’の方向を変更し、光源53に貫通される導光フィルム開孔561を備える。
【0046】
図9は本発明に係る発光キーボードの第3の好ましい実施形態における局部構造の側面概略図である。発光キーボード5では、透光性の中枠51は支持板50上に設置されて支持板50によって透光性の中枠51の構造強度が強化されることから、透光性の中枠51が湾曲しないようにすることができる。光源フィルム55は支持板50と透光性の中枠51の間に設置され、導光フィルム56は光源フィルム55上に設置され、光源53は導光フィルム開孔561と中枠開孔513を貫通して透光性の中枠51内に入る。薄膜スイッチング回路54は透光性の中枠51上に設置され、薄膜スイッチング回路54では、上回路基板541は隔離層542上に積層され、隔離層542は下回路基板543上に積層される。キーキャップ521は弾性体523上に設置され、弾性体523は薄膜スイッチング回路54上に設置され、キーキャップ521が押下されて弾性体523が圧縮されると、弾性体523はその下方の薄膜スイッチング回路54に当接することができる。上接点5411は隔離層開孔5421に入り、下接点5431と接触して上接点5411と下接点5431の間が電気的に導通されることで、キー52に対応するキー信号を生じる。鋏型連接部材522は透光性の中枠51とキーキャップ521の間にあって、透光性の中枠51とキーキャップ521を連接してキーキャップ521を透光性の中枠51に対向して上下移動させる。鋏型連接部材522の第1フレーム5221と第2フレーム5222、透光性の中枠51とキーキャップ521の間の連接関係、並びにキー52が押下される操作状況は、第1好ましい実施形態と全く同じにつき、これ以上詳述しない。
【0047】
光源53が光ビームB’を生じると、一部の光ビームB’は下向きに投射されて透光性の中枠51に進入して透光性の中枠51内を進み、続いて光ビームB’は透光性の中枠51を貫通して導光フィルム56内を進み、導光フィルム56を貫通した光ビームB’は、光源フィルム55を貫通して支持板50に反射されてその進行方向を変更し、光源フィルム55、導光フィルム56及び透光性の中枠51を貫通して薄膜スイッチング回路54に進入する。光ビームB’は薄膜スイッチング回路54と弾性体523を貫通してキーキャップ521に投射され、キーキャップ521上にある透光領域5211を貫通させることで、発光キーボード5が発光することができる。導光フィルム56を貫通せず、しかも支持板50に反射されない光ビームB’は、導光フィルム56に導かれてその他のキー52の下方にある透光性の中枠51に拡散することができる。上記により、導光フィルム56の導きを省略した光ビームB’の場合、透光性の中枠51と薄膜スイッチング回路54間にある光源53から生じる光ビームB’の進行ルートは、順番に、下向きに透光性の中枠51に進入し、下向きに導光フィルム56に進入し、下向きに光源フィルム55に進入し、支持板50に反射され、上向きに導光フィルム55に進入し、上向きに導光フィルム56に進入し、上向きに透光性の中枠51、薄膜スイッチング回路54及びキー52の透光領域5211に進入することが分かる。
【0048】
本好ましい実施形態では、光源53を光源フィルム55上に設置し、薄膜スイッチング回路54内には設置しないことから、市販されている既存の薄膜スイッチング回路54を直接採用して、本発明の発光キーボード5内に設置すれば、薄膜スイッチング回路54上に開孔を設置して光源53を入れる必要が無い。
【0049】
別の好ましい実施形態では、光源フィルムは薄膜スイッチング回路と透光性の中枠の間に設置され、こうした状況では、光源は下向きに設置して光源を透光性の中枠の中枠開孔内に入れなければならないが、その他の構造は本好ましい実施形態と殆ど全く同じである。或いは、光源フィルムはキーと薄膜スイッチング回路の間に設置され、薄膜スイッチング回路は下向きに設置した光源がこの開孔内に入るよう開孔を設置しなければならないが、その他の構造は本好ましい実施形態と殆ど全く同じで、当業者に公知であることから、これ以上説明しない。
(第4実施形態)
【0050】
図10は本発明に係る発光キーボードの第4の好ましい実施形態における局部構造の分解図である。発光キーボード6は支持板60、透光性の中枠61、少なくとも1つのキー62(1つのキーで説明)、光源63、薄膜スイッチング回路64、及び弾性体フィルム65を備える。透光性の中枠61は第1中枠固定構造611、第2中枠固定構造612及び中枠開孔613を備え、第1中枠固定構造611、第2中枠固定構造612と透光性の中枠61は一体成型とし、透光性の中枠61は透明の材質で製造されることから、透光性の中枠61は光を遮らず、光が貫通する効果を有する。キー62はキーキャップ621、鋏型連接部材622及び弾性体623を備え、キーキャップ621はその上表面にある透光領域6211を備え、鋏型連接部材622は第1フレーム6221と第2フレーム6222を備え、本好ましい実施形態では、弾性体623は透光性のゴムで製造される。
【0051】
弾性体フィルム65は薄膜スイッチング回路64とキー62の間にあり、弾性体フィルム65は光源回路パターン651と薄膜開孔652を備え、光源63は弾性体フィルム65上に設置されて光源回路パターン651に連接され、光源回路パターン651が駆動して光ビームB’(参照図11)を生じる。本好ましい実施形態では、弾性体フィルム65は透明のマイラー片で、光源63は発光ダイオードである。弾性体623は弾性体フィルム65上に設置され、弾性体623が圧迫されると、弾性体623は薄膜開孔652を貫通して弾性体623は薄膜スイッチング回路64に当接するが、本好ましい実施形態では、弾性体623は接着剤によって弾性体フィルム65上に固定される。
【0052】
透光性の中枠61は薄膜スイッチング回路64の下方にあり、支持板60は透光性の中枠61の下方にあって光ビームB’を反射する。薄膜スイッチング回路64は透光性の中枠61とキー62の間にあって、上回路基板641、隔離層642及び下回路基板643を備える。上回路基板641は少なくとも1つの上接点6411と上回路基板開孔6412を備え、隔離層642は、薄膜スイッチング回路64が押下されると上接点6411が入る第1隔離層開孔6421と、光源63に貫通される第2隔離層開孔6422とを備える。下回路基板643は、薄膜スイッチング回路64が押下されると上接点6411と接触して上接点6411に対応する下接点6431と、光源63に貫通される下回路基板開孔6432を備える。
【0053】
図11は本発明に係る発光キーボードの第4の好ましい実施形態における局部構造の側面概略図である。発光キーボード6では、透光性の中枠61は支持板60上に設置されて、支持板60によって透光性の中枠61の構造強度が強化されることから、透光性の中枠61が湾曲しないようにすることができる。薄膜スイッチング回路64は透光性の中枠61上に設置され、薄膜スイッチング回路64では、上回路基板641は隔離層642上に積層され、隔離層642は下回路基板643上に積層される。弾性体フィルム65は薄膜スイッチング回路64上に設置され、光源63は上回路基板開孔6412、第2隔離層開孔6422、下回路基板開孔6432及び中枠開孔613を順番に貫通して透光性の中枠61内に入る。弾性体623は弾性体フィルム65上に設置され、キーキャップ621は弾性体623上に設置され、キーキャップ621が押下されて弾性体623が圧縮されると、弾性体623はその下方の薄膜スイッチング回路64に当接することができる。上接点6411は隔離層開孔6421に入り、下接点6431と接触して、上接点6411と下接点6431の間が電気的に導通されることで、キー62に対応するキー信号を生じる。鋏型連接部材622は透光性の中枠61とキーキャップ621の間にあり、透光性の中枠61とキーキャップ621を連接してキーキャップ621を透光性の中枠61に対向して上下移動させる。鋏型連接部材622の第1フレーム6221、第2フレーム6222及び透光性の中枠61とキーキャップ621の間の連接関係並びにキー62が押下される操作状況は第1好ましい実施形態と全く同じであるので、これ以上詳述しない。
【0054】
光源63が光ビームB’を生じると、一部の光ビームB’は下向きに投射されて透光性の中枠61に進入して、透光性の中枠61内を進み、続いて光ビームB’は透光性の中枠61を貫通して支持板60に反射されてその進行方向を変更して、再度透光性の中枠61を貫通して薄膜スイッチング回路64に進入する。薄膜スイッチング回路64を貫通した光ビームB’は弾性体薄膜65と弾性体623をも貫通してキーキャップ621に投射されて、キーキャップ621上にある透光領域6211を貫通することで、発光キーボード6は発光することができる。上記により、透光性の中枠61と薄膜スイッチング回路64の間にある光源63から生じた光ビームB’の進行ルートは、順番に、下向きに透光性の中枠61に進入し、支持板60に反射されて、上向きに透光性の中枠61、薄膜スイッチング回路64及びキー62の透光領域6211に進入することが分かる。
【0055】
因みに、本好ましい実施形態は第2好ましい実施形態のように、別途、透光性の中枠上に導光フィルムを設置することも可能であり、或いは、導光フィルムを透光性の中枠と金属底板の間に設置することも可能である。
【0056】
上記の様々な好ましい実施形態により、本発明に係る発光キーボードの透光性の中枠は、従来の金属底板と同じ機能を備えており、即ち、鋏型連接部材に連接されて、キーと透光性の中枠(又は従来の金属底板)を組合せることが分かる。また、透光性の中枠は透明の材質で製造され、光源を透光性の中枠の上方又は下方若しくはキーと支持板の間のどの位置にも設置することができ、光ビームは透光性の中枠を下向きに貫通又は上向きに貫通することができ、従来の金属底板に遮られないことから、キーキャップを貫通する光ビームは高い輝度を生じることができ、しかも光ビームが従来の金属底板に遮られて照度が不均等な現象を生じることがないことが分かる。即ち、透明な材質で製造された透光性の中枠が光ビームに貫通されるので、光源が設置可能な位置は従来の発光キーボードのように限制されず、光源をキーと支持板の間のどの位置にも設置することができる。
【0057】
上述の実施形態は本発明の技術思想及び特徴を説明するためのものにすぎず、当該技術分野を熟知する者に本発明の内容を理解させると共にこれをもって実施させることを目的とし、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。従って、本発明の精神を逸脱せずに行う各種の同様の効果をもつ改良又は変更は、後述の請求項に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0058】
1、2、3、4、5、6 キーボード
10 一般キー
11 数字キー
12 ファンクションキー
20、32、42、52、62 キー
21 金属底板
22、34、44、54、64 薄膜スイッチング回路
23、33、43、53、63 光源
24 導光板
25 フレキシブル回路基板
30、40、50、60 支持板
31、41、51、61 透光性の中枠
45、56 導光フィルム
55 光源フィルム
65 弾性体フィルム
201、321、421、521、621 キーキャップ
202、322、422、522、622 鋏型連接部材
203、323、423、523、623 弾性体
211 第1固定構造
212 第2固定構造
213 開孔
311、411、511、611 第1中枠固定構造
312、412、512、612 第2中枠固定構造
313、413、613 中枠開孔
341、441、541、641 上回路基板
342、442、542、642 隔離層
343、443、543、643 下回路基板
551、651、3422、4412 光源回路パターン
652 薄膜開孔
2011、3212、4212、5212、6212 第1キーキャップ固定構造
2012、3213、4213、5213、6213 第2キーキャップ固定構造
2021、3221、4221、5221、6221 第1フレーム
2022、3222、4222、5222、6222 第2フレーム
3211、4211、5211、6211 透光領域
3411、4411、5411、6411 上接点
3421、4421、4422、6421、6422 隔離層開孔
3431、4431、5431、6431 下接点
3432、4432、6432 下回路基板開孔
6412 上回路基板開孔
2021A、3221A 第1フレームの第1端
2021B、3221B 第1フレームの第2端
2022A、3222A 第2フレームの第1端
2022B、3222B 第2フレームの第2端
B、B’ 光ビーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性の中枠と、
前記透光性の中枠上に設置された薄膜スイッチング回路と、
前記透光性の中枠に連接され、押下されると前記薄膜スイッチング回路に当接する少なくとも1つのキーと、
前記キーと前記透光性の中枠の間にあって光ビームを生じる光源と、
を含むことを特徴とする発光キーボード。
【請求項2】
前記薄膜スイッチング回路は、
少なくとも1つの上接点と光源回路パターンを備え、前記光源と前記光源回路パターンが設置される上回路基板であって、前記光源回路パターンは前記光源に連接されて前記光源を駆動するものと、
前記上回路基板の下方にあり、前記薄膜スイッチング回路が押下されると前記上接点が入る第1隔離層開孔と前記光源に貫通される第2隔離層開孔を備えた隔離層と、
前記隔離層の下方にあり、前記薄膜スイッチング回路が押下されると前記上接点と接触して前記上接点に対応する下接点と前記光源に貫通される下回路基板開孔とを備えた下回路基板と、
を含み、前記光源は前記第2隔離層開孔と前記下回路基板開孔を順番に貫通して、前記透光性の中枠の中枠開孔に入ることを特徴とする請求項1に記載の発光キーボード。
【請求項3】
前記薄膜スイッチング回路は、
少なくとも1つの上接点を備えた上回路基板と、
前記上回路基板の下方にあり、隔離層開孔と光源回路パターンを備えた隔離層であって、前記隔離層開孔は前記薄膜スイッチング回路が押下されると前記上接点が入り、前記光源と前記光源回路パターンは前記隔離層上に設置され、前記光源回路パターンは前記光源に連接されて前記光源を駆動するものと、
前記隔離層の下方にあり、前記薄膜スイッチング回路が押下されると前記上接点と接触して前記上接点に対応する下接点と前記光源に貫通される下回路基板開孔とを備えた下回路基板と、
を含み、前記光源は前記下回路基板開孔を貫通して前記透光性の中枠の中枠開孔に入ることを特徴とする請求項1に記載の発光キーボード。
【請求項4】
前記薄膜スイッチング回路は、
少なくとも1つの上接点を備えた上回路基板と、
前記上回路基板の下方にあり、前記薄膜スイッチング回路が押下されると前記上接点が入る隔離層開孔を備えた隔離層と、
前記隔離層の下方にあり、前記薄膜スイッチング回路が押下されると前記上接点と接触して前記上接点に対応する下接点と光源回路パターンとを備えた下回路基板と、
を含み、前記光源と前記光源回路パターンは前記上回路基板上に設置され、前記光源は前記透光性の中枠の中枠開孔に入り、前記光源回路パターンは前記光源に連接されて前記光源を駆動することを特徴とする請求項1に記載の発光キーボード。
【請求項5】
前記透光性の中枠の下方にあって前記光ビームを反射し、前記透光性の中枠が湾曲しないようにする支持板を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の発光キーボード。
【請求項6】
前記薄膜スイッチング回路と前記透光性の中枠の間にあって前記光ビームを導き、前記光源に貫通される導光フィルム開孔を備えた導光フィルムを更に含み、前記光ビームは前記透光性の中枠、前記導光フィルム、前記支持板、前記導光フィルム、前記透光性の中枠、前記薄膜スイッチング回路及び前記キーを順番に通過することを特徴とする請求項1に記載の発光キーボード。
【請求項7】
前記キーは、
前記発光キーボードの表面に露出して透光領域を備えたキーキャップと、
前記透光性の中枠と前記キーキャップの間にあり、前記透光性の中枠と前記キーキャップを連接して前記キーキャップを前記透光性の中枠に対向して上下移動させる鋏型連接部材と、
前記薄膜スイッチング回路と前記キーキャップの間にあり、前記キーキャップが押下されると、圧縮されて前記薄膜スイッチング回路に当接して、前記上接点と前記下接点とを接触させ、前記キーキャップが押下されなくなると、弾性力を前記キーキャップに提供して、前記キーキャップを復位させる弾性体と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の発光キーボード。
【請求項8】
前記キーキャップは第1キーキャップ固定構造と第2キーキャップ固定構造を備え、前記透光性の中枠は第1中枠固定構造と第2中枠固定構造を備え、前記第1中枠固定構造、前記第2中枠固定構造及び前記透光性の中枠は一体成型とし、前記鋏型連接部材は第1フレームと第2フレームを備え、前記第1フレームの第1端は前記第2中枠固定構造に連接され、前記第1フレームの第2端は前記第1キーキャップ固定構造に連接され、前記第2フレームの第1端は前記第1中枠固定構造に連接され、前記第2フレームの第2端は前記第2キーキャップ固定構造に連接されることを特徴とする請求項7に記載の発光キーボード。
【請求項9】
支持板と、
前記支持板上に設置された透光性の中枠と、
前記透光性の中枠上に設置された薄膜スイッチング回路と、
前記透光性の中枠に連接され、押下されると前記薄膜スイッチング回路に当接する少なくとも1つのキーと、
前記キーと前記支持板の間にあって光源回路パターンを備えた光源フィルムと、
前記光源フィルム上に設置され、前記光源回路パターンに連接され駆動されて光ビームを生じる光源と、
を含むことを特徴とする発光キーボード。
【請求項10】
前記光源フィルムは前記キーと前記薄膜スイッチング回路の間に設置され、前記薄膜スイッチング回路は、
少なくとも1つの上接点と前記光源に貫通される上回路基板開孔を備えた上回路基板と、
前記上回路基板の下方にあり、前記薄膜スイッチング回路が押下されると前記上接点が入る第1隔離層開孔と前記光源に貫通される第2隔離層開孔を備えた隔離層と、
前記隔離層の下方にあり、前記薄膜スイッチング回路が押下されると前記上接点と接触して前記上接点に対応する下接点と前記光源に貫通される下回路基板開孔を備えた下回路基板と、
を含み、前記光源は前記上回路基板開孔、前記第2隔離層開孔及び前記下回路基板開孔を順番に貫通して前記透光性の中枠に入ることを特徴とする請求項9に記載の発光キーボード。
【請求項11】
前記光源フィルムは前記薄膜スイッチング回路と前記透光性の中枠の間に設置され、前記透光性の中枠は前記光源が入る中枠開孔を備えることを特徴とする請求項9に記載の発光キーボード。
【請求項12】
前記光源フィルムは前記透光性の中枠と前記支持板の間に設置され、前記透光性の中枠は前記光源が入る中枠開孔を備えることを特徴とする請求項9に記載の発光キーボード。
【請求項13】
前記光源フィルムに隣接して前記光ビームを導いて前記光ビームの方向を変更し、前記光源に貫通される導光フィルム開孔を備えた導光フィルムを更に含むことを特徴とする請求項9に記載の発光キーボード。
【請求項14】
前記キーは、
前記発光キーボードの表面に露出して透光領域を備えたキーキャップと、
前記透光性の中枠と前記キーキャップの間にあり、前記透光性の中枠と前記キーキャップを連接して前記キーキャップを前記透光性の中枠に対向して上下移動させる鋏型連接部材と、
前記薄膜スイッチング回路と前記キーキャップの間にあり、前記キーキャップが押下されると、圧縮されて前記薄膜スイッチング回路に当接して、前記上接点と前記下接点とを接触させ、前記キーキャップが押下されなくなると、弾性力を前記キーキャップに提供して、前記キーキャップを復位させる弾性体と、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の発光キーボード。
【請求項15】
前記キーキャップは第1キーキャップ固定構造と第2キーキャップ固定構造を備え、前記透光性の中枠は第1中枠固定構造と第2中枠固定構造を備え、前記第1中枠固定構造、前記第2中枠固定構造及び前記透光性の中枠は一体成型とし、前記鋏型連接部材は第1フレームと第2フレームを備え、前記第1フレームの第1端は前記第2中枠固定構造に連接され、前記第1フレームの第2端は前記第1キーキャップ固定構造に連接され、前記第2フレームの第1端は前記第1中枠固定構造に連接され、前記第2フレームの第2端は前記第2キーキャップ固定構造に連接されることを特徴とする請求項14に記載の発光キーボード。
【請求項16】
透光性の中枠と、
前記透光性の中枠上に設置された薄膜スイッチング回路と、
前記透光性の中枠に連接され、押下されると前記薄膜スイッチング回路に当接する少なくとも1つのキーと、
前記薄膜スイッチング回路と前記キーの間にあり、前記弾性体が光源回路パターンを備えた弾性体フィルムと、
前記弾性体フィルム上に設置されて前記光源回路パターンに連接され駆動されて光ビームを生じる光源と、
を含むことを特徴とする発光キーボード。
【請求項17】
前記薄膜スイッチング回路は、
少なくとも1つの上接点と前記光源に貫通される上回路基板開孔を備えた上回路基板と、
前記上回路基板の下方にあり、前記薄膜スイッチング回路が押下されると前記上接点が入る第1隔離層開孔と前記光源に貫通される第2隔離層開孔を備えた隔離層と、
前記隔離層の下方にあり、前記薄膜スイッチング回路が押下されると前記上接点と接触して前記上接点に対応する下接点と、前記光源に貫通される下回路基板開孔とを備えた下回路基板と、
を含み、前記光源は前記上回路基板開孔、前記第2隔離層開孔及び前記下回路基板開孔を順番に貫通して前記透光性の中枠の開孔に入ることを特徴とする請求項16に記載の発光キーボード。
【請求項18】
前記弾性体フィルムは、前記キーキャップが押下されて前記透光性の中枠に対向して下方移動する際、前記弾性体に貫通されて前記弾性体を前記薄膜スイッチング回路に当接させる薄膜開孔を備えることを特徴とする請求項17に記載の発光キーボード。
【請求項19】
前記キーは、
前記発光キーボードの表面に露出して透光領域を備えたキーキャップと、
前記透光性の中枠と前記キーキャップの間にあり、前記透光性の中枠と前記キーキャップを連接して前記キーキャップを前記透光性の中枠に対向して上下移動させる鋏型連接部材と、
前記弾性体フィルム上に設置され、前記キーキャップが押下されると、圧縮されて前記薄膜スイッチング回路に当接して、前記上接点と前記下接点とを接触させ、前記キーキャップが押下されなくなると、弾性力を前記キーキャップに提供して、前記キーキャップを復位させる弾性体と、
を含むことを特徴とする請求項18に記載の発光キーボード。
【請求項20】
前記キーキャップは第1キーキャップ固定構造と第2キーキャップ固定構造を備え、前記透光性の中枠は第1中枠固定構造と第2中枠固定構造を備え、前記第1中枠固定構造、前記第2中枠固定構造及び前記透光性の中枠は一体成型とし、前記鋏型連接部材は第1フレームと第2フレームを備え、前記第1フレームの第1端は前記第2中枠固定構造に連接され、前記第1フレームの第2端は前記第1キーキャップ固定構造に連接され、前記第2フレームの第1端は前記第1中枠固定構造に連接され、前記第2フレームの第2端は前記第2キーキャップ固定構造に連接されることを特徴とする請求項19に記載の発光キーボード。
【請求項21】
前記導光中枠の下方にあり、前記光ビームを反射して前記導光中枠が湾曲しないようにする支持板と、
前記支持板と前記導光中枠の間にあって前記光ビームを導いて前記光ビームの方向を変更する導光フィルムと、
をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の発光キーボード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−79277(P2012−79277A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247357(P2010−247357)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(501280046)致伸科技股▲ふん▼有限公司 (104)
【Fターム(参考)】