説明

発光ダイオードパッケージ及びそれを有する表示装置

【課題】量子点層及びバンドパスフィルタを含んで色再現性が向上された発光ダイオードパッケージ及びこの発光ダイオードパッケージを有する表示装置を提供する。
【解決手段】第1光と第2光を各々発生させる第1、第2発光ダイオードパッケージを含むバックライトユニットと、第1、第2光を受光し画像を表示する表示パネルとを有し、第1発光ダイオードパッケージは第1発光ダイオードと複数の量子点を含み第1発光ダイオードの上に配置される第1量子点層と第1量子点層の上に配置される第1バンドパスフィルタとこれらを収容する第1ハウジングとを含み、第2発光ダイオードパッケージは第2発光ダイオードと複数の量子点を含み第2発光ダイオードの上に配置される第2量子点層と第2量子点層の上に配置される第2バンドパスフィルタとこれらを収容する第2ハウジングとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光ダイオードパッケージ及びそれを有する表示装置に関し、より詳細には量子点層及びバンドパスフィルタを含んで色再現性が向上された発光ダイオードパッケージ及びそれを有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、発光ダイオードパッケージは3原色、即ち、赤色、緑色、青色の中で1つの色を発生させる発光ダイオードを使用する。発光ダイオード(light emitting diode:LED)はP形半導体とN形半導体とをPN接合して作られた素子に、PN接合の付近で電子と正孔とが結合するとき、バンドギャップ(band gap)に相当するエネルギーを光で放出する。
【0003】
発光ダイオードパッケージは、発光ダイオードから放出される光の一部を吸収して励起する蛍光体を使用して異なる色の光を発生させ、これによって、白色光を具現する。
例えば、青色光を放出する発光ダイオードの場合には、青色光の一部を赤色蛍光体と緑色蛍光体とに励起させて白色光を得られる。
【0004】
しかしながら、立体画像表示装置が必要とする互に波長が異なる左眼用光と右眼用光とを得るために緑色及び赤色蛍光体、及び青色発光ダイオードを有する発光ダイオードパッケージが使用されたが、発光ダイオードパッケージで発生した半値全幅(full width at half maximum;FWHM)が広い光を左眼用光と右眼用光とにフィルターリングして使用する場合、左眼画像と右眼画像との色再現範囲の差異及び輝度の差異が大きく発生するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許出願公開第10−2009−0093202号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は上記従来の表示装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、量子点層及びバンドパスフィルタを含んで色再現性が向上された発光ダイオードパッケージ及びこの発光ダイオードパッケージを有する表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明による表示装置は、第1光を発生させる第1発光ダイオードパッケージと前記第1光と異なる第2光を発生させる第2発光ダイオードパッケージとを含むバックライトユニットと、前記第1光及び前記第2光を受光して画像を表示する表示パネルとを有し、前記第1発光ダイオードパッケージは、第1発光ダイオードと、複数の量子点を含み、前記第1発光ダイオードの上に配置される第1量子点層と、前記第1量子点層の上に配置される第1バンドパスフィルタと、前記第1発光ダイオード、前記第1量子点層、及び前記第1バンドパスフィルタを収容する第1ハウジングとを含み、前記第2発光ダイオードパッケージは、第2発光ダイオードと、複数の量子点を含み、前記第2発光ダイオードの上に配置される第2量子点層と、前記第2量子点層の上に配置される第2バンドパスフィルタと、前記第2発光ダイオード、前記第2量子点層、及び前記第2バンドパスフィルタを収容する第2ハウジングとを含むことを特徴とする。
【0008】
前記第1量子点層は、空気層を介して前記第1発光ダイオードと対向して配置され、前記第1量子点層は前記第1バンドパスフィルタと接触し、前記第2量子点層は、空気層を介して前記第2発光ダイオードと対向して配置され、前記第2量子点層は前記第2バンドパスフィルタと接触することが好ましい。
前記第1発光ダイオードは第1青色光を発生させ、前記第1量子点層は前記第1青色光の一部を吸収して第1緑色光及び第1赤色光を発生させ、前記第1バンドパスフィルタは前記第1青色光に対応する第1青色パスバンドと、前記第1緑色光に対応する第1緑色パスバンドと、前記第1赤色光に対応する第1赤色パスバンドとを含み、前記第2発光ダイオードは第2青色光を発生させ、前記第2量子点層は前記第2青色光の一部を吸収して第2緑色光及び第2赤色光を発生させ、前記第2バンドパスフィルタは前記第2青色光に対応する第2青色パスバンドと、前記第2緑色光に対応する第2緑色パスバンドと、前記第2赤色光に対応する第2赤色パスバンドとを含むことが好ましい。
前記第1青色光及び第2青色光は、425nm〜475nm範囲内の波長を有し、前記第1緑色光及び第2緑色光は、500nm〜550nm範囲内の波長を有し、前記第1赤色光及び第2赤色光は、600nm〜650nm範囲内の波長を有することが好ましい。
前記第1青色パスバンド及び第2青色パスバンドは、400nm〜500nm範囲内にあり、前記第1緑色パスバンド及び第2緑色パスバンドは、500nm〜580nm範囲内にあり、前記第1赤色パスバンド及び第2赤色パスバンドは、580nm〜700nm範囲内にあることが好ましい。
前記バックライトユニットは、前記第1光と前記第2光を交互に出射し、前記表示パネルは前記第1光及び前記第2光を受光して立体画像を表示することが好ましい。
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明による発光ダイオードパッケージは、第1光を発生させる発光ダイオードと、前記発光ダイオードの上に配置され、前記第1光の一部を吸収して前記第1光と異なる波長を有する第2光を発生させる複数の量子点を含む量子点層と、前記量子点層上に配置され、前記第1光に対応する第1パスバンドと、前記第2光に対応する第2パスバンドとを含むバンドパスフィルタと、前記発光ダイオードを収容し、前記量子点層及び前記バンドパスフィルタを支持するハウジングとを有することを特徴とする。
【0010】
前記量子点層は、空気層を介して前記発光ダイオードと対向して配置され、前記バンドパスフィルタと接触することが好ましい。
前記量子点層は、前記発光ダイオードと前記バンドパスフィルタとに接触することが好ましい。
前記第1光は青色光であり、前記第2光は緑色光と赤色光とを含み、前記量子点は、前記青色光を吸収して前記緑色光を発生させる第1量子点と、前記青色光を吸収して前記赤色光を発生させる第2量子点とを含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る発光ダイオードパッケージ及びそれを有する表示装置によれば、青色光を発生させる発光ダイオード、青色光を受信して緑色光及び赤色光を発生させ得る量子点層、及び青色光、緑色光、赤色光を透過させ、青色光、緑色光、赤色光以外の光を吸収又は反射させるバンドパスフィルタを使用して、色再現性が高い発光ダイオードパッケージを提供できるという効果がある。
また、発光ダイオードパッケージを利用して立体画像を表示する場合、左眼画像と右眼画像との色再現範囲の差異及び輝度の差異を減少させ得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による表示装置の分解斜視図である。
【図2】図1の第1光源部の拡大斜視図である。
【図3】図2の第1発光ダイオードパッケージの一実施形態による断面図である。
【図4】図3のA1領域を拡大した図である。
【図5】図3の量子点層で出射された光の分光分布グラフである。
【図6】図3の第1バンドパスフィルタの分光分布グラフである。
【図7】図2の第2発光ダイオードパッケージの一実施形態による断面図である。
【図8】図7のA2領域を拡大した図である。
【図9】図7の量子点層で出射された光の分光分布グラフである。
【図10】図7のバンドパスフィルタの分光分布グラフである。
【図11】表1の第1及び第2発光ダイオードパッケージの色再現範囲を示すグラフである。
【図12】図2の第1発光ダイオードパッケージの他の実施形態による断面図である。
【図13】図2の第2発光ダイオードパッケージの他の実施形態による断面図である。
【図14】図1のバックライトユニットの他の実施形態による拡大斜視図である。
【図15】図3及び図7の第1及び第2量子点層を形成する方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係る光ダイオードパッケージ及びそれを有する表示装置を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施形態による表示装置の分解斜視図である。
図1を参照すると、表示装置500は、バックライトユニット200、表示パネル400、ボトムシャーシ310、及びトップシャーシ380を含む。
バックライトユニット200は、第1光源部21、第2光源部22、第1導光板11、第2導光板12、反射板110、拡散板120、及び光学シート130を含む。
【0015】
第1及び第2光源部21、22は、表示装置500が画像を表示するのに使用される光を発生させる。また、第1及び第2導光板11、12は第1及び第2光源部21、22から出射した光を表示パネル400側へガイドする。
第1及び第2光源部21、22と第1及び第2導光板11、12との間の結合関係及び各光源部から出射した光の移動経路は次の通りである。
【0016】
第1光源部21は第1及び第2導光板11、12の一側に隣接するように配置され、第1光源部21で発生した光は第1方向D1へ出射されて第1及び第2導光板11、12へ提供される。また、第2光源部22は第1及び第2導光板11、12の他側に隣接するように第1光源部21と対向して配置され、第2光源部22で発生した光は第2方向D2へ出射されて第1及び第2導光板11、12へ提供される。
【0017】
具体的には、第1光源部21は、複数の第1発光ダイオードパッケージ25、複数の第2発光ダイオードパッケージ26、及び印刷回路基板29を含む。また、第2光源部22も複数の第1発光ダイオードパッケージ25、複数の第2発光ダイオードパッケージ26、及び印刷回路基板29を含む。
【0018】
第1発光ダイオードパッケージ25は、印刷回路基板29の上に第3方向D3に沿って配置される。第2発光ダイオードパッケージ26は印刷回路基板29の上に第3方向D3に沿って配置され、第1発光ダイオードパッケージ25の下方に一対一に対応して配置される。
【0019】
第1発光ダイオードパッケージ25で発生した光は、第1導光板11へ提供され、第2発光ダイオードパッケージ26で発生した光は第2導光板12へ提供される。
したがって、第1導光板11は第1発光ダイオードパッケージ25で発生した光を表示パネル400側へガイドし、第2導光板12は第2発光ダイオードパッケージ26で発生した光を表示パネル400側へガイドする。
【0020】
表示装置500は、視聴者が3次元立体画像を見るための眼鏡30をさらに含み、眼鏡30は、左眼用画像を視聴するための第1フィルタガラス31及び右眼用画像を視聴するための第2フィルタガラス32を含む。
第1発光ダイオードパッケージ25で発生した光は第1フィルタガラス31を通過して視聴者へ提供され、第2発光ダイオードパッケージ26で発生した光は第2フィルタガラス32を通過して視聴者へ提供される。
【0021】
したがって、第1及び第2発光ダイオードパッケージ25、26で発生した光は立体画像を具現するのに使用され得る。
例えば、バックライトユニット200は、第1発光ダイオードパッケージ25で発生した第1光及び第2発光ダイオードパッケージ26で発生した第2光を交互に出力し、表示パネル400は第1光及び第2光を受光して立体画像を表示することができる。
【0022】
一方、本発明の一実施形態によれば、第1光源部21及び第2光源部22は個別に駆動させることができるので、第1及び第2導光板11、12側へ互に異なる強さを有する光を提供することができる。したがって、表示パネル400が画像を表示する領域の位置に第1及び第2導光板11、12を通じて表示パネル400側へ提供される光の強さを異なるようにすることができるので、表示装置500は、所謂、ローカル調光(Local Dimming)方式で駆動され得る。
【0023】
反射板110は、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate:PET)や、アルミニウムのような光を反射する物質を含む。
反射板110は、ボトムシャーシ310の底部311の上に配置されて第1及び第2光源部21、22で発生し、第1及び第2導光板11、12から下方に出射した光を反射させる。その結果、反射板110は表示パネル400側へ提供される光の強さを増加させる。
【0024】
拡散板120は、第1及び第2導光板11、12と表示パネル400との間に配置される。拡散板120は第1及び第2導光板11、12から出射した光を拡散させる。その結果、拡散板120によって表示パネル400の単位面積当たり提供される光の強さはより均一になり得る。
【0025】
光学シート130は、表示パネル400と拡散板120との間に配置される。
光学シート130は、拡散板120から出射した光を集光して正面輝度を向上させるプリズムシート及び拡散板120から出射した光を拡散させる拡散シートを含み得る。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、表示パネル400は液晶表示パネルであり得、表示パネル400はバックライトユニット200から出射された光を受光して画像を表示する。
表示装置500が、左眼用画像及び右眼用画像を表示する立体表示装置として使用される場合、表示パネル400は第1及び第2発光ダイオードパッケージ25、26で発生した光を利用して立体画像を表示することができる。
【0027】
具体的には、表示パネル400は、例えば、フレーム単位に左眼画像と右眼画像とを交互に表示できる。即ち、第1発光ダイオードパッケージ25で光が出射されるとき、左眼画像を表示し、第2発光ダイオードパッケージ26で光が出射されるとき、右眼画像を表示することができる。
【0028】
表示パネル400は、第1基板410、第1基板410と対向する第2基板420、及び第1基板410と第2基板420との間に介在する液晶層(図示せず)を含む。
本発明の一実施形態によれば、第1基板410は複数の画素電極(図示せず)及び画素電極と一対一対応して電気的に接続される複数の薄膜トランジスタを含む。
各薄膜トランジスタは、各画素電極側に提供される駆動信号をスイッチングする。また、第2基板420は、画素電極と一対一対応して位置するカラーフィルタ層及び画素電極と共に液晶分子の配列を制御する電界を形成する対向電極を含む。
【0029】
表示パネル400の一側には、表示パネル400へ駆動信号を出力する印刷回路基板430が具備される。印刷回路基板430は複数のテープキャリヤーパッケージ(Tape Carrier Package:TCP)431を通じて表示パネル400に接続され、テープキャリヤーパッケージ431の上には複数の駆動チップ432が各々実装される。
【0030】
駆動チップ432の各々は、表示パネル400へデータ信号を出力するデータドライバ(図示せず)を内装することができる。ここで、表示パネル400へゲート信号を出力するゲートドライバ(図示せず)は、表示パネル400に薄膜工程を通じて直接的に形成され得る。また駆動チップ432は、表示パネル400の上にチップオンガラス(Chip On Glass:COG)形態に実装され得る。この場合、駆動チップ432は1つのチップで統合することもできる。
【0031】
ボトムシャーシ310は、底部311と底部311から延長された側壁312を具備してバックライトユニット200と表示パネル400とを収納する収納空間を提供する。
また、トップシャーシ380は、ボトムシャーシ310と締結してバックライトユニット200及び表示パネル400をボトムシャーシ310の内部に安定的に固定させる。
【0032】
図1で、バックライトユニット200は表示パネル400の短辺に隣接するように具備された第1及び第2光源部21、22のみを示したが、実施形態によっては第1及び第2光源部21、22は表示パネル400の長辺に隣接するように具備されるか、或いは、バックライトユニット200は表示パネル400の長辺に隣接するように具備された光源部をさらに含むことができる。
【0033】
図2は、図1の第1光源部の拡大斜視図であり、図3は図2の第1発光ダイオードパッケージの一実施形態による断面図である。
図2及び図3を参考すると、第1光源部21は第1発光ダイオードパッケージ25、第2発光ダイオードパッケージ26、及び印刷回路基板29を含む。
また、第1発光ダイオードパッケージ25は少なくとも1つの第1発光ダイオード620、第1バンドパスフィルタ630、第1量子点層640、及び第1ハウジング610を含む。
【0034】
第1発光ダイオード620は、第1ハウジング610内に実装されていずれか1つの色の光、特に青色光を発生させる。
図2及び図3には示していないが、第1発光ダイオード620は印刷回路基板29に電気的に接続されて駆動電圧を受信する2つのリードフレームと電気的に接続される。したがって、第1発光ダイオード620はリードフレームへ印加される電圧によって光を発生させる。また、図に示していないが、第1発光ダイオード620の下部には第1発光ダイオード620で発生した熱を放出させる放熱パッド又は放熱板が具備され得る。
【0035】
第1ハウジング610は、第1底面部610a及び第1底面部610aから実質的に垂直に延長された第1側面部610bを有し、第1発光ダイオード620、第1バンドパスフィルタ630、及び第1量子点層640を収容できる内部空間を有し、一側が開放された形態に設けられる。
即ち、第1底面部610aの上には第1発光ダイオード620が実装され、第1側面部610bには第1バンドパスフィルタ630及び第1量子点層640が実装され、第1側面部610bは第1バンドパスフィルタ630及び第1量子点層640を第1側面部610bの内側面で係合支持する。
【0036】
第1ハウジング610は、プラスチックのような絶縁性高分子に形成され得る。例えば、ポリフタルアミド(Polyphthalamide:PPA)や、セラミックのような物質で形成され得る。第1底面部610aと第1側面部610bとは第1ハウジング610の製造時にモールディング方法を利用して一体に形成され得る。
【0037】
図4は、図3のA1領域を拡大した図である。
図3及び図4を参照すると、第1発光ダイオード620の上には空気層650を介して第1発光ダイオード620と対向して第1量子点層640が形成される。第1量子点層640は約100nm〜約1000μmの厚さで形成され得る。
また、第1量子点層640は、第1バンドパスフィルタ630と接し、一体に配置され得る。
【0038】
このように第1量子点層640を薄膜形態で配置すれば、第1発光ダイオード620と第1量子点層640との間に空気層650が形成されて、第1発光ダイオード620で発生した熱を外部へ容易に放出でき、第1量子点層640が熱によって変形、変性されることを防止することができる。
【0039】
第1量子点層640は、高分子樹脂641及び高分子樹脂641内に分散した複数の量子点QD1、QD2を含む。
高分子樹脂641は、絶縁性高分子で形成でき、例えばシリコン樹脂、エポキシ樹脂、又はアクリル樹脂等が使用され得る。
【0040】
量子点QD1、QD2の各々はナノ物質の中の1つで、バンドギャップ(bandgap)が小さい物質で構成されたコア、コアを囲んだバンドギャップが大きい物質で構成されたシェル、及びシェルの上に付着したリガンド(ligand)で構成され、大略に直径が数nmから数十nm、又は数百nmである球形でなされている。
このようなナノサイズを有する量子点は量子拘束効果(quantum confinement effect)が現れ、量子拘束効果の大きい特徴はバンドギャップが大きくてバンドギャップがバルク(bulk)の決定とは異なり、まるで1つの個別的な原子のように不連続的なバンドギャップ構造を有することである。
【0041】
量子点QD1、QD2は、量子点の大きさにしたがって不連続的なバンドギャップの間隔を調節できるので、量子点QD1、QD2が均一な大きさの分布を有するように合成すれば、半値全幅が狭い分光分布を有する光変換体を作ることができる。
具体的には、量子点QD1、QD2の大きさが大きいほど波長が長い光を発生させることができるので、量子点QD1、QD2の大きさを調節して放出される光の波長を調節することができる。
【0042】
本発明において、量子点QD1、QD2は、第1発光ダイオード620で発光した光を吸収した後に、各量子点QD1、QD2が有するバンドギャップに該当する値に相当する光を放射する。
具体的には、第1発光ダイオード620が放出する光を第1光とし、量子点QD1、QD2が放射する光を第2光とすれば、第1光の波長は第2光の波長より短いか、或いは同一である。これはエネルギー保存則によることであって、量子点QD1、QD2は吸収した光のエネルギーよりさらに大きいエネルギーを有する光を放射できないのであり、これにしたがって第2光の波長は第1光の波長より長いか、或いは同一である。
【0043】
量子点としては、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe及びHgTeのようなII−VI族量子点、PbS、PbSe、PbTe、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSbのようなIII−V族量子点等が使用され得る。
【0044】
第1発光ダイオード620が青色発光ダイオードである場合、第1発光ダイオード620の上の第1量子点層640は緑色を示す第1量子点QD1及び赤色を示す第2量子点QD2の中で少なくとも一種類の量子点を包含できる。
第2量子点QD2は第1量子点QD1の直径よりさらに大きい直径を有する。
図4には第1量子点層640が第1及び第2量子点QD1、QD2を含むことを示す。
図4のように、第1量子点層640が第1及び第2量子点QD1、QD2を含む場合、第1発光ダイオードパッケージ25は赤色、緑色、及び青色が混合した白色光を外部に放射することができる。
【0045】
図5は、図3の量子点層から出射された光の分光分布グラフである。
図5を参照すると、第1量子点層640は第1発光ダイオード620からの光を受光して第1青色光B1、第1緑色光G1、及び第1赤色光R1を放射する。第1青色光B1は第1発光ダイオード620で放射されたものであり、第1緑色光G1は第1量子点QD1から放射されたものであり、第1赤色光R1は第2量子点QD2から放射されたことである。
【0046】
図5には青色発光ダイオードに緑色及び赤色を示す蛍光体を使用して作られた発光ダイオードパッケージの分光分布グラフFLを参考として示した。
蛍光体使用発光ダイオードパッケージの分光分布グラフを見れば、青色領域に比べて緑色及び赤色領域でピーク値が低く半値全幅が大きいことを見ることができる。
これに比べて、第1量子点層640で発生した第1青色光B1、第1緑色光G1、及び第1赤色光R1の各々は蛍光物質で発生した光に比べてピーク値が大きく、半値全幅が狭いことを見ることができる。
したがって、第1発光ダイオードパッケージ25に使用された量子点の大きさ及び量を調節して第1発光ダイオードパッケージ25から出射される光の波長及び輝度を制御することができる。
【0047】
図6は、図3の第1バンドパスフィルタの分光分布グラフである。
図3及び図6を参照すると、第1バンドパスフィルタ630は特定バンドの光を透過させ、特定バンドの光以外の光は反射又は吸収するフィルタ、例えば干渉フィルタであり得る。
具体的には、第1バンドパスフィルタ630は第1青色光B1、第1緑色光G1、及び第1赤色光R1のみを透過させ、第1青色光B1、第1緑色光G1、及び第1赤色光R1以外の光を吸収又は反射させる。
【0048】
図3には示していないが、第1バンドパスフィルタ630は屈折率が互に異なる複数のフィルムが積層された構造で製造され得る。例えば、フィルムはポリエチレンナフタレート(Polyethylene Naphthalate:PEN)又はポリスチレン(Polystyrene:PS)等より形成できる。
【0049】
図6で、第1バンドパスフィルタ630は第1青色光B1に対応する第1パスバンドP1、第1緑色光G1に対応する第2パスバンドP2、及び第1赤色光R1に対応する第3パスバンドP3を含む。
例えば、第1パスバンドP1は約400nm〜約500nm範囲内にあり、第2パスバンドP2は約500nm〜約580nm範囲内にあり、第3パスバンドP3は約580nm〜約700nm範囲内にあり得る。
【0050】
したがって、第1青色光B1、第1緑色光G1、及び第1赤色光R1の中で、第1〜第3パスバンドP1、P2、P3を透過した光のみが第1発光ダイオードパッケージ25の外部に出射される。
第1フィルタガラス(図1の31)には第1バンドパスフィルタ630と同一のパスバンドを有するフィルタが使用される。したがって、第1発光ダイオードパッケージ25で出射された光は第1フィルタガラス31を通過して視聴者の右眼に到達する。
【0051】
図7は、図2の第2発光ダイオードパッケージの一実施形態による断面図であり、図8は、図7のA2領域を拡大した図であり、図9は、図7の量子点層から出射された光の分光分布グラフであり、図10は、図7のバンドパスフィルタの分光分布グラフである。
図2及び図7を参照すると、第2発光ダイオードパッケージ26は少なくとも1つの第2発光ダイオード720、第2バンドパスフィルタ730、第2量子点層740、及び第2ハウジング710を含む。
【0052】
第2発光ダイオード720は、第2ハウジング710内に実装されていずれか1つの色の光、特に青色光を発生させる。
図2及び図7には示していないが、第2発光ダイオード720は印刷回路基板29に電気的に接続されて駆動電圧を受信する2つのリードフレームと電気的に接続される。したがって、第2発光ダイオード720はリードフレームへ印加される電圧によって光を発生させる。
【0053】
第2ハウジング710は、第2底面部710a及び第2底面部710aから実質的に垂直に延長された第2側面部710bを有し、第2発光ダイオード720、第2バンドパスフィルタ730、及び第2量子点層740を収容できる内部空間を有し、一側が開放された形態に設けられる。
即ち、第2底面部710aの上には第2発光ダイオード720が実装され、第2側面部710bには第2バンドパスフィルタ730及び第2量子点層740が実装され、第2側面部710bは第2バンドパスフィルタ730及び第2量子点層740を第2側面部710bの内側面で係合支持する。
【0054】
図7及び図8を参照すると、第2発光ダイオード720の上には空気層750を介して第2発光ダイオード720と対向して第2量子点層740が形成される。第2量子点層740は高分子樹脂741及び高分子樹脂741内に分散した複数の量子点QD3、QD4を含む。
【0055】
本発明において、第3及び第4量子点QD3、QD4は第2発光ダイオード720から放射された光を吸収した後に、各量子点QD3、QD4が有するバンドギャップに該当される値に相当する光を放射する。具体的には、第2発光ダイオード720が放射した光を第3光とし、第3及び第4量子点QD3、QD4が放射した光を第4光とすれば、第3光の波長は第4光の波長より短いか、或いは同一である。
【0056】
第2発光ダイオード720が青色発光ダイオードである場合、第2発光ダイオード720の上の第2量子点層740は緑色を示す第3量子点QD3及び赤色を示す第4量子点QD4の中で少なくとも一種類の量子点を含む。第4量子点QD4は第3量子点QD3の直径よりさらに大きい直径を有する。図8には第2量子点層740が第3及び第4量子点QD3、QD4を含むものを示した。図8のように、第2量子点層740が第3及び第4量子点QD3、QD4を含む場合、第2発光ダイオードパッケージ26は赤色、緑色、及び青色が混合した白色光を外部に放射することができる。
【0057】
図9を参照すれば、第2量子点層740は第2発光ダイオード720からの光を受光して第2青色光B2、第2緑色光G2、及び第2赤色光R2を放射する。第2青色光B2は第2発光ダイオード720から放射されたものであり、第2緑色光G2は第3量子点QD3から放射されたものであり、第2赤色光R2は第4量子点QD4から放射されたことである。
【0058】
図4、図5、図8、及び図9を参照すると、第1及び第2発光ダイオード620、720は全て青色光を発生させるが、第2発光ダイオード720で発生した第2青色光B2の波長が第1発光ダイオード620で発生した第1青色光B1の波長より長い。また、第3量子点QD3から放射された第2緑色光G2は第1量子点QD1から放射された第1緑色光G1の波長より長い波長を有し、第4量子点QD4から放射された第2赤色光R2は第2量子点QD2から放射された第1赤色光R1の波長より長い波長を有する。
量子点の大きさが大きいほど波長が長い光を放射するので、第3量子点QD3は第1量子点QD1より大きく、第4量子点QD4は第2量子点QD2より大きい。
【0059】
図9には第2青色光B2、第2緑色光G2、及び第2赤色光R2を比較するために第1青色光B1、第1緑色光G1、及び第1赤色光R1を参考として示した。第1及び第2青色光B1、B2のピーク波長は青色を示す波長範囲、即ち、約425nm〜約475nm範囲内にあるが、第1及び第2青色光B1、B2のピーク波長は互に異なる値を有する。
また、図9を参照すると、大略的に第1及び第2青色光B1、B2各々のピーク波長の強さの1/2以上の強さを有する波長領域、即ち、半値全幅に属する波長領域は互に重畳しない。言い換えれば、第1青色光B1のピーク波長は第2青色光B2のピーク波長と少なくとも第1及び第2青色光B1、B2の中で、いずれか1つの半値全幅ぐらい離隔され得る。
【0060】
第1及び第2緑色光G1、G2のピーク波長は緑色を示す波長範囲、即ち、約500nm〜約550nm範囲内にあるが、第1及び第2緑色光G1、G2のピーク波長は互に異なる値を有する。
また、図9を参照すると、大略的に第1及び第2緑色光G1、G2の各々のピーク波長の強さの1/2以上の強さを有する波長領域、即ち、半値全幅に属する波長領域は互に重畳しない。言い換えれば、第1緑色光G1のピーク波長は第2緑色光G2のピーク波長と少なくとも第1及び第2緑色光G1、G2の中で、いずれか1つの半値全幅ぐらい離隔され得る。
【0061】
同様に、第1及び第2赤色光R1、R2のピーク波長は赤色を示す波長範囲、即ち、約600nm〜約650nm範囲内にあるが、第1及び第2赤色光R1、R2のピーク波長は互に異なる値を有する。
また、図9を参照すると、大略的に第1及び第2赤色光R1、R2各々のピーク波長の強さの1/2以上の強さを有する波長領域、即ち、半値全幅に属する波長領域は互に重畳しない。言い換えれば、第1赤色光R1のピーク波長は第2赤色光R2のピーク波長と少なくとも第1及び第2赤色光R1、R2の中で、いずれか1つの半値全幅ぐらい離隔され得る。
【0062】
図7及び図10を参照すると、第2バンドパスフィルタ730は特定バンドの光を透過させ、特定バンドの光以外の光は反射又は吸収するフィルタ、例えば干渉フィルタであり得る。
具体的には、第2バンドパスフィルタ730は第2青色光B2、第2緑色光G2、及び第2赤色光R2を透過させ、第2青色光B2、第2緑色光G2、及び第2赤色光R2以外の光を吸収又は反射させる。
【0063】
図10で、第2バンドパスフィルタ730は第2青色光B2に対応する第4パスバンドP4、第2緑色光G2に対応する第5パスバンドP5、及び第2赤色光R2に対応する第6パスバンドP6を含む。
例えば、第4パスバンドP4は約400nm〜約500nm範囲内にあり、第5パスバンドP5は約500nm〜約580nm範囲内にあり、第6パスバンドP6は約580nm〜約700nm範囲内にあり得る。したがって、第2青色光B2、第2緑色光G2、及び第2赤色光R2の中で第4〜第6パスバンドP4、P5、P6を透過した光のみが第2発光ダイオードパッケージ26外部へ放射される。
【0064】
第2フィルタガラス(図1の32)には第2バンドパスフィルタ730と同一のパスバンドを有するフィルタが使用され得る。
したがって、第2発光ダイオードパッケージ26から放射された光は第2フィルタガラスを通過して視聴者の右眼に到達され得る。
【0065】
図10には第4パスバンドP4、第5パスバンドP5、及び第6パスバンドP6とを比較するために第1パスバンドP1、第2パスバンドP2、及び第3パスバンドP3を参考として示した。
図5、図6、図9、及び図10を参照すると、第1バンドパスフィルタ630は第1青色光B1、第1緑色光G1、及び第1赤色光R1のみを各々透過させる第1パスバンドP1、第2パスバンドP2、及び第3パスバンドP3を有する。
また、第2バンドパスフィルタ730は第2青色光B2、第2緑色光G2、及び第2赤色光R2のみを各々透過させる第4パスバンドP4、第5パスバンドP5、及び第6パスバンドP6を有する。
【0066】
下の表1は、第1及び第2発光ダイオードパッケージ25、26の一実施形態による構成を示す。
表1を参考すると、第1量子点層640に具備された量子点の大きさを調節して、第1発光ダイオードパッケージ25の第1量子点層640から放射された青色、緑色、及び赤色のピーク波長が各々約437nm、約510nm、及び約610nmになるように形成した。
また、第1バンドパスフィルタ630としては、青色、緑色、及び赤色に対応するパスバンド、即ち、第1パスバンドP1、第2パスバンドP2、及び第3パスバンドP3が各々約442nm〜約448nm、約497nm〜約525nm、及び約587nm〜約624nmであるフィルターを使用した。
【0067】
この時、第1発光ダイオードパッケージ25から放射された白色光のCIE1931座標系の上の座標はx軸が0.2456、y軸が0.2152であった。
また、第1発光ダイオードパッケージ25から放射された光の色再現性を見れば、sRGBとの一致率が91.5%であり、NTSC対比88.5%の色再現範囲を有する。
【0068】
また、第2量子点層740に具備された量子点の大きさを調節して、第2発光ダイオードパッケージ26の第2量子点層740から放射された青色、緑色、及び赤色のピーク波長が各々約457nm、約549nm、及び約649nmになるように形成した。
また、第2バンドパスフィルタ730としては、青色、緑色、及び赤色に対応するパスバンド、即ち、第4パスバンドP4、第5パスバンドP5、及び第6パスバンド6が各々約460nm〜約483nm、約536nm〜約563nm、及び約635nm〜約689nmであるフィルターを使用した。
【0069】
この時、第2発光ダイオードパッケージ26から放射された白色光のCIE1931座標系の上の座標は第1発光ダイオードパッケージ25から放射された白色光と同様にx軸が0.2456、y軸が0.2152であった。
また、第2発光ダイオードパッケージ26から放射された光の色再現性を見れば、sRGBとの一致率が97.9%であり、NTSC対比88.8%の色再現範囲を有する。
【0070】
【表1】

【0071】
図11は、表1の第1及び第2発光ダイオードパッケージの色再現範囲を示すグラフである。
図11で、第1発光ダイオードパッケージ25の色再現範囲は第1グラフG1で示し、第2発光ダイオードパッケージ26の色再現範囲は第2グラフG2で示した。
【0072】
表1及び図11を参照すると、第1及び第2発光ダイオードパッケージ25、26から放射された光の白色座標がCIE1931座標系上で同一であるとき、第1及び第2発光ダイオードパッケージ25、26から放射された光の色再現性を見れば、sRGB対比一致率では91.5%と97.9%とで若干差異があるが、NTSC対比色再現性、即ち、再現できる色の面積は88.5%と88.8%とで概ね一致することを見ることができる。
したがって、第1及び第2発光ダイオードパッケージ25、26を立体画像表示装置に使用する場合、左眼と右眼とに到達する光の色差及び輝度差を減少させ得る。
【0073】
図12は、図2の第1発光ダイオードパッケージの他の実施形態による断面図であり、図13は図2の第2発光ダイオードパッケージの他の実施形態による断面図である。
図12及び図13の第1及び第2発光ダイオードパッケージ25、26において、図3及び図7に示した構成と同様の構成に対しては同様の参照符号を併記し、具体的な説明は省略する。
【0074】
図12及び図13を参照すると、第1発光ダイオードパッケージ25は少なくとも1つの第1発光ダイオード620、第1バンドパスフィルタ630、第1量子点層640、及び第1ハウジング610を含み、第2発光ダイオードパッケージ26は少なくとも1つの第2発光ダイオード720、第2バンドパスフィルタ730、第2量子点層740、及び第2ハウジング710を含む。
【0075】
図3及び図7と異なりに、図12及び図13では、第1発光ダイオード620の上には空気層無しで第1量子点層640が配置され、第2発光ダイオード720の上にも空気層無しで第2量子点層740が配置される。
言い換えれば、第1量子点層640は第1バンドパスフィルタ630と並列に薄膜形態で形成されるのではなく、第1発光ダイオード620と第1バンドパスフィルタ630との間の空間を充填して第1発光ダイオード620と接するように形成される。
また、第2量子点層740は第2バンドパスフィルタ730と並列に薄膜形態に形成されるのではなく、第2発光ダイオード720と第2バンドパスフィルタ730との間の空間を充填して第2発光ダイオード720と接するように形成される。
【0076】
図14は図1のバックライトユニットの他の実施形態による拡大斜視図である。
図14を参考すると、前ックライトユニットは第1光源部23、第2光源部24、導光板13、及び拡散板120を含む。
図14に示していないが、図1のようにバックライトユニットは反射板及び光学シートをさらに含むことができる。
【0077】
第1光源部23は、複数の第1発光ダイオードパッケージ25、複数の第2発光ダイオードパッケージ26、及び印刷回路基板29を含む。
また、第2光源部24も複数の第1発光ダイオードパッケージ25、複数の第2発光ダイオードパッケージ26、及び印刷回路基板29を含む。
【0078】
第1及び第2光源部23、24で第1及び第2発光ダイオードパッケージ25、26は印刷回路基板29の上に第3方向D3に沿って交互に配列される。
第1光源部23の第1及び第2発光ダイオードパッケージ25、26から発生した光は第1方向D1へ出射されて導光板13へ提供される。また、第2光源部24の第1及び第2発光ダイオードパッケージ25、26から発生した光は第2方向D1へ出射されて導光板13へ提供される。
導光板13は、第1及び第2光源部23、24から出射された光を表示パネル(図1の400)側へガイドし、拡散板120は導光板13から出射された光を拡散させる。
【0079】
図15は、図3及び図7の第1及び第2量子点層を形成する方法を説明するためのフローチャートである。
図3、図7、及び図15を参照すると、予め製造されたフィルタ、具体的にはバンドパスフィルタを準備する(ステップS110)。
【0080】
次に、フィルタの上に複数の量子点を含む量子点層をコーティングする(ステップS120)。
量子点層は、高分子樹脂に分散させてフィルタの上に塗布、コーティングすることで形成する。例えば、緑色光を発生させる第1量子点及び赤色光を発生させる第2量子点を混合してフィルタの上にコーティングして得られる。また、量子点層は、例えばスピンコーティング方法を利用してコーティングされ得る。
【0081】
次に、コーティングされた量子点層を、熱又は光を利用して硬化する(ステップS130)。
最後に、量子点層がコーティングされたフィルタ、即ち、量子点層と一体に形成されたフィルタを発光ダイオードを含むハウジングに実装する(ステップS140)。
このような方法で量子点層をフィルタの上に形成する場合、薄膜形態に具備された量子点層を含む発光ダイオードパッケージを製造することができる。
【0082】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0083】
11 第1導光板
12 第2導光板
21 第1光源部
22 第2光源部
25 第1発光ダイオードパッケージ
26 第2発光ダイオードパッケージ
29 印刷回路基板
30 眼鏡
31 第1フィルタガラス
32 第2フィルタガラス
110 反射板
120 拡散板
130 光学シート
200 バックライトユニット
310 ボトムシャーシ
380 トップシャーシ
400 表示パネル
500 表示装置
610、710 (第1、第2)ハウジング
620、720 (第1、第2)発光ダイオード
630、730 (第1、第2)バンドパスフィルタ
640、740 (第1、第2)量子点層
641、741 高分子樹脂
650、750 空気層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1光を発生させる第1発光ダイオードパッケージと前記第1光と異なる第2光を発生させる第2発光ダイオードパッケージとを含むバックライトユニットと、
前記第1光及び前記第2光を受光して画像を表示する表示パネルとを有し、
前記第1発光ダイオードパッケージは、第1発光ダイオードと、
複数の量子点を含み、前記第1発光ダイオードの上に配置される第1量子点層と、
前記第1量子点層の上に配置される第1バンドパスフィルタと、
前記第1発光ダイオード、前記第1量子点層、及び前記第1バンドパスフィルタを収容する第1ハウジングとを含み、
前記第2発光ダイオードパッケージは、第2発光ダイオードと、
複数の量子点を含み、前記第2発光ダイオードの上に配置される第2量子点層と、
前記第2量子点層の上に配置される第2バンドパスフィルタと、
前記第2発光ダイオード、前記第2量子点層、及び前記第2バンドパスフィルタを収容する第2ハウジングとを含むことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第1量子点層は、空気層を介して前記第1発光ダイオードと対向して配置され、前記第1量子点層は前記第1バンドパスフィルタと接触し、
前記第2量子点層は、空気層を介して前記第2発光ダイオードと対向して配置され、前記第2量子点層は前記第2バンドパスフィルタと接触することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1発光ダイオードは第1青色光を発生させ、前記第1量子点層は前記第1青色光の一部を吸収して第1緑色光及び第1赤色光を発生させ、前記第1バンドパスフィルタは前記第1青色光に対応する第1青色パスバンドと、前記第1緑色光に対応する第1緑色パスバンドと、前記第1赤色光に対応する第1赤色パスバンドとを含み、
前記第2発光ダイオードは第2青色光を発生させ、前記第2量子点層は前記第2青色光の一部を吸収して第2緑色光及び第2赤色光を発生させ、前記第2バンドパスフィルタは前記第2青色光に対応する第2青色パスバンドと、前記第2緑色光に対応する第2緑色パスバンドと、前記第2赤色光に対応する第2赤色パスバンドとを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1青色光及び第2青色光は、425nm〜475nm範囲内の波長を有し、
前記第1緑色光及び第2緑色光は、500nm〜550nm範囲内の波長を有し、
前記第1赤色光及び第2赤色光は、600nm〜650nm範囲内の波長を有することを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1青色パスバンド及び第2青色パスバンドは、400nm〜500nm範囲内にあり、
前記第1緑色パスバンド及び第2緑色パスバンドは、500nm〜580nm範囲内にあり、
前記第1赤色パスバンド及び第2赤色パスバンドは、580nm〜700nm範囲内にあることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項6】
前記バックライトユニットは、前記第1光と前記第2光を交互に出射し、前記表示パネルは前記第1光及び前記第2光を受光して立体画像を表示することを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項7】
第1光を発生させる発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの上に配置され、前記第1光の一部を吸収して前記第1光と異なる波長を有する第2光を発生させる複数の量子点を含む量子点層と、
前記量子点層上に配置され、前記第1光に対応する第1パスバンドと、前記第2光に対応する第2パスバンドとを含むバンドパスフィルタと、
前記発光ダイオードを収容し、前記量子点層及び前記バンドパスフィルタを支持するハウジングとを有することを特徴とする発光ダイオードパッケージ。
【請求項8】
前記量子点層は、空気層を介して前記発光ダイオードと対向して配置され、前記バンドパスフィルタと接触することを特徴とする請求項7に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項9】
前記量子点層は、前記発光ダイオードと前記バンドパスフィルタとに接触することを特徴とする請求項7に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項10】
前記第1光は青色光であり、前記第2光は緑色光と赤色光とを含み、前記量子点は、前記青色光を吸収して前記緑色光を発生させる第1量子点と、前記青色光を吸収して前記赤色光を発生させる第2量子点とを含むことを特徴とする請求項9に記載の発光ダイオードパッケージ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−215827(P2012−215827A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−283491(P2011−283491)
【出願日】平成23年12月26日(2011.12.26)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】