説明

発光ダイオード点滅制御装置および照明装置

【課題】 複数設けられたLEDに対して駆動回路をLED毎に必要としない、簡略化した構成により各LEDに対して点滅制御を行う発光ダイオード点滅制御装置および照明装置を提供する。
【解決手段】本照明装置は、光源として直列接続された複数のLED1〜3と、LED1〜3を駆動する駆動回路4と、LED1,3のアノードとカソード間を短絡するためのスイッチ7,8と、LED1〜3の直列体の両端を短絡するためのスイッチ9と、スイッチ7〜9を開閉制御する制御回路13とを備える。LED点滅制御装置50は、スイッチ7〜9と制御回路13とを備えて構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード点滅制御装置および照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(以下、LEDと記す)は冷陰極管とは異なり水銀を使用しておらず、しかも小型で低電力駆動が可能であり、近年ではその発光効率の向上が目覚しい。従来のLEDモジュールの形状は砲弾型が主流であったが、徐々に面実装タイプが増え、LEDモジュールが小型化することで、その利用が幅広く期待されている。これまでLEDはインジケータなどの表示に用いられることが多かったが、効率向上に従い、照明用途としても展開され、徐々に普及し始めている。
【0003】
また、近年では液晶テレビや携帯電話機の急速な普及やパーソナルコンピュータの小型化に伴い液晶表示装置の高性能化が推進され、バックライトの光源にLEDを使用することでその要求を満たしている。
【0004】
一方、液晶における画像表示技術については、近年液晶が抱える動画ボケの課題を解決するために特許文献1のように放電ランプを高速点滅する技術が提案されている。この技術は、各発光領域に設けられたいずれか1つの放電ランプを液晶表示部の書込みタイミングから4分の3垂直期間後に4分の1垂直期間だけ点灯し、残りの4分の3垂直期間は消灯するというものである。また、特許文献2には、ランプが、映像信号の1フレームにつき1回発せられるパルス成分と、フレーム周波数より高い周波数にて発せられるパルス成分とが混合された光によって、液晶パネルを照明する技術が記載されている。ここではランプとしてLEDを用いることも提案されている。LEDは冷陰極管に比べ、高速点滅性能がすぐれるため、特許文献2のような技術開発が今後も期待されている。
【特許文献1】特開平11−202285号公報
【特許文献2】特開2006−18200号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
動画性能向上のための技術として光源点滅の他に、画面の領域毎に光源の明るさを制御し、省電力とコントラスト向上を狙った方式が挙げられる。この方式では、一つの画面における映像表示で明るい画像と暗い画像が混在する場合など、明るい画像の直下における光源は明るく点灯させ、暗い画像の直下における光源を暗くするよう制御することにより、コントラスト向上を図り画質改善を達成出来る。すなわち、一つのバックライトにおいて、明るい領域と暗い領域を作りだし、液晶を照らす構成となる。
【0006】
LEDの調光を行う場合、一般的にはLEDに印加する電流値を可変させ制御する方式と、定電流をパルス駆動にて印加させ、そのデューティー比により調光制御を行う二つの手法が挙げられる。前者の場合は、調光を暗くする場合にLEDの定格電流に比べ小さい電流を流す必要がある。しかし、LEDの低電流域では、LED自体の電流−電圧特性の感度が高く、制御を行うことが難しい。このため、調光範囲が重要視されるアプリケーションにおいては後者の方式が用いられることが多い。
【0007】
但し複数のLEDを同一アプリケーションで用いる場合、一括して調光を行うには問題はないが、個々のLEDを独立して調光するには、デューティー変調を行う機構をLED毎に設ける必要があるため、回路自体が大がかりなものになってしまうという課題がある。
【0008】
一方、液晶表示装置に適合する赤青緑のLED光源によりバックライトを形成する際には、液晶パネル背面に光源を配置した構成を取る必要がある。画面の側面に光源を配置し、導光板を通して液晶を照らす方式は、エッジライト方式として知られているが、この方式の場合は光量が得にくい為に大型テレビのように大画面の液晶を照射するバックライトには適さない。このため20インチ以上の大型液晶を照らすバックライトとしては、LEDを液晶面の背面に直接配置する必要が生じる。しかし、LEDは点光源であるため、LEDと液晶パネルの距離が近すぎると表示画面上に明暗の明るさのムラが生じてしまう。この問題を解消するためには、液晶面と背面に配置したLED光源の距離を離すことにより明暗の差を縮める方法と、LEDの数量を増やし液晶パネル背面に均一に並べて配置する方法の二つが併用して用いられている。一般的には32インチ程度の画面に対して、200〜300個程度のLEDが必要となる。
【0009】
さらに液晶が表示する映像画面の動画ボケを対策するためには特許文献2の構成のようにLEDをパルス成分で発光させる構成が必要である。したがって前述のように数百個というLEDを高速点滅させる必要がある。
【0010】
また、前述のように画面の領域毎に光源の明るさを制御し、省電力とコントラスト向上を狙ったバックライトを構成するためには、個別または領域によってわけたブロック毎のLEDに対して、明るさを制御する必要がある。通常LEDの明るさを調光する場合は、LEDに流す電流を制御する方法と、LEDをパルス点滅させそのパルスのデューティー幅によって制御する方法が挙げられる。明るさを暗くした際の調光制御の容易性から、LEDをパルス点灯させデューティー幅可変による明るさ制御が一般的である。前述の動画ボケ対策のためのLEDをパルス点灯させる方式と重複して利用することが可能である。
【0011】
しかし、動画ボケ改善のために前述のように数百個というLEDを高速点滅させ、且つ明るさを画面の領域で制御する構成を考えた場合、個別のLEDに対してON/OFFの制御を行う必要が生じる。LEDに対して電源印加と不印加を行う回路として、LED個別または領域によってわけたブロック毎のLEDに対して、その数量に応じた駆動回路を接続した場合は非常に大がかりな複雑な回路構成が必要となる。
【0012】
本発明の目的は、複数設けられたLEDに対して駆動回路をLED毎に必要としない、簡略化した構成により各LEDに対して点滅制御を行う発光ダイオード点滅制御装置および照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的は、光源として複数の発光ダイオードを用いた照明装置の前記発光ダイオードを点滅制御する発光ダイオード点滅制御装置であって、少なくとも一つの前記発光ダイオードのアノードとカソード間を短絡するためのスイッチと、前記スイッチを開閉制御する制御回路とを備えた発光ダイオード点滅制御装置により、達成される。本装置は、さらに前記複数の発光ダイオードの直列体の両端を短絡するためのスイッチを備えることができる。
【0014】
上記目的はまた、光源としての複数の発光ダイオードと、前記発光ダイオードを駆動する駆動回路と、少なくとも一つの前記発光ダイオードのアノードとカソード間を短絡するためのスイッチと、前記スイッチを開閉制御する制御回路とを備えた照明装置により、達成される。本装置は、さらに前記複数の発光ダイオードの直列体の両端を短絡するためのスイッチを備えることができる。
【0015】
本発明に係る液晶表示装置は、前記照明装置と、前記照明装置により照明され映像情報信号が与えられる液晶パネルとを備える。ここで、前記制御回路は、前記映像情報信号に基づいて前記液晶パネルに表示される映像の明暗領域と前記発光ダイオードの発光の明暗領域とが対応するように、前記スイッチを開閉制御することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、複数設けられたLEDに対して駆動回路をLED毎に必要としない、簡略化した構成により各LEDに対して点滅制御を行う発光ダイオード点滅制御装置および照明装置を得ることができる。本発明を液晶表示用バックライトに適用した場合、液晶による表示映像の動画ボケ対策および画面の領域毎の明るさ制御を実現することができる。またLEDを制御する回路部分が簡略化される分、回路基板の小型化にも繋がるため、テレビなどの製品筐体の小型化にも効果を上げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は本発明に係る照明装置の一実施例を示す図である。図において、1,2,3は発光ダイオード(LED)、4はLEDを駆動する駆動回路、5はLEDに流れる電流を電圧値に変換する電流検出抵抗、6は電流検出抵抗5によって生じる電圧値を駆動回路に帰還する帰還経路、7はLED1を短絡するためのスイッチ,8はLED3を短絡するためのスイッチ、9は直列接続されたLED1,2,3を短絡するためのスイッチ、10はスイッチ7の開閉(開放短絡)を指示する制御信号、11はスイッチ9の開放短絡を指示する制御信号、12はスイッチ8の開放短絡を指示する制御信号、13はスイッチ7,8,9の開放短絡を指示する制御信号10〜12を出力する制御回路である。50はLED点滅制御装置であり、上述のスイッチ7〜9と制御回路13とを備えて構成される。
【0018】
このように、本照明装置は、光源として直列接続された複数のLED1〜3と、LED1〜3を駆動する駆動回路4と、LED1,3のアノードとカソード間を短絡するためのスイッチ7,8と、LED1〜3の直列体の両端を短絡するためのスイッチ9と、スイッチ7〜9を開閉制御する制御回路13とを備える。各LEDに対するスイッチの位置は本実施例に限定されず、照明装置の適用対象あるいはLEDの数や配列に応じて適宜、複数の発光ダイオードの直列体の両端を短絡するためのスイッチおよび少なくとも一つの発光ダイオードのアノードとカソード間を短絡するためのスイッチを備えることができる。
【0019】
駆動回路4によって印加される電流は、LED1,2,3を介して、電流検出抵抗5に流れる。電流検出抵抗5の両端に生じる電圧値は、帰還経路6によって駆動回路4に帰還される。駆動回路4は電流検出抵抗5より帰還された電圧値が一定になるようLED1,2,3へ印加する電流を制御することで、安定した電流をLED1,2,3に供給する。これによりLED1,2,3には一定の電流が流れることで、各LEDの発光量が安定する。
【0020】
調光を行う際には、スイッチ7,8,9を用いる。LED1,2,3の全てを暗くするためには、スイッチ9を用いる。スイッチ9はLED1のアノードとLED3のカソード間の開放短絡を行うように接続されている。制御回路13によって作られた制御信号11により、スイッチ9はパルス駆動にて開閉を行う。スイッチ9の開放時は、LED1,2,3に電流が流れるため、各LEDの明るさは維持される。スイッチ9の短絡時は、LED1,2,3には電流がほとんど流れず、スイッチ9を介して電流検出抵抗5に電流が流れるため、LED1,2,3は消灯する。駆動回路4は電流検出抵抗5に生じる電圧値に応じて、印加する電流を制御するため、スイッチ9の開閉によらず動作を続ける。
【0021】
スイッチ9の開閉速度を50〜60Hz以上の周波数にて動作すれば、人間の目には点滅が認識できず、常時点灯しているものとして捉える。このためスイッチ9の開閉が行われる一周期内の開閉デューティー比に応じて、明るさの調光として認識する事ができる。
【0022】
次に、LED1のみを調光したい場合は、スイッチ7を用いることで実現が可能となる。制御回路13により作られた制御信号10に従って、スイッチ7を開閉することで、スイッチ7が開放時は、LED1に電流が流れLED1が発光し、スイッチ7が短絡しLED1のアノードとカソード間が短絡された場合は、LED1にはほとんど電流が流れず、スイッチ7に電流が流れる構成となるため、LED1は消灯する。このスイッチ7の開閉をパルス駆動することにより、開閉のデューティー比に応じた調光を得ることが出来る。
またLED3のみを調光したい場合には、前述と同様の方法により、制御信号12に従い、スイッチ8を開閉することで、LED3の調光を達成することが可能となる。
【0023】
つぎに、LED1,2,3の全てを暗い方へ調光制御し、かつLED1のみを他のLED2,3よりも暗くしたい場合などは、スイッチ7とスイッチ9を併用することで実現することが出来る。スイッチ7を開閉するパルス周波数よりもスイッチ9を開閉するパルス周波数を十分に大きくすることで、より明確な効果を得ることが出来る。
【0024】
図2(a)、(b)は各スイッチに与えられる制御信号の信号波形の例、図2(c)はLEDの点滅状態の例を示す図である。図2(a)の14は制御信号11の信号波形であり、オン・オフ(ON/OFF)パルスである。スイッチ9は制御信号11に従い開閉動作を行うため、LED1,2,3の発光消灯の点滅も同サイクルにて行われる。ここに、制御信号10を重ねる。図2(b)における15に示すのが、制御信号10の信号波形であり、制御信号11の信号波形よりも短いサイクルのON/OFFパルスである。このため、LED1は、図2(c)の16に示すように、信号波形14と信号波形15とが重なった波形により、点灯消灯(点滅)を行う事になる。これにより、LED1,2,3の全体を暗く調光し、且つLED1のみをさらに暗く調光する制御が可能となる。
【0025】
図3は、本発明に係る照明装置を備えた液晶表示装置の実施形態の一例を示す図である。本液晶表示装置は、図示のように、複数のLED22を搭載したLEDパネル17およびLED点滅制御装置(図示しない)を有する照明装置(バックライト装置)41と、照明装置41により照明され且つ映像情報信号が与えられて、この映像情報信号に基づいて文字や画像等の映像を表示する液晶パネル42と、照明装置41と液晶パネル42間に設けられ照明装置41からの光を液晶パネル42に好適に伝達する光学シート43とを備える。これにより、照明装置41のLEDパネル17に搭載されたLED22によって発光した光が、光学シート43を通って液晶パネル42に伝わり、液晶パネル42を照らすことで、液晶パネル42に文字や画像等の映像が視覚可能に表示される。
【0026】
図4は、図3に示す液晶表示装置に用いられる照明装置41の一例を示す図である。図4において、17の破線で囲まれた部位は、液晶パネル背面に配置するLEDパネルである。LEDパネル17は、18,19,20,21の破線により示されたLEDの集合体(直列体)を複数用いることにより構成されている。LED集合体18,19,20,21は、それぞれ個別のLED22の直列接続により構成されている。27,28,29,30は、LED集合体18,19,20,21を電流制御にて駆動するための駆動回路を示す。23,24,25,26は、駆動回路27〜30が電流制御するために必要な帰還電圧をつくる電流検出抵抗である。
【0027】
31,32,33,34,35,36は、LEDを短絡するためのスイッチであり、破線で囲われた矢印の制御信号38によって、対応するスイッチの開放と短絡が制御される。37は、スイッチ31,32,33,34,35,36の開放短絡を制御する制御信号38を出力する制御回路である。39は、映像情報信号である。55はLED点滅制御装置であり、上述のスイッチ31〜36と制御回路37とを備えて構成される。
【0028】
LED22によって構成されたLED集合体18,19,20,21は、駆動回路27,28,29,30によって電源が印加され点灯を行う。なお、LED集合体18,19,20,21に流れる電流は、電流検出抵抗23,24,25,26を介して接地へ流れる構成とする。電流検出抵抗23,24,25,26の両端電圧を駆動回路27,28,29,30へ帰還し、駆動回路27,28,29,30は帰還電圧が一定となるように電流を制御することでLED22の光量を安定にすることができる。
【0029】
LED22に接続するスイッチの一例として、スイッチ31,32,33,34,35,36を記載しているが、本スイッチの数量と接続位置、即ちどのLEDのどの位置にスイッチを配置するかは適宜決定されるものであり任意でよい。また、本スイッチは例えばMOSFETなどのトランジスタあるいはフォトカプラ等で構成することができるが、これらに限定されない。
【0030】
動画画像のボケを解消するためには、全てのLEDを点滅させる必要があるため、スイッチ31に示すように、LED集合体(直列体)21の両端に接続を行い、制御回路36より送られる制御信号38に従い、スイッチ31の開閉により点滅を行う。同様にLED集合体(直列体)18,19,20についても上述のLED集合体(直列体)21と同様のスイッチを設けて全画面に対してLED点滅制御装置55を構成することで、全画面でのLEDの点滅が可能となる。
【0031】
次に画面の領域毎の明るさ制御を行うためには、予めどの領域を制御するのかを設定する必要がある。本図ではその一例として、スイッチ32によって開閉が行われるLED22が配置される領域を示す。映像情報信号39より制御回路37に送られた情報によって、制御回路37は制御信号38をスイッチ32へ送り、スイッチ32を開閉するデューティーにより、スイッチ32によって繋がれたLEDの明るさを制御することが可能となる。これによりスイッチ32によって開閉が行われるLEDが配置される領域の明るさを制御することが実現される。
【0032】
このとき、スイッチ32の開閉があっても、スイッチ32短絡時には、LEDに流れる電流と同等の電流が流れるため、電流検出抵抗26の両端電圧は変化しない。このため、LED集合体21におけるスイッチ32間以外のLEDの明るさは維持されることとなり、スイッチ32間のLEDのみの明るさが制御される。例えば、制御回路37が、映像情報信号39に基づいて液晶パネル42に表示される映像の明暗領域とLEDの発光の明暗領域とが対応するように、スイッチを開閉制御することができる。このようにすることで、明るい画像の直下におけるLEDは明るく点灯させ、暗い画像の直下におけるLEDを暗くするよう制御されるので、液晶パネル42に表示される映像のコントラスト向上を図り画質改善を図ることができる。
【0033】
領域をさらに細分化する必要がある場合は、スイッチ34,35,36が示すように個別のLEDにスイッチを設け、これらの開閉を行うことで、領域を狭くすることが可能となる。また、例えば、複数のLEDの直列体の両端間に設けられたスイッチ33の接続位置を、別の複数のLEDの直列体の両端間に設けられたスイッチ32の接続位置と一部を重複させることで、領域設定の多様化を図ることが可能となる。
なお、動画画像ボケの解消と、画面の領域毎の明るさ制御を同時に行う場合は、スイッチ31の開閉周波数よりも、十分早い周波数でスイッチ32等の他のスイッチの開閉制御を行うことで、実現可能とすることができる。
【0034】
このように、本発明では、LEDを点灯するための駆動回路の他に、各LEDを点灯と消灯を制御するための制御回路を設ける。個々のLEDに対してまたは複数個の直列に接続したLEDに対して、短絡を行うためのスイッチ手段を設け、このスイッチを前述の制御回路にて制御する。また、LEDの駆動回路における駆動手段は、LEDに流す電流を制御する構成とする。このために、駆動回路に接続された少なくとも一つ以上のLEDのうち、一つまたは複数のLEDが前記スイッチ手段によりアノードとカソード間が短絡されても、短絡していないLEDについては明るさの変動がない。一方、アノードとカソード間を短絡されたLEDは、スイッチ手段により短絡されているためLEDに流れる電流が発光に満たないため消灯する。これにより点滅制御を実現することができる。また、スイッチ手段の接続位置により、任意の短絡を制御することが可能となるため、駆動回路をLED毎に必要とせず、また液晶による表示映像の動画ボケ対策および画面の領域毎の明るさ制御が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は発光ダイオード点滅制御装置および照明装置に関するものであり、産業上の利用可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る照明装置の一実施例を示す図である。
【図2】(a)、(b)は各スイッチに与えられる制御信号の信号波形の例、(c)はLEDの点滅状態の例を示す図である。
【図3】本発明に係る照明装置を備えた液晶表示装置の実施形態の一例を示す図である。
【図4】図3に示す液晶表示装置に用いられる照明装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
1,2,3,22…LED、4,27,28,29,30…駆動回路、5,23,24,25…電流検出抵抗、7,8,9,31,32,33,34,35,36…スイッチ、10,11,12,38…制御信号、13,27,28,29,30…駆動回路、17…液晶表示装置、18,19,20,21…LED集合体、41…照明装置、42…液晶パネル、43…光学シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源として複数の発光ダイオードを用いた照明装置の前記発光ダイオードを点滅制御する発光ダイオード点滅制御装置であって、少なくとも一つの前記発光ダイオードのアノードとカソード間を短絡するためのスイッチと、前記スイッチを開閉制御する制御回路とを備えたことを特徴とする発光ダイオード点滅制御装置。
【請求項2】
前記複数の発光ダイオードの直列体の両端を短絡するためのスイッチを備えたことを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード点滅制御装置。
【請求項3】
光源としての複数の発光ダイオードと、前記発光ダイオードを駆動する駆動回路と、少なくとも一つの前記発光ダイオードのアノードとカソード間を短絡するためのスイッチと、前記スイッチを開閉制御する制御回路とを備えたことを特徴とする照明装置。
【請求項4】
前記複数の発光ダイオードの直列体の両端を短絡するためのスイッチを備えたことを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の照明装置と、前記照明装置により照明され映像情報信号が与えられる液晶パネルとを備えたことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】
前記制御回路が、前記映像情報信号に基づいて前記液晶パネルに表示される映像の明暗領域と前記発光ダイオードの発光の明暗領域とが対応するように、前記スイッチを開閉制御することを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−58367(P2008−58367A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−231856(P2006−231856)
【出願日】平成18年8月29日(2006.8.29)
【出願人】(000005474)日立ライティング株式会社 (130)
【Fターム(参考)】