説明

発展型HSPAネットワーク内でセル再選択をサポートする方法

【課題】発展型HSPAネットワーク内でセル再選択をサポートする方法および装置を提供すること。
【解決手段】たとえば割当てチャネルリソースによってトリガされる再選択できない期間の開始(200)を検出する無線送受信ユニットが、所定の基準が満たされるまでセル再選択から制限される。この選択できない期間中、WTRUは、引き続き測定を行いかつレポー(repor)し、隣接セル(201)をランク付けする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
UMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)内の無線送受信ユニット(WTRU)は、2つのモード、すなわちアイドルモードまたは接続モードのうちの一方にある。UTRANは、接続モードにある間のWTRUの移動度および活動に基づいて、WTRUに、いくつかの下位状態間、たとえばCELL_PCH、URA_PCH、CELL_FACH、およびCELL_DCHの間で移行するように指示することができる。WTRUとUTRANの間のユーザプレーン通信は、CELL_FACH状態およびCELL_DCH状態にある間だけ可能である。
【0003】
CELL_DCH状態は、アップリンクおよびダウンリンクにおける専用チャネルによって特徴付けられる。WTRU側では、これは連続的な送受信に対応する。したがって、CELL_DCHは、ユーザ電力要件が厳しくなり得る。CELL_FACH状態は専用チャネルを使用せず、したがってアップリンクおよびダウンリンクのスループットが低下するが、電力消費をより良くすることができる。
【0004】
CELL_FACHは、シグナリングトラフィック(たとえば、CELL/URA UPDATEメッセージの送信)に、また低いアップリンクスループットを必要とする応用例に適している。リリース7およびそれ以前では、CELL_FACHにおいては、アップリンク通信が、パケットランダムアクセスチャネル(PRACH)物理チャネルにマップされたランダムアクセストランスポートチャネル(RACH)を介して行われる。RACHは、チャネルを獲得するための、また送信電力を調整するための電力ランプアップ手順を有する競合ベースのプロトコルである。
【0005】
ダウンリンク通信は、2次共通制御物理チャネル(S−CCPCH)物理チャネルにマップされた転送アクセストランスポートチャネル(FACH)を介し、または高速専用物理チャネル(HS−DPCH)を介する。
【0006】
移動度は、CELL_FACHにあるWTRUによって自律的に処理される。ソフトハンドオーバの概念は、現在(この標準のリリース7現在)、CELL_FACH内にはない。WTRUは独立して測定を行い、どのセルにキャンプオンするか決定する。
【0007】
CELL_FACH中のシステム情報は、ブロードキャストチャネル(BCH)から読み取られる。この情報は、CELL_FACHで使用されるアップリンクRACHチャネル、ダウンリンクFACHチャネル、および高速ダウンリンク共用チャネル(HS−DSCH)チャネルに関するセットアップ詳細を含む。
【0008】
CELL_FACHでは、WTRUがセル内でキャンプしているとき、そのWTRUは、システム情報ブロードキャスト(SIB)を介してブロードキャストされる1組の基準に従って、より良いセルを定期的に探索する。WTRUは、たとえば同じ周波数、他の周波数、および他の無線アクセス技術(RAT)で、隣接セルの信号強度測定を行う。WTRUは、その1組の基準に従ってより良いセルが見つかったとき、その新しいセルに対してセル再選択を実施する。
【0009】
WTRUは、共通パイロットチャネル(CPICH)受信信号コード電力(RSCP)測定またはCPICH Ec/Io測定を行うように構成されている。セルでキャンプオンする、またはセル選択に考慮されるためには、以下の基準を満たさなければならない。
すなわち、
Squal>0かつSrxlev>0
上式で、
Squal=測定されたEc/Io−Qqualmin
Srxlev=測定されたRSCP−Qrxlevmin−max(WTRU_TXPWR_MAX_RACH−P_MAX,0)
Squalはセル選択品質値であり、Srxlexはセル選択受信(Rx)レベル値であり、Qqualminは、そのセル内の最小必要品質レベル(dB)であり、Qrxlevminは、そのセル内の最小必要Rxレベルである。さらに、WTRU_TXPWR_MAX_RACHは、WTRUがアップリンクRACHにアクセスするときそのWTRUが使用することができる最大送信電力レベルを示し、これはネットワークによって決まり、ブロードキャストシステム情報を介してシグナリングされるものであり、P_MAXは、WTRUの最大出力を示す。
【0010】
SIB11またはSIB12内でブロードキャストされ受信された情報に基づいて隣接セルに対して測定が行われた後で、WTRUは、
Rs=Qmeas,s+Qhyst_s+Qoffmbms
Rn=Qmeas,n−Qoffset_s,n+Qoffmbms
によって定義されるセルランキング基準Rに従ってセルをランク付けする。上式で、Qmeasは、平均CPICH Ec/NoまたはCPICH RSCPから導出された受信信号の品質値であり、Qhystsは、ヒステリシス値である。隣接セルは、少なくとも係数「Qhyst」倍だけサービングセルより良好でなければならない(セル再選択のための品質尺度がCPICH RSCPおよびCPICH Ec/Noに設定されているとき、それぞれQhyst1sおよびQhyst2sが使用される)。Qoffsets,nは、2つのセル間のオフセットである。セル再選択のための品質尺度がCPICH RSCPおよびCPICH Ec/Noに設定されているとき、それぞれQoffset1s,nおよびQoffset2s,nが使用され、Qoffmbmsは、MBMSに属するセルに加えられる追加のオフセットである。
【0011】
このランキング基準は、階層セル構造(HCS)を使用しない。HCSが使用されるとき、隣接者ランキング基準に追加の一時オフセット(TO)が追加される。添字「s」は、サービングセルを指し、「n」は隣接セルを指す。
【0012】
上記で定義したセルランキング基準Rを使用して、サービングセルおよび隣接セルがWTRUによってランク付けされる。あるセルが最良のセルとしてランク付けされた場合、WTRUは、Treselectionのある時間間隔の間に、その新しいセルがサービングセルより良いものとランク付けされるときその新しいセルに対して再選択する。Treselectionは、SIB3/4内でブロードキャストされる値であり、典型的には0〜31秒に及ぶ整数値である。品質尺度がCPICH EC/Noとして選択された場合、WTRUは、2つのランキング、すなわち第1のCPICH RSCPおよび第2のCPICH Ec/Noを実施する。第2のランキングは、第1のランキングにより隣接セルがサービングセルより良いと決定された場合に試みられる。
【0013】
セル選択/再選択のためのパラメータ(すなわち、QhystおよびTreselection)は、すべての状態(たとえば、IDLE、CELL_FACH、CELL/URA_PCH)に共通とすることができ、またはFACHおよびPCHに合わせて特に調整することができ、これらは添字FACHおよびPCHによって示される(Treselection_PCHおよびTreselection_FACH)。
【0014】
また、セル再選択手順は、WTRUの動きおよび速度を考慮する。システムによって示された期間中のセル再選択の数non−HCSTCRmaxまたはTCRmaxが、システムによって示された数non−HSC_NCRまたはNCRを超えた場合、あるいはネットワークがWTRUにそれ自体高移動度状態にあると見なすように命令した場合、WTRUは、「高移動度」状態にあると見なされる。高移動度状態が検出されたとき、WTRUは、Treselectionに情報要素(IE)Treselectionのための速度依存倍率(Speed dependent Scaling Factor for Treselection)を乗ずる。
【0015】
標準化機関による最近の成果では、CELL_FACHにおいて、拡張DCH(E−DCH)を使用する可能性が識別されている。UL内のE−DCHは、CELL_DCHにある間、アップリンクスループットを高めるために、3GPP仕様のリリース6において導入された機能である。拡張アップリンクは、要求/グラント原理で動作する。WTRUは、必要とする要求容量の指示を、諸機構の組合せを通じて送り、一方、ネットワークは、これらの要求に対するグラントを用いて応答する。これらのグラントは、ノードBスケジューラによって生成される。同時に、ハイブリッドARQが物理レイヤ送信用に使用される。
【0016】
上記の機構を容易にするために、2つの新しいUL物理チャネル(1つは制御用のE−DPCCH、1つはデータ用のE−DPDCH)ならびに3つの新しいDL物理チャネル(2つはグラントの送信用、1つは高速レイヤ1のACK/NACK用)が導入された。したがって、ノードBは、絶対グラントと相対グラントを共に発行することができる。グラントは、電力比の点でシグナリングされる。各WTRUはサービンググラントを維持し、WTRUはそれをペイロードサイズに変換することができる。CELL_DCH内のE−DCHを使用するリリース7およびそれ以前のWTRUについては、移動度は、ソフトハンドオーバおよびアクティブセットの概念を介して、ネットワークによって処理される。
【0017】
CELL_FACH状態でのE−DCH UL送信は、CELL_FACH状態にあるWTRUの間で共用される1組のブロードキャストされた共通E−DCHリソースに依拠している。WTRUが、送信するULデータを有するとき、そのWTRUは、PRACHコード、シグネチャシーケンス、およびサブチャネルスロットをランダムに選択し、たとえばリリース99RACHプリアンブルランピング手順を使用してアクセス要求を実施する。各シグネチャシーケンスは、デフォルトのE−DCHリソースに関連付けられる。ノードBは、対応するAICHシグナチャ上で獲得指示(AI)=1値をシグナリングすることによって、このE−DCHリソースの使用を確認する。しかし、このデフォルトのリソースが遮断されている、または別のWTRUに割り当てられている場合には、ノードBは、WTRUに、その1組のブロードキャストされた共通E−DCHリソースから別のE−DCHリソースを割り当てる。これは、対応するAICHシグナチャ上でAI=−1(すなわち、NACK)をシグナリングすることによって行われ、これは、構成されている場合、WTRUにAIの拡張されたセット(E−AI)を見るように示す指示である。
【0018】
E−AIは、NACK、またはWTRUが使用すべきE−DCHリソースに対するインデックスをシグナリングすることができる。より具体的には、E−AICH上の情報は、デフォルト構成のテーブルインデックスに加算するある数を表す(モジューロ−構成数)。
【0019】
リソースが割り当てられた、または確認された後で、WTRUはUL送信を開始する。最初の送信の一部として、WTRUは、専用トラフィックチャネル(DTCH)/専用制御チャネル(DCCH)のための衝突解決段階に入り、それにより、競合解決応答を受信するまで、そのWTRUのE−DCH無線ネットワーク一時識別(E−RNTI)が各MAC PDUに含められる。WTRUは、E−DCH絶対グラントチャネル(E−AGCH)を介して競合解決応答を受信する。E−RNTIがE−AGCH内で復号された後で、そのWTRUは、送信するデータがなくなるまで通常のUL送信を続行する。送信するデータがなくなった後で、E−DCHリソースが解放される。あるいは、ネットワークは、いつでもWTRUをCELL_DCH状態に移行させることができる。
【0020】
リソースの解放は、ネットワークがE−AGCHを介して明示的に示すことができ、タイマが満了したときWTRUが暗黙のうちに決定することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
3GPPにおける最近の取決めの一部として、共用E−DCHリソースがWTRUに割り当てられている間、現行のセル再選択基準を適用しないことが合意されている。CELL_FACH内でのE−DCH送信の導入に伴って、E−DCHリソースが割り当てられている間WTRUがセル再選択を実行することが許されない場合、性能が劣化するおそれがある。たとえば、同じ周波数上の隣接セルに対する干渉が発生する可能性がある。また、無線リンク失敗が発生し、WTRUがセルとのその接続を失うことも、WTRUにE−DCHリソースが割り当てられている間にセル再選択基準が満たされることもあり得る。
【0022】
したがって、E−DCHリソースが割り当てられている間にセル再選択を処理するための方法および装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0023】
発展型HSPAネットワーク内でセル再選択をサポートする方法および装置が開示される。チャネルリソースが割り当てられている無線送受信ユニットは、所定の基準が満たされるまでセル再選択から制限される。この選択できない期間中、WTRUは、引き続き測定を行いかつレポートする。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明について、例として与えられ添付の図面と共に理解すべき好ましい実施形態の以下の説明からより詳細に理解することができる。
【図1】無線通信システムの例示的なブロック図である。
【図2】開示されている方法の例示的な流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
「無線送受信ユニット(WTRU)」という用語は、以下で参照されたとき、それだけには限らないが、ユーザ機器(WTRU)、移動局、固定型もしくは移動型加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、または無線環境内で動作することが可能な任意の他のタイプのデバイスを含む。「基地局」という用語は、以下で参照されたとき、それだけには限らないが、ノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線環境内で動作することが可能な任意の他のタイプのインターフェース用デバイスを含む。
【0026】
CELL_FACH状態における拡張ランダムアクセスチャネル(E−RACH)、拡張RACH、およびE−DCHという用語を、この開示全体を通して相互交換可能に使用し、CELL_FACH状態およびIDLE状態にある間WTRUによってアップリンク(UL)アクセスに使用され、それによって競合ベースのプリアンブル送信の後でWTRUにE−DCHリソースが割り当てられるリソースについて述べる。セル再選択基準をトリガするという用語は、WTRUが、時間間隔Treselectionの間、サービングセルより良いランク付けのものである新しいセルに対してセル再選択を実施する時を指す(ここでTreselectionは、高移動度WTRUのための倍率を含む)。Treselectionは、ブロードキャストされる値、Treselections、Treselection_s PCH、Treselection_s FACHのうちの1つまたは組合せを含み、倍率を考慮する。
【0027】
図1を参照すると、無線通信ネットワーク(NW)10が1つまたは複数のWTRU20を備えており、各WTRUは、開示されている方法を実施するように構成されたプロセッサ21と、1つまたは複数のeNB30と、1つまたは複数のセル40とを含む。各セル40は、1つまたは複数のeNB(NBまたはeNB)30を備える。
【0028】
当業者なら理解しているように、セル再選択は、セル再選択基準に基づいてターゲットセルを決定することを含む。ターゲットセルが、WTRU20が接続されていたセル(すなわち、ソースセル)とは異なる場合、WTRU20は、ソースセル上で受信するのをやめ、ターゲットセル上でシステム情報の受信を開始し、CELL_UPDATE手順を実施する。
【0029】
WTRU20にE−DCHリソースが割り当てられている間、セル再選択基準をトリガするのを回避する方法および装置が開示される。この開示されている方法によれば、プロセッサ21は、WTRU20がセル再選択を行うのを妨げる。WTRU20がセル再選択を行うのを妨げられている期間を、以下、No_Reselection期間と称する。No_Reselection期間の開始は、1つまたは複数の条件下で発生するように定義することができる。たとえば、No_Reselectionは、WTRU20が最初のプリアンブル送信を行った後、WTRU20がAICH(AIまたはE−AI)上でリソース割当てを受信した後、または競合解決段階が成功裏に終了したという指示をWTRU20が受信した後で発生することができる。
【0030】
同様に、No_Reselection期間の終了は、いくつかの再選択条件の1つまたは複数にリンクさせることができる。これらの再選択条件は、WTRU20によるE−DCHリソースの解放、WTRU20によるリソース要求に応答してのAICH(AIまたはE−AI)上の否定応答(NACK)の受信、またはWTRU20による競合解決が不成功であったとの決定を含む。
【0031】
No_Reselection期間の間に、WTRU20は、引き続き最良のセルを監視し、測定を行い、その測定値をより高いレイヤにレポートする。また、WTRU20は、これらの測定値を使用して、引き続きセルをランク付けする。システム情報ブロードキャスト(SIB)を介してブロードキャストされた1組の基準に従って、より良いセルが見つかったとき(すなわち、Treselectionタイマが満了した後)、WTRU20は、必ずしもそのセルを選択せず、そのセルをCurrent_Best_Cellとしてマークする。WTRU20は、たとえば受信信号強度を使用し、より良いセルがあるかどうか判定することができる。
【0032】
WTRU20が、連続的な長い時間の間、E−DCHリソースを保持している場合、WTRU20は、そのセルのランキングを変更することができ、したがって新しいセルが、No_Reselection期間に、Current_Best_Cellより良いものとランク付けされたものになることができる。
新しいセルがCurrent_Best_Cellより良いランキングを有すると判明した場合、WTRU20は、そのランキングを監視し、そのランキングを追跡することができ、あるいは、Treselectionタイマ、または新しいセルがNo_Reselection期間中により良いランク付けのものである場合に使用される別のタイマを再始動することができる。WTRU20は、新しいセルがCurrent_Best_Cellより良いランク付けのものである、または新しいセルが、ある時間間隔(たとえば、Treselection、新しいタイマ、またはTreselectionのスケーリングされたバージョン)の間、Current_Best_Cellより良いランク付けのものである場合、マークされているCurrent_Best_Cellを新しいセルに更新することができる。あるいは、より良いランク付けのセルが見つかっても、Current_Best_Cell値は、WTRU20によって更新することはできない。
【0033】
No_Reselection期間の終了時に、WTRU20は、直ちにCurrent_Best_Cell上でCELL_UPDATEをネットワークに送る。この時点で、WTRU20は、Treselectionタイマをゼロにリセットするか、タイマを停止するか、新しいセルがCurrent_Best_Cellおよびサービングセルより良いランク付けのものである場合、タイマを続行させる。また、WTRU20は、最後のCELL_UPDATE以来発生した変更に関してネットワークに通知するために、CELL_UPDATEメッセージ内に追加情報を含めることができる。たとえば、WTRU20は、No_Reselection期間中に発生したCurrent_Best_Cell変更の数に関してネットワークに通知することができ、それによりネットワークは、WTRU20の移動度を理解することができる。Current_Best_Cellの複数の変更があった場合、WTRUは、すべての場合にCELL_UPDATEメッセージを送ることができ、またはCurrent_Best_CellがNo_Reselection期間の開始時のサービングセルと異なる場合だけに送ることができる。
【0034】
No_Reselection期間の終了時に新しいセルがサービングセルおよびCurrent_Best_Cellより良いランク付けのものである場合、WTRU20は、すぐにはCurrent_Best_Cell上でCELL_UPDATEを送らない。その代わりに、WTRU20はタイマ(Treselectionタイマの同じバージョン、異なるバージョン、またはスケーリングされたバージョン)を始動し、そのより高いランキングがタイマの持続時間の間存続している場合だけCELL_UPDATEを送ることができる。
【0035】
あるいは、新しいセルがCurrent_Best_Cellより良いランク付けのものになったときセル再選択タイマ(すなわち、Treselectionまたは新しいタイマ)が始動された場合、WTRU20は、その新しいセルに対してCELL_UPDATEを開始する前に、タイマが満了するのを待つことができる。あるいは、WTRU20は、直ちに新しいセルに対してセル選択を実施し、CELL_UPDATEを新しいセルに送ることができる。あるいは、新しいセルが、指定された時間間隔の持続時間の間、より良いランク付けのものでない場合、WTRU20は、Current_Best_Cellに対して再選択することも、現行のサービングセル内に留まることもできる。
【0036】
代替の開示されている方法では、WTRU20が共通E−DCHリソースを有する間、WTRU20は、セル再選択がまさに行われたかのように振る舞う。ランキングおよびTreselectionタイマは、セル再選択判断から切り離される。No_Reselection期間中、WTRU20は、引き続き測定を行い、これらの測定値をより高いレイヤにレポートする。各測定期間では、WTRU20は、セルをランク付けし、より良いセルが見つかった場合、Treselectionタイマを始動する。このタイマは、新しいセルがサービングセルより良いものとしてランク付けされるたびにリセット(またはリセットおよび再始動)することができる。あるいは、このタイマを続行させることができる(サービングセルが最良のセルとしてランク付けされた場合だけリセットされる)。No_Reselection期間の終了時に、Treselectionタイマが始動しており、タイマがTreselection限度を超え、最良のセルがNo_Reselection期間の開始時のサービングセルと異なる場合には、WTRU20は、直ちにセル再選択を宣言することができる。
【0037】
No_Reselection期間の終了時に、Treselectionタイマが動作中であり、セル再選択を宣言するために必要とされるTreselection限度を超えていない場合、WTRU20は、タイマを続行させることができる。次いで、WTRU20は、レガシ(リリース7)セル再選択手順を進める。あるいは、WTRU20は、No_Reselection期間の終了時にTreselectionタイマをリセット/再始動し、次いでレガシセル再選択を進めることができる。
【0038】
この開示されている方法の例示的な流れ図が図2に示されている。WTRU内に含まれているプロセッサが、No_Reselection期間を開始する条件の発生を検出する(ステップ200)。WTRUは、引き続き測定を行い、Current_Best_Cellを決定するためにセルをランク付けする(ステップ201)。測定を使用してより良いセルが検出され、そのより良いセルがサービングセルと同じである場合、Treselectionタイマがリセットされ、最良のセルが記憶される(ステップ202)。より良いセルがサービングセルと同じでない場合、Treselectionタイマが始動/再始動され、最良のセルが記憶される(ステップ203)。
【0039】
次いで、No_Reselection期間の終了のチェックが実施される。No_Reselection期間が終了していない場合、WTRUは、引き続き測定を行い、セルをランク付けする(ステップ204)。No_Reselection期間の終了が検出され、次いでTreselectionが限度を超えており、記憶されている最良のセルがサービングセルでない場合、WTRUは、記憶されている最良のセルに対してセル再選択し(ステップ205)、CELL_UPDATEメッセージを送信する(ステップ206)。次いで、WTRUは、セル再選択評価手順を実施する(ステップ207)。
【0040】
Treselectionタイマが限度を超えておらず、かつ/または最良のセルがサービングセルである場合、WTRUは、セル再選択評価手順を実施する(ステップ208)。
【0041】
WTRUが、行われた測定を使用してより良いセルを検出しない場合、No_Reselection期間の終了のチェックが実施される。
【0042】
代替の方法では、E−RACH送信中にセル再選択が差し迫っている、またはセル再選択が行われる可能性が非常に高いとWTRU20が決定した場合、WTRU20がE−RACHアクセスを開始することが妨げられる。セル再選択が差し迫っている、または非常に可能性が高いかどうかは、隣接セルがサービングセルより良いランク付けのものである場合、または隣接セルがサービングセルより良いランク付けのものであり、以下の基準(セル再選択見込み基準と称する)の1つまたは組合せが満たされる場合に決定することができる。すなわち、
・ Treselectionタイマが動作中である。
・ 新しいセルがサービングセルより良いランク付けのものとなった時以来、Treselection時間間隔のNパーセントが経過した。ここでNは、システムによって構成された値、所定の値、またはWTRU20によって決定された値である。
・ TreselectionタイマがN未満の時間間隔で満了することになる(すなわち、残り時間<N)。ここでNは、システムによって構成された値、所定の値、またはWTRUによって決定された値とすることができる。
・ ULで送ろうとするデータビットの総量がNより大きい。ここでNは、このSIBを介してブロードキャストされた、または予め構成された、またはWTRU内で予め決定された、システムによって構成された値、あるいはWTRUによって決定された値である。
・ ULデータを送信するために必要とされる最大時間(すなわち、最低データ転送速度における、またE−RACH獲得およびリソース割当てを得るための最大時間を考慮したもの)が、Treselectionが満了するまでの残り時間未満である。
・ WTRUがそれ自体高移動度WTRUであると見なしている。任意選択で、WTRUは、新しい尺度を使用し、多数のセル再選択を実施すると決定することができる。
ULデータが特定の論理チャネルタイプのもの(すなわち、CCCHまたはDTCH)であり、たとえば、CCCHデータを送信しようとする場合、WTRUは、E−RACHアクセスを実施することが許される。DTCHまたはDCCHの場合、WTRUは、E−RACHアクセスを行うのを制限される可能性がある。および/または、
・ WTRUに専用E−RNTIが割り当てられており、たとえば、E−RNTIが割り当てられている場合、WTRUは、E−RACHアクセスを行うのを制限され、そうでない場合、WTRUはE−RACHアクセスを実施し、ソースセルを介してデータを送信することができる。
【0043】
この方法によれば、閾値、パラメータ、制限(すなわちN)を、ネットワーク10が構成することができ、システム情報ブロードキャストを介してWTRUに送ることができる。
【0044】
あるいは、サービングセルの信号品質が1つまたは複数の測定期間にわたって低下しつつあるとき、たとえばWTRU20が、サービングセル基準が満たされていない、またはサービングセルの信号強度が、システムによって構成された閾値未満であると決定した場合、WTRU20は、E−RACHアクセスを行うのを制限される。
【0045】
しかし、この制限は、緊急通報のシナリオには適用されないことがある。WTRU20は、E−RACHアクセスを制限する基準の1つが満たされている場合、リリース99(R99)RACHアクセスを実施することを選択することができる。
【0046】
E−RACHアクセスが制限されており、WTRU20が、送信すべきアップリンク(UL)データを有するとき、WTRU20がより速いセル再選択を実施することを可能にし、ULデータ転送遅延を低減するために、Treselectionタイマを倍率だけスケーリングさせることができる。倍率は、SIB内でブロードキャストされても、WTRU20内に予め構成されていても、WTRU20によって決定されてもよい。
【0047】
あるいは、WTRU20は、Treselectionタイマが満了しておらず、E−RACHアクセスを制限する条件が満たされている場合でさえ、直ちにセル再選択を実施することができる。
【0048】
WTRU20がE−RACHアクセスを開始するのを妨げている条件が、Treselection時間の間存続していない(たとえば、新しいセルがより良いランク付けのものでない)場合には、WTRU20は、E−RACHアクセスを開始することができる。
【0049】
E−RACHアクセスが上記で指定したセル再選択基準の検出により制限されている場合、WTRU20は、CELL_UPDATEに、またはSIを介して、WTRU20が送らなければならない新しいデータの量を示す指示を含めることができる。次いで、ネットワーク10は、ターゲットセル上でこのULデータを送るために、WTRU20用に競合のないE−DCHリソースを予め割り当てることができる。リソースに対するインデックスを、CELL_UPDATE CONFIRMメッセージを介して、または高速共用制御チャネル(HS−SCCH)オーダを介してWTRU20に送ることができる。
【0050】
あるいは、WTRU20がプリアンブルランプアップ段階にある間にセル再選択基準がトリガされない場合、そのWTRUは、E−RACHアクセスを開始することが許される。たとえば、WTRU20がプリアンブルを送っており、予想されるときにAICH応答を受信せず、セル再選択を実施するためのタイマが満了した場合、WTRU20は、E−RACHアクセス手順を放棄し、セル再選択を実施する。
【0051】
他の開示されている方法では、WTRU20がULリソースを有する間にセル再選択基準が満たされる(すなわち、Treselectionタイマが満了した)とき、かつ/またはWTRU20が上述のようにE−RACHにアクセスするのを禁止されていないが、上記で開示されているセル再選択見込み基準の1つまたは複数が満たされるとき、ULデータ転送速度および/またはグラントが制限される。
【0052】
データ転送速度(すなわち、使用されているE−TFCI)またはグラントの制限は、E−RACHアクセス中に、セル再選択基準が発生したとき、またはE−RACHアクセスが開始されたら直ちに(ULデータ開始)行われることがある。データ転送速度は、セル再選択基準が満たされたとき、WTRU20によって独立して制御することができる。
WTRU20は、2つのセルに対して行われた測定に基づいて、使用するTBサイズを決定し、あるいはTBサイズは、ネットワークから構成される。ネットワーク10は、WTRU20がUL内で送信中である間、セル再選択基準が満たされた場合、使用する1つのTBまたは1組のTBでWTRU20を構成することができる。TBサイズの構成は、SIBを介してブロードキャストすることも、予め構成する、またはWTRU20によって予め決定することも、E−DCH最小セットE−TFCIに制限することもできる。
【0053】
代替では、データ転送速度および/またはグラントが、ノードB30によって制御される。WTRU20は、セル再選択タイマが満了したとき、またはRACHアクセスを開始するとき、上記で開示されているセル再選択見込み基準に基づいて、E−RACH送信中にセル再選択が差し迫っている、またはセル再選択が行われる可能性が非常に高いとWTRU20が気づいているとき、ノードB30に指示を送る。
【0054】
この指示は、セル再選択基準を示すためのSIの特別な予約値を使用して、WTRU20によってノードB30に送信することができる。WTRU20は、TEBS=0および/またはゼロに等しい電力ヘッドルームと共にSIを送る。あるいは、LCH−IDの予約フィールドを最高優先順位論理チャネルID(HLID)のために使用し、セル再選択基準がWTRU内で発生したことを示す。新しいトリガ用基準を導入し、WTRU20に共用E−DCHリソースが割り当てられている間にセル再選択基準が満たされたときSIをトリガすることもできる。
【0055】
E−DPCCH内のE−TFCIの特別な予約値を使用し、この指示、または構成されている場合にはHS−DPCCH内の予約されたCQI値を送信することもでき、あるいはこの指示を、MAC−eまたはMAC−i PDUに添付することもできる。この指示の存在は、MAC−eまたはMAC−iヘッダ(たとえば、特別なLCH−ID値、またはSIのためのLCH−ID用の予約値の後に続く1ビット値)を介してシグナリングすることができる。レイヤ1(L1)/レイヤ2(L2)、ならびにセルIDを含む、隣接セルからの測定結果を添付することができるレイヤ3(L3)メッセージをも使用することができる。
【0056】
ノードB30によってこの指示が受信されたとき、ノードB30は、以下の1つまたは複数を行うことができる。すなわち、
・ 絶対グラント値を低減する。
・ E−DCHリソースを解放し、これをWTRUに明示的に示す。
・ セル再選択を実施するためのWTRU許可を与えるためにHS−SCCHオーダを送る。
・ L3メッセージを使用し、セル再選択を進めるようにWTRUに示す。
・ ネットワークは、ターゲットセル用に競合のないE−DCHリソースを予め割り当て、その情報をWTRUに、ターゲットセル内でブロードキャストされる情報に対するインデックスをシグナリングする、またはRRCメッセージを介してリソースを提供することによって提供することができる。任意選択で、ネットワークは、WTRUがこのE−DCHリソースを使用して開始することができる活動化時間を与えることもできる。
・ L3メッセージ(すなわち、RRC再構成メッセージ)を使用し、ターゲットセルがHS−DSCHサービングセルとして働く状態で、WTRUをCELL_DCHに移行する。および/または、
・ L3またはアクティブセット更新を使用し、サービングセルがソースまたはターゲットセルである状態で、直ちにWTRUをソフトハンドオーバに移行する。
【0057】
代替の開示されている方法では、ネットワークは、WTRU20がE−DCHを介してアクセスを開始しつつあるとき、WTRU20から様々なセルで受信された信号の測定レベルに基づいて、WTRUが所与のセルに対して著しい干渉を引き起こしやすいと決定する。そのような評価は、WTRU送信の1つまたは多数の異なる段階で行うことができる。たとえば、ネットワーク10は、プリアンブル送信(すなわち、AICH/E−AICH送信前の最後のプリアンブル送信)中、競合解決前のE−DCH送信中、および競合解決後のE−DCH送信中に評価を行うことができる。
【0058】
そのような評価は、同じノードBに属するセル内で行うことができる。したがって、WTRU20が所与のセルに対して引き起こしている、または引き起こすであろう干渉がある閾値を超えたと決定したとき、ネットワーク10は、AICH(AIまたはE−AI)を介して「NACK」を送信することによって、WTRU20にどのリソースも割り当てないと判断することができる。ネットワーク10によるこのアクションは、リソースが割り当てられる前にWTRUがアクセスするためのプリアンブルを送信しているときその決定が行われた場合、可能である。また、ネットワーク10は、小さなデフォルトのグラントでリソースを割り当てることができる。WTRU20が共通E−DCHリソースを使用してすでに送信している場合、ネットワーク10は、リソースを解放した後でセル再選択を実施するように示すWTRU20に対する指示を使用して、WTRU20に割り当てられたリソースを解放すると判断することができる。そのような指示は、たとえば、E−AGCHの特別な値を使用し、リソースに関連付けられたE−RNTI、または使用可能な場合、WTRU専用のE−RNTIを使用して、シグナリングすることができる。また、リソースは、やはりシグナリングすることができるある遅延の前にアクセスを再試行しないように示すWTRU20に対する指示を使用して解放させることができる。
【0059】
WTRU20は、リソースを解放するように示す指示を受信すると、E−DCHリソースを解放し、セル再選択を実施する。E−DCHリソースを解放することは、E−RNTIをクリアすること、E−DCH送信および受信手順をやめること、HARQバッファをフラッシュすること、すべての論理チャネルまたは優先待ち行列のTSNをリセットすること、またはMACセグメント化機能によって記憶されているRLC PDUの未送信部分もしくはセグメントがあればそれを破棄すること、およびMAC−is/iリセットを実施することを含む。
【0060】
ネットワークからのそのような指示によりセル再選択が行われるとき、WTRU20は、通常のセル再選択手順の場合と異なるセル再選択パラメータ(たとえば、Qhyst、Treselection)を使用することができる。たとえば、WTRU20は、Qhyst=0およびTreselection=0を使用して基準を評価することができる。さらに、測定値のレイヤ3フィルタリングは、異なるフィルタパラメータの使用を通じて省く、または修正することができる。これらのパラメータの値は、システム情報を介してシグナリングすることも、予め決定しておくこともできる。WTRU20が、遅延がシグナリングされる前にアクセスを再試行しないように示す指示を受信した場合、WTRU20は、CELL_UPDATE手順を実施するためにE−DCHリソースにアクセスする前に、この持続時間の間待つ。
【0061】
他の開示されている方法では、E−DCHリソースが割り当てられているWTRU20が、セル再選択を実施すべきであると決定する。WTRU20は、1つまたは複数の基準が満たされる場合、この決定を行う。この基準は、たとえばMACパケットデータユニット(PDU)失敗率がシステムの、または予め定義された閾値より高いこと、WTRU20がx回の連続する送信の間、またはシステムによって構成された時間量の間、HARQフィードバックを受信しない場合、無線リンク失敗が発生すること、物理レイヤポスト検証に失敗することを含む。
【0062】
WTRU20が、セル再選択を実施すべきであると決定したとき、WTRU20は、E−DCHリソースを解放し、セル再選択を実施する。上記で開示されているように、セル再選択が上記の基準のうちの1つまたは複数の結果として行われるとき、WTRU20は、通常のセル再選択手順の場合と異なるセル再選択パラメータ(たとえば、Qhyst、Treselection)を使用することができる。たとえば、WTRU20は、Qhyst=0およびTreselection=0を使用して基準を評価することができる。さらに、測定値のレイヤ3フィルタリングは、異なるフィルタパラメータの使用を通じて省く、または修正することができる。これらのパラメータの値は、システム情報を介してシグナリングすることも、予め決定しておくこともできる。
【0063】
他の開示されている方法では、WTRU20は、No_Reselection期間中、すべてのセル再選択判断を中断する。しかし、WTRU20は、引き続き測定を行い、それらをより高いレイヤにレポートする。しかし、そのより高いレイヤは、これらの測定値をセル再選択に使用しない。Treselectionタイマおよび移動度計数は、中断することも、リセットすることも、停止することもできる。そのより高いレイヤは、No_Reselection期間中、測定値のL3フィルタリングを実施することができるが、ランキングを実施することができない。あるいは、ランキングを依然として実施することができるが、セル再選択タイマが開始されない。
【0064】
No_Reselection期間の終了時に、タイマおよび計数が再始動される。WTRU20は、検出されたセット内でセルをランク付けし、あるいは、No_Reselection期間中により高いレイヤによって実施されるランキングを使用する。No_Reselection期間の終了時に、新しいセルがサービングセルより良いランク付けのものである場合、Treselectionタイマが直ちに始動される。あるいは、より良いランク付けのセルがNo_Reselection期間中に見つかった場合、Treselectionタイマを短縮することができる。
【0065】
No_Reselection期間の開始時のサービングセルがもはや検出されたセットにない場合、サービングセルは、ランキングの最下位にあると見なされる。次いでWTRU20は、Treselection時間間隔を待たずにセル再選択判断を行うことができ、あるいは、WTRU20は、そのような判断を行う前に、Treselectionまたは何らかの新しいタイマを使用して、ある期間の間、サービングセルがもはや検出されないことを確認することができる。
【0066】
他の代替の方法では、WTRU20は、拡張RACHアクセスを試みる前に、セルランキングを実施する。この方法によれば、セル再選択アルゴリズムは、好ましい条件がある場合、WTRU20に強制的にセル再選択させるようにゆがめられ、これはセルランキングを監視することに基づくものである。たとえば、サービングセルは最後のT_xミリ秒の間、もはや最良のセルではなく、ここでT_xは、指定されたもの、システム情報内でブロードキャストされたもの、またはTreselectionに基づくものであり、あるいは、最後のN個の測定期間のうち少なくともK個の間、ある隣接セルがサービングセルより良いランク付けのものである。
【0067】
代替の方法では、WTRU20は、WTRU20が現在接続しているセルと同じ周波数を使用しているセルに対して再選択するかどうか判断するために様々なセル再選択パラメータを使用することができる。これらのパラメータは、それだけには限らないがTreselectionおよびQhystを含み、これらはTreselection_intraまたはQhyst_intraと呼ばれることがある。これらのパラメータは、WTRU20がより短い時間後に、またより小さいセル品質の差でセル再選択を実施するように、周波数間の場合より低い値に設定される。したがって、これらの修正から得られる基準は、CELL_FACH状態における拡張アップリンク機能をサポートする、かつ/または使用するWTRUだけに適用可能とすることができる。
【0068】
これらのパラメータの値は、システム情報メッセージを介して明示的にシグナリングすることができる。あるいは、これらのパラメータに対して倍率をシグナリングすることができ、それらをTreselectionおよびQhystに適用し、Treselection_intraおよびQhyst_intraの値を得ることができる。
【0069】
(実施形態)
1. 再選択を制御するための方法であって、
チャネルリソースが割り当てられているかどうか判定するステップと、
再選択基準が満たされるかどうか判定するステップと
を具えたことを特徴とする方法。
2. 拡張ランダムアクセスチャネル(E−RACH)送信中にセル再選択が突出している(eminent)と決定されたときE−RACHアクセスを開始するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態1記載の方法。
3. E−RACH送信中にセル再選択が行われる可能性が非常に高いときE−RACHアクセスを開始するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態1記載の方法。
4. セル再選択が行われることになるかどうかの判定は、隣接セルがサービングセルより良いランク付けのものであるかどうか判定するステップと、1つまたは複数のセル再選択基準が満たされるかどうか判定するステップとを含むことを特徴とする実施形態2又は3記載の方法。
5. 前記セル再選択基準は、Treselectionタイマが動作中であることを含むことを特徴とする実施形態4記載の方法。
6. 前記セル再選択基準は、新しいセルがサービングセルより良いランク付けのものとなった時以来、Treselection時間間隔のNパーセントが経過しており、ここでNは、予め構成された値、または決定された値であることを含むことを特徴とする実施形態4又は5記載の方法。
7. 前記セル再選択基準は、treselectionタイマがN未満の時間間隔で満了することになり、ここでNは、所定の値、または決定すべき値とすることができることを含むことを特徴とする実施形態4ないし6のいずれか記載の方法。
8. 前記セル再選択基準は、ULで送ろうとするデータビットの総量がNより大きく、ここでNは、WTRU内で予め決定されたこのSIBを介してブロードキャストされた、予め構成された値、またはWTRUによって決定された値であることを含むことを特徴とする実施形態4ないし7のいずれか記載の方法。
9. 前記セル再選択基準は、ULデータを送信するために必要とされる最大時間が、Treselectionが満了するまでの残り時間未満であることを含むことを特徴とする実施形態4ないし8のいずれかに記載の方法。
10. 前記セル再選択基準は、多数のセル再選択を実施するステップを含むことを特徴とする実施形態4ないし9のいずれかに記載の方法。
11. 前記セル再選択基準は、送信しなければならないアップリンク(UL)データを、論理チャネルを介して送信するステップを含むことを特徴とする実施形態4ないし10のいずれかに記載の方法。
12. 前記セル再選択基準は、専用E−RNTIがすでに割り当てられていることを含むことを特徴とする実施形態4ないし11のいずれかに記載の方法。
13. サービングセルの信号品質が1つまたは複数の測定期間にわたって低下しつつあるとき、E−RACHに対するアクセスが制限されることを特徴とする実施形態1ないし4のいずれかに記載の方法。
14. E−RACHアクセスが制限され、アップリンクデータを送信する必要があるとき、Treselectionタイマをスケーリングすることができることを特徴とする実施形態13記載の方法。
15. 倍率がブロードキャストまたは予め構成されることを特徴とする実施形態14記載の方法。
16. セル再選択は、Treselectionタイマが満了しておらず、E−RACHを制限するための条件が満たされている場合でさえ、直ちに実施されることを特徴とする実施形態13記載の方法。
17. 前記条件が前記Treselection時間を超えて存続していない場合、E−RACHに対するアクセスが許されることを特徴とする実施形態13ないし16のいずれかに記載の方法。
18. セル再選択基準が満たされることによりE−RACHアクセスが制限されているとき、送信すべき新しいデータの量を示す指示をCELL_UPDATE内に添付するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態4ないし12のいずれかに記載の方法。
19. この新しいデータをターゲットセル上で送るために、競合のない拡張専用チャネル(EDCH)リソースが使用されることを特徴とする実施形態18記載の方法。
20. プリアンブルランプアップ段階にある間に前記セル再選択基準が満たされない場合、E−RACHに対するアクセスが許されることを特徴とする実施形態4ないし12のいずれかに記載の方法。
21. 前記セル再選択基準が満たされ、アップリンクリソースがアクセスを受けているとき、アップリンクデータ転送速度が制限されることを特徴とする実施形態4ないし20のいずれかに記載の方法。
22. E−RACHに対するアクセスを制限するための条件の少なくとも1つが満たされているが、アクセスが制限されないとき、アップリンクデータ転送速度が制限されることを特徴とする実施形態13ないし20のいずれかに記載の方法。
23. 前記データ転送速度が独立して制御されることを特徴とする実施形態21又は22記載の方法。
24. サービングセルおよび隣接セルに対して行われた測定に基づいて、使用するトランスポートブロックサイズを決定するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態23記載の方法。
25. アップリンク内で送信している間、セル再選択基準が満たされたとき、1つのトランスポートブロックまたは1組のトランスポートブロックが、使用するために指定されることを特徴とする実施形態24記載の方法。
26. セル再選択タイマが満了したとき、またはE−RACHアクセスを開始するとき、ノードBに指示を送信するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態21又は22記載の方法。
27. 前記指示は、セル再選択基準を示すためのシステム情報(SI)の特別な予約値を使用して送信されることを特徴とする実施形態26記載の方法。
28. 0に等しいトータルE−DCHバッファステータス(TEBS)と共にSIを送信するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態27記載の方法。
29. セル再選択基準が発生したことを示すために論理チャネルIDの予約フィールドが使用されたことを特徴とする実施形態27記載の方法。
30. セル再選択基準が満たされたとき新しいトリガ基準を使用してSIをトリガするステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態26記載の方法。
31. 前記指示は、拡張専用物理制御チャネル(E−DPCCH)内の拡張トランスポートフォーマット組合せインジケータ(ETFCI)の特別な予約値を使用して送信されることを特徴とする実施形態26記載の方法。
32. 前記指示は、高速DPCCH内の予約されたチャネル品質インジケータ値を使用して送信されることを特徴とする実施形態26記載の方法。
33. 前記指示は、媒体アクセス制御(MAC)−eパケットデータユニット(PDU)に添付されることを特徴とする実施形態26記載の方法。
34. 前記指示の存在がMAC−eヘッダを介してシグナリングされることを特徴とする実施形態33記載の方法。
35. 前記指示は、任意のレイヤ1またはレイヤ2メッセージ内で送信されることを特徴とする実施形態26記載の方法。
36. 前記指示は、セルIDを含む隣接セルからの測定結果が添付されるレイヤ3メッセージ内で送信されることを特徴とする実施形態26記載の方法。
37. 前記指示を受信するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態26ないし36のいずれかに記載の方法。
38. 絶対グラント値を低減するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態37記載の方法。
39. E−DCHリソースを解放し、この解放の明示的な指示を送信するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態37ないし39のいずれかに記載の方法。
40. セル再選択を実施するための許可を与えるために高速共用制御チャネル(HS−SCCH)オーダを送るステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態37ないし39のいずれかに記載の方法。
41. レイヤ3メッセージを使用し、セル再選択を進めるようにWTRUに示すステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態37ないし40のいずれかに記載の方法。
42. レイヤ3メッセージを使用し、ターゲットセルがHS−DSCHサービングセルとして働く状態で、無線送受信ユニット(WTRU)をCELL_DCHに移行するステ
ップをさらに具えたことを特徴とする実施形態37ないし41のいずれかに記載の方法。
43. レイヤ3メッセージを使用し、サービングセルがソースである状態で、直ちにWTRUをソフトハンドオーバに移行するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態37ないし42のいずれかに記載の方法。
44. WTRUがE−DCHを介してアクセスを開始しつつあるとき、様々なセルでの受信信号の測定レベルに基づいて、WTRUがセルに対して著しい干渉を引き起こしやすいと決定するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態1ないし43のいずれかに記載の方法。
45. 前記決定は、前記WTRUがプリアンブルを送信しているとき行われることを特
徴とする実施形態44記載の方法。
46. 前記決定は、UEによるE−DCH送信中、しかし競合解決前に行われることを特徴とする実施形態44又は45記載の方法。
47. 前記決定は、前期WTRUによるE−DCH送信中かつ競合解決後に行われることを特徴とする実施形態44ないし46のいずれかに記載の方法。
48. 獲得インジケータチャネル(AICH)を介して否定応答を送信するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態44ないし47のいずれかに記載の方法。
49. 小さなデフォルトのグラントでリソースを割り当てるステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態44ないし48のいずれかに記載の方法。
50. 前記WTRUに割り当てられたリソースを解放するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態44ないし49のいずれかに記載の方法。
51. 前記リソースを解放した後でセル再選択を実施するように前記WTRUに示すステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態50記載の方法。
52. ある遅延が経過する間、アクセスを再試行しないようにUEに示すステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態50ないし51のいずれかに記載の方法。
53. 前記リソースを解放するための指示をWTRUで受信するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態44ないし52のいずれかに記載の方法。
54. E−DCHリソースをさらに具えたことを特徴とする実施形態53記載の方法。
55. セル再選択を実施するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態54記載の方法。
56. ある遅延時間前にアクセスを再試行しないように示す指示が受信された場合、E−DCHリソースに再びアクセスする前に、前記遅延の間待つステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態55記載の方法。
57. E−DCHリソースが割り当てられているとき、セル再選択を実施すべきであると決定するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態1ないし56のいずれかに記載の方法。
58. 前記決定は、以下の基準、すなわち、MAC PDU失敗の割合が予め定義された閾値より高いこと、予め定義された数の連続する送信の間、HARQフィードバックを受信していないこと、または無線リンク失敗が発生することのうちの1つまたは複数が満たされるとき行われることを特徴とする実施形態57記載の方法。
59. E−DCHリソースを解放するステップと、
セル再選択を実施するステップと
をさらに具えたことを特徴とする実施形態58記載の方法。
60. 既知の再選択期間が、最初のプリアンブル送信後、AICH上でリソース割当てを残した後、または競合解決段階が成功裏に終了したという指示を受信した後のうちの1つまたは複数として定義されることを特徴とする実施形態1ないし59のいずれかに記載の方法。
61. 引き続き測定を行うステップと、
測定値をより高いレイヤにレポートするステップと、
これらの測定値に基づいてセール(sales)をランク付けするステップと
をさらに具えたことを特徴とする実施形態60記載の方法。
62. より良いセルが見つかったとき、セルをCurrent_Best_Cellとするステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態61記載の方法。
63. 再選択できない期間中に新しいセルがより良いランク付けのものになったとき、Current_Best_Cellを変更するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態62記載の方法。
64. 前記変更するステップが直ちに実施されることを特徴とする実施形態63記載の方法。
65. 前記変更するステップがある時間間隔後に実施されることを特徴とする実施形態63記載の方法。
66. 再選択できない期間の終了時に、直ちにCurrent_Best_Cell上でCELL_UPDATEを送るステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態61ないし62のいずれかに記載の方法。
67. 前記CELL_UPDATEは、最後のCELL_UPDATE以来発生した変更に関する追加情報を含むことを特徴とする実施形態66記載の方法。
68. 各測定時にセルをランク付けするステップと、
より良いセルが見つかった場合、Treselectionタイマを始動するステップと をさらに具えたことを特徴とする実施形態60ないし63のいずれかに記載の方法。
69. 再選択できない期間の終了時に、TreselectionタイマがTreselection限度を超え、最良のセルがサービングセルと異なる場合、直ちにセル再選択を宣言するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態68記載の方法。
70. 再選択できない期間の終了時に、検出されたセット内でセルをランク付けするステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態60ないし62のいずれかに記載の方法。
71. 新しいセルがサービングセルより良いランク付けのものである場合、Treselectionタイマが直ちに開始されることを特徴とする実施形態70記載の方法。
72. E−RACHアクセスを試みる直前にランキングを実施するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態1ないし71のいずれかに記載の方法。
73. サービングセルが最後のT_X期間の間、もはや最良のセルではない場合、セル再選択を実施するステップをさらに具えたことを特徴とする実施形態72記載の方法。
74. 最後のN個の測定期間のうち少なくともK個の間、ある隣接セルがサービングセルより良いランク付けのものである場合、セル再選択を実施するステップをさらに具え、ここでKおよびNは所定の値であることを特徴とする実施形態72記載の方法。
【0070】
上記では特徴および要素が特定の組合せで述べられているが、各特徴および要素は、他の特徴および要素なしの単独で、または他の特徴および要素との、もしくは他の特徴および要素を用いない様々な組合せで使用することができる。本明細書において提供されている方法または流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行するためのコンピュータ可読記憶媒体内に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読記憶媒体の例は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクや取外し式ディスクなど磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)など光媒体を含む。
【0071】
好適なプロセッサは、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、ならびに任意の他のタイプの集積回路(IC)、および/または状態機械を含む。
【0072】
ソフトウェアに関連付けられたプロセッサを使用し、無線送受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(WTRU)、端末、基地局、無線ネットワークコントローラ(RNC)、または任意のホストコンピュータ内で使用するための無線周波数トランシーバを実装することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカフォン、振動デバイス、スピーカ、マイクロフォン、テレビトランシーバ、ハンドフリー用ハンドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニット、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)モジュールもしくは超広帯域(UWB)モジュールなど、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実装されるモジュールと共に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送受信ユニット(WTRU)内でセル再選択を制御するための方法であって、
前記WTRUが割り当てられた共通拡張専用チャネル(E−DCH)リソースを有しているとき、新しいセルに対する再選択を禁止するステップと、
前記WTRUが割り当てられた共通E−DCHリソースを有している間、前記WTRUが引き続き測定を行い、隣接セルをランク付けするステップと、
ある時間間隔の間に、前記割り当てられた共通拡張専用チャネル(E−DCH)リソースが解放され、新しいセルがサービングセルより良いものとランク付けされることに基づいて、前記新しいセルに対して再選択するステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記新しいセルに対する再選択を禁止することは、再選択できない期間であり、
前記再選択できない期間の開始は、前記WTRUが最初のプリアンブルを送信したこと、拡張専用チャネル(E−DCH)リソース割当てを含む肯定応答を前記WTRUで受信したこと、又は、競合解決段階が成功裏に終了したという指示の受信のうちの1つまたは複数によってトリガされることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
再選択基準に基づいてセルをランク付けするステップと、
前記再選択基準に基づいて現行の最良のセルより良いものとランク付けされるセルを検出するステップと
をさらに具えたことを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記セルのランキングを追跡するステップをさらに具えたことを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記再選択できない期間中、前記セルが前記現行の最良のセルより良いランク付けのものである条件で、再選択タイマを再始動するステップと、
新しい最良のセルを、前記より良いランク付けのセルに更新するステップと
をさらに具えたことを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記再選択できない期間の終了をトリガする、1つまたは複数の再選択条件を検出するステップをさらに具えたことを特徴とする請求項5記載の方法。
【請求項7】
再選択できない期間の終了をトリガする前記再選択条件は、割り当てられたE−DCHリソースの解放、又は、E−DCHリソース要求に応答しての否定応答の受信のうちの1つまたは複数を含むことを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記再選択できない期間が終了しており、前記新しい最良のセルが前記現行の最良のセルと異なるセルであり、前記新しい最良のセルが、所定の期間の間、前記現行の最良のセルより良いものとランク付けされている条件で、
前記新しい最良のセルに対する再選択を実施するステップと、
前記新しい最良のセル内でセル更新メッセージを送信するステップと
をさらに具えたことを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
セル再選択を制御するための無線送受信ユニット(WTRU)であって、
プロセッサを具え、
該プロセッサは、
当該WTRUが割り当てられた共通拡張専用チャネル(E−DCH)リソースを有しているとき、新しいセルに対する再選択を禁止し、
当該WTRUが割り当てられた共通E−DCHリソースを有している間、引き続き測定を行い、隣接セルをランク付けし、
ある時間間隔の間に、前記割り当てられた共通拡張専用チャネル(E−DCH)リソースが解放され、新しいセルがサービングセルより良いものとランク付けされることに基づいて、前記新しいセルに対して再選択するように構成されたことを特徴とする無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項10】
前記新しいセルに対する再選択を禁止することは、再選択できない期間であり、
前記再選択できない期間の開始は、当該WTRUによって最初のプリアンブルを送信したこと、拡張専用チャネル(E−DCH)リソース割当てを含む肯定応答を当該WTRUで受信したこと、又は、競合解決段階が成功裏に終了したという指示を当該WTRUで受信したことのうちの1つまたは複数によってトリガされることを特徴とする請求項9記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項11】
前記プロセッサは、再選択基準に基づいて現行の最良のセルより良いものとランク付けされるセルを検出するように構成されたことを特徴とする請求項10記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項12】
前記プロセッサは、さらに、
前記再選択できない期間中、前記セルが前記現行の最良のセルより良いランク付けのものである条件で、再選択タイマがリセットされ、
新しい最良のセルが前記より良いランク付けのセルに更新されることを特徴とする請求項11記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項13】
前記プロセッサは、さらに、
前記再選択できない期間の終了をトリガする再選択条件が検出されるまでさらに制限されることを特徴とする請求項12記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項14】
前記再選択できない期間の終了をトリガする前記再選択条件は、割り当てられたE−DCHリソースの解放、又はE−DCHリソース要求に応答しての否定応答の受信のうちの1つまたは複数を含むことを特徴とする請求項13記載の無線送受信ユニット(WTRU)。
【請求項15】
前記再選択できない期間が終了しており、前記新しい最良のセルが前記現行の最良のセルと異なるセルであり、前記新しい最良のセルが、所定の期間の間、前記現行の最良のセルより良いものとランク付けされている条件で、
前記プロセッサが、前記新しい最良のセルに対する再選択を実施するように構成されており、
前記新しい最良のセル内でセル更新メッセージを送信するように構成された送信器をさらに具えたことを特徴とする請求項14記載の無線送受信ユニット(WTRU)。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−62857(P2013−62857A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−248717(P2012−248717)
【出願日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【分割の表示】特願2011−500984(P2011−500984)の分割
【原出願日】平成21年3月20日(2009.3.20)
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】