説明

発泡性入浴剤組成物の製造方法

【課題】十分な温まり効果と炭酸ガスの発泡性に優れる発泡性入浴剤組成物の製造方法の提供。
【解決手段】下記工程を含む、発泡性入浴剤組成物の製造方法。
工程1:有機酸、有機酸100質量部に対し0.1質量部以上の非イオン界面活性剤、及び水溶性バインダーを混合し、混合物を得る工程
工程2:工程1で得られた混合物を造粒、圧縮成形、又は造粒後に圧縮成形し、造粒物又は圧縮成形物を得る工程
工程3:工程2で得られた造粒物又は圧縮成形物と、炭酸塩を混合する工程

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡性入浴剤組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より入浴剤では、炭酸塩と有機酸との反応により炭酸ガスを発生させる錠剤型又はタブレット型のものが知られている(特許文献1、2)。しかしながら、入浴時の温まり効果は十分でなく、温まり効果のさらなる改善が望まれていた。
【0003】
また、特許第3230327号公報には、有機酸、炭酸塩、結合剤を含有する発泡型浴用剤が開示されている。しかしながら、この発泡型浴用剤は、発泡時の炭酸ガスの泡径が大きく、炭酸ガスの発泡感は十分満足いくものではなかった。
【0004】
そのため、十分な温まり効果と炭酸ガスの発泡性に優れる発泡性入浴剤組成物が望まれていた。
2011年2月3日頒布された特許文献3は、有機酸、油性成分、非イオン界面活性剤及び水溶性バインダーを含む造粒物と炭酸塩を含む発泡性粉末入浴剤組成物を開示する。
2011年2月3日頒布された特許文献4は、有機酸、油性成分、非イオン界面活性剤及び水溶性バインダーと炭酸塩より発泡性粉末入浴剤組成物を製造する方法を開示する。
特許文献5は、有機酸と炭酸塩を含む入浴剤を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭59−70609号公報
【特許文献2】特許第3230327号公報
【特許文献3】特開2011−021005号公報
【特許文献4】特開2011−021004号公報
【特許文献5】特公平05−069805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、十分な温まり効果と炭酸ガスの発泡性に優れる発泡性入浴剤組成物の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、有機酸、有機酸に対し特定量比の非イオン界面活性剤、及び水溶性バインダーを含有する混合物を造粒、圧縮成形、又は造粒後に圧縮成形して得られる造粒物又は圧縮成形物を、炭酸塩と混合した発泡性入浴剤組成物を用いることで、浴湯中で極めて微細な炭酸ガスの泡を発生でき、その結果、優れた温まり効果を奏する発泡性入浴剤組成物を実現し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、下記工程を含む発泡性入浴剤組成物(以下、単に入浴剤組成物と呼ぶことがある)の製造方法を提供する。
工程1:有機酸、有機酸100質量部に対し0.1質量部以上の非イオン界面活性剤、及び水溶性バインダーを混合し、混合物を得る工程
工程2:工程1で得られた混合物を造粒、圧縮成形、又は造粒後に圧縮成形し、造粒物又は圧縮成形物を得る工程
工程3:工程2で得られた造粒物又は圧縮成形物と、炭酸塩を混合する工程
【発明の効果】
【0009】
本発明の製造方法により得られる発泡性入浴剤組成物を浴湯に投与すると、極めて微細な炭酸ガスの泡を発生させることができ、浴湯中への炭酸ガスの溶解量が大きくなるため、炭酸ガス濃度が高められ、優れた血行促進効果が得られる。
【0010】
また、微細な泡の発生により浴槽全体が泡で白く濁った外観となり、その発泡感から快適な浴用感が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の製造方法により得られる発泡性入浴剤組成物は、有機酸、有機酸100質量部に対し0.1質量部以上の非イオン界面活性剤、及び水溶性バインダーを含有する混合物を造粒、圧縮成形、又は造粒後に圧縮成形して得られる造粒物又は圧縮成形物と、炭酸塩を含む入浴剤組成物である。当該入浴剤組成物は、造粒又は圧縮成形により得られる固形物を含有しており、固形物の形態としては、錠剤、ブリケット、粉末等のものが挙げられる。
【0012】
〔有機酸〕
本発明で用いる有機酸は、炭酸塩を中和し、炭酸ガスを発生させるための成分である。
【0013】
有機酸は、液状の非イオン界面活性剤を担持させる観点から、吸油能0.02ml/g以上のものが好ましく、0.05ml/g以上のものがより好ましい。吸油能とは、実施例に記載の方法により決定される値である。尚、吸油能の上限は、特に限定されるものでないが、1.0ml/g以下であることが望ましい。
【0014】
また、溶解性及びハンドリング性の観点から、水溶性で固体の有機酸が好ましい。
【0015】
有機酸としては、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、酒石酸、安息香酸、クエン酸、ピロリドンカルボン酸、サリチル酸等が好ましい。この中でも、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、及びクエン酸からなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましく、ハンドリングの容易さ(低吸湿性)及び経済性の観点から、コハク酸、フマル酸が特に好ましい。これら有機酸は、単独又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0016】
更に、造粒化、溶解性及び吸油能の観点から、有機酸の平均粒径は、250μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましく、150μm以下が更に好ましく、造粒化、溶解性及び吸油能を高いレベルにて満足させ得る観点から、100μm以下が更に好ましく、50μm以下が特に好ましい。下限は生産性の観点から10μm以上が好ましい。
【0017】
上記に示す粒径よりも大きい場合には、好適な粒度になるまで事前に解砕することが好ましい。解砕に利用できる粉砕機としては、ハンマクラッシャー等の衝撃破砕機、アトマイザー、ピンミル等の衝撃粉砕機、フラッシュミル等の剪断粗砕機等が挙げられる。これらは、1段操作でも良く、同種又は異種粉砕機の多段操作でも良い。
【0018】
入浴剤組成物中の有機酸の含有量は、30〜80質量%が好ましく、40〜70質量%がより好ましく、40〜60質量%が更に好ましい。前記下限値以上であると、液成分を安定的に有機酸に担持し、造粒物の保形性を保つ観点から好ましい。
【0019】
〔非イオン界面活性剤〕
本発明の発泡性入浴剤組成物は、非イオン界面活性剤を含有する。この非イオン界面活性剤は、有機酸100質量部に対し0.1質量部以上含有される。有機酸の水への分散性/溶解性を向上させ、更に微細な炭酸ガスを発生させる観点から、有機酸100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上含有されることが好適である。また、上限は特に制限されないが、粉末等のケーキングや圧縮成形時の液成分の染み出しを抑制する観点から、有機酸100質量部に対し、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下であることが好適である。これらの観点から、有機酸100質量部に対し0.1〜20質量部が好ましく、1〜20質量部がより好ましく、1〜15質量部がより好ましく、3〜15質量部が更に好ましく、5〜15質量部が更により好ましい。
【0020】
非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられ、微細な炭酸ガスの泡を発生させる観点から、ポリオキシアルキレン基を有する脂肪酸エステルが好ましく、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルがより好ましい。
【0021】
これら非イオン界面活性剤は、単独又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0022】
これら非イオン界面活性剤は、常温(25℃)において液体、粉末、ペースト状、ワックス状のものが挙げられるが、浴湯への非イオン界面活性剤の分散性/溶解性を向上させる観点から、融点が40℃以下であり常温(25℃)において液体又はペースト状の非イオン界面活性剤が好ましく、液体の非イオン界面活性剤がより好ましい。
【0023】
更に、微細な炭酸ガスの泡を発生させる観点から、非イオン界面活性剤のHLBは、好ましくはHLBが7〜20、より好ましくは7.5〜20、更に好ましくは8〜20、より更に好ましくは8〜18、更により好ましくは8〜15であることが好適である。
【0024】
ここで、HLBは、界面活性剤の親水性と疎水性のバランスを表すのに通常使用される値であり、当分野において慣用される川上式等の幾つかの計算式により求めることができる。本発明においては、下記の川上式を採用する。
HLB=7+11.7log10(Mw/M0
w:親水部の式量の総和
0:親油部の式量の総和
入浴剤組成物中の前記非イオン界面活性剤の含有量は、炭酸ガス発生量及び微細な泡を得る点から、好ましくは0.5〜12質量%であり、より好ましくは1〜10質量%、更に好ましくは2〜8質量%であることが好適である。
【0025】
〔水溶性バインダー〕
本発明で用いる水溶性バインダーは、造粒物又は圧縮成形物の強度を高めるための成分である。また、有機酸が水溶性バインダーによって被覆されることで、有機酸と炭酸塩が接触して、包装容器内での保存中に反応することが抑制され、炭酸ガスの発生により包装容器が膨張することが防止できる。
【0026】
水溶性バインダーは、造粒性の観点から熱可塑性があることが好ましい。また、水溶性バインダーは、水溶液であっても水溶液でなくても構わないが、水溶液を用いる場合には、有機酸と炭酸塩の反応を抑制させる為、造粒時に乾燥して水を蒸発させる必要があり、コスト、生産性の観点から水溶液でないことが好ましい。
【0027】
そのような水溶性バインダーとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール、が好ましく、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが更に好ましい。
【0028】
また、水溶性バインダーの数平均分子量は、造粒又は圧縮成形時の粘度調整とハンドリング性の観点から、ポリスチレンを標準としたGPC法で、4,000〜20,000が好ましく、6,000〜13,000がより好ましく、7,000〜9,000が更に好ましい。水溶性バインダーとして、ポリエチレングリコールを測定する場合には、溶媒として水/エタノールを用いた。
【0029】
また、これら水溶性バインダーを用いる場合には、数平均分子量の異なる水溶性バインダーを2種以上組み合わせて用いても構わない。
【0030】
入浴剤組成物中の水溶性バインダーの含有量は、粒子強度の観点から、2〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。前記下限値以上であると、造粒したときの粒子強度が高くなり、製造時の輸送過程で造粒物が壊れ難くなる。また、前記上限値以下であると、浴湯中での溶解性が向上し、発泡性が高められる。
【0031】
〔炭酸塩〕
本発明で用いる炭酸塩は、有機酸による中和により、炭酸ガスを発生させる成分である。
【0032】
炭酸塩は、発生する炭酸ガスの泡を微細化する点から、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムが挙げられるが、炭酸ナトリウム(Na2CO3)が特に好ましい。
【0033】
入浴剤組成物中の炭酸塩の含有量は、炭酸ガス発生量及び微細な泡を得る点から、好ましくは20〜70質量%であり、より好ましくは30〜60質量%、更に好ましくは30〜50質量%であることが好適である。
【0034】
また、微細な泡を発生させる点で、炭酸塩中の炭酸ナトリウム含有量は、70〜100質量%が好ましく、さらに80〜100質量%、特に85〜100質量%であることが好ましい。
【0035】
有機酸と炭酸塩の質量比(有機酸/炭酸塩)は、30/70〜80/20が好ましく、40/60〜70/30がより好ましく、40/60〜60/40が更に好ましい。
【0036】
炭酸塩の平均粒径は、泡の微細化、泡の持続時間、沈降性等の点から、100〜750μmが好ましく、さらに200〜500μm、特に250〜400μmであることが好ましい。
【0037】
〔その他成分〕
【0038】
上記以外の成分であっても、本発明の課題を解決できる範囲内において、その他成分を適宜配合することができる。
【0039】
〔油性成分〕
油性成分を配合することで、浴湯中で発生した炭酸ガスを、浴湯だけでなく、油性成分中にも分配させることで、高濃度の炭酸ガスを皮膚に供給し、入浴後の温まり感を高めることができる。
【0040】
油性成分は、入浴後の温まり感を高める作用を有するが、一方で有機酸の水への分散性/溶解性を低下させ、微細な炭酸ガスの発生を低下させてしまう傾向にある。また、油性成分を配合することで、造粒物又は圧縮成形物の粒子強度が低下することがある。その為、油性成分は、微細な炭酸ガスを発生させ、十分な粒子強度を得る観点から、特定量で配合することが好ましく、有機酸100質量部に対し好ましくは0〜4質量部であり、より好ましくは0〜3質量部、更に好ましくは0〜2質量部、更により好ましくは0〜1質量部、特に好ましくは0〜0.5質量部、特により好ましくは0〜0.1質量部が好適であり、配合しないこと(即ち0質量部)が最も好ましい。
【0041】
油性成分は、炭酸ガスの油相/水相の分配比が1.1以上となるものを用いると、入浴後の温まり効果をさらに高めることができるため好ましい。より好ましい分配比は1.3以上であり、更に好ましくは1.5以上であり、特に好ましくは1.6以上であり、更に好ましくは1.7以上である。
【0042】
このような油性成分としては、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソノナン酸イソトリデシル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール等の脂肪酸エステル類;
トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、トリカプリル酸グリセリル等の脂肪酸トリグリセライド類;
大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油及びミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸グリセリド等のグリセリド類;
流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、スクアレン、ジオクチルシクロヘキサン、ブリスタン等の炭化水素油;
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸類;
ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、コレステロール、2−ヘキシルデカノール等の高級アルコール類;
ハッカ油、ジャスミン油、ショウ脳油、ヒノキ油、トウヒ油、リュウ油、テレピン油、ケイ皮油、ベルガモット油、ミカン油、ショウブ油、パイン油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント油、ローズ油、セージ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラーオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン、テルペン系化合物等の精油;
シリコーン油類等が挙げられる。
【0043】
前記分配比は、油性成分を2種配合した場合には、その混合物の分配比である。従って、単独では前記分配比が1.1未満の油性成分であっても、他の油性成分と混合して分配比を1.1以上にすることができる。尚、炭酸ガスの油相/水相の分配比の測定方法は、特開2005−314233号公報の段落番号26に記載の方法にて測定する。尚、炭酸ガスの油相/水相への分配比とは実施例に記載の方法により決定される。
【0044】
油性成分のうち、単独で前記分配比が1.7以上のものとしては、ホホバ油、スクアレン、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソセチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソトリデシル及びジオクチルシクロヘキサン、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、トリカプリル酸グリセリルが挙げられる。
【0045】
油性成分としては、上記の単独で前記分配比が1.7以上ものを含有し、前記分配比が1.1以上となるものが特に好ましい。
【0046】
油性成分を配合する場合には、油性成分を浴湯中に均一に乳化させる観点から、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンアルケニルエーテルから選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤と、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤を組み合わせることが好ましい。
【0047】
〔アニオン界面活性剤〕
油性成分を配合した場合であっても、前記ノニオン性界面活性剤に加えて、アニオン界面活性剤を配合することで、有機酸の水への分散性/溶解性を向上させ、油性成分を配合していても、微細な炭酸ガスの発生を高めることができる。
従って、工程1において、油性成分とアニオン界面活性剤とを混合することも好ましい態様である。
【0048】
アニオン界面活性剤としては、アルキル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸ナトリウム、脂肪酸石鹸、モノアルキルリン酸塩、N-アシルグルタミン酸塩、N-アシルメチルタウリン塩などが挙げられる。前記アルキル基の炭素数は好ましくは8〜20、より好ましくは8〜14である。
これらの中でも、少量で有機酸の水への分散性/溶解性を向上させる観点から、ポリオキシエチレン基の平均付加モル数が1〜20であるポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸ナトリウムが好ましい。
アニオン界面活性剤の配合量は、有機酸100質量部に対し好ましくは0.1〜3質量部であり、より好ましくは0.2〜2質量部、更に好ましくは0.3〜1質量部が好ましい。
アニオン界面活性剤を用いる場合、油性成分は、有機酸100質量部に対し好ましくは0.3〜4質量部であり、より好ましくは0.5〜3質量部、更に好ましくは1〜3質量部用いることが好ましい。
油性成分100質量部に対して、アニオン界面活性剤は、5〜60質量部が好ましく、10〜40質量部がより好ましい。
【0049】
〔崩壊助剤〕
崩壊助剤を配合することにより、造粒物又は圧縮成形物の崩壊性を向上させ、浴湯中での溶解性を向上させることができる。崩壊助剤としては、糖類や無機塩が好ましい。
【0050】
糖類としては、ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖、蔗糖、デキストリン、マルトデキストリン、シクロデキストリン、マルトース、フルクトース、トレハロースが挙げられる。
【0051】
無機塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、酸化マグネシウム、ポリ燐酸ナトリウム、燐酸ナトリウムが挙げられる。
【0052】
崩壊助剤の粒径は、崩壊助剤としての効果を発現させる観点から、平均粒径は300μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましく、100μm以下が更に好ましい。押出し造粒にて造粒する場合には、平均粒径が50μm以下であるものを用いることが好ましく、平均粒径が30μm以下であるものを用いることがより好ましい。
【0053】
崩壊助剤の含有量は、浴湯中での溶解性を向上させる観点から、入浴剤組成物中0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上が更に好ましい。一方、崩壊助剤の含有量の上限は、コストの面から10質量%以下が好ましく、5質量%以下が好ましい。
これらの観点から、入浴剤組成物中の崩壊助剤の含有量は、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、1〜6質量%が更に好ましい。
【0054】
〔酸化防止剤〕
油性成分や非イオン界面活性剤として、不飽和炭素結合を含むものを使用する場合には、入浴剤組成物の製造時や保存時の温度環境下における酸化による匂いの変化を抑制する観点から、ルチンや、プロアントシアニジン、カテキン等のポリフェノールや、ビタミンCや、トコフェロール等の酸化防止剤を配合することが好ましい。
【0055】
入浴剤組成物中の酸化防止剤の含有量は、匂いの変化及び長期保存時の微際な炭酸ガスの発泡低下の度合いを緩和する観点から、0.01〜5質量%が好ましく、0.02〜1質量%がより好ましく、0.03〜0.1質量%が更に好ましい。
【0056】
その他の補助成分として、香料、防菌・防黴剤、色素等を含有することができる。
【0057】
本発明の効果を阻害しない範囲で、通常浴用剤に用いられている成分を添加することができる。このような成分としては、上記した糖類や無機塩のような崩壊助剤、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、ポリリン酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸鉄、燐酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硼酸、メタ珪酸、無水珪酸等の無機塩類;
ソウジュツ、ビャクジュツ、カノコソウ、ケイガイ、コウボク、センキュウ、橙皮、トウキ、ショウキョウ末、ニンジン、ケイヒ、シャクヤク、ハッカ葉、オウゴン、サンシシ、ブクリョウ、ドクカツ、ショウブ、ガイヨウ、マツブサ、ビャクシ、ジュウヤク、リュウノウ、サフラン、オウバクエキス、チンピ、ウイキョウ、チンピ末、カミツレ、メリッサ、ローズマリー、マロニエ、西洋ノコギリ草、アルニカ等の生薬類;
エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;
グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール等の多価アルコール類;
酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、イオウ、鉱砂、湯の花、カゼイン、中性白土、サリチル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、卵黄末、イリ糠、雲母末、脱脂粉乳、殺菌防腐剤、保湿剤、金属封鎖剤、香料、色素、その他製剤上必要な成分等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0058】
<発泡性入浴剤組成物の製造方法>
本発明の発泡性入浴剤組成物の製造方法は、下記工程を含む。
工程1:有機酸、有機酸100質量部に対し0.1質量部以上の非イオン界面活性剤、及び水溶性バインダーを混合して、混合物を得る工程
工程2:工程1で得られた混合物を造粒、圧縮成形、又は造粒後に圧縮成形し、造粒物又は圧縮成形物を得る工程
工程3:工程2で得られた造粒物又は圧縮成形物と、炭酸塩を混合する工程
【0059】
なお、本発明の効果を奏する限りにおいて、炭酸塩の一部を工程1及び/又は工程2において添加しても良い。
【0060】
〔工程1〕
工程1は、有機酸、有機酸100質量部に対し0.1質量部以上の非イオン界面活性剤、及び水溶性バインダーを混合して、混合物を得る工程である。
【0061】
工程1では、有機酸と、有機酸100質量部に対し0.1質量部以上の非イオン界面活性剤とを混合した後、水溶性バインダーを添加し混合することが好ましい。
【0062】
水溶性バインダーは、予め一部又は全部を溶融させて用いてもよいし、固体として配合して混合機内部で加熱溶融させてもよいが、予め溶融させて用いることが好ましい。
【0063】
工程1において、油性成分を加える場合には、浴湯中で微細な炭酸ガスを発生させ得る観点から、有機酸と、有機酸100質量部に対し0.1質量部以上の非イオン界面活性剤の少なくとも一部を混合した後、水溶性バインダー、非イオン界面活性剤の残部、及び油性成分を混合することが好ましい。
【0064】
上記工程1にて各成分を混合する場合の混合機としては、混合時に強い剪断を与えて大きく圧密化させることのない装置であれば良い。例えば、ドラム型ミキサー、リボンミキサー、ナウターミキサー等が挙げられる。
【0065】
但し、本来、高剪断力を与えうる、シュギミキサー、ヘンシェルミキサーや主翼と解砕翼を備えた縦型又は横型混合機であるレディゲミキサー、ハイスピードミキサー等機においても、回転数や以下に記載するフルード数を低く設定し圧密化を抑制することで、利用することができる。
【0066】
造粒時の圧密化を抑制する観点から、以下の式で定義される造粒機のフルード数を20以下に設定するのが好ましく、10以下に設定するのが好ましく、5以下がより好ましく、3以下がより好ましく、2以下が更に好ましい。
【0067】
フルード数:Fr=V2/(R×g)
V:周速[m/s]
R:回転中心から回転物の円周までの半径[m]
g:重力加速度[m/s2]
尚、主翼や解砕翼を備えた縦型或いは横型造粒機においては、V及びRは主軸の値を用い、攪拌部が自転及び公転軌道を描くナウターミキサーにおいては、V及びRは自転攪拌軸の値を用いることとする。
【0068】
上記工程1において、各成分を混合するときの温度は有機酸の昇華を抑制する観点から、150℃以下が好ましく、20℃〜150℃が好ましく、30℃〜100℃が好ましく、40℃〜80℃がより好ましい。
【0069】
〔工程2〕
工程2は、工程1で得られた混合物を造粒、圧縮成形、又は造粒後に圧縮成形し、造粒物又は圧縮成形物を得る工程である。
【0070】
造粒する場合には、ペレッターダブル、ドームグラン、ツインドームグラン、ディスクペレッター(ダルトン(株)製)、バスケット式整粒機((株)菊水製作所製)等の周知の押出造粒機のほか、ヘンシェルミキサー〔三井三池化工機(株)製〕、ハイスピードミキサー〔深江工業(株)製〕、バーチカルグラニュレーター〔(株)パウレック製〕、レディゲミキサー〔松坂技研(株)製〕、ブロシェアミキサー〔太平洋機工(株)製〕、V型ミキサー〔不二パウダル(株)製〕、リボンミキサー〔ホソカワミクロン(株)製〕、ナウターミキサー〔ホソカワミクロン(株)製〕、SVミキサー〔神鋼バンテック(株)製〕等の周知の転動造粒機等を用いることができるが、押出し造粒機を用いて押出し造粒することが好ましい。
【0071】
造粒機として、押出し造粒機を用いるときのスクリーンの穴径は0.3〜2.0mmが好ましく、より好ましくは0.5〜2.0mm、更に好ましくは0.7〜1.0mmであり、このようなスクリーンを用いることにより、円筒状もしくはヌードル状造粒物を得ることができる。
【0072】
得られた押出し造粒物は、合一化や塊状化を抑制するために冷却を行い、その後、必要に応じて整粒することができる。整粒する際に使用する機械としては、周知の粉砕機(あるいは破砕機)を用いることができ、例えば、ハイスピードミキサー(深江パウテック(株)製)、マルメライザー(ダルトン(株)製)、スパイラーフロー(フロイント産業(株)製)、フィッツミル(ダルトン(株)製)、パワーミル(パウレック(株)製)、コーミル(Quadro製)等が挙げられる。
【0073】
圧縮成形する場合には、ブリケット若しくは錠剤が得られるものであれば限定されず、周知のブリケット機、打錠機を用いることができる。ブリケット機は、外周に所望する圧縮物の母型となるポケットが刻まれている2個のロールが互いに食い込み同速で回転するロール間に造粒物を供給し、連続的に圧縮成形する装置である。周知のブリケット機としては、ブリケッティングマシン〔新東工業(株)製〕等を用いることができる。打錠機は、臼の中に造粒物を充填し、下杵と上杵の間で圧縮して成形する装置である。打錠機には、1個の臼内で上下一組の杵が上下運動して圧縮する単発打錠機、水平に回転するターンテーブルの外周に、臼が等間隔に埋め込まれ、ターンテーブルが回転する間に、充填・圧縮・排出の一連の操作が連続的に行われるロータリー打錠機がある。周知の打錠機として、単発打錠機には理研製打錠機、ロータリー打錠機には菊水化学(株)製打錠機を用いることができる。
【0074】
工程2において、圧縮成形する場合には、圧縮成形機への供給時等、ハンドリングのし易さの観点から、予め工程1で得られた混合物を造粒した後、造粒物を圧縮成形することが好ましい。
【0075】
ブリケット機を用いるときのブリケットの粒径は、ブリケットの溶解性の観点から10mm以下が好ましく、7mm以下がより好ましく、5mm以下が更に好ましい。ブリケットの形状としては、特に限定されるものではないが、ブリケット状、アーモンド形、ピロー形、フィンガー形、レンズ形等が好ましい。
【0076】
打錠機を用いるときの錠剤の大きさは、円柱状の場合には直径(多角形の場合には1辺の長さ)が80mm以下が好ましい。錠剤の厚みは、20mm以下が好ましい。錠剤の形状は、特に限定されるものではないが、円柱状、多角形状が好ましい。
【0077】
〔工程3〕
工程3は、工程2で得られた造粒物又は圧縮成形物と、炭酸塩を混合する工程である。工程3においては、工程2で得られた造粒物又は圧縮成形物と炭酸塩が実質的に均一に混合できればどのような方法を用いても良い。例えば、工程1に関し説明した混合機を使用して混合しても良いし、V型ブレンダー(パウレックス(株)製)、ダブルコーンミキサー((株)徳寿工作所製)、及びリボンブレンダー(ホソカワミクロン(株)製)、SVミキサー〔神鋼バンテック(株)製〕等を使用して混合しても良い。
【0078】
<工程4>
工程4として、工程3で得られた混合物を造粒又は圧縮成形し、造粒物又は圧縮成形物を得る工程を、更に含んでもよい。造粒又は圧縮成形する装置としては、工程2に示した押出し造粒機、転動造粒機、ブリケット機、打錠機を用いることができる。
【0079】
工程4において、工程3で得られた造粒物又は圧縮成形物と水溶性バインダーの一部を工程1に示した混合機を用いて混合した後、造粒又は圧縮成形してもよい。
【0080】
本発明の入浴剤組成物は、その0.01質量%水溶液の25℃におけるpHが、好ましくは5〜7、特に好ましくは5.5〜6.5であることが好適である。pHが5〜7であれば、発生した炭酸ガスが浴湯中に溶け込み易く、血行促進等の効果が高められるからである。ここで、上記pHの値は、HORIBA製 pHメーター(D−51S)を用いて測定した値である。
【0081】
本発明の入浴剤組成物は、浴湯中に溶解した際に微細な泡が大量に発生し、且つその泡発生の持続時間が長い。微細な泡の発生は、浴湯180リットル中に30〜80gの本発明の入浴剤組成物を溶解した際に、発生した泡により、浴湯が速やかに白濁することから確認できる。
【0082】
本発明の入浴剤組成物は、浴湯に溶解し、炭酸ガスの泡を発生させて使用する。尚、本発明の入浴剤組成物は風呂等の全身浴はもちろん、足浴、腕浴等の部分浴としても使用できる。
【0083】
本発明の入浴剤組成物は、流動性が良好なことから、ピローやボトルに充填して使用することができる。
【0084】
以下、本発明の好ましい態様を記載する。
〔1〕
下記工程を含む、発泡性入浴剤組成物の製造方法。
工程1:有機酸、有機酸100質量部に対し0.1質量部以上、好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上、有機酸100質量部に対し、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下の非イオン界面活性剤、及び水溶性バインダーを混合し、混合物を得る工程
工程2:工程1で得られた混合物を造粒、圧縮成形、又は造粒後に圧縮成形し、造粒物又は圧縮成形物を得る工程
工程3:工程2で得られた造粒物又は圧縮成形物と、炭酸塩を混合する工程
〔2〕
非イオン界面活性剤のHLBが7〜20、好ましくは7.5〜20、より好ましくは8〜20、更に好ましくは8〜18、より更に好ましくは8〜15である、前記〔1〕に記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔3〕
工程1で混合する非イオン界面活性剤が、有機酸100質量部に対し0.1〜20質量部、好ましく1〜20質量部、より好ましくは1〜15質量部、更に好ましくは3〜15質量部、より更に好ましくは5〜15質量部ある、前記〔1〕又は〔2〕に記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔4〕
工程4:工程3で得られた混合物を造粒又は圧縮成形し、造粒物又は圧縮成形物を得る工程、を更に含む、前記〔1〕〜〔3〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔5〕
工程1において、更に、有機酸100質量部に対し4質量部以下の油性成分を混合する、前記〔1〕〜〔4〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔6〕
水溶性バインダーが、ポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールである、前記〔1〕〜〔5〕何れか1項記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔7〕
非イオン界面活性剤が、ポリオキシアルキレン基を有する、脂肪酸エステル、好ましくはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである、前記〔1〕〜〔6〕何れか1項記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔8〕
非イオン界面活性剤が常温(25℃)において液体又はペースト状、好ましくは液体である、前記〔1〕〜〔7〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔9〕
入浴剤組成物中の水溶性バインダーの含有量が、2〜20質量%、好ましくは5〜15質量%である、前記〔1〕〜〔8〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔10〕
入浴剤組成物中の有機酸の含有量は、30〜80質量%、好ましくは40〜70質量%、より好ましくは40〜60質量%である、前記〔1〕〜〔9〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔11〕
入浴剤組成物中の炭酸塩の含有量は、20〜70質量%、好ましくは30〜60質量%、更に好ましくは30〜50質量%である、前記〔1〕〜〔10〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔12〕
入浴剤組成物中の非イオン界面活性剤の含有量は、0.5〜12質量%、好ましくは1〜10質量%、更に好ましくは2〜8質量%である、前記〔1〕〜〔11〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔13〕
有機酸がフマル酸、コハク酸、リンゴ酸、及びクエン酸からなる群から選択される少なくとも1種である、前記〔1〕〜〔12〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔14〕
有機酸がフマル酸及び/又はコハク酸である、前記〔1〕〜〔13〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔15〕
有機酸と炭酸塩の質量比(有機酸/炭酸塩)、30/70〜80/20、好ましくは40/60〜70/30、より好ましく40/60〜60/40である、前記〔1〕〜〔14〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔16〕
炭酸塩中の炭酸ナトリウム含有量が、70〜100質量%である、前記〔1〕〜〔15〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔17〕
工程1において、更に、油性成分とアニオン性界面活性剤とを混合する、前記〔1〕〜〔16〕何れか記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
〔18〕
〔1〕〜〔17〕何れか記載の製造方法により得られる発泡性入浴剤組成物。
〔19〕
発泡性入浴剤組成物の形態が錠剤、ブリケット、又は粉末状である、前記〔18〕記載の発泡性入浴剤組成物。
〔20〕
0.01質量%水溶液の25℃におけるpHが5〜7、好ましくは5.5〜6.5である、前記〔18〕又は〔19〕記載の発泡性入浴剤組成物。
【実施例】
【0085】
次の実施例は本発明の実施について述べる。実施例は本発明の例示について述べるものであり、本発明を限定するためではない。
【0086】
<入浴剤組成物の物性の測定方法>
1.粒径
粒径については、以下の2つの方法により測定した。
(1)炭酸塩の粒径は、JIS K 8801の標準篩(目開き2000〜125μm)を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる重量分率からメジアン径を算出した。
【0087】
より詳細には、目開き125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1000μm、1400μm、2000μmの9段の篩と受け皿を用いて、受け皿上に目開きの小さな篩から順に積み重ね、最上部の2000μmの篩の上から100gの粒子を添加し、蓋をしてロータップ型ふるい振とう機(HEIKO製作所製、タッピング156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、5分間振動させたあと、それぞれの篩及び受け皿上に残留した該粒子の質量を測定し、各篩上の該粒子の質量割合(%)を算出した。
【0088】
受け皿から順に目開きの小さな篩上の該粒子の質量割合を積算していき合計が50%となる粒径を平均粒径とした。
【0089】
(2)有機酸及び崩壊助剤の平均粒径測定は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所(株)製)を用い、該粒子を溶解させない溶媒に分散させて測定したメジアン径を平均粒径とした。尚、実施例に用いたフマル酸及び崩壊助剤の平均粒径測定には、溶媒としてアセトンを用いた。
【0090】
2.吸油能
有機酸の吸油能測定は以下の方法で行った。吸収量測定器(あさひ総研製S410)に粉末を45g投入し、駆動羽根200rpmで回転させた。ここに非イオン界面活性剤(日光ケミカルズ(株)製ニッコールGO−440V HLB=12.6)を、液供給速度2ml/minで滴下し、最大トルクとなる点を見極めた。この最大トルクとなる点の70%のトルクとなる点での液添加量を粉末投入量で除算し、吸油能とした。
【0091】
<炭酸ガスの油相/水相への分配比の測定方法>
炭酸ガスの分配操作は以下の方法で25℃の常温下にて行った。油剤2mLとイオン交換水8mLを15mLのスクリュー管に入れ、管底部にノズルを挿入し4分間炭酸ガスを十分量連続注入した。注入停止後、上層に油層が形成されたら速やかに油層を採取し、炭酸ガス測定サンプルとした。次にスクリュー管底部にピペットを静かに挿入して水相を採取し、炭酸ガス測定サンプルとした。
炭酸ガス濃度の測定には、ATR−IR法を用いた。炭酸ガスのIRスペクトルは2350cm-1付近に強い吸収を示すことが知られており、この吸収は振動モードとしては、1つであるが、気体の場合、回転の遷移が重畳するため、分解能の低い設定で測定すると見かけ上、2本の吸収に分裂して観測されるが、炭酸ガスが液体に溶解した場合、回転が制限されるため、1本の吸収帯として観測され、この違いから気体と液体に溶解した炭酸ガスが識別される。
測定条件装置:パーキンエルマー SpectrumOne/ユニバーサルATRユニット
分解能:16cm-1
スキャン回数:16回(約25秒)
大気補正機能:OFF
測定順序:油剤バックグラウンド測定→油相の測定→水のバックグラウンド測定→水相の測定
【0092】
<発泡性入浴剤組成物の評価方法>
〔微細発泡(濁度)〕
直径50mmのろ紙に、油性黒マジック(太さ2mm)で30mm角の枠内に「A」と記入し、その上に40℃、1Lのお湯を入れた1Lのガラスビーカー(胴外径110mm、高さ150mm、IWAKI・PYREX(登録商標)製)又は40℃、1.5/1.75/2.0/2.25Lのお湯を入れた2Lのガラスビーカー(胴外径135mm、高さ200mm、IWAKI・PYREX(登録商標)製)を設置した。次いで、実施例及び比較例の各入浴剤組成物7gをビーカーに投入し、ビーカー側部及び上部から観察した。入浴剤組成物をビーカーに投入してから1分後、以下の評価基準に基づいて微細発泡(濁度)を評価した。尚、8が最も好ましく、以下7、6、5、4、3、2、1の順である。
評価基準:
8:2Lのガラスビーカー評価(湯量2.25L)において、微細な炭酸ガスの泡による十分な白濁があり、ビーカー下の文字が見えない(合格)
7:2Lのガラスビーカー評価(湯量2.0L)において、微細な炭酸ガスの泡による十分な白濁があり、ビーカー下の文字が見えない(合格)
6:2Lのガラスビーカー評価(湯量1.75L)において、微細な炭酸ガスの泡による十分な白濁があり、ビーカー下の文字が見えない(合格)
5:2Lのガラスビーカー評価(湯量1.5L)において、微細な炭酸ガスの泡による十分な白濁があり、ビーカー下の文字が見えない(合格)
4:2Lガラスビーカー評価(湯量1.5L)において、微細な炭酸ガスの泡による白濁があり、ビーカー下の文字がうっすら見える。また、1Lガラスビーカー評価(湯量1L)において、微細な炭酸ガスの泡による十分な白濁があり、ビーカー下の文字が見えない(合格)
3:1Lガラスビーカー評価(湯量1L)において、微細な炭酸ガスの泡による白濁があり、ビーカー下の文字が見えない(合格)
2:1Lガラスビーカー評価(湯量1L)において、微細な炭酸ガスの泡による白濁が弱く、ビーカー下の文字がうっすら見える(不合格)
1:1Lガラスビーカー評価(湯量1L)において、微細な炭酸ガスの泡による白濁がなく、ビーカー下の文字がはっきり見える(不合格)
【0093】
製造例1
2Lハイスピードミキサー(深江パウテック製:LFS−2、アジテータ回転数200r.p.m./チョッパー回転500r.p.m./フルード数1.7/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−1:178g、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):1gを加え1分間混合した。
更にポリエチレングリコール:21gを添加した後、3分間混合し、混合物を抜出した。
【0094】
得られた混合物を、ドームグラン(ダルトン製:DG−L1、φ0.7mmスクリーン、回転数20rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例1の造粒物を得た。
【0095】
製造例2
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−1:7500g、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):300gを加え30分間混合した。
次いでポリエチレングリコール:1200gを添加し、15分間混合した。更にぶどう糖:1000gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0096】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例2の造粒物を得た。
【0097】
製造例3
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−1:7500g、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):700gを加え30分間混合した。
次いでポリエチレングリコール:1200gを添加し、15分間混合した。 更にぶどう糖:600gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0098】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例3の造粒物を得た。
【0099】
製造例4
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):700gを加え30分間混合した。
次いでポリエチレングリコール:1200gを添加し、15分間混合した。更にぶどう糖:600gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0100】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例4の造粒物を得た。
【0101】
製造例5
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):1000gを加え30分間混合した。
次いでポリエチレングリコール:1200gを添加し、15分間混合した。更に、ぶどう糖:300gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0102】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例5の造粒物を得た。
【0103】
製造例6
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):700gを加え混合した。
次いでポリエチレングリコール:1600gを添加し、15分間混合した。更に、ぶどう糖:200gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0104】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例6の造粒物を得た。
【0105】
製造例7
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):700gを加え混合した。
次いでポリエチレングリコール:1600gを添加し、15分間混合した。更に、ぶどう糖:200gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0106】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、造粒物を得た。
【0107】
得られた造粒物をブリケッター(新東工業製:BSS501−010、φ5mm)を用いて圧縮成形を行った。得られたブリケットは、目開き4mmと5.6mmの篩を用いて選別し、目開き5.6mmの篩を通過し、目開き4mmの篩上に残ったブリケットを製造例7のブリケットとして得た。
【0108】
製造例8
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):700gを加え10分間混合した。
次いでパルミチン酸イソプロピル:300gを添加した後、20分間混合した。
更にポリエチレングリコール:1500gを添加し、15分間混合した後、混合物を抜出した。
【0109】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例8の造粒物を得た。
【0110】
製造例9
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、70℃に加温したポリオキシエチレンオレイルエーテル(EO13モル付加物):700gを加え30分間混合した。
次いでポリエチレングリコール:1200gを添加し、15分間混合した。更にぶどう糖:600gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0111】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例9の造粒物を得た。
【0112】
製造例10
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO5モル付加物):700gを加え30分間混合した。
次いでポリエチレングリコール:1200gを添加し、15分間混合した。更にぶどう糖:600gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0113】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例10の造粒物を得た。
【0114】
製造例11
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(EO6モル付加物):700gを加え30分間混合した。
次いでポリエチレングリコール:1200gを添加し、15分間混合した。更にぶどう糖:600gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0115】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例11の造粒物を得た。
【0116】
製造例12
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、70℃に加温したポリオキシエチレンステアリルエーテル(EO6モル付加物):700gを加え30分間混合した。
次いでポリエチレングリコール:1200gを添加し、15分間混合した。更にぶどう糖:600gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0117】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例14の造粒物を得た。
【0118】
製造例13
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(EO20モル付加物):700gを加え30分間混合した。
次いでポリエチレングリコール:1200gを添加し、15分間混合した。更にぶどう糖:600gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0119】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例14の造粒物を得た。
【0120】
製造例14
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(EO20モル付加物):700gを加え30分間混合した。
次いでポリエチレングリコール:1200gを添加し、15分間混合した。更にぶどう糖:600gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0121】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例14の造粒物を得た。
【0122】
製造例15
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、70℃に加温したポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO41モル付加物):700gを加え30分間混合した。
次いでポリエチレングリコール:1200gを添加し、15分間混合した。更にぶどう糖:600gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0123】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例15の造粒物を得た。
【0124】
製造例16
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):700gを加え10分間混合した。
次いでパルミチン酸イソプロピル:200gを添加した後、20分間混合した。
更にポリエチレングリコール:1500gを添加し、15分間混合した。更にぶどう糖:100gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0125】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例16の造粒物を得た。
【0126】
製造例17
30Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:NX−S/自転回転数100r.p.m./フルード数0.84/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−2:7500g、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):700g、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム(EO3モル付加物):50gを加え10分間混合した。
次いでパルミチン酸イソプロピル:200gを添加した後、20分間混合した。
更にポリエチレングリコール:1500gを添加し、15分間混合した。更にぶどう糖:50gを添加し、5分間混合した後、混合物を抜出した。
【0127】
得られた混合物を、ツインドームグラン(ダルトン製:TDG−110型、φ0.7mmスクリーン、回転数36rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、製造例17の造粒物を得た。
【0128】
比較製造例1
2Lハイスピードミキサー(深江パウテック製:LFS−2、アジテータ回転数200r.p.m.、チョッパー回転500r.p.m./フルード数1.7/ジャケット温水温度60℃)に、フマル酸−1:178gとポリエチレングリコール:22gを添加し、3分間混合し、混合物を抜出した。
【0129】
抜出した混合物を、ドームグラン(ダルトン製:DG−L1、φ0.7mmスクリーン、回転数20rpm)を用いて押出し造粒を行った。
押出し造粒物はバットに受け、25℃で冷却した後、パワーミル(ダルトン製:P−02S、φ2.5mmスクリーン)で整粒を行い、比較製造例1の造粒物を得た。
【0130】
【表1】

【0131】
【表2】

【0132】
本製造例及び比較製造例においては、下記の原料を用いた。
(有機酸)
・フマル酸−1:日本触媒製、吸油能0.112mL/g、平均粒径140μm
・フマル酸−2:日本触媒製フマル酸を粉砕して調製、吸油能0.286mL/g、平均粒径35μm
(非イオン界面活性剤)尚、EOの付加モル数は平均付加モル数である。
・テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):日光ケミカルズ(株)製、ニッコールGO440V、HLB=10.1、常温液体
親水部の式量の総和は、ソルビトール部(C6H10O6)とポリオキシエチレン部(C2H4O)×40)との合計(1938)であり、新油部の式量の総和は、テトラオレイン酸部(4×C18H33O)(1060)であるので、HLBは、7+11.7log(1938/1060)である。
・ポリオキシエチレンオレイルエーテル(EO13モル付加物):花王(株)製、エマルゲン420、HLB=10.9、常温ペースト状
親水部の式量の総和は、ポリオキシエチレン部(C2H4O)×13+1)(573)であり、新油部の式量の総和は、オレイルアルコール部(C18H33O)(265)であるので、HLBは、7+11.7log(573/265)である。
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO5モル付加物):花王(株)製、エマルゲン106、HLB=8.0、常温液体
・ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(EO6モル付加物):花王(株)製、レオドールTW-O 106V、HLB=9.6、常温液体
・ポリオキシエチレンステアリルエーテル(E6モル付加物):花王(株)製、エマルゲン306V、HLB=7.0、常温ワックス状
・ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(EO20モル付加物):花王(株)製、レオドールTW-O 120V、HLB=14.0、常温液体
・ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(EO20モル付加物):花王(株)製、レオドールTW-L 120、HLB=15.9、常温液体
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO41モル付加物):花王(株)製、エマルゲン130K、HLB=18.6、常温フレーク
(水溶性バインダー)
・ポリエチレングリコール:花王(株)製、K−PEG6000LA、数平均分子量8500
(油性成分)
・パルミチン酸イソプロピル:花王(株)製、エキセパールIPP
(アニオン界面活性剤)
・ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム(EO3モル付加物):日光ケミカルズ(株)製、ニッコールECTD-3NEX
(崩壊助剤)
・ぶどう糖:日本食品化工(株)製、無水結晶ぶどう糖#900、平均粒径25μm
(炭酸塩)
・炭酸ナトリウム:セントラル硝子製、デンス灰、平均粒径290μm
【0133】
実施例1
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例1の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例1の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、4であった。
【0134】
実施例2
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例2の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例2の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、5であった。
【0135】
実施例3
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例3の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例3の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、6であった。実施例1〜3の比較により、非イオン界面活性剤の配合量を増加することで、微細発泡は向上する傾向にあった。
【0136】
実施例4
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例4の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例4の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、7であった。実施例3と4の比較により、平均粒径の小さい有機酸を用いることで微細発泡(濁度)が向上した。
【0137】
実施例5
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例5の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例5の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、8であった。実施例4と5の比較により、非イオン界面活性剤の配合量を増加することで、微細発泡は向上する傾向にあった。
【0138】
実施例6
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例6の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例6の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、7であった。
【0139】
実施例7
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例7のブリケット:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、顆粒状(ブリケット/粉末混合)の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例7の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、5であった。
【0140】
実施例8
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例6の造粒物:300gと炭酸ナトリウム:200gを入れ5分間混合し、混合物を得た。
【0141】
得られた混合物を、ブリケッター(新東工業製:BSS501−010、φ5mm)を用いて圧縮成形を行った。
得られたブリケットは、目開き4mmと5.6mmの篩を用いて選別し、目開き5.6mmの篩を通過し、目開き4mmの篩上に残ったものをブリケット状の発泡性入浴剤組成物として得た。
実施例8の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、5であった。
【0142】
実施例9
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例6の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合した。得られた発泡性入浴剤組成物:7gをφ25mmの打錠セルに充填し、理研製打錠機を用いて20MPaで圧縮成形し、φ25mm、厚さ7mmの錠剤型の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例9の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、4であった。実施例6〜9の比較により、入浴剤組成物の形態としては、粉末、ブリケット、錠剤の順に優れた微細発泡を呈する傾向にあった。
【0143】
実施例10
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例8の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例10の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、5であった。実施例6と10の比較により、油性成分の配合により、微細発泡(濁度)が低下する傾向にあった。
【0144】
実施例11
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例8の造粒物:300gと炭酸ナトリウム:200gを入れ5分間混合し、混合物を得た。
【0145】
得られた混合物を、ブリケッター(新東工業製:BSS501−010、φ5mm)を用いて圧縮成形を行った。
得られたブリケットは、目開き4mmと5.6mmの篩を用いて選別し、目開き5.6mmの篩を通過し、目開き4mmの篩上に残ったものをブリケット状の発泡性入浴剤組成物として得た。
実施例11の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、4であった。実施例8と11の比較により、油性成分の配合により、微細発泡(濁度)が低下する傾向にあった。
【0146】
実施例12
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例8の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合した。得られた発泡性入浴剤組成物:7gをφ25mmの打錠セルに充填し、理研製打錠機を用いて20MPaで圧縮成形し、φ25mm、厚さ7mmの錠剤型の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例12の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、3であった。実施例9と12の比較により、油性成分の配合により、微細発泡(濁度)が低下する傾向にあった。
【0147】
実施例13
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例9の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例13の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、7であった。
【0148】
実施例14
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例10の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例14の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、8であった。
【0149】
実施例15
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例11の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例15の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、8であった。
【0150】
実施例16
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例12の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例16の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、3であった。
【0151】
実施例17
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例13の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例17の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、7であった。
【0152】
実施例18
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例14の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例18の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、6であった。
【0153】
実施例19
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例15の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例19の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、6であった。
実施例20
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例16の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例20の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、6であった。実施例10と20の比較により、油性成分の配合が少ないほうが、微細発泡(濁度)が向上する傾向にあった。
【0154】
実施例21
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例16の造粒物:300gと炭酸ナトリウム:200gを入れ5分間混合し、混合物を得た。
【0155】
得られた混合物を、ブリケッター(新東工業製:BSS501−010、φ5mm)を用いて圧縮成形を行った。
得られたブリケットは、目開き4mmと5.6mmの篩を用いて選別し、目開き5.6mmの篩を通過し、目開き4mmの篩上に残ったものをブリケット状の発泡性入浴剤組成物として得た。
実施例21の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、5であった。
【0156】
実施例22
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例16の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合した。得られた発泡性入浴剤組成物:7gをφ25mmの打錠セルに充填し、理研製打錠機を用いて20MPaで圧縮成形し、φ25mm、厚さ7mmの錠剤型の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例22の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、4であった。
【0157】
実施例23
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例17の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例23の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、7であった。実施例20と23の比較により、アニオン界面活性剤の配合により、微細発泡(濁度)が向上する傾向にあった。
【0158】
実施例24
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例17の造粒物:300gと炭酸ナトリウム:200gを入れ5分間混合し、混合物を得た。
【0159】
得られた混合物を、ブリケッター(新東工業製:BSS501−010、φ5mm)を用いて圧縮成形を行った。
得られたブリケットは、目開き4mmと5.6mmの篩を用いて選別し、目開き5.6mmの篩を通過し、目開き4mmの篩上に残ったものをブリケット状の発泡性入浴剤組成物として得た。
実施例24の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、6であった。
【0160】
実施例25
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、製造例17の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合した。得られた発泡性入浴剤組成物:7gをφ25mmの打錠セルに充填し、理研製打錠機を用いて20MPaで圧縮成形し、φ25mm、厚さ7mmの錠剤型の発泡性入浴剤組成物を得た。
実施例25の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、5であった。
【0161】
比較例1
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、比較製造例1の造粒物:120g、炭酸ナトリウム:80gを入れ5分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
比較例1の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、1であった。有機酸に、非イオン界面活性剤を担持していないと微細発泡しないことが確認された。
【0162】
比較例2
2.5Lナウターミキサー(ホソカワミクロン製:LABOMIXER LV−1/回転数設定 目盛り:MAX/ジャケットなし)に、炭酸ナトリウム:79.4gとテトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(EO40モル付加物):0.6gを入れ5分間混合した。さらに、比較製造例1の造粒物:120gを加えて、3分間混合し、粉末状の発泡性入浴剤組成物を得た。
比較例2の発泡性入浴剤組成物の微細発泡評価は、2であった。炭酸塩に、非イオン界面活性剤を担持した場合、微細発泡量は低下することが確認された。
【0163】
【表3】

【0164】
【表4】

【0165】
尚、実施例及び比較例で使用した炭酸ナトリウムは、製造例で使用したものと同じものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記工程を含む、発泡性入浴剤組成物の製造方法。
工程1:有機酸、有機酸100質量部に対し0.1質量部以上の非イオン界面活性剤、及び水溶性バインダーを混合し、混合物を得る工程
工程2:工程1で得られた混合物を造粒、圧縮成形、又は造粒後に圧縮成形し、造粒物又は圧縮成形物を得る工程
工程3:工程2で得られた造粒物又は圧縮成形物と、炭酸塩を混合する工程
【請求項2】
非イオン界面活性剤のHLBが7〜20である、請求項1又は2記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
【請求項3】
工程1で混合する非イオン界面活性剤が、有機酸100質量部に対し、1〜20質量部である、請求項1又は2記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
【請求項4】
工程4:工程3で得られた混合物を造粒又は圧縮成形し、造粒物又は圧縮成形物を得る工程、を更に含む、請求項1〜3の何れか1項記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
【請求項5】
工程1において、更に、有機酸100質量部に対し4質量部以下の油性成分を混合する、請求項1〜4の何れか1項記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
【請求項6】
水溶性バインダーが、ポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールである、請求項1〜5の何れか1項記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
【請求項7】
非イオン界面活性剤が、ポリオキシアルキレン基を有する、脂肪酸エステルである、請求項1〜6の何れか1項記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
【請求項8】
有機酸がフマル酸、コハク酸、リンゴ酸、及びクエン酸からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜7の何れか1項記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
【請求項9】
有機酸がフマル酸、及び/又はコハク酸である、請求項1〜8の何れか1項記載の発泡性入浴剤組成物の製造方法。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか1項記載の製造方法により得られる発泡性入浴剤組成物。
【請求項11】
発泡性入浴剤組成物の形態が錠剤、ブリケット、又は粉末状である、請求項10記載の発泡性入浴剤組成物。

【公開番号】特開2012−158588(P2012−158588A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−2027(P2012−2027)
【出願日】平成24年1月10日(2012.1.10)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】