説明

皮膚の色調節のための方法および組成物

本発明は、皮膚色調節に好適な方法および組成物を対象とする。特に、メラニン形成に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用が低減され、それによって皮膚色の変化がもたらされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、意外にもD−ドーパクロムトートメラーゼ(D−dopachrome tautomerase)が皮膚色と関連することが発見された皮膚色調節への使用に好適な方法および組成物を対象とする。特に、本発明は、驚くべきことに皮膚色調節を達成するための、D−ドーパクロムトートメラーゼおよび/またはそのレセプターの標的化を対象とする。より特定すれば、本発明は、メラニン形成に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの影響および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの影響を阻害する皮膚色調節方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
多くの消費者は、自身の皮膚の特徴に関心を持っている。例えば、加齢によるしみまたはそばかすのある消費者は、このような色素斑がより目立たなくなることを望んでいることが多い。他の消費者は、日光への曝露によって生じた皮膚の黒ずみを減らすことまたは自身の皮膚色を明るくすることを願っている場合がある。消費者のこのような要求に応えて、メラノサイトにおける色素産生を減少させる(即ち、メラニン形成を減少させる)製品を開発するために多くの試みがなされてきた。しかし、これまで開発された製品は多くの場合、効果が小さい傾向がある、または例えば毒性または皮膚刺激などの望ましくない副作用を有する傾向がある。
【0003】
皮膚色を効率的に調節する手段、特に生物学的経路によって皮膚色を効率的に調節する手段の開発に対する関心が高まっている。したがって、本発明は、メラニン形成に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用を阻害する方法および化粧品組成物を対象とする。この方法および組成物は、例えば、D−ドーパクロムトートメラーゼの活性を阻害でき、および/またはD−ドーパクロムトートメラーゼのその同族レセプターへの結合を阻害することができる成分を使用できる。
【0004】
スキンケア用化粧品組成物を製造するための取り組みが開示された。US6875425には、4−置換レゾルシノール誘導体化合物を含む皮膚美白剤が記載されている。
【0005】
皮膚を治療する組成物を製造するための他の取り組みも開示された。US7250158、US7247294およびUS7270805には、美白剤による皮膚の治療方法が記載されている。
【0006】
皮膚を治療するための更に他の取り組みも開示された。US5998423には、多環式窒素複素環を含む組成物が記載されている。US6573050は、抗癌療法の診断および評価を記載している。この特許文献は、メラノサイトのタンパク質L−ドーパクロムトートメラーゼを記載している。メラニン合成経路において知られているD−ドーパクロムトートメラーゼとL−ドーパクロムトートメラーゼとは相同性を有さないことが知られている。
【0007】
更に他の取り組みは、ドーパクロムトートメラーゼに関連してきた。US7312221には、遊走阻止因子の阻害剤が記載されている。
【0008】
前記特許文献はいずれも、例えば、メラニン形成に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用を阻害することによる皮膚色調節のための生物学的経路を記載していない。また、前記特許文献はいずれも、D−ドーパクロムトートメラーゼおよび/またはそのレセプターの標的化による皮膚色調節方法を記載していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6875425号明細書
【特許文献2】米国特許第7250158号明細書
【特許文献3】米国特許第7247294号明細書
【特許文献4】米国特許第7270805号明細書
【特許文献5】米国特許第5998423号明細書
【特許文献6】米国特許第6573050号明細書
【特許文献7】米国特許第7312221号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様において、本発明は、D−ドーパクロムトートメラーゼおよび/またはそのレセプターの標的化による皮膚色調節方法を対象とする。
【0011】
第2の態様において、本発明は、メラニン形成に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用を阻害するステップを含む皮膚色調節方法を対象とする。
【0012】
第3の態様において、本発明は、メラニン形成に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用を局所適用時に阻害する、局所適用に好適な組成物を対象とする。
【0013】
本発明の他の態様は全て、以下の詳細な説明および実施例を検討すれば、よりわかり易くなる。
【0014】
本明細書中で使用される「組成物」は、哺乳動物、特にヒトの皮膚に局所適用するための組成物を含むよう意図される。このような組成物は、リーブオン(洗い流さない)またはリンスオフ(洗い流す)として一般に分類されることができ、コンディショナーまたはトニック、口紅、カラー化粧品、および何らかの方法で最低限でも皮膚に影響を及ぼし得る一般的な局所用組成物を含むよう意図される。本明細書中で使用される「美白」は、皮膚の直接的な美白ならびに加齢によるしみおよびそばかすなどの皮膚上の斑点(高色素沈着)の美白を意味するよう意図される。このような美白は、性質上、物理的および/または生物学的であることができるが、好ましくは少なくとも生物学的である。本明細書中で使用される「皮膚色(の)調節」は、皮膚色の変更を意味するが、好ましくは皮膚の美白を意味する。本発明の組成物は、液体、ローション、クリーム、フォーム、スクラブ、ゲル、ソープバーもしくはトーナーの形態であることができ、またはフェースマスク、パッドもしくはパッチによって適用されることができる。本明細書中で使用される「皮膚」は、顔、首、胸、背中、腕、手、脚、尻および頭皮の皮膚を含むよう意図される。本明細書中で特定される範囲は全て、例えば、範囲が明示的に言及されていなくても、そこに包含されている全ての範囲を暗黙的に含むよう意図される。本明細書中で使用される「を含む(comprising)」は、「から本質的にからなる」および「からなる」を含む。本明細書中で使用される「DDT」は、D−ドーパクロムトートメラーゼを意味するよう意図される。本明細書中で使用される「成分」は、ヒトへの使用に好適であり、ならびにメラニン形成に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動(即ち、メラノソーム移動)に対するD−ドーパクロムトートメラーゼの作用を阻害できる材料(ingredient)を意味する。本明細書中で使用される「標的化」は、酵素−レセプター経路を妨げることを含む。
【0015】
本発明とみなされる対象は、本明細書の最終部分の特許請求の範囲において特に指摘され、明確に請求される。しかし、本発明は、以下の説明を添付図面の図と合わせて解釈することによって、最もよく理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】DDTの阻害がメラノソームの移動を減少させることを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の方法に関する唯一の制限は、メラニン形成(および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動)に対するDDTの作用を阻害するために行われる1つまたは複数のステップがヒトへの使用に好適であることである。このような方法は一般に、皮膚の黒ずみに対するDDTの作用を阻害するステップを含み、このような方法は好ましくは、メラニン形成に対するDDTの作用および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動に対するDDTの作用を阻害するために、DDTの活性を阻害する、DDTのその同族レセプターへの結合を阻害する、またはDDTの活性およびDDTのその同族レセプターへの結合の両方を阻害するステップを含む。この方法は、例えば、DDTの活性を妨げるのに好適な成分の注射、経口摂取および/または局所適用によって達成されることができる。しかし、好ましい一実施形態において、この方法は、局所用組成物、特に局所用化粧品組成物による成分の適用によって達成される。
【0018】
本発明の使用に好適な成分は、この成分がヒトによって使用されることができならびにメラニン形成に対するDDTの作用および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動に対するDDTの作用を阻害できる(例えば、酵素−レセプター経路を妨げるのに好適な)程度にのみ限定される。本発明の使用に好適な成分(それらの混合物を含む)の型の、説明に役立つが非限定的な例は、下記式:
【0019】
【化1】


[式中、
各Rは、独立して、H、C1−8直鎖、分枝鎖または環状アルキル、置換または非置換アリールまたはヘテロアリールであり、
は、C1−6直鎖、分枝鎖もしくは環状アルキルまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
各Rは、独立して、H、C1−6直鎖、分枝鎖もしくは環状アルキルまたはハロゲンであり、
各Rは、独立して、H、C1−6直鎖、分枝鎖もしくは環状アルキル、C1−6アルケニル、ヘテロアルキル、OR、N(R、NRCOR、OCORまたはアリールであるが、但し2つ以下のR基がアリールであり、
各Rは、HまたはOHであり、
各Rは、独立して、H、OHまたは
【0020】
【化2】

であり、
および各Rは、独立して、H、またはC1−6直鎖、分枝鎖もしくは環状アルキルである。]
によって表される。
【0021】
本発明の使用に好適な、好ましい成分として、式Iで表されるような、N5−((シクロペンチルカルバモイル)(チオフェン−2−イル)メチル)−4−アミノ−N5−フェニルイソチアゾール−3,5−ジカルボキシアミド、N5−((tert−ブチルカルバモイル)(4−フルオロフェニル)メチル)−4−アミノ−N5−ベンジルイソチアゾール−3,5−ジカルボキシアミド、N5−((tert−ブチルカルバモイル)(4−フルオロフェニル)メチル)−4−アミノ−N5−フェニルイソチアゾール−3,5−ジカルボキシアミド、N5−((tert−ブチルカルバモイル)(4−フルオロフェニル)メチル)−4−アミノ−N5−(3−フルオロフェニル)イソチアゾール−3,5−ジカルボキシアミド、N5−(1−tert−ブチルカルバモイル)−N5−(2−クロロベンジル)−4−アミノイソチアゾール−3,5−ジカルボキシアミド、N5−(1−シクロペンチルカルバモイル)−3−メチルブチル)−4−アミノ−N5−フェニルイソチアゾール−3,5−ジカルボキシアミド、およびN5−(1−シクロペンチルカルバモイル)−3−メチルブチル)−4−アミノ−N5−(3−フルオロフェニル)イソチアゾール−3,5−ジカルボキシアミドが挙げられる。本発明の使用に好適な他の好ましい成分として、式IIで表されるような、(E)−3−(4−エチルフェニルカルバモイル)アクリル酸、(E)−3−(6−tert−ブチル−3−シアノ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルカルバモイル)アクリル酸、および(E)−3−(3−(エトキシカルボニル)−6−tert−ペンチル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルカルバモイル)アクリル酸が挙げられる。
【0022】
式IIIで表したようなN−(2−(メチルカルバモイル)フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−2,4−ジヒドロキシキノリン−3−カルボキシアミド。
【0023】
式IVで表したような7−ジヨードベンゾ[d]オキサゾル−2−オール。
【0024】
更に他の好ましい成分として、式Vで表されるような、(2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−3,5,7−4H−1−ベンゾピラン−4−オン)(モリン(Morin))、ジヒドロキシフラボンおよび3−ヒドロキシフラボンが挙げられる。
【0025】
本発明の使用に好適な更に他の好ましい成分として、式VIで表されるような、3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−7−(5−メトキシ−2,2−ジメチル−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−2,2−ジメチル−2H,6H−エンゾ[1,2−b:5,4−b’]ジピラン−6−オン(ムンデュロン(Mundulone))が挙げられる。
【0026】
本発明の使用に好適な更に他の成分として、ナトリウムイソステアロイル乳酸、5,6,7−トリヒドロキシ−3−(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)−4H−1−ベンゾピラン−4−オン(イリゲノール(Irigenol))、5−ヒドロキシ−1,4−ナフタレンジオン(ジュグロン(Juglone))、1−[2R,3R−3,5−ジヒドロキシ−7−(3,4,5−トリヒドロキシベンゾイル)オキシクロマン−2−イル]−3,5−ジヒドロキシ−6−オキソ−8−[(3R)−3,5,7−トリヒドロキシクロマン−2−イル]ベンゾ[[7]アンヌレン−4−イル]3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート(テアフラビンジガレート)またはそれらの混合物が挙げられる。
【0027】
典型的には、本発明の組成物は、組成物の総重量に基づき、約0.001から約15重量%、好ましくは約0.02から約10重量%、最も好ましくは約0.05から約5重量%(これらに包含される全ての範囲を含む)の成分を含む。
【0028】
本明細書中に記載された成分および他の任意の多くの場合に好ましい全ての添加剤のための希釈剤、分散剤および/または担体としての役割を果たす、商業的に許容されるおよび従来のビヒクルも使用され得ることは理解されるべきである。したがって、本発明の使用に好適な化粧品として許容されるビヒクルは、水性、無水またはエマルジョンであることができ、エマルジョンの場合には、油中水型または水中油型エマルジョンが一般に好ましい。水の使用が望ましい場合には、水は典型的には組成物の残りの部分を構成し、組成物の好ましくは約5から約99重量%、最も好ましくは約40から約80重量%(これらに包含される全ての範囲を含む)を構成する。
【0029】
水に加えて、本発明の組成物内で担体の役割をするようにまたは担体を補助するように、有機溶媒が任意に含まれていてもよい。本発明の使用に好適な有機溶媒の型の説明に役立つ非限定的な例として、エチルおよびイソプロピルアルコールなどのアルカノール、それらの混合物などが挙げられる。
【0030】
使用に好適な他の任意の添加剤として、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、ネオペンチルグリコールジカプレート、それらの混合物などが挙げられる。典型的には、このようなエステル油は、本発明の組成物の乳化を補助し、多くの場合、安定なエマルジョン、最も好ましくは安定な油中水型エマルジョンを得るのに有効な量が使用される。
【0031】
所望ならば、エモリエントもまた、本発明の組成物内に担体として使用されることができる。1−ヘキサデカノール(即ち、セチルアルコール)などのアルコールが、一般にシリコーン油および合成エステルに分類されるエモリエントと同様に、望ましいことが多い。使用に好適なシリコーン油として、3から9個の、好ましくは4から5個の珪素原子を含む環状または直鎖ポリジメチルシロキサンが挙げられる。本明細書中に記載された組成物中でエモリエント材料として有用な不揮発性シリコーン油として、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサンおよびポリエーテルシロキサンコポリマーが挙げられる。本発明において有用な、本質的に不揮発性のポリアルキルシロキサンは、例えば、ポリジメチルシロキサンを含む。
【0032】
任意に使用されるエステルエモリエントは、以下の通りである。
(1)10から20個の炭素原子を有する脂肪酸のアルケニルまたはアルキルエステル。それらの例として、ネオペンタン酸イソアラキジル、イソナノン酸イソノニル、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイルおよびオレイン酸オレイルが挙げられる。
(2)エトキシル化脂肪アルコールの脂肪酸エステルなどのエーテル−エステル。
(3)多価アルコールエステル。エチレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(200−6000)モノ−およびジ−脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール2000モノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ−脂肪酸エステル、エトキシル化グリセリルモノ−ステアレート、1,3−ブチレングリコールモノステアレート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ならびにポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが、満足できる多価アルコールエステルである。
(4)蜜ロウ、鯨ロウ、ステアリン酸ステアリルおよびベヘン酸アラキジルなどのワックスエステル。
(5)ステロールエステル、例えば、コレステロール脂肪酸エステル。
【0033】
エモリエントは、使用する場合には、典型的には組成物の約0.1から約50重量%(これに包含される全ての範囲を含む)を構成する。
【0034】
10から30個の炭素原子を有する脂肪酸もまた、化粧品として許容される担体として本発明の組成物内に含まれてもよい。このような脂肪酸の説明に役立つ例として、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキジン酸、ベヘン酸またはエルカ酸およびそれらの混合物が挙げられる。皮膚への浸透を増大すると考えられる、ジメチルスルホキシドなどの化合物も、任意の担体として使用されてもよい。
【0035】
多価アルコール型の保湿剤も、本発明の組成物中に使用されてもよい。保湿剤は多くの場合、エモリエント効果の増加を補助し、皮膚感触を改善する。典型的な多価アルコールとして、グリセロール、ポリアルキレングリコール、より好ましくはアルキレンポリオールおよびそれらの誘導体、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびそれらの誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、エトキシル化グリセロール、プロポキシル化グリセロールならびにそれらの混合物が挙げられる。最良の結果を得るには、保湿剤は好ましくはプロピレングリセロールまたはヒアルロン酸ナトリウムである。保湿剤の量は、組成物の総重量に基づき、組成物の0.2から25重量%、好ましくは約0.5から約15重量%の範囲(これらに包含される全ての範囲を含む)であることができる。
【0036】
増粘剤もまた、化粧品として許容される担体の一部として本発明の組成物中に使用されてもよい。典型的な増粘剤として、架橋されたアクリレート(例えば、Carbopol 982)、疎水的に改質されたアクリレート(例えば、Carbopol 1382)、セルロース誘導体および天然ゴムが挙げられる。有用なセルロース誘導体には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロースおよびヒドロキシメチルセルロースがある。本発明に好適な天然ゴムとして、グアーガム、キサンタンガム、スクレロチウムガム、カラギーナンガム、ペクチンガムおよびこれらのガムの組合せが挙げられる。増粘剤の量は、組成物の0.0から5重量%、通常は0.001から1重量%、最適には0.01から0.5重量%の範囲であることができる。
【0037】
総括すると、水、溶媒、シリコーン、エステル、脂肪酸、保湿剤および/または増粘剤は、組成物の1から99.9重量%、好ましくは80から99重量%の量で、化粧品として許容される担体を構成する。
【0038】
界面活性剤もまた、本発明の組成物中に存在してもよい。界面活性剤の総濃度は、組成物の約0から約40重量%、好ましくは約0から約20重量%、最適には約0から約5重量%の範囲である。界面活性剤は、陰イオン性活性物質、非イオン性活性物質、陽イオン性活性物質および両イオン性活性物質からなる群から選択されることができる。特に好ましい非イオン性界面活性剤は、C10−C20脂肪アルコールまたは酸疎水性物質が疎水性物質モル当たり2から100モルのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドと縮合されたもの;エチレングリコールのモノ−およびジ−脂肪酸エステル;脂肪酸モノグリセリド;ソルビタン、モノ−およびジ−C−C20脂肪酸;ブロックコポリマー(エチレンオキシド/プロピレンオキシド);ならびにポリオキシエチレンソルビタン、更にそれらの組合せである。アルキルポリグリコシドおよびサッカリド脂肪酸アミド(例えば、メチルグルコンアミド)もまた、好適な非イオン性界面活性剤である。
【0039】
好ましい陰イオン性界面活性剤として、石けん、アルキルエーテルスルフェートおよびスルホネート、アルキルスルフェートおよびスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルおよびジアルキルスルホスクシネート、C−C20アシルイセチオネート、アシルグルタメート、C−C20アルキルエーテルホスフェートならびにそれらの組合せが挙げられる。
【0040】
香料が、本発明の組成物に使用されてもよい。使用できる香料の型の、説明に役立つ非限定的な例には、Bauer,K.ら、Common Fragrance and Flavor Materials、VCH Publishers(1990)に記載されているものがある。
【0041】
本発明において使用できる香料の型の、説明に役立つが非限定的な例として、ミルセン、ジヒドロミレノール(dihydromyrenol)、シトラール、タゲトン、シス−ゲラン酸またはシトロネル酸、それらの混合物などが挙げられる。
【0042】
本発明の組成物中に使用される香料の量は、好ましくは組成物の約0.0から約10w/w%、より好ましくは約0.00001から約5w/w%、最も好ましくは約0.0001から約2w/w%の範囲である。
【0043】
種々の型の任意の活性材料が、本発明の組成物に使用されてもよい。活性物質とは、エモリエント以外であり、組成物の物理的特性を改善するだけの材料以外の皮膚効果剤と定義される。このカテゴリーに限定されないが、一般的な例として、タルクおよびシリカならびにα−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸、過酸化物、亜鉛塩、サンスクリーン、天然産物および/または抽出物が挙げられる。
【0044】
β−ヒドロキシ酸には、例えば、サリチル酸がある。亜鉛ピリチオンは、本発明の皮膚美白組成物において有用な亜鉛塩の一例である。
【0045】
サンスクリーンは、紫外線を遮断するために一般的に使用されている物質を含む。例示的な化合物は、PABAの誘導体、シンナメートおよびサリチレートである。例えば、アボベンゾフェノン(Parsol 1789(登録商標))、オクチルメトキシシンナメートおよび2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(オキシベンゾンとしても知られている。)が使用されることができる。オクチルメトキシシンナメートおよび2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンはそれぞれ、Parsol MCXおよびBenzophenone−3の商標の下で市販されている。組成物中に使用されるサンスクリーンの正確な量は、太陽の紫外線からの、求められる防御度によって異なり得る。太陽光線を反射または散乱させる添加剤も使用することができる。これらの添加剤には、酸化亜鉛および二酸化チタンなどの酸化物がある。
【0046】
多くの局所用組成物、特に水を含む局所用組成物は、有害な可能性のある微生物の増殖から保護されなければならない。したがって、トリクロサンなどの抗菌性化合物および保存剤が典型的には必要である。好適な保存剤として、p−ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル、ヒダントイン誘導体、プロピオン酸塩および種々の第四級アンモニウム化合物が挙げられる。本発明の特に好ましい保存剤は、メチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノールおよびベンジルアルコールである。保存剤は通常、組成物の約0.1から2重量%の範囲の量で使用される。
【0047】
本発明の組成物に使用できる、更に任意の活性材料として、二酸(例えば、マロン酸およびセバシン酸)、抗酸化剤、例えば、ビタミンE、ビタミンCおよびその誘導体などの他のビタミン類、チロシナーゼ阻害剤、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノールおよびそれらの誘導体(例えば、フェルラ酸、バニリン酸などでエステル化されたものを含む)ならびにレチノイド(レチノイン酸、レチナール、レチノールおよびレチニルエステルを含む)、共役リノール酸、ペトロセリン酸、ならびにそれらの混合物、また、シワ低減効果、皮膚美白効果(特に、ナイアシンアミドおよび/またはシス−エンジシクロエーテル)、抗アクネ効果でおよび皮脂の影響を低減することで知られている任意の他の常用材料が挙げられる。
【0048】
本発明の組成物は、主にヒトの皮膚に局所適用するための化粧品、特に少なくとも皮膚美白用化粧品として使用することが意図される。前述のように、本発明者らは、D−ドーパクロムトートメラーゼが意外なことに、色素産生と関連すること、およびD−ドーパクロムトートメラーゼの活性の阻害が、望ましい皮膚美白効果を、淡色化または美白化が望まれる皮膚の部位に本発明の組成物が局所適用される場合には特に、もたらすことができることを発見した。他のメリットとして、皮膚の保湿、皮膚に対する皮脂の作用の低減および皮膚のシワの低減を挙げることができる。特に好ましい実施形態において、本発明の組成物は、約4.5から約7.5のpH(これに包含される全ての範囲を含む)を有する。
【0049】
本発明の組成物を製造する場合には、所望の材料は、通常は概ね周囲温度から約80℃の温度において大気圧下で任意の順序で混合される。
【0050】
本発明の組成物の包装は、例えば、パッチ、ボトル、チューブ、ロールボールアプリケーター(roll−ball applicator)、噴射剤によって噴射されるエアゾール装置、ポンプ、ツイストもしくはスクイズ容器、蓋付きジャーまたはスティックであることができる。
【0051】
以下の実施例は、本発明を例示しおよび本発明の理解を容易にするために記載される。これらの実施例は、「特許請求の範囲」の範囲を限定するようには意図されない。
【実施例1】
【0052】
メラノソームの移動を、共培養アッセイを用いて評価した。ヒト表皮メラノサイトを、60−80%の培養密度まで増殖させた。当技術分野において承認されおよび使用されているSequitur Inc.のプロトコールに従って、細胞にsiRNA(低分子干渉RNA)を導入し、次いで72時間後にHaCaTケラチノサイトによるオーバーレイを行った。共培養物を、ホルボールエステルを含まないケラチノサイト増殖培地(例えば、PromoCell GmbHから入手可能な培地)中でインキュベートし、オーバーレイの48時間後に、Fontana−Masson染色法によるメラニン色素の検出のために固定した。光学顕微鏡(Carl Zeiss MiocroImaging GmbH)を用いてスライドを可視化し、当技術分野において承認されているAxioVisionソフトウェアを用いて画像を取得した。共培養物サンプル当たり10個の無作為な高倍率視野を分析した。
【0053】
DDT siRNAが導入されたメラノサイト中でのメラノソームの移動を試験するために行った共培養実験から、DDTノックダウン(阻害)後にメラノソームの移動の減少が認められることが示された。これは、驚くべきことに、メラノソームの移動およびケラチノサイト中における色素沈着にDDTが関与することを示唆している。図中のIの結果は、DDTの陽性対照における正常なメラノソームの移動を示している。DDT SMARTpool(登録商標)siRNAが導入されたメラノサイトおよびDDT Stealth(登録商標)siRNAが導入されたメラノサイト(それぞれ、図中のIIおよびIIIに示されている)は、共培養の48時間後(導入の120時間後)における細胞のより少ない染色に反映されている通り、移動を減少させた。Stealth(登録商標)siRNAおよびSMARTpool(登録商標)siRNAはそれぞれ、InvitrogenおよびMilliporeによって市販されている。これらの結果は、DDTおよび/またはそのレセプターの標的化が皮膚色調節をもたらすという驚くべき発見を裏付けている。
【実施例2】
【0054】
D−ドーパクロム基質の調製およびアッセイ
琥珀色の5mLバイアル中で、HO中の125mM過ヨウ素酸ナトリウム希釈標準溶液を調製した(アッセイ当日に新しく調製した)。穿刺可能なセプタムスクリューキャップを装着した20mLシンチレーションバイアル中に、ジヒドロキシ−D−フェニルアラニン(D−ドーパ)4.3mgを秤取した。液体移送カニューレを用いて、脱気緩衝液12mLを最初に、15mL目盛り付きコニカルチューブに移し、続いて、D−ドーパを含むこのシンチレーションバイアル中に注いだ。D−ドーパを、10分間、窒素下で撹拌しながら溶解させた。得られた希釈標準溶液は1.8mMであった。溶解させたD−ドーパに過ヨウ素酸ナトリウムを添加後、得られたD−ドーパクロムは、基質の分解を防ぐために直ちに用いた。
【0055】
濃度は、200μLの最終反応容量に基づいた。合計75μLの緩衝液(100mMリン酸カリウム、pH6.8)を、平底型透明96ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに加えた。ブランク対照ウェル(DDTなし)には、10%グリセロール/アッセイ緩衝液25μLを加えた。DMSO(5μL)をブランクウェルおよび酵素対照ウェル(DDTのみを含み、阻害剤を含まない)に加えた。陽性対照ウェルは、約50%の阻害を示す75μMのアラキドン酸(最終濃度)を含んでいた。残りのウェルには、DMSO中に希釈された試験化合物5μLを、最終濃度が100μMとなるように加えた。最後に、アッセイ緩衝液中DDT25μLを、基質対照ウェル以外の全てのウェルに加えた。使用DDT濃度は、ブランクと合計との間の、40秒の読み取り時点で約1.0のΔOD475を生じるような濃度とした。
【0056】
1mLのシリンジを用いて、溶解させたD−ドーパに125mM過ヨウ素酸ナトリウム希釈標準溶液0.33mlを加え、30秒間撹拌した。得られたD−ドーパクロムを試薬リザーバーに移し、直ちに100μLをアッセイプレート中の該当する最初の列に加えた。(アッセイ中に得られる最終基質濃度は0.9mMである。)アッセイプレートをSpectromaxプレートリーダー上で2秒間振盪し、吸光度の低下を40秒間にわたって測定した。D−ドーパクロム100μLを、アッセイプレート中の該当する次の列に加え、4つの列をアッセイしおよび読み取るまで、この手順を繰り返した。約6−7分後、残りの基質を廃棄した。パーセント阻害率を、40秒の時点におけるOD値を用いて、下記式:
パーセント阻害率=((合計−未知化合物)/(合計−ブランク))*100
に従って算出した。データを正規化するために、下記式:
未知化合物の正規化パーセント阻害率=(A)*(B/C)
[式中、
A=未知化合物のパーセント阻害率、
B=該当する未知化合物のアッセイにも用いた基質の単一バッチで得られた4つの陽性対照値(4つの別個のアッセイ列内の)の平均パーセント阻害率、
C=該当する未知化合物を含む、該当するアッセイ列の陽性対照のパーセント阻害率]
を用いた。
【実施例3】
【0057】
リン酸ナトリウム緩衝液(100mM、pH7.0)中の10mM L−ドーパ(3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン、Sigma Cat#D9628)原液を、リン酸ナトリウム緩衝液中の0.1mg/mL(605単位/ml)マッシュルームチロシナーゼ(Sigma cat#T7755)原液と共に調製し、使用するまで室内で4℃において貯蔵した。
【0058】
試験化合物(DMSOに溶解)を最初に、リン酸ナトリウム緩衝液中で、1mMの使用濃度まで希釈した。各試験について、透明な底を持つ96ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに、リン酸ナトリウム緩衝液150μL、L−ドーパ原液10μLおよび各化合物20μLを加えた。マッシュルームチロシナーゼ原液20μLを加え、混合し、吸光度を475nmで0分、2分、4分および6.5分に読み取った。これらの点を、吸光度対時間としてプロットし、線の勾配を計算した。値は、それぞれの未処理対照反応のパーセントと表す。各サンプル中の最終DMSO濃度は1.0%以下とした。
【0059】
【表1】


【0060】
これらの結果は、これらの成分が、マッシュルームチロシナーゼの強力阻害剤であるがDDTアッセイで不活性な4−エチルレゾルシノールの場合のようには、100μMの最終濃度でチロシナーゼを阻害しないことを示している。驚くべきことに、これらの成分は、DDTを阻害することによってメラニン形成に対する阻害作用を引き起こすことが発見された。
【実施例4】
【0061】
皮膚色が濃い個体から得られたメラノサイトを含むMelanoderm(商標)組織等価モデルMEL−300(MatTek、Ashland、MA)を、供給業者の指示に従って培養した。成分を維持培地相(局所処理なし)に最終濃度10μMで14日間加え、その時点で実験を終了させ、組織をメラニン含量について評価した。培地および処理は、週に3回変更した。DMSOをビヒクル対照として用い、全ての処理を二重で行った。
【0062】
総メラニンを定量化するために、各Melanodermを、個別のエッペンドルフチューブ(2mL)中に入れ、その中にSolvable(商標)組織可溶化剤(Packard Bioscience Co.、Cat#6NE9100)250μLを加えた。各チューブをボルテックスし、60℃において18時間インキュベートした。約12時間後、各サンプルを遠心分離して(13,000RPMで5分)、粒子を全て除去した。上清100μLを96ウェルマイクロタイタープレートに移し、吸光度を490nmで読み取った。総メラニン含量を、合成メラニン(Sigma Cat#M8631)を用いて標準曲線から計算した。
【0063】
以下の成分を全て、10μMの最終濃度で試験した。
ジュグロン:メラニンが32.8%減少;IC50 14.9μM
テアフラビンジガレート:メラニンが26.6%減少;IC50 19.6μM
イリゲノール:メラニンが7.0%減少;IC50 37.4μM
ナトリウムイソステアロイル乳酸:メラニンが6.2%減少;IC50 14.6μM
モリン:メラニンが7.2%減少;IC50 27.4μM
IC50値は全て、実施例2に記載したのと同様なDDTアッセイから得た。
【0064】
前記結果は、本発明と一致する成分はメラニン形成を阻害することを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メラニン形成に対するDDTの作用および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動に対するDDTの作用を阻害するステップを含む、皮膚色調節方法。
【請求項2】
皮膚色調節が、皮膚、加齢によるしみ、そばかすおよび/または皮膚の高色素沈着によって生じる斑点の美白を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
DDTの作用の阻害が、DDTの活性を阻害することによって達成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
DDTの作用の阻害が、DDTのそのレセプターへの結合を阻害することによって達成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
DDTの作用を阻害するのに好適な成分を送達するステップを更に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記成分が、注射、経口摂取または局所適用によって送達される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記成分が、化粧品組成物の形態で局所適用される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
DDTおよび/またはそのレセプターを標的化してDDT−レセプター経路を妨げるステップを含む皮膚色調節方法。
【請求項9】
前記DDT−レセプター経路が、局所用組成物の適用によって妨げられる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
a)メラニン形成に対するDDTの作用および/またはメラノソームからケラチノサイトへのメラニンの移動に対するDDTの作用を阻害するのに好適な成分、ならびに
b)化粧品として許容される担体
を含む組成物。
【請求項11】
前記成分が、DDTの活性を阻害し、DDTのそのレセプターへの結合を阻害し、または両方を阻害する、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が注射、経口摂取または局所的に消費者に送達される、請求項10または11に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が局所用化粧品組成物の形態で消費者に送達される、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記成分が、
【化1】


[式中、
各Rは、独立して、H、C1−8直鎖、分枝鎖または環状アルキル、置換または非置換アリールまたはヘテロアリールであり、
は、C1−6直鎖、分枝鎖もしくは環状アルキルまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールであり、
各Rは、独立して、H、C1−6直鎖、分枝鎖もしくは環状アルキルまたはハロゲンであり、
各Rは、独立して、H、C1−6直鎖、分枝鎖もしくは環状アルキル、C1−6アルケニル、ヘテロアルキル、OR、N(R、NRCOR、OCORまたはアリールであるが、但し2つ以下のR基がアリールであり、
各Rは、HまたはOHであり、
各Rは、独立して、H、OHまたは
【化2】

であり、
および各Rは、独立して、H、またはC1−6直鎖、分枝鎖もしくは環状アルキルである。]
からなる群から選択される、請求項10から13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物が、0.001から15重量%の成分を含む、請求項10から14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記組成物が、ナイアシンアミドを更に含む、請求項10から15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記組成物が、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸、サンスクリーン、香料、ペトロセリン酸、共役リノール酸またはそれらの混合物を更に含む、請求項10から16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
前記成分が、ナトリウムイソステアロイル乳酸、5,6,7−トリヒドロキシ−3−(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)−4H−1−ベンゾピラン−4−オン、5−ヒドロキシ−1,4−ナフタレンジオン、1−[2R,3R−3,5−ジヒドロキシ−7−(3,4,5−トリヒドロキシベンゾイル)オキシクロマン−2−イル]−3,5−ジヒドロキシ−6−オキソ−8−[(3R)−3,5,7−トリヒドロキシクロマン−2−イル]ベンゾ[[7]アンヌレン−4−イル]3,4,5−トリヒドロキシベンゾエートまたはそれらの混合物である、請求項10から17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物が、チロシナーゼ阻害剤を更に含む、請求項10から18のいずれか一項に記載の組成物。

【図1】
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【公表番号】特表2012−513967(P2012−513967A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542826(P2011−542826)
【出願日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【国際出願番号】PCT/EP2009/067844
【国際公開番号】WO2010/072805
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(590003065)ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ (494)
【Fターム(参考)】