説明

皮膚洗浄剤組成物

【課題】 泡立ち、泡質(クリーミィ性)が良好であり、すすぎ時にぬるつきが無く、タオルドライ後にしっとりして、且つ安定性(経時での臭い発生及び着色の抑制)に優れる皮膚洗浄剤組成物を提供すること。
【解決手段】 皮膚洗浄剤組成物に、脂肪酸アルカリ金属塩、脂肪酸塩基性アミノ酸塩及び酸化防止剤を配合することにより実現できる。さらに金属封鎖剤を配合することが好ましく、塩基性アミノ酸塩としてアルギニンを用いることが望ましい。また、酸化防止剤としては、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩、或いは、亜硫酸塩及びその塩から選択し、金属封鎖剤としては、エチレンジアミン四酢酸及びその塩から選択することが好ましい

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚洗浄剤組成物に関し、更に詳しくは、泡立ち、泡質(クリーミィ性)が良好であり、すすぎ時にぬるつきが無く、タオルドライ後にしっとりして、且つ安定性に優れる皮膚洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、皮膚洗浄剤組成物において、脂肪酸アルカリ金属塩を用いることは公知の事実であり、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のぬるつきの無さから、多用されている。しかしながら、洗い上がりの感触(かさつきがある、しっとり感がたりない)という欠点を有しているため、脂肪酸塩基性アミノ酸塩を併用することにより、洗い上がりの感触の向上を改善した技術が開示されている(例えば、特許文献1、2参照。)。しかし、これらは脂肪酸塩基性アミノ酸塩由来の安定性の悪さ(経時での臭い発生、着色)の点で満足がいくものでなかった。一方、塩基性アミノ酸塩の安定性を改善した公知の技術も開示されているが、使用時の泡立ち、泡質の点で満足がいくものではなかった(例えば特許文献3,4参照)。すなわち、これらはいずれも、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のぬるつきの無さ、タオルドライ後のしっとり感、安定性を同時に満たしてくれる技術ではなく、十分に満足がいくものではなかった。
【0003】
【特許文献1】特開2000−273495号公報
【特許文献2】特開2003−89614号公報
【特許文献3】特許第3632879号公報
【特許文献4】特許第3632880号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明者らは上記の事情に鑑み、鋭意研究した結果、脂肪酸アルカリ金属塩、脂肪酸塩基性アミノ酸塩及び酸化防止剤を配合することにより、泡立ち、泡質(クリーミィ性)が良好であり、すすぎ時にぬるつきが無く、タオルドライ後にしっとりして、且つ安定性に優れる皮膚洗浄剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は泡立ち、泡質(クリーミィ性)が良好であり、すすぎ時にぬるつきが無く、タオルドライ後にしっとりして、且つ安定性に優れる皮膚洗浄剤組成物を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、脂肪酸アルカリ金属塩、脂肪酸塩基性アミノ酸塩及び酸化防止剤を配合することにより、上記目的を達成する。
【0007】
本発明の皮膚洗浄剤組成物において、更に金属封鎖剤を配合することが好ましい。
【0008】
上記脂肪酸塩基性アミノ酸塩は、脂肪酸アルギニンであることが好ましい。
【0009】
上記酸化防止剤は、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上、或いは、亜硫酸ナトリウム及びその塩から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
【0010】
上記金属封鎖剤は、エチレンジアミン四酢酸及びその塩から選ばれる1種又は2種以上
であることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
以上のように本発明によれば、泡立ち、泡質(クリーミィ性)が良好であり、すすぎ時にぬるつきが無く、タオルドライ後にしっとりして、且つ安定性(経時での臭い発生及び着色の抑制)に優れる皮膚洗浄剤組成物を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
【0013】
本発明に係る(A)脂肪酸アルカリ金属塩は、脂肪酸部は飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸などが挙げられ単独・混合の脂肪酸を問わないが、好ましくはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、イソステアリン酸及びそれらの混合脂肪酸であるヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、パーム油脂肪酸などから1種又は2種以上選択され、特にラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びそれらの混合脂肪酸が、良好な泡立ち、泡質、安定性を実現する点で好適である。また、アルカリ金属塩部はカリウム、ナトリウムから1種又は2種選択される。
【0014】
上記(A)脂肪酸アルカリ金属塩の配合量は、皮膚洗浄剤組成物全体質量中、好ましくは1〜90質量%、更に好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%であることが、泡立ち、泡質、すすぎ時のぬるつき防止、及び安定性の点で好適である。
【0015】
次に、本発明に係る(B)脂肪酸塩基性アミノ酸塩としては、脂肪酸部は飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸などが挙げられ単独・混合の脂肪酸を問わないが、好ましくはカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、イソステアリン酸及びそれらの混合脂肪酸であるヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、パーム油脂肪酸などから1種又は2種以上選択され、特にラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びそれらの混合脂肪酸が、良好な泡立ち、泡質、安定性を実現する点で好適である。又、塩基性アミノ酸塩部としては、アルギニン、リジン、ヒスチジンから選択され、特に良好なタオルドライ後のしっとり感、安定性を実現する点からアルギニンが好適である。
【0016】
上記(B)脂肪酸塩基性アミノ酸塩の配合量は、皮膚洗浄剤組成物全体質量中、好ましくは0.01〜30質量%、更に好ましくは0.05〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%であることが、泡立ち、泡質、すすぎ時のぬるつき防止、タオルドライ後のしっとり感、及び安定性の点で好適である。
【0017】
次に、本発明に係る(C)酸化防止剤としては、好ましくはヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩、或いは、亜硫酸ナトリウム及びその塩が挙げられる。ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩としては、ヒドロキシエタンジホスホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸ナトリウム、ヒドロキシエタンジホスホン酸二ナトリウム、ヒドロキシエタンジホスホン酸三ナトリウム、ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウムなどが挙げられ、亜硫酸ナトリウム及びその塩としては、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウムなどが挙げられる。本発明の皮膚洗浄剤組成物においては、皮膚洗浄剤組成物の良好な安定性(着色の低減)、及び酸化防止剤自体の成分臭を鑑みて、適宜これら酸化防止剤から1種又は2種以上選択される。ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩は、良好な安定性(着色の低減)、及び酸化防止剤自体の成分臭が低く、特にヒドロキシエタンジホスホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウムが好適である。一方、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウムは、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩に比べ、成分臭がやや強
いが、良好な安定性(着色の低減)で勝るため、その点を優先する場合では亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウムが好適である。
【0018】
上記(C)酸化防止剤の配合量は、皮膚洗浄剤組成物全体質量中好ましくは0.001〜2質量%、更に好ましくは0.01〜1質量%、より好ましくは0.05〜0.5質量%であることが、安定性の点で好適である。
【0019】
更に本発明の皮膚洗浄剤組成物において、(A)脂肪酸アルカリ金属塩/(B)脂肪酸塩基性アミノ酸塩がモル比で0.3〜500であることが泡立ち・泡質とタオルドライ後のしっとり感の両立の点で好ましく、また、(B)脂肪酸塩基性アミノ酸塩/(C)酸化防止剤が重量比で0.1〜100であることが良好な安定性を保つ点で好ましい。
【0020】
次に、本発明の皮膚洗浄剤組成物において、安定性の向上(経日による臭い発生の抑制、着色の抑制)が更に顕著になるため、(D)金属封鎖剤を配合することも好ましい。本発明に係る(D)金属封鎖剤としては、好ましくはエチレンジアミン四酢酸及びその塩が挙げられ、具体的には、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸モノナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウムなどから1種、又は2種以上選択され、より良好な泡立ち、泡質、安定性を得るために用いられる。
【0021】
上記(D)金属封鎖剤の配合量は、皮膚洗浄剤組成物全体質量中好ましくは0.001〜2質量%、更に好ましくは0.01〜1質量%、より好ましくは0.05〜0.5質量%であることが、泡立ち、泡質、及び安定性の点で好適である。
【0022】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、上述した成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば上記(A)〜(D)成分以外のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、高分子、油剤、粉体(顔料、色素、樹脂等)、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、パール化剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
【0023】
上記アニオン界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、例えばα−ラウロイルスルホン酸ナトリウム、ミリストイルアリルスルホン酸ナトリウム、ラウリルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミドエーテル硫酸カリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、パルチミン酸カリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム、N−ヤシ油脂肪酸グルタミン酸カリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム(4.5E.O,)等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0024】
上記カチオン界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えば塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
なお、カチオン界面活性剤を用いる場合は、その含有量が界面活性剤全体質量中、好ましくは1質量%以下であることが泡立ち及び安全性の点で好適である。
【0025】
上記両性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢
酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム、β−アミノプロピオン酸ナトリウム、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0026】
上記ノニオン界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばポリオキシエチレンセチルエーテル、モノステアリン酸ソルビタン、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(6)モノイソステアレート、ポリオキシエチレン(12)ジオレイン酸グリセリル、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール(12E.O.)、等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0027】
上記油剤は、通常化粧料に用いられる揮発性及び不揮発性の油剤、溶剤及び樹脂が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わないが、ハンドリングに優れる液体が好ましい。具体的に、油剤としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸へキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂などが挙げられる。又、シリコーン類として例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム、フッ素変性シリコーン樹脂等のシリコーン化合物が挙げられる。
【0028】
また、上記粉体としては、例えば赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状など)に特に制限はない。
【0029】
上記粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。
【0030】
上記溶媒としては、例えば精製水、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアルコ
ール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロン等が挙げられる。
【0031】
上記生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。上記生理活性成分は、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分や、化合物等が挙げられるが、これらの中でも、特に天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が安全性の点で好ましい。
【0032】
上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分の例としては、例えばアシタバエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アロエエキス、アンズエキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オトギリソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カキョクエキス、キウイエキス、キューカンバーエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クロレラエキス、クワエキス、紅茶エキス、酵母エキス、コメ胚芽油、コラーゲン、サルビアエキス、サボンソウエキス、サンザシエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シャクヤクエキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、センキュウエキス、センブリエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウニンエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、ブクリョウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マロニエエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズマリーエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0033】
また、上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分以外の成分としては、例えばデオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミン類(A、B2、B6、C、D、E)、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ−オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤、l−メントール、ハッカ油等の冷感剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤等が挙げられる。
【0034】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、頭皮や身体各部の皮膚洗浄剤のいずれにも適用でき、ボディシャンプー、ハンドソープ、洗顔剤、固型石鹸等の身体用洗浄剤として好適に使用できる。また、固形、液体、クリーム状、ジェル状、エアゾールフォーム、ポンプフォーム
、スクイズフォーム、ミスト等様々な形態のものとして用いることができ、望ましくは液体、又はペースト状洗浄料として用いられる。
【0035】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、各種常法に従い調製することができる。例えば、ボディシャンプーの場合、全成分を配合し、加熱、中和、混合、冷却することにより調製することができる。
【実施例】
【0036】
次に、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0037】
表1に示す処方に基づいて実施例1〜5、比較例1〜4のボディシャンプーを調製し、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のぬるつきの無さ、タオルドライ後のしっとり感、安定性(着色、臭いの発生)、酸化防止剤の成分臭の各項目に関して下記に示すとおり実用試験による評価を行った。尚、配合量はすべて質量%である。評価結果を併せて表1に示す。
【0038】
・泡立ち、泡質、すすぎ時の感触及び仕上がり感試験法
パネル(20人)が自宅浴室にて、実施例及び比較例に示したボディシャンプーを実使用し、使用時の泡立ち、泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のぬるつきの無さ、タオルドライ後のしっとり感の各項目について評価した。なお、各項目の評価にあたっては、大変良い、良い、普通、悪い、大変悪いの5段階評価を行い、表1中の数値は、大変良い、又は良いと回答したパネルの人数の合計である。
【0039】
・安定性(経時での着色、及び臭いの発生)、及び酸化防止剤の成分臭に関する試験法
実施例及び比較例に示したボディシャンプーをガラス瓶に充填し、40℃下における加速試験を実施した。30日後のボディシャンプーに関して、着色、臭いの発生の各項目について観察を行い、試験開始時に対して、変化が無い(4点)、わずかに変化がある(3点)、変化がある(2点)、極めて変化がある(1点)で点数評価を行った。さらに、酸化防止剤そのものの成分臭に関して、臭いを感じない(4点)、わずかに臭いを感じる(3点)、臭いを感じる(2点)、極めて臭いを感じる(1点)で点数評価を行った。尚、表1中の数字は前述の点数を示す。
【0040】
【表1】

【0041】
下記実施例6に示す処方に基づき、定法によりボディシャンプーを調製した。20名の女性パネルを対象に自宅浴室における連用試験を実施し、アンケートによる評価回答を得た。結果については、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、すすぎ時のぬるつきの無さ、タオルドライ後のしっとり感、安定性(色の変化、臭いの変化)の各項目に関して、良好な回答を得ることができた。
【0042】
実施例6
(成分名) (質量%)
1. ラウリン酸カリウム 8.0
2. ミリスチン酸カリウム 6.0
3. ステアリン酸カリウム 4.0
4. ミリスチン酸 4.0
5. L−アルギニン 2.0
6. ポリオキシエチレンラウリルエーテル
硫酸ナトリウム(2E.O.) 1.0
7. 2−アルキル−N−カルボキシメチル−
N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン 1.0
8. ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド 3.0
9. ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.5
10. ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.1
11. エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.5
12. グリチリチン酸ジカリウム 0.1
13. グリコシルトレハロース 1.0
14. モモ葉エキス 0.5
15. アロエエキス 0.5
16. ユズエキス 0.5
17. チャエキス 0.5
18. ノバラエキス 0.5
19. グレープフルーツエキス 0.5
20. ブドウエキス 0.5
21. オレンジエキス 0.5
22. 褐藻エキス 0.5
23. 赤色106号 微 量
24. 香料 適 量
25. 精製水 残 余

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)脂肪酸アルカリ金属塩、(B)脂肪酸塩基性アミノ酸塩、及び(C)酸化防止剤を含有することを特徴とする皮膚洗浄剤組成物。
【請求項2】
さらに(D)金属封鎖剤を含有する請求項1に記載の皮膚洗浄剤組成物。
【請求項3】
(B)脂肪酸塩基性アミノ酸塩が脂肪酸アルギニン塩である請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の皮膚洗浄剤組成物。
【請求項4】
(C)酸化防止剤が、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びヒドロキシエタンジホスホン酸塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の皮膚洗浄剤組成物。
【請求項5】
(C)酸化防止剤が、亜硫酸塩及び重亜硫酸塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の皮膚洗浄剤組成物。
【請求項6】
(D)金属封鎖剤が、エチレンジアミン四酢酸及びエチレンジアミン四酢酸塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の皮膚洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2008−179582(P2008−179582A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−15949(P2007−15949)
【出願日】平成19年1月26日(2007.1.26)
【出願人】(306018365)クラシエホームプロダクツ株式会社 (188)
【Fターム(参考)】