説明

相乗的殺有害生物剤組成物

本発明は、1種以上の殺有害生物剤および1種以上の補助剤の組合せを含む組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1種以上の殺有害生物剤と1種以上の補助剤の組合せを含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
殺有害生物剤には、害虫によって生じる損傷を予防、防除、または軽減するために用いられる任意の物質または物質の混合物が含まれる。殺有害生物剤は、化学物質、ウイルスもしくは細菌などの生物剤、抗菌剤、または消毒剤であってもよい。有害生物には、昆虫、植物病原菌、雑草、軟体動物、鳥、哺乳動物、魚、回虫などの線虫、および微生物が含まれる。
【0003】
殺虫剤は、昆虫を防除するための殺有害生物剤のカテゴリー、すなわち、殺卵剤もしくは卵を殺す物質、幼虫駆除剤もしくは幼虫を殺す物質、または成虫駆除剤もしくは成虫を殺す物質である。殺有害生物剤には、殺ダニ剤、ダニ駆除剤、殺貝剤、殺線虫剤、およびその他の様々な薬剤も含まれる。
【0004】
作物処理、動物処理、木または他の表面などの基材の処理、および住宅侵襲(home infestation)の処理を含む、様々な用途に使用されている。殺有害生物剤の選択は、通常、有害生物の種類、施用の種類、ヒトまたは他の動物との接触可能性、基材の気孔率などを含む、様々な要因に依存する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一つの用途、すなわち、作物保護では、昆虫によって生じる作物損傷を無くすまたは実質的に低減させる一方、同時に殺有害生物剤の使用によって生じる環境影響を軽減させる必要性がある。
【0006】
別の用途、すなわち、殺虫剤防除では、ヒトまたは他の動物に有害であり得る殺虫剤の濃度を避けるとともに、家庭または事業での有効な殺虫剤防除を与える必要性がある。このような用途の一つには、銅/クロム/ヒ素(CCA)利用などの現在の一般的な製品より毒性が少ない薬剤を用いることを優先するとともに、シロアリ損害から木材製品を保護することが含まれる。
【0007】
これらおよび他の理由のために、殺虫剤の効力を強化する組成物を提供することが有利である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
一実施形態において、本発明は、殺有害生物剤および補助剤を含む殺有害生物剤組成物であって、該組成物が相乗的殺滅率(kill rate)を与える殺有害生物剤組成物を提供する。本発明の一実施形態によれば、フリーラジカル安定剤の使用は、殺有害生物剤に対する昆虫または植物のクチクラの浸透性(permeability)を変化させると考えられる。本発明の補助剤は好ましくは、例えば、不安定化によって(これにより限定されないが)、昆虫または植物のクチクラの浸透性を変化させるために十分な量で存在する。昆虫または植物のクチクラを不安定化させるために本発明による補助剤の十分な量を与えることによって、以下に示されるように相乗的効果が認められた。殺有害生物剤処方物におけるある種の成分を光劣化に対して活性殺有害生物剤成分を保護するために与えることができるが、本発明は、所与の施用において最大10%またはそれを超える、有害生物を殺すために必要な殺有害生物剤の量の減少を実証する実施形態とともに、有効な殺有害生物剤組成物を提供する。さらに、本発明は、特定の殺有害生物剤の殺滅スペクトル(kill spectrum)を増加させるための方法論を提供する。
【0009】
一実施形態において、本発明は、殺有害生物剤;および補助剤を含む殺有害生物剤組成物であって、期待殺滅率を超える実測殺滅率を与え、該期待殺滅率が式:E=[X+Y]−[(X+Y)100](式中、Eは、予想殺滅率であり;Xは、殺有害生物剤の未処置対照の%として表された効力であり;Yは、補助剤の未処置対照の%として表された効力である。)を用いて計算される殺有害生物剤組成物を与える。
【0010】
さらなる実施形態では、補助剤の量は、クチクラ浸透率を増加させるために有効な量である。
【0011】
さらなる実施形態では、補助剤の量は、ある一定の殺滅率を達成するのに必要な殺有害生物剤の量を、少なくとも約10%だけ減少させるために有効な量である。さらなる実施形態では、補助剤の量は、ある一定の殺滅率を達成するのに必要な殺有害生物剤の量を、少なくとも約20%だけ減少させるために有効な量である。さらなる実施形態では、補助剤の量は、ある一定の殺滅率を達成するのに必要な殺有害生物剤の量を、少なくとも約30%だけ減少させるために有効な量である。
【0012】
さらなる実施形態では、殺有害生物剤は、約2.0未満のlogP値を有する。さらなる実施形態では、殺有害生物剤は、約2.0超から約4.0未満のlogP値を有する。さらなる実施形態では、殺有害生物剤は約4.0を超えるlogP値を有する。
【0013】
一実施形態において、殺有害生物剤は、アバメクチン、アセフェート、アセタミプリド、アクリナトリン、アラニカルブ、アルジカルブ、アレトリン、アルファ−シペルメトリン、リン化アルミニウム、アミトラズ、アザジラクチン、アザメチホス、アジンホス−エチル、アジンホス−メチル、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ベータ−シフルトリン、ベータ−シペルメトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオアレトリンS−シクロペンテニル異性体、ビオレスメトリン、ビストリフルロン、ボラックス、ブプロフェジン、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カズサホス、シアン化カルシウム、多硫化カルシウム、カルバリル、クロラントラニリプロール、カルボフラン、カルボスルファン、カルタップ、クロレトキシホス、クロルフェナピル、クロルフェンビンホス、クロルフルアズロン、クロメホス、クロロピクリン、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クロマフェノジド、クロチアニジン、シアントラニリプロール、クマホス、クリオライト、シアノホス、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、シロマジン、ダゾメット、デルタメトリン、デメトン−S−メチル、ジアフェンチウロン、ジアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジシクラニル、ジフルベンズロン、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジノテフラン、ジスルホトン、エマメクチン、エマメクチンベンゾエート、エンペントリン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチオフェンカルブ、エチオン、エチプロール、エトプロホス、エチレンジブロミド、エトフェンプロックス、エトキサゾール、ファムフール、フェニトロチオン、フェノブカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンチオン、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルシクロクスロン、フルシトリネート、フルフェノクスロン、フルメトリン、ホルメタネート、ホルメタネート塩酸塩、ホスチアゼート、フラチオカルブ、ガンマ−シハロトリン、ハロフェノジド、ヘプタクロル、ヘプテノホス、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、ヒドロプレン、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、イソフェンホス、イソプロカルブ、イソプロピルO−(メトキシアミノチオホスホリル)サリシレート、イソオキサチオン、ラムダ−シハロトリン、リチウムペルフルオロオクタンスルホネート、ルフェヌロン、リン化マグネシウム、マラチオン、メカルバム、塩化第一水銀、メタフルミゾン、メタム、メタム−ナトリウム、メタミドホス、メチダチオン、メチオカルブ、メトミル、メトロプレン、メトトリン、メトキシクロル、メトキシフェノジド、メトフルトリン、メチルイソチオシアネート、メトルカルブ、メビンホス、ミルベメクチン、モノクロトホス、ナレド、ナフタレン化合物、ニコチン、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、ノビフルムロン、オメトエート、オキサミル、オキシデメトン−メチル、パラチオン、パラチオン−メチル、ペンタクロロフェノール、ペンタクロロフェニルラウレート、ペルメトリン、石油、フェノトリン、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホスフィン、ピリミカルブ、ピリミホス−メチル、プラレトリン、プロフェノホス、プロパホス、プロペタンホス、プロポクスル、プロチオホス、ピメトロジン、ピラクロホス、ピレトリン、ピリダリル、ピリダベン、ピリダフェンチオン、ピリミジフェン、ピリプロキシフェン、キナルホス、レスメトリン、ロテノン、サバジラ、シラフルオフェン、シアン化ナトリウム、ナトリウムペンタクロロ−フェノキシド、スピネトラム、スピノサド、スルコフロン、スルコフロン−ナトリウム、スルフルラミド、スルホテップ、スルフリルフルオリド、スルプロホス、タウ−フルバリネート、テブフェノジド、テブピリムホス、テフルベンズロン、テフルトリン、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、テトラメトリン、シータ−シペルメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオファノックス、チオメトン、チオスルタップ−ナトリウム、トルフェンピラド、トラロメトリン、トランスフルトリン、トリアザメート、トリアゾホス、トリクロルホン、トリブルムロン、トリメタカルブ、バミドチオン、キシリルカルブ、ゼータ−シペルメトリン、リン化亜鉛、ビートジュース、D−リモネン、セダーウッド油、ヒマシ油、セダー油、シナモン油、クエン酸、シトロネラ油、丁子油、トウモロコシ油、綿実油、ユージノール、ニンニク油、ゲラニオール、ゼラニウム油、ラウリル硫酸、レモングラス油、アマニ油、リンゴ酸、ハッカ油、ペパーミント油、2−フェネチルプロピオネート(2−フェニルエチルプロピオネート)、ソルビン酸カリウム、ローズマリー油、ゴマ油、塩化ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、大豆油、およびタイム油の1種以上から選択される。
【0014】
なおさらなる実施形態では、殺有害生物剤は、アバメクチン、アセタミプリド、アレトリン、アルファ−シペルメトリン、アザジラクチン、ベンジオカルブ、ベータ−シフルトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオアレトリンS−シクロペンテニル異性体、ビオレスメトリン、ボラックス、カルバリル、クロラントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、クロマフェノジド、クロチアニジン、シアントラニリプロール、クリオライト、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、ジフルベンズロン、ジノテフラン、エマメクチン、エマメクチンベンゾエート、エスフェンバレレート、エチプロール、エトフェンプロックス、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、フルメトリン、ガンマ−シハロトリン、ハロフェノジド、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、ヒドロプレン、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、ラムダ−シハロトリン、ルフェヌロン、マラチオン、メタフルミゾン、メトプレン、メトキシフェノジド、ニテンピラム、ノバルロン、ノビフルムロン、ペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロポクスル、ピメトロジン、ピレトリン、ピリプロキシフェン、レスメトリン、シラフルオフェン、スピネトラム、スピノサド、タウ−フルバリネート、テブフェノジド、テフルベンズロン、テフルトリン、テトラメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、トランスフルトリン、ゼータ−シペルメトリン、D−リモネン、セダーウッド油、ヒマシ油、セダー油、シナモン油、クエン酸、シトロネラ油、丁子油、ユージノール、ニンニク油、ゲラニオール、ゼラニウム油、ラウリル硫酸、レモングラス油、リンゴ酸、ハッカ油、ペパーミント油、2−フェネチルプロピオネート(2−フェニルエチルプロピオネート)、ソルビン酸カリウム、ローズマリー油、ゴマ油、塩化ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、大豆油、およびタイム油の1種以上から選択される。
【0015】
一実施形態において、補助剤はフリーラジカルスカベンジャーである。
【0016】
一実施形態において、補助剤は、可塑剤として機能する無視できる能力をもたらすための量である。
【0017】
一実施形態において、補助剤は、1種以上の二塩基酸エステル(例えば、セバケートなど)、ポリフェニルメタン、食品用保存剤、脂肪酸エステル、酸化防止剤、ビタミン、脂肪酸、界面活性剤、イブプロフェン、テトラメチルシラン、トリメチルシラン、化合物A(本明細書において、1%における、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケートおよびメチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート)の混合物を記述するために用いられる。)、ジメチルセバケート、セバシン酸、セバシン酸ジベンジルエステル、セバシン酸−ビス−(N−スクシンイミジル)エステル、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、ヒンダードアミン光安定剤、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン(Gomberg’s trityl)、トリフェニルメチルクロリド(トリチルクロリド)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、BHQ(ブチル化ヒドロキシキノン)、TBHQ(第三級ブチルジヒドロキシキノン)、メチルエステル(例えば、オレイン酸メチル、リノール酸メチル、パルミチン酸メチルなどの長鎖脂肪酸エステルを含む)、エチルエステル、オレイン酸エチル、マレイン酸ジベンジル、アスコルビン酸、レチノール、グレープシードオイル、ロスベラトロール、ベンゼンプロパン酸、オレイン酸、リノール酸、パルミチン酸、オメガ−3−脂肪酸、EPA、DHA、アセチルサリチル酸、サリチル酸、サリチル酸メチル、イブプロフェン、テトラメチルシラン、トリメチルシラン、および、ミラノールまたはミリタインから選択される界面活性剤から選択される。
【0018】
なおさらなる実施形態では、補助剤は、本明細書において化合物A、すなわちビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケートおよびメチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケートとして特定される化合物である。
【0019】
一実施形態において、本組成物は飛翔有害生物を処理するためである。一実施形態において、本組成物は、植物に施用され、適切な担体をさらに含む。さらなる実施形態では、本組成物は、植物の葉、植物に近接した土壌に施用されるまたは植物の根に直接施用される。さらなる実施形態では、植物は、室内用鉢植え植物、低木、樹木、観賞植物であるまたは植物は、芝生または草である。一実施形態において、本殺有害生物剤は、殺ウイルス剤、殺菌剤、殺真菌剤、植物生長調節剤、または除草剤である。一実施形態において、本組成物は、根施用のためにデザインされる。さらなる実施形態では、本組成物は、スプレー施用のためにデザインされる。
【0020】
さらなる実施形態では、本組成物は、有害生物侵襲を処理または予防するために基材に施用される。なおさらなる実施形態では、該基材は、木製品である。さらなる実施形態では、木製品は、圧縮木材、パーチクルボード、チップボード、ウェーハボード、合板、木積層材、切りたての材木(freshly cut timber)、挽材(lumber)、および紙である。一実施形態において、本組成物は、希釈剤、乳化剤、融解剤(melting agent)、有機結合剤、補助溶媒、加工添加剤、固定剤、安定増強剤、染料、着色顔料、乾燥剤、腐食防止剤、抗定着剤、または皮張り防止剤のうちの少なくとも1種をさらに含む。一実施形態において、本組成物は、基材を本組成物中にもしくは本組成物と一緒に浸す、基材に本組成物を含浸させる、基材上に本組成物をはけ塗りする、基材上に本組成物をスプレーする、または基材を本組成物中にディッピングすることによって施用される。
【0021】
一実施形態において、本組成物は、有害生物の卵、幼虫、若虫、または成虫を標的とする。一実施形態において、本組成物は、爬行有害生物、アリ(ants)、クモ形(arachnids)、トコジラミ(bed bugs)、甲虫(beetles)、ムカデ(centipedes)、ゴキブリ(cockroaches)、コオロギ(crickets)、ハサミムシ(earwigs)、ノミ(fleas)、サソリ(scorpions)、セイヨウシミ(silverfish)、クモ(spiders)、シロアリ(termites)、ダニ(ticks)、飛翔昆虫(flying insects)、ハエ(flies)、ブヨ(gnats)、スズメバチ(hornets)、ユスリカ(midges)、カ(mosquitoes)、ガ(moths)、カリバチ(wasps)、植物有害生物(plant pests)、アブラムシ(aphids)、アワヨトウの幼虫(armyworms)、ミノムシ(bagworms)、ヨトウムシ(cutworms)、コナカイガラムシ(mealybugs)、ダニ(mites)、線虫(nematodes)、メクラムシ(plant bugs)、キジラミ(psyllids)、カイガラムシ(scale insects)、アダミウマ(thrips)、またはコナジラミ(whiteflies)を標的とする。なおさらなる実施形態では、本組成物は、半翅目(Hemiptera);ウンカ科(Delphacidae)、例えば、ラオデルパクス・ストリアテッルス(Laodelphax striatellus)、ニラパルワタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、ソガテッラ・フルキフェラ(Sogatella furcifera)など;ヨコバエ科(Deltocephalidae)、例えば、ネポテッティクス・キンクティケプス(Nephotettix cincticeps)、ネポテッティクス・ウィレスセンス(Nephotettix virescens)など;アブラムシ科(Aphididae)、例えば、アピス・ゴッシュピイ(Aphis gossypii)、ミュズス・ペルシカエ(Myzus persicae)など;カメムシ科(Pentatomidae)、例えば、ネザラ・アンテンナタ(Nezara antennata)、リプトルトゥス・クラウェトゥス(Riptortus clavetus)、エユサルコリス・レヴィシ(Eysarcoris lewisi)、エユサルコリス・パルウィス(Eysarcoris parvus)、プラウティア・スタリ(Plautia stali)、ハリュオモルパ・ミスタ(Halyomorpha mista)など;コナジラミ科(Aleyrodidae)、例えば、トリアレウロデス・ワポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、ベミシア・アルゲンティフォリィイ(Bemisia argentifolii)など;カタカイガラムシ科(Coccidae)、例えば、アオニディエッラ・アウランティイ(Aonidiella aurantii)、コムストカスピス・ペルニキオサ(Comstockaspis perniciosa)、ウナスピス・キトリ(Unaspis citri)、セロプラステス・ルベンス(Ceroplastes rubens)、イセリュア・プルカシ(lcerya purchasi)など;グンバイムシ科(Tingidae);キジラミ科(Psylliade)など;鱗翅目(Lepidoptera);メイガ科(Pyralidae)、例えば、キロ・スップレッサリス(Chilo suppressalis)、クナパロクロキス・メジナリス(Cnaphalocrocis medinalis)、ノタルカ・デロガタ(Notarcha derogata)、プロディア・インテルプンクテッラ(Plodia interpunctella)など;ヤガ科(Noctuidae)、例えば、スポドプテラ・リトゥラ(Spodoptera litura)、プスエウダレティア・セパラタ(Pseudaletia separata)、トリコプルシア属種(Thoricoplusia spp.)、ヘリオティス属種(Heliothis spp.)、ヘリコウェルパ属種(Helicoverpa spp.)など;シロチョウ科(Pieridae)、例えば、ピエリス・ラパエ(Pieris rapae)など;ハマキガ科(Tortricidae)、例えば、アドクソプュエス属種(Adoxophyes spp.)、グラポリタ・モレスタ(Grapholita molesta)、キュディア・ポモネッラ(Cydia pomonella)など;シンクイガ科(Carposinidae)、例えば、カルポシナ・ニポネンシス(Carposina niponensis)など;ハモグリガ科(Lyonetiidae)、例えば、リオネチア属種(Lyonetia spp.)など;ドクガ科(Lymantriidae)、例えば、リュマントリア属種(Lymantria spp.)、エウプロクティス属種(Euproctis spp.)など;スガ科(Yponomeutidae)、例えば、プルテッラ・クシロステッラ(Plutella xylostella)など;キバガ科(Gelechiidae)、例えば、ペクティノポラ・ゴッシュピエッラ(Pectinophora gossypiella)など;ヒトリガ科(Arctiidae)、例えば、ヒュパントリア・クネア(Hyphantria cunea)など;ヒロズコガ科(Tineidae)、例えば、ティネア・トランスルケンス(Tinea translucens)、ティネオラ・ビッセリエッラ(Tineola bisselliella)など;双翅目(Diptera);カ科(Calicidae)、例えば、クレクス・ピピエンス・パレンス(Culex pipiens pallens)、クレクス・トリタエニオルヒュンクス(Culex tritaeniorhynchus)、クレクス・クウィンクウェファスキアトゥス(Culex quinquefasciatus)など;アエデス属種(Aedes spp.)、例えば、アエデス・アエギュプティ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクトゥス(Aedes albopictus)など;アノペレス属種(Anopheles spp.)、例えば、アノペレス・シネンシス(Anopheles sinensis)など、ユスリカ科(Chironomidae);イエバエ科(Muscidae)、例えば、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)、ムスキナ・スタブランス(Muscina stabulans)など;クロバエ科(Calliphoridae);ニクロバエ科(Sarcophagidae);ヒメイエバエ科(Fanniidae);ハナバエ科(Anthomyiidae)、例えば、デリア・プラトゥラ(Delia platura)、デリア・アンティクワ(Delia antiqua)など;ミバエ科(Tephritidae);ショウジョウバエ科(Drosophilidae);チョウバエ科(Psychodidae);アブ科(Tabanidae);ブユ科(Simuliidae);ストモキシダエ科(Stomoxyidae);ハモグリバエ科(Agromyzidae)など;コウチュウ目(Coleoptera);ディアブロティカ属種(Diabrotica spp.)、例えば、ディアブロティカ・ウィルギフェラ・ウィルギフェラ(Diabrotica virgifera virgifera)、ディアブロティカ・ウンデシムプンクタタ・ホワルディ(Diabrotica undecimpunctata howardi)など;コガネムシ科(Scarabaeidae)、例えば、アノマラ・クプレア(Anomala cuprea)、アノマラ・ルフォクプレア(Anomala rufocuprea)など;ゾウムシ科(Curculionidae)、例えば、シトピルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、リッソロプトルス・オリュゾピルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、カッロソブリュキュユス・キエネンシス(Callosobruchuys chienensis)など;ゴミムシダマシ科(Tenebrionidae)、例えば、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム・カスタネウム(Tribolium castaneum)など;ハムシ科(Chrysomelidae)、例えば、オウレマ・オリュザエ(Oulema oryzae)、アウラコポラ・フェモラリス(Aulacophora femoralis)、ピュッロトレタ・ストリオラタ(Phyllotreta striolata)、レプティノタルサ・デケムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)など;シバンムシ科(Anobiidae);エピラクナ属種(Epilachna spp.)、例えば、エピラクナ・ビギンティオクトプンクタタ(Epilachna vigintioctopunctata)など;ヒラタキクイムシ科(Lyctidae);ナガシンクイムシ科(Bostrychidae);カミキルムシ科(Cerambycidae);パエデルス・フスキペス(Paederus fuscipes);ムカシゴキブリ科(Blattodea)、例えば、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)など;アザミウマ目(Thysanoptera):トリプス・パルミ(Thrips palmi)、トリプス・タバキ(Thrips tabaci)、フランクリニエッラ・オッキデンタリス(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエッラ・イントンサ(Frankliniella intonsa)など;膜翅目(Hymenoptera):アリ科(Formicidae)、スズメバチ科(Vespidae)、ベテュリド・ワスプ(bethylid wasp)、ハバチ科(Tenthredinidae)、例えば、アタリア・ヤポニカ(Athalia japonica)など;バッタ目(Orthoptera):ケラ科(Gryllotalpidae)、バッタ科(Acrididae)など;ノミ目(Aphaniptera);クテノケパリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、クテノケパリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、プレクス・イッリタンス(Pulex irritans)、クセノプシュッラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)など;シラミ目(Anoplura):ペディクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、プティルス・プビス(Phthirus pubis)、ハエマトピヌス・オイリステルヌス(Haematopinus eurysternus)、ダルマリニア・オウィス(Dalmalinia ovis)など;シロアリ目(Isoptera):レティクリテルメス・フラウィペス・スペラツス(Reticulitermes speratus)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus)など;ダニ目(Acarina):ハダニ科(Tetranychidae)、例えば、テトラニュクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)、テトラニュクス・カンザワイ(Tetranychus kanzawai)、パノニュクス・キトリ(Panonychus citri)
、パノニュクス・ウルミ(Panonychus ulmi)、オリゴニュクス属種(Oligonychus spp.)など;エリオピュイダエ科(Eriophyidae)、例えば、アクロプス・ペレカッシ(Aculops pelekassi)、アクルス・スクレクテンダリ(Aculus schlechtendali)など;ホコリダニ科(Tarsonemidae)、例えば、ポリュパゴタルソネムス・ラトゥス(Polyphagotarsonemus latus)など;ヒメハダニ科(Tenuipalpidae);ケナガハダニ科(Tuckerellidae);マダニ科(Ixodidae)、例えば、ハエマピュサリス・ロンギコルニス(Haemaphysalis longicornis)、ハエマピュサリス・フラバ(Haemaphysalis flava)、デルマケントル・タイワニクス(Dermacentor taiwanicus)、イクソデス・オヴァトゥス(Ixodes ovatus)、イクソデス・ペルスルカトゥス(Ixodes persulcatus)、ボオピルス・ミクロプルス(Boophilus microplus)など;コナダニ科(Acaridae)、例えば、チゥロパグス・プトレスセンティアエ(Tyrophagus putresentiae)など;トリハダダニ科(Epidermoptidae)、例えば、デルマトパゴイデス・ファリナエ(Dermatophagoides farinae)、デルマトパゴイデス・プトレニュッヌス(Dermatophagoides ptrenyssnus)など;ツメダニ科(Cheyletidae)、例えば、ケユイレトゥス・エルディトゥス(Cheyletus eruditus)、ケユレトゥス・マラッセンシス(Cheyletus malaccensis)、ケユレトゥス・モオレイ(Cheyletus moorei)など;ワクモ科(Dermanyssidae);クモ目(Araneae)、例えば、キラカンティウム・ヤポニクム(Chiracanthium japonicum)、ラトロデクトゥス・ハッセルティイ(Latrodectus hasseltii)など;唇脚目(Chilopoda):テレウオネマ・ヒルゲンドルフィ(Thereuonema hilgendorfi)、スコロペンドラ・スブスピニペス(Scolopendra subspinipes)など;倍脚目(Diplopoda):オクシドゥス・グラキリス(Oxidus gracilis)、ネデュオプス・タムバヌス(Nedyopus tambanus)など;等脚目(Isopoda):アルマディッリディウム・ウルガレ(Armadillidium vulgare)など;マキガイ綱(Gastropoda):リマクス・マルギナトゥス(Limax marginatus)、リマクス・フラウュス(Limax flavus)など;線虫(Nematoda):プラテュレンクス・コフェアエ(Pratylenchus coffeae)、プラテュレンクス・ファッラクス(Pratylenchus fallax)、ヘテロデラ・グリュキネス(Heterodera glycines)、グロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis)、メロイドギュネ・ハプラ(Meloidogyne hapla)、メロイドギュネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)などを標的とする。
【0022】
本発明の一実施形態は、本明細書において記載されたとおりの組成物を投与する段階を含む有害生物侵襲を防除または予防する方法を含む。さらなる実施形態では、本組成物は、それぞれが同濃度で別個に施用される場合に殺有害生物剤および補助剤の合わせた残存殺有害生物剤効果よりも長い残存殺有害生物剤効果を与える。さらなる実施形態では、本組成物は植物毒性ではないが、その殺有害生物剤単独で植物毒性である。
【0023】
本発明の一実施形態は、補助剤と一緒に部位で殺有害生物剤のある量を施用する段階を含む、有害生物を処理または予防する方法であって、該補助剤は、フリーラジカルの形成を安定化させるために十分な量で存在し、該施用される殺有害生物剤の量は、期待されるより少なくとも約10%少ない方法を提供する。言い換えれば、殺有害生物剤の期待される量が効果を得るために必要である場合、本発明の範囲内の補助剤との組合せは、同等の効果を得るために必要な殺有害生物剤の量の相乗的な減少をもたらす。
【0024】
本発明の一実施形態は、補助剤と一緒に部位で殺有害生物剤を与える段階を含む殺有害生物剤の殺滅スペクトルを増加させる方法であって、該補助剤はフリーラジカルの形成を安定させるのに十分な量で存在する方法である。一実施形態において、該補助剤は、植物または昆虫のクチクラを不安定化させる。
【0025】
本発明の一実施形態は、有機リン酸エステルではない殺有害生物剤および補助剤から本質的になる殺有害生物剤組成物であって、該組成物は相乗的殺滅率を与える組成物を提供する。このような実施形態について、さらなる処方成分は、本発明の基本的および新規な特徴に実質的に影響を与えないと考えられる。
【0026】
本発明の一実施形態は、昆虫または植物への殺有害生物剤の浸透性を増加させる方法であって、昆虫または植物のクチクラを補助剤に曝露することを含み、補助剤は昆虫または植物のクチクラを不安定化させる、方法を提供する。
【0027】
本発明の一実施形態は、昆虫または植物の組織上でフリーラジカル反応を開始し、それにより組織における生体膜の浸透性を変化させる方法であって、昆虫または植物の組織を、昆虫または植物のクチクラを不安定化させる補助剤に曝露する段階を含む方法を提供する。
【0028】
本発明は、本明細書において開示される1つ以上の実施形態の組合せを含む。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】時間(時間(hour))に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリ(Argentine ant)に対する、フリーラジカル安定剤(ベンゼンプロパン酸)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、5%濃度のベンゼンプロパン酸を表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと5%濃度のベンゼンプロパン酸のブレンドを表す。
【図2】時間(時間)に対する死亡率(%)で、チャバネゴキブリ(German cockroach)に対する、フリーラジカル安定剤(ベンゼンプロパン酸)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のベンゼンプロパン酸を表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のベンゼンプロパン酸のブレンドを表す。
【図3】時間(時間)に対する死亡率(%)で、チャバネゴキブリに対する、フリーラジカル安定剤(オレイン酸)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のオレイン酸を表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のオレイン酸のブレンドを表す。
【図4】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(オレイン酸)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、0.1%濃度のオレイン酸を表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと0.1%濃度のオレイン酸のブレンドを表す。
【図5】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(オレイン酸メチル)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、5%濃度のオレイン酸メチルを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと5%濃度のオレイン酸メチルのブレンドを表す。
【図6】時間(時間)に対する死亡率(%)で、チャバネゴキブリに対する、フリーラジカル安定剤(オレイン酸メチル)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のオレイン酸メチルを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のオレイン酸メチルのブレンドを表す。
【図7】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(リノール酸メチル)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のリノール酸メチルを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のリノール酸メチルのブレンドを表す。
【図8】時間(時間)に対する死亡率(%)で、チャバネゴキブリに対する、フリーラジカル安定剤(リノール酸メチル)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のリノール酸メチルを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のリノール酸メチルのブレンドを表す。
【図9】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(パルミチン酸メチル)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、5%濃度のパルミチン酸メチルを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと5%濃度のパルミチン酸メチルのブレンドを表す。
【図10】時間(時間)に対する死亡率(%)で、チャバネゴキブリに対する、フリーラジカル安定剤(パルミチン酸メチル)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、5%濃度のパルミチン酸メチルを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと5%濃度のパルミチン酸メチルのブレンドを表す。
【図11】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA))と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のBHAを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のBHAのブレンドを表す。
【図12】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA))と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のBHAを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のBHAのブレンドを表す。
【図13】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT))と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、0.1%濃度のBHTを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと0.1%濃度のBHTのブレンドを表す。
【図14】時間(時間)に対する死亡率(%)で、チャバネゴキブリに対する、フリーラジカル安定剤(ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT))と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のBHTを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のBHTのブレンドを表す。
【図15】時間(時間)に対する死亡率(%)で、チャバネゴキブリに対する、フリーラジカル安定剤(t−ブチルヒドロキノン(TBHQ))と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、0.1%濃度のTBHQを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと0.1%濃度のTBHQのブレンドを表す。
【図16】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(t−ブチルヒドロキノン(TBHQ))と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のTBHQを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のTBHQのブレンドを表す。
【図17】時間(時間)に対する死亡率(%)で、チャバネゴキブリに対する、フリーラジカル安定剤(ジフェニルメタン)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のジフェニルメタンを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のジフェニルメタンのブレンドを表す。
【図18】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(ジフェニルメタン)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、5%濃度のジフェニルメタンを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと5%濃度のジフェニルメタンのブレンドを表す。
【図19】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(トリチルクロリド)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のトリチルクロリドを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のトリチルクロリドのブレンドを表す。
【図20】時間(時間)に対する死亡率(%)で、感受性チャバネゴキブリに対する、フリーラジカル安定剤(トリチルクロリド)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、0.1%濃度のトリチルクロリドを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと0.1%濃度のトリチルクロリドのブレンドを表す。
【図21】時間(時間)に対する死亡率(%)で、抵抗性チャバネゴキブリ(T164系)に対する、フリーラジカル安定剤(ジブチルセバケート)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、1%濃度のジブチルセバケートを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと1%濃度のジブチルセバケートのブレンドを表す。
【図22】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(ジブチルセバケート)と、殺虫剤(イミダクロプリド)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のイミダクロプリドを表し、三角は、0.1%濃度のジブチルセバケートを表し、四角は、0.5%濃度のイミダクロプリドと0.1%濃度のジブチルセバケートのブレンドを表す。
【図23a】1%の化合物A[本明細書において、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケートとメチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケートの混合物を表すために用いられる。]および0.5%の化合物B(2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチルフェニル)との組合せと一緒のおよびなしの、1%デルタメトリンの水溶液でコーティングしたプレカットガラス繊維スクリーンの写真である。
【図23b】図23aで示したスクリーン、およびアエデス・アエギュプティ(Aedes aegypti)カが入っているペトリ皿を示す写真である。
【図23c】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アエデス・アエギュプティ(Aedes aegypti)カに対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(デルタメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、1%濃度のデルタメトリンを表し、四角は、1%濃度のデルタメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図24】時間(分)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(デルタメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、1%濃度のデルタメトリンを表し、四角は、1%濃度のデルタメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図25】時間(時間)に対する死亡率(%)で、餌嫌悪性(bait averse)チャバネゴキブリ(IHOP系統)に対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(デルタメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、1%濃度のデルタメトリンを表し、四角は、1%濃度のデルタメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図26】時間(時間)に対する死亡率(%)で、クレクス・クウィンクウェファスキアトゥス(Culex quinquefasciatus)に対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(デルタメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、1%濃度のデルタメトリンを表し、四角は、1%濃度のデルタメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図27a】フリーラジカル安定剤(1%の化合物Aおよび0.5%の化合物B)と組み合わせた1%濃度のデルタメトリンの水溶液で処理したつや出しタイルを示す写真である。悪臭イエアリ(odorous house ant)、タピノマ・セシレ(Tapinoma sessile)がそのタイルと接触しており、その逃避が、写真で示されるように、円柱によって物理的に阻止されている。
【図27b】時間(時間)に対する死亡率(%)で、悪臭イエアリ、タピノマ・セシレ(Tapinoma sessile)に対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(デルタメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、1%濃度のデルタメトリンを表し、四角は、1%濃度のデルタメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図28】時間(時間)に対する死亡率(%)で、ヒアリ(red imported fire ant)に対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(デルタメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、1%濃度のデルタメトリンを表し、四角は、1%濃度のデルタメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図29】時間(分)に対する死亡率(%)で、チャバネゴキブリ(Monheim系統)に対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(デルタメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、1%濃度のデルタメトリンを表し、四角は、1%濃度のデルタメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図30】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(チアメトキサム)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.01%濃度のチアメトキサムを表し、四角は、0.01%濃度のチアメトキサムと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図31】時間(時間)に対する死亡率(%)で、悪臭アリに対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(チアメトキサム)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.1%濃度のチアメトキサムを表し、四角は、0.1%濃度のチアメトキサムと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図32】時間(分)に対する死亡率(%)で、感受性チャバネゴキブリ(Monheim系)に対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(チアメトキサム)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、1%濃度のチアメトキサムを表し、四角は、1%濃度のチアメトキサムと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図33】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アエデス・アエギュプティ(Aedes aegypti)カに対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(レスメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のレスメトリンを表し、四角は、0.5%濃度のレスメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図34】時間(時間)に対する防除(%)で、クレクス・クウィンクウェファスキアトゥス(Culex quinquefasciatus)に対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(レスメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のレスメトリンを表し、四角は、0.5%濃度のレスメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図35】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アエデス・アエギュプティ(Aedes aegypti)カに対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(ペルメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のペルメトリンを表し、四角は、0.5%濃度のペルメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図36】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(ペルメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のペルメトリンを表し、四角は、0.5%濃度のペルメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図37】時間(時間)に対する死亡率(%)で、チャバネゴキブリの餌嫌悪性系統(IHOP系)に対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(ペルメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のペルメトリンを表し、四角は、0.5%濃度のペルメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図38】時間(時間)に対する死亡率(%)で、悪臭イエアリに対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(ペルメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のペルメトリンを表し、四角は、0.5%濃度のペルメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図39】時間(時間)に対する死亡率(%)で、ヒアリに対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(ペルメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のペルメトリンを表し、四角は、0.5%濃度のペルメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図40】時間(時間)に対する死亡率(%)で、感受性チャバネゴキブリ(Monheim系統)に対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(ペルメトリン)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.5%濃度のペルメトリンを表し、四角は、0.5%濃度のペルメトリンと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図41】時間(時間)に対する死亡率/防除(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(化合物A)と、殺虫剤(フィプロニル)の相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.001%濃度のフィプロニルを表し、四角は、0.001%濃度のフィプロニルと、1%濃度の化合物Aのブレンドを表し、三角は、0.001%濃度のフィプロニルと、0.1%濃度の化合物Aのブレンドを表し、Xは、1%濃度の化合物A単独を表し、星印は、0.01%濃度の化合物A単独を表す。
【図42】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アエデス・アエギュプティ(Aedes aegypti)カに対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(フィプロニル)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.01%濃度のフィプロニルを表し、四角は、0.01%濃度のフィプロニルと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図43】時間(時間)に対する死亡率(%)で、アルゼンチンアリに対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(フィプロニル)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.001%濃度のフィプロニルを表し、四角は、0.001%濃度のフィプロニルと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。
【図44】時間(時間)に対する死亡率(%)で、クレクス・クウィンクウェファスキアトゥス(Culex quinquefasciatus)に対する、フリーラジカル安定剤(化合物Aおよび化合物B)と、殺虫剤(フィプロニル)の組合せの相乗作用を示すグラフである。ひし形は、0.01%濃度のフィプロニルを表し、四角は、0.01%濃度のフィプロニルと、1%濃度の化合物Aおよび0.5%濃度の化合物Bとのブレンドを表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)殺有害生物剤;および
b)補助剤
を含み、相乗的殺滅率を与える、殺有害生物剤組成物。
【請求項2】
殺有害生物剤;および補助剤を含み、式:
E=[X+Y]−[(X+Y)100
(式中、
Eは、期待殺滅率であり;
Xは、殺有害生物剤の未処理対照の%として表した効力であり;
Yは、補助剤の未処理対照の%として表した効力である。)
を用いて計算される期待殺滅率を超える実測殺滅率を与える、殺有害生物剤組成物。
【請求項3】
補助剤の量が、クチクラ浸透率を増加させるために有効な量である、請求項1または2の組成物。
【請求項4】
クチクラ浸透が、昆虫のクチクラ浸透である、請求項3の組成物。
【請求項5】
クチクラ浸透が、植物のクチクラ浸透である、請求項3の組成物。
【請求項6】
補助剤の量が、確定殺滅率を得るために必要な殺有害生物剤の量を、少なくとも約10%だけ減少させるために有効な量である、請求項1から5の組成物。
【請求項7】
補助剤の量が、確定殺滅率を得るために必要な殺有害生物剤の量を、少なくとも約20%だけ減少させるために有効な量である、請求項1から5の組成物。
【請求項8】
補助剤の量が、確定殺滅率を得るために必要な殺有害生物剤の量を、少なくとも約30%だけ減少させるために有効な量である、請求項1から5の組成物。
【請求項9】
殺有害生物剤が、約2.0未満のlogP値を有する、請求項1から8の組成物。
【請求項10】
殺有害生物剤が、約2.0超から約4.0未満のlogP値を有する、請求項1から8の組成物。
【請求項11】
殺有害生物剤が、約4.0を超えるlogP値を有する、請求項1から8の組成物。
【請求項12】
殺有害生物剤が、アバメクチン、アセフェート、アセタミプリド、アクリナトリン、アラニカルブ、アルジカルブ、アレトリン、アルファ−シペルメトリン、リン化アルミニウム、アミトラズ、アザジラクチン、アザメチホス、アジンホス−エチル、アジンホス−メチル、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ベータ−シフルトリン、ベータ−シペルメトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオアレトリンS−シクロペンテニル異性体、ビオレスメトリン、ビストリフルロン、ボラックス、ブプロフェジン、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カズサホス、シアン化カルシウム、多硫化カルシウム、カルバリル、クロラントラニリプロール、カルボフラン、カルボスルファン、カルタップ、クロレトキシホス、クロルフェナピル、クロルフェンビンホス、クロルフルアズロン、クロメホス、クロロピクリン、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クロマフェノジド、クロチアニジン、シアントラニリプロール、クマホス、クリオライト、シアノホス、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、シロマジン、ダゾメット、デルタメトリン、デメトン−S−メチル、ジアフェンチウロン、ジアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジシクラニル、ジフルベンズロン、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジノテフラン、ジスルホトン、エマメクチン、エマメクチンベンゾエート、エンペントリン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチオフェンカルブ、エチオン、エチプロール、エトプロホス、エチレンジブロミド、エトフェンプロックス、エトキサゾール、ファムフール、フェニトロチオン、フェノブカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンチオン、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルシクロクスロン、フルシトリネート、フルフェノクスロン、フルメトリン、ホルメタネート、ホルメタネート塩酸塩、ホスチアゼート、フラチオカルブ、ガンマ−シハロトリン、ハロフェノジド、ヘプタクロル、ヘプテノホス、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、ヒドロプレン、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、イソフェンホス、イソプロカルブ、イソプロピルO−(メトキシアミノチオホスホリル)サリシレート、イソオキサチオン、ラムダ−シハロトリン、リチウムペルフルオロオクタンスルホネート、ルフェヌロン、リン化マグネシウム、マラチオン、メカルバム、塩化第一水銀、メタフルミゾン、メタム、メタム−ナトリウム、メタミドホス、メチダチオン、メチオカルブ、メトミル、メトロプレン、メトトリン、メトキシクロル、メトキシフェノジド、メトフルトリン、メチルイソチオシアネート、メトルカルブ、メビンホス、ミルベメクチン、モノクロトホス、ナレド、ナフタレン化合物、ニコチン、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、ノビフルムロン、オメトエート、オキサミル、オキシデメトン−メチル、パラチオン、パラチオン−メチル、ペンタクロロフェノール、ペンタクロロフェニルラウレート、ペルメトリン、石油、フェノトリン、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホスフィン、ピリミカルブ、ピリミホス−メチル、プラレトリン、プロフェノホス、プロパホス、プロペタンホス、プロポクスル、プロチオホス、ピメトロジン、ピラクロホス、ピレトリン、ピリダリル、ピリダベン、ピリダフェンチオン、ピリミジフェン、ピリプロキシフェン、キナルホス、レスメトリン、ロテノン、サバジラ、シラフルオフェン、シアン化ナトリウム、ナトリウムペンタクロロ−フェノキシド、スピネトラム、スピノサド、スルコフロン、スルコフロン−ナトリウム、スルフルラミド、スルホテップ、スルフリルフルオリド、スルプロホス、タウ−フルバリネート、テブフェノジド、テブピリムホス、テフルベンズロン、テフルトリン、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、テトラメトリン、シータ−シペルメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオファノックス、チオメトン、チオスルタップ−ナトリウム、トルフェンピラド、トラロメトリン、トランスフルトリン、トリアザメート、トリアゾホス、トリクロルホン、トリブルムロン、トリメタカルブ、バミドチオン、キシリルカルブ、ゼータ−シペルメトリン、リン化亜鉛、ビートジュース、D−リモネン、セダーウッド油、ヒマシ油、セダー油、シナモン油、クエン酸、シトロネラ油、丁子油、トウモロコシ油、綿実油、ユージノール、ニンニク油、ゲラニオール、ゼラニウム油、ラウリル硫酸、レモングラス油、アマニ油、リンゴ酸、ハッカ油、ペパーミント油、2−フェネチルプロピオネート(2−フェニルエチルプロピオネート)、ソルビン酸カリウム、ローズマリー油、ゴマ油、塩化ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、大豆油、およびタイム油の1種以上から選択される、請求項1から11の組成物。
【請求項13】
殺有害生物剤が、アバメクチン、アセタミプリド、アレトリン、アルファ−シペルメトリン、アザジラクチン、ベンジオカルブ、ベータ−シフルトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオアレトリンS−シクロペンテニル異性体、ビオレスメトリン、ボラックス、カルバリル、クロラントラニリプロール、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、クロマフェノジド、クロチアニジン、シアントラニリプロール、クリオライト、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、ジフルベンズロン、ジノテフラン、エマメクチン、エマメクチンベンゾエート、エスフェンバレレート、エチプロール、エトフェンプロックス、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、フルメトリン、ガンマ−シハロトリン、ハロフェノジド、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、ヒドロプレン、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、ラムダ−シハロトリン、ルフェヌロン、マラチオン、メタフルミゾン、メトプレン、メトキシフェノジド、ニテンピラム、ノバルロン、ノビフルムロン、ペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロポクスル、ピメトロジン、ピレトリン、ピリプロキシフェン、レスメトリン、シラフルオフェン、スピネトラム、スピノサド、タウ−フルバリネート、テブフェノジド、テフルベンズロン、テフルトリン、テトラメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、トランスフルトリン、ゼータ−シペルメトリン、D−リモネン、セダーウッド油、ヒマシ油、セダー油、シナモン油、クエン酸、シトロネラ油、丁子油、ユージノール、ニンニク油、ゲラニオール、ゼラニウム油、ラウリル硫酸、レモングラス油、リンゴ酸、ハッカ油、ペパーミント油、2−フェネチルプロピオネート(2−フェニルエチルプロピオネート)、ソルビン酸カリウム、ローズマリー油、ゴマ油、塩化ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、大豆油、およびタイム油の1種以上から選択される、請求項12の組成物。
【請求項14】
補助剤が、フリーラジカル安定剤またはスカベンジャーである、請求項1から13の組成物。
【請求項15】
補助剤が、可塑剤として機能する無視できる能力を与えるための量である、請求項1から14の組成物。
【請求項16】
補助剤が、二塩基酸エステル(例えば、セバケートなど)、ポリフェニルメタン、食品用保存剤、脂肪酸エステル、酸化防止剤、ビタミン、脂肪酸、界面活性剤、イブプロフェン、テトラメチルシラン、トリメチルシラン、化合物A、ジメチルセバケート、セバシン酸、セバシン酸ジベンジルエステル、セバシン酸−ビス−(N−スクシンイミジル)エステル、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、ヒンダードアミン光安定剤、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン(Gomberg’s trityl)、トリフェニルメチルクロリド(トリチルクロリド)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、BHQ(ブチル化ヒドロキシキノン)、TBHQ(第三級ブチルジヒドロキシキノン)、メチルエステル(例えば、オレイン酸メチル、リノール酸メチル、パルミチン酸メチルなどの長鎖脂肪酸エステルを含む)、エチルエステル、オレイン酸エチル、マレイン酸ジベンジル、アスコルビン酸、レチノール、グレープシードオイル、ロスベラトロール、ベンゼンプロパン酸、オレイン酸、リノール酸、パルミチン酸、オメガ−3−脂肪酸、EPA、DHA、アセチルサリチル酸、サリチル酸、サリチル酸メチル、イブプロフェン、テトラメチルシラン、トリメチルシラン、および、ミラノールまたはミリタインから選択される界面活性剤の1種以上から選択される、請求項1から15の組成物。
【請求項17】
補助剤が、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケートもしくはメチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケートまたはそれらの組合せである、請求項1から16の組成物。
【請求項18】
請求項1から17のいずれかの組成物を投与する段階を含む、有害生物侵襲を防除または予防する方法。
【請求項19】
式:
E=[X+Y]−[(X+Y)100
(式中、
Eは、期待殺滅率であり;
Xは、殺有害生物剤の未処理対照の%として表した効力であり;
Yは、補助剤の未処理対照の%として表した効力である)
を用いて計算される期待殺滅率を超える実測殺滅率を与える、殺有害生物剤および補助剤の組成物を投与する段階を含む、有害生物侵襲を防除または予防する方法。
【請求項20】
殺有害生物剤が、殺ウイルス剤、殺菌剤、殺真菌剤、植物生長調節剤、または除草剤である、請求項18または19の方法。
【請求項21】
組成物が、有害生物の卵、幼虫、若虫、または成虫を標的とする、請求項18から20の方法。
【請求項22】
組成物が、爬行有害生物(crawling pests)、アリ(ants)、クモ形(arachinids)、トコジラミ(bed bugs)、甲虫(beetles)、ムカデ(centipedes)、ゴキブリ(cockroaches)、コオロギ(crickets)、ハサミムシ(earwigs)、ノミ(fleas)、サソリ(scorpions)、セイヨウシミ(silverfish)、クモ(spiders)、シロアリ(termites)、ダニ(ticks)、飛翔昆虫(flying insects)、ハエ(flies)、ブヨ(gnats)、スズメバチ(hornets)、ユスリカ(midges)、カ(mosquitoes)、ガ(moths)、カリバチ(wasps)、植物有害生物(plant pests)、アブラムシ(aphids)、アワヨトウの幼虫(armyworms)、ミノムシ(bagworms)、ヨトウムシ(cutworms)、コナカイガラムシ(mealybugs)、ダニ(mites)、線虫(nematodes)、メクラムシ(plant bugs)、キジラミ(psyllids)、カイガラムシ(scale insects)、アダミウマ(thrips)、またはコナジラミ(whiteflies)を標的とする、請求項18から21の組成物。
【請求項23】
組成物が、それぞれが同じ濃度で別個に施用される場合の殺有害生物剤および補助剤の組み合わせた残存殺有害生物剤効果を超える残存殺有害生物剤効果を与える、請求項18から22の方法。
【請求項24】
組成物が植物毒性ではないが、殺有害生物剤が単独では植物毒性である、請求項18から23の方法。
【請求項25】
組成物が、飛翔有害生物を処理する、請求項18から24の方法。
【請求項26】
組成物が、植物に施用され、および適切な担体をさらに含む、請求項18から24の方法。
【請求項27】
組成物が、植物の葉に、植物に隣接した土壌に、または直接、植物の根に、施用される、請求項26の方法。
【請求項28】
植物が、室内用鉢植え植物、低木、樹木、観賞植物であるまたは植物が芝生もしくは草であり、および
組成物が、根施用のためにデザインされるまたは組成物がスプレー施用のためにデザインされる、請求項26または27の方法。
【請求項29】
組成物が、有害生物侵襲を処理または予防するために基材に施用される、請求項18から24の方法。
【請求項30】
基材が、木製品である、請求項29の方法。
【請求項31】
木製品が、圧縮木材、パーチクルボード、チップボード、ウェーハボード、合板、木積層材、切りたての材木(freshly cut timber)、挽材(lumber)、および紙である、請求項30の方法。
【請求項32】
組成物が、希釈剤、乳化剤、融解剤、有機結合剤、補助溶媒、加工添加剤、固定剤、安定増強剤、染料、着色顔料、乾燥剤、腐食防止剤、抗定着剤(anti−settlement agent)、または皮張り防止剤の少なくとも1種をさらに含む、請求項30または31の方法。
【請求項33】
組成物が、基材を組成物に浸すまたは組成物で浸す、基材に組成物を含浸させる、組成物を基材上にはけ塗りする、組成物を基材上にスプレーする、または基材を組成物中にディッピングすることによって施用される、請求項30から32の方法。
【請求項34】
補助剤と一緒に殺有害生物剤のある量を部位に施用する段階を含み、補助剤は、殺有害生物剤中のフリーラジカルの形成を安定化させるために十分な量で存在し、その結果、殺有害生物剤の有効性を増加させ、それにより、有効な処理または予防を得るために施用される殺有害生物剤の量を減少させる、有害生物を処理または予防する方法。
【請求項35】
減少が、約10%である、請求項34の方法。
【請求項36】
殺有害生物剤を補助剤と一緒に部位に与える段階を含み、補助剤は、フリーラジカルの形成を安定化させるために十分な量で存在する、殺有害生物剤の殺滅スペクトルを増加させる方法。
【請求項37】
前記補助剤が、植物または昆虫のクチクラを不安定化させる、請求項34から36の方法。
【請求項38】
a)有機リン酸エステルでない殺有害生物剤;および
b)補助剤
から本質的になり、相乗的殺滅率を与える、殺有害生物剤組成物。
【請求項39】
殺有害生物剤の昆虫または植物への浸透性を増加させる方法であって、前記昆虫または植物のクチクラを補助剤に曝露させる段階を含み、前記補助剤は、前記昆虫または植物の前記クチクラを不安定化させる、方法。
【請求項40】
昆虫または植物組織を、前記昆虫または植物のクチクラを不安定化させる補助剤に曝露させる段階を含む、昆虫または植物組織上のフリーラジカル反応を開始させ、それにより、前記組織中の生体膜の浸透性を変化させる方法。
【請求項41】
a)有機リン酸エステルでない殺有害生物剤;および
b)補助剤
を含み、相乗的殺滅率を与え、但し、(i)前記組成物は誘引剤を含まない、(ii)前記組成物は殺虫剤ペイントではない、(iii)前記組成物は、カプセル化されていないまたはマイクロカプセルの形態でない、および(iv)前記組成物は殺真菌剤を含まないことを条件とする、殺有害生物剤組成物。

【公表番号】特表2011−516484(P2011−516484A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−503045(P2011−503045)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際出願番号】PCT/US2009/038349
【国際公開番号】WO2009/123907
【国際公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(506018237)バイエル・クロツプサイエンス・エル・ピー (16)
【Fターム(参考)】