説明

相互に直接的に通信する分析器具を使用して患者のデータを管理する方法およびシステム

【課題】相互に直接的に通信する分析器具を使用して患者のデータを管理する方法およびシステムを提供すること。
【解決手段】本発明は、患者のデータを管理する方法および装置に関する。一局面において、本発明は、患者のデータを管理するシステムに関し、該システムは、多数の器具を有する。器具は、患者から体液をサンプリングするためのサンプリング部材を有し、かつ他の分析用の器具によって取得された患者のデータにアクセスするために、少なくとも1つの他の器具と直接的に通信する。直接的な通信は、第2の器具を制御する第1の器具を含み得る。制御は、例えば、第1の器具が第2の器具を較正すること、第1の器具が第2の器具上のサンプルを処理すること、第1の器具が第2の器具をオフにすること、および/または第1の器具が第2の器具をオンにすることを含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者のデータを管理する方法およびシステムに関する。詳しくは、本発明は、他の分析用の器具によって取得された患者のデータにアクセスするために、ネットワークを介して少なくとも1つの他の分析用の器具に、直接的に通信する分析用の器具に関する。
【背景技術】
【0002】
病院や医院といった医療施設は、患者からのサンプルを取得するため、および/または分析するために、多数の医療用デバイスを使用する。これらの分析用の器具は、多くの場合に、その医療施設中の様々な場所に配置される。
【0003】
一般的に、そのような器具は、スタンドアロンのコンピュータに接続されるか、または通信し、患者のデータ処理に関するデータ管理機能を実行する。しかしながら、この配置に関して、いくつかの問題が存在する。例えば、ユーザーは、特定のデバイスからのデータを見るため、および/または扱うために、物理的に、コンピュータまで歩いて行かなければならない。別の例としては、コンピュータは、一般的に、器具のユーザーインターフェイスとは異なるインターフェイスを有する。さらに、異なる手順のユーザー用の異なる器具の使用を容易にするために、各器具は、器具独自のインターフェイスを有し得る。これらの異なるユーザーインターフェイスは、必要なタスクを実行し、かつそれらの間の違いを素早く区別するために、各ユーザーインターフェイスを介して、どのようにナビゲートするかを、ユーザーが学ぶことを要求する。さらに、分析用の器具が、通常動作する医療施設の外で使用される場合には、ユーザーは、スタンドアロンのコンピュータなしに、またはこれらの機能の任意のものを実行するのに先立って、医療施設に器具を戻すことなしに、データ管理機能を実行できないであろう。このことは、ユーザーがその器具を伴って移動するときに、データ管理能力を維持するための困難な問題をもたらす。
【0004】
医療施設はまた、例えば分析用データに関連する情報を格納するために、サーバーコンピュータを使用し得る。器具(または他のコンピュータ)は、従来、サーバーと通信して、情報にアクセスする。しかしながら、サーバーに位置するユーザーは、一般的に、サンプルを分析し得ない。また、多数の器具が、ほぼ同時に、サーバーから情報を要求する場合に、通信は遅れ得る。さらに、サーバーが故障し、修理しなければならない場合に、その問題が解決されるまで、または他のサーバーが、故障したサーバーと交換されるまで、データの検索は遅れる。このようなサーバー中心の配置は、データの使い勝手の悪さ、および非効率的な医療処置というような、非効率の連鎖反応という結果となり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、患者のデータを管理するための方法、システム、および装置に関する。一局面において、本発明は、患者のデータを管理するためのシステムに関し、該システムは、多数の器具を有する。器具は、患者から体液をサンプリングするサンプリング部材を有し、相互に直接的に通信する。
【0006】
直接的な通信は、第2の器具を制御する第1の器具を含み得る。制御は、例えば、第1の器具が第2の器具を較正すること、第1の器具が第2の器具上のサンプルを処理すること、第1の器具が第2の器具を停止すること、および/または第1の器具が第2の器具をオンにすることを含み得る。直接的な通信は、1つの器具が少なくとも2つの他の器具と直接的に通信することを含み得、通信は、一方向性または双方向性であり得る。
【0007】
一実施形態において、直接的な通信は、1つの器具が別の器具から取得された患者のデータにアクセスすることを含む。患者のデータにアクセスすることは、他の器具の状態を見ること、別の器具の1つ以上の動作を見ること、および少なくとも1つの他の器具の患者の分析結果を見ることを含み得る。一実施形態において、1つの器具が、他の1つ以上の器具のエージェントとして動作し得、その結果、他の器具が患者のデータを取得し、および/または患者のデータにアクセスすることに続き、別の器具へデータを転送し得、かつ別の器具からデータを受信し得る。
【0008】
一部の実施形態において、本システムはまた、体液サンプルおよび患者のデータの分析を管理するための単一のユーザーインターフェイスを含む。各器具において取得されたか、または格納されたデータは、共通のフォーマットで表示され得る。
【0009】
別の局面において、本発明は、分析モジュール、データ管理モジュール、および通信モジュールを有する器具に関する。分析モジュールは、体液サンプルを分析する。器具内のデータ管理モジュールは、体液サンプルに関連するデータの管理を可能にする。通信モジュールは、器具間通信を容易にする。一部の実施形態において、器具はまた、分析モジュール、データ管理モジュール、および通信モジュールに関するユーザーの指示を受信するユーザーインターフェイスを含む。一実施形態において、管理データは、(一部の場合において、自動的に生成される)レポートを生成すること、セキュリティ情報を管理すること、適正検査を実行すること、器具に関連するパターンを決定すること、在庫管理を実行すること、品質管理、および/または器具の仕事量を決定することを含む。
【0010】
データは患者のデータを含み得、患者のデータは、体液サンプルの分析に関連する分析用データと組合され得る。レポートは、品質管理レポート、調節レポート、仕事量レポートを含み得る。さらに、レポートは、自動的に生成され得る。一実施形態において、適正検査の成績が、さらによいトレーニングを容易にするための発生パターンを決定し得る。
【0011】
さらに別の実施形態において、本発明は、患者のデータにアクセスするための方法に関する。本方法は、器具をネットワークに接続することを含む。各器具は、患者から体液をサンプリングするためのサンプリング部材を含む。本方法はまた、第1の器具のサンプリング部材によって、患者から体液をサンプリングするステップ、アクセスするステップ、および分析結果の範囲を分析するステップを含む。
【0012】
別の局面において、本発明は、器具の集積を含む患者の情報を管理するシステムに関し、各器具は、体液をサンプリングするサンプリング部材を含む。本システムはまた、通信モジュールの集積を含み、各通信モジュールは、器具と関連付けられ、他の器具と患者の情報を直接的に交換するが、器具のうちの1つ以外の装置において、患者の情報が恒久的に格納されることがなく、または処理されることはない。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
患者のデータを管理するシステムであって、該システムは、
複数の器具であって、各器具は、患者から体液をサンプリングするサンプリング部材を備え、該複数の器具のうちの少なくとも1つの器具は、少なくとも1つの他の器具と直接的に通信する、複数の器具
を備えている、システム。
(項目2)
上記少なくとも1つの他の器具と直接的に通信する上記少なくとも1つの器具は、該少なくとも1つの他の器具によって取得された患者のデータにアクセスする、項目1に記載のシステム。
(項目3)
上記直接的に通信することは、上記少なくとも1つの他の器具によって、上記少なくとも1つの器具を制御することを含む、項目1に記載のシステム。
(項目4)
上記制御することは、上記少なくとも1つの器具を較正する事、該少なくとも1つの器具上のサンプルを処理すること、該少なくとも1つの器具をオンにすること、該少なくとも1つの器具をオフにすることからなるグループから選択される、項目3に記載のシステム。
(項目5)
上記制御は、患者のサンプル内の検体の測定を開始する、項目3に記載のシステム。
(項目6)
上記複数の器具のうちの上記少なくとも1つの器具は、該複数の器具のうちの少なくとも2つの他の器具と、直接的に通信する、項目1に記載のシステム。
(項目7)
前記直接的な器具間の通信は、双方向通信を含む、項目1に記載のシステム。
(項目8)
上記サンプリング部材は、上記体液サンプルにおける標的成分を分析することによって、患者のデータを取得する分析モジュールをさらに備えている、項目1に記載のシステム。
(項目9)
上記患者のデータは、分析された標的成分を含む、項目2に記載のシステム。
(項目10)
上記患者のデータにアクセスすることは、上記少なくとも1つの他の器具の状態を見ること、該少なくとも1つの器具の動作を見ること、該少なくとも1つの他の器具の患者の分析結果をサーチすることからなるグループから選択される、項目2に記載のシステム。
(項目11)
上記複数の器具のうちの上記少なくとも1つの器具は、体液サンプルの分析を管理し、患者のデータを管理する単一のユーザーインターフェイスをさらに備えている、項目1に記載のシステム。
(項目12)
上記ユーザーインターフェイスは、上記各器具によって取得された患者のデータと、上記少なくとも1つの他の器具によって取得され、該各器具によってアクセスされる患者のデータとを共通のフォーマットで表示する、項目11に記載のシステム。
(項目13)
上記単一のユーザーインターフェイスは、ブラウザアプリケーションを使用して実装される、項目11に記載のシステム。
(項目14)
上記複数の器具のうちの少なくとも1つの器具は、エージェント器具を備えている、項目1に記載のシステム。
(項目15)
上記複数の器具のうちの少なくとも1つの器具は、患者のデータを取得した後、患者のデータをエージェント器具に送信する、項目14に記載のシステム。
(項目16)
上記複数の器具のうちの少なくとも1つの器具は、患者のデータにアクセスした後、該患者のデータを上記エージェント器具に転送する、項目14に記載のシステム。
(項目17)
上記複数の器具のうちの少なくとも1つの器具は、上記エージェント器具から患者のデータにアクセスする、項目14に記載のシステム。
(項目18)
患者のデータを通信する器具であって、該器具は、
a)体液サンプルを分析する分析モジュールと、
b)該分析モジュールと通信するデータ管理のモジュールであって、該データ管理は、該体液サンプルと関連するデータのデータ管理である、データ管理のモジュールと、
c)該分析モジュールおよび該データ管理のモジュールと通信する通信モジュールであって、他の同様な器具と直接的な通信を容易にする通信モジュールと
を備える、器具。
(項目19)
上記データ管理は、レポートを生成することと、セキュリティ情報を管理することと、適正検査を実行することと、器具に関連するパターンを決定することと、在庫管理を実行することと、器具の仕事量を決定することとからなるグループから選択される、項目18に記載の器具。
(項目20)
上記セキュリティ情報は、ログイン情報をさらに含む、項目18に記載の器具。
(項目21)
上記レポートは、品質管理レポート、調節レポート、および仕事量レポートのうちの少なくとも1つをさらに含む、項目18に記載の器具。
(項目22)
上記レポートの生成は、該レポートを自動的に生成することをさらに含む、項目18に記載の器具。
(項目23)
上記適性検査を実行することは、より良いトレーニングを容易にするために、発生パターンを決定することをさらに含む、項目18に記載の器具。
(項目24)
上記データは、患者の情報をさらに含む、項目18に記載の器具。
(項目25)
上記データは、上記体液サンプルの分析に関連する分析データをさらに含む、項目18に記載の器具。
(項目26)
上記分析用モジュールに関するユーザーの命令、上記データ管理のモジュールに関するユーザーの命令、および上記通信モジュールに関するユーザーの命令を受信するためのユーザーインターフェイスをさらに備えている、項目18に記載の器具。
(項目27)
上記ユーザーインターフェイスは、ブラウザアプリケーションを備えている、項目26に記載の器具。
(項目28)
患者のデータにアクセスする方法であって、該方法は、
(a)複数の器具をネットワークに接続することであって、各器具は、患者から体液をサンプリングするサンプリング部材を備えている、ことと、
(b)該複数の器具のうちの第1の器具のサンプリング部材によって、患者から体液をサンプリングすることと、
(c)該第1の器具によって、該体液サンプルを分析することと、
(d)第2の器具によって該第1の器具から直接的に、分析結果にアクセスすることと
を包含する、方法。
(項目29)
上記ステップ(a)における直接的通信は、少なくとも別の器具によって、少なくとも1つの器具を制御することを包含する、項目28に記載の方法。
(項目30)
上記制御は、上記少なくとも1つの器具を較正すること、該少なくとも1つの器具のサンプルを処理すること、該少なくとも1つの器具をオンにすること、該少なくとも1つの器具をオフにすることをさらに包含する、項目29に記載の方法。
(項目31)
上記ステップ(d)は、上記第1の器具の状態を見ること、該第1の器具の動作を見ること、該第1の器具の上記患者のデータをサーチすること、および該第1の器具を制御することのうちの少なくとも1つをさらに包含する、項目28に記載の方法。
(項目32)
(e)上記分析結果の所定の許容範囲に従って、上記複数の器具のうちの1つ以上の器具を構成すること
をさらに包含する、項目28に記載の方法。
(項目33)
患者の情報を管理するシステムであって、該システムは、
複数の器具であって、各器具は患者から体液をサンプリングするサンプリング部材を備えている、複数の器具と、
複数の通信モジュールであって、該通信モジュールは、該複数の器具のそれぞれと関連付けられていて、患者の情報を該複数の器具のうちの他の器具と交換し、それによって、該患者の情報は、該複数の器具間で直接的に交換され、該患者の情報は、該複数の器具のうちの該1つ以上の器具とは別の装置上で恒久的に格納されるか、または処理される、複数の通信モジュールと
を備える、システム。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の例示的な実施形態に従った、ネットワークを介して通信する第1、第2、および第3の器具を有するシステムのブロック図である。
【図2】図2は、本発明の例示的な実施形態に従った、ネットワークを介して第1および第2の器具と通信するサーバーを有するシステムのブロック図である。
【図3】図3は、本発明の例示的な実施形態に従った、ユーザーインターフェイスおよびデータ管理モジュールを有する器具のブロック図である。
【図4】図4は、本発明の例示的な実施形態に従った、図1の器具を構成するために実行されるステップの流れ図である。
【図5】図5は、本発明の例示的な実施形態に従った、図1の器具を使用するために実行されるステップの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明の例示的な実施形態に従った、ネットワーク116を介して通信する、第1の器具104、第2の器具104’、および第3の器具104’’(総体として、器具104)を有するシステム100のブロック図である。器具104の例は、GEM情報品質管理(iQM)3000分析器、GEM情報品質管理(iQM)4000分析器(両者ともマサチューセッツ州LexingtonのInstrumentation Laboratory.から入手可能)、およびVITROS DT60 II 化学システム(ニュージャージー州PiscatawayのJohnson & Johnsonから入手可能)を含むが、それらには限定されない。例えば、他の器具は、ハンドヘルドのグルコースセンサのようなハンドヘルドの器具であり得る。器具104は、例えば病院、医院、医療施設、患者の家、高齢者介護施設、救急車、公共交通機関、大規模な公共の場所、または医療分析および/または患者のデータサンプリングが、通常に、または緊急に発生するその他の任意の場所に位置され得る。例えば、本システムの1つの器具が病院に位置され得、別の器具が医院に設置され得る。代替的に、全ての器具が病院に配置され得るが、病院中の離れた位置に配置され得る。一部の場合において、器具104は、医療施設中を移動され、それによりすべての器具104が、いつでも、いかなる位置にも存在し得る可能性をもたらす。各器具104、104’、104’’は、それぞれサンプリング部材120、120’、120’’(総体として、サンプリング部材120)を含む。サンプリング部材120の例は、例えば、サンプルと接触するプローブ、サンプルを受け入れるインレットポート、サンプルカートリッジを受け入れる容器、またはサンプルキュベットである。各サンプリング部材120、120’、120’’は、患者から体液をサンプリングし得る。体液の例は、血液、血清、血漿、尿、精液、唾液、気管気管支ウォッシング、脳脊髄液などを含む。サンプリング部材は120、120’、120’’は体液を分析し、体液内の1つ以上の標的検体の量および存在を、質的に、または定量的に決定し得る。第1の器具(「器具104」)に関して以下で記載されるが、記載内容は、器具104、104’、104’’の任意のものまたは全てに適用される。同様に、第1のサンプリング部材120(「サンプリング部材120」)に関して以下で記載されるが、記載内容は、サンプリング部材120、120’、120’’の任意のものまたは全てに適用される。
【0015】
本明細書において使用される場合、患者のデータにアクセスすることは、1つの器具104が、別の器具104’上のデータに直接的にアクセスすることを意味する。すなわち、中央演算処理装置(CPU)または第1の器具104と第2の器具104’との間に配置されたサーバーのそれぞれは、互いのデータにアクセスする第1の器具および第2の器具にとって必要ではない。患者のデータを取得するということは、1つの器具104が、患者の体液サンプル内の標的成分を分析する場合を意味する。一実施形態において、患者のデータを取得することは、サンプリング部材120を使用して、患者のサンプルを取得することを含む。患者のデータは、患者の個人的なデータであり、かつ患者の医療データである。個人的なデータは、例えば、名前、ジェンダー、住所、年齢、身長、体重、性別、アレルギー、および/または病歴を含み得る。医療データは、患者の体液サンプル内の標的検体の質的、または定量的な評価を含み得る。
【0016】
本明細書において使用される場合、2つの器具104、104’間の直接的な通信とは、ネットワーク116を介してメッセージを管理し、方向付け、および/または増幅するルータ、リピータ、またはスイッチのようなデバイスを除き、CPUまたはコンピュータは、患者から体液をサンプリングすることが不可能であり(すなわち、器具104ではない)、データの分析、格納、または処理に関して、追加的なデータ処理機能を提供するCPUまたはコンピュータの助けなく、1つの器具104が別の器具104と通信することを意味する。網目状のネットワークを介した通信の場合の直接的な通信の例は、一つ以上の器具104が、第1の器具104から第2の器具104’へのメッセージ転送の補助もし得る。
【0017】
器具104間の直接的な通信を容易にするために、各器具104は、(恒久的にか、または一時的にかのいずれかで)通信モジュール124を含むか、または通信モジュール124に接続される。通信モジュール124は、本システム内の複数の器具に関する識別情報およびルーティング情報を保持し、ブロードキャスト時に、セントラルサーバーを使用することなく、メッセージが意図された目的地(すなわち、第2の器具104’)にメッセージを到達させるために必要なルーティング情報を含むようなメッセージとして、命令、データ、および他の情報をパッケージする。通信モジュール124はまた、メッセージを受信し、第2の器具104’に対する命令にそのメッセージをデコードし、復号化し、および/またはコンパイルする。一部の実施形態において、通信モジュール124はまた、受信確認メッセージを第1の器具104に返信し、メッセージが受信され、理解され、および/またはメッセージに基づいて行動されたことを確認する。
【0018】
引き続き図1を参照すると、第1の器具104と第2の器具104’との間の直接的な通信は、第1の通信経路144を用いて表される。同様に、第1の器具104と第3の器具104’’との間の直接的な通信は、第2の通信経路148を用いて表される。さらに、第2の器具104’と第3の器具104’’との間の直接的な通信は、第3の通信経路152を用いて表される。
【0019】
例えば、ネットワーク116は、イントラネットであり得る。通信経路144、148、152の実施形態の例は、標準的な電話回線、LAN、WANリンク(例えば、T1、T3、56kb、X.25)、ブロードバンド接続(ISDN、フレームリレー、ATM)、およびワイヤレス接続(802.11)を含む。
【0020】
引き続き図1を参照すると、例えば第1の器具104と第2の器具104’との間の直接的な通信は、第1の器具104が第2の器具104’によって取得される患者のデータにアクセスすることを可能にする。同様に、他の器具104間の直接的な通信は、一つの器具(例えば、第2の器具104’)が、器具104(例えば、第2の器具104’)と直接的に通信して別の器具(例えば、第3の器具104’’)によって取得される患者のデータに、アクセスすることを可能にする。一実施形態において、2つ以上の器具104間の直接的な通信は、双方向性である。例えば、第1の器具104と第2の器具104’とが直接的に通信するときに、第1の器具104は、第2の器具104’と通信し得、第2の器具104’から情報を取得し得る。同様に、第2の器具104’は、第1の器具104と通信し得、第1の器具104から情報を取得し得る。別の実施形態においては、第1の器具104は、第2の器具104’と通信し得、第2の器具104’から情報を取得し得るが、第2の器具104’は、第1の器具104と通信を開始し得ず、第1の器具104から情報を取得し得ないような一方向性の直接的な通信である。従って、どの器具のサンプリング部材120が患者の体液をサンプリングするかに関係なく、ネットワーク116を介して通信する任意の器具104は、体液をサンプリングした器具104から直接的に、体液に関連するデータにアクセスし得る。
【0021】
図2は、本発明の別の例示的な実施形態に従った、ネットワークを介して、エージェント器具204が、第1の器具104および第2の器具104’と通信するように動作するシステムのブロック図である。一実施形態において、エージェント器具204は、第1の器具および第2の器具104のエージェントとして機能する。すなわち、エージェント器具204は、第1の器具104および第2の器具104’上で実行され得る機能を実行し得る。例えば、エージェント器具204は、一つ以上の器具104のサンプリング部材によって取得されるサンプルと関連する医療データを格納する。従って、一実施形態において、エージェント器具204は、患者のデータをデータベースに格納し、他の集中化されたデータ処理機能を実行することによって、別の器具104によって取得された患者のデータにアクセスすることを、器具104に可能にする。従って、サンプリング部材120が、患者から体液をサンプリングするときに、器具104は、サンプルから取得される患者のデータを格納する。さらに、サンプルを取得した器具104はまた、患者のデータをエージェント器具204に転送する。エージェント器具204は、(患者からサンプルをサンプリングした全ての器具104における患者のデータにアクセスしなければならないことよりも)他の器具104が、1つの器具からの全ての患者のデータにアクセスすることを可能にする。代替的に、器具104は、患者の体液をサンプリングし、体液に関連するデータを取得した器具104と通信し得る。
【0022】
一実施形態において、エージェント器具204はまた、患者のデータを病院の情報システム208に転送する。例えば、エージェント器具204は、ラボラトリー情報システム(LIS)インターフェイスを介して、病院の情報システム208に患者のデータを転送する。例えば、病院の情報システム208は、器具104が配置される、医療施設と同じ(または異なる)病院における別のコンピュータであり得る。病院の情報システム208は、病院の患者に関する患者のデータベースを保持する。エージェント器具204はまた、病院の情報システム208から情報を検索し得る。
【0023】
一実施形態において、1つの器具104(例えば、第1の器具104)は、他の器具104(例えば、第2の器具104’)と直接的に通信し、器具(例えば、第2の器具104’)を制御する。例えば、第1の器具104が、第2の器具104’を制御している場合に、第1の器具104は、第2の器具104’を較正し、第2の器具104’上で患者のサンプルの処理を開始し、第2の器具104’をオンにし、および/または第2の器具104’をオフにする。第1の器具104はまた、患者のサンプル内の検体の特定の測定を開始することによって、第2の器具104’を制御し得る。
【0024】
さらに、一実施形態において、第1の器具104は、異種の第2の器具104’を制御する。すなわち、第2の器具104’は、第1の器具104と比較して、異なるモデルまたは型である。例えば、一実施形態において、第1の器具104は、GEM情報品質管理(iQM)4000分析器であり、第2の器具104’は、GEM情報品質管理(iQM)3000分析器(両者ともマサチューセッツ州LexingtonのInstrumentation Laboratoryから入手可能)である。さらに、一実施形態において、第1の器具104は、異なる会社によって全て製造された第2の器具104’を制御する。例えば、第1の器具104は、GEM情報品質管理(iQM)4000分析器であり、第2の器具104’は、VITROS DT60 II 化学システム(ニュージャージー州PiscatawayのJohnson & Johnsonから入手可能)である。
【0025】
図3は、本発明の例示的な実施形態に従った、ユーザーインターフェイス316およびデータ管理モジュール320を有する器具104のブロック図である。例示される実施形態において、器具104のサンプリング部材120は、患者のデータを分析するための分析用モジュール304を有する。特に、分析用モジュール304は、ソフトウエアモジュールであり、該ソフトウエアモジュールは、患者の体液サンプル内の標的検体を分析する、プログラムされた一連のステップを提供する。例えば、標的検体は、濃縮血小板、濃縮白血球、濃縮赤血球、血中尿素窒素(BUN)、血液ガス、電解質、代謝物、および/または血球容量である。
【0026】
器具104はまた、ユーザーインターフェイス316およびデータ管理モジュール320を含む。データ管理モジュール320は、患者のデータの管理を可能にする。データ管理モジュール320は、データ管理モジュール320が実行されている器具104上に格納される患者のデータを管理し得、および/または別の器具104上で患者のデータを管理し得る。例えば、第1の器具104のデータ管理モジュール320は、特定の患者に関連するデータであって、第1の器具104が第2の器具104’からアクセスするデータに関して管理機能を実行し得る。
【0027】
ユーザーインターフェイス316は、器具104のユーザーが、分析用モジュール304およびデータ管理モジュール320に関連する機能を実行することを可能にする。詳しくは、ユーザーインターフェイス316は、機能を実行し、器具104上に、共通のフォーマットで患者のデータを表示する。従って、体液サンプルをサンプリングし、そのサンプルを分析し、および/または患者のデータを管理するときに、ユーザーインターフェイス316は、器具104のユーザーが、器具に関係なく、単一の「ルックアンドフィール」を経験することを可能にする。例として、共通のメニュー構成が使用され得、全てのメッセージ機能が、全ての器具104にわたり一貫した1つのメニュー選択肢に従って現れ、患者のサンプルを処理する動作機能が、同じスクリーンの色、同じコマンド制御、および同じヘルプテキストを用いて、共通の用語を使用して記載され得る。分析用モジュール304、ユーザーインターフェイス316、およびデータ管理モジュール320は、Java(登録商標)またはC++のような任意のコンピュータプログラミング言語で書かれ得るソフトウエアモジュールである。器具104が異なるベンダーによって製造される一部の実施形態において、ブラウザのようなインターフェイスが、ユーザーインターフェイス316として含まれ得、標準的なデータレンダリング、データ転送、HTML、HTTP/HTTPS、XML、SOAP、ウェブサービスのようなデータ表示技術などの使用を可能にする。ブラウザインターフェイスの例は、ワシントン州RedmondのMICROSOFT CORPORATIONによるインターネットエクスプローラ、カリフォルニア州SunnyvaleのAOL/TIME WARNERによるNETSCAPE
NAVIGATOR、およびカリフォルニア州Mountain ViewのMOZILLA FOUNDATIONによるMOZILLA FIREFOXのようなアプリケーションを含むがそれらには限定されない。
【0028】
例えば、ユーザーインターフェイス316は、ユーザーが、器具のスクリーンディスプレイのスナップショットを見ること、患者のデータまたは品質管理結果を見直すこと、器具の状態を見直すこと、検体を使用可能にすること、または検体を使用不可能にすること、動作アクセスを使用可能にすること、または動作アクセスを使用不可能にすること、器具104をロックすること、器具104を較正すること、患者のデータの分析結果の所定の許容範囲に従って、器具104を構成すること、および/または器具104上にメッセージを掲示することを可能にする。さらに、器具104のユーザーは、その他の任意の器具(例えば、第2の器具104’)上でこれらの機能を実行するために、ユーザーインターフェイス316を使用し得る。従って、ユーザーインターフェイス316または別の器具104を含む器具104によって取得されるデータを見るために、この器具104または別の器具104の状態を見るために、この器具104または別の器具104上で実行される動作(例えば、患者のサンプルを分析する、特定の患者に関する患者のデータの全てを円グラフに表すなど)を見るために、および/またはこの器具104または別の器具104上で患者の分析結果をサーチするために、ユーザーはユーザーインターフェイス316を使用し得る。上記のように、器具104は、異種の型(例えば、異なる会社によって全て製造された器具)であり得る。
【0029】
データ管理モジュール320が実行し得るデータ管理機能の例は、レポートを生成すること、セキュリティ情報を管理すること、適正検査を実行すること、および器具104の仕事量を決定することを含む。例えば、データ管理モジュール320は、患者のサンプルの標的検体について獲得された先の10個のデータポイントの表を、自動的に生成し得る。データ管理モジュール320はまた、所定の計画に基づいて、オンデマンドで、または定期的に、(例えば表を)レポートする。器具104のユーザーはまた、患者の医療データにおけるパターンのようなパターンを検索するために、データ管理モジュール320を使用し得る。さらに、ユーザーは、一つ以上の器具104に関連するデータパターンを判別するために、データ管理モジュール320をさらに使用し得る。例えば、データ管理モジュール320は、第3の器具104’’のような特定の器具が、最も多く分析を失敗していることを判定し得る。
【0030】
さらに、データ管理モジュール320は、オペレータの適正情報を提供し得る。例えば、第1の器具104のデータ管理モジュール320は、第3の器具104’’が最も多く不要なサンプルを有することを判定し得る。このような情報は、オペレータの能力を評価するのに有用であり得る。このような場合、第3の器具104’’を使用するオペレータは、器具104を使用するために更なるトレーニングを必要とする。
【0031】
さらに、データ管理モジュール320は在庫管理を実行し得る。例えば、サンプリング部材120が、カートリッジを使用して、患者の体液をサンプリングする場合に、データ管理モジュール320は、カートリッジが使用された回数を決定し得、器具104のユーザーが、いつカートリッジを交換する必要があるかを表示し得る。さらに、一つの器具104(例えば、第1の器具104)のデータ管理モジュール320は、いつ別の器具(例えば、第2の器具104’)のカートリッジの在庫が交換される必要があるかを決定し得る。
【0032】
上記のように、データ管理モジュール320はまた、器具104の仕事量を決定し得る。一実施形態において、データ管理モジュール320は、データ管理モジュール320が実行している器具104の仕事量を決定し得る。データ管理モジュール320はまた、データ管理モジュール320が実行している器具104と通信している別の器具104の仕事量を決定する。例えば、第1の器具104のユーザーは、第3の器具104’’が使用される頻度(例えば、1日に1回、1日に10回など)を決定するために、データ管理モジュール320を使用し得る。特定の位置から器具104(例えば、第3の器具104’’)を除去するかどうか(例えば、器具104が、その位置に配置されるに値するには充分に使用されていない場合)、同じ位置に別の器具104を追加するかどうか(例えば、器具104が、過度に使用されている場合)、または器具104の配布および使用を規制するかどうかを決定するために、ユーザーはこの情報を使用し得る。
【0033】
特定の実施形態において、ユーザーは、ウェブブラウザ(例えば、ワシントン州RedmondのMicrosoft Corporationによって開発されたインターネットエクスプローラ)のために、ユーザーインターフェイス316およびデータ管理モジュール320を使用し得る。例えば、ユーザーは、データ管理モジュール320および/またはユーザーインターフェイス316にアクセスするために、(例えば、病院内のユーザーのオフィスにおいて)パーソナルコンピュータ上で実行されているウェブブラウザを使用し得る。さらに、ウェブブラウザに表示されるユーザーインターフェイスおよびデータ管理モジュールは、ユーザーインターフェイス316および器具104上で実行されているデータ管理モジュール320と同じ「ルックアンドフィール」を有する。ウェブブラウザは、器具104上でインターフェイス316を使用するユーザーが実行し得る機能と同じ機能を、リモートのユーザーが実行することを可能にする。従って、例えば、リモートのユーザーは、器具のスクリーンディスプレイのスナップショットを見ることができ、患者の分析結果または品質管理結果を再検討することができ、器具の状態を再検討することができ、分析を可能にすることができ、また不可能にすることができ、オペレータのアクセスを可能にすることができ、また不可能にすることができ、器具をロックすることができ、器具104を較正することができ、および器具104上にメッセージを掲示することができる。
【0034】
続けて図3を参照にし、図1を参照して上述されたように、各器具104は、器具間通信を容易にするために、通信モジュール124を備えている。一部の実施形態において、通信モジュール124は、器具104の外部の構成要素である(すなわち、内部ワイヤレスネットワークのインターフェイスカード、トランスポンダ、または他の信号生成デバイス)。他の実施形態において、通信モジュール124は、例えば、インターフェイスを介して器具104に定期的に接続され得る外部のデバイスである。
【0035】
図4は、本発明の例示的な実施形態に従った、図1の器具104を構成するために実行されるステップの流れ図である。例示的な実施形態における器具104は、ネットワーク116に接続され、各器具104は、一つ以上の他の器具104と直接的に通信する(ステップ410)。次に、第1の器具104のサンプリング部材120は、患者から体液をサンプリングする(ステップ415)。第1の器具104は、体液サンプルを分析し(ステップ420)、患者のデータを獲得する。第2の器具104’(またはその他の任意の器具104)が、サンプルの分析に対応する患者のデータに、第1の器具から直接的にアクセスする(ステップ425)。代替的に、第2の器具104’が、第1の器具104に体液をサンプリングすることを指示し、ステップ415、420、425が開始される。例えば、指示を受信すると、ステップ415に示されるように、第1の器具104は、患者から体液(例えば、血液)をサンプリングする。さらに、図4に示されるステップの任意のものが生じ得る。例えば、第1の器具104は、体液をサンプリングし(ステップ415)、体液サンプルを分析するのみであり得る(ステップ420)。別の器具104は、サンプルの分析に関連する患者のデータにアクセスしないことがあり得、かなり遅れて(例えば、4日後)、患者のデータにアクセスすることがあり得る。
【0036】
図5を参照すると、例示的な実施形態において、特定のテスト、分析、または患者のサンプルの収集を必要とする研究室の技術者は、第1の器具104を使用して、患者のサンプルの要求を開始する(ステップ510)。医師、看護師、または他の医療技術者は、第2の器具104’上で要求を受信する(ステップ515)。要求は、スクリーンメッセージ、可聴メッセージ、または要求が受信されたことを示す他の認識可能な指示の形状であり得る。医療技術者は、要求の受信を確認し、サンプルが前もって取得されなかった場合(ステップ520)には、第2の器具104’のサンプリング部材を使用して、患者のサンプルを抽出し(ステップ525)、その後に、第2の器具104’が要求された分析を実行する(ステップ530)。第2の器具104’は、分析結果を転送し(ステップ535)、分析結果は第1の器具104によって受信され(ステップ540)、研究室の技術者に必要なデータを提供する。予定される回診、患者ケアの規約に従って、または必要に応じて(すなわち、不規則的に)、このような要求は行われ得る。
【0037】
別の実施形態において、患者と向かい合い、第1の器具104を使用している医療技術者は、患者の前もって抽出されたサンプルの分析を要求し得る。複数の患者のサンプルが格納され、分析を待っている研究室のような別の場所において、第2の器具104’は、第1の器具104から要求を受信し、第2の器具104’のサンプリング部材を患者のサンプルに導く(ステップ550)。分析は第2の器具104’によって行なわれ(ステップ535)、第1の器具104に返信され(ステップ540)、そこで結果が表示される。代替的に、またはこのアプローチと一緒に、患者のサンプルは、トレーに配置され、第2の器具104’の自動サンプリング部材のプローブが、所望の患者サンプルに伸び、所望の患者サンプルを選択し、患者のサンプルをサンプリングし(ステップ560)、第1の器具104によって指揮されたサンプルの適切な分析が、第2の器具104’によって行なわれる(ステップ530)。
【0038】
別の例において、第2の器具104’は、心臓バイパス手術の間に使用される血液ポンプのような体外のデバイスを介して、患者に直接的に接続され得る。そのような場合、第2の器具104’のサンプリング部材は、頻繁に、または一部の場合において継続的に患者のサンプルと接触し、サンプリングおよび分析の要求であって、第2の器具104’によって指揮された第1の器具104による要求が、リアルタイムでサービスされ得る。
【0039】
本発明の特定の実施形態が記載されてきたが、本発明の概念を援用する他の実施形態が使用され得ることは、当業者には明らかであり得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者データにアクセスする方法であって、
前記方法は、
(a)複数の器具を提供することであって、前記複数の器具は、ネットワークへの器具間の直接的な通信のために構成されており、各器具は、患者からの体液サンプルに接触し、かつ、そこから患者データを取得するためのサンプリング部材を含む、ことと、
(b)前記複数の器具のうちの第1の器具と第2の器具との間の直接的な電気的な双方向通信を容易にするための通信モジュールを介して通信することであって、前記直接的な電気的な双方向通信は、前記第2の器具によって前記第1の器具を制御し、前記第1の器具によって前記第2の器具を制御することを含む、ことと、
(c)前記第1の器具によって前記体液サンプルを処理することであって、前記第2の器具は、前記処理を制御する、ことと、
(d)前記第2の器具によって前記第1の器具から直接的に前記取得された患者データにアクセスすることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第2の器具と電気的な双方向通信を行う前記第1の器具は、前記第1の器具の通信モジュールを用いて、前記第2の器具上のサンプリング部材によって取得された、取得された患者データにアクセスする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記取得された患者データは、前記患者の体液の分析された標的成分を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の器具のうちの前記第1の器具は、前記複数の器具のうちの少なくとも前記第2の器具および第3の器具と電気的な双方向の直接的な通信を行う、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記サンプリング部材は、前記体液サンプルにおける標的成分を分析することによって、前記患者データを取得するための分析モジュールをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の器具のうちの前記第1の器具は、前記体液サンプルの分析のオペレータ管理と、前記患者データのオペレータ管理とのためのディスプレイを含むユーザインターフェースをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の器具による前記取得された患者データのディスプレイは、前記複数の器具に共通のフォーマットで情報を表示し、かつ、前記複数の器具のうちの前記第2の器具によって直接的にアクセス可能である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の器具と前記第2の器具との間の前記直接的な電気的な双方向通信は、サーバの支援を伴わない、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の器具のうちの少なくとも1つの器具のサンプリング部材は、第1の検体を分析し、前記複数の器具のうちの別の器具のサンプリング部材は、第2の検体を分析する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の器具は、電子データを見るためのディスプレイをさらに含み、前記電子データは、前記第1の器具のディスプレイ上で前記第2の器具の状態を見ることと、前記第1の器具のディスプレイ上で、前記第2の器具の動作を見るか、または、前記第1の器具の動作を見ることと、前記第2の器具または前記第1の器具上で取得された患者データを見ることとからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
第1の取得された患者データは、ブラウザアプリケーションを用いて前記ディスプレイ上に表示される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の器具は、ピアツーピアの電気通信ネットワークのメンバーである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記複数の器具は、メッシュタイプの電気通信ネットワークのメンバーである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の器具のうちの少なくとも1つの器具は、前記複数の器具のうちの2つの他の器具の間の電気通信メッセージの伝送を支援するように構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記通信モジュールは、前記複数の器具に関連する識別情報を維持する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記通信モジュールは、電気通信メッセージとして情報をパッケージする、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記通信モジュールは、電気通信メッセージを受信し、デコードし、復号化する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記通信モジュールは、電気通信メッセージが受信されたことを確認する、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記通信モジュールは、通信メッセージがその意図された行先に到達するために必要とされる前記通信メッセージにおける情報を含むルーティング情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記第2の器具による前記第1の器具の制御は、前記第1の器具を較正することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の器具による前記第1の器具の制御は、前記第1の器具の患者サンプルにおける検体の測定を開始することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の器具による前記第1の器具の制御は、前記第2の器具が前記第1の器具にサンプルを分析するように命令することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の器具による前記第1の器具の制御は、前記第2の器具が前記第1の器具をオンにすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
患者データを管理するためのシステムであって、
前記システムは、複数の器具を含み、前記複数の器具は、器具間の直接的な通信を行うように構成されており、各器具は、
サンプルに接触するためのプローブを含むサンプリング部材であって、前記サンプルは、患者からの体液であり、前記サンプリング部材は、そこから患者のデータを取得する、サンプリング部材と、
前記複数の器具のそれぞれに対するルーティング情報を含むように構成された通信モジュールであって、前記通信モジュールは、前記ルーティング情報を利用して、前記複数の器具のうちの第1の器具から、前記複数の器具のうちの第2の器具および前記複数の器具のうちの第3の器具のそれぞれに、電子データを直接的に送信する、通信モジュールと
を含む、システム。
【請求項25】
前記第2の器具と電気的な双方向通信を行う前記第1の器具は、前記第1の器具の通信モジュールを用いて、前記第2の器具上のサンプリング部材によって取得された、取得された患者データにアクセスする、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記複数の器具のうちの前記第1の器具は、前記複数の器具のうちの少なくとも前記第2の器具および第3の器具と電気的な双方向通信を行う、請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記サンプリング部材は、体液サンプルにおける標的成分を分析することによって、患者データを取得するための分析モジュールをさらに含む、請求項24に記載のシステム。
【請求項28】
前記取得された患者データは、前記患者の体液の分析された標的成分を含む、請求項24に記載のシステム。
【請求項29】
前記第1の器具は、前記電子データを見るためのディスプレイをさらに含み、前記電子データは、前記第1の器具のディスプレイ上で前記第2の器具の状態を見ることと、前記第1の器具のディスプレイ上で動作を見ることと、前記第1の器具のディスプレイ上で取得された患者データをサーチすることとからなる群から選択される、請求項24に記載のシステム。
【請求項30】
前記複数の器具のうちの前記第1の器具は、前記体液サンプルの分析を管理することと、患者データを管理することとのためのディスプレイを有する単一のユーザインターフェースをさらに含む、請求項24に記載のシステム。
【請求項31】
前記第1の器具のディスプレイは、前記複数の器具に共通のフォーマットで、前記第1の器具のサンプリング部材によって取得された第1の取得された患者データと、前記第2の器具のサンプリング部材によって取得された第2の取得された患者データとを表示し、前記第2の取得された患者データは、前記第1の器具によってアクセスされる、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記第2の取得された患者データは、ブラウザアプリケーションを用いて前記ディスプレイ上に表示される、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記第1の器具と前記第2の器具との間の前記電気的な双方向通信は、サーバの支援を伴わない、請求項24に記載のシステム。
【請求項34】
前記複数の器具のうちの少なくとも2つの器具は、異種である、請求項24に記載のシステム。
【請求項35】
前記複数の器具のうちの少なくとも1つの器具のサンプリング部材は、第1の検体を分析し、前記複数の器具のうちの別の器具のサンプリング部材は、第2の検体を分析する、請求項24に記載のシステム。
【請求項36】
前記複数の器具は、ピアツーピアの電気通信ネットワークのメンバーである、請求項24に記載のシステム。
【請求項37】
前記複数の器具は、メッシュタイプの電気通信ネットワークのメンバーである、請求項24に記載のシステム。
【請求項38】
前記複数の器具のうちの少なくとも1つの器具は、前記複数の器具のうちの2つの他の器具の間の電気通信メッセージの伝送を支援するように構成されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項39】
前記通信モジュールは、前記複数の器具に関連する識別情報を維持する、請求項24に記載のシステム。
【請求項40】
前記通信モジュールは、電気通信メッセージとして情報をパッケージする、請求項24に記載のシステム。
【請求項41】
前記通信モジュールは、電気通信メッセージを受信し、デコードし、復号化する、請求項24に記載のシステム。
【請求項42】
前記通信モジュールは、電気通信メッセージが受信されたことを確認する、請求項24に記載のシステム。
【請求項43】
前記ルーティング情報は、通信メッセージがその意図された行先に到達するために必要とされる前記通信メッセージにおける情報を含む、請求項24に記載のシステム。
【請求項44】
前記取得された患者データは、前記複数の器具のうちの任意の1つの器具のサンプリング部材によって取得される、請求項24に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−248218(P2012−248218A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−193209(P2012−193209)
【出願日】平成24年9月3日(2012.9.3)
【分割の表示】特願2007−553132(P2007−553132)の分割
【原出願日】平成18年1月17日(2006.1.17)
【出願人】(506391864)インストゥルメンテーション ラボラトリー カンパニー (7)
【Fターム(参考)】