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真偽判別可能な印刷物
説明

真偽判別可能な印刷物

【課題】 本発明は、偽造防止効果を必要とするセキュリティ印刷物である銀行券、パスポート、有価証券、身分証明書、カード、通行券等の貴重印刷物の分野において、観察角度によって異なる画像が確認されることで真偽判別を可能とする印刷物に関するものである。
【解決手段】 印刷画像は、第1の印刷画像と第2の印刷画像を有し、第1の印刷画像は、基材と異なる色を有する光輝性顔料を配合したインキで形成され、第2の印刷画像は、第1の印刷画像上の少なくとも一部に透明性インキで重ね刷りして形成され、第2の印刷画像は背景部及び潜像部に区分けされ、背景部及び潜像部は複数の印刷要素によって形成され、前記複数の印刷要素は画線によって形成され、背景部の印刷要素の画線配列方向の角度と潜像部の印刷要素の画線配列方向の角度が、30〜150°の範囲で互いに異なることを特徴とする印刷物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偽造防止効果を必要とするセキュリティ印刷物である銀行券、パスポート、有価証券、身分証明書、カード、通行券等の貴重印刷物の分野において、観察角度によって異なる画像が確認されることで真偽判別を可能とする印刷物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
銀行券、パスポート、有価証券、身分証明書、カード、通行券等の貴重印刷物は、その価値を保証・維持するために、偽造防止技術が施されている。そのため、このような貴重印刷物には、複写機での再現が困難な干渉マイカ、酸化フレークマイカ、顔料コートアルミニウムフレーク、光学的変化フレーク等の特殊な光輝性材料を配合したインキで印刷が施され、複写防止、真偽判別が行なわれている。
【0003】
例えば、光輝性材料を配合したインキで印刷された印刷物としては、シート状又は帯状の支持体の凹凸表面に光輝性領域が設けられるとともに、その光輝性領域の少なくとも一部に、光輝性領域と同一・同質及び/又は異質の他の光輝性領域がインキにより積層して形成された偽造防止用表示体であって、支持体の凹凸表面に形成された光輝性領域が支持体表面の凹凸によって入射光に対して乱反射を示し、その光輝性領域の上面に積層した他の光輝性領域が平坦面によって入射光に対して正反射を示すことを特徴とする偽造防止用表示体とその製法が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、基材に基材の平滑度より高い少なくとも一つの情報パターンを形成し、情報パターン上及びその周辺の背景領域は、金属光沢インキによって刷り重ねて金属光沢インキ領域が形成され、金属光沢インキ領域は、情報パターンに刷り重ねられた金属光沢情報パターン領域と、背景領域に刷り重ねられた金属光沢背景領域に区分けされてなる偽造防止印刷物が開示されている(特許文献2参照)。
【0005】
また、最近では、貴重印刷物には、意匠性を保ちつつ、偽造防止効果の高い偽造防止要素及び印刷技術が望まれている。例えば、第1の視認性情報の情報画像領域及び背景画像領域の一方に、密な基材隠蔽率の光輝性隠蔽層を形成し、他方に、疎な基材隠蔽率の光輝性隠蔽層を形成するとともに、第2の視認性情報の情報画像領域及び背景画像領域の両領域に、密な基材隠蔽率の光輝性隠蔽層を形成し、該密な光輝性隠蔽層の少なくとも一部分に可視光吸収性の高い極めて疎な隠蔽率の隠蔽層を形成することによって、観察角度を変化させることで視認性情報が変化する偽造防止用情報担持体が開示されている(特許文献3参照)。
【0006】
また、基材と、基材の一表面上の印刷画像領域全面に基材と異なる色を有する光輝性材料で形成された第1の印刷画像と、印刷画像領域内の少なくとも一部に透明性材料から形成された第2の印刷画像を備え、第1の印刷画像上に第2の印刷画像を形成することを特徴とする偽造防止用情報担持体が開示されている(特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3449690号公報
【特許文献2】特許第4590614号公報
【特許文献3】特許第3398758号公報
【特許文献4】特許第4604209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1は、下地と情報パターンの両方を光輝性インキで形成し、情報パターンの明暗が変化するか否かによって、その貴重品が本物か否か真偽判別されるものである。しかしながら、光輝性インキは高コストであるため、実際に得られる印刷物も高コストであった。さらに、下地と情報パターンの両方を光輝性インキで印刷するため、下地と情報パターンの光沢差が少ないものとなり、情報パターンの視認性は優れるものではなく、改良の余地があった。特許文献1及び2は、所定の観察角度によって特定の画像のみが出現する印刷物であり、偽造防止、真偽判別効果を向上させるために、特許文献3及び4のようにある特定の画像から観察角度を異ならせることによって別の画像が出現する技術が求められている。しかしながら、特許文献3及び4は、二つの画像がスイッチする印刷物であって、更に複数の画像が潜像画像として出現することで偽造防止、真偽判別効果を向上させることが求められている。また、印刷物自体の構成が複雑であっても作製が容易であることが求められている。
【0009】
本発明は、前述した課題の解決を目的とするものであり、製造の難易度が低く、かつ、安定した連続製造が可能で、印刷物を第1の角度で観察した場合に第1の印刷画像が視認され、第2の角度で観察した場合に背景部及び潜像部が区分けされて視認されることなく第2の印刷画像が視認され、第3の角度で観察した場合に第2の印刷画像の背景部及び潜像部が区分けされて視認され、複数の異なる画像が視認できることを特徴とする、画像のチェンジ効果に優れた真偽判別可能な印刷物に関わるものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、基材上に印刷画像を形成し、印刷画像は、第1の印刷画像と第2の印刷画像を有し、第1の印刷画像は、基材と異なる色を有する光輝性顔料を配合したインキで形成され、第2の印刷画像は、第1の印刷画像上の少なくとも一部に透明性インキで重ね刷りして形成され、第2の印刷画像は、背景部及び潜像部に区分けされ、背景部及び潜像部は、複数の印刷要素によって形成され、印刷要素は、50μm〜200μmの画線が複数配置され、背景部の印刷要素の画線配列方向の角度と潜像部の印刷要素の画線配列方向の角度が、30〜150°の範囲で互いに異なることを特徴とする印刷物であって、印刷物を第1の角度で観察した場合に第1の印刷画像が視認され、第2の角度で観察した場合に背景部及び潜像部が区分けされて視認されることなく第2の印刷画像が視認され、第3の角度で観察した場合に第2の印刷画像の背景部及び潜像部が区分けされて視認されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の印刷要素は、等間隔の直万線パターンで画線と非画線部の割合が1:2〜2:1の範囲であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の第1の印刷画像の網点面積率は、50%〜100%の面積率の範囲で、網点面積率の差が15%以上50%以下の範囲で第1の階調画像が形成されていたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の第2の印刷画像は、印刷要素の径を段階的及び/又は連続的に変化させて第2の階調画像が形成されたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、印刷要素の輪郭が、画線によって形成されたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の第1の印刷画像は、i)網点形状の大小及び疎密、ii)万線形状の太細及び疎密、iii)波線形状の太細及び疎密、iv)破線形状の太細及び疎密、i)乃至iv)のいずれか一つによって形成されていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の第1の印刷画像は、アルミニウム粉末、銅粉末、亜鉛粉末、錫粉末、真鍮粉末、又はリン化鉄のいずれかの光輝性顔料を配合したインキで形成することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の第2の印刷画像を形成する透明性インキは、透明ニス、インキワニス、透明インキ又はメジウムインキのいずれかであることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の透明性インキは、蛍光材料又は赤外吸収性材料を含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の第2の印刷画像は、10〜150μmの盛り上がりを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の真偽判別可能な印刷物は、印刷物を第1の角度で観察した場合に第1の印刷画像が視認され、第2の角度で観察した場合に背景部及び潜像部が区分けされて視認されることなく第2の印刷画像が視認され、第3の角度で観察した場合に第2の印刷画像の背景部及び潜像部が区分けされて視認され、複数の異なる画像が視認できることを特徴とする、画像のチェンジ効果に優れているため、偽造防止、真偽判別効果に優れる。
【0021】
本発明の真偽判別可能な印刷物は、生産性の高い印刷方式であるオフセット印刷で製造可能であることからコストパフォ−マンスに優れ、厳密に刷り合わせを制御する必要がなく、製造の難易度が低く、かつ、安定した連続製造が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明における真偽判別可能な印刷物(1)を示す図である。
【図2】第2の印刷画像(5)の構成を詳細に示す図である。
【図3】真偽判別可能な印刷物(1)を第1の拡散光領域、第2の拡散光領域及び正反射光領域で観察したときの照明光源、視点及び真偽判別可能な印刷物(1)の三つの位置関係を示す図である。
【図4】真偽判別可能な印刷物(1)の作用を示す図である。
【図5】本発明における真偽判別可能な印刷物(1−1)を示す図である。
【図6】真偽判別可能な印刷物(1−1)の作用を示す図である。
【図7】本発明における真偽判別可能な印刷物(1−2)の第1の印刷画像(4−2)と第2の印刷画像(5−2)を示す図である。
【図8】濃度階調を有する第2の印刷画像の印刷要素を示す図である。
【図9】真偽判別可能な印刷物(1−2)の作用を示す図である。
【図10】実施例1における第1の印刷画像(4−3)及び第2の印刷画像(5−3)を示す図である。
【図11】第2の印刷画像(5−3)の印刷要素を示す図である。
【図12】第2の印刷画像(5−3)を示す図である。
【図13】真偽判別可能な印刷物(1−3)の作用を示す図である。
【図14】実施例2における第1の印刷画像(4−4)及び第2の印刷画像(5−4)を示す図である。
【図15】第2の印刷画像(5−4)の印刷要素を示す図である。
【図16】第2の印刷画像(5−4)を示す図である。
【図17】真偽判別可能な印刷物(1−4)の作用を示す図である。
【図18】実施例3における第1の印刷画像(4−5)及び第2の印刷画像(5−5)を示す図である。
【図19】第2の印刷画像(5−5)の印刷要素を示す図である。
【図20】第2の印刷画像を示す図である。
【図21】真偽判別可能な印刷物(1−5)の作用を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が含まれる。
【0024】
(実施の形態1)
図1に、本発明における真偽判別可能な印刷物(1)を示す。真偽判別可能な印刷物(1)は、基材(2)の上に、印刷画像(3)が形成されて成る。印刷画像(3)は、第1の印刷画像(4)と第2の印刷画像(5)を有し、第1の印刷画像(4)は、基材と異なる色を有する光輝性顔料を配合したインキで形成される。図1に示す第1の印刷画像(4)は、所定の観察状態で第一の有意情報である「円」の図柄が視認できる例を示す。第2の印刷画像(5)は、第1の印刷画像(4)上の少なくとも一部に透明性インキで重ね刷りして形成される。図1に示す第2の印刷画像(5)は、所定の観察状態で第二の有意情報である「太陽」の図柄が視認できる例を示す。さらに、詳細に第2の印刷画像(5)を説明する。
【0025】
図2に、第2の印刷画像(5)の構成を詳細に示す。図2(a)に示すように第2の印刷画像(5)は、背景部(6)及び潜像部(7)から構成されて成る。第2の印刷画像(5)の中には、潜像部(6)の第三の有意情報である「太陽」の文字が形成され、第2の印刷画像(5)の「太陽」の文字以外の領域が背景部(6)となる。
【0026】
図2(b)は、背景部(6)の一部拡大図をもって複数の印刷要素を示す。背景部(6)の印刷要素は、円状のドット内に50μm〜200μmの画線(8a)、50μm〜200μmの非画線(9a)が一定のピッチで縦方向に複数配置されている。図2(c)は、潜像部(7)の一部拡大図をもって複数の印刷要素を示す。潜像部(7)の印刷要素は、円状のドット内に50μm〜200μmの画線(8b)、50μm〜200μmの非画線(9b)が一定のピッチで横方向に複数配置されている。50μm〜200μmの画線の範囲については、50μm以下の画線は、作製上困難であり、200μm以上であると下記の効果を得られ難くなる問題が生じる。また、本発明の印刷要素は、等間隔の直万線パターンで画線と非画線部の割合が1:2〜2:1の範囲であることが好ましい。図2(b)及び図2(c)の円状のドットの輪郭10は、画線で形成されているが、本発明は、輪郭10を形成しなくてもよい。背景部(6)及び潜像部(7)の印刷要素は、円状のドットに限定されることなく、円、楕円、四角、多角形、特殊形状等、特に限定されるものではない。背景部(6)の画線(8a)は、縦方向に配列され、潜像部(7)の画線(8b)は、横方向に配列されているが本発明はこれに限定されることなく、背景部(6)の印刷要素の画線(8a)の配列方向の角度と潜像部(7)の印刷要素の画線(8b)の配列方向の角度が、30〜150°の範囲で互いに異なっていればよい。最も効果が得られる背景部(6)の印刷要素の画線(8a)の配列方向の角度と潜像部(7)の印刷要素の画線(8b)の配列方向の角度は、90°である。さらに、例えば、第2の印刷画像(5)内に三つの潜像部を埋め込んだ場合は、背景部(6)の円状のドットの万線の配列方向を0°とした場合、潜像部の円状のドットの万線の配列方向を45、90又は135°に設定すればよい。
【0027】
図3は、真偽判別可能な印刷物(1)を第1の拡散光領域、第2の拡散光領域及び正反射光領域で観察したときの照明光源、視点及び真偽判別可能な印刷物(1)の三つの位置関係を図示したものである。照明光源(21a)と視点(22a)と真偽判別可能な印刷物(1)が位置関係(a)にあるとき、第1の拡散光領域で観察したことになり、照明光源(21b)と視点(22b)と真偽判別可能な印刷物(1)が位置関係(b)にあるとき、第2の拡散光領域で観察したことになり、照明光源(21c)と視点(22c)と真偽判別可能な印刷物(1)が位置関係(c)にあるときは、正反射光領域で観察したことになる。
【0028】
図4に真偽判別可能な印刷物(1)の作用を示す。図4(a)に示すように第1の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4)である「円」の図柄のみが視認できる。図4(b)に示すように第2の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4)である「円」の図柄内に第2の印刷画像(5)である「太陽」の図柄が視認できる。第1の拡散光領域と第2の拡散光領域の違いは、真偽判別可能な印刷物(1)からの反射光量が第1の拡散光領域より第2の拡散光領域の方が大きい値を示す。図4(c)に示すように正反射領域で観察する場合、第1の印刷画像(4)である「円」の図柄内に第2の印刷画像(5)である「太陽」の図柄が視認でき、さらに、第2の印刷画像(5)である「太陽」の図柄内に第2の印刷画像(5)の潜像部(7)の「太陽」の文字が視認できる。
【0029】
第1の拡散光領域で本発明の真偽判別可能な印刷物(1)の第2の印刷画像は、第1の印刷画像上に透明性インキで重ね刷りして形成されているため、視認することができず、第1の印刷画像のみが視認できる。第2の拡散光領域は、第1の印刷画像の反射光量が第1の拡散光領域の観察時よりも増し、第1の印刷画像と第2の印刷画像に濃度差が生じ、第1の印刷画像内に第2の印刷画像が視認できる。このとき、第2の印刷画像の背景部(6)の画線(8a)及び潜像部(7)の画線(8b)の画線配列方向の差異に起因する光沢差は、ほとんど生じることがないため、第2の印刷画像内に潜像部(7)を視認することができない。正反射領域は、第1の印刷画像の反射光量が第2の拡散光領域の観察時よりも更に増し、第2の印刷画像の背景部(6)の画線(8a)及び潜像部(7)の画線(8b)が、画線の配列方向が異なるため、画線配列方向の差異に起因する光沢差が生じ、第2の印刷画像内に潜像部(7)が視認できる。
【0030】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1の真偽判別可能な印刷物(1)と異なる点を説明する。図5に、本発明における真偽判別可能な印刷物(1−1)を示す。真偽判別可能な印刷物(1−1)は、基材(2−1)の上に、印刷画像(3−1)が形成されて成る。印刷画像(3−1)は、第1の印刷画像(4−1)と第2の印刷画像(5−1)を有し、第1の印刷画像(4−1)は、基材と異なる色を有する光輝性顔料を配合したインキで形成される。図5に示す第1の印刷画像(4−1)は、所定の観察状態で第一の有意情報である背景と「A」の文字が視認できる例を示す。第1の印刷画像(4−1)は、i)網点形状の大小及び疎密、ii)万線形状の太細及び疎密、iii)波線形状の太細及び疎密、iv)破線形状の太細及び疎密、i)乃至iv)のいずれか一つによって形成される。第1の印刷画像(4−1)の網点面積率は、50%〜100%の面積率の範囲で、網点面積率の差が15%以上50%以下の範囲で濃度階調が形成されることを特徴とする。網点面積率及び網点面積率の差が範囲内でないと正反射光下でも第1の印刷画像(4−1)が視認されてしまうため、画像スイッチの効果を得ることができない問題が生じる。第2の印刷画像(5−1)は、第1の印刷画像(4−1)上の少なくとも一部に透明性インキで重ね刷りして形成される。図5に示す第2の印刷画像(5−1)は、所定の観察状態で第二の有意情報である「太陽」の図柄が視認できる例を示す。第2の印刷画像(5−1)の構成は、図2で示した構成と同一であり、第2の印刷画像(5−1)は、背景部(6−1)及び潜像部(7−1)から構成されて成る。第2の印刷画像(5−1)の中には、潜像部(6−1)の第三の有意情報である「太陽」の文字が形成され、第2の印刷画像(5−1)の「太陽」の文字の領域以外が背景部(7−1)となる。
【0031】
図6に真偽判別可能な印刷物(1−1)の作用を示す。図6(a)に示すように第1の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−1)である背景と「A」の文字が視認できる。図6(b)に示すように第2の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−1)の「A」の文字は視認され難くなり、第1の印刷画像(4−1)の一定濃度となった図柄内に第2の印刷画像(5−1)である「太陽」の図柄が視認できる。第1の拡散光領域と第2の拡散光領域の違いは、真偽判別可能な印刷物(1−1)からの反射光量が第1の拡散光領域より第2の拡散光領域の方が大きい値を示す。図6(c)に示すように正反射領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−1)の「A」の文字は視認されることなく、第1の印刷画像(4−1)の一定濃度となった図柄内に第2の印刷画像(5−1)である「太陽」の図柄が視認でき、さらに、第2の印刷画像(5−1)である「太陽」の図柄内に第2の印刷画像(5−1)の潜像部(7−1)の「太陽」も文字が視認できる。
【0032】
第1の拡散光領域で本発明の真偽判別可能な印刷物(1−1)の第2の印刷画像は、第1の印刷画像上に透明性インキで重ね刷りして形成されているため、視認することができず、第1の印刷画像のみが視認できる。第2の拡散光領域は、第1の印刷画像の反射光量が第1の拡散光領域の観察時よりも増し、第1の印刷画像と第2の印刷画像に濃度差が生じ、第1の印刷画像内に第2の印刷画像が視認できる。このとき、第1の印刷画像(4−1)の網点面積率は、50%〜100%の面積率の範囲で、網点面積率の差が15%以上50%以下の範囲で濃度階調が形成されるため、第1の印刷画像(4−1)の背景と「A」の文字の濃度差よりも反射光量の方が強く視認されて、「A」の文字が視認することができない。また、第2の印刷画像の背景部(6−1)の画線(8a−1)及び潜像部(7−1)の画線(8b−1)の画線配列方向の差異に起因する光沢差は、ほとんど生じることがないため、第2の印刷画像内に潜像部(7−1)を視認することができない。正反射領域は、第1の印刷画像の反射光量が第2の拡散光領域の観察時よりも更に増し、第2の印刷画像の背景部(6−1)の画線(8a−1)及び潜像部(7−1)の画線(8b−1)が、画線の配列方向が異なるため、画線配列方向の差異に起因する光沢差が生じ、第2の印刷画像内に潜像部(7−1)が視認できる。
【0033】
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態1の真偽判別可能な印刷物(1)と異なる点を説明する。図7に本発明における真偽判別可能な印刷物(1−2)の第1の印刷画像(4−2)と第2の印刷画像(5−2)を示す。本発明における真偽判別可能な印刷物(1−2)は、基材(2−2)の上に、印刷画像(3−2)が形成されて成る。印刷画像(3−2)は、図7(a)に示す第1の印刷画像(4−2)と図7(b)に示す第2の印刷画像(5−2)を有し、第1の印刷画像(4−2)は、基材と異なる色を有する光輝性顔料を配合したインキで形成される。図7(a)に示す第1の印刷画像(4−2)は、所定の観察状態で第一の有意情報である「山」の図柄が視認できる例を示す。第1の印刷画像(4−2)は、i)網点形状の大小及び疎密、ii)万線形状の太細及び疎密、iii)波線形状の太細及び疎密、iv)破線形状の太細及び疎密、i)乃至iv)のいずれか一つによって形成される。第1の印刷画像(4−2)の網点面積率は、50%〜100%の面積率の範囲で、網点面積率の差が15%以上50%以下の範囲で連続的な濃度階調が形成されることを特徴とする。網点面積率及び網点面積率の差が範囲内でないと正反射光下でも第1の印刷画像(4−2)が視認されてしまうため、画像スイッチの効果を得ることができない問題が生じる。第2の印刷画像(5−2)は、第1の印刷画像(4−2)上の少なくとも一部に透明性インキで重ね刷りして形成される。図7(b)に示す第2の印刷画像(5−2)は、所定の観察状態で第二の有意情報である「コアラ」の図柄が視認できる例を示す。第2の印刷画像(5−2)の構成は、図2で示した構成と同一であり、第2の印刷画像(5−2)は、背景部(6−2)及び潜像部(7−2)から構成されて成る。第2の印刷画像(5−2)の中には、潜像部(6−2)の第三の有意情報である「コアラ」の文字が形成され、第2の印刷画像(5−2)の「コアラ」の領域以外が背景部(6−2)となる。図7(c)は、本発明における真偽判別可能な印刷物(1−2)であり、第1の印刷画像(4−2)上に第2の印刷画像(5−2)が重ね刷りされている。
【0034】
第2の印刷画像(5−2)の印刷要素は、円状のドットに限定されることなく、円、楕円、四角、多角形、特殊形状等、特に限定されるものではない。第2の印刷画像(5−2)の濃度階調を有する「コアラ」の図柄は、濃度階調に応じて円、楕円、四角、多角形、特殊形状等の径が段階的及び/又は連続的に変化させることで形成される。図8に示すように第2の印刷画像(5−2)である「コアラ」の図柄を、例えば、濃度レベルが0〜9の10段階に分割している場合、円の径は、濃度レベルが0の場合は、0μm(なし)であり、濃度レベルが1の場合は、200μmであり、濃度レベルが2の場合は、250μmであり、濃度レベルが3の場合は、300μmであり、濃度レベルが4の場合は、350μmであり、濃度レベルが5の場合は、400μmであり、濃度レベルが6の場合は、450μmであり、濃度レベルが7の場合は、500μmであり、濃度レベルが8の場合は、550μmであり、濃度レベルが9の場合は、600μmであり、濃度レベルは256階調を0〜9に区分けしている。濃度レベルは一例であり、本発明はこれに限定される訳ではない。
【0035】
図9に真偽判別可能な印刷物(1−2)の作用を示す。図9(a)に示すように第1の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−2)である「山」の図柄が視認できる。図9(b)に示すように第2の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−2)の「コアラ」の図柄は視認され難くなり、第1の印刷画像(4−2)の一定濃度となった図柄内に第2の印刷画像(5−2)である「コアラ」の図柄が視認できる。第1の拡散光領域と第2の拡散光領域の違いは、真偽判別可能な印刷物(1−2)からの反射光量が第1の拡散光領域より第2の拡散光領域の方が大きい値を示す。図9(c)に示すように正反射領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−2)の「山」の図柄は視認されることなく、第1の印刷画像(4−2)の一定濃度となった図柄内に第2の印刷画像(5−2)である「コアラ」の図柄が視認でき、さらに、第2の印刷画像(5−2)である「コアラ」の図柄内に第2の印刷画像(5−2)の潜像部(7−2)の「コアラ」の文字が視認できる。
【0036】
第1の拡散光領域で本発明の真偽判別可能な印刷物(1−2)の第2の印刷画像は、第1の印刷画像上に透明性インキで重ね刷りして形成されているため、視認することができず、第1の印刷画像のみが視認できる。第2の拡散光領域は、第1の印刷画像の反射光量が第1の拡散光領域の観察時よりも増し、第1の印刷画像と第2の印刷画像に濃度差が生じ、第1の印刷画像内に第2の印刷画像が視認できる。このとき、第1の印刷画像(4−2)の網点面積率は、50%〜100%の面積率の範囲で、網点面積率の差が15%以上50%以下の範囲で濃度階調が形成されるため、第1の印刷画像(4−2)の「コアラ」の図柄の濃度差よりも反射光量の方が強く視認されて、「コアラ」の文字が視認することができない。また、第2の印刷画像の背景部(6−2)の画線(8a−2)及び潜像部(7−2)の画線(8b−2)の画線配列方向の差異に起因する光沢差は、ほとんど生じることがないため、第2の印刷画像内に潜像部(7−2)を視認することができない。正反射領域は、第1の印刷画像の反射光量が第2の拡散光領域の観察時よりも更に増し、第2の印刷画像の背景部(6−2)の画線(8a−2)及び潜像部(7−2)の画線(8b−2)が、画線の配列方向が異なるため、画線配列方向の差異に起因する光沢差が生じ、第2の印刷画像内に潜像部(7−2)が視認できる。
【0037】
第1の印刷画像(4、4−1、4−2)で用いられる光輝性顔料が、アルミニウム粉末、銅粉末、亜鉛粉、錫粉、又はリン化鉄などを成分とする銀色、青味金色又は赤味金色を示すいずれかの光輝性顔料を配合したインキであり、これらのインキは、紫外線硬化型インキや酸化重合型インキに限定するものではなく、浸透型インキ、過熱乾燥インキ、蒸発乾燥インキなどの印刷インキであってもよい。
【0038】
第2の印刷画像(5、5−1、5−2)で用いられるに透明性インキは、着色顔料を使用しない透明なニス、インキワニス、透明インキ又はメジウムインキのいずれかであり、これらのインキは、紫外線硬化型インキや酸化重合型インキに限定するものではなく、浸透型インキ、過熱乾燥インキ、蒸発乾燥インキなどの印刷インキであってもよい。また、本発明の透明性インキは、蛍光材料又は赤外吸収性材料を含有させることによって偽造防止及び真偽判別効果が向上する。また、多少の着色顔料を含有させても本発明の効果を得ることができる。
【0039】
基材は、白色用紙に限定するものではなく、上質紙、コート紙、プラスチックカードなどの印刷画像を担持できる平面を有していればよい。
【0040】
印刷方式は、ウェットオフセット印刷、ドライオフセット印刷、凸版印刷、水無平版印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、凹版印刷又はプリンタなど特に限定されるものではない。
【0041】
以下、前述の発明を実施するため形態に従って、具体的に作製した真偽判別を可能な印刷物の実施例について詳細に説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
【0042】
図10は、第1の実施例における真偽判別可能な印刷物(1−3)の第1の印刷画像(4−3)及び第2の印刷画像(5−3)を示す図である。真偽判別可能な印刷物(1−3)は、基材である白色のコート紙(2−3)上の一部分に、図10(a)に示す第1の印刷画像(4−3)を、光輝性顔料を配合したインキである紫外線硬化型の金属光沢インキ「T&K TOKA UV NO3 シルバー」を用いて、ウェットオフセット印刷によって網点面積率100%で「円」の図柄を印刷した。次に、図10(b)に示す第1の印刷画像(4−3)の「円」の図柄上に第2の印刷画像(5−3)を、酸化重合型の透明ニスである「New Champion マット OPニス」を用いて、ウェットオフセット印刷によって「太陽」の図柄を重ね刷りした。
【0043】
図11に示すように第2の印刷画像(5−3)の印刷要素は、480μmの円形で形成した。円形の中は、微細な直万線パターンを形成した。図12に示すように第2の印刷画像(5−3)は、背景部(6−3)と潜像部(7−3)に区分けされ、潜像部(7−3)は、「太陽」の文字を形成した。背景部(6−3)の円形の中の直万線パターンは、画線部が60μm、非画線部が60μmで一定の間隔でコート紙(2−3)に対して縦方向に形成し、潜像部(7−3)の円形の中の直万線パターンは、画線部が60μm、非画線部が60μmで一定の間隔でコート紙(2−3)に対して横方向に形成した。
【0044】
図13に真偽判別可能な印刷物(1−3)の作用を示す。図13(a)に示すように第1の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−3)である「円」の図柄が視認でき、図13(b)に示すように第2の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−3)の「円」の図柄内に第2の印刷画像(5−3)である「太陽」の図柄が視認でき、図13(c)に示すように正反射領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−3)の「円」の図柄内に第2の印刷画像(5−3)である「太陽」の図柄が視認でき、更に、第2の印刷画像(5−3)である「太陽」の図柄内に第2の印刷画像(5−3)の潜像部(7−3)の「太陽」の文字が視認できた。
(実施例2)
【0045】
図14は、実施例2における真偽判別可能な印刷物(1−4)の第1の印刷画像(4−4)及び第2の印刷画像(5−4)を示す図である。真偽判別可能な印刷物(1−4)は、基材である白色のコート紙(2−4)上の一部分に、図14(a)に示す第1の印刷画像(4−4)を、光輝性顔料を配合したインキである紫外線硬化型の金属光沢インキ「T&K TOKA UV NO3 シルバー」を用いて、ウェットオフセット印刷によって網点面積率60%〜100%まで使用した背景と「A」の文字を印刷した。次に、図14(b)に示す第1の印刷画像(4−4)の図柄上に第2の印刷画像(5−4)を、酸化重合型の透明ニスである「New Champion マット OPニス」を用いて、ウェットオフセット印刷によって「太陽」の図柄を重ね刷りした。
【0046】
図15に示すように第2の印刷画像(5−4)の印刷要素は、480μmの円形で形成した。円形の中は、微細な直万線パターンを形成した。図16に示すように第2の印刷画像(5−4)は、背景部(6−4)と潜像部(7−4)に区分けされ、潜像部(7−4)は、「太陽」の文字を形成した。背景部(6−4)の円形の中の直万線パターンは、画線部が60μm、非画線部が60μmで一定の間隔でコート紙(2−4)に対して縦方向に形成し、潜像部(7−4)の円形の中の直万線パターンは、画線部が60μm、非画線部が60μmで一定の間隔でコート紙(2−4)に対して横方向に形成した。
【0047】
図17に真偽判別可能な印刷物(1−4)の作用を示す。図17(a)に示すように第1の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−4)である「A」の文字が視認でき、図17(b)に示すように第2の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−4)である第1の印刷画像(4−4)の「A」の文字は視認され難くなり、第1の印刷画像(4−4)の一定濃度となった図柄内に第2の印刷画像(5−4)である「太陽」の図柄が視認でき、図17(c)に示すように正反射領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−4)の「A」の図柄は視認されることなく、第1の印刷画像(4−4)の一定濃度となった図柄内に第2の印刷画像(5−4)である「太陽」の図柄が視認でき、さらに、第2の印刷画像(5−4)である「太陽」の図柄内に第2の印刷画像(5−4)の潜像部(7−4)の「太陽」の文字が視認できた。
(実施例3)
【0048】
図18は、第3の実施例における真偽判別可能な印刷物(1−5)の第1の印刷画像(4−5)及び第2の印刷画像(5−5)を示す図である。真偽判別可能な印刷物(1−5)は、基材である白色のコート紙(2−5)上の一部分に、図18(a)に示す第1の印刷画像(4−5)を、光輝性顔料を配合したインキである紫外線硬化型の金属光沢インキ「T&K TOKA UV NO3 シルバー」を用いて、ウェットオフセット印刷によって網点面積率60%〜100%まで使用した多階調画像で「山」の図柄を印刷した。次に、図18(b)に示す第1の印刷画像(4−5)の「山」の図柄上に第2の印刷画像(5−5)を、酸化重合型の透明ニスである「New Champion マット OPニス」を用いて、ウェットオフセット印刷によって多階調画像で「コアラ」の図柄を重ね刷りした。
【0049】
図19に示すように第2の印刷画像(5−5)の印刷要素は、円形で形成した。濃度レベルが0〜9の10段階に分割し、円の径は、濃度レベルが0の場合は、0μm(なし)であり、濃度レベルが1の場合は、200μmであり、濃度レベルが2の場合は、250μmであり、濃度レベルが3の場合は、300μmであり、濃度レベルが4の場合は、350μmであり、濃度レベルが5の場合は、400μmであり、濃度レベルが6の場合は、450μmであり、濃度レベルが7の場合は、500μmであり、濃度レベルが8の場合は、550μmであり、濃度レベルが9の場合は、600μmであり、濃度レベルは256階調を0〜9に区分けした。円形の中は、微細な直万線パターンを形成した。
【0050】
さらに、図20に示すように第2の印刷画像(5−5)は、背景部(6−5)と潜像部(7−5)に区分けされ、背景部(6−5)の円形の中の直万線パターンは、画線部が60μm、非画線部が80μmで一定の間隔でコート紙(2−5)に対して縦方向に形成し、潜像部(7−5)の円形の中の直万線パターンは、画線部が60μm、非画線部が80μmで一定の間隔でコート紙(2−5)に対して横方向に形成した。
【0051】
図21に真偽判別可能な印刷物(1−5)の作用を示す。図21(a)に示すように第1の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−5)である「山」の図柄が視認でき、図21(b)に示すように第2の拡散光領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−5)である第1の印刷画像(4−5)の「コアラ」の図柄は視認され難くなり、第1の印刷画像(4−5)の一定濃度となった図柄内に第2の印刷画像(5−5)である「コアラ」の図柄が視認でき、図21(c)に示すように正反射領域で観察する場合、第1の印刷画像(4−5)の「山」の図柄は視認されることなく、第1の印刷画像(4−5)の一定濃度となった図柄内に第2の印刷画像(5−5)である「コアラ」の図柄が視認でき、さらに、第2の印刷画像(5−5)である「コアラ」の図柄内に第2の印刷画像(5−5)の潜像部(7−5)の「コアラ」の文字が視認できた。
【0052】
(実施例4)
【0053】
実施例1乃至3の第2の印刷画像を、下記の配合のスクリーン印刷用インキを用いてスクリーン印刷機によって、第1の印刷画像上に重ね刷りした。その他の構成は、実施例1、2及び3と同様である。
顔料 10重量部
(SiO2 シリカ粉)
ウレタンアクリレート 50重量部
(日本化薬社製UX−4101)
モノマー 30重量部
(日本化薬社製PEG−400DA)
開始剤 9重量部
(チバスペシャルティーケミカルズ社製イルガキュア819)
禁止剤 0.5重量部
(東京化成工業社製メチルヒドロキノン)
消泡剤 0.5重量部
(東レ・ダウコーニングシリコン社製SC5540)
第2の印刷画像のインキの盛りは、50μm程度であった。正反射領域で観察する場合、実施例1乃至3よりも第2の画像内に施された潜像画像の視認性が優れる結果であった。
【0054】
第1乃至4の実施例における真偽判別可能な印刷物をカラーコピー機でコピーした複写物は、オリジナルの真偽判別可能な印刷物とは全く視感性が異なり、光反射性及び観察角度による第1の印刷画像及び第2の印刷画像の変化を示すことはなく、第1乃至4の実施例における真偽判別可能な印刷物は、カラーコピーによる複写に対する複写防止効果にも優れていた。
【符号の説明】
【0055】
1、1−1、1−2、1−3、1−4、1−5 真偽判別可能な印刷物
2、2−1、2−2、2−3、2−4、2−5 基材
3、3−1、3−2、3−3、3−4、3−5 印刷画像
4、4−1、4−2、4−3、4−4、4−5 第1の印刷画像
5、5−1、5−2、5−3、5−4、5−5 第2の印刷画像
6、6−1、6−2、6−3、6−4、6−5 背景部
7、7−1、7−2、7−3、7−4、7−5 潜像部
8a、8b 画線
9a、9b 非画線画線
10 輪郭
21a、21b、21c 照明光源
22a、22b、22c 視点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上に印刷画像を形成し、
前記印刷画像は、第1の印刷画像と第2の印刷画像を有し、
前記第1の印刷画像は、前記基材と異なる色を有する光輝性顔料を配合したインキで形成され、
前記第2の印刷画像は、前記第1の印刷画像上の少なくとも一部に透明性インキで重ね刷りして形成され、
前記第2の印刷画像は、背景部及び潜像部に区分けされ、
前記背景部及び前記潜像部は、複数の印刷要素によって形成され、
前記印刷要素は、50μm〜200μmの画線が複数配置され、
前記背景部の印刷要素の画線配列方向の角度と前記潜像部の印刷要素の画線配列方向の角度が、30〜150°の範囲で互いに異なることを特徴とする印刷物であって、
前記印刷物を第1の角度で観察した場合に第1の印刷画像が視認され、第2の角度で観察した場合に前記背景部及び前記潜像部が区分けされて視認されることなく第2の印刷画像が視認され、第3の角度で観察した場合に第2の印刷画像の前記背景部及び前記潜像部が区分けされて視認されることを特徴とする真偽判別可能な印刷物。
【請求項2】
前記印刷要素は、等間隔の直万線パターンで画線と非画線部の割合が1:2〜2:1の範囲であることを特徴とする請求項1記載の真偽判別可能な印刷物。
【請求項3】
前記第1の印刷画像の網点面積率は、50%〜100%の面積率の範囲で、網点面積率の差が15%以上50%以下の範囲で第1の階調画像が形成されていたことを特徴とする請求項1又は2記載の真偽判別可能な印刷物。
【請求項4】
前記第2の印刷画像は、前記印刷要素の径を段階的及び/又は連続的に変化させて第2の階調画像が形成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の真偽判別可能な印刷物。
【請求項5】
前記印刷要素の輪郭が、画線によって形成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の真偽判別可能な印刷物。
【請求項6】
第1の印刷画像は、
i)網点形状の大小及び疎密、
ii)万線形状の太細及び疎密、
iii)波線形状の太細及び疎密、
iv)破線形状の太細及び疎密、
前記i)乃至iv)のいずれか一つによって形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の真偽判別可能な印刷物。
【請求項7】
前記第1の印刷画像は、アルミニウム粉末、銅粉末、亜鉛粉末、錫粉末、真鍮粉末、又はリン化鉄のいずれかの光輝性顔料を配合したインキで形成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項記載の真偽判別可能な印刷物。
【請求項8】
前記第2の印刷画像を形成する透明性インキは、透明ニス、インキワニス、透明インキ又はメジウムインキのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項記載の真偽判別可能な印刷物。
【請求項9】
前記透明性インキは、蛍光材料又は赤外吸収性材料を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項記載の真偽判別可能な印刷物。
【請求項10】
前記第2の印刷画像は、10〜150μmの盛り上がりを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項記載の真偽判別可能な印刷物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−111781(P2013−111781A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257515(P2011−257515)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(303017679)独立行政法人 国立印刷局 (471)
【Fターム(参考)】