確実に相互接続可能なリバーシブルUSBコネクタのシステム
二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合可能なリバーシブルUSBタイプAコネクタのシステムは、リバーシブルに相互に結合することもできる。各プラグ、そして各レセプタクルは、(a)標準USBレセプタクルとの結合前の中立な構成、(b)第一の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第一の変位構成、そして(c)第二の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第二の変位構成をとる、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含む。リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルは、コネクタの予め選択された一方の変位可能なエレメントが、コネクタ間の相対的結合方位から独立して、対応する第一の変位構成をとるよう、二つの相対的結合方位の各々において相互に機能的に結合するように適応されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、USBコネクタに関し、特に、標準コネクタに、そして相互に係合させるためのリバーシブルUSBプラグおよびレセプタクルに関する。
【背景技術】
【0002】
前置きとして、標準USBプラグは、二つの可能な方位の一方でのみ、標準USBレセプタクルへ挿入させることができる。USBプラグがUSBレセプタクルに対して逆の方位にある場合、プラグとレセプタクルとを結合することはできない。その結果、ユーザが正しくない方位でプラグをレセプタクルへ挿入しようとすることが、しばしば起こる。USBプラグをUSBレセプタクルへ頻繁に挿入したり、取り外したりする状況においては、そのようなエラーはユーザにとって、かなり不便である。さらに、一体化されたUSBプラグを持つデバイスの場合、ホスト機器にドッキングしたときのデバイスの方位は、ホスト機器上のUSBレセプタクルの方位に従うことになる。非対称に形成されたデバイスの場合、デバイスは、ホストの他のポートへのアクセスを遮蔽する、または、他の周辺デバイスがホスト機器に接続されることを妨害することがある。方位を反転させることが可能であれば、この問題は典型的に回避できるであろう。
【0003】
本発明者の(以下に「’086特許」として言及する)米国特許第7,094,086号は、参照によってその全文をここに含むものとするが、標準USBタイプAレセプタクルに係合するプラグと、標準USBタイプAプラグに係合するレセプタクルとの両形態で、種々のリバーシブルUSBコネクタを開示している。各々のケースにおいて、リバーシブルコネクタは、二つの結合方位のいずれでも、標準コネクタとの機能的係合を可能にするため、USB結合における前述の方位の制限を解決する。
【0004】
’086特許は、標準USBコネクタに相補的に係合するリバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルを開示するが、リバーシブル・レセプタクルへのリバーシブル・プラグの結合には対処していない。特定なケースにおいて、二つのそのようなリバーシブル・コネクタを結合させようとすると、予測不可能な結果が生じ、リバーシブル・コネクタ内の可動部が絡んでしまう、または、コネクタ間の電気接続が達成されない方式での係合に至ることが起こる。
【0005】
したがって、標準USBコネクタと他のリバーシブル・コネクタとの両方に、予想可能で信頼性の高い方式で機能的に係合可能なリバーシブルUSBコネクタの必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、標準コネクタに、そして相互に結合するリバーシブルUSBプラグおよびレセプタクルを含むリバーシブルUSBコネクタおよびシステムを提供する。
【0007】
本発明の開示によれば、(a)二つの結合方位の各々で標準USBタイプAレセプタクルに機能的に結合するためのリバーシブル・プラグ、そして(b)二つの結合方位の各々で標準USBタイプAプラグに機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルからなるシステムが提供される。リバーシブル・プラグは、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含み、少なくとも一つの変位可能なエレメントは、(i)標準USBレセプタクルとの結合前の中立な構成、(ii)第一の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第二の変位構成をとる。リバーシブル・レセプタクルは、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含み、少なくとも一つの変位可能なエレメントは、(i)標準USBプラグとの結合前の中立な構成、(ii)第一の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第二の変位構成をとる。リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方の少なくとも一つの変位可能なエレメントが、リバーシブル・プラグとリバーシブル・レセプタクルとの相対的結合方位から独立して、対応する第一の変位構成をとるよう、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルは、さらに、二つの相対的結合方位の各々で相互に機能的に結合するように適応している。
【0008】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの各々は遮蔽スリーブを含み、遮蔽スリーブの各々が、対応する結合方向を定義する。そしてリバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの各々の少なくとも一つの変位可能なエレメントが、対応する結合方向に対して垂直な方向に変位可能なトング・エレメントを含む。
【0009】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方が、対応する中立な構成をとるとき、トング・エレメントは、遮蔽スリーブに対して中央位置から限界オフセットを保って位置する前縁を提供する。
【0010】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方のトング・エレメントは、対応する中立な構成にある場合、前縁を、遮蔽スリーブ内の実質的に中央の位置に配置する。また、トング・エレメントは、さらに、傾斜偏向面を含む凹部領域を含み、そしてリバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの他方のトングは、リバーシブル・プラグとリバーシブル・レセプタクルとの結合中に偏向面に当接するように構成された先導突起を持つ。
【0011】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの各々の少なくとも一つの変位可能なエレメントは、中立な構成で初期位置をとる一対の引っ込み可能なスライドを含む。これらスライドの第一のものが、第一の変位構成を形成するよう格納位置へ変位可能であり、そして第二のスライドが、第二の変位構成を形成するよう格納位置へ変位可能である。
【0012】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方の第一の引っ込み可能なスライドは、中立な位置から格納位置への第一の引っ込み可能なスライドの変位に抵抗する抵抗のスレショルドを提供するよう配置されるデテント・アレンジメントの少なくとも一部を含んで形成される。
【0013】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方がリバーシブル・プラグであり、そしてリバーシブル・プラグが遮蔽スリーブを含み、そしてデテント・アレンジメントが、遮蔽スリーブおよび第一の引っ込み可能なスライドに形成された側方突起および対応凹部を含む。
【0014】
本発明のもう一つの特徴によれば、側方突起は、第一のスライドと一体的に形成されたバネ・エレメント上に配置される。バネ・エレメントは、抵抗のスレショルドよりも大きな力が加わると曲がるため、このとき、側方突起は対応凹部をクリアすることが可能である。
【0015】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・レセプタクルの第一および第二のスライドの両方は、突出形状部を含んで形成される。相対的結合方位の各々において、突出形状部の一方が、バネ・エレメントの曲げを阻止するようバネ・エレメントに係合する。
【0016】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方の第一および第二の引っ込み可能なスライドは、各々、対応する第一および第二のバネによって、対応する格納位置から初期位置へ付勢される。また、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの他方の第一および第二の引っ込み可能なスライドは、各々、対応する第三および第四のバネによって、対応する格納位置から初期位置へ付勢される。この場合、第一、第二、第三および第四のバネの各々は、対応するバネ定数K1、K2、K3およびK4を持ち、(a)K1がK3およびK4の両方よりも大きく、そして(b)K2がK3およびK4の両方よりも小さい。
【0017】
本発明のもう一つの特徴によれば、K3は、K4に実質的に等しい。
【0018】
また、本発明の開示によれば、二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムが提供される。この場合、リバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含む。トング・エレメントは、(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能である。リバーシブル・コネクタは、トング・エレメントが中立な位置をとるときにトング・エレメントが、遮蔽スリーブに対して中央位置から限界オフセットを保って位置する前縁を提供するよう構成される。限界オフセットは、リバーシブル・コネクタの、いずれの結合方位にある標準USBコネクタとの結合の際に、トング・エレメントに、標準USBコネクタとの係合によって、第一および第二の変位位置の対応する一方へ向けて変位を生じさせるものであり、リバーシブル・コネクタが、中央に配置された前縁を持つ非標準コネクタに結合する場合、トング・エレメントは常に第二の変位位置の方へ変位する。
【0019】
本発明のもう一つの特徴によれば、トング・エレメントの大部分は実質的に遮蔽スリーブ内の中央に配置され、そして前縁は非対称端部によって設けられる。
【0020】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタは、標準USBタイプAプラグに機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルである。
【0021】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタは、第一のリバーシブル・コネクタと呼び、システムは、さらに、第一のリバーシブル・コネクタ、そして第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなる。第二のリバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、トング・エレメントは、(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能である。そして、第二のリバーシブル・コネクタのトング・エレメントは、中立な位置にあるとき、遮蔽スリーブに対して実質的に中央に位置するよう前縁を配置する。
【0022】
また、本発明の開示によれば、二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムが提供される。リバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含む。トング・エレメントは、(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能である。トング・エレメントは、対応する中立な構成にあるときに遮蔽スリーブ内の実質的に中央の位置に配置される前縁を持つ。また、トング・エレメントは、さらに、リバーシブル・コネクタが、いずれの結合方位にある標準USBコネクタと結合するとき、トング・エレメントが、前縁の標準USBコネクタとの係合によって、第一および第二の変位位置の対応する一方へ変位するよう傾斜偏向面を含む凹部領域を持つ。そしてリバーシブル・コネクタが、偏向面に当接するように配置された先導突起を持つ非標準コネクタに結合するとき、トング・エレメントは常に第二の変位位置の方へ変位する。
【0023】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタは第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムは、さらに、第一のリバーシブル・コネクタ、そして第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなる。そして、第二のリバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、トング・エレメントは、(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能である。そして第二のリバーシブル・コネクタのトングは、第一および第二のリバーシブル・コネクタの結合中に偏向面に当接するように構成された先導突起を持つ。
【0024】
また、本発明の開示によれば、二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムが提供される。リバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含む。スライドの対は、(i)スライドの両方ともが初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、(ii)スライドの第一のものが格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)スライドの第二のものが格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとる。この場合、第一の引っ込み可能なスライドは、中立な位置から格納位置への第一の引っ込み可能なスライドの変位に抵抗する抵抗のスレショルドを提供するよう配置されたデテント・アレンジメントの少なくとも一部を含んで形成される。
【0025】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタはリバーシブル・プラグであり、そしてデテント・アレンジメントは、遮蔽スリーブおよび第一の引っ込み可能なスライドに形成された側方突起および対応凹部を含む。
【0026】
本発明のもう一つの特徴によれば、側方突起は、第一のスライドと一体的に形成されたバネ・エレメント上に配置される。そしてバネ・エレメントは、抵抗のスレショルドよりも大きな力が加わると曲がり、側方突起が対応凹部をクリアすることが可能になる。
【0027】
本発明のもう一つの特徴によれば、また、リバーシブル・プラグおよび標準USBタイプAプラグの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルが提供される。リバーシブル・レセプタクルは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含む。引っ込み可能なスライドの対は、(i)スライドの両方ともが初期位置にある、標準USBプラグとの結合前の中立な構成、(ii)スライドの第一のものが格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)スライドの第二のものが格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第二の変位構成をとる。この場合、リバーシブル・レセプタクルの第一および第二のスライドの両方は、突出形状部を含んで形成され、相対的結合方位の各々において、突出形状部の一方が、バネ・エレメントの曲げを阻止するようバネ・エレメントに係合する。
【0028】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタは第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムは、さらに、第一のリバーシブル・コネクタ、そして第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなり、第二のリバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含む。スライドの対は、(i)スライドの両方ともが初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、(ii)スライドの第一のものが格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)スライドの第二のものが格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとる。
【0029】
また、本発明の開示によれば、二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムが提供される。リバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含む。スライドの対は、(i)スライドの両方ともが初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、(ii)スライドの第一のものが格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)スライドの第二のものが格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとる。第一のスライドは、バネ定数K1を持つ第一のバネによって格納位置から初期位置へ付勢される。また、第二のスライドは、バネ定数K2を持つ第二のバネによって格納位置から初期位置へ付勢される。この場合、K1はK2よりも著しく大きい。
【0030】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタは第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムは、さらに、第一のリバーシブル・コネクタ、そして第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなる。第二のリバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含む。スライドの対は、(i)スライドの両方ともが初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、(ii)スライドの第一のものが格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)スライドの第二のものが格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとる。第一のスライドは、バネ定数K3を持つ第一のバネによって格納位置から初期位置へ付勢される。また、第二のスライドは、バネ定数K4を持つ第二のバネによって格納位置から初期位置へ付勢される。この場合、K3およびK4は、K1よりも小さくK2よりも大きな値を持つ。
【0031】
本発明のもう一つの特徴によれば、K3はK4に実質的に等しい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明を、例としてのみ、添付の図面を参照して説明する。
【0033】
【図1】標準USBタイプAコネクタと他のリバーシブルUSBコネクタとの両方に係合するよう、本発明の開示に従って構成されて作動可能なリバーシブルUSBコネクタの第一の実施例の側面図である。リバーシブル・コネクタは、明快にするために、シールド・スリーブを省略して示している。
【図2】図1の構造の等角投影図である。
【図3A】係合の初期段階および完全係合段階を示し、もう一つのリバーシブルUSBコネクタに係合する、図1に示す構造の側面図である。これもシールド・スリーブを省略している。
【図3B】係合の初期段階および完全係合段階を示し、もう一つのリバーシブルUSBコネクタに係合する、図1に示す構造の側面図である。これもシールド・スリーブを省略している。
【図4】シールド・スリーブを図示した、図3Aの係合しているリバーシブル・コネクタの平面図である。
【図5】図4の線分A−Aに沿った横断面図である。
【図6A】図5で「B」として識別した領域の拡大図である。
【図6B】図6Aに類似した図で、コネクタの完全係合状態を示す。
【図7】標準USBタイプAコネクタに係合する、初期段階にある図1のリバーシブル・コネクタを示す平面図である。
【図8】図7の線分C−Cに沿った横断面図である。
【図9A】図8で「D」として識別した領域の拡大図である。
【図9B】図9Aに類似した図で、コネクタの完全係合状態を示す。
【図10】本発明の第二の実施例に従って構成されて作動可能な、標準USBタイプAコネクタにも、また相互にも機能的に係合可能な一対のリバーシブルUSBタイプAコネクタを含むシステムを示す等角投影図である。リバーシブル・コネクタは、明快にするために、シールド・スリーブを省略して図示している。
【図11】図10のリバーシブル・コネクタの対が相互係合の初期段階にあるところを示す、側面図および平面図である。これらもシールド・スリーブを省略している。
【図12】図10のリバーシブル・コネクタの対が相互係合の初期段階にあるところを示す、側面図および平面図である。これらもシールド・スリーブを省略している。
【図13A】係合を僅かに前進させた後の、図10の係合するリバーシブル・コネクタの中心面に沿った横断面図である。
【図13B】図13Aに類似の部分断面図で、コネクタの完全係合状態を示す。
【図14A】図10のコネクタの一つが標準USBタイプAコネクタに係合する際の、係合の初期段階および完全係合状態を中心面に沿って示す部分断面図である。
【図14B】図10のコネクタの一つが標準USBタイプAコネクタに係合する際の、係合の初期段階および完全係合状態を中心面に沿って示す部分断面図である。
【図15A】本発明の第三の実施例に従って構成されて作動可能なリバーシブルUSBタイプAプラグを示す分解等角図である。
【図15B】図15Aで「E」と付した領域の拡大図であり、引っ込み可能なスライドの終端部を示す。
【図15C】図15Bの引っ込み可能なスライドの終端部を示す平面図である。
【図16A】標準USBタイプAレセプタクルに係合途中の、図15Aのプラグを示す等角投影図である。
【図16B】図16Aの「H」と付した領域の拡大図であり、明快さのためにシールド・スリーブを省略している。
【図17A】標準USBタイプAレセプタクルに係合途中の、図15Aのプラグを示す平面図である。
【図17B】図17Aの線分G−Gに沿った横断面図である。
【図18】標準USBタイプAレセプタクルに完全に係合された、図15Aのプラグを示す垂直断面図である。
【図19A】本発明の第三の実施例に従って構成されて作動可能な、標準USBタイプAプラグと図15Aのプラグとの両方に係合するリバーシブルUSBタイプAレセプタクルを示す分解等角図である。
【図19B】図19Aのレセプタクルの引っ込み可能なスライドの端部を示す拡大平面図である。
【図20A】図19Aのレセプタクルに係合途中の、図15Aのプラグを示す等角投影図である。
【図20B】図20Aの「B」と付した領域の拡大図であり、明快さのためにシールド・スリーブを省略している。
【図21A】図19Aのレセプタクルに係合途中の、図15Aのプラグを示す側面図であり、明快さのためにシールド・スリーブを省略している。
【図21B】図21Aの線分C−Cに沿った部分断面図である。
【図22】図19Aのレセプタクルに完全係合した図15Aのプラグを示す側面図であり、明快さのためにシールド・スリーブを省略している。
【図23】図19Aのレセプタクルに完全係合した図15Aのプラグを示す垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明は、リバーシブルUSBプラグおよびリバーシブルUSBレセプタクルを含むシステムであり、プラグおよびレセプタクルは、各々が、二つの結合方位の各々において明確に定義された予想可能な方式で、相互に、また、対応タイプの標準USBコネクタに機能的に結合するよう構成される。本発明はまた、そのようなシステムのための、個々のコネクタの特徴に関する。
【0035】
本発明によるシステムの原理および作用は、図面およびその説明を参照することによって、より良く理解することができる。
【0036】
前置きとして、本発明は、二つの結合方位の各々において標準USBタイプAコネクタに機能的に結合可能な、前述の米国特許第7,094,086号に説明されたような、リバーシブルUSBタイプAコネクタのシステムに関する。’086特許は、標準USBレセプタクルに結合するリバーシブル・プラグの種々の実施例、そして標準USBプラグに結合するリバーシブル・レセプタクルの種々の実施例を説明する。この文書の目的として、その中で説明される種々のリバーシブル・コネクタは、現在の技術を定義している、と仮定する。説明を簡潔にするため、本発明の新規性の点に直接的に関連しないコネクタの特徴については、本発明の理解に必要な範囲内に限って説明する。さらに、説明のコネクタやその変形例についての他の特徴に関する有益な背景情報は、’086特許に記載があるので、ここでは再述しない。
【0037】
四つの実施例を参照して、本発明を以下に説明する。それら実施例の二つは、’086特許における第一のグループのコネクタ実施例に密接に関連し、残りの二つは、第二のグループのコネクタ実施例に密接に関連する。しかしながら、注目すべきは、本発明の一般法則が、これらの実施例に限られず、広範囲に渡って、異なるリバーシブルUSBコネクタ実施例にも適用可能なことである。
【0038】
本発明の開示に従って構成されて作動可能なシステムは、概して、二つの結合方位の各々で標準USBタイプAレセプタクルに機能的に結合するリバーシブル・プラグ、そして二つの結合方位の各々で標準USBタイプAプラグに機能的に結合するリバーシブル・レセプタクルを含む。
【0039】
リバーシブル・プラグは、(a)標準USBレセプタクルとの結合前の中立な構成、(b)第一の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第一の変位構成、そして(c)第二の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第二の変位構成をとる、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含む。同様に、リバーシブル・レセプタクルは、(a)標準USBプラグとの結合前の中立な構成、(b)第一の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第一の変位構成、そして(c)第二の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第二の変位構成をとる、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含む。
【0040】
本発明の特別な特徴は、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルが、さらに、二つの相対的結合方位の各々で機能的に相互に結合するよう適応されているため、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方の、少なくとも一つの変位可能なエレメントが、リバーシブル・プラグとリバーシブル・レセプタクルとの相対的結合方位から独立して、対応する第一の変位構成をとる、ことである。換言すれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの構造は、結合方位に従ってコネクタの一方が常に同じ状態をとり、他方が異なる状態をとるように、変位可能なエレメントの変位が、結合方位ごとに明確に定義されていて予想可能である。これらの特徴の種々の特定な実施例を以下に記す。
【0041】
本発明の最も好適な実施例において、種々のコネクタはシールド・スリーブを備える。これらのシールド・スリーブは、標準USBプラグおよびレセプタクル・デザインの対応するスリーブに構造的に、そして機能的に類似する、一般的に長方形の断面を持つ導電性スリーブである。電気的遮蔽機能に加えて、これらのスリーブは、典型的に、コネクタの係合状態に関して、機械的係合および構造的安定性を提供するという重要な役割を担う。さらに、遮蔽スリーブの形状は、各コネクタに対して、係合中に相互に対してスリーブがスライド移動するときにコネクタが沿うべき「結合方向」を定義する、と考えることもできる。遮蔽スリーブは、典型的に、コネクタの、大部分の内部構造を覆い隠す。このため、説明図を明快にすべく、以下に記す図の多くは、遮蔽スリーブを省略して示している。
【0042】
さらに詳細に特定な実施例を扱う前に、本文の説明および請求項で用いる特定な用語を定義することは有益である。まず、用語「標準USBプラグ」および「標準USBレセプタクル」は、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)インターフェイスのための業界規格が定義するプラグおよびレセプタクルに言及するために用いる。そのような規格は、業界において周知であり、USBインプレメンターズ・フォーラム社(米国オレゴン州ビーヴァートン)から得ることができる。
【0043】
用語「レセプタクル」は、例えばPC等の種々のホスト・デバイスに典型的にビルトインされるタイプのコネクタに言及するために用いる。本文では、標準USBプラグと機能的に結合する能力を持つと定義する。同様に、用語「プラグ」は、例えばPC等のホストへ結合される結線リードまたは周辺デバイスに典型的に設けられるタイプのコネクタに言及するために用いる。本文では、標準USBレセプタクルと機能的に結合する能力を持つと定義する。
【0044】
用語「コネクタ」は、プラグおよびレセプタクルに一般的に言及するために用いる。用語「相補型コネクタ」は、第一のコネクタを結合させようと意図したタイプのコネクタに言及するために用いる。換言すれば、言及したコネクタがプラグである場合、相補型コネクタはレセプタクルである。また、その逆も成り立つ。
【0045】
用語「機能的に係合した」および「機能的に結合した」は、コネクタに意図した機能を提供する、コネクタの接点間での機械的係合および電気的接続の両方を達成する二つのコネクタの結合に言及するために置換可能に用いる。補足的に、リバーシブル・コネクタのケースでは、各結合方位での接点の正しい結合が、固定の電気的結合のクロスオーバー・パターンの使用、またはダイナミックな電気的スイッチングを含み、種々の方法で達成できることに注意すべきである。これらのオプションは、’086特許に詳述されているため、ここで詳細に扱うことはしない。
【0046】
さて、図面を参照する。図1から図9B、そして図10から図14Bは、各々、前述の変位可能なエレメントがトング・エレメントであるリバーシブルUSBコネクタを具現する、本発明の二つの実施例の構造および機能を図解する。
【0047】
本文での説明および請求項で用いる用語「トング・エレメント」は、概して扁平な(すなわち、第三の「厚さ」寸法よりも著しく大きな二つの寸法「長さ」および「幅」を持つ)エレメントに言及する。このエレメントは、少なくとも特定な状況下で、その厚さ寸法に概して平行な、すなわち、その二つのより大きな寸法に対してほぼ垂直な方向に移動可能である。言及する寸法は、エレメントの外寸法であり、エレメント自体は、内部空間を持つオープン構造、あるいはソリッド構造であってもよい。トング・エレメントの、またはその一部分の移動は、限定せずに、ほぼ平行な運動、トング・エレメントそれ自体の柔軟性によって達成される屈曲運動、そして有効な旋回軸の回りの旋回運動を含み、どんな適当な運動でもよい。変位は、典型的に、コネクタの前述の係合方向に対して概して垂直な方向になる。
【0048】
まず、図1から図9Bの実施例を参照する。これは、’086特許の種々の「トング・アセンプリ」実施例を、明確に定義されて予想可能な方式で結合するための第一の解決策を提供する。この実施例は、標準USBプラグ(またはレセプタクル)の内部接触ブロックが、面取り縁を持ち、遮蔽スリーブの対称面の一方の側へ僅かにずれて配置される、という観察に基づくアプローチを表す。結果として、’086特許のトング・アセンプリ実施例の原理で作用するリバーシブルUSBコネクタは、対称面から1ミリメートルの数分の一での(例えば、0.3mmあるいは0.5mmでさえの)前縁のオフセットがあっても、未だに、どちらの方位ででも標準USBコネクタを受容するよう作動可能である。同じコネクタが、実質的に対称面上にある前縁を持つ相補型リバーシブル・コネクタに出会うと、オフセット前縁は、振れの好適方向を定義する。したがって、例えば、レセプタクル内に僅かなオフセットを適用することにより、二つのそのようなリバーシブルUSBコネクタの係合に対して振れの好適方向が定義できるため、どちらも別個に従来のUSBコネクタに結合するよう使用された場合にリバーシブル機能を提供しながら、妨害なしで、いずれの相対方位においても確実な結合が可能となる。
【0049】
図1は、この実施例によるオフセット前縁を持つコネクタの構造を最も良く図示している。リバーシブル・コネクタの予め選択した一つ、このケースではリバーシブル・レセプタクル100は、トング・エレメント102が、遮蔽スリーブに対して中央位置106から限界オフセット「d」で前縁104を位置させて、その中立な構成をとるよう構成される。図1では、遮蔽スリーブそれ自体は、明快さのために省略されているが、それの上下の壁の位置を破線108によって示している。
【0050】
用語「限界オフセット」は、この文脈において、中央に配置された端部に前縁104が会うと振れの好適方向が決定するのに十分であるが、前縁104が、相補型標準USBコネクタの接触ブロックの面取り縁を越えて、前面に衝突するのを回避するだけ十分に小さい、小さなオフセットに言及するために用いる。実際、約0.3から約0.5ミリメートルのオフセットdが適切である、と思われる。
【0051】
限界オフセットは、遮蔽スリーブ内の全トング・アセンプリの僅かな非対称オフセットによって決定してもよいが、トング・アセンプリの主本体部は中心中立位置に配置し、そして先端ブロック110を適当に整形して、非対称に配置された前縁104を設けることによって、オフセットを提供することが好ましい、と考える。
【0052】
他の点については、リバーシブルUSBレセプタクル100および相補型リバーシブルUSBプラグ150(図3Aから図6B)は、一セット4枚の上側接触ストリップ112、一セット4枚の下側接触ストリップ114、先端ブロック110と一体的に形成された間入絶縁層116、そしてクロスオーバー電気的接続アレンジメント118を含み、’086特許で説明した、対応する実施例に概して類似している。選択的に図示した遮蔽スリーブ120は、トング・アセンプリの各々を包囲する。そして相補型標準USBコネクタに嵌合する大きさを持つ。リバーシブルUSBレセプタクル100のケースでは、接触ストリップは、絶縁性接触偏向形状部122を設けて形成されている。これらの特徴の全ては、’086特許により詳細に説明されているので、ここでさらに扱うことはしない。
【0053】
図3Aから図6Bは、リバーシブルUSBプラグ150をリバーシブルUSBレセプタクル100へ結合させるプロセスを示す。 図3A、図4、図5および図6Aに、二つのコネクタを、それらの係合の初期状態で図示する。前縁104が、対称面に配置されて対向する前縁105に接触すると、オフセットが、端104を、図示において端105の下側へ着くように導くため、以降の運動のための振れの好適方向が定義される。コネクタが移動されて相互に近づくにつれ、図3Bおよび図6Bに示す機能的結合が達成されるまで、標準コネクタを係合させる場合と同様な様式で、両方のトング・エレメントが偏曲する。言うまでもなく、リバーシブルUSBプラグ150を逆にしてもトング・エレメントの振れは変わらないが、リバーシブルUSBレセプタクル100を逆にした場合、振れの方向は、図示のようにレセプタクルが上方へ、そしてプラグが下方へ向く。
【0054】
上記のように、前縁104の限界オフセットは、十分に小さいため、標準プラグとのリバーシブル結合に干渉することはない。このことは、リバーシブルUSBレセプタクル100との標準USBプラグ160の結合を示す図7から図9Bに図解している。図9Aから最も良く理解できるように、限界オフセットであるにもかかわらず、端104は、標準USBプラグの接触ブロックの面取り縁162に接触するため、’086特許のレセプタクルと同じ様式で接触ブロック上へ持ち上げられて乗り上がり、図9Bに示す最終位置へ到達する。
【0055】
さて、図10から図14Bを参照して、本発明の第二の実施例を説明する。これは、明確に定義されて予想可能な方式で’086特許の種々の「トング・アセンプリ」実施例の結合を達成するための択一的な解決策を提供する。この実施例は、従来のUSBプラグおよびレセプタクルの初期係合中に共作用する面が、挿入方向に対して垂直な、プラグおよびレセプタクルの全幅に渡る基本的に連続した面である、という観察に基づく。結果として、リバーシブル・プラグやレセプタクルの前縁は、従来のコネクタ面に確実に係合するのに全幅に渡る必要はない。
【0056】
この観察から、リバーシブル・コネクタ、このケースではリバーシブル・プラグ200は、概して、’086特許の図1aから図1fの実施例に従って実行できるが、このケースで中央凹部202として示す凹んだ領域を設けることによって、標準USBレセプタクルとのプラグの相互作用に干渉が発生することがない、ということが分かっている。凹部202の内面は、標準レセプタクルとの結合中に相互作用しないため、所望の傾斜を設けて形成することができる。このケースでは、トング・エレメントの対称面に対して、10度から80度の傾斜で形成される。この傾斜は、30から60度の範囲であることが最も好ましい。
【0057】
この実施例のための相補型リバーシブル・コネクタ、このケースではリバーシブル・レセプタクル250は、前方へ突出するタブ252以外、概して、’086特許の図2aから図2mの実施例に同様に形成される。前縁タブ252は、トング・エレメントの対称面上にその前縁を持って構成されるので、標準USBプラグへ結合させるときにリバーシブル・レセプタクル250の通常の作用に干渉することはない。前縁タブ252は、図11から図13Bに示すリバーシブル・プラグ200との結合の際に前縁タブ252が、プラグ200の前縁に係合する前に凹部202の傾斜した後面に接触するように構成される。傾斜面とのタブ252の接触は、プラグおよびレセプタクル両方のトングに対して、相対的な振れの方向を明確に、そして確実に定義するため、妨害のない信頼性の高い係合が可能である。リバーシブル・レセプタクル250とのリバーシブル・プラグ200の係合上で発生する運動のシーケンスを、図13Aおよび13Bに図解する。リバーシブル・レセプタクル250のトング・エレメントの振れの方向は、リバーシブル・プラグ200の方位によって決定され、レセプタクル250の反転では変わらないことは明らかである。同時に、リバーシブル・プラグ200およびリバーシブル・レセプタクル250の両方は、個々に、いずれの方位ででも相補型標準USBコネクタと結合可能であるという能力を維持する。一例として、図14Aおよび図14Bは、リバーシブル・レセプタクル250と標準USBプラグ260との結合を図解する。
【0058】
上述の特定な特徴以外、リバーシブル・プラグ200およびリバーシブル・レセプタクル250の両方は、上述のリバーシブルUSBプラグ150およびリバーシブルUSBレセプタクル100に類似している。このため、同等エレメントは、同様にラベルづけされている。この場合も、コネクタの追加的な特徴の構造および機能は、’086特許の対応する実施例との類似から理解できる。
【0059】
さて、第三および第四の模範的な実施例を説明する。これらは、前述の少なくとも一つの変位可能なエレメントが、一対の引っ込み可能なスライドまたはブロックとして実行されるリバーシブルUSBコネクタの実施例に対して、リバーシブルUSBコネクタの予想可能で信頼性の高い結合のための解決策を提供する。このタイプの実施例は、’086特許に図4aから図4g、そして図8aから図8gを参照して説明されている。それらの実施例は、「中立な構成」に対応する前方位置へ付勢され、また、挿入方向にほぼ平行な方向へ個々に引っ込みが可能な、(本文で簡潔に「スライド」と言及する)二個のスライディング・ブロックを採用する。相補型の従来のコネクタとの係合途中、スライドの一方または他方が、従来のコネクタの接触ブロックとの接触によって後方へ変位し、その前方位置に留まっている他方のスライドの接触ストリップを露出させるため、第一あるいは第二の「変位構成」をとる。
【0060】
さて、図15Aから図23を参照する。これは、二つのそのような引っ込み可能なスライド・リバーシブル・コネクタの、予想可能で信頼性の高い機能的結合を確実にするための、本発明の第三の実施例を示す。特に、図15Aは、本発明の開示に従って構成されて作動可能な、このケースではリバーシブル・プラグ300として具現されたリバーシブル・コネクタを示す。リバーシブル・プラグ300は、コイル・バネ305等の弾力的なバイアス・アレンジメントによって各々が前方位置へ付勢された、第一の引っ込み可能なスライド302および第二の引っ込み可能なスライド304を含む。第一の引っ込み可能なスライド302は、第一の引っ込み可能なスライドの、その中立位置からその収納位置への変位に抵抗する抵抗のスレショルドを提供するために配備されるデテント・アレンジメントの少なくとも一部を備えて形成される。ここに示すように、デテント・アレンジメントは、引っ込み可能なスライド302から突出する側方突起306、そしてリバーシブル・プラグ300の遮蔽スリーブ310内に形成される対応凹部308によって設けられることが好ましい。
【0061】
図15Bおよび図15Cの拡大図から最も良く理解できるように、側方突起306は、第一のスライド302と一体的に形成されてもよいバネ・エレメント312上に配置されることが好ましい。第一のスライド302へ抵抗のスレショルドよりも大きな力が加わると、バネ・エレメント312が曲がって側方突起306が凹部308から外れることを可能にするため、第一のスライド302が解放されて引っ込む。
【0062】
本発明の特定な実施例においては、引っ込み可能なスライド付き相補型リバーシブル・レセプタクルとのリバーシブル・プラグ300の予想可能で信頼性の高い結合を提供するのに、これまで説明した単純な弾力的デテント・アレンジメントで十分であろう。特にもし、レセプタクルに使用したバネが、リバーシブル・プラグ300のそれよりも著しく強い(すなわち、より大きなバネ定数を持つ)場合、凹部308に係合した側方突起306が生じる抵抗のスレショルドが、第一のスライド302が引っ込むことを防止するのに十分なように設計されているなら、第二のスライド304に当接するレセプタクルのスライドは、第二のスライド304を引っ込ませることになる。しかしながら、アレンジメントの信頼性をさらに高めるために、本発明のいくつかの特に好ましい実施例は、(a)第一のスライド302が従来のUSBレセプタクルの接触ブロックに当接したときに当接時の抵抗のスレショルドを減少させるためのアレンジメント、そして(b)本発明の開示による相補型リバーシブル・レセプタクルと係合したときの引っ込みに対して第一のスライド302をロックするためのポジティブなロッキング・アレンジメントの一方または両方を含む。これらの好適オプションを、以下に、さらに詳細に論じる。
【0063】
まず、第一のスライド302が従来のUSBレセプタクルの接触ブロックに当接したときの当接時の抵抗のスレショルドを減少させるためのアレンジメントを説明する。図15Bおよび図15Cから明らかなように、バネ・エレメントの好適形状は、スライド302の主本体部の前縁を超えて僅かに突出する、角度の付いた先端314を含む。従来のUSBレセプタクルとの係合途中の、突出する角度の付いた先端314の効果を、図16Aから図17Bに図解する。
【0064】
特に図16Bおよび図17Bから最も良く分かるように、リバーシブルUSBプラグ300が、第一のスライド302をレセプタクル360の接触ブロック362に対向させて従来のUSBレセプタクル360に係合し始めると、接触ブロック362との突出する角度付き先端314の初期接触が、バネ・エレメント312を内方へ、プラグ300の中央線の方へ偏向させる。この偏向は、凹部308から側方突起306を少なくとも部分的に解放するため、引っ込みへの第一のスライド302の抵抗のスレショルドを減少させる、あるいは解消する。第一のスライド302は、それから、図18に示す完全に係合されて機能的に結合した状態に到達するまでコネクタが一緒に移動するとき、接触ブロック362によってその格納位置へ押し戻される。
【0065】
さて、前述のポジティブなロッキング・アレンジメントを、図19Aから図23を参照して説明する。図19Aは、標準USBプラグ、またはリバーシブル・プラグ300との結合のための、本発明の開示に従って構成されて作動可能なリバーシブル・レセプタクル350を示す。リバーシブル・レセプタクル350は、各々が突出形状部356を備えて形成された二つの引っ込み可能なスライド352および354を持つ。このため、リバーシブル・プラグ300に対する各結合方位において、突出形状部356の一方が、引っ込み可能なスライド302のバネ・エレメント312に係合して、バネ・エレメントの曲げを阻止する。その結果、側方突起306は凹部308との係合にロックされるため、遮蔽スリーブ310に対する第一のスライド302の引っ込みが防止される。
【0066】
ここに図解する特に好適な実施例では、突出形状部356は、スライド352および354の幅の少なくとも1/4に渡る比較的に広い突起である。標準USBプラグと結合するとき、スライドの突出形状部356、そして他方の側の追加的突起358が共に、標準USBプラグの接触ブロックに当接するスライドの前縁を提供する。リバーシブル・プラグ300との結合では、突出形状部356は、バネ・エレメント312に隣接した対応する開口部316(図15Bおよび図15Cを参照)に係合するため、図20Aから図21Bに示すインタロック構成を形成する。開口部316の幅に渡る突出形状部356の存在は、バネ・エレメント312の内側への変位を防止するため、リバーシブルUSBプラグ300の第一のスライド302を引っ込みに対してロックする。第二のスライド304は、他方、自由であり、そのコイル・バネ305の付勢に対して引っ込むことができる。リバーシブルUSBレセプタクル350のスライドに、リバーシブルUSBプラグ300のものよりも著しく強い(すなわち、より大きなバネ定数を持つ)バイアス・アレンジメント(コイル・バネ355)を設けることによって、プラグ300およびレセプタクル350の結合構成は、図22および図23に図解するように、明確に定義される。すなわち、スライド302が延びたままでその対向スライド、このケースではレセプタクルのスライド352を押し戻し、そしてスライド304がその対向スライド、このケースではレセプタクルのスライド354によって押し戻される。
【0067】
リバーシブルUSBプラグ300およびリバーシブルUSBレセプタクル350の構造および機能は、’086特許の対応する実施例に類似しているので、他のすべての点については、本文では説明しない。
【0068】
最後に本発明の第四の実施例を説明する。注目すべきことは、引っ込み可能なスライド・タイプのリバーシブルUSBプラグおよびレセプタクルの予想可能で信頼性の高い結合を確実にするための択一的な解決策が、複数のスライドのバイアス・アレンジメントにおけるバネ定数の所定関係を単に確実にすることによって、’086特許の実施例へ最小の修正を施すことであってもよい、ということである。特に、この実施例によれば、コネクタの一方の第一および第二の引っ込み可能なスライドは、各々、対応する第一および第二のバネによって、対応する格納位置から初期位置へ付勢され、そしてコネクタの他方の第一および第二の引っ込み可能なスライドは、各々、対応する第三および第四のバネによって、対応する格納位置から初期位置へ付勢される。第一、第二、第三および第四のバネは、各々が以下の条件を満たすバネ定数K1、K2、K3およびK4を示すように具現される。
・K1は、K3およびK4よりも大きい。そして
・K2は、K3およびK4よりも小さい。
・K3は、K4に実質的に等しいことが好ましい。
【0069】
正しい作用を確実にするために、K1とK3との間の、そしてK3とK2との間の差は、摩擦抵抗を克服するのに十分であるべきである。したがって、K1はK2よりも著しく大きい、すなわち、摩擦を克服するのに十分なマージンで、K1>K3>K2を可能にするよう、それらの間に十分な差を設けるべきである。
【0070】
これらの相互関係に従ってバネの剛性の間に十分な差を確実に設けることで、第一のリバーシブル・コネクタの第一のスライドは、常に、第二のリバーシブル・コネクタとの係合中に引っ込みに対して著しく抵抗して、代わりに対向するスライドを押し戻すが、第一のリバーシブル・コネクタの第二のスライドは、第二のリバーシブル・コネクタの対向スライドによって押し戻されることになる。他方、相補型標準USBコネクタに当接する場合は、標準コネクタの固定接触ブロックに接触すると、スライドのいずれもが押し戻されるであろう。そのことによって、リバーシブル・コネクタに必要な基本的な機能が維持される。
【0071】
言うまでもなく、上記の説明は、例としてのみ機能することを意図している。したがって、添付の請求項で定義するように、本発明の範囲内で多くの他の実施例が可能である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、USBコネクタに関し、特に、標準コネクタに、そして相互に係合させるためのリバーシブルUSBプラグおよびレセプタクルに関する。
【背景技術】
【0002】
前置きとして、標準USBプラグは、二つの可能な方位の一方でのみ、標準USBレセプタクルへ挿入させることができる。USBプラグがUSBレセプタクルに対して逆の方位にある場合、プラグとレセプタクルとを結合することはできない。その結果、ユーザが正しくない方位でプラグをレセプタクルへ挿入しようとすることが、しばしば起こる。USBプラグをUSBレセプタクルへ頻繁に挿入したり、取り外したりする状況においては、そのようなエラーはユーザにとって、かなり不便である。さらに、一体化されたUSBプラグを持つデバイスの場合、ホスト機器にドッキングしたときのデバイスの方位は、ホスト機器上のUSBレセプタクルの方位に従うことになる。非対称に形成されたデバイスの場合、デバイスは、ホストの他のポートへのアクセスを遮蔽する、または、他の周辺デバイスがホスト機器に接続されることを妨害することがある。方位を反転させることが可能であれば、この問題は典型的に回避できるであろう。
【0003】
本発明者の(以下に「’086特許」として言及する)米国特許第7,094,086号は、参照によってその全文をここに含むものとするが、標準USBタイプAレセプタクルに係合するプラグと、標準USBタイプAプラグに係合するレセプタクルとの両形態で、種々のリバーシブルUSBコネクタを開示している。各々のケースにおいて、リバーシブルコネクタは、二つの結合方位のいずれでも、標準コネクタとの機能的係合を可能にするため、USB結合における前述の方位の制限を解決する。
【0004】
’086特許は、標準USBコネクタに相補的に係合するリバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルを開示するが、リバーシブル・レセプタクルへのリバーシブル・プラグの結合には対処していない。特定なケースにおいて、二つのそのようなリバーシブル・コネクタを結合させようとすると、予測不可能な結果が生じ、リバーシブル・コネクタ内の可動部が絡んでしまう、または、コネクタ間の電気接続が達成されない方式での係合に至ることが起こる。
【0005】
したがって、標準USBコネクタと他のリバーシブル・コネクタとの両方に、予想可能で信頼性の高い方式で機能的に係合可能なリバーシブルUSBコネクタの必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、標準コネクタに、そして相互に結合するリバーシブルUSBプラグおよびレセプタクルを含むリバーシブルUSBコネクタおよびシステムを提供する。
【0007】
本発明の開示によれば、(a)二つの結合方位の各々で標準USBタイプAレセプタクルに機能的に結合するためのリバーシブル・プラグ、そして(b)二つの結合方位の各々で標準USBタイプAプラグに機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルからなるシステムが提供される。リバーシブル・プラグは、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含み、少なくとも一つの変位可能なエレメントは、(i)標準USBレセプタクルとの結合前の中立な構成、(ii)第一の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第二の変位構成をとる。リバーシブル・レセプタクルは、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含み、少なくとも一つの変位可能なエレメントは、(i)標準USBプラグとの結合前の中立な構成、(ii)第一の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第二の変位構成をとる。リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方の少なくとも一つの変位可能なエレメントが、リバーシブル・プラグとリバーシブル・レセプタクルとの相対的結合方位から独立して、対応する第一の変位構成をとるよう、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルは、さらに、二つの相対的結合方位の各々で相互に機能的に結合するように適応している。
【0008】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの各々は遮蔽スリーブを含み、遮蔽スリーブの各々が、対応する結合方向を定義する。そしてリバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの各々の少なくとも一つの変位可能なエレメントが、対応する結合方向に対して垂直な方向に変位可能なトング・エレメントを含む。
【0009】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方が、対応する中立な構成をとるとき、トング・エレメントは、遮蔽スリーブに対して中央位置から限界オフセットを保って位置する前縁を提供する。
【0010】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方のトング・エレメントは、対応する中立な構成にある場合、前縁を、遮蔽スリーブ内の実質的に中央の位置に配置する。また、トング・エレメントは、さらに、傾斜偏向面を含む凹部領域を含み、そしてリバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの他方のトングは、リバーシブル・プラグとリバーシブル・レセプタクルとの結合中に偏向面に当接するように構成された先導突起を持つ。
【0011】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの各々の少なくとも一つの変位可能なエレメントは、中立な構成で初期位置をとる一対の引っ込み可能なスライドを含む。これらスライドの第一のものが、第一の変位構成を形成するよう格納位置へ変位可能であり、そして第二のスライドが、第二の変位構成を形成するよう格納位置へ変位可能である。
【0012】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方の第一の引っ込み可能なスライドは、中立な位置から格納位置への第一の引っ込み可能なスライドの変位に抵抗する抵抗のスレショルドを提供するよう配置されるデテント・アレンジメントの少なくとも一部を含んで形成される。
【0013】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方がリバーシブル・プラグであり、そしてリバーシブル・プラグが遮蔽スリーブを含み、そしてデテント・アレンジメントが、遮蔽スリーブおよび第一の引っ込み可能なスライドに形成された側方突起および対応凹部を含む。
【0014】
本発明のもう一つの特徴によれば、側方突起は、第一のスライドと一体的に形成されたバネ・エレメント上に配置される。バネ・エレメントは、抵抗のスレショルドよりも大きな力が加わると曲がるため、このとき、側方突起は対応凹部をクリアすることが可能である。
【0015】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・レセプタクルの第一および第二のスライドの両方は、突出形状部を含んで形成される。相対的結合方位の各々において、突出形状部の一方が、バネ・エレメントの曲げを阻止するようバネ・エレメントに係合する。
【0016】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方の第一および第二の引っ込み可能なスライドは、各々、対応する第一および第二のバネによって、対応する格納位置から初期位置へ付勢される。また、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの他方の第一および第二の引っ込み可能なスライドは、各々、対応する第三および第四のバネによって、対応する格納位置から初期位置へ付勢される。この場合、第一、第二、第三および第四のバネの各々は、対応するバネ定数K1、K2、K3およびK4を持ち、(a)K1がK3およびK4の両方よりも大きく、そして(b)K2がK3およびK4の両方よりも小さい。
【0017】
本発明のもう一つの特徴によれば、K3は、K4に実質的に等しい。
【0018】
また、本発明の開示によれば、二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムが提供される。この場合、リバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含む。トング・エレメントは、(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能である。リバーシブル・コネクタは、トング・エレメントが中立な位置をとるときにトング・エレメントが、遮蔽スリーブに対して中央位置から限界オフセットを保って位置する前縁を提供するよう構成される。限界オフセットは、リバーシブル・コネクタの、いずれの結合方位にある標準USBコネクタとの結合の際に、トング・エレメントに、標準USBコネクタとの係合によって、第一および第二の変位位置の対応する一方へ向けて変位を生じさせるものであり、リバーシブル・コネクタが、中央に配置された前縁を持つ非標準コネクタに結合する場合、トング・エレメントは常に第二の変位位置の方へ変位する。
【0019】
本発明のもう一つの特徴によれば、トング・エレメントの大部分は実質的に遮蔽スリーブ内の中央に配置され、そして前縁は非対称端部によって設けられる。
【0020】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタは、標準USBタイプAプラグに機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルである。
【0021】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタは、第一のリバーシブル・コネクタと呼び、システムは、さらに、第一のリバーシブル・コネクタ、そして第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなる。第二のリバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、トング・エレメントは、(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能である。そして、第二のリバーシブル・コネクタのトング・エレメントは、中立な位置にあるとき、遮蔽スリーブに対して実質的に中央に位置するよう前縁を配置する。
【0022】
また、本発明の開示によれば、二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムが提供される。リバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含む。トング・エレメントは、(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能である。トング・エレメントは、対応する中立な構成にあるときに遮蔽スリーブ内の実質的に中央の位置に配置される前縁を持つ。また、トング・エレメントは、さらに、リバーシブル・コネクタが、いずれの結合方位にある標準USBコネクタと結合するとき、トング・エレメントが、前縁の標準USBコネクタとの係合によって、第一および第二の変位位置の対応する一方へ変位するよう傾斜偏向面を含む凹部領域を持つ。そしてリバーシブル・コネクタが、偏向面に当接するように配置された先導突起を持つ非標準コネクタに結合するとき、トング・エレメントは常に第二の変位位置の方へ変位する。
【0023】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタは第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムは、さらに、第一のリバーシブル・コネクタ、そして第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなる。そして、第二のリバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、トング・エレメントは、(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能である。そして第二のリバーシブル・コネクタのトングは、第一および第二のリバーシブル・コネクタの結合中に偏向面に当接するように構成された先導突起を持つ。
【0024】
また、本発明の開示によれば、二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムが提供される。リバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含む。スライドの対は、(i)スライドの両方ともが初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、(ii)スライドの第一のものが格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)スライドの第二のものが格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとる。この場合、第一の引っ込み可能なスライドは、中立な位置から格納位置への第一の引っ込み可能なスライドの変位に抵抗する抵抗のスレショルドを提供するよう配置されたデテント・アレンジメントの少なくとも一部を含んで形成される。
【0025】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタはリバーシブル・プラグであり、そしてデテント・アレンジメントは、遮蔽スリーブおよび第一の引っ込み可能なスライドに形成された側方突起および対応凹部を含む。
【0026】
本発明のもう一つの特徴によれば、側方突起は、第一のスライドと一体的に形成されたバネ・エレメント上に配置される。そしてバネ・エレメントは、抵抗のスレショルドよりも大きな力が加わると曲がり、側方突起が対応凹部をクリアすることが可能になる。
【0027】
本発明のもう一つの特徴によれば、また、リバーシブル・プラグおよび標準USBタイプAプラグの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルが提供される。リバーシブル・レセプタクルは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含む。引っ込み可能なスライドの対は、(i)スライドの両方ともが初期位置にある、標準USBプラグとの結合前の中立な構成、(ii)スライドの第一のものが格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)スライドの第二のものが格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第二の変位構成をとる。この場合、リバーシブル・レセプタクルの第一および第二のスライドの両方は、突出形状部を含んで形成され、相対的結合方位の各々において、突出形状部の一方が、バネ・エレメントの曲げを阻止するようバネ・エレメントに係合する。
【0028】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタは第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムは、さらに、第一のリバーシブル・コネクタ、そして第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなり、第二のリバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含む。スライドの対は、(i)スライドの両方ともが初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、(ii)スライドの第一のものが格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)スライドの第二のものが格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとる。
【0029】
また、本発明の開示によれば、二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムが提供される。リバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含む。スライドの対は、(i)スライドの両方ともが初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、(ii)スライドの第一のものが格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)スライドの第二のものが格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとる。第一のスライドは、バネ定数K1を持つ第一のバネによって格納位置から初期位置へ付勢される。また、第二のスライドは、バネ定数K2を持つ第二のバネによって格納位置から初期位置へ付勢される。この場合、K1はK2よりも著しく大きい。
【0030】
本発明のもう一つの特徴によれば、リバーシブル・コネクタは第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムは、さらに、第一のリバーシブル・コネクタ、そして第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなる。第二のリバーシブル・コネクタは、(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含む。スライドの対は、(i)スライドの両方ともが初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、(ii)スライドの第一のものが格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして(iii)スライドの第二のものが格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとる。第一のスライドは、バネ定数K3を持つ第一のバネによって格納位置から初期位置へ付勢される。また、第二のスライドは、バネ定数K4を持つ第二のバネによって格納位置から初期位置へ付勢される。この場合、K3およびK4は、K1よりも小さくK2よりも大きな値を持つ。
【0031】
本発明のもう一つの特徴によれば、K3はK4に実質的に等しい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明を、例としてのみ、添付の図面を参照して説明する。
【0033】
【図1】標準USBタイプAコネクタと他のリバーシブルUSBコネクタとの両方に係合するよう、本発明の開示に従って構成されて作動可能なリバーシブルUSBコネクタの第一の実施例の側面図である。リバーシブル・コネクタは、明快にするために、シールド・スリーブを省略して示している。
【図2】図1の構造の等角投影図である。
【図3A】係合の初期段階および完全係合段階を示し、もう一つのリバーシブルUSBコネクタに係合する、図1に示す構造の側面図である。これもシールド・スリーブを省略している。
【図3B】係合の初期段階および完全係合段階を示し、もう一つのリバーシブルUSBコネクタに係合する、図1に示す構造の側面図である。これもシールド・スリーブを省略している。
【図4】シールド・スリーブを図示した、図3Aの係合しているリバーシブル・コネクタの平面図である。
【図5】図4の線分A−Aに沿った横断面図である。
【図6A】図5で「B」として識別した領域の拡大図である。
【図6B】図6Aに類似した図で、コネクタの完全係合状態を示す。
【図7】標準USBタイプAコネクタに係合する、初期段階にある図1のリバーシブル・コネクタを示す平面図である。
【図8】図7の線分C−Cに沿った横断面図である。
【図9A】図8で「D」として識別した領域の拡大図である。
【図9B】図9Aに類似した図で、コネクタの完全係合状態を示す。
【図10】本発明の第二の実施例に従って構成されて作動可能な、標準USBタイプAコネクタにも、また相互にも機能的に係合可能な一対のリバーシブルUSBタイプAコネクタを含むシステムを示す等角投影図である。リバーシブル・コネクタは、明快にするために、シールド・スリーブを省略して図示している。
【図11】図10のリバーシブル・コネクタの対が相互係合の初期段階にあるところを示す、側面図および平面図である。これらもシールド・スリーブを省略している。
【図12】図10のリバーシブル・コネクタの対が相互係合の初期段階にあるところを示す、側面図および平面図である。これらもシールド・スリーブを省略している。
【図13A】係合を僅かに前進させた後の、図10の係合するリバーシブル・コネクタの中心面に沿った横断面図である。
【図13B】図13Aに類似の部分断面図で、コネクタの完全係合状態を示す。
【図14A】図10のコネクタの一つが標準USBタイプAコネクタに係合する際の、係合の初期段階および完全係合状態を中心面に沿って示す部分断面図である。
【図14B】図10のコネクタの一つが標準USBタイプAコネクタに係合する際の、係合の初期段階および完全係合状態を中心面に沿って示す部分断面図である。
【図15A】本発明の第三の実施例に従って構成されて作動可能なリバーシブルUSBタイプAプラグを示す分解等角図である。
【図15B】図15Aで「E」と付した領域の拡大図であり、引っ込み可能なスライドの終端部を示す。
【図15C】図15Bの引っ込み可能なスライドの終端部を示す平面図である。
【図16A】標準USBタイプAレセプタクルに係合途中の、図15Aのプラグを示す等角投影図である。
【図16B】図16Aの「H」と付した領域の拡大図であり、明快さのためにシールド・スリーブを省略している。
【図17A】標準USBタイプAレセプタクルに係合途中の、図15Aのプラグを示す平面図である。
【図17B】図17Aの線分G−Gに沿った横断面図である。
【図18】標準USBタイプAレセプタクルに完全に係合された、図15Aのプラグを示す垂直断面図である。
【図19A】本発明の第三の実施例に従って構成されて作動可能な、標準USBタイプAプラグと図15Aのプラグとの両方に係合するリバーシブルUSBタイプAレセプタクルを示す分解等角図である。
【図19B】図19Aのレセプタクルの引っ込み可能なスライドの端部を示す拡大平面図である。
【図20A】図19Aのレセプタクルに係合途中の、図15Aのプラグを示す等角投影図である。
【図20B】図20Aの「B」と付した領域の拡大図であり、明快さのためにシールド・スリーブを省略している。
【図21A】図19Aのレセプタクルに係合途中の、図15Aのプラグを示す側面図であり、明快さのためにシールド・スリーブを省略している。
【図21B】図21Aの線分C−Cに沿った部分断面図である。
【図22】図19Aのレセプタクルに完全係合した図15Aのプラグを示す側面図であり、明快さのためにシールド・スリーブを省略している。
【図23】図19Aのレセプタクルに完全係合した図15Aのプラグを示す垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明は、リバーシブルUSBプラグおよびリバーシブルUSBレセプタクルを含むシステムであり、プラグおよびレセプタクルは、各々が、二つの結合方位の各々において明確に定義された予想可能な方式で、相互に、また、対応タイプの標準USBコネクタに機能的に結合するよう構成される。本発明はまた、そのようなシステムのための、個々のコネクタの特徴に関する。
【0035】
本発明によるシステムの原理および作用は、図面およびその説明を参照することによって、より良く理解することができる。
【0036】
前置きとして、本発明は、二つの結合方位の各々において標準USBタイプAコネクタに機能的に結合可能な、前述の米国特許第7,094,086号に説明されたような、リバーシブルUSBタイプAコネクタのシステムに関する。’086特許は、標準USBレセプタクルに結合するリバーシブル・プラグの種々の実施例、そして標準USBプラグに結合するリバーシブル・レセプタクルの種々の実施例を説明する。この文書の目的として、その中で説明される種々のリバーシブル・コネクタは、現在の技術を定義している、と仮定する。説明を簡潔にするため、本発明の新規性の点に直接的に関連しないコネクタの特徴については、本発明の理解に必要な範囲内に限って説明する。さらに、説明のコネクタやその変形例についての他の特徴に関する有益な背景情報は、’086特許に記載があるので、ここでは再述しない。
【0037】
四つの実施例を参照して、本発明を以下に説明する。それら実施例の二つは、’086特許における第一のグループのコネクタ実施例に密接に関連し、残りの二つは、第二のグループのコネクタ実施例に密接に関連する。しかしながら、注目すべきは、本発明の一般法則が、これらの実施例に限られず、広範囲に渡って、異なるリバーシブルUSBコネクタ実施例にも適用可能なことである。
【0038】
本発明の開示に従って構成されて作動可能なシステムは、概して、二つの結合方位の各々で標準USBタイプAレセプタクルに機能的に結合するリバーシブル・プラグ、そして二つの結合方位の各々で標準USBタイプAプラグに機能的に結合するリバーシブル・レセプタクルを含む。
【0039】
リバーシブル・プラグは、(a)標準USBレセプタクルとの結合前の中立な構成、(b)第一の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第一の変位構成、そして(c)第二の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第二の変位構成をとる、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含む。同様に、リバーシブル・レセプタクルは、(a)標準USBプラグとの結合前の中立な構成、(b)第一の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第一の変位構成、そして(c)第二の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第二の変位構成をとる、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含む。
【0040】
本発明の特別な特徴は、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルが、さらに、二つの相対的結合方位の各々で機能的に相互に結合するよう適応されているため、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方の、少なくとも一つの変位可能なエレメントが、リバーシブル・プラグとリバーシブル・レセプタクルとの相対的結合方位から独立して、対応する第一の変位構成をとる、ことである。換言すれば、リバーシブル・プラグおよびリバーシブル・レセプタクルの構造は、結合方位に従ってコネクタの一方が常に同じ状態をとり、他方が異なる状態をとるように、変位可能なエレメントの変位が、結合方位ごとに明確に定義されていて予想可能である。これらの特徴の種々の特定な実施例を以下に記す。
【0041】
本発明の最も好適な実施例において、種々のコネクタはシールド・スリーブを備える。これらのシールド・スリーブは、標準USBプラグおよびレセプタクル・デザインの対応するスリーブに構造的に、そして機能的に類似する、一般的に長方形の断面を持つ導電性スリーブである。電気的遮蔽機能に加えて、これらのスリーブは、典型的に、コネクタの係合状態に関して、機械的係合および構造的安定性を提供するという重要な役割を担う。さらに、遮蔽スリーブの形状は、各コネクタに対して、係合中に相互に対してスリーブがスライド移動するときにコネクタが沿うべき「結合方向」を定義する、と考えることもできる。遮蔽スリーブは、典型的に、コネクタの、大部分の内部構造を覆い隠す。このため、説明図を明快にすべく、以下に記す図の多くは、遮蔽スリーブを省略して示している。
【0042】
さらに詳細に特定な実施例を扱う前に、本文の説明および請求項で用いる特定な用語を定義することは有益である。まず、用語「標準USBプラグ」および「標準USBレセプタクル」は、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)インターフェイスのための業界規格が定義するプラグおよびレセプタクルに言及するために用いる。そのような規格は、業界において周知であり、USBインプレメンターズ・フォーラム社(米国オレゴン州ビーヴァートン)から得ることができる。
【0043】
用語「レセプタクル」は、例えばPC等の種々のホスト・デバイスに典型的にビルトインされるタイプのコネクタに言及するために用いる。本文では、標準USBプラグと機能的に結合する能力を持つと定義する。同様に、用語「プラグ」は、例えばPC等のホストへ結合される結線リードまたは周辺デバイスに典型的に設けられるタイプのコネクタに言及するために用いる。本文では、標準USBレセプタクルと機能的に結合する能力を持つと定義する。
【0044】
用語「コネクタ」は、プラグおよびレセプタクルに一般的に言及するために用いる。用語「相補型コネクタ」は、第一のコネクタを結合させようと意図したタイプのコネクタに言及するために用いる。換言すれば、言及したコネクタがプラグである場合、相補型コネクタはレセプタクルである。また、その逆も成り立つ。
【0045】
用語「機能的に係合した」および「機能的に結合した」は、コネクタに意図した機能を提供する、コネクタの接点間での機械的係合および電気的接続の両方を達成する二つのコネクタの結合に言及するために置換可能に用いる。補足的に、リバーシブル・コネクタのケースでは、各結合方位での接点の正しい結合が、固定の電気的結合のクロスオーバー・パターンの使用、またはダイナミックな電気的スイッチングを含み、種々の方法で達成できることに注意すべきである。これらのオプションは、’086特許に詳述されているため、ここで詳細に扱うことはしない。
【0046】
さて、図面を参照する。図1から図9B、そして図10から図14Bは、各々、前述の変位可能なエレメントがトング・エレメントであるリバーシブルUSBコネクタを具現する、本発明の二つの実施例の構造および機能を図解する。
【0047】
本文での説明および請求項で用いる用語「トング・エレメント」は、概して扁平な(すなわち、第三の「厚さ」寸法よりも著しく大きな二つの寸法「長さ」および「幅」を持つ)エレメントに言及する。このエレメントは、少なくとも特定な状況下で、その厚さ寸法に概して平行な、すなわち、その二つのより大きな寸法に対してほぼ垂直な方向に移動可能である。言及する寸法は、エレメントの外寸法であり、エレメント自体は、内部空間を持つオープン構造、あるいはソリッド構造であってもよい。トング・エレメントの、またはその一部分の移動は、限定せずに、ほぼ平行な運動、トング・エレメントそれ自体の柔軟性によって達成される屈曲運動、そして有効な旋回軸の回りの旋回運動を含み、どんな適当な運動でもよい。変位は、典型的に、コネクタの前述の係合方向に対して概して垂直な方向になる。
【0048】
まず、図1から図9Bの実施例を参照する。これは、’086特許の種々の「トング・アセンプリ」実施例を、明確に定義されて予想可能な方式で結合するための第一の解決策を提供する。この実施例は、標準USBプラグ(またはレセプタクル)の内部接触ブロックが、面取り縁を持ち、遮蔽スリーブの対称面の一方の側へ僅かにずれて配置される、という観察に基づくアプローチを表す。結果として、’086特許のトング・アセンプリ実施例の原理で作用するリバーシブルUSBコネクタは、対称面から1ミリメートルの数分の一での(例えば、0.3mmあるいは0.5mmでさえの)前縁のオフセットがあっても、未だに、どちらの方位ででも標準USBコネクタを受容するよう作動可能である。同じコネクタが、実質的に対称面上にある前縁を持つ相補型リバーシブル・コネクタに出会うと、オフセット前縁は、振れの好適方向を定義する。したがって、例えば、レセプタクル内に僅かなオフセットを適用することにより、二つのそのようなリバーシブルUSBコネクタの係合に対して振れの好適方向が定義できるため、どちらも別個に従来のUSBコネクタに結合するよう使用された場合にリバーシブル機能を提供しながら、妨害なしで、いずれの相対方位においても確実な結合が可能となる。
【0049】
図1は、この実施例によるオフセット前縁を持つコネクタの構造を最も良く図示している。リバーシブル・コネクタの予め選択した一つ、このケースではリバーシブル・レセプタクル100は、トング・エレメント102が、遮蔽スリーブに対して中央位置106から限界オフセット「d」で前縁104を位置させて、その中立な構成をとるよう構成される。図1では、遮蔽スリーブそれ自体は、明快さのために省略されているが、それの上下の壁の位置を破線108によって示している。
【0050】
用語「限界オフセット」は、この文脈において、中央に配置された端部に前縁104が会うと振れの好適方向が決定するのに十分であるが、前縁104が、相補型標準USBコネクタの接触ブロックの面取り縁を越えて、前面に衝突するのを回避するだけ十分に小さい、小さなオフセットに言及するために用いる。実際、約0.3から約0.5ミリメートルのオフセットdが適切である、と思われる。
【0051】
限界オフセットは、遮蔽スリーブ内の全トング・アセンプリの僅かな非対称オフセットによって決定してもよいが、トング・アセンプリの主本体部は中心中立位置に配置し、そして先端ブロック110を適当に整形して、非対称に配置された前縁104を設けることによって、オフセットを提供することが好ましい、と考える。
【0052】
他の点については、リバーシブルUSBレセプタクル100および相補型リバーシブルUSBプラグ150(図3Aから図6B)は、一セット4枚の上側接触ストリップ112、一セット4枚の下側接触ストリップ114、先端ブロック110と一体的に形成された間入絶縁層116、そしてクロスオーバー電気的接続アレンジメント118を含み、’086特許で説明した、対応する実施例に概して類似している。選択的に図示した遮蔽スリーブ120は、トング・アセンプリの各々を包囲する。そして相補型標準USBコネクタに嵌合する大きさを持つ。リバーシブルUSBレセプタクル100のケースでは、接触ストリップは、絶縁性接触偏向形状部122を設けて形成されている。これらの特徴の全ては、’086特許により詳細に説明されているので、ここでさらに扱うことはしない。
【0053】
図3Aから図6Bは、リバーシブルUSBプラグ150をリバーシブルUSBレセプタクル100へ結合させるプロセスを示す。 図3A、図4、図5および図6Aに、二つのコネクタを、それらの係合の初期状態で図示する。前縁104が、対称面に配置されて対向する前縁105に接触すると、オフセットが、端104を、図示において端105の下側へ着くように導くため、以降の運動のための振れの好適方向が定義される。コネクタが移動されて相互に近づくにつれ、図3Bおよび図6Bに示す機能的結合が達成されるまで、標準コネクタを係合させる場合と同様な様式で、両方のトング・エレメントが偏曲する。言うまでもなく、リバーシブルUSBプラグ150を逆にしてもトング・エレメントの振れは変わらないが、リバーシブルUSBレセプタクル100を逆にした場合、振れの方向は、図示のようにレセプタクルが上方へ、そしてプラグが下方へ向く。
【0054】
上記のように、前縁104の限界オフセットは、十分に小さいため、標準プラグとのリバーシブル結合に干渉することはない。このことは、リバーシブルUSBレセプタクル100との標準USBプラグ160の結合を示す図7から図9Bに図解している。図9Aから最も良く理解できるように、限界オフセットであるにもかかわらず、端104は、標準USBプラグの接触ブロックの面取り縁162に接触するため、’086特許のレセプタクルと同じ様式で接触ブロック上へ持ち上げられて乗り上がり、図9Bに示す最終位置へ到達する。
【0055】
さて、図10から図14Bを参照して、本発明の第二の実施例を説明する。これは、明確に定義されて予想可能な方式で’086特許の種々の「トング・アセンプリ」実施例の結合を達成するための択一的な解決策を提供する。この実施例は、従来のUSBプラグおよびレセプタクルの初期係合中に共作用する面が、挿入方向に対して垂直な、プラグおよびレセプタクルの全幅に渡る基本的に連続した面である、という観察に基づく。結果として、リバーシブル・プラグやレセプタクルの前縁は、従来のコネクタ面に確実に係合するのに全幅に渡る必要はない。
【0056】
この観察から、リバーシブル・コネクタ、このケースではリバーシブル・プラグ200は、概して、’086特許の図1aから図1fの実施例に従って実行できるが、このケースで中央凹部202として示す凹んだ領域を設けることによって、標準USBレセプタクルとのプラグの相互作用に干渉が発生することがない、ということが分かっている。凹部202の内面は、標準レセプタクルとの結合中に相互作用しないため、所望の傾斜を設けて形成することができる。このケースでは、トング・エレメントの対称面に対して、10度から80度の傾斜で形成される。この傾斜は、30から60度の範囲であることが最も好ましい。
【0057】
この実施例のための相補型リバーシブル・コネクタ、このケースではリバーシブル・レセプタクル250は、前方へ突出するタブ252以外、概して、’086特許の図2aから図2mの実施例に同様に形成される。前縁タブ252は、トング・エレメントの対称面上にその前縁を持って構成されるので、標準USBプラグへ結合させるときにリバーシブル・レセプタクル250の通常の作用に干渉することはない。前縁タブ252は、図11から図13Bに示すリバーシブル・プラグ200との結合の際に前縁タブ252が、プラグ200の前縁に係合する前に凹部202の傾斜した後面に接触するように構成される。傾斜面とのタブ252の接触は、プラグおよびレセプタクル両方のトングに対して、相対的な振れの方向を明確に、そして確実に定義するため、妨害のない信頼性の高い係合が可能である。リバーシブル・レセプタクル250とのリバーシブル・プラグ200の係合上で発生する運動のシーケンスを、図13Aおよび13Bに図解する。リバーシブル・レセプタクル250のトング・エレメントの振れの方向は、リバーシブル・プラグ200の方位によって決定され、レセプタクル250の反転では変わらないことは明らかである。同時に、リバーシブル・プラグ200およびリバーシブル・レセプタクル250の両方は、個々に、いずれの方位ででも相補型標準USBコネクタと結合可能であるという能力を維持する。一例として、図14Aおよび図14Bは、リバーシブル・レセプタクル250と標準USBプラグ260との結合を図解する。
【0058】
上述の特定な特徴以外、リバーシブル・プラグ200およびリバーシブル・レセプタクル250の両方は、上述のリバーシブルUSBプラグ150およびリバーシブルUSBレセプタクル100に類似している。このため、同等エレメントは、同様にラベルづけされている。この場合も、コネクタの追加的な特徴の構造および機能は、’086特許の対応する実施例との類似から理解できる。
【0059】
さて、第三および第四の模範的な実施例を説明する。これらは、前述の少なくとも一つの変位可能なエレメントが、一対の引っ込み可能なスライドまたはブロックとして実行されるリバーシブルUSBコネクタの実施例に対して、リバーシブルUSBコネクタの予想可能で信頼性の高い結合のための解決策を提供する。このタイプの実施例は、’086特許に図4aから図4g、そして図8aから図8gを参照して説明されている。それらの実施例は、「中立な構成」に対応する前方位置へ付勢され、また、挿入方向にほぼ平行な方向へ個々に引っ込みが可能な、(本文で簡潔に「スライド」と言及する)二個のスライディング・ブロックを採用する。相補型の従来のコネクタとの係合途中、スライドの一方または他方が、従来のコネクタの接触ブロックとの接触によって後方へ変位し、その前方位置に留まっている他方のスライドの接触ストリップを露出させるため、第一あるいは第二の「変位構成」をとる。
【0060】
さて、図15Aから図23を参照する。これは、二つのそのような引っ込み可能なスライド・リバーシブル・コネクタの、予想可能で信頼性の高い機能的結合を確実にするための、本発明の第三の実施例を示す。特に、図15Aは、本発明の開示に従って構成されて作動可能な、このケースではリバーシブル・プラグ300として具現されたリバーシブル・コネクタを示す。リバーシブル・プラグ300は、コイル・バネ305等の弾力的なバイアス・アレンジメントによって各々が前方位置へ付勢された、第一の引っ込み可能なスライド302および第二の引っ込み可能なスライド304を含む。第一の引っ込み可能なスライド302は、第一の引っ込み可能なスライドの、その中立位置からその収納位置への変位に抵抗する抵抗のスレショルドを提供するために配備されるデテント・アレンジメントの少なくとも一部を備えて形成される。ここに示すように、デテント・アレンジメントは、引っ込み可能なスライド302から突出する側方突起306、そしてリバーシブル・プラグ300の遮蔽スリーブ310内に形成される対応凹部308によって設けられることが好ましい。
【0061】
図15Bおよび図15Cの拡大図から最も良く理解できるように、側方突起306は、第一のスライド302と一体的に形成されてもよいバネ・エレメント312上に配置されることが好ましい。第一のスライド302へ抵抗のスレショルドよりも大きな力が加わると、バネ・エレメント312が曲がって側方突起306が凹部308から外れることを可能にするため、第一のスライド302が解放されて引っ込む。
【0062】
本発明の特定な実施例においては、引っ込み可能なスライド付き相補型リバーシブル・レセプタクルとのリバーシブル・プラグ300の予想可能で信頼性の高い結合を提供するのに、これまで説明した単純な弾力的デテント・アレンジメントで十分であろう。特にもし、レセプタクルに使用したバネが、リバーシブル・プラグ300のそれよりも著しく強い(すなわち、より大きなバネ定数を持つ)場合、凹部308に係合した側方突起306が生じる抵抗のスレショルドが、第一のスライド302が引っ込むことを防止するのに十分なように設計されているなら、第二のスライド304に当接するレセプタクルのスライドは、第二のスライド304を引っ込ませることになる。しかしながら、アレンジメントの信頼性をさらに高めるために、本発明のいくつかの特に好ましい実施例は、(a)第一のスライド302が従来のUSBレセプタクルの接触ブロックに当接したときに当接時の抵抗のスレショルドを減少させるためのアレンジメント、そして(b)本発明の開示による相補型リバーシブル・レセプタクルと係合したときの引っ込みに対して第一のスライド302をロックするためのポジティブなロッキング・アレンジメントの一方または両方を含む。これらの好適オプションを、以下に、さらに詳細に論じる。
【0063】
まず、第一のスライド302が従来のUSBレセプタクルの接触ブロックに当接したときの当接時の抵抗のスレショルドを減少させるためのアレンジメントを説明する。図15Bおよび図15Cから明らかなように、バネ・エレメントの好適形状は、スライド302の主本体部の前縁を超えて僅かに突出する、角度の付いた先端314を含む。従来のUSBレセプタクルとの係合途中の、突出する角度の付いた先端314の効果を、図16Aから図17Bに図解する。
【0064】
特に図16Bおよび図17Bから最も良く分かるように、リバーシブルUSBプラグ300が、第一のスライド302をレセプタクル360の接触ブロック362に対向させて従来のUSBレセプタクル360に係合し始めると、接触ブロック362との突出する角度付き先端314の初期接触が、バネ・エレメント312を内方へ、プラグ300の中央線の方へ偏向させる。この偏向は、凹部308から側方突起306を少なくとも部分的に解放するため、引っ込みへの第一のスライド302の抵抗のスレショルドを減少させる、あるいは解消する。第一のスライド302は、それから、図18に示す完全に係合されて機能的に結合した状態に到達するまでコネクタが一緒に移動するとき、接触ブロック362によってその格納位置へ押し戻される。
【0065】
さて、前述のポジティブなロッキング・アレンジメントを、図19Aから図23を参照して説明する。図19Aは、標準USBプラグ、またはリバーシブル・プラグ300との結合のための、本発明の開示に従って構成されて作動可能なリバーシブル・レセプタクル350を示す。リバーシブル・レセプタクル350は、各々が突出形状部356を備えて形成された二つの引っ込み可能なスライド352および354を持つ。このため、リバーシブル・プラグ300に対する各結合方位において、突出形状部356の一方が、引っ込み可能なスライド302のバネ・エレメント312に係合して、バネ・エレメントの曲げを阻止する。その結果、側方突起306は凹部308との係合にロックされるため、遮蔽スリーブ310に対する第一のスライド302の引っ込みが防止される。
【0066】
ここに図解する特に好適な実施例では、突出形状部356は、スライド352および354の幅の少なくとも1/4に渡る比較的に広い突起である。標準USBプラグと結合するとき、スライドの突出形状部356、そして他方の側の追加的突起358が共に、標準USBプラグの接触ブロックに当接するスライドの前縁を提供する。リバーシブル・プラグ300との結合では、突出形状部356は、バネ・エレメント312に隣接した対応する開口部316(図15Bおよび図15Cを参照)に係合するため、図20Aから図21Bに示すインタロック構成を形成する。開口部316の幅に渡る突出形状部356の存在は、バネ・エレメント312の内側への変位を防止するため、リバーシブルUSBプラグ300の第一のスライド302を引っ込みに対してロックする。第二のスライド304は、他方、自由であり、そのコイル・バネ305の付勢に対して引っ込むことができる。リバーシブルUSBレセプタクル350のスライドに、リバーシブルUSBプラグ300のものよりも著しく強い(すなわち、より大きなバネ定数を持つ)バイアス・アレンジメント(コイル・バネ355)を設けることによって、プラグ300およびレセプタクル350の結合構成は、図22および図23に図解するように、明確に定義される。すなわち、スライド302が延びたままでその対向スライド、このケースではレセプタクルのスライド352を押し戻し、そしてスライド304がその対向スライド、このケースではレセプタクルのスライド354によって押し戻される。
【0067】
リバーシブルUSBプラグ300およびリバーシブルUSBレセプタクル350の構造および機能は、’086特許の対応する実施例に類似しているので、他のすべての点については、本文では説明しない。
【0068】
最後に本発明の第四の実施例を説明する。注目すべきことは、引っ込み可能なスライド・タイプのリバーシブルUSBプラグおよびレセプタクルの予想可能で信頼性の高い結合を確実にするための択一的な解決策が、複数のスライドのバイアス・アレンジメントにおけるバネ定数の所定関係を単に確実にすることによって、’086特許の実施例へ最小の修正を施すことであってもよい、ということである。特に、この実施例によれば、コネクタの一方の第一および第二の引っ込み可能なスライドは、各々、対応する第一および第二のバネによって、対応する格納位置から初期位置へ付勢され、そしてコネクタの他方の第一および第二の引っ込み可能なスライドは、各々、対応する第三および第四のバネによって、対応する格納位置から初期位置へ付勢される。第一、第二、第三および第四のバネは、各々が以下の条件を満たすバネ定数K1、K2、K3およびK4を示すように具現される。
・K1は、K3およびK4よりも大きい。そして
・K2は、K3およびK4よりも小さい。
・K3は、K4に実質的に等しいことが好ましい。
【0069】
正しい作用を確実にするために、K1とK3との間の、そしてK3とK2との間の差は、摩擦抵抗を克服するのに十分であるべきである。したがって、K1はK2よりも著しく大きい、すなわち、摩擦を克服するのに十分なマージンで、K1>K3>K2を可能にするよう、それらの間に十分な差を設けるべきである。
【0070】
これらの相互関係に従ってバネの剛性の間に十分な差を確実に設けることで、第一のリバーシブル・コネクタの第一のスライドは、常に、第二のリバーシブル・コネクタとの係合中に引っ込みに対して著しく抵抗して、代わりに対向するスライドを押し戻すが、第一のリバーシブル・コネクタの第二のスライドは、第二のリバーシブル・コネクタの対向スライドによって押し戻されることになる。他方、相補型標準USBコネクタに当接する場合は、標準コネクタの固定接触ブロックに接触すると、スライドのいずれもが押し戻されるであろう。そのことによって、リバーシブル・コネクタに必要な基本的な機能が維持される。
【0071】
言うまでもなく、上記の説明は、例としてのみ機能することを意図している。したがって、添付の請求項で定義するように、本発明の範囲内で多くの他の実施例が可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)二つの結合方位の各々で標準USBタイプAレセプタクルに機能的に結合するためのリバーシブル・プラグ、そして
(b)二つの結合方位の各々で標準USBタイプAプラグに機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルからなるシステムであって、
前記リバーシブル・プラグは、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含み、前記少なくとも一つの変位可能なエレメントは、
(i)標準USBレセプタクルとの結合前の中立な構成、
(ii)第一の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記リバーシブル・レセプタクルは、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含み、前記少なくとも一つの変位可能なエレメントは、
(i)標準USBプラグとの結合前の中立な構成、
(ii)第一の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方の前記少なくとも一つの変位可能なエレメントが、前記リバーシブル・プラグと前記リバーシブル・レセプタクルとの相対的結合方位から独立して、対応する第一の変位構成をとるよう、前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルが、さらに、二つの相対的結合方位の各々で相互に機能的に結合するように適応している、システム。
【請求項2】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの各々が遮蔽スリーブを含み、前記遮蔽スリーブの各々が、対応する結合方向を定義し、そして前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの各々の前記少なくとも一つの変位可能なエレメントが、前記対応する結合方向に対して垂直な方向に変位可能なトング・エレメントを含む、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの前記予め選択された一方が、対応する中立な構成をとるとき、前記トング・エレメントが、前記遮蔽スリーブに対して中央位置から限界オフセットを保って位置する前縁を提供する、請求項2のシステム。
【請求項4】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの前記予め選択された一方の前記トング・エレメントの前縁が、対応する中立な構成にある場合、前記遮蔽スリーブ内の実質的に中央の位置に配置され、前記トング・エレメントが、さらに、傾斜偏向面を含む凹部領域を含み、そして前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの他方の前記トングが、前記リバーシブル・プラグと前記リバーシブル・レセプタクルとの係合中に前記偏向面に当接するように構成された先導突起を持つ、請求項2のシステム。
【請求項5】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの各々の前記少なくとも一つの変位可能なエレメントが、前記中立な構成で初期位置をとる一対の引っ込み可能なスライドを含み、これらスライドの第一のスライドが、前記第一の変位構成を形成するよう格納位置へ変位可能であり、そして第二のスライドが、前記第二の変位構成を形成するよう格納位置へ変位可能である、請求項1のシステム。
【請求項6】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの前記予め選択された一方の前記第一の引っ込み可能なスライドが、前記中立位置から前記格納位置への前記第一の引っ込み可能なスライドの変位に抵抗する抵抗のスレショルドを提供するために配置されるデテント・アレンジメントの少なくとも一部を含んで形成される、請求項5のシステム。
【請求項7】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの前記予め選択された一方が、前記リバーシブル・プラグであり、前記リバーシブル・プラグが遮蔽スリーブを含み、そして前記デテント・アレンジメントが、前記遮蔽スリーブおよび前記第一の引っ込み可能なスライドに形成された側方突起および対応凹部を含む、請求項6のシステム。
【請求項8】
前記側方突起が、前記第一のスライドと一体的に形成されたバネ・エレメント上に配置され、前記バネ・エレメントが、前記抵抗のスレショルドよりも大きな力が加わると曲がり、前記側方突起が前記対応凹部をクリアすることが可能になる、請求項7のシステム。
【請求項9】
前記リバーシブル・レセプタクルの前記第一および第二のスライドの両方が、突出形状部を含んで形成され、相対的結合方位の各々において、前記突出形状部の一方が、前記バネ・エレメントの曲げを阻止するよう前記バネ・エレメントに係合する、請求項8のシステム。
【請求項10】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの前記予め選択された一方の前記第一および第二の引っ込み可能なスライドが、各々、対応する第一および第二のバネによって前記対応する格納位置から前記初期位置へ付勢され、前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの他方の前記第一および第二の引っ込み可能なスライドが、各々、対応する第三および第四のバネによって前記対応する格納位置から前記初期位置へ付勢され、前記第一、第二、第三および第四のバネの各々が、
(a)K1がK3およびK4の両方よりも大きく、そして
(b)K2がK3およびK4の両方よりも小さな、対応するバネ定数K1、K2、K3およびK4を持つ、請求項5のシステム。
【請求項11】
K3がK4に実質的に等しい、請求項10のシステム。
【請求項12】
二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムであって、前記リバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)前記遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、前記トング・エレメントが、
(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、
(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、前記対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能であり、
前記リバーシブル・コネクタは、前記トング・エレメントが前記中立な位置をとるとき、前記トング・エレメントが、前記遮蔽スリーブに対して中央位置から限界オフセットを持って位置する前縁を提供するよう構成され、前記限界オフセットは、前記リバーシブル・コネクタの、いずれの結合方位にある標準USBコネクタとの結合の際に、前記トング・エレメントに、標準USBコネクタとの係合によって前記第一および第二の変位位置の対応する一方へ向けて変位を生じさせるものであり、そして前記リバーシブル・コネクタが、中央に配置された前縁を持つ非標準コネクタに結合するとき、前記トング・エレメントが常に前記第二の変位位置の方へ変位する、システム。
【請求項13】
前記トング・エレメントの大部分が実質的に前記遮蔽スリーブ内の中央に配置され、そして前記前縁が非対称端部によって設けられる、請求項12のシステム。
【請求項14】
前記リバーシブル・コネクタが、標準USBタイプAプラグに機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルである、請求項12のシステム。
【請求項15】
前記リバーシブル・コネクタが、前記第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムが、さらに、前記第一のリバーシブル・コネクタ、そして前記第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなり、前記第二のリバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)前記遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、前記トング・エレメントが、
(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、
(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、前記対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能であり、
前記第二のリバーシブル・コネクタの前記トング・エレメントが、前記中立な位置にあるとき、前記遮蔽スリーブに対して実質的に中央に位置するよう前縁を配置する、請求項12のシステム。
【請求項16】
二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムであって、前記リバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)前記遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、前記トング・エレメントが、
(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、
(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、前記対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能であり、
前記トング・エレメントは、対応する中立な構成にあるとき、前記遮蔽スリーブ内の実質的に中央の位置に配置される前縁を持ち、前記トング・エレメントが、さらに、傾斜偏向面を含む凹部領域を含むことによって、前記リバーシブル・コネクタが、いずれの結合方位にある標準USBコネクタと結合するときに、前記トング・エレメントが、前記前縁の標準USBコネクタとの係合によって前記第一および第二の変位位置の対応する一方へ向けて変位し、そして前記リバーシブル・コネクタが、前記偏向面に当接するように配置された先導突起を持つ非標準コネクタに結合するとき、前記トング・エレメントが常に前記第二の変位位置の方へ変位する、システム。
【請求項17】
前記リバーシブル・コネクタが、前記第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムが、さらに、前記第一のリバーシブル・コネクタ、そして前記第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなり、前記第二のリバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)前記遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、前記トング・エレメントが、
(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、
(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、前記対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能であり、
前記第二のリバーシブル・コネクタの前記トングが、前記第一および第二のリバーシブル・コネクタの結合中に前記偏向面に当接するように構成された先導突起を持つ、請求項16のシステム。
【請求項18】
二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムであって、前記リバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ前記結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含み、前記スライドの対が、
(i)前記スライドの両方ともが前記初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、
(ii)前記スライドの第一のものが前記格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)前記スライドの第二のものが前記格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記第一の引っ込み可能なスライドは、前記中立な位置から前記格納位置への前記第一の引っ込み可能なスライドの変位に抵抗する抵抗のスレショルドを提供するよう配置されたデテント・アレンジメントの少なくとも一部を含んで形成される、システム。
【請求項19】
前記リバーシブル・コネクタがリバーシブル・プラグであり、前記デテント・アレンジメントが、前記遮蔽スリーブおよび前記第一の引っ込み可能なスライドに形成された側方突起および対応凹部を含む、請求項18のシステム。
【請求項20】
前記側方突起が、前記第一のスライドと一体的に形成されたバネ・エレメント上に配置され、前記バネ・エレメントが、前記抵抗のスレショルドよりも大きな力が加わると曲がり、前記側方突起が前記対応凹部をクリアすることが可能になる、請求項19のシステム。
【請求項21】
さらに、前記リバーシブル・プラグおよび標準USBタイプAプラグの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルからなり、前記リバーシブル・レセプタクルが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ前記結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含み、前記スライドの対が、
(i)前記スライドの両方ともが前記初期位置にある、標準USBプラグとの結合前の中立な構成、
(ii)前記スライドの第一のものが前記格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)前記スライドの第二のものが前記格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記リバーシブル・レセプタクルの前記第一および第二のスライドの両方が、突出形状部を含んで形成され、相対的結合方位の各々において、前記突出形状部の一方が、前記バネ・エレメントの曲げを阻止するよう前記バネ・エレメントに係合する、請求項20のシステム。
【請求項22】
前記リバーシブル・コネクタが前記第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムが、さらに、前記第一のリバーシブル・コネクタ、そして前記第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなり、前記第二のリバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ前記結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含み、前記スライドの対が、
(i)前記スライドの両方ともが前記初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、
(ii)前記スライドの第一のものが前記格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)前記スライドの第二のものが前記格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとる、請求項18のシステム。
【請求項23】
二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムであって、前記リバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ前記結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含み、前記スライドの対が、
(i)前記スライドの両方ともが前記初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、
(ii)前記スライドの第一のものが前記格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)前記スライドの第二のものが前記格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記第一のスライドが、バネ定数K1を持つ第一のバネによって前記格納位置から前記初期位置へ付勢され、前記第二のスライドが、バネ定数K2を持つ第二のバネによって前記格納位置から前記初期位置へ付勢され、そしてK1がK2よりも著しく大きい、システム。
【請求項24】
前記リバーシブル・コネクタが前記第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムが、さらに、前記第一のリバーシブル・コネクタ、そして前記第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなり、前記第二のリバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ前記結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含み、前記スライドの対が、
(i)前記スライドの両方ともが前記初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、
(ii)前記スライドの第一のものが前記格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)前記スライドの第二のものが前記格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記第一のスライドが、バネ定数K3を持つ第一のバネによって前記格納位置から前記初期位置へ付勢され、前記第二のスライドが、バネ定数K4を持つ第二のバネによって前記格納位置から前記初期位置へ付勢され、そしてK3およびK4は、K1よりも小さくK2よりも大きな値を持つ、請求項23のシステム。
【請求項25】
K3がK4に実質的に等しい、請求項24のシステム。
【請求項1】
(a)二つの結合方位の各々で標準USBタイプAレセプタクルに機能的に結合するためのリバーシブル・プラグ、そして
(b)二つの結合方位の各々で標準USBタイプAプラグに機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルからなるシステムであって、
前記リバーシブル・プラグは、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含み、前記少なくとも一つの変位可能なエレメントは、
(i)標準USBレセプタクルとの結合前の中立な構成、
(ii)第一の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBレセプタクルと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記リバーシブル・レセプタクルは、少なくとも一つの変位可能なエレメントを含み、前記少なくとも一つの変位可能なエレメントは、
(i)標準USBプラグとの結合前の中立な構成、
(ii)第一の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの予め選択された一方の前記少なくとも一つの変位可能なエレメントが、前記リバーシブル・プラグと前記リバーシブル・レセプタクルとの相対的結合方位から独立して、対応する第一の変位構成をとるよう、前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルが、さらに、二つの相対的結合方位の各々で相互に機能的に結合するように適応している、システム。
【請求項2】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの各々が遮蔽スリーブを含み、前記遮蔽スリーブの各々が、対応する結合方向を定義し、そして前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの各々の前記少なくとも一つの変位可能なエレメントが、前記対応する結合方向に対して垂直な方向に変位可能なトング・エレメントを含む、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの前記予め選択された一方が、対応する中立な構成をとるとき、前記トング・エレメントが、前記遮蔽スリーブに対して中央位置から限界オフセットを保って位置する前縁を提供する、請求項2のシステム。
【請求項4】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの前記予め選択された一方の前記トング・エレメントの前縁が、対応する中立な構成にある場合、前記遮蔽スリーブ内の実質的に中央の位置に配置され、前記トング・エレメントが、さらに、傾斜偏向面を含む凹部領域を含み、そして前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの他方の前記トングが、前記リバーシブル・プラグと前記リバーシブル・レセプタクルとの係合中に前記偏向面に当接するように構成された先導突起を持つ、請求項2のシステム。
【請求項5】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの各々の前記少なくとも一つの変位可能なエレメントが、前記中立な構成で初期位置をとる一対の引っ込み可能なスライドを含み、これらスライドの第一のスライドが、前記第一の変位構成を形成するよう格納位置へ変位可能であり、そして第二のスライドが、前記第二の変位構成を形成するよう格納位置へ変位可能である、請求項1のシステム。
【請求項6】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの前記予め選択された一方の前記第一の引っ込み可能なスライドが、前記中立位置から前記格納位置への前記第一の引っ込み可能なスライドの変位に抵抗する抵抗のスレショルドを提供するために配置されるデテント・アレンジメントの少なくとも一部を含んで形成される、請求項5のシステム。
【請求項7】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの前記予め選択された一方が、前記リバーシブル・プラグであり、前記リバーシブル・プラグが遮蔽スリーブを含み、そして前記デテント・アレンジメントが、前記遮蔽スリーブおよび前記第一の引っ込み可能なスライドに形成された側方突起および対応凹部を含む、請求項6のシステム。
【請求項8】
前記側方突起が、前記第一のスライドと一体的に形成されたバネ・エレメント上に配置され、前記バネ・エレメントが、前記抵抗のスレショルドよりも大きな力が加わると曲がり、前記側方突起が前記対応凹部をクリアすることが可能になる、請求項7のシステム。
【請求項9】
前記リバーシブル・レセプタクルの前記第一および第二のスライドの両方が、突出形状部を含んで形成され、相対的結合方位の各々において、前記突出形状部の一方が、前記バネ・エレメントの曲げを阻止するよう前記バネ・エレメントに係合する、請求項8のシステム。
【請求項10】
前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの前記予め選択された一方の前記第一および第二の引っ込み可能なスライドが、各々、対応する第一および第二のバネによって前記対応する格納位置から前記初期位置へ付勢され、前記リバーシブル・プラグおよび前記リバーシブル・レセプタクルの他方の前記第一および第二の引っ込み可能なスライドが、各々、対応する第三および第四のバネによって前記対応する格納位置から前記初期位置へ付勢され、前記第一、第二、第三および第四のバネの各々が、
(a)K1がK3およびK4の両方よりも大きく、そして
(b)K2がK3およびK4の両方よりも小さな、対応するバネ定数K1、K2、K3およびK4を持つ、請求項5のシステム。
【請求項11】
K3がK4に実質的に等しい、請求項10のシステム。
【請求項12】
二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムであって、前記リバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)前記遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、前記トング・エレメントが、
(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、
(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、前記対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能であり、
前記リバーシブル・コネクタは、前記トング・エレメントが前記中立な位置をとるとき、前記トング・エレメントが、前記遮蔽スリーブに対して中央位置から限界オフセットを持って位置する前縁を提供するよう構成され、前記限界オフセットは、前記リバーシブル・コネクタの、いずれの結合方位にある標準USBコネクタとの結合の際に、前記トング・エレメントに、標準USBコネクタとの係合によって前記第一および第二の変位位置の対応する一方へ向けて変位を生じさせるものであり、そして前記リバーシブル・コネクタが、中央に配置された前縁を持つ非標準コネクタに結合するとき、前記トング・エレメントが常に前記第二の変位位置の方へ変位する、システム。
【請求項13】
前記トング・エレメントの大部分が実質的に前記遮蔽スリーブ内の中央に配置され、そして前記前縁が非対称端部によって設けられる、請求項12のシステム。
【請求項14】
前記リバーシブル・コネクタが、標準USBタイプAプラグに機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルである、請求項12のシステム。
【請求項15】
前記リバーシブル・コネクタが、前記第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムが、さらに、前記第一のリバーシブル・コネクタ、そして前記第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなり、前記第二のリバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)前記遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、前記トング・エレメントが、
(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、
(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、前記対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能であり、
前記第二のリバーシブル・コネクタの前記トング・エレメントが、前記中立な位置にあるとき、前記遮蔽スリーブに対して実質的に中央に位置するよう前縁を配置する、請求項12のシステム。
【請求項16】
二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムであって、前記リバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)前記遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、前記トング・エレメントが、
(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、
(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、前記対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能であり、
前記トング・エレメントは、対応する中立な構成にあるとき、前記遮蔽スリーブ内の実質的に中央の位置に配置される前縁を持ち、前記トング・エレメントが、さらに、傾斜偏向面を含む凹部領域を含むことによって、前記リバーシブル・コネクタが、いずれの結合方位にある標準USBコネクタと結合するときに、前記トング・エレメントが、前記前縁の標準USBコネクタとの係合によって前記第一および第二の変位位置の対応する一方へ向けて変位し、そして前記リバーシブル・コネクタが、前記偏向面に当接するように配置された先導突起を持つ非標準コネクタに結合するとき、前記トング・エレメントが常に前記第二の変位位置の方へ変位する、システム。
【請求項17】
前記リバーシブル・コネクタが、前記第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムが、さらに、前記第一のリバーシブル・コネクタ、そして前記第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなり、前記第二のリバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)前記遮蔽スリーブ内に配置されたトング・エレメントを含み、前記トング・エレメントが、
(i)標準USBコネクタとの結合前の中立な位置、
(ii)第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位位置、そして
(iii)第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位位置の間で、前記対応する結合方向に対して垂直な方向へ変位可能であり、
前記第二のリバーシブル・コネクタの前記トングが、前記第一および第二のリバーシブル・コネクタの結合中に前記偏向面に当接するように構成された先導突起を持つ、請求項16のシステム。
【請求項18】
二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムであって、前記リバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ前記結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含み、前記スライドの対が、
(i)前記スライドの両方ともが前記初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、
(ii)前記スライドの第一のものが前記格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)前記スライドの第二のものが前記格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記第一の引っ込み可能なスライドは、前記中立な位置から前記格納位置への前記第一の引っ込み可能なスライドの変位に抵抗する抵抗のスレショルドを提供するよう配置されたデテント・アレンジメントの少なくとも一部を含んで形成される、システム。
【請求項19】
前記リバーシブル・コネクタがリバーシブル・プラグであり、前記デテント・アレンジメントが、前記遮蔽スリーブおよび前記第一の引っ込み可能なスライドに形成された側方突起および対応凹部を含む、請求項18のシステム。
【請求項20】
前記側方突起が、前記第一のスライドと一体的に形成されたバネ・エレメント上に配置され、前記バネ・エレメントが、前記抵抗のスレショルドよりも大きな力が加わると曲がり、前記側方突起が前記対応凹部をクリアすることが可能になる、請求項19のシステム。
【請求項21】
さらに、前記リバーシブル・プラグおよび標準USBタイプAプラグの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するためのリバーシブル・レセプタクルからなり、前記リバーシブル・レセプタクルが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ前記結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含み、前記スライドの対が、
(i)前記スライドの両方ともが前記初期位置にある、標準USBプラグとの結合前の中立な構成、
(ii)前記スライドの第一のものが前記格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)前記スライドの第二のものが前記格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBプラグと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記リバーシブル・レセプタクルの前記第一および第二のスライドの両方が、突出形状部を含んで形成され、相対的結合方位の各々において、前記突出形状部の一方が、前記バネ・エレメントの曲げを阻止するよう前記バネ・エレメントに係合する、請求項20のシステム。
【請求項22】
前記リバーシブル・コネクタが前記第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムが、さらに、前記第一のリバーシブル・コネクタ、そして前記第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなり、前記第二のリバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ前記結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含み、前記スライドの対が、
(i)前記スライドの両方ともが前記初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、
(ii)前記スライドの第一のものが前記格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)前記スライドの第二のものが前記格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとる、請求項18のシステム。
【請求項23】
二つの結合方位の各々で標準USBタイプAコネクタに機能的に結合するためのリバーシブル・コネクタからなるシステムであって、前記リバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ前記結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含み、前記スライドの対が、
(i)前記スライドの両方ともが前記初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、
(ii)前記スライドの第一のものが前記格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)前記スライドの第二のものが前記格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記第一のスライドが、バネ定数K1を持つ第一のバネによって前記格納位置から前記初期位置へ付勢され、前記第二のスライドが、バネ定数K2を持つ第二のバネによって前記格納位置から前記初期位置へ付勢され、そしてK1がK2よりも著しく大きい、システム。
【請求項24】
前記リバーシブル・コネクタが前記第一のリバーシブル・コネクタと呼ばれ、システムが、さらに、前記第一のリバーシブル・コネクタ、そして前記第一のリバーシブル・コネクタが機能的に結合するものに相補的な標準USBタイプAコネクタの各々に、二つの結合方位の各々で機能的に結合するための第二のリバーシブル・コネクタからなり、前記第二のリバーシブル・コネクタが、
(a)結合方向を定義する遮蔽スリーブ、そして
(b)各々が初期位置をとり、格納位置へ前記結合方向に平行に選択的に引っ込み可能な一対の引っ込み可能なスライドを含み、前記スライドの対が、
(i)前記スライドの両方ともが前記初期位置にある、標準USBコネクタとの結合前の中立な構成、
(ii)前記スライドの第一のものが前記格納位置にある、第一の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第一の変位構成、そして
(iii)前記スライドの第二のものが前記格納位置にある、第二の結合方位にある標準USBコネクタと結合したときの第二の変位構成をとり、
前記第一のスライドが、バネ定数K3を持つ第一のバネによって前記格納位置から前記初期位置へ付勢され、前記第二のスライドが、バネ定数K4を持つ第二のバネによって前記格納位置から前記初期位置へ付勢され、そしてK3およびK4は、K1よりも小さくK2よりも大きな値を持つ、請求項23のシステム。
【請求項25】
K3がK4に実質的に等しい、請求項24のシステム。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22】
【図23】
【公表番号】特表2010−510640(P2010−510640A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537761(P2009−537761)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【国際出願番号】PCT/IL2007/001358
【国際公開番号】WO2008/062400
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(502111536)サンディスク アイエル リミテッド (64)
【住所又は居所原語表記】Central Park 2000,Atir Yeda Street 7,44425 Kfar Sabad,Israel
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【国際出願番号】PCT/IL2007/001358
【国際公開番号】WO2008/062400
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(502111536)サンディスク アイエル リミテッド (64)
【住所又は居所原語表記】Central Park 2000,Atir Yeda Street 7,44425 Kfar Sabad,Israel
【Fターム(参考)】
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