説明

磁気共鳴イメージング装置

【課題】静磁場不均一や傾斜磁場の非線形性等が存在していても、その歪を除去して、良好な画像を合成可能な磁気共鳴イメージング装置を実現する。
【解決手段】MRI装置の静磁場分布、傾斜磁場の線形性、RFコイルの感度分布の情報を得て、静磁場分布等のそれぞれの特性に応じた空間選択フィルタを作成する(ステップ304、305)。作成した空間選択フィルタのデータを保存し、マルチステーション撮像を行ない空間選択フィルタ処理を行なうかの判断を行なう(ステップ306〜308)。空間選択フィルタのどれを使用するかを決め、選択した空間選択フィルタを用いて撮像画像をマスクする(ステップ309、310)。次に、フィルタ処理後の画像を表示し、画像の合成処理を開始する(ステップ311、312)。そして、合成処理した結果を表示する(ステップ313)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気共鳴イメージング装置に係り、特に、被検体を移動させて全身を撮影する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被検体が配置されるベッドを移動させて、磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)により、被検体の全身を撮像する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この被検体の全身を撮影する全身MRI装置には、ベッドをステップ移動させる方法と連続移動させる方法とがある。ベッドをステップ移動させる方法においては、例えば撮像面が移動方向に平行な場合に、まず、被検体の移動を停止して撮像し、移動方向の長さTの第1の画像を得る。
【0004】
次に、距離Tだけ移動してから再び停止して撮像し、移動方向の長さTの第2の画像を得る。これをn回繰り返し、得られた第1から第nまでのn枚の画像を継ぎ合せて、長さnTの画像を得るものである(マルチステーション撮像)。
【0005】
このマルチステーション撮像により得られた画像を、繋ぎ合わせて合成する際、装置の静磁場不均一やGC(傾斜磁場コイル)の非線形性に起因する画像歪により、良好な合成画像を得られない場合がある。
【0006】
そこで、繋ぎ合わせる画像の境界部分付近の画像データを破棄することにより、画像歪を最小化させるということが、上記特許文献1に記載されている。
【0007】
【特許文献1】特開2004−97826号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1は、繋ぎ合わせる画像の境界部分付近の画像データを破棄するという記載のみに止まり、良好な画像を得るための具体的な技術が記載されていない。このため、境界部分付近の画像データを破棄することにより、画像歪は最小化できたとしても、必要な画像データまで、破棄されてしまう可能性がある。
【0009】
合成時の画像歪を除去するためには、視野(FOV)を狭くして撮像することも考えられるが、FOVを狭くすることで、上記特許文献1に記載された技術と同様に、合成を行っても間題ない部分までも除去されてしまう可能性がある。
【0010】
また、FOVを狭くすると、一つの画像に含めたい視野(例えば、腹部撮影時の横幅)で撮影することが困難となってしまう。
【0011】
本発明の目的は、静磁場不均一や傾斜磁場の非線形性等が存在していても、その歪を除去して、良好な画像を合成可能な磁気共鳴イメージング装置を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の磁気共鳴イメージング装置は、画像再構成手段により再構成された画像の画像歪部分を除去する空間選択フィルタを備える。
【0013】
上記空間選択フィルタは、再構成された画像のうち、辺縁部の画像歪部分を除去し、他の必要な部分は残存させる形状に設定されている。
【0014】
辺縁部の画像歪部分を除去し、他の必要な部分は残存させた複数の画像を合成することにより、被検体の全画像を合成する。
【発明の効果】
【0015】
静磁場不均一や傾斜磁場の非線形性等が存在していても、FOVを犠牲にすることなく、画像歪を除去して、良好な画像を合成可能な磁気共鳴イメージング装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明が適用されるMRI装置の概略構成図である。
図1において、MRI装置は、被検体101の配置領域に静磁場を発生する磁石102と、被検体配置領域に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル103と、被検体配置領域に高周波磁場を発生するRFコイル104と、被検体101が発生する核磁気共鳴信号(NNMR信号)を検出するRFコイル105とを備える。
【0018】
傾斜磁場コイル103は、X、Y、Zの3方向の傾斜磁場コイルで構成され、傾斜磁場電源109からの信号に応じてそれぞれ傾斜磁場を発生する。また、RFコイル104はRF送信部110からの信号に応じて高周波磁場を発生する。そして、RFコイル105により検出されたNNMR信号は、信号検出部106で検出され、信号処理部(画像再構成手段)107で信号処理され、計算により画像信号に変換される。信号処理部107で変換された画像信号は表示部108で表示される。
【0019】
傾斜磁場電源109、RF送信部110、信号検出部106は、制御部111で制御される。この制御のタイムチャートは一般にパルスシーケンスと呼ばれている。ベッド112は被検体が横たわるためのものであり、このベッド112の移動は、ベッド駆動部113を介して制御部111で制御される。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態における全体概略動作フローチャートである。
図2において、マルチステーション撮像を行い(ステップ202)、再構成された画像に対して、後述する空間選択フィルタ処理を行う(ステップ203)。次に、空間選択フィルタ処理された画像に対して合成処理を開始する(ステップ204)。そして、合成結果を表示する(ステップ205)。
【0021】
ここで、ステップ203の空間選択フィルタ処理は、得られる画像のうち、歪が大きい部分を、除去し、歪が少ない又は無い部分を選択するための処理である。この空間選択フィルタ処理は、撮像後の画像を表示して、歪を確認した後に、ユーザーの判断で行っても良いし、ユーザー判断に依存せずに、歪の大きい部分は一律に除去するように自動的に行って画像合成しても良い。
【0022】
事前に決定する空間選択フィルタは、MRI装置の仕様から設定することもできる。また、ユーザーが本撮像前に事前撮像を行い、結果画像に円形や矩形を描画して空間フィルタの形状・大きさを設定することができる。
【0023】
図3は、ユーザーが本撮像前に事前撮像を行い、空間選択フィルタの形状・大きさを設定する場合の説明図である。図3の(A)は、格子ファントムを用いて、撮像され、得られた画像である。この得られた画像に対して、画像歪が大きい部分を除去するためのフィルタの形状114を設定する(図3の(B))。そして、空間選択フィルタ115の形状が設定される(図3の(C))。
【0024】
次に、MRI装置の仕様から空間選択フィルタを設定する場合について、図4を参照して説明する。
図4の(A)は、静磁場均一度から空間フィルタを設定する場合の説明図である。MRI装置毎に、例えば、静磁場中心から±1ppm内の範囲は50cmDSVや、±0.3ppm内の範囲は、40cmDSVといった仕様がある。したがって、これらのMRI装置毎に決められた静磁場強度301の仕様に基づいて、空間選択フィルタを直径50cmの円形としたり、直径40cmの円形と設定することができる。
【0025】
図4の(B)は、傾斜磁場コイル(GC)の線形性から空間フィルタを設定する場合の説明図である。例えば、GCの非線形が原因の位置シフトがFOVの5%までという定義を行なった場合、MRI装置の仕様データであるGCの線形性データ302から、FOV(撮像視野の一辺の長さ)の5%の線形性誤差内にあるのは、FOV”M”mmであると算出できる。これにより、空間フィルタを直径Mmmの円形フィルタと設定することができる。
【0026】
図4の(C)は、NMR信号を検出するRFコイルの感度分布303を利用する場合の説明図である。ただし、このRFコイルの感度分布情報は、画像位置の歪そのものを除去する目的ではなく、磁場の歪に加えて、画像合成後の画質低下の原因となるFOV周辺の輝度低下を除去する目的に使用する。
【0027】
各コイルの感度分布仕様から、磁場情報に基づき得られたフィルタ処理範囲に、感度が、予め定めた値(%)だけ低下している領域が含まれていれば、合成前の画像のその領域に、輝度補正を行なう。
【0028】
上述のように、輝度補正を行なうことに換えて、コイルの感度分布に合わせて、最も適切な位置で被検体の撮像が行なえるように、ベッドの移動距離を調整することもできる。
【0029】
また、上述した例は、各コイルの感度分布仕様を用いる場合の例であるが、プリスキャン時に、コイルの感度分布算出用にデータを取得し、その取得したデータを用いて得た感度分布を使用することも可能である。
【0030】
図5は、MRI装置の仕様データを用いて、空間選択フィルタを設定し、画像を合成する場合の動作フローチャートである。
【0031】
図5のステップ304において、MRI装置の静磁場分布、傾斜磁場の線形性、RFコイルの感度分布の情報を得る。次に、ステップ305において、静磁場分布等のそれぞれの特性に応じた空間選択フィルタを作成する。そして、ステップ306において、作成した空間選択フィルタのデータを保存し、ステップ307でマルチステーション撮像を行なう。
【0032】
続いて、ステップ308において、空間選択フィルタ処理を行なうかどうかの判断処理を行なう。このステップ308では、ユーザーがその判断を行う処理でもよいし、撮像シーケンスの情報から歪の大きく出る可能性のあるGrEシーケンスの場合は使用する、といった判断基準を設けて自動的に判断する処理でもよい。
【0033】
次に、ステップ309において、空間選択フィルタ処理を行うという判断の場合、ステップ306で保存した空間選択フィルタ(静磁場不均一によるもの、傾斜磁場線形性によるもの等)のどれを使用するかを決める。この空間選択フィルタの決定は、保存した各空間選択フィルタで処理した撮像画像をユーザーに表示し、選択させてもよいし、撮像に用いたシーケンスの情報から、GrEシーケンスならこの空間選択フィルタという対応表(後述する)を事前に決定しておき、自動的に選択してもよい。
【0034】
そして、ステップ310において、選択した空間選択フィルタを用いて、撮像画像をマスクする。次に、ステップ311において、フィルタ処理後の画像を表示し、ステップ312で画像の合成処理を開始する。そして、ステップ313において、合成処理した結果を表示する。
【0035】
次に、シミング情報と撮像シーケンス情報とから空間選択フィルタを決定する場合について説明する。
シミングは、撮像前に磁場の不均一を測定する撮像を行い、その結果から、磁場の均一度を高めるためにシムコイルに電流を流し磁場を補正する処理である。そのシミングによる情報を用いることで、MRI装置が有する仕様レベル情報より正確な磁場の均一度を把握することができる。さらに、撮影シーケンス(プロトコル)のパラメータを用いることで、おおよその画像の歪量を計算可能である。
【0036】
例えば、シミングデータにより、位置xの周波数のずれ量がわかるので、撮像パラメータのバンド幅とサンプル数の情報とを使って、位置xが何ピクセルずれるかを算出できる。そのずれ量を閾値にして空間選択フィルタを決定する。
【0037】
図6は、シミング情報と撮像シーケンス情報とから空間選択フィルタを決定する場合の動作フローチャートである。図6のステップ401において、上述したように、シミングデータを取得する撮像を行ない、ステップ402で撮像プロトコルを設定する。
【0038】
次に、ステップ403において、シミングデータ及び撮像パラメータから計算によって画像の歪量を算出し、歪を除去できる空間選択フィルタを決定する。続いて、ステップ404でマルチステーション撮像を行い、ステップ405において、ステップ403で決めた空間選択フィルタにより撮像画像をフィルタ処理する。
【0039】
そして、ステップ406において、得られた画像を表示し、確認する。表示することなく、そのまま画像合成処理(ステップ407)を開始してもよい。ステップ408で合成画像を表示する。
【0040】
シミングデータを用いることで、より詳細な歪みの情報を得ることが出来る。そのデータを空間選択フィルタにのみ適応するのではなく、歪み量がX%の部分は空間選択フィルタで除去し、小さい歪み量の部分は、その歪み情報を合成処理のアルゴリズムに渡して、歪み補正のための情報として用いることも可能である。
【0041】
ここで、上述した種々の空間選択フィルタのうち、撮像シーケンスに最適なものを選択するための対応表の一例を図7に示す。図7において、静磁場不均一の影響を受けやすいGrEシーケンスの場合は、静磁場不均一情報とGC線形性情報とを合わせて算出した空間選択フィルタ1を選択する。
【0042】
また、GrEシーケンスよりも静磁場不均一の影響を受けにくいSE/FSEシーケンスの場合は、静磁場不均一情報のみから算出した空間選択フィルタ2を選択する。
【0043】
さらに、より静磁場不均一の影響を受けやすいEPIシーケンスの場合は、撮像直前に得たシミングデータから算出した空間選択フィルタ3を選択する。
【0044】
以上に説明したような空間選択フィルタを用いて処理した画像を合成処理する場合の表示画面108の一例を図8に示す。
【0045】
図8の(A)は、空間選択フィルタ1〜3のうちのいずれを選択するかの画面表示であり、空間選択フィルタ1、2、3の選択ボタンと、空間選択フィルタによる処理前の撮像画像(画像辺縁部の歪による高輝度部分500が存在する)が表示されている。そして、この選択画面で空間選択フィルタ3を選択したとすると、図8の(B)に示すように、空間選択フィルタ3による処理前の撮像画像と、空間選択フィルタ3による処理後の画像(高輝度部分500が除去されている)と、このフィルタ処理後の画像を合成した結果画像とが表示画面に表示される。この図8の(B)に示すように、辺縁部の歪による高輝度部分のみが除去され、必要な部分は残存している良好な合成画像を得ることができる。
【0046】
ここで、空間選択フィルタの実行範囲について、図9を参照して説明する。
磁場の不均一は、磁場の中心位置に対して測定されるので、空間選択フィルタ115はFOV(WはFOVの幅)の中心ではなく、図9の(A)に示すように、磁場の中心にあわせてかける。
【0047】
図9の(B)に示すように、オフセンタFOVで撮像された画像に対しては、画像中心からずれた位置に空間選択フィルタがかけられることになる。
【0048】
図10は、本発明による空間選択フィルタによる処理を行わずに、合成した画像の例を示す図である。図10の(A)は、全身位置決め画面501を示している。マルチステーション画像合成のためにはステーション間にオーバーラップ部分が必要であるため、全身位置決め画面にてステーションの関係を見ながら位置決めする。
【0049】
位置決め完了後、スタートボタン502を押すと、撮像が開始され、撮像終了後、図10の(B)に示すように、撮像された画像503が表示される。503は画像周縁部の歪みによる高輝度部分500が存在する画像の例を示している。
【0050】
このように、画像の辺縁部の歪みによる高輝度部分500が存在する場合は、このまま合成処理を施すと、高輝度部分500が合成画像504上に残ってしまい、画質低下をもたらす。
【0051】
これに対して、本発明による空間選択フィルタを用いて画像処理した場合は、図8の(B)に示したように、必要な画像部分を除去することなく、また、FOVを狭くすることなく、画像辺縁部の歪みによる高輝度部分500が除去された良好な合成画像を得ることができる。
【0052】
なお、上述した例は、複数の画像の合成処理を行う全身撮像画像に本発明を適用した場合の例であるが、単一画像のみ得る場合であっても、本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明が適用されるMRI装置の概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態における全体概略動作フローチャートである。
【図3】ユーザーが本撮像前に事前撮像を行い、空間選択フィルタの形状・大きさを設定する場合の説明図である。
【図4】本発明において、MRI装置の仕様から空間選択フィルタを設定する場合の説明図である。
【図5】本発明において、MRI装置の仕様データを用いて空間選択フィルタを設定し、画像を合成する場合の動作フローチャートである。
【図6】本発明において、シミング情報と撮像シーケンス情報とから空間選択フィルタを決定する場合の動作フローチャートである。
【図7】空間選択フィルタのうち撮像シーケンスに最適なものを選択するための対応表の一例を示す図である。
【図8】空間選択フィルタを用いて処理した画像を合成処理する場合の表示画面の一例を示す図である。
【図9】空間選択フィルタの実行範囲を説明する図である。
【図10】本発明による空間選択フィルタによる処理を行わずに合成した画像の例を示す図である。
【符号の説明】
【0054】
101 被検体
102 静磁場磁石
103 傾斜磁場コイル
104 RFコイル
105 RFプローブ
106 信号検出部
107 信号処理部
108 表示部
109 傾斜磁場電源
110 RF送信部
111 制御部
112 ベッド
113 ベッド駆動部
115 空間選択フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静磁場発生手段と、傾斜磁場発生手段と、高周波信号送受信手段と、被検体が配置されるベッドと、上記高周波送受信手段により受信した被検体からの核磁気共鳴信号に基づいて画像を再構成する画像再構成手段と、再構成された画像を表示する表示手段と、上記静磁場発生手段、傾斜磁場発生手段、ベッド、高周波磁場パルス送信手段、上記核磁気共鳴信号を受信する高周波受信手段、画像再構成手段及び表示手段の動作を制御する制御手段とを備える磁気共鳴イメージング装置において、
上記画像再構成手段により再構成された画像の画像歪部分を除去する空間選択フィルタを備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項2】
請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記制御手段は、上記ベッドの移動を制御して、被検体の連続する複数部位の画像を上記画像再構成手段により再構成させ、再構成された複数の画像の歪部分を上記空間選択フィルタにより除去し、歪部分が除去された複数の画像を合成させて上記表示手段に表示させることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記空間選択フィルタは、上記画像再構成手段により再構成された画像のうち、辺縁部の画像歪部分を除去するための形状に設定されていることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項4】
請求項1又は2記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記空間選択フィルタは円形状であり、上記静磁場発生手段の静磁場均一度からその直径が設定されることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項5】
請求項1又は2記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記空間選択フィルタは円形状であり、上記傾斜磁場発生手段の傾斜磁場線形性からその直径が設定されることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項6】
請求項4又は5記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記画像再構成手段は、上記高周波受信手段の感度分布から画像に輝度補正を行なうことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項7】
請求項4記載の磁気共鳴イメージング装置において、静磁場の均一度を補正するシミング手段を備え、このシミング手段により補正された静磁場の均一度から、上記空間選択フィルタの直径が設定されることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項8】
請求項1又は2記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記空間選択フィルタは円形状であり、上記静磁場発生手段の仕様データによる静磁場均一度からその直径が設定される第1の空間選択フィルタと、上記傾斜磁場発生手段の傾斜磁場線形性からその直径が設定される第2の空間選択フィルタと、上記静磁場発生手段の静磁場均一度を測定し、測定したデータからその直径が設定される第3の空間選択フィルタとを備え、上記第1、2、3の空間選択フイルタのいずれか一つ又は第1及び第2の空間選択フィルタを組み合わせたものが選択されることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項9】
請求項8記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記表示手段に、上記第1、2、3の空間選択フイルタのいずれか一つ又は第1及び第2の空間選択フィルタを組み合わせたものを操作者が選択するための画面が表示されることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項10】
請求項8記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記制御手段は、撮像シーケンスに従って、上記第1、2、3の空間選択フイルタのいずれか一つ又は第1及び第2の空間選択フィルタを組み合わせたものを選択することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−267774(P2007−267774A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−93645(P2006−93645)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000153498)株式会社日立メディコ (1,613)
【Fターム(参考)】