磁気共鳴及びX線イメージングのためのシステム
磁気共鳴とX線を含む共通のイメージングシステムのための患者テーブルが、イメージング処理の前、イメージング処理中、及びイメージング処理後の位置において、患者を静止状態にし、そしてベースから方持ち梁にされた患者支持部及びマットレスを含んでいる。磁石及びMRシステムとX線システムの制御のために安全システムが設けられて有効な安全制御を許し、X線イメージングシステムのMRイメージングと干渉しない位置への前記テーブルへの移動、及び前記テーブルからX線イメージングシステムのMRイメージングと干渉しない位置までの移動を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は患者の磁気共鳴及びX線イメージングにおいて使用するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
MRIに関して、高磁場の磁石、典型的には超伝導磁石が、円環状の形態(ドーナツ様の形態)で、患者がテーブル上の磁石の内側で横たわりながら、当該磁場が、脈動化され、順序化された磁気並びにEM場によって身体を調査して、画像を得ており、当該イメージングにより訓練を積んだレントゲン技師が、高い確率で患者の精密な分析を決定する。ときには、MRIは、患者に導入された造影剤を用いて実行され、異なる種類の組織間によりよいコントラストを提供している。MRI技術は、例えば、腫瘍などの異なる疾病の解剖学的な位置を検知する際に非常に優れている。
【0003】
1998年4月7日に発行された米国特許第5,735,278号(ハウルトら)において、磁石が患者に対して移動自在であり、かつ当該システムの他の構成部品に対して移動自在である。当該移動磁石システムは、手術中のMRIイメージングが神経外科の患者において、もっと容易に発生するようにしており、肝臓、乳房、脊椎及び心臓外科患者に対して追加の適用を有している。
【0004】
2007年12月27日に公開された、診断及び外科的なイメージングの適用のための回転可能な一体化されたスキャナーと題する、本出願人の、公開されたPCT出願WO07147233A1において、磁石の追加的な回転移動が許される上述の特許に対する改良点が開示されている。
【0005】
患者を一つのイメージングシステムから他のイメージングシステムへ移動テーブル上で搬送することによって、患者がX線イメージングシステムからMRイメージングシステムに移動されるというスキャニングシステムは知られている。MRスキャナーは、例えば、X線を用いて得られた情報に対して相補的な情報を提供するために用いられる。事後的介入評価を実行するため、並びに介入に先立つ基礎評価を実行するために使用され得る。そのような評価は、心臓又は脳の還流及び生存可能性の研究を含み得る。
【0006】
1998年2月3日に発行された米国特許第5,713,357号(ミュレンブラッジ)及び関連特づけられた米国特許第5,807,254号は、いずれもフィリップスに譲渡されているが、X線システム及びMRIシステムの組み合わせを示している。当該システムは、手術中の使用のためのものではなく、磁石は円柱状ではない。磁石は移動しない。X線は図2の辺から辺に移動する。患者は図1において移動される。
【0007】
2008年8月8日に発行され日立に譲渡された米国特許第6,101,239号は(カワサキ)は、同じ場所で同時に動作するX線及びMRIと、干渉を回避するようなタイミングでX線及びMRIを動作する方法を提供している。しかし、この構成は、装置の存在が患者への接近を制限するので、医療チームによる介入には適していない。
【0008】
2002年5月7日に発行されたシーメンスの米国特許第6,385,480号(バッカス)は、シーメンスが血管MRシステムと称し、X線撮影の血管システムがMRシステムと協働するものを開示している。一つの場所におけるX線システムから第二の場所におけるMRIに搬送する患者移動テーブルが提供される。2006年10月26日に公開されたシーメンスの米国特許出願公開第2006/0239524号(デッシュ)は、MRI及びX線を用いる心疾患の診断と処置に関する。これは診断を解析するために画像を組み合わせる方法に向けられている。
【0009】
2005年12月13日にリーランド・スタンフォードユニヴァーシティーに対して発行された米国特許第6,975,895号(ペルク)は、MRIシステムの磁場の使用のために修正されたX線管を提供している。
【0010】
2003年12月2日に発行されたシーメンスの米国特許第6,658,085号(スクレビッツ)は、MRIの磁場を発生するコイルの電流が、X線システムの領域内の浮遊磁場を減少させるために算出されるシステムを開示している。
【0011】
1999年2月2日に発行されたSDGIホールディングズの米国特許第5,865,780号(ツイート)は、MRI及びX線イメージングの処理中に患者の身体を掴み、保持するための装置を開示している。
【0012】
2004年11月2日にリーランド・スタンフォードユニヴァーシティーに対して発行された米国特許第6,812,700号(ファーリッグ)は、X線システムによって引き起こされたMRIの磁場における動揺が補償される、関連付けられたシステムを開示している。
【0013】
1986年6月17日にリーランド・スタンフォードユニヴァーシティーに対して発行された米国特許第4,595,899号(スミス)はMRIシステムを提供している。
【0014】
1992年3月31日に発行された米国特許第5,099,846号(ハーディー)は、異なるイメージングモダリティーからのイメージングを組み合わせることに関するものであり、主としてX線及びNMRなどの画像を組み合わせるためのソフトウェアについてのものである。
【0015】
2004年6月22日にエルジェムズに対して発行された米国特許第6,754,519号(ヒーフェッツ)は、CT及びMRIなどの二つのイメージングシステムを開示しており、当該二つのシステムは、共通の場所から離間した場所へのロール移動のための共通レールシステム上に取り付けられている。
【0016】
1994年3月8日にジーイーに対して米国特許第5,291,890号(クライン)は、MRIを用いて熱が検知される患者の熱処置システムを開示している。
【0017】
2005年11月1日にフィリップスに対して発行された米国特許第6,961,606号(デシリッツ)は、CT及びPETなどの二つのイメージングシステムを開示しており、当該二つのイメージングシステムは、患者の共通の走査のための互いの共通の場所から離間した場所へのロール移動のための共通レールシステム上に取り付けられている。
【0018】
1991年4月4日に公開されたミュラーのドイツ特許出願第3931854号は、レーザー血液凝固定位システムを用いるNMR装置を開示している。
【0019】
東芝の日本国出願公開第05344964号公報は、X線システムとMRIシステムの組み合わせを示している。この出願は日本にだけ出願され、明らかに未熟なシステムを提供している。
【0020】
1992年6月30日に公開されたレス デヴ コーポレーションによる日本国特許出願公開第4183446号公報は、共通の装置におけるMRI及びX線の使用を開示している。
【0021】
前述のタイプの組み合わされたイメージングシステムとの使用のために設計されなければならない一つの要素は、患者支持テーブルである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
両方のイメージング工程の間、患者が同じテーブル上に留まる患者テーブルを用いるMR及びX線イメージングのための改良されたシステムを提供することが本発明の一つの目的である。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明の第一の態様によれば、患者の部分のイメージングのための装置が提供され、
当該装置は、患者支持テーブルを備え、当該患者支持テーブルは、イメージング室内の固定された位置で取りつけるためのテーブル支持ベースと、イメージングのために前記患者の前記部分を晒しつつ患者が横たわることができる上部患者支持部とを含み、当該上部患者支持部が前記テーブル支持ベースに対して、当該上部患者支持部の制御された移動のために取りつけられ、
当該装置が、前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムをさらに備え、
当該磁気共鳴イメージングシステムは、磁場を制御及び変化させるための制御システムと共に使用するための磁石と、
前記磁場に応答して、核磁気共鳴信号を前記患者の前記部分から引き出して、検知するための、前記患者の前記部分に隣接して位置づけられるように配設されたRFコイルを含む無線周波数伝送及び検知システムと、
前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターを含み、
前記磁石は水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつ円柱状のボアを定義し、当該ボアは、前記両端間で前記ボアに沿った画像イメージング領域の部分路と共に前記磁石の前記コイルの軸方向の両端間で延び、前記磁石が磁石支持部上に設けられ、前記磁石支持部が磁気共鳴イメージング位置と遠隔位置との間の前記磁石の軸にそって移動可能に配設され、前記磁気共鳴イメージング位置において、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲み、同時に前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上で支持されたままにされ、前記遠隔位置において、前記磁石が前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になるような距離だけ前記上部患者支持部から取り除かれ、
当該装置が、X線イメージングシステムをさらに備え、当該X線イメージングシステムが、X線ソースと、X線レセプターとを含み、当該X線ソース及びX線レセプターがイメージング領域を定義するために配設され、
当該装置が、X線支持ベースをさらに備え、
前記ソース及び前記レセプターが、前記X線支持ベース上で支持された共通取りつけ部材上に設けられ、かつ患者の選択された部分のイメージングに対して、前記患者支持テーブルと前記X線イメージング領域の相対的な位置を調節するために、共通取りつけ部に対して移動自在であり、
前記患者支持テーブルの前記患者支持部が、前記磁石の一端から前記イメージング領域までの前記ボア内に延び、かつ上部患者支持部の下のX線管及び前記上部患者支持部の上の検知器と共に使用されるように、前記軸の長手方向に前記テーブル支持ベースから片持ち梁とされ、
前記X線イメージングシステム及び前記患者支持テーブルが、前記上部患者支持部が磁気共鳴中に前記磁石と協働することができ、かつX線イメージングの間、前記X線イメージングシステムと協働することができるように、他方に対する一方の相対的な移動のために取り付けられている。
【0024】
前記システム解剖学上の全ての部分MR画像を得るために使用されることが出来る。これは二つの方法でなされ得る。すなわち前記ボア内に患者支持部を移動させるか、または前記患者支持部を固定して前記テーブルに沿って異なる点で前記磁石を停止するかのいずれをする。
【0025】
好ましくは、前記患者支持テーブルと前記X線イメージングシステムを含む室が設けられ、当該室は前記磁石が通され得るドアを持っており、前記磁石支持部は、磁気共鳴イメージングが完了するとき前記ドアの外の位置へ磁石を移動させるように構成されている。
【0026】
好ましくは、前記X線支持ベースは、前記X線イメージングシステムのイメージング領域内に患者支持部が設けられるイメージング位置と、前記磁石のイメージング位置に当該磁石が移動され得るような距離だけ前記X線イメージングシステムがテーブルから移される遠隔位置との間で患者支持テーブルに対して移動可能である。
【0027】
好ましくは、前記X線支持ベースは前記テーブルの長手方向のほぼ一方の側への方向に移動可能である。
【0028】
好ましくは、少なくとも一つの追加のX線イメージングシステムが設けられる。二テーブルが使用される場合、二面構成で使用されるのが好ましい。この場合、好ましくは、両方の前記X線イメージングシステムが前記患者支持テーブルに対して移動可能であり、当該X線イメージングシステムの一方が他方から一般的に離れた方向に移動可能であり、一方のX線イメージングシステムは床に取り付けられ他方のX線イメージングシステムは頭上の支持部から取り付けられ、当該他方のX線イメージングシステムは頭上のレールを含んでいる。好ましくは、前記X線イメージングシステムは、前記患者支持テーブルに対する移動のためにピボット軸に取り付けられている。
【0029】
一つの構成において、患者支持テーブルは前記X線イメージングシステムとの協働のための第一角度位置から前記磁石との協働のための第二角度位置までの好ましくは90度のオーダの角度に亘って垂直軸の回りを回転する。好ましくは、前記患者支持テーブルの前記支持部が、X線イメージングのために患者を移動させる際の使用のための前記テーブル支持ベースに対して調節可能な移動のために取り付けられ、当該移動が、前記磁石が前記患者支持部上の前記磁気共鳴イメージング位置にあるときに、前記磁石のボア内で解剖学的な部位の調節のために使用されうる。前記磁石が患者支持部上にあるとき、前記患者支持部の調節は前記磁石のボアと干渉しないように移動不能にされうる。
【0030】
好ましくは、前記上部支持部は前記テーブル支持ベースから除去することができ、前記テーブル支持ベースは登録部材を含んでおり、当該登録部材は上部患者支持部の上でのみ係合を許し、当該上部患者支持部は磁場またはX線と適合しない上部患者支持部の使用を妨げるように前記登録部材と適合するように構成される。
【0031】
好ましくは、前記患者支持テーブルは部品を支持するために前記患者支持部の長手方向に移動可能なサイドレールを持っており、当該サイドレールは、前記磁石が、前記イメージング位置にあるときに前記磁石への衝撃を妨げるように移動が制限される。
【0032】
好ましくは、各サイドレールは前記レールに沿って部品の一つの長手方向の移動を停止し、前記レールの端から潜在的に外れるように動作可能な端部停止部材を含んでいる。
【0033】
好ましくは、前記レール上で支持されるべき各部品は前記部品が二つの離間した位置で正確に保持されかつ磁気吸着力の下で前記レールから外れることを妨げることを保証するために、前記レールに沿って離間した位置に一対のロック部材を含んでいる。これが、追加された安全のためにロック機構に冗長性を与えている。
【0034】
好ましくは、前記磁石、前記患者支持テーブルおよび前記X線イメージングシステムの移動を制御すための安全制御システムが設けられる。
【0035】
好ましくは、当該安全制御システムは、前記患者支持テーブルおよび/または前記X線イメージングシステムが停止位置にない場合に前記室内への前記磁石の前進移動を妨げるように構成されている。当該停止位置は前記患者支持テーブルおよび/または前記X線イメージングシステムのいずれかに悪影響を及ぼすことなく前記磁石が前記磁気共鳴イメージング位置へ安全に移動する位置である。
【0036】
好ましくは、前記安全制御システムは、前記患者支持テーブルの上部患者支持部の前記端部から離間された停止位置まで前記磁石の前進移動を動作するために構成されており、そこで前記磁石は、前進を続ける前に前記磁石との衝突がないことを保証するために自動的に停止される。
【0037】
好ましくは、前記磁石が前記停止位置にあるとき前記上部患者支持部を調整するために動作可能であり、前記患者支持テーブルが、前記磁石が前記停止位置から前進移動するときに前記上部患者支持部を調節するのを妨げられる。
【0038】
好ましくは、前進移動が可能および不能であるときに前記磁石の引っ込む移動を許すように構成される。また前記安全制御システムは、好ましくは、前記引っ込む移動が自動的に停止される前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部の端から離間された停止位置まで前記磁石の引っ込む移動を動作するために構成される。
【0039】
好ましくは、前記安全制御システムはオペレータのための状況表示を含んでおり、前記状況表示は全ての可能な移動のための前記磁石の移動の可能性の状態の表示、
停止位置にあることを含む前記X線イメージングシステムと患者支持テーブルの状態の表示、
前記システムの個々の構成要素含む前記X線イメージングシステムの移動の可能性の表示、
支持テーブルの移動の可能性の表示、
MRイメージングの間の前記MR画像における前記X線イメージングシステムおよび/または患者テーブルにおけるノイズ源からのイメージング物を減少するために手動または自動のいずれかで出力ダウンされている前記X線イメージングシステムおよび/または患者テーブルの構成要素の表示を含んでいる。
【0040】
好ましくは、前記安全制御システムはX線イメージングシステムのX線レセプターの温度制御を含む、MRイメージングからX線イメージングまでのすばやい移行を維持するために必要な構成要素を除いて前記室内でのすべての構成要素に対して出力を取り除くことによって前記MRI間のMRイメージング物を減少するために前記X線イメージングシステムの構成要素を出力ダウンさせるために構成されている。
【0041】
本発明の第二の態様によれば、患者の部分のイメージングのための装置が提供され、
前記装置は患者支持テーブルを備えており、前記患者支持テーブルはイメージング室内の固定された位置に取り付けるためのテーブル支持ベースと上部患者支持部を含み、前記患者はイメージングのために患者の部分を露出させて患者が横たわることができ、前記上部患者支持部は前記テーブル支持ベースに対するその制御された移動のために取り付けられ、
前記装置はさらに、前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムを含み、
前記磁気共鳴イメージングシステムは、前記磁場を制御し、変化させるための制御システムと、前記患者の前記部分に隣接して位置づけられるように配設されたRFコイルを含む、前記磁場に応答して前記患者の核磁気共鳴信号の前記部分から引き出し、検知するための無線周波数伝送及び検知システムと、前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターとを含み、
前記磁石は、水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつイメージング領域と共に御前記磁石の前記コイルの軸方向の両端の間で延びる円柱状のボアを定義し、前イメージング領域が記両端の間の前記ボアに沿って離間した部分に延び、
前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上に支持されつつ、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲む磁気共鳴イメージング位置と、前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になる距離だけ前記磁石が前記上部患者支持部から除去される遠隔位置との間で移動可能に、前記磁石が磁石支持部上に取り付けられ、
前記装置はさらにX線イメージングシステムを含み、
前記X線イメージングシステムは、X線ソースと、X線レセプターとを含み、前記X線ソース及びX線レセプターはイメージング領域を定義するように配設され、前記X線イメージングシステムはX線支持ベースをさらに含み、
前記ソース及びレセプターは前記X線支持ベース上に支持された共通取りつけ部材上に取り付けられ、かつ前記患者の選択された部分のイメージングのために、前記患者支持テーブルと前記X線イメージング領域との相対的な位置を調節するために互いに相対的に移動可能であり、
前記上部患者支持部が前記テーブル支持ベースから除去可能であり、前記テーブル支持ベースが登録部材を含み、前記登録部材が上部患者支持部上でのみ係合を許し、前記上部患者支持部材が、前記磁場と適合できない上部患者支持部の使用を妨げるように前記登録部材と適合するように構成されてなることを特徴としている。
【0042】
本発明の第三の態様によれば、患者の部分のイメージング用の装置が提供され、
前記装置は、患者支持テーブルを備えており、前記患者支持テーブルはイメージング室内の固定された位置に取り付けるためのテーブル支持ベースと、上部患者支持部を含み、前記上部患者支持部上で前記患者はイメージングのために前記患者の前記部分が露出された状態で横たわることができ、前記上部患者支持部が前記テーブル支持ベースに対する前記上部患者支持部の制御された移動のために取り付けられ、
前記装置は、さらに前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムを備え、前記磁気共鳴イメージングシステムは、前記磁場を制御し、変化させるための制御システムによる使用のための磁石、前記患者の前記部分に隣接して位置されるように配設されたRFコイルを含む前記磁場に応答して前記患者の部分から
前記核磁気共鳴信号の部分から引き出し、検知するたの無線周波数伝送及び検知システム、及び前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターを含み、前記磁石が水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつ前記磁石の前記コイルの軸方向の両端の間で延びる円柱状のボアを定義し、前記イメージング領域の部分が前記両端の間の前記ボアに沿って離間しており、前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部が、前記磁石の一端から前記イメージング領域までの前記ボア内に延びるように前記軸の長手方向に前記テーブル支持ベースから片持ち梁にされ、
前記磁気ボアが前記患者支持部を取り囲み、同時に前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上に支持されたままである磁気共鳴イメージング位置と、前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場から外れるような距離だけ前記上部患者支持部から取り除かれる遠隔位置との間で移動可能であり、
前記装置は、さらにX線イメージングシステムを備え、前記X線イメージングシステムは、X線ソースと、X線レセプターとを含み、前記X線ソース及びX線レセプターはイメージング領域を定義するように配設され、
前記装置は、さらにX線支持ベースを備え、前記ソース及び前記レセプターは、前記X線支持ベース上に支持された共通取りつけ部材上に取り付けられ、かつ前記患者支持テーブルと前記患者の選択された部分をイメージング処理するための前記X線イメージング領域との相対的な位置を調節するために互いに相対的に移動可能であり、
前記磁石と、前記患者支持テーブルと、前記X線イメージングシステムの移動を制御するための安全制御システムが設けられなることを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は患者支持テーブル、前記テーブル上で前記患者にイメージング処理をするための位置に移動可能であるMRI磁石及びX線システムを移動するための構造を示す、血管撮影装置の等角斜視図である。
【図2】図2は前記患者を乗せるためのテーブルの等角斜視図であり、前記ベースが図示の便のために省略され、前記患者の上肢のイメージングのためのRFコイル構造を示している。
【図3】図3は図2の前記テーブルの一部の拡大等角斜視図であり、後部コイルが除去されたときマットレス内のレセプタクルへの挿入のための挿入部を示している。
【図4】図4は図2のテーブルの一部の拡大された等角斜視図である。
【図5】図5は図2のテーブルの分解図である。
【図6】図6は前記患者を乗せるためのテーブルの等角斜視図であり、前記ベースは図示の便のために省略され、前記患者の頭のイメージングのためのRFコイル構造を示している。
【図7】図7は図6のテーブルの分解図である。
【図8A】図8AはMRイメージングのための第一の位置におけるシステムを示す図1のイメージングシステムの概略平面図である。
【図8B】図8BはX線イメージングのための第二の位置におけるシステムを示す図1のイメージングシステムの概略平面図である。
【図9】図9は図8のイメージングシステムとの使用のための安全システムの概略ブロックダイアグラムである。
【図10】図10はMR適合され得るテーブルの上部だけがテーブルと共に使用されることを保証するための登録システムを示す図8Aのテーブルの拡大平面図である。
【図11A】図11AはMRイメージングのための第一の位置におけるシステムを再度示す図1のイメージングシステムの修正された構成の概略平面図である。
【図11B】図11BはX線イメージングのための第二の位置におけるシステムを再度示す図1のイメージングシステムの修正された構成の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
2007年12月27日に公開された、診断及び外科的イメージング適用のための回転可能な一体型スキャナーと題する、本出願の上記公開されたPCT出願公開WO07147233A1について言及される。
図1には、患者支持テーブル上に患者が不動のまま患者の磁気共鳴イメージングとX線イメージングを実行するための構成が示されている。その構成は室(1)を提供しており、室(1)には磁石ベイ(bay)(1A)からMRイメージングシステム磁石(3)の室内への侵入のために前記室の一方の側において扉(2)をもつ患者支持テーブル(10)が取り付けられる。前記室はレール(5)に取り付けられたX線イメージングシステム(4)を含んでおり、C字状の支持部(8)に取り付けられたX線発信機(6)と受信機(7)を含んでいる。X線システムはシーメンスなどの製造業者から市場で入手し得る従来の構成である。本明細書に記載され、図示されたテーブル(10)は、患者は、イメージングがMRI及びX線を用いてなされている間、テーブル上の位置に留まっている構成で用いられる。
【0045】
追加の特有のマルチ・ルーム(multi room)の配置、構成及び応用は、回転MRIシステムが設計されるときに可能である。この場合、ヘルスケア産業にとって財務上有利である種々の応用を示す例として、つぎのマルチ・ルーム構造が用いられる。
【0046】
一般的に、磁石システム(3)は、例えば1分といった比較的短い時間内に室内に移動し、扉(2)が2秒間開き、当該磁石システムの使用の有効性を制限するファクタが患者を室の内外に搬送し、要求される場合患者に準備させ、患者とイメージングについて話し合う。イメージングの事象毎の合理的な所要時間は60分であるので、MRIスキャナーの室内外への移動は、時間的価値の制限ではない。つぎの構成は、今や可能である。
【0047】
当該システムは3つの室の診断構成によって可能であり、中央の磁石保持ベイ(1A)は磁石を収容し、診断患者は室(1)とベイ(1A)の向こうの図示されていないさらなる室を含む三つの室内に配設される。室(1A)への扉(2)が開き、磁石保持ベイ(1A)は室(1)の一部となる。磁石が第二室に移動する場合、磁石が移動し得なくとも、当該磁石の診断テーブルを延ばし得るのであり、患者は診断用のテーブル上に横たわり、イメージングが行われ、介入治療を行う必要はなく、患者は診断テーブルを離れると、磁石は支持ベイ内に戻り、他の室のうちの一つによる使用に備える。ついで、磁石はテーブルにおいて引きつける可能性があり、その室のための扉まで回転し、他の室のためのプロセスが開始する。この場合、磁石は、レール上など回転のない移動方向には移動しないが、一つの室、ついで他の室と向かい合うまで回転する。
【0048】
当該システムは、互いに角度(例えば、90度)をなして向かい合う二つの室をもつ2室システムによって使用され得る。この場合、磁石は、回転し、かつ回転のない移動もする。二つの90度の方向のおのおのに扉をもつ中央磁石保持室があり、磁石は、その診断用テーブルに要求されるいずれの方向へも回転することができるか、磁石の反対側の端部が最初に室に侵入せしめる。このアプローチは現存する診断の機能性及び用をいずれかの室で用いられるようにするか、あるいは両方の室を、磁石制御及び監視への著しい変更なしに施術室として機能させる。この二室コーナーシステムは回転磁石なしには実行できない。
【0049】
当該システムは、天井からぶら下げるか、ベアリングが取り付けられた床に取り付けられ、いずれのシステムも磁石の回転を提供する。MRIシステムも、レール上の天井からぶら下げられて、当該レールシステムを用いて空間内で回転なしの移動がなされ得る。当該回転機構は磁石とレールの間か、レール上かのいずれかに位置づけられる。下方トラック及び上方トラックの回転子は、異なる構成のために異なる特性を有している。下方トラック回転子は現存するサイトの最も容易な改善を許し、一方、上方トラック回転子は、レール、MRIシステム及びすべての関連するシステムが回転する点で、鉄道の操車場における円形機関車庫(roundhouse)のように作動する。
【0050】
ここで、上述の移動磁石と協働するX線システムを含む図1及び8に示された構成について参照すると、当該システムはX線システムと一体化された移動可能な磁石を備えているので、患者が同じテーブル上でいずれかのモダリティーによってイメージ化され得る。患者はテーブルから移動しない。
【0051】
MRは、上述のとおりの二又は三以上の室の間のオーバーヘッドレール上を移動する高磁場(例えば、1.5テスラ又は3テスラ)磁石である。上述の当該システムにおいて、これらの室の一又は二以上はX線システムを含み、単面又は二面のいずれかである。磁石がX線検査室の外に移動すると、一対のRF及びX線遮蔽された扉が閉じられ、当該検査室は従来のX線室として機能し、従来の部品と共に使用され得る。とくに、X線でガイドされた介入及び外科的処置が実行され得る。
【0052】
構成は、左の血管造影室(AR)、中央の診断室(DR)及び右の施術室をもつ典型的な三室構成である。磁石は当該室間のオーバーヘッドレール上を移動し、それぞれにおいてイメージ処理をし得る。
【0053】
MRイメージングが要求されるとき、X線装置は安全に格納され、扉は開放し、磁石はテーブル上の患者の上方の室にもたらされる。RF遮蔽はARを含み、X線検査室内のすべての装置は、MRイメージングによるノイズ又はMRイメージングとの緩衝から歪みを防止するためにRFの変化のないように製造される。ついでMRイメージングが実行される。その後、磁石が室から除去され、扉が閉じ、X線装置が作動位置に戻される。
【0054】
MRスキャナーはX線を用いて得られた情報と相補的な情報を与えるために使用される。例えば、介入前のベースラインの評価と介入後の評価とを実行するために用いられる。同じものが外科的手術にも適応される。このような評価は例えば心臓や脳の灌流および生存可能性の研究を含む。
【0055】
このシステムの例示的ワークフローとして、急性脳卒中や急性冠動脈症候群などの選択的な処置非常の場合を検討する。
【0056】
選択的処置のワークフローにおいて予備的なベースラインMRスキャンは、X線装置を収容している診断室または血管造影室(造影室またはARとしても知られている)のいずれかで患者について得られ、これは基本的にMRスキャンの予備的処置である。その目的は、臨床的に関連のあるベースライン・パラメータを測定することである。心臓手術のために、これはベースライン心機能と心筋生存率を含む可能性がある。
【0057】
MRスキャンの後、患者は、診断室でMRイメージ処理される場合に血管造影室に搬送されるか、またはすでに血管造影室にいる場合はテーブル上に単に留まり、冠動脈または脳の血管造影および血管形成術、次いでステント設置がX線蛍光透視の下で普通のやり方で必要に応じて行われる。
【0058】
MRスキャナーの磁石が血管造影室に侵入し、適切なMR画像を得る。MRデータと、X線データとの相関関係の可能性とを確認の後、介入者は患者を退出させるか、または処置を継続させることができる。緊急時のワークフローにおいて、患者は救命救急室に収容され準備処置を受ける(鼠径部の脱毛処理、MR検査のためのスクリーニング、金属チェックなど)。患者は(ECGによって診断された急性心筋梗塞の場合)ARに搬送され、鼠径部を経た血管アクセスがなされる。MRイメージングが急性の患者の動きを最小にするためにベースライン評価のためにAR内でなされうる。スキャナーが冠動脈におけるベースライン心機能と灌流イメージングのMR測定のためにARにもたらされる。脳卒中の場合にMR画像は介入治療が示されるかどうかが明らかになる。両方の場合において、MRベースラインイメージング最小の時間間隔で終了し処理される。脳卒中患者と心臓病患者の両方において、血管造影と介入(血管形成術、血栓除去、または閉塞の部位での血栓破壊薬の搬送)が、そのように表示された場合X線蛍光透視の下で、通常のやりか方で行われる。MRスキャナーはその後のMR画像入手のためにもたらされる。MR画像とX線データとの相関可能性を確認後、介入者が患者を退出させるか、または処置を継続する。
【0059】
図1及び9に示されるようなX線システムを移動させるための構成において、MRは、X線検査室に侵入し、テーブル(10)の頭の端の上を移動する。MRの経路はCアームのスタンドの位置を経て右にたどるので、Cアームのスタンドは磁石がし移入する前に移動されなければならない。必要に応じて床に取り付けられたCアームのスタンドは、床のレール、床の回転テーブルまたは床もしくは壁に取り付けられたブーム上を移動されうる。必要に応じて天井に取り付けられたCアームのスタンドは移動可能な磁石のレールまたは独立したレールからぶら下げられたプラットホームにスタンドレールを取り付けるか、または横にスタンドレールを移動させるために入れ子式のアームによってプラットホームにスタンドレールを固定することによってテーブルの足の端で停めるために延長したレールを用いて移動されうる。
【0060】
天井に取り付けられたスタンド用の移動子と共に床に取り付けられたスタンドを移動させるための解決策を用いて、二平面システムを移動させる機構を提供する。前記移動子は一平面の取付位置又はいくつかの零ではない角度における二平面の取付位置をMRレールに与える(例えば、90度)。
【0061】
患者取り扱いシステム又は支持テーブルが一般的に(10)と表示されるように、図2〜7に示されている。患者支持テーブルは従来の構造のベース(11)を含み、前記ベースが患者支持位置を要求される高さ及び方向に移動せしめている。適切な駆動機構及びカップリングは、当該技術において知られており、それゆえ本明細書に記載されることは要求されない。前記ベース(12)の頂部に、患者支持部が一般的に面状の形態で取り付けられる。当該患者支持部上に横たえながら患者を支持するために充分な表面領域を定義するように、当該患者支持部(12)は繊維強化プラスチックから形成される。それゆえ、図5においてもっとも良好に示されているように、患者支持(12)は二つの側部エッジ(14)及び(15)と共に腹臥位の患者の足におけるか、又は腹臥位の患者の足を超える後部エッジ(13)を含んでいる。前記二つの側部エッジ(14)及び(15)は、支持部によって支持されるべき患者の足、体及び腕を受け止め、かつ含むのに充分な距離だけ離間されている。前端(16)において、患者の頭部の下に配設するために前方に延びる狭い部分(17)が設けられる。それゆえ、前記側部エッジ(14)と(15)との間の幅は前記エッジ(16)まで一般的に一定であり、前記支持部は、一般的に患者の両肩に隣接する位置での幅が狭まり、患者の頭部を実質的に支持するために充分な幅をもつ狭いプレート部(17)を提供している。
【0062】
患者支持部(12)の頂部に、患者支持部(12)上に配設するために形成されたマットレス(18)が設けられている。それゆえ、当該マットレス(18)は後部エッジ(19)を有しており、当該後部エッジ(19)は、患者支持部(12)のエッジ(13)と、二つの側部エッジ(20)及び(21)とに、位置づけられる。当該二つの側部エッジ(20)及び(21)は前記側部エッジ(14)及び(15)に隣接している。段部(22)がマットレスに設けられており、当該マットレスは幅が増大している。それゆえ、側部は幅が減少した側部部分(20A)及び(20B)を含んでおり、当該側部部分(20A)及び(20B)は、MRI磁石の円柱状のボア内に挿入されるように意図された位置に設けられる。前記段部(22)を超える前記マットレスの幅の広い部分は、当該部分が患者にとってよりよい安定性を許す増大した幅になるように、磁石のボアの外側にとどめることが一般的に意図されている。当該ボア内に挿入されるべき部分は、前記ベースの全体が前記マットレスの幅の広い部分の領域内で前記段部(22)を超えて位置づけられるように、前記ベース(11)から片持ち梁にされている。
【0063】
患者のための構造的な支持が前記支持部(12)によって提供され、前記支持部(12)が繊維強化樹脂材料から形成され、当該繊維がシート内に配され、典型的な患者の体重を支持するのに充分な強度の平坦な構造部材を提供する樹脂材料によって注入される。患者支持部が磁石の動作又は磁気共鳴イメージングに使用される必要な信号の発生及び受信と干渉しない材料から形成されるために、当該部分(12)の構造における使用のために選択された繊維強化は、曲げに対する必要な耐性を提供するのに充分な強度をもつ繊維であるが非導電性の繊維である。長い炭素繊維は当該構造内で流れる電流を発生するか、又は発生を許し、当該電流が必要な信号と干渉するので、炭素繊維は使用できない。電流は、磁石内の高い磁場によって、そして磁気共鳴イメージングにおける使用のために磁石内で発生した電磁信号によって発生する。典型的には、Kevlar(商標)などのアラミド繊維が、かかる構造に典型的に使用される炭素繊維の代替として使用され得る。
【0064】
マットレスは、流体に対する抵抗があり、かつ臨床的な状況で使用されるべく滅菌のために容易に洗浄され得る外表面を提供するために、皮膚によって包まれる硬い発泡性材料から形成される。当該マットレスは段部(22)から端部エッジ(16)に設けられた前縁エッジ(25)まで延びている。当該マットレスは端部エッジ(16)を超えてプレート(17)の領域内に延びる部分を含んでいない。
【0065】
当該マットレスは2インチのオーダーの典型的な厚さを提供するように形成された材料から2層に形成される。部分(12)の上部表面におけるマットレス内でレセプタクル(27)を定義するために、端部エッジ(25)と位置(26)との間の領域において発泡性の第二層又は下層が省略されている。当該レセプタクルの頂部には、患者の胸部領域の下でレセプタクルが存在するにも拘らず、患者の身長全体に亘って心地よく支持されるような発泡性の薄層にもかかわらず、発泡性の層によって患者の体から離間されるような発泡性材料からなる第二層が設けられる。
【0066】
図7に示されるように、レセプタクル(27)は、被覆している皮膚と同じ発泡性の材料から形成された挿入部(28)によって充填され得る。部位(28)は、当該レセプタクルのエッジ(25)と当該レセプタクルの端部(26)との間で摺動を許す二つの平行な面によって矩形になるように当該レセプタクルを充填するために形成されている。挿入部(28)の側面は、フックとファスナー連結ストリップ(29)を支持し、当該フックとファスナー連結片(29)は、エッジ(26)上および端部(25)における従属フラップ(31)上の類似のストリップと協働する。実際には、挿入ピース(28)は、患者が除かれたときの場所に挿入され得る。なぜなら、テーブルが患者の頭部又は胸部のいずれかをイメージングするために設定されるからであり、当該イメージングが頭部についての場合に、胸部コイルが省略され、この場合、挿入ピース(28)が支持部(12)と、当該支持部の頂部に置かれたマットレス上に置かれる。
【0067】
イメージングが胸部についてのものであるとき、胸部の後部コイル(31)が、マットレス上でのイメージングのための場所にある場合に患者の胸部の頂部上に設置されるように構成され、また後部コイル(32)が前記レセプタクル(27)内に挿入されるように構成される。当該コイル(32)を保護するために、そしてマットレスがレセプタクル(27)上で適切に平坦性を維持することを保証するために、平坦な矩形スリーブ(33)が設けられる、当該平坦な矩形スリーブ(33)は、コイル(32)が使用されるとき、マットレスの下の場所に挿入される。それゆえ、テーブルが胸部のイメージングのために設置されると、挿入ピース(28)が省略され、その場所にスリーブ(33)が挿入される。これは、後部コイル(32)を、スロット状の開口(34)を介して前記マットレス(18)の側部においてスリーブ(33)の一方の側面において摺動せしめている。前記コイル(32)はスリーブの内部にスライド嵌入するような単純に係合するように形成されている。よって、コイルが磁気共鳴イメージングを実行することが意図されるとき、後部コイル(32)は、イメージングを実行するために、テーブルの片持ち梁部とを患者と磁気ボア内にスライド嵌入せしめる場所内に単純に摺動することができる。
【0068】
イメージングが終了し、患者がX線システムによって画像処理されるとき、コイル(32)は、スリーブ(33)の開口(34)から外に引き抜くことによって単純に除去され得る。また、前記テーブルにおけるいかなる金属成分からの干渉なしに、X線イメージングを実行せしめながら当該テーブルからすべてのコイル部が除去されるように、患者の胸部の頂部から後部コイル(31)が単純に除去され得る。
【0069】
図3において最良に示されるように、受信された信号を磁気共鳴イメージング装置の制御システムに伝送するコイル(32)からのケーブルは、(36)において示され、前記コイルの側面(32B)に隣接したコイルの正面部表面から出るコイルの前端におけるコイルに配設される。それゆえ、ケーブル(36)はコイルから前方の位置において延びている。スリーブ(33)は、開口(34)に隣接したスリーブの正面の表面に位置づけられたスロット(33A)を有している。これが、ケーブル(36)と該ケーブルの最内端(36)とをスロット(33A)を介して延設させ、かつ前記スリーブ(33)から前方に延設させながら、開口(34)を介して前記コイル(34)を挿入せしめている。よって、前記ケーブルはマットレス(18)の端部(25)を超えて出没し、ケーブルのいずれの部分もマットレス(18)の側部エッジ(20A)を超えて延びない。したがって、ケーブル(36)は端部(25)を超えて延びるように配設され、前記端部上で上方及び後方に屈曲して、患者の肩の上を通過し、かつ患者の腕と体との間の接合部で患者の体に沿って、当該ケーブルが前記マットレス上に位置している部分(36C)、とりわけ肩(22)を超えるマットレスの幅の広い部分を含んでいる。この方法で、ケーブルは、イメージング処理が開始する前にオペレータによって制御され、正確に配設されるように向けられ得る。ケーブルが患者の上を通過すると、当該ケーブルは適切に管理されるので、当該ケーブルが前記テーブルから制御されないで外方に落下する可能性はない。前記テーブルは前記マットレス及び支持部の側部を超えて延びる部分はないので、磁石のボアに進入し得る最大寸法であり得る。
【0070】
前記テーブルは、アーム係合部材(40)及び(41)をさらに含んでおり、当該アーム係合部材は患者の腕を含むように配設されて、患者の腕がマットレス上に保持され、かつ患者がイメージング処理の間、支持部上に存在するときに側部に落下することができないことを保証する。前記テーブルが磁気共鳴イメージングシステムとX線システムの両方によってイメージング中にテーブルを介して動かないままであっても、イメージング処理中に患者が側方へと動くことができず、前記テーブルの側部に落下できないように患者を閉じ込める必要がある。
【0071】
図5に最良に示されたアーム係合部材は一般的に直立するボード(42)を含んでおり、当該ボード(42)は後端(43)から前端(44)までの長さをもち、当該長さは、手から肩までの患者の腕の略全体に沿って延びるのに充分である。当該ボードは、患者の腕をより良く閉じ込める僅かにチャネル形状を形成するように、内方及び上方に傾いた一般的に直立した部分と上部とをもつ輪郭形状を備えている。当該ボードは取り付けプレート(45)に取り付けられており、当該取り付けプレートは側部エッジ(46)及び(47)と内側エッジ(48)とをもつ平坦なプレートである。当該プレート(45)は、当該プレートから上方に起立しており、エッジ(46)及び(47)間のプレートの長さに等しい長さを有する、上方に曲がったフランジ部(49)を含んでいる。前記フランジ部(49)の頂部で、前記ボード(42)が一体的連結として取り付けられるが、ボードは前記フランジ(49)から前方の前部エッジ(44)まで延びている。よって、プレート(45)は、正面エッジ(47)がボードの正面エッジ(44)から陥凹するような距離まで制限される。プレート(45)の長さは、前記マットレスと平坦な支持部(12)との間で患者の下に挿入されるような長さである。その結果、プレートは長手方向又は外側方向への移動に抗する位置でボードを保持する患者の体重によって挟まれる。しかし、取り付けプレート(45)の長さは、当該プレートがスリーブ(33)の下に延びず、あるいはコイル(32)の領域内に延びないように、マットレスのエッジ(26)を丁度超える位置で終了するように制限される。よって、アーム支持ボード(42)はこのプレートから前方に片持ち梁とされ、当該プレート自体は前記コイルによって定義されるイメージングの領域内に侵入しない。もちろん、当該コイルは、磁気共鳴イメージングシステム及びX線システムの両方において適切にイメージ処理されるべき胸部における患者の部分のために要求される位置に設けられる。
【0072】
コイル(32)が除去されると、磁石が除去され、X線システムが所定の位置まで移動すると、患者がマット上の場所に横たわったままでいることができ、かつ患者が
アーム係合部材(40)及び(41)によって閉じ込められたままでいることができるような位置にアームボードが留まる。それゆえX線処置をすることができ、ボードは所定の位置で患者を保持し、同時に取り付けプレート(45)は、X線処置と干渉しない位置に設けられる。図3及び5に示されるように、胸部のX線イメージング中に、患者の頭部が単純にマットレスの延長部(50)上で支持される。当該延長部(50)はプレート部(51)上で支持される。このプレート部は支持部(12)の幅よりも僅かに短い幅を有している。それゆえ、プレート部(51)は、後部エッジ(51A)と平行正面エッジ(51B)とを含む。当該プレート部は、またケーブル(36)と対向する側で、一方の側の側部エッジ(51C)を含む。ケーブル(36)において、プレートは側部エッジ(51D)を提供し、当該側部エッジ(51D)は凹部(51E)を含み、当該凹部(51E)内にケーブル(36)が挿入される。また、マットレス部(50)はエッジ(51A)と一致する後部エッジ(50A)を含む。また、マットレス部(50)はエッジ(51B)と一致する正面エッジ(50B)と、側部エッジ(51C)及び(51D)と一致する側部エッジ(50C)並びに(50D)とを含む。それゆえ、マットレス部は凹部(50E)を含み、ケーブルは凹部(50E)内に挿入される。プレート(51)は一対のガイド(52)及び(53)上に支持され、当該一対のガイド(52)及び(53)は、その側部エッジのプレート部(17)上で摺動するためのスロットを形成している。よって、プレート(51)はプレート部(17)の頂部上を摺動し、ネジ式クランプ(54)と共に下側でスロットガイドによって所定の位置に保持される。ネジ式クランプ(54)はプレート部(17)のエッジを挟み、マットレスの端部で支持プレート(51)が留まることを保証する。マットレス部(50)はプレート部(51)の頂部に設けられる。マットレス(18)及びマットレス部(50)はフック及びループファスナー・ストリップ(56)によって所定の位置に弁理に保持される。当該フック及びループファスナー・ストリップは支持部(12)の部分上の適切な位置に設けられ、この支持部(12)上に当該フック及びループファスナー・ストリップが取り付けられる。それゆえ、マットレスが一方の側に摺動する危険性なしに当該マットレスの頂部上を患者が移動することを許す位置にマットレスが適切に保持される。それゆえ、図3に示されるように、イメージングが胸部領域において実行されたとき、患者の頭部はマットレス部(50)上にあり、マットレス部は、要求されるようにクッション又は他の心地よいレセプタクルによって補われうる。
【0073】
ここで図6及び7を参照すると、頭部のイメージングのために構成されたテーブルがこれらの図に示されている。頭部のイメージング中、胸部コイルが完全に除去される。加えて、プレート(51)及びマットレス部(50)も除去され、頭部のイメージングのために頭部のより有効で正確な支持を許す。よって、(70)において一般的に表示される頭部支持部及び前部(72)と後部(73)を含む頭部コイル(71)が設けられる。当該頭部支持部(70)はチャネル部材(74)を含み、当該チャネル部材は患者の頭部の後部を受け止め、当該患者の頭部の後部を保持するために形成され、イメージング処理中、常時支持される。頭部支持部(74)は単純なチャネルを含むか、又は柔軟なレセプタクル部を含むことができ、所定の位置でより有効に頭部を保持すべく結びつける。いずれのタイプの頭部支持部も底部スロット部(77)及び(78)と共にスロット状に形成された取り付け部材(76)上で支持されたブラケット(74)に取り付けられる。当該底部スロット部(77)及び(78)はプレート(51)の点において前述したのと同じやり方でプレート(17)のエッジと係合する。よって、当該スロット状に形成された取り付け部材(76)は所定の位置に摺動し、締め付け螺子(79)によって所定の位置で締め付けられ得る。所定の位置に達すると、取り付け部材の(76)の正面エッジ(80)はプレート部(17)の底部で支持部(12)のエッジ(16)と当接する。チャネル部材(74)は、それゆえにブラケット(75)からフロントエッジ(82)まで前方に片持ち梁にされる。このフロントエッジ(82)は、ブラケットの前方、かつプレート(17)上の位置までのエッジ(16)の前方に離間し、プレート(17)の上方にも離間する。
【0074】
コイル部(73)は曲がった上部表面(73A)を含み、当該曲がった上部表面はチャネル部材(74)のほぼ外表面に達し、その結果、患者の頭部の長手方向の摺動動作でチャネル部材(74)の下側を通過することができる。
【0075】
チャネル(74)の表面(73A)及び底部表面の形状は、当該形状が摺動を起こさせるために充分なクリアランスを与えないのであれば、厳密に正確である必要はないことが分かるであろう。しかしながら、チャネル部材(74)が頭部の重量を支持するために充分強い薄い材料から形成され、前記表面(74A)が前記支持チャネル(74)の後部表面に接近して隣接するように、前記コイルが患者の頭部の後部にできるだけ近接していることが好ましい。
【0076】
後部コイル(73)は支持ブラケット(85)に支持され、当該支持ブラケット(85)は前記取り付け(75)と、そのスロット形状の取付部(77)とを超えた位置においてプレート部(17)に対して摺動するためにスロット形状の取付(86)をも含む。それゆえ、図6において最良に示されているように、頭部支持チャネル(74)は後部コイル(73)の内側に設けられ、取り付けブラケット(75)及び(85)が当該ブラケット(75)の正面で取り付けブラケット(85)と前記プレート(17)上で係合するように配設される。よって、ブラケット(75)は所定の位置に留まることができ、支持部(73)は患者の頭部を保持することができ、同時に後部コイル部は所定の位置まで移動するか、その位置から除去される。
【0077】
前部コイル部は後部コイル部に取り付けられるので、共通の構造として所定の位置まで摺動するか、あるいは前記後部コイルがすでに設けられている場合、除去することができ、後部コイル部に設置され得る。
【0078】
図7に示されるように、後部コイル(73)の後部表面と、当該ブラケット(85)の頂部との間の摺動する相互連結が存在し、当該コイルが前記ブラケットから除去されるようにせしめている。
【0079】
患者取り扱いシステムは、それゆえ、つぎのキーとなる構成要素、すなわち患者テーブル(11)、頭部ホルダー(73)及びMRイメージングコイルを含んでいる。前記キーとなる構成要素の一体化を含む当該システムは、MRIイメージングモダリティー及びX線イメージングモダリティーの両方によりイメージングを許すように特に設計され、同時に充分な画像品質とワークフローを維持している。
【0080】
前記患者テーブルは、MRIイメージングモダリティー及びX線イメージングモダリティーの両方を用いて患者を走査せしめるように設計されている。当該患者テーブルは、二つの主要な構成要素、すなわちテーブル台とテーブル頂部とを備えている。当該テーブル頂部は完全にMRとX線に適合性があり、テーブル台はMR走査中に画像品質に対しマイナスの衝撃を与えす(すなわち、磁場の一様性に衝撃を及ぼさない)、当該台は磁場から顕著な力を経験しない。テーブル頂部は、テーブル台(当該テーブル台もX線適合性がない)がイメージングの場所から充分に離れた距離が存在するように位置づけられる。テーブル台は頭部ホルダー、アームボード及びMRイメージングコイルと一体化する。
【0081】
頭部ホルダーは処置中に患者の頭部を支持し、MRとX線とも適合しなければならない。当該頭部ホルダーは、位置づけと除去に非常に効率的な方法で患者テーブルと一体化する。当該MRイメージングヘッドコイルも前記頭部ホルダーと一体化され、イメージングの場所で容易に位置づけられ、除去される。
【0082】
当該MRイメージングコイルは、(頭部及び上部脊椎をイメージング処理するために)ヘッドコイル及び体の他の領域にイメージング処理を施すためのコイル(例えば、胸部にイメージング処理を施すための心臓コイル)とを備えている。MRコイルはX線との適合せず、それゆえ、患者を移動させることなく、あるいは患者と干渉することなくイメージングモダリティーを切り替えるときイメージング領域に位置づけられるか、又はイメージング領域から除去される。一つの例は心臓イメージングに使用されるMRコイルであり、当該MRコイルは、前部コイル(患者の胸部の頂部に配設される)と、後部コイル(患者の背中の下に配設される)とを含む。当該前部コイルは患者に単に載せるだけでよく、後部コイルは種々のオプション、すなわち、テーブル頂部の下、テーブル頂部構造体の内部、又はテーブル頂部の上部であり、当該後部コイルをテーブル頂部のマットレスと一体化することを含む。これらの方法のすべては、前記コイルが容易かつ効率的に位置づけられ、ついでイメージング領域から除去されるように設計される。
【0083】
特定の医学的処置の間、X線モダリティーとMRイメージングモダリティーの両方が、当該処置中の別々の時点で採用され得る。MRIコイルはX線と適合しないので、MRIイメージングとX線イメージングとを切り替えるときに、迅速かつ容易にコイルを位置づけ、除去する必要がある。当該処置中に患者を固定した位置に維持する必要がある場合のために、イメージングコイルは、いずれの方向にも患者を移動したり、シフトしたりすることなく位置づけられなければならず、除去されなければならない。例えば、頭蓋処置は処置全体の間に患者の頭部の保持を保証するために頭部ホルダーを採用する。MRイメージングヘッドコイルは、いずれの方向にも頭部ホルダー又は患者の頭部を移動することなく、頭部ホルダーの周りに容易に位置づけられる。第二の例は、胸部/腹部のイメージングを要求する処置である。前部コイルは患者の頂部に位置づけられ、後部コイルはテーブル頂部、テーブル頂部自体又はテーブル頂部の下のマットレスにおけるスロット又は空洞部への配設である。前記後部コイルの配設方法のすべては患者のために一定の位置を維持する。
【0084】
患者テーブルはテーブル頂部を備えており、テーブル頂部は完全にMR及びX線と適合性がある。テーブル頂部も、いずれの方向にも患者を移動したり、シフトしたりすることなく、コイルを位置づけ、除去する特有の特徴により、ヘッドコイル及び心臓コイルなどの種々のMRコイルの一体化を可能にする。コイルの一体化には、テーブル頂部自体、又はテーブル頂部のマットレス内部のスロット若しくは凹部が含まれ得る。代替的に、前記コイルは取り付けブラケット又は棚要素を介して、テーブルの下に位置づけられ得る。
【0085】
特有の凹部インサート装置も、MRイメージングコイルが所定の位置にないときに、テーブル頂部又はマットレスにおける空洞部を充填するために含まれ、これはさらなる構造的な強度をもたらす。
【0086】
イメージングコイルと空洞インサートとの切り替え時に、特段の剛性を与えるために、テーブル/マットレスにおけるコイルの空洞の周りに補強材が設けられる。代替的に、空洞インサートと置き換えるために、当該空洞は、膨張後に前記コイルを容易に挿入し、除去するのに充分なだけ患者を上昇させる膨張可能なポケットと並置され得る。また、テーブル頂部は頭部ホルダーを容易に位置づけ、除去する手段を含み、これは前記テーブル頂部の頭部の端の周りに隆起部又は出っ張り部を含み、前記頭部ホルダーは鳩尾状のインターフェースと摺動し得る。当該イメージングヘッドコイルも、このようにしてテーブルと一体化される。
【0087】
前記ヘッドホルダー及びテーブルアダプター組立体はヘッドホルダーを含み、当該ヘッドホルダーは処置中に前記ヘッドを固着し、前記ヘッドホルダー及びテーブルアダプター組立体は、またテーブルアダプターを含み、当該テーブルアダプターは前記ヘッドと患者テーブルとを固着し、前記ヘッドホルダーの位置決め/向きを調節する手段を提供している。全組立体は完全にMR適合性と、X線適合性とをもっている。馬蹄状のヘッドホルダー、スリング/サスペンダー状のヘッドホルダー及びヘッドクレイドル(head cradle)を含む、患者の頭部を保護する種々の手段がある。馬蹄状のヘッドホルダーは剛性を有するフレームを含み、当該フレームはゲル、発泡体又は空気膨張式の枕によって衝撃が吸収され、患者の頭部の側部及び頂部はストラップ又は側部クッションによって支持され得る。フレームは頭部の大きさの広い範囲を許容するために調節可能である。スリング/サスペンダー状のヘッドホルダーは軟性材料(例えば、織物)を含み、当該軟性材料は、頭部の後部及び側部を支持するためにスリング状に形成される。頭部の頂部は織物のストラップによって支持され得る。発泡体の詰め物が、頭部の衝撃を吸収するために、スリング側部における材料の層間に挿入し得るものであって、前記テーブルアダプターはスリング/サスペンダー状のヘッドホルダーと連結する。前記ヘッドクレイドルは柄杓状の装置であり、患者の頭部及び首を揺りかご状に保持し、発泡体又は膨張可能な空気枕を含み、患者の頭部の後部の衝撃を吸収し(心地よさのために)、頭部の側方への移動を防止する。膨張可能な枕の一つの追加の特徴は、この枕が頭部を僅かに下方に向けるために収縮することである。そして、収縮の結果、MRイメージングヘッドコイルの部分に接近する。当該MRイメージングヘッドコイルは患者の頭部の直下に位置づけられるが、これはMR画像の品質を増加させる。テーブルアダプターは、ヘッドホルダーの正面(患者の頭部にもっとも近い)において、ヘッドホルダーの背部(患者のテーブルから最も遠い)において、ヘッドホルダーの側面に沿った、又はヘッドホルダーの頂部に沿ったなどの種々の方向でヘッドホルダーと連結し得る。
【0088】
ここで、図8及び9を参照すると、患者の頭部、胸部又は患者の他の部分であり得る患者の一部分を要求されるとおりにイメージングするための装置が概略示される。
【0089】
当該装置は上述のとおり、患者支持テーブル(10)を含む。これは上部支持部(12)を含み、当該上部支持部(12)上に、テーブル支持ベース(11)上に取り付けられたイメージングのために患者は体の一部を露出しながら横たわることができる。当該テーブル支持ベース(11)はイメージング室内の固定された位置に取り付けられる。
【0090】
テーブルは、例えばシーメンスによって製造されたタイプのものであり得る。当該テーブルは主ベース(11)と、当該ベースに支持された上部可動部(11A)とを含み、側方から側方に、正面から背面方向に移動することができ、長手方向の軸と横断方向の軸の周りに傾倒され得る。可動部(11A)は交換可能なテーブル頂部(11B)を支持し、当該テーブル頂部(11B)は当該システムの意図された使用に依存して異なる設計から選択され得る。このテーブルシステムの詳細は、当業者に知られており、さらなる説明は必要ではない。
【0091】
磁気共鳴イメージングシステムも知られており、IMRISによって製造されたシステムはこの目的のために入手可能である。当該磁気共鳴イメージングシステムは、よく知られているように、磁場を制御し、変化させるための制御システム(3A)と共に使用するための磁石を含み、上述の如く患者の一部に隣接して位置づけられるべく配設された、RFコイル(31)及び(70)を含む。磁場に応答して患者の核磁気共鳴信号の一部から誘発し、検知するための無線周波数伝送及び検知システムを含む。
【0092】
制御ユニット(3A)は検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニター(3B)を含む。
【0093】
磁石は、水平軸を取り囲み、両端間のボアに沿ったイメージング領域部分路を含む磁石のコイルの軸の両端間に延びる円筒状のボアを定義するコイル(3C)を含むタイプである。患者支持テーブルの上部患者支持部(11B)は、磁石が図8Aにおいて(3D)にて示されたイメージング位置にあるとき、磁石の一端からイメージング領域までのボア内に延びるように、軸の長手方向にテーブル支持ベース(11)から方持ち梁にされる。
【0094】
磁石(3)は、当該磁石が、磁石のボアが患者支持部を取り囲み同時に患者支持部がテーブル支持ベース(11B)に支持されたままである磁気共鳴イメージング位置(3D)と、引っ込められた位置(3E)と、室(1A)内から扉(2)の外側の遠隔停止位置(3F)との間の当該磁石の軸に沿って長手方向に移動可能になるように磁石支持部(3G)に取り付けられる。遠隔停止位置において、磁石は、上部患者支持部(11B)が磁石の強磁場の外になるような距離だけ上部患者支持部(11B)から除去される。軸に沿って移動する円柱状の磁石が好適に使用されるが、他のタイプの磁石及び他の移動方向もいくつかの実施形態(図示されていない)において使用されうる。
【0095】
X線イメージングシステム(4)は二つのX線システム(4X)及び(4Y)を含み、当該二つのX線システム(4X)及び(4Y)は、典型的には、周知のとおり二平面構成で配設される。おのおのは、X線ソース(4A)と、イメージング領域を定義するX線支持ベース(4Z)に取り付けられたX線レセプター(4B)とを含んでいる。当該ソース及びレセプターは当該X線支持ベースに支持された共通取り付け部材に取り付けられ、患者支持テーブルと患者の選択された部位をイメージング処理するためのX線イメージング領域との相対的な位置を調節するために互いに移動可能である。当該X線システムは当業者には周知であり、適切なシステムはシーメンスから入手可能であり、さらなる詳細は必要とされない。
【0096】
X線画像システム及び患者支持テーブルは、前記テーブルの上部患者支持部(11B)が患者を支持することができ、磁気共鳴イメージング中に磁石と協働することができ、X線イメージング中にX線イメージングシステムと協働することができるように、テーブル又はX線システムのいずれかの移動のために取り付けられる。
【0097】
当該システムは、MRシステムにおいて解剖学上の異なる部位をイメージング処理するために使用される。これは二つの方法でなされ、ボア内で患者支持部を移動させるか、又は患者支持部を固定し、室内の異なる地点で磁石を停止するかのいずれかである。患者支持テーブルとX線イメージングシステムを含む室(1)は扉(2)を有し、当該扉から磁石(3)が通過し、磁石支持部(3G)が磁石を扉の外の位置、及び磁気共鳴イメージングが完了したときに格納のため、若しくは他の場所での使用のために室内に移動するように配設される。
【0098】
前記X線止システムに対するテーブルの相対移動は二つの異なる方法で実行され得る。
【0099】
図8A及び8Bにおいて、テーブルは図8Bの(11G)にて示される位置まで90度に亘って移動し、テーブルは、床取り付けの第一システム(4Y)と頭上設けられたレールシステム(4X)とを含むX線システム(4)と協働する。当該システム(4X)及び(4Y)は、イメージングを実行するために、停止位置から動作位置まで移動され得る。テーブルはシステム(4X)及び(4Y)に対する要求される位置まで移動可能であり、テーブル上の患者へのイメージングの位置の正確な制御をもたらしている。
【0100】
図11A及び11Bにおいて、代替の構成が示され、当該テーブルが磁石の軸と一般的に線状に並置された位置に留まり、その代わりにX線システム(4X)及び(4Y)が移動する。それゆえ、システム(4Y)は支持ベース(4C)を含み、当該支持ベース(4C)患者支持部がX線イメージングシステムのイメージング領域に位置づけられる図11Bに示されるイメージング位置(4D)と、磁石が磁石のイメージング位置まで移動できる距離だけ、X線イメージングシステムが除去される図11Aに示される遠隔位置(4E)との間の患者支持テーブル(11)に対してピボット構成で移動可能である。この移動は、アーム(4G)に従来のX線システムを取り付けることによって得られ、当該アーム(4G)は、ベース(4C)上でテーブルの一方の側における垂直軸(4F)の周りをピボット移動する。よって、当該移動は、X線システムを当該アーム(4G)の一つの位置におけるテーブルの位置に移動するように作用し、当該システムを、最大でテーブルからテーブルの一方の側まで180度離間している位置からアームの位置まで移動する。
【0101】
それゆえ、X線支持ベースは一般的にテーブル(11)の長手方向の一方の側への方向に移動可能である。示されているとおりのX線システムは、前記第一システム(4Y)と共に二平面構成で取り付けられている4Xを含む。当該システム(4Y)は頭上レール(4H)に取り付けられ、前記磁石の移動方向と対向する方向にデーブルにそって長手方向に当該システム(X)を支持する。示されていない他のシステムは、さらなるX線平面を含み得る。
【0102】
ここで、図10を参照すると、ベース部(11)と患者支持テーブルの水平な患者支持部(11A)とを含み、当該患者支持テーブルは、X線イメージングのために患者を移動する使用のためにテーブル支持ベースに対する調節可能な移動のために取り付けられる。よって、ベースは制御部(10A)を含み、当該制御部はユーザによって手動操作可能であり、当該デーブルを側方から側方へ、正面から背部への制限された距離だけ移動せしめ、長手方向軸及び横断方向軸周りにテーブルを傾倒せしめる。
【0103】
上部患者支持テーブルは、除去可能な部分(11D)を含んでおり、当該除去可能な部分はテーブル支持ベースから除去可能であり、当該テーブル支持ベース登録部材(11B)を含み、当該登録部材(11B)はテーブル頂部(11D)の前記ベースとの係合を可能にし、当該ベースは前記登録部材と適合するように構成される。それゆえ、当該ベース及び頂部は、MR適合性のみをもつテーブル頂部が上部患者支持部の使用を妨げるようにいかなる間違いの可能性をも回避するすために使用されることを保証するように構成され、当該上部患者支持部は磁場との適合性がない。登録部材の構成はもちろん変化することができ、示されているとおり、ベース上の一連のピンを含み、当該一連のピンは除去可能な頂部における適切な開口(11D)に受け止められなければならない。しかし、組み合わされてMR及びX線システムに適していない他のテーブル頂部は、システムが他の類似のシステムへの使用のために設けられた設備に利用可能であるが、ベースに取り付けることはできない。なぜなら、他のテーブル頂部は登録ホールを含んでいないからである。
【0104】
患者支持テーブル(11)は、テーブル頂部のそれぞれの側部に側部レール(11X)及び(11Y)を有し、当該側部レール(11X)及び(11Y)は部品(11Z)を受け止め、支持するために設けられる。当該レールは上部患者支持部の長手方向に移動可能であるが、磁石がイメージング位置(3D)にあるとき、端部(11S)によって磁石の侵入が防止されるように、移動上に制限される。よって、係止構成(11R)が設けられ、磁石がテーブル上のイメージング位置に移動したときレールの前進移動を制限する。
【0105】
ここで図9を参照すると、磁石移動子システム(91)を介して磁石(3)の移動を制限するための安全制御システム(90)、テーブル制御部(92)を介して患者支持テーブル、そしてシステムコントローラ(93)を介してX線イメージングシステムが設けられる。当該システム(90)は、またコントローラ(94)を介してモニター(図8に示される)などの補助部品(94B)のためのブーム(94A)の位置を制御する。扉(2)はシステム(90)によって動作したコントローラ(95)によって駆動する。当該システムは、X線システム(4)のための位置センサー(96)からの入力と磁石(3)のためのセンサー(97)からの入力とを含む。当該システム(90)はX線シャットダウンコントローラ(98)を駆動し、当該X線シャットダウンコントローラ(98)はX線システムのシャットダウンモードを動作する。当該システムは、また状態表示(99)を含み、状態表示(99)は例えばLED(100)乃至(104)を含み、LED(100)乃至(104)は、それぞれつぎのとおり表示する。すなわち、(100)は磁石の移動を実行し、(101)はX線システムの動作を実行、(102)は停止位置におけるX線及びテーブル、(103)はテーブルの移動を実行し、(104)はシャットダウンコントローラ(98)によって出力低下したX線システムである。
【0106】
安全制御システムは、つぎの機能をもつプログラムが組まれている。
1.当該安全制御システムが磁石の移動を制御し、とりわけ患者支持テーブルとX線イメージングシステムが停止位置に存在しない場合に、磁石の室内への前進移動を妨げるように作用する。
2.根本的な思想は、安全システムがシステムを危険な状態におくことを妨げ、X線、MR及びモニターを含むブームなどの関連づけられた他の構成要素が、相互作用し得る位置まで物理的に移動することである。すなわち、安全制御システムは、例えば高磁場内に位置づけられたX線システムのC字状アームなどの部品の危険な構成を妨げるように配設される。
3.当該システムは、磁石が前方に移動すると能動的にX線システムを停止された位置に移動せしめるために使用され得る。
4.当該システムが前記患者支持テーブルの上部患者支持部の端部から離間した停止位置(3E)までの磁石の前進移動を動作するように作用し、前記停止位置において、磁石は自動的に停止する。この位置で、テーブルは手動で調節されることができ、テーブルが正確に要求された位置に存在することを保証するために、オペレータによってチェックすることができる。よって、テーブル及び磁石の衝撃を引き起こす位置までの大きい調節が妨げられるが、テーブルをボア内に向けるための微調節は有効である。よって、磁石はテーブルに接近しているが離間した停止位置まで移動され、患者への最終調節がなされ、RFコイル(31)は端子(31A)に接続されることができ、当該端子は磁石に設けられ、テーブルの向きは、細かく調節され得る。これが完了すると、磁石はイメージング位置まで前方に移動する。
5.当該システムは、磁石が停止位置の前方に移動するとき、患者支持テーブルが上部患者支持部を調節することを妨げ、その結果テーブルの移動が固定され、磁石が磁気共鳴イメージング位置に存在するとき、電源がオフにされる。
【0107】
6.当該システムは、X線イメージングシステムのX線イメージンレセプターの温度制御を維持することが必要である要素を除いて室内のすべての要素についての出力を取り除くことによってMRI中のRFノイズを減充分に減少させるために、コントローラ(98)を介してイメージングシステムの出力低下させるように作用する。
【0108】
7.イメージングが完了すると、当該システムは、患者支持テーブルの上部患者支持部の端部から離間した停止位置まで磁石の引っ込み移動を動作するように作用し、当該停止位置で引っ込み移動が自動的に停止する。この位置で患者はチェックされ得る、そしてコイルは、磁石が扉(2)を介して除去されないことを保証するために端子(31A)から断絶され得る。
【0109】
8.X線装置が停止位置から移動できる前に磁石が完全に除去され、扉が閉じられることを当該システムは保証する。
【0110】
9.当該システムは、オペレータのためにつぎの表示を含む状態表示を提供する。すなわち、
磁石の移動の可能性、
X線イメージングシステム及び患者支持テーブルが停止位置にあること、
X線イメージングシステムの移動の可能性、
患者支持テーブルの移動の可能性、
X線イメージングシステムが出力低下し、MRI中にRFノイズを低下させる。
【0111】
それゆえ、一般に安全システムは安全と二つのモダリティーの有効な一体化のために提供される。ARには、移動スタンド、テーブル及びMRとの衝突、磁性体が磁石のボア内に引きつけられること、及び望まれない放射に晒されることなどとの多くの障害がある。
【0112】
グローバルな安全システムは、当該システムの多くの観点のために責任がある。
C字状のアームは、そのようにすることが安全でないときは不能にされる。
DRにおける磁石のホーム位置からARにおけるそのイメージング位置までの経路は3つの領域に分割される。
【0113】
遠隔領域:磁石とC字状アームが、おのおのが安全上の心配がなく独立して動作可能となるに充分遠くに離れている。患者テーブル自由に移動可能である。
近接領域:磁石が、C字状アームが安全に停止されなければならず、動かなくするに充分にC字状アームに接近している。
テーブル領域:磁石がテーブル上にあるか、又はほぼそうである。C字状アームスタンドは安全に停止しなければならず、動いてはならない。テーブルはMRイメージングのために正しい位置に存在しなければならず、動いてはならない。
【0114】
前記近接領域において、C字状アームスタンドは安全に停止されなければならず、動いてはならない。もしそうでないなければ、MRの前進移動は干渉され、MRが前記近接領域に侵入することを妨げる。同様に、近接領域とテーブル領域との」間の過渡時に、テーブルがMRイメージングのための位置(すなわち、磁石のボアに侵入するための正しい高さと水平位置)になければならない状態がチェックされる。もし、テーブルが正しい位置になければ、磁石は当該領域内への前進移動していない可能性がある。
【0115】
ESCP(部品安全チェックポイント)及びPSCP(特許安全チェックポイント)が当該経路を三つの領域に分割する。すなわち、遠位、近位そしてテーブルである。もしそうすることが安全でない場合、インターロックが一つの領域内への磁石の前進を妨げる。
【0116】
安全システムコントローラが移動可能な磁石コントローラ、RFドアコントローラ、X線装置及び患者テーブルと、図1に示されるように通信する。信号化はつぎの情報を含む。
【0117】
移動可能な磁石コントローラは磁石テーブルを送信し、前進移動が許されるか否かを表示している信号を受信する。ドアコントローラは、ドアが開放しているか又は閉鎖しているかを表示している信号を送信する。
【0118】
X線コントローラはC字状アームの位置についての情報を送信し、スタンドモーションであるか或いはテーブルモーションであるかを表示している信号を受信する。
【技術分野】
【0001】
本発明は患者の磁気共鳴及びX線イメージングにおいて使用するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
MRIに関して、高磁場の磁石、典型的には超伝導磁石が、円環状の形態(ドーナツ様の形態)で、患者がテーブル上の磁石の内側で横たわりながら、当該磁場が、脈動化され、順序化された磁気並びにEM場によって身体を調査して、画像を得ており、当該イメージングにより訓練を積んだレントゲン技師が、高い確率で患者の精密な分析を決定する。ときには、MRIは、患者に導入された造影剤を用いて実行され、異なる種類の組織間によりよいコントラストを提供している。MRI技術は、例えば、腫瘍などの異なる疾病の解剖学的な位置を検知する際に非常に優れている。
【0003】
1998年4月7日に発行された米国特許第5,735,278号(ハウルトら)において、磁石が患者に対して移動自在であり、かつ当該システムの他の構成部品に対して移動自在である。当該移動磁石システムは、手術中のMRIイメージングが神経外科の患者において、もっと容易に発生するようにしており、肝臓、乳房、脊椎及び心臓外科患者に対して追加の適用を有している。
【0004】
2007年12月27日に公開された、診断及び外科的なイメージングの適用のための回転可能な一体化されたスキャナーと題する、本出願人の、公開されたPCT出願WO07147233A1において、磁石の追加的な回転移動が許される上述の特許に対する改良点が開示されている。
【0005】
患者を一つのイメージングシステムから他のイメージングシステムへ移動テーブル上で搬送することによって、患者がX線イメージングシステムからMRイメージングシステムに移動されるというスキャニングシステムは知られている。MRスキャナーは、例えば、X線を用いて得られた情報に対して相補的な情報を提供するために用いられる。事後的介入評価を実行するため、並びに介入に先立つ基礎評価を実行するために使用され得る。そのような評価は、心臓又は脳の還流及び生存可能性の研究を含み得る。
【0006】
1998年2月3日に発行された米国特許第5,713,357号(ミュレンブラッジ)及び関連特づけられた米国特許第5,807,254号は、いずれもフィリップスに譲渡されているが、X線システム及びMRIシステムの組み合わせを示している。当該システムは、手術中の使用のためのものではなく、磁石は円柱状ではない。磁石は移動しない。X線は図2の辺から辺に移動する。患者は図1において移動される。
【0007】
2008年8月8日に発行され日立に譲渡された米国特許第6,101,239号は(カワサキ)は、同じ場所で同時に動作するX線及びMRIと、干渉を回避するようなタイミングでX線及びMRIを動作する方法を提供している。しかし、この構成は、装置の存在が患者への接近を制限するので、医療チームによる介入には適していない。
【0008】
2002年5月7日に発行されたシーメンスの米国特許第6,385,480号(バッカス)は、シーメンスが血管MRシステムと称し、X線撮影の血管システムがMRシステムと協働するものを開示している。一つの場所におけるX線システムから第二の場所におけるMRIに搬送する患者移動テーブルが提供される。2006年10月26日に公開されたシーメンスの米国特許出願公開第2006/0239524号(デッシュ)は、MRI及びX線を用いる心疾患の診断と処置に関する。これは診断を解析するために画像を組み合わせる方法に向けられている。
【0009】
2005年12月13日にリーランド・スタンフォードユニヴァーシティーに対して発行された米国特許第6,975,895号(ペルク)は、MRIシステムの磁場の使用のために修正されたX線管を提供している。
【0010】
2003年12月2日に発行されたシーメンスの米国特許第6,658,085号(スクレビッツ)は、MRIの磁場を発生するコイルの電流が、X線システムの領域内の浮遊磁場を減少させるために算出されるシステムを開示している。
【0011】
1999年2月2日に発行されたSDGIホールディングズの米国特許第5,865,780号(ツイート)は、MRI及びX線イメージングの処理中に患者の身体を掴み、保持するための装置を開示している。
【0012】
2004年11月2日にリーランド・スタンフォードユニヴァーシティーに対して発行された米国特許第6,812,700号(ファーリッグ)は、X線システムによって引き起こされたMRIの磁場における動揺が補償される、関連付けられたシステムを開示している。
【0013】
1986年6月17日にリーランド・スタンフォードユニヴァーシティーに対して発行された米国特許第4,595,899号(スミス)はMRIシステムを提供している。
【0014】
1992年3月31日に発行された米国特許第5,099,846号(ハーディー)は、異なるイメージングモダリティーからのイメージングを組み合わせることに関するものであり、主としてX線及びNMRなどの画像を組み合わせるためのソフトウェアについてのものである。
【0015】
2004年6月22日にエルジェムズに対して発行された米国特許第6,754,519号(ヒーフェッツ)は、CT及びMRIなどの二つのイメージングシステムを開示しており、当該二つのシステムは、共通の場所から離間した場所へのロール移動のための共通レールシステム上に取り付けられている。
【0016】
1994年3月8日にジーイーに対して米国特許第5,291,890号(クライン)は、MRIを用いて熱が検知される患者の熱処置システムを開示している。
【0017】
2005年11月1日にフィリップスに対して発行された米国特許第6,961,606号(デシリッツ)は、CT及びPETなどの二つのイメージングシステムを開示しており、当該二つのイメージングシステムは、患者の共通の走査のための互いの共通の場所から離間した場所へのロール移動のための共通レールシステム上に取り付けられている。
【0018】
1991年4月4日に公開されたミュラーのドイツ特許出願第3931854号は、レーザー血液凝固定位システムを用いるNMR装置を開示している。
【0019】
東芝の日本国出願公開第05344964号公報は、X線システムとMRIシステムの組み合わせを示している。この出願は日本にだけ出願され、明らかに未熟なシステムを提供している。
【0020】
1992年6月30日に公開されたレス デヴ コーポレーションによる日本国特許出願公開第4183446号公報は、共通の装置におけるMRI及びX線の使用を開示している。
【0021】
前述のタイプの組み合わされたイメージングシステムとの使用のために設計されなければならない一つの要素は、患者支持テーブルである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
両方のイメージング工程の間、患者が同じテーブル上に留まる患者テーブルを用いるMR及びX線イメージングのための改良されたシステムを提供することが本発明の一つの目的である。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明の第一の態様によれば、患者の部分のイメージングのための装置が提供され、
当該装置は、患者支持テーブルを備え、当該患者支持テーブルは、イメージング室内の固定された位置で取りつけるためのテーブル支持ベースと、イメージングのために前記患者の前記部分を晒しつつ患者が横たわることができる上部患者支持部とを含み、当該上部患者支持部が前記テーブル支持ベースに対して、当該上部患者支持部の制御された移動のために取りつけられ、
当該装置が、前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムをさらに備え、
当該磁気共鳴イメージングシステムは、磁場を制御及び変化させるための制御システムと共に使用するための磁石と、
前記磁場に応答して、核磁気共鳴信号を前記患者の前記部分から引き出して、検知するための、前記患者の前記部分に隣接して位置づけられるように配設されたRFコイルを含む無線周波数伝送及び検知システムと、
前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターを含み、
前記磁石は水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつ円柱状のボアを定義し、当該ボアは、前記両端間で前記ボアに沿った画像イメージング領域の部分路と共に前記磁石の前記コイルの軸方向の両端間で延び、前記磁石が磁石支持部上に設けられ、前記磁石支持部が磁気共鳴イメージング位置と遠隔位置との間の前記磁石の軸にそって移動可能に配設され、前記磁気共鳴イメージング位置において、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲み、同時に前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上で支持されたままにされ、前記遠隔位置において、前記磁石が前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になるような距離だけ前記上部患者支持部から取り除かれ、
当該装置が、X線イメージングシステムをさらに備え、当該X線イメージングシステムが、X線ソースと、X線レセプターとを含み、当該X線ソース及びX線レセプターがイメージング領域を定義するために配設され、
当該装置が、X線支持ベースをさらに備え、
前記ソース及び前記レセプターが、前記X線支持ベース上で支持された共通取りつけ部材上に設けられ、かつ患者の選択された部分のイメージングに対して、前記患者支持テーブルと前記X線イメージング領域の相対的な位置を調節するために、共通取りつけ部に対して移動自在であり、
前記患者支持テーブルの前記患者支持部が、前記磁石の一端から前記イメージング領域までの前記ボア内に延び、かつ上部患者支持部の下のX線管及び前記上部患者支持部の上の検知器と共に使用されるように、前記軸の長手方向に前記テーブル支持ベースから片持ち梁とされ、
前記X線イメージングシステム及び前記患者支持テーブルが、前記上部患者支持部が磁気共鳴中に前記磁石と協働することができ、かつX線イメージングの間、前記X線イメージングシステムと協働することができるように、他方に対する一方の相対的な移動のために取り付けられている。
【0024】
前記システム解剖学上の全ての部分MR画像を得るために使用されることが出来る。これは二つの方法でなされ得る。すなわち前記ボア内に患者支持部を移動させるか、または前記患者支持部を固定して前記テーブルに沿って異なる点で前記磁石を停止するかのいずれをする。
【0025】
好ましくは、前記患者支持テーブルと前記X線イメージングシステムを含む室が設けられ、当該室は前記磁石が通され得るドアを持っており、前記磁石支持部は、磁気共鳴イメージングが完了するとき前記ドアの外の位置へ磁石を移動させるように構成されている。
【0026】
好ましくは、前記X線支持ベースは、前記X線イメージングシステムのイメージング領域内に患者支持部が設けられるイメージング位置と、前記磁石のイメージング位置に当該磁石が移動され得るような距離だけ前記X線イメージングシステムがテーブルから移される遠隔位置との間で患者支持テーブルに対して移動可能である。
【0027】
好ましくは、前記X線支持ベースは前記テーブルの長手方向のほぼ一方の側への方向に移動可能である。
【0028】
好ましくは、少なくとも一つの追加のX線イメージングシステムが設けられる。二テーブルが使用される場合、二面構成で使用されるのが好ましい。この場合、好ましくは、両方の前記X線イメージングシステムが前記患者支持テーブルに対して移動可能であり、当該X線イメージングシステムの一方が他方から一般的に離れた方向に移動可能であり、一方のX線イメージングシステムは床に取り付けられ他方のX線イメージングシステムは頭上の支持部から取り付けられ、当該他方のX線イメージングシステムは頭上のレールを含んでいる。好ましくは、前記X線イメージングシステムは、前記患者支持テーブルに対する移動のためにピボット軸に取り付けられている。
【0029】
一つの構成において、患者支持テーブルは前記X線イメージングシステムとの協働のための第一角度位置から前記磁石との協働のための第二角度位置までの好ましくは90度のオーダの角度に亘って垂直軸の回りを回転する。好ましくは、前記患者支持テーブルの前記支持部が、X線イメージングのために患者を移動させる際の使用のための前記テーブル支持ベースに対して調節可能な移動のために取り付けられ、当該移動が、前記磁石が前記患者支持部上の前記磁気共鳴イメージング位置にあるときに、前記磁石のボア内で解剖学的な部位の調節のために使用されうる。前記磁石が患者支持部上にあるとき、前記患者支持部の調節は前記磁石のボアと干渉しないように移動不能にされうる。
【0030】
好ましくは、前記上部支持部は前記テーブル支持ベースから除去することができ、前記テーブル支持ベースは登録部材を含んでおり、当該登録部材は上部患者支持部の上でのみ係合を許し、当該上部患者支持部は磁場またはX線と適合しない上部患者支持部の使用を妨げるように前記登録部材と適合するように構成される。
【0031】
好ましくは、前記患者支持テーブルは部品を支持するために前記患者支持部の長手方向に移動可能なサイドレールを持っており、当該サイドレールは、前記磁石が、前記イメージング位置にあるときに前記磁石への衝撃を妨げるように移動が制限される。
【0032】
好ましくは、各サイドレールは前記レールに沿って部品の一つの長手方向の移動を停止し、前記レールの端から潜在的に外れるように動作可能な端部停止部材を含んでいる。
【0033】
好ましくは、前記レール上で支持されるべき各部品は前記部品が二つの離間した位置で正確に保持されかつ磁気吸着力の下で前記レールから外れることを妨げることを保証するために、前記レールに沿って離間した位置に一対のロック部材を含んでいる。これが、追加された安全のためにロック機構に冗長性を与えている。
【0034】
好ましくは、前記磁石、前記患者支持テーブルおよび前記X線イメージングシステムの移動を制御すための安全制御システムが設けられる。
【0035】
好ましくは、当該安全制御システムは、前記患者支持テーブルおよび/または前記X線イメージングシステムが停止位置にない場合に前記室内への前記磁石の前進移動を妨げるように構成されている。当該停止位置は前記患者支持テーブルおよび/または前記X線イメージングシステムのいずれかに悪影響を及ぼすことなく前記磁石が前記磁気共鳴イメージング位置へ安全に移動する位置である。
【0036】
好ましくは、前記安全制御システムは、前記患者支持テーブルの上部患者支持部の前記端部から離間された停止位置まで前記磁石の前進移動を動作するために構成されており、そこで前記磁石は、前進を続ける前に前記磁石との衝突がないことを保証するために自動的に停止される。
【0037】
好ましくは、前記磁石が前記停止位置にあるとき前記上部患者支持部を調整するために動作可能であり、前記患者支持テーブルが、前記磁石が前記停止位置から前進移動するときに前記上部患者支持部を調節するのを妨げられる。
【0038】
好ましくは、前進移動が可能および不能であるときに前記磁石の引っ込む移動を許すように構成される。また前記安全制御システムは、好ましくは、前記引っ込む移動が自動的に停止される前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部の端から離間された停止位置まで前記磁石の引っ込む移動を動作するために構成される。
【0039】
好ましくは、前記安全制御システムはオペレータのための状況表示を含んでおり、前記状況表示は全ての可能な移動のための前記磁石の移動の可能性の状態の表示、
停止位置にあることを含む前記X線イメージングシステムと患者支持テーブルの状態の表示、
前記システムの個々の構成要素含む前記X線イメージングシステムの移動の可能性の表示、
支持テーブルの移動の可能性の表示、
MRイメージングの間の前記MR画像における前記X線イメージングシステムおよび/または患者テーブルにおけるノイズ源からのイメージング物を減少するために手動または自動のいずれかで出力ダウンされている前記X線イメージングシステムおよび/または患者テーブルの構成要素の表示を含んでいる。
【0040】
好ましくは、前記安全制御システムはX線イメージングシステムのX線レセプターの温度制御を含む、MRイメージングからX線イメージングまでのすばやい移行を維持するために必要な構成要素を除いて前記室内でのすべての構成要素に対して出力を取り除くことによって前記MRI間のMRイメージング物を減少するために前記X線イメージングシステムの構成要素を出力ダウンさせるために構成されている。
【0041】
本発明の第二の態様によれば、患者の部分のイメージングのための装置が提供され、
前記装置は患者支持テーブルを備えており、前記患者支持テーブルはイメージング室内の固定された位置に取り付けるためのテーブル支持ベースと上部患者支持部を含み、前記患者はイメージングのために患者の部分を露出させて患者が横たわることができ、前記上部患者支持部は前記テーブル支持ベースに対するその制御された移動のために取り付けられ、
前記装置はさらに、前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムを含み、
前記磁気共鳴イメージングシステムは、前記磁場を制御し、変化させるための制御システムと、前記患者の前記部分に隣接して位置づけられるように配設されたRFコイルを含む、前記磁場に応答して前記患者の核磁気共鳴信号の前記部分から引き出し、検知するための無線周波数伝送及び検知システムと、前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターとを含み、
前記磁石は、水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつイメージング領域と共に御前記磁石の前記コイルの軸方向の両端の間で延びる円柱状のボアを定義し、前イメージング領域が記両端の間の前記ボアに沿って離間した部分に延び、
前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上に支持されつつ、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲む磁気共鳴イメージング位置と、前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になる距離だけ前記磁石が前記上部患者支持部から除去される遠隔位置との間で移動可能に、前記磁石が磁石支持部上に取り付けられ、
前記装置はさらにX線イメージングシステムを含み、
前記X線イメージングシステムは、X線ソースと、X線レセプターとを含み、前記X線ソース及びX線レセプターはイメージング領域を定義するように配設され、前記X線イメージングシステムはX線支持ベースをさらに含み、
前記ソース及びレセプターは前記X線支持ベース上に支持された共通取りつけ部材上に取り付けられ、かつ前記患者の選択された部分のイメージングのために、前記患者支持テーブルと前記X線イメージング領域との相対的な位置を調節するために互いに相対的に移動可能であり、
前記上部患者支持部が前記テーブル支持ベースから除去可能であり、前記テーブル支持ベースが登録部材を含み、前記登録部材が上部患者支持部上でのみ係合を許し、前記上部患者支持部材が、前記磁場と適合できない上部患者支持部の使用を妨げるように前記登録部材と適合するように構成されてなることを特徴としている。
【0042】
本発明の第三の態様によれば、患者の部分のイメージング用の装置が提供され、
前記装置は、患者支持テーブルを備えており、前記患者支持テーブルはイメージング室内の固定された位置に取り付けるためのテーブル支持ベースと、上部患者支持部を含み、前記上部患者支持部上で前記患者はイメージングのために前記患者の前記部分が露出された状態で横たわることができ、前記上部患者支持部が前記テーブル支持ベースに対する前記上部患者支持部の制御された移動のために取り付けられ、
前記装置は、さらに前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムを備え、前記磁気共鳴イメージングシステムは、前記磁場を制御し、変化させるための制御システムによる使用のための磁石、前記患者の前記部分に隣接して位置されるように配設されたRFコイルを含む前記磁場に応答して前記患者の部分から
前記核磁気共鳴信号の部分から引き出し、検知するたの無線周波数伝送及び検知システム、及び前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターを含み、前記磁石が水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつ前記磁石の前記コイルの軸方向の両端の間で延びる円柱状のボアを定義し、前記イメージング領域の部分が前記両端の間の前記ボアに沿って離間しており、前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部が、前記磁石の一端から前記イメージング領域までの前記ボア内に延びるように前記軸の長手方向に前記テーブル支持ベースから片持ち梁にされ、
前記磁気ボアが前記患者支持部を取り囲み、同時に前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上に支持されたままである磁気共鳴イメージング位置と、前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場から外れるような距離だけ前記上部患者支持部から取り除かれる遠隔位置との間で移動可能であり、
前記装置は、さらにX線イメージングシステムを備え、前記X線イメージングシステムは、X線ソースと、X線レセプターとを含み、前記X線ソース及びX線レセプターはイメージング領域を定義するように配設され、
前記装置は、さらにX線支持ベースを備え、前記ソース及び前記レセプターは、前記X線支持ベース上に支持された共通取りつけ部材上に取り付けられ、かつ前記患者支持テーブルと前記患者の選択された部分をイメージング処理するための前記X線イメージング領域との相対的な位置を調節するために互いに相対的に移動可能であり、
前記磁石と、前記患者支持テーブルと、前記X線イメージングシステムの移動を制御するための安全制御システムが設けられなることを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は患者支持テーブル、前記テーブル上で前記患者にイメージング処理をするための位置に移動可能であるMRI磁石及びX線システムを移動するための構造を示す、血管撮影装置の等角斜視図である。
【図2】図2は前記患者を乗せるためのテーブルの等角斜視図であり、前記ベースが図示の便のために省略され、前記患者の上肢のイメージングのためのRFコイル構造を示している。
【図3】図3は図2の前記テーブルの一部の拡大等角斜視図であり、後部コイルが除去されたときマットレス内のレセプタクルへの挿入のための挿入部を示している。
【図4】図4は図2のテーブルの一部の拡大された等角斜視図である。
【図5】図5は図2のテーブルの分解図である。
【図6】図6は前記患者を乗せるためのテーブルの等角斜視図であり、前記ベースは図示の便のために省略され、前記患者の頭のイメージングのためのRFコイル構造を示している。
【図7】図7は図6のテーブルの分解図である。
【図8A】図8AはMRイメージングのための第一の位置におけるシステムを示す図1のイメージングシステムの概略平面図である。
【図8B】図8BはX線イメージングのための第二の位置におけるシステムを示す図1のイメージングシステムの概略平面図である。
【図9】図9は図8のイメージングシステムとの使用のための安全システムの概略ブロックダイアグラムである。
【図10】図10はMR適合され得るテーブルの上部だけがテーブルと共に使用されることを保証するための登録システムを示す図8Aのテーブルの拡大平面図である。
【図11A】図11AはMRイメージングのための第一の位置におけるシステムを再度示す図1のイメージングシステムの修正された構成の概略平面図である。
【図11B】図11BはX線イメージングのための第二の位置におけるシステムを再度示す図1のイメージングシステムの修正された構成の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
2007年12月27日に公開された、診断及び外科的イメージング適用のための回転可能な一体型スキャナーと題する、本出願の上記公開されたPCT出願公開WO07147233A1について言及される。
図1には、患者支持テーブル上に患者が不動のまま患者の磁気共鳴イメージングとX線イメージングを実行するための構成が示されている。その構成は室(1)を提供しており、室(1)には磁石ベイ(bay)(1A)からMRイメージングシステム磁石(3)の室内への侵入のために前記室の一方の側において扉(2)をもつ患者支持テーブル(10)が取り付けられる。前記室はレール(5)に取り付けられたX線イメージングシステム(4)を含んでおり、C字状の支持部(8)に取り付けられたX線発信機(6)と受信機(7)を含んでいる。X線システムはシーメンスなどの製造業者から市場で入手し得る従来の構成である。本明細書に記載され、図示されたテーブル(10)は、患者は、イメージングがMRI及びX線を用いてなされている間、テーブル上の位置に留まっている構成で用いられる。
【0045】
追加の特有のマルチ・ルーム(multi room)の配置、構成及び応用は、回転MRIシステムが設計されるときに可能である。この場合、ヘルスケア産業にとって財務上有利である種々の応用を示す例として、つぎのマルチ・ルーム構造が用いられる。
【0046】
一般的に、磁石システム(3)は、例えば1分といった比較的短い時間内に室内に移動し、扉(2)が2秒間開き、当該磁石システムの使用の有効性を制限するファクタが患者を室の内外に搬送し、要求される場合患者に準備させ、患者とイメージングについて話し合う。イメージングの事象毎の合理的な所要時間は60分であるので、MRIスキャナーの室内外への移動は、時間的価値の制限ではない。つぎの構成は、今や可能である。
【0047】
当該システムは3つの室の診断構成によって可能であり、中央の磁石保持ベイ(1A)は磁石を収容し、診断患者は室(1)とベイ(1A)の向こうの図示されていないさらなる室を含む三つの室内に配設される。室(1A)への扉(2)が開き、磁石保持ベイ(1A)は室(1)の一部となる。磁石が第二室に移動する場合、磁石が移動し得なくとも、当該磁石の診断テーブルを延ばし得るのであり、患者は診断用のテーブル上に横たわり、イメージングが行われ、介入治療を行う必要はなく、患者は診断テーブルを離れると、磁石は支持ベイ内に戻り、他の室のうちの一つによる使用に備える。ついで、磁石はテーブルにおいて引きつける可能性があり、その室のための扉まで回転し、他の室のためのプロセスが開始する。この場合、磁石は、レール上など回転のない移動方向には移動しないが、一つの室、ついで他の室と向かい合うまで回転する。
【0048】
当該システムは、互いに角度(例えば、90度)をなして向かい合う二つの室をもつ2室システムによって使用され得る。この場合、磁石は、回転し、かつ回転のない移動もする。二つの90度の方向のおのおのに扉をもつ中央磁石保持室があり、磁石は、その診断用テーブルに要求されるいずれの方向へも回転することができるか、磁石の反対側の端部が最初に室に侵入せしめる。このアプローチは現存する診断の機能性及び用をいずれかの室で用いられるようにするか、あるいは両方の室を、磁石制御及び監視への著しい変更なしに施術室として機能させる。この二室コーナーシステムは回転磁石なしには実行できない。
【0049】
当該システムは、天井からぶら下げるか、ベアリングが取り付けられた床に取り付けられ、いずれのシステムも磁石の回転を提供する。MRIシステムも、レール上の天井からぶら下げられて、当該レールシステムを用いて空間内で回転なしの移動がなされ得る。当該回転機構は磁石とレールの間か、レール上かのいずれかに位置づけられる。下方トラック及び上方トラックの回転子は、異なる構成のために異なる特性を有している。下方トラック回転子は現存するサイトの最も容易な改善を許し、一方、上方トラック回転子は、レール、MRIシステム及びすべての関連するシステムが回転する点で、鉄道の操車場における円形機関車庫(roundhouse)のように作動する。
【0050】
ここで、上述の移動磁石と協働するX線システムを含む図1及び8に示された構成について参照すると、当該システムはX線システムと一体化された移動可能な磁石を備えているので、患者が同じテーブル上でいずれかのモダリティーによってイメージ化され得る。患者はテーブルから移動しない。
【0051】
MRは、上述のとおりの二又は三以上の室の間のオーバーヘッドレール上を移動する高磁場(例えば、1.5テスラ又は3テスラ)磁石である。上述の当該システムにおいて、これらの室の一又は二以上はX線システムを含み、単面又は二面のいずれかである。磁石がX線検査室の外に移動すると、一対のRF及びX線遮蔽された扉が閉じられ、当該検査室は従来のX線室として機能し、従来の部品と共に使用され得る。とくに、X線でガイドされた介入及び外科的処置が実行され得る。
【0052】
構成は、左の血管造影室(AR)、中央の診断室(DR)及び右の施術室をもつ典型的な三室構成である。磁石は当該室間のオーバーヘッドレール上を移動し、それぞれにおいてイメージ処理をし得る。
【0053】
MRイメージングが要求されるとき、X線装置は安全に格納され、扉は開放し、磁石はテーブル上の患者の上方の室にもたらされる。RF遮蔽はARを含み、X線検査室内のすべての装置は、MRイメージングによるノイズ又はMRイメージングとの緩衝から歪みを防止するためにRFの変化のないように製造される。ついでMRイメージングが実行される。その後、磁石が室から除去され、扉が閉じ、X線装置が作動位置に戻される。
【0054】
MRスキャナーはX線を用いて得られた情報と相補的な情報を与えるために使用される。例えば、介入前のベースラインの評価と介入後の評価とを実行するために用いられる。同じものが外科的手術にも適応される。このような評価は例えば心臓や脳の灌流および生存可能性の研究を含む。
【0055】
このシステムの例示的ワークフローとして、急性脳卒中や急性冠動脈症候群などの選択的な処置非常の場合を検討する。
【0056】
選択的処置のワークフローにおいて予備的なベースラインMRスキャンは、X線装置を収容している診断室または血管造影室(造影室またはARとしても知られている)のいずれかで患者について得られ、これは基本的にMRスキャンの予備的処置である。その目的は、臨床的に関連のあるベースライン・パラメータを測定することである。心臓手術のために、これはベースライン心機能と心筋生存率を含む可能性がある。
【0057】
MRスキャンの後、患者は、診断室でMRイメージ処理される場合に血管造影室に搬送されるか、またはすでに血管造影室にいる場合はテーブル上に単に留まり、冠動脈または脳の血管造影および血管形成術、次いでステント設置がX線蛍光透視の下で普通のやり方で必要に応じて行われる。
【0058】
MRスキャナーの磁石が血管造影室に侵入し、適切なMR画像を得る。MRデータと、X線データとの相関関係の可能性とを確認の後、介入者は患者を退出させるか、または処置を継続させることができる。緊急時のワークフローにおいて、患者は救命救急室に収容され準備処置を受ける(鼠径部の脱毛処理、MR検査のためのスクリーニング、金属チェックなど)。患者は(ECGによって診断された急性心筋梗塞の場合)ARに搬送され、鼠径部を経た血管アクセスがなされる。MRイメージングが急性の患者の動きを最小にするためにベースライン評価のためにAR内でなされうる。スキャナーが冠動脈におけるベースライン心機能と灌流イメージングのMR測定のためにARにもたらされる。脳卒中の場合にMR画像は介入治療が示されるかどうかが明らかになる。両方の場合において、MRベースラインイメージング最小の時間間隔で終了し処理される。脳卒中患者と心臓病患者の両方において、血管造影と介入(血管形成術、血栓除去、または閉塞の部位での血栓破壊薬の搬送)が、そのように表示された場合X線蛍光透視の下で、通常のやりか方で行われる。MRスキャナーはその後のMR画像入手のためにもたらされる。MR画像とX線データとの相関可能性を確認後、介入者が患者を退出させるか、または処置を継続する。
【0059】
図1及び9に示されるようなX線システムを移動させるための構成において、MRは、X線検査室に侵入し、テーブル(10)の頭の端の上を移動する。MRの経路はCアームのスタンドの位置を経て右にたどるので、Cアームのスタンドは磁石がし移入する前に移動されなければならない。必要に応じて床に取り付けられたCアームのスタンドは、床のレール、床の回転テーブルまたは床もしくは壁に取り付けられたブーム上を移動されうる。必要に応じて天井に取り付けられたCアームのスタンドは移動可能な磁石のレールまたは独立したレールからぶら下げられたプラットホームにスタンドレールを取り付けるか、または横にスタンドレールを移動させるために入れ子式のアームによってプラットホームにスタンドレールを固定することによってテーブルの足の端で停めるために延長したレールを用いて移動されうる。
【0060】
天井に取り付けられたスタンド用の移動子と共に床に取り付けられたスタンドを移動させるための解決策を用いて、二平面システムを移動させる機構を提供する。前記移動子は一平面の取付位置又はいくつかの零ではない角度における二平面の取付位置をMRレールに与える(例えば、90度)。
【0061】
患者取り扱いシステム又は支持テーブルが一般的に(10)と表示されるように、図2〜7に示されている。患者支持テーブルは従来の構造のベース(11)を含み、前記ベースが患者支持位置を要求される高さ及び方向に移動せしめている。適切な駆動機構及びカップリングは、当該技術において知られており、それゆえ本明細書に記載されることは要求されない。前記ベース(12)の頂部に、患者支持部が一般的に面状の形態で取り付けられる。当該患者支持部上に横たえながら患者を支持するために充分な表面領域を定義するように、当該患者支持部(12)は繊維強化プラスチックから形成される。それゆえ、図5においてもっとも良好に示されているように、患者支持(12)は二つの側部エッジ(14)及び(15)と共に腹臥位の患者の足におけるか、又は腹臥位の患者の足を超える後部エッジ(13)を含んでいる。前記二つの側部エッジ(14)及び(15)は、支持部によって支持されるべき患者の足、体及び腕を受け止め、かつ含むのに充分な距離だけ離間されている。前端(16)において、患者の頭部の下に配設するために前方に延びる狭い部分(17)が設けられる。それゆえ、前記側部エッジ(14)と(15)との間の幅は前記エッジ(16)まで一般的に一定であり、前記支持部は、一般的に患者の両肩に隣接する位置での幅が狭まり、患者の頭部を実質的に支持するために充分な幅をもつ狭いプレート部(17)を提供している。
【0062】
患者支持部(12)の頂部に、患者支持部(12)上に配設するために形成されたマットレス(18)が設けられている。それゆえ、当該マットレス(18)は後部エッジ(19)を有しており、当該後部エッジ(19)は、患者支持部(12)のエッジ(13)と、二つの側部エッジ(20)及び(21)とに、位置づけられる。当該二つの側部エッジ(20)及び(21)は前記側部エッジ(14)及び(15)に隣接している。段部(22)がマットレスに設けられており、当該マットレスは幅が増大している。それゆえ、側部は幅が減少した側部部分(20A)及び(20B)を含んでおり、当該側部部分(20A)及び(20B)は、MRI磁石の円柱状のボア内に挿入されるように意図された位置に設けられる。前記段部(22)を超える前記マットレスの幅の広い部分は、当該部分が患者にとってよりよい安定性を許す増大した幅になるように、磁石のボアの外側にとどめることが一般的に意図されている。当該ボア内に挿入されるべき部分は、前記ベースの全体が前記マットレスの幅の広い部分の領域内で前記段部(22)を超えて位置づけられるように、前記ベース(11)から片持ち梁にされている。
【0063】
患者のための構造的な支持が前記支持部(12)によって提供され、前記支持部(12)が繊維強化樹脂材料から形成され、当該繊維がシート内に配され、典型的な患者の体重を支持するのに充分な強度の平坦な構造部材を提供する樹脂材料によって注入される。患者支持部が磁石の動作又は磁気共鳴イメージングに使用される必要な信号の発生及び受信と干渉しない材料から形成されるために、当該部分(12)の構造における使用のために選択された繊維強化は、曲げに対する必要な耐性を提供するのに充分な強度をもつ繊維であるが非導電性の繊維である。長い炭素繊維は当該構造内で流れる電流を発生するか、又は発生を許し、当該電流が必要な信号と干渉するので、炭素繊維は使用できない。電流は、磁石内の高い磁場によって、そして磁気共鳴イメージングにおける使用のために磁石内で発生した電磁信号によって発生する。典型的には、Kevlar(商標)などのアラミド繊維が、かかる構造に典型的に使用される炭素繊維の代替として使用され得る。
【0064】
マットレスは、流体に対する抵抗があり、かつ臨床的な状況で使用されるべく滅菌のために容易に洗浄され得る外表面を提供するために、皮膚によって包まれる硬い発泡性材料から形成される。当該マットレスは段部(22)から端部エッジ(16)に設けられた前縁エッジ(25)まで延びている。当該マットレスは端部エッジ(16)を超えてプレート(17)の領域内に延びる部分を含んでいない。
【0065】
当該マットレスは2インチのオーダーの典型的な厚さを提供するように形成された材料から2層に形成される。部分(12)の上部表面におけるマットレス内でレセプタクル(27)を定義するために、端部エッジ(25)と位置(26)との間の領域において発泡性の第二層又は下層が省略されている。当該レセプタクルの頂部には、患者の胸部領域の下でレセプタクルが存在するにも拘らず、患者の身長全体に亘って心地よく支持されるような発泡性の薄層にもかかわらず、発泡性の層によって患者の体から離間されるような発泡性材料からなる第二層が設けられる。
【0066】
図7に示されるように、レセプタクル(27)は、被覆している皮膚と同じ発泡性の材料から形成された挿入部(28)によって充填され得る。部位(28)は、当該レセプタクルのエッジ(25)と当該レセプタクルの端部(26)との間で摺動を許す二つの平行な面によって矩形になるように当該レセプタクルを充填するために形成されている。挿入部(28)の側面は、フックとファスナー連結ストリップ(29)を支持し、当該フックとファスナー連結片(29)は、エッジ(26)上および端部(25)における従属フラップ(31)上の類似のストリップと協働する。実際には、挿入ピース(28)は、患者が除かれたときの場所に挿入され得る。なぜなら、テーブルが患者の頭部又は胸部のいずれかをイメージングするために設定されるからであり、当該イメージングが頭部についての場合に、胸部コイルが省略され、この場合、挿入ピース(28)が支持部(12)と、当該支持部の頂部に置かれたマットレス上に置かれる。
【0067】
イメージングが胸部についてのものであるとき、胸部の後部コイル(31)が、マットレス上でのイメージングのための場所にある場合に患者の胸部の頂部上に設置されるように構成され、また後部コイル(32)が前記レセプタクル(27)内に挿入されるように構成される。当該コイル(32)を保護するために、そしてマットレスがレセプタクル(27)上で適切に平坦性を維持することを保証するために、平坦な矩形スリーブ(33)が設けられる、当該平坦な矩形スリーブ(33)は、コイル(32)が使用されるとき、マットレスの下の場所に挿入される。それゆえ、テーブルが胸部のイメージングのために設置されると、挿入ピース(28)が省略され、その場所にスリーブ(33)が挿入される。これは、後部コイル(32)を、スロット状の開口(34)を介して前記マットレス(18)の側部においてスリーブ(33)の一方の側面において摺動せしめている。前記コイル(32)はスリーブの内部にスライド嵌入するような単純に係合するように形成されている。よって、コイルが磁気共鳴イメージングを実行することが意図されるとき、後部コイル(32)は、イメージングを実行するために、テーブルの片持ち梁部とを患者と磁気ボア内にスライド嵌入せしめる場所内に単純に摺動することができる。
【0068】
イメージングが終了し、患者がX線システムによって画像処理されるとき、コイル(32)は、スリーブ(33)の開口(34)から外に引き抜くことによって単純に除去され得る。また、前記テーブルにおけるいかなる金属成分からの干渉なしに、X線イメージングを実行せしめながら当該テーブルからすべてのコイル部が除去されるように、患者の胸部の頂部から後部コイル(31)が単純に除去され得る。
【0069】
図3において最良に示されるように、受信された信号を磁気共鳴イメージング装置の制御システムに伝送するコイル(32)からのケーブルは、(36)において示され、前記コイルの側面(32B)に隣接したコイルの正面部表面から出るコイルの前端におけるコイルに配設される。それゆえ、ケーブル(36)はコイルから前方の位置において延びている。スリーブ(33)は、開口(34)に隣接したスリーブの正面の表面に位置づけられたスロット(33A)を有している。これが、ケーブル(36)と該ケーブルの最内端(36)とをスロット(33A)を介して延設させ、かつ前記スリーブ(33)から前方に延設させながら、開口(34)を介して前記コイル(34)を挿入せしめている。よって、前記ケーブルはマットレス(18)の端部(25)を超えて出没し、ケーブルのいずれの部分もマットレス(18)の側部エッジ(20A)を超えて延びない。したがって、ケーブル(36)は端部(25)を超えて延びるように配設され、前記端部上で上方及び後方に屈曲して、患者の肩の上を通過し、かつ患者の腕と体との間の接合部で患者の体に沿って、当該ケーブルが前記マットレス上に位置している部分(36C)、とりわけ肩(22)を超えるマットレスの幅の広い部分を含んでいる。この方法で、ケーブルは、イメージング処理が開始する前にオペレータによって制御され、正確に配設されるように向けられ得る。ケーブルが患者の上を通過すると、当該ケーブルは適切に管理されるので、当該ケーブルが前記テーブルから制御されないで外方に落下する可能性はない。前記テーブルは前記マットレス及び支持部の側部を超えて延びる部分はないので、磁石のボアに進入し得る最大寸法であり得る。
【0070】
前記テーブルは、アーム係合部材(40)及び(41)をさらに含んでおり、当該アーム係合部材は患者の腕を含むように配設されて、患者の腕がマットレス上に保持され、かつ患者がイメージング処理の間、支持部上に存在するときに側部に落下することができないことを保証する。前記テーブルが磁気共鳴イメージングシステムとX線システムの両方によってイメージング中にテーブルを介して動かないままであっても、イメージング処理中に患者が側方へと動くことができず、前記テーブルの側部に落下できないように患者を閉じ込める必要がある。
【0071】
図5に最良に示されたアーム係合部材は一般的に直立するボード(42)を含んでおり、当該ボード(42)は後端(43)から前端(44)までの長さをもち、当該長さは、手から肩までの患者の腕の略全体に沿って延びるのに充分である。当該ボードは、患者の腕をより良く閉じ込める僅かにチャネル形状を形成するように、内方及び上方に傾いた一般的に直立した部分と上部とをもつ輪郭形状を備えている。当該ボードは取り付けプレート(45)に取り付けられており、当該取り付けプレートは側部エッジ(46)及び(47)と内側エッジ(48)とをもつ平坦なプレートである。当該プレート(45)は、当該プレートから上方に起立しており、エッジ(46)及び(47)間のプレートの長さに等しい長さを有する、上方に曲がったフランジ部(49)を含んでいる。前記フランジ部(49)の頂部で、前記ボード(42)が一体的連結として取り付けられるが、ボードは前記フランジ(49)から前方の前部エッジ(44)まで延びている。よって、プレート(45)は、正面エッジ(47)がボードの正面エッジ(44)から陥凹するような距離まで制限される。プレート(45)の長さは、前記マットレスと平坦な支持部(12)との間で患者の下に挿入されるような長さである。その結果、プレートは長手方向又は外側方向への移動に抗する位置でボードを保持する患者の体重によって挟まれる。しかし、取り付けプレート(45)の長さは、当該プレートがスリーブ(33)の下に延びず、あるいはコイル(32)の領域内に延びないように、マットレスのエッジ(26)を丁度超える位置で終了するように制限される。よって、アーム支持ボード(42)はこのプレートから前方に片持ち梁とされ、当該プレート自体は前記コイルによって定義されるイメージングの領域内に侵入しない。もちろん、当該コイルは、磁気共鳴イメージングシステム及びX線システムの両方において適切にイメージ処理されるべき胸部における患者の部分のために要求される位置に設けられる。
【0072】
コイル(32)が除去されると、磁石が除去され、X線システムが所定の位置まで移動すると、患者がマット上の場所に横たわったままでいることができ、かつ患者が
アーム係合部材(40)及び(41)によって閉じ込められたままでいることができるような位置にアームボードが留まる。それゆえX線処置をすることができ、ボードは所定の位置で患者を保持し、同時に取り付けプレート(45)は、X線処置と干渉しない位置に設けられる。図3及び5に示されるように、胸部のX線イメージング中に、患者の頭部が単純にマットレスの延長部(50)上で支持される。当該延長部(50)はプレート部(51)上で支持される。このプレート部は支持部(12)の幅よりも僅かに短い幅を有している。それゆえ、プレート部(51)は、後部エッジ(51A)と平行正面エッジ(51B)とを含む。当該プレート部は、またケーブル(36)と対向する側で、一方の側の側部エッジ(51C)を含む。ケーブル(36)において、プレートは側部エッジ(51D)を提供し、当該側部エッジ(51D)は凹部(51E)を含み、当該凹部(51E)内にケーブル(36)が挿入される。また、マットレス部(50)はエッジ(51A)と一致する後部エッジ(50A)を含む。また、マットレス部(50)はエッジ(51B)と一致する正面エッジ(50B)と、側部エッジ(51C)及び(51D)と一致する側部エッジ(50C)並びに(50D)とを含む。それゆえ、マットレス部は凹部(50E)を含み、ケーブルは凹部(50E)内に挿入される。プレート(51)は一対のガイド(52)及び(53)上に支持され、当該一対のガイド(52)及び(53)は、その側部エッジのプレート部(17)上で摺動するためのスロットを形成している。よって、プレート(51)はプレート部(17)の頂部上を摺動し、ネジ式クランプ(54)と共に下側でスロットガイドによって所定の位置に保持される。ネジ式クランプ(54)はプレート部(17)のエッジを挟み、マットレスの端部で支持プレート(51)が留まることを保証する。マットレス部(50)はプレート部(51)の頂部に設けられる。マットレス(18)及びマットレス部(50)はフック及びループファスナー・ストリップ(56)によって所定の位置に弁理に保持される。当該フック及びループファスナー・ストリップは支持部(12)の部分上の適切な位置に設けられ、この支持部(12)上に当該フック及びループファスナー・ストリップが取り付けられる。それゆえ、マットレスが一方の側に摺動する危険性なしに当該マットレスの頂部上を患者が移動することを許す位置にマットレスが適切に保持される。それゆえ、図3に示されるように、イメージングが胸部領域において実行されたとき、患者の頭部はマットレス部(50)上にあり、マットレス部は、要求されるようにクッション又は他の心地よいレセプタクルによって補われうる。
【0073】
ここで図6及び7を参照すると、頭部のイメージングのために構成されたテーブルがこれらの図に示されている。頭部のイメージング中、胸部コイルが完全に除去される。加えて、プレート(51)及びマットレス部(50)も除去され、頭部のイメージングのために頭部のより有効で正確な支持を許す。よって、(70)において一般的に表示される頭部支持部及び前部(72)と後部(73)を含む頭部コイル(71)が設けられる。当該頭部支持部(70)はチャネル部材(74)を含み、当該チャネル部材は患者の頭部の後部を受け止め、当該患者の頭部の後部を保持するために形成され、イメージング処理中、常時支持される。頭部支持部(74)は単純なチャネルを含むか、又は柔軟なレセプタクル部を含むことができ、所定の位置でより有効に頭部を保持すべく結びつける。いずれのタイプの頭部支持部も底部スロット部(77)及び(78)と共にスロット状に形成された取り付け部材(76)上で支持されたブラケット(74)に取り付けられる。当該底部スロット部(77)及び(78)はプレート(51)の点において前述したのと同じやり方でプレート(17)のエッジと係合する。よって、当該スロット状に形成された取り付け部材(76)は所定の位置に摺動し、締め付け螺子(79)によって所定の位置で締め付けられ得る。所定の位置に達すると、取り付け部材の(76)の正面エッジ(80)はプレート部(17)の底部で支持部(12)のエッジ(16)と当接する。チャネル部材(74)は、それゆえにブラケット(75)からフロントエッジ(82)まで前方に片持ち梁にされる。このフロントエッジ(82)は、ブラケットの前方、かつプレート(17)上の位置までのエッジ(16)の前方に離間し、プレート(17)の上方にも離間する。
【0074】
コイル部(73)は曲がった上部表面(73A)を含み、当該曲がった上部表面はチャネル部材(74)のほぼ外表面に達し、その結果、患者の頭部の長手方向の摺動動作でチャネル部材(74)の下側を通過することができる。
【0075】
チャネル(74)の表面(73A)及び底部表面の形状は、当該形状が摺動を起こさせるために充分なクリアランスを与えないのであれば、厳密に正確である必要はないことが分かるであろう。しかしながら、チャネル部材(74)が頭部の重量を支持するために充分強い薄い材料から形成され、前記表面(74A)が前記支持チャネル(74)の後部表面に接近して隣接するように、前記コイルが患者の頭部の後部にできるだけ近接していることが好ましい。
【0076】
後部コイル(73)は支持ブラケット(85)に支持され、当該支持ブラケット(85)は前記取り付け(75)と、そのスロット形状の取付部(77)とを超えた位置においてプレート部(17)に対して摺動するためにスロット形状の取付(86)をも含む。それゆえ、図6において最良に示されているように、頭部支持チャネル(74)は後部コイル(73)の内側に設けられ、取り付けブラケット(75)及び(85)が当該ブラケット(75)の正面で取り付けブラケット(85)と前記プレート(17)上で係合するように配設される。よって、ブラケット(75)は所定の位置に留まることができ、支持部(73)は患者の頭部を保持することができ、同時に後部コイル部は所定の位置まで移動するか、その位置から除去される。
【0077】
前部コイル部は後部コイル部に取り付けられるので、共通の構造として所定の位置まで摺動するか、あるいは前記後部コイルがすでに設けられている場合、除去することができ、後部コイル部に設置され得る。
【0078】
図7に示されるように、後部コイル(73)の後部表面と、当該ブラケット(85)の頂部との間の摺動する相互連結が存在し、当該コイルが前記ブラケットから除去されるようにせしめている。
【0079】
患者取り扱いシステムは、それゆえ、つぎのキーとなる構成要素、すなわち患者テーブル(11)、頭部ホルダー(73)及びMRイメージングコイルを含んでいる。前記キーとなる構成要素の一体化を含む当該システムは、MRIイメージングモダリティー及びX線イメージングモダリティーの両方によりイメージングを許すように特に設計され、同時に充分な画像品質とワークフローを維持している。
【0080】
前記患者テーブルは、MRIイメージングモダリティー及びX線イメージングモダリティーの両方を用いて患者を走査せしめるように設計されている。当該患者テーブルは、二つの主要な構成要素、すなわちテーブル台とテーブル頂部とを備えている。当該テーブル頂部は完全にMRとX線に適合性があり、テーブル台はMR走査中に画像品質に対しマイナスの衝撃を与えす(すなわち、磁場の一様性に衝撃を及ぼさない)、当該台は磁場から顕著な力を経験しない。テーブル頂部は、テーブル台(当該テーブル台もX線適合性がない)がイメージングの場所から充分に離れた距離が存在するように位置づけられる。テーブル台は頭部ホルダー、アームボード及びMRイメージングコイルと一体化する。
【0081】
頭部ホルダーは処置中に患者の頭部を支持し、MRとX線とも適合しなければならない。当該頭部ホルダーは、位置づけと除去に非常に効率的な方法で患者テーブルと一体化する。当該MRイメージングヘッドコイルも前記頭部ホルダーと一体化され、イメージングの場所で容易に位置づけられ、除去される。
【0082】
当該MRイメージングコイルは、(頭部及び上部脊椎をイメージング処理するために)ヘッドコイル及び体の他の領域にイメージング処理を施すためのコイル(例えば、胸部にイメージング処理を施すための心臓コイル)とを備えている。MRコイルはX線との適合せず、それゆえ、患者を移動させることなく、あるいは患者と干渉することなくイメージングモダリティーを切り替えるときイメージング領域に位置づけられるか、又はイメージング領域から除去される。一つの例は心臓イメージングに使用されるMRコイルであり、当該MRコイルは、前部コイル(患者の胸部の頂部に配設される)と、後部コイル(患者の背中の下に配設される)とを含む。当該前部コイルは患者に単に載せるだけでよく、後部コイルは種々のオプション、すなわち、テーブル頂部の下、テーブル頂部構造体の内部、又はテーブル頂部の上部であり、当該後部コイルをテーブル頂部のマットレスと一体化することを含む。これらの方法のすべては、前記コイルが容易かつ効率的に位置づけられ、ついでイメージング領域から除去されるように設計される。
【0083】
特定の医学的処置の間、X線モダリティーとMRイメージングモダリティーの両方が、当該処置中の別々の時点で採用され得る。MRIコイルはX線と適合しないので、MRIイメージングとX線イメージングとを切り替えるときに、迅速かつ容易にコイルを位置づけ、除去する必要がある。当該処置中に患者を固定した位置に維持する必要がある場合のために、イメージングコイルは、いずれの方向にも患者を移動したり、シフトしたりすることなく位置づけられなければならず、除去されなければならない。例えば、頭蓋処置は処置全体の間に患者の頭部の保持を保証するために頭部ホルダーを採用する。MRイメージングヘッドコイルは、いずれの方向にも頭部ホルダー又は患者の頭部を移動することなく、頭部ホルダーの周りに容易に位置づけられる。第二の例は、胸部/腹部のイメージングを要求する処置である。前部コイルは患者の頂部に位置づけられ、後部コイルはテーブル頂部、テーブル頂部自体又はテーブル頂部の下のマットレスにおけるスロット又は空洞部への配設である。前記後部コイルの配設方法のすべては患者のために一定の位置を維持する。
【0084】
患者テーブルはテーブル頂部を備えており、テーブル頂部は完全にMR及びX線と適合性がある。テーブル頂部も、いずれの方向にも患者を移動したり、シフトしたりすることなく、コイルを位置づけ、除去する特有の特徴により、ヘッドコイル及び心臓コイルなどの種々のMRコイルの一体化を可能にする。コイルの一体化には、テーブル頂部自体、又はテーブル頂部のマットレス内部のスロット若しくは凹部が含まれ得る。代替的に、前記コイルは取り付けブラケット又は棚要素を介して、テーブルの下に位置づけられ得る。
【0085】
特有の凹部インサート装置も、MRイメージングコイルが所定の位置にないときに、テーブル頂部又はマットレスにおける空洞部を充填するために含まれ、これはさらなる構造的な強度をもたらす。
【0086】
イメージングコイルと空洞インサートとの切り替え時に、特段の剛性を与えるために、テーブル/マットレスにおけるコイルの空洞の周りに補強材が設けられる。代替的に、空洞インサートと置き換えるために、当該空洞は、膨張後に前記コイルを容易に挿入し、除去するのに充分なだけ患者を上昇させる膨張可能なポケットと並置され得る。また、テーブル頂部は頭部ホルダーを容易に位置づけ、除去する手段を含み、これは前記テーブル頂部の頭部の端の周りに隆起部又は出っ張り部を含み、前記頭部ホルダーは鳩尾状のインターフェースと摺動し得る。当該イメージングヘッドコイルも、このようにしてテーブルと一体化される。
【0087】
前記ヘッドホルダー及びテーブルアダプター組立体はヘッドホルダーを含み、当該ヘッドホルダーは処置中に前記ヘッドを固着し、前記ヘッドホルダー及びテーブルアダプター組立体は、またテーブルアダプターを含み、当該テーブルアダプターは前記ヘッドと患者テーブルとを固着し、前記ヘッドホルダーの位置決め/向きを調節する手段を提供している。全組立体は完全にMR適合性と、X線適合性とをもっている。馬蹄状のヘッドホルダー、スリング/サスペンダー状のヘッドホルダー及びヘッドクレイドル(head cradle)を含む、患者の頭部を保護する種々の手段がある。馬蹄状のヘッドホルダーは剛性を有するフレームを含み、当該フレームはゲル、発泡体又は空気膨張式の枕によって衝撃が吸収され、患者の頭部の側部及び頂部はストラップ又は側部クッションによって支持され得る。フレームは頭部の大きさの広い範囲を許容するために調節可能である。スリング/サスペンダー状のヘッドホルダーは軟性材料(例えば、織物)を含み、当該軟性材料は、頭部の後部及び側部を支持するためにスリング状に形成される。頭部の頂部は織物のストラップによって支持され得る。発泡体の詰め物が、頭部の衝撃を吸収するために、スリング側部における材料の層間に挿入し得るものであって、前記テーブルアダプターはスリング/サスペンダー状のヘッドホルダーと連結する。前記ヘッドクレイドルは柄杓状の装置であり、患者の頭部及び首を揺りかご状に保持し、発泡体又は膨張可能な空気枕を含み、患者の頭部の後部の衝撃を吸収し(心地よさのために)、頭部の側方への移動を防止する。膨張可能な枕の一つの追加の特徴は、この枕が頭部を僅かに下方に向けるために収縮することである。そして、収縮の結果、MRイメージングヘッドコイルの部分に接近する。当該MRイメージングヘッドコイルは患者の頭部の直下に位置づけられるが、これはMR画像の品質を増加させる。テーブルアダプターは、ヘッドホルダーの正面(患者の頭部にもっとも近い)において、ヘッドホルダーの背部(患者のテーブルから最も遠い)において、ヘッドホルダーの側面に沿った、又はヘッドホルダーの頂部に沿ったなどの種々の方向でヘッドホルダーと連結し得る。
【0088】
ここで、図8及び9を参照すると、患者の頭部、胸部又は患者の他の部分であり得る患者の一部分を要求されるとおりにイメージングするための装置が概略示される。
【0089】
当該装置は上述のとおり、患者支持テーブル(10)を含む。これは上部支持部(12)を含み、当該上部支持部(12)上に、テーブル支持ベース(11)上に取り付けられたイメージングのために患者は体の一部を露出しながら横たわることができる。当該テーブル支持ベース(11)はイメージング室内の固定された位置に取り付けられる。
【0090】
テーブルは、例えばシーメンスによって製造されたタイプのものであり得る。当該テーブルは主ベース(11)と、当該ベースに支持された上部可動部(11A)とを含み、側方から側方に、正面から背面方向に移動することができ、長手方向の軸と横断方向の軸の周りに傾倒され得る。可動部(11A)は交換可能なテーブル頂部(11B)を支持し、当該テーブル頂部(11B)は当該システムの意図された使用に依存して異なる設計から選択され得る。このテーブルシステムの詳細は、当業者に知られており、さらなる説明は必要ではない。
【0091】
磁気共鳴イメージングシステムも知られており、IMRISによって製造されたシステムはこの目的のために入手可能である。当該磁気共鳴イメージングシステムは、よく知られているように、磁場を制御し、変化させるための制御システム(3A)と共に使用するための磁石を含み、上述の如く患者の一部に隣接して位置づけられるべく配設された、RFコイル(31)及び(70)を含む。磁場に応答して患者の核磁気共鳴信号の一部から誘発し、検知するための無線周波数伝送及び検知システムを含む。
【0092】
制御ユニット(3A)は検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニター(3B)を含む。
【0093】
磁石は、水平軸を取り囲み、両端間のボアに沿ったイメージング領域部分路を含む磁石のコイルの軸の両端間に延びる円筒状のボアを定義するコイル(3C)を含むタイプである。患者支持テーブルの上部患者支持部(11B)は、磁石が図8Aにおいて(3D)にて示されたイメージング位置にあるとき、磁石の一端からイメージング領域までのボア内に延びるように、軸の長手方向にテーブル支持ベース(11)から方持ち梁にされる。
【0094】
磁石(3)は、当該磁石が、磁石のボアが患者支持部を取り囲み同時に患者支持部がテーブル支持ベース(11B)に支持されたままである磁気共鳴イメージング位置(3D)と、引っ込められた位置(3E)と、室(1A)内から扉(2)の外側の遠隔停止位置(3F)との間の当該磁石の軸に沿って長手方向に移動可能になるように磁石支持部(3G)に取り付けられる。遠隔停止位置において、磁石は、上部患者支持部(11B)が磁石の強磁場の外になるような距離だけ上部患者支持部(11B)から除去される。軸に沿って移動する円柱状の磁石が好適に使用されるが、他のタイプの磁石及び他の移動方向もいくつかの実施形態(図示されていない)において使用されうる。
【0095】
X線イメージングシステム(4)は二つのX線システム(4X)及び(4Y)を含み、当該二つのX線システム(4X)及び(4Y)は、典型的には、周知のとおり二平面構成で配設される。おのおのは、X線ソース(4A)と、イメージング領域を定義するX線支持ベース(4Z)に取り付けられたX線レセプター(4B)とを含んでいる。当該ソース及びレセプターは当該X線支持ベースに支持された共通取り付け部材に取り付けられ、患者支持テーブルと患者の選択された部位をイメージング処理するためのX線イメージング領域との相対的な位置を調節するために互いに移動可能である。当該X線システムは当業者には周知であり、適切なシステムはシーメンスから入手可能であり、さらなる詳細は必要とされない。
【0096】
X線画像システム及び患者支持テーブルは、前記テーブルの上部患者支持部(11B)が患者を支持することができ、磁気共鳴イメージング中に磁石と協働することができ、X線イメージング中にX線イメージングシステムと協働することができるように、テーブル又はX線システムのいずれかの移動のために取り付けられる。
【0097】
当該システムは、MRシステムにおいて解剖学上の異なる部位をイメージング処理するために使用される。これは二つの方法でなされ、ボア内で患者支持部を移動させるか、又は患者支持部を固定し、室内の異なる地点で磁石を停止するかのいずれかである。患者支持テーブルとX線イメージングシステムを含む室(1)は扉(2)を有し、当該扉から磁石(3)が通過し、磁石支持部(3G)が磁石を扉の外の位置、及び磁気共鳴イメージングが完了したときに格納のため、若しくは他の場所での使用のために室内に移動するように配設される。
【0098】
前記X線止システムに対するテーブルの相対移動は二つの異なる方法で実行され得る。
【0099】
図8A及び8Bにおいて、テーブルは図8Bの(11G)にて示される位置まで90度に亘って移動し、テーブルは、床取り付けの第一システム(4Y)と頭上設けられたレールシステム(4X)とを含むX線システム(4)と協働する。当該システム(4X)及び(4Y)は、イメージングを実行するために、停止位置から動作位置まで移動され得る。テーブルはシステム(4X)及び(4Y)に対する要求される位置まで移動可能であり、テーブル上の患者へのイメージングの位置の正確な制御をもたらしている。
【0100】
図11A及び11Bにおいて、代替の構成が示され、当該テーブルが磁石の軸と一般的に線状に並置された位置に留まり、その代わりにX線システム(4X)及び(4Y)が移動する。それゆえ、システム(4Y)は支持ベース(4C)を含み、当該支持ベース(4C)患者支持部がX線イメージングシステムのイメージング領域に位置づけられる図11Bに示されるイメージング位置(4D)と、磁石が磁石のイメージング位置まで移動できる距離だけ、X線イメージングシステムが除去される図11Aに示される遠隔位置(4E)との間の患者支持テーブル(11)に対してピボット構成で移動可能である。この移動は、アーム(4G)に従来のX線システムを取り付けることによって得られ、当該アーム(4G)は、ベース(4C)上でテーブルの一方の側における垂直軸(4F)の周りをピボット移動する。よって、当該移動は、X線システムを当該アーム(4G)の一つの位置におけるテーブルの位置に移動するように作用し、当該システムを、最大でテーブルからテーブルの一方の側まで180度離間している位置からアームの位置まで移動する。
【0101】
それゆえ、X線支持ベースは一般的にテーブル(11)の長手方向の一方の側への方向に移動可能である。示されているとおりのX線システムは、前記第一システム(4Y)と共に二平面構成で取り付けられている4Xを含む。当該システム(4Y)は頭上レール(4H)に取り付けられ、前記磁石の移動方向と対向する方向にデーブルにそって長手方向に当該システム(X)を支持する。示されていない他のシステムは、さらなるX線平面を含み得る。
【0102】
ここで、図10を参照すると、ベース部(11)と患者支持テーブルの水平な患者支持部(11A)とを含み、当該患者支持テーブルは、X線イメージングのために患者を移動する使用のためにテーブル支持ベースに対する調節可能な移動のために取り付けられる。よって、ベースは制御部(10A)を含み、当該制御部はユーザによって手動操作可能であり、当該デーブルを側方から側方へ、正面から背部への制限された距離だけ移動せしめ、長手方向軸及び横断方向軸周りにテーブルを傾倒せしめる。
【0103】
上部患者支持テーブルは、除去可能な部分(11D)を含んでおり、当該除去可能な部分はテーブル支持ベースから除去可能であり、当該テーブル支持ベース登録部材(11B)を含み、当該登録部材(11B)はテーブル頂部(11D)の前記ベースとの係合を可能にし、当該ベースは前記登録部材と適合するように構成される。それゆえ、当該ベース及び頂部は、MR適合性のみをもつテーブル頂部が上部患者支持部の使用を妨げるようにいかなる間違いの可能性をも回避するすために使用されることを保証するように構成され、当該上部患者支持部は磁場との適合性がない。登録部材の構成はもちろん変化することができ、示されているとおり、ベース上の一連のピンを含み、当該一連のピンは除去可能な頂部における適切な開口(11D)に受け止められなければならない。しかし、組み合わされてMR及びX線システムに適していない他のテーブル頂部は、システムが他の類似のシステムへの使用のために設けられた設備に利用可能であるが、ベースに取り付けることはできない。なぜなら、他のテーブル頂部は登録ホールを含んでいないからである。
【0104】
患者支持テーブル(11)は、テーブル頂部のそれぞれの側部に側部レール(11X)及び(11Y)を有し、当該側部レール(11X)及び(11Y)は部品(11Z)を受け止め、支持するために設けられる。当該レールは上部患者支持部の長手方向に移動可能であるが、磁石がイメージング位置(3D)にあるとき、端部(11S)によって磁石の侵入が防止されるように、移動上に制限される。よって、係止構成(11R)が設けられ、磁石がテーブル上のイメージング位置に移動したときレールの前進移動を制限する。
【0105】
ここで図9を参照すると、磁石移動子システム(91)を介して磁石(3)の移動を制限するための安全制御システム(90)、テーブル制御部(92)を介して患者支持テーブル、そしてシステムコントローラ(93)を介してX線イメージングシステムが設けられる。当該システム(90)は、またコントローラ(94)を介してモニター(図8に示される)などの補助部品(94B)のためのブーム(94A)の位置を制御する。扉(2)はシステム(90)によって動作したコントローラ(95)によって駆動する。当該システムは、X線システム(4)のための位置センサー(96)からの入力と磁石(3)のためのセンサー(97)からの入力とを含む。当該システム(90)はX線シャットダウンコントローラ(98)を駆動し、当該X線シャットダウンコントローラ(98)はX線システムのシャットダウンモードを動作する。当該システムは、また状態表示(99)を含み、状態表示(99)は例えばLED(100)乃至(104)を含み、LED(100)乃至(104)は、それぞれつぎのとおり表示する。すなわち、(100)は磁石の移動を実行し、(101)はX線システムの動作を実行、(102)は停止位置におけるX線及びテーブル、(103)はテーブルの移動を実行し、(104)はシャットダウンコントローラ(98)によって出力低下したX線システムである。
【0106】
安全制御システムは、つぎの機能をもつプログラムが組まれている。
1.当該安全制御システムが磁石の移動を制御し、とりわけ患者支持テーブルとX線イメージングシステムが停止位置に存在しない場合に、磁石の室内への前進移動を妨げるように作用する。
2.根本的な思想は、安全システムがシステムを危険な状態におくことを妨げ、X線、MR及びモニターを含むブームなどの関連づけられた他の構成要素が、相互作用し得る位置まで物理的に移動することである。すなわち、安全制御システムは、例えば高磁場内に位置づけられたX線システムのC字状アームなどの部品の危険な構成を妨げるように配設される。
3.当該システムは、磁石が前方に移動すると能動的にX線システムを停止された位置に移動せしめるために使用され得る。
4.当該システムが前記患者支持テーブルの上部患者支持部の端部から離間した停止位置(3E)までの磁石の前進移動を動作するように作用し、前記停止位置において、磁石は自動的に停止する。この位置で、テーブルは手動で調節されることができ、テーブルが正確に要求された位置に存在することを保証するために、オペレータによってチェックすることができる。よって、テーブル及び磁石の衝撃を引き起こす位置までの大きい調節が妨げられるが、テーブルをボア内に向けるための微調節は有効である。よって、磁石はテーブルに接近しているが離間した停止位置まで移動され、患者への最終調節がなされ、RFコイル(31)は端子(31A)に接続されることができ、当該端子は磁石に設けられ、テーブルの向きは、細かく調節され得る。これが完了すると、磁石はイメージング位置まで前方に移動する。
5.当該システムは、磁石が停止位置の前方に移動するとき、患者支持テーブルが上部患者支持部を調節することを妨げ、その結果テーブルの移動が固定され、磁石が磁気共鳴イメージング位置に存在するとき、電源がオフにされる。
【0107】
6.当該システムは、X線イメージングシステムのX線イメージンレセプターの温度制御を維持することが必要である要素を除いて室内のすべての要素についての出力を取り除くことによってMRI中のRFノイズを減充分に減少させるために、コントローラ(98)を介してイメージングシステムの出力低下させるように作用する。
【0108】
7.イメージングが完了すると、当該システムは、患者支持テーブルの上部患者支持部の端部から離間した停止位置まで磁石の引っ込み移動を動作するように作用し、当該停止位置で引っ込み移動が自動的に停止する。この位置で患者はチェックされ得る、そしてコイルは、磁石が扉(2)を介して除去されないことを保証するために端子(31A)から断絶され得る。
【0109】
8.X線装置が停止位置から移動できる前に磁石が完全に除去され、扉が閉じられることを当該システムは保証する。
【0110】
9.当該システムは、オペレータのためにつぎの表示を含む状態表示を提供する。すなわち、
磁石の移動の可能性、
X線イメージングシステム及び患者支持テーブルが停止位置にあること、
X線イメージングシステムの移動の可能性、
患者支持テーブルの移動の可能性、
X線イメージングシステムが出力低下し、MRI中にRFノイズを低下させる。
【0111】
それゆえ、一般に安全システムは安全と二つのモダリティーの有効な一体化のために提供される。ARには、移動スタンド、テーブル及びMRとの衝突、磁性体が磁石のボア内に引きつけられること、及び望まれない放射に晒されることなどとの多くの障害がある。
【0112】
グローバルな安全システムは、当該システムの多くの観点のために責任がある。
C字状のアームは、そのようにすることが安全でないときは不能にされる。
DRにおける磁石のホーム位置からARにおけるそのイメージング位置までの経路は3つの領域に分割される。
【0113】
遠隔領域:磁石とC字状アームが、おのおのが安全上の心配がなく独立して動作可能となるに充分遠くに離れている。患者テーブル自由に移動可能である。
近接領域:磁石が、C字状アームが安全に停止されなければならず、動かなくするに充分にC字状アームに接近している。
テーブル領域:磁石がテーブル上にあるか、又はほぼそうである。C字状アームスタンドは安全に停止しなければならず、動いてはならない。テーブルはMRイメージングのために正しい位置に存在しなければならず、動いてはならない。
【0114】
前記近接領域において、C字状アームスタンドは安全に停止されなければならず、動いてはならない。もしそうでないなければ、MRの前進移動は干渉され、MRが前記近接領域に侵入することを妨げる。同様に、近接領域とテーブル領域との」間の過渡時に、テーブルがMRイメージングのための位置(すなわち、磁石のボアに侵入するための正しい高さと水平位置)になければならない状態がチェックされる。もし、テーブルが正しい位置になければ、磁石は当該領域内への前進移動していない可能性がある。
【0115】
ESCP(部品安全チェックポイント)及びPSCP(特許安全チェックポイント)が当該経路を三つの領域に分割する。すなわち、遠位、近位そしてテーブルである。もしそうすることが安全でない場合、インターロックが一つの領域内への磁石の前進を妨げる。
【0116】
安全システムコントローラが移動可能な磁石コントローラ、RFドアコントローラ、X線装置及び患者テーブルと、図1に示されるように通信する。信号化はつぎの情報を含む。
【0117】
移動可能な磁石コントローラは磁石テーブルを送信し、前進移動が許されるか否かを表示している信号を受信する。ドアコントローラは、ドアが開放しているか又は閉鎖しているかを表示している信号を送信する。
【0118】
X線コントローラはC字状アームの位置についての情報を送信し、スタンドモーションであるか或いはテーブルモーションであるかを表示している信号を受信する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の部分のイメージングのための装置が提供され、
当該装置は、患者支持テーブルを備え、当該患者支持テーブルは、イメージング室内の固定された位置で取りつけるためのテーブル支持ベースと、イメージングのために前記患者の前記部分を晒しつつ患者が横たわることができる上部患者支持部とを含み、当該上部患者支持部が前記テーブル支持ベースに対して、当該上部患者支持部の制御された移動のために取りつけられ、
当該装置が、前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムをさらに備え、
当該磁気共鳴イメージングシステムは、磁場を制御及び変化させるための制御システムと共に使用するための磁石と、
前記磁場に応答して、核磁気共鳴信号を前記患者の前記部分から引き出して、検知するための、前記患者の前記部分に隣接して位置づけられるように配設されたRFコイルを含む無線周波数伝送及び検知システムと、
前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターを含み、
前記磁石は水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつ円柱状のボアを定義し、当該ボアは、前記両端間で前記ボアに沿った画像イメージング領域の部分路と共に前記磁石の前記コイルの軸方向の両端間で延び、前記磁石が磁石支持部上に設けられ、前記磁石が磁気共鳴イメージング位置と遠隔位置との間の前記磁石の軸にそって移動可能に配設され、前記磁気共鳴イメージング位置において、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲み、同時に前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上で支持されたままにされ、前記遠隔位置において、前記磁石が前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になるような距離だけ前記上部患者支持部から取り除かれ、
当該装置が、X線イメージングシステムをさらに備え、当該X線イメージングシステムが、X線ソースと、X線レセプターとを含み、当該X線ソース及びX線レセプターがイメージング領域を定義するために配設され、
当該装置が、X線支持ベースをさらに備え、
前記ソース及び前記レセプターが、前記X線支持ベース上で支持された共通取りつけ部材上に設けられ、かつ患者の選択された部分のイメージングに対して、前記患者支持テーブルと前記X線イメージング領域の相対的な位置を調節するために、共通取りつけ部に対して移動自在であり、
前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部は、前記磁石の一端から前記イメージング領域までの前記ボア内に延び、かつ上部患者支持部の下のX線管及び前記上部患者支持部の上の検知器と共に使用されるように、前記軸の長手方向に前記テーブル支持ベースから片持ち梁とされ、
前記X線イメージングシステム及び前記患者支持テーブルが、前記上部患者支持部が磁気共鳴中に前記磁石と協働することができ、かつX線イメージングの間、前記X線イメージングシステムと協働することができるように、他方に対する一方の相対的な移動のために取り付けられてなる
ことを特徴とする患者の部分のイメージングのための装置。
【請求項2】
前記患者支持テーブルと前記X線イメージングシステムを含む室が設けられ、前記室は前記磁石が通され得るドアを持っており、前記磁石支持部は、磁気共鳴イメージングが完了するとき前記ドアの外の位置へ磁石を移動させるように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記X線イメージングシステムのイメージング領域内に患者支持部が設けられるイメージング位置と、前記磁石のイメージング位置に当該磁石が移動され得るような距離だけ前記X線イメージングシステムがテーブルから移される遠隔位置との間で、前記X線支持ベースが患者支持テーブルに対して移動可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
前記X線支持ベースは前記テーブルの長手方向のほぼ一方の側への方向に移動可能であることを特徴とする請求項3記載の装置。
【請求項5】
例えば、二面構成などのファーストインと協働するために、少なくとも一つのX線イメージングシステムがさらに設けられてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記X線イメージングシステムが前記患者支持テーブルに対し移動可能であり、前記X線イメージングシステムのうちの一つが前記イメージングシステムのうちの他の一つと一般的に対向する方向に移動可能であることを特徴とする請求項5記載の装置。
【請求項7】
一つのX線イメージングシステムが床に取り付けられ、他のX線イメージングシステムが頭上支持部から取り付けられてなることを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項8】
前記他のX線イメージングシステムが頭上レールを含み、当該頭上レールが前記テーブルの一側部に向かう方向に移動されてなることを特徴とする請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記X線イメージングシステムが前記患者支持テーブルに対する移動のためにピボットに取り付けられてなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記患者支持テーブルが前記X線イメージングシステムとの協働のための第一角度位置から前記磁石との協働のための第二角度位置まで垂直軸の回りを回転することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記患者支持テーブルが90度のオーダーの角度に亘って回転することを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記患者支持テーブルの前記患者支持部が、X線イメージングのために患者を移動させる際の使用のための前記テーブル支持ベースに対して調節可能な移動のために取り付けられ、前記移動は、前記磁石が前記磁気共鳴イメージング位置にあるときに、固定され、オフに切り替えられてなることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記上部支持部が前記テーブル支持ベースから除去することができ、前記テーブル支持ベースは登録部材を含んでおり、当該登録部材は上部患者支持部の上でのみ係合を許し、当該上部患者支持部は磁場またはX線と適合しない上部患者支持部の使用を妨げるように前記登録部材と適合するように構成されてなることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記患者支持テーブルは部品を支持するために前記上部患者支持部の長手方向に移動可能なサイドレールを持っており、前記サイドレールは、前記磁石が、前記イメージング位置にあるときに前記磁石への衝撃を妨げるように移動が制限されてなることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記磁石、前記患者支持テーブル及び前記X線イメージングシステムの移動を制御するための安全制御システムが設けられてなることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記安全制御システムは、前記患者支持テーブルと、前記X線イメージングシステムと、モニター、X線イメージングシステム又は他の装置とを含むブームのような補助装置が停止位置にない場合に、前記室内への前記磁石の前進移動を妨げるように構成されてなることを特徴とする請求項15記載の装置。
【請求項17】
前記安全制御システムは、前記患者支持テーブル及びX線イメージングシステムがまだ停止位置にないとき、前記患者支持テーブル及びX線イメージングシステムを前記室内の前記磁石の前進移動における停止位置に移動するように構成されてなることを特徴とする請求項15又は16記載の装置。
【請求項18】
前記磁石が接近するとき、前記モニター、前記X線イメージングシステム又は前記他の装置を含む前記ブームなどの補助装置を経路から外れるように移動することによって制御するように配設されてなることを特徴とする請求項15乃至17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記安全制御システムは、前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部の前記端部から離間した停止位置まで前記磁石の前進移動を動作するように配設され、前記停止位置において、前記磁石が前進し続ける前に前記磁石との衝突がないことを保証するために自動的に停止してなることを特徴とする請求項15乃至19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記患者支持テーブルが、前記磁石が停止位置にあるとき、前記上部患者支持部を調整するために動作可能であり、前記磁石が前記停止位置から前進移動するときに、前記患者支持テーブルは、前記上部患者支持部を調節するのを妨げられてなることを特徴とする請求項19記載の装置。
【請求項21】
前記安全制御システムは、前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部の前記端部から離間した停止位置まで前記磁石の引っ込む移動を動作するように構成され、前記停止位置において、前記引っ込む移動が自動的に停止されることを特徴とする請求項15乃至20のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記安全制御システムはオペレータのための状況表示を含んでおり、前記状況表示は、
全ての可能な移動のための前記磁石の移動の可能性の状態の表示、
停止位置にあることを含む前記X線イメージングシステムと患者支持テーブルの状態の表示、
前記システムの個々の構成要素を含む前記X線イメージングシステムの移動の可能性の表示、
支持テーブルの移動の可能性の表示、
MRイメージングの間の前記MR画像における前記X線イメージングシステムおよび/または患者テーブルにおけるノイズ源からのイメージング物を減少するために手動または自動のいずれかで出力ダウンされている前記X線イメージングシステムおよび/または患者テーブルの構成要素の表示を含んでいることを特徴とする請求項15乃至21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記安全制御システムは、前記X線イメージングシステムのX線レセプターの温度制御を維持するために必要な構成要素を除いて前記室内でのすべての構成要素に対して出力を取り除くことによって前記MRI中のRFノイズを減少するために前記X線イメージングシステムの構成要素を出力ダウンさせるために構成されていることを特徴とする請求項15乃至22のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
患者の部分のイメージングのための装置であって、
前記装置は患者支持テーブルを備えており、前記患者支持テーブルはイメージング室内の固定された位置に取り付けるためのテーブル支持ベースと上部患者支持部を含み、前記患者はイメージングのために患者の部分を露出させて患者が横たわることができ、前記上部患者支持部は前記テーブル支持ベースに対するその制御された移動のために取り付けられ、
前記装置はさらに、前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムを含み、
当該磁気共鳴イメージングシステムは、磁場を制御及び変化させるための制御システムと共に使用するための磁石と、
前記磁場に応答して、核磁気共鳴信号を前記患者の前記部分から引き出して、検知するための、前記患者の前記部分に隣接して位置づけられるように配設されたRFコイルを含む無線周波数伝送及び検知システムと、
前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターを含み、
前記磁石は水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつ円柱状のボアを定義し、当該ボアは、前記両端間で前記ボアに沿った画像イメージング領域の部分路と共に前記磁石の前記コイルの軸方向の両端間で延び、前記磁石が磁石支持部上に設けられ、
前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部は、前記磁石の一端から前記イメージング領域までの前記ボア内に延び、かつ上部患者支持部の下のX線管及び前記上部患者支持部の上の検知器と共に使用されるように、前記軸の長手方向に前記テーブル支持ベースから片持ち梁とされ、
前記磁石が磁気共鳴イメージング位置と遠隔位置との間の前記磁石の軸にそって移動可能に配設され、前記磁気共鳴イメージング位置において、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲み、同時に前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上で支持されたままにされ、前記遠隔位置において、前記磁石が前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になるような距離だけ前記上部患者支持部から取り除かれ、
前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上に支持されつつ、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲む磁気共鳴イメージング位置と、前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になる距離だけ前記磁石が前記上部患者支持部から除去される遠隔位置との間で移動可能に、前記磁石が磁石支持部上に取り付けられ、
前記装置はさらにX線イメージングシステムを含み、
前記X線イメージングシステムは、X線ソースと、X線レセプターとを含み、前記X線ソース及びX線レセプターはイメージング領域を定義するように配設され、前記X線イメージングシステムはX線支持ベースをさらに含み、
前記ソース及びレセプターは前記X線支持ベース上に支持された共通取りつけ部材上に取り付けられ、かつ前記患者の選択された部分のイメージングのために、前記患者支持テーブルと前記X線イメージング領域との相対的な位置を調節するために前記共通取りつけ部材に対して移動可能であり、
前記上部患者支持部が前記テーブル支持ベースから除去可能であり、前記テーブル支持ベースが登録部材を含み、前記登録部材が上部患者支持部上でのみ係合を許し、前記上部患者支持部材が、前記磁場と適合できない上部患者支持部の使用を妨げるように前記登録部材と適合するように構成されてなることを特徴とする患者の部分のイメージングのための装置。
【請求項25】
患者の部分のイメージング用の装置であって、
前記装置は、患者支持テーブルを備えており、前記患者支持テーブルはイメージング室内の固定された位置に取り付けるためのテーブル支持ベースと、上部患者支持部を含み、前記上部患者支持部上で前記患者はイメージングのために前記患者の前記部分が露出された状態で横たわることができ、前記上部患者支持部が前記テーブル支持ベースに対する前記上部患者支持部の制御された移動のために取り付けられ、
前記装置は、さらに前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムを備え、
前記磁気共鳴イメージングシステムは、前記磁場を制御し、変化させるための制御システムと、前記患者の前記部分に隣接して位置づけられるように配設されたRFコイルを含む、前記磁場に応答して前記患者の核磁気共鳴信号の前記部分から引き出し、検知するための無線周波数伝送及び検知システムと、前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターとを含み、
前記磁石は水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつ円柱状のボアを定義し、当該ボアは、前記両端間で前記ボアに沿った画像イメージング領域の部分路と共に前記磁石の前記コイルの軸方向の両端間で延び、前記磁石が磁石支持部上に設けられ、
前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部は、前記磁石の一端から前記イメージング領域までの前記ボア内に延び、かつ上部患者支持部の下のX線管及び前記上部患者支持部の上の検知器と共に使用されるように、前記軸の長手方向に前記テーブル支持ベースから片持ち梁とされ、
前記磁石が磁気共鳴イメージング位置と遠隔位置との間の前記磁石の軸にそって移動可能に配設され、前記磁気共鳴イメージング位置において、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲み、同時に前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上で支持されたままにされ、前記遠隔位置において、前記磁石が前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になるような距離だけ前記上部患者支持部から取り除かれ、
前記装置は、さらにX線イメージングシステムを備え、前記X線イメージングシステムは、X線ソースと、X線レセプターとを含み、前記X線ソース及びX線レセプターはイメージング領域を定義するように配設され、
前記装置は、さらにX線支持ベースを備え、前記ソース及び前記レセプターは、前記X線支持ベース上に支持された共通取りつけ部材上に取り付けられ、かつ前記患者支持テーブルと前記患者の選択された部分をイメージング処理するための前記X線イメージング領域との相対的な位置を調節するために互いに相対的に移動可能であり、
前記磁石と、前記患者支持テーブルと、前記X線イメージングシステムの移動を制御するための安全制御システムが設けられなることを特徴とする患者の部分のイメージング用の装置。
【請求項26】
前記安全制御システムが、前記患者支持テーブル及び前記X線イメージングシステムが停止位置にない場合に、前記室内の前記磁石の前進移動を妨げるように配設されてなる請求項25記載の装置。
【請求項27】
前記安全制御システムは、前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部の前記端部から離間した停止位置まで前記磁石の前進移動を動作するように配設されてなることを特徴とする請求項25又は26記載の装置。
【請求項28】
前記磁石が停止位置にあるとき、前記上部患者支持部を調節するために前記患者支持テーブルが動作可能であり、前記磁石が前記停止位置の前方へ移動されるとき、前記患者支持テーブルが前記上部患者支持部の調節を妨げることを特徴とする請求項27記載の装置。
【請求項29】
前記安全制御システムが前記患者支持テーブルの上部患者支持部の前記端部から離間した停止位置までの磁石の引っ込める移動を動作するように配設され、前記停止位置において、前記引っ込める移動が自動的に停止されてなることを特徴とする請求項25乃至28のいずれか1項に記載の装置。
【請求項30】
前記安全制御システムがオペレータのための状態表示を含み、前記状態表示が、
前記磁石の移動の可能性と、
前記X線イメージングシステムと患者支持テーブルが停止位置にあること、
前記X線イメージングシステムの移動の可能性、
前記患者支持テーブルの移動の可能性、
前記MRI中のRFノイズを減少させるために前記X線イメージングシステムが出力低下していること
の表示を含んでなることを特徴とする請求項25乃至29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記安全制御システムが、前記X線イメージングシステムのX線レセプターの温度制御を維持すために必要な構成用を除いて前記室内のすべての構成要素について出力を除去することによって前記MRI中のノイズを減少させるために、前記X線イメージングシステムの出力を低下するように配設されてなることを特徴とする請求項25乃至30のいずれか1項に記載の装置。
【請求項1】
患者の部分のイメージングのための装置が提供され、
当該装置は、患者支持テーブルを備え、当該患者支持テーブルは、イメージング室内の固定された位置で取りつけるためのテーブル支持ベースと、イメージングのために前記患者の前記部分を晒しつつ患者が横たわることができる上部患者支持部とを含み、当該上部患者支持部が前記テーブル支持ベースに対して、当該上部患者支持部の制御された移動のために取りつけられ、
当該装置が、前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムをさらに備え、
当該磁気共鳴イメージングシステムは、磁場を制御及び変化させるための制御システムと共に使用するための磁石と、
前記磁場に応答して、核磁気共鳴信号を前記患者の前記部分から引き出して、検知するための、前記患者の前記部分に隣接して位置づけられるように配設されたRFコイルを含む無線周波数伝送及び検知システムと、
前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターを含み、
前記磁石は水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつ円柱状のボアを定義し、当該ボアは、前記両端間で前記ボアに沿った画像イメージング領域の部分路と共に前記磁石の前記コイルの軸方向の両端間で延び、前記磁石が磁石支持部上に設けられ、前記磁石が磁気共鳴イメージング位置と遠隔位置との間の前記磁石の軸にそって移動可能に配設され、前記磁気共鳴イメージング位置において、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲み、同時に前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上で支持されたままにされ、前記遠隔位置において、前記磁石が前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になるような距離だけ前記上部患者支持部から取り除かれ、
当該装置が、X線イメージングシステムをさらに備え、当該X線イメージングシステムが、X線ソースと、X線レセプターとを含み、当該X線ソース及びX線レセプターがイメージング領域を定義するために配設され、
当該装置が、X線支持ベースをさらに備え、
前記ソース及び前記レセプターが、前記X線支持ベース上で支持された共通取りつけ部材上に設けられ、かつ患者の選択された部分のイメージングに対して、前記患者支持テーブルと前記X線イメージング領域の相対的な位置を調節するために、共通取りつけ部に対して移動自在であり、
前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部は、前記磁石の一端から前記イメージング領域までの前記ボア内に延び、かつ上部患者支持部の下のX線管及び前記上部患者支持部の上の検知器と共に使用されるように、前記軸の長手方向に前記テーブル支持ベースから片持ち梁とされ、
前記X線イメージングシステム及び前記患者支持テーブルが、前記上部患者支持部が磁気共鳴中に前記磁石と協働することができ、かつX線イメージングの間、前記X線イメージングシステムと協働することができるように、他方に対する一方の相対的な移動のために取り付けられてなる
ことを特徴とする患者の部分のイメージングのための装置。
【請求項2】
前記患者支持テーブルと前記X線イメージングシステムを含む室が設けられ、前記室は前記磁石が通され得るドアを持っており、前記磁石支持部は、磁気共鳴イメージングが完了するとき前記ドアの外の位置へ磁石を移動させるように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記X線イメージングシステムのイメージング領域内に患者支持部が設けられるイメージング位置と、前記磁石のイメージング位置に当該磁石が移動され得るような距離だけ前記X線イメージングシステムがテーブルから移される遠隔位置との間で、前記X線支持ベースが患者支持テーブルに対して移動可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
前記X線支持ベースは前記テーブルの長手方向のほぼ一方の側への方向に移動可能であることを特徴とする請求項3記載の装置。
【請求項5】
例えば、二面構成などのファーストインと協働するために、少なくとも一つのX線イメージングシステムがさらに設けられてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記X線イメージングシステムが前記患者支持テーブルに対し移動可能であり、前記X線イメージングシステムのうちの一つが前記イメージングシステムのうちの他の一つと一般的に対向する方向に移動可能であることを特徴とする請求項5記載の装置。
【請求項7】
一つのX線イメージングシステムが床に取り付けられ、他のX線イメージングシステムが頭上支持部から取り付けられてなることを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項8】
前記他のX線イメージングシステムが頭上レールを含み、当該頭上レールが前記テーブルの一側部に向かう方向に移動されてなることを特徴とする請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記X線イメージングシステムが前記患者支持テーブルに対する移動のためにピボットに取り付けられてなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記患者支持テーブルが前記X線イメージングシステムとの協働のための第一角度位置から前記磁石との協働のための第二角度位置まで垂直軸の回りを回転することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記患者支持テーブルが90度のオーダーの角度に亘って回転することを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記患者支持テーブルの前記患者支持部が、X線イメージングのために患者を移動させる際の使用のための前記テーブル支持ベースに対して調節可能な移動のために取り付けられ、前記移動は、前記磁石が前記磁気共鳴イメージング位置にあるときに、固定され、オフに切り替えられてなることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記上部支持部が前記テーブル支持ベースから除去することができ、前記テーブル支持ベースは登録部材を含んでおり、当該登録部材は上部患者支持部の上でのみ係合を許し、当該上部患者支持部は磁場またはX線と適合しない上部患者支持部の使用を妨げるように前記登録部材と適合するように構成されてなることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記患者支持テーブルは部品を支持するために前記上部患者支持部の長手方向に移動可能なサイドレールを持っており、前記サイドレールは、前記磁石が、前記イメージング位置にあるときに前記磁石への衝撃を妨げるように移動が制限されてなることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記磁石、前記患者支持テーブル及び前記X線イメージングシステムの移動を制御するための安全制御システムが設けられてなることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記安全制御システムは、前記患者支持テーブルと、前記X線イメージングシステムと、モニター、X線イメージングシステム又は他の装置とを含むブームのような補助装置が停止位置にない場合に、前記室内への前記磁石の前進移動を妨げるように構成されてなることを特徴とする請求項15記載の装置。
【請求項17】
前記安全制御システムは、前記患者支持テーブル及びX線イメージングシステムがまだ停止位置にないとき、前記患者支持テーブル及びX線イメージングシステムを前記室内の前記磁石の前進移動における停止位置に移動するように構成されてなることを特徴とする請求項15又は16記載の装置。
【請求項18】
前記磁石が接近するとき、前記モニター、前記X線イメージングシステム又は前記他の装置を含む前記ブームなどの補助装置を経路から外れるように移動することによって制御するように配設されてなることを特徴とする請求項15乃至17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記安全制御システムは、前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部の前記端部から離間した停止位置まで前記磁石の前進移動を動作するように配設され、前記停止位置において、前記磁石が前進し続ける前に前記磁石との衝突がないことを保証するために自動的に停止してなることを特徴とする請求項15乃至19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記患者支持テーブルが、前記磁石が停止位置にあるとき、前記上部患者支持部を調整するために動作可能であり、前記磁石が前記停止位置から前進移動するときに、前記患者支持テーブルは、前記上部患者支持部を調節するのを妨げられてなることを特徴とする請求項19記載の装置。
【請求項21】
前記安全制御システムは、前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部の前記端部から離間した停止位置まで前記磁石の引っ込む移動を動作するように構成され、前記停止位置において、前記引っ込む移動が自動的に停止されることを特徴とする請求項15乃至20のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記安全制御システムはオペレータのための状況表示を含んでおり、前記状況表示は、
全ての可能な移動のための前記磁石の移動の可能性の状態の表示、
停止位置にあることを含む前記X線イメージングシステムと患者支持テーブルの状態の表示、
前記システムの個々の構成要素を含む前記X線イメージングシステムの移動の可能性の表示、
支持テーブルの移動の可能性の表示、
MRイメージングの間の前記MR画像における前記X線イメージングシステムおよび/または患者テーブルにおけるノイズ源からのイメージング物を減少するために手動または自動のいずれかで出力ダウンされている前記X線イメージングシステムおよび/または患者テーブルの構成要素の表示を含んでいることを特徴とする請求項15乃至21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記安全制御システムは、前記X線イメージングシステムのX線レセプターの温度制御を維持するために必要な構成要素を除いて前記室内でのすべての構成要素に対して出力を取り除くことによって前記MRI中のRFノイズを減少するために前記X線イメージングシステムの構成要素を出力ダウンさせるために構成されていることを特徴とする請求項15乃至22のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
患者の部分のイメージングのための装置であって、
前記装置は患者支持テーブルを備えており、前記患者支持テーブルはイメージング室内の固定された位置に取り付けるためのテーブル支持ベースと上部患者支持部を含み、前記患者はイメージングのために患者の部分を露出させて患者が横たわることができ、前記上部患者支持部は前記テーブル支持ベースに対するその制御された移動のために取り付けられ、
前記装置はさらに、前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムを含み、
当該磁気共鳴イメージングシステムは、磁場を制御及び変化させるための制御システムと共に使用するための磁石と、
前記磁場に応答して、核磁気共鳴信号を前記患者の前記部分から引き出して、検知するための、前記患者の前記部分に隣接して位置づけられるように配設されたRFコイルを含む無線周波数伝送及び検知システムと、
前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターを含み、
前記磁石は水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつ円柱状のボアを定義し、当該ボアは、前記両端間で前記ボアに沿った画像イメージング領域の部分路と共に前記磁石の前記コイルの軸方向の両端間で延び、前記磁石が磁石支持部上に設けられ、
前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部は、前記磁石の一端から前記イメージング領域までの前記ボア内に延び、かつ上部患者支持部の下のX線管及び前記上部患者支持部の上の検知器と共に使用されるように、前記軸の長手方向に前記テーブル支持ベースから片持ち梁とされ、
前記磁石が磁気共鳴イメージング位置と遠隔位置との間の前記磁石の軸にそって移動可能に配設され、前記磁気共鳴イメージング位置において、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲み、同時に前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上で支持されたままにされ、前記遠隔位置において、前記磁石が前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になるような距離だけ前記上部患者支持部から取り除かれ、
前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上に支持されつつ、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲む磁気共鳴イメージング位置と、前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になる距離だけ前記磁石が前記上部患者支持部から除去される遠隔位置との間で移動可能に、前記磁石が磁石支持部上に取り付けられ、
前記装置はさらにX線イメージングシステムを含み、
前記X線イメージングシステムは、X線ソースと、X線レセプターとを含み、前記X線ソース及びX線レセプターはイメージング領域を定義するように配設され、前記X線イメージングシステムはX線支持ベースをさらに含み、
前記ソース及びレセプターは前記X線支持ベース上に支持された共通取りつけ部材上に取り付けられ、かつ前記患者の選択された部分のイメージングのために、前記患者支持テーブルと前記X線イメージング領域との相対的な位置を調節するために前記共通取りつけ部材に対して移動可能であり、
前記上部患者支持部が前記テーブル支持ベースから除去可能であり、前記テーブル支持ベースが登録部材を含み、前記登録部材が上部患者支持部上でのみ係合を許し、前記上部患者支持部材が、前記磁場と適合できない上部患者支持部の使用を妨げるように前記登録部材と適合するように構成されてなることを特徴とする患者の部分のイメージングのための装置。
【請求項25】
患者の部分のイメージング用の装置であって、
前記装置は、患者支持テーブルを備えており、前記患者支持テーブルはイメージング室内の固定された位置に取り付けるためのテーブル支持ベースと、上部患者支持部を含み、前記上部患者支持部上で前記患者はイメージングのために前記患者の前記部分が露出された状態で横たわることができ、前記上部患者支持部が前記テーブル支持ベースに対する前記上部患者支持部の制御された移動のために取り付けられ、
前記装置は、さらに前記患者の前記部分の画像を得るための磁気共鳴イメージングシステムを備え、
前記磁気共鳴イメージングシステムは、前記磁場を制御し、変化させるための制御システムと、前記患者の前記部分に隣接して位置づけられるように配設されたRFコイルを含む、前記磁場に応答して前記患者の核磁気共鳴信号の前記部分から引き出し、検知するための無線周波数伝送及び検知システムと、前記検知された信号から得られた画像を復号し、表示するためのコンピュータ及び表示モニターとを含み、
前記磁石は水平軸を取り囲むコイルを定義し、かつ円柱状のボアを定義し、当該ボアは、前記両端間で前記ボアに沿った画像イメージング領域の部分路と共に前記磁石の前記コイルの軸方向の両端間で延び、前記磁石が磁石支持部上に設けられ、
前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部は、前記磁石の一端から前記イメージング領域までの前記ボア内に延び、かつ上部患者支持部の下のX線管及び前記上部患者支持部の上の検知器と共に使用されるように、前記軸の長手方向に前記テーブル支持ベースから片持ち梁とされ、
前記磁石が磁気共鳴イメージング位置と遠隔位置との間の前記磁石の軸にそって移動可能に配設され、前記磁気共鳴イメージング位置において、前記磁石のボアが前記患者支持部を取り囲み、同時に前記患者支持部が前記テーブル支持ベース上で支持されたままにされ、前記遠隔位置において、前記磁石が前記上部患者支持部が前記磁石の強磁場の外になるような距離だけ前記上部患者支持部から取り除かれ、
前記装置は、さらにX線イメージングシステムを備え、前記X線イメージングシステムは、X線ソースと、X線レセプターとを含み、前記X線ソース及びX線レセプターはイメージング領域を定義するように配設され、
前記装置は、さらにX線支持ベースを備え、前記ソース及び前記レセプターは、前記X線支持ベース上に支持された共通取りつけ部材上に取り付けられ、かつ前記患者支持テーブルと前記患者の選択された部分をイメージング処理するための前記X線イメージング領域との相対的な位置を調節するために互いに相対的に移動可能であり、
前記磁石と、前記患者支持テーブルと、前記X線イメージングシステムの移動を制御するための安全制御システムが設けられなることを特徴とする患者の部分のイメージング用の装置。
【請求項26】
前記安全制御システムが、前記患者支持テーブル及び前記X線イメージングシステムが停止位置にない場合に、前記室内の前記磁石の前進移動を妨げるように配設されてなる請求項25記載の装置。
【請求項27】
前記安全制御システムは、前記患者支持テーブルの前記上部患者支持部の前記端部から離間した停止位置まで前記磁石の前進移動を動作するように配設されてなることを特徴とする請求項25又は26記載の装置。
【請求項28】
前記磁石が停止位置にあるとき、前記上部患者支持部を調節するために前記患者支持テーブルが動作可能であり、前記磁石が前記停止位置の前方へ移動されるとき、前記患者支持テーブルが前記上部患者支持部の調節を妨げることを特徴とする請求項27記載の装置。
【請求項29】
前記安全制御システムが前記患者支持テーブルの上部患者支持部の前記端部から離間した停止位置までの磁石の引っ込める移動を動作するように配設され、前記停止位置において、前記引っ込める移動が自動的に停止されてなることを特徴とする請求項25乃至28のいずれか1項に記載の装置。
【請求項30】
前記安全制御システムがオペレータのための状態表示を含み、前記状態表示が、
前記磁石の移動の可能性と、
前記X線イメージングシステムと患者支持テーブルが停止位置にあること、
前記X線イメージングシステムの移動の可能性、
前記患者支持テーブルの移動の可能性、
前記MRI中のRFノイズを減少させるために前記X線イメージングシステムが出力低下していること
の表示を含んでなることを特徴とする請求項25乃至29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記安全制御システムが、前記X線イメージングシステムのX線レセプターの温度制御を維持すために必要な構成用を除いて前記室内のすべての構成要素について出力を除去することによって前記MRI中のノイズを減少させるために、前記X線イメージングシステムの出力を低下するように配設されてなることを特徴とする請求項25乃至30のいずれか1項に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【公表番号】特表2011−521748(P2011−521748A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−511941(P2011−511941)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【国際出願番号】PCT/CA2009/000672
【国際公開番号】WO2009/146521
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(510318860)イムリス インク. (7)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【国際出願番号】PCT/CA2009/000672
【国際公開番号】WO2009/146521
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(510318860)イムリス インク. (7)
【Fターム(参考)】
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