説明

磁気検出装置及び鑑別装置

【課題】被検体が一対の磁気検出部の間のいずれを通過した場合であっても、その磁性体を正確に検出すること。
【解決手段】一対の磁気検出部22a,22bの相互間において紙葉類Mに設けられた磁性体を検出し、この検出結果に基づいて紙葉類Mの真贋を鑑別する鑑別装置であって、個々の磁気検出部22a,22bからの出力信号を加算処理する信号加算部33と、一対の磁気検出部22a,22bから出力信号が与えられた場合に両者の出力比率を演算する比率演算部34と、比率演算部34の演算した出力比率結果に応じて信号加算部33の加算処理結果を補正し、この補正した値を検出結果として出力する加算信号補正部36と、加算信号補正部36から出力された補正信号を、予め登録した参照判定値と比較して両者が一致するか否かを照合する比較部37とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の磁気検出部の相互間において被検体に設けられた磁性体の検出を行う磁気検出装置、並びにその検出結果から被検体の真贋等を鑑別する鑑別装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
磁性体を含むインクによって文字、記号、図形が印刷された紙幣や有価証券、商品券等の紙葉類を被検体としてその鑑別を行う場合には、これら磁性体インクによって印刷された文字、記号、図形(以下、「磁気印刷部分」という)を磁気検出部によって磁気的に検出し、その検出結果と予め登録した参照判定値とを比較して両者が一致するか否かを照合する方法が適用されている。具体的には、磁気検出部と被検体である紙葉類とを相対的に移動させ、この間に磁気検出部から出力される信号の電圧変化によって磁気印刷部分を検出するようにしている。
【0003】
磁気検出部は、磁気抵抗素子、磁気インピーダンス素子、薄膜フラックスゲート型磁気検出素子等、外部磁界の変化によって出力信号の電圧値が変化する磁電変換素子を適用したものであるが、図8に示すように、被検体との間隔の微小変化Δdに対して電圧値ΔVが大きく変化する特性を有しているのが一般的である。このため、被検体の磁気印刷部分を検出する場合には、被検体と磁気検出部との間隔を一定に維持した状態で両者を相対的に移動させる必要がある。つまり、検出途中において被検体と磁気検出部との間隔が変化した場合には、磁気検出部から出力される信号の電圧変化が、磁気印刷部分を検出したことによるものなのか、被検体との間隔が変化したものなのかを判別することが困難になるため、両者の間隔を一定に維持する必要がある。
【0004】
こうした問題の解決策として、被検体の通過領域を拘束し、磁気検出部の検出面に対して被検体を接触させた状態で通過させる方法が提供されている。しかしながら、磁気検出部の検出面に被検体を接触させた状態で通過させる方法にあっては、磁気検出部及び被検体双方に対する摩耗の問題があるばかりでなく、被検体に折れや皺があった場合には検出精度が低下したり、被検体が詰まる問題を招来する虞れがある。
【0005】
摩耗の問題や被検体が詰まる事態を防止する方法としては、互いに間隔を確保した状態で一対の磁気検出部を配設し、これら磁気検出部の相互間に被検体を通過させるとともに、磁気検出部からの出力信号を加算増幅するもの(例えば、特許文献1参照)、あるいは互いに間隔を確保し、かつ互いに出力が反転する態様で一対の磁気検出部を配設し、これら磁気検出部の相互間に被検体を通過させるとともに、磁気検出部からの出力信号を差動増幅するもの(例えば、特許文献2参照)が提供されている。すなわち、特許文献1に記載のものによれば、磁気検出部の相互間に出力信号の電圧値が一定となる領域が画成され、さらに特許文献2に記載のものによれば、磁気検出部の相互間に出力信号の電圧値が一定となる領域が画成されるとともに、出力信号のSN比が向上することになるため、磁気検出部の検出面に対して被検体を接触させる必要がなくなり、摩耗の問題や被検体が詰まる問題を招来することがない。
【0006】
【特許文献1】実公昭62−41266号公報
【特許文献2】特開2001−21631号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1及び特許文献2に記載のもののように、一対の磁気検出部からの出力信号を加算増幅したり、一対の磁気検出部からの反転出力信号を差動増幅するものにあっても、図9に示すように、磁気検出部の相互間Dにおいて出力信号の電圧値を一定にできる領域Rは一部にのみ限られる。従って、この領域Rを外れて被検体が通過した場合には、依然として磁気印刷部分を正確に検出することが困難となる虞れがある。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みて、被検体が一対の磁気検出部の間のいずれを通過した場合であっても、その磁性体を正確に検出することのできる磁気検出装置及び鑑別装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る磁気検出装置は、一対の磁気検出部の相互間において被検体に設けられた磁性体の検出を行う磁気検出装置であって、個々の磁気検出部からの出力信号を加算処理する加算処理手段と、一対の磁気検出部から出力信号が与えられた場合に両者の出力比率を演算する出力比率演算手段と、出力比率演算手段の演算した出力比率結果に応じて加算処理手段の加算処理結果を補正し、この補正した値を検出結果として出力する加算信号補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項2に係る鑑別装置は、一対の磁気検出部の相互間において被検体に設けられた磁性体を検出し、この検出結果に基づいて被検体の真贋を鑑別する鑑別装置であって、個々の磁気検出部からの出力信号を加算処理する加算処理手段と、一対の磁気検出部から出力信号が与えられた場合に両者の出力比率を演算する出力比率演算手段と、出力比率演算手段の演算した出力比率結果に応じて加算処理手段の加算処理結果を補正し、この補正した値を検出結果として出力する加算信号補正手段と、加算信号補正手段から出力された補正信号を、予め登録した参照判定値と比較して両者が一致するか否かを照合する比較手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、個々の磁気検出部からの出力信号を加算処理した後、さらにこの加算処理結果を両者の出力比率結果に応じて補正するようにしているため、この補正により加算処理結果から磁気検出部と被検体との距離の変化の影響を排除することができるようになり、被検体が一対の磁気検出部の間のいずれを通過した場合であっても、その磁性体を正確に検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を適宜参照しながら、本発明に係る磁気検出装置及び鑑別装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態である鑑別装置を示したものである。ここで例示する鑑別装置は、磁性体を含むインクによって文字、記号、図形が印刷された紙幣や有価証券、商品券等の紙葉類Mを被検体としてその鑑別を行うもので、紙葉類Mを搬送するための搬送路10に一対の磁気センサ20a,20bを備えている。
【0014】
磁気センサ20a,20bは、それぞれ着磁磁石21a,21bと磁気検出部22a,22bとを備えて構成したもので、磁気検出部22a,22bを互いに対向させ、かつそれぞれの着磁磁石21a,21bが搬送路10において磁気検出部22a,22bよりも上流側となる部位に位置する態様で配設してある。本実施の形態では、一対の磁気センサ20a,20bにおける磁気検出部22a,22bの相互間距離が1.0mmとなるように構成してある。
【0015】
着磁磁石21a,21bは、紙葉類Mが搬送路10を通過する際に磁性体インクによって印刷された文字、記号、図形(以下、「磁気印刷部分」という)に着磁を行うためのものである。着磁磁石21a,21bとしては、例えばサマリウム・コバルト磁石やネオジム磁石等、磁気特性に優れた希土類磁石を用いることができる。着磁磁石21a,21bの着磁磁界は、少なくとも磁気印刷部分の保磁力(50〜500G)以上の磁界強度を有する必要があり、磁気印刷部分の飽和磁界(1000G)以上の磁界強度を有するものであることが好ましい。
【0016】
磁気検出部22a,22bは、着磁磁石21a,21bによって着磁された紙葉類Mの磁気印刷部分から発生する残留磁界を検出するもので、磁気抵抗素子、磁気インピーダンス素子、薄膜フラックスゲート型磁気検出素子等、外部磁界の変化によって出力信号の電圧値が変化する磁電変換素子を適用したものである。本実施の形態においては、互いに同一の磁気検出性能を有するようにそれぞれの磁気センサ20a,20bの磁気検出部22a,22bを構成してある。尚、以下においては便宜上、図1中の上方に位置する磁気センサ20a及びその構成要素に「第1」を付し、下方に位置する磁気センサ20b及びその構成要素を「第2」を付して説明を行う。
【0017】
また、上記鑑別装置は、信号処理手段30を備えている。信号処理手段30は、第1磁気センサ20a及び第2磁気センサ20bから出力信号が与えられた場合にこれらの出力信号に基づいて紙葉類Mの真贋を判定するもので、図2に示すように、第1増幅部31、第2増幅部32、信号加算部(加算処理手段)33、比率演算部(出力比率演算手段)34及び真贋判定部35を備えている。
【0018】
第1増幅部31は、第1磁気センサ20aから出力された出力信号を増幅して第1増幅信号を出力し、第2増幅部32は、第2磁気センサ20bから出力された出力信号を増幅して第2増幅信号を出力するものである。第1増幅部31の利得及び第2増幅部32の利得は、互いに同一である。
【0019】
信号加算部33は、それぞれの増幅部31,32から第1増幅信号及び第2増幅信号が与えられた場合にこれらを加算処理し、加算処理結果を加算信号として出力するものである。
【0020】
比率演算部34は、それぞれの増幅部31,32から第1増幅信号及び第2増幅信号が与えられた場合に両者の出力比率を演算し、これを比率演算結果として出力するものである。具体的には、第1増幅信号≧第2増幅信号である場合、第1増幅信号/第2増幅信号により比率演算結果を算出し、第1増幅信号<第2増幅信号である場合、第2増幅信号/第1増幅信号により比率演算結果を算出するようにしている。
【0021】
真贋判定部35は、信号加算部33及び比率演算部34からの出力結果に基づいて紙葉類Mの真贋を判定するもので、加算信号補正部(加算信号補正手段)36及び比較部(比較手段)37を有している。加算信号補正部36は、信号加算部33から加算信号が与えられ、かつ比率演算部34から比率演算結果が与えられた場合、比率演算結果に基づいて補正値を生成し、この生成した補正値によって加算信号の補正を行うものである。比較部37は、加算信号補正部36から補正信号が与えられた場合に、予めメモリ38に登録した参照判定値と比較して両者が一致するか否かを照合するものである。
【0022】
上記のように構成した鑑別装置では、搬送路10においては図示せぬ搬送ローラ、搬送ベルト等、適宜な搬送手段によって紙葉類Mを搬送させると、その磁気印刷部分が第1着磁磁石21a及び第2着磁磁石21bによって着磁され、その後に第1磁気検出部22a及び第2磁気検出部22bの相互間に至る。この結果、磁気印刷部分が発生する残留磁界が第1磁気検出部22a及び第2磁気検出部22bによって検出され、それぞれの出力信号が第1増幅部31もしくは第2増幅部32を介して信号加算部33及び比率演算部34に与えられる。
【0023】
第1増幅信号及び第2増幅信号が与えられた信号加算部33は、これらの加算処理を実行し、加算信号を加算信号補正部36に与える。一方、第1増幅信号及び第2増幅信号が与えられた比率演算部34は、これらの比率演算を実行し、比率演算結果を加算信号補正部36に与える。この結果、比率演算結果に基づいて補正した後の補正信号が比率演算部34から比較部37に与えられ、当該比較部37においてこの補正信号が、予めメモリ38に登録した参照判定値に一致するか否かが照合されることになる。これにより、参照判定値に一致すれば紙葉類Mが真であると鑑別することができる一方、参照判定値と一致しない場合には紙葉類Mが偽であると鑑別することができる。
【0024】
図3は、上記鑑別装置において第1磁気センサ20aにおける第1磁気検出部22aの検出面から紙葉類Mまでの距離dAと、第1磁気センサ20aから出力された信号(増幅信号)の出力電圧と、最大値を基準とした場合の増幅信号の出力電圧相対値との関係を示したものである。図3中において実線は第1磁気検出部22aからの出力信号を増幅した第1増幅信号に関するものであり、波線は第2磁気検出部22bからの出力信号を増幅した第2増幅信号に関するものである。
【0025】
また、図4は、第1磁気センサ20aにおける第1磁気検出部22aの検出面から紙葉類Mまでの距離dAと、それぞれの磁気センサ20a,20bから出力された信号(増幅信号)の加算結果である加算信号の出力電圧と、最大値を基準とした場合の加算信号の出力電圧相対値との関係を示したものである。
【0026】
図3に示すように、第1増幅部31から出力される第1増幅信号は第1磁気検出部22aの検出面から紙葉類Mまでの距離dAが増大するに従って出力電圧が減少し、逆に第2増幅部32から出力される第2増幅信号は第1磁気検出部22aの検出面から紙葉類Mまでの距離dAが減少するに従って第2磁気検出部22bの検出面から紙葉類Mまでの距離dB(=1.0−dA)が増大するため出力電圧が減少する。従って、仮に第1磁気センサ20a(もしくは第2磁気センサ20b)からの出力信号を単独で用いると、紙葉類Mとの距離dAが1.0mmとなった場合、紙葉類Mが検出面に接触している場合に比べて出力電圧が約80%も減少することになる。
【0027】
このように紙葉類Mとの距離dA,dBに応じて出力電圧が大きく変動する場合には、比較部37に登録する参照判定値としても紙葉類Mとの距離dA,dBの変化による出力変動を許容したものとしなければならず、結果としてその照合結果が著しく低下することになる。
【0028】
一方、図4に示すように、それぞれの磁気検出部22a,22bから出力された信号を加算処理した場合には、つまり、信号加算部33から出力される加算信号の出力電圧は、磁気検出部22a,22bの検出面から紙葉類Mまでの距離dA,dBの変化による影響を低減することができるようになる。しかしながら、紙葉類Mが第1磁気センサ20aと第2磁気センサ20bとの中間部付近(dA=0.5mm付近)を通過した場合には、紙葉類Mが検出面に接触している場合に比べて出力電圧が約30%減少する。
【0029】
ここで、図5は、第1磁気センサ20aにおける第1磁気検出部22aの検出面から紙葉類Mまでの距離dAと、比率演算部34から出力される比率演算結果との関係を示したものである。図5からも明らかなように、第1磁気検出部22aの検出面から紙葉類Mまでの距離dAと、比率演算部34から出力される比率演算結果とは一意の関係にある。従って、比率演算結果が演算できれば、第1磁気検出部22aの検出面から紙葉類Mまでの距離dAを推定することが可能となり、さらに比率演算結果に基づいて加算信号に補正を行えば、第1磁気検出部22aの検出面から紙葉類Mまでの距離dAの変化の影響を排除することができるようになる。すなわち、上述の加算信号補正部36において生成する補正値は、図4及び図5に示した結果から、加算信号の出力電圧×補正値=一定(dA=0.0〜1.0mm、dB=1.0〜0.0mm)の関係を満たす数値であり、比率演算結果の関数である。
【0030】
図6は、比率演算結果と補正値との関係を線形近似したものである。本実施の形態では、この図6から信号補正式:補正値=−0.09×比率演算結果+1.49を取得し、これを加算信号補正部36に予め設定してある。これにより、加算信号補正部36から出力される補正信号は、図7に示すように、第1磁気検出部22aの検出面から紙葉類Mまでの距離dAの変化に関わらず、第1磁気センサ20aにおける第1磁気検出部22aと第2磁気センサ20bにおける第2磁気検出部22bとの間隔の全範囲(=1.0mm)に亘り、出力電圧の変動が±3%という出力結果を得ることが可能となる。
【0031】
従って、比較部37においてメモリ38に登録する参照判定値としては、紙葉類Mとの距離dAの変化による出力変動分を考慮する必要がなくなり、結果としてその照合結果の精度を向上させることができるようになる。しかも、紙葉類Mとそれぞれの磁気センサ20a,20bにおける磁気検出部22a,22bの検出面とを接触させる必要がないため、当該検出面や紙葉類Mに摩耗の問題が招来したり、紙葉類Mが搬送路10において詰まってしまう事態を招来する虞れがない。
【0032】
尚、上述した実施の形態では、磁性体を含むインクによって文字、記号、図形が印刷された紙幣や有価証券、商品券等の紙葉類Mを被検体としてその鑑別を行うものを例示しているが、必ずしも紙葉類Mを被検体とする必要はなく、その他の被検体に設けられた磁性体を検出するものであれば、その他のものにも適用することが可能である。
【0033】
また、上述した実施の形態では、一対の磁気検出部22a,22bの相互間間隔として1mm確保したものを例示しているが、必ずしも1mmである必要はなく、磁気検出部22a,22bの相互間隔はこれ以上であってもこれ以下であっても構わない。この場合、信号補正式は上述した実施の形態のものと一致するとは限らないが、同様の手法により容易に得ることは可能である。
【0034】
さらに、上述した実施の形態では、比較手段を備えた鑑別装置として例示しているが、必ずしも比較手段を設ける必要はなく、加算信号補正手段から補正信号を直接出力するように構成した磁気検出装置として構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態1である鑑別装置の構成を示す概念図である。
【図2】図1に示した鑑別装置の構成を示すブロック図である。
【図3】第1磁気検出部から紙葉類までの距離と、磁気検出部からの出力電圧と、最大値を基準とした場合の出力電圧相対値との関係を示したグラフである。
【図4】第1磁気検出部から紙葉類までの距離と、磁気検出部からの出力電圧と、最大値を基準とした場合の出力電圧相対値との関係を示したグラフである。
【図5】第1磁気検出部の検出面から紙葉類までの距離と、比率演算部から出力される比率演算結果との関係を示したグラフである。
【図6】比率演算結果と補正値との関係を線形近似したグラフである。
【図7】第1磁気検出部から紙葉類までの距離と、図2に示した加算信号補正部から出力される補正信号の出力電圧との関係を示すグラフである。
【図8】一般的な磁気検出部において被検体までの距離と出力電圧との関係を示すグラフである。
【図9】従来の鑑別装置において一対の磁気検出部からの出力信号を加算増幅した場合の被検体までの距離と出力電圧との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0036】
10 搬送路
20a,20b 磁気センサ
21a,21b 着磁磁石
22a,22b 磁気検出部
30 信号処理手段
31 第1増幅部
32 第2増幅部
33 信号加算部
34 比率演算部
35 真贋判定部
36 加算信号補正部
37 比較部
38 メモリ
M 紙葉類

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の磁気検出部の相互間において被検体に設けられた磁性体の検出を行う磁気検出装置であって、
個々の磁気検出部からの出力信号を加算処理する加算処理手段と、
一対の磁気検出部から出力信号が与えられた場合に両者の出力比率を演算する出力比率演算手段と、
出力比率演算手段の演算した出力比率結果に応じて加算処理手段の加算処理結果を補正し、この補正した値を検出結果として出力する加算信号補正手段と
を備えたことを特徴とする磁気検出装置。
【請求項2】
一対の磁気検出部の相互間において被検体に設けられた磁性体を検出し、この検出結果に基づいて被検体の真贋を鑑別する鑑別装置であって、
個々の磁気検出部からの出力信号を加算処理する加算処理手段と、
一対の磁気検出部から出力信号が与えられた場合に両者の出力比率を演算する出力比率演算手段と、
出力比率演算手段の演算した出力比率結果に応じて加算処理手段の加算処理結果を補正し、この補正した値を検出結果として出力する加算信号補正手段と、
加算信号補正手段から出力された補正信号を、予め登録した参照判定値と比較して両者が一致するか否かを照合する比較手段と
を備えたことを特徴とする鑑別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−323431(P2007−323431A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−153814(P2006−153814)
【出願日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【出願人】(000237710)富士電機リテイルシステムズ株式会社 (1,851)
【Fターム(参考)】