説明

磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録再生装置

【課題】記録密度を大幅に増加させ、また磁気記録パターン部間領域の保磁力、残留磁化を極限まで低減できる磁気記録媒体の製造方法を提供する。
【解決手段】非磁性基板1の少なくとも一方の面上に磁性層2を形成する工程Aと、磁性層2の面上を覆う炭素マスク層3を形成する工程Bと、炭素マスク層3の上にレジスト層4を形成する工程Cと、スタンプ5を用いてレジスト層4を磁気記録パターンに対応した形状にパターニングする工程Dと、レジスト層4を用いて炭素マスク層3を磁気記録パターンに対応した形状にパターニングする工程Eと、磁性層2の炭素マスク層3で覆われていない箇所を部分的に除去することにより凹部7を形成する工程Fと、レジスト層4及び炭素マスク層3を除去する工程Gと、磁性層2の表面を水素プラズマに曝す工程Hと、磁性層2の上に保護層9を形成する工程Iとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスク装置(HDD)等に用いられる磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、磁気ディスク装置、フレキシブルディスク装置、磁気テープ装置等の磁気記録装置の適用範囲は著しく増大され、その重要性が増すと共に、これらの装置に用いられる磁気記録媒体について、その記録密度の著しい向上が図られつつある。特に、MRヘッドやPRML技術の導入以来、面記録密度の上昇は更に激しさを増し、近年ではGMRヘッドやTMRヘッドなども導入されて、1年に約100%ものペースで増加を続けている。
【0003】
これらの磁気記録媒体については、今後更に高記録密度を達成することが要求されている。このため、磁性層の高保磁力化、高信号対雑音比(SNR)、及び高分解能を達成することが要求されている。また、近年では線記録密度の向上と同時にトラック密度の増加によって面記録密度を上昇させようとする努力も続けられている。
【0004】
最新の磁気記録装置においては、トラック密度110kTPIにも達している。しかしながら、トラック密度を上げていくと、隣接するトラック間の磁気記録情報が互いに干渉し合い、その境界領域の磁化遷移領域がノイズ源となりSNRを損なうという問題が生じ易くなっており、このことはそのままビット・エラー・レートの悪化につながるため、記録密度の向上に対して障害となっている。
【0005】
面記録密度を上昇させるためには、磁気記録媒体上の各記録ビットのサイズをより微細なものとし、各記録ビットに可能な限り大きな飽和磁化と磁性膜厚を確保する必要がある。その一方で、記録ビットを微細化していくと、1ビット当たりの磁化最小体積が小さくなり、熱揺らぎによる磁化反転で記録データが消失するという問題が生じてしまう。
【0006】
また、トラック密度を上げていくと、トラック間距離が近づくために、磁気記録装置では極めて高精度のトラックサーボ技術が要求されると同時に、記録を幅広く実行し、再生は隣接トラックからの影響をできるだけ排除するために記録時よりも狭く実行する方法が一般的に用いられている。しかしながら、この方法ではトラック間の影響を最小限に抑えることができる反面、再生出力を十分得ることが困難であり、その結果十分なSNRを確保することが難しいという問題がある。
【0007】
このような熱揺らぎの問題やSNRの確保、十分な出力の確保を達成する方法の一つとして、記録媒体表面にトラックに沿った凹凸を形成し、記録トラック同士を物理的に分離することによってトラック密度を上げようとする試みがなされている。このような技術は、一般にディスクリートトラック法と呼ばれており、それによって製造された磁気記録媒体のことをディスクリートトラック媒体と呼んでいる。また、同一トラック内のデータ領域を更に分割した、いわゆるパターンドメディアを製造しようとする試みもある。
【0008】
ディスクリートトラック媒体の一例として、表面に凹凸パターンを形成した非磁性基板に磁気記録媒体を形成して、物理的に分離した磁気記録トラック及びサーボ信号パターンを形成してなる磁気記録媒体が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0009】
この磁気記録媒体は、表面に複数の凹凸のある基板の表面に軟磁性層を介して強磁性層が形成されており、その表面に保護膜を形成したものである。この磁気記録媒体では、凸部領域に周囲と物理的に分断された磁気記録領域が形成されている。
【0010】
この磁気記録媒体によれば、軟磁性層での磁壁発生を抑制できるため熱揺らぎの影響が出にくく、隣接する信号間の干渉もないので、ノイズの少ない高密度磁気記録媒体を形成できるとされている。
【0011】
ディスクリートトラック法には、何層かの薄膜からなる磁気記録媒体を形成した後にトラックを形成する方法と、予め基板表面に直接、或いはトラック形成のための薄膜層に凹凸パターンを形成した後に、磁気記録媒体の薄膜形成を行う方法がある(例えば、特許文献2,3を参照。)。
【0012】
このうち、前者の方法は、磁気層加工型と呼ばれるものである。しかしながら、この方法の場合、媒体形成後に表面に対する物理的な加工が実施されるため、媒体が製造工程において汚染されやすく、かつ製造工程が非常に複雑となるといった欠点がある。一方、後者の方法は、エンボス加工型と呼ばれるものである。しかしながら、この方法の場合、製造工程中に媒体が汚染されにくいものの、基板に形成された凹凸形状がその上に成膜された膜にも引き継がれることになるため、媒体上を浮上しながら記録再生を行う記録再生ヘッドの浮上姿勢や、浮上高さが安定しなくなるとった問題がある。
【0013】
また、ディスクリートトラック媒体の磁気トラック間領域を、予め形成した磁性層に窒素、酸素等のイオンを注入し、または、レーザを照射することにより、その部分の磁気的な特性を変化させて形成する方法が開示されている(例えば、特許文献4を参照。)。さらに、磁性層をイオンミリング加工するためのマスクに炭素を用いることが開示されている(例えば、特許文献5を参照。)。
【0014】
また、ドライエッチング後の凹凸形状が形成された磁性層の表面を冷却するため、希ガス、Nガス、及び還元性ガスのいずれかのガスを吹き付ける、又はこれらのガスを用いたプラズマ処理を行うことが開示されている(例えば、特許文献6を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2004−164692号公報
【特許文献2】特開2004−178793号公報
【特許文献3】特開2004−178794号公報
【特許文献4】特開平5−205257号公報
【特許文献5】特開2006−31849号公報
【特許文献6】特開2008−305468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ところで、上述したディスクリートトラック媒体を製造する場合には、磁性層に対して加工等を施すことになるが、この製造工程中で磁性層の表面に薄い酸化膜が形成されることによって、製造されるディスクリートトラック媒体の電磁変換特性が低下することが、本発明者の研究により明らかとなった。
【0017】
そこで、本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであり、記録密度の増加に伴い、技術的困難に直面している磁気記録装置において、従来と同等以上の記録再生特性を確保しつつ、記録密度を大幅に増加させ、また磁気記録パターン部間領域の保磁力、残留磁化を極限まで低減させることにより磁気記録の際の書きにじみをなくし、しいては面記録密度を増加させることを可能とした磁気記録媒体を高い生産性で製造することを可能とした磁気記録媒体の製造方法、並びに、そのような製造方法により製造された磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、以下の手段を提供する。
(1) 磁気的に分離された磁気記録パターンを有する磁気記録媒体の製造方法であって、
非磁性基板の少なくとも一方の面上に磁性層を形成する工程と、
前記磁性層の面上を覆う炭素マスク層を形成する工程と、
前記炭素マスク層の上に前記磁気記録パターンに対応した形状にパターニングされたレジスト層を形成する工程と、
前記レジスト層を用いて前記炭素マスク層を前記磁気記録パターンに対応した形状にパターニングする工程と、
前記磁性層の前記炭素マスク層で覆われていない箇所を部分的に除去することにより凹部を形成する工程と、
前記レジスト層及び前記炭素マスク層を除去する工程と、
前記磁性層の表面を水素プラズマに曝す工程と、
前記磁性層の上に保護層を形成する工程とを含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(2) 前記炭素マスク層を酸素プラズマにより除去することを特徴とする(1)に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(3) 前記磁性層の表面を水素プラズマに曝す前に、前記磁性層の表層を一部除去する工程を含むことを特徴とする(2)に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(4) 前記水素プラズマを誘導結合プラズマ又は反応性イオンプラズマにより形成することを特徴とする(1)〜(3)の何れか一項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(5) 前記磁性層の凹部が形成された部分の磁気特性を改質する工程を含むことを特徴とする(1)〜(4)の何れか一項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(6) 前記磁性層の凹部が形成された部分に非磁性材料を埋め込む工程を含むことを特徴とする(1)〜(5)の何れか一項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(7) (1)〜(6)の何れか一項に記載の製造方法により製造された磁気記録媒体と、
前記磁気記録媒体を記録方向に駆動する媒体駆動部と、
前記磁気記録媒体に対する記録動作と再生動作とを行う磁気ヘッドと、
前記磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対移動させるヘッド移動手段と、
前記磁気ヘッドへの信号入力と前記磁気ヘッドから出力信号の再生とを行うための記録再生信号処理手段とを備えることを特徴とする磁気記録再生装置。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明では、炭素マスク層を除去した後に、磁性層の表面を水素プラズマに曝し、この磁性層の表面に形成された酸化膜を還元除去することで、鮮明な磁気記録パターンを有する磁気記録媒体を簡便なプロセスで製造することが可能となるため、記録密度の高い磁気記録媒体を高い生産性で製造することが可能となる。また、このような磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置では、更なる電磁変換特性の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明を適用して製造される磁気記録媒体の一例を示す断面図である。
【図2】本発明を適用して製造される磁気記録媒体の製造工程を示す断面図である。
【図3】本発明を適用した磁気記再生装置の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(磁気記録媒体の製造方法)
本実施形態では、本発明を適用した磁気記録媒体の製造方法として、ディスクリート型磁気記録媒体を製造する場合を例に挙げて具体的に説明する。
【0022】
本発明を適用して製造されるディスクリート型磁気記録媒体は、例えば図1に示すように、非磁性基板100の少なくとも一方の面上に、軟磁性層及び中間層200と、磁気記録パターンが形成された磁性領域300及び非磁性領域400と、保護層500とが形成されており、さらに最表面には、図示省略の潤滑膜が形成された構造を有している。また、磁性領域300は記録トラック領域、非磁性領域400は磁性領域300を分離する領域を形成している。
【0023】
また、本発明を適用して製造されるディスクリート型磁気記録媒体は、磁性領域300の幅Wを200nm以下、非磁性領域400の幅Lを100nm以下とすることが好ましい。したがって、記録密度を高めるために、トラックピッチP(=W+L)は、300nm以下の範囲で、できるだけ狭くすることが好ましい。
【0024】
なお、図1に示すディスクリート型磁気記録媒体は、非磁性領域400の部分の磁性層が除去された例であるが、この部分の磁性層はその表層部のみを除去し、凹部深さを2〜15nm、望ましくは5〜10nmにすることが浮上特性の観点より望ましい。
【0025】
本発明の磁気記録パターンとは、磁気記録パターンが1ビットごとに一定の規則性をもって配置された、いわゆるパターンドメディアや、磁気記録パターンが、トラック状に配置されたメディアや、その他、サーボ信号パターン等を含んでいる。この中で、本発明は、磁気的に分離された磁気記録パターンが、磁気記録トラック及びサーボ信号パターンである、いわゆる、ディスクリート型磁気記録媒体に適用するのが、その製造における簡便性から好ましい。
【0026】
また、本発明の磁気記録パターンは、上述した磁性層の300が非磁性領域400により分離された状態に限らず、磁性層が表面側から見て分離されていれば、磁性層の底部において分離されていなくとも、本発明の目的を達成することが可能であり、本発明の磁気的に分離された磁気記録パターンの概念に含まれる。
【0027】
次に、本発明を適用した磁気記録媒体の製造方法を図2に示す工程A〜Iに従って説明する。
本発明を適用した磁気記録媒体の製造方法は、磁気的に分離された磁気記録パターンを有する磁気記録媒体を製造する際に、非磁性基板1の少なくとも一方の面上に磁性層2を形成する工程Aと、磁性層2の面上を覆う炭素マスク層3を形成する工程Bと、炭素マスク層3の上にレジスト層4を形成する工程Cと、スタンプ5を用いてレジスト層4を磁気記録パターンに対応した形状にパターニングする工程Dと、レジスト層4を用いて炭素マスク層3を磁気記録パターンに対応した形状にパターニングする工程Eと、磁性層2の炭素マスク層3で覆われていない箇所を部分的に除去することにより凹部7を形成する工程Fと、レジスト層4及び炭素マスク層3を除去する工程Gと、磁性層2の表面を水素プラズマに曝す工程Hと、磁性層2の上に保護層9を形成する工程Iとを含むことを特徴とする。
【0028】
具体的に、非磁性基板1としては、Alを主成分とした例えばAl−Mg合金等のAl合金基板や、通常のソーダガラス、アルミノシリケート系ガラス、結晶化ガラス類、シリコン、チタン、セラミックス、各種樹脂からなる基板など、非磁性基板であれば任意のものを用いることができる。その中でも、非磁性基板1には、Al合金基板や、結晶化ガラス等のガラス製基板、シリコン基板を用いることが好ましく、また、これら基板の平均表面粗さ(Ra)は、1nm以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.5nm以下であり、その中でも特に0.1nm以下であることが好ましい。
【0029】
磁性層2は、面内磁気記録媒体用の面内磁性層でも、垂直磁気記録媒体用の垂直磁性層でもかまわないが、より高い記録密度を実現するためには垂直磁性層が好ましい。また、磁性層2は、主としてCoを主成分とする合金から形成することが好ましい。
【0030】
例えば、垂直磁気記録媒体用の磁性層2としては、例えば軟磁性のFeCo合金(FeCoB、FeCoSiB、FeCoZr、FeCoZrB、FeCoZrBCuなど)、FeTa合金(FeTaN、FeTaCなど)、Co合金(CoTaZr、CoZrNB、CoBなど)等からなる軟磁性層と、Ru等からなる中間層と、60Co−15Cr−15Pt合金や70Co−5Cr−15Pt−10SiO合金からなる記録磁性層とを積層したものを利用できる。また、軟磁性層と中間層との間にPt、Pd、NiCr、NiFeCrなどからなる配向制御膜を積層してもよい。
【0031】
一方、面内磁気記録媒体用の磁性層2としては、非磁性のCrMo下地層と強磁性のCoCrPtTa磁性層とを積層したものを利用できる。
【0032】
磁性層2の厚みは、3nm以上20nm以下、好ましくは5nm以上15nm以下とし、使用する磁性合金の種類と積層構造に合わせて、十分なヘッド出入力が得られるように形成すればよい。また、磁性層2は、再生の際に一定以上の出力を得るのにある程度以上の膜厚が必要であり、一方で記録再生特性を表す諸パラメーターは出力の上昇とともに劣化するのが通例であるため、最適な膜厚に設定する必要がある。磁性層2は、通常はスパッタ法により薄膜として形成する。
【0033】
炭素マスク層3は、スパッタリング法やCVD法などにより成膜することができるが、CVD法を用いた方がより緻密性の高い炭素膜を成膜することができる。また、炭素膜は、酸素ガスを用いたドライエッチング(反応性イオンエッチング又は反応性イオンミリング)が容易であるため、残留物を減らし、磁気記録媒体表面の汚染を減少させることができる。
【0034】
炭素マスク層3の膜厚は、5nm〜40nmの範囲内とすることが好ましく、より好ましくは10nm〜30nmの範囲である。炭素マスク層3の膜厚が5nmより薄いと、この炭素マスク層3のエッジ部分がだれて磁気記録パターンの形成特性が悪化することになる。また、レジスト層4及び炭素マスク層3を透過したイオンが磁性層2に侵入して、磁性層2の磁気特性を悪化させることになる。一方、炭素マスク層3が40nmより厚くなると、この炭素マスク層3のエッチング時間が長くなり生産性が低下することになる。また、炭素マスク層3をエッチングする際の残渣が磁性層2の表面に残留しやすくなる。
【0035】
本発明の磁気記録媒体の製造方法では、炭素マスク層3の上にレジスト層4を形成し、このレジスト層4に磁気記録パターンのネガパターン(凹部)8を形成する。レジスト層4にネガパターン8を形成する方法は、通常のフォトリソグラフィー技術を用いることができるが、レジスト層4にスタンプ5を用いて、磁気記録パターンのネガパターン8を転写する方法を用いることが作業効率の点から好ましい。
【0036】
レジスト層4には、放射線照射により硬化性を有する材料を用い、このレジスト層4にスタンプ5を用いて磁気記録パターンのネガパターン8を転写する際して、又は、パターン転写工程の後には、レジスト層4に放射線を照射することが好ましい。これにより、レジスト層4にスタンプ5の形状を精度良く転写することが可能となり、後述する炭素マスク層3のエッチング工程において、炭素マスク層3のエッジの部分のダレを無くし、炭素マスク層3のミリングイオンに対する遮蔽性を向上させ、また、炭素マスク層3による磁気記録パターン形成特性を向上させることができる。
【0037】
具体的に、本発明では、レジスト層4にスタンプ5を用いてネガパターン8を転写する工程に際して、レジスト層4の流動性が高い状態で、レジスト層4にスタンプ5を押圧し、その押圧した状態で、レジスト層4に放射線を照射することによりレジスト層4を硬化させ、その後、スタンプ5をレジスト層4から離すことにより、スタンプ5の形状を精度良く、レジスト層4に転写することが可能となる。
【0038】
レジスト層4にスタンプ5を押圧した状態で、レジスト層4に放射線を照射する方法としては、スタンプ5の反対側、すなわち非磁性基板1側から放射線を照射する方法、スタンプ5の材料として放射線を透過できる物質を選択し、スタンプ5側から放射線を照射する方法、スタンプ5の側面から放射線を照射する方法、熱線のように固体に対して伝導性の高い放射線を用いて、スタンプ5又は非磁性基板1からの熱伝導により放射線を照射する方法を用いることができる。この中でも特に、レジスト材料として、ノボラック系樹脂、アクリル酸エステル類、脂環式エポキシ類等の紫外線硬化樹脂を用い、スタンプ材料として紫外線に対して透過性の高いガラスもしくは樹脂を用いることが好ましい。なお、本発明で用いる放射線とは、熱線、可視光線、紫外線、X線、ガンマ線等の広い概念の電磁波のことである。また、放射線照射により硬化性を有する材料とは、例えば、熱線に対しては熱硬化樹脂、紫外線に対しては紫外線硬化樹脂である。
【0039】
また、レジスト層4には、特にSiO系レジストを用いることが好ましい。SiO系レジストは、酸素ガスを用いたドライエッチングに対して耐性が高く、炭素マスク層3にイオンミリングを用いて磁気記録パターンのネガパターンを形成する際に、像のぼけを低減することができる。すなわち、炭素マスク層3は、酸素ガスを用いたドライエッチングによって容易に加工が可能であり、一方で、SiO系レジストは、酸素ガスを用いたドライエッチングに対して耐性が高いため、ドライエッチングにより炭素マスク層3を垂直に切り立った形状に加工することが可能となり、シャープな形状の磁気記録パターンを形成することが可能となる。
【0040】
レジスト層4に磁気記録パターンのネガパターン(凹部)8を形成した後、このレジスト層4の凹部8における厚みは、0〜20nmの範囲内とすることが好ましい。これにより、後述する炭素マスク層3及び磁性層2のエッチング工程において、炭素マスク層3のエッジの部分のダレを無くし、炭素マスク層3のミリングイオンに対する遮蔽性を向上させ、また、炭素マスク層3による磁気記録パターンの形成特性を向上させることができる。
【0041】
レジスト層4を用いて炭素マスク層3を磁気記録パターンに対応した形状にパターニングした後に、この炭素マスク層3に形成された凹部8内にレジストが残っている場合は、そのレジストを除去する。この炭素マスク層3のパターニング及びレジストの除去には、反応性イオンエッチング、イオンミリングなどのドライエッチングを用いることができる。
【0042】
磁性層2の炭素マスク層3で覆われていない箇所を部分的に除去する際は、例えばICP(Inductive Coupled Plasma)装置に酸素ガスを導入して、炭素マスク層3のレジスト層4で覆われていない箇所を反応性イオンエッチングにより除去した後に、引き続き、磁性層2の炭素マスク層3で覆われていない箇所をイオンミリングする。これにより、磁性層2に凹部7を形成することができる。
【0043】
本発明では、このような方法を採用することにより、残された磁性層2のエッジ部を垂直に形成することが可能となる。これは、磁性層2の上の炭素マスク層3が垂直に切り立った形状であるため、その下の磁性層2も同様の形状となるからである。これにより、フリンジ特性の優れた磁性層2(磁気記録パターン)を形成することができる。
【0044】
また、本発明では、例えばICP装置を用いて、磁性層2の凹部7が形成された部分を酸素雰囲気に暴露することによって、この磁性層2の凹部7が形成された部分における磁気特性を改質、すなわち磁化を消失又は磁化量を低減させる工程を設けることが好ましい。これにより、磁気記録媒体のフリンジ特性をより向上させることができる。
【0045】
また、本発明では、磁気記録トラック、サーボ信号パターン部、又は、磁気記録ビットを磁気的に分離する非磁性部を、磁性層2のイオンミリング加工した凹部7に非磁性材料を埋め込むことにより形成することができる。これにより、磁気トラック間領域の保磁力、残留磁化を極限まで低減させることができ、磁気記録の際の書きにじみをなくし、高い面記録密度の磁気記録媒体を提供することが可能となる。非磁性材料としては、SiO系のSOGを用いるのが作業の簡便性から好ましい。
【0046】
一方、本発明では、上述した磁性層2のイオンミリング加工した凹部7の深さが5〜15nmの範囲内の場合は、該箇所に非磁性材料を埋め込まないことも可能である。凹部7の深さがこの範囲にある場合には、その表面を保護層5で直接覆うことにより、磁気ヘッドをクラッシュさせることなく、磁気記録媒体の表面上を浮上走行させることが可能である。
【0047】
また、本発明では、上述したICP装置を用いて炭素マスク層3のレジスト層4で覆われていない箇所を反応性イオンエッチングにより除去する際は、酸素ガスを用いることが好ましいものの、その後の磁性層2のドライエッチングについては、例えばICPやRIEなどの反応性イオンエッチング装置を用いて、ArガスやNガス等の不活性ガスを導入して行うことができる。また、上述した磁性層2のイオンミリングを、例えばArガスやNガス等の不活性ガスを用いて行ってもよい。すなわち、炭素マスク層3のミリングイオンと磁性層2のミリングイオンとを、それぞれ最適なもの、例えば炭素マスク層3は酸素ガスを用いたICP、磁性層2はAr、Nガスを用いたイオンシリングに変更することが可能である。
【0048】
レジスト層4及び炭素マスク層3の除去に際しては、ドライエッチング、反応性イオンエッチング、イオンミリングなどの手法を用いるのが好ましい。特に、本発明では、炭素マスク層3を酸素プラズマにより除去する。なお、このレジスト層4及び炭素マスク層3の除去工程は、磁性層2のミリング加工した箇所に非磁性材料を埋め込む工程の前に設けても良いし、後に設けても良い。
【0049】
本発明では、上述した炭素マスク層3を酸素プラズマにより除去した後に、磁性層2の表面を水素プラズマに曝すことによって、この磁性層2の表面に形成された酸化膜を還元除去する。すなわち、上述した炭素マスク層3を酸素プラズマにより除去した後は、磁性層2の表面に薄い酸化膜が形成される。この酸化膜は、製造される磁気記録媒体の電磁変換特性を低下させるため、保護層9を形成する前に除去することが好ましい。そこで、本発明では、このような磁性層2の表面に形成された酸化膜を水素プラズマに曝すことによって、効率良く除去することが可能である。
【0050】
水素プラズマとは、水素ガスを含む気体に高電圧を印加し水素分子を電離、解離させた気体である。水素プラズマ中には水素イオンや水素ラジカルが多く含まれ還元性の場合が多い。また水素ガスにアルゴン、ネオン、窒素等の不活性ガスを添加することにより水素ガスはより電離しやすくなり、この場合、水素原子と不活性ガスが結合したラジカル等が形成する場合もある。本願発明の水素プラズマは、このように水素原子と他の物質が結合して形成したプラズマを含む。
【0051】
水素プラズマは、誘導結合プラズマ(ICP;Inductively Coupled Plasma)を用いて形成するのが好ましい。
【0052】
誘導結合プラズマとは、気体に高電圧をかけることによってプラズマ化し、さらに高周波数の変動磁場によってそのプラズマ内部に渦電流によるジュール熱を発生させることによって得られる高温のプラズマである。誘導結合プラズマは電子密度が高く、グロー放電プラズマ等に比べ高密度で反応性の高いプラズマを形成することができる。
【0053】
また、本発明では、磁性層2の表面を水素プラズマに曝す前に、磁性層2の表層を一部除去する工程を設けることが好ましい。このように、磁性層2の表面を水素プラズマに曝す前に、磁性層2の表層に形成された酸化物をイオンミリング等により除去することで、その後の水素プラズマにより還元処理を効率的に行うことが可能である。
【0054】
本発明では、レジスト層4及び炭素マスク層3を除去した後に、その全面を覆う保護層5を形成する。保護層5としては、炭素(C)、水素化炭素(HC)、窒素化炭素(CN)、アルモファスカーボン、炭化珪素(SiC)等の炭素質層やSiO、Zr、TiNなど、通常用いられる保護層材料を用いることができる。また、保護層5が2層以上の層から構成されていてもよい。
【0055】
保護層5の膜厚は10nm未満とする必要がある。保護層5の膜厚が10nmを越えると磁気ヘッドと磁性層2との距離が大きくなり、十分な出入力信号の強さが得られなくなるからである。通常、保護膜層はスパッタ法もしくはCVD法により形成される。
【0056】
保護層5の上には潤滑膜を形成することが好ましい。潤滑膜に用いる潤滑剤としては、フッ素系潤滑剤、炭化水素系潤滑剤及びこれらの混合物等が挙げられ、通常1〜4nmの厚さで潤滑膜を形成する。
【0057】
以上のように、本発明によれば、炭素マスク層3を除去した後に、磁性層2の表面を水素プラズマに曝し、この磁性層2の表面に形成された酸化膜を還元除去することで、鮮明な磁気記録パターンを有する磁気記録媒体を簡便なプロセスで製造することが可能となるため、記録密度の高い磁気記録媒体を高い生産性で製造することが可能となる。また、このような磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置では、更なる電磁変換特性の向上が可能となる。
【0058】
(磁気記録再生装置)
次に、本発明を適用した磁気記録再生装置(HDD)の一構成例を図3に示す。
本発明を適用した磁気記録再生装置は、図3に示すように、上記本発明を適用して製造された磁気記録媒体30と、この磁気記録媒体を回転駆動する回転駆動部(磁気記録媒体を記録方向に駆動する媒体駆動部)31と、磁気記録媒体30に対する記録動作と再生動作とを行う磁気ヘッド32と、磁気ヘッド32を磁気記録媒体30の径方向に移動させるヘッド駆動部(磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対移動させるヘッド移動手段)33と、磁気ヘッド32への信号入力と磁気ヘッド32から出力信号の再生とを行うための記録再生信号処理系(記録再生信号処理手段)34とを備えている。
【0059】
この磁気記録再生装置では、上記ディスクリートトラック型の磁気記録媒体30を用いることにより、この磁気記録媒体30に磁気記録を行う際の書きにじみをなくし、高い面記録密度を得ることが可能である。すなわち、上記本発明を適用した磁気記録媒体30を用いることで記録密度の高い磁気記録再生装置を構成することが可能となる。また、磁気記録媒体30の記録トラックを磁気的に不連続に加工したことによって、従来はトラックエッジ部の磁化遷移領域の影響を排除するために再生ヘッド幅を記録ヘッド幅よりも狭くして対応していたものを、両者をほぼ同じ幅にして動作させることができる。これにより十分な再生出力と高いSNRを得ることができるようになる。
【0060】
さらに、磁気ヘッド32の再生部をGMRヘッド又はTMRヘッドで構成することにより、高記録密度においても十分な信号強度を得ることができ、高記録密度を持った磁気記録再生装置を実現することができる。またこの磁気ヘッド32の浮上量を0.005μm〜0.020μmの範囲内とし、従来より低い高さで浮上させると、出力が向上して高い装置SNRが得られ、大容量で高信頼性の磁気記録再生装置を提供することができる。また、最尤復号法による信号処理回路を組み合わせるとさらに記録密度を向上でき、例えば、トラック密度100kトラック/インチ以上、線記録密度1000kビット/インチ以上、1平方インチ当たり100Gビット以上の記録密度で記録・再生する場合にも十分なSNRが得られる。
【実施例】
【0061】
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
【0062】
(実施例1)
実施例1では、HD用ガラス基板をセットした真空チャンバをあらかじめ1.0×10−5Pa以下に真空排気した。ここで使用したガラス基板はLiSi、Al−KO、Al−KO、MgO−P、Sb−ZnOを構成成分とする結晶化ガラスを材質とし、外径65mm、内径20mm、平均表面粗さ(Ra)は2オングストロームである。
【0063】
このガラス基板にDCスパッタリング法を用いて、軟磁性層としてFeCoB、中間層としてRu、磁性層として70Co−5Cr−15Pt−10SiO合金の順に薄膜を積層した。それぞれの層の膜厚は、FeCoB軟磁性層は60nm、Ru中間層は10nm、磁性層は15nmとした。
【0064】
その上に、スパッタ法を用いてマスク層を形成した。マスク層にはCを用いて、その層厚を30nmとした。さらに、その上に、レジスト層をスピンコート法により塗布した。レジスト層には、紫外線硬化樹脂であるノボラック系樹脂を用い、その層厚を60nmとした。
【0065】
そして、磁気記録パターンのネガパターンを有するガラス製のスタンプを用いて、このスタンプを1MPa(約8.8kgf/cm)の圧力でレジスト層に押圧した。その状態で、波長250nmの紫外線を、紫外線の透過率が95%以上であるガラス製のスタンプの上部から10秒間照射し、レジスト層を硬化させた。その後、スタンプをレジスト層から分離し、磁気記録パターンを転写した。レジスト層に転写した磁気記録パターンは、レジスト層の凸部が幅64nmの円周状、レジスト層の凹部(ネガパターンに対応する部位)が幅30nmの円周状であり、レジスト層の凸部の厚さは65nm、レジスト層の凹部の厚さは約15nmであった。また、レジスト層の凹部の基板面に対する角度は、ほぼ90度であった。
【0066】
その後、レジスト層及びマスク層のネガパターンに対応する部位をドライエッチングで除去した。ドライエッチングの条件は、レジストのエッチングに関しては、Oガスを40sccm、圧力0.3Pa、高周波プラズマ電力300W、DCバイアス30W、エッチング時間10秒とし、C層のエッチングに関しては、Oガスを50sccm、圧力0.6Pa、高周波プラズマ電力500W、DCバイアス60W、エッチング時間30秒とした。
【0067】
その後、磁性層のマスク層に覆われていない箇所について、その表面にイオンビームを照射した。イオンビームは、窒素ガス40sccm、水素ガス20sccm、ネオン20sccmの混合ガスを用いて発生させた。イオンの量は、5.5×1015原子/cm、エッチング速度は0.1nm/秒とし、エッチング時間を84秒、磁性層の加工深さを8nmとした。なお、磁性層で加工部の下の箇所(厚さ7nm)は保磁力が約85%低下していた。
【0068】
その後、レジスト層及びマスク層をドライエッチングにより除去した。レジストのエッチングに関しては、Oガスを40sccm、圧力0.3Pa、高周波プラズマ電力300W、DCバイアス30W、エッチング時間15秒とし、C層のエッチングに関しては、Oガスを50sccm、圧力0.6Pa、高周波プラズマ電力500W、DCバイアス60W、エッチング時間30秒とした。
【0069】
磁性層の表面に水素プラズマ処理を施した。水素プラズマ処理は、Hガスを20sccm、圧力0.5Pa、高周波プラズマ電力400W、DCバイアス50W、処理時間20秒とした。
【0070】
その後、磁性層の表面にCVD法にてカーボン保護膜を4nm成膜し、その後、潤滑剤を1.5nm塗布して磁気記録媒体を製造した。
【0071】
以上の方法で製造した磁気記録媒体の電磁変換特性(SNR及び3T−squash)、ヘッド浮上高さ(グライドアバランチ)を測定した。電磁変換特性の評価は、スピンスタンドを用いて実施した。このとき、評価用のヘッドには、記録には垂直記録ヘッド、読み込みにはTuMRヘッドを用いた。そして、750kFCIの信号を記録したときの3T−squashを測定した。その結果、3T−squashは87%であった。
【0072】
(実施例2)
実施例2では、レジスト層及びマスク層をドライエッチングにより除去した後、磁性層の表面を水素プラズマ処理を施す前に、磁性層の表面を1nm、Arイオンビームでエッチングした。エッチング条件は、Arガスを20sccm、圧力0.3Pa,高周波プラズマ電力300W、DCバイアス30W、エッチング時間3秒とした。それ以外は、実施例1と同様の条件で磁気記録媒体を製造した。その結果、3T−squashは90%であった。
【0073】
(比較例1)
比較例1では、水素プラズマ処理を行わなかった以外は、実施例1と同様の条件で磁気記録媒体を製造した。その結果、3T−squashは82%であった。
【0074】
(比較例2)
比較例2では、水素プラズマ処理を行わなかった以外は、実施例2と同様の条件で磁気記録媒体を製造した。その結果、3T−squashは84%であった。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明によれば、磁気記録パターンを形成する磁気記録媒体において、ヘッド浮上の安定性を確保でき、優れた磁気記録パターンの分離性能を有し、隣接パターン間の信号干渉の影響を受けず、高記録密度特性に優れた磁気記録媒体として利用することができる。
【符号の説明】
【0076】
100…非磁性基板
200…軟磁性層及び中間層
300…磁性領域
400…非磁性領域
500…保護層
1…非磁性基板
2…磁性層
3…炭素マスク層
4…レジスト層
5…スタンプ
7…凹部
8…ネガパターン(凹部)
9…保護層
30…磁気記録媒体
31…媒体駆動部
32…磁気ヘッド
33…ヘッド駆動部
34…記録再生信号系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気的に分離された磁気記録パターンを有する磁気記録媒体の製造方法であって、
非磁性基板の少なくとも一方の面上に磁性層を形成する工程と、
前記磁性層の面上を覆う炭素マスク層を形成する工程と、
前記炭素マスク層の上に前記磁気記録パターンに対応した形状にパターニングされたレジスト層を形成する工程と、
前記レジスト層を用いて前記炭素マスク層を前記磁気記録パターンに対応した形状にパターニングする工程と、
前記磁性層の前記炭素マスク層で覆われていない箇所を部分的に除去することにより凹部を形成する工程と、
前記レジスト層及び前記炭素マスク層を除去する工程と、
前記磁性層の表面を水素プラズマに曝す工程と、
前記磁性層の上に保護層を形成する工程とを含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
【請求項2】
前記炭素マスク層を酸素プラズマにより除去することを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項3】
前記磁性層の表面を水素プラズマに曝す前に、前記磁性層の表層を一部除去する工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項4】
前記水素プラズマを誘導結合プラズマ又は反応性イオンプラズマにより形成することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項5】
前記磁性層の凹部が形成された部分の磁気特性を改質する工程を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項6】
前記磁性層の凹部が形成された部分に非磁性材料を埋め込む工程を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか一項に記載の製造方法により製造された磁気記録媒体と、
前記磁気記録媒体を記録方向に駆動する媒体駆動部と、
前記磁気記録媒体に対する記録動作と再生動作とを行う磁気ヘッドと、
前記磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対移動させるヘッド移動手段と、
前記磁気ヘッドへの信号入力と前記磁気ヘッドから出力信号の再生とを行うための記録再生信号処理手段とを備えることを特徴とする磁気記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−23081(P2011−23081A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−169158(P2009−169158)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【Fターム(参考)】