説明

移動体用受信装置

【課題】
移動体の位置する放送区域が変化しても同一番組を視聴し続けることができる移動体用受信装置を提供する。
【解決手段】
使用者の位置が位置84から位置86の間では、現在地検出装置により現在地の情報を取得し、また放送局エリア情報と探索経路から現在地における放送区域とこれから移動する放送区域の情報を取得する。次に位置86に達すると、2つのチューナのうちの1つによって、電波塔88からの放送波から受信可能なチャンネルと放送波に含まれている放送局のID番号およびEPGを取得する。そして、放送局のID番号やEPGの情報に基づいて現在視聴中の番組と同一の番組を放送している放送局のチャンネルにチューナをあわせる。2つのチューナのそれぞれのチューナによって電波塔87からの放送波の電界強度と電波塔88からの放送波の電界強度を検出し、電波塔87からの電波の電界強度が電波塔88からの電波の電界強度より強くなると、現在視聴中の番組と同一の番組を表示モニタに表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地上デジタル放送を受信する移動体用受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーションシステムの記憶装置に記憶したテレビジョン用放送局チャンネル情報を利用して、同放送局、あるいは同系列放送局のチャンネルに自動で切り換えを可能とすることで番組を切れ目なく連続して見ることを可能とする移動体用テレビジョン受信機が知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特開平7−284030号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年は、地上波の放送がアナログ放送からデジタル放送へ変更する過渡期であり、地上デジタル放送を放送する放送局の周波数が変更されたり、放送局が増えたりする場合がある。このため、特許文献1に記載されている移動体用テレビジョン受信機では、同放送局、あるいは同系列放送局の周波数が変更されたため番組を切れ目なく連続して見ることができなかったり、また、放送局が増えたため、実際には番組を切れ目なく連続して見ることができるのに、見られないという問題点が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明は、地上デジタル放送を受信する移動体用受信装置において、移動体の現在地を検出する現在地検出手段と、第1のチューニング手段と、第2のチューニング手段と、移動体の現在地が、現在地が含まれる放送区域と該放送区域に隣接する放送区域とが重複する重複放送区域に入ったかどうかを検出する重複放送区域突入検出手段と、重複放送区域突入検出手段により移動体の現在地が重複放送区域に入ったと検出されたとき、第1のチューニング手段を使用して、隣接する放送区域で視聴可能なチャンネルの地上デジタル放送に関するデータを取得し、取得したデータに基づいて、現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で、第2のチューニング手段を使用して現在視聴中の番組と同一番組が視聴可能であるチャンネルを特定する同一番組視聴可能チャンネル特定手段と、所定の条件が検出されたとき、現在視聴しているチャンネルから同一番組視聴可能チャンネル特定手段により特定されたチャンネルに前記第2のチューニング手段で視聴するチャンネルを切り替えるチャンネル切替手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の移動体用受信装置において、同一番組視聴可能チャンネル特定手段は、地上デジタル放送に関するデータに含まれるEPGの情報に基づくことを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1に記載の移動体用受信装置において、同一番組視聴可能チャンネル特定手段は、地上デジタル放送に関するデータに基づいて、第2のチューニング手段を使用して現在視聴中の放送局と同一の放送局のチャンネルを特定することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1に記載の移動体用受信装置において、同一番組視聴可能チャンネル特定手段は、地上デジタル放送に関するデータに基づいて、第2のチューニング手段を使用して現在視聴中の放送局と同一系列局の放送局のチャンネルを特定することを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項3または4に記載の移動体用受信装置において、同一番組視聴可能チャンネル特定手段は、地上デジタル放送に関するデータに含まれる放送局のID番号に基づくことを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の移動体用受信装置において、第1のチューニング手段によってチューニングされた地上デジタル放送の放送波の電界強度を検出する第1の電界検出手段と、第2のチューニング手段によってチューニングされた地上デジタル放送の放送波の電界強度を検出する第2の電界検出手段とをさらに備え、所定の条件とは、第2の電界検出手段によって検出された現在視聴しているチャンネルの電界強度が、第1の電界検出手段によって検出された前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段によって特定されたチャンネルの電界強度より小さいという条件であることを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項6に記載の移動体用受信装置において、地上デジタル放送の放送区域の情報を含む地図データをさらに備え、重複放送区域突入検出手段は、地図データに含まれる地上デジタル放送の放送区域の情報と、現在地検出手段によって検出されて移動体の現在地とに基づいて移動体の現在地が含まれる放送区域と該放送区域に隣接する放送区域とが重複する重複放送区域に入ったと検出することを特徴とする。
(8)請求項8の発明は、請求項7に記載の移動体用受信装置において、地図データには、現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能な放送局と前記放送局のチャンネルとの情報が含まれ、第1のチューニング手段を使用して、現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能なチャンネルの地上デジタル放送に関するデータを取得し、取得したデータに基づいて現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能な放送局を特定し、第1のチューニング手段によって検出した現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能なチャンネルと該チャンネルの放送局とのデータにより、地図データに含まれる現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能な放送局と放送局のチャンネルとの情報を更新することを特徴とする。
(9)請求項9の発明は、請求項7または8に記載の移動体用信装置において、移動体の経路探索手段をさらに備え、経路探索手段によって探索された探索経路に基づいて、現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域を特定することを特徴とする。
(10)請求項10の発明は、請求項1に記載の移動体用受信装置において、同一番組視聴可能チャンネル特定手段によって、現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で、現在視聴中の番組と同一番組が視聴可能なチャンネルを特定できない場合は、次の操作を選択させるボタンを表示する次操作選択ボタン表示手段を備えることを特徴とする。
(11)請求項11の発明は、請求項1に記載の移動体用受信装置において、同一番組視聴可能チャンネル特定手段によって、前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で、現在視聴中の番組と同一番組が視聴可能なチャンネルを特定できない場合は、現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能な放送局を表示する視聴可能放送局表示手段を備えることを特徴とする。
(12)請求項12の発明は、請求項9に記載の移動体用受信装置において、同一番組視聴可能チャンネル特定手段によって、現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で、現在視聴中の番組と同一番組が視聴可能なチャンネルを特定できない場合は、同一番組が視聴可能な放送区域までの経路探索を行う同一番組視聴可能経路探索手段を備えることを特徴とする。
(13)請求項12の発明は、請求項1に記載の移動体用受信装置において、前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段によって、現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で、現在視聴中の番組と同一番組が視聴可能なチャンネルを特定できない場合は、同一番組が視聴可能な放送区域に移動体が移動するまで、地上デジタル放送の映像および音声の出力を停止する待機手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、地上デジタル放送を放送する放送局が増えたり、また、放送局の周波数が変更された場合でも、移動して放送区域が変わったときの視聴できる番組の同一性を極力維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。図1のナビゲーション装置1は、地図表示などの通常のナビゲーション機能のほかに、地上デジタル放送を受信し、表示することができる。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、スピーカ17、入力装置18、地上デジタル放送受信部19およびディスクドライブ110を有している。ディスクドライブ110には、地図データが記録されたDVD−ROM111が装填される。地図データは、放送局エリア情報、地図表示用データ、経路探索用データなどを含む。地図表示用データは、広域から詳細まで複数の縮尺の地図データを有し、操作者の要求にしたがって、表示地図の縮尺を変更することができる。
【0007】
放送局エリア情報には、地上デジタル放送の放送波を送信する電波塔からの放送波が届く区域を示す放送区域の情報が含まれている。ここで、地上デジタル放送とは、放送の内容をデジタル化して地上波に乗せて放送する放送をいう。地上デジタル放送では、一つの電波塔から複数の放送局の放送波が送信される。
【0008】
制御回路11は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。この制御回路11がDVD−ROM111に記憶された地図データに基づいて所定の経路探索処理を行うと、その処理結果が推奨経路として表示モニタ16に表示される。
【0009】
現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、車両の進行方位を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14cなどからなる。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索開始点などを決定するとともに、地図上にその現在地を表示する。
【0010】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを格納する。この画像データは道路地図描画用データや各種の図形データからなり、それらはディスクドライブ110によって読み込まれるDVD−ROM111に記憶された地図データに基づいて、適宜生成される。ナビゲーション装置1は、このようにして生成された画像データを用いることによって地図表示など行うことができる。
【0011】
表示モニタ16は、地図データなどの各種情報に基づいて、自車位置付近の道路地図などの各種情報を画面表示としてナビゲーション装置1の操作者に提供する。また、表示モニタ16は、地上デジタル放送受信部19で受信した地上デジタル放送の映像情報を表示する。スピーカ17は、地図データなどの各種情報に基づいて、自車位置付近の地図などの各種情報を音声により運転者に提供する。また、スピーカ17は、地上デジタル放送受信部19で受信した地上デジタル放送の音声情報を出力する。
【0012】
入力装置18は、車両の目的地などを運転者が設定するための入力スイッチを有し、これは操作パネルやリモコンなどによって実現される。運転者は、表示モニタ16の表示画面の指示または、スピーカ17からの音声の指示に従って入力装置18を操作することにより、目的地を選択して目的地を設定する。また、入力装置18によって、地上デジタル放送受信部19によって受信される放送局を選択することができる。
【0013】
目的地が操作者により設定されると、ナビゲーション装置1は、現在地検出手段14により検出された現在地を出発地として目的地までの経路演算を所定のアルゴリズムに基づいて行う。このようにして求められたルート(以下、探索経路という)は、表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、ほかの道路とは区別して画面表示される。これにより、操作者は地図上の探索経路を画面上で認識することができる。また、ナビゲーション装置1は、探索経路に従って車両が走行できるように、操作者に対して画面や音声などによる進行方向指示を行い、車両を誘導する。
【0014】
地上デジタル放送受信部19は、地上デジタル放送を受信し、その受信した放送の内容を表示モニタ16やスピーカ18に出力する。ディスクドライブ110は、装填されたDVD−ROM111から、表示モニタ16に地図を表示させるための地図データを読み出す。なお、DVD−ROM以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出してもよい。
【0015】
次に、図2を参照して、地上デジタル放送受信部19について説明する。地上デジタル放送受信部19は、アンテナ21,22、チューナ23,24、復調部25,26、チューナ制御回路27、デコード部28、デコード部RAM29、NTSC(National Television System Committee)エンコード部210、音声信号DA変換部211、受信部制御回路212、受信部ROM213および通信部214を有している。ここで、破線215の部分をフロントエンド部215と、破線216の部分をバックエンド部216と呼ぶ。
【0016】
アンテナ21,22は、地上デジタル放送を受信する機能を有する。チューナ23,24は、アンテナ21,22が受信する放送のチャンネルを切り替える機能、アンテナ21,22で受信した信号の電界強度を検出する機能、そして、アナログ信号からデジタル信号に変換する機能を有する。復調部25,26は、チューナ23,24でデジタル信号に変換された信号をデジタル復調する機能を有する。
【0017】
チューナ制御回路27は、チューナ23,24で切り替えるチャンネルを設定する機能、2つのチューナ23,24からの信号を合成してデコード部28に出力する機能、チューナ23,24のうちの一方の信号のみをデコード部28に出力する機能を有する。2つのチューナ23,24からの信号を合成してデコード部28に出力することによって、デコード部28に出力されるデジタル信号の矩形波の形状が改善される。
【0018】
デコード部28は、地上デジタル波の信号に含まれているMPEG圧縮されているデジタル映像信号とデジタル音声信号を圧縮解凍し、抽出する機能を有する。デコード部RAM29はデコード部28で圧縮解凍処理のワークエリアとしての機能を有する。NTSCエンコード部210は、デコード部28で抽出されたデジタル映像信号をNTSC方式のアナログ出力映像信号に変換し、モニタ16に出力する機能を有する。音声信号DA変換回路211は、デコード部28で抽出されたデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換し、スピーカ17に出力する機能を有する。映像出力については、NTSCを例としたが、PAL((Phase Alternation by Line system)方式やPC(Personal Computer)などに使用されているRGB、DVI(Digital Video Interface)家電で使用されているHDMI(High Definition Multimedia Interface)などでもよい。
【0019】
受信部制御回路212は、チューナ制御回路27やデコード部28の動作を制御する機能を有する。受信部制御回路212による制御により、チューナ制御回路27によって設定されるチューナ23,24のうちの一方のチューナのチャンネルを走査し、受信可能なチャンネルを検出する。機能通信部214は、制御回路11からの出力を入力し、受信部制御回路212に出力する機能を有する。
【0020】
次に、本発明の実施形態であるナビゲーション装置1におけるチャンネル自動切替処理の内容を、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0021】
スタートの状態では、地上デジタル放送をアンテナ21で受信し、チューナ23により地上デジタル放送の番組を視聴している。そして、ナビゲーション装置1の使用者(以下、使用者と呼ぶ)は移動体に搭乗して、経路探索で算出された探索経路上を移動している。
【0022】
ステップS301では、現在地の情報を取得する。現在地の情報は、現在地検出装置14により取得する。次にステップS302では、DVD−ROM111に記憶されている放送局エリア情報とステップS301で取得された現在地の情報から、現在視聴しているチャンネルの地上デジタル放送が受信可能な放送区域、つまり、現在地が含まれる地上デジタル放送の放送区域(以下、放送区域Aと呼ぶ)の情報を取得する。
【0023】
ステップS303では、DVD−ROM111に記憶されている放送局エリア情報とステップS301で取得された現在地の情報と探索経路とから、使用者が次に移動する地上デジタル放送の放送区域(以下、放送区域Bと呼ぶ)を特定する。つまり、放送区域Aに隣接する放送区域の中で探索経路が通過する放送区域を放送区域Bとして特定する。ステップS304では、現在地の情報と放送区域A,Bの位置および範囲とから、放送区域Aと放送区域Bの重なる領域(以下、重複放送区域と呼ぶ)に使用者は位置しているか判定を行う。ステップS304で肯定判定の場合は、ステップS305に進む。否定判定の場合は、ステップS301に戻る。
【0024】
ステップS305では、チューナ24によって、放送区域Bで使用者が受信可能な放送局のID番号とその放送局のEPG(電子番組表)の情報を地上デジタル放送から取得する。放送局のID番号とは、各放送局に割り当てられている呼び出し符号で、たとえば、NHK東京デジタルテレビジョンはJOAK−DTVと割り当てられている。放送局のID番号は、地上デジタル放送で、映像信号や音声信号ととともに送られてくる地上デジタル放送に関するデータに含まれている。
【0025】
放送局のEPGとは、図4に示すようにその放送局で放送される番組表であり、EPGの情報には、放送される番組の名称、番組を放送する日時および番組の内容が含まれている。放送局のEPGについても、地上デジタル放送で、映像信号や音声信号とともに送られてくる地上デジタル放送に関するデータに含まれている。
【0026】
放送区域Bで使用者が受信可能な放送局のID番号とその放送局のEPGの情報は、次のようにして取得する。受信部制御回路212によって、チューナ24の受信チャンネルを地上デジタル放送のすべての帯域に渡って走査させる。このようにチューナ24の受信チャンネルを走査させることによって、放送局エリア情報に含まれていないチャンネルも検出することができる。そして、地上デジタル放送が受信される毎に、受信されたチャンネル、そのチャンネルの地上デジタル放送の放送波に含まれる放送局のID番号の情報およびをEPGの情報を抽出し、RAM13に記憶する。このとき、重複放送区域に突入する前から受信可能であったチャンネルも検出されるので、重複放送区域に突入する前から受信可能であったチャンネルのものは除かれる。
【0027】
このようにして、放送区域Bで使用者が受信可能な放送局のID番号とその放送局のEPGの情報は取得され、そしてRAM13に記憶され、放送区域Bの視聴可能な放送局のID番号の情報およびをEPGの情報のテーブルが、放送区域Bの同一番組を視聴可能なチャンネルに切り替えられる前に取得できる。
【0028】
ステップS306では、ステップS305で取得した放送局のID番号から、放送区域Bで視聴可能な放送局の中に視聴中の放送局と同一の放送局または同系列局の放送局があるか判定を行う。ここでは、同一放送局または同系列局の放送局では同一の番組が視聴可能であることを前提としている。同一放送局または同系列局の放送局であるかの判定は、予め作成してある系列局ごとに放送局とその放送局のID番号が収められているデータベースを参照することによって行う。系列局ごとに放送局とその放送局のID番号とのデータベースは、RAM13または、DVD−ROM111に地図データとともに記録されている。ステップS306で肯定判定された場合は、ステップS307へ進む。ステップS307では、チューナ制御回路27により、チューナ24は視聴中の放送局と同一の放送局または同系列局の放送局のチャンネルに設定される。
【0029】
ステップS308では、現在視聴中の放送の放送波の電界強度がチューナ23によって検出され、放送区域Bで視聴可能な同一の放送局または同系列局の放送局の放送の放送波はチューナ24によって電界強度が検出される。
【0030】
ステップS309では、チューナ23で検出された電界強度とチューナ24で検出された電界強度をチューナ制御回路27において比較する。チューナ23で検出された電界強度の方が強い場合は、否定判定されて、ステップS308に戻る。チューナ24で検出された電界強度の方が強い場合は肯定判定されて、ステップS310に進む。
【0031】
ステップS310では、受信部制御回路212によって、チューナ23で視聴しているチャンネルが、放送区域Bで同一番組が視聴可能なチャンネルに切り替わり、現在視聴中の番組と同一の番組が表示モニタ16およびスピーカ17に出力される。
【0032】
ステップS306で否定判定されるとステップS311へ進む。ステップS311では、ステップS305で取得した放送局のEPGより、現在視聴中の番組と同じ番組を現在放送しているチャンネルがないかを判定する。判定は、EPGに含まれる番組の名称の情報と、番組が放送される日時の情報から、現在視聴している番組と同じ番組名称の番組が同じ日時に放送されているチャンネルはあるか否かによって行われる。同じ番組を現在、放送しているチャンネルがある場合は肯定判定されて、ステップS312へ進む。
【0033】
ステップS312では、チューナ制御回路27により、チューナ24は、同じ番組を放送しているチャンネルに設定される。
【0034】
ステップS313では、現在視聴中の番組の放送の放送波の電界強度がチューナ23によって検出され、放送区域Bの電波塔から送信される現在視聴中の番組と同一の番組を放送しているチャンネルの放送波はチューナ24によって電界強度が検出される。そして、ステップS309へ進む。
【0035】
ステップ311で否定判定された場合は、図5のサブフローチャート1へ進む。ステップS311で否定判定されたということは、放送区域Bでは現在視聴中の番組と同一の番組を見られないということになる。サブフローチャート1の内容を図5を参照して説明する。サブフローチャート1は、放送区域が変わると現在視聴中の番組と同一番組が見られない場合のナビゲーション装置1の処理を示すフローチャートである。
【0036】
ステップS501では、移動体の位置と、放送区域Aと、放送区域Bで現在視聴中の番組と同一番組を視聴することができない区域と、移動体の進行方向にある現在視聴中の番組と同一番組を視聴できる可能性のある放送区域Cが、表示モニタ16に表示される。この表示画面は、現在視聴中の番組が見ることができなくなる前に警告画面として表示される。また、同時にスピーカ17から音声にて同一番組を視聴することが不可能になる旨の警告を発する。放送区域Cが同一番組を視聴できる可能性があるか否かの判断は、放送区域Cにおける地上デジタル放送は放送区域Aでは受信できないので、放送局エリア情報に含まれる放送局の情報から、放送区域Cの放送局に現在視聴中の番組を放送している放送局と同一放送局または同一系列の放送局はあるか否かで判断する。
【0037】
このときの表示モニタ16の表示画面を図6に示す。表示モニタ16には、使用者の位置61、探索経路62、放送区域A63、放送区域Bで現在視聴中の番組と同一番組を視聴することができない区域64、放送区域C65が表示される。放送区域A63は現在視聴中の番組と同一の番組が視聴できる同一番組視聴エリア63として、放送区域Bで現在視聴中の番組と同一番組を視聴することができない区域64は同一番組を視聴することができない同一番組視聴不可能エリア64として、放送区域C65は同一番組を視聴する可能性がある同一番組視聴可能エリア65として、表示形態を異ならせて表示される。たとえば、同一番組視聴エリア63は青色で、同一番組視聴不可能エリア64は赤色で、同一番組視聴可能エリア65は緑色に表示される。また、使用者が次の対応を選べるようにするため、対応指示メニューボタン66が表示される。対応指示メニューボタン66は、次の対応を選択するためのメニューが表示されている対応指示メニュー画面を表示させるためのボタンである。
【0038】
ステップS502では、使用者が対応指示メニューボタン66を選択したか判定を行う。肯定判定の場合はステップS503へ進む。否定判定の場合はステップS502に戻る。
【0039】
ステップS503では、対応指示メニュー画面がモニタ16に表示される。表示モニタ16に表示される対応指示メニュー画面を図7に示す。対応指示メニュー画面では、使用者が行う次の操作を選択させるボタンを表示する。同一番組視聴不可能エリア64で視聴可能な放送局を選択するための放送局ボタン71〜79,710〜712、同一番組視聴可能エリアへ最も早く進入する経路を探索するための同一番組視聴可能経路探索ボタン713、同一番組が視聴可能になるまで地上デジタル放送の表示をやめ、その間、自車位置を表示した地図画面を表示する待機ボタン714、地上デジタル放送の番組の表示を止め、ナビゲーションシステムのメニュー画面に表示画面を変更するナビゲーションメニューボタン715が表示される。
【0040】
同一番組視聴不可能エリア64で視聴可能な放送局は次のようにして特定される。ステップS305で作成されRAM13に記憶されている放送区域Bで使用者が受信可能なチャンネルと、放送局のID番号とから、同一番組視聴不可能エリア64で視聴可能な放送局のID番号とその放送局のチャンネルが取得される。そして、RAM13または地図データとともにDVD−ROM111に記録されている系列局ごとの放送局とその放送局のID番号とが含まれているデータベースから、放送局のID番号をもとに受信可能な放送局を特定する。そして、その放送局を放送局ボタン71〜79,710〜712として表示される。放送局ボタン71〜79,710〜712を入力装置18によって選択すると、その放送局ボタン71〜79,710〜712に対応するチャンネルがチューナ23に設定され、選択した放送局が受信される。
【0041】
ステップS504では、対応指示メニュー画面に表示されたボタン71〜79,710〜715が選択されたか判定される。対応指示メニュー画面に表示されたボタンが選択された場合は、肯定判定され、それぞれのボタンに対応した処理がなされる(ステップS505〜508)。否定判定された場合は、ステップS504に戻る。
【0042】
ステップS505では、同一番組が視聴可能になるまで地上デジタル放送の表示をやめ、その間、自車位置を表示した地図画面を表示する。ボタン714を選択すると、制御回路11から受信部制御回路212へ、デコード部28のNTSCエンコード部210および音声信号DA変換回路211への出力を停止するよう指令が送られ、地上デジタル波の表示モニタ16、スピーカ17への出力が停止される。そして、画像メモリ15によって生成された、現在の自車位置とその周辺の地図画像が表示モニタ16に表示される。表示モニタ16に現在の自車位置が表示されている間も、チューナ24を使用して同一番組が視聴可能であるか検出が続けられている。同一番組を視聴することが可能な放送区域に突入し、同一番組が視聴可能となると、地図画面は消え、地上デジタル放送の番組がモニタ16およびスピーカ17に出力される。ただし、視聴していた番組が終了する時間になっても同一番組を視聴できなかった場合は、番組が終了した旨の情報が地図画面上に表示される。
【0043】
ステップS506では、他の同一番組視聴可能エリアへ最も早く進入する経路を探索するための経路探索が行われる。ボタン713が選択されると、移動体の現在地を出発地として、同一番組視聴可能エリア65の境界線上で移動体の現在地から直線距離で最も近い点を目的地として再経路探索が行われる。再経路探索が行われると、移動体の現在地と、移動体の周辺の地図画面と、再経路探索が行われた探索経路が表示される。そして、同一番組視聴可能エリア65に到達して同一番組が視聴可能となると再び地上デジタル放送の番組が表示モニタ16およびスピーカ17に出力される。
【0044】
ステップS507では、ステップS504で選択された放送局の放送がチューナ23によって受信され、表示モニタ16およびスピーカ17に出力される。
【0045】
ステップS508では、ボタン715が選択されると、地上デジタル放送の番組の表示を止め、代わってナビゲーションシステムのメニュー画面が表示モニタ16に表示される。
【0046】
図8を参照して、使用者の位置と、本発明の実施形態におけるナビゲーション装置の同一番組視聴処理との関係について説明する。
放送区域81と放送区域82はそれぞれの放送区域に存在する電波塔87,88から受信可能な範囲を示す。放送区域81と放送区域82は重複放送区域83において重複している。最初、移動体の位置は放送区域81内の位置84に位置しているとする。そして、探索経路85上を放送区域81から放送区域82へ向かって進み、位置86において重複区域83に突入する。
【0047】
移動体の位置が位置84から位置86の間では、現在地検出装置14により現在地の情報を取得し、また放送局エリア情報と探索経路から現在地における放送区域81とこれから移動する放送区域82の情報を取得する。
【0048】
次に使用者の位置が位置86に達すると、2つのチューナ23,24のうち、チューナ24によって、電波塔88からの放送波から受信可能なチャンネルとそのチャンネルにおける放送波に含まれている放送局のID番号およびEPGを取得する。そして、放送局のID番号やEPGの情報に基づいて現在視聴中の番組と同一の番組を放送している放送局のチャンネルにチューナ24をあわせる。そして、2つのチューナ23,24のそれぞれのチューナによって電波塔87からの放送波の電界強度と電波塔88からの放送波の電界強度を検出し、比較する。
【0049】
さらに使用者が移動して、電波塔87からの電波の電界強度が電波塔88からの電波の電界強度より強くなると(たとえば、図9のA)、チューナ23をチューナ24と同一のチャンネルに合わせ、現在視聴中の番組と同一の番組を表示モニタ16およびスピーカ17に出力する。
【0050】
以上の本発明の実施の形態によるナビゲーション装置は次のような作用効果を奏する。
(1)本発明の実施形態では、2つのチューナのうちの1つのチューナによって次に移動する放送区域で受信可能な地上デジタル放送のチャンネルを走査し、そして地上デジタル放送に関するデータに基づいて次に移動する放送区域で受信可能な放送局の中から現在視聴している放送局と同一のまたは同系列局の放送局を特定することができる。このため、次に移動する放送区域で放送される放送局のチャンネルが変更されたり、追加されたり、廃止されたりしても、次に移動する放送区域で同一番組を視聴することができるチャンネルを確実に特定することができるので、移動により放送区域が変わっても同一番組を視聴し続けることができる。
(2)本発明の実施形態では、2つのチューナのうちの1つのチューナによって次に移動する放送区域で受信可能な地上デジタル放送のチャンネルを走査し、そして地上デジタル放送に関するデータに基づいて次に移動する放送区域で受信可能な放送局の中から現在視聴している番組と同一の番組を放送しているチャンネルを特定することができる。このため、次に移動する放送区域で放送される放送局のチャンネルが変更されたり、追加されたり、廃止されたり、新しい放送局ができても、次に移動する放送区域で同一番組を視聴することができるチャンネルを選択することができるので、移動により放送区域が変わっても同一番組を視聴し続けることができる。
(3)本発明の実施形態では、移動体の進行方向を加味した上で移動体が次に移動する放送区域を選択する。このため、複数の隣接する放送区域が存在する場合であっても、適切な放送区域を選択することができる。
(4)本発明の実施形態では、受信する放送区域が変わって同一番組を視聴することが不可能になった場合であっても、次に使用者が取る対応が表示画面に表示されるので、次にとる対応がわからなくなる場合がない。
(5)本発明の実施形態では、受信する放送区域が変わって同一番組を視聴することが不可能になった場合であっても、同一番組を視聴することができる放送区域と視聴できない放送区域が表示画面に表示され、使用者は同一番組を視聴できない状況を把握することができるので、同一番組を視聴できない場合において適切な対応をとることができる。
(6)本発明の実施形態では、受信する放送区域が変わって同一番組を視聴することが不可能になった場合であっても、視聴可能な放送局を選択するボタンが表示されるので、速やかに視聴可能な放送局を選択することができ、放送が途切れて何も表示されないということがなく、地上デジタル放送を受信し続けることができる。
(7)本発明の実施形態では、受信する放送区域が変わって同一番組を視聴することが不可能になった場合であっても、再経路探索を選択するボタンが表示されているので、速やかに同一番組を視聴できる放送区域まで移動し、同一番組を視聴できるようになる。
(8)本発明の実施形態では、受信する放送区域が変わって同一番組を視聴することが不可能になった場合であっても、同一番組が視聴可能になるまで待機するボタンが表示されるので、そのボタンを選択することによって、同一番組以外視聴したいものがない場合であっても次の対応を迷わない。
【0051】
以上の実施形態では、2つの放送区域の重複放送区域に使用者が進入したか否かを放送エリア情報と現在地情報から判定したが、それぞれの放送区域における電波塔からの電波の電界強度から判定してもよい。たとえば、図8において使用者が経路85を移動したときの電界強度を図9に示す。放送区域81から放送区域82に移動したときの放送区域81における電波塔87からの電界強度の変化を電界強度曲線91とし、放送区域Bにおける電波塔88からの電界強度の変化を電界強度曲線92とする。
【0052】
使用者が経路85を移動するにしたがって、電波塔87からの放送波の電界強度91は小さくなり、電波塔88からの放送波の電界強度は大きくなる。ところで放送区域は放送波の電界強度が所定値93以上(視聴可能な限界値、たとえば、60dBμV/m以上)の領域である。よって、2つの電界強度曲線91、92がともに所定値93以上の値になれば、使用者は2つの放送区域81,82の重複している重複放送区域83に位置していると判定することができる。この場合、2つのチューナのうち1つのチューナは常に放送波の電界強度を検出している必要があるが、実際に電界強度を測定して判断するので、重複放送区域の突入が放送局エリア情報に比べてより正確にわかるという利点がある。
【0053】
上記の実施形態では、まず、放送局のID番号から現在視聴中の放送局と同一または同系列の放送局であるか判定を行い、そこで否定判定された場合に放送局のEPGによって同一番組を放送している放送局があるか判定しているが、放送局のID番号による判定を省略して、放送局のEPGによる同一番組を放送している放送局があるかの判定のみ行ってもよい。放送局のID番号を照合するのに比べて、EPG内の番組名称や放送日時を照合する方が時間がかかるため、放送局のID番号によって同一番組の視聴可能な放送局を検出する方が同一番組の視聴可能な放送局の検出が速いが、一つのステップを省略できるため、放送局のID番号によって同一番組の視聴可能な放送局が検出できない場合は、処理が早くなるという利点がある。また、同一系列の放送局でも現在視聴中の放送局と同一の番組を放送していない場合があるので、放送局のID番号から現在視聴中の放送局と同一または同系列の放送局であるか判定を行い、そこで肯定判定された場合に、その後さらに、その放送局のEPGによって同一番組を放送しているか確認を行ってもよい。
【0054】
上記の実施形態では、ナビゲーション装置1において、DVD−ROMなどの記憶メディアより地図データを読み出して放送局エリア情報を取得したが、本発明はこの内容には限定されない。たとえば、携帯電話などによる無線通信を用いて、地図データを情報配信センターからダウンロードする通信ナビゲーション装置などにおいても、本発明を適用できる。
【0055】
上記の実施形態では移動体用受信装置がナビゲーション装置であったが、ナビゲーション装置に限定されない。たとえばGPSあるいは基地局との通信で現在位置が検出できる地上デジタル放送受信機能を備えている携帯電話や、GPS機能を備えたテレビ受像機においても本発明は適用できる。
【0056】
上記の実施の形態では、地上デジタル放送に関するデータに含まれている放送局のID番号によって同一の放送局または同一系列局の放送局であるか判断したが、地上デジタル放送で送られてくる番組配列情報に含まれているSDT(Service Description Table)の編成チャンネル名、委託放送事業者名など編成チャンネルに関する情報によって判断してもよい。また、同一の番組であるかをEPGの情報によって判断したが、番組配列情報に含まれるEIT(Event Information Table)の番組の名称、放送日時、内容の説明など、番組に関する情報に基づいて判断してもよい。
【0057】
上記の実施の形態では、1つのチューナ23で番組を視聴し、もう1つのチューナ24で同一番組が視聴可能なチャンネルを検出したが、移動体が重複放送区域に位置しないときは、2つのチューナ23,24で同じチャンネルを受信し、受信した信号を合成してデコード部28に出力し、番組を視聴するようにしてもよい。1つのチューナ23で受信する場合に比べて受信する信号の矩形波が改善され、画像のドット抜けなどが改善される。また、チューナ23のチャンネルを変更しないで、そのまま、チューナ24で番組を視聴してもよい。
【0058】
上記の実施の形態では、放送区域が変わっても同一番組が視聴できる場合、チューナ23に設定されるチャンネルが、同一番組が視聴できるチャンネルに設定されるだけであるが、それとともに入力装置18の選択で選択できる放送局の設定を変更されるようにしてもよい。たとえば、放送区域Aでは入力装置18で1chを選択すると放送局Aで視聴可能なA放送局のチャンネルにチューナ23が設定されるのに対し、放送区域Bに移動体が移動すると、入力装置で1chを選択すると放送局Bで視聴可能なB放送局のチャンネルにチューナ23が設定されるようにしてもよい。このように、入力装置18の設定が変更されていれば、視聴していた番組から別の番組を視聴したくなったときすぐ別の放送局を受信できるので使用者の利便性が向上する。
【0059】
チューナ24の受信チャンネルを地上デジタル放送のすべての帯域に渡って走査させることによって得られた受信チャンネルと放送局のID番号より特定される放送局のデータを放送局エリア情報に追加、上書きすることによって、放送局エリア情報を更新できるようにしてもよい。このように更新できるようにすることによって、放送局エリア情報を最新の情報に保つことができる。図10を参照して説明すると、図10(a)は更新される前の放送局エリア情報である。この情報では放送区域では放送局AAA、BBB、CCC、DDDが視聴可能であり、それぞれチャンネル16,18,20,22で受信可能である。そして、チューナ24によって、放送区域ではチャンネル16,19,20,22,24が受信可能であることがわかり、地上デジタル放送に含まれる放送局のID番号より、それぞれ受信されたチャンネルの放送局が放送局AAA、BBB、CCC、DDD、EEEであることが特定される。そして、放送局エリア情報は図10(b)の白抜きの表示のように放送局BBBのチャンネルが19チャンネルに変更され、そして新しく放送局EEE、チャンネル24が追加され、放送局エリア情報は更新される。
【0060】
特許請求の範囲の要素と実施の形態との対応関係を説明する。
現在地検出手段は現在地検出装置14に対応する。現在地が含まれる放送区域は放送区域Aに対応し、該放送区域に隣接する放送区域は放送区域Bに対応する。第1のチューニング手段はチューナ24に対応し、第2のチューニング手段はチューナ23に対応する。同一番組視聴可能チャンネル特定手段は受信部制御回路212に対応し、チャンネル切替手段は、チューナ制御回路に対応する。第1の電界強度検出手段はチューナ24に対応し、第2の電界強度検出手段はチューナ23に対応する。次操作選択ボタン表示手段はボタン71〜79,710〜715に対応する。視聴可能放送局表示手段は放送局ボタン71〜79,710〜712に対応する。同一番組視聴可能経路探索手段は同一番組視聴可能経路探索ボタン713に対応する。待機手段は待機ボタン714に対応する。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施形態におけるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】地上デジタル放送受信部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態であるナビゲーション装置における同一番組視聴処理の内容を説明するためのフローチャートである。
【図4】EPGの内容を説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態であるナビゲーション装置における同一番組視聴処理の内容を説明するためサブフローチャートである。
【図6】同一番組を視聴し続けることができないときの表示画面である。
【図7】対応指示メニューボタンを選択したときに表示される表示画面である。
【図8】使用者の位置と本発明の実施形態におけるナビゲーション装置の同一番組視聴処理の関係を説明するための図である。
【図9】使用者の位置とチューナによって検出される電界強度の関係を説明する図である。
【図10】放送局エリア情報の更新を説明する図である。
【符号の説明】
【0062】
1 ナビゲーション装置
11 制御回路
14 現在地検出装置
16 表示モニタ
17 スピーカ
18 入力装置
19 地上デジタル放送受信部
21,22 アンテナ
23,24 チューナ
61 移動体の位置
62,85 探索経路
63 同一番組視聴エリア
64 同一番組視聴不可能エリア
65 同一番組視聴可能エリア
71〜715 ボタン
81,82 放送区域
83 重複放送区域
87,88 電波塔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上デジタル放送を受信する移動体用受信装置において、
移動体の現在地を検出する現在地検出手段と、
第1のチューニング手段と、
第2のチューニング手段と、
移動体の現在地が、現在地が含まれる放送区域と該放送区域に隣接する放送区域とが重複する重複放送区域に入ったかどうかを検出する重複放送区域突入検出手段と、
前記重複放送区域突入検出手段により移動体の現在地が前記重複放送区域に入ったと検出されたとき、前記第1のチューニング手段を使用して、前記隣接する放送区域で視聴可能なチャンネルの地上デジタル放送に関するデータを取得し、取得したデータに基づいて、前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で、前記第2のチューニング手段を使用して現在視聴中の番組と同一番組が視聴可能であるチャンネルを特定する同一番組視聴可能チャンネル特定手段と、
所定の条件が検出されたとき、現在視聴しているチャンネルから前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段により特定されたチャンネルに前記第2のチューニング手段で視聴するチャンネルを切り替えるチャンネル切替手段とを備えることを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の移動体用受信装置において、
前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段は、前記地上デジタル放送に関するデータに含まれるEPGの情報に基づくことを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項3】
請求項1に記載の移動体用受信装置において、
前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段は、地上デジタル放送に関するデータに基づいて、前記第2のチューニング手段を使用して現在視聴中の放送局と同一の放送局のチャンネルを特定することを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項4】
請求項1に記載の移動体用受信装置において、
前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段は、地上デジタル放送に関するデータに基づいて、前記第2のチューニング手段を使用して現在視聴中の放送局と同一系列局の放送局のチャンネルを特定することを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の移動体用受信装置において、
前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段は、前記地上デジタル放送に関するデータに含まれる放送局のID番号に基づくことを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の移動体用受信装置において、
前記第1のチューニング手段によってチューニングされた地上デジタル放送の放送波の電界強度を検出する第1の電界検出手段と、
前記第2のチューニング手段によってチューニングされた地上デジタル放送の放送波の電界強度を検出する第2の電界検出手段とをさらに備え、
前記所定の条件とは、前記第2の電界検出手段によって検出された現在視聴しているチャンネルの電界強度が、前記第1の電界検出手段によって検出された前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段によって特定されたチャンネルの電界強度より小さいという条件であることを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項7】
請求項6に記載の移動体用受信装置において、
地上デジタル放送の放送区域の情報を含む地図データをさらに備え、
前記重複放送区域突入検出手段は、前記地図データに含まれる前記地上デジタル放送の放送区域の情報と、前記現在地検出手段によって検出されて移動体の現在地とに基づいて移動体の現在地が含まれる放送区域と該放送区域に隣接する放送区域とが重複する重複放送区域に入ったと検出することを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項8】
請求項7に記載の移動体用受信装置において、
前記地図データには、前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能な放送局と前記放送局のチャンネルとの情報が含まれ、
前記第1のチューニング手段を使用して、前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能なチャンネルの地上デジタル放送に関するデータを取得し、取得したデータに基づいて前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能な放送局を特定し、
前記第1のチューニング手段によって検出した前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能なチャンネルと該チャンネルの放送局とのデータにより、前記地図データに含まれる前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能な放送局と前記放送局のチャンネルとの情報を更新することを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項9】
請求項7または8に記載の移動体用信装置において、
移動体の経路探索手段をさらに備え、
前記経路探索手段によって探索された探索経路に基づいて、前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域を特定することを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項10】
請求項1に記載の移動体用受信装置において、
前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段によって、前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で、現在視聴中の番組と同一番組が視聴可能なチャンネルを特定できない場合は、次の操作を選択させるボタンを表示する次操作選択ボタン表示手段を備えることを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項11】
請求項1に記載の移動体用受信装置において、
前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段によって、前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で、現在視聴中の番組と同一番組が視聴可能なチャンネルを特定できない場合は、前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で視聴可能な放送局を表示する視聴可能放送局表示手段を備えることを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項12】
請求項9に記載の移動体用受信装置において、
前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段によって、前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で、現在視聴中の番組と同一番組が視聴可能なチャンネルを特定できない場合は、前記同一番組が視聴可能な放送区域までの経路探索を行う同一番組視聴可能経路探索手段を備えることを特徴とする移動体用受信装置。
【請求項13】
請求項1に記載の移動体用受信装置において、
前記同一番組視聴可能チャンネル特定手段によって、前記現在地が含まれる放送区域に隣接する放送区域で、現在視聴中の番組と同一番組が視聴可能なチャンネルを特定できない場合は、前記同一番組が視聴可能な放送区域に前記移動体が移動するまで、地上デジタル放送の映像および音声の出力を停止する待機手段を備えることを特徴とする移動体用受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−67489(P2006−67489A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−250662(P2004−250662)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】