説明

移動体通信システムにおける下りリンクの帯域規制方法

【課題】下りリンクの通信が、携帯端末において確実に通信でき、また、ハンドオーバー時に基地局装置のデータフォワーディングバッファがあふれないように下りリンクの帯域規制を行う。
【解決手段】
基地局装置が、初期接続時または通信中に、基地局装置と通信を行なっている携帯端末毎に、携帯端末のユーザーの契約情報または無線回線の状況に応じて下り帯域の規制値を設定し、設定した下り帯域規制値を、ゲートウェイに通知し、ゲートウェイにユーザーの契約情報または無線回線の状況に応じた下りリンクの帯域規制値を設定する。
また、第1の基地局装置から第2の基地局装置へ携帯端末がハンドオーバーを行う場合、第1の基地局装置から第2の基地局装置へ携帯端末の下りリンクの帯域規制値を通知し、ハンドオーバー完了後に第2の基地局装置において、携帯端末の下りリンクの帯域規制値を再設定し、ゲートウェイに通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体通信技術に関し、特に移動体通信システムにおける下りトラフィックの帯域規制技術に関する。
【背景技術】
【0002】
第3.5世代以降のデジタル変調方式を採用したモバイルデータ通信においては、個々のユーザーの通信量が増加してきており、大量通信ユーザー(いわゆるヘビーユーザー)により、他の無線帯域が不足しがちとなる。そこで、対策として、個別のユーザーについて帯域の規制を行っていた。この従来の個別ユーザーに対する帯域規制は、移動体通信システムを構成するハードウエア等の制約から、ゲートウェイ装置などのコアネットワーク側の機器で行っている。
【0003】
第3.9世代の移動体通信システムのひとつであるLTEでは、多数の携帯端末が基地局装置を介してデータ通信を行うとき、基地局装置においては、多数の携帯端末についてスケジューラにより無線リソースの割り当てを行う。スケジューラで用いられるユーザーへのスケジューリングアルゴリズムのひとつに、プロポーショナルフェアネスがある。プロポーショナルフェアネスではユーザー毎の無線リソースの割り当てを機会均等を確保したうえで、無線状況がいいときに多くのスロットの割り当てを行うように制御する。プロポーショナルフェアネススケジューリングについては、非特許文献1、非特許文献2に紹介されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】渡辺、松田「1xEV-DO:効率性向上策を駆使し,携帯データ通信で初の定額制を実現 - 技術の広場」ITpro、2004年6月25日掲載http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/NBY/techsquare/20040616/4/
【非特許文献2】A.Jalali, R.Padovani, and R.Pankaj, "Data throughput of CDMA-HDR a high efficiency-high data rate personal communication wireless system," IEEE Proc. VTC Spring 2000, pp.1854-1858, May 2000
【非特許文献3】http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/41164.html太田「au、夜間帯のEZwebにおいて大量通信ユーザーの通信速度を制限」ケータイWatch、2008年7月30日掲載
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、移動体通信システムにおいては個別のユーザーに対する帯域規制は、コアネットワーク側の装置、例えばゲートウェイなどで行われ、無線アクセスネットワーク側の基地局装置には、各ユーザーに割り当てる帯域を規制するための帯域規制手段がなかった。このため、ゲートウェイにおいて設定されている各ユーザーに割り当てられた帯域内で各ユーザーに送信されたパケットが、無線アクセスネットワークの無線リソース不足で送信できず、破棄されてしまったり、無線アクセスネットワークの無線リソース不足により基地局装置の下り送信バッファに携帯端末への未送信パケットが溜まってしまうと、ハンドオーバー時にハンドオーバー元の基地局装置からハンドオーバー先の基地局装置に送られるデータフォワーディングパケットの容量が肥大化してしまい、ハンドオーバー先の基地局装置で受け取れずに廃棄されることがあった。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、下りリンクの通信が、携帯端末において確実に通信でき、無線リソース不足でパケットが破棄されることをなくすことを目的とする。また、ハンドオーバー時に基地局装置のデータフォワーディングバッファがあふれないように制御ことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、基地局装置が、初期接続時または通信中に、基地局装置と通信を行なっている携帯端末毎に、携帯端末のユーザーの契約情報または無線回線の状況に応じて下り帯域の規制値を設定し、設定した下り帯域規制値を、ゲートウェイに通知し、ゲートウェイにユーザーの契約情報または無線回線の状況に応じた下りリンクの帯域規制値を設定するようにしたものである。
【0008】
また、基地局装置は、通信中の携帯端末の下りリンクの送信バッファの残量を監視し、送信バッファの残量に応じて下りリンクの帯域規制値を設定し、ゲートウェイに通知し、下りリンクの帯域規制値を設定するようにしたものである。
【0009】
また、第1の基地局装置から第2の基地局装置へ携帯端末がハンドオーバーを行う場合、第1の基地局装置から第2の基地局装置へ携帯端末の下りリンクの帯域規制値を通知し、ハンドオーバー完了後に第2の基地局装置において、携帯端末の下りリンクの帯域規制値を再設定し、ゲートウェイに通知するようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、一般にコアネットワーク側よりもボトルネックになりやすい無線アクセスネットワーク側の各携帯端末へのパケットの配信状況をコアネットワークのゲートウェイなどの装置における帯域規制に反映させることができるので、下りリンクの通信が、携帯端末において確実に通信できて、無線リソース不足でパケットが破棄されることがなくなる。
【0011】
また、本発明の帯域規制を行うことにより、ハンドオーバー時にデータフォワーディングバッファがあふれないように制御することができ、ハンドオーバー時にデータフォワーディングパケットの容量が肥大化してしまうことにより、ハンドオーバー先の基地局装置で受け取れずに廃棄されたり、ゲートウェイが送信したが、基地局装置から携帯端末に送信できず破棄されるパケットを減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態における移動体通信システムの構成を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態における基地局装置の構成を説明する図である。
【図3】本発明の一実施形態における下り帯域規制の概要を説明する図である。
【図4】従来の一般的な下りリンクの各区間の帯域の例を説明する図である。
【図5】本発明の一実施形態における下り帯域規制処理内容を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態における下り帯域規制処理内容を説明するフローチャートである。
【図7】データフォワーディング対象のデータを説明する図である。
【図8】本発明の一実施形態における帯域規制情報の設定シーケンスを説明する図である。
【図9】本発明の一実施形態における帯域規制情報の設定シーケンスを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を用いて本発明の一実施形態を説明する。本発明の一実施形態において、帯域規制制御は、通常、下りリンクの呼対応に行う。本実施例においては、基地局装置において、呼毎に下り送信バッファのバッファ量を監視し、バッファ量に基づいて帯域規制情報を算出し、ゲートウェイに通知することにより、下りトラフィックの送信を抑止し、無駄なパケットの送信を防ぐことができる。
【0014】
本発明の一実施形態においては、予め、各ユーザーと通信事業者との契約内容などに基づいて各ユーザーに帯域規制情報が設定され、課金サーバーなどで維持されている。無線基地局装置は、呼接続時やハンドオーバー開始時に、課金サーバーにアクセスし、ユーザーの規制情報を取得して使用する。また、必要に応じて、ゲートウェイにその規制情報を通知し、ゲートウェイにおける帯域規制値に反映させる。本発明の実施形態においては、スケジューラアルゴリズムはプロポーショナルフェアネスを使用するとして説明する。
【0015】
(移動体通信システムの概要)
図1に、本発明の一実施形態における移動体通信システムの構成を示す。図1において、はUE(User Equipment)1、UE2、…UE nは基地局装置200が形成するセクタ内に存在する携帯端末である。基地局装置200は、LANスイッチ300を介して課金サーバー400、ゲートウェイ500等に接続されている。
【0016】
(基地局の構成)
次に、本発明の一実施形態における基地局装置の構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態における基地局装置の構成を示す図である。
基地局装置200は、ゲートウェイ、または隣接基地局装置など、他の装置から中継網を介して下りリンクのデータを網インターフェース205で受信する。受信した下りトラフィックは、スケジューラ204でプロポーショナルフェアネスアルゴリズムにより携帯端末への無線リソースの割り当て処理を行い、データ格納部203に格納したデータを、スケジューリング結果に従い、無線周波数(Radio Frequency)部202、アンテナ201を介して各携帯端末に送信する。基地局装置は、スケジューラ204に変更を加えることで、携帯端末ごとに携帯端末に割り当てるリソースブロック数を制限することで、基地局装置と携帯端末間の下りリンクの通信に帯域規制を設けることができる。本実施形態においては、基地局装置がゲートウェイと通信し、ゲートウェイにこの規制情報を呼単位の情報として通知し、ゲートウェイにおける帯域規制値に反映させることで、ゲートウェイにおいても、基地局装置と携帯端末間の無線状況を反映した規制を行うものである。
【0017】
(下り帯域規制の説明)
次に、本発明の実施形態の下り帯域規制の概要について説明する。
図3は、本発明の一実施形態における下り帯域規制の概要を説明する図である。
下りトラフィックは携帯端末からの上りリンクの通信がトリガーとなって起こり、インターネットからゲートウェイ、基地局装置、携帯端末へ、流れる。
【0018】
ゲートウェイは、インターネットと接続されている。インターネットから受信するデータについては、帯域規制を行うことができない。そのため、ゲートウェイはゲートウェイ内部のバッファにインターネットから受信したデータを蓄積し、速やかに転送しようとする。携帯端末と基地局装置間の無線による通信では、伝搬路の状態により、通信の信頼性が大きく変わる。また、基地局装置から携帯端末が遠く離れるにつれ、携帯端末の通信レートがさがる。また、携帯端末の位置によっては、ハンドオーバーが発生し、ハンドオーバー元の基地局装置からハンドオーバー先の基地局装置へ転送されるデータを格納するデータフォワーディングバッファがあふれてしまうこともある。
【0019】
そこで、本実施の形態においては、基地局装置とゲートウェイ間において、帯域規制信号を使って、呼単位で、帯域を規制する。携帯端末と基地局装置間は無線回線で、基地局装置とゲートウェイは有線回線で接続されている。基地局装置は、ある携帯端末への送信データの送信のために割り当てる帯域について、ゲートウェイと基地局装置の間の帯域を、基地局装置と携帯端末間の伝搬路の状況に応じて規制する必要がある。これは、一般に、無線区間は、有線区間よりもボトルネックになりやすいためである。基地局装置と携帯端末間で割り当て可能な帯域以上のデータがゲートウェイから基地局装置に送信されると、基地局装置のバッファがあふれて、せっかくゲートウェイが送信したデータを基地局装置から携帯端末に送ることができずに捨てることになってしまう。このようなデータの廃棄が発生するとTCP/IP等のレイヤでの再送が多発し、再送データの送信に帯域が圧迫されて、急激なスループットの低下を招いてしまう。
【0020】
ハンドオーバー時にデータフォワーディングバッファがあふれないようにする場合にも、帯域規制情報を基地局装置からゲートウェイに通知し、ゲートウェイにおいて無線区間を考慮して帯域規制を行い、無線区間で伝送可能なデータ量以上のデータを送ることがないように、ゲートウェイにおいてゲートウェイ内のバッファでデータを保持する。帯域規制情報は、基地局装置からゲートウェイに送信する。
【0021】
ここで、従来の一般的な下りリンクの各区間の帯域の例を図4に示す。携帯端末101と基地局装置間は無線回線、基地局装置とゲートウェイ間は有線回線、ゲートウェイ500とインターネットは有線回線で接続されている。携帯端末101と基地局装置200間の無線回線は、1呼分の帯域は、基地局装置200-ゲートウェイ500間より細い。1つの基地局装置が形成するセクタ内に存在し、基地局装置とつながるすべての携帯端末に割り当てられた帯域の和は、各無線方式の最大下りスループットとなる。基地局装置とゲートウェイ間の有線回線の帯域は、通常、ファーストイーサもしくは、ギガイーサなどが使用され、無線回線より広帯域である。インターネットとゲートウェイを接続する有線回線は、中継網もあり、帯域の広さは様々であるが、基地局装置-ゲートウェイ間の有線回線と同様に、ファーストイーサもしくは、ギガイーサなどが使用される。携帯端末以外にも、多数の無線接続以外の端末も接続されるため、インターネットとゲートウェイ間の有線回線は、ゲートウェイ-基地局装置間の有線回線以上に広い帯域が必要である。実際のところは、サーバーによりまちまちである。
【0022】
基地局装置間接続は、基地局装置間のトラフィック転送のために、データフォワーディングパケットの送信に割り当てられる回線である。ハンドオーバーした呼の分だけ確保すればいいことになるが、この回線は、ハンドオーバー専用に確保されたものではなく、通常は、ゲートウェイとの接続路等と併用していることが多い。ハンドオーバー時には、1呼分の情報ではあるが、短時間で転送する必要があるため、この基地局装置間接続についても広い帯域が必要である。本実施形態では、この基地局装置間の帯域も規制をかけ、データフォワーディングバッファ(下り送信バッファ)の容量以上のデータが転送されることがないように規制する。
【0023】
(下り帯域規制フロー)
次に、本発明の実施形態における下り帯域規制フローを説明する。
図5は、本発明の一実施形態における下り帯域規制処理を説明するフローチャートである。
図5(a)は、初期接続時のフローを、(b)はハンドオーバー時のフローを示している。
【0024】
図5(a)に示した下り帯域規制処理では、ユーザーの携帯端末の状況に応じて、初期の呼接続の段階で、帯域規制情報の設定を行う。ここで、携帯端末の状況に応じて帯域規制情報の設定を行う とは、例えば、ユーザーと通信事業者との契約により予め設定され、課金サーバーなどに格納しておいた情報に基いて、基地局装置が各呼の帯域規制値の合計が最大セクタスループットの値を越えないように、各呼の帯域規制値を設定し(ステップ501)初期接続時に下り帯域規制信号としてその帯域規制値を基地局装置からゲートウェイに通知し、ゲートウェイにおける帯域規制に反映させる(ステップ502)。
【0025】
図5(b)に示したハンドオーバー時の下り帯域規制処理では、ハンドオーバー先の基地局装置は、ハンドオーバー元の基地局装置から帯域規制値を引き継ぎ(ステップ511)、引き継ぎ時の帯域規制値を計算し(ステップ512)、計算した帯域規制値をゲートウェイに通知する(ステップ513)。
【0026】
次に、下り帯域規制処理の別のフローについて説明する。
図6は通信中のユーザーの携帯端末の帯域規制について説明する図である。
基地局装置において、呼毎に、残りの下りバッファ量をモニタし、残り下りバッファ量が半分以上の呼については(ステップ601)、通常の帯域規制値の計算を行い、帯域規制値を更新する。(ステップ602)残りの下りバッファ量が半分より少ない場合には帯域規制値を0に設定する。(ステップ603)ステップ602、ステップ603で更新、設定された帯域規制値は、一定の時間間隔で、ゲートウェイに通知し(ステップ604)、ゲートウェイにおける帯域規制値が更新される。帯域規制値は、基地局装置のスケジューラで下りリンクのレートが下がってくると、下り帯域規制値を小さくし、基地局装置にこれ以上トラフィックがたまらない用に上流のゲートウェイの帯域規制値を設定する。
【0027】
(データフォワーディング(ハンドオーバー時の転送)における帯域規制フロー)
図7を用いて、データフォワーディング(ハンドオーバー時の転送)対象のデータを説明する。
図7に示すように、基地局装置では呼毎に、携帯端末に未だ送信していないパケットと、携帯端末に送信済みで、送達確認を待っているパケットが記憶されている。ハンドオーバーした場合に、データフォワーディング領域となるのは、この未送信のパケットと送達確認を待っているパケットである。下り送信バッファに蓄えられていくので、この下り送信バッファ(基地局装置内)があふれないように管理しなければならない。また、ハンドオーバーの要求があった場合には、基地局装置間で、データフォワーディング領域のパケットを転送する。
【0028】
つぎに、ゲートウェイに下り帯域規制情報の設定する場合のシーケンスを説明する。
図8は、下り帯域規制情報の設定シーケンスを示す図である。
基地局装置は任意の時点で、DSBandinfとして、下り帯域規制情報をゲートウェイに送信する。(ステップ801)
下り帯域規制情報には、呼番号と、帯域規制情報(例えばIPパケット数/s)が含まれている。DSBandinfは、下り帯域規制情報通知で、ゲートウェイに、規制対象の呼番号とその呼の下り帯域規制情報を通知する。
ゲートウェイから受信した、IPパケットは基地局装置で、一度、下り送信バッファに格納される。(ステップ802,803)
下り送信バッファに格納されたIPパケットは、無線回線の送信状況に応じて、スケジューラによって無線回線用のフレームに構成されAirframeとして送信される。(ステップ804)下り帯域規制情報は、複数の呼の分まとめてひとつのDSBandinfで送ってもよい。ゲートウェイでは、下り帯域規制情報を受け取ると、呼処理機能の中で、呼対応に下りのパケットの送信規制を行う。下り帯域規制情報で、極限まで帯域を規制することはできるので、通常は、ゲートウェイから送信されたパケットが無線回線で破棄されることはないが、携帯端末がトンネルに入ったり電波が届きにくい部屋に入った場合など、また、有線回線のIP通信でエラーが起こったときには、データの破棄が発生することがある。
【0029】
(ハンドオーバー時の帯域規制情報の設定シーケンス)
図9に基地局装置1から基地局装置2へハンドオーバーする場合のシーケンスを示す。
携帯端末が移動するにつれて伝搬環境が変化し、基地局装置2の方が電波状況がよくなると(ステップ904)、基地局装置1はハンドオーバーを行い、基地局装置2へのハンドオーバーが完了する。下り帯域規制情報は、移動端末が接続している基地局装置2から、ゲートウェイへ、DSBandinfで通知する。また、ハンドオーバーの途中で、下り送信バッファに蓄えられているデータフォワーディング領域のデータをデータフォワーディングパケットとして、基地局装置1から基地局装置2へ転送する。
【符号の説明】
【0030】
101,102,103… 携帯端末、
200,210 基地局装置
201 アンテナ
202 無線周波数部
203 データ格納部
204 スケジューラ
205 網インターフェース
300 LANスイッチ
400 課金サーバー
500 ゲートウェイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の携帯端末と無線回線により通信を行う基地局装置と、複数の基地局装置と接続されたゲートウェイと、前記携帯端末のユーザーに関する通信契約情報を予め登録してある課金サーバーとを少なくとも含む移動体通信システムにおける下りリンクの帯域規制方法であって、
前記基地局装置は、初期接続時または通信中に、基地局装置と通信を行なっている携帯端末毎に、前記携帯端末のユーザーの契約情報または無線回線の状況に応じて下り帯域の規制値を設定し、設定した下り帯域規制値を、ゲートウェイに通知し、ゲートウェイにユーザーの契約情報または無線回線の状況に応じた下りリンクの帯域規制値を設定することを特徴とする移動体無線通信システムにおける下りリンクの帯域規制方法。
【請求項2】
請求項1記載の移動体通信システムにおける下りリンクの帯域規制方法であって、基地局装置は、通信中の携帯端末の下りリンクの送信バッファの残量を監視し、送信バッファの残量に応じて下りリンクの帯域規制値を設定し、ゲートウェイに通知し、下りリンクの帯域規制値を設定することを特徴とする移動体通信システムにおける下りリンクの帯域規制方法。
【請求項3】
請求項1記載の移動体通信システムにおける下りリンクの帯域規制方法であって、第1の基地局装置から第2の基地局装置へ携帯端末がハンドオーバーを行う場合、第1の基地局装置から第2の基地局装置へ携帯端末の下りリンクの帯域規制値を通知し、ハンドオーバー完了後に第2の基地局装置において、前記携帯端末の下りリンクの帯域規制値を再設定し、ゲートウェイに通知することを特徴とする移動体通信システムにおける下りリンクの帯域規制方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−249209(P2012−249209A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121182(P2011−121182)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】