説明

移動体通信設備とその通信方法

【課題】アドホック通信によりネットワークを形成することができ、かつそのうちの1つがネットワークから切断された場合でも、ネットワークの通信機能を維持することができ、かつ切断された原因も認識することができる移動体通信設備とその通信方法を提供する。
【解決手段】アドホック通信機能を有する基地局20と複数の移動体10を備える。基地局20は、少なくとも2つの移動体10とアドホック通信可能に位置する。各移動体10は、隣接する他の移動体10と少なくともペアを形成し、互いの移動体10の状態を確認するペア確認手段を有し、かつ少なくとも2つの他の移動体10とアドホック通信可能に位置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機能を有する移動体通信設備とその通信方法に関する。
【0002】
「アドホック通信」とは、無線LANの端末(子機)同士で直接行う通信をいう。
かかるアドホック通信機能を有する複数のステーションからなる無線データ通信網において、直接通信できない2つのステーション間で、他のステーションが中継を行うことで通信可能範囲を拡大することが、例えば特許文献1,2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−97821号公報、「無線データ通信方法および装置ならびに無線データ通信システム」
【特許文献2】特開2004−165964号公報、「通信機能を有する移動体の移動方法および通信方法」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1,2では、通信機能と演算部を有する複数の移動体(ステーション又はノード)により、互いにアドホック通信によりネットワーク(通信網)を形成している。
また、特許文献2では、移動体の1つが移動中にネットワークから切断された場合、通信を回復するために移動体の演算部が、移動していた方向と反対方向に移動するように移動機能を制御するようになっている。
【0005】
しかし、上述した特許文献1,2では、ネットワーク(通信網)を形成している移動体の1つが、一瞬でもネットワークから切断された場合、その移動体以遠の他の移動体との通信も切断されてしまう場合があり、回復するまでネットワークが不通状態となる問題点があった。
また、ネットワークから切断された原因が、通信だけが切断されたのか、移動体自体が損なわれたのか不明である問題点があった。
【0006】
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、アドホック通信によりネットワークを形成することができ、かつそのうちの1つがネットワークから切断された場合でも、ネットワークの通信機能を維持することができ、かつ通信遮断の原因が、移動に伴って通信不能に陥ったのか、途中の移動体が故障したのかの判別ができる移動体通信設備とその通信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、アドホック通信機能を有する基地局と複数の移動体を備え、
基地局は、少なくとも2つの移動体とアドホック通信可能に位置し、
各移動体は、隣接する他の移動体と少なくともペアを形成し、互いの移動体の状態を確認するペア確認手段を有し、かつ少なくとも2つの他の移動体とアドホック通信可能に位置する、ことを特徴とする移動体通信設備が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、この移動体通信設備において、1台の移動体からのアドホック通信が途絶した場合、
(A)通信途絶した移動体とペアを形成する相手の移動体を介して、通信途絶した移動体の状態を確認し、
(B)かつ同じくペアを形成する相手の移動体を介してアドホック通信によるネットワークを継続し、
(C)さらに通信途絶した移動体を除くすべての移動体が、隣接する他の移動体と少なくともペアを形成し、かつ少なくとも2つの他の移動体とアドホック通信可能に位置するように、移動体を移動する、ことを特徴とする移動体通信方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
上記本発明の装置と方法によれば、各移動体が、隣接する他の移動体と少なくともペアを形成しているので、ペアを形成する相手の移動体により切断された原因を判断することができる。
【0010】
また、ペアを形成する1台の移動体からのアドホック通信が途絶した場合でも、通信途絶した移動体とペアを形成する相手の移動体が少なくとも1つの他の移動体とアドホック通信可能に位置するので、アドホック通信によるネットワークを継続することができる。
【0011】
従って、ある移動体からのアドホック通信が途絶した場合、その原因が移動に伴って通信不能に陥ったのか、途中の移動体が故障したのかを、検知することが可能であり、不明の移動体を捜索し通信を復旧するのか、故障した移動体に代わる新しい移動体を補充するかの判断ができる。またこのときペアを形成する相手の移動体が正常に機能しているため、相手の移動体を介するアドホック通信が断絶せず、一瞬たりともネットワーク全体が通信不通にはならない。

【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明による移動体通信設備を示す平面図である。
【図2】移動体の模式図である。
【図3】本発明による移動体通信方法の全体フロー図である。
【図4】異常発生の例を示す図である。
【図5】異常発生の別の例を示す図である。
【図6】図4、図5の異常発生時の通信状態を示す図である。
【図7】孤立した移動体のペアを回復するステップを示す図である。
【図8】ペアを再構築するステップを示す図である。
【図9】再構築されたネットワークを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を実施するための最良の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0014】
図1は、本発明による移動体通信設備を示す平面図である。
この図において、本発明の移動体通信設備は、複数(この例では8台)の移動体10と基地局20を備える。基地局20は1台でも複数でもよい。
【0015】
移動体10は、無人で任意に移動できる移動装置である。例えば移動体10は、ロボット、車両、船舶、航空機などであり、それぞれ独立に地上、水上、水中、空中を任意に移動できるようになっている。
【0016】
図1において、細い両矢印2は、アドホック通信を示している。
すなわち各移動体10は、例えば無線LANによるアドホック通信機能を有しており、少なくとも2つの他の移動体10とアドホック通信2により常に通信可能であるように、それぞれの移動位置が制限されている。
また、各移動体10はそれぞれGPS等を内蔵しており、各移動体10の自己位置を検出する。
【0017】
また各移動体10は、隣接する他の移動体10とペア確認手段12により少なくともペアを形成している。以下、ペア確認手段12による確認を「ペア確認」と呼ぶ。
【0018】
図1において、太い両矢印4はペア確認を示し、細い楕円形6はペア確認4による確認可能範囲を示している。なお本発明においてペア確認4は、ペアを形成する2台の移動体10間の確認に限定されず、トリオを形成する3台の移動体10間の確認を含むものとする。また、一方向の確認手段を含む。
【0019】
基地局20は、移動体10と同じアドホック通信機能を有し、少なくとも2つの移動体10とアドホック通信2により常に通信可能に位置する。基地局20は、無人でも有人でもよく、かつ特定の場所に固定されていても、移動体10と同様に移動可能であってもよい。
【0020】
また、本発明において、基地局20は必須ではなく、これを省略してもよい。基地局20を省略する場合、移動体10の一部又は全部が、基地局20の機能を有する。
【0021】
上述した基地局20と複数の移動体10は、それぞれが常に少なくとも2つの移動体10とアドホック通信2により通信可能に位置するように移動する。
アドホック通信2による通信データは、アドホック通信2に必要なデータに加えて、各移動体10の位置、各移動体10の状態(正常、異常)、各移動体10のハートビート信号、等である。
【0022】
これら通信データは、アドホック通信2により各移動体10及び基地局20に通信される。
従って、上述したアドホック通信2によるネットワークにより、基地局20とすべての移動体10の間で、各移動体10の位置及び状態を、移動体10が中継を行うことで通信可能となる。
【0023】
図1において、ペアを形成する移動体10を、説明の都合上、1Lと1R、2Lと2R、3Lと3R、4Lと4Rと呼ぶ。この例では、移動体10は8台であるが、それ以上でも、それ以下であってもよい。
また、移動体10の台数は、偶数であるのが好ましいが、奇数であってもよい。奇数である場合、いずれか3台の移動体10でトリオを形成し、3台の移動体間で上述したペア確認4を行うように構成する。
以下、ペアを形成する相手の移動体を「相手移動体」と略称する。
【0024】
図2は、移動体10の模式図である。この図では、ペアを形成する2台の移動体10を示している。この図において、ペア確認手段12は、各移動体10に設けられた表示灯13、カメラ14、及び判別装置15からなる。
【0025】
表示灯13は、移動体10の状態を表示する。表示灯13は例えば、青色、赤色、等の光を発する発光ダイオードであり、移動体10の駆動系及び通信系の正常、異常、等を表示する。表示灯13は、可視光に限定されず赤外光であってもよい。
【0026】
カメラ14は、例えばCCDカメラ又はCMOSカメラであり、ペアを形成する相手の移動体(相手移動体)10の表示灯13を撮像する。この例で、カメラ14は鉛直軸を中心に360°回転し、相手移動体10の方向とその表示灯13を撮像するようになっている。なお、カメラ14を回転させずに、複数のカメラにより360°の全周を同時に撮像するようにしてもよい。
【0027】
判別装置15は、カメラ14による画像から相手移動体10の状態を判断する。表示灯13が青色、赤色、等の光を発する発光ダイオードである場合、その色から相手移動体10の状態を判断することができる。
また、同時にペアを形成する相手移動体10の方向も検出することができる。
【0028】
なお、ペア確認手段12は上述した例に限定されず、ペアを形成する相手移動体10と互いに移動体の状態を確認(ペア確認4)できる限りで、その他の確認手段であってもよい。他の確認手段は、例えば、通常の無線LAN、視覚による形状認識、近赤外光、超音波等を用いた通信、レーザ又はレーダを用いた通信等である。
【0029】
ペア確認手段12は、アドホック通信2と比較して、近距離間通信に適し、かつより頑強であることが好ましい。すなわち、アドホック通信2が天候や外乱信号により通信不能であるような場合でも、ペア確認4が可能であるようなロバスト性が高いことが好ましい。
【0030】
例えば、一定の間隔を隔てた複数の表示灯13を用い、カメラ14による画像から、判別装置15により相手移動体10までの距離を算出することができる。
また、判別装置15として画像処理装置を用い、相手移動体10の形状認識により、その状態(破損等)を検出してもよい。
【0031】
図3は、本発明による移動体通信方法の全体フロー図である。
この図において、本発明の移動体通信方法は、S1〜S9の各ステップ(工程)からなる。
【0032】
S1では、上述した移動体10と基地局20を準備する。
S2では、移動体10と基地局20をそれぞれ少なくとも2つの他の移動体10とアドホック通信可能に配置してアドホック通信2によるネットワークを構築する。
【0033】
S3では、上述した互いにペア確認4を行う移動体10のペアを形成する。この際、台数が奇数である場合、いずれか3台の移動体10でトリオを形成し、3台の移動体間で上述したペア確認4を行うように構成する。トリオを形成する位置は、基地局20の近傍であることが好ましい。
【0034】
S4では、上述した移動体10と基地局20により、アドホック通信を開始する。このアドホック通信により、基地局20とすべての移動体10の間で、各移動体10の位置及び状態を、移動体10が中継を行うことで通信可能となる。
【0035】
S5〜S9は、上述した移動体10のうち任意の1台からのアドホック通信2が途絶した場合の方法を示している。
S5において、ある移動体Aからのアドホック通信2が途絶したことを検出する。この検出は、移動体Aの位置情報等がアドホック通信により基地局20に通知されないことにより容易に検出できる。
以下、通信途絶した移動体を「途絶移動体」と略称する。
【0036】
移動体A(途絶移動体)からのアドホック通信2の途絶を検出すると、S6において、途絶移動体Aとペアを形成する相手移動体10のペア確認4が正常か否かを判断する。
また、この状態において、通信途絶した途絶移動体Aとペアを形成する相手移動体10を介してアドホック通信によるネットワークを継続する。
【0037】
S6において、YES(ペア確認4が正常)であれば、ペア確認4により途絶移動体Aの状態を通信し、その故障内容を判断する。この故障内容は、例えば途絶移動体Aの破損、損傷、アドホック通信機器のみの故障、等である。
途絶移動体Aが故障した場合、その継続使用は困難なため、S9において、途絶移動体Aを除いたネットワークを再構築する。
【0038】
S6において、NO(ペア確認4が異常)であれば、S7において、途絶移動体Aを探索する。この探索では、例えば、ペアを形成する相手移動体10を、ペア確認4が切断された直前の途絶移動体Aの位置まで移動させる。この移動により、相手移動体10が途絶移動体Aに近づくことができ、ペア確認4が復旧できる可能性がある。
【0039】
S8において、ペア確認4が復旧したか否かを判断する。
【0040】
S8において、YES(ペア確認4が回復)であれば、ネットワークの継続使用が可能であり、S4に戻り継続してアドホック通信2を行う。
【0041】
S8において、NO(ペア確認4が不可)であれば、途絶移動体Aが損失したものと判断する。この損失には、途絶移動体Aの全損の場合と、なんらかの故障により途絶移動体Aがネットワークの外側に移動した場合が含まれる。
途絶移動体Aが損失した場合、S9において、途絶移動体Aを除いたネットワークを再構築する。
【0042】
S9のネットワークの再構築では、通信途絶した途絶移動体Aを除くすべての移動体10が、隣接する他の移動体10と少なくともペアを形成し、かつ少なくとも2つの他の移動体10とアドホック通信可能に位置するように、移動体10を移動する。
【0043】
この移動体10の移動の前に、例えば、途絶移動体Aとペアを形成していた相手移動体10を、隣接する他の移動体10とペア又はトリオを形成するのがよい。
【0044】
また後述する実施例のように、基地局20の近傍に追加の移動体Xを補給して、移動体Xを、すぐに最も近くのペア内に接続して、3台の移動体1L,1R,Xのペア(トリオ)を構成し、次いで移動体1Lを移動体2Rに接近させて、追加の移動体Xを、移動体1Lの元の位置に移動して移動体1Rとペアを組むようにしてもよい。
【0045】
上述したネットワークの再構築(S9)により、途絶移動体Aを除くすべての移動体10が、隣接する他の移動体10と少なくともペアを形成し、かつ少なくとも2つの他の移動体10とアドホック通信可能に位置するので、S4に戻り継続してアドホック通信をおこなうことができる。
【実施例1】
【0046】
図4は、異常発生の例を示す図であり、図1に示した移動体通信設備において、移動体2Lが外的要因により、破壊又は損傷し、移動体2L自体が損失し、もしくは通信機能のみを損失した場合を示している。
図5は、異常発生の別の例を示す図であり、図1に示した移動体通信設備において、移動体2Lがネットワークの通信範囲外に移動する、もしくは、ペアを形成する移動体2Rとの間に電波障害物が侵入した場合を示している。
図4、図5の異常発生時には、移動体2Lとのアドホック通信2とペア確認4の両方の通信が断絶し不通となる。
【0047】
図6〜図9は、本発明の実施例を示している。
【0048】
図6は、図4、図5の異常発生時の通信状態を示している。図4、図5の異常発生時には、移動体2Lとのアドホック通信2とペア確認4の両方が不通となるが、その他のアドホック通信2とペア確認4は健全である。従って、移動体2Lはアドホック通信2からなるネットワークから外れたが、移動体2R(相手移動体)を介してネットワーク全体の通信は断絶することなく、稼動し続けることができる。
ただし、この場合、移動体2Lとペアを形成していた移動体2Rは、どのペアにも入れず孤立している。
【0049】
図7は、孤立した移動体2Rのペアを回復するステップを示している。
孤立した移動体2Rのペアを回復するため、基地局20の近傍に追加の移動体Xが補給される。この移動体Xは、すぐに最も近くのペア内に接続し、3台の移動体1L,1R,Xのペア(トリオ)を構成する。
【0050】
図8は、ペアを再構築するステップを示している。
移動体1Lは、移動体2Rとペアを組むために、一旦移動体1Rとのペアを解消し、移動体2Rに接近する。また、追加の移動体Xは、移動体1Lの元の位置に移動し移動体1Rとペアを組む。
【0051】
図9は、再構築されたネットワークを示している。
図7〜図9のステップにより、元のネットワークを再構築することが可能となる。
なお、上述の説明は、基地局20からみて2番目のペア内での移動体異常に対応した説明となっているが、これは、基地局20からみて、3,4、・・・N番目の移動体10の場合も同様である。
【0052】
上述した本発明の装置と方法によれば、各移動体10が、隣接する他の移動体10と少なくともペアを形成しているので、ペアを形成する相手の移動体10により切断された原因を判断することができる。
【0053】
また、ペアを形成する1台の移動体10からのアドホック通信が途絶した場合でも、通信途絶した移動体A(途絶移動体)とペアを形成する相手の移動体10が少なくとも1つの他の移動体10とアドホック通信可能に位置するので、アドホック通信2によるネットワークを継続することができる。
【0054】
従って、ある移動体10からのアドホック通信2が途絶した場合、その原因が移動に伴って通信不能に陥ったのか、途中の移動体10が故障したのかを、検知することが可能であり、不明の移動体10を捜索し通信を復旧するのか、故障した移動体10に代わる新しい移動体10を補充するかの判断ができる。またこのときペアを形成する相手の移動体10が正常に機能しているため、相手の移動体10を介するアドホック通信が断絶せず、一瞬たりともネットワーク全体が通信不通にはならない。
【0055】
従って、通信遮断を起しにくくする効果があると共に、通信遮断の原因が、移動に伴って通信不能に陥ったのか、途中の移動体が故障したのかを、ネットワークを介して判断することが可能である。
【0056】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【符号の説明】
【0057】
2 アドホック通信、4 ペア確認、6 ペア確認の確認可能範囲、
10 移動体、12 ペア確認手段、
13 表示灯、14 カメラ、
15 判別装置、20 基地局


【特許請求の範囲】
【請求項1】
アドホック通信機能を有する基地局と複数の移動体を備え、
基地局は、少なくとも2つの移動体とアドホック通信可能に位置し、
各移動体は、隣接する他の移動体と少なくともペアを形成し、互いの移動体の状態を確認するペア確認手段を有し、かつ少なくとも2つの他の移動体とアドホック通信可能に位置する、ことを特徴とする移動体通信設備。
【請求項2】
アドホック通信機能を有し、少なくとも2つの移動体とアドホック通信可能に位置する基地局を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の移動体通信設備。
【請求項3】
ペア確認手段は、各移動体に設けられその状態を表示する表示灯と、ペアを形成する相手の移動体の表示灯を撮像するカメラと、カメラによる画像から前記相手の移動体の状態を判断する判別装置とからなる、ことを特徴とする請求項1に記載の移動体通信設備。
【請求項4】
ペア確認手段は、無線LAN、視覚による形状認識、近赤外光又は超音波を用いた通信、又はレーザ又はレーダを用いた通信である、ことを特徴とする請求項1に記載の移動体通信設備。
【請求項5】
請求項1に記載の移動体通信設備において、1台の移動体からのアドホック通信が途絶した場合、
(A)通信途絶した移動体とペアを形成する相手の移動体を介して、通信途絶した移動体の状態を確認し、
(B)かつ同じくペアを形成する相手の移動体を介してアドホック通信によるネットワークを継続し、
(C)さらに通信途絶した移動体を除くすべての移動体が、隣接する他の移動体と少なくともペアを形成し、かつ少なくとも2つの他の移動体とアドホック通信可能に位置するように、移動体を移動する、ことを特徴とする移動体通信方法。
【請求項6】
各移動体は、ペアを形成する相手の移動体と互いに移動体の状態を確認するペア確認手段を有しており、
通信途絶した移動体とのペア確認手段によるペア確認により、前記移動体の状態を判断する、ことを特徴とする請求項5に記載の移動体通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−253533(P2012−253533A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−124096(P2011−124096)
【出願日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【出願人】(500302552)株式会社IHIエアロスペース (298)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】