説明

移動局装置およびその制御プログラム

【課題】基地局装置から受信した基準信号の受信強度に基づき、サブフレームの種別判定を可能にすることにある。
【解決手段】1無線フレーム内のサブフレームに対して上り方向と下り方向とを含むサブフレーム種別に応じた無線リソースを時分割で割り当てる時分割無線通信システム(無線通信システム2)に用いられる。前記1無線フレーム内に含まれる各サブフレームに対して、前記サブフレーム種別を区別せずに、基準信号受信強度(RSRP)を測定し(測定部10)、その測定値に基づいて前記サブフレーム種別を判定する(判定部12)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、TD−LTE方式を用いた移動通信システムの移動局装置およびその制御プログラムに関し、たとえば、フレームマッピングが不明であっても、サブフレーム種別を判定する移動局装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムではTD−LTE(Time Division Duplex-Long Term Evolution :時分割複信方式−LTE)方式が知られている。このTD−LTE方式は、1無線フレーム内のサブフレームに対してアップリンク(上り方向)とダウンリンク(下り方向)とを含むサブフレーム種別に応じた無線リソースを時分割で割り当てる無線通信システムである。このTD−LTE方式は、TDD(Time Division Duplex:時分割デュプレックス)方式を採用したLTE(Long Term Evolution )システムである。TDDは、基地局装置と移動局装置との間のアップリンクとダウンリンクの通信を短い時間ごとに区切ることにより、見せかけ上の双方向通信を行う技術である。この通信にはアップリンクとダウンリンクに同じ周波数が使用されているので、周波数帯域を効率的に使うことができる。
【0003】
そして、移動局装置では周辺セルに対する受信品質の測定処理(メジャーメント:Measurement )が行われる。この測定処理は、セルサーチにより予め複数の周辺セルの検出を行う。検出された周辺セルのフレームタイミングを基準に、測定対象セルに対してパスサーチを行なう。パスサーチの結果を反映した無線フレームタイミングを基準に測定対象セルのDL−RS(Downlink-Reference Signal :ダウンリンク基準信号)の位置を認識することにより、レベル測定が行われる。
【0004】
このような測定処理に関し、特許文献1には、ユニキャスト(Unicast )の場合にはサブフレームの全ての参照信号(RS)を用いること、MBSFN(MBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service) Single Frequency Network:単一周波数ネットワーク)の場合には先頭サブフレームの参照信号のみを用いることが記載されている。
【0005】
セルサーチに関し、特許文献2には、基地局装置がフレーム分割したサブフレームに固有の基準信号(RS)を配置し、移動局装置はそのサブフレームのRSの割当て位置に基づき時間区間制御情報を取得することが記載されている。
【0006】
受信信号処理に関し、特許文献3には、複数の無線方式のフレーム構成に対応するサブフレームを示す識別子を送信し、この識別子を受信した移動局装置はその識別子に対応した無線リソースを記憶部から読出し、受信信号処理を行うことが記載されている。
【0007】
TDDとOFDMを用いる移動通信システムに関し、特許文献4には、基準信号の相関により、無線フレームの開始位置を判断する処理が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−199755号公報
【特許文献2】特開2008−283528号公報
【特許文献3】特開2010−206285号公報
【特許文献4】特表2008−507192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、TD−LTE方式では同一周波数においてアップリンク用とダウンリンク用の無線リソースを1無線フレーム内の10サブフレームに対し、サブフレーム単位で時分割に個別にマッピングし、7種類のマッピングパタンを持っている。このマッピングパタンは、ダウンリンクチャネルのBCHに含まれるシステム・インフォメーション・ブロック(System Information Block)情報(以下、「SIB情報」と称する)により基地局装置から移動局装置へ通知される。このSIB情報の通知を受けた移動局装置は、SIB情報内のUplink-downlink configurations No.情報を取得することにより、1無線フレーム内のアップリンク/ダウンリンク・サブフレームのマッピング位置を認識し、ダウンリンク・サブフレームに対してデータ受信処理を実施する。また、このマッピング情報は同周波数帯にて送受信する周辺セルにおいても同期しており、同じパタンが用いられている。
【0010】
アップリンク−ダウンリンク・コンフィグレーション(Uplink-downlink configurations)について、図15を参照する。図15のAは、Uplink-downlink configurations No.情報と1無線フレーム内のアップリンク/ダウンリンク・サブフレームのマッピングパタンの対応を示している。
【0011】
このマッピングパタンにおいて、‘D’はダウンリンクサブフレーム、‘U’はアップリンクサブフレームを示す。また、‘S’は、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、GP(Guard Period)およびUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)を含むスペシャルサブフレームを示す。
【0012】
サブフレーム‘0’、‘5’、‘6’に配置されているダウンリンクサブフレームDは、Unicast 専用のサブフレームである。サブフレーム‘0’、‘5’では、全てのパタンにダウンリンクサブフレームDが共通にマッピングされている。
【0013】
サブフレーム‘1’に配置されているスペシャルサブフレームSは、全てのパタンに共通にマッピングされている。
【0014】
サブフレーム‘2’に配置されているアップリンクサブフレームUは、全てのパタンに共通にマッピングされている。
【0015】
サブフレーム‘6’では、スペシャルサブフレームSまたはダウンリンクサブフレームDのいずれかのサブフレームがマッピングされている。
【0016】
サブフレーム‘3’、‘4’、‘7’、‘8’、‘9’には、‘D’あるいは‘U’のいずれかのサブフレームがマッピングされている。
【0017】
サブフレーム‘3’、‘4’、‘7’、‘8’、‘9’に配置されたダウンリンクサブフレームDは、Unicast 用または、MBSFN(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency Network :単一周波数ネットワーク)用のいずれかのサブフレームが割り当てられている。移動局装置はSIB情報を取得することにより、MBSFNサブフレームの割当情報を認識する。
【0018】
BCHは、サブフレーム‘0’にマッピングされている。図15のAに示すように、サブフレーム‘0’は、7種類のマッピングパタンで共通にダウンリンクサブフレームDが割り当てられている。これにより、セルサーチにより検出したフレームタイミングに基づいてサブフレーム‘0’の位置を判断すれば、SIB情報の取得前の状態でもBCHの受信が可能である。図15のBは、無線フレームの編成内容を示している。
【0019】
移動局装置では既述のとおり、周辺セルに対する受信品質の測定処理のため、予めセルサーチにより複数の周辺セルの検出を行い、周辺セルのフレームタイミングを基準に、測定対象セルに対してパスサーチを行う。その結果を反映した無線フレームタイミングを基準に測定対象セルのDL−RS(Downlink-Reference Signal :ダウンリンク基準信号)の位置を認識し、レベル測定を行う。この基準信号であるDL−RSは、以下、「RSシンボル」と称する。
【0020】
この移動局装置はたとえば、図16に示す構成を備えている。図16は移動局装置のフロントエンドを示している。この移動局装置200のフロントエンド202には、無線部204、復調部206およびベースバンド部208が備えられている。無線部204は基地局装置から無線信号をアンテナ210により受信する。復調部206は無線信号から受信データを復調する。ベースバンド部208はセルサーチ部212および測定処理部214を備え、復調後の受信データからセルサーチ部212で周辺セルの検出を行う。測定処理部214には、タイミング検出部(パスサーチ処理)216およびレベル測定部218が備えられている。タイミング検出部216では、セルサーチ部212で得られた周辺セルの検出情報(セルID、フレームタイミング)に基づき、各検出セル毎にパスサーチ処理(最適なフレームタイミング位置の検出)が行われる。これにより、セルサーチで得られたフレームタイミングに対し、パスサーチ結果を反映した最適なフレームタイミングが得られる。レベル測定部218では、セルサーチで得たフレームタイミングを基準にRSシンボルの位置が認識され、該当セルの受信品質測定〔例えば、RSSI(Received Signal Strength Indication:受信信号強度)など〕が行われる。
【0021】
このように、測定処理部214のパスサーチおよびレベル測定では、ダウンリンクサブフレーム、スペシャルサブフレーム内にマッピングされているRSシンボルが使用されている。なお、アップリンクサブフレームにはRSシンボルはマッピングされていない。RSシンボルにはRSパタンがマッピングされている。このRSパタンは、予めに決められたセル毎に系列が異なるユニークなパタンであるとともに、1シンボル内で完結するパタンでもある。
【0022】
<パスサーチ処理>
【0023】
セルIDはセルサーチ結果より測定対象セルを特定するための情報であり、既知の情報である。移動局装置200では、このセルIDより生成したRS(基準信号)のレプリカと、基地局装置より受信したIQデータとの相関演算を行う。この相関演算では、1スロット内で得られる2個の演算結果を電圧加算し、更に、複数スロット区間に亘って電力平均処理を行う。この場合、1スロット内で得られる演算結果の個数は、サブフレームタイプにより異なる。Unicast のダウンリンクサブフレームの場合には、1サブフレーム内の前半スロットで2個、後半スロットで2個のRSシンボルがマッピングされている。このため、前半スロットおよび後半スロットのそれぞれで2個の演算結果が得られる。
【0024】
この相関演算結果に基づき、移動局装置200では電力値が最大となるピークタイミングを検出する。このピークタイミングは無線フレームタイミング値に換算される。この無線フレームタイミング値と検出開始時点の旧無線フレームタイミングとの差分を算出する。旧無線フレームタイミングを無線フレームタイミング換算値への時間方向へある決まった時間量分だけ追従させることにより、パス追従後の新しい無線フレームタイミングが得られる。
【0025】
この相関演算では、旧無線フレームタイミングに基づいて求められるRSシンボルのFFT(Fast Fourier Transform)開始タイミングを中心にした特定区間のウインドウを設け、その区間内の相関演算結果に基づき、ピークタイミングを判定するのが一般的である。
【0026】
<レベル測定処理>
【0027】
受信品質の測定では、一般的にRSシンボルが用いられ、ある測定精度を満たすのに必要なRSシンボルの数が確保できる時間を測定区間と定義することにより、測定対象セルのRSシンボルを測定対象としている。たとえば、RSSI(Received Signal Strength Indication:受信信号強度)などが一例である。このRSSI測定は、測定区間内に存在するRSシンボルに対してFFT処理したサブキャリア信号からシンボル毎のIQ電力値を算出し、更に測定区間に亘って平均値を算出する。また、測定精度を上げるため、測定対象セルに対して最初に既述のパスサーチ処理を実施し、その結果が反映された無線フレームタイミングを基準とする受信データを測定対象とするのが一般的である。
【0028】
各種サブフレームのRSマッピングについて図17を参照する。図17のAはRSシンボル、図17のB、CおよびDはRSシンボルのマッピングを示している。
【0029】
ダウンリンクサブフレーム(Unicast )には、図17のBに示すように、前半スロットおよび後半スロットのそれぞれに2個のRSシンボルがマッピングされている。これに対し、ダウンリンクサブフレーム(MBSFN )には、図17のCに示すように、1個のRSシンボルのみが前半スロットの先頭シンボルにマッピングされており、後半スロットにはRSシンボルがマッピングされていない。
【0030】
スペシャルサブフレームのRSシンボルのマッピングは不規則であり、図17のDはその一例である。前半スロットの先頭シンボルにのみ1個のRSシンボルがマッピングされている場合と、前半スロットにのみ2個のRSシンボルがマッピングされている場合がある。また、前半スロットに2個のRSシンボルがマッピングされ、後半スロットの先頭シンボルにのみ1個のRSシンボルがマッピングされている場合がある。前半スロットおよび後半スロットに2個のRSシンボルがマッピングされている場合がある。
【0031】
スペシャルサブフレームには複数のタイプが存在し、タイプにより、RSシンボルのマッピング数は既述のいずれかとなる。移動局装置200は、SIB情報の取得によりスペシャルサブフレームの割当情報を認識する。
【0032】
SIB情報を受信していない場合(未受信)は、Unicast Uplink-downlink configurations No.情報未知、現在受信中の無線フレーム内のフレームパタンが不明である。この場合、処理に限界がある。つまり、全Uplink-downlink configurationsパタンで共通するダウンリンクサブフレームや、スペシャルサブフレームのサブフレーム‘0’、‘1’、‘5’、‘6’を用いたパスサーチ処理及び、レベル測定処理しかできない。
【0033】
SIB情報の未受信状態での測定処理に使用可能なRSシンボルについて図18のA、Bを参照する。図18のA、Bは、SIB情報の未受信状態における受信フレームデータに対する測定処理に使用可能なRSシンボル数の例を示す。
【0034】
図18のAの例では、基地局装置がUplink-downlink configurations No.=5のフレームパタンでデータを送信している状態である。この場合、1無線フレーム内でパスサーチに使用可能な29個のRSがマッピングされている。これに対し、移動局装置は、図18のBに示すように、SIB情報の未受信状態である。つまり、移動局装置では、Uplink-downlink configurations No.が不明である。RSシンボルを用いて測定処理を行うには、全フレームパタンでダウンリンクサブフレーム位置が共通となるUplink-downlink configurations No.=0のパタン相当で動作することしかできない。この場合、サブフレーム‘2’、‘3’、‘4’、‘7’、‘8’、‘9’ではサブフレームタイプを未知とした動作しかできない。
【0035】
さらに、サブフレーム‘1’、‘6’のスペシャルサブフレームではスペシャルサブフレームのタイプが未知である。このため、使用できるRSシンボルは、スペシャルサブフレームの全タイプで、RSシンボルがマッピングされている前半スロットの先頭シンボルのみとなる。
【0036】
サブフレーム‘6’では、Unicast Uplink-downlink configurations No.=5のフレームパタンでダウンリンクサブフレーム(Unicast )である。この場合、Uplink-downlink configurations No.=0で動作するため、サブフレーム‘1’と同様にスペシャルサブフレームとして処理することになる。
【0037】
SIB情報が既知の場合には、測定処理(パスサーチ、レベル測定)に使用可能なRSシンボル数=29個が1無線フレーム区間で確保できる。これに対し、SIB情報が未知の場合には、サブフレーム‘2’、‘3’、‘4’、‘7’、‘8’、‘9’はサブフレームタイプが未知となる。このため、測定処理に使用可能なRSシンボルは、サブフレーム‘0’、‘1’、‘5’、‘6’にマッピングされる10個のRSシンボルに限られることになる。
【0038】
このように、SIBが既知の場合には1無線フレーム内:6サブフレーム区間で必要なRSシンボルは確保できる。これに対し、SIB情報が未知の場合には1無線フレーム内で使用可能なRS数が10個である。測定処理の特性スペックを満たすために必要なRSシンボル数が20個(パスサーチで8個、レベル測定で12個)であれば、このRSシンボル数を確保するには2無線フレーム区間が必要となる。
【0039】
このTD−LTEについて、測定処理に要する測定時間について図19を参照する。この図19は測定処理に要する測定時間例である。図19のAは基地局装置の動作、図19のBは移動局装置の動作を示している。図19のCはサブフレーム‘0’−‘9’区間を縮小して示した基地局装置側の動作、図19のDはサブフレーム‘0’−‘9’区間を縮小して示した移動局装置側の動作を示している。ここで、測定時間とは、測定に必要なRSシンボルを確保するために必要な時間である。この例では、測定処理の特性スペックを満たすための条件として、1回のパスサーチに8個、1回のレベル測定に12個の合計20個のRSシンボルを必要とする場合を想定している。この例は、一度の測定処理において、3個の周辺セルに対する測定処理を実施した場合に要する測定時間を表している。そして、図19に示すUnicast Uplink-downlink configurations No.=5の情報が既知または未知の場合について、測定処理に要する測定時間を比較している。
【0040】
SIB(System Information Block)情報が未知である場合には、図19に例示するように、3セルの周辺セルに対する測定処理に要する時間は約6無線フレームである。このため、SIB情報が未知である場合にはSIB情報が既知である場合に比較し、測定処理に要する時間は約4無線フレーム分だけ長くなる。
【0041】
このようにTD−LTEでは、SIB情報が未知か既知により測定処理に要する処理時間が異なり、SIB情報が未知の場合には既知の場合に比較して無駄な時間が大きくなってしまうという課題がある。
【0042】
そこで、本開示の移動局装置およびその制御プログラムは、基地局装置から受信した基準信号の受信強度に基づき、サブフレームの種別判定を可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0043】
上記目的を達成するため、本開示の移動局装置またはその制御プログラムは、1無線フレーム内のサブフレームに対して上り方向と下り方向とを含むサブフレーム種別に応じた無線リソースを時分割で割り当てる時分割無線通信システムに用いられる。前記1無線フレーム内に含まれる各サブフレームに対して、前記サブフレーム種別を区別せずに、基準信号受信強度(RSRP)を測定し、その測定値に基づいて前記サブフレーム種別を判定する。
【発明の効果】
【0044】
本開示の移動局装置またはその制御プログラムによれば、次のいずれかの効果が得られる。
【0045】
(1) SIB情報が未知であっても、1無線フレームに含まれる各サブフレームに対して基準信号強度(RSRP)を測定し、該測定値に基づいてサブフレーム種別を判定することができる。
【0046】
(2) SIB情報が既知の場合と同様に無線フレームのサブフレームパタンに応じた受信信号強度の測定処理を行うことができ、周辺セルの測定処理に要する時間を短縮することができる。
【0047】
(3) 処理時間の短縮により、消費電力を削減できる。
【0048】
そして、本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付図面及び各実施の形態を参照することにより、一層明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】第1の実施の形態に係る移動局装置を示す図である。
【図2】制御プログラムの処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】第2の実施の形態に係る移動局装置を示す図である。
【図4】移動局装置のハードウェアの一例を示す図である。
【図5】RSRPの算出例を示す図である。
【図6】フレーム判定閾値テーブルの一例を示す図である。
【図7】フレームパタンの判定を示すフローチャートである。
【図8】フレームパタン判定の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】フレームパタン判定テーブルの一例を示す図である。
【図10】ダウンリンクサブフレーム判定の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】ダウンリンクサブフレーム判定の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】第3の実施の形態に係るフレームパタンの他の判定を示すフローチャートである。
【図13】フレームパタン判定の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】フレームパタン判定テーブルの他の例を示す図である。
【図15】Uplink-downlink configurations No.情報、無線フレーム内のサブフレームパタンを示す図である。
【図16】移動局装置のフロントエンドの構成を示す図である。
【図17】RSマッピングを示す図である。
【図18】SIB未受信状態の場合の測定処理に使用可能なRSシンボルを示す図である。
【図19】測定処理に要する時間を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
〔第1の実施の形態〕
【0051】
図1は、第1の実施の形態に係る無線通信システムを示している。図1に示す構成は一例であり、斯かる構成に本開示の移動局装置およびその制御プログラムが限定されるものではない。
【0052】
図1に示す無線通信システム2は、1無線フレーム内のサブフレームに対して上り方向(アップリンク)と下り方向(ダウンリンク)とを含むサブフレーム種別に応じた無線リソースを時分割で割り当てる時分割無線通信システムである。この無線通信システム2は一例として少なくとも1つの移動局装置4と、複数の基地局装置6a、6b・・・とが備えられ、無線により通信を行う。これら移動局装置4および基地局装置6間の通信において、上り方向は移動局装置4から基地局装置6への通信、下り方向は基地局装置6から移動局装置4への通信を表す。
【0053】
移動局装置4には無線部8と、測定部10と、判定部12が備えられている。無線部8はアンテナ14を備え、無線により基地局装置6と通信を行い、データの送受を行う。測定部10は1無線フレーム内に含まれる各サブフレームに対して、サブフレーム種別を区別せずに、基準信号受信強度〔RSRP(Reference Signal Received Power )〕を測定する。また、判定部12は、測定部10の測定値に基づいてサブフレーム種別を判定し、その判定結果を出力する。
【0054】
図2は、移動局装置4側の通信処理の一例を示している。この処理手順は、本開示の移動局装置の制御プログラムの一例である。
【0055】
この処置手順では、移動局装置4が1無線フレームを受信する(S11)。受信した1無線フレーム内に含まれる各サブフレームに対してサブフレーム種別を区別せずに、基準信号受信強度(RSRP)を測定する(S12)。
【0056】
RSRPの測定値に基づいてサブフレーム種別を判定し(S13)、その判定結果を出力する。
【0057】
斯かる構成では、SIB(System Information Block)情報が未知であっても、1無線フレームの受信により、1無線フレームに含まれる各サブフレームに対して基準信号強度(RSRP)を測定し、該測定値に基づいてサブフレーム種別を判定できる。
【0058】
このため、SIB情報が既知の場合と同様に無線フレームのサブフレームパタンに応じた受信信号強度の測定処理を行うことができ、周辺セルの測定処理に要する時間を短縮できる。これにより、消費電力を削減できる。
【0059】
〔第2の実施の形態〕
【0060】
図3は、第2の実施の形態に係る移動局装置を示している。図3に示す構成は一例であり、斯かる構成に本開示の移動局装置およびその制御プログラムが限定されるものではない。図3において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0061】
図3に示す移動局装置4は、フロントエンド16に無線部8、復調部18およびベースバンド部20を備えている。無線部8は、図示しない基地局装置から送信された無線信号をアンテナ14により受信する。復調部18は無線部8で受信した無線信号からデータを復調する。
【0062】
ベースバンド部20はセルサーチ部22、フレーム判定部24および測定処理部26を備えている。セルサーチ部22は復調後の受信データから周辺セルの検出を行う。
【0063】
フレーム判定部24はサブフレーム種別を判定する判定部であり、このフレーム判定部24には一例として、RSRP測定部28、記憶部30、RS数判定部32、判定処理部34が備えられている。
【0064】
RSRP測定部28は、1無線フレーム内に含まれる各サブフレームに対して、サブフレーム種別を区別せずに基準信号受信強度(RSRP)を測定する。このRSRP測定部28では、セルサーチ部22で得られたセルID、フレームタイミングに基づき、受信データの各サブフレーム内のRSシンボルが配置される位置のシンボルに対して、サブフレームタイプ(ダウンリンク、アップリンク、スペシャル)を区別することなく、RSRPを算出(測定)する。
【0065】
記憶部30は、RSRP測定部28の測定結果を記憶する。RSRP測定部28の測定結果は記憶部30に格納されて保存される。
【0066】
RS数判定部32は、既述の測定結果を用いて、各サブフレーム内の存在するRSシンボル数を判定する。このRS数判定部32には判定閾値テーブル36が備えられ、この判定閾値テーブル36に格納されている判定閾値により、各サブフレーム内のRS数を判定する。判定閾値テーブル36に格納された判定閾値は、RSRP測定結果により決定された値である。
【0067】
判定処理部34は、RS数判定部32からRS数判定結果38を受け、このRS数判定結果38を用いることによりサブフレーム種別を判定する。つまり、フレームパタン(Uplink-downlink configurations No.)が判定される。サブフレーム種別の判定に用いられるRS数判定結果38は、各サブフレームのRSシンボル数の判定結果である。
【0068】
測定処理部26には、タイミング検出部(パスサーチ処理)40およびレベル測定部42が備えられている。
【0069】
タイミング検出部40は判定されたサブフレーム種別が下り方向を示すサブフレームを用いてパスサーチを実行する。より詳細に述べれば、対応する基地局装置からのSIB(System Information Block )情報の受信が完了していない場合に、判定処理部34により下り方向のサブフレーム種別として判定されたサブフレームを用いたパスサーチを実行する。
【0070】
レベル測定部42は、セルサーチで得たフレームタイミングを基準にRSシンボル(基準信号)の位置を認識し、フレーム判定部24のフレーム判定結果を表す情報(すなわち、フレーム判定情報)に基づき、該当セルの受信品質を測定する(例えば、RSSIなど)。
【0071】
次に、図4は、フレーム判定部24のハードウェアを示している。係る構成は一例であって、係る構成に本開示の移動局装置およびその制御プログラムが限定されるものではない。
【0072】
フレーム判定部24はコンピュータの一例であるマイクロプロセッサが用いられている。このフレーム判定部24はベースバンド部20に搭載されるコンピュータで構成してもよい。
【0073】
図4に示すフレーム判定部24のハードウェアでは、プロセッサ44、ROM(Read-Only Memory)46およびRAM(Random-Access Memory)48を備えている。これらプロセッサ44、ROM46およびRAM48はバス50で接続されている。
【0074】
プロセッサ44は、ROM46に格納されている制御プログラムを実行し、既述のRSRP測定部28とRS数判定部32および判定処理部34として機能する。ROM46には本開示の制御プログラムなど、各種のプログラムや、演算に用いるデータ、判定閾値テーブル36等が格納されている。RAM48には既述したRS数判定部32の判定結果などのデータが格納される。
【0075】
このフレーム判定部24では、SIB情報が未知の状態において、現在受信中のフレームデータに対して受信フレームの全サブフレームをサブフレームタイプを区別することなく、各サブフレーム内のRSシンボル位置に相当するシンボルのRSRP(RSシンボルの受信電力値)を算出する。この算出結果を用いることにより、フレームパタンを判定(予測)する。つまり、Uplink-downlink configurations No.を判定(予測)する。この判定結果で得たフレームパタンに基づき、サブフレーム‘0’、‘5’以外のダウンリンクサブフレームの位置を認識し、サブフレームタイプがUnicast であるか、MBSFNであるかを判断する。スペシャルサブフレーム位置については、フレームパタンによりマッピングが決まっているため、フレームパタンの判定結果を得た時点で確定する。この判断結果を測定処理に適用し、SIB情報が既知の状態と同等の測定処理が可能となり、測定の処理時間を短縮化している。以下、各処理を説明する。
【0076】
<RSRPの算出>
【0077】
SIB情報が未知の状態において、RSRPを算出する。現在受信中のフレームデータのUplink-downlink configurations No.=1(サブフレーム‘4’はUnicast 、サブフレーム‘9’はMBSFNがマッピングされている)の場合を想定する。この場合、受信フレームタイプを区別することなく各サブフレーム内のRSシンボル位置に相当するシンボルのRSRPを算出する。
【0078】
図5はRSシンボル位置のシンボルについてRSRPを算出した例を示している。Aは基地局装置のUplink-downlink configurations No.=1の状態、Bは移動局装置で全てダウンリンクサブフレームとしてRSRPを算出した例である。
【0079】
このRSRPの演算は、1セル目の測定開始時点(パスサーチの開始前)に1度、1無線フレーム区間で行う。また、各サブフレーム内のRSシンボルの位置は、既知である1セル目のフレームタイミングを参照して認識する。
【0080】
サブフレーム‘0’、‘5’は図5のAに示すように、必ずダウンリンクサブフレーム(Unicast )であるため、RSシンボルに対して正しいRSRP演算値として4個のRSRP演算値(≒A)が各サブフレームで得られる。
【0081】
サブフレーム‘1’は、必ずスペシャルサブフレームである。このため、正しいRSRP演算結果はスペシャルサブフレームのタイプにより異なるが、サブフレーム‘1’では1〜4個の演算結果が得ることが考えられる。図5に示すサブフレーム‘1’では、正しい演算結果として3個のRSRP演算値(≒A)が得られている。4個目の演算結果は、RSシンボルがマッピングされていないシンボルに対するRSRP演算結果である。つまり、4個目の演算結果では微小値であり、正しい演算結果(≒A)に比較して極めて小さい値(RSRP=a≪A)が得られる。
【0082】
サブフレーム‘2’、‘3’、‘7’、‘8’では、アップリンクサブフレームである。このため、各サブフレームで得た4個のRSRP演算結果は、RSシンボルがマッピングされていないシンボルに対するRSRP演算結果と同様に微小値となる。すなわち、正しい演算結果(≒A)に比較して極めて小さい値(RSRP=a≪A)となる。
【0083】
サブフレーム‘4’は、ダウンリンクサブフレーム(Unicast )である。このため、サブフレーム‘4’ではRSシンボルに対して正しいRSRP演算結果が得られ、4個のRSRP演算結果が得られる。
【0084】
サブフレーム‘6’は、スペシャルサブフレームである。このため、正しいRSRP演算結果はスペシャルサブフレームのタイプにより異なり、1〜4個の正しいRSRP演算結果が得られる。図5に示す例では、サブフレーム‘1’と同様に3個の正しい演算結果が得られている。
【0085】
サブフレーム‘9’は、ダウンリンクサブフレーム(MBSFN )である。このため、サブフレーム内の先頭にあるRSシンボルにより、このRSシンボルに対して1個の正しいRSRP演算結果が得られている。
【0086】
<サブフレームのRSシンボル個数の判定(フレーム判定閾値テーブル生成例)>
【0087】
サブフレームのRSシンボル個数の判定にはフレーム判定閾値テーブルが用いられ、このフレーム判定閾値テーブルを生成させる。このフレーム判定閾値テーブルの生成には、ダウンリンクサブフレームであるサブフレーム‘0’、‘5’のRSRP演算結果(この場合、8個の演算結果)より、平均値(現在受信中のフレームに対するRSシンボル1個に対するRSRP値)を算出する。この平均値を基準値Bとしてフレーム判定閾値テーブル36−1(図6)を生成する。
【0088】
このフレーム判定閾値テーブル36−1は、図6に示すように、フレーム判定閾値52、判定結果54を備える。判定結果54はRS個数判定結果56とサブフレームタイプ58とを備えている。
【0089】
フレーム判定閾値テーブル36−1において、BはRSシンボル1個当たりのRSRP(基準信号受信強度)の平均値である。この場合、このRSRP値の平均値は、サブフレーム‘0’、‘5’に対する8個のRSRP値の演算結果(≒A)の合計値を演算結果数(=8)で除算して求められ、RSシンボルの1個当たりのRSRP値である。
【0090】
この測定処理では、測定開始時点の無線伝播環境に適したフレーム判定を行う。このため、現在受信しているサブフレーム‘0’、‘5’の演算結果を用いている。
【0091】
Cは、各サブフレーム毎に得たRSRP値の加算値(合計値)である。この場合、サブフレーム‘0’〜‘9’(=10個)でそれぞれ個別に算出して得られる10個の値である。図5に示した例では、サブフレーム‘1’、‘6’では、C=A+A+A+a、サブフレーム‘2’、‘3’、‘7’、‘8’では、C=a+a+a+a、また、サブフレーム‘9’では、C=A+a+a+aとなる。
【0092】
フレーム判定閾値テーブル36−1にはフレーム判定閾値52が設けられ、このフレーム判定閾値52は、既述のBを基準値とし、各サブフレームにて得られた既述のCに対してRSシンボルの個数を判定するための閾値である。このフレーム判定閾値テーブル36−1の生成は、1セル目の測定処理の開始前に1無線フレーム区間を用いて行う。
【0093】
各サブフレームから得られたRSRP演算結果の加算値Cについて、図6に示すフレーム判定閾値テーブル36−1を参照すれば、各サブフレーム内にマッピングされているRSシンボルの個数を判定することができる。図6に示すフレーム判定閾値テーブル36−1内の閾値は一例であり、この限りではない。
【0094】
アップリンクサブフレームの場合には、4個のRSRP演算結果の加算値Cは、Bに比較して小さい値となるので、RSシンボル数は0個と判断できる。
【0095】
各サブフレームのRSシンボル数の判定結果を用いれば、現在受信中のフレームのUplink-downlink configurations No.、スペシャルサブフレーム内のRSシンボル数を判断することができる。さらに、サブフレーム‘0’、‘5’以外にダウンリンクサブフレームが存在すれば、RSシンボル数判定結果を参照することにより、ダウンリンクサブフレームタイプを判定でき、つまり、Unicast かMBSFNの何れかを判定できる。
【0096】
なお、既述の例では、フレーム判定閾値テーブル36−1を例示したが、このフレーム判定閾値テーブル36−1は1種類に限定されるものではない。例えば、異なった複数のフレーム判定閾値の定義を持ち、受信中の無線データの受信状況に応じてフレーム判定閾値を使い分けてもよい。したがって、異なる閾値を持つ複数のフレーム判定閾値テーブルを予め設定した構成であってもよい。
【0097】
<Uplink-downlink configurations No.の判断>
【0098】
Uplink-downlink configurations No.の判断には、フレーム判定閾値テーブル36−1により判定した各サブフレームのRSシンボルの個数を用いて行う。図7は、Uplink-downlink configurations No.判断の処理手順を示している。
【0099】
この処理手順は、本開示の移動局装置の制御プログラムの一例である。この例では、先ず最初にRS個数が0個のサブフレーム(アップリンク)数より絞込みを行う。
【0100】
この処理手順では、手順F21で次の処理を行う。まず、サブフレーム内のRSシンボルの個数が「0」と判定されたサブフレームの数により、Uplink-downlink configurations No.=‘2’、‘4’以外の受信フレームであれば、Uplink-downlink configurations No.を特定する。
【0101】
更に、サブフレーム内の実際のRSシンボル個数が「0」と判定されたサブフレーム数が「2」の場合(Uplink-downlink configurations No.=‘2’、‘4’)には、手順F22にて、サブフレーム‘3’のRSシンボル個数を参照することにより、Uplink-downlink configurations No.=2、4の特定が可能となる。
【0102】
手順F23ではスペシャルサブフレーム内の実際のRSシンボルの個数を判断する。
【0103】
手順F24では、手順F21、F22で確定したUplink-downlink configurations No.により、サブフレーム‘0’、‘5’以外のダウンリンクサブフレームについて、RSシンボルの個数を参照する。つまり、RS個数=1個(または、RS個数≠4個)の場合には、MBSFNサブフレームであると判断する。これにより、フレームパタン種別としてUnicast かMBSFNかの判別を行う。
【0104】
これら手順F21ないしF22の具体的な処理について、図8に示すフローチャートを参照する。図8は、フレーム判定の処理手順の一例を示している。図8において、図7と同部部分には同一符号を付してある。
【0105】
この処理手順は本開示の移動局装置の制御プログラムの一例である。この処理手順では、RS数が0個と判定されたサブフレームの数が0、または、1〜6以外(想定外の値)である場合には、的確なUplink-downlink configurations No.情報が選択できないため、configurations No.0を選択している。
【0106】
フレーム判定を開始すると、サブフレーム‘0’〜‘9’のRS数の判定結果(10個の値)を取得する(S201)。サブフレーム‘0’〜‘9’のRS数の判定結果について、サブフレーム‘2’、‘3’、‘4’、‘7’、‘8’、‘9’に対し、RS数=0個のサブフレーム数をカウント(=RS_SubNum:0〜6)する(S202)。
【0107】
サブフレーム数のカウント値からフレームパタンを判定する。RS_SubNum=0であるかを判定し(S203)、RS_SubNum=0であれば(S203のYES)、フレームパタンが確定する(S204)。この場合、configurations No.0のフレームパタンである。RS数の判定結果が想定外である場合は、異常と判断し、従来どおりに、フレームパタンをconfigurations No.0と判定する。
【0108】
RS_SubNum=0でなければ(S203のNO)、RS_SubNum=1であるかを判定する(S205)。RS_SubNum=1であれば(S205のYES)、フレームパタンが確定する(S206)。この場合、configurations No.5のフレームパタンである。
【0109】
RS_SubNum=1でなければ(S205のNO)、RS_SubNum=3であるかを判定する(S207)。RS_SubNum=3であれば(S207のYES)、フレームパタンが確定する(S208)。この場合、configurations No.3のフレームパタンである。
【0110】
RS_SubNum=3でなければ(S207のNO)、RS_SubNum=4であるかを判定する(S209)。RS_SubNum=4であれば(S209のYES)、フレームパタンが確定する(S210)。この場合、configurations No.1のフレームパタンである。
【0111】
RS_SubNum=4でなければ(S209のNO)、RS_SubNum=5であるかを判定する(S211)。RS_SubNum=5であれば(S211のYES)、フレームパタンが確定する(S212)。この場合、configurations No.6のフレームパタンである。
【0112】
RS_SubNum=5でなければ(S211のNO)、RS_SubNum=6であるかを判定する(S213)。RS_SubNum=6であれば(S213のYES)、フレームパタンが確定する(S214)。この場合、configurations No.0のフレームパタンである。
【0113】
RS_SubNum=6でなければ(S213のNO)、RS_SubNum=2であるかを判定する(S215)。RS_SubNum=2でなければ(S215のNO)、フレームパタンが確定する(S216)。この場合、configurations No.0のフレームパタンである。RS数の判定結果が想定外である場合は、異常と判断し、従来どおりに、フレームパタンをconfigurations No.0と判定する。
【0114】
RS_SubNum=2であれば(S215のYES)、サブフレーム‘3’のRSシンボル数≠0であるかを判定する(S217)。サブフレーム‘3’のRS数≠0でなければ(S217のNO)、フレームパタンが確定する(S218)。この場合、configurations No.4のフレームパタンである。
【0115】
サブフレーム‘3’のRS数≠0であれば(S217のYES)、フレームパタンが確定し(S219)、この場合、configurations No.2のフレームパタンである。
【0116】
このように、フレームパタンが確定した後、サブフレーム‘1’のRS数をスペシャルサブフレーム内のRS数と判断する(S220)。つまり、手順F21、F22でフレームパタンは確定するので、フレームパタンが確定すればスペシャルサブフレームも確定する。ここでは、スペシャルサブフレーム内のRS数を確定させる。
【0117】
そして、ダウンリンクサブフレームのタイプ判定をする(S221)。このステップS221では、手順F21、F22でフレームパタンが確定しているので、D(ダウンリンク)サブフレーム位置も確定する。また、サブフレーム‘0’、‘5’は通常D(unicast)であることは既知である。ここでは、サブフレーム‘0’、‘5’以外のDサブフレームが、Unicast かMBSFNかをRS数を参照することで判定している。ダウンリンクサブフレームのタイプ判定により、フレーム判定を終了する。
【0118】
この処理手順において、手順F21のConfigurations No.情報判定処理にテーブルを用いてもよい。この処理に用いられるテーブル構成例について、図9を参照する。図9はconfigurations No.情報判定処理に用いるテーブル構成例である。
【0119】
このフレームパタン判定テーブル60−1には、RS数=0個のサブフレーム数62に対してフレームパタン判定情報64が格納されている。このフレームパタン判定テーブル60−1を用いれば、RS個数=0個のサブフレーム数=0ないし6に対し、フレームパタン判定結果としてConfigurations No.情報が得られる。
【0120】
この場合Uplink-downlink configurations No.情報の判定は、図8に示すように、フローチャート内の条件判定で実施してもよい。また、図9に示すように、予めフレームパタン判定テーブル60−1を用意し、このフレームパタン判定テーブル60−1を参照してサブフレーム数62に対してフレームパタン判定情報64を得てもよい。
【0121】
次に、手順F24の処理について、図10および図11を参照する。図10および図11は、ダウンリンクサブフレーム判定処理の一例を示している。図10および図11において、Aはフローチャート間の結合部分を示している。
【0122】
この処理手順で既述の処理手順(図8)で判定したフレームパタン(Uplink-downlink Configurations No.情報)からサブフレーム‘0’〜‘9’のサブフレームタイプの初期値を決定する。サブフレーム‘0’、‘5’以外のダウンリンクサブフレームに対し、該当サブフレームのRS数判定結果を参照する。これにより、サブフレームタイプがUnicast または、MBSFNかの判定を行っている。このフレーム判定処理は、フレーム判定部124に搭載された既述のプロセッサ36で実行される。
【0123】
この処理手順では図10に示すように、サブフレームタイプの判定開始により、既述のRS数判定部32(図3)により各サブフレームのRS数判定結果が得られる(S301)。
【0124】
このRS数判定結果を用いて、Configurations No.情報の判定を行う(S302、S303、S304、S305、S306、S307、S308)。ステップS302ではConfigurations No.=0であるか否かを判定する。Configurations No.=0であれば(S302のYES)、各サブフレームのタイプ情報の初期化を行う(S309)。
【0125】
Configurations No.=0でなければ(S302のNO)、Configurations No.=1であるか否かを判定する(S303)。Configurations No.=1であれば(S303のYES)、各サブフレームのタイプ情報の初期化を行う(S310)。
【0126】
Configurations No.=1でなければ(S303のNO)、Configurations No.=2であるか否かを判定する(S304)。Configurations No.=2であれば(S304のYES)、各サブフレームのタイプ情報の初期化を行う(S311)。
【0127】
Configurations No.=2でなければ(S304のNO)、Configurations No.=3であるか否かを判定する(S305)。Configurations No.=3であれば(S305のYES)、各サブフレームのタイプ情報の初期化を行う(S312)。
【0128】
Configurations No.=3でなければ(S305のNO)、Configurations No.=4であるか否かを判定する(S306)。Configurations No.=4であれば(S306のYES)、各サブフレームのタイプ情報の初期化を行う(S313)。
【0129】
Configurations No.=4でなければ(S306のNO)、Configurations No.=5であるか否かを判定する(S307)。Configurations No.=5であれば(S307のYES)、各サブフレームのタイプ情報の初期化を行う(S314)。
【0130】
Configurations No.=5でなければ(S307のNO)、Configurations No.=6であるか否かを判定する(S308)。Configurations No.=6であれば(S308のYES)、各サブフレームのタイプ情報の初期化を行う(S315)。
【0131】
これらステップS309−S315におけるサブフレームのタイプ情報はフレームパタン毎に持つ既知の情報である。
【0132】
このような処理の後、 Sub_Type=D(未知)のサブフレームに対し、サブフレームタイプがUnicast かMBSFNかの判定を行う(S316−S323)。
【0133】
この判定では、i=0から開始し(S316)、RS_Num[i]=D(未知)であるかを判定する(S317)。RS_Num[i]=D(未知)であれば(S317のYES)、RS_Num[i]=1であるかを判定する(S318)。
【0134】
RS_Num[i]=1であれば(S318のYES)、RS_Num[i]=D(MBSFN)に更新する(S319)。
【0135】
また、RS_Num[i]=1でなければ(S318のNO)、RS_Num[i]=D(Unicast )に更新する(S320)。
【0136】
そして、i=9であるかを判定する(S321)。i=9でなければ(S321のNO)、iをインクリメントし(S322)、S317に戻る。このような処理を繰り返し全サブフレームに対して判定する(S317、S318、S319、S320)。
【0137】
i=9であれば(S321のYES)、サブフレーム‘0’〜‘9’のサブフレームタイプが確定する(S323)。これにより、サブフレームタイプの判定を終了する。
【0138】
〔第2の実施の形態の特徴事項や効果〕
【0139】
(1) TD−LTE方式を用いた移動通信システムにおいて、SIB情報(基地局装置からのシステム・インフォメーション・ブロック情報:Uplink-downlink configurations No.情報)が未受信でフレームマッピングが不明の状態において、受信フレームをサブフレーム種別を意識することなくRSシンボル位置のシンボルに対してRSRP(Reference Signal Received Power )を測定している。その測定結果よりフレーム判定閾値テーブルを生成する。受信中の各サブフレーム内に実際にマッピングされているRSシンボル数を判定している。
【0140】
(2) 上記(1) の結果を用いることにより、Uplink-downlink configurations No.情報を特定している。
【0141】
(3) SIB情報(Uplink-downlink configurations No.情報)が未受信でフレームマッピングが不明の状態においてスペシャルサブフレーム内に実際にマッピングされているRSシンボル数を特定できる。
【0142】
(4) SIB情報(Uplink-downlink configurations No.情報)が未受信でフレームマッピングが不明の状態において、サブフレーム‘0’、‘5’以外にマッピングされているダウンリンクサブフレームのタイプが、Unicast サブフレームなのか、MBSFNサブフレームかを特定する。
【0143】
(5) SIB情報が未知であっても、受信中の無線フレームのUplink-downlink configurations No.情報、スペシャルサブフレーム内のRSシンボル数、ダウンリンクサブフレームのUnicast かMBSFNかの種別を判定することができる。この判定結果を測定処理部26の測定処理に利用するので、SIB情報が既知である場合と同様に受信フレーム内のサブフレームパタンに応じて各サブフレーム内のRSシンボルを使用した測定処理が可能である。この結果、周辺セルの測定処理の時間を短縮化できる。
【0144】
(6) 処理時間の短縮化により、更に、消費電力の削減効果が期待できる。
【0145】
(7) 測定時間として与えられる処理時間が従来のままでよいと仮定した場合、SIB情報が既知の状態と同等に測定区間内の全てのRSシンボルを測定処理に用いることが可能となるので、より精度の高い測定処理が可能である。
【0146】
(8) このため、既述の移動局装置およびその制御プログラムでは、SIB情報が未受信のためにフレームマッピングが不明状態であっても、最適な周辺セルの受信品質の測定結果を得ることができる。
【0147】
〔第3の実施の形態〕
【0148】
この第3の実施の形態では、サブフレーム‘2’、‘3’、‘4’、‘7’、‘8’、‘9’のみを対象とし、RS個数が0個以外のサブフレーム(ダウンリンク)数より絞込みを行っている。この実施の形態においても、既述の移動局装置4(図3、図4)が用いられる。
【0149】
この処理手順について、図12を参照する。図12はUplink-downlink configurations No.情報判定の処理手順を示している。
【0150】
この処理手順では図12に示すように、手順F41でサブフレーム‘2’、‘3’、‘4’、‘7’、‘8’、‘9’を対象にサブフレーム内の実際のRSシンボル個数が0より大きいと判定されたサブフレームの数を判定する。これにより、Uplink-downlink configurations No.=2、4以外の受信フレームであれば、Uplink-downlink configurations No.が特定できる。
【0151】
手順F42、F43、F44は第2の実施の形態の手順F22、F23、F24と同様であるので、その説明を割愛する。
【0152】
これら手順F42、F43、F44の各処理について、図13を参照する。図13はUplink-downlink configurations No.判定の処理手順を示している。
【0153】
この処理手順は本開示の移動局装置の制御プログラムの一例である。フレーム判定を開始すると、サブフレーム‘0’〜‘9’のRS数の判定結果を取得(10個の値)する(S401)。サブフレーム‘0’〜‘9’のRS数の判定結果について、サブフレーム‘2’、‘3’、‘4’、‘7’、‘8’、‘9’に対し、RS数>0個のサブフレーム数をカウント(=RS_SubNum:0〜5)する(S402)。
【0154】
サブフレーム数をカウント値からフレームパタンを判定する。RS_SubNum=0であるかを判定し(S403)、RS_SubNum=0であれば(S403のYES)、フレームパタンが確定する(S404)。この場合、configurations No.0のフレームパタンである。RS数の判定結果が想定外である場合は、異常と判断し、従来どおりに、フレームパタンをconfigurations No.0と判定する。
【0155】
RS_SubNum=0でなければ(S403のNO)、RS_SubNum=1であるかを判定する(S405)。RS_SubNum=1であれば(S405のYES)、フレームパタンが確定する(S406)。この場合、configurations No.6のフレームパタンである。
【0156】
RS_SubNum=1でなければ(S405のNO)、RS_SubNum=2であるかを判定する(S407)。RS_SubNum=2であれば(S407のYES)、フレームパタンが確定する(S408)。この場合、configurations No.1のフレームパタンである。
【0157】
RS_SubNum=2でなければ(S407のNO)、RS_SubNum=3であるかを判定する(S409)。RS_SubNum=3であれば(S409のYES)、フレームパタンが確定する(S410)。この場合、configurations No.3のフレームパタンである。
【0158】
RS_SubNum=3でなければ(S409のNO)、RS_SubNum=5であるかを判定する(S411)。RS_SubNum=5であれば(S411のYES)、フレームパタンが確定する(S412)。この場合、configurations No.5のフレームパタンである。
【0159】
RS_SubNum=5でなければ(S411のNO)、RS_SubNum=4であるかを判定する(S413)。RS_SubNum=4でなければ(S413のNO)、フレームパタンが確定する(S414)。この場合、configurations No.0のフレームパタンである。RS数の判定結果が想定外である場合は、異常と判断し、従来どおりに、フレームパタンをconfigurations No.0と判定する。
【0160】
RS_SubNum=4であれば(S413のYES)、サブフレーム‘3’のRS数≠0であるかを判定する(S415)。サブフレーム‘3’のRS数≠0でなければ(S415のNO)、フレームパタンが確定する(S416)。この場合、configurations No.4のフレームパタンである。
【0161】
サブフレーム‘3’のRS数≠0であれば(S415のYES)、フレームパタンが確定し(S417)、この場合、configurations No.2のフレームパタンである。
【0162】
このように、フレームパタンが確定した後、サブフレーム‘1’のRS数をスペシャルサブフレーム内のRS数と判断する(S418)。つまり、手順F41、F42でフレームパタンは確定するので、フレームパタンは確定すればスペシャルサブフレームも確定する。ここでは、スペシャルサブフレーム内のRSシンボル数を確定させる。
【0163】
そして、ダウンリンクサブフレームのタイプ判定をする(S419)。このステップS419では、手順F41、F42でフレームパタンが確定しているので、D(ダウンリンク)サブフレーム位置も確定する。
【0164】
この処理手順では、RS数が0個より大きいと判定されたサブフレームの数が1〜5以外(想定外の値)である場合には、的確なUplink-downlink configurations No.が選択できないため、configurations No.=0を選択している。
【0165】
手順F44のダウンリンクサブフレームのタイプ判定フローは第2の実施の形態と同様である。そして、ダウンリンクサブフレームのタイプ判定により、フレーム判定を終了する。
【0166】
この処理手順において、手順F41のConfigurations No.情報判定処理にテーブルを用いてもよい。この処理に用いられるテーブル構成例について、図14を参照する。図14はConfigurations No.情報判定処理に用いるテーブル構成例である。
【0167】
このフレームパタン判定テーブル60−2には、RS数>0個のサブフレーム数66に対してフレームパタン判定情報68が格納されている。このフレームパタン判定テーブル60−2を用いれば、サブフレーム数0ないし5に対し、フレームパタン判定結果としてConfigurations No.情報が得られる。
【0168】
この場合、Uplink-downlink configurations No.情報の判定は、図12に示すように、フローチャート内の条件判定で実施してもよい。また、図14に示すように、予めフレームパタン判定テーブル60−2を用意し、このフレームパタン判定テーブル60−2を参照してサブフレーム数に対してフレームパタン判定結果を得てもよい。
【0169】
上記のとおり、上記処理手順にて、現在受信中のフレームのUplink-downlink configurations No.、スペシャルサブフレーム内のRSシンボル数、ダウンリンクサブフレームの種別としてUnicast またはMBSFNの種別を判定できる。この判定結果を測定処理へ反映すれば、SIB情報が既知である状態と同等の処理時間にて測定処理が行われる。
【0170】
また、判定結果は、同周波数帯の周辺セルのUplink-downlink configurations No.は同じであるので、他の複数のセルの測定処理を実施する場合には、既述の測定結果を全セル共通に使用できる。
【0171】
この第3の実施の形態によっても、既述の第2の実施の形態と同様の特徴を有し、同様の効果を奏するものである。
【0172】
以上説明したように、移動局装置およびその制御プログラムの最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0173】
2 無線通信システム
4 移動局装置
6a、6b 基地局装置
8 無線部
10 測定部
12 判定部
14 アンテナ
16 フロントエンド
18 復調部
20 ベースバンド部
22 セルサーチ部
24 フレーム判定部
26 測定処理部
28 RSRP測定部
30 記憶部
32 RS数判定部
34 判定処理部
36 判定閾値テーブル
38 RS数判定結果
40 タイミング検出部
42 レベル測定部
44 プロセッサ
46 ROM
48 RAM
50 バス
36−1 フレーム判定閾値テーブル
52 フレーム判定閾値
54 判定結果
56 RS個数判定情報
58 サブフレームタイプ
60−1 フレームパタン判定テーブル
62 RS数=0個のサブフレーム数
64 フレームパタン判定情報
60−2 フレームパタン判定テーブル
66 RS数>0個のサブフレーム数
68 フレームパタン判定情報


【特許請求の範囲】
【請求項1】
1無線フレーム内のサブフレームに対して上り方向と下り方向とを含むサブフレーム種別に応じた無線リソースを時分割で割り当てる時分割無線通信システムにおける移動局装置であって、
前記1無線フレーム内に含まれる各サブフレームに対して、前記サブフレーム種別を区別せずに、基準信号受信強度(RSRP)を測定する、測定部と、
前記測定値に基づいて前記サブフレーム種別を判定する、判定部と、
を備えることを特徴とする移動局装置。
【請求項2】
前記判定されたサブフレーム種別が下り方向を示すサブフレームを用いてパスサーチを実行する、タイミング検出部
を備えることを特徴とする請求項1に記載の移動局装置。
【請求項3】
前記判定されたサブフレーム種別が下り方向を示すサブフレームを用いてレベル測定を実行する、レベル測定部
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動局装置。
【請求項4】
前記タイミング検出部は、前記対応する基地局装置からのSIB(System Information Block )情報の受信が完了していない場合に、前記判定部により下り方向のサブフレーム種別として判定されたサブフレームを用いたパスサーチを実行する
ことを特徴とする請求項2に記載の移動局装置。
【請求項5】
前記タイミング検出部は、前記対応する基地局装置からのSIB(System Information Block )情報の受信が完了していない場合に、前記判定部により下り方向のサブフレーム種別として判定されたサブフレームを用いたレベル測定を実行する
ことを特徴とする請求項2に記載の移動局装置。
【請求項6】
1無線フレーム内のサブフレームに対して上り方向と下り方向とを含むサブフレーム種別に応じた無線リソースを時分割で割り当てる時分割無線通信システムにおける移動局装置に搭載されたコンピュータに実行させるための制御プログラムであって、
前記1無線フレーム内に含まれる各サブフレームに対して、前記サブフレーム種別を区別せずに、基準信号受信強度(RSRP)を測定し、
前記測定値に基づいて前記サブフレーム種別を判定する
機能を前記コンピュータに実現させるための制御プログラム。
【請求項7】
前記判定されたサブフレーム種別が下り方向を示すサブフレームを用いてパスサーチ及び、レベル測定を実行する
機能を前記コンピュータに実現させるための請求項6に記載の制御プログラム。
【請求項8】
前記対応する基地局装置からのSIB(System Information Block )情報の受信が完了していない場合に、前記判定により下り方向のサブフレーム種別として判定されたサブフレームを用いたパスサーチ及び、レベル測定を実行する
機能を前記コンピュータに実現させるための請求項6に記載の制御プログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−38506(P2013−38506A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171060(P2011−171060)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】