説明

種含有包装用材料の製造方法

食品又は飲料容器若しくはスリーブのための種含有材料を製造するための方法及び機械が開示される。この方法は、コンベヤと、1つ又はそれ以上のワークステーションとを有する機械により自動化される。プロセス中、種及び接着剤のような固定材料がシート材料に加えられ、材料が任意にラミネートされる。この方法は、予め印刷し、容器のブランクにより予め切断することができるシート材料を用いる。容器は、カップ、皿、容器スリーブ、クラムシェル、又はトレイのようないずれかのタイプの食品及び飲料容器とすることができる。次に、シート材料は、シート材料からのブランクの除去及び最終製品への形成を含むさらなる処理のために運ばれる。その意図される最終用途の後、最終製品を、庭、庭園、又は植木鉢に植えて、内部に埋め込まれた種に応じて、花又は木をもたらすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(先の出願に対する参照)
本出願は、米国特許法第119条(e)(35U.S.C.§119(e))の下で、全体を参照として援用する2009年9月29日に出願された米国特許仮出願番号第61/246,779号に基づく利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
ますます急ペースで進む我々の社会において、個人は、急いで食事をせざるを得ない。多くの場合、彼らは、テイクアウト選択肢を提供するコンビニエンス・ストア、レストラン、及び喫茶店から食べ物及び飲み物を購入する。テイクアウト選択肢は、典型的には、例えば、使い捨てのカップ、皿、トレイ、バッグ又はクラムシェル内に包装されている。個々の消費者は、食べ物を摂取した後すぐに食品の包装をごみ箱に捨てることができる。
【0003】
一部の製紙業者は、例えば、種を有する魅力的な文房具を提供するために、種を紙に加える。種は、一般的に、製紙の際、手作業で紙製品に統合される。例えば、製紙業者は、初めに紙の断片、機能性添加剤、及び水から製紙用パルプを生成し、紙を成形し選別する前に、そこに何らかの種と液体澱粉を加える。
【発明の概要】
【0004】
食品又は飲料容器のための種含有材料を製造するための方法が開示される。この方法は、完全に自動化され、片面材料及び溝付き材料のようなロール又はシート材料を用いる。容器は、カップ、皿、容器スリーブ、紙のクラムシェル又はトレイのようないずれかのタイプの食品及び飲料容器とすることができる。この方法は、ロール又はシート材料を、処理して種含有材料にするための1つ又はそれ以上のワークステーションに運ぶ機械又は一連の機械によって自動化される。プロセス中、種及び接着剤などの固定材料がロール又はシート材料に加えられ、材料がラミネートされる。次に、結果として得られる種含有材料は、シート材料からのブランクの除去、及び最終製品への折り畳みを含むさらなる処理のために運ばれる。最終製品を庭、庭園、又は植木鉢に植えて、花、植物、又は木をもたらすことができる。
【0005】
本開示のその他のシステム、方法、特徴及び利点は、以下の図及び詳細な説明を参照するとき、当業者には明らかであろう、又は明らかになるであろう。全てのそのような付加的なシステム、方法、特徴及び利点がこの説明の中に含まれ、本発明の範囲内に入り、特許請求の範囲により保護されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第1の例示的な機械の図である。
【図2】包装のための種含有材料を製造するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【図3】種含有材料の第1の配置である。
【図4】種含有材料の第2の配置である。
【図5】種含有材料の第3の配置である。
【図6】種含有材料の第4の配置である。
【図7】種含有材料の第5の配置である。
【図8】種含有材料の第6の配置である。
【図9】第2の例示的な機械の図である。
【図10】種含有材料で作製された例示的な容器の図である。
【図11】図10の例示的な容器のためのスリーブの図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
社会及びそこに住む個人は、消費者主義の環境影響を低減させることに、ますます関心を持つようになっている。環境問題は、一般的なメディア、ニュース、娯楽、さらには政治運動の中心となっている。これを踏まえて、会社及びサービス産業は、環境にやさしい選択肢を提供することにより、環境リーダーシップへの努力を示し、顧客の要求を満たすための方法を探している。会社及びサービス産業は、環境意識促進品目の提供も行っている。
【0008】
食品包装は、植物の種を組み込んだ食品包装など、多目的に製造することができる。食品包装の内容物を消費した後、個人は、包装を庭、庭園、窓花壇、植木鉢、又は他のものに植えることができる。その包装から、新鮮な花又は他の植物、或いは木を受け取ることができる。この形態の包装は、標準的な包装として、又は魅力的な販売促進物品として用いることができる。
【0009】
多目的食品包装は、リサイクルしても又は捨ててもよい。包装が最後にはごみ埋立地に行った場合には、発芽し、廃物の分解に寄与し、大気から温室効果ガス及び二酸化炭素を除去するという利点をもたらす。植物及び木は、二酸化炭素を炭水化物と酸素に移行させるので、二酸化炭素を除去する有効な手段である。植物及び木は、ごみ埋立地の外観を改善することもできる。
【0010】
植物及び木の種を統合する包装材料は、他の製紙技術より優れたものであり得る速度、品質及び効率で、以下の機械及び方法により製造することができる。製造中、種は、水分及び熱に曝されるため、この水分含有量及び熱を考慮するように、種のタイプ及びサイズを選択することができる。1つの実施形態においては、スナップドラゴンの花の種が用いられ、試験され、その好ましい結果として、植えた種のうちのおよそ2%から30%が発芽した。
【0011】
図1は、種を含有する包装材料を製造するプロセスを実行するためのシート材料処理機械システム100を示す。例えば、これに限定されるものではないが、Asitrade社の微細ひだラミネート加工機を用いて、この方法により種含有の紙材料を作製することができる。この説明図は、プロセスの3つの並行する図、即ち、機械の図A、シート材料が機械システムを通って移動できる方法の図B、及び結果として得られる製造された基材材料の断面図Cを与える。機械システム100は、かなりの長さにわたって長手方向に延びることができ、その長さに沿って多数のワークステーションを含んでもよい。図1に示されるように、処理されるシート材料は、機械システム100を通って右から左に移動する。
【0012】
機械システム100は、ロール又はウェブとしてまとめて提供することができる第1のシート材料102を用いるのがよい。従って、「シート」という用語は、材料の供給源、又は材料の送出方法に限定されるものではなく、例えば、シート材料は、ロールからもたらすこと、及び/又は、ウェブ形態でもたらすこと、並びに、個々のシートとして送出することが可能である。第1のシート材料102は、ホイール・ベース、ベルト・ベース、又は他の運搬システムにより、機械システム100内に、プロセスの種々のステップを通じて供給することができる。図1は、ホイール・ベースのシステムの使用を示す。変形例として又はこれに加えて、機械システム100は、予め印刷することができるシート材料を用いることができる。機械100を用いて生成された最終的な種含有基材材料を、例えば、これらに限定されるものではないが、例えば、中でも、カップ、容器、皿、クラムシェル、トレイ、バッグ又は飲料容器ホルダのブランクなど、特定の包装のパターン又はブランクでダイカットされた多数の包装製品にさらに変換することができる。
【0013】
第1のシート材料102は、幾らかの剛性をもち、曲げることができる、又は定められた線に沿って曲げるのを容易にするように刻み目を入れることができる、ほぼ平坦な材料で構成するのがよい。例えば、これらに限定されるものではないが、シート材料102は、クラフト紙、クレー被覆された古新聞再生ボール紙、ホワイトトップライナ、段ボール紙、SBS(硬い漂白硫酸塩)板紙、又は他の材料のような種々の紙から選択することができる。材料は、例えば水又は流体抵抗を増大させるように処理することができ、かつ、材料の選択された部分上に印刷を有することができる。第1のシート材料102は、リサイクル可能な材料で製造することができ、或いは、堆肥にできるもの、生物分解可能なもの、又はこれらの組み合わせとすることができる。
【0014】
第1のシート材料102は、ローラ108により、第1のワークステーション120に運ばれる。第1のワークステーション120は、材料102に波形(段)加工する必要がない場合には迂回することができる波形加工ステーションである。例えば、第1のワークステーション120は、蒸気源を含むのがよい。蒸気は、第1のシート材料102に適用される。第1のワークステーション120は、波形加工ロールを含むのがよい。波形加工ロールは、第1のシート材料102を一連の波又は溝(flute)に形作ることができる。第1のワークステーション120はまた、固定又は結合材料を第1のシート材料102の1つの側(面)に塗布することができる塗布器(アプリケータ)を含むのがよい。例えば、塗布器は、接着剤のような固定材料を含有するトラフを有する計量ロール塗布器としてもよい。接着剤が、波形加工ロールによって生成された波又は溝(flute)の先端に塗布されるように、波形加工ロールの近くにトラフを配置するのがよい。これに加えて又は変形例として、固定材料は、噴霧、はけ塗り、又は他の方法により塗布することもできる。例えば、塗布器は、固定材料を、第1のシート材料102の1つの側に噴霧することによって塗布することができる。塗布器からの噴霧は、持続的なものであっても、又は断続的なものであってもよく、固定材料の破線、縞、点、又は楕円を生成することができる。設計及びパターンは、塗布器を移動させることにより、又は第1のシート材料102を噴霧器に対して移動させることにより適用することができる。
【0015】
固定材料は、例えば、接着剤、熱絶縁材料、或いは、例えば固定特性を有する他の材料若しくはコーティングとするのがよい。例えば、固定材料は、澱粉接着剤又は他のいずれかの接着剤とすることができる。
【0016】
固定材料は、種調整及び準備ステーション132から出ているライン122から塗布器に送出される。第1のワークステーション120の塗布器に送出する前又は送出する際、種調整及び準備ステーション132において、固定材料を種と予め混合するのがよい。
【0017】
例えば、第2のシート材料104を第1のシート材料102に押圧することにより、第1のシート材料102を第2のシート材料104と合体させるのがよい。固定材料により、ライナとすることができる第2のシート材料104を第1のシート材料102に固定し、図1のCに示されるような片面溝付きシート材のような二層シート材料126をもたらす。接着剤が種含有接着剤である場合には、例えば片面溝付きシート材のような二層シート材料126は、ライナとすることができる第2のシート材料104と、中芯紙とすることができる第1のシート材料102との間に、種層を含む。変形例として、第2のシート材料104及び第1のシート材料102は、これらの間に種層を含まないことがある。
【0018】
片面溝付きシート材のような種含有の二層シート材料126は、機械システム100を出て、所望の最終製品へのさらなる処理(例えば、ダイカット、印刷、折り畳み等)に進む。変形例として、片面溝付きシート材のような種含有又は種非含有の二層シート材料126は、以下に説明されるように、機械システム100によりさらに処理することができる。
【0019】
種含有又は種非含有の二層シート材料126であるシート材料を、第2のワークステーション130に運ぶ。第2のワークステーション130は、種含有固定材料のような固定材料を、片面溝付きシート材とすることができる二層シート材126の1つの側に塗布することができる塗布器を含むのがよい。例えば、塗布器は、種含有固定材料のような固定材料を、二層シート材126のライナ側である二層シート材126の第2のシート材料104側に塗布する。変形例として又はこれに加えて、塗布器は、種含有固定材料のような固定材料を、二層シート材126の第1のシート材料102側に塗布することができる。固定材料は、接着剤、コーティング材、仕上げ材、又は他のものとすることができる。例えば、固定材料は、熱溶融性接着剤、澱粉ベースの接着剤、天然ポリマー接着剤、セルロース・ベースの接着剤、にかわ、熱溶融性にかわ、低温硬化性にかわ、結合剤、ポリマー結合剤、発泡樹脂製品などの低温硬化性又は高温硬化性接着剤とすることができる。
【0020】
固定材料は、噴霧、はけ塗り、又は他の方法により塗布することができる。例えば、塗布器は、固定材料を含有するトラフである。固定材料が、波形加工ロールにより生成される波又は溝の先端部に塗布されるように、紙を第2のワークステーション130に供給するロールの近くにトラフを配置する。第2の例として、塗布器は、固定材料を、第1のシート材料102、第2のシート材料104、又はその両方の1つの側に噴霧することによって塗布することができる。塗布器からの噴霧は、連続的なものであっても、断続的なものであってもよく、固定材料の破線、縞、点、又は楕円を生成することができる。設計及びパターンは、塗布器を移動させることにより、又は第1のシート材料102を噴霧器に対して移動させることにより適用することができる。例えば、ライン133を通って塗布器に送出する前又は送出する際、1つ又は幾つかの別個の種調整及び準備ステーション132において、固定材料を種と予め混合する。
【0021】
例えば、第3のシート材料110を二層シート材126に押圧することにより、二層シート材料126を、第2のライナである第3のシート材料110と合体させて、両面(single wall)シート材料とも呼ばれる三層の種含有シート材料134を生成することができる。付加的な固定材料層を用いて、別の溝付きシート及び別のライナ・シートを、この順番で三層の種含有材料に加えるようにさらなる処理を行い、複両面(double wall)種含有シート材料を任意に生成することもできる。
【0022】
第3のシート材料110は、幾らかの剛性をもち、曲げることができる又は定められた線に沿って曲げるのを容易にするように刻み目を入れた、ほぼ平坦な材料で構成するのがよい。例えば、これに限定されるものではないが、第3のシート材料110は、例えばクラフト紙のような片面ライナ紙とすることができる。材料は、例えば水又は流体抵抗を増大させるように処理されるのがよく、かつ、材料の選択された部分上に印刷を有する。変形例として又はこれに加えて、第3のシート材料110は、段ボール紙、チップボード、SBS、金属化紙、プラスチック、ポリマー、繊維、複合物、混合物、又は上記の組み合わせなどで構成するのがよい。第3のシート材料110は、リサイクル可能材料で製造することができ、或いは堆肥にできるもの、生物分解可能なもの、又はこれらの組み合わせとすることができる。
【0023】
第2のワークステーション130は、ラミネータとするのがよい。層をラミネートすることができ、それにより、結果として得られる種含有包装材料の構造的完全性及び外観を改善することができる。ラミネート・プロセス中の温度は、種の完全性を維持し、発芽の適合度を改善するように最適化することができる。
【0024】
図3−図8は、シート材料の層及び種の層の幾つかの可能な配置のさらなる詳細の例を提供する。他の構成も可能であり、考えられる。最終的な種含有包装材料を、最終的な種含有基材のシート成形、ダイカット、シート材料からのブランクの除去、及び最終製品へのブランクの折り畳みのような最終処理に運ぶ。
【0025】
上述のように、このプロセスにおいて用いられる固定材料は、種含有接着剤とするのがよい。種調整及び準備ステーション132において又はこれらの種類のステーションの幾つかにおいて、種を接着剤に加える。次に、シート材料に塗布するために、種含有固定材料を塗布器に装填する。
【0026】
図2は、方法のイベントの可能なシーケンスを示すフローチャートである。ブロック200において、第1の(シート)材料を機械システムに装填する。ブロック210において、固定材料を第1のシート材料の1つの側に塗布する。固定材料は、種を含むのがよい。ブロック220において、第2の(シート)材料を、第1のシート材料に固定し、これにより二層シート材料を生成する。二層シート材料は種を含有し、ブロック260において、処理されるプロセス(例えば、印刷、ダイカット、ブランクからの除去、組み立て)を終了する。変形例として、ブロック230において、固定材料を、二層シート材料の1つの側に塗布する。固定材料は種を含有する。二層シート材料は種を含有し、かつ、ブロック260において、処理されるプロセス(例えば、印刷、ダイカット、ブランクからの除去、組み立て)を終了する。変形例として、ブロック240において、第3のシート材料を第1及び第2のシート材料に固定する。ブロック250において、種をシート材料に固定することができるラミネータによって、シート材料、種及び固定材料を処理する。ブロック260において、結果として得られる種含有シート材料は、処理されるプロセス(例えば、印刷、ダイカット、ブランクからの除去、組み立て)を終了する。
【0027】
例えば、ブロック260において、結果として得られるシート材料は、包装ブランクの適用、その後のシート材料からのブランクの除去、及びブランクの最終製品への組み立てなどによって、さらに処理することができる。プロセスの最終製品(例えば、カップ、容器ホルダ、容器スリーブ、クラムシェル、トレイ、又は他のものとすることができる)は、上述の材料のうちの1つ又はそれ以上の1つ又はそれ以上の層で作製される。多数の材料層が用いられる場合には、強度を高めるために、これらに限定されるものではないが、ラミネートする、のり付けする、又は他の方法により互いに締結するなど、これらを接合するのがよい。
【0028】
図3は、種及びシート材料の1つの例示的な配置を示す。この配置において、結果として得られる種含有シート材料300は、第1のシート材料102と、第2のシート材料104と、第3のシート材料110とを含む。第2のシート材料104は、両面平坦材料であり、第1のシート材料は溝付き材料(例えば、E−溝又はF−溝)であり、第3のシート材料110は、クラフト紙のような両面平坦材料である。この例では、種310は、第1のシート材料102と第2のシート材料104との間に固定される。プロセス中、第2のシート材料104を第1のシート材料に付着させる前に、固定材料312内に混合される種310を、第1のシート材料102の溝に適用し、従って、種含有固定材料312を、溝付き材料102の溝318間の丘の下に配置する。固定材料312は、溝付き材料102の溝318間の空間を部分的に又は完全に充填する。次に、種を含む又は含まない固定材料により、第3のシート材料110を、溝付きの第1のシート材料102の他方の側に適用する。
【0029】
図4は、種及びシート材料の第2の例示的な配置を示す。この配置において、結果として得られる種含有シート材料400もまた、第1のシート材料102と、第2のシート材料104と、第3のシート材料110とを含む。第2のシート材料104は両面平坦材料であり、第1のシート材料は溝付き材料(例えば、E−溝又はF−溝)であり、第3のシート材料110は、クラフト紙のような両面平坦材料である。この例では、種310の配置は、第1のシート材料102と第3のシート材料110との間に固定するためのものである。プロセス中、固定材料312内に混合される種310は、溝先端部314、溝318間の谷、又はこれらの両方に適用される。固定材料312は、種を緊密に被覆することができ、又は変形例として、固定材料312は、第1のシート材料102と第3のシート材料110との間の空間を完全に充填することができる。
【0030】
図5は、種及びシート材料の第3の例示的な配置を示す。この配置において、結果として得られる種含有シート材料500は、第1のシート材料102及び第2のシート材料104を含み、種が第1のシート材料102の1つの側に固定された、両面配置を生成する。第2のシート材料104は、クラフト紙のような両面平坦材料であり、第1のシート材料102は溝付き材料(例えば、E−溝又はF−溝)である。この例では、種310は、第1のシート材料102の1つの側に適用される。プロセス中、固定材料312内に混合される種310は、溝先端部314、溝318間の谷、又はこれらの両方に適用される。固定材料312は、種を緊密に被覆することができ、又は変形例として、溝318間の谷を過剰充填し、固定材料312の滑らかな外面を生成することができる。
【0031】
図6は、種310及びシート材料の第4の例示的な配置を示す。この配置において、結果として得られる種含有シート材料600は、第1のシート材料102と、第2のシート材料104と、第3のシート材料110とを含む。第2のシート材料104は両面平坦材料であり、第1のシート材料102は溝付き材料(例えば、E−溝又はF−溝)であり、第3のシート材料110はクラフト紙のような両面平坦材料である。この例では、種は、第2のシート材料104と第3のシート材料110との間に固定され、第1のシート材料102は、第3のシート材料110とは反対側の、第2のシート材料104の側上に配置される。プロセス中、固定材料312内に混合される種310は、第1のシート材料102から見て外方に向いた、第2のシート材料104の側に適用することができる。固定材料312は、種を緊密に被覆することができ、又は変形例として、第2のシート材料104と第3のシート材料110との間の空間を完全に充填することができる。
【0032】
図7は、種310及びシート材料の第5の例示的な配置を示す。この配置において、結果として得られる種含有シート材料700は、第1のシート材料102及び第2のシート材料104を含み、種が第1のシート材料102の側に固定された片面材料を生成する。第2のシート材料104は、クラフト紙のような両面平坦材料であり、第1のシート材料102は溝付き材料(例えば、E−溝又はF−溝)である。この例では、種310は、第1のシート材料102とは反対側の、第2のシート材料104の側に適用される。固定材料312は、種を緊密に被覆し、又は変形例として、種310を過剰充填し、固定材料312の滑らかな外面を生成することができる。
【0033】
図8は、種310及びシート材料の第6の例示的な配置を示す。この配置において、結果として得られる種含有シート材料800は、第1のシート材料102及び第2のシート材料104を含む。第1のシート材料102は両面平坦材料であり、第2のシート材料104もまた、クラフト紙のような両面平坦材料である。この例では、種310は、第1のシート材料102と第2のシート材料104との間に固定される。プロセス中、固定材料312内に混合される種310は、第1のシート材料102の側又は第2のシート材料104の側のいずれかに適用することができる。固定材料312は、種を緊密に被覆し、又は変形例として、第1のシート材料102の第1の壁と第2のシート材料104の第2の壁との間の空間を完全に充填することができる。
【0034】
図9は、種含有消費者製品を作製する第2の例示的な方法を示す。種含有固定材料312を予め形成された容器900に適用することによって、種含有カップ、タブ、ボウル、及び他の品目を製造することができる。この例において、この方法は、容器包装機械に適合させることができる。種含有固定材料312は、ノズル、グルーガン、又はスロットダイ塗布器のような塗布器902を介して、例えば、マンドレル904に固定することができる容器900の外側の上に、連続的に又は断続的に適用することができる。種含有固定材料312のパターンは、塗布器902に対する容器900の移動によって操作することができる。例えば、マンドレル900を回転させ、及び/又は上下に又は別の方向に移動させて、例えば、螺旋状、点状、線状などの所望のパターンを達成することができる。
【0035】
変形例として又はこれに加えて、塗布器902を容器900に対して移動させて、所望のパターンを達成することができる。例えば、マンドレル904を回転アーム906上に配置するのがよい。容器900をマンドレル904の上に手動で装着すること、又は機械により供給することができる。アーム906は、容器900を塗布器902の近くに移動される。塗布器902は、容器900に対して移動させることにより、種含有固定材料312のパターンを容器900に適用する。マンドレル904はまた、回転などによって、容器900を塗布器902に対して移動させることもできる。一例として、マンドレル904の回転運動と組み合わせて、塗布器902を横方向に移動させることによって、縞をカップに適用することができる。塗布器902からの噴霧は、持続的なもの又は断続的なものとすることができ、発泡樹脂製品の破線、縞、点、又は楕円を生成することができる。マンドレル904の側方運動と回転と組み合わせて塗布器902から持続的な噴霧を行うことにより、渦巻を適用することができる。
【0036】
塗布器902は、種含有固定材料312を、例えば種準備及び混合ステーション132から送出されるライン908に取り付けられるのがよい。種含有固定材料312が塗布された後、アーム906は、さらなる処理のために、カップをマンドレルから除去することができる異なる位置に、容器900を移動させる。例えば、容器800を外壁内に挿入することによって、統合された複両面容器を形成することができる。外壁を予備成形し、容器900を挿入することができるキャビティ810内に配置することができる。
【0037】
図10は、例示的な種含有容器1000の断面図を示す。図10は液体容器を示すが、カップ、スープ・タブ、ポップコーン・タブ、又は他のもののようないずれかの容器とすることができる。種含有容器1000は、内壁1002及び外壁1004を有する。容器1000の内壁1002は、図9におけるような予め形成された容器900のものとする。内壁1002と外壁1004との間に種含有固定材料1012の層があってもよい。
【0038】
付加的に又は変形例として、カップ、スリーブ、クラムシェル、トレイのブランクが最終的な構造又は形態に折り畳まれるときなどの最終的な処理ステップ中に、種含有固定材料1012を塗布することができる。
【0039】
容器、カップ、容器スリーブ、クラムシェル、又はトレイのような最終製品の使用後、エンドユーザは、その品目を、植木鉢、庭、庭園又は他のものに植えることができる。
【0040】
例えば、図11は、容器1000と共に組み立てられた、スリーブのような外壁1104の断面を示す。この図は例示的なものであり、限定することを意図するものではない。カップは、例えば、プレス成形されたトレイ、スープ・タブ、又はバルク飲料容器などのいずれかの容器と置き換えることができる。外壁1104は、内面1106と外面1104とを有する。絶縁材料1116は、内面1106、外面1104、及び/又はスリーブの内壁のような内面1106と外面1104との間の表面1102に適用される。内面1106及び外面1104は、必ずしもこれらの間に空間1102を含む必要はない。
【0041】
膨張可能材料のような、種を含有することができる又は含有することができない絶縁材料1116を、不活性な形で外壁1104の内面1106に適用するのがよい。不活性の絶縁材料1116は、外壁104の厚さを実質的に変更しない薄膜として適用するのがよい。絶縁材料1116を外壁1104の内側に適用することで、外壁1104の外面の印刷適性を維持することができる。
【0042】
固定材料312及び絶縁材料1116は、使用されるとき、肥料、農薬、窒素固定細菌、胞子、又は他の成長因子は、大部分がなくてもよい。このことは、製品の製造コストを低減させ、食品と共に用いることが意図される消費者製品においてこの製品を使用する安全性を増大させることもできる。
【0043】
本発明の種々の実施形態が説明されたが、当業者には、本発明の範囲内である、さらに多くの実施形態及び実施が可能であることが明らかであろう。例えば、図に示される又は特許請求の範囲に反映される方法のステップは、特に断りのない限り、それらが提示された方法による特定の実行順序を必要とする。開示されるステップは、付加的な又は異なるステップを実行できるように、又はステップを異なる順序で実行できるように、例示として挙げられる。
【符号の説明】
【0044】
100:シート材料処理機械システム
102:第1のシート材料
104:第2のシート材料
108:ローラ
110:第3のシート材料
120:第1のワークステーション
122、133、908:ライン
126:二層シート材料
130:第2のワークステーション
132:種調整及び準備ステーション
134:三層種含有シート材料
300、400、500、600、700、800:種含有シート材料
310:種
312、1012:固定材料
314:溝先端部
318:溝
800、900、1000:容器
902:塗布器
904:マンドレル
906:回転アーム
910:キャビティ
1002:内壁
1102:空間
1116:絶縁材料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品又は飲料容器のための種含有材料を製造する方法であって、
少なくとも2つの面を有する第1のシート材料を、シート材料処理機械システム内に通すステップと、
種を含む第1の固定材料を、前記第1のシート材料の1つの面に塗布するステップと、
第2のシート材料を前記第1のシート材料の1つの面に適用し、第1の最終シート材料をもたらすステップと、
前記第1の最終シート材料を処理して最終製品にするステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記機械システムの準備ステーションにおいて、前記種と前記第1の固定材料を混合するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の固定材料を前記機械システム内に装填する前に、前記種と前記第1の固定材料を予め混合するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のシート材料は、前記第1の固定材料が塗布される、前記第1のシート材料の前記面に適用されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第2の固定材料を、前記第1のシート材料又は前記第2のシート材料の露出された面に塗布するステップと、
第3のシート材料を前記第2の固定材料に適用するステップと、
前記第1のシート材料、前記第2のシート材料、及び前記第3のシート材料をラミネートして、第2の最終シート材料をもたらすステップと、
前記第2の最終シート材料を加工して前記最終製品にするステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のシート材料は溝を含む片面段ボール板紙であり、前記第1の固定材料は、前記第2のシート材料が適用される、前記第1のシート材料の前記面上に塗布されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の固定材料は接着剤であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記接着剤は澱粉主体の接着剤であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
食品又は飲料容器のための種含有材料を製造する方法であって、
少なくとも2つの面を有する第1のシート材料を、機械システム内に通すステップと、
前記第1のシート材料を波形加工するステップと、
複数の種が内部に混合された第1の固定材料を、前記第1のシート材料の1つの面に塗布するステップと、
第2のシート材料を前記第1のシート材料の前記面に適用するステップと、
前記最終シート材料を加工して最終製品にするステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記第1のシート材料は片面段ボールであることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第2の固定材料を、前記第1のシート材料又は前記第2のシート材料の露出された面に塗布するステップと、
第3のシート材料を前記第2及び前記第3のシート材料に適用するステップと、
前記第1のシート材料、前記第2のシート材料、及び前記第3のシート材料をラミネートして、最終シート材料をもたらすステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記固定材料は澱粉主体の接着剤であることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
食品又は飲料容器のための種含有材料を製造する方法であって、
少なくとも2つの面を有する第1のシート材料を、機械システム内に通すステップと、
前記第1のシート材料を波形加工するステップと、
第1の固定材料を前記第1のシート材料の1つの面に塗布するステップと、
第2のシート材料を、前記第1のシート材料の前記面に適用するステップと、
前記第2の固定材料を、前記第1のシート材料又は前記第2のシート材料の露出された面に塗布するステップと、
種を、前記第1の固定材料及び前記第2の固定材料からなる群より選択された1つ又はそれ以上に加えるステップと、
第3のシート材料を、前記第1及び第2のシート材料の前記第2の固定材料の面に適用するステップと、
前記第1のシート材料、前記第2のシート材料、及び前記第3のシート材料をラミネートして、最終シート材料をもたらすステップと、
前記最終シート材料を加工して最終製品にするステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
準備ステーションにおいて前記種を前記第1の固定材料又は第2の固定材料中に混合するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の固定材料を前記機械システム内に装填する前に、前記種と前記第1の固定材料を予め混合するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第2のシート材料は片面段ボール板紙であり、前記段ボール板紙は溝を含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記第1及び第3のシート材料はライナを含み、前記方法は、
第3の固定材料を前記ライナの1つに塗布するステップと、
第4の溝付きシート材料を前記第3の固定材料に付着させるステップと、
第4の固定材料を前記第4の溝付きシート材料に塗布するステップと、
ライナを含む第5のシート材料を前記第4の溝付きシート材料に付着させるステップと、
前記第1乃至第5のシート材料をラミネートして、複両面シートの最終製品を生成するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記固定材料は澱粉主体の接着剤であることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
シート材料処理機械システムにおいて互いに付着された第1のシート材料及び第2のシート材料を含むシート材から形成された容器であって、第1の固定材料が前記第1のシート材料及び第2のシート材料のいずれか又は両方に塗布され、前記固定材料には複数の種が混合されることを特徴とする容器。
【請求項20】
前記シート材は、
前記第1のシート材料又は前記第2のシート材料に塗布された第2の固定材料と、
対応する前記第1のシート材料又は前記第2のシート材料に付着された第3のシート材料と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項19に記載の容器。
【請求項21】
前記第2のシート材料は、溝を有する段ボール板紙を含み、前記第1の固定材料は、前記第2のシート材料が適用される、前記第1のシート材料の1つの面に塗布されることを特徴とする請求項20に記載の容器。
【請求項22】
形成された前記容器は、複両面カップ、両面カップ、皿、容器スリーブ、クラムシェル、及びトレイからなる群より選択された1つからなることを特徴とする、請求項20に記載の容器。
【請求項23】
シート材から形成された容器であって、
シート材料処理機械システムにおいて第1の面に沿って互いに付着された第1のシート材料及び第2のシート材料と、
前記第1のシート材料と前記第2のシート材料との間に配置された第1の固定材料と、
前記第1のシート材料又は前記第2のシート材料の第2の面に塗布された第2の固定材料と、
前記第2の固定材料に適用された第3の固定材料と、
を含み、
前記第1の固定材料及び前記第2の固定材料からなる群より選択された1つ又はそれ以上が、種を含有する、
ことを特徴とする容器。
【請求項24】
前記第2のシート材料は、溝を有する段ボール板紙を含むことを特徴とする、請求項23に記載の容器。
【請求項25】
前記固定材料は澱粉主体の接着剤であることを特徴とする、請求項24に記載の容器。
【請求項26】
形成された前記容器は、複両面カップ、皿、容器スリーブ、クラムシェル、バッグ及びトレイからなる群より選択された1つからなることを特徴とする、請求項24に記載の容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2013−505737(P2013−505737A)
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532200(P2012−532200)
【出願日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【国際出願番号】PCT/US2010/049979
【国際公開番号】WO2011/041201
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(507302818)エルビーピー マニファクチャリング インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】