説明

積荷運搬装置およびその製造方法

本発明は、無機質充填材で充填されたプラスティック材料から回転成型された積荷運搬装置、例えばパレットおよび運送用コンテナに関する。積荷運搬装置を製造する方法および装置も記載されている。一実施形態において、積荷運搬装置は、2つのパレット要素として2つの半部分に形成されたパレットを有する。回転成型されたプラスチックのパレット要素は、同じ方向に積み重ねられたとき、入れ子構造を形成するが、パレット要素の一方が裏返しのときには、連結して両面パレットを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば物品の保管および輸送用積荷運搬装置、およびそのような装置を製造する方法を含む分野に関する。特に、本発明は、しかし限定されるものではないが、貨物輸送用コンテナ、パレット、およびケーブルリールのような装置、および該装置を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
物品、特に大きい物品を保管し、輸送する装置は、通常の操作中に直面するかもしれない高い衝撃応力および劣悪な環境条件に耐えるだけの十分な堅牢さがなければならない。
【0003】
物品を保管し、輸送する木製のパレットは当分野でよく知られており、ISO標準規格6780のような標準規格によって規定されている。そのようなパレットは、標準規格に厳密に規定されており、他の標準規格は、パレットが使用に適していると判断される前に受けなければならない試験を規定している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、木製のパレットには多くの欠点がある。木製のパレットは腐敗したり木食い虫の影響を受けやすく、このことはその耐用年数が比較的短いことを意味しており、木製のパレット上で運搬される物品を危険にさらすことがある。それらは、とがった物体が比較的突き刺さりやすく、比較的重く、再利用が難しい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の各態様は独立請求項に記載され、好ましい特徴は従属請求項に記載されている。各態様は、個別にまたは組み合わせることができ、1つの態様の特徴は他の態様にも適用することができる。当業者にとって明白であろう変更を、本発明の範囲内でさらに行ってもよい。
【0006】
一態様によれば、上部パレット要素と、下部パレット要素とを有し、各パレット要素は、台と、複数のパレット脚とを有し、各パレット脚はインターロック部分を有しており、裏返しの構成では、上部パレット要素のインターロック部分は、下部パレット要素の対応するインターロック部分と連結するように配置され、パレット要素を実質的に同じ方向に積み重ねた構成では、少なくとも一方のパレット要素が他方のパレット要素に積み重ねられた場合に、入れ子構造を形成し、パレット要素は、無機質充填材で充填されたプラスティック材料から回転成型される。
【0007】
したがって、複数のパレット要素がしっかりと連結して一構造のパレットを構成するが、積み重ねられた構成では入れ子になって荷が詰まれていないパレットによって占められるスペースを減らす。ここで説明しているように、充填材入りプラスティック材料を使用してパレット要素を回転成型することは、多くのパレット要素を早く、かつ確実に製作する効率的な方法をもたら。
【0008】
ここで使用されるインターロック部分という用語は、両パレット要素の係合部分を含む。各パレット要素上の係合部分は、摩擦力または接触力によって両パレット要素を一緒に係合、保持する。
【0009】
入れ子構造では、パレット要素の台は互いに平行に位置し、一緒に密に入れ子にされるのが好ましい。パレット要素の台同士の間に、間隙がほとんどないのが好ましい。台同士間の間隙は、約20mmより小さいのが好ましく、約10mmより小さいのがより好ましい。
【0010】
好ましい実施態様において、無機質充填材は砂を含む。あるいは、充填材は、灰分をベースとするまたはガラスをベースとする充填材を含んでいてもよい。
【0011】
非常に好ましい実施態様において、上部パレット要素の形状および/または構造は、下部パレット要素の形状および/または構造とは異なっている。以下により詳細に説明するように、これによって複数のパレット要素を積み重ねること、特に、ある順序で積み重ねられた場合には密な入れ子構造を構成することが可能になり、逆の順序で積み重ねられた場合にはさほど密接でない入れ子構造を構成することが可能になる。さらに、異なる形状または構造を使用することによって、ある形態のインターロック要素を一方のパレット要素上に備え、異なる形態のインターロック要素を他方のパレット要素上に備えることができる。異なる形状のパレット要素を備えることによって、パレット要素に異なる特性を持たせることもできる。例えば、以下によって詳細に説明するように、下部パレット要素は、パレット要素の重量を減らす開口を備えてもよく、上部パレット要素は、小さいおよび/または壊れやすい物品の保管および輸送を可能にする連続した表面を備えてもよい。
【0012】
入れ子構造では、一方のパレット要素の脚は、他方のパレット要素の対応する脚の上面の凹部に挿入されるのが好ましい。したがって、少なくとも一方の形態のパレット要素の脚は、パレットの台面からくぼみを付けられている。
【0013】
一実施態様において、下部パレット要素は、上部パレット要素上に積み重ねられた場合に、入れ子構造を形成する。他の実施態様において、上部パレット要素は、下部パレット要素上に積み重ねられた場合に、入れ子構造を形成する。
【0014】
両パレット要素は、一方のパレット要素が他方のパレット要素上に積み重ねられたときに入れ子構造を形成するが、両パレット要素が逆の順序で積み重ねられたときには、積み重ねられたパレット要素同士間に間隙が形成されるのが好ましい。したがって、パレット要素が、下、上、下、上の構成で積み重ねられた場合には、密に入れ子にされたパレット要素の対は、間隙によって分離される。これは有利なことにパレット要素の対を容易に分離することを可能にする。
【0015】
好ましい実施態様において、積み重ねられたパレット要素同士間に形成される間隙は、約20mmより大きく、約40mmより大きいのがより好ましく、約50mmより大きいのがさらに好ましい。これによって、入れ子にされたパレット要素の対を容易に分離することができ、フォークリフトのフォークの歯をパレット要素の対同士の間に差し込むことが可能になる。
【0016】
好ましい実施態様において、下部パレット要素の台は少なくとも1つの開口を有する。台は複数の開口を有するのが好ましい。これによって、パレットの強度を著しく低下させることなく、パレット要素、したがってパレットの全重量を減らすことができる。
【0017】
好ましい実施態様において、パレット要素の脚は、フォークリフトの刃が4方向のうちの任意の1方向からパレットに係合できるように配置されている。
【0018】
好ましい実施態様において、インターロック部分は、雄インターロック部分または雌インターロック部分を有しており、裏返しの構成では、一方のパレット要素の雄インターロック部分が他方のパレット要素の対応するインターロック部分に連結することが好ましい。
【0019】
一実施態様において、上部パレット要素のインターロック部分は雄インターロック部分を有し、下部パレット要素のインターロック部分は雌インターロック部分を有する。
【0020】
各パレット要素の少なくとも1つの部分は外皮層を有するのが好ましい。
【0021】
各パレット要素の少なくとも1つの部分は、外皮層とは異なる組成を持つ内部層を有するのがさらに好ましい。該内部層は、発泡内部層を有するのがさらに好ましい。
【0022】
好ましい実施態様において、パレット要素は、遠隔読取り可能なタグを有し、RFIDタグまたはバーコードをさらに有するのが好ましい。該バーコードは、パレットの少なくとも一方の表面にレーザエッチングされてもよい。
【0023】
一実施態様において、上部パレット要素の台は実質的に連続した表面を有する。
【0024】
各パレット要素の台は、織られた表面を有するのが好ましい。
【0025】
好ましい実施態様において、パレット要素の脚は先細にされている。これによって、パレット要素を積み重ねて入れ子にし、パレット脚同士の間にフォークリフトのフォークの刃を挿入することがより容易にできる。
【0026】
好ましい実施態様において、パレット要素の脚のインターロック部分は、下部パレット要素が下部パレット要素の台の面を通る軸を中心として回転すると、下部パレット要素上のインターロック部分の雄構造が上部パレット要素上のインターロック部分の雌構造に連結し、その逆も同様であるように配置されている。
【0027】
一実施態様において、脚の雄インターロック部分は1つまたは2つ以上の突起要素を有し、脚の対応する雌インターロック部分は1つまたは2つ以上のくぼみ部分を有しており、そのくぼみ部分または各くぼみ部は、その突起要素または各突起要素を収容するような大きさに作られている。
【0028】
好ましい実施態様において、各パレット要素は実質的に1つの部品に回転成型される。
【0029】
好ましい実施態様において、上部パレット要素は、摩擦、すなわち締まりばめまたは摩擦嵌合によって下部パレット要素に連結される。
【0030】
少なくとも一方のパレット要素のインターロック部分は、パレット要素同士間の摩擦を増大させる凹凸のある表面を有しているのが好ましい。該凹凸のある表面は、下部パレット要素のインターロック部分上に設けられることが好ましい。該凹凸のある表面は、成型工程からの水切り(flashing)を有するのが好ましい。この水きりは、成型製品では好ましくないと通常みなされ、通常平滑にするために除去されている。しかし、この水きりは、パレットの2つの半部分を一緒に固定するのに有利であることが理解されている。
【0031】
好ましい実施態様において、少なくとも1つの脚は開口を有する。この開口は、パレットの台からの排水孔として作用する。上部パレット要素の脚を貫通する孔は、下部パレット要素の脚を貫通する孔に一致して整列しており、それによってパレット全体を貫通する少なくとも1つの孔が与えられ、パレットからの液体の排出を可能にすることが好ましい。好ましい実施態様において、上部パレット要素と下部パレット要素の各脚は開口を有する。
【0032】
上部パレット要素の台の上面は複数の排水溝を有するのが好ましい。該排水溝は、上部パレット要素に対する排水と強度強化をもたらしている。
【0033】
上部パレット要素の底面は複数の排水溝を有するのがさらに好ましい。これらの排水溝は、強度強化の目的で設けてもよい。パレット要素の台上面の排水溝は、パレット要素の下面の排水溝と一致しない、すなわち2組の排水溝は、互いに一直線にならないのがさらに好ましい。これによって、パレット要素に対し良好なねじり強度が与えられる。
【0034】
下部パレット要素も、強度強化および排水の目的でその上面および/または下面に溝を有するのが好ましい。
【0035】
非常に好ましい実施態様において、排水溝は、該排水溝の長さに沿って少なくとも1つの挿入物を有する。すなわち、該排水溝は、パレットの台の全長に沿って形成されてはいない。該挿入物は、排水溝の長さに沿ったパレットのヒンジ動作または弱さを防止するのに有用である。
【0036】
パレットの台上の排水溝は、パレットの脚の方へ向いているのが好ましい。これによって、排水溝内に集められた液体は、パレットの脚に備えられている開口を通って排出される。
【0037】
少なくとも一方のパレット要素の台の少なくとも1つの表面は、台表面の摩耗に耐える耐摩耗手段を有しているのが好ましい。該耐摩耗手段は、パレット要素の通常の使用および取り扱い中に生じるかもしれない摩耗に耐えることができる。例えば、フォークリフトのフォークの歯による摩耗である。
【0038】
一実施態様において、耐摩耗手段は、台の表面上に備えられた複数の隆起を有する。該隆起は、フォークの歯がパレット同士の間に入るときフォークリフトのフォークの歯をそらすように設けられており、したがって該隆起は、パレット表面を保護するのに有用である。該隆起は、パレット要素と一体に成型されるのが好ましい。
【0039】
好ましい実施態様において、耐摩耗手段は、下部パレット要素の底面に備えられており、裏返しの構成ではパレット要素同士間に位置している。したがって、耐摩耗手段は、2つのパレット要素が両面パレットにされるときに、パレット要素同士間に位置する下部表面を、例えばフォークの歯を両面パレットに挿入することによる摩耗から保護している。
【0040】
他の態様によれば、上面および下面を持つ台と、台の下面から垂れ下がる複数の脚とを有し、
単一のパレット要素は、フォークリフトによる持ち上げを可能にする十分な高さの脚を有する片面パレットをもたらし、
第1のパレット要素は、第2のパレット要素に連結して、単一のパレット要素の高さの2倍よりも低い全高を有する両面パレットをもたらするように配置されている
パレットが提供される。
【0041】
上述したパレットまたはパレット要素の特徴のいずれも本パレット要素に当てはまる。
【0042】
したがって、同じ複数のパレット要素を、必要に応じて、片面パレットとして、または両面パレットとして柔軟に使用することができる。例えば、片面パレットを、より軽い過重または単一使用の作業に使用することができ、両面パレットを、重量のある作業または繰り返しの使用により適している。以下により詳細に説明するように、両パレット要素の1つを、両面パレットを形成するために回転させるのが好ましく、したがって、この向きでは、パレット台の上面が両面パレットの外側表面を形成し、下面より下に位置するであろうことは明らかである。
【0043】
第1と第2のパレット要素は連結して、第1および第2のパレット両方の脚が、パレット要素の台同士の間に配置された両面パレットを構成するのが好ましい。したがって、一方のパレットは、パレットの台の上面が両面パレットの外表面を形成するように回転させられる。
【0044】
好ましい実施態様において、パレット要素は、他の取付金具または接着剤を用いないで、適切に置かれた反対側にある要素に連結するように配置されている。したがって、両面パレットを組立ておよび分解するのは簡単明瞭である。あるいは、または、付加的に、ねじ、接着剤、またはクリップのような固定手段を、複数のパレット要素を永久的にまたは一時的に一緒に保持するために設けてもよい。
【0045】
フォークリフトによる持ち上げを可能にするのに十分な高さの単一のパレット要素を備えることによって、単一のパレット要素を片面パレットとして単独で使用できる。これは、例えば1回の移動、短い移動、または軽い積荷用の軽量パレットとして有用である。パレットとして使用することができる単一のパレット要素は、両面パレットより経済的である。単一のパレット要素の高さは標準のパレットの高さとほぼ等しいのが好ましい。しかし、標準のパレットよりも低い、標準のパレットの例えば約半分の高さの単一のパレット要素を使用してもよい。標準化国際機構によって定められた、標準パレットの高さは、国際標準規格番号6780に規定されている。単一のパレット要素の高さは、少なくとも約100mmであるのが好ましい。
【0046】
両面パレットでは、第1のパレット要素の脚は少なくと一部が第2のパレット要素の脚と交互に位置しているのが好ましい。
【0047】
好ましい実施態様において、両面パレットの高さは片面パレットの高さとほぼ等しい。両面パレットの高さは標準のパレットの高さとほぼ等しいのが好ましい。これはによって、同じ標準設備を使用して、例えば標準のフォークリフトを使用して、両面および片面パレットの両方を操作できる。両面パレットの高さは約200mm未満であるのが好ましい。
【0048】
両面パレットと片面パレットの間の高さの差はパレット要素の台の高さとほぼ等しいのがさらに好ましい。
【0049】
両面パレットと片面パレットの間の高さの差はパレット要素の台の高さ未満であるのがさらに好ましい。
【0050】
片面パレットの台を支持している脚の高さは両面パレットの台間の間隔とほぼ等しいのが好ましい。
【0051】
少なくとも一方
のパレット要素の脚を他方のパレット要素の台の下面に形成された凹部に挿入することによって、第1のパレット要素を第2のパレット要素に連結するのが好ましい。これによって、片面および両面パレットの高さをほぼ同じにすることができ、有利なことにパレット要素を一緒に連結する手段を備えることができる。少なくとも一方のパレット要素の脚は、他方のパレット要素の下面の凹部に掛けがねを掛けまたはクリップ留めしているのが好ましい。
【0052】
一実施態様において、台の下面の凹部は、反対のパレット要素の脚のまわりに掛けがねを掛けて、該脚を凹部に保持する変形可能な歯を有している。
【0053】
他の実施態様において、各パレット要素の脚は、対向する脚の対応する脚要素互い違い(interleave)になるように配置されている脚要素を有している。したがって、少なくとも脚のいくつかは、他方のパレット要素の対向する脚とわずかに互い違いになっていてもよい。例えば、脚は、対向するパレット要素の脚の対応する突起物が挿入されてもよいスロットを含んでいてもよい。パレットは、わずかに互い違いになり、脚要素を持ついくつかの脚、および上述のような大きく互い違いになるいくつか脚を備えていてもよい。
【0054】
好ましい実施態様において、少なくとも1つの脚は、台のほぼ各隅に配置されている。少なくとも1つの脚は、台のほぼ中心に配置されているのが好ましい。少なくとも1つの脚は、台の各縁のほぼ中心に配置されているのがさらに好ましい。
【0055】
好ましい実施態様において、パレット要素の脚は、一方のパレット要素が該パレットの台の面を通る軸を中心として回転すると、一方のパレット要素の脚の雄構造が対向するパレット要素の脚の雌構造と連結するように配置されている。
【0056】
パレットの脚の少なくともいくつかは、パレットの台の面の中心を通る少なくとも1つの回転軸のまわりを回転可能に、非対称的に、かつパレットの縁と平行に台上に配置されているのが好ましい。
【0057】
一実施態様において、脚の1つの雄構造は単一の脚を含み、脚の対応する雌構造は、単一の脚を収容するような大きさに作られている間隙によって分離された2つの脚を有している。
【0058】
一実施態様において、パレット要素はほぼ長方形である。
【0059】
一方のパレット要素が、パレット台の平面内で、かつパレット台の長手方向の軸に垂直な軸内で回転させられたとき、該パレットの脚要素が第2のパレット要素の脚と交互に位置しているのが好ましい。
【0060】
第1のパレットが回転させられたとき、第1のパレットの脚は第2のパレットの脚に対してずれているのが好ましい。
【0061】
一実施態様において、脚の雄構造は奇数個の脚を有し、脚の雌構造は偶数個の脚を有する。
【0062】
台が整列するように、第1のパレット要素が回転させられて第2のパレット要素上に配置されたとき、雄構造の脚と雌構造の脚は互いにずれているのが好ましい。
【0063】
一実施態様において、パレットの各隅の脚は、雄または雌の構造の脚を有しており、パレットの中心線に沿った脚は互いに中心からずれている。
【0064】
好ましい実施態様において、パレット要素は回転成型される。各パレット要素は、実質的に1つの部品に回転成型されるのがさらに好ましい。
【0065】
パレット要素は、実質的に充填材入りプラスティック材料から製造されるのが好ましい。
【0066】
充填材は無機質充填材を有するのが好ましい。
【0067】
各パレット要素の脚は、パレット要素の台と一体に作られるのが有利である。
【0068】
脚は、パレット要素の台における最大幅から先細になっているのが好ましい。これによって、脚を交互に配置し、すなわち入れ子構造でより容易に積み重ねることができ、フォークリフトに対するアクセスを容易にすることができる。パレットの少なくとも1つの先細になっている脚の少なくとも1つの側はくぼんでいるのがさらに好ましい。これによって、入れ子のパレットをそれらの入れ子構造からより容易に取り外すことができる。
【0069】
複数の凹部が、パレットの台の上面に備えられているのが好ましい。上面の凹部は、パレット要素の脚の位置に対応しているのがさらに好ましい。したがって、積み重ねられたパレット要素の脚は、下のパレット要素の上面の凹部に嵌まる。
【0070】
好ましい実施態様において、少なくとも1つの脚はくぼんでいる。上面の凹部は、パレット要素の上面から台を通過し、脚へと延びているのが好ましい。
【0071】
パレット要素は、同じ方向に互いに積み重ねられたときに、入れ子構造を形成するのが好ましい。入れ子構造では、一方のパレット要素の脚は、第2のパレット要素の対応する脚の凹部に挿入されるのがさらに好ましい。これによって、パレットを密に入れ子にした構造で一緒に積み重ねることができ、したがって、有利なことに、荷が積まれていないパレットが占める容積を著しく減じることができてる。
【0072】
好ましい実施態様において、脚は、フォークリフトの先端部分の歯が4方向のうちの任意の1方向からパレットに係合できるように配置されている。他の実施態様において、特に、パレットが長方形の場合、パレットを2方向だけから持ち上げることが可能である。
【0073】
好ましい実施態様において、パレット要素の少なくとも1つの部分が外皮層を有する。パレット要素の少なくとも一部分が、外皮層とは異なる組成を持つ内部層を有するのがさらに好ましい。内部層は発泡剤を含むのが好ましい。
【0074】
一実施態様において、パレット要素は遠隔読取り可能なタグ、好ましくはRFIDタグをさらに有する。タグは、パレットの積荷の詳細またはその位置、または所有権の詳細を格納、提供するのに使用される。
【0075】
好ましい実施態様において、パレット要素の台は実質的に連続した表面を有する。これによって、小さな品物をパレット上で運搬することが可能になる。
【0076】
パレット要素の台は織り加工された表面を有しているのが好ましい。これは、物体がパレットの表面をしっかりつかむ能力を増大させ、輸送中に滑るのを減らす。
【0077】
各パレット要素が、台と、台から垂れ下がる複数の脚とを有している2つのパレット要素を使用して両面パレットを組立てる方法であって、
第1のパレット要素をパレット台の平面内の軸を中心として回転させることと、
両パレット要素の脚が両パレット要素の台同士の間に位置し、両パレット要素の脚が交互に位置するように第1のパレット要素の上に第2のパレット要素を配置することと、
第2のパレット要素を第1のパレット要素に連結することと、
を有する方法。
【0078】
好ましい実施態様において、連結する工程は両パレット要素に圧力を加えることを含む。圧力を加えることは、約1000N未満、好ましくは約500N未満の力を加えること、またはハンマーから10N未満の衝撃を加えることを含むのがさらに好ましい。連結は、接着剤または取付金具を使用しないで両パレット要素を連結することを含むのが好ましい。
【0079】
他の態様によれば、
充填材入りプラスティック材料を含んだ原料を金型に挿入することと、
金型を回転、加熱して複数のパレットを回転成型することと、
金型から複数のパレットを取り外すことと、
成型された複数のパレットを1つのパレットに分離することと、
を含む、複数のパレットを製造する方法が提供される。
【0080】
一実施態様において、該方法は、金型に第2の原料を挿入してパレット内に内部層を形成することをさらに含む。
【0081】
第2の原料は、発泡内部層を形成する発泡剤を含んでいるのが好ましい。
【0082】
一実施態様において、成型された複数のパレットを分離することは、成型されたパレットのシートからパレットを打ち抜くことまたは切断することを含む。
【0083】
他の態様によれば、入れ子構造の複数のパレットの層をコンテナに配置すること、コンテナを所定の目的地へ出荷すること、コンテナから複数のパレットを移動させること、を含む、パレットを分配する方法が提供される。
【0084】
パレットは、上述した態様、またはその好ましい特徴のいずれかによるパレット要素を有するのが好ましい。
【0085】
パレットとコンテナは回転成型するのが好ましい。
【0086】
一実施態様において、パレットの層はシートで与えられ、本方法は、パレットのシートを個々のパレットに切断することをさらに含む。
【0087】
一態様によれば、少なくとも50キログラムの積荷を運搬する、回転成型された積荷運搬装置であって、
少なくとも10重量%の無機質充填材と、
少なくとも10重量%のポリマーと、
を含む、実質的に充填材入りプラスティック材料から製造される積荷運搬装置が提供される。
【0088】
ある場合には、組成物の残りの最大90重量%が充填材を含んでいてもよい。しかし、多くの他の成分が組成物に含まれていてもよい。特に、ポリマーと充填材を連結する成分を備えてもよく、または結合剤が充填材またはポリマー中にあってもよい。少なくとも1重量%で20重量%未満の結合剤を備えるのが好ましい。材料に組み込んでもよい他の成分は、着色剤と、難燃剤と、安定剤、例えばUV安定剤とを含む。
【0089】
プラスチックをベースとする材料を使用して積荷運搬装置を製造することによって、以下に詳細に説明するように、多くの利点を有する。しかしながら、純粋にプラスティック材料から製造されたコンテナは、コンテナが通常の使用中にさらされるかもしれない温度およびストレスに耐える十分な耐性がないことが分かった。充填材の追加は、装置の強度および構造上の完全性を高めることによって、この問題を解決する。
【0090】
本装置をプラスティック材料から作ることは、プラスチック装置の積荷を積荷を積んでいない重量が、スチールや木材のような材料から製造された、同等の従来技術の装置の重量より小さいので、有利かもしれない。これによって、ユーザは、総重量を一定に保ちながら、装置を使用してより重たい重量の物品を運搬でき、または輸送作業者、例えば輸送商人は、多くの積荷運搬装置を船上に積み、装置の輸送中の燃料を節約することができる。
【0091】
さらに、プラスチックをベースとする材料から製造された装置はさびの問題がなく、したがってそのような装置は塗装を必要としないかもしれない。これらの特性は、装置の予想耐用年数を延ばすことができる。例えば、従来技術のスチール輸送用コンテナの予想耐用年数は、スチールコンテナの場合約5年位かもしれないが、プラスチックをベースとするコンテナの場合約25年の寿命が妥当である。他の利点は、プラスチック装置は作業が済むと、それは分解して粉砕し、その材料は新製品に組み込む、例えばその材料を新しい装置の部品を作るために再利用することができることであろう。
【0092】
そのような装置の他の利点は、X線のような放射線が装置の材料を貫通できるので、X線またはサーモセンシングのようなリモートセンシング技術を使用して、装置の内容を判定、確認、または監視できることである。これによって、当局は、装置の内容物が危険物を含んでいないことを確認でき、当局は、違法なまたは不適当な物品を検知でき、または装置の内容物が申告された内容物と一致することを確認できる。
【0093】
本装置の他の特性は、プラスティック材料が、同等の従来技術の装置に使用された材料、例えばスチールよりも優れた絶縁特性を有していることかもしれない。これによって、装置の内容物を、従来技術の装置よりも、高温または低温からより良好に絶縁するのが可能になる。これによって、例えば冷凍コンテナをより容易に提供することができ、そのようなコンテナは一定の温度に維持するのに必要な電力が少なくて済む。
【0094】
装置の回転成型によって、材料中に内部応力がほとんどない装置を形成することができる。これは、結果的に他の成型形態によって提供されるよりもより強固な耐力のある装置にすることができる。
【0095】
無機質の材料は、ケイ酸塩のようなシリカをベースとする材料または炭酸塩材を含むのが好ましい。非常に好ましい実施形態において、充填材は砂を含み、実質的に砂から成るのが好ましい。該砂は浚渫された砂であるのが好ましい。砂は、均一な粒状で容易に入手可能であり、驚くほど有効な充填材を形成することができる。充填材の一部として砂を使用することの他の利点は、これがコンテナに対する追加の安全性をもたらすことである、その理由は、組成物中の砂が、材料を切断しようとして使用されるどんな機械類もすぐに鈍くするので、砂を含んだコンテナ壁は切断するのが難しいからである。他の実施態様において、充填材は炭酸カルシウムを含んでいてもよい。
【0096】
さらに、ここに説明している充填材は難燃性であるが、他の難燃剤成分も充填材に含まれてもよい。
【0097】
好ましい実施態様において、ポリマーはポリエチレンを含む。使用されるポリマーは、製造される装置によって決められてもよく、PVCまたはPVAのような他のポリマーを使用してもよい。しかし、ポリエチレンは、広範囲の装置で使用される耐摩耗性、耐久性のある材料をもたらす。
【0098】
ポリマーは高密度ポリエチレン(HDPE)を含むのがより好ましい。
【0099】
材料は、少なくとも25重量%の充填材を含むのが好ましい。
【0100】
材料は少なくとも25重量%のポリマーを含むのが好ましい。
【0101】
好ましい実施態様において、材料は、約30重量%から約70重量%のポリマーと、約70重量%から約30重量%の充填材とを含む。ポリマーと充填材が材料の100%を構成してもよく、または他の成分がここに説明するような材料に含まれていてもよく、追加の成分が材料の残りの重量%を構成していてもよい。
【0102】
非常に好ましい実施態様において、材料は、約30重量%から約50重量%の充填材、好ましくは砂と、約50重量%から約70重量%のポリマー、好ましくはポリエチレンとを含む。
【0103】
好ましい実施態様において、充填材入りプラスティック材料は結合剤をさらに含む。結合剤は、ポリマーと充填材を一緒に連結させるのに設けてもよい。
【0104】
充填材入りプラスティック材料は少なくとも約0.1重量%の結合剤を含むのが好ましい。充填材入りプラスティック材料は約10重量%未満の結合剤を含むのが好ましい。
【0105】
充填材入りプラスティック材料は少なくとも約0.25重量%の結合剤を含むのがより好ましい。充填材入りプラスティック材料は約5重量%未満の結合剤を含むのがより好ましい。
【0106】
好ましい実施態様において、結合剤は、充填材がポリマーと混合される前に該充填材と前もって混合されている。
【0107】
一実施態様において、結合剤は内部潤滑剤を含んでいてもよい。あるいは、または、これに追加して、結合剤は外部潤滑剤を含んでいてもよい。内部潤滑剤はポリマー鎖同士間の潤滑を改善する働きをする。
【0108】
好ましい実施態様において、内部潤滑剤は脂肪酸アミドを含む。内部潤滑剤は、直鎖または分枝鎖C12−C24脂肪酸アミドを含むのがより好ましい。内部潤滑剤はステアルアミドを含むのがより好ましい。
【0109】
好ましい実施態様において、外部潤滑剤はステアリン酸塩を含む。結合剤は20重量%未満の内部潤滑剤を含むのが好ましい。結合剤は約10重量%の内部潤滑剤を含むのがより好ましい。
【0110】
充填材は、
ケイ酸塩材、好ましくは砂、
灰分、
炭酸塩材、好ましくは炭酸カルシウム、
塩、好ましくは塩化ナトリウム、
の少なくとも1つを含むのが好ましい。
【0111】
充填材は、複数の充填材料の混合物を含んでいてもよい。充填材料は不活性であるのが好ましく、充填材は無機であるのがより好ましいが、木粉、ピーナッツ殻、グラウンドストロー、または動物の寝わらのような有機充填材を使用してもよい。充填材はそのまま設けるか、または挽かれて小さな粒子にされるのが好ましく、その理由はこれがより均一な材料をもたらすことができるからである。浚渫された砂の粒子は砂漠の砂より細かいので、浚渫された砂を砂漠の砂に優先して使用されてもよい。
【0112】
好ましい実施態様において、本装置は実質的に一体の部品に回転成型される。装置を実質的に一体に成型することによって、有利なことに、成型された製品をかなり後処理することなく、製品を製造できる。装置の部品(例えばコンテナのドア)は別々に成型し、主成型工程の後で装置に連結してもよい。
【0113】
一実施態様において、本装置は貨物輸送用コンテナを含む。ここで説明される、製造された貨物輸送用コンテナは、上記で概略を述べた利点を有する。特に、プラスチック容器は従来技術のスチールコンテナよりもより軽く、より耐久性があり、環境上持続可能である。さらに、プラスチックコンテナの内容を判定し、安全性を増すために、X線を照射し、またはプラスチックコンテナの熱画像を得ることができる。
【0114】
一実施態様において、貨物輸送用コンテナは、少なくとも5mの長さを持つ細長い長方形の貨物輸送用コンテナを含み、例えば、コンテナは20フィート(約6m)のコンテナを含んでいてもよい。
【0115】
他の実施態様において、貨物輸送用コンテナは、少なくとも10mの長さの細長い長方形の貨物輸送用コンテナを有していてもよく、例えば、コンテナは、40フィート(約12m)のハイキューブ(high−cube)のコンテナを含んでいてもよい。これによって、40フィートのハイキューブのコンテナの基準を満たしている既存のスチールコンテナと同じ方法でコンテナを使用することができる。例えば、プラスチック製の40フィートのコンテナは、従来技術のコンテナに積み重ね、従来技術のコンテナと同じ装置および固定手段を用いて輸送することができ、例えばコンテナは、従来技術のコンテナと同じ方法で輸送トラックに固定することができる。しかしながら、当業者に理解されるように、コンテナは、任意の形状または大きさの保管および輸送装置を含んでいてもよい。
【0116】
コンテナの壁の厚さは約90mm未満であるのが好ましい。したがって、コンテナの壁は、従来技術のスチールコンテナの壁より薄くてもよい。一実施態様において、壁の厚さは約70mmであってもよい。
【0117】
充填材料は明るい着色材料を含むのが好ましい。これによって、装置を、塗装したり高価な顔料を必要とせずに、明るい色で製造することができる。コンテナの場合、明るい色でコンテナを製造することは、コンテナが高温、特に強烈な直射日光のような放射熱にさらされたときに、該コンテナをより低い温度に維持するのを助ける。
【0118】
一実施態様において、本装置はパレットを含む。プラスチックをベースとするパレットは、有利なことに、従来技術の木製のパレットに対する他の選択肢をもたらす。プラスチック製パレットは木製のパレットよりも強度があり、耐久性があるので、プラスチック製パレットは木製のパレットよりも長い耐用期間を有することがある。したがって、プラスチック製パレットは、木製のパレットより環境上持続可能である。
【0119】
パレットは実質的に一体に回転成型されるのが好ましい。複数のパレットが単一の成型動作で成型されるのが好ましい。パレットは、台と、該台から垂れ下がる複数の脚とを含むのが好ましい。
【0120】
脚は、持ち上げ装置が4方向のうちの任意の1方向からパレットに係合できるように配置されているのがより好ましい。したがって、パレットは、例えばフォークリフトによって4方向のうちの任意の1方向から持ち上げられる、4方向アクセスパレットであってもよい。
【0121】
パレットの脚は、台の下面の上に一定間隔で配置されているのが好ましい。筋かい部材をパレットの脚同士の間に設けてもよい。
【0122】
少なくとも1つの脚は、パレットの台のほぼ各隅に配置されているのが好ましい。したがって、台の各隅を支持することができる。
【0123】
少なくとも1つの脚は、パレットの台のほぼ中心に配置されているのがより好ましい。これは、台パレットの強度を中心でさらに高める。
【0124】
少なくとも1つの脚は、パレットの台の各縁のほぼ中心に配置されているのが好ましい。したがって、合計9個の脚を各パレットに備えるのが好ましい。4本の脚をパレットの隅に備え、他の4本の脚をパレットの各縁の中心に備えられ、他の第9の脚をパレットの台の中心の下に備えてもよい。
【0125】
好ましい実施態様において、各脚は該脚の下面に凹部を持っている。これによって、有利なことに、パレットの強度を低下させることなく、パレットの重量を減らすことができる。さらに、パレットは、各脚に大きな空洞を必要とすることなく、内部層で均一に充填されるように作ってもよい。
【0126】
パレットは、上面と下面を持つ外皮層を有するのが好ましい。
【0127】
外皮層の上面および下面は、パレット面の少なくとも一部分の上に互いに隣接するように配置されているのがより好ましい。一実施態様において、該上面と下面は、パレットの脚の上に空洞を形成してもよいが、互いに隣接していてもよく、例えば、これら表面は、それらの間に実質的に間隙を持たないで、パレットの台領域の上に形成されてもよい。外皮層はパレットのただ一つの層であってもよく、上面と下面の間に形成された空洞は空気で充填されてもよい。あるいは、空胴は、発泡プラスティック材料または充填材入りプラスティック材料のような他の材料で充填されていてもよい。
【0128】
好ましい実施態様において、パレットは、外皮層とは異なる組成を持つ内部層をさらに有する。外皮内に内部層を備えることによって、パレットにさらなる強度および剛性を付加することができる。
【0129】
内部層は発泡剤を含むのが好ましい。層を発泡層として備えることによって、該付加層がパレットの全重量を著しくは増やさないことが保証される。
【0130】
他の実施態様において、内部層は、少なくとも40重量%の充填材を含む。大きく充填された内部層を使用することによって、パレットの強度を増すが、大きく充填された層が安価になる。
【0131】
好ましい実施態様において、パレットの脚は、台と一体で成型される。
【0132】
パレットの長さは少なくとも800mmであるのが好ましい。一実施態様において、パレットは、約1020x1220x120mm(40x48x5インチ)の標準のパレットの寸法と一致した寸法を持っていてもよい。好ましい実施態様において、パレットは、約1006mmから1010mmの間の幅、および約1207mmから1211mmの間の長さを持っていてもよい。これによって、シングルサイズのパレットは、約1016mmxl220mm(40x48インチ)の米国パレット標準の要求、および約1000mmxl200mmのヨーロッパのパレット標準の要求を満たすことができる。有利なことに、これによって、パレットがメートル法の標準を満たすことを必要とする市場向けに、インペリアル標準を満たすことが要求されるパレット用に使用される同じ工具を使用して、パレットを製造することができる。したがって、1組の工具または金型だけが、両方のタイプのパレットを製造するのに必要である。
【0133】
パレットの脚は約30mmより大きな幅を持っているのが好ましい。
【0134】
他の実施態様において、装置はケーブルリールを含む。
【0135】
非常に好ましい実施態様において、本装置は複数の層を含む。充填材入りプラスティック材料の組成は複数の層間で異なっているのが好ましい。これによって、複数の組成物の特性を装置に組み込むことができる。
【0136】
本装置の第1の層の組成は外皮層を備えるように最適化されるのが好ましい。外皮層は、本装置が通常の使用中にさらされるかもしれない、外的条件および化学薬品に十分に耐える耐久性を持つように製造されるのが好ましい。
【0137】
外皮層は、約20重量%より多い充填材を含んでいるのが好ましい。外皮層は、約80重量%未満の充填材を含んでいるのがより好ましい。これによって、外皮層があまり脆くならないことが保証される。
【0138】
外皮層は、約50重量%より多いポリマーを含んでいるのが好ましく、外皮層は、約60重量%のポリマーを含んでいるのがより好ましい。
【0139】
好ましい実施態様において、本装置の第2の層の組成は内部層を備えるように最適化される。内部層は外皮層内に形成され、大きく充填されたまたは軽量の層を有していてもよい。
【0140】
好ましい実施態様において、内部層はポリマーを含む。したがって、内部層は充填材を含まなくてもよい。このことは、ポリマー、特に発泡ポリマーが、充填されたポリマーより軽いので、有利であるい。
【0141】
他の実施態様において、内部層はポリマーと充填材とを含む。一実施態様において、内部層は、約30重量%より多い充填材を含む。大きく充填された内部層は、それが外皮層によって保護されるので、設けられてもよい。したがって、内部発泡層は、内部発泡層が外的条件にさらされないので、外皮層とは異なる表面特性を持っていてもよい。大きく充填され、比較的緻密な内部層を、例えば低品位の充填材を使用して、低コストで設けてもよい。
【0142】
内部層は、約50重量%より多い充填材を含むのが好ましい。好ましい実施態様において、内部層は約60重量%の充填材を含む。
【0143】
好ましい実施態様において、内部層は、重量において外側層より多い量の充填材を含む。
【0144】
非常に好ましい実施態様において、内部層は発泡剤を含み、発泡層は約50%発泡しているのが好ましい。これは、内部層が軽い層で、本装置の全重量を著しくは増加させないことを意味している。
【0145】
ある実施態様において、充填材入りプラスティック材料は顔料をさらに含む。有利なことに、本装置は、原料に顔料を加えるだけで、必要な任意の色に着色することができる。これによって、本装置を塗装する追加の工程を必要とせずに、均一な色の装置を製造することができる。ある実施形態において、材料から形成された製品、例えばコンテナ、パレットは、その上に印刷がさらになされていてもよい。
【0146】
好ましい実施態様において、本装置は、遠隔読取り可能な識別(ID)タグ、好ましくはRFIDタグを組み込んでいる。タグは、コンテナおよび/またはコンテナの内容物に関する情報を格納するのに使用される。例えば、コンテナの内容物、その発送元、その発送先、およびコンテナの内容物の所有者の詳細を記録してもよい。
【0147】
IDタグは本装置の表面に成型されるのが好ましい。
【0148】
ある実施態様において、充填材入りプラスティック材料は、安定剤、好ましくはUV安定剤をさらに含む。これによって、プラスティック材料を劣化させずに、材料を紫外線放射、例えば直射日光に晒すことができる。ある実施態様において、充填材入りプラスティック材料は可塑剤をさらに含む。
【0149】
他の態様によれば、海水に溶けるプラスティック材料から製造された封止手段を有する、貨物輸送用コンテナを封印する装置が提供される。
【0150】
コンテナ輸送貨物出荷産業における問題は、コンテナがコンテナ船からしばしば船外に失われるということである。失われたコンテナは、空気、および水ほど緻密でない他の物
質を含んでいることが多く、かつコンテナは実質的に気密であるので、該コンテナは海水の表面またはそのすぐ下に浮かぶことがある。これは、その領域の他の船舶に対して危険を引き起こすおそれがある。したがって、上記した態様は、船外に失われたコンテナがその気密性を失い、水で充満され、沈むことを可能にし、このことはコンテナによって引き起こされる潜在的な危険を低減または除去する。密封は、約5日間経てば海水に溶けるように配置されるのが好ましい。
【0151】
プラスティック材料はPVAまたはPVOHを含むのが好ましい。プラスティック材料は充填材および/または結合剤をさらに含むのが好ましい。
【0152】
他の態様によれば、約50キログラムより重い積荷を保管または輸送する装置を製造する方法であって、ポリマーと、充填材と、結合剤とを含む充填材入りプラスティック材料から該装置を回転成型する方法が提供される。
【0153】
他の態様によれば、少なくとも50キログラムの積載量を運搬し、充填材入りプラスティック材料から製造された、積荷運搬装置の内容物のX線写真を形成するX線装置であって、
スキャン領域と、
少なくとも20mmの充填材入りプラスティック材料を貫通する適切な周波数スペクトルおよび強度のエネルギーを与えるエネルギー分配手段と、
反射エネルギーを検出するエネルギー検出手段と、
を有するX線装置が提供される。
【0154】
他の態様によれば、少なくとも50キログラムの積載量を運搬し、充填材入りプラスティック材料から製造された積荷運搬装置の内容物の熱画像を形成する熱画像装置であって、
スキャン領域と、
積荷運搬装置の内部から放射された熱エネルギーを検出するエネルギー検出手段と
を有する熱画像装置が提供される。
【0155】
スキャン領域は、少なくとも1mの最大寸法を持っているのが好ましい。一実施態様において、スキャン領域は少なくとも2mの最大寸法を持っている。
【0156】
充填材入りプラスティック材料は、少なくとも10重量%の無機質充填材、好ましくはケイ酸塩または炭酸塩充填材を含むのが好ましい。
【0157】
一実施態様において、積荷運搬装置は貨物輸送用コンテナを有する。したがって、コンテナの内容物は画像装置を使用して判定することができる。
【0158】
一実施態様において、積荷運搬装置の長さは少なくとも5mである。他の実施態様において、積荷運搬装置の長さは少なくとも10mである。
【0159】
他の態様は、
製品の所要形状の少なくとも一部分に対応する空洞を定める、製品用の金型を用意することと、
ポリマーと少なくとも10重量%の無機質充填材とを含む第1の組成を持つ第1の原料を金型へ挿入することと、
金型を加熱すること、
金型を少なくとも2つの軸を中心として回転および/または揺動させ、金型の内部壁の表面を第1の原料の層で覆うことと、
金型を冷却することと、
製品を金型から取り外すことと、
を含む、充填材入りプラスティック材料から製品を回転成型する方法を提供する。
【0160】
上述した方法は有利なことに、製品を回転成型する効率的な方法を提供する。
【0161】
2つの対称軸のまわりに金型を回転させる作用は、対称軸と平行ではない、すなわち軸からずれた回転軸である、1つの回転軸を中心として金型を回転させることによって達成できる。
【0162】
本方法は、金型の壁に隣接して加熱手段を備えることと、加熱手段を用いて該金型を加熱することをさらに有するのが好ましい。1つまたは2つ以上のバーナ、例えばガスバーナーまたはオイルバーナー、または1つまたは2つ以上の電気加熱プレートのような、壁に隣接する加熱手段を用いて熱を加えることによって、金型をオーブンに置いてオーブン内で回転させる必要なく、金型をその全表面にわたって均一に加熱することができる。したがって、オーブン全体を加熱する必要がないので、金型をより素早く加熱することができ、本方法のエネルギー効率も向上する。
【0163】
本方法は、金型の壁に隣接して冷却手段を備えることと、冷却手段を用いて金型を加熱することをさらに有するのが好ましい。同様に、水または冷却空気の流れまたは噴射のような冷却手段を壁に隣接して備えることによって、金型が直接冷却されるので、成型オーブンを冷却する必要なく、エネルギー効率を向上させ、製品の成型時間を短縮することができる。
【0164】
さらに、金型壁に隣接する加熱手段および冷却手段を用いることによって、ユーザが対応する大きさの成型オーブンを必要としないで、任意の大きさまたは形状の金型の使用が可能になる。
【0165】
しかし、他の実施態様において、金型を1つまたは2つ以上のオーブンで加熱、冷却してもよい。加熱および冷却サイクルを、各金型に対して単一のオーブンで実行するか、または、第1のオーブンが所定温度範囲内に維持されて、金型を加熱するのに使用され、1つまたは2つ以上の他のオーブンがより低温の所定温度範囲内に維持されて、金型を冷却するのに使用されてもよい。
【0166】
加熱手段は複数のバーナを有するのが好ましい。バーナはガスバーナまたはオイルバーナーを含むのが好ましい。
【0167】
冷却手段は、少なくとも1つの水の供給源、例えば水流、貯水、水の噴射を有するのが好ましい。
【0168】
金型は概ね細長い金型であって、本方法は、金型を、金型の長手方向の軸とほぼ平行な第1の軸を中心として回転させることと、金型を第1の軸にほぼ直角な第2の軸を中心として揺動させることとを含むのが好ましい。
【0169】
好ましい実施態様において、金型を揺動させることは、水平角度から最大角へ約30°未満、円周の一部を通って金型を揺動させることを含む。金型は、水平から最大角へ約15°揺動させるのが好ましい。ある実施態様において、特に金型が小さな金型の場合、金型は約30°よりも大きな角へ揺動させてもよい、例えば、金型は約45°揺動させてもよい。
【0170】
金型は、約6揺動サイクル/分未満の速さで揺動させるのが好ましい。金型は、約4揺動サイクル/分の速さで揺動させるのが好ましい。
【0171】
金型は、約1揺動サイクル/分より高速で揺動させるのが好ましい。
【0172】
金型を回転させることは、金型を約10回転/分未満の速さで回転させることを含むのが好ましい。約4回転/分がより好ましい。金型を回転させることは、金型を360°に
わたり回転させることを含むのが好ましい。あるいは、金型は完全に1回転しなくてもよい。金型は常に同じ方向に回転させてもよく、回転方向は周期的に逆してもよい。
【0173】
ある実施態様において、特に金型が小さな金型の場合、金型はより高速で揺動および/または回転させてもよい。しかし、サイクル速度は、小さな金型を除いて約30rpm未満になるであろう。
【0174】
遅すぎる回転速度または揺動速度を用いることは、重力の作用が原料の運動を支配するので、金型が金型内で不均等分布に分布することになる。しかしながら、速すぎる回転速度または揺動速度を用いることは、エネルギー効率が良くなく、遠心作用も不良品を発生させることになる。
【0175】
したがって、金型を高速で回転または揺動させる必要がないことが好ましい。金型を回転および揺動させることは連続動作であることが好ましいが、ある実施態様においては連続でなくてもよい。
【0176】
好ましい実施態様において、金型は内部金型部分と外部金型部分とを有しており、内部金型部分は外部金型部分内に位置し、第1の原料は外部金型部分と内部金型部分の間に挿入される。したがって、製品は2つの金型間で作られてもよい。これによって、製品の内面が所定の形状を備えことができ、製品の厚さを制御することができる。原料は、金型間に挿入されるのが好ましく、2つの金型は、溶けた原料が両金型の表面を確実に覆うように一緒に加熱され、回転させられる。
【0177】
本方法は、内部金型部内に加熱手段を備えることをさらに含むのが好ましい。したがって、内部金型部分は加熱されて、成型容積の全体にわたってより均一な温度分布をもたらす。
【0178】
本方法は、金型が回転させられるときに、加熱手段を外部金型部分の壁からほぼ一定の距離に保持することをさらに含むのが好ましい。これによって、金型の全ての部品を均一に加熱することができ、したがって、金型内のプラスティック材料のより均一な分布を促進する。
【0179】
本方法は、金型を冷却する前に、
該金型に第2の組成を持つ第2の原料を挿入することと、
該金型を回転させて、第2の原料の第2の層を形成することと、
をさらに含むのが好ましい。
【0180】
第1の層の組成は外皮層を備えるように最適化されるのが好ましい。第2の層の組成は内部層を備えるように最適化されるのが好ましい。
【0181】
好ましい実施態様において、第2の原料は発泡剤を含む。第2の原料は、金型に挿入した後、金型に熱を加えたときに発泡するのが好ましい。したがって、原料は、発泡する前に金型内に均一に分布する。原料の曝気は、窒素または他の同様の、好ましくは実質的に不活性のガスを放出してもよい。重炭酸ナトリウムのような発泡剤を第2の原料に含めるのが好ましい。
【0182】
第2の原料は、第1の原料より高い比率の充填材を含むのが好ましい。一実施態様において、第2の原料は少なくとも50重量%の無機質充填材を含む。しかし、パレットについて上記で説明したように、第2の原料が充填材を含まず、単にポリマー、好ましくは発泡ポリマーを含んでいてもよい。あるいは、第2の原料は大きく充填されていてもよい。
【0183】
無機質充填材は、ケイ酸塩充填材、例えば砂、または炭酸カルシウムのような炭酸塩充填材のような、シリカをベースとする材料を含むのが好ましい。
【0184】
一実施態様において、製品は、貨物輸送用コンテナ、パレット、ケーブルリール、またはパネルの少なくとも1つを含んでいてもよい。複数の製品が単一の成型動作で製造されるのが好ましい。
【0185】
一実施態様において、本方法は、原料が挿入される前に製品の要素を金型内に配置することと、該要素を製品に過度に成型することをさらに含んでいてもよい。これは、製品に必要な後処理の量をさらに低減し、追加の部品が製品にしっかりと固定されることを確実にする。
【0186】
一実施態様において、製品は貨物輸送用コンテナを有し、要素は、
金属フレームと、
ドア固定手段と、
強化要素、または
隅持ち上げ要素と、
の1つまたは2つ以上を含む。
【0187】
非常に好ましい実施態様において、製品は実質的に一体に成型される。
【0188】
外部金型部分から製品を取り外すことは、外部金型部分の壁を成型製品から離して遠ざけることを含むのが好ましい。したがって、外部金型部分は成型製品から取り除かれ、該製品を内部金型部分から取り除くことができる。これによって、有利なことに、より良好な形状およびより輪郭の明確な縁を持つ製品を形成することができ、従来技術の成型技術は、以前に製品がきつくはまった金型から取り除かれることを必要としていたので、製品を金型からより容易に取り除くことができる丸い縁を備えた製品を形成することが必要だった。
【0189】
他の態様は、
ポリマーと、
少なくとも10重量%の無機質充填材と、
ステアリン酸塩を含む結合剤と、
を含む充填材入りプラスティック材料を提供する。
【0190】
結合剤は内部潤滑剤、好ましくはステアルアミドをさらに含むのが好ましい。ステアルアミドはChrodamide Sパウダーを含むのがより好ましい。
【0191】
ステアリン酸塩はステアリン酸カルシウムを含むのが好ましい。結合剤は5重量%より多いステアルアミド含むのが好ましい。結合剤は約10重量%のステアルアミドを含むのがより好ましい。
【0192】
結合剤は80重量%より多いステアリン酸塩を含むのが好ましい。結合剤は約90重量%のステアリン酸塩を含むのがより好ましい。
【0193】
好ましい実施態様において、ポリマーはポリエチレンを含む。ポリマーは高密度ポリエチレン(HDPE)を含むのがより好ましい。
【0194】
充填材は、
ケイ酸塩材、好ましくは砂と、
灰分と、
炭酸塩材、好ましくは炭酸カルシウムと、
塩、好ましくは塩化ナトリウムと、
の少なくとも1つを含むのが好ましい。
【0195】
上述したように、複数の充填材の混合物を使用することもできる。
【0196】
充填材入りプラスティック材料は少なくとも0.1重量%の結合剤を含むのが好ましい。充填材入りプラスティック材料は約1重量%の結合剤を含むのがより好ましい。
【0197】
他の実施態様によれば、少なくとも50キログラムの積荷を運搬する積荷運搬装置を充填材入りプラスティック材料から回転成型する装置であって、
製品の所要形状の少なくとも一部分に対応する空洞を定めた金型と、
ポリマーと少なくとも10重量%の無機質充填材とを含む充填材入りプラスティック材料を含む第1の原料を受け取る手段と、
加熱手段と、
冷却手段と、
金型を少なくとも2つの軸を中心として回転および/または揺動させる手段と、
を有する装置が提供される。
【0198】
加熱手段は金型の壁に隣接して備えられているのが好ましい。冷却手段は金型の壁に隣接して備えられるのが好ましい。
【0199】
好ましい実施態様において、金型は概ね細長い金型であって、本装置は、金型を、金型の長手方向の軸とほぼ平行な第1の軸を中心として回転させる手段と、金型を、第1の軸にほぼ直角な第2の軸を中心として金型を揺動させる手段とをさらに有する。
【0200】
金型は内部金型部分と外部金型部分とを有しており、内部金型部分は外部金型部分内に位置し、第1の原料は外部金型部分と内部金型部分の間に挿入されるのが好ましい。
【0201】
本装置は金型内に、好ましくは内部金型部分内に加熱手段をさらに有するのが好ましい。
【0202】
好ましい実施態様において、本装置は、加熱手段を金型からほぼ一定の距離に維持する手段をさらに有する。
【0203】
一実施態様において、外部金型部分の長さは少なくとも5mである。外部金型部分の長さは少なくとも10mであるのが好ましい。
【0204】
充填材入りプラスティック材料は、少なくとも30重量%の無機質充填材を含むのが好ましい。充填材はケイ酸塩または炭酸塩材を含むのが好ましい。
【0205】
本装置はピット上に取り付けられており、外部金型部分の少なくとも一端がピットへと揺動させられる。
【0206】
原料を受け取る手段は、外部金型部分に開口群を有しているのが好ましい。複数の開口を使用することによって、原料を素早く金型に挿入することができる。これは成型サイクルタイムを短縮し、各成型サイクル中に使用されるエネルギー量を低減することができる。原料を、金型の全体にわたってより均一に分配することもできる。第2の原料を第1の原料に素早く均一に挿入することができるので、開口群の使用は、第2の原料およびその後の原料が挿入される場合にも特に有利である。
【0207】
開口群は、外部金型部分の少なくとも1つの縁に沿って形成されているのが好ましい。開口群は、少なくとも1つのスライディングゲートバルブで覆われているのが好ましい。
【0208】
非常に好ましい実施態様によれば、スライディングゲートバルブの内部表面は非接着性材で覆われている。これによって、第2の原料またはその後の原料を第1の成型された原料に挿入することができる。例えば、製品の内部層が外殻層に挿入されてもよい。これは、好ましくも第1の原料が非接着性材に付着しないので達成することができ、したがって、ゲートが開かれて第2の原料が挿入可能な場合に原料層の開口を設けることができる。
【0209】
好ましい実施態様において、本装置は原料を保管する少なくとも1つのホッパを有する。ホッパは所定量の原料を分配する分配手段を有しており、該所定量は、少なくとも1つの積荷運搬装置を回転成型するのに必要な量の原料を含むのが好ましい。
【0210】
本装置は、所定量の原料を金型に挿入する充填手段をさらに有するのが好ましい。充填手段は、原料を外部金型部の開口群を通して充填する手段を有するのが好ましい。
【0211】
原料を充填する手段は、外部金型部分の開口群に対応する開口群を持つ、少なくとも1つのバケツを有するのが好ましい。
【0212】
バケツは、調整可能な長さを持つ、伸縮可能なバケツを有するのがより好ましい。これによって、バケツを成型装置によって容易に運ぶことができる。
【0213】
好ましい実施態様において、加熱手段は少なくとも1つのガスバーナーを有する。
【0214】
冷却手段は水の噴射を含むのが好ましい。水は冷却システムを通して循環させられてもよく、または貯槽から例えば海から供給されてもよい。
【0215】
他の態様によれば、無機質充填材とポリマーの連結および分散を促進する結合剤であって、脂肪酸アミドを含む結合剤が提供される。
【0216】
脂肪酸アミドは、直鎖または分枝鎖C12−C24脂肪酸アミドを含むのが好ましい。結合剤はステアルアミドを含むのがより好ましい。
【0217】
好ましい実施態様において、結合剤は、ステアリン酸塩を含む外部潤滑剤をさらに含むのが好ましい。
【0218】
結合剤は80重量%より多い外部潤滑剤を含むのが好ましい。結合剤は約90重量%の外部潤滑剤を含むのがより好ましい。
【0219】
無機質充填材はケイ酸塩または炭酸塩材料を含むのが好ましく、該充填材は砂または炭酸カルシウムを含むのがより好ましい。
【0220】
他の態様によれば、
少なくとも10重量%のHDPEと、
砂を含む少なくとも10重量%の充填材と、
脂肪酸アミドを含む結合剤と、
を含み、異なる組成を持つ内部層と外側層とを有する積荷運搬装置が提供される。
【0221】
一実施態様において、本装置は、少なくとも約5mの長さと、少なくとも約40mmの壁厚を持つ細長いコンテナを有する。
【0222】
一実施態様において、本装置は、少なくとも約800mmの長さを持つパレットを有する。
【0223】
内部層は発泡層を有するのが好ましい。
【0224】
他の態様によれば、ここに説明している試験基準のいずれか、いくつか、または全てを満たす、または凌ぐことができるプラスティック材料で作られたパレットが提供される。
【0225】
他の態様によれば、ほぼ充填材入りプラスティック材料から製造され、
約1000mmより長く約1500mm未満の長さと、
約30kg未満の質量と、
約1000kgより大きな最大積載搬送能力と、
を有する回転成型パレットが提供される。
【0226】
パレットの質量は約25kg未満、好ましくは約23kgであるのが好ましい。パレットの異なる実施態様は、異なる仕様要求事項を満たすように製造されてもよい。例えば、標準のパレットは、約2mmの壁厚と15kgの重量を持つように製造してもよい。より高品位で重量のあるパレットも、約4mmの壁厚と約25kgの重量を持つように製造することができる。壁厚および重量を含む、パレットの仕様を要求仕様に応じて変えることができることは当業者にとって明らかである。以下に詳細に説明するように、軽量おパレットを、パレットとして上部パレット要素だけを使用することによって提供することができる。そのような軽量のパレットは約8kgの重量を持っていてもよい。
【0227】
したがって、一実施態様による本発明の標準のパレットは、木製のパレットより50%以上軽いかもしれない。そのようなパレットも、約20kgの重さの他のプラスチック製パレットより軽いであろう。好ましい実施態様による標準のパレットは、該パレットが約2400の動荷重を持つことができるので、木製のパレット(1200の動荷重を持っている)および先のプラスチック製パレット(1880の動荷重を持つ)よりも強度がある。好ましい実施態様のパレットは、木製のパレットよりも50%安いコストで作ることも可能である。これは、木製のパレットよりも製造コストが高い(例えば、約60%高い)、先のプラスチック製パレットと対照的である。
【0228】
パレットの最大積載搬送能力は、約1100kgより大きく、好ましくは約1250kgであるのが好ましい。
【0229】
パレットは紫外線安定剤をさらに有するのが好ましい。パレットは不透明および/または無反射の表面を持つのが好ましい。
【0230】
上部デッキの上部、下部デッキの上部、および少なくとも1つのスペーサの内部は、約15μmから20μmに表面織り目加工されているのが好ましい。
【0231】
一実施態様において、パレットは消すことのできないマークをさらに有する。パレットはコードでマークされるのが好ましい。
【0232】
好ましい実施態様において、パレットはリサイクル可能物資を含む。パレットは1回の移動当たり0.25%以下の損傷率を持つ。
【0233】
好ましい実施態様において、パレットは帯電防止特性を持つ。パレットは、該パレットを通して空気の循環を可能にするように設計されている。
【0234】
一実施態様において、パレットは上部デッキを有しており、該上部デッキは、より小さな開口が上部デッキの上部にあり、より大きな開口が上部デッキの下部にあるように先細にされたスルーホールを有する。一実施形態において、パレットは上部デッキと下部デッキを有しており、上部デッキの下部および下部デッキの下部の内部半径は全て、概略3.175mmの最小半径である。
【0235】
パレットは識別の手段を有するのが好ましい。識別の手段はRFIDタグまたはバーコードを含むのがさらに好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0236】
種々の形状および大きさのパレットを、ここに説明している方法を使用して作ることができ、次にパレットのいくつかの実施形態を、図17から図27を参照してより詳細に説明する。
【0237】
図17は、ここで説明している技術にしたがって製造されるパレットの一実施形態を示している。パレットは、ほぼ長方形の上部表面、すなわち台1710と、該表面から垂れ下がる複数の脚1712とを有する。
【0238】
脚1712は、パレットの台1710と一体化して成型することができ、それによって脚をパレットにしっかりと連結できて、脚を別々に作って該脚をパレットの台に取り付ける方法と比較して、製造工程の複雑さを低減することができる。
【0239】
本実施形態において、パレットは、パレット1714の各隅の脚組立部と、パレットの中央の組立部と、パレットの各縁の中央の組立部とを含む。各脚組立部は、パレット表面から垂れ下がる1つまた2つ以上の脚を有していてもよい。
【0240】
パレットの脚は、パレットがリフト・操縦装置によって4つの側面のうちの任意の側面からアクセスされるように、特に、フォークリフトの刃を、任意の側面からまたが少なくとも2つの側面からパレットの下にはめることができるように配置されているのが好ましい。
【0241】
パレットの脚は、パレットの台の最も広くなる箇所から先細になることが好ましい。これによって、リフト装置がパレットの脚の間に嵌まるアクセスが一層容易になり、パレットを別のパレットに連結して、以下によって詳細に説明するように、両面パレット組立体を容易に作ることができる。
【0242】
パレット1710の台の上部表面は、該表面上に置かれた物体に対する該表面の把持力を増大させることができる凹凸のある表面を備えていることが好ましい。パレットの台は実質的に連続した表面であることが好ましいが、パレットの正味重量を減らす穴を表面に備えていてもよい。パレットに実質的に連続したな表面を備えることによって、小さな物体をパレットに乗せて運搬することが可能になる。
【0243】
パレットの脚は、少なくとも一部がくぼんでいることが好ましい。これによって、パレットの強度を著しく低下させることなく、各パレットの重量を減らすことができ、したがって所与の総重量に対してより多くの物品をパレットに積載することができる。くぼみを脚の下側から形成してもよく、あるいは、図17に示すように、くぼみ1716を、パレットの台から脚の中に形成してもよい。これは、以下によって詳細に説明するように、複数のパレットを積み重ねて入れ子にすることができる点で有利である。
【0244】
パレットの脚は、複数のパレットが他の複数のパレットと多くの異なる構成で積み重ねることができるように配置されるのが好ましい。例えば、図18に示すように、脚は、第2のパレット上に直接配置される第1のパレット1810の脚が第2のパレットの台の凹部1812にはまるように配置してもよい。これによって、複数のパレットを、しっかりした、かつ安定した形状に積み重ねることができる。脚の凹部が大きな凹部、すなわちくぼみであると、積荷のないパレットは、入れ子構造で密に一緒に積み重ねることができ、積荷のないパレットに必要な保管スペースを著しく減らすことができる。
【0245】
パレットの脚は、パレットの1つが台の平面に垂直な軸について180度まで回転させられても、該パレットの脚が下部パレットの脚の凹部にはまるように回転対称に配置してもよい。
【0246】
図18に示すように、脚同士が対称な形状に配置されていない場合、パレットの1つを180度まで回転させることによって、上部パレットの脚を下部パレットの脚の凹部にはめることなく、積荷のない複数のパレットを積み重ねることができる。これは、複数のパレットが互いに密に入れ子にされない場合、フォークリフトの操作員がパレットを移動させるのがより容易になるので有利である。この特徴は、積み重ねたパレットを入れ子にするかしないかの選択をユーザに与えることもできる。
【0247】
図18および図19にも示しているように、パレットを第2のパレットに連結して2重パレット1814、1910を構成してもよい。2重パレットは、2つのパレットの脚の両方の対がパレット台同士の間にあるように、一方のパレットを該パレットの平面内の軸を中心として180度回転させ、裏返しにされたパレットの上に第2のパレットを配置することによって構成してもよい。図18および図19に示しているように、パレット1912、1914の脚は、一方のパレットが裏返されたとき、2つのパレットの脚が交互に配置され、その結果両方のパレットの各脚が他方のパレットの台の下面に接触するように配置されているのが好ましい。そのようなパレットの組合せは、単一のパレットよりも強固で堅牢であろう。2重パレットは、より重い積荷を移動させるために、すなわちより高荷重の作業のために使用してもよい。
【0248】
よく理解されるように、両面パレットを形成する際に2つの台の脚を交互に配置できるように、台の脚を種々に配置してもよい。パレットの脚は、パレットの平面内の少なくとも1つの回転軸に非対称に配置されるのが好ましい。脚をたった1つの回転軸に非対称に配置することは、パレットの脚を交互に配置して両面パレットを一方向に構成できるだけでなくパレット上の脚の配置の自由度を大きくできるので、パレットが片側構成で使用されるときにより強固なパレットを提供できることを意味している。
【0249】
1つまた2つ以上の脚を、パレットの各隅に、パレットの中央に、およびパレットの縁に沿って配置してもよく、各箇所において、1つまた2つ以上の脚は、雄または雌の構造を有していてもよい。脚の配置は、両側構成において、雄構造を持つ脚が雌構造を持つ対向する脚に対応し、それによって互いにはまるようなものが好ましい。図19に示すように、脚の雄構造は単一の脚1916を有しており、脚の雌構造は、対向するパレットの脚をその間に挟んで交互に配置するのに十分な間隙を持つ2つの脚1918を有していてもよい。図19において中心線1920に沿って示されているような、パレットの他の脚は、パレットの中心線から、またはパレットの縁からずれていてもよい。これによって、両面パレットを構成する際にパレットの脚を交互に配置することができる。
【0250】
図20に示すように、各パレットの台の内面は、対向するパレットの脚の位置に一致する凹部2010を備えていてもよい。これによって、2つのパレットが、それらが2重パレット構成である場合、互いに移動したりスライドしたりする可能性を減らすことができる。凹部は、例えば、1つのパレット2012の脚を対向するパレットの凹部2010の中に「留める」ことができるようすることによって、2つのパレットを一緒に固定することができる。パレットの台の凹部は、上部パレットの脚の周りをきつく嵌まって両パレットを一緒に保持する変形可能な歯2014または突起を備えていてもよい。いくつかの実施形態において、脚は、台の凹部の縁をしっかりつかむ、対応する歯も備えていてもよい。
【0251】
あるいは、2つのパレットを一緒に固定して2重パレット構成にするために、個別の「クリップ」機構を設けてもよい。1つのパレットの脚を対向するパレットの凹部に挿入することによって、両面パレットの高さを片面パレットの高さと概ね等しくすることもできる。
【0252】
2つのパレット要素を、単に要素に圧力を加えることによって、接着剤または固定機構なしで、連結するのが好ましい。2つのパレット要素を連結するのに必要な圧力は、該2つの要素を連結する機械を必要とするほど大きくないことが好ましい。例えば、必要な圧力は、パレット上に人が立つことによって加えられる圧力(例えば500から1000N)、またはハンマーによって与えられる衝撃力(例えば、約2kgのハンマーは約10Nの衝撃力を与えることができる)と同等であることが好ましいが、パレットは、例えば10kgから100kgの間の重量が加えられたとき、必要な、より小さいまたはより大きな圧力を使用して連結されるように設計されていてもよい。
【0253】
他の実施形態において、パレットの脚に、図24に概略的に示すように、突起2410とそれに対応する溝2412が形成されていてもよい。パレットの1つが回転したとき、一方の脚群の突起が他方の脚群の対応する溝と係合して両面パレットを構成できる。
【0254】
パレットの実施形態は、ここで説明している回転成型技術を用いて製造されるのが好ましい。各パレットを個々に成型してもよいが、多数のパレットを単一の回転成型動作で成型するのが好ましい。
【0255】
図21は、複数のパレット2110が、単一の成型動作中に大きな金型2112の壁のまわりに成型される方法を示している。必要ならば、このようにしてで成型されたパレットは、金型から取り外されるときに切り取るかまたは成型されたパレットのシートから打ち抜いてもよい。
【0256】
図63および図64は、他の実施形態による複数のパレット要素用の金型の側面と端面の概略図である。図68は、複数のパレット要素用の金型の他の実施形態の側面の概略図である。
【0257】
他の実施形態において、金型は、例えば立方体または直方体の形状のパレット金型の複数の層を有していてもよい。
【0258】
パレットは、ここでより詳細に説明する揺動法または回転法を使用して成型されるのが好ましい。
【0259】
図22は、図17から図20に示したようなパレットを構成するのに使用される金型の一部を示している。図示された金型の一部は、金型の凹部2210とみなすことができるパレット脚と、金型の隆起した区域とみなすことができ、他の裏返されたパレットの脚を挿入できる凹部2212とを含む、パレットの台の下側を形成するのに使用してもよい。金型の中央の隆起した部分2214を、パレットの台の下側に大きくて浅い凹部を形成するために設けてもよい。これによって、パレットの強度を著しく低下させることなく、パレットの正味重量を減らすことができる。
【0260】
図23は、図22に示した金型部分の一部拡大図である。パレットの脚の凹部2312と、パレットに凹部を形成する隆起部分2310とが詳細に示されている。
【0261】
図25から図27は、パレットを形成するのに使用される金型の一部の異なった図を概略的に示している。特に、これら図は、上述したように、パレットの脚を形成する凹部2510、脚内に凹部を形成する隆起部2512、および台に浅い凹部を形成する他の隆起部分2514を示している。
【0262】
ここでより詳細に説明しているように、パレットは、充填材入りプラスティック材料から形成されるのが好ましい。パレットの少なくとも一部分、例えばパレットの台は、異なる組成の外皮層と内部層とを有していてよい。一実施形態において、内部層は発泡層であってよい。
【0263】
一製造方法では、パレットとコンテナは、ここで説明している技術と類似の回転成型技術を用いて同じ場所で製造することができる。これによって、複数のパレットを、コンテナ内で使用するために分配することができる。すなわち、一群のパレットは、好ましくは入れ子にされてコンテナ内に積み重ねられ、コンテナはパレットと一緒に所要の目的地へ出荷される。これは、コンテナを必要とするユーザがコンテナ内に物品を積み重ねるパレットを必要とする可能性もあるので特に有利である。
【0264】
一実施形態による、約15kgの重量を有する標準パレットでは、約288個のパレット(上部要素と下部要素)を20フィート同等単位(teu)で輸送し、約576個のパレットを40フィート同等単位(feu)で輸送することができる。標準重量パレットを含むfeuの積載重量は約8640kgになるであろう。
【0265】
一実施形態による、それぞれが約8kgの重量を有する上部パレット要素を有する軽量パレットは、約432個のパレットを20フィート同等単位(teu)で搬送し、約864個のパレットを40フィート同等単位(feu)で輸送することができる。軽量パレットを含むfeuの積載重量は約6912kgになるであろう。
【0266】
約25kgの重量を有する、一実施形態による重量パレットでは、約288個のパレット(上部要素および下部要素)が20フィート同等単位(teu)で輸送され、約576個のパレットが40フィート同等単位(feu)で輸送される。重量パレットを含むfeuの積載重量は約8640kgになるであろう。
【0267】
次に、回転成型技術を用いてコンテナ、パレット、ケーブルリール、および他の同様な装置の実施形態を製造する方法をより詳細に説明する。この方法は、プラスチックをベースとする材料で製造された広範囲の製品に適用可能であり、説明している保管および輸送製品に限定されるものではない。
【0268】
従来の回転成型技術は当技術分野ではよく知られている。原料は前もって形成された金型に挿入される。金型は次に、原料を溶かすためにオーブンの中に入れられ、金型は回転および傾斜させられて、金型の内部が溶けた原料の層で覆われる。金型の回転は、複数の脚、例えば3つの脚を有するスパイダを使用して行うことができ、金型はスパイダの各脚に取り付けられて、各脚に対して回転し、スパイダは全体として回転してもよい。いったん処理のこの段階が終了すると、金型は、次に、例えばオーブンから該金型を取出すことによって、またはオーブン自体を冷却することによって冷却される。冷却工程中、金型は回転し続け、金型が均一に被覆された状態を確保する。いったん冷却されると、製品はその後の処理のために金型から取出される。
【0269】
いくつかの用途では、回転成型は、それが成型された製品にもたらす応力がより少ないので、例えばブロー成型または射出成型よりも好ましい。さらに、部品を、回転成型工程が始まる前に該部品を金型内に配置することによって、回転成型された製品に組み込むことができる。しかし、従来技術の回転成型工程は遅くおよび非能率的である。各成型サイクルは、オーブンを所要の温度まで加熱し、加熱工程の終わりに金型を冷却するのに長い時間を必要とする。さらに、大量のエネルギーが加熱および冷却サイクルで浪費される。
【0270】
充填材入りプラスティック材料を回転成型する他の利点は、押出成型装置のような他の成型装置では、特に充填材が砂などの研摩材料である場合、充填材入りプラスティック材料が押し出されるとき、プラスティック材料によって摩耗し腐食することである。回転成型装置は、ここで説明されたような材料とともに使用される場合、より耐久性があり長持ちする可能性がある。
【0271】
上述した従来の回転成型技術の問題のいくつかを軽減するために、新しい回転成型技術および装置を、図1を参照して説明する。ここで説明する装置および方法は、ここで説明している製品の全てを形成するために使用することができる。
【0272】
従来の回転成型技術におけるように、製品は金型110内に形成されるのが好ましい。金型の内面は、製品の所要の外側形状に対応する形状に形成されるのが好ましく、例えば、波形の外面を持つコンテナを、対応する波形の内面を持つ金型を使用して形成することができる。本実施形態において、装置は、外側金型部分110の中に置かれた内側金型部分112、すなわちライナーをさらに含み、したがって製品114は、内側金型部分112の表面と外側金型部分110の表面との間に作られる。
【0273】
好ましい実施形態において、ここで説明している装置は、実質的に単一の成型動作で形成され、例えば、貨物用コンテナのメインボディは単一部品で作ることができる。したがって、例えば、40フィートハイキューブ仕様に適合するコンテナを取り囲むのに大きな金型が必要になる。大きな金型は単一の成型動作で複数の製品を成型するのにも使用され、例えば多くのパレットが単一の金型で成型される。コンテナの場合、コンテナは、内側金型部分112の外側表面の周囲に形成される。パレットなどのより小さな製品の場合、各製品は、内側金型112の表面と外側金型110の表面の間に作られる。
【0274】
製品を成型するために、所定の量の原料が、内側金型部分と外側金型部分との間の装置の中に置かれ、金型が加熱される。金型の壁は、適切な加熱手段によって、例えば金型の壁に埋め込まれた加熱板を使用して加熱することができるが、本実施形態においては、金型は直接加熱手段118、例えば複数のガスバーナーを金型壁の外側に当てることによって加熱される。金型は次に回転させられてガスバーナー118によって金型の壁が均一に加熱され、したがって金型の壁の全面にわたって均一な厚さのプラスチックをベースとする材料が得られる。本実施形態において、ガスバーナーは棒116に連結され、この棒はばね要素によって金型の壁から一定の距離に維持される。これによって、金型の壁を均一かつ一定の温度に加熱することが保証される。ここで説明している組成物は約160℃の温度で軟化し、約220℃の温度で溶融する。
【0275】
内側金型部分112の内面、すなわちライナーは、ライナー120内のガスバーナーによってさらに加熱されるのが好ましい。したがって、外側金型部分110およびライナー112は共に均一に加熱される。これによって、金型内でプラスチックをベースとする原料が均一に分布するのが可能になる。
【0276】
金型中のプローブ122が金型内部の温度を監視し、原料がいつ溶融したかを判断する。プローブ112は、装置の内側金型部分112内に配置され、内側金型部分内の空気温度を監視できる。
【0277】
ガスバーナーから装置の表面への熱を反射する熱遮蔽をさらに備えてもよい。
【0278】
図2a、2b、図3、および図4は、ここで説明している方法を行う装置の他の実施形態を示している。金型210はキャリッジ212上に支持され、キャリッジ212は、金型を揺り動かしおよび回転させ、すなわちスピンさせて、金型の全体を外側金型部分と内側金型部分の間で原料の層で覆うことができる。金型の表面は、低速の回転だけおよび小さな角度の傾きだけを用いることによって十分に覆われることが分かった。例えば、約4回転/分の回転速度、および15°の最大傾斜角を持つ約2サイクル/分の傾斜サイクル速度は、金型の表面の全面にわたり溶融した原料を分配するのに十分である。
【0279】
図65は、他の実施形態による、金型の揺動、回転、および開きの各工程を示しており、図66および図67は、一実施形態による金型の揺動および回転を示している。図70は一実施形態による成型装置を示しており、図71は一実施形態による開いた状態の成型装置を示している。
【0280】
いったん金型の内部表面が覆われるとガスバーナーは切られ、例えば金型を水または空気の流れまたは噴流を通るように回転させて該金型を冷却することができる。あるいは、冷却筒、例えば水冷却筒または油冷却筒を使用して金型を冷却してもよい。
【0281】
しかし、層状の製品が必要な場合、表面が覆われた金型を冷却する必要はない。代わりに、他の原料を金型に導入し、例えば、異なる組成を有する原料を導入して、金型を原料の第2の層が第1の層の内面、外側層を覆うまで回転させ続けてもよい。材料の他の層は、このようにして、製品を作り上げるのに付加し続けてもよい。
【0282】
装置内に内部金型部分がない場合には、他の層のための原料が金型の内部に付加されるだけでよいが、製品の第1の外側層が外部金型部分および内部金型部分の表面上に形成される場合には、製品の他の内部層のために原料を外側層の表面薄層、すなわち外殻内にさらに挿入する必要があることが理解されるであろう。本実施形態では、これは、図1の参照番号124に示すように、溶融した原料が付着しない被膜剤で覆われた外部金型部分の領域を設けることによって達成される。例えばポリエチレン組成物では、外部金型部分の内面の領域はテフロン(RTM)被膜剤で覆われてもよい。金型の非接着性の領域は、離反開口124、好ましくは小さな開口から外部金型部分を通しておよび第1の原料によって形成された表面薄層を通して、第1の原料によって形成された表面薄層の内部へと取外し可能である。次に、原料を、第1の原料によって形成された表面薄層の内部にさらに加えて、製品に内部層を備えてもよい。コンテナの場合、非接着性の領域は、コンテナ金型の正反対の隅に備えらるのが好ましい。
【0283】
第1の原料が金型の表面を覆った後、第1の原料の内皮層に第2の原料をできるだけ素早く挿入することが好都合であることが理解されるであろう。これによって、二層間のより良好な連結を形成することができ、製品を製造するサイクルタイムを短くすることができる。第2の原料を迅速、かつ効率的に挿入する方法および装置を以下によって詳細に説明する。
【0284】
上に概要を述べたように、他の層を加える前に金型内の製品の各層を冷却することが必要ではないことが分かった。むしろ、次の層を加えだけで、層同士間に著しい混合または混和を生じることなく確実な連結を製品の層同士間に形成することができる。
【0285】
いったん必要な層が全て加えられると、金型および金型内の製品は、好ましくは水の噴射または流れを通って金型を回転させることによって冷却される。サイクル中の冷却部分の時間を短縮するために、冷却手段を、外部金型部分の外表面および内部金型部分の内表面の両方に働かせてもよい。
【0286】
上述した方法によって、コンテナのような製品、または一群のパレットのような一群の製品を約20分のサイクルタイムで製造することが可能になる。
【0287】
金型の2つの対称軸のまわりに金型を回転させるという金型の揺動および回転の作用は、金型の対称軸と平行ではない回転軸のまわりに金型を回転させることによって行うことができることに留意すべきである。例えば、金型の中心に沿って走る対称軸に対してある角度をなす回転軸のまわりに金型を回転させること。
【0288】
金型を回転および/または揺動させることは、金型を固定軸を中心として回転させる、金型を例えばフレーム内に保持することによって行うことができる。あるいは、この揺動および回転は、例えばトラックに沿って金型を回転させることによって行ってもよい。このトラックは、金型がその長さに沿って横揺れするときに揺動動作を与えるように形作られていてもよい。
【0289】
ここに説明している、コンテナのような製品を成型または形成する他の方法を使用してもよく、製品はいくつかの部分に成型され、その後これらは一緒に連結されてもよい。例えば、コンテナの複数のドアは別々に成型され、次にコンテナの主要部分に連結されてもよい。本実施形態において、コンテナのメインボディおよびコンテナのドアは各々、ピアノ型ヒンジに組立て可能な対応する部品を備えていてもよい。ヒンジの2つの部品はドアおよびメインボディの一部として製造されてもよく、ドアは、ロッドをヒンジの対応する部分に挿入することによってコンテナのメインボディに連結されてもよい。
【0290】
次に、コンテナ自体の実施形態を図5および6を参照してより詳細に説明する。一実施形態によれば、コンテナは、各壁が外皮層510と内部層512とを有する40フィートハイキューブコンテナとして形成される。
【0291】
コンテナの壁の各層は、プラスチックと、充填材と、連結材とを含む充填されたプラスチックをベースとする材料を有するが、該材料の成分の相対的な量は層間で異なる。外皮層510は、ポリエチレンのような高品質プラスティック材料を高い割合で含むのが好ましく、例えばプラスティック材料は、約60重量%の組成物と、低い比率の充填材、例えば約40重量%の組成物とを含む。内部層512は、比較的高い割合、例えば約60重量%の充填材を含むのが好ましく、発泡層は高く発泡、例えば50%発泡しているのが好ましい。発泡成分は、例えば重炭酸ナトリウムであってもよい。コンテナ壁の総厚みは約60mmでもよいが、これはコンテナの要求仕様によって変えることができる。一実施形態において、外皮層の厚さは約5mmから8mmで、内部層の厚さは約40mmから60mmであってもよい。一実施形態において、コンテナの壁はたった30mmの厚さでもよい。
【0292】
他の実施形態において、内部層512は低い割合の充填材で形成されてもよく、またはまったく充填材を含まなくてもよい。例えば、内部層512はプラスティック材料と発泡剤とを有してもよい。一実施形態において、外皮層510は、高い割合の充填材、例えば約60重量%の充填材を含んでもよい。
【0293】
本実施形態の充填材は砂、好ましくは、浚渫された砂が砂漠の砂より微細な粒子なので浚渫された砂である。他の充填材は、灰分、炭酸カルシウムのような炭酸塩材料、岩石のような他のケイ酸塩材料、塩化ナトリウムのような塩性の材料、またはわら、ピーナッツ殻、野菜屑、すすき、木粉、または動物糞のような有機材料を含んでいてもよい。
【0294】
ここに説明している組成物に使用できるポリマー粒子の典型的な粒子サイズ分布を下に説明する。
【0295】
【表1】

【0296】
ここに説明している組成物に使用できる砂粒子の典型的な粒子サイズ分布を下に説明する。
【0297】
【表2】

【0298】
上述したコンテナの実施形態の正味重量は約3000キログラム、好ましくは約2800キログラムであってもよいが、より重いまたはより軽いコンテナもここに説明している技術を用いて形成することができる。従来技術のスチールコンテナの正味重量は約3800から4200キログラムであるので、ここに説明しているコンテナは、非常に多くのコンテナが輸送される、例えばコンテナ船上でかなりの重量を節約できる。
【0299】
コンテナの外表面は平面でなく、図5に示すような持ち上がった部分、すなわち波形514を持っているのが好ましい。さらに、コンテナの下面は、棒の持ち上がった格子で、例えば格子縞に形成されてもよい。これによって、コンテナの内容物の大半の重量を支持し、該内容物を積むためにコンテナ内部で運転されるフォークリフトのような積載機械の重量を支持するのにさらに必要とされる追加の補強構造をコンテナの下面に設けることができる。
【0300】
ここに説明している方法によって形成された40フィートコンテナのモデルの実施形態が図6に示されている。
【0301】
非プラスチックの部品または予め形成された部品をその製造中にコンテナに組み込んでもよい。例えば、鉄骨を、金型内に該鉄骨を置き、該鉄骨のまわりにコンテナのプラスチック層を形成することによってコンテナに組み込むことができる。コンテナに鉄骨を含ませることによって、コンテナの強度を高め、重量をコンテナ構造の全体にわたって均一に配分することができる。しかしながら、コンテナが業界基準の要求仕様が満たすようにするために、ここに説明しているコンテナの実施形態に鉄骨を含む必要はないことが分かったことに留意されたい。
【0302】
成型工程中にプラスチック組成物にアイレットを過度に成型することによって、補強アイレットをコンテナのいくつかの実施形態に、好ましくはコンテナの4つの隅にさらに設けてもよい。補強アイレットの実施形態が図7に示されている。図8は、ここに説明している方法および装置によって製造されたコンテナに組み込まれたアイレットの一実施形態を示している。コンテナを持ち上げガントリーのような持ち上げ装置に接続するのに補強アイレットを使用し、これらの点でコンテナをさらに補強することもできる。
【0303】
ドアの固定、すなわちロック機構をコンテナにさらに組み込んでもよい。ドア機構は、それがコンテナ内にあるように成型されるのが好ましい。ドア機構は、従来のスチールコンテナに使用される従来のドア機構を有するのが好ましい。
【0304】
外皮層と内部層を持つここに説明しているようなコンテナ本体を製造するサイクルタイムは約20分であるのが好ましい。コンテナは、コンテナの壁が均一な厚さになることを確保するために注意深く制御された速さで加熱されるのが好ましく、コンテナの壁が歪められないことを確保するために注意深く制御された速さでさらに冷却されるのが好ましい。
【0305】
ここに説明しているコンテナの他の実施形態において、特にコンテナが張力または曲げ力にさらされる場合、繊維状物質をコンテナに組み込んで、組成物をさらに連結してコンテナを強化してもよい。
【0306】
ここに説明されている方法および装置を使用して製造できる他の製品はパレットである。ここで、パレットの実施形態を図9aおよび9bに示す。従来、パレットは木材から製造されるが、ここに説明されている方法によって製造されたパレットは、従来の木製のパレットに対して多くの利点を有する。特に、ここに説明しているパレットの耐用期間は木製のパレットよりも長く、本パレットは木製のパレットよりも環境上持続可能である。輸送貨物の配送者は、使用される各パレットが物品を輸送するのに良好な状態であることを確保するために、木製のパレットを2回以上使用しないことが多い。さらに、壊れた木製のパレットの修理は、修理のコストが新しいパレットのコストを上回ることが多いので、経済的ではないことが多い。
【0307】
図9aおよび9bはパレットの一実施形態を示しているが、パレットの多種多様の形状および大きさはここに説明している方法を用いて形成できるのが理解されるであろう。図9aおよび9bに示したパレットは、輸送される物品が置かれまたは積み重ねられてもよい台910と、複数の脚912とを有する。この実施形態において、パレットは、パレットの底面上に規則的パターンで間隔をおいて配置された9個の脚を有する。図示のパレットは長方形の2方向アクセスパレットであるが、長方形または正方形のパレットが形成されてもよく、フォークリフトのような機械が4方向のうちの任意の1方向からパレットにアクセスし移動させることができるように、4方向アクセスパレットとして設計されてもよい。
【0308】
オプションとして筋交い材914を、図9bに示されるようなパレットの脚のいくつかまたは全ての間に設けてよいが、該筋交い部材はパレットの必要な特徴ではない。
【0309】
パレットの脚は、全体でなくてもよいが、凹部、すなわちくぼみを含んでいてもよい。これによって、パレットの重量が減る。
【0310】
パレットは回転成型技術を用いて製造されるのが好ましい。複数すなわち一群のパレットは単一の成型動作で作られるのが好ましい。装置の外部金型部分の内面は、パレットの脚に対応する複数のへこみで形成し、装置の内部金型部分の表面を平らな面として形成して、平らなパレット表面を有するパレットを形成してもよい。あるいは、へこみまたは織り目を内部金型部分の表面に備えて、凹凸または織り目加工された台表面を持つパレットを構成することも可能である。
【0311】
パレットの他の実施形態を図10に示す。好ましい実施形態において、パレットは、ポリエチレン、好ましくはHDPEのような約60重量%のプラスティック材料と、砂または炭酸カルシウムのような約40重量%の充填材と、少量の連結材とを含む外皮表面1010を有する。いったん外皮が成型装置で形成されると、第2の発泡組成物1012が上述の方法を用いて外皮に挿入され、内部発泡材1012を外皮1010の全体にわたり分配することができる。発泡組成物は固形物として導入されてもよいが、材料に熱が加えられたときに発泡を開始してもよい。本実施形態において、発泡材は50%発泡である。
【0312】
一実施形態において、パレットは単一の固体のプラスチックをベースとする充填材を含み、発泡層は含んでいなくてもよい。しかしながら、発泡層を含むことによって、完成したパレットをより軽くすることができ、使用されるプラスチックをベースとする材料の量を減らすためにへこみを持って製造された固体のパレットと比較してパレットに強度を付加することができる。
【0313】
他の製品を、ここに説明している方法および組成物を使用して製造することができる。例えば、囲い材料または遮蔽材料を、発泡層と共にまたは発泡層なしで、シート形状で備えてもよい。建築材料、例えば内部壁または外部壁として使用できるパネル、またはデッキ材に使用できる部品をさらに設けてもよい。同様に、説明した方法および組成物が、船、ボート、またはタンカーの船体のような船舶建造資材を提供するために使用されてもよい。
【0314】
ある実施形態においては、複数の層を製品に設け、各層は異なる組成を有していてもよい。例えば、ここに説明している外皮層の上面および下面は、異なる成型サイクルで別々に形成してもよく、異なる組成物から形成してもよい。ある実施形態においては、プラスチックをベースとしない層、例えば金属をベースとする層を製品に組み込んでもよい。
【0315】
上述の方法は成型プラントで行われてもよく、該プラントの実施形態が図11および12に示されている。しかし、多種多様な製造プラントが使用されてもよく、プラントは製造されている製品に応じて改造することができるのが理解されるであろう。プラスチック組成物の原料はプラント内で混合されてもよく、または混合され原材料として、例えばペレットの形態でプラントに配布されてもよい。原料は、部品を混合して該混合部品からペレットを構成することによって、形成されることが好ましい。結合剤は、ポリマーが混合物に付加される前に、充填材と混合されるのが好ましい。
【0316】
図11に示したプラントは、複数のコンテナ1112を有する中央のコンテナ領域1110を含んでおり、各コンテナは予め形成された原料を含んでいる。複数の移動式原料配布車1114が、中央のコンテナ1112から所定量の原料を得て、それらを複数の成型装置1116の各々に配布する。
【0317】
図12および13に示すように、原料配布車1210は成型装置1212に原料を挿入する。原料が成型装置1212に効率的に配布できるように、成型装置1212を傾けることが有利であることが分かった。原料配布車1210は、伸縮可能なアーム1214と、装置の全長に沿って成型装置1212に原料を配布する伸縮可能な配布バケツ1216とを備えているのが好ましい。これは、原料を装置の全長に沿って挿入することによって、第1の原料が比較的流動的な間に原料を装置内に素早く挿入できるので、第2の原料を成型装置1212に挿入する場合に特に有利かもしれない。伸縮可能な配布バケツ1216は、約12mの長さにまで延びているのが好ましく、したがって、それはコンテナ金型の全長に延びて、所定量の原料を収容するのが好ましい。バケツ1216は複数の部分に分割され、各部分が所定量の原料を収容するのが好ましい。
【0318】
製造プラントの一実施形態を、約30,000パレット/時間のパレットの生産高を有するように設計してもよい(それは、約715,000パレット/日、5,000,000パレット/週、および2億5000万パレット/年に相当する)。あるいは、そのような製造プラントは、約100コンテナ(20フィート等価単位、teu)/時間を有することができてもよい(それは、2500teu/日、17400teu/週、および870,000teu/年に相当する)。そのようなプラントで使用される材料の総トン数は、千メートルトン数で約0.4/時間である(それは10/日、70/週、および3500/年に相当する)。単一のプラントは、たった1つのタイプの製品を生産してもよいし、または様々な異なる製品を生産してもよい。例えば、単一のプラントはパレットとコンテナの両方を製造することができるであろう。
【0319】
次に、ここに説明している組成物の特性の概要を詳細に説明する。下記の説明は単に一例としてなされるものであって、与えられる組成物およびパラメータを限定することを意図するものではない。説明した成型は次の成型条件の下で実行された。
【0320】
オーブン温度=300℃
回転速度?4:1
冷媒=強制空気
薄鋼板試験金型
全てのサイクルタイムは、内部空気温度記録の様々な段階においてより容易な比較ができるように同じ開始点および終点からとられている。実行された各成型では、ポリエチレンが50:50の混合質量比で砂と混合された。この混合物に、異なるレベルの結合剤が1重量%から10重量%まで追加された。
【0321】
使用されたポリエチレンのグレードは、ノルウエー(Norway)のボレアリス(Borealis)によって生産された、ロトモールディング(rotomoulding)グレードRG7243で、この材料は、924kg/m3の密度および4.5のMFIを備えた標準LLDPEグレードである。
【0322】
【表3】

【0323】
各充填成型のサイクルタイムは異なるレベルの結合剤の付加による影響はないが、充填成型とポリエチレン成型の間にはかなりの相違があることが上記データからわかる。この相違は、ポリエチレン成型として半分の量のPEを含んでいる充填成型によるものと考えられる。
【0324】
標準の引張試験標本が金型を使用して充填成型から生産された。標本は、20mm/分(標準ASTM638に準拠)のクロスヘッド速度でインストロン(Instron)4411引張試験機で試験された。下に示されたデータは試験されたグレードのそれぞれの機械的性質を示している。標準の無修正のポリエチレングレードも比較として加えられている。
【0325】
【表4】

【0326】
試験された全てのグレードに対して判定された機械的性質の値には多くのばらつきが見られる。しかしながら、一般的な傾向は、結合剤の割合が増加するにつれて係数は減少していることを示している。
【0327】
図14、15および16は、上述した、ポリエチレンと比較した充填組成物の特性をグラフで示している。
【0328】
当業者によって理解されるように、本発明の各態様は独立して与えられてもよく、1つの態様の特徴が他の態様に適用されてもよい。ここに説明している方法は広範囲の製品を製造するのに使用することができ、本発明はここに説明している製品に限定されるものではないことも理解されるであろう。
【0329】
次に、他の実施形態によるパレットおよびパレット要素を示す図46から58を参照して、パレットの他の実施形態を説明する。図46から58に示したパレットは、構造の異なる上部パレット要素と下部パレット要素を有する。
【0330】
図46は上部パレット要素の側面図を示し、図47は上部パレット要素の下側の斜視図であり、図48は、本実施形態による上部パレット要素の上側の斜視図である。
【0331】
図46から48に示すように、上部パレット要素は、台、すなわちパレット表面4610と、複数の脚とを有しており、脚は、テーパ部分4612と、インターロック部分4614とを有する。本実施形態において、上部パレット要素のインターロック部分4614は突起、すなわち雄インターロック部分を有する。しかし、他の実施形態において、雌インターロック部分、または雄と雌のインターロック部分の組合せが、上部パレット要素に設けられてもよく、雄のインターロック部分、または対応する雌および雄のインターロック部分が、下部パレット要素に設けられてもよい。本実施形態においては、1つのインターロック部分4614が1つの脚ごとに設けられているが、他の実施形態は、いくつかの脚だけがインターロック部分4614を備えていてもよく、または2つ以上のインターロック部分4614が各脚に設けられてもよい。9個の脚がパレット要素の下面に設けられるのが好ましい。
【0332】
パレット台4610の上面および/または下面は、細長い隆起および/またはぎざぎざが付いたくぼみ、すなわち排水溝4710、4810を含む。これは、パレットの表面からの流体の排水を改善し、パレットの上に積み重ねられた製品の下を空気が循環するのを可能にし、および/またはパレット表面の上に積み重ねられた製品に対する把持力を改善することができる。台4610は、台4610の上に積み重ねられた製品の把持力を改善するために、例えば小さな細長い隆起4812による凹凸のある上面をさらに備えていてもよい。本実施形態において、台は連続した表面であるのが好ましく、それによって、小さいおよび/または精巧な品物をパレット上で運搬することが可能になる。
【0333】
パレット台の上面の排水溝は、パレットの脚の方へ排水するように向いているのが好ましい。パレットの脚は、パレット表面から液体を排出できる、脚を貫通する開口を備えているのが好ましい。上部および下部パレット要素両方の脚は、該2つのパレット要素が両面パレットを形成するときに一列に並ぶ開口を備えているのが好ましい。これによって、液体をパレットの上面から排水溝および脚の開口を通して排水することが可能になる。
【0334】
上部パレット要素の下面も、パレット台のねじり強度を増す補強排水溝として働く排水溝を備えているのが好ましい。排水溝は、パレット要素の台の上面の排水溝が、該パレット要素の台の底面の排水溝と一致しないしように、すなわち並ばないように配置されているのが好ましい。これはねじり強度を増し、かつパレット要素の強度が下がるのを防止することができる。
【0335】
挿入物を、上部パレット要素の底面の補強排水溝の長さに沿って設けるのが好ましい。これは、パレット要素が排水溝の長さに沿ってヒンジ動作するおそれを減らすことができる。
【0336】
パレット脚4712は、台4610の上面からくりぬかれている4814のが好ましい。これは、以下によって詳細に説明するように、上部パレット要素の全重量を減らし、要素の成型を容易にし、および/またはパレット要素の積み重ねを可能にする。
【0337】
両面パレット要素が必要でない場合、上部パレット要素は1つのパレットとして使用することができる。上部パレット要素は、両面パレットの代わりに、単独で軽量をもたらすことができ、例えば軽負荷に、保管または単一の短い距離の移動の用途に適しているかもしれない。
【0338】
図49から51は一実施形態による下部パレット要素を示している。図49は下部パレット要素の上部の平面図であり、図50は下部パレット要素の下側の斜視図であり、図51は本実施形態による下部パレット要素の側面図である。下部パレット要素は、それが上部パレット要素に剛性と強度を与え、最適な荷重配分が上部パレット要素にわたって形成されることを可能にするので、横梁として知られている。
【0339】
下部パレット要素も台4912と、複数のくぼんだ脚4910とを含む。その表面も、細長い隆起またはぎざぎざが付けられたくぼみ、すなわち排水溝4916と、より小さな隆起、すなわち凹凸の表面4914とを含む。しかし、下部パレット要素の台4912は切り取られた部分4918を含む。これは、パレット要素の全重量を、その強度を著しく下げることなく減らし、そしてこのことは、パレットがより大量に積載されることを可能にし、またはより多くのパレットが例えばコンテナで輸送されることを可能にする。下部パレット要素の部分を除去することによって、両面パレットをハンドパレットトラックによって処理することもできる。
【0340】
下部パレット要素の台の上面(すなわち脚の反対側)は細長い複数の隆起を備えているのが好ましい。下部パレット要素を両面パレットの一部に形成するとき、パレットの土台になる上面の隆起は、地面上のパレット、すなわちパレットが積み重ねられる面に追加の把持力を与え、したがって滑りを低減する。
【0341】
図50に示されているように、下部パレット要素の脚は、テーパ部分5010と、インターロック部分5012とを有するのが好ましい。インターロック部分5012は、上部パレット要素の雄インターロック部に対応するくぼみ部、すなわち雌インターロック部分を有するのが好ましい。
【0342】
上部パレット要素の雄インターロック部分4614と下部パレット要素の雌インターロック部分5012は、下部パレット要素の下側(図50に示されている面)が上部パレット要素の下側になったときに互いに連結するのが好ましい。両インターロック部は一緒に連結、クリップ留め、または「つめ留め(click)」ができ、または摩擦、すなわち締まりばめによって一緒に保持されてもよい。例えば、雄インターロック要素が雌インターロック要素の内側に密にはまってもよく、または一方のインターロック要素の細長い隆起が、他方のインターロック要素の表面のくぼみの中にクリップ留めされてもよい。パレット要素の脚は、人の手による圧力で連結および取り外されるように設計されていてもよい。しかし、一実施形態においては、脚は、例えば木槌から力を加えた場合にのみ連動してもよい。これによって、脚をよりしっかりと連動させることができ、パレット要素が使用中に分離するのを防止できる。
【0343】
好ましい実施形態において、上部および下部パレット要素のインターロック部間の摩擦力は、凹凸のある表面を少なくとも一方のパレット要素のインターロック部に設けることによって増大させることができる。凹凸の表面は、金型の2つの半部分、少なくともパレット要素のインターロック部分で接触するパレット要素の表面、すなわち成型ラインまたは水切り(flashing)を滑らかにすることを省略することによって成型工程において形成できるのが好ましい。これは、製造方法の工程ップ数を減らし両パレット要素間のより確実な締まりまたは摩擦による連結をもたらす。上部パレット要素のインターロック部分の対応する部分も、締まりばめを改善するために滑らかにしなくてもよい。
【0344】
凹凸のある表面は、上部または下部パレット要素の雌インターロック部分の内部表面に形成されるバリの隆起を有するのが好ましい。
【0345】
図50に示すように、下部パレット要素の底部は、通常の使用中にパレット台の下側の摩耗に耐える耐摩耗性手段、この場合は隆起を備えているのが好ましい。隆起は、フォークリフトのフォークの刃を、該刃の出し入れ時にパレットからそらして、台表面を保護する。
【0346】
図51は、先細になったパレット脚5010と、パレット台4912とを含む一実施形態による下部パレット要素の側面図を示している。
【0347】
図52から55は、各パレットが上部パレット要素5210と下部パレット要素5212とを有し、上部パレット要素5214の脚が下部パレット要素5216の脚へしっかりと連結している、一実施形態によるパレットを示している。上部パレット要素5210は連続した堅いパレット表面を含み、下部パレット要素5212はパレットの全重量を減らす開口を含む。
【0348】
図52は、接続された上部および下部パレット要素を有するパレットの下側の斜視図、図53は、接続された上部および下部パレット要素を有するパレットの上側の斜視図、図54は、接続された上部および下部パレット要素を有するパレットの上側の他の斜視図、図55は、本実施形態による接続された上部および下部パレット要素を有するパレットの下側の平面図である。
【0349】
図56および57は、積み重ね構成で配置された上部および下部パレット要素を示している。両パレット要素がプラスティック材料から成型されているということは両パレット要素が均一であることを意味しており、このことは、パレット要素の正確で信頼性のある積み重ね(および連結)を可能にしている。好ましい実施形態においては、下部パレット要素5610が裏返しにされて、上部パレット要素5612の上に置かれた場合、下部パレット要素5610は、下部パレット要素の脚が上部パレット要素の脚の上部のくぼみにはまるので、上部パレット要素5612の内側に密に積み重ねられる。
【0350】
しかしながら、一実施形態において、上部パレット要素5612は、裏返しの下部パレット要素5610の内側に密に積み重ねられない。したがって、複数のパレット要素が図56および57に示すように積み重ねられた場合、該積み重ねは、各対の間にスペース5616を持つ、入れ子にされた上部および下部パレット要素の対5614から形成される。これによって、各対5614がパレットに組立てられる前に、パレット要素の積み重ねを対5614に容易に、例えば自動的に分離できる。しかし、下部パレット要素5610を上部パレット要素5612と密に入れ子にできることは、荷積されていないおよび形成されていない各パレットを保管および/または輸送するのに必要なスペースの大きさを少なくする。
【0351】
他の実施形態において、複数のパレット要素は、上部パレット要素が下部パレット要素の上に置かれた場合またはその逆の場合、密に一緒に入れ子にすることができる。これは、大きな積み重ねのパレット要素を保管および輸送するのに必要なスペースをさらに小さくすることができる。一実施形態において、上部パレット要素は他の上部パレット要素とも密に入れ子にされ、下部パレット要素は他の下部パレット要素と密に入れ子にされる。
【0352】
一実施形態において、片面または両面パレットは、約1020x1220mm(40x48インチ)の標準パレットの寸法に一致する寸法を持っていてもよい。好ましい実施形態において、パレットは1008x1209mmの幅と長さを持っていてもよい。これによって、シングルサイズのパレットは、約1016xl220mm(40x48インチ)の米国パレット標準の要件、および約1000xl200mmのヨーロッパのパレット標準の要件を満たすことができる。両面パレットの高さは、約120mm(すなわち5インチ)であるのが好ましい。
【0353】
図58は、フォークリフトで輸送されている複数の積み重ねられたパレット要素を示している。図56から58に示されているように、パレットの積み重ねにおける下部パレット5618はパレットの中に形成されるのが好ましい。これによって、パレットの積み重ねを、図58に示したフォークリフトのような標準の機械によって処理することができる。
【0354】
次に、上述のパレット実施形態の他の特性を説明する。下に述べているパレット特性の説明は、決して限定することを意図しておらず、実際のパレットは異なる特性を有していてよい。さらに、パレットは、該パレットが使用される前に、説明した特性の少なくともいくつかを確認する試験に合格する必要がある。パレットに適用される試験は、パレットの目的とする用途に依存する。
【0355】
下に言及している典型的なパレットは、例えば図18、19、および24に示している、1つのパレットを180度回転させ、各パレットの脚を向かい合った土台に固定することによって形成された2重のパレットであってもよい。そのようなパレット2810は図28に示されており、通常1200mmx1000mm(48インチx40インチ)の大きさであって、上積可能な4方向エントリタイプで、完全な周辺土台を備えている。パレットは1270kg(2800ポンド)の定格荷重を持っている。完成したパレットの全質量は、成型して室温で乾燥した状態で難燃剤溶液を含めて22.7kg(50ポンド)未満である。
【0356】
パレットの実施形態は、10年を超える耐用年数があってもよく、そのようなパレットの例を以下に説明する。
【0357】
パレットの4つの縁2812、2814、2816、および2818は青色で、パレットは、パレットの寿命中に目に見える色の変化がないことを保証する紫外線安定化器を含んでいる。これは、アリゾナ州の直射日光に3年間晒したことに基づいた紫外線抵抗性試験によって測定することができる。
【0358】
上部デッキ2820の上部、下部デッキ2822の上部、およびスペーサ2824外部の光沢は、0から20グロスユニットである。これは、パレットのこれらの部分が半光沢まで平坦であることを意味している。パレットの表面仕上げは不透明で反射しない。これは、パレットコンベヤ上の光学的感知装置などとの適合性を保証している。上部デッキ2820の上部、下部デッキ2822の上部、およびスペーサ2824の外部は、例えばモールドテクノロジー(Mold−Tech)MT−105503(20μ)またはMT−1055−2(15μ)に折り目を付けて表面仕上げされている。パレットの美しさを損なう表面の欠陥または不規則性が最小限に抑えられる。
【0359】
パレットは両面の左端のスペースに白でマーク2826を消えないように焼き付けられている。マーク2826はパレットが属する会社のロゴであってもよい。第2のマーク2828が、両面の右端のスペーサの下半分に白で消えないように焼き付けられ、それは会社の電話番号と「[その会社]の所有物」というマークである。パレットの片側面のスペーサブロック上の第3のマーク2830は、メーカーの名前とロゴである。3つのマーク2826、2828、2830は全て、高圧蒸気洗浄、およびパレットの正常な取扱いおよび使用に耐性がある。
【0360】
完成したパレット組立品の製造週番号、月、年を含むコード2832が、それが損傷または摩耗から無理なく保護されるように、1m側のスペーサ上にマークされている。プラスチック工業協会(Society of Plastics Industry)のガイドラインに従った適切なリサイクルコード2834が、パレットの目に付きやすい場所に永久的に成型されている。異なった材質をパレット上に使用する場合、各部品はそのようにマークされる。
【0361】
パレットはどのようなハロゲン化合物、すなわちフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、またはアスタチンから形成された化合物も含んでいない。それは、淡紅銀、バリウム、セレン、鉛、水銀、カドミウム、または6価のクロムのようないかなる重金属も含んでいない。パレットに使用される材料は全てリサイクルできる。使用された材料は、実行可能で持続性のある技術でリサイクルできるのが好ましく、つまり、製品の供給の既存の流れの中でリサイクル物質を使用する技術が存在している。パレットの露出領域は、洗浄剤、エアロゾル、ガソリン等を含む、通常の産業および家庭用化学品による攻撃に対して耐性がある。
【0362】
1つのトリップ当たりの損傷率は、単一トリップ終了時の、あまり酷くない損傷を受けたパレット数の、該トリップ中のパレット総数に対する比として定義される。本実施形態の1つのトリップ(trip)当たりの損傷率は0.25%以下である。
【0363】
下記はパレットの酷い損傷と考えられ、その他の全ての損傷はあまり酷くないと考えられる、すなわち、
3mより高い高さから落とされることに起因する損傷
1270kg(2800ポンド)より重い積荷を支持することに起因する損傷
上部デッキの上部、上部デッキの下部に対する、または下部デッキ下部(デッキの縁の損傷を除く)に対するフォークの刃の先端の損傷
フォーク操作装置による高速衝撃に起因する、スペーサの内部リブに対する損傷
どのようなスペーサからの上部および/または下部デッキの完全な分離
パレットは、荷重のかかった製品を汚染することがあるいかなる残留モノマー、残留溶剤、または他の揮発性物質も含まず、脂肪を含む食品と共に使用することができる。パレット材料は有毒または有害物質、または強烈な悪臭を放出したり、吸収しない。液体の汚れおよび異物の閉じ込めは限られており、パレットの構造は容易な排水を可能にする。パレット材料は非多孔性および非含水性であり、パレットの通常使用中にひび、割れ、くぼみが生じることはない。パレットは、ほこりが堆積するのを制限するために帯電防止特性を持つのが好ましい。パレットの構造および使用される材料は微視的な成長を支持しない。さらに、該構造は、パレットの乾燥、積荷の冷却、果実の成熟等を促進するために空気がパレット内を循環するのを可能にしている。パレットは塩水を通さず、塩水腐食に耐えるのが好ましい。好都合なことに、本パレットは、木製のパレットと異なり虫害に弱くなく、木製または他のプラスチック製パレットよりも燃えやすくない。
【0364】
パレットは洗浄、乾燥が容易で、その耐用年数の全体にわたり、手動または自動であれ、複数の洗浄サイクルにも耐えるように設計されている。上部デッキ開口2836(それらの一部だけが示されている)は貫通孔で、より小さな開口が上部デッキの上部にあり、より大きな開口が上部デッキの下部にあるように、先細にされている。洗浄をより容易にするために、3.175mm(1/8インチ)の最小半径が、上部デッキの下部および下部デッキの下部の全ての内側径上にある。さらに、3度の最小の傾斜が、排水をよくするために下部デッキの上部にわたって存在する。
【0365】
適切な洗浄方法の例は、摂氏100度で10分間、洗剤と高圧水でパレットを洗浄し、10分間827kPa(120psi)の高圧蒸気でパレットを洗浄することである。
【0366】
無線周波数識別(RFE)タグ2838が、各パレットのための固有の識別機構を生成するために中心のスペーサに収容されている。RFIDタグ2838は挿入によって収容されているが、カプセル封入のような他のある適切な方法によって同様に収容することができるであろう。タグ2838は取外し可能で再使用可能であってもよい。図示のRFIDタグ2838はパッシブタグで、パレットの識別番号のみを含んでいる。しかし、あるいは、パレットの特性の詳細などの詳細情報(例えばそれが運ぶことができる荷重)、またはパレットで運搬されている現在の積荷の詳細を含むアクティブタグを設けることもできるであろう。
【0367】
タグ2838は高周波領域(13.56MHz)で作動するが、極超短波領域(868から956MHz)のような他の領域で作動することもできるであろう。タグが付けられる区域はRFIDを容易にするために冷却ラインまたは他の邪魔物はない。あるいは、またはこれに加えて、バーコードを両側の隅のスペーサに含ませてもよい。バーコードはパレットに固有のコードであってもよく、バーコードの国際標準規格に準拠しているのが好ましい。
【0368】
パレットは多種多様の異なった取扱い装置と共に使用されてもよい。パレットは、自動保管・取出しシステム、棚積みシステム、手動パレットジャック、フォークリフト、コンベヤー、および帯締め機、ストレッチラップ機、パレタイザー(palletiser)およびディパレタイザー、およびスタッカーおよびデスタッカーのような包装装置と共に使用可能である。
【0369】
通常、パレットで運搬される製品は、段ボール箱、プラスチックまたは紙の袋、プラスチックの枠箱、布袋、またはプラスチックまたは金属のコンテナで包装される。間紙は使用してもしなくてもよい。製品は、ストレッチ(stretch)包装、帯締め包装、または包装していなくてもよい。パレットには、ストレッチ包装処理を開始させるためにストレッチフィルムリーダーが固定される突起2840がある。勿論、パレットも、段ボール紙、紙、織ってある布袋などのような包装材料を運搬するのに使用してもよい。
【0370】
パレットの下部は比較的平らであり、下部デッキの範囲(下部デッキ上に載るようにしむけられたときに平板と密に接触する領域)は55%よりも大きい。それは、積荷を含んでいるパレットが互いに積み重ねられたとき、波状の層のボール紙を破損するかもしれない突起を含んでいない。
【0371】
上部デッキのいかなる開口も、包装された品物が適切に支持されるように大きさが決められ、配置されている。これは、物品の損傷を防止する。パレットは最大3969kg(8750ポンド)のクランプ荷重を持つ縁クランプ機に適合する。
【0372】
ここに述べているパレットの特性を決定するのに使用される試験の仕様の詳細は、下記の1つまたは2つ以上に見つけることができる。
【0373】
ASTM D1185−98a、「マテリアルハンドリングおよび出荷で使用されるパレットおよび関連する構造の標準試験方法(Standard Test Methods for Pallets and Related Structures Employed in Materials Handling and Shipping)」、ASTM、1998年。
【0374】
ASTM D4169−01e1「運送用コンテナおよびシステムの性能試験のための標準的技法(Standard Practice for Performance Testing of Shipping Containers and Systems)」ASTM、2001年。
【0375】
D638−02a、「プラスチックの張力特性の標準試験方法(Standard Test Method for Tensile Properties of Plastics)」、ASTM、2002年。
【0376】
D790−02、「強化されていないおよび強化されたプラスチックおよび電気的絶縁材の屈曲特性の標準試験方法(Standard Test Method for Flexural Properties of Un−reinforced and Re−inforced Plastics and Electrical Insulating Materials)」、ASTM、2002年。
【0377】
D3763−02、「負荷センサおよび変位センサを使用した、プラスチックの絶縁破壊の標準試験方法(Standard Test Method for High Speed Puncture Properties of Plastics Using Load and Displacement Sensors)」ASTM、2002年。
【0378】
ASTM D2244−02、「機器によって測定された色座標から色許容差および色差を計算する標準的技術(Standard Practice for Calculation of Colour Tolerances and Colour Differences from Instrumentally Measured Colour Coordinates)」、ASTM、2002年。
【0379】
ASTM D523−89、「鏡面光沢度の標準試験方法(Standard Test Method for Specular Gloss)」、ASTM、1999年。
【0380】
次に、ここで説明している製品を作るのに使用される金型の実施形態の詳細を説明する。
【0381】
金型の部分の一実施形態が図59に示されている。図60は、成型されたパレットから取り外されている図59に示したパレット金型の部分を示している。
【0382】
上に述べたように、金型の内面は、製品、例えばパレットまたはパレット要素の所要形状に一致する形状を備えている。金型は、製品の要求される外表面構造に一致する内部構造を有していてもよい。
【0383】
好ましい実施形態において、金型は、2つの成型ツールとして少なくとも2つの分離可能な部分に形成されている。成型ツールは、試作品の製品、例えば製品の所要形状を持つ試作品のパレットを作ることによって形成してもよい。試作品の製品は、金属材料またはプラスティック材料の任意の適切な材料から製作してもよく、他の方法で機械加工または製作してもよい。この試作品は次に成型ツールを作るのに使用してもよい。
【0384】
試作品の製品は、成型ツールを作る材料、例えば金属またはシリカをベースとする材料で覆われる。覆われた試作品の製品およびその覆いは次に冷却され、成型ツールが製品から取り外される。例えば試作品の製品が工具材で囲まれている場合、該ツールは、試作品の周辺近くの被覆材を切断することによっておよび型押し材を半分に解放することによって取り外することができる。
【0385】
一実施形態において、成型ツールは、金型グレードのスチール、アルミニウム、またはアルミニウム合金のような金属材料から製造される。金属の成型ツールは、金型と成型された製品の間の接着を減らすために異なる材質の層で内部が覆われていてもよい。例えば、シリカをベースとする材料のコーティングを成型ツールの内部表面に設けてもよい。
【0386】
シリカをベースとする適切な材料が、岩綿または紡いだ輝緑岩材料と呼ばれることがある紡いだ玄武岩材料を含んでいてもよい。あるいは、鉄鉱石溶鉱炉屑から作られた鉱滓綿を使用してもよい。他の選択肢として、ガラス繊維材を使用してもよい。
【0387】
成型ツールに内部コーティングを施すために、試作品の製品は、成型ツールのボディを形成する被覆材料がコート材料層上に付加される前に、内部コーティング材で覆われてもよい。このようにして、試作品の製品を成型ツールから容易に分離することができる。
【0388】
あるいは、シリカをベースとする材料の内部コーティングを、成型ツールを試作品の製品のまわりに形成した後に、成型ツールに施してもよい。例えば、シリカをベースとする材料を成型ツールの内部表面上へスプレーしてもよい。
【0389】
他の実施形態において、成型ツールは、紡いだ玄武岩または輝緑岩材のような、実質的に、シリカをベースとする材料から作られてもよい。この実施形態において、詩作品の製品を取り外して成型ツールを作るために、分離する成型ツールは、シリカをベースとする材料で試作品の製品を覆い、金型の2つの半部分を分離することによって作ってもよい。
【0390】
シリカをベースとする成型ツールを備えること、または成型ツールを覆うことは、製品が成型表面へ接着するのを減少させる。すなわち、そのような覆いは成型ツールに非接着性の覆いを設けることになる。これによって、製品を成型サイクルの終了時に金型から容易に取り外すことができ、その結果より高品質の製品が得られる。非接着性の被覆を使用することは、成型ツールを注油する必要がないことも意味しており、これは、成型方法を簡素化することになる。
【0391】
成型ツールの表面に対してシリカをベースとする材料を使用することは、成型ツールに耐摩耗性の表面を備えるので、成型ツールの表面は損傷を受けるおそれが少なくなり、損傷がより少ない成型製品を得ることができる。
【0392】
上述した成型ツールの表面は、例えばアルミニウム、金、銀、またはカーボンでさらにスパッタされてもよい。これによって成型ツールの表面をより滑らかにでき、したがって成型製品を容易に取り外すことができる。スパッタリングは、使用後に成型ツールを掃除するのにも使用してよい。
【0393】
スパッタリングを、シリカをベースとする材料から作られているか、または覆われている成型ツールのために行ってもよい。あるいは、スパッタリングは、シリカをベースとする材料で覆われていない成型ツールに非接着性の被覆を行ってもよい。
【0394】
上述したように、ここに説明している製品は外皮層と追加の内部層で製造してもよい。内部層は発泡層を有するのが好ましい。内部発泡層は、製品の重量を著しく増加させずに製品に強度と剛性を付加することができる。
【0395】
積層製品を形成するには、上でより詳細に説明したように、第1の層を形成する組成物が、金型が加熱、回転させらている間に金型内に置かれる。第1の組成物は、成型ツールの内部のまわりに外皮層を形成する。第2の組成物が次に、第1の組成物によって形成された外皮層内に金型へ加えられ、金型は加熱、回転させられ続ける。内部層が発泡層である必要がある場合、第2の組成物は、加えられた熱に応答して発泡し、外皮層内に発泡層を形成する。
【0396】
第2の組成物を第1の組成物によって形成された外皮層内に置くことができるように、バルブ、例えばゲートバルブ、ロータリーバルブを成型ツール内に備えてもよい。バルブの内面に、外皮層がその時点に成型ツールへ接着するのをを防止するために、反発性の、すなわち非接着性の高い被覆を備えていてもよい。これは、内部層を形成する組成物が挿入される開口を外皮層に形成する。反発性、すなわち非接着性の被覆は、シリコーンをベースとした材料から形成してもよい。バルブの内面の被覆は、間隙が外皮層内に形成されるように、外皮層を形成する材料をはじくのが好ましい。
【0397】
バルブは、外皮層を形成する材料をはじかない非接着性コーティングを含む第2の表面を備えてもよい。したがって、第2の組成物を挿入した後、バルブは、第2の表面が開口を覆って、製品の外皮層に設けられた開口の上に表面薄層を形成できるように置かれてもよい。
【0398】
第1のはじく表面をシリコーンをベースとする材料から形成し、第2の非接着性の表面を紡いだ玄武岩のようなシリカをベースとする材料から形成してもよい。
【0399】
好ましい実施形態において、開口はパレット台の中心の脚の土台に形成される。
【0400】
他の実施形態において、第1の組成物は、外皮層を形成する材料と、内部発泡層を形成する材料の両方を有してもよい。例えば、材料は、外部が溶解して外皮層を形成するカプセル内に設けてもよい。カプセル内に、発泡剤を含む他の組成物を入れてもよい。いったんカプセルの外側の部分が溶けると発泡剤が活性化され外皮層を形成する。したがって、内部発泡層は、組成物をたった1回供給するだけで外皮層内に設けられる。
【0401】
第2の組成物を挿入するバルブは、第1の組成物を金型に挿入するのに使用されるバルブと同じバルブが好ましい。
【0402】
ここに説明している製品を製造する製造プラントの一実施形態を図11および12を参照して上に説明しているが、製造プラントの実施形態の他の特徴を以下に説明する。
【0403】
製造プラントは、複数の金型群、例えば各群がプラントの区画(bay)に配置された8つの金型群を有するのが好ましい。これは、1つの設備、例えば1台の積荷トラックがプラントの各区画を処理することを可能にする。各区画の複数の金型のサイクルタイムは、1つの積荷トラックが装置の各ベイを効率的に処理できるようにずらさしてもよい。
【0404】
例えば製品を2つまたは3つ以上の組成物から作る場合、2つまたは3つ以上の積荷トラックを各区画に設けてもよい。
【0405】
他の実施形態において、金型または成型区画領域に、必要な組成物を配布する配布手段を設けてもよい。例えばコンベヤシステムを、金型または成型区域領域に組成物を配布するのに使用してもよい。
【0406】
上述したように、各金型は、複数の成型製品を形成するように配置されるのが好ましい。例えば輸送用コンテナの大きさの金型を複数のパレットを作るのに使用してもよく、例えば約80個のパレット要素を、金型の長手方向当り20個の要素を持つ1つの金型内で作ってもよい。他の8個のパレット要素を金型の各端壁上に形成してもよい。
【0407】
一実施形態において、金型は、金型を通して流れる、好ましくは成型ツールの表面に近接している、加熱された油をベースとする液体を使用して加熱される。油をベースとする液体の温度は、製品を成型するのに使用される組成物に依存するが、約1400℃であってもよい。
【0408】
製造プラントは、金型の区画に加えて、積荷トラックにパレットを作る組成物を積む積荷領域を備えてもよい。2つまたは3つ以上の組成物が成型された製品を作るのに必要な場合、2つまたは3つ以上の積荷領域を設けてもよい。
【0409】
組成物はプラントの他の領域で混合してもよいし、または混合された形態でプラントに輸送され(例えば、船積みされ)てもよい。
【0410】
図61および62は、パレットを作る方法の一実施形態を概略的に示している。該方法の工程の全てが1つの製造プラントで行われてもよいし、または該方法の異なった工程が異なった場所で行われてもよい。
【0411】
図69は、一実施形態による製造プラントの一部の概略図である。成型装置群を含むベイ、この場合1つのベイ当たり8つの装置、がプラント内に配置されている。砂、PE、および結合剤の保管場所も設けられており、パレットのような製造済製品を保管する保管場所は別々に設けるのが好ましい。
【0412】
説明された各実施形態の変形および修正は、請求項で定められた発明の範囲内で行われてもよく、実施形態に関する上記説明は、本発明を限定することを意図しているものではないことが当業者には明らかであろう。特に指定のない限り、一実施形態の特徴は他の実施形態に適用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0413】
【図1】一実施形態によるコンテナおよび成型装置を示す図である。
【図2a】一実施形態による成型されたコンテナおよび成型装置の他の実施形態の概略図である。
【図2b】一実施形態による成型されたコンテナおよび成型装置の他の実施形態の概略図である。
【図3】一実施形態による成型されたコンテナおよび成型装置の他の実施形態の概略図である。
【図4】一実施形態による成型装置の他の実施形態を示す図である。
【図5】一実施形態によるコンテナの概略図である。
【図6】ここで説明された方法および装置によって製造されたコンテナの一実施形態を示す図である。
【図7】一実施形態による強化アイレットの概略図である。
【図8】一実施形態によるコンテナに成型された強化アイレットの概略図である。
【図9a】ここで説明される方法と装置によって製造されたパレットの一実施形態の上部の概略斜視図である。
【図9b】ここで説明される方法と装置によって製造されたパレットの一実施形態の底部の概略斜視図である。
【図10】一実施形態によるパレットの概略図である。
【図11】ここで説明された方法を実施する製造プラントの概略図である。
【図12】ここで説明される方法を実施する製造プラントの他の概略図である。
【図13】一実施形態による成型装置への供給材料の挿入を示す概略図である。
【図14】ポリエチレンと比較して充填材入りプラスチックをベースとする組成物の成型サイクル時間を例を示している。
【図15】ポリエチレンと比較して充填材入りプラスチックをベースとする組成物の衝撃強度の例を示している。
【図16】ポリエチレンと比較して充填材入りプラスチックをベースとする組成物の引張係数の例を示している。
【図17】パレット要素の一実施形態を示している。
【図18】異なる構成に積み重ねられた複数の同一のパレット要素を示している。
【図19】複数の積み重ねられた同一のパレット要素をさらに示している。
【図20】一実施形態による3つの積み重ねられたパレット要素の脚の拡大図を示している。
【図21】複数のパレットが、どのように単一の金型で成型されるかを示す概略図である。
【図22】一実施形態によるパレットの製造に使用される金型の一部分を示している。
【図23】図22の金型の一部分をより詳細に示している。
【図24】他の実施形態による2つのパレットを示している。
【図25】パレット用の型の一部の断面の概略図である。
【図26】パレット用の金型の一部分の断面の概略図である。
【図27】パレット用の金型の一部の平面図の概略図である。
【図28】典型的な試験パレットの概略図である。
【図29】静負荷試験および滑り抵抗試験用のサンプルの大きさを決定するフローチャートの概略図である。
【図30】一様な粒状荷重の層A(図29a)および層B(図29b)の概略図である。
【図31】パレットスペーサー(ブロック)圧縮(クリープ)試験のセットアップ概略図である。
【図32】パレットスペーサー側面圧縮試験用の基準負荷アプリケータを示している。
【図33】パレットスペーサー側面圧縮試験のセットアップ概略図である。
【図34】端枠支持(クリープ)試験のセットアップ概略図である。
【図35】短スパン支持(クリープ)試験のセットアップ概略図である。
【図36】フォーク歯支持試験のセットアップ概略図である。
【図37】積み重ね負荷支持上部デッキ(クリープ)試験のセットアップ概略図である。
【図38】積み重ね負荷支持下部デッキ(クリープ)試験のセットアップ概略図である。
【図39】コンベアー支持(ライン負荷)(クリープ)試験のセットアップ概略図である。
【図40】繰り返しクリープ試験の負荷サイクル定義の概略図である。
【図41】負荷サイクル(繰り返しクリープ)試験のセットアップ概略図である。
【図42】デッキ剥離試験のセットアップ概略図である。
【図43】非塑性のパレット上負荷の滑り抵抗試験のセットアップ概略図である。
【図44】挫屈試験のセットアップ概略図である。
【図45】傾斜衝撃試験用の標準フォークを示している。
【図46】他の実施形態による上部パレット要素の側面図である。
【図47】一実施形態による上部パレット要素の下側の斜視図である。
【図48】一実施形態による上部パレット要素の上側の斜視図である。
【図49】一実施形態による下部パレット要素の上部の平面図である。
【図50】一実施形態による下部パレット要素の下側の斜視図である。
【図51】一実施形態による下部パレット要素の側面図である。
【図52】一実施形態による連結された上部および下部パレット要素を有するパレットの下側の斜視図である。
【図53】一実施形態による連結された上部および下部パレット要素を有するパレットの上側の斜視図である。
【図54】一実施形態による連結された上部および下部パレット要素を有するパレットの上側の他の斜視図である。
【図55】一実施形態による連結された上部および下部パレット要素を有するパレットの下側の平面図である。
【図56】一実施形態による複数の積み重ねられたパレット要素の側面図である。
【図57】複数の積み重ねられたパレット要素の斜視図である。
【図58】フォークリフトで輸送されている複数の積み重ねられたパレット要素を示している。
【図59】一実施形態によるパレット金型の一部を示している。
【図60】成型されたパレットから取り外されている図59によるパレット金型の一部を示している。
【図61】パレットを製作する工程の一部の一実施形態の概略図である。
【図62】パレットを製作する工程の他の一部の一実施形態の概略図である。
【図63】複数のパレット要素用の金型の側面図の概略図である。
【図64】複数のパレット要素用の金型の端面図の概略図である。
【図65】一実施形態による、金型の揺動、回転、および開きを示している。
【図66】一実施形態による金型の揺動および回転を示している。
【図67】一実施形態による金型の揺動および回転を示す側面図である。
【図68】複数のパレット要素用の金型の側面図の概略図である。
【図69】一実施形態による製造プラントの一部の概略図である。
【図70】一実施形態による成型装置を示している。
【図71】一実施形態による開けられた成型装置を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部パレット要素と、下部パレット要素とを有し、各パレット要素は、台と、複数のパレット脚とを有し、各パレット脚は係合部分を有しており、
裏返しの構成では、前記上部パレット要素の係合部分は、前記下部パレット要素の対応する係合部分と連結するように配置され、
前記両パレット要素が実質的に同じ向きである積み重ねられた構成では、少なくとも一方のパレット要素は、他方のパレット要素の上部に積み重ねられたときに、入れ子構造を形成し、
前記両パレット要素は、無機質充填材で充填されたプラスティック材料から回転成型されている、
パレット。
【請求項2】
前記無機質充填材は砂を含む、請求項1に記載のパレット。
【請求項3】
前記上部パレット要素の形状および/または構造は、前記下部パレット要素の形状および/または構造とは異なる、請求項1または2に記載のパレット。
【請求項4】
入れ子構造では、一方のパレット要素の脚は、他方のパレット要素の対応する脚の上面の凹部に挿入されている、請求項1から3のいずれかに記載のパレット。
【請求項5】
前記下部パレット要素は、前記上部パレット要素の上に積み重ねられたときに入れ子構造を形成する、請求項1から4のいずれかに記載のパレット。
【請求項6】
前記上部パレット要素は、前記下部パレット要素の上に積み重ねられたときに入れ子構造を形成する、請求項1から5のいずれかに記載のパレット。
【請求項7】
前記両パレット要素は、一方のパレット要素が他方のパレット要素の上に積み重ねられたときに入れ子構造を形成するが、前記2つのパレット要素が逆の順序で積み重ねられたときには積み重ねられたパレット要素間に間隙が形成される、請求項1から6のいずれかに記載のパレット。
【請求項8】
前記積み重ねられた両パレット要素間に形成された間隙は約20mmより大きく、約40mmより大きいのが好ましく、約50mmより大きいのがより好ましい、請求項7に記載のパレット。
【請求項9】
前記下部パレット要素の台は少なくとも1つの開口を有する、請求項1から8のいずれかに記載のパレット。
【請求項10】
前記両パレット要素の脚は、フォークリフトの刃が4つの方向のうちの任意の1方向からパレットに係合できるように配置されている、請求項1から9のいずれかに記載のパレット。
【請求項11】
前記係合部分は雄または雌の係合部分を有しており、裏返しの構成では、一方のパレット要素上の雄の係合部分は、他方のパレット要素上の対応する雌の係合部分と連結している、請求項1から10のいずれかに記載のパレット。
【請求項12】
前記上部パレット要素の係合部分は雄の係合部分を有する、請求項1から11のいずれかに記載のパレット。
【請求項13】
前記下部パレット要素の係合部分は雌の係合部分を有する、請求項1から12のいずれかに記載のパレット。
【請求項14】
各パレット要素の少なくとも一部分が外皮層を有する、請求項1から13のいずれかに記載のパレット。
【請求項15】
各パレット要素の少なくとも一部分は、前記外皮層とは異なる組成を持つ内部層を有する、請求項14に記載のパレット。
【請求項16】
前記内部層は発泡内部層を有する、請求項15に記載のパレット。
【請求項17】
前記パレット要素は、遠隔読取り可能なタグ、好ましくはRFIDタグまたはバーコードをさらに有する、請求項1から16のいずれかに記載のパレット。
【請求項18】
前記上部パレット要素の台は実質的に連続した表面を有する、請求項1から17のいずれかに記載のパレット。
【請求項19】
少なくとも一方のパレット要素の台は織られた表面を有する、請求項1から18のいずれかに記載のパレット。
【請求項20】
前記パレット要素の脚は先細になっている、請求項1から19のいずれかに記載のパレット。
【請求項21】
前記上部パレット要素は摩擦力によって前記下部パレット要素に連結されている、請求項1から20のいずれかに記載のパレット。
【請求項22】
少なくとも一方のパレット要素の前記係合部分は、前記両パレット要素間の摩擦を増大させる平らでない表面を有する、請求項21に記載のパレット。
【請求項23】
前記両パレット要素の脚の係合部分は、前記下部パレット要素が前記下部パレット要素の台の平面を通る軸を中心として回転すると、前記下部パレット要素上の係合部分の雄構造が前記上部パレット要素上の係合部分の雌構造に連結し、その逆もまた同様であるように配置されている、請求項1から22のいずれかに記載のパレット。
【請求項24】
脚の雄係合部分は突起要素を有し、脚の対応する雌係合部分はくぼみ部を有しており、該くぼみ部は突起要素を収容するような大きさに作られている、請求項1から23のいずれかに記載のパレット。
【請求項25】
各パレット要素は実質的に一体に回転成型されている、請求項1から24のいずれかに記載のパレット。
【請求項26】
前記上部および下部パレット要素は連結して両面パレットを提供し、第1および第2のパレット両方の脚は、両パレット要素の台の間に配置されている、請求項1から25のいずれかに記載のパレット。
【請求項27】
前記上部および下部パレット要素は、追加の取付金具または接着剤を用いないで、適切に置かれた存在する対向する要素に連結するように配置されている、請求項1から26のいずれかに記載のパレット。
【請求項28】
パレット要素の高さは少なくとも約100mmである、請求項1から27のいずれかに記載のパレット。
【請求項29】
両面パレットの高さは標準のパレットの高さとほぼ等しい、請求項1から28のいずれかに記載のパレット。
【請求項30】
両面パレットの高さは約200mm未満である、請求項1から29のいずれかに記載のパレット。
【請求項31】
少なくとも1つの脚は、前記台のほぼ各隅に配置されている、請求項1から30のいずれかに記載のパレット。
【請求項32】
少なくとも1つの脚は、前記台のほぼ中心に配置されている、請求項1から31のいずれかに記載のパレット。
【請求項33】
少なくとも1つの脚は、前記台の各縁のほぼ中心に配置されている、請求項1から32のいずれかに記載のパレット。
【請求項34】
前記両パレット要素の脚は、一方のパレット要素が該パレットの台の平面を通る軸を中心として回転すると、一方のパレット要素の脚の雄構造が対向するパレット要素の脚の雌構造と連結するように配置されている、請求項1から33のいずれかに記載のパレット。
【請求項35】
前記パレット要素はほぼ長方形である、請求項1から34のいずれかに記載のパレット。
【請求項36】
各パレット要素は実質的に一体に回転成型される、請求項1から35のいずれかに記載のパレット。
【請求項37】
前記各パレット要素の脚は、該パレット要素の台と一体に形成されている、請求項1から36のいずれかに記載のパレット。
【請求項38】
前記脚は、前記パレット要素の台での最大幅から先細になっている、請求項1から37のいずれかに記載のパレット。
【請求項39】
複数の凹部が前記パレットの台の上面に設けられている、請求項1から38のいずれかに記載のパレット。
【請求項40】
前記上面の凹部はパレット要素の脚の位置に一致している、請求項39に記載のパレット。
【請求項41】
少なくとも1つの脚はくぼんでいる、請求項1から40のいずれかに記載のパレット。
【請求項42】
前記上面の凹部は、前記パレット要素の上面から前記台を通り前記脚に延びている、請求項39から41のいずれかに記載のパレット。
【請求項43】
入れ子構造では、前記上部パレット要素の脚は、前記下部パレット要素の対応する脚の凹部に挿入されている、請求項1から42のいずれかに記載のパレット。
【請求項44】
前記パレット要素の少なくとも1つの部分が外皮層を有する、請求項1から43のいずれかに記載のパレット。
【請求項45】
前記パレット要素の少なくとも一部分は、前記外皮層とは異なる組成を持つ内部層を有する、請求項44に記載のパレット。
【請求項46】
前記内部層は発泡剤を含む、請求項45に記載のパレット。
【請求項47】
前記パレット要素は遠隔読取り可能なタグ、好ましくはRFIDタグをさらに有する、請求項1から46のいずれかに記載のパレット。
【請求項48】
少なくとも1つの脚はそれを貫通する開口を有する、請求項1から47のいずれかに記載のパレット。
【請求項49】
前記上部パレット要素の台の上面は複数の排水溝を有する、請求項1から48のいずれかに記載のパレット。
【請求項50】
前記上部パレット要素の底面は複数の排水溝を有する、請求項1から49のいずれかに記載のパレット。
【請求項51】
前記排水溝は、該排水溝の長さに沿った少なくとも1つの挿入物を有する、請求項49または50に記載のパレット。
【請求項52】
前記排水溝は前記パレットの脚の方を向いている、請求項48から垂れ下がる請求項49から51のいずれかに記載のパレット。
【請求項53】
少なくとも一方のパレット要素の台の少なくとも1つの表面は、台表面の摩耗に耐える耐摩耗性手段を有する、請求項1から52のいずれかに記載のパレット。
【請求項54】
前記耐摩耗性手段は、前記台の表面に設けられた細長い複数の隆起部を有する、請求項52に記載のパレット。
【請求項55】
前記耐摩耗性手段は、前記下部パレット要素の底面に備えられており、裏返しの構成では両パレット要素間に位置する、請求項52または53に記載のパレット。
【請求項56】
上面および下面を持つ台と、前記台の下面から垂れ下がる複数の脚とを有し、
単一のパレット要素が、フォークリフト車によって持ち上げることができるのに十分な高さの脚を有する片面パレットをもたらし、
第1の前記パレット要素は、第2の前記パレット要素に連結して、単一のパレット要素の高さの2倍よりも低い全高を有する両面パレットをもたらすように配置されている、
パレット要素。
【請求項57】
前記パレット要素は実質的に一体に回転成型されている、請求項56に記載のパレット要素。
【請求項58】
前記パレット要素は、無機質充填材で充填されたプラスティック材料から製造されている、請求項56または57に記載のパレット要素。
【請求項59】
各パレット要素が、台と、前記台から垂れ下がる複数の脚とを有している2つのパレット要素を使用して両面パレットを組立てる方法であって、
第1のパレット要素を該パレット要素の平面内の軸を中心として回転させることと、
前記両パレット要素の脚が前記両パレット要素の台の間に位置し、かつ前記両パレット要素の脚が互いに連結するように第2のパレット要素を前記第1のパレット要素上に配置することと、
前記第2のパレット要素を前記第1のパレット要素に連結することと、
を有する方法。
【請求項60】
前記連結ステップは前記両パレット要素に圧力を加えることを含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記圧力を加えるステップは、約1000N未満、好ましくは約500N未満の力を加えること、またはハンマーから約10N未満の衝撃を加えることを含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記連結ステップは、接着剤または取付金具を使用しないで前記複数のパレット要素を連結することを含む、請求項59から61のいずれかに記載の方法。
【請求項63】
充填材入りプラスティック材料を含んだ原料を金型に挿入することと、
前記金型を回転、加熱して複数のパレットを回転成型することと、
前記金型から前記複数のパレットを取り外して前記成型された複数のパレットを単一のパレットに分離することと、
を有する、複数のパレットを製造する方法。
【請求項64】
前記金型に第2の原料を挿入して前記パレット内に内部層を形成することをさらに含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記第2の原料は発泡内部層を形成する発泡剤を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記成型された複数のパレットを分離することは、成型された複数のパレットのシートからパレットを打ち抜くことまたは切断することを含む、請求項63から65のいずれかに記載の方法。
【請求項67】
入れ子構造の複数のパレットの層をコンテナ内に配置することと、前記コンテナを所定の目的地へ出荷することと、前記コンテナから前記複数のパレットを移動させることと、を有するパレットを配布する方法。
【請求項68】
前記複数のパレットは、上述した態様またはその好ましい特徴のいずれかによるパレットを有する、請求項61に記載の方法。
【請求項69】
前記複数のパレットおよび前記コンテナは回転成型される、請求項67または68に記載の方法。
【請求項70】
前記複数のパレットの層はシートによってもたらされ、前記方法は、前記複数のパレットのシートを個々のパレットに切断することをさらに含む、請求項67から69のいずれかに記載の方法。
【請求項71】
少なくとも50キログラムの積荷を支え、
少なくとも10重量%のポリマーと、
少なくとも10重量%の無機質充填材と、
を有する実質的に充填材入りプラスティック材料から製造されている
回転成型された積荷運搬装置。
【請求項72】
前記無機質充填材はケイ酸塩材料、好ましくは砂を含む、請求項71に記載の装置。
【請求項73】
前記無機質充填材は炭酸塩材料、好ましくは炭酸カルシウムを含む、請求項71に記載の装置。
【請求項74】
前記ポリマーはポリエチレンを含み、該ポリマーは高密度ポリエチレン(HDPE)を含むのが好ましい、請求項71から73のいずれかに記載の装置。
【請求項75】
前記材料は少なくとも25重量%の充填材を含む、請求項71から74のいずれかに記載の装置。
【請求項76】
前記材料は少なくとも25重量%のポリマーを含む、請求項71から75のいずれかに記載の装置。
【請求項77】
前記材料は、約30重量%から約70重量%のポリマーと、約70重量%から約30重量%の充填材とを含む、請求項71から76のいずれかに記載の装置。
【請求項78】
前記充填材入りプラスティック材料は結合剤をさらに含む、請求項71から77のいずれかに記載の装置。
【請求項79】
前記充填材入りプラスティック材料は少なくとも約0.1重量%の結合剤を含む、請求項78に記載の装置。
【請求項80】
前記充填材入りプラスティック材料は約10重量%未満の結合剤を含む、請求項78または79に記載の装置。
【請求項81】
前記充填材入りプラスティック材料は少なくとも約0.25重量%の結合剤を含む、請求項78から80のいずれかに記載の装置。
【請求項82】
前記充填材入りプラスティック材料は約5重量%未満の結合剤を含む、請求項78から81のいずれかに記載の装置。
【請求項83】
前記結合剤は前記充填材と前もって混合されている、請求項78から82のいずれかに記載の装置。
【請求項84】
前記結合剤は内部潤滑剤を含む、請求項78から83のいずれかに記載の装置。
【請求項85】
前記内部潤滑剤は脂肪酸アミドを含む、請求項84に記載の装置。
【請求項86】
前記内部潤滑剤は、直鎖または分枝鎖C12−C24脂肪酸アミドを含む、請求項85に記載の装置。
【請求項87】
内部潤滑剤はステアルアミドを含む、請求項84から86のいずれかに記載の装置。
【請求項88】
前記結合剤は外部潤滑剤をさらに含み、該外部潤滑剤はステアリン酸塩を含むのが好ましい、請求項84から87のいずれかに記載の装置。
【請求項89】
前記結合剤は20重量%未満の内部潤滑剤を含む、請求項84から88のいずれかに記載の装置。
【請求項90】
前記結合剤は約10重量%の内部潤滑剤を含む、請求項84から89のいずれかに記載の装置。
【請求項91】
前記充填材は、
ケイ酸塩材、好ましくは砂、
灰分、
炭酸塩材、好ましくは炭酸カルシウム、
塩、好ましくは塩化ナトリウム、
の少なくとも1つ含む、請求項71から90のいずれかに記載の装置。
【請求項92】
前記装置は実質的に一体に回転成型されている、請求項71から91のいずれかに記載の装置。
【請求項93】
前記充填材は明るい着色材を含む、請求項71から92のいずれかに記載の装置。
【請求項94】
前記装置はパレットを有しており、該パレットは実質的に一体に成型されるのが好ましい、請求項71から93のいずれかに記載の装置。
【請求項95】
前記パレットは、台と、前記台から垂れ下がる複数の脚とを含む、請求項94に記載の装置。
【請求項96】
前記パレットの脚は、前記台の下面上に一定間隔で配置されている、請求項95に記載の装置。
【請求項97】
前記脚は、持ち上げ装置が4方向のうちの任意の1方向から前記パレットに係合できるように配置されている、請求項95または96に記載の装置。
【請求項98】
少なくとも1つの脚は、前記パレットの台のほぼ各隅に配置されている、請求項95から97のいずれかに記載の装置。
【請求項99】
少なくとも1つの脚は、前記パレットの台のほぼ中心に配置されている、請求項95から98のいずれかに記載の装置。
【請求項100】
少なくとも1つの脚は、前記パレットの台の各縁のほぼ中心に配置されている、請求項95から99のいずれかに記載の装置。
【請求項101】
前記パレットの脚は前記台と一体に成型されている、請求項95から100のいずれかに記載の装置。
【請求項102】
各脚は該脚の下面に凹部を有している、請求項95から101のいずれかに記載の装置。
【請求項103】
前記パレットは上面と下面を持つ外皮層を有する、請求項95から102のいずれかに記載の装置。
【請求項104】
前記外皮層の上面および下面は、前記パレット面の少なくとも一部分上で互いに接触するように配置されている、請求項103に記載の装置。
【請求項105】
前記パレットは、前記外皮層とは異なる組成を持つ内部層をさらに有する、請求項103または104に記載の装置。
【請求項106】
前記内部層は発泡剤を含む、請求項105に記載の装置。
【請求項107】
前記内部層は少なくとも40重量%の充填材を含む、請求項105または106に記載の装置。
【請求項108】
前記パレットの長さは少なくとも800mmである、請求項95から107のいずれかに記載の装置。
【請求項109】
前記装置は複数の層を有する、請求項71から108のいずれかに記載の装置。
【請求項110】
前記充填材入りプラスティック材料の組成は前記複数の層間で異なる、請求項109に記載の装置。
【請求項111】
前記装置の第1の層の組成は外皮層をもたらすように最適化されている、請求項109または110に記載の装置。
【請求項112】
前記外皮層は約50重量%より多いポリマーを含む、請求項111に記載の装置。
【請求項113】
前記外皮層は約60重量%のポリマーを含む、請求項111または112に記載の装置。
【請求項114】
前記装置の第2の層の組成は内部層をもたらすように最適化されている、請求項109から113のいずれかに記載の装置。
【請求項115】
前記内部層はポリマーを含む、請求項114に記載の装置。
【請求項116】
前記内部層はポリマーと充填材とを含む、請求項114または115に記載の装置。
【請求項117】
前記内部層は約30重量%より多い充填材を含む、請求項116に記載の装置。
【請求項118】
前記内部層は約50重量%より多い充填材を含む、請求項116または117に記載の装置。
【請求項119】
前記内部層は約60重量%の充填材を含む、請求項116から118のいずれかに記載の装置。
【請求項120】
前記内部層は重量で前記外側層より多い量の充填材を含む、請求項116から119のいずれかに記載の装置。
【請求項121】
前記内部層は発泡剤を含んでおり、該発泡層は約50%の発泡であるのが好ましい、請求項116から120のいずれかに記載の装置。
【請求項122】
前記充填材入りプラスティック材料が顔料をさらに含む、請求項71から121のいずれかに記載の装置。
【請求項123】
前記装置は、遠隔読取り可能なIDタグ、好ましくはRFIDタグを組み込んでいる、請求項71から122のいずれかに記載の装置。
【請求項124】
前記IDタグは前記装置の表面に成型されている、請求項123に記載の装置。
【請求項125】
ポリマーと、充填材と、結合剤とを含む充填材入りプラスティック材料から約50キログラムより大きな積荷を保管しまたは輸送する装置を回転成型することを含む、該装置を製造する方法。
【請求項126】
充填材入りプラスティック材料から製品を回転成型する方法であって、
前記製品の所要形状の少なくとも一部分に対応する空洞を形成する、前記製品用の金型を用意すること、
ポリマーと少なくとも10重量%の無機質充填材とを含む第1の組成を持つ第1の原料を前記金型へ挿入することと、
前記金型を加熱することと、
前記金型を少なくとも2つの軸を中心として回転および/または揺動させて、前記金型の内部壁の表面を前記第1の原料の層で覆うことと、
前記金型を冷却することと、
前記金型から前記製品を取り外すことと、
を含む方法。
【請求項127】
前記金型の壁に隣接して加熱手段を設けることと、前記金型を前記加熱手段を用いて加熱することをさらに含む、請求項126に記載の方法。
【請求項128】
前記金型の壁に隣接して冷却手段を設けることと、前記金型を前記冷却手段を用いて冷却することをさらに含む、請求項126または127に記載の方法。
【請求項129】
前記加熱手段は複数のバーナを有する、請求項126から128のいずれかに記載の方法。
【請求項130】
前記冷却手段は水の少なくとも1つの供給源を含む、請求項126から129のいずれかに記載の方法。
【請求項131】
前記金型は概ね細長い金型であり、前記方法は、前記金型を該金型の長径方向軸にほぼ平行な第1の軸を中心として回転させることと、前記金型を前記第1の軸にほぼ直角な第2の軸を中心として揺動させることとを含む、請求項126から130のいずれかに記載の方法。
【請求項132】
前記金型を揺動させることは、前記金型を水平から、約30°未満の最大角度へ揺動させることを含む、請求項126から131のいずれかに記載の方法。
【請求項133】
前記金型を揺動させることは、前記金型を約6揺動サイクル/分未満の速さで揺動させることを含む、請求項126から132のいずれかに記載の方法。
【請求項134】
前記金型を回転させることは、前記金型を約10回転/分未満の速さで回転させることを含む、請求項126から133のいずれかに記載の方法。
【請求項135】
前記金型は内部金型部分と外部金型部分とを有し、前記内部金型部分は前記外部金型部分内に位置し、前記第1の原料は前記外部金型部分と前記内部金型部分の間に挿入されている、請求項126から134のいずれかに記載の方法。
【請求項136】
前記内部金型部内に加熱手段を設けることをさらに含む、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
前記金型が回転させられるときに、前記加熱手段を前記外部金型部分の壁からほぼ一定距離に保つことをさらに含む、請求項126から136のいずれかに記載の方法。
【請求項138】
前記金型を冷却する前に、
前記金型に第2の組成を持つ第2の原料を充填することと、
前記金型を回転させて、前記第2の原料の第2の層を形成することと、
をさらに含む、請求項126から137のいずれかに記載の方法。
【請求項139】
前記第1の層の組成は外皮層を備えるように最適化される、請求項126から138のいずれかに記載の方法。
【請求項140】
前記第2の層の組成は内部層を備えるように最適化される、請求項138または139に記載の方法。
【請求項141】
前記第2の原料は発泡剤を含む、請求項138から140のいずれかに記載の方法。
【請求項142】
前記第2の原料は前記第1の原料よりも高い比率の充填材を含む、請求項138から141のいずれかに記載の方法。
【請求項143】
前記製品は、貨物輸送用コンテナ、パレット、ケーブルリール、またはパネルの少なくとも1つを含む、請求項126から142のいずれかに記載の方法。
【請求項144】
前記原料が挿入される前に前記製品の複数の要素を前記金型内に配置することと、前記複数の要素を前記製品に過度に成型すること、をさらに含む、請求項126から143のいずれかに記載の方法。
【請求項145】
前記製品は貨物輸送用コンテナを有しており、前記複数の要素は、
金属フレーム、
ドア固定手段、
強化要素、または
隅持ち上げ要素、
の1つまたは複数を有する、請求項144に記載の方法。
【請求項146】
前記製品は実質的に一体に成型される、請求項126から145のいずれかに記載の方法。
【請求項147】
前記外部金型部分から前記製品を取り外すことは、前記外部金型部分の壁を前記成型製品から離れるように移動させることを含む、請求項126から146のいずれかに記載の方法。
【請求項148】
ポリマーと、
少なくとも10重量%の無機質充填材と、
ステアリン酸塩を含む結合剤と、
を有する充填材入りプラスティック材料。
【請求項149】
前記結合剤は内部潤滑剤、好ましくはステアルアミドをさらに含む、請求項148に記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項150】
前記ステアルアミドはChrodamide Sパウダーを含む、請求項149に記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項151】
前記ステアリン酸塩はステアリン酸カルシウムを含む、請求項148から150のいずれかに記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項152】
前記結合剤は5重量%より多いステアルアミド含む、請求項148から151のいずれかに記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項153】
前記結合剤は約10重量%のステアルアミドを含む、請求項148から152のいずれかに記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項154】
前記結合剤は80重量%より多いステアリン酸塩を含む、請求項148から153のいずれかに記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項155】
前記結合剤は約90重量%のステアリン酸塩を含む、請求項148から154のいずれかに記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項156】
前記ポリマーはポリエチレンを含む、請求項148から155のいずれかに記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項157】
前記ポリマーは高密度ポリエチレン(HDPE)を含む、請求項148から156のいずれかに記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項158】
前記充填材は、
ケイ酸塩材、好ましくは砂、
灰分、
炭酸塩材、好ましくは炭酸カルシウム、
塩、好ましくは塩化ナトリウム、
の少なくとも1つを含む、請求項148から157のいずれかに記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項159】
少なくとも0.5重量%の結合剤を含む、請求項148から158のいずれかに記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項160】
約1重量%の結合剤を含む、請求項148から159のいずれかに記載の充填材入りプラスティック材料。
【請求項161】
少なくとも50キログラムの積荷を運搬する積荷運搬装置を、充填材入りプラスティック材料から回転成型する装置であって、
前記製品の所要形状の少なくとも1つの部分に対応する空洞を定めた金型と、
ポリマーと少なくとも10重量%の無機質充填材とを含む充填材入りプラスティック材料を含む第1の原料を受け取る手段と、
加熱手段と、
冷却手段と、
前記金型を少なくとも2つの軸を中心として回転および/または揺動させる手段と、
を有する装置。
【請求項162】
前記加熱手段は前記金型の壁に隣接して備えられている、請求項161に記載の装置。
【請求項163】
前記冷却手段は前記金型の壁に隣接して備えられている、請求項161または162に記載の装置。
【請求項164】
前記金型は概ね細長い金型であり、前記装置は、前記金型を該金型の長径方向軸にほぼ平行な第1の軸を中心として回転させる手段と、前記金型を前記第1の軸にほぼ直角な第2の軸を中心として揺動させる手段とをさらに有する、請求項161から163のいずれかに記載の装置。
【請求項165】
前記金型は内部金型部分と外部金型部分とを有しており、前記内部金型部分は前記外部金型部分内に位置し、前記第1の原料は前記外部金型部分と前記内部金型部分の間に挿入される、請求項161から164のいずれかに記載の装置。
【請求項166】
前記金型内に加熱手段をさらに有する、請求項161から165のいずれかに記載の装置。
【請求項167】
前記加熱手段を前記金型からほぼ一定の距離に保持する手段をさらに有する、請求項161から166のいずれかに記載の装置。
【請求項168】
前記金型の長さは少なくとも5mである、請求項161から167のいずれかに記載の装置。
【請求項169】
前記金型の長さは少なくとも10mである、請求項161から168のいずれかに記載の装置。
【請求項170】
前記装置はピットの上方に取り付けられており、前記金型の少なくとも一端が前記ピットへ揺り動かされる、請求項161から169のいずれかに記載の装置。
【請求項171】
前記原料を受け取る手段は前記外部金型部に一連の開口を有する、請求項161から170のいずれかに記載の装置。
【請求項172】
前記一連の開口は、前記外部金型部分の少なくとも1つの縁に沿って形成されている、請求項171に記載の装置。
【請求項173】
前記開口は、少なくとも1つのスライドゲートバルブで覆われている、請求項171または172に記載の装置。
【請求項174】
前記スライドゲートバルブの内部表面は非接着性材で覆われている、請求項171から173のいずれかに記載の装置。
【請求項175】
前記原料を保管する少なくとも1つのホッパをさらに有する、請求項161から174のいずれかに記載の装置。
【請求項176】
前記ホッパは所定量の原料を分配する分配手段を有しており、前記所定量は、少なくとも1つの積荷運搬装置を回転成型するのに必要な原料の量を含む、請求項175に記載の装置。
【請求項177】
所定量の原料を前記金型に積み込む充填手段をさらに有する、請求項161から176のいずれかに記載の装置。
【請求項178】
前記充填手段は、前記外部金型部分の前記一連の開口を経て充填する手段を有する、請求項177に記載の装置。
【請求項179】
前記原料を充填する手段は、前記外部金型部分の一連の開口に対応する一連の開口を持つ少なくとも1つのバケツを有する、請求項178に記載の装置。
【請求項180】
前記バケツは調整可能な長さを持つ伸縮可能なバケツを含む、請求項179に記載の装置。
【請求項181】
前記加熱手段は少なくとも1つのバーナを有する、請求項161から180のいずれかに記載の装置。
【請求項182】
前記冷却手段は水の供給源を有する、請求項161から181のいずれかに記載の装置。
【請求項183】
脂肪酸アミドを有し、無機質充填材とポリマーの連結および分散を促進する結合剤。
【請求項184】
前記脂肪酸アミドは直鎖または分枝鎖C12−C24脂肪酸アミドを含む、請求項183に記載の結合剤。
【請求項185】
前記結合剤はステアルアミドを含む、請求項183または184に記載の結合剤。
【請求項186】
外部潤滑剤、好ましくはステアリン酸塩を含む外部潤滑剤をさらに有する、請求項183から185のいずれかに記載の結合剤。
【請求項187】
80重量%より多い外部潤滑剤を含む、請求項186に記載の結合剤。
【請求項188】
約90重量%の外部潤滑剤を含む、請求項186または187に記載の結合剤。
【請求項189】
少なくとも10重量%のHDPEと、
砂を含む少なくとも10重量%の充填材と、
脂肪酸アミドを含む結合剤と、
を含み、
異なる組成を持つ内部層と外側層とを有する、
回転成型された積荷運搬装置。
【請求項190】
前記装置は、少なくとも約800mmの長さを持つパレットを有する、請求項189に記載の装置。
【請求項191】
前記内部層は発泡層を有する、請求項189から190に記載の装置。
【請求項192】
請求項59から70、または請求項126から147のいずれかに記載の方法によって製造された、請求項1から55、または207から216のいずれかに記載のパレット。
【請求項193】
請求項59から70のいずれかに記載の方法によって製造された、請求項1から55、または207から216のいずれかに記載の複数のパレット。
【請求項194】
請求項71から125のいずれかに記載の装置を使用して製造された、請求項1から55、または207から216のいずれかに記載のパレット。
【請求項195】
請求項126から147のいずれかに記載の方法によって製造された、請求項1から55、または207から216のいずれかに記載のパレット。
【請求項196】
請求項148から160のいずれかに記載の材料で作られた、請求項1から55、または207から216のいずれかに記載のパレット。
【請求項197】
請求項161から182のいずれかに記載の装置を使用して製造された、請求項1から55、または207から216のいずれかに記載のパレット。
【請求項198】
請求項183から188のいずれかに記載の結合剤を有する、請求項1から55、または207から216のいずれかに記載のパレット。
【請求項199】
請求項1から58、または207から216のいずれか1項、および請求項189から191のいずれかに記載のパレット。
【請求項200】
実質的に上で説明され添付の図面に示されたパレット。
【請求項201】
実質的にここで説明されているいずれか1つ、または図1から27のいずれかに示されている装置。
【請求項202】
図1から27のいずれかを参照して、実質的にここで説明されているいずれか1つの方法。
【請求項203】
実質的にここで説明されているいずれか1つの充填材入りプラスティック材料。
【請求項204】
実質的にここで説明されているパレット、金型、またはアセンブリーステーション。
【請求項205】
実質的に上で説明され、図9a、9b、10または図17から20または24に示されているパレット。
【請求項206】
実質的に上で説明され、図28から45、または図46から58に示されているパレットまたはパレット要素。
【請求項207】
実質的に充填材入りプラスティック材料から製造され、
約1000mmより長く約1500mm未満の長さと、
約30kg未満の質量と、
約1000kgより大きな最大積載搬送能力と、
を持つ回転成型パレット。
【請求項208】
前記パレットの質量は約25kg未満、好ましくは約23kgである、請求項207に記載のパレット。
【請求項209】
前記パレットの最大積載搬送能力は約1100kgより大きく、好ましくは約1250kgである、請求項207または208に記載のパレット。
【請求項210】
上部デッキの上部、下部デッキの上部、および少なくとも1つのスペーサの内部は、約15μmから20μmに表面織りされている、請求項207から209のいずれかに記載のパレット。
【請求項211】
前記パレットはコードで印を付けられている、請求項207から210のいずれかに記載のパレット。
【請求項212】
前記パレットはリサイクル可能な物資を含む、請求項207から211のいずれかに記載のパレット。
【請求項213】
識別手段をさらに有する、請求項207から212のいずれかに記載のパレット。
【請求項214】
前記識別手段はRPIDタグを含む、請求項213に記載のパレット。
【請求項215】
前記識別手段はバーコードを含む、請求項214に記載のパレット。
【請求項216】
台と、該台に垂れ下がる複数のパレット脚とを有し、実質的に充填材入りプラスティック材料から製造され、
約1207mmから1211mmの間の長さと
約1006mmから1010mmの間の幅と、
を持つパレット。
【請求項217】
製品の外部形状に対応する内部形状と、シリカをベースとする材料を含んだ内部表面とを持つツール台を有し、製品を、プラスチックをベースとする材料から回転成型する成型ツール。
【請求項218】
前記シリカをベースとする材料は繊維の岩をベースとする材料を含む、請求項217に記載の成型ツール。
【請求項219】
前記シリカをベースとする材料は紡いだ玄武岩を含む、請求項217または218に記載の成型ツール。
【請求項220】
前記シリカをベースとする材料は紡いだ輝緑岩を含む、請求項217または218に記載の成型ツール。
【請求項221】
前記成型ツールはほぼ前記シリカをベースとする材料から製造される、請求項217から220のいずれかに記載の成型ツール。
【請求項222】
前記成型ツールの表面はシリカをベースとする材料で覆われている、請求項217から220のいずれかに記載の成型ツール。
【請求項223】
前記成型ツールはパレット用の成型ツールを含む、請求項217から222のいずれかに記載の成型ツール。
【請求項224】
前記成型ツールは前記金型に組成物を挿入するバルブをさらに有する、請求項217から223のいずれかに記載の成型ツール。
【請求項225】
前記バルブは、該バルブが第1の位置にあるとき、前記金型の開口を覆う第1の離型性の表面を有する、請求項224に記載の成型ツール。
【請求項226】
前記バルブは、該バルブが第2の位置にあるとき、前記金型の開口を覆う第2の非接着性の表面を有する、請求項224または225に記載の成型ツール。
【請求項227】
複数の製品を形成する金型に組立てられた、請求項217から226のいずれかに記載の複数の成型ツール。
【請求項228】
プラスチックをベースとする組成物から回転成型製品を製造する製造プラントであって、
組成物保管場所と、
組成物を配布手段に積荷する組成物積荷領域と、
前記組成物を前記製造プラント内の成型領域に配布し、各成型領域が複数の成型装置を有する配布手段と、
を有する製造プラント。
【請求項229】
前記回転成型製品を保管する保管場所をさらに有する、請求項228に記載の製造プラント。
【請求項230】
各金型が複数の製品を製造する手段を有する、請求項228または229に記載の製造プラント。
【請求項231】
前記成型装置は請求項161から182のいずれかに記載の装置を含む、請求項228から230のいずれかに記載の製造プラント。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【公表番号】特表2007−529373(P2007−529373A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503418(P2007−503418)
【出願日】平成17年3月18日(2005.3.18)
【国際出願番号】PCT/GB2005/001125
【国際公開番号】WO2005/090175
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(506313958)ピヴァックス リサーチ アンド ディヴェロップメント リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】PVAXX RESEARCH AND DEVELOPMENT LIMITED
【Fターム(参考)】