説明

空気処理装置および加熱調理装置

【課題】加熱再生時に使用するエネルギーを最小限に抑え、効率よく加熱する空気処理装置およびこの空気処理装置を備えた加熱調理装置を提供する。
【解決手段】加熱により再生可能な脱臭フィルター22と、脱臭フィルター22を加熱する加熱手段と、脱臭フィルター22の上流側と下流側とにそれぞれ開閉可能に設置され、脱臭フィルター22を加熱再生時、風路21内で閉鎖空間35に置く開閉板31、32とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気処理装置、およびこの空気処理装置を備えた加熱調理装置に関し、特に、空気処理装置の脱臭フィルターの加熱再生時に、できるだけ少ないエネルギーで効率良く加熱するとともに、運転再開後に脱臭フィルターを通過して排気口から排出される排気の温度を低下する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
調理に伴い、水蒸気や油ミスト及び様々な調理臭が発生する。これらのミストや臭気はキッチンから放散すると部屋中に充満して、衣類に付着したり、壁に付着したりして、嫌な臭いがいたるところに溜まってしまう。このミストや臭いを除去するために、台所にレンジフードや空気清浄装置などの空気処理装置が設置されている。特にIHクッキングヒーターなどの電磁調理器やハロゲンヒーター等の電気加熱器具を使用すると、加熱に燃焼を伴わないので調理中に人体に有害な二酸化炭素が発生しない。そのため、調理時に二酸化炭素の発生がなく、汚染成分は油煙、水分、調理臭等だけであり、この汚染成分を含んだ空気から汚染成分を空気処理装置で処理すれば、必ずしも住居外へ排気する必要はなくなるという利点を有している。
ミストや調理臭を処理する従来技術として、室外に排気する強制換気と活性炭等で構成された脱臭装置で吸着し、脱臭処理した空気を室内へ排気する調理臭気処理装置が提案されている。調理臭気処理装置は、運転していない時に、活性炭に熱風を当てて吸着した臭気を再放出させ、その再放出した臭気を室外に排気するようにして活性炭の脱臭能力が維持できる期間を延長することも提案している。加えて、臭気センサーにて脱臭性能の低下を検知したときには、速やかに活性炭の交換や洗浄を促す機能についても提案されている。
【0003】
空気処理装置に活性炭や触媒脱臭フィルターを使用すると、処理負荷の累積増加とともに脱臭性能が劣化する傾向がある。一定時間後にフィルターの交換や熱による再生処理が必要となり、加熱再生式フィルターが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この文献は熱伝導性のあるハニカム基材に脱臭触媒を添着して、脱臭と再生が出来るようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4249748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された発明は、熱伝導性を有するハニカム基材に加熱再生に対応する脱臭剤を担持させ、再生時に所定の温度に制御する脱臭フィルターである。
しかし、加熱再生時にフィルターはむき出しの状態であり、加熱温度上昇が遅く、再生熱利用の効率が悪いという問題がある。また、加熱再生直後に空気処理装置を運転すると、排気口から高温空気が噴出され、近くにいると火傷のおそれもある。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑み、加熱再生時に使用するエネルギーを最小限に抑え、効率よく加熱する空気処理装置およびこの空気処理装置を備えた加熱調理装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、加熱再生直後の運転時に排気口から排出される排気の温度を低下するようにした空気処理装置およびこの空気処理装置を備えた加熱調理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る空気処理装置は、加熱により再生可能な脱臭フィルターと、脱臭フィルターを加熱する加熱手段と、脱臭フィルターの上流側と下流側とにそれぞれ開閉可能に設置され、脱臭フィルターを加熱再生時、風路内で閉鎖空間に置く開閉板と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の空気処理装置は、脱臭フィルターの加熱再生時、脱臭フィルターを風路内で閉鎖空間に置く開閉板を備えているので、熱の漏洩を防ぐことができ、少ない熱で効率良く脱臭フィルターを再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態1に係る空気処理装置の概略側面図である。
【図2】空気処理装置の脱臭フィルター再生時の状態図である。
【図3】空気処理装置の通常運転時(フィルター脱臭時)の状態図である。
【図4】空気処理装置の脱臭フィルターの加熱および冷却機構の構成図である。
【図5】本発明の実施の形態4における脱臭触媒添着開閉板の構成図である。
【図6】本発明の実施の形態4における冷却機構付き開閉板の構成図である。
【図7】図6の概略側面図である。
【図8】熱反射板の有無によるフィルター表面温度の変化を示すグラフである。
【図9】冷却機構の有無によるフィルター表面温度の変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気処理装置の概略側面図である。
図において、10は例えば電磁調理器等を備えた加熱調理装置であり、その装置本体の内部背面側に、実施の形態1に係る空気処理装置20が脱臭ユニットとして搭載されている。
空気処理装置20は、風路21と、加熱により再生可能な脱臭フィルター22と、排気用ファン23とを有し、さらに後述するように脱臭フィルター22の加熱再生手段を備えている。
調理時に発生した臭気や水蒸気等は、加熱調理装置10の上面に設けられている吸引フード11の入口から本体内部の空気処理装置20に入り、脱臭フィルター22を通過する。ここで臭気は脱臭フィルター22によって臭い成分が除去され、清浄化された空気が風路21、排気用ファン23を通過して、排気口24から外部(キッチン室内)に排出される構造となっている。図1の矢印は、調理臭気および清浄化された空気(排気)の流れを示す。
【0011】
脱臭フィルター22は常時開放された状態に置くのではなく、脱臭フィルター22を間にして上流側と下流側とにそれぞれ開閉可能な板を設置することで、フィルター再生時には脱臭フィルター22が狭い空間内に設置されるように構成されている。すなわち、脱臭フィルター22は、加熱調理装置10を前面からみて上下と左右は風路21の壁で囲まれており、脱臭フィルター22の前後(上流側と下流側)にそれぞれ開閉可能な板を設置することで、脱臭フィルター22を加熱再生時、風路21内で閉鎖空間に置くようにするものである。
【0012】
図2は、脱臭フィルター22の再生時の状態を示し、図3は、空気処理装置20の通常運転時すなわちフィルター脱臭時の状態を示す図である。なお、脱臭フィルター22の再生時には空気は流れていないが、上流側と下流側を表すために、便宜上、図2には気流の方向を矢印で示してある。
図2および図3に示すように、上流側開閉板31および下流側開閉板32がそれぞれ回転軸33、34を中心に略90゜回転するようになっている。開閉板31、32の数は特に限定されない。それぞれ1つずつでもよいし、上流側開閉板31と下流側開閉板32の数が異なっていてもよい。本例では脱臭フィルター22の前後にそれぞれ開閉板31、32を一対ずつ配置することで、図2に示すような閉鎖空間35を形成することにしている。なお、各開閉板31、32の回転軸33、34には、例えばステッピングモーターが、個々に、あるいは、タイミングベルトや歯車等の連動機構を介して、連結されている。
【0013】
脱臭フィルター22に添着(担持)した脱臭触媒は長い時間使用すると、脱臭剤および触媒の酸化反応が弱まるため、再生が必要となる。脱臭剤および触媒の反応は加熱とともに活性化され、脱臭剤および触媒表面に付着していた未反応臭気物質などを除去することで、脱臭触媒は初期性能に戻る。脱臭剤および触媒に対する加熱は温度を60℃〜300℃の範囲に保つことで、フィルターの形状と劣化具合によって自由に調整することができる。
【0014】
脱臭フィルター22の加熱手段としては、セラミックヒーターや、タンタル、ニクロム、タングステンからなる発熱体、あるいは、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒーターを用いるのが望ましい。発熱体は、脱臭フィルター22を構成する脱臭触媒添着金属板に接触して、熱伝導によって脱臭触媒を直接加熱する。
【0015】
図2に示すように、各開閉板31、32を閉じることにより、脱臭フィルター22は狭い閉鎖空間35内に置かれるので、発熱体が出した熱は、図示矢印のように各開閉板31、32で反射され脱臭フィルター22に向かうため風路21に逃げることなく、高温のままフィルター全体を加熱することになる。したがって、熱の漏洩を防ぐことができ、少ない熱で効率良く脱臭フィルター22を再生することができる効果がある。
【0016】
また、図2に示すように、脱臭フィルター22の表面には第1温度センサー37が、脱臭フィルター22と下流側開閉板32との間には第2温度センサー38が設置されている。そして、加熱再生時の温度を所定温度(例えば200℃)に設定すると、第1温度センサー37は随時に脱臭フィルター22の表面温度を検知し、脱臭フィルター22の表面温度が上記の所定温度に達すると、制御部(図示省略)が脱臭フィルター22の加熱動作を停止する仕組みとなっている。
【0017】
他方の第2温度センサー38は、開閉板31、32を開くタイミングを設定するために設けられており、加熱再生直後に高温の排気が排気口24から排出されないように、排気温度が安全なレベルに低下したことを検知したとき、開閉板31、32を開放する。これによって、火傷のおそれがなく、またキッチン壁面の変色を防止できる効果がある。
【0018】
脱臭触媒は表面付着のVOC(臭気物質)を二酸化炭素と水に酸化する際に、酸化熱が放出される。この反応熱を利用することで、加熱に必要な電力がさらに節約することができる。
【0019】
脱臭フィルター22の前後に設置した開閉板31、32は、脱臭フィルター22をほぼ完全に密閉できるように設計、構築し、再生に必要な熱が風路21に漏れないように工夫をする。開閉板31、32の材質としては、鉄、アルミ、銅などの金属及びその合金、または、非金属のセラミック、もしくは、耐熱粘土などが用いられる。
また、開閉板31、32の脱臭フィルター22に対面する側の面は、脱臭フィルター22からの輻射熱(電磁波、赤外線)を反射できるように、表面加工を施すか、または熱反射板として構成することが好ましい。
図8は、熱反射板の有無によりフィルター表面温度の上昇速度を調べたものであるが、このグラフからわかるように、加熱要素と熱反射板の熱の相乗効果でフィルター表面温度が熱反射板無しの場合より速く所定温度まで上昇できる。
【0020】
図3は、脱臭フィルター加熱再生後、空気処理装置20の通常運転時の開閉板31、32の開放状態を示す図である。すなわち、脱臭フィルター22で調理臭気の脱臭を行う際には、各開閉板31、32は、風路21の圧力損失増加にならないように、90゜回転して脱臭フィルター22に対して垂直にする。このように各開閉板31、32を通過空気の流れと平行にすることで、圧力損失を最小限にすることができる。
【0021】
図4は、脱臭フィルターの加熱および冷却機構の構成図である。
脱臭フィルター22に使用する金属板は、常温熱伝導率が200W/m・K以上のアルミニウム、銅、アルミニウム合金、または、銅合金を材料とする金属板から構成されている。その金属板の表面に脱臭触媒が添着され、脱臭フィルター22の脱臭触媒添着金属フィン25が構成される。
【0022】
脱臭触媒は、酸化マンガン、酸化セリウム、白金、銀、パラジウム、ルテニウム、クロム、コバルトなどの金属及びその化合物の中から選ばれた1つ以上の物質と、耐熱性のバインダーとから構成されている。
【0023】
脱臭フィルター22は、前記触媒添着金属フィン25を多数枚所定の間隔で平行に配置したものから構成されており、加熱手段30の加熱要素(発熱体)と熱伝導の良い緊密接触によって、金属フィン25の全面に熱がすばやく均一に伝導するようにする。例えば、PTCヒーターは金属フィン25を貫通して設置することで脱臭フィルター22の加熱手段30を構成する。また、ヒーターは圧力損失にならないように、脱臭フィルター通過の風に対し、なるべく邪魔にならないような構造とする。
【0024】
冷却機構は加熱機構と同じ考えで、伝熱が早く出来るように脱臭触媒添着金属フィン25と冷却手段である冷却液導入管41とを接触させる。冷却液導入管41は、両端に設けられた開閉弁42を介して冷却液循環ポンプ43と接続されている。また、脱臭触媒添着金属フィン25の加熱再生時には、加熱時の熱が逃げないように、脱臭フィルター22を貫通している冷却液導入管41内の冷却液が冷却液タンク(図示省略)と循環できないように開閉弁42で遮断する。
【0025】
加熱再生後、脱臭フィルター22を冷やすため、制御部(図示省略)は、脱臭フィルター22を貫通する冷却液導入管41の開閉弁43をあけて冷却液を流動し、ポンプ43で冷却液タンクとの循環を行い、これによって金属フィン25の熱を放散する。
図9は、冷却機構稼動時のフィルター表面温度の下降速度を調べたものであるが、このグラフから、冷却無しの場合はフィルター表面温度は緩やかな減衰を呈するのに対し、冷却式の場合はより速く(約1分位で)常温までフィルター表面温度が下がることが分かる。
【0026】
脱臭フィルター22は一定期間使用後、脱臭性能が劣化すると加熱再生を行う。加熱再生時には、排気用ファン23を停止し、脱臭フィルター22の前後に設置された開閉板31、32を閉じて空気流を遮断し、閉鎖空間35で短時間の高温加熱処理を行う。加熱処理後、閉鎖空間35内の温度が安全なレベルに低下してから開閉板31、32を開けるか、もしくは、冷却手段で冷却液の循環をしながら閉鎖空間35内の温度が安全なレベルに低下してから開閉板31、32を開け、空気処理装置20の運転を再開する。
冷却手段を用いると、脱臭フィルター22に対し、外部空気と内部冷却のダブル作用で短時間に脱臭フィルター22および閉鎖空間25を冷やすことができる。そのため風路21、排気用ファン23通過後の排気は熱くならない。
【0027】
実施の形態2.
脱臭フィルター22に使用する金属板は脱臭性能の向上のため、フィルター通過空気とフィルターとの接触率をより高くするように、フィルターは平らな板状ではなく、「Z」字、「W」字などの形状に曲げ加工をすることが好ましい。
【0028】
また、脱臭フィルター22の加熱要素(発熱体)は金属板を貫通する方式ではなく、金属板の上、或いは下に接続する方式、或いは金属板と加熱要素を一体化にする形でも可能である。
【0029】
実施の形態3.
加熱再生の時期については、脱臭フィルター22が劣化したと判断してから加熱再生を行うことではなく、空気処理装置20を運転するたびに、運転後に3〜5分の短時間加熱処理を行い、頻繁に加熱再生を行ってもよい。このような加熱再生方法であれば使用エネルギーが少なくてすみ、排気口24からの高温空気の吹き出しがなくなる。
【0030】
加熱再生時の温度制御は、以下のように行ってもよい。すなわち、開閉板31、32に、その脱臭フィルター22と対面する側の面に熱反射板を設置すると、設定温度より所定の温度だけ低い温度になったとき、エネルギーの供給がなくても、脱臭フィルター22の表面温度が上がるので、この温度上昇を見込んだ温度制御を行う。例えば、熱源である電気を切ると、輻射熱と反応熱で、不足のエネルギーを補い、温度は引き続き上昇する。
このように、加熱を停止しても、脱臭フィルター22の表面温度が上昇する傾向がある。これは触媒の有機物酸化によるもので、この上昇温度分を記憶部(図示省略)に記憶させておき、次回の加熱は設定温度からこの上昇温度分を差し引いた温度になったら加熱を停止する。
【0031】
実施の形態4.
脱臭フィルター22の前後に設置した開閉板31、32は、脱臭フィルター22に対面する側の面は熱反射処理を行い熱反射板を形成し、閉鎖空間35の温度を保ちながら、開閉板31、32の外側面(脱臭フィルター22に対面する側の面と反対面)の表面処理によって、脱臭性能の向上、および排気温度の低減が可能である。
【0032】
図5は、上流側開閉板31(熱反射板)の外側に脱臭触媒を添着した機構の構成図である。図において、31aは熱反射板、31bは脱臭触媒部である。
このように上流側開閉板31の外側面に脱臭触媒を添着すると、内側の熱反射板31aの熱遮断性能を上げる効果があると同時に、通常運転時、脱臭フィルター通過空気の一部は外側に添着した脱臭触媒部31bに接触でき、脱臭性能が向上する効果がある。
【0033】
図6は、下流側開閉板32(熱反射板)の外側に冷却液の循環可能な機構を持つ構成図で、図7はその概略側面図である。図において、32aは熱反射板、32bは冷却部、32cは開閉弁、32dは冷却液循環ポンプとタンクである。
加熱再生後の運転時、冷却液は熱反射板32aに設けられた冷却部32bを循環することにより、熱反射板32aの熱を吸熱して、排気の温度を低下する効果がある。
【0034】
開閉板31、32(熱反射板)の構成は、外側の構造は両方とも触媒添着処理、或いは冷却構造付きでもいいし、通過空気の上流側は触媒添着処理、下流側に冷却構造付きでも可能である。
【符号の説明】
【0035】
10 加熱調理装置、11 吸引フード、20 空気処理装置、21 風路、22 脱臭フィルター、23 排気用ファン、24 排気口、25 脱臭触媒添着金属フィン、30 加熱手段、31 上流側開閉板、31a 熱反射板、31b 脱臭触媒部、32 下流側開閉板、32a 熱反射板、32b 冷却部、32c 開閉弁、32d 冷却液循環ポンプとタンク、33、34 回転軸、35 閉鎖空間、37 第1温度センサー、38 第2温度センサー、41 冷却液導入管、42 開閉弁、43 冷却液循環ポンプ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱により再生可能な脱臭フィルターと、
前記脱臭フィルターを加熱する加熱手段と、
前記脱臭フィルターの上流側と下流側とにそれぞれ開閉可能に設置され、前記脱臭フィルターを加熱再生時、風路内で閉鎖空間に置く開閉板と、
を備えたことを特徴とする空気処理装置。
【請求項2】
前記開閉板の前記脱臭フィルターに対面する側の面は、輻射熱を反射するように、表面加工が施された面、または、熱反射板となっていることを特徴とする請求項1記載の空気処理装置。
【請求項3】
前記脱臭フィルターの表面温度を検知する第1温度センサーと、
前記閉鎖空間の温度を検知する第2温度センサーとを備え、
前記第1温度センサーが所定温度を検知したとき、前記加熱手段による加熱を停止し、
前記第2温度センサーが所定温度を検知したとき、前記開閉板を開放することを特徴とする請求項1または2記載の空気処理装置。
【請求項4】
前記脱臭フィルターに添着される脱臭触媒は、少なくとも臭気を吸着し酸化分解する脱臭剤と、該脱臭剤と触媒を300℃以下の低温で加熱再生できるものであることを特徴とする請求項1または2記載の空気処理装置。
【請求項5】
前記脱臭触媒は、酸化マンガン、酸化セリウム、白金、銀、パラジウム、ルテニウム、クロム、コバルトなどの金属及びその化合物の中から選ばれた少なくとも1つの物質と、耐熱性のバインダーとから構成されていることを特徴とする請求項4記載の空気処理装置。
【請求項6】
前記脱臭フィルターは、常温熱伝導率が200W/m・K以上の、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、または、銅合金を材料とする金属板から構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気処理装置。
【請求項7】
前記脱臭フィルターの加熱手段は、脱臭触媒を添着した複数枚の金属板に、ヒーターの発熱体を接触させ固定した構成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気処理装置。
【請求項8】
前記脱臭フィルターは、前記加熱手段のほかに、前記脱臭触媒を添着した複数枚の金属板を冷却する冷却手段を備えたことを特徴とする請求項7記載の空気処理装置。
【請求項9】
前記脱臭フィルターの加熱再生の制御において、前記加熱手段は、運転終了ごとに、前記脱臭フィルターを短時間加熱することを特徴とする請求項1または2記載の空気処理装置。
【請求項10】
前記開閉板の前記脱臭フィルターに対面する側の面と反対面は、脱臭触媒の添着、または、冷却部の設置により、前記脱臭フィルターの脱臭または冷却の補助的機能を有することを特徴とする請求項1または2記載の空気処理装置。
【請求項11】
前記脱臭フィルターの加熱再生の制御において、加熱停止後の前記脱臭フィルターの温度上昇分を記憶させておき、次回の加熱再生時に、設定温度から前記温度上昇分を差し引いた温度になると加熱を停止することを特徴とする請求項1または2記載の空気処理装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の空気処理装置を搭載したことを特徴とする加熱調理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−158203(P2011−158203A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−21310(P2010−21310)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】