説明

空気吹出口及びそれを用いた空調方法

【課題】 空調ダクトの所要位置からダクト内を送風される空気を吹き出す空気吹出口及びそれを用いた空調方法を提供する。
【解決手段】 空調ダクト10を構成するダクト構成体11の間に空気吹出口1を配して送風空気流路を形成する。空気吹出口1は送風方向上流側に向けて仰角を形成して空気導入板2が設けられ、空気導入板2によって空気流路から導入した空気を周壁3の一部を形成する多孔板3aからダクト外に吹き出す。空気導入板2の仰角角度を調整可能とすることにより、多孔板3aから吹き出す風量を調整することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温湿度調節された空気や清浄化された空気など空気調和(以下、空調)された空気をクリーンルーム等の室内の所要場所に吹き出す空調ダクトの空気吹出口及びそれを用いた空調方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
空調された空気を所要場所に分配供給するために空調ダクトの所要位置に空気吹出口が設けられる。一般的には、図5に示すように、空調ダクト100の壁面に空気吹出口101a,101bを設けて空調ダクト100内を送風されてきた空気を空気吹出口101a,101bから室内に吹き出すように構成される。このような吹出口構造では、空調ダクト100内の流速が大きく、静圧が低い場合、図示するように空調ダクト100の壁面に開口する空気吹出口101a,101bから空気が吹き出し難く、下流側端で閉じられている空調ダクト100の上流側の空気吹出口101aから吹き出す風量が少なく、下流端側にある吹出口からの風量が大きくなる。このような複数の吹出口からの吹出風量の偏りを解消するために、各空気吹出口101a,101bにシャッタを設け、下流側の空気吹出口101bのシャッタ開度を小さく、上流側の空気吹出口101aのシャッタ開度を大きく設定することにより、吹出風量の均等化が図られている。しかし、シャッタ開度の調節だけでは吹出風量の均等化を図ることが不充分であるため、様々な態様の空気吹出口構造が提案されている。
【0003】
例えば、図6に示すように、下流側端が閉じられた空調ダクト100の複数位置に設けられた空気吹出口101a,101b,101cの間に流路内に突き出すように形成された抵抗体105の突き出し高さを上流側ほど高くなるように形成し、空調ダクト100内を流れる空気を抵抗体105で遮ることにより、上流側の空気吹出口101aでも充分な吹出風量が得られるようにしたダクト装置が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、図7に示すように、空調ダクト100の壁面に開口する複数の空気吹出口101a,101b,101cに対して仕切り体108によりそれぞれの空気流路107a,107b,107cを形成した気体分配器109を空調ダクト100内に設けたダクト装置が知られている(特許文献2参照)。この構成では、仕切り体108によって仕切られる空気流路の断面積に応じて各空気吹出口101a,101b,101cに流れる風量を分配することができる。
【0005】
また、図8に示すように、吹出ダクト110内を内側ダクト板111によって内側空気通路112と外側空気通路113とに区画した二重ダクトに構成すると共に、内側ダクト板111により外側空気通路113を長手方向に複数に区画し、区画された各部と内側空気通路112との間を連通させ、連通口部分に内側空気通路112に突出する風量調整ガイド115と外側空気通路113に突出する流路方向調整ガイド116とを設けた空気吹出ダクトが知られている(特許文献3参照)。前記風量調整ガイド115及び流路方向調整ガイド116の角度を調整することにより、吹出ダクト110を長手方向に区画した外側空気通路113に内側空気通路112から流入する空気量が調整でき、区画された各外側空気通路113から多孔板で形成された外側ダクト板117を通して室内に吹き出す風量の均等化を図ることができる。
【特許文献1】特開平05−005554号公報
【特許文献2】特開2000−257402号公報
【特許文献3】特開平09−060959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術において、抵抗体105をダクト内に突出させて形成した構成では、抵抗体105がダクト内を流れる空気の流れを遮り、渦流等が発生するため、流速が速い上流側での抵抗が大きくなり、圧力損失に伴って送風エネルギーの損失が大きくなる課題がある。また、流速が変動すると、各空気吹出口101a,101b,101cから吹き出す送風量の分配が大きく変動する問題点があった。また、特定場所に対する送風量を調整することができない課題があった。
【0007】
また、ダクト内に気体分配器109を配した構成では、各空気吹出口101a,101b,101c毎に空気流路を形成する仕切り体108をダクト内に設ける必要があり、ダクトが長く、吹出口の数が多くなると、仕切り体108を空気吹出口に応じた数だけダクト断面方向に設けるため、その空気流入口が狭くなるなど、仕切り体108を配設することが困難になり、ダクト内の構成が複雑になる課題がある。従って、ダクト製作が困難になったり、コスト高になる問題点があり、多数の仕切り体108が配設されることによる圧力損失が生じることも無視できない課題であった。また、特定場所に対する送風量を調整することができない課題があった。
【0008】
また、ダクト内を内側空気通路112と外側空気通路113とに分割した構成は、吹出ダクト110の全体が空気の吹出口であり、吹出風量の均等化を図ることはできるが、構造が複雑化することは否めず、特定場所、それも複数の特定場所に対する送風量を調整することができない課題があった。
【0009】
本発明が目的とするところは、複数の空気吹出口からの吹出風量の均等化や所要場所に対する吹出風量の増加などの調節を簡易な構造で容易に実施できるようにした空調ダクトの空気吹出口及びそれを用いた空調方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本願第1発明は、空調ダクトの所要位置に設けられて空調ダクト内を送風されてきた空気を空調ダクト外に吹き出す空気吹出口であって、前記空調ダクトの空気流路内に配置されて送風方向上流側に向けて仰角を形成するように配設された空気導入板と、この空気導入板によって導入された空気を空調ダクト外に吹き出す吹出孔とを備えてなることを特徴とするものである。
【0011】
上記構成によれば、空調ダクト内を送風されてきた空気は、空気吹出口が配設された位置において送風方向上流側に向けて仰角を形成するように配設された空気導入板により一部が吹出孔に導入され、吹出孔から空調ダクト外に吹き出すことができる。また、空気導入板は送風方向に対して斜め配置されているため、空気ダクト内に渦流を発生させる度合いが少なく、送風エネルギーの損失を抑制することができる。
【0012】
上記空気導入板は、その仰角角度を調整可能に取り付けることにより、空気吹出口から吹き出す風量を調整することができ、空調ダクトの上流側に配設された空気吹出口と下流側に配設された空気吹出口からの吹出風量の均等化を図ることはでき、特定位置に配設された空気吹出口からの吹出風量を任意に調整することができる。
【0013】
上記空気導入板は、その一端が蝶番構造により回動可能に支持され、空調ダクトの外部から回動操作手段によって回動操作されることにより仰角角度可変に構成することにより、空気吹出口から吹き出す風量の調整を空調ダクトの外部から容易に調整操作することができる。
【0014】
また、上記構成における吹出孔は、送風方向に対して略平行な壁面に設けられた多孔板の孔によって構成するのが好適であり、多孔板の開口率の設定により適度な吹出風量を得ることができる。
【0015】
また、前記多孔板は、その上に仰角を形成して配置された空気導入板との離隔距離が小さくなる奥側において孔を存在させない開口状態に形成することにより、奥側から流速の早い空気が吹き出すことをなくして孔形成部分全体からほぼ均等な流速で空気が吹き出すように構成することができる。
【0016】
また、多孔板は、その上に仰角を形成して配置された空気導入板との離隔距離が小さくなる奥側に向けて孔の開口径が小さくなるように形成することにより、奥側から吹き出す空気の風量を抑えて多孔板全体からほぼ均等な風量で空気が吹き出すように構成することができる。
【0017】
また、空気導入板に開口部を形成することにより、空気流路から空気導入板によって導入された空気の一部を空気流路に戻すことができ、開口部の開口面積及び形成位置の設定により、多孔板とその上に仰角を形成して配置された空気導入板との離隔距離が小さくなる奥側において圧力が上昇して吹出孔からの吹出風量に偏りが生じる状態を緩和させることができる。
【0018】
また、空気導入板による空気導入の入口部位に、多孔板を配設することにより、空気導入板によって導入される空気の流速を抑えることができ、穏やかな空気流にして吹き出すことができる。
【0019】
また、吹出孔を含む外周面に光触媒層を形成することにより、吹出孔や外周面に付着した汚れの元となる有機物を光触媒の酸化作用により分解することができ、空気吹出口の汚れ防止やクリーンルーム内の汚染防止に有効となる。
【0020】
また、本願第2発明に係る空気吹出口を用いた空調方法は、温湿度調整及び/又は清浄化された空気を空調ダクトの延長方向に送風し、前記空調ダクトの所要位置に配設した複数の空気吹出口により、空気流路内に配置されて送風方向上流側に向けて仰角を形成するように配設された空気導入板によって導入された空気を吹出孔から空調ダクト外に吹き出すようにしたことを特徴とするものである。
【0021】
上記空調方法によれば、空気導入板により空調ダクトの空気流路を流れる空気の一部を効率よく吹出孔に導入することができ、複数の空気吹出口を空調ダクトの所要位置に配設することにより、空気導入が必要とされる場所に空気を吹き出す空調システムを構成することができる。
【0022】
上記空調方法において、空気導入板の仰角角度の調整により、各空気吹出口の吹出孔から空調ダクト外に吹き出す風量を調節可能に構成することが好適であり、複数の空気吹出口からの吹出風量を均等化するための調整や特定位置の空気吹出口からの吹出風量を調整したい場合などに有効である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、空気導入板によって空調ダクト内を流れる空気の一部を空気吹出口に効率よく導入して吹出孔から室内に吹き出すことができ、空調ダクト内の空気流路に渦流を発生させ難いので、圧力損失が少なく、複数の空気吹出口からの吹出風量の調整が容易な空調システムの構成に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1は、実施形態に係る空気吹出口1の基本的構成を示すもので、図2に示すように、空調ダクト10の所要位置に配設され、空調ダクト10内を矢印方向に送風されてきた空気を空気吹出口1から室内に吹き出すことができるように構成されている。
【0025】
空気吹出口1は、空調ダクト10の空気流路断面形状に対応する断面形状に形成された周壁3と、この周壁3内に送風方向上流側に対して所定角度の仰角が形成されるように配設された空気導入板2とを備えて構成されている。ここでは、断面形状が矩形の空調ダクト10に対応させるために、周壁3はその断面形状が矩形に形成され、室内に向けて空気を吹き出す面は多数の孔を列設配置した多孔板(吹出孔)3aに形成され、この多孔板3a上に前記空気導入板2が配設されている。前記多孔板3aは、直径が1〜10mm、好ましくは1〜5mmの孔を所要の開口率が得られる数に形成したもので、開口率が25〜35%に形成されたパンチングメタルなどを適用することができる。
【0026】
上記構成になる空気吹出口1は、温湿度調節及び/又は清浄化された空気を室内に供給するために構築される空調ダクト10の設置に際し、図2に示すように、空気吹き出しが要求される位置の空調ダクト10の送風流路間に介在するように配設される。ここでは、図1に示すように、周壁3の両端にフランジ4を形成しているので、所定長さに形成されたダクト構成体11に形成されたフランジ11aとの間で接合することにより、空調ダクト10としての送風流路が構築され、空気吹出口1を通過する送風空気の一部が空気導入板2によって多孔板3aの側に導かれ、多孔板3aの孔から室内に吹き出す空気吹出口1としての機能が形成される。
【0027】
多孔板3aから室内に吹き出す空気は、多孔板3aの上に空気導入板2が仰角を形成して配置されているため、多孔板3aと空気導入板2との間の高さ寸法が小さくなる奥側で圧力が高くなって孔から吹き出す空気の流速が大きくなり、多孔板3aの全面での空気吹出流速に偏りが生じる。これが障害となる場合には、多孔板3aは全面に孔を形成するのではなく、空気導入板2との間の高さ寸法が小さくなる奥側には孔を形成しないものを用いることができる。また、多孔板3aに形成する多数の孔の開口径を空気導入板2との間の高さ寸法が小さくなる奥側に至るほど小さく形成することもできる。
【0028】
また、図1に示すように、空気導入板2の多孔板3aとの離隔距離が小さくなる奥側に開口部15を形成すると、空気導入板2によって空調ダクト10の空気流路から導入された空気の一部が前記開口部15から抜け出て再び空気流路に戻されるので、奥側の圧力増加を抑えることができる。前記開口部15は、その開口面積及び形成位置を調整設定することにより、奥側を最も好ましい圧力状態に設定することができる。
【0029】
また、空気導入板2により空気流路内に開口する空気入口部位を多孔板3aと同様に多数の孔を形成した多孔板材で塞ぐことにより、流入する空気の流速が孔を通過する際のオリフィス抵抗により抑えられるので、空気導入板2と多孔板3aとの間に形成された空間に流入した空気の流速が減少し、多孔板3aから穏やかな吹出流速となって吹き出される状態を得ることができる。クリーンルーム等のように微細加工が行われるような場所では、送給される空調空気の強い流れが作業の障害となる場合もあるので、穏やかな流速で清浄空気を送給することが好ましいものとなる。
【0030】
図2に示すように、空調ダクト10の延長方向に所要間隔で複数の空気吹出口1を配設したとき、空気導入板2の角度が一定であると、下流端が閉じられている空調ダクト10の下流側に配設されている空気吹出口1からの吹出風量が大きく、上流側に配設されている空気吹出口1からの吹出風量が小さくなる。また、個々の空気吹出口1から吹き出す風量を調整することができない。そこで、図3に示すように、送風方向上流側に対して仰角を形成する空気導入板2の仰角角度を調整する角度調整機構5を設けることが好適な構成となる。
【0031】
図3において、角度調整機構5は、基部を蝶番構造6によって多孔板3aに取り付けた空気導入板2の仰角角度を調整できるように構成されている。ここに示す角度調整機構5では、空気導入板2の先端部に取り付けた揺動支持具18に枢軸19を介して枢設された回動板20に形成された長穴20aの長手方向に摺動自在かつ回転不可に嵌挿されたナット7に、多孔板3aに軸支されたネジ軸8のネジ部を螺合させ、ネジ軸8を多孔板3aの外側から調整ノブ9で回転できるように構成され、前記調整ノブ9を回転させると、ネジ軸8に対するナット7の螺合高さ位置が変化するので、ナット7から回動板20を介して連結された空気導入板2の仰角角度が変化する。即ち、空気流路から多孔板3aに空気を取り込む空気導入板2の開口角度が変化するので、空調ダクト10内を流れる空気を各空気吹出口1に取り込む量を自在に調整でき、各空気吹出口1から吹き出す風量を任意に調整することが可能となる。
【0032】
上記構成において、空気導入板2の角度が変化すると、その先端部に取り付けられた揺動支持板18とネジ軸8との間の距離が変化し、回動板20と空気導入板2との連結角度も変化するので、この距離変化及び角度変化に対応させるために、図3(b)に示すように、回動板20はその長穴20aにナット7を摺動自在に嵌挿させ、回動板20の一端に固定された枢軸19は揺動支持板18に回動自在に支持されている。この構成により、多孔板3aから最大量の空気を吹き出す角度位置から破線で示す多孔板3aの孔を塞ぐ空気吹出停止位置まで空気導入板2を角度変化させても、角度調整機構5と空気導入板2との連結状態は一定に維持される。
【0033】
上記角度調整機構5により図3に破線で示すように、空気導入板2が多孔板3aに当接する空気吹出停止位置まで回動させると、空気吹出口1からの空気吹き出しを停止させることができ、臨時に空気吹き出しを停止させたい場合や、何らかの状況変化により空気吹き出しが不要になった場合に、空調ダクト10に工事を施すことなく容易に対応することができる。尚、図3に示した角度調整機構5の構成は一例であって、パンタグラフ構造やリンク構造などを用いても空気導入板2の仰角角度の調整を行うことができる。
【0034】
以上説明した空気吹出口1は空調ダクト10を構成するダクト構成体11の間に、フランジ4,11aの接合によって配設できるように構成しているが、ダクト構成体11との接合はフランジ4,11aの接合に限定されるものではなく、周壁3の両端を隣接するダクト構成体11内に嵌入させる構造などによって空調ダクト10の所要位置に空気吹出口1を配設することができる。
【0035】
また、図4に示すように、周壁3を設けることなく、多孔板3aに空気導入板2を角度調整可能に取り付けた空気吹出口1aとして構成することもできる。矩形断面に形成された空調ダクト10の空気吹き出し面に前記空気吹出口1aを嵌め込み固定できる取付開口部18を形成し、この開口部に空気吹出口1aを固定して開口部を閉じることにより、空調ダクト10の所要位置に空気吹出口1aを設けることができる。
【0036】
また、多孔板3aを含む周壁3の外周面に光触媒層を設けることが好適で、蛍光灯などの照明光に含まれる紫外線による光触媒層の酸化作用により、付着した汚れの元である有機物を分解させることができる。従って、空気吹出口1の汚れ防止や空気吹出口1から空気送給するクリーンルーム内の汚染防止に有効となる。
【0037】
上記実施形態に示した空気吹出口1,1aは、矩形断面の空調ダクト10に対応する構成としているが、空調ダクト10が円形断面のものである場合にも同様に適用できる。即ち、円形断面の周壁3の所要円弧面に多数の小径孔を列設した多孔面に形成し、多孔面上に半楕円形状に形成した空気導入板2を配することにより、空気導入板2によって空気流路から導入した空気を多孔面から外部に吹き出すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上説明した通り本発明によれば、空気導入板によって空調ダクト内を流れる空気の一部を空気吹出口に効率よく導入して吹出穴から室内に吹き出すことができ、空調ダクト内の空気流路に渦流を発生させ難いので、圧力損失が少なく、複数の空気吹出口からの吹出風量の調整が容易な空調システムが構成できる。従って、冷暖房は勿論のこと、クリーンルームに清浄化された空気を安定供給する空調に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】実施形態に係る空気吹出口の基本構成を示す斜視図。
【図2】空気吹出口を空調ダクトに配設した構成を示す模式図。
【図3】空気導入板の角度調整機構の構成例を示す(a)は断面図、(b)はナットの取付構造を示す斜視図。
【図4】空気吹出口の空調ダクトに対する配設構造の態様を示す斜視図。
【図5】従来技術に係る空気吹出口の構成を示す斜視図。
【図6】従来技術に係る空気吹出口の構成を示す断面図。
【図7】従来技術に係る空気吹出口の構成を示す斜視図。
【図8】従来技術に係る空気吹出口の構成を示す模式図。
【符号の説明】
【0040】
1,1a 空気吹出口
2 空気導入板
3 周壁
3a 多孔板(吹出孔)
5 角度調整機構(回動操作手段)
6 蝶番構造
10 空調ダクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調ダクトの所要位置に設けられて空調ダクト内を送風されてきた空気を空調ダクト外に吹き出す空気吹出口であって、前記空調ダクトの空気流路内に配置されて送風方向上流側に向けて仰角を形成するように配設された空気導入板と、この空気導入板によって導入された空気を空調ダクト外に吹き出す吹出孔とを備えてなることを特徴とする空気吹出口。
【請求項2】
空気導入板は、その仰角角度が調整可能に取り付けられてなる請求項1に記載の空気吹出口。
【請求項3】
空気導入板は、その一端が蝶番構造により回動可能に支持され、空調ダクトの外部から回動操作手段によって回動操作されることにより仰角角度可変に構成されてなる請求項1又は2に記載の空気吹出口。
【請求項4】
吹出孔は、送風方向に対して略平行な壁面に設けられた多孔板の孔によって構成されてなる請求項1〜3いずれか一項に記載の空気吹出口。
【請求項5】
多孔板は、その上に仰角を形成して配置された空気導入板との離隔距離が小さくなる奥側において孔を存在させない開口状態に形成されてなる請求項4に記載の空気吹出口。
【請求項6】
多孔板は、その上に仰角を形成して配置された空気導入板との離隔距離が小さくなる奥側に向けて孔の開口径が小さくなるように形成されてなる請求項4に記載の空気吹出口。
【請求項7】
空気導入板に開口部が形成されてなる請求項1〜6いずれか一項に記載の空気吹出口。
【請求項8】
空気導入板による空気導入の入口部位に、多孔板が配設されてなる請求項1,4,5,6,7に記載の空気吹出口。
【請求項9】
吹出孔を含む外周面に光触媒層が形成されてなる請求項1〜8いずれか一項に記載の空気吹出口。
【請求項10】
温湿度調整及び/又は清浄化された空気を空調ダクトの延長方向に送風し、前記空調ダクトの所要位置に配設した複数の空気吹出口により、空気流路内に配置されて送風方向上流側に向けて仰角を形成するように配設された空気導入板によって導入された空気を吹出孔から空調ダクト外に吹き出すようにしたことを特徴とする空気吹出口を用いた空調方法。
【請求項11】
空気導入板の仰角角度の調整により、各空気吹出口の吹出孔から空調ダクト外に吹き出す風量を調節可能にした請求項10に記載の空気吹出口を用いた空調方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−125697(P2006−125697A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−312496(P2004−312496)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(591261336)松下環境空調エンジニアリング株式会社 (29)
【出願人】(000001834)三機工業株式会社 (316)
【Fターム(参考)】