説明

空気調和装置

【課題】 除加湿素子およびそれを用いた装置が薄型化でき、処理側空気および再生側空気の漏れの少ない空気調和装置を提供する。
【解決手段】 除加湿素子1は処理側風路と再生側風路の内部風路が互いに混合しないように素子保持部a2に構成し、かつ通過空気の流れを除加湿素子1の回転軸に対し垂直方向とし、モータa15により所定時間ごとに除加湿素子1および素子保持部a2を所定角度だけ間欠的に回転または往復させることで除加湿素子1の処理と再生を切り替え、連続的に空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出するようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として家庭用および産業用に使用され、湿分の吸脱着を行う除加湿素子を用いて換気機能、除湿機能あるいは加湿機能を有する空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の湿度調節機能と換気機能を有した空気調和装置は、特開平5−346253号公報に記載されたものが知られている。以下、その構成について図48を参照しながら説明する。
【0003】図に示すように、室外側送風手段101と室内側送風手段102と室内側加熱手段103と室外側加熱手段104と固体吸着剤ロータ105とロータ駆動モータ106と伝動ベルト107からなり、全熱交換器108を備えることにより通常は室外空気と室内空気が全熱交換して換気される。そして除湿時は固体吸着剤ロータ105が回転駆動し、室内空気は室内側加熱手段103で加熱されたあと固体吸着剤ロータ105の湿分を奪って固体吸着剤ロータ105を再生し、室外へ排出される。一方室外空気は固体吸着剤ロータ105で除湿されて室内に供給される。さらに加湿時は同様に固体吸着剤ロータ105が回転駆動し、室内空気は固体吸着剤ロータ105で除湿されて室外へ排出される。一方室外空気は室内側加熱手段103で加熱されたあと固体吸着剤ロータ105の湿分を奪って加湿されて室内に供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成では、除加湿にロータを用いるためロータの回転軸方向に風を流すことが必要で、そのための風路の構成と、ロータの半径方向の寸法だけ装置が大型化してしまうという課題があり、除加湿素子及び装置の薄形化および小型化が要求されている。
【0005】また、除加湿にロータを用いるためロータの回転軸方向に風を流すことが必要で、そのための風路の構成と、ロータの半径方向の寸法だけ装置が大型化してしまうことで壁に内蔵するなど装置の薄型化および小型化が困難であるという課題があり、壁に内蔵できるような装置の薄型化および小型化が要求されている。
【0006】また、除加湿にロータを用いるとロータは円形に加工もしくは形成することが必要で、加工または形成の手間からコストが上昇するという課題があり、除加湿素子の加工または形成の簡便化が要求されている。
【0007】また、ロータ式は除加湿時、常に回転駆動する必要があり、回転の駆動系の耐久性および信頼性が低下するという課題があり、除加湿素子の駆動系の耐久性および信頼性を向上することが要求されている。
【0008】また、除加湿機能のON/OFFに関わらず、すべての風が必ずロータを通過するので、風量を大きくする時はロータ面積が小さいと通過風速の増大による圧損が大きくなり、その結果装置が大型化するという課題があり、風量に対する設計の自由度が高く、大風量の時も圧損の大きくならない構成が要求されている。
【0009】また、換気機能のみの場合においても除加湿時同様、すべての風が必ずロータを通過するので、ロータの耐久性および信頼性が低下するという課題があり、除加湿素子の耐久性および信頼性を向上することが要求されている。
【0010】また、ロータ式は除加湿時、常に回転駆動するための隙間を確保しなければならずその駆動部のシールおよび処理側と再生側とのシールに限界があり、空気の漏れによる除湿効率の低下が大きいという課題があり、シール性向上が要求されている。
【0011】また、ロータ式は除加湿時、常に回転駆動するための隙間を確保しなければならずその駆動部のシールおよび処理側と再生側とのシール性を向上しようとすると素子の駆動トルクがかかり、また構造が複雑化し高価になるという課題があり、素子回転時にトルクがかからず、シール部の設計の自由度が高く安価にシールできる構成が要求されている。
【0012】また、ロータ式は除加湿時、常に回転駆動するための隙間を確保しなければならずその駆動部のシールおよび処理側と再生側とのシール性を向上しようとすると、シールの手段によっては騒音と、複数の場所をシールする場合はシールに寸法誤差を生じる課題があり、シール時の静粛性に優れ、シール部の寸法誤差を吸収できる構成が要求されている。
【0013】また、ロータの再生に空気を加熱する場合、換気風量すべてを加熱するだけの熱量が必要となり、エネルギー消費量が大きくなるという課題があり、除加湿時の一段の省エネルギー化が要求されている。
【0014】また、除湿時は除湿された空気は湿分の吸着熱による温度上昇で高温となり室内に供給されるので、冷房負荷が大きくなるという課題があり、除湿時の室内供給温度上昇を抑えることが要求されている。
【0015】また、加熱手段が複数必要なため、構造および制御が複雑になるという課題があり、装置構造および制御を簡単にすることが要求されている。
【0016】本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、除加湿部の薄形化または小型化がはかれ、機構および制御を簡単にでき、また、除加湿素子の駆動系の耐久性および信頼性を向上することができ、また、シール性を向上することができ、また、送風量に対する設計の自由度が高く、また、大風量の時も圧損を低く抑えることができ、また、除加湿素子の耐久性および信頼性を向上させることができ、また、効率よく除加湿素子を再生でき、また、加熱手段の加熱効率を向上させることができ、また、除加湿時の省エネルギー効果を高くすることができ、また、除湿時の室内供給空気温度の上昇を抑えることができる空気調和装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の発明は上記目的を達成するために、除加湿素子は処理側風路と再生側風路の内部風路が互いに混合しないように構成し、除加湿素子を通過する空気の流れを除加湿素子の回転軸に対して垂直方向とし、所定時間ごとに駆動手段により素子保持部を所定角度だけ間欠的に回転または往復させることにより、除加湿素子の処理と再生を繰り返すことで連続的に空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出することができるようにしたものである。
【0018】本発明によれば、除加湿素子を回転軸に対して薄形・小型化、または空気の流れ方向に対して薄形・小型化でき、また、駆動系の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0019】本発明の請求項2記載の発明は、除加湿素子より放出された多湿空気を顕熱交換器において相対的に低温な外気と熱交換させ、これにより顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンクにたくわえる構成としたものである。そして本発明によれば、除加湿素子を回転軸に対して薄形・小型化、または空気の流れ方向に対して薄形・小型化できるので、必要除湿能力が大きい場合でも装置の小型化がはかれ、かつ駆動系の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0020】また、本発明の請求項3記載の発明は、シール部を直線形状の突起どうしの面接触によりシールする構造としたものである。そして本発明によれば、直線状の突起どうしの面接触によりシールすることにより、ごく簡単な構造で設計の自由度が高く、かつ安価なシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0021】また、本発明の請求項4記載の発明は、シール部を立体形状の突起どうしのはめこみによりシールする構造としたものである。そして本発明によれば、簡単な構造で設計の自由度が高く、気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0022】また、本発明の請求項5記載の発明は、シール部を受容体に突起を弾性体の弾性力により押しつけてシールする構造としたものである。そして本発明によれば、弾性力を利用して突起を押し付けることによりシール時に絶えず力が加わるので、気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0023】また、本発明の請求項6記載の発明は、シール部を少なくとも一方の突起に備えられた弾性体をもう一方の突起に当てることで前記弾性体が変形し、これによる弾性力でシールする構造としたものである。そして本発明によれば、除加湿素子の回転開始時に過大なトルクがかからず、かつ気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0024】また、本発明の請求項7記載の発明は、シール部を少なくとも一方の突起に備えられた複数の毛状物からなる植毛部をもう一方の突起に押しつけて前記植毛部の変形による弾性力または植毛部どうしの噛み込みでシールする構造としたものである。そして本発明によれば、シール時の静粛性に優れ、かつ気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0025】また、本発明の請求項8記載の発明は、シール部を少なくとも一方の突起に備えられたリング状弾性体をもう一方の突起に押しつけて変形させ、そのとき生じる弾性による復元力でシールする構造としたものである。そして本発明によれば、シール部の寸法誤差が吸収でき、かつ気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0026】また、本発明の請求項9記載の発明は、除加湿素子と素子保持部の自重を利用して素子収納部にはめ込んでシールする構造としたものである。そして本発明によれば、装置自体の自重を利用してシールするので、回転端部を特別なシール機構なしに安価かつ簡便にシールすることのできる空気調和装置が得られる。
【0027】また、本発明の請求項10記載の発明は、素子保持部と素子収納部に同心円状に少なくとも1つの溝を設け、この溝のはめあいによりシールする構造としたものである。そして本発明によれば、回転時に大きなトルクをかけることなく回転端部をシールすることのできる空気調和装置が得られる。
【0028】また、本発明の請求項11記載の発明は、素子保持部と素子収納部の間に弾性体を埋め込んだ少なくとも一つのはめあいの円形溝を設け、この溝のはめあいと弾性体の弾性力によりシールする構造としたものである。そして本発明によれば、気密性が高く回転端部をシールすることのできる空気調和装置が得られる。
【0029】また、本発明の請求項12記載の発明は、素子保持部と素子収納部の間に設けた少なくとも一つのはめあいの円形溝の一方に溝の円周に沿って突起物を巻き付け、巻き付けられた突起物の復元力による押し付けによりシールする構造としたものである。そして本発明によれば、気密性が高くかつ回転時に大きなトルクをかけることなく回転端部をシールすることのできる空気調和装置が得られるまた、本発明の請求項13記載の発明は、除加湿素子を処理側風路と再生側風路がそれぞれ1つの風路からなるように構成したものである。そして本発明によれば、除加湿素子の加工および形成が簡単であるため安価であり、また、除加湿素子を回転軸に対して薄形化、または空気の流れ方向に対して薄形化できる空気調和装置が得られる。
【0030】また、本発明の請求項14記載の発明は、除加湿素子を処理側風路と再生側風路との風路の合計数が3つ以上からなるように構成したものである。そして本発明によれば、除加湿素子の風路を処理と再生およびパージの3方向としたことで再生後高温となった除加湿素子の温度をパージすることにより下げてから湿分を吸着させるので、除湿効率が向上し、装置全体のエネルギー消費を低減した空気調和装置が得られる。
【0031】また、本発明の請求項15記載の発明は、除加湿素子と除加湿素子を再生するための加熱手段との間に、整流格子を挿入した構造としたものである。そして本発明によれば、加熱手段から除加湿素子への輻射熱を遮断し、かつ除加湿素子を再生するための空気を整流するので、除湿素子の蓄熱による除湿効率の低下を低減できると同時に、均一に再生空気を除加湿素子に送ることにより効率よく除加湿素子を再生できる空気調和装置が得られる。
【0032】また、本発明の請求項16記載の発明は、加熱手段を収納する収納部を二重構造としたものである。そして本発明によれば、中空層の空気断熱により、加熱手段において生み出された熱が熱伝導によって装置の外へ逃げることを低減でき、加熱手段の加熱効率を向上させた空気調和装置が得られる。
【0033】また、本発明の請求項17記載の発明は、除加湿素子を再生するための加熱手段を、所定時間により出力を制御する構造としたものである。そして本発明によれば、再生時間の経過に伴う除加湿素子の過熱及び蓄熱を低減できるので、除加湿素子の再生を最適化して効率よく行うことのできる空気調和装置が得られる。
【0034】また、本発明の請求項18記載の発明は、所定時間ごとに駆動手段により素子保持部を所定角度だけ間欠的に往復させる空気調和装置において、再生と処理が切り替わる際に再生側空気と処理側空気が同一面から流入する除加湿素子の体積の割合を増やすように構成したものである。そして本発明によれば、水分が多く吸着した面を直接加熱再生できる除加湿素子の体積の割合が増えるので、除湿効率を向上させた空気調和装置が得られる。
【0035】また、本発明の請求項19記載の発明は、顕熱交換器についてブロー成形により多角形に形成された複数の管を有する構成としたものである。そして本発明によれば、多角形の形状による乱流促進で管外の熱伝達率が向上し、また管内の結露水の滴下が管内に形成される溝により促進され管内の熱伝達率の低下を防ぎ、除湿能力を向上させた空気調和装置が得られる。
【0036】また、本発明の請求項20記載の発明は、顕熱交換器を通過した外気の一部を除加湿素子に通し、残りはそのまま装置外へ排出する風路構成としたものである。そして本発明によれば、全ての風を除加湿素子に通す必要がないので圧損を低減でき、かつ顕熱交換器への送風量を増加させることができるので除湿能力を向上させた空気調和装置が得られる。
【0037】また、本発明の請求項21記載の発明は、顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンクにたくわえたりドレンタンクの外に排出したりすることができるように切替できる構成としたものである。そして本発明によれば、顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンク内にためこむときは使用者が除湿量を目で確認できると同時に屋内であれば装置の設置場所を問わない。また外へ排出するときはドレンタンクにたまった結露水を使用者が捨てる手間が省けるので、使用範囲および使い勝手の向上した空気調和装置が得られる。
【0038】また、本発明の請求項22記載の発明は、顕熱交換器をドレンタンクと一体構成としたことを特徴とするとしたものである。そして本発明によれば、顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンク内だけでなく顕熱交換器をドレンタンクの一部として利用できるので、ドレンタンクの機能を分けたものよりも省スペースで使い勝手の向上した空気調和装置が得られる。
【0039】また、本発明の請求項23記載の発明は上記目的を達成のために、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ排気側バイパス風路を備えたものである。そして本発明によれば、除湿時においてバイパス風路により除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量が低減され除加湿素子の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0040】また、本発明の請求項24記載の発明は上記目的を達成のために、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ給気側バイパス風路を備えたものである。そして本発明によれば、加湿時においてバイパス風路により除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量が低減され除加湿素子の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0041】また、本発明の請求項25記載の発明は上記目的を達成のために、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ給気側バイパス風路と、この給気側バイパス風路への空気の流量を調整する給気側風路調整手段と、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ排気側バイパス風路と、この排気側バイパス風路への空気の流量を調整する排気側風路調整手段とを備えたものである。そして本発明によれば、除加湿時両方においてバイパス風路により除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、給気または排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量を低減するかもしくは除加湿素子に空気を通らなくすることにより除加湿素子の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0042】また、本発明の請求項26記載の発明は上記目的を達成のために、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ少なくとも一つの給排気バイパス風路と、給排気バイパス風路内に少なくとも一つの送風手段とを備えた構成としたものである。そして本発明によれば、除加湿素子に関連する風路から独立した風路を備えることにより、除湿または加湿を切り離した換気運転が可能となり、簡単な構造で除湿換気、加湿換気または通常換気と多彩な運転の行える空気調和装置が得られる。
【0043】また、本発明の請求項27記載の発明は上記目的を達成のために、除加湿素子を通過した後またはバイパスした後の給気と、除加湿素子を通過する前またはバイパスする前の排気とを熱交換させるための第1の熱交換手段を備えたものである。そして本発明によれば、室内側に熱交換手段を設けることにより、除湿時において処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させて加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できる空気調和装置が得られる。
【0044】また、本発明の請求項28記載の発明は上記目的を達成のために、除加湿素子を通過する前またはバイパスする前の給気と、除加湿素子を通過した後またはバイパスした後の排気とを熱交換させるための第2の熱交換手段を備えたものである。そして本発明によれば、室外側に熱交換手段を設けることにより、加湿時において処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの導入空気の温度を上昇させて加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できる空気調和装置が得られる。
【0045】また、本発明の請求項29記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段と、排気側バイパス風路とを備え、排気側バイパス風路の風上側は第1の熱交換手段と除加湿素子の間から分岐させ、排気側バイパス風路の風下側は除加湿素子と第2の熱交換手段との間に合流させる構成としたものである。そして本発明によれば、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減でき、また除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った排気を混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換させて除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0046】また、本発明の請求項30記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段と、給気側バイパス風路とを備え、給気側バイパス風路の風上側は第2の熱交換手段と除加湿素子の間から分岐させ、給気側バイパス風路の風下側は除加湿素子と第1の熱交換手段との間に合流させた構成としたものである。
【0047】そして本発明によれば、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った給気を混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換させて除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上することで室内への加湿能力が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0048】また、本発明の請求項31記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段と、給気側バイパス風路と、排気側バイパス風路と、給気側風路調整手段と、排気側風路調整手段とを備え、排気側バイパス風路の風上側は前記第1の熱交換手段と前記除加湿素子の間から分岐し、排気側バイパス風路の風下側は除加湿素子と第2の熱交換手段との間に合流させ、給気側バイパス風路の風上側は第2の熱交換手段と除加湿素子の間から分岐し、給気側バイパス風路の風下側は除加湿素子と前記第1の熱交換手段との間に合流させた構成としたものである。
【0049】そして本発明によれば、除加湿時両方において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気または排気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った排気を混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換させて除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので相対的に装置全体のエネルギー消費を低減でき、一方加湿時においては、除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った給気を混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換させて除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上することで室内への加湿能力が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0050】また、本発明の請求項32記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段と、排気側バイパス風路とを備え、排気側バイパス風路へ導入される空気は直接室内から取り込むかまたは第1の熱交換手段を通過する前に分岐させ、排気側バイパス風路に導入された空気は第2の熱交換手段と除加湿素子の間で除加湿素子を通過した空気に合流させる構成としたものである。
【0051】そして本発明によれば、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減でき、また除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った室内空気をそのまま混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換させて除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0052】また、本発明の請求項33記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段と、給気側バイパス風路とを備え、給気側バイパス風路を流れる空気は直接室外から導入するかまたは第2の熱交換手段を通過する前に分岐させ、給気側バイパス風路に導入された空気は第1の熱交換手段と除加湿素子の間で除加湿素子を通過した空気に合流させる構成としたものである。
【0053】そして本発明によれば、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、また除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った室外空気をそのまま混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換させて除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上することで室内への加湿能力が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0054】また、本発明の請求項34記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段と、給気側バイパス風路と、排気側バイパス風路と、給気側風量調整手段と、排気側風量調整手段とを備え、給気側バイパス風路への空気の流量を調整する給気側風路調整手段は除加湿素子の風上側に設け、排気側バイパス風路への空気の流量を調整する排気側風路調整手段は除加湿素子の風下側に設け、給気側バイパス風路を流れる空気は直接室内へ供給するかまたは第2の熱交換手段を通過した後の空気に合流させ、排気側バイパス風路へ導入される空気は直接室内から取り込むかまたは第1の熱交換手段を通過する前に分岐させる構成としたものである。
【0055】そして本発明によれば、除加湿時両方において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気または排気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、除湿時においては、除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った室内空気をそのまま混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換させて除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0056】また、本発明の請求項35記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段と、排気側バイパス風路とを備え、排気側バイパス風路へ導入される空気は直接室内から取り込むかまたは第1の熱交換手段を通過する前に分岐させ、排気側バイパス風路へ導入された空気は除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに第2の熱交換手段において室外からの給気と熱交換させる構成としたものである。
【0057】そして本発明によれば、除湿時において、室外の導入空気と室内空気を直接熱交換させるとともに、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室内からの排気の温度を上昇させる一方で、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げることにより、除湿効率が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できるとともに、加熱手段のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0058】また、本発明の請求項36記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段と、給気側バイパス風路とを備え、給気側バイパス風路へ導入される空気は直接室外から取り込むかまたは第2の熱交換手段を通過する前に分岐させ、給気側バイパス風路へ導入された空気は除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに第1の熱交換手段において室内からの排気と熱交換させる構成としたものである。
【0059】そして本発明によれば、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外からの給気と除加湿素子の処理風路に向かう室内からの排気を直接熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0060】また、本発明の請求項37記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段と、排気側バイパス風路と、排気側第2バイパス風路とを備え、排気側第2バイパス風路の風上側は除加湿素子と第1の熱交換手段の間で分岐させ、排気側第2バイパス風路の風下側は除加湿素子を再生した後の空気と第2の熱交換手段を通過した後の空気と合流させ室外へ排気し、排気側バイパス風路の風上側は直接室内から取り込むかまたは室内と第1の熱交換手段の間で分岐させ、排気側バイパス風路へ導入された空気は除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに第2の熱交換手段において室外からの給気と熱交換させる構成としたものである。
【0061】そして本発明によれば、除湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室内からの排気の温度を上昇させ、また除加湿素子の再生に用いる風量を小さく押さえることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外の導入空気と室内空気を直接熱交換することができるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0062】また、本発明の請求項38記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段と、給気側バイパス風路と、給気側第2バイパス風路とを備え、給気側第2バイパス風路の風上側は第2の熱交換手段と除加湿装置をの間で分岐させ、給気側第2バイパス風路の風上側は第2の熱交換手段と除加湿素子との間で分岐させ、給気側第2バイパス風路の風下側は除加湿素子を再生した後の空気と第1の熱交換手段を通過した後の空気と合流させ室内へ供給され、給気側バイパス風路の風上側は直接室外から取り込むかまたは室外と第2の熱交換手段の間で分岐させ、給気側バイパス風路へ導入された空気は除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに第1の熱交換手段において室内からの排気と熱交換させる構成としたものである。
【0063】そして本発明によれば、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外からの給気と除加湿素子の処理風路に向かう室内からの排気を直接熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0064】また、本発明の請求項39記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、除加湿素子は1つの処理風路と2つの再生風路を持つ構成とし、再生したことで高温となった除加湿素子を室内から導入した空気を通過させて冷却した後に室外から導入した給気を除湿するように駆動手段により駆動させる構成としたものである。
【0065】そして本発明によれば、除湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減でき、室外からの給気をパージした後の室内からの排気と熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、また、再生したことで高温となった除加湿素子を室内から導入した空気でパージして冷却した後に室外から導入した給気を除湿するので除湿効率を向上でき、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0066】また、本発明の請求項40記載の発明は上記目的を達成のために、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、除加湿素子は1つの処理風路と2つの再生風路を持つ構成とし、再生したことで高温となった除加湿素子を室外から導入した給気を通過させて冷却した後に室内から導入した排気を除湿するように駆動手段により駆動させる構成としたものである。
【0067】そして本発明によれば、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減でき、一方、室外からパージした後の給気を室内からの排気と熱交換させて、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、また、再生したことで高温となった除加湿素子を室外から導入した給気を通過させて冷却した後に室内から導入した排気を除湿することで除湿効率が向上し、結果、加湿能力も向上するので、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0068】また、本発明の請求項41記載の発明は上記目的を達成のために、給気側風路調整手段または排気側風路調整手段が加熱手段による空気の温度を利用して自動的に空気流量の調整を行う構成としたものである。
【0069】そして本発明によれば、風路調整手段を空気の温度を利用して自動的に行えるので、空気調和装置の機構および制御を簡単にできる空気調和装置が得られる。
【0070】また、本発明の請求項42記載の発明は上記目的を達成のために、給気または排気を導入または排出する部分をすべて室内および室外につなげる室内外切替口と、室内外切替口の開口先を室内または室外に切り替える室内外切替手段とを備えた構成としたものである。
【0071】そして本発明によれば、給気または排気を導入または排出する部分すべてが室外と室内に通じ、かつ各々の開口先を室内または室外に切替えることが可能となることにより、装置の薄形化により壁などへの取り付けが可能な空気調和装置が得られる。
【0072】また、本発明の請求項43記載の発明は上記目的を達成のために、室内と室外を結ぶ給排気バイパス風路と、給排気バイパス風路に送風手段を設けて備えた構成としたものである。そして本発明によれば、給気側バイパス風路または排気側バイパス風路を用いて除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことにより加熱手段のエネルギー消費を低減でき、また除加湿素子に関連する風路から独立した風路を備えることにより除湿または加湿を切り離した換気運転が可能となり、簡単な構造で除湿換気、加湿換気または通常換気と多彩な運転の行える空気調和装置が得られる。
【0073】また、本発明の請求項44記載の発明は上記目的を達成のために、運転状態により給排気バイパス風路に備えられた送風手段の送風方向および送風量を切り替える構成としたものである。そして本発明によれば、除湿時と加湿時の両方において通常は給気側バイパス風路または排気側バイパス風路を用いて除加湿素子の再生に用いる風量を減らせるので加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、処理側の風量と再生側の風量が合うように給排気バイパス風路によって自由に調整できるので、除加湿素子の処理および再生風量の調整により使用者の要求に応じて除加湿能力を変化させることのできる空気調和装置が得られる。
【0074】また、本発明の請求項45記載の発明は上記目的を達成のために、熱交換手段の風路を除加湿素子の再生側につながる風路と、排気側バイパス風路または給気側バイパス風路につながる風路とに分割した構成としたものである。そして本発明によれば、吸着熱により温度の上昇した除加湿素子の処理側の空気と除加湿素子の再生側へ導く空気とを高い熱交換効率で熱交換させるので、特別な装置を必要とせずに除加湿素子の再生側へ導く空気温度を上昇させることができ、簡単な構造で加熱手段のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0075】また、本発明の請求項46記載の発明は上記目的を達成のために、低温の外気を導入する際に熱交換手段における熱交換によって生じる結露を防止するために、外気を加熱し温度を上昇させる結露防止加熱手段を設けた構成としたものである。そして本発明によれば、外気が特に低温のときに発生する結露による装置への悪影響を防止でき、装置の信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0076】
【発明の実施の形態】本発明は、温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、この除加湿素子を保持する素子保持部と、この素子保持部を収納する素子収納部と、この素子収納部と素子保持部とに設けられたシール部と、素子保持部を駆動させる駆動手段と、除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備え、除加湿素子は処理側風路と再生側風路の内部風路が互いに混合しないように構成し、除加湿素子を通過する空気の流れを除加湿素子の回転軸に対して垂直方向とし、所定時間ごとに駆動手段により前記素子保持部を所定角度だけ間欠的に回転または往復させることにより、除加湿素子の処理と再生を繰り返すことで連続的に空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出することができるようにしたものであり、除加湿素子を回転軸に対して薄形・小型化、または空気の流れ方向に対して薄形・小型化でき、また、駆動系の耐久性および信頼性を向上できる。
【0077】また、除加湿素子と、この除加湿素子を保持する素子保持部と、この素子保持部を収納する素子収納部と、この素子収納部と素子保持部とに設けられたシール部と、素子保持部を駆動させる駆動手段と、除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、除加湿素子を再生するための加熱手段と、除加湿素子を再生した空気と外気とを熱交換させる顕熱交換器と、この顕熱交換器の下部にドレンタンクとを備えた空気調和装置であって、顕熱交換器において前記除加湿素子を再生した空気と外気とを熱交換させ、これにより前記顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンクにたくわえる構成としたものであり、除加湿素子を回転軸に対して薄形・小型化、または空気の流れ方向に対して薄形・小型化できるので、必要除湿能力が大きい場合でも装置の小型化がはかれ、かつ駆動系の耐久性および信頼性を向上できる。
【0078】また、温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、除加湿素子を駆動させる駆動手段と、除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、直線形状の突起どうしの面接触によりシールする構造としたものであり、直線状の突起どうしの面接触によりシールすることにより、ごく簡単な構造で設計の自由度が高く、かつ安価なシール部が得られる。
【0079】また、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、立体形状の突起どうしのはめこみによりシールする構造としたものであり、簡単な構造で設計の自由度が高く、気密性の高いシール部が得られる。
【0080】また、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、受容体に突起を弾性体の弾性力により押しつけてシールする構造としたものであり、弾性力を利用して突起を押し付けることによりシール時に絶えず力が加わるので、気密性の高いシール部が得られる。
【0081】また、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、少なくとも一方の突起に備えられた弾性体をもう一方の突起に当てることで弾性体が変形し、これによる弾性力でシールする構造としたものであり、除加湿素子の回転開始時に過大なトルクがかからず、かつ気密性の高いシール部が得られる。
【0082】また、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、少なくとも一方の突起に備えられた複数の毛状物からなる植毛部をもう一方の突起に押しつけて植毛部の変形による弾性力または植毛部どうしの噛み込みでシールする構造としたものであり、シール時の静粛性に優れ、かつ気密性の高いシール部が得られる。
【0083】また、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、少なくとも一方の突起に備えられたリング状弾性体をもう一方の突起に押しつけて変形させ、そのとき生じる弾性による復元力でシールする構造としたものであり、シール部の寸法誤差が吸収でき、かつ気密性の高いシール部が得られる。
【0084】また、除加湿素子の回転端面に設けられたシール部は、除加湿素子と素子保持部の自重を利用して素子収納部にはめ込んでシールする構造としたものであり、回転端部を特別なシール機構なしに安価かつ簡便にシールすることのできるシール部が得られる。
【0085】また、除加湿素子の回転端面に設けられたシール部は、素子保持部と素子収納部に同心円状に少なくとも1つの溝を設け、この溝のはめあいによりシールする構造としたものであり、回転時に大きなトルクをかけることなく回転端部をシールすることのできるシール部が得られる。
【0086】また、除加湿素子の回転端面に設けられたシール部は、素子保持部と素子収納部の間に弾性体を埋め込んだ少なくとも一つのはめあいの円形溝を設け、この溝のはめあいと弾性体の弾性力によりシールする構造としたものであり、気密性が高く回転端部をシールすることのできるシール部が得られる。
【0087】また、加湿素子の回転端面に設けられたシール部は、素子保持部と素子収納部の間に設けた少なくとも一つのはめあいの円形溝の一方に溝の円周に沿って突起物を巻き付け、巻き付けられた突起物の復元力による押し付けによりシールする構造としたものであり、気密性が高くかつ回転時に大きなトルクをかけることなく回転端部をシールすることのできるシール部が得られる。
【0088】また、除加湿素子は、処理側風路と再生側風路がそれぞれ1つの風路からなるものであり、除加湿素子の加工および形成が簡単であるため安価であり、また、除加湿素子を回転軸に対して薄形化、または空気の流れ方向に対して薄形化できる。
【0089】また、除加湿素子は、処理側風路と再生側風路との風路の合計数が3つ以上からなるものであり、除加湿素子の風路を処理と再生およびパージの3方向としたことで再生後高温となった除加湿素子の温度をパージすることにより下げてから湿分を吸着させるので、除湿効率が向上し、装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0090】また、除加湿素子と除加湿素子を再生するための加熱手段との間に、加熱手段から除加湿素子への輻射熱を遮断し、かつ除加湿素子を再生するための空気を整流する整流格子を挿入したものであり、加熱手段から除加湿素子への輻射熱を遮断し、かつ除加湿素子を再生するための空気を整流するので、除湿素子の蓄熱による除湿効率の低下を低減できると同時に、均一に再生空気を除加湿素子に送ることにより効率よく除加湿素子を再生できる。
【0091】また、加熱手段を収納する収納部を中空成形による二重構造とし、中空層の空気断熱により加熱手段の加熱効率を向上させたものであり、中空層の空気断熱により、加熱手段において生み出された熱が熱伝導によって装置の外へ逃げることを低減でき、加熱手段の加熱効率を向上させることができる。
【0092】また、除加湿素子を再生するための加熱手段は、除加湿素子の再生時間によりその出力を制御する構成としたものであり、再生時間の経過に伴う除加湿素子の過熱及び蓄熱を低減できるので、除加湿素子の再生を最適化して効率よく行うことができる。
【0093】また、除加湿素子の体積の割合について、再生と処理が切り替わる際に再生空気の当たる面に処理側空気が当たる側を増やすように構成したものであり、水分が多く吸着した面を加熱再生できる除加湿素子の体積の割合が増えるので、除湿効率を向上させることができる。
【0094】また、顕熱交換器はブロー成形により多角形に形成された複数の管を有する構造としたものであり、多角形の形状による乱流促進で管外の熱伝達率が向上し、また管内の結露水の滴下が管内に形成される溝により促進されると同時に管内の熱伝達率の低下を防ぎ、除湿能力を向上させることができる。
【0095】また、顕熱交換器は、顕熱交換器を通過した外気の一部を除加湿素子に通し、残りはそのまま装置外へ排出する風路構成としたものであり、全ての風を除加湿素子に通す必要がないので圧損を低減でき、かつ顕熱交換器への送風量を増加させることができるので除湿能力を向上さることができる。
【0096】また、顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンクにたくわえたりドレンタンクの外に排出したりすることができるように切替できる切替手段を有した構成としたものであり、室内だけでなく排水できるところであればどこでも使用できるようになり、幅広い用途、条件で使用できるまた、顕熱交換器はドレンタンクと一体構成としたものであり、顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンク内だけでなく顕熱交換器をドレンタンクの一部として利用できるので、ドレンタンクの機能を分けたものよりも省スペースで使い勝手を向上させることができる。
【0097】また、給気と排気を同時に行い、除加湿素子と、この除加湿素子を保持する素子保持部と、この素子保持部を収納する素子収納部と、この素子収納部と素子保持部とに設けられたシール部と、素子保持部を駆動させる駆動手段と、除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、除加湿素子を再生するための加熱手段とを備えた空気調和装置であって、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ排気側バイパス風路を備えたものであり、除湿時においてバイパス風路により除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量が低減され除加湿素子の耐久性および信頼性を向上できる。
【0098】また、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ給気側バイパス風路を備えたものであり、加湿時においてバイパス風路により除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量が低減され除加湿素子の耐久性および信頼性を向上できる。
【0099】また、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ給気側バイパス風路と、この給気側バイパス風路への空気の流量を調整する給気側風路調整手段と、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ排気側バイパス風路と、この排気側バイパス風路への空気の流量を調整する排気側風路調整手段とを備えたものであり、除加湿時両方においてバイパス風路により除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、給気または排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量を低減するかもしくは除加湿素子に空気を通らなくすることにより除加湿素子の耐久性および信頼性を向上できる。
【0100】また、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ少なくとも一つの給排気バイパス風路と、給排気バイパス風路内に少なくとも一つの送風手段とを備えたものであり、除加湿素子に関連する風路から独立した風路を備えることにより、除湿または加湿を切り離した換気運転が可能となり、簡単な構造で除湿換気、加湿換気または通常換気と多彩な運転を行うことができる。
【0101】また、除加湿素子を通過した後またはバイパスした後の給気と、除加湿素子を通過する前またはバイパスする前の排気とを熱交換させるための第1の熱交換手段を備えたものであり、室内側に熱交換手段を設けることにより、除湿時において処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させて加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できる。
【0102】また、除加湿素子を通過する前またはバイパスする前の給気と、除加湿素子を通過した後またはバイパスした後の排気とを熱交換させるための第2の熱交換手段を備えたものであり、室外側に熱交換手段を設けることにより、加湿時において処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの導入空気の温度を上昇させて加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できる。
【0103】また、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、排気側バイパス風路の風上側は第1の熱交換手段と前記除加湿素子の間から分岐させ、排気側バイパス風路の風下側は前記除加湿素子と第2の熱交換手段との間に合流させたものであり、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減でき、また除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った排気を混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換することにより除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0104】また、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、給気側バイパス風路の風上側は第2の熱交換手段と除加湿素子の間から分岐させ、給気側バイパス風路の風下側は除加湿素子と第1の熱交換手段との間に合流させたものであり、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、また除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った給気を混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換することにより除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上することで室内への加湿能力が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0105】また、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、排気側バイパス風路の風上側は第1の熱交換手段と除加湿素子の間から分岐し、排気側バイパス風路の風下側は除加湿素子と第2の熱交換手段との間に合流させ、給気側バイパス風路の風上側は第2の熱交換手段と除加湿素子の間から分岐し、給気側バイパス風路の風下側は除加湿素子と第1の熱交換手段との間に合流させたものであり、除加湿時両方において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気または排気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った排気を混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換することにより除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので相対的に装置全体のエネルギー消費を低減でき、一方加湿時においては、除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った給気を混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換することにより除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上することで室内への加湿能力が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0106】また、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、排気側バイパス風路へ導入される空気は直接室内から取り込むかまたは第1の熱交換手段を通過する前に分岐させ、排気側バイパス風路に導入された空気は第2の熱交換手段と除加湿素子の間で除加湿素子を通過した空気に合流させるものであり、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減でき、また除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った室内空気をそのまま混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換することにより除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0107】また、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、給気側バイパス風路を流れる空気は直接室外から導入するかまたは第2の熱交換手段を通過する前に分岐させ、給気側バイパス風路に導入された空気は前記第1の熱交換手段と除加湿素子の間で除加湿素子を通過した空気に合流させるものであり、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、また除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った室外空気をそのまま混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換させて除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上するので室内への加湿能力が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0108】また、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、給気側バイパス風路への空気の流量を調整する給気側風路調整手段は除加湿素子の風上側に設け、排気側バイパス風路への空気の流量を調整する排気側風路調整手段は除加湿素子の風下側に設け、給気側バイパス風路を流れる空気は直接室内へ供給するかまたは第2の熱交換手段を通過した後の空気に合流させ、排気側バイパス風路へ導入される空気は直接室内から取り込むかまたは第1の熱交換手段を通過する前に分岐させるものであり、除加湿時両方において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気または排気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、除湿時においては、除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った室内空気をそのまま混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換させて除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0109】また、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、排気側バイパス風路へ導入される空気は直接室内から取り込むかまたは第1の熱交換手段を通過する前に分岐させ、排気側バイパス風路へ導入された空気は除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに第2の熱交換手段において室外からの給気と熱交換させるものであり、除湿時において、室外の導入空気と室内空気を直接熱交換できるとともに、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室内からの排気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0110】また、第1の熱交換手段と、前記第2の熱交換手段とを備え、給気側バイパス風路へ導入される空気は直接室外から取り込むかまたは第2の熱交換手段を通過する前に分岐させ、給気側バイパス風路へ導入された空気は前記除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに第1の熱交換手段において室内からの排気と熱交換させるものであり、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外からの給気と除加湿素子の処理風路に向かう室内からの排気を直接熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0111】また、1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ排気側第2バイパス風路を設け、排気側第2バイパス風路の風上側は除加湿素子と第1の熱交換手段の間で分岐させ、排気側第2バイパス風路の風下側は除加湿素子を再生した後の空気と第2の熱交換手段を通過した後の空気と合流させ室外へ排気し、排気側バイパス風路の風上側は直接室内から取り込むかまたは室内と第1の熱交換手段の間で分岐させ、排気側バイパス風路へ導入された空気は除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに第2の熱交換手段において室外からの給気と熱交換させるものであり、除湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室内からの排気の温度を上昇させ、また除加湿素子の再生に用いる風量を小さく押さえることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外の導入空気と室内空気を直接熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0112】また、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ給気側第2バイパス風路を設け、給気側第2バイパス風路の風上側は第2の熱交換手段と除加湿装置をの間で分岐させ、給気側第2バイパス風路の風上側は第2の熱交換手段と除加湿素子との間で分岐させ、給気側第2バイパス風路の風下側は除加湿素子を再生した後の空気と第1の熱交換手段を通過した後の空気と合流させ室内へ供給され、給気側バイパス風路の風上側は直接室外から取り込むかまたは室外と第2の熱交換手段の間で分岐させ、給気側バイパス風路へ導入された空気は除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに第1の熱交換手段において室内からの排気と熱交換させるものであり、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外からの給気と除加湿素子の処理風路に向かう室内からの排気を直接熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0113】また、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、除加湿素子は1つの処理風路と2つの再生風路を持つ構成とし、第1の熱交換手段では除加湿素子を通過した後の給気と室内からの排気を熱交換させ、第1の熱交換手段を通過した室内からの排気を加熱手段により加熱し除加湿素子の再生風路の一つを通過させることで除加湿素子を再生させ、第2の熱交換手段では室内から導入し除加湿素子の再生風路の残り一つを通過した排気と室外からの給気を熱交換させ、第2の熱交換手段を通過した室外からの給気を除加湿素子の処理風路を通過させる構成とし、したことで高温となった除加湿素子を室内から導入した空気を通過させて冷却した後に室外から導入した給気を除湿するように駆動手段により駆動させるものであり、除湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減でき、室外からの給気をパージした後の室内からの排気と熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、また、再生したことで高温となった除加湿素子を室内から導入した空気でパージして冷却した後に室外から導入した給気を除湿するので除湿効率が向上し、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0114】また、第1の熱交換手段と、第2の熱交換手段とを備え、除加湿素子は1つの処理風路と2つの再生風路を持つ構成とし、第1の熱交換手段では室外から導入され除加湿素子の再生風路の一つを通過した給気と室内から導入され除加湿素子の処理風路へ送られる排気とを熱交換させ、第2の熱交換手段では除加湿素子の処理風路を通過した排気と室外からの給気を熱交換させ、第2の熱交換手段を通過した後の給気を加熱手段により加熱し除加湿素子の再生風路の残り一つを通過させることで除加湿素子を再生させると同時に室内を加湿する構成とし、再生したことで高温となった除加湿素子を室外から導入した給気を通過させて冷却した後に室内から導入した排気を除湿するように駆動手段により駆動させるものであり、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減でき、室外からの給気をパージした後の室内からの排気と熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、また、再生したことで高温となった除加湿素子を室外から導入した給気を通過させて冷却した後に室内から導入した排気を除湿することで除湿効率が向上し、結果、加湿能力も向上するので、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる。
【0115】また、給気側風路調整手段または排気側風路調整手段が加熱手段による空気の温度を利用して自動的に空気流量の調整を行うものであり、風路調整手段を空気の温度を利用して自動的に行えるので、空気調和装置の機構および制御を簡単にできる。
【0116】また、給気または排気を導入または排出する部分をすべて室内および室外につなげる室内外切替口と、室内外切替口の開口先を室内または室外に切り替える室内外切替手段とを備えたものであり、給気または排気を導入または排出する部分すべてが室外と室内に通じ、かつ各々の開口先を室内または室外に切替えることが可能となることにより、装置の薄形化により壁などへの取り付けが可能となる。
【0117】また、除加湿素子と、この除加湿素子を保持する素子保持部と、この素子保持部を収納する素子収納部と、この素子収納部と素子保持部とに設けられたシール部と、素子保持部を駆動させる駆動手段と、除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、除加湿素子を再生するための加熱手段と、排気側バイパス風路または給気側バイパス風路あるいはその両方と、排気側バイパス風路と排気側バイパス風路を同時に備えた場合には排気側風路調整手段と給気側風路調整手段と、場合により第1の熱交換手段または第2の熱交換手段あるいはその両方とを備えた空気調和装置において、室内と室外を結ぶ給排気バイパス風路と、給排気バイパス風路に送風手段とを備えたものであり、給気側バイパス風路または排気側バイパス風路を用いて除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことにより加熱手段のエネルギー消費を低減でき、また除加湿素子に関連する風路から独立した風路を備えることにより除湿または加湿を切り離した換気運転が可能となり、簡単な構造で除湿換気、加湿換気または通常換気と多彩な運転を行うことができる。
【0118】また、運転状態により給排気バイパス風路に備えられた送風手段の送風方向および送風量を切り替える制御手段を有した構成としたものであり、除湿時と加湿時の両方において通常は給気側バイパス風路または排気側バイパス風路を用いて除加湿素子の再生に用いる風量を減らせるので加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、処理側の風量と再生側の風量が合うように給排気バイパス風路によって自由に調整できるので、除加湿素子の処理および再生風量の調整により使用者の要求に応じて除加湿能力および換気量を変化させることができる。
【0119】また、第1の熱交換手段または第2の熱交換手段の風路を除加湿素子の再生側につながる風路と、排気側バイパス風路または給気側バイパス風路につながる風路とに分割し構成したものであり、吸着熱により温度の上昇した除加湿素子の処理側の空気と除加湿素子の再生側へ導く空気とを高い熱交換効率で熱交換させるので、特別な装置を必要とせずに除加湿素子の再生側へ導く空気温度を上昇させることができ、簡単な構造で加熱手段のエネルギー消費を低減することができる。
【0120】また、低温の外気を導入する際に、第1の熱交換手段または第2の熱交換手段における熱交換によって生じる結露を防止するために、外気を加熱し温度を上昇させる結露防止加熱手段を設けた構成としたものであり、外気が特に低温のときに発生する結露による装置への悪影響を防止でき、装置の信頼性を向上することができる。
【0121】以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0122】
【実施例】本実施例において、特に断りがない限り全出の記号と同じ部分には同一の記号を付記して説明は省略し、異なる部分のみ説明する。
【0123】(実施例1)図1は本発明の第1の実施例における空気調和装置を家庭用除湿機として使用する場合についての除加湿素子1の概略図である。除加湿素子1はハニカム状またはコルゲート状に形成された固形物にシリカゲル、ゼオライト、塩化リチウム等の吸着材を担持させたもので構成され、吸着材が比較的湿分を多く含むときに相対的に湿度の低い空気が通過すると通過空気に湿分を放出し、吸着材が比較的乾燥しているときに相対的に湿度の高い空気が通過すると通過空気の湿分を吸着する性質を持つ。全体の形状は直方体または立方体等、四角柱であり、除加湿素子1は開口面に対し風が図1R>1のように1方向に通過するように構成される。
【0124】図2は除加湿素子1を内蔵・固定した素子保持部a2の概略図である。図2について、素子保持部a2は丈夫かつ軽量な素材であれば例えば樹脂等何でもよい。素子保持部a2は円筒形であり、素子保持部a2の寸法、形状は除湿性能によって決定される除加湿素子1の大きさや装置の使用形態による。素子保持部a2は回転軸にそって回転運動できるようになっている。また、素子保持部a2には処理側の空気と再生側の空気との混合を防ぐためのシール部a3が取り付けられている。除加湿素子1は素子保持部a2に2個取り付けられるが、図2のように向かって右側の除加湿素子1は素子保持部a2の内部に収納されている。そして処理側および再生側の空気は除加湿素子1および素子保持部a2の回転軸に対して垂直に、互いに混ざらぬように流す。
【0125】なお、素子保持部a2に収納する除加湿素子1の数は、処理側と再生側の空気が混ざらぬように構成されれば、2個でなくとも、一体化した1個でも、2個以上でもよい。
【0126】図3は素子保持部a2の構成の詳細図である。素子固定部4は除加湿素子1を直接固定し、回転部5は除加湿素子1の収まる素子固定部4を回転させるための支持・可動部であり、中心部に回転させるための円筒形の突起7が備えられ、ねじ等で素子固定部4の両端に固定される。素子固定部4にはさらにサイドカバー6が除加湿素子1の開口面以外の部分に計4つ固定される。サイドカバー6は他部品からの除加湿素子1への輻射熱を避けるよう表面を例えば反射板のような構成にしてもよく、また素子固定部4との間に断熱材を内蔵してもよい。そして、サイドカバー6にはシール部a3が取り付けられている。
【0127】そして、サイドカバー6が素子固定部3に取り付けられた際に、他の隣り合ったシール部a3が直線上に並び、円周に沿って4つのシール部a3が形成される。
【0128】図4は素子保持部a2に固定されたときの除加湿素子1の配置関係と空気の流れの概略図である。除加湿素子1は素子収納部2に対し、直方体状に加工された除加湿素子1を2つ、開口面が90度互い違いになるように、すなわち除加湿素子1を回転軸に対して90度回転させたものを2個ならべて収納・固定される。今、処理側の風路と再生側の風路を固定し、多湿の処理側空気を8aのように、高温の再生側空気を9aのように互いに混ざらぬように送るとき、除加湿素子1の処理側風路10は左側の除加湿素子1に、再生側風路11は右側の除加湿素子1に形成される。そして、処理側空気8aは図4左側の除加湿素子1のみを通過し、除湿されて乾燥した処理側空気8bとなって排出される。一方、再生側空気9aは図4右側の除加湿素子1のみを通過し、除加湿素子1を再生して高湿な再生側空気9bとなって排出される。
【0129】図5は図4から90度回転させたときの除加湿素子1の配置関係と空気の流れの概略図である。このように、図4において処理側風路10および再生側風路11は90度回転することにより入れ替わり、除加湿素子1の処理および再生が続行される。これはすなわち、所定時間毎に90度ずつ回転もしくは往復回転させるようにすれば図4、図5の状態が順々に繰り返されることを表し、これにより連続的に除湿が行えるわけである。
【0130】図6(a)は再生側空気と処理側空気が同一面から流入する除加湿素子1の体積の割合を増やすように構成した場合の概略図、図6(b)は図6(a)より90度回転した時の概略図、図6(c)は再生側空気と処理側空気が同一面から流入する除加湿素子1の体積の割合を増やすように構成した素子保持部a2の概略図である。図4および図5のように90度の間欠回転を往復運動で行う場合、一定方向に回転する時とは異なり、必ず再生側空気と処理側空気が同一面から流入する面ができる。図6(a)において左側の除加湿素子1は再生側空気と処理側空気が同一面から流入する。この除加湿素子1では、図6(b)では水分をより多く含んだ面を高温の空気で直接再生でき、除加湿素子1の再生が効率よく行われるので、結果、再び処理にまわって水分を吸着する時の吸着量が増大し、除湿効率が向上する。そして図6(c)のように再生側空気と処理側空気が同一面から流入する除加湿素子1の体積の割合を増やすようにした素子保持部a2に除加湿素子1を固定し、往復回転させる。このようにして再生側空気と処理側空気が同一面から流入する除加湿素子1の体積割合を増やせば、装置としての除湿効率を向上できる。
【0131】図7は除加湿素子1の処理および再生が行われる除湿部の概略図である。除加湿部の構成について、除加湿素子1は素子保持部a2によって回転時に動かぬようにしっかりと保持・固定され、また、素子保持部a2には処理側の空気と再生側の空気を混合しないようにシールする為のシール部a3が固定されている。素子保持部a2の両端の可動部を収納した回転部カバー13は素子保持部a2を上部から覆う素子収納部a12にねじ等で固定され、一体となる。素子収納部a12および回転部カバー13の素材は丈夫かつ軽量でなおかつ熱に強いものであれば樹脂等何でもよい。また、素子収納部a12にはシール部b14が取り付けられており、素子収納部a12に取り付けられたシール部a3との組み合わせで処理側空気と再生側空気が混合するのを防ぐ。モータa15は制御により素子保持部a2を所定時間ごとに90度、往復回転運動させる。このモータa15は素子収納部a12か、その他装置内に固定される。一方、ヒータ収納部16には再生用ニクロム線ヒータ17が収納、固定される。ヒータ収納部16の素材は丈夫かつ軽量でありなおかつ熱に強いものであれば樹脂等何でもよい。再生用ニクロム線ヒータ17は除加湿素子1の再生用の高温空気を作り出すものである。またヒータ収納部16の下部には除加湿素子1を再生するための空気を送り出す再生側シロッコファン18が取り付けられており、ヒータ収納部16は素子収納部a12に取り付けられる。また、除加湿素子1に処理空気を送るための処理側シロッコファン19は素子収納部a12の後ろに配置される。
【0132】図8(a)はヒーター収納部16の詳細図、図8(b)はヒータ収納部16内部の概略図である。図8(a)に示すように、再生用ニクロム線ヒータ17の上には整流格子20がヒータ支持部21にネジなどにより取り付けられ、再生用ニクロム線ヒータ17もこのヒータ支持部21にネジなどにより固定される。さらに、再生用シロッコファン18より送られてくる空気を均一に再生用ニクロム線ヒータ17に送ることで除加湿素子1に送られる再生空気の温度分布を均一にして効率よく再生するために、この図のように、再生用ニクロム線ヒータ17の下部にも整流格子20を取り付けてもよい。この整流格子20はパンチングメタルや金網など、熱に強い素材で均等に穴の空いた構造であれば何でも良い。ヒータ支持部21の素材は丈夫かつ軽量でありなおかつ熱に強いものであれば金属や樹脂等何でもよい。このヒータ支持部21の再生用ニクロム線ヒータ17の収まる内部表面は、材料となる素材をそのまま使用してもよいが、例えば黒色に塗るなどして熱を吸収しやすくし、再生用ニクロム線ヒータ17から除加湿素子1への輻射熱を吸収させるようにしてもよい。再生用ニクロム線ヒータ17の上部に取り付けられる整流格子20は、再生用ニクロム線ヒータ17から吹き出る高温空気を整流化して除加湿素子1に高温の再生空気を均一に送り込むと同時に、再生用ニクロム線ヒータ17からの輻射熱により除加湿素子1が加熱・蓄熱されることによる除湿効率の低下を低減する。除加湿素子1が輻射熱により蓄熱されると、処理にまわった時に蓄熱により処理側の空気流入温度が上昇し、流入空気の相対湿度が低下するので除湿効率が低下する。整流格子20はこの輻射熱を遮り、除湿性能の低下を低減する。ヒータ収納部16の内部は図8(b)に示す通り、ヒータ収納部16の上面にヒータ支持部21が乗って固定された形になっており、これによりヒータ収納部16とヒータ支持部21の間は空気による中空層22が形成される。この構成により再生用ニクロム線ヒータ17で発生したごく一部の熱がヒータ支持部21内部の熱伝導により外に逃げ出す事を除き、大部分の熱が中空層22の空気断熱により外に逃げることを防止できるので、再生用ニクロム線ヒータの入力に対する加熱効率を向上できる。
【0133】図9は除湿部の空気の流れの概略図である。図9に示すように、素子収納部a12の処理側開口部a23aから導入された処理側空気8aは除加湿素子1を通過し素子収納部の背面の処理側開口部b23bより乾燥した処理側空気8bとなって処理側シロッコファン19から室内に供給される。また、再生側シロッコファン18に導入された再生側空気9aはヒータ収納部16に収納した再生用ニクロム線ヒータ17により高温の空気となって除加湿素子1を通過し、再生側開口部24から高温高湿の再生側空気9bとして処理側空気と混ざらぬようにして送出される。
【0134】図10は素子収納部a12を横から見た時の空気の流れの概略図であり、このように処理側空気8aおよび処理側空気8bと、再生側空気9aおよび再生側空気9bは、除加湿素子1を互いに直交して流れる。そして、素子保持部a2をモータa15により90度回転することにより処理および再生を行う除加湿素子1が入れ替わり、所定時間毎に素子保持部a2を90度往復回転させることで連続して除湿を行える。
【0135】図11(a)は多角形管を持つ顕熱交換器25の概略図、図11(b)は同図11(a)A−A’における多角形管26の断面図、図11(c)は同顕熱交換器25を2列以上で使用した場合の概略図、図11(d)は同顕熱交換器25を2列以上で使用した場合の多角形管26の断面図である。図11(a)に示すように顕熱交換器25は複数の多角形管26からなり、素材は丈夫かつ軽量なPET等の樹脂でブロー成形によりつくられる。顕熱交換器25の背面には空気の出入り口となる流入口27が設けられ、この中には除加湿素子1を再生した高温空気を流す。一方、除湿を行う比較的低温な処理空気は図11(b)のように多角形管26の間を通過させ、前述の高温の再生空気との間で顕熱交換させる。こうして高温で多湿の再生空気は顕熱交換器25のおもに多角形管26において露点に達し結露する。結露した水はドレン水として多角形管26の溝を伝わって滴下し、顕熱交換器25の底部に流れ落ちる。顕熱交換器25の底部は傾斜が設けてあり、ドレン水が自然に集め流れるようになっている。一方、図11(b)に示すように多角形管26は、管内と管外はブロー成形により同じ形状である。このように多数の角を設けることにより、管外側については平滑な管に比べ面積が増大するとともに空気流の乱れを促進し、熱伝達率を向上させる。また、管内側については平滑な管に比べて結露による水滴が横に広がるのを防ぐことができ、結露水の滴下を促進すると同時に、管内側の結露水の付着による熱伝達率の低下を防ぐことができる。次に、この顕熱交換器25を単純に2列以上で使う場合は構造上、図11(c)で示すように、管内に結露した水滴の滴下を妨げるような上向きの空気流を生じる。この上向きの空気流によって結露水の滴下が妨げられると管内の熱伝達率が低下し、顕熱交換器の能力が低下する恐れがある。この場合は図1111(d)に示すように、管内に上昇流を生じる列の多角管の管内断面積を広げることによって空気流の速度を低下させ、空気流の影響を減少させるようにする。
【0136】なお、顕熱交換器25を1列で使う場合や、構成の都合等で管内空気流に上昇流を生じる場合においても、上記同様、図11(d)に示したように空気の上昇流を生じる部分の管内面積を広げるようにしても良い。
【0137】図12は本実施例における除湿装置全体の空気の流れの概略図である。この図に示すように顕熱交換器25の下部には顕熱交換器25で生成された結露水を回収するドレンタンク28が備えられる。また、ドレンタンク28には切替手段としてドレン切替口29が取り付けられている。ドレン切替口29はゴムなどのリングによるシール機能を有したキャップをネジ止めする構成で、普段室内などではドレンタンク28内にドレン水をたくわえ、それ以外では例えば浴室等流しのあるところではキャップをはずしてホースをつなぎ装置外へドレン水を放出できるようにする働きを持つ。ドレンタンク28の材質は丈夫かつ軽量のものであれば樹脂等何でもよい。8a、8bは処理側空気の流れを、9a、9bは再生側空気の流れを示す。図12において再生側シロッコファン18より送出された再生側空気9aは、再生用ニクロム線ヒータ17において加熱され高温低湿空気となって除加湿素子1を通ることで高温高湿の再生側空気9bとなる。そして顕熱交換器25に導入された高温高湿の再生側空気9bは室内から導入された低温の処理側空気8aと熱交換されることで露点に達し結露水を生じ、ドレンタンク28に集められる。こうして除湿した空気中の水分を水として得る。顕熱交換器25で熱交換された後低温高湿となった再生側空気9aは、また再生側シロッコファン18によって吸引される。この間、再生空気は閉ループで循環される。一方、処理側シロッコファン19により室内から導入された処理側空気8aは、顕熱交換器25で熱交換した後、一部は除加湿素子1を通ることで除湿され、乾燥した処理空気8bとして再び室内へ戻される。残りは除加湿素子1を通らずにバイパスし、処理側シロッコファンにより室内へ戻される。バイパスさせることで除加湿素子1による通風抵抗を増大させずに処理風量を稼ぐことができる。所定時間後、除加湿素子1はモータa15により90度回転され、除湿が続行される。
【0138】図13は顕熱交換器一体型ドレンタンク30を用いた除湿装置全体の空気の流れの概略図である。顕熱交換器一体型ドレンタンク30は顕熱交換器の一部をドレンタンクとしても使えるのでドレンタンクのスペースを稼ぐことができる。ドレン水を捨てる時は流入口27より顕熱交換器一体型ドレンタンク30を取り外して捨てるようにする。この構成において、空気の流れのしくみと説明は図12とまったく同様である。
【0139】図14(a)は再生用ニクロム線ヒータ17を常時ON(一定)にした場合の時間と除加湿素子1の吸着量、除加湿素子1の再生に必要温度および実際の再生温度の関係を表したグラフである。温度に関して、実線は実際の再生温度を、点線は除加湿素子1の再生に必要な温度である。また吸着量に関して、実線と点線は図4および図5の様に除加湿素子1を2分割して間欠回転させる場合についての二つの除加湿素子1に関するそれぞれの吸着量を表している。再生用ニクロム線ヒータ17が常時ONで入力一定の場合、図14(a)に示すように実際の再生温度は一定である(実線)が、除加湿素子1の再生に実際に必要な温度は、再生を始めてからの除加湿素子1の水分の放出に伴い低下する(点線)。すなわち、グラフの斜線部に示すように、再生用ニクロム線ヒータ17の入力に無駄を生じている部分が生じる。図14(b)は再生用ニクロム線ヒータ17の入力をON―OFF制御した場合の時間と除加湿素子1の吸着量、除加湿素子1の再生に必要温度および実際の再生温度の関係を表したグラフである。ここで、グラフの線の意味は図14(a)と同様である。図に示すように、再生用ニクロム線ヒータ17の入力にON−OFF制御を行うと、実際の再生温度は三角形の波形になる。図14R>4(a)と同様、グラフの斜線部に示す部分は再生用ニクロム線ヒータ17の入力に無駄が生じた部分であるが、図14(a)と比較するとその割合が非常に少なくできることが分かる。すなわちこれは、入力をOFFにする時間分だけ電力を節約して効率よく除加湿素子1を再生することができることを表している。
【0140】図15は回転軸方向から見たシール部a3およびシール部b14の概略図である。この図において、素子収納部a12に設けられたシール部b14と、素子収納部a12に収納され往復回転する素子保持部a2に設けられたシール部a3は、素子保持部a2が実線の位置から点線の位置へ90度回転しても、必ず互いに接触できる構造になっている。この構造において、シール部a3とシール部b14は以下の図16、17に示すような様々な組み合わせパターンで、素子収納部a12の回転端面は以下の図18〜20に示すような様々な組み合わせパターンで処理側空気と再生側空気が混合しないようシールする。
【0141】図16(a)はシール部a3とシール部b14によるシールが直線状の突起によりシールされる場合の概略図である。図に示すようにシール部a3、シール部b14がそれぞれ直線状の突起a31、直線状の突起b32で構成されシールするものである。直線状の突起a31および直線状の突起b32の材質は剛体であれば樹脂等何でもよい。直線状の突起b32は素子収納部a12にネジ等でしっかり固定される。この構成では素子保持部a2側に取り付けられた直線状の突起a31と、素子収納部a12側の直線状の突起b32が素子保持部a2の回転終了時に互いに接触し、直線状の突起a31および直線状の突起b32の面どうしの接触でシールする構造となっている。
【0142】図16(b)はシール部a3とシール部b14によるシールが立体形状の突起によりシールされる場合の概略図である。立体形状の突起a33は素子保持部a2に備えられ、立体状の突起b34は素子収納部a12にネジ等でしっかり固定される。立体形状の突起a33および立体状の突起b34は互いにはめあいの形状で構成され、例えばF字形状など、はめあう形状であれば何でもよい。また、立体状の突起a33および立体状の突起b34の材質は剛体であれば樹脂等何でもよい。この構成では素子保持部a2側に備えられた立体形状の突起a33が素子保持部a2の回転終了時に素子収納部a12に取り付けられた立体形状の突起b34にはめこまれ、立体形状の突起a33および立体状の突起b34どうしのはめこみでシールする構造となっている。
【0143】図16(c)はシール部a3とシール部b14によるシールが受容体35への弾性体a36による突起a37の押し付けによりシールされる場合の概略図である。受容体35、突起a37の材質は剛体であれば樹脂等何でもよい。また、弾性体a36は耐久性があり弾力のある材質であればゴムまたはバネ等何でもよい。この構成では素子保持部a2の回転終了時、受容体35が突起a37を押し上げることで弾性体a36の弾性力が発生し、突起a37が受容体35を押さえつけてシールする構造となっている。
【0144】図16(d)はシール部a3とシール部b14によるシールが突起b38と突起に備えられた弾性体a40によりシールされる場合の概略図である。突起b38および突起c39の材質は剛体であれば樹脂等何でもよい。突起に備えられた弾性体a40は耐久性があり弾力のある材質であればゴムまたはバネ等何でもよく、突起b38に埋め込まれた形で突起b38より飛び出させて固定される。突起c39は素子収納部a12にネジ等でしっかり固定される。この構成では素子保持部a2の回転終了時、素子収納部a12側の突起c39により素子保持部a2側の突起に備えられた弾性体a40を押し曲げることで弾性力が発生し、これにより突起に備えられた弾性体a40が突起b38を押さえつけてシールする構造となっている。
【0145】図16(e)は突起d41と突起に備えられた弾性体b42をダンパとして用いた場合の概略図、図16(f)は図16(e)を上から見た概略図である。図16(e)において、突起d41の材質は剛体であれば金属、樹脂等何でもよい。一方、突起に備えられた弾性体b42は弾力性のある材質であればゴム等何でもよく、図のように突起d41を覆って固定される。突起に備えられた弾性体b42は突起d41の四辺の端部にあわせて厚味を持たせた構造(斜線部)とする。また、突起d41は回転軸を中心に回転できる構造で、モータで駆動させる。突起e43は、突起に備えられた弾性体b42の厚味を持たせた四辺の端部部分に当たるように枠状に飛び出した構造(斜線部)とする。この構造において、図16(f)のように図の上方より空気流Aが矢印の向きに流れてきてCの方向へ流す場合を考える。このとき、ダンパとしての突起d41はモータにより回転軸を中心に回転し、風路の両端に設けられた突起e43の方へ閉じる(実線)。突起e43は、突起d41の四辺の端部の厚みにあわせて接触するように立体的に作られていて、突起に備えられた弾性体b42が回転軸側の方からしっかり密着できるように角度をつける。こうすることで、図の様に突起d41が回転すると突起に備えられた弾性体b42が突起e43に押さえ付けられる。突起に備えられた弾性体b42は突起e43に当たる部分に厚味を持たせてあるので、弾性力で突起e43に圧迫された部分から外に膨らみ、突起e43にかぶさるようにシールできる仕組みとなっている。また、Bの方へ流す場合には、モータにより突起d41を点線の方へ同様に閉じることで、空気流Aの流す方向を切替できる。
【0146】図17(a)は突起f44を突起g45に近づける際に、植毛部46の弾性力または噛み合いでシールする場合の概略図である。突起f44および突起g45の材質は剛体であれば樹脂等何でもよく、植毛部46の毛の材質は適度に弾力を持つ材質であればゴムや、ナイロン等の合成繊維、またはしんちゅう等の金属など何でもよい。植毛部46は上記材質の複数の毛により構成され、突起f44に固定される。また、突起g45は素子収納部a12にネジ等でしっかり固定される。素子保持部a2の回転終了時、素子保持部a2側の突起f44に設けられた植毛部46が素子収納部a12側の突起g45に押し付けられることで植毛部46の複数の毛が変形し、この変形による弾性力で植毛部46の複数の毛が突起g45を押さえつけてシールする構造となっている。
【0147】図17(b)は突起h47を突起i48に近づける際に、リング状弾性体49の弾性による復元力でシールする場合の概略図である。突起h47および突起i48の材質は剛体であれば樹脂等何でもよい。リング状弾性体49は弾力を持つ材質であればシリコンなどのゴム等何でもよく、突起h47に固定される。また、突起i48は素子収納部a12にネジ等でしっかり固定される。素子保持部a2の回転終了時、素子保持部a2側の突起h47が素子収納部a12側の突起i48に固定されたリング状弾性体49を押し付けて変形させることでリング状弾性体49は弾性による復元力で素子保持部a2側の突起h47を押さえつけてシールする構造となっている。図17(c)は同図17(b)の突起h47の先端を曲げた場合の概略図である。このように突起h47の先端を曲げると、リング状弾性体49との接触面積が減少し、素子保持部a2を駆動させるモータトルクを減少させることができ、また突起h47の圧力が増加するのでリング状弾性体49の弾性による復元力が増大しシール能力をさらに向上できる。図17(d)はリング状弾性体49を突起i48と一体化した場合の概略図である。このようにリング状弾性体49を突起i48に一体化すれば、リング状弾性体49の付け根部分の耐久性が向上するのでリング状弾性体49とシール部の信頼性を向上することができる。
【0148】図18(a)は素子保持部a2の回転端面に同心円状の溝を設けてシールする場合の概略図、図18R>8(b)は図18(a)をはめこんだときの断面図である。図18(a)において、素子保持部a2の回転部端面となる回転部5には、図18(b)に示すようなテーパ溝50を一つ設け、これにあうように素子収納部a12に一体となった回転部カバー13には突起を設ける。そして回転部5の回転軸上に設けられた突起を回転部カバー13にはめこむ。図18(b)において、テーパ溝50を形成することで空気流がここを通過するために大きな抵抗を生じるようになる。これを利用することで、処理空気と再生空気が混合するのをシールできる。
【0149】図19(a)は素子保持部a2の回転端面に弾性体を埋め込んだ円形溝を設けてシールする場合の概略図、図19(b)は同図19(a)をはめこんだときの断面図である。図19(a)において、素子収納部a12に固定される回転部カバー13に円形の溝を設け、この溝に弾性体b51を円弧にして図に示すように円形の溝を全てに埋め込む。弾性体b51はシリコン等のチューブやゴム等、弾性力が発生し、空気を通さない構造のものであればなんでもよい。そして素子保持部a2の回転端面である回転部5を回転部カバー13にはめこむ。図19(b)において、弾性体b51を挿入することで、常に回転部5と回転部カバー13の間で弾性体b51がつぶれることによって生じる弾性力が働く。この弾性力は常に回転部5と回転部カバー13を押さえ付けるので、これにより処理空気と再生空気が混合するのをシールできる。
【0150】図20(a)は素子保持部a2の回転端面に溝の円周に沿って突起物52を巻き付けてシールする場合の突起物52の概略図、図20(b)は突起物52を円形溝に巻き付ける時の概略図、図20(c)は素子保持部a2と素子収納部a12をはめこんだときの断面図、図20(d)はシール時の突起物52の断面拡大図である。図20(a)において、突起物52には樹脂、例えばポリカーボネイトなど、ある程度変形が可能でかつ摩耗や熱に強い性質の素材を用いる。突起物52はその上面に小さな突起を設けてあり、ここが実際に他の面に接触することでシールする。また突起物52の底面には多数の凸凹を設ける。図20(b)において、突起物52を巻き付ける回転部カバー13の溝には突起物52がしっかり固定されるように同様の凸凹が設けてあり、突起物52はここに巻き付けて固定される。図20(c)において、素子保持部a2の回転部5に巻き付けられた突起物52は図の様に回転部カバー13と接触する。図20(d)は図20(c)の丸で囲んだ箇所の拡大図であり、この図の様に、突起物52は巻き付けられている回転部カバー13より自身の復元力によって円周の外、図の矢印の方へ膨らみ、常に回転部5に接触するようになり、処理空気と再生空気が混合するのを防ぎ、シールすることができる。
【0151】以上のように本実施例においては、除加湿素子を通過する空気の流れを除加湿素子の回転軸に対して垂直方向とし、所定時間ごとに素子保持部を所定角度だけ間欠的に回転または往復させて処理と再生を繰り返すことにより、除加湿素子を回転軸に対して薄形・小型化、または空気の流れ方向に対して薄形・小型化でき、また駆動系の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0152】また、除加湿素子より放出された多湿空気を顕熱交換器において相対的に低温な外気と熱交換させて顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンクにたくわえる構成とすることにより、除加湿素子を回転軸に対して薄形・小型化、または空気の流れ方向に対して薄形・小型化し、よって必要除湿能力が大きい場合でも装置の小型化がはかれ、かつ駆動系の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0153】また、直線状の突起どうしの面接触によってシールすることにより、ごく簡単な構造で設計の自由度が高く、かつ安価なシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0154】また、立体形状の突起どうしのはめこみによってシールすることにより簡単な構造で設計の自由度が高く、気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0155】また、弾性力を利用して突起を押し付けることによりシール時に絶えず力が加わるので、気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0156】また、突起に備えられた弾性体の弾性力を利用してシールすることにより、除加湿素子の回転開始時に過大なトルクがかからず、かつ気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0157】また、突起の植毛部に植えられた複数の毛のかみ込みあるいは毛の変形によってシールすることにより、シール時の静粛性に優れ、かつ気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0158】また、突起に備えられたリング状弾性体によりシールすることにより、シール部の寸法誤差が吸収でき、かつ気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0159】また、除加湿素子と素子保持部の自重を利用して素子収納部にはめ込んでシールするので、回転端部を特別なシール機構なしに安価かつ簡便にシールすることのできる空気調和装置が得られる。
【0160】また、素子保持部と素子収納部に同心円状に少なくとも1つの溝を設け、この溝のはめあいにより回転端部をシールするので、回転時に大きなトルクをかけることなく回転端部をシールすることのできる空気調和装置が得られる。
【0161】また、素子保持部と素子収納部の間に弾性体を埋め込んだ少なくとも一つのはめあいの円形溝を設け、この溝のはめあいと弾性体の弾性力によりシールするので、気密性が高く回転端部をシールすることのできる空気調和装置が得られる。
【0162】また、素子保持部と素子収納部の間に設けた少なくとも一つのはめあいの円形溝の一方に溝の円周に沿って突起物を巻き付け、巻き付けられた突起物の復元力による押し付けによりシールするので、気密性が高くかつ回転時に大きなトルクをかけることなく回転端部をシールすることのできる空気調和装置が得られる。
【0163】また、除加湿素子の風路を処理と再生の2方向としたことで除加湿素子の加工および形成が簡単であるため安価であり、また、除加湿素子を回転軸に対して薄形化、または空気の流れ方向に対して薄形化できる空気調和装置が得られる。
【0164】また、除加湿素子と除加湿素子を再生するための加熱手段との間に整流格子を挿入することにより、加熱手段から除加湿素子への輻射熱を遮断し、かつ除加湿素子を再生するための空気を整流し、除湿素子の蓄熱による除湿効率の低下を低減できると同時に、均一に再生空気を除加湿素子に送ることにより効率よく除加湿素子を再生できる空気調和装置が得られる。
【0165】また、加熱手段を収納する収納部を二重構造とすることにより、中空層の空気断熱により、加熱手段において生み出された熱が熱伝導によって装置の外へ逃げることを低減でき、加熱手段の加熱効率を向上させた空気調和装置が得られる。
【0166】また、除加湿素子を再生するための加熱手段を、所定時間により出力を制御する構造とすることにより、再生時間の経過に伴う除加湿素子の過熱及び蓄熱を低減できるので、除加湿素子の再生を最適化して効率よく行う空気調和装置が得られる。
【0167】また、所定時間ごとに駆動手段により素子保持部を所定角度だけ間欠的に往復させる空気調和装置において、再生と処理が切り替わる際に再生側空気と処理側空気が同一面から流入する除加湿素子の体積の割合を増やすように構成することにより、水分が多く吸着した面を直接加熱再生できる除加湿素子の体積の割合が増えるので、除湿効率を向上させた空気調和装置が得られる。
【0168】また、顕熱交換器についてブロー成形により多角形に形成された複数の管を有する構成とすることにより、多角形の形状による乱流促進で管外の熱伝達率が向上し、また管内の結露水の滴下が管内に形成される溝により促進され管内の熱伝達率の低下を防ぎ、除湿能力を向上させた空気調和装置が得られる。
【0169】また、顕熱交換器を通過した外気の一部を除加湿素子に通し、残りはそのまま装置外へ排出する風路構成とすることにより、全ての風を除加湿素子に通す必要がないので圧損を低減でき、かつ顕熱交換器への送風量を増加させることができるので除湿能力を向上させた空気調和装置が得られる。
【0170】また、顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンクにたくわえたりドレンタンクの外に排出したりすることができるように切替できる構成とすることにより、顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンク内にためこむときは使用者が除湿量を目で確認できると同時に屋内であれば装置の設置場所を問わない。また外へ排出するときはドレンタンクにたまった結露水を使用者が捨てる手間が省けるので、使用範囲および使い勝手の向上した空気調和装置が得られる。
【0171】また、顕熱交換器をドレンタンクと一体構成とすることにより、顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンク内だけでなく顕熱交換器をドレンタンクの一部として利用できるので、ドレンタンクの機能を分けたものよりも省スペースで使い勝手の向上した空気調和装置が得られる。
【0172】なお、本実施例において加熱手段としてニクロム線ヒータを用いたが、空気を高温に上げられれば何でもよく、バーナ、シーズヒータ、オイルヒータ等の各種ヒータ、蒸気、温水コイル等を用いてもよい。
【0173】また、再生側及び処理側の送風手段としてシロッコファンを用いたが、送風できるものであればなんでもよく、その他プロペラファン、ポンプ等を用いてもよい。
【0174】また、駆動手段としてモータを用いたが、所定の角度をまわせる機構であれば何でもよく、例えばモータと、歯車と、カムと、アームなどを自由に組合せて用いてもよい。
【0175】また、顕熱交換器25の材料としてPET等の樹脂を用いたが、他にアルミや銅のフィンチューブ熱交換器など金属製の熱交換器を用いてもよい。
【0176】また、突起a29および弾性体a30を素子保持部a2側に、受容体28を素子収納部a12側に取り付ける構造としてもよい。
【0177】また、突起に備えられた弾性体33は、突起c32一方か、突起b31と突起c32の両方に取り付ける構造としてもよい。
【0178】また、植毛部46は突起g45一方か、または突起f44と突起g45の両方に取り付ける構造としてもよい。
【0179】また、リング上弾性体39は突起h47一方か、突起h47と突起i48の両方に取り付ける構造としてもよい。
【0180】また、ヒータ入力の制御としてON−OFF制御を用いたが、他に正弦波、三角波などの制御や、除湿量の負荷に応じて出力を0から100%まで可変させる制御としても良い。
【0181】(実施例2)図21(a)は本実施例における除加湿素子1の配置の概略図、図21(b)は同除加湿素子1を保持したときの概略図である。図21(a)のように、除加湿素子1は2個の直方体を用い、開口面が平行になるように配置し、間には仕切板a53を挿入してどちらか一方に処理側の空気、残りのもう一方に再生側の空気を流す構成とする。図21(b)について、間を仕切板a53で仕切られた2個の除加湿素子1は、上下を円盤状の天板54で挟み込み、さらに除加湿素子1の風路以外の面にサイドガード55を当て、これらを互いにネジ等でしっかり固定する。このようにして、素子保持部b56は仕切板a53と、天板54と、サイドガード55で構成され、除加湿素子1を固定する。
【0182】図22は除湿換気扇aの構成を上から見た概略図である。この図において、除湿換気扇aは除加湿素子1と、素子保持部b56と、素子保持部b56側のシール部c57と、素子収納部b58と、素子収納部b58側のシール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、排気側バイパス風路63とを備える。素子保持部b56の駆動部については後述する。給気側シロッコファンa60と排気側シロッコファンa61には、シロッコファンを用いる。排気側ニクロム線ヒータ62は除加湿素子1の再生用の高温空気を作り出すものであり、ニクロム線ヒータを用いる。
【0183】給気側シロッコファンa60により室外から導入された給気側空気は除加湿素子1を通過し、乾燥した空気として室内に供給され、室内を除湿する。同時に、排気側シロッコファンa61により室内から導入された排気側の空気は装置内部で除加湿素子1を再生するための空気と、除加湿素子1を通らないように形成された排気側バイパス風路63を通る空気とに別れる。除加湿素子1に向かう空気は風量が小さくなるようにし、排気側ニクロム線ヒータ62において加熱され除加湿素子1を再生した後に排気側バイパス風路63を通過してきた空気と合流し、排気として室外に排出される。所定時間毎に、後述する方法により素子保持部b56は180度回転し、除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わる。これにより、連続的に室内は換気が行われると同時に除湿を行うことができる。
【0184】以下の実施例においては特に断りがない限り、実線の矢印は給気側の空気の流れを表し、点線の矢印は排気側の空気の流れを表す。また、シール部c57とシール部d59によるシール方法には例えば、実施例1の図16(c)を用い、素子保持部b56の非可動時はシール部c57およびシール部d59によるシールにより処理側の空気と再生側の空気は混合しないように構成される。
【0185】図23(a)は素子保持部b56の静止時の断面図、図23(b)は同素子保持部b56の回転時の断面図である。図23(a)について、素子保持部b56の底部にはテーパ状の自重によるシール部e64が固定され、素子保持部b56と一体となっている。自重によるシール部e64は樹脂等何でもよく、表面にウレタンやゴムなどの弾力性のあるものを取り付けてもよい。また回転機構としてはモータb65、歯車66、浮上用モータ67、ローラ68が備えられている。素子保持部b56の静止時においてモータb65及び歯車66は停止している。
【0186】また、浮上用モータ67にアーム等で取り付けられたローラ68は素子保持部b56と接触しない位置に静止している。素子保持部b56の天板部には、例えば、実施例1の図20(a)〜(d)に示したシール機構を用いてシールする。静止時にはAの部分は素子保持部b56側の自重によるシール部e64は素子収納部b58と接触してはめあう構成であり、素子保持部b56の自重を利用して押え込むことによってさらにシール性を向上させている。一方、除加湿素子1の処理と再生を切り替えるために素子保持部b56を回転させる時には、図23(b)のようにまず浮上用モータ67が回転し、この回転によってローラ68が素子保持部b56を持ち上げ、素子保持部b56を浮上させる。この状態において素子保持部b56を回転させるためのモータb65が回転し、素子保持部b56の回転軸に取り付けられた歯車66を回転させる。素子保持部b56はAの部分が浮上することによって摩擦が低減し、これによってローラ68の回転によって滑らかに回転する。所定角度、この構成の場合は180度回転したのち、浮上用モータ67が再び回転し、ローラ68が再び素子保持部b56と接触しない位置に戻ることによって素子保持部b56は図23(a)の状態に戻る。除加湿素子1の処理と再生はこれを繰り返すことによって継続される。
【0187】以下の実施例においては特に断りがない限り、素子保持部b56はモータb65により同様の機構にて駆動させるものとする。
【0188】図24は加湿換気扇aの構成を上から見た概略図である。図24において、加湿換気扇aは除加湿素子1と、素子保持部b56と、シール部c57と、素子収納部b58と、シール部d59と、モータb65と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、給気側ニクロム線ヒータ69と、給気側バイパス風路70とを備える。給気側ニクロム線ヒータ69は除加湿素子1の再生用の高温空気を作り出すものである。給気側シロッコファンa60により室外から導入された給気側の空気は装置内部で除加湿素子1を再生するための空気と除加湿素子1を通らないように形成された給気側バイパス風路70を通る空気とに別れる。除加湿素子1を再生するための空気は風量を小さくなるようにし、給気側ニクロム線ヒータ69において加熱され除加湿素子1を再生した後に湿った空気として給気側バイパス風路70を通過した空気と合流し、給気として室内に供給され、室内を加湿する。同時に、排気側シロッコファンa61により室内から導入された排気側の空気は除加湿素子1を通過することで除加湿素子1に室内の湿分を回収され、乾燥した空気となって室外に排出される。所定時間毎に素子保持部b56は180度回転して除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって、連続的に室内は換気が行われ、同時に加湿を行うことができる。
【0189】図25は除加湿換気扇aの構成を上から見た概略図であり、図26は換気のみの動作が可能な除加湿換気扇aの構成を上から見た概略図である。図25において、除加湿換気扇aは除加湿素子1と、素子保持部b56と、シール部c57と、素子収納部b58と、シール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、排気側バイパス風路63と、給気側ニクロム線ヒータ69と、給気側バイパス風路70と、給気側風路調整手段71と、排気側風路調整手段72とを備える。排気側ニクロム線ヒータ62は、除湿時にON、加湿時にOFFとなり、給気側ニクロム線ヒータ69は、除湿時にOFF、加湿時にONとなるように制御する。給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72は、ステッピングモータによりダンパで開閉するか、形状記憶合金を用いて開閉させる。
【0190】ステッピングモータによる開閉を行う時は給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72は、除湿時は実線の位置に固定され、加湿時は点線の位置に固定されるように制御する。
【0191】形状記憶合金を用いる場合は排気側ニクロム線ヒータ62または給気側ニクロム線ヒータ69がONになった時、周囲が高温となるのを利用する。周囲温度が常温の時は給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72は給気側バイパス風路70および排気側バイパス風路63への風路を閉じた状態となり、高温になった時は開いた状態となるように形状記憶合金をセットする。こうすることで、除湿時に給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72は実線の位置に、加湿時には給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72は点線の位置に自動的に移動する。
【0192】こうして所定時間毎に素子保持部b56は180度回転し、除加湿素子1の処理側風路と再生側風路が入れ替えることで連続的に室内は換気が行われると同時に除湿または加湿を行うことができる。
【0193】以上のような構成とすることにより除湿時は図22と同等の状態が得られ、室内を除湿換気できる。また、加湿時には図24と同等の状態が得られ、室内を加湿換気できる。
【0194】また、除湿も加湿も行いたくない場合、即ち換気のみを行いたい場合は、給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72にはダンパのステッピングモータによる開閉を用い、動作をOFFとし、除加湿素子1および素子保持部b56は停止状態とする。そして図26のようにステッピングモータを用いて給気側風路調整手段71をC1および排気側風路調整手段72をC2の位置になるよう制御することによって、すべての空気は除加湿素子1を通過せずに直接換気を行うことができる。また、給気側風路調整手段71は除湿時にA1、加湿時はB1の位置に、および排気側風路調整手段72は除湿時にB1、加湿時にA1の位置にくるように制御することにより、通常の除湿換気または加湿換気も行える。
【0195】図27は除加湿換気扇bの構成を上から見た概略図である。図27において、除加湿換気扇bは除加湿素子1と、素子保持部b56と、シール部c57と、素子収納部b58と、シール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、給気側ニクロム線ヒータ69と、プロペラファン73と、給排気バイパス風路74と、制御手段75を備える。排気側ニクロム線ヒータ62は、除湿時にON、加湿時にOFFとなり、給気側ニクロム線ヒータ69は、除湿時にOFF、加湿時にONとなるように制御する。また、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61及びプロペラファン73は、モータのノッチの切替またはインバータを搭載することによって回転数を変化できるようにする。除湿換気時について、通常、除加湿素子1の再生側となる排気側シロッコファンa61の風量は給気側シロッコファンa60よりも少なくして風量を落とすことによって排気側ニクロム線ヒータ62への入力を低減させる。また、給気側の風量に対する排気側の風量の不足分はプロペラファン73によって室外へ排出される。再生側の風量は、除湿能力の要求に応じて増減させる。
【0196】加湿換気時についても除湿換気時と同様に、通常、除加湿素子1の再生側となる給気側シロッコファンa60の風量は排気側シロッコファンa61よりも少なくして風量を落とすことによって給気側ニクロム線ヒータ69への入力を低減させる。また、排気側の風量に対する給気側の風量の不足分はプロペラファン73によって室内に供給される。再生側の風量は、加湿能力を向上させたい時に必要に応じて増加させる。装置全体の換気量について、除湿換気、加湿換気いずれの場合も給気側と排気側の風量を同等にする制御手段には、例えばマイコンとインバータを搭載することによって給気側シロッコファンa60と排気側シロッコファンa61の風量の差分を計算して不足分をプロペラファン73によって供給するようにインバータで回転数を制御するか、あらかじめ給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61及びプロペラファン73の各ノッチ毎で差分が0になるように制御手段としてのマイコンに風量設定を記憶させておいてプロペラファン73を運転させるなどして行う。このとき、プロペラファン73は給気と排気の風量が同じなので内外の差圧は0であり、問題なく動作する。このように、除湿時と加湿時の両方において通常は給気側バイパス風路74を備えることによって除加湿素子1の再生に用いる風量を減らして加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、処理側の風量と再生側の風量が合うように制御手段75により給排気バイパス風路74のプロペラファン73を自由に調整するので、除加湿素子1の処理風量および再生風量の調整により使用者の要求に応じて除加湿能力を変化させることができる。さらに、通常の換気のみを行いたい場合は、プロペラファン73のみを室内側に空気を供給するか、もしくは室内空気を室外に排気するように動作させ、他の動作をOFFとすることで簡単に行うことができる。
【0197】図28は給排気バイパス風路74の送風手段にシロッコファンを用いた場合の概略図である。図28R>8に示すように、給排気バイパス風路74に制御手段75により制御される2つのシロッコファン76を備え、制御手段75は図27と同様にマイコンにより構成される。それぞれのシロッコファン76の風量は、制御手段75によりシロッコファン76のモータのノッチを切替えるか、または制御手段75にさらにインバータを搭載することによって回転数を変化できるようにすることで調整する。除湿換気時または通常換気(強制排気)時、室外へ排気するシロッコファン76をONにし、室内に給気するシロッコファン76はOFFとする。また、加湿換気時及び通常換気(強制給気)時は、除湿時とは反対に室内に給気するシロッコファン76をONにし、室外へ排気するシロッコファン76はOFFとする。他の動作を図27のときと同等にすれば、図27と同等の状態を得ることができる。
【0198】図29(a)は第1の熱交換手段77を備えた除湿換気扇bの構成を上から見た概略図、図29(b)は第1の熱交換手段77の概略図である。図29(a)において、除湿換気扇bは除加湿素子1と、素子保持部b56と、素子保持部b56側のシール部c57と、素子収納部b58と、素子収納部b58側のシール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、排気側バイパス風路63と、第1の熱交換手段77とを備える。また、第1の熱交換手段77において排気は排気側再生用ニクロム線ヒータ62と排気側バイパス風路63とに別れる構成としている。給気側シロッコファンa60により室外から導入された給気側の空気は除加湿素子1を通過して吸着熱により温度上昇し、乾燥した高温空気として第1の熱交換手段77において比較的に冷たい室内空気と顕熱交換することで温度を下げて室内に供給され、かつ室内を除湿する。同時に、排気側シロッコファンa61により室内から導入される排気側の空気は第1の熱交換手段77において給気の風上側で熱交換するaの流れと給気の風下側で熱交換するbの流れに分割される。第1の熱交換手段77において排気aは、除加湿素子1を通過して吸着熱により高温となった給気と効率よく熱交換するので温度が一段と上昇する。対して排気bは、排気aと熱交換して比較的温度の低下したあとの給気と熱交換を行うので温度は排気aほど上昇しない。通常、第1の熱交換手段77の排気側出口風路を分割しなければ排気aと排気bは互いに混合し、室内空気温度よりも高い排気となるが、このように出口側の風路を分割するだけで、排気aの温度は風路を分割しない時よりも吸着熱により高温となった処理側の空気から効率よく熱回収して温度が上昇し、除加湿素子1を再生するための排気側ニクロム線ヒータ62のエネルギー消費を一段と低減できる。排気aは排気側ニクロム線ヒータ62において加熱され除加湿素子1を再生した後に排気側バイパス風路63を通過した排気bと合流し、排気として室外に排出される。そして所定時間毎に素子保持部b56は180度回転して除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって、連続的に室内は換気が行われ、同時に除湿を行うことができる。
【0199】また、図29(b)に示すように第1の熱交換手段77にはアルミで作られた直行流型のプレートフィン式の顕熱交換器を使用する。排気または給気は図のA及びBのように流れ、互いの熱交換を行う。このとき、図29(a)で示したようにこの第1の熱交換手段77の四隅を風路の壁にしっかりと固定し、排気と給気が混ざり合うことがないようにする。
【0200】図30は第2の熱交換手段78を備えた加湿換気扇bの構成を上から見た概略図である。図30において、加湿換気扇bは除加湿素子1と、素子保持部b56と、シール部c57と、素子収納部b58と、シール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、給気側ニクロム線ヒータ69と、給気側バイパス風路70と、第2の熱交換手段78とを備える。第2の熱交換手段78は給気と排気が熱交換を行える熱交換器であればなんでも良く、図29(b)に示したようなアルミで作られた直行流型のプレートフィン式の顕熱交換器を使用する。給気側シロッコファンa60により室外から導入された低温の空気は第2の熱交換手段78において、吸着熱により高温となっている排気側の空気と顕熱交換から熱回収して温度を上げた後、装置内部で除加湿素子1を再生するための空気と除加湿素子1を通らないように形成された給気側バイパス風路70を通る空気とに別れる。除加湿素子1を再生するための空気は風量を小さくなるようにし、給気側ニクロム線ヒータ69において加熱され除加湿素子1を再生したのち高湿空気となって給気側バイパス風路70を通過した空気と合流し、給気として室内に供給され、室内を加湿する。除加湿素子1を再生するための給気側ニクロム線ヒータ69におけるエネルギー消費は、第2の熱交換手段78における熱回収により再生温度まで空気を上昇させるときの温度差が減少するので、低減されることになる。同時に、排気側シロッコファンa61により室内から導入された排気側の空気は、除加湿素子1を通過することで除加湿素子1に室内の湿分を蓄えさせ回収し、その後吸着熱により高温化した乾燥空気として第2の熱交換手段78において低温の室外空気と顕熱交換して室外に排出される。所定時間毎に素子保持部b56は180度回転して除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって、連続的に室内は換気が行われ、同時に加湿を行うことができる。
【0201】図31は除湿換気扇cの構成を上から見た概略図である。図31において、除湿換気扇cは除加湿素子1と、素子保持部b56と、素子保持部b56側のシール部c57と、素子収納部b58と、素子収納部b58側のシール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、排気側バイパス風路63と、第1の熱交換手段77と第2の熱交換手段78とを備える。排気側シロッコファンa61により室内から導入された排気側の空気は第1の熱交換手段77において、吸着熱により高温となった排気側の空気より熱回収し、温度を上げて装置内部で除加湿素子1を再生するための空気と除加湿素子1を通らないように形成された排気側バイパス風路63を通る空気とに別れる。除加湿素子1を再生するための空気は排気側ニクロム線ヒータ62において加熱され除加湿素子1を再生した後に排気側バイパス風路63を通過した空気と合流する。排気側バイパス風路63を通過した空気の温度は室温よりやや高めであり、除加湿素子1を再生した後の空気と混合されてさらに温度が上がるが、除加湿素子1を再生した空気の流量は少ないので合流地点における空気の温度は室外温度とほぼ同等か若干低くなる。そして第2の熱交換手段78において室外空気と顕熱交換し、排気として室外に排出される。除加湿素子1を再生するための排気側ニクロム線ヒータ62のエネルギー消費は第1の熱交換手段77における熱回収により再生温度まで空気を上昇させるときの温度差が減少するので、低減されることになる。
【0202】同時に、給気側シロッコファンa60により室外から導入された給気側の空気は第2の熱交換手段78において顕熱交換され、温度を若干下げて除加湿素子1を通過する。この時、除加湿素子1を通過する空気12bの温度が若干下げられることにより除加湿素子1の除湿効率が向上し、室内に供給される空気の湿度が低下するので、室内をある一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的にエネルギー消費量を低減できる。その後、吸着熱により温度上昇した乾燥した空気は第1の熱交換手段77において比較的に冷たい室内空気と顕熱交換することにより吹き出し温度を下げて室内に供給され、かつ室内を除湿する。所定時間毎に素子保持部b56は180度回転して除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって、連続的に室内は換気が行われ、同時に除湿を行うことができる。
【0203】図32は加湿換気扇cの構成を上から見た概略図である。図32において、加湿換気扇cは除加湿素子1と、素子保持部b56と、素子保持部b56側のシール部c57と、素子収納部b58と、素子収納部b58側のシール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、給気側ニクロム線ヒータ69と、給気側バイパス風路70と、第1の熱交換手段77と第2の熱交換手段78とを備える。給気側シロッコファンa60により室外から導入された低温の給気側空気は第2の熱交換手段78において、吸着熱により高温となっている排気側の空気と顕熱交換して熱回収により温度を上げ、装置内部で除加湿素子1を再生するための空気と除加湿素子1を通らないように形成された給気側バイパス風路70を通る空気とに別れる。除加湿素子1を再生するための空気は給気側ニクロム線ヒータ69において加熱され除加湿素子1を再生した高湿空気として給気側バイパス風路70を通過した空気と合流する。除加湿素子1を再生するための給気側ニクロム線ヒータ69のエネルギー消費は、第2の熱交換手段78における熱回収により低減されることになる。給気側バイパス風路70を通過した空気の温度は室外から直接導入されるため低温であり、再生後の空気12cと混合されて温度が上がるが、除加湿素子1を再生する空気の流量は少ないので合流地点における温度は室内温度より低くなる。合流後、第1の熱交換手段77で室内から導入される排気側の暖かい空気と熱交換され、温度を上げて給気側の空気として室内に供給され、室内を加湿する。同時に、排気側シロッコファンa61により室内から導入された排気側の空気は第1の熱交換手段77において室内空気より低温の空気と顕熱交換し、温度を下げてから除加湿素子1を通過し、湿分を蓄えさせ室内空気の湿分を回収する。この時、除加湿素子1を通過する空気の温度が下げられることにより除加湿素子1の除湿効率が向上するので、結果、再生の際室内への単位時間当りの加湿量を増やすことができ、装置の運転時間を減らすことで相対的にエネルギー消費を減少することができる。その後、吸着熱により高温の乾燥空気として第2の熱交換手段78において室外からの導入空気と熱交換し、排気として室外に排出される。所定時間毎に素子保持部b56は180度回転して除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって、連続的に室内は換気が行われ、同時に加湿を行うことができる。
【0204】図33は除加湿換気扇cの構成を上から見た概略図であり、図34は換気のみの動作が可能な除加湿換気扇cの構成を上から見た概略図である。図33において、除加湿換気扇cは除加湿素子1と、素子保持部b56と、シール部c57と、素子収納部b58と、シール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、排気側バイパス風路63と、給気側ニクロム線ヒータ69と、給気側バイパス風路70と、給気側風路調整手段71と、排気側風路調整手段72と、第1の熱交換手段77と第2の熱交換手段78とを備える。排気側ニクロム線ヒータ62は、除湿時にON、加湿時がOFFとなるように制御し、給気側ニクロム線ヒータ69は、除湿時にOFF、加湿時がONとなるように制御する。給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72は、ステッピングモータによりダンパのように開閉するか、形状記憶合金を用いて開閉させる。
【0205】ステッピングモータによる開閉を行う時は給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72は、除湿時は実線の位置に固定され、加湿時は点線の位置に固定されるように制御する。
【0206】形状記憶合金を用いる場合は排気側ニクロム線ヒータ62または給気側ニクロム線ヒータ69がONになった時、周囲が高温となるのを利用する。周囲温度が常温の時は給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72は給気側バイパス風路70および排気側バイパス風路63への風路を閉じた状態となり、高温になった時は開いた状態となるように形状記憶合金をセットする。こうすることで、除湿時に給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72は実線の位置に、加湿時には給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72は点線の位置に自動的に移動する。
【0207】こうして所定時間毎に、モータb65により素子保持部b56は180度回転し、除加湿素子1の処理側風路と再生側風路が入れ替えることで、連続的に室内は換気が行われると同時に除湿または加湿を行うことができる。
【0208】以上のような構成とすることにより除湿時は図31と同様の状態が得られ、室内を除湿換気できる。また、加湿時には図32と同様の状態が得られ、室内を加湿換気できる。
【0209】また、除湿も加湿も行いたくない場合、即ち換気のみを行いたい場合は、除加湿素子1および素子保持部b56は停止状態とする。そして図34のようにステッピングモータを用いて給気側風路調整手段71をC1および排気側風路調整手段72をC2の位置になるよう制御することによって、すべての空気は除加湿素子1を通過せずに直接換気を行うことができる。また、給気側風路調整手段71は除湿時にA1、加湿時はB1の位置に、および排気側風路調整手段72は除湿時にB1、加湿時にA1の位置にくるように制御することにより、通常の除湿熱交換器または加湿熱交換器も行える。
【0210】図35は除湿換気扇dの構成を上から見た概略図である。図35において、除湿換気扇dは除加湿素子1と、素子保持部b56と、素子保持部b56側のシール部c57と、素子収納部b58と、素子収納部b58側のシール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、排気側バイパス風路63と、第1の熱交換手段77と第2の熱交換手段78とを備える。排気側シロッコファンa61により室内から導入される排気側の空気は、第1の熱交換手段77を通過せずに直接装置内に導入される空気と、第1の熱交換手段77において吸着熱により高温となった排気側の空気と熱交換することで熱回収し、温度を上げて除加湿素子1を再生するための空気とに分かれる。除加湿素子1を再生するための空気は、排気側ニクロム線ヒータ62において加熱され除加湿素子1を再生した後に第1の熱交換手段77を通過せずに直接装置内に導入された空気と合流する。この時、除加湿素子1を再生するための排気側ニクロム線ヒータ62のエネルギー消費は、第1の熱交換手段77における熱回収により再生温度まで空気を上昇させるときの温度差が減少するので、低減されることになる。また、除加湿素子1を通らないように形成された排気側バイパス風路63を通る空気は室内空気の温度のまま導入され、再生後の空気と混合されて温度が上がるが、除加湿素子1を再生した空気の流量は少ないので合流地点における温度は室外温度よりも低くなる。そして第2の熱交換手段78において室外空気と顕熱交換し、排気として室外に排出される。同時に、給気側シロッコファンa60により室外から導入された給気側の空気は第2の熱交換手段78において顕熱交換され、温度を下げて除加湿素子1を通過するので、除加湿素子1の除湿効率が向上し、室内に供給される空気の湿度が低下するので、室内をある一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的にエネルギー消費量を低減できる。その後、除加湿素子1を通過し吸着熱により温度上昇した乾燥空気は第1の熱交換手段77において比較的に冷たい室内空気と顕熱交換して吹き出し温度を下げて室内に供給され、かつ室内を除湿する。所定時間毎に素子保持部2は180度回転して除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって連続的に室内は換気が行われ、同時に除湿を行うことができる。
【0211】図36は加湿換気扇dの構成を上から見た概略図である。図36において、加湿換気扇dは除加湿素子1と、素子保持部b56と、素子保持部b56側のシール部c57と、素子収納部b58と、素子収納部b58側のシール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、給気側ニクロム線ヒータ69と、給気側バイパス風路70と、第1の熱交換手段77と第2の熱交換手段78とを備える。図36R>6において、給気側シロッコファンa60により室外から導入された低温の給気側の空気は第2の熱交換手段78において、吸着熱により高温となっている排気側の空気と顕熱交換して熱回収により温度を上げ、装置内部で除加湿素子1を再生するための空気として除加湿素子1を通過する。除加湿素子1を再生するための給気側ニクロム線ヒータ69のエネルギー消費は、第2の熱交換手段78における熱回収により低減されることになる。その後、除加湿素子1を再生した後の高湿空気は除加湿素子1を通らないように形成された給気側バイパス風路70を通過した空気と合流する。給気側バイパス風路70を通過した空気の温度は室温より低く、除加湿素子1の再生後の空気と混合されて温度が上がるが、再生空気の流量は少ないので空気の合流地点における温度は室内温度より低くなる。合流後、第1の熱交換手段77で室内から導入される排気側の空気と熱交換され、温度を上げて給気として室内に供給され、室内を加湿する。同時に、排気側シロッコファンa61により室内から導入された排気側の空気は第1の熱交換手段77において室内空気より低温の空気と顕熱交換し、温度を下げてから除加湿素子1を通過することで除加湿素子1に湿分を蓄え、室内の湿分を回収する。この時、除加湿素子1を通過する空気の温度が下げられることにより除加湿素子1の除湿効率が向上するので、結果、再生の際室内への単位時間当りの加湿量を増やすことができ、室内をある一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的にエネルギー消費量を低減できる。その後、吸着熱により高温化した乾燥空気として第2の熱交換手段78において室外からの導入空気と熱交換し、排気として室外に排出される。所定時間毎に素子保持部b56は180度回転して除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって、連続的に室内は換気が行われ、同時に加湿を行うことができる。
【0212】図37は除加湿換気扇dの構成を上から見た概略図である。図37において、除加湿換気扇dは除加湿素子1と、素子保持部b56と、シール部c57と、素子収納部b58と、シール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、排気側バイパス風路63と、給気側ニクロム線ヒータ69と、給気側バイパス風路70と、給気側風路調整手段71と、排気側風路調整手段72と、第1の熱交換手段77と第2の熱交換手段78とを備える。排気側ニクロム線ヒータ62は、除湿時にON、加湿時にOFFとなるよう制御され、給気側ニクロム線ヒータ69は、除湿時にOFF、加湿時にONとなるよう制御される。給気側風路調整手段71および排気側風路調整手段72は、ステッピングモータによりダンパのように開閉させる。給気側風路調整手段71は除湿時にA1、加湿時はB1の位置に、および排気側風路調整手段72は除湿時にB2、加湿時にA2の位置にくるように制御する。これにより、除湿時は図35と同様の状態が得られ、連続的に室内を除湿換気できる。
【0213】一方、加湿時は図37のように室外から導入された空気は第2の熱交換手段78において、吸着熱により高温となっている排気側の空気と顕熱交換して熱回収により温度を上げ、装置内部で除加湿素子1を再生するための空気と除加湿素子1を通らないように形成された給気側バイパス風路70を通る空気とに別れる。除加湿素子1を再生するための空気は、給気側ニクロム線ヒータ69において加熱され除加湿素子1を再生した高湿空気となる。除加湿素子1を再生するための給気側ニクロム線ヒータ69のエネルギー消費は、第2の熱交換手段78における熱回収により低減されることになる。一方、除加湿素子1を通過して吸着熱により高温となった空気は、第1の熱交換手段77において室内から導入される排気側の空気と熱交換され、温度を下げて室温よりやや高目の温度で給気として室内に供給され、室内を加湿する。給気側バイパス風路70を通る空気室温よりやや低めの温度で室内に導入されるので、給気側バイパス風路70を通ってきた空気と混合する結果、室温の上昇を抑えて加湿できることとなる。同時に、排気側シロッコファンa61により室内から導入された排気側の空気は第1の熱交換手段77において室内空気より低温の空気と顕熱交換し、温度を若干上げて除加湿素子1に湿分を蓄える。その後、吸着熱により高温化した乾燥空気として第2の熱交換手段78において室外からの導入空気と熱交換し、排気として室外に排出される。除湿換気時、加湿換気時共に所定時間毎に素子保持部b56は180度回転して除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって、連続して除湿換気または加湿換気が行える。
【0214】図38は除加湿換気扇dにプロペラファン73と給排気バイパス風路74及び制御手段75を設けた場合の概略図である。図37に示した構成において除加湿換気扇dは、排気・給気とも必ず第1の熱交換手段77あるいは第2の熱交換手段78を通過するため、素子保持部b56と排気側ニクロム線ヒータ62あるいは給気側ニクロム線ヒータ69をOFFにして運転した場合でも顕熱交換器としてはたらく。したがって、図38のようにプロペラファン73と給排気バイパス風路74とを設け、給気側シロッコファンa60と排気側シロッコファンa61をOFFにしてプロペラファン73をONにすることによって、通常換気のみの運転を行うことが可能になる。また、除湿時、加湿時ともに、給気側風路調整手段71と排気側風路調整手段72をそれぞれA1・A2の位置に設定し、給気側シロッコファンa60と排気側シロッコファンa61による送風量を処理側風量より再生側風量が少なくなるようにした場合、給排気バイパス風路74中のプロペラファン73を制御手段75としてのマイコンにより処理側風量と再生側風量が等しくなるように残りの再生風量を送風することで、処理側の除加湿素子1を通過した後の吸着熱を除加湿素子1の再生に用いる空気にのみ効率よく伝えられるようになる。したがって、排気側ニクロム線ヒータ62あるいは給気側ニクロム線ヒータ69のエネルギー消費をより低減した運転もできるようになる。
【0215】図39は除湿換気扇eの構成を上から見た概略図である。図39において、除湿換気扇eは除加湿素子1と、素子保持部b56と、素子保持部b56側のシール部c57と、素子収納部b58と、素子収納部b58側のシール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、排気側バイパス風路63と、第1の熱交換手段77と第2の熱交換手段78とを備える。排気側シロッコファンa61により室内から導入される排気側の空気は、第1の熱交換手段77を通過せずに直接排気側バイパス風路63内に導入される空気と、第1の熱交換手段77において吸着熱により高温となった給気側の空気より熱回収し、温度を上げて装置内に導入される空気とに分岐する。熱回収して温度上昇した空気は除加湿素子1を再生するための排気側ニクロム線ヒータ62において加熱され除加湿素子1を再生した後に、第1の熱交換手段77を通過せずに直接排気側バイパス風路63内に導入された空気と合流する。この時、除加湿素子1を再生するための排気側ニクロム線ヒータ62のエネルギー消費は、第1の熱交換手段77における熱回収により低減されることになる。また、除加湿素子1を通らないように形成された排気側バイパス風路63を通過した空気は室内空気の温度のまま導入され、第2の熱交換手段78において室外空気と顕熱交換し、熱交換後に除加湿素子1を再生した後の空気と合流し、排気として室外に排出される。同時に、給気側シロッコファンa60により室外から導入された給気側の空気は第2の熱交換手段78において顕熱交換され、温度を下げて除加湿素子1を通過するので、除加湿素子1の除湿効率が向上し、室内に供給される空気の湿度が低下するので、室内をある一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的にエネルギー消費量を低減できる。その後、吸着熱により温度上昇した乾燥した空気は、第1の熱交換手段77において比較的に冷たい室内空気と顕熱交換して吹き出し温度を下げて室内に供給され、かつ室内を除湿する。所定時間毎に素子保持部b56は180度回転して除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって、連続的に室内は換気が行われ、同時に除湿を行うことができる。
【0216】図40は加湿換気扇eの構成を上から見た概略図である。図40において、加湿換気扇eは除加湿素子1と、素子保持部b56と、素子保持部b56側のシール部c57と、素子収納部b58と、素子収納部b58側のシール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、給気側ニクロム線ヒータ69と、給気側バイパス風路70と、第1の熱交換手段77と第2の熱交換手段78とを備える。給気側シロッコファンa60により室外から導入された低温の給気側の空気は、除加湿素子1を通らないように形成された給気側バイパス風路70を通る空気と、第2の熱交換手段78において吸着熱により高温となっている排気側の空気と顕熱交換して熱回収により温度を上げてから装置内部で除加湿素子1を再生するための空気とに別れる。まず、除加湿素子1を通らないように形成された給気側バイパス風路70を通過した空気は、第1の熱交換器56において室内から導入される比較的に暖かい空気と顕熱交換することによって温度が上がり、その後、除加湿素子1を再生して吸着熱により高温となった空気と合流する。除加湿素子1を再生するための給気側ニクロム線ヒータ69のエネルギー消費は、第2の熱交換手段78における熱回収により低減されることになる。給気側バイパス風路70を通過した空気の温度は低いが、第1の熱交換手段77における顕熱交換により温度が上がり、さらに風量が小さいものの除加湿素子1再生後の高温空気と混合されて、空気の合流地点における温度はほぼ室内温度近傍となる。合流後は給気として室内に供給され、室内を加湿する。同時に、排気側シロッコファンa61により室内から導入された排気側の空気は第1の熱交換手段77において低温の室外空気と顕熱交換し、温度を下げてから除加湿素子1に湿分を蓄える。この時、除加湿素子1を通過する空気の温度が下げられることにより除加湿素子1の除湿効率が向上するので、結果、再生の際に室内への単位時間当りの加湿量を増やすことができ、室内をある一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的にエネルギー消費量を低減できる。その後、吸着熱により高温化した乾燥空気として第2の熱交換手段78において室外からの導入空気と熱交換し、排気として室外に排出される。所定時間毎に素子保持部b56は180度回転して除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって、連続的に室内は換気が行われ、同時に加湿を行うことができる。
【0217】図41は除湿換気扇fの構成を上から見た概略図である。図41において、除湿換気扇fは除加湿素子1と、素子保持部b56と、素子保持部b56側のシール部c57と、素子収納部b58と、素子収納部b58側のシール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、排気側バイパス風路63と、第1の熱交換手段77と第2の熱交換手段78と、排気側第2バイパス風路79とを備える。排気側シロッコファンa61により室内から導入される排気側の空気は、第1の熱交換手段77を通過せずに直接排気側バイパス風路63内に導入される空気と、第1の熱交換手段77において吸着熱により高温となった空気と顕熱交換し熱回収により温度を上げて除加湿素子1を再生する空気と、同じく第1の熱交換手段77において熱交換後、除加湿素子1を通らず排気側第2バイパス風路79を通る空気とに分岐する。第1の熱交換手段77において熱回収により温度上昇した空気の一方は、除加湿素子1を再生するための排気側ニクロム線ヒータ62において加熱され除加湿素子1を再生した後に、除加湿素子1を通らず排気側第2バイパス風路79を通る空気と合流する。この時、除加湿素子1を再生するための排気側ニクロム線ヒータ62のエネルギー消費は、第1の熱交換手段77における熱回収と、排気側第2バイパス風路79を設けたことによる再生風量の減少により低減されることになる。また、除加湿素子1を通らないように形成された排気側バイパス風路63を通過した空気は室内空気の温度のまま導入されて第2の熱交換手段78において室外空気と顕熱交換し、熱交換後に除加湿素子1を再生した後の空気および排気側第2バイパス風路79を通過した空気と合流し、排気として室外に排出される。同時に、給気側シロッコファンa60により室外から導入された給気側の空気は第2の熱交換手段78により顕熱交換され、温度を下げて除加湿素子1を通過するので、除加湿素子1の除湿効率が向上し、室内に供給される空気の湿度が低下するので、室内をある一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的にエネルギー消費量を低減できる。その後、吸着熱により温度上昇し乾燥した空気は、第1の熱交換手段77において比較的に冷たい室内空気と顕熱交換し、温度を下げて室内に供給され、かつ室内を除湿する。所定時間毎に素子保持部b56は180度回転して除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって、連続的に室内は換気が行われると同時に除湿を行うことができる。
【0218】図42は加湿換気扇fの構成を上から見た概略図である。図42において、加湿換気扇fは除加湿素子1と、素子保持部b56と、素子保持部b56側のシール部c57と、素子収納部b58と、素子収納部b58側のシール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、給気側ニクロム線ヒータ69と、給気側バイパス風路70と、第1の熱交換手段77と第2の熱交換手段78と、給気側第2バイパス風路80とを備える。給気側シロッコファンa60により室外から導入された低温の給気側の空気は、そのまま除加湿素子1を通らないように装置内に形成された給気側バイパス風路70を通る空気と、第2の熱交換手段78において吸着熱により高温となっている排気側の空気と顕熱交換して熱回収により温度を上げてから、除加湿素子1を再生するための空気と除加湿素子1を通らず給気側第2バイパス風路80を通る空気とに分岐する。除加湿素子1を通らないように装置内に形成された給気側バイパス風路70を通過した空気は第1の熱交換器56において室内から導入される比較的に暖かい空気と顕熱交換することにより温度が上がり、第1の熱交換手段77を通過した後、除加湿素子1を再生して吸着熱により高温となった空気と、排気側の吸着熱により高温となった空気と顕熱交換して温度を上げて除加湿素子1を通らず給気側第2バイパス風路80を通過した空気と合流する。除加湿素子1を再生するための給気側ニクロム線ヒータ69のエネルギー消費は、第2の熱交換手段78における熱回収と、給気側第2バイパス風路80を設けたことによる再生風量の減少により低減されることになる。給気側バイパス風路70を通過した空気の温度は低いが、第1の熱交換手段77における顕熱交換により温度が上がり、さらに風量が小さいものの、除加湿素子1の再生後の高温空気と、第2の熱交換手段78において吸着熱により高温となっている排気側の空気と顕熱交換し温度を上げて給気側第2バイパス風路80を通過した空気と混合されて、合流地点における温度はほぼ室内温度近傍となる。合流後は給気として室内に供給され、室内を加湿する。同時に、排気側シロッコファンa61により室内から導入された排気側の空気は第1の熱交換手段77において低温の室外空気と顕熱交換し、温度を下げてから除加湿素子1に湿分を蓄えさせる。この時、除加湿素子1を通過する空気の温度が下げられることにより除加湿素子1の除湿効率が向上するので、結果、再生の際室内への単位時間当りの加湿量を増やすことができ、室内をある一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的にエネルギー消費量を低減できる。その後、吸着熱により高温化した乾燥空気として第2の熱交換手段78において室外からの導入空気と熱交換し、排気として室外に排出される。所定時間毎に素子保持部b56は180度回転し、除加湿素子1の処理側と再生側が入れ替わることによって、連続的に室内は換気が行われると同時に加湿を行うことができる。
【0219】以上の様に本実施例においては、除湿時においてバイパス風路を設けることにより除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量が低減され除加湿素子の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0220】また、加湿時においてバイパス風路により除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量が低減され除加湿素子の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0221】また、除加湿時両方においてバイパス風路により除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、給気または排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量を低減するかもしくは除加湿素子に空気を通らなくすることにより除加湿素子の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0222】また、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ少なくとも一つの給排気バイパス風路と、給排気バイパス風路内に少なくとも一つの送風手段とを備えた構成とし、除加湿素子に関連する風路から独立した風路を備えることにより、除湿または加湿を切り離した換気運転が可能となり、簡単な構造で除湿換気、加湿換気または通常換気と多彩な運転の行える空気調和装置が得られる。
【0223】また、処理側の風量と再生側の風量が合うように制御手段75により給排気バイパス風路74のプロペラファン73を自由に調整するので、除加湿素子1の処理風量および再生風量の調整により使用者の要求に応じて除加湿能力を変化させることができる。
【0224】また、室内側に熱交換手段を設けることにより、除湿時において処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させて加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できる空気調和装置が得られる。
【0225】また、室外側に熱交換手段を設けることにより、加湿時において処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの導入空気の温度を上昇させて加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できる空気調和装置が得られる。
【0226】また、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減でき、また除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った排気を混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換することにより除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0227】また、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、また除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った給気を混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換することにより除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上することで室内への加湿能力が向上し、一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0228】また、除加湿時両方において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気または排気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った排気を混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換することにより除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので相対的に装置全体のエネルギー消費を低減でき、一方加湿時においては、除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った給気を混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換することにより除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上することで室内への加湿能力が向上し、一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0229】また、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減でき、また除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った室内空気をそのまま混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換することにより除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0230】また、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、また除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った室外空気をそのまま混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換することにより除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上することで室内への加湿能力が向上し、一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0231】また、除加湿時両方において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気または排気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、除湿時においては、除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った室内空気をそのまま混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換することにより除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0232】また、室外の導入空気と室内空気を直接熱交換でき除湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室内からの排気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0233】また、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外からの給気と除加湿素子の処理風路に向かう室内からの排気を直接熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0234】また、除湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室内からの排気の温度を上昇させ、また除加湿素子の再生に用いる風量を小さく押さえることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外の導入空気と室内空気を直接熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0235】また、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外からの給気と除加湿素子の処理風路に向かう室内からの排気を直接熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0236】また、風路調整手段を空気の温度を利用して自動的に行えるので、空気調和装置の機構および制御を簡単にできる空気調和装置が得られる。
【0237】また、排気と給気を熱交換させる熱交換手段を設けた装置に、室内と室外を結ぶ給排気バイパス風路と、給排気バイパス風路に送風手段とを設けた備えた構成とし、給気側バイパス風路または排気側バイパス風路を用いて除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことにより、加熱手段のエネルギー消費を低減でき、また除加湿素子に関連する風路から独立した風路を備えることにより除湿または加湿を切り離した換気運転が可能となり、簡単な構造で除湿換気、加湿換気または通常換気と多彩な運転の行える空気調和装置が得られる。
【0238】また、運転状態により給排気バイパス風路に備えられた送風手段の送風方向および送風量を切り替える制御手段を有する構成とすることにより、除湿時と加湿時の両方において通常は給気側バイパス風路または排気側バイパス風路を用いて除加湿素子の再生に用いる風量を減らして加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、処理側の風量と再生側の風量が合うように給排気バイパス風路によって自由に調整するので、除加湿素子の処理および再生風量の調整により使用者の要求に応じて除加湿能力を変化させることのできる空気調和装置が得られる。
【0239】また、熱交換手段の風路を除加湿素子の再生側につながる風路と、排気側バイパス風路または給気側バイパス風路につながる風路とに分割した構成とすることにより、吸着熱により温度の上昇した除加湿素子の処理側の空気と除加湿素子の再生側へ導く空気とを高い熱交換効率で熱交換させるので、特別な装置を必要とせずに除加湿素子の再生側へ導く空気温度を上昇させることができ、簡単な構造で加熱手段のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0240】なお、本実施例において駆動手段としてモータと歯車を用いたが、モータと、歯車、カム、ベルト、アームなどを自由に組合せて駆動させてもよい。
【0241】なお、モータb65による回転は、素子保持部b56を所定時間毎に180度一定方向に回転させても、180度の往復回転としてもよい。
【0242】なお、素子保持部b56の回転端面のシール方法には自重によるシールe64を用いたが、回転端面をシールできればなんでも良く、例えば実施例1の図1818〜20を自由に組合せて利用してもよい。
【0243】なお、給気側シロッコファンa60及び排気側シロッコファンa61には、その他送風手段としてプロペラファン、ポンプによる送風等を用いてもよい。
【0244】なお、加熱手段としてニクロム線ヒータを用いたが、バーナ、シーズヒータ、オイルヒータ等の各種ヒータ、蒸気、温水コイル等を用いてもよい。
【0245】なお、第1の熱交換手段77および第2の熱交換手段78としては本実施例においてアルミ製のプレートフィン式の顕熱交換器をあげたが、顕熱交換を行えるものであればフィンチューブ式熱交換器等何でも良い。
【0246】なお、第1の熱交換手段77および第2の熱交換手段78としては本実施例においてアルミ製のプレートフィン式の顕熱交換器をあげたが、同様に金属、樹脂や紙などを用いた全熱交換器でもよい。
【0247】なお、第1の熱交換手段77および第2の熱交換手段78としては本実施例において直行流型のアルミ製のプレートフィン式の顕熱交換器をあげたが、顕熱交換を行えるものであれば並行流型、対向流型のどちらでも良い。
【0248】なお、図28の給排気バイパス風路74に備える送風手段には、シロッコファン76を2つ用いたが、1つでも良い。
【0249】なお、図38の給排気バイパス風路74に備える送風手段には、プロペラファン73を用いたが、図28同様に、少なくとも一つのシロッコファン76を用いても良い。
【0250】(実施例3)図43(a)は処理側風路と再生側風路の合計数が3つである除加湿素子1の配置図であり、直方体状に加工された除加湿素子1を3つ、開口面が60度互い違いになるように、かつ回転軸に対し開口面が垂直になるように配置する。回転軸に対して60度ずつ回転させることによりそれぞれの除加湿素子の風路が入れ替わることになる。この際、処理と再生だけでなく、もうひとつの風路を設けることが可能となり、加熱して再生した後の残熱をパージして冷却できるもうひとつの風路を利用することができる。図43(b)はこの除加湿素子1を固定する素子保持部c81の概略図である。3つ組み合わされた除加湿素子1を円盤状の天板54で挟み込み、除加湿素子1の各風路を仕切板b82、仕切板c83または仕切板d84で隔て構成するすることで除加湿素子を固定する。
【0251】図44は除湿換気扇gの構成を上から見た概略図である。図の実線の矢印は給気側の空気の流れを、点線の矢印は同じく排気側の空気の流れを表している。図44において、除湿換気扇gは除加湿素子1と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、第1の熱交換手段77と、第2の熱交換手段78と、素子保持部c81と、素子保持部cの円周側先端に取り付けられたシール部f85と、素子保持部c81を収納する素子収納部c86と、素子収納部cの素子保持部c81側先端に取り付けられたシール部g87とを備える。3つの除加湿素子1は1つの処理風路と2つの再生風路を持つ構成とし、再生したことで高温となった除加湿素子1を室内から導入した空気を通過させて冷却した後に室外から導入した給気を除湿するように回転させる構成となっている。以下、この実施例においては特にことわりがない限り回転機構には例えば、実施例2の図23(a)または(b)の機構を60度ずつ回転できるように歯車を調整したものを用いる。また、シール部f85とシール部g87によるシール方法には例えば、実施例1の図16(c)を用い、素子保持部c81の非可動時はシール部f85およびシール部g87によるシールにより処理側の空気と再生側の空気とパージ用の空気は混合しないように構成される。所定時間毎に素子保持部c81は60度一定方向に回転させるように動作させる。
【0252】図44において、排気側シロッコファンa61により取り込まれた室内空気は、第1の熱交換手段77において給気側の吸着熱により高温となった空気と顕熱交換し熱回収により温度が上昇した空気と、そのまま除加湿素子1を通過しパージする空気とに分岐する。第1の熱交換手段77により温度が上昇した空気は除加湿素子1を再生するための排気側ニクロム線ヒータ62において加熱され除加湿素子1を再生し、その後除加湿素子1をパージしてきた空気と合流し、排気として室外に排出される。このとき、除加湿素子1を再生するための排気側ニクロム線ヒータ62のエネルギー消費は、第1の熱交換手段77における熱回収により低減されることになる。一方、給気側シロッコファンa60により室外から導入された空気は、第2の熱交換手段78において除加湿素子1をパージしてきた空気と熱交換する。除加湿素子1をパージしてきた空気は室外空気よりも温度が低いので、熱交換した後の給気は温度を下げて除加湿素子1を通過するので、除加湿素子1の除湿効率が向上し、室内に供給される空気の湿度が低下するので、室内をある一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的にエネルギー消費量を低減できる。その後、除加湿素子1を通過し吸着熱により高温となった給気側の空気は、第1の熱交換手段77において比較的冷たい室内空気と熱交換し、吹き出し温度を下げて給気として室内に供給される。所定時間ごとに除加湿素子1ならびに素子保持部c81を再生側がパージ側、パージ側が処理側、処理側が再生側になるような方向に60度回転させ、除加湿素子1には室内の低温空気により冷却した後に処理側を通過するようにする。これにより、連続的に室内は換気が行われると同時に除湿を行うことができる。
【0253】図45は加湿換気扇gの構成を上から見た概略図である。図の実線の矢印は給気側の空気の流れを、点線の矢印は同じく排気側の空気の流れを表している。図45において、加湿換気扇gは除加湿素子1と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、給気側ニクロム線ヒータ69と、第1の熱交換手段77と、第2の熱交換手段78と、素子保持部c81と、素子保持部cの円周側先端に取り付けられたシール部f85と、素子保持部cを収納する素子収納部c86と、素子収納部cの素子保持部c81側先端に取り付けられたシール部g87と、結露防止加熱手段としての結露防止ニクロム線ヒータ88とを備える。
【0254】図45において、給気側シロッコファンa60により取り込まれた室外空気は、第2の熱交換手段78において排気側の吸着熱により高温となった空気と顕熱交換し熱回収により温度が上昇した空気と、そのまま除加湿素子1を通過しパージする空気とに分岐する。このとき、外気温が低下すると、第2の熱交換手段78において排気側の空気が結露する可能性がある。結露水は装置内で発生すると装置の信頼性及び性能の低下を招く恐れがある。これを防止するため、外気温がある一定の温度よりも低くなった場合、結露防止ニクロム線ヒータ88をONにし、第2の熱交換手段に取り込まれる空気の温度を上昇させてやることで結露を防止する。結露防止ニクロム線ヒータ88の出力は一定でも良いし、外気温に応じて出力を制御するようにしても良い。第2の熱交換手段78により温度が上昇した給気は除加湿素子1を再生するための給気側ニクロム線ヒータ69において加熱され除加湿素子1を再生し、その後除加湿素子1をパージしてきた空気と合流し、排気として室外に排出される。このとき、除加湿素子1を再生するための給気側ニクロム線ヒータ69のエネルギー消費は、第2の熱交換手段78における熱回収により低減されることになる。一方、排気側シロッコファンa61により室外から導入された空気は、第1の熱交換手段77において除加湿素子1をパージしてきた空気と熱交換する。除加湿素子1をパージしてきた空気は室内空気よりも温度が低いので、熱交換した後の排気は温度を下げて除加湿素子1を通過することにより、除加湿素子1の除湿効率が向上するので、結果、再生の際室内への単位時間当りの加湿量を増やすことができ、室内をある一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的にエネルギー消費量を低減できる。その後、除加湿素子1を通過し吸着熱により高温となった排気側の空気は、第2の熱交換手段78において低温の室外空気と熱交換し、排気として室内に供給される。所定時間ごとに除加湿素子1ならびに素子保持部c81を再生側がパージ側、パージ側が処理側、処理側が再生側になるような方向に60度回転させ、除加湿素子1には室内の低温空気により冷却した後に処理側を通過するようにする。これにより、連続的に室内は換気が行われると同時に加湿を行うことができる。
【0255】以上のように本実施例においては、除加湿素子の風路を処理と再生およびパージの3方向としたことで再生後高温となった除加湿素子の温度をパージすることにより下げてから湿分を吸着させるので、除湿効率を向上することで一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減した空気調和装置が得られる。
【0256】また、除湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減でき、室外からの給気をパージした後の室内からの排気と熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、また、再生したことで高温となった除加湿素子を室内から導入した空気でパージして冷却した後に室外から導入した給気を除湿するので除湿効率を向上でき、一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0257】また、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減でき、室外からの給気をパージした後の室内からの排気と熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、また、再生したことで高温となった除加湿素子を室外から導入した給気を通過させて冷却した後に室内から導入した排気を除湿することで除湿効率を向上でき、結果、加湿能力が向上するので、一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0258】また、低温の外気を導入する際に熱交換手段における熱交換によって生じる結露を防止するために、外気を加熱し温度を上昇させる結露防止加熱手段を設けた構成とすることにより、外気が特に低温のときに発生する結露による影響を防止でき、装置の信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0259】(実施例4)図46は除湿時の除加湿換気扇hの構成を上から見た概略図であり、図47は加湿時の除加湿換気扇hの構成を上から見た概略図である。図の実線の矢印は給気側の空気の流れを、点線の矢印は同じく排気側の空気の流れを表している。図46および図4747において、除加湿換気扇hは、除加湿素子1と、素子保持部b56と、シール部c57と、素子収納部b58と、シール部d59と、給気側シロッコファンa60と、排気側シロッコファンa61と、排気側ニクロム線ヒータ62と、排気側バイパス風路63と、給気側ニクロム線ヒータ69と、給気側バイパス風路70と、給気側風路調整手段71と、排気側風路調整手段72と、第1の熱交換手段77と第2の熱交換手段78と、給気または排気を導入または排出する部分をすべて室内および室外につなげる室内外切替口a89〜d92と、室内外切替口a89〜d92内部に取り付けられ、室内外切替口a89〜d92の開口先を室内または室外に切り替えることのできるダンパa93〜d96とを備える。ダンパa93〜d96はステッピングモータ等により動作し、除加湿換気扇の使用者が除湿運転もしくは加湿運転を選択する際に選択したモードと連動して風路の開閉を制御する仕組みになっている。
【0260】図46は除湿運転時の概略図で、図のように除湿時は各ダンパa89〜d92がそれぞれ実線の位置にあるよう制御することにより空気の流れは実施例2における図22の除湿換気扇と同等になり、室外の空気を除湿して室内に給気することができ、室内の空気を加熱手段により加熱して除加湿素子1を再生して室外に排出することができる。
【0261】図47は加湿運転時の概略図で、図のように加湿時は各ダンパa89〜d92がそれぞれ実線の位置にあるよう制御することにより実施例2における図24R>4の加湿換気扇と同等になり、室内を加湿および換気することができる。
【0262】このように、装置の空気の出入口となるところを全て室内及び室内につなげ、室外または室内に切り替えられるようにすることによって、簡単な構成で除加湿換気扇をつくることができる。
【0263】以上のように本実施例においては、給気または排気を導入または排出する部分すべてが室外と室内に通じ、かつ各々の開口先を室内または室外に切替えることが可能となることにより、装置の薄形化により壁などへの取り付けが可能な空気調和装置が得られる。
【0264】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、本発明によれば除加湿素子を通過する空気の流れを除加湿素子の回転軸に対して垂直方向とし、所定時間ごとに駆動手段により素子保持部を所定角度だけ間欠的に回転または往復させて処理と再生を繰り返すことにより、除加湿素子を回転軸に対して薄形・小型化、または空気の流れ方向に対して薄形・小型化でき、また駆動系の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0265】また、除加湿素子より放出された多湿空気を顕熱交換器において相対的に低温な外気と熱交換させて顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンクにたくわえる構成とすることにより、除加湿素子を回転軸に対して薄形・小型化、または空気の流れ方向に対して薄形・小型化でき、また必要除湿能力が大きい場合でも装置の小型化がはかれ、かつ駆動系の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0266】また、直線状の突起どうしの面接触によってシールすることにより、ごく簡単な構造で設計の自由度が高く、かつ安価なシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0267】また、簡単な構造で設計の自由度が高く、気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0268】また、弾性力を利用して突起を押し付けることによりシール時に絶えず力が加わるので、気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0269】また、除加湿素子の回転開始時に過大なトルクがかからず、かつ気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0270】また、シール時の静粛性に優れ、かつ気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0271】また、シール部の寸法誤差が吸収でき、かつ気密性の高いシール部を持った空気調和装置が得られる。
【0272】また、除加湿素子と素子保持部の自重を利用して素子収納部にはめ込んでシールするので、回転端部を特別なシール機構なしに安価かつ簡便にシールすることのできる空気調和装置が得られる。
【0273】また、素子保持部と素子収納部に同心円状に少なくとも1つの溝を設け、この溝のはめあいによりシールするので、回転時に大きなトルクをかけることなく回転端部をシールすることのできる空気調和装置が得られる。
【0274】また、素子保持部と素子収納部の間に弾性体を埋め込んだ少なくとも一つのはめあいの円形溝を設け、この溝のはめあいと弾性体の弾性力によりシールするので、気密性が高く回転端部をシールすることのできる空気調和装置が得られる。
【0275】また、素子保持部と素子収納部の間に設けた少なくとも一つのはめあいの円形溝の一方に溝の円周に沿って突起物を巻き付け、巻き付けられた突起物の復元力による押し付けによりシールするので、気密性が高くかつ回転時に大きなトルクをかけることなく回転端部をシールすることのできる空気調和装置が得られるまた、除加湿素子の風路を処理と再生の2方向としたことで除加湿素子の加工および形成が簡単であるため安価であり、また、除加湿素子を回転軸に対して薄形化、または空気の流れ方向に対して薄形化できる空気調和装置が得られる。
【0276】また、除加湿素子の風路を処理と再生およびパージの3方向としたことで再生後高温となった除加湿素子の温度をパージすることにより下げてから湿分を吸着させるので、除湿効率を向上することで一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減した空気調和装置が得られる。
【0277】また、除加湿素子と除加湿素子を再生するための加熱手段との間に整流格子を挿入することにより、加熱手段から除加湿素子への輻射熱を遮断し、かつ除加湿素子を再生するための空気を整流し、除湿素子の蓄熱による除湿効率の低下を低減できると同時に、均一に再生空気を除加湿素子に送ることにより効率よく除加湿素子を再生できる空気調和装置が得られる。
【0278】また、加熱手段を収納する収納部を二重構造とすることにより、中空層の空気断熱により、加熱手段において生み出された熱が熱伝導によって装置の外へ逃げることを低減でき、加熱手段の加熱効率を向上させた空気調和装置が得られる。
【0279】また、除加湿素子を再生するための加熱手段を、所定時間により出力を制御する構造とすることにより、再生時間の経過に伴う除加湿素子の過熱及び蓄熱を低減できるので、除加湿素子の再生を最適化して効率よく行う空気調和装置が得られる。
【0280】また、所定時間ごとに駆動手段により素子保持部を所定角度だけ間欠的に往復させる空気調和装置において、再生と処理が切り替わる際に再生側空気と処理側空気が同一面から流入する除加湿素子の体積の割合を増やすように構成することにより、水分が多く吸着した面を直接加熱再生できる除加湿素子の体積の割合が増えるので、除湿効率を向上させた空気調和装置が得られる。
【0281】また、顕熱交換器についてブロー成形により多角形に形成された複数の管を有する構成とすることにより、多角形の形状による乱流促進で管外の熱伝達率が向上し、また管内の結露水の滴下が管内に形成される溝により促進され管内の熱伝達率の低下を防ぎ、除湿能力を向上させた空気調和装置が得られる。
【0282】また、顕熱交換器を通過した外気の一部を除加湿素子に通し、残りはそのまま装置外へ排出する風路構成とすることにより、全ての風を除加湿素子に通す必要がないので圧損を低減でき、かつ顕熱交換器への送風量を増加させることができるので除湿能力を向上させた空気調和装置が得られる。
【0283】また、顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンクにたくわえたりドレンタンクの外に排出したりすることができるように切替できる構成とすることにより、顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンク内にためこむときは使用者が除湿量を目で確認できると同時に屋内であれば装置の設置場所を問わない。また外へ排出するときはドレンタンクにたまった結露水を使用者が捨てる手間が省けるので、使用範囲および使い勝手の向上した空気調和装置が得られる。
【0284】また、顕熱交換器をドレンタンクと一体構成とすることにより、顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンク内だけでなく顕熱交換器をドレンタンクの一部として利用できるので、ドレンタンクの機能を分けたものよりも省スペースで使い勝手の向上した空気調和装置が得られる。
【0285】また、除湿時においてバイパス風路により除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量が低減され除加湿素子の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0286】また、加湿時においてバイパス風路により除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量が低減され除加湿素子の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0287】また、除加湿時両方においてバイパス風路により除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子の大きさによらず換気風量を自由に設計でき、また、給気または排気の一部をバイパスすることで除加湿素子を通過する風量を低減するかもしくは除加湿素子に空気を通らなくすることにより除加湿素子の耐久性および信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【0288】また、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ少なくとも一つの給排気バイパス風路と、給排気バイパス風路内に少なくとも一つの送風手段とを備えた構成とし、除加湿素子に関連する風路から独立した風路を備えることにより、除湿または加湿を切り離した換気運転が可能となり、簡単な構造で除湿換気、加湿換気または通常換気と多彩な運転の行える空気調和装置が得られる。
【0289】また、室内側に熱交換手段を設けることにより、除湿時において処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させて加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できる空気調和装置が得られる。
【0290】また、室外側に熱交換手段を設けることにより、加湿時において処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの導入空気の温度を上昇させて加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できる空気調和装置が得られる。
【0291】また、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減でき、また除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った排気を混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換することにより除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0292】また、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、また除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った給気を混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換することにより除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上することで室内への加湿能力が向上し、一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0293】また、除加湿時両方において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気または排気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った排気を混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換することにより除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので相対的に装置全体のエネルギー消費を低減でき、一方加湿時においては、除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った給気を混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換することにより除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上することで室内への加湿能力が向上し、一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0294】また、除湿時において、処理空気の熱を回収して室内への給気温度を下げる効果をもたらすとともに、除加湿素子の再生に用いる空気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減でき、また除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った室内空気をそのまま混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換することにより除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0295】また、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、また除加湿素子を通過した給気に給気側バイパスを通った室外空気をそのまま混合して給気温度を下げ、これを室内から除加湿素子に向かう排気と熱交換することにより除加湿素子に向かう排気の温度を下げることにより除湿効率が向上することで室内への加湿能力が向上し、一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0296】また、除加湿時両方において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる給気または排気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費をさらに低減できるとともに、除湿時においては、除加湿素子を通過した排気に排気側バイパスを通った室内空気をそのまま混合して排気温度を下げ、これを室外から除加湿素子に向かう給気と熱交換することにより除加湿素子に向かう給気の温度を下げることにより室内への除湿効率が向上するので一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0297】また、室外の導入空気と室内空気を直接熱交換でき除湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室内からの排気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0298】また、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外からの給気と除加湿素子の処理風路に向かう室内からの排気を直接熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0299】また、除湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室内からの排気の温度を上昇させ、また除加湿素子の再生に用いる風量を小さく押さえることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外の導入空気と室内空気を直接熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0300】また、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、室外からの給気と除加湿素子の処理風路に向かう室内からの排気を直接熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、除湿効率を向上することで一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0301】また、除湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減でき、室外からの給気をパージした後の室内からの排気と熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、また、再生したことで高温となった除加湿素子を室内から導入した空気でパージして冷却した後に室外から導入した給気を除湿するので除湿効率を向上でき、一定の湿度まで下げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0302】また、加湿時において、処理空気の熱を回収して除加湿素子の再生に用いる室外からの給気の温度を上昇させることで加熱手段のエネルギー消費を低減でき、室外からの給気をパージした後の室内からの排気と熱交換できるので、除加湿素子手前の処理空気の温度を下げ、また、再生したことで高温となった除加湿素子を室外から導入した給気を通過させて冷却した後に室内から導入した排気を除湿することで除湿効率を向上でき、結果、加湿能力が向上するので、一定の湿度まで上げるための運転時間が短縮され、相対的に装置全体のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0303】また、風路調整手段を空気の温度を利用して自動的に行えるので、空気調和装置の機構および制御を簡単にできる空気調和装置が得られる。
【0304】また、給気または排気を導入または排出する部分すべてが室外と室内に通じ、かつ各々の開口先を室内または室外に切替えることが可能となることにより、装置の薄形化により壁などへの取り付けが可能な空気調和装置が得られる。
【0305】また、排気と給気を熱交換させる熱交換手段を設けた装置に、室内と室外を結ぶ給排気バイパス風路と、給排気バイパス風路に送風手段とを設けた備えた構成とし、給気側バイパス風路または排気側バイパス風路を用いて除加湿素子の再生に用いる風量を減らすことにより、加熱手段のエネルギー消費を低減でき、また除加湿素子に関連する風路から独立した風路を備えることにより除湿または加湿を切り離した換気運転が可能となり、簡単な構造で除湿換気、加湿換気または通常換気と多彩な運転の行える空気調和装置が得られる。
【0306】また、運転状態により給排気バイパス風路に備えられた送風手段の送風方向および送風量を切り替える構成とすることにより、除湿時と加湿時の両方において通常は給気側バイパス風路または排気側バイパス風路を用いて除加湿素子の再生に用いる風量を減らして加熱手段のエネルギー消費を低減できるとともに、処理側の風量と再生側の風量が合うように給排気バイパス風路によって自由に調整するので、除加湿素子の処理および再生風量の調整により使用者の要求に応じて除加湿能力を変化させることのできる空気調和装置が得られる。
【0307】また、熱交換手段の風路を除加湿素子の再生側につながる風路と、排気側バイパス風路または給気側バイパス風路につながる風路とに分割した構成とすることにより、吸着熱により温度の上昇した除加湿素子の処理側の空気と除加湿素子の再生側へ導く空気とを高い熱交換効率で熱交換させるので、特別な装置を必要とせずに除加湿素子の再生側へ導く空気温度を上昇させることができ、簡単な構造で加熱手段のエネルギー消費を低減できる空気調和装置が得られる。
【0308】また、低温の外気を導入する際に熱交換手段における熱交換によって生じる結露を防止するために、外気を加熱し温度を上昇させる結露防止加熱手段を設けた構成とすることにより、外気が特に低温のときに発生する結露による影響を防止でき、装置の信頼性を向上した空気調和装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における除加湿素子の概略図
【図2】同除加湿素子を内蔵・固定した素子保持部aの概略図
【図3】同素子保持部aの構成の詳細図
【図4】同素子保持部aに固定された時の除加湿素子の配置関係と空気の流れの概略図
【図5】同図4から90度回転させた時の除加湿素子の配置関係と空気の流れの概略図
【図6】(a)同再生側空気と処理側空気が同一面から流入する除加湿素子の体積の割合を増やすように構成した場合の概略図
(b)同図6(a)より90度回転した時の概略図
(c)同再生側空気と処理側空気が同一面から流入する除加湿素子の体積の割合を増やすように構成した素子保持部aの概略図
【図7】同除加湿素子の処理および再生が行われる除湿部の概略図
【図8】(a)同ヒーター収納部の詳細図
(b)同ヒータ収納部内部の概略図
【図9】同除湿部の空気の流れの概略図
【図10】同素子収納部aを横から見た時の空気の流れの概略図
【図11】(a)同多角形管を持つ顕熱交換器の概略図
(b)同図11(a)A−A’における多角形管26の断面図
(c)同顕熱交換器を2列以上で使用した場合の概略図
(d)同顕熱交換器を2列以上で使用した場合の多角形管の断面図
【図12】同除湿装置全体の空気の流れの概略図
【図13】同顕熱交換器一体型ドレンタンクを用いた除湿装置全体の空気の流れの概略図
【図14】(a)同再生用ニクロム線ヒータを常時ON(一定)にした場合の時間と除加湿素子の吸着量、除加湿素子の再生に必要温度および実際の再生温度の関係を表したグラフ
(b)同再生用ニクロム線ヒータの入力をON―OFF制御した場合の時間と除加湿素子の吸着量、除加湿素子の再生に必要温度および実際の再生温度の関係を表したグラフ
【図15】同回転軸方向から見たシール部aおよびシール部bの概略図
【図16】(a)同シール部aとシール部bによるシールが直線状の突起によりシールされる場合の概略図
(b)同シール部aとシール部bによるシールが立体形状の突起によりシールされる場合の概略図
(c)同シール部aとシール部bによるシールが受容体への弾性体による突起a37の押し付けによりシールされる場合の概略図
(d)同シール部aとシール部bによるシールが突起bと突起に備えられた弾性体aによりシールされる場合の概略図
(e)同突起dと突起に備えられた弾性体bをダンパとして用いた場合の概略図
(f)同図16(e)を上から見た概略図
【図17】(a)同突起fを突起gに近づける際に、植毛部の弾性力または噛み合いでシールする場合の概略図
(b)同突起hを突起iに近づける際に、リング状弾性体の弾性による復元力でシールする場合の概略図
(c)同図17(b)の突起hの先端を曲げた場合の概略図
(d)同図17(b)のリング状弾性体を突起iと一体化した場合の概略図
【図18】(a)同素子保持部aの回転端面に同心円状の溝を設けてシールする場合の概略図
(b)同図18(a)をはめこんだときの断面図
【図19】(a)同素子保持部aの回転端面に弾性体を埋め込んだ円形溝を設けてシールする場合の概略図
(b)同図19(a)をはめこんだときの断面図
【図20】(a)同素子保持部aの回転端面に溝の円周に沿って突起物を巻き付けてシールする場合の突起物の概略図
(b)同図20(a)の突起物を円形溝に巻き付ける時の概略図
(c)同素子保持部aと素子収納部aをはめこんだときの断面図
(d)同シール時の突起物の断面拡大図
【図21】(a)本発明の第2実施例における除加湿素子の配置の概略図
(b)同除加湿素子を保持したときの概略図
【図22】同除湿換気扇aの構成を上から見た概略図
【図23】(a)同素子保持部bの静止時の断面図
(b)同素子保持部bの回転時の断面図
【図24】同加湿換気扇aの構成を上から見た概略図
【図25】同除加湿換気扇aの構成を上から見た概略図
【図26】同換気のみの動作が可能な除加湿換気扇aの構成を上から見た概略図
【図27】同除加湿換気扇bの構成を上から見た概略図
【図28】同給排気バイパス風路の送風手段にシロッコファンを用いた場合の概略図
【図29】(a)同第1の熱交換手段を備えた除湿換気扇bの構成を上から見た概略図
(b)同第1の熱交換手段の概略図
【図30】同第2の熱交換手段を備えた加湿換気扇bの構成を上から見た概略図
【図31】同除湿換気扇cの構成を上から見た概略図
【図32】同加湿換気扇cの構成を上から見た概略図
【図33】同除加湿換気扇cの構成を上から見た概略図
【図34】同換気のみの動作が可能な除加湿換気扇cの構成を上から見た概略図
【図35】同除湿換気扇dの構成を上から見た概略図
【図36】同加湿換気扇dの構成を上から見た概略図
【図37】同除加湿換気扇dの構成を上から見た概略図
【図38】同除加湿換気扇dにプロペラファンと給排気バイパス風路及び制御手段75を設けた場合の概略図
【図39】同除湿換気扇eの構成を上から見た概略図
【図40】同加湿換気扇eの構成を上から見た概略図
【図41】同除湿換気扇fの構成を上から見た概略図
【図42】同加湿換気扇fの構成を上から見た概略図
【図43】(a)本発明の第3実施例における処理側風路と再生側風路の合計数が3つである除加湿素子の配置図
(b)同除加湿素子を固定する素子保持部cの概略図
【図44】同除湿換気扇gの構成を上から見た概略図
【図45】同加湿換気扇gの構成を上から見た概略図
【図46】本発明の第4実施例における除湿時の除加湿換気扇hの構成を上から見た概略図
【図47】同加湿時の除加湿換気扇hの構成を上から見た概略図
【図48】従来の空気調和装置の概略図
【符号の説明】
1 除加湿素子
2 素子保持部a
3 シール部a
10 処理側風路
11 再生側風路
12 素子収納部a
14 シール部b
15 モータa
16 ヒータ収納部
17 再生用ニクロム線ヒータ
18 再生側シロッコファン
19 処理側シロッコファン
20 整流格子
22 中空層
25 顕熱交換器
26 多角形管
28 ドレンタンク
29 ドレン切替口
30 顕熱交換器一体型ドレンタンク
31 直線状の突起a
32 直線状の突起b
33 立体形状の突起a
34 立体形状の突起b
35 受容体
36 弾性体a
37 突起a
38 突起b
39 突起c
40 突起に備えられた弾性体a
41 突起d
42 突起に備えられた弾性体b
43 突起e
44 突起f
45 突起g
46 植毛部
47 突起h
48 突起i
49 リング状弾性体
50 テーパ溝
51 弾性体b
52 突起物
56 素子保持部b
57 シール部c
58 素子収納部b
59 シール部d
60 給気側シロッコファンa
61 排気側シロッコファンa
62 排気側ニクロム線ヒータ
63 排気側バイパス風路
64 自重によるシール部e
65 モータb
69 給気側ニクロム線ヒータ
70 給気側バイパス風路
71 給気側風路調整手段
72 排気側風路調整手段
73 給排気バイパス風路
74 プロペラファン
75 制御手段
76 シロッコファン
77 第1の熱交換手段
78 第2の熱交換手段
79 排気側第2バイパス風路
80 給気側第2バイパス風路
81 素子保持部c
85 シール部f
86 素子収納部c
87 シール部g
88 結露防止ニクロム線ヒータ
89 室内外切替口a
90 室内外切替口b
91 室内外切替口c
92 室内外切替口d
93 ダンパa
94 ダンパb
95 ダンパc
96 ダンパd

【特許請求の範囲】
【請求項1】 温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記素子収納部と前記素子保持部とに設けられたシール部と、前記素子保持部を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備え、前記除加湿素子は処理側風路と再生側風路の内部風路が互いに混合しないように構成し、前記除加湿素子を通過する空気の流れを前記除加湿素子の回転軸に対して垂直方向とし、所定時間ごとに前記駆動手段により前記素子保持部を所定角度だけ間欠的に回転または往復させることにより、除加湿素子の処理と再生を繰り返すことで連続的に空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出することができる空気調和装置。
【請求項2】 除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記素子収納部と前記素子保持部とに設けられたシール部と、前記素子保持部を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための加熱手段と、前記除加湿素子を再生した空気と外気とを熱交換させる顕熱交換器と、前記顕熱交換器の下部にドレンタンクとを備えた空気調和装置であって、前記顕熱交換器において前記除加湿素子を再生した空気と外気とを熱交換させ、これにより前記顕熱交換器に発生する結露水を前記ドレンタンクにたくわえる構成としたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項3】 温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、前記除加湿素子を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、直線形状の突起どうしの面接触によりシールする構造としたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項4】 温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、前記除加湿素子を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、立体形状の突起どうしのはめこみによりシールする構造としたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項5】 温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、前記除加湿素子を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、受容体に突起を弾性体の弾性力により押しつけてシールする構造としたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項6】 温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、前記除加湿素子を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、少なくとも一方の突起に備えられた弾性体をもう一方の突起に当てることで前記弾性体が変形し、これによる弾性力でシールする構造としたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項7】 温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、前記除加湿素子を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、少なくとも一方の突起に備えられた複数の毛状物からなる植毛部をもう一方の突起に押しつけて前記植毛部の変形による弾性力または植毛部どうしの噛み込みでシールする構造としたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項8】 温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、前記除加湿素子を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、処理側空気と再生側空気の混合を防ぐように設けられたシール部は、少なくとも一方の突起に備えられたリング状弾性体をもう一方の突起に押しつけて変形させ、そのとき生じる弾性による復元力でシールする構造としたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項9】 温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記除加湿素子を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、前記除加湿素子の回転端面に設けられたシール部は、前記除加湿素子と前記素子保持部の自重を利用して前記素子収納部にはめ込んでシールする構造としたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項10】 温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記除加湿素子を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、前記除加湿素子の回転端面に設けられたシール部は、前記素子保持部と前記素子収納部に同心円状に少なくとも1つの溝を設け、この溝のはめあいによりシールする構造としたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項11】 温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記除加湿素子を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、前記除加湿素子の回転端面に設けられたシール部は、前記素子保持部と前記素子収納部の間に弾性体を埋め込んだ少なくとも一つのはめあいの円形溝を設け、この溝のはめあいと前記弾性体の弾性力によりシールする構造としたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項12】 温湿度条件により空気中の水分を吸着または空気中へ水分を放出する除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記除加湿素子を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、前記除加湿素子の回転端面に設けられたシール部は、前記素子保持部と前記素子収納部の間に設けた少なくとも一つのはめあいの円形溝の一方に溝の円周に沿って突起物を巻き付け、巻き付けられた前記突起物の復元力による押し付けによりシールする構造としたことを特徴とする空気調和装置。
【請求項13】 除加湿素子は、処理側風路と再生側風路がそれぞれ1つの風路からなることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項14】 除加湿素子は、処理側風路と再生側風路との風路の合計数が3つ以上からなることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項15】 除加湿素子と前記除加湿素子を再生するための加熱手段との間に、前記加熱手段から前記除加湿素子への輻射熱を遮断し、かつ前記除加湿素子を再生するための空気を整流する整流格子を挿入したことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項16】 加熱手段を収納する収納部を二重構造とし、中空層の空気断熱により前記加熱手段の加熱効率を向上させたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項17】 除加湿素子を再生するための加熱手段は、その出力を制御することを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項18】 所定時間ごとに駆動手段により素子保持部を所定角度だけ間欠的に往復させる空気調和装置において、再生と処理が切り替わる際に再生側空気と処理側空気が同一面から流入する除加湿素子の体積の割合を増やすようにした前記素子保持部を備えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項19】 顕熱交換器はブロー成形により多角形に形成された複数の管を備えた構造としたことを特徴とする請求項2記載の空気調和装置。
【請求項20】 顕熱交換器は、前記顕熱交換器を通過した外気の一部を除加湿素子に通し、残りはそのまま装置外へ排出する風路構成としたことを特徴とする請求項2または19記載の空気調和装置。
【請求項21】 顕熱交換器に発生する結露水をドレンタンクにたくわえたり前記ドレンタンクの外に排出したりすることができるように切替できる切替手段を備えた構成としたことを特徴とする請求項2、19または20記載の空気調和装置。
【請求項22】 顕熱交換器はドレンタンクと一体構成としたことを特徴とする請求項2、19、20または21記載の空気調和装置。
【請求項23】 給気と排気を同時に行い、除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記素子収納部と前記素子保持部とに設けられたシール部と、前記素子保持部を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための加熱手段とを備えた空気調和装置であって、前記除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ排気側バイパス風路を備えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項24】 給気と排気を同時に行い、除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記素子収納部と前記素子保持部とに設けられたシール部と、前記素子保持部を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための加熱手段とを備えた空気調和装置であって、前記除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ給気側バイパス風路を備えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項25】 給気と排気を同時に行い、除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記素子収納部と前記素子保持部とに設けられたシール部と、前記素子保持部を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置であって、前記除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ前記給気側バイパス風路と、前記給気側バイパス風路への空気の流量を調整する給気側風路調整手段と、前記除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ前記排気側バイパス風路と、前記排気側バイパス風路への空気の流量を調整する排気側風路調整手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項26】 給気と排気を同時に行い、除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記素子収納部と前記素子保持部とに設けられたシール部と、前記素子保持部を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくともつの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための少なくとも一つの加熱手段とを備えた空気調和装置において、前記除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ少なくとも一つの給排気バイパス風路と、前記給排気バイパス風路内に少なくとも一つの前記送風手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置
【請求項27】 除加湿素子を通過した後またはバイパスした後の給気と、前記除加湿素子を通過する前またはバイパスする前の排気とを熱交換させるための第1の熱交換手段を備えた請求項23、25または26記載の空気調和装置。
【請求項28】 除加湿素子を通過する前またはバイパスする前の給気と、前記除加湿素子を通過した後またはバイパスした後の排気とを熱交換させるための第2の熱交換手段を備えた請求項24、25または26記載の空気調和装置。
【請求項29】 請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、排気側バイパス風路の風上側は前記第1の熱交換手段と除加湿素子の間から分岐させ、前記排気側バイパス風路の風下側は前記除加湿素子と前記第2の熱交換手段との間に合流させたことを特徴とする請求項23記載の空気調和装置。
【請求項30】 請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、給気側バイパス風路の風上側は前記第2の熱交換手段と除加湿素子の間から分岐させ、前記給気側バイパス風路の風下側は前記除加湿素子と前記第1の熱交換手段との間に合流させたことを特徴とする請求項24記載の空気調和装置。
【請求項31】 請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、排気側バイパス風路の風上側は前記第1の熱交換手段と除加湿素子の間から分岐し、前記排気側バイパス風路の風下側は前記除加湿素子と前記第2の熱交換手段との間に合流させ、給気側バイパス風路の風上側は前記第2の熱交換手段と前記除加湿素子の間から分岐し、前記給気側バイパス風路の風下側は前記除加湿素子と前記第1の熱交換手段との間に合流させたことを特徴とする請求項25記載の空気調和装置。
【請求項32】 請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、排気側バイパス風路へ導入される空気は直接室内から取り込むかまたは前記第1の熱交換手段を通過する前に分岐させ、前記排気側バイパス風路に導入された空気は前記第2の熱交換手段と除加湿素子の間で前記除加湿素子を通過した空気に合流させることを特徴とする請求項23記載の空気調和装置。
【請求項33】 請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、給気側バイパス風路を流れる空気は直接室外から導入するかまたは前記第2の熱交換手段を通過する前に分岐させ、前記給気側バイパス風路に導入された空気は前記第1の熱交換手段と除加湿素子の間で前記除加湿素子を通過した空気に合流させることを特徴とする請求項24記載の空気調和装置。
【請求項34】 請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、給気側バイパス風路への空気の流量を調整する給気側風路調整手段は除加湿素子の風上側に設け、排気側バイパス風路への空気の流量を調整する排気側風路調整手段は前記除加湿素子の風下側に設け、前記給気側バイパス風路を流れる空気は直接室内へ供給するかまたは前記第2の熱交換手段を通過した後の空気に合流させ、前記排気側バイパス風路へ導入される空気は直接室内から取り込むかまたは前記第1の熱交換手段を通過する前に分岐させることを特徴とする請求項25記載の空気調和装置。
【請求項35】 請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、排気側バイパス風路へ導入される空気は直接室内から取り込むかまたは前記第1の熱交換手段を通過する前に分岐させ、前記排気側バイパス風路へ導入された空気は除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに前記第2の熱交換手段において室外からの給気と熱交換させることを特徴とする請求項23記載の空気調和装置。
【請求項36】 請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、給気側バイパス風路へ導入される空気は直接室外から取り込むかまたは前記第2の熱交換手段を通過する前に分岐させ、前記給気側バイパス風路へ導入された空気は除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに前記第1の熱交換手段において室内からの排気と熱交換させることを特徴とする請求項24記載の空気調和装置。
【請求項37】 請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ排気側第2バイパス風路を設け、前記排気側第2バイパス風路の風上側は前記除加湿素子と前記第1の熱交換手段の間で分岐させ、前記排気側第2バイパス風路の風下側は前記除加湿素子を再生した後の空気と前記第2の熱交換手段を通過した後の空気と合流させ室外へ排気し、排気側バイパス風路の風上側は直接室内から取り込むかまたは室内と前記第1の熱交換手段の間で分岐させ、前記排気側バイパス風路へ導入された空気は前記除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに前記第2の熱交換手段において室外からの給気と熱交換させることを特徴とする請求項23または35記載の空気調和装置。
【請求項38】 請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、除加湿素子を通らずに室外と室内を結ぶ給気側第2バイパス風路を設け、前記給気側第2バイパス風路の風上側は前記第2の熱交換手段と前記除加湿素子の間で分岐させ、前記給気側第2バイパス風路の風上側は前記第2の熱交換手段と前記除加湿素子との間で分岐させ、前記給気側第2バイパス風路の風下側は前記除加湿素子を再生した後の空気と前記第1の熱交換手段を通過した後の空気と合流させ室内へ供給され、給気側バイパス風路の風上側は直接室外から取り込むかまたは室外と前記第2の熱交換手段の間で分岐させ、前記給気側バイパス風路へ導入された空気は前記除加湿素子を再生した後の空気と合流させずに前記第1の熱交換手段において室内からの排気と熱交換させることを特徴とする請求項24または36記載の空気調和装置。
【請求項39】 給気と排気を同時に行い、除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記素子収納部と前記素子保持部とに設けられたシール部と、前記素子保持部を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための加熱手段とを備えた空気調和装置であって、請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、前記除加湿素子は1つの処理風路と2つの再生風路を持つ構成とし、前記第1の熱交換手段では前記除加湿素子を通過した後の給気と室内からの排気を熱交換させ、前記第1の熱交換手段を通過した室内からの排気を前記加熱手段により加熱し前記除加湿素子の前記再生風路の一つを通過させることで前記除加湿素子を再生させ、前記第2の熱交換手段では室内から導入し前記除加湿素子の前記再生風路の残り一つを通過した排気と室外からの給気を熱交換させ、前記第2の熱交換手段を通過した室外からの給気を前記除加湿素子の前記処理風路を通過させる構成とし、再生したことで高温となった前記除加湿素子を室内から導入した空気を通過させて冷却した後に室外から導入した給気を除湿するように前記駆動手段により駆動させることを特徴とした請求項1または14記載の空気調和装置。
【請求項40】 給気と排気を同時に行い、除加湿素子と、前記除加湿素子を保持する素子保持部と、前記素子保持部を収納する素子収納部と、前記素子収納部と前記素子保持部とに設けられたシール部と、前記素子保持部を駆動させる駆動手段と、前記除加湿素子へ送風する少なくとも一つの送風手段と、前記除加湿素子を再生するための加熱手段とを備えた空気調和装置であって、請求項27記載の第1の熱交換手段と、請求項28記載の第2の熱交換手段とを備え、前記除加湿素子は1つの処理風路と2つの再生風路を持つ構成とし、前記第1の熱交換手段では室外から導入され前記除加湿素子の前記再生風路の一つを通過した給気と室内から導入され前記除加湿素子の前記処理風路へ送られる排気とを熱交換させ、前記第2の熱交換手段では前記除加湿素子の前記処理風路を通過した排気と室外からの給気を熱交換させ、前記第2の熱交換手段を通過した後の給気を前記加熱手段により加熱し前記除加湿素子の前記再生風路の残り一つを通過させることで前記除加湿素子を再生させると同時に室内を加湿する構成とし、再生したことで高温となった前記除加湿素子を室外から導入した給気を通過させて冷却した後に室内から導入した排気を除湿するように前記駆動手段により駆動させることを特徴とした請求項1また14記載の空気調和装置。
【請求項41】 給気側風路調整手段または排気側風路調整手段が加熱手段による空気の温度を利用して自動的に空気流量の調整を行うことを特徴とする、請求項25、31または34記載の除加湿換気扇。
【請求項42】 給気または排気を導入または排出する部分をすべて室内および室外につなげる室内外切替口と、前記室内外切替口の開口先を室内または室外に切り替える室内外切替手段とを備えたことを特徴とする請求項23、24、27、28、29、30、32、33、35、36、37、38、39または40記載の空気調和装置。
【請求項43】 室内と室外を結ぶ給排気バイパス風路と、前記給排気バイパス風路に送風手段とを備えたことを特徴とする請求項23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40または42記載の空気調和装置。
【請求項44】 運転状態により給排気バイパス風路に備えられた送風手段の送風方向および送風量を切り替える制御手段を備えたことを特徴とする請求項26または43記載の空気調和装置。
【請求項45】 請求項27記載の第1の熱交換手段または請求項28記載の第2の熱交換手段の風路を前記除加湿素子の再生側につながる風路と、前記排気側バイパス風路または前記給気側バイパス風路につながる風路とに分割して構成したことを特徴とする請求項27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39または40記載の空気調和装置。
【請求項46】 低温の外気を導入する際に、請求項27記載の第1の熱交換手段または請求項28記載の第2の熱交換手段において行われる熱交換によって生じる結露を防止するために、空気を加熱し温度を上昇させる結露防止加熱手段を備えたことを特徴とする請求項28、30、31、33、34、36、38または40記載の空気調和装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図15】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図21】
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【図20】
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【図22】
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【図23】
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【図26】
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【図24】
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【図25】
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【図27】
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【図28】
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【図30】
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【図29】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図48】
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【図46】
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【図47】
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【公開番号】特開2001−46830(P2001−46830A)
【公開日】平成13年2月20日(2001.2.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−2185(P2000−2185)
【出願日】平成12年1月11日(2000.1.11)
【出願人】(000006242)松下精工株式会社 (36)
【Fターム(参考)】