説明

窓ガラスおよび窓ガラス構造

本発明は、少なくとも2枚の個々のガラス板とそれらの間に配置される接着層とを備える窓ガラス(1)であって、窓ガラス(1)の全体面積の一部にのみ広がり、加熱要素によって加熱されることができる局所加熱部(8)を有する窓ガラス(1)に関する。さらに、本発明は、少なくとも2枚の個々のガラス板とそれらの間に配置される接着層とによって形成される窓ガラス(1)または(10)と、窓ガラス(1、10)の片面に配置され、窓ガラス(1、10)の光学的伝送領域(4、14)を介して、窓ガラス(1、10)の反対面に信号を送信し、および/または窓ガラス(1、10)の反対面から信号を受信する少なくとも1つの光学機能要素、または互いに一定距離(b)離間された少なくとも2つの光学機能要素と、窓ガラス(1、10)の全体面積の一部にのみ広がるが、窓ガラス(1、10)の端面(3)から全ての方向に一定距離離間している少なくとも伝送領域(4、14)全体に広がる少なくとも1つの局所加熱部(8、18)とを備える窓ガラス構造(1’)または(101)に関する。窓ガラス(1、10)の加熱領域により生じる応力が最小限に抑えられ、石の衝突後に亀裂が形成されることにより窓ガラスを損傷するリスクが低減されるように、上述したタイプの窓ガラス(1、10)または窓ガラス構造(1’、10’)を開発するために、本発明は加熱部(8)と窓ガラス(1)の端面(3)との間の距離(a)が15mm未満、好ましくは10mm未満であること、さらに加熱部(18)が2つの伝送領域(14)間に位置する中間スペース(15)全体に完全に広がることを提案する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2枚の個々のガラス板とそれらの間に配置される接着層とを備える窓ガラスであって、窓ガラスの全体面積の一部にのみ広がり加熱要素によって加熱されることができる局所加熱部を有する窓ガラスに関する。
【0002】
さらに、本発明は、少なくとも2枚の個々のガラス板と、それらの間に配置される接着層とによって形成される窓ガラスと、窓ガラスの片面に配置される少なくとも1つの光学機能要素であって、窓ガラスの光学的伝送領域を介して、
窓ガラスの反対面に信号を送信し、および/または
窓ガラスの反対面から信号を受信する光学機能要素と、窓ガラスの全体面積の一部にのみ広がるが、全ての方向に窓ガラスの端面から一定距離離間している伝送領域全体に少なくとも広がる局所加熱部とを備える、窓ガラス構造に関する。
【背景技術】
【0003】
本出願の範囲内では、窓ガラスの端面は窓ガラスの最外縁部周囲を取り巻く窓ガラスの側面であると理解される。したがって、端面は2枚の個々のガラス板の厚さ、さらにそれらのガラス板の間に配置される接着層の厚さによって形成される深さを有する。
【0004】
さらに、本発明は、少なくとも2枚の個々のガラス板と、それらの間に配置される接着層とによって形成される窓ガラスと、窓ガラスの同じ面に互いに一定距離離間して配置される少なくとも2つの光学機能要素であって、いずれの場合も窓ガラスの1つの光学的伝送領域を介して、
窓ガラスの反対面に信号を送信し、および/または
窓ガラスの反対面から信号を受信する光学機能要素と、互いに一定距離離間した両方の伝送領域全体に広がる少なくとも1つの加熱部を備える、窓ガラス構造に関する。
【0005】
自動車の窓ガラス、特にフロントガラスの一部は、運転中に結露、雨および/または氷がつかない状態にしなければならない。これは、一般には、フロントガラスのワイパーを自動制御するための雨センサ、または前を走行する自動車までの距離を自動検知するための距離センサが配置される領域の場合である。このようなセンサの位置は、一般には、バックミラーが配置されている窓ガラスの領域で、一般には、バックミラーブラケットの取り付け領域と車両本体の屋根縁部との間に位置決めされる。さらに、快適性の理由から少なくとも氷がつかない状態にされることのできる領域は、フロントガラスのワイパーのワイパーブレードがフロントガラスまたはリヤウィンドウに当接する領域である。
【0006】
本出願によれば、各センサの機能またはフロントガラスのワイパーの動作のために確保されている、または確保される窓ガラスの領域(複数可)は、伝送領域として画定される。伝送領域は、加熱部を配置することによって、氷、雨または結露がつかない状態になる。加熱部のサイズは伝送領域のサイズと一致する必要はない。
【0007】
送信機や受信機などの2つの光学機能要素がフロントガラスの領域内で互いに所望距離離間して隣接して配置される場合、2つの伝送領域が必要であり、これらは2つの加熱部によって天候の影響を受けない状態にしなければならない。
【0008】
欧州特許第0800333A2号明細書は、エンジンボンネットに面する長手方向面に沿って加熱部を備えたフロントガラスについて説明している。加熱部の電熱線は、窓ガラスを形成する2枚の個々のガラス板の間に配置される。したがって、加熱部は、フロントガラスのワイパーの領域に位置し、場合によっては、さらに短手方向面に沿って配される場合もある。
【0009】
欧州特許第1605729A2号明細書は、バックミラーの領域に配置される加熱部の一例として説明されている。本明細書には、車両の内部に面する面に配置された、運転経路を検知するのに使用されるカメラを有するフロントガラスが記載されている。上述したように、このために、カメラが天候の影響を受けないような窓ガラスのその領域を少なくとも保持することが必要であり、これは加熱部の領域に加熱要素を配置することによって達成される。加熱要素は、同様に、フロントガラスを形成する2つの個々のガラス板の間に配置される電熱線である。
【0010】
フロントガラスのある領域を加熱するには比較的大量のエネルギーが必要であり、そのために、一般に、局所加熱部はできるだけ小さな寸法にすることが求められる。また、加熱要素は窓ガラスの中に見えるので、このために窓ガラスの光学特性に支障をきたし、加熱要素はフロントガラスの法的に画定された視野(具体的にはいわゆる、A視野またはB視野)の外側の領域にのみ配置可能であり、したがって、すなわち窓ガラスの縁部領域にのみ配置可能である。
【0011】
局所加熱部の配置の欠点は、加熱要素が動作可能であるときに車両の窓ガラスの局所加熱部と周囲領域とに温度差があり、このことで窓ガラス、特に加熱部周囲に無視できない応力がかかることである。これは、車両の窓ガラスが加熱部の領域で温まり、その結果膨張して、周囲領域で引張応力および圧縮応力を発生させることから分かる。例えば、加熱部がバックミラーの領域、つまり窓ガラスの上縁領域にある場合、加熱部と窓ガラスの上縁部との間に薄い非加熱ストリップだけが残り、応力はこの非加熱ストリップで特に高くなる。
【0012】
本出願によれば、窓ガラスの縁部は、ガラス板外表面のうちの1つの平面と一般にガラス板の面取りした端面によって形成される最外面との交線(2つの接平面の交線)と見なされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
車両の窓ガラスの領域が上述したように応力を受ける場合、これらの領域は、窓ガラスにかかるさらなる力をより受けやすく、それによるさらなる応力を受けやすくなる。特に、このような領域に石が衝突した場合、亀裂が生じる可能性があり、最悪の場合、窓ガラスが完全に破壊される可能性もある。
【0014】
したがって、本発明の目的は、窓ガラスの加熱領域により生成される応力が最小限に抑えられ、石の衝突後に亀裂が形成されることにより窓ガラスを損傷するリスクが低減されるように、上述したタイプの窓ガラスおよび窓ガラス構造を開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明によれば、加熱要素によって加熱されることができる1つの局所加熱部を有する窓ガラス、および少なくとも1つの光学機能要素と、1つの局所加熱部とを有する窓ガラス構造の場合、上述の目的は、加熱部と窓ガラスの端面との間の距離を15mm未満、好ましくは10mm未満にすることによって達成される。
【0016】
加熱部が端面近くに配される場合、加熱部は一定の熱伝導によって窓ガラスの最外縁部まで広がり、したがって、すなわち窓ガラスの端面まで広がり、その結果、温度差によって引き起こされる応力が特に高くなる薄いストリップが残らなくなる。
【0017】
本発明の概念によれば、伝送領域が必ずしも窓ガラスの限界縁部まで広がらない場合も、加熱部は意図的に窓ガラスの限界縁部まで広げられる。したがって、本発明によれば、一般に、加熱によって所望の効果を得るのに必要な面積より大きな面積が加熱される。
【0018】
一連の試験から、本発明の窓ガラスは従来の窓ガラスよりもかなり弾性があり、石の衝突による損傷を受けにくいことがわかった。反対に、加熱部が配置される限界領域は窓ガラスの縁部から一定距離離間しており、加熱部と窓ガラスの最外縁部との間の距離が約100mm未満である場合、窓ガラス縁部領域で生成される熱応力は高くなり、このことで、特に石の衝突がある場合に、亀裂が形成される可能性があるほど窓ガラスの支持強度を低下させることがわかった。
【0019】
本発明が加熱部のその他の周囲領域にも一定の応力を生成するが、これらの領域の寸法はかなり大きくなると、そこに発生する応力はそれに応じて小さくなる。
【0020】
概して、本発明の加熱部の配置はその加熱動作によって生じる応力を最小限に抑え、したがって窓ガラスの弾性を増大させることになる。
【0021】
このことは技術的に可能であるが、加熱部は、加熱要素のある程度の重なりが加熱部に配置される場合があることを考慮しなければならないが、同様に窓ガラスの端面までそのまま広がる場合もある。
【0022】
すでに上述したように、加熱部および光学的伝送領域の寸法は一致しなくてもよい。熱伝導により、加熱部によって加熱される窓ガラスの領域は、一般に、加熱要素によって形成される加熱部自体よりわずかに大きい。このために、伝送領域よりもわずかに小さい加熱部の寸法を選択することは理論的に可能であるが、加熱部の寸法は、一般に、伝送領域の寸法よりもわずかに大きくなるように選択される。本発明によれば、このことで加熱部は窓ガラスの端面または縁部に近づくが、伝送領域は窓ガラスの縁部からより大きく離間される。
【0023】
とにかく、加熱部、すなわち加熱効果をもたらす要素は、窓ガラスの縁部に近づかなければならず、前記加熱部は実質的には加熱動作時に加熱部の残りの部分と同じ温度でなければならない。
【0024】
本発明の設計が、特に、伝送領域と窓ガラスの端面との距離が100mmから20mm、特に80mmから40mm、より好ましくは70mmから50mmの場合に有利である。縁部からの伝送領域の距離が100mmを越える場合には、窓ガラスの縁部方向の非加熱部は、応力に関しては重要視されなくなり、縁部「まで加熱する」必要はなくなる。
【0025】
本発明によれば、互いに一定距離離間した2つの光学機能要素と、少なくとも1つの加熱部とを有する上述の窓ガラス構造が出発点として使用される場合、本発明の目的は、2つの伝送領域間に位置する中間スペース全体に広がる加熱部によって達成される。
【0026】
この場合、本発明は、2つの光学機能要素間に、加熱部によって加熱されない薄いストリップが残らず、その結果、温度差によって生じる応力がいずれにも発生しないという利点があるが、窓ガラスの亀裂が生じやすい可能性がある。このプラス効果は、特に加熱部を必要とする2つの伝送領域間の距離が100mm未満である場合に認められる。2つの伝送領域間の距離が100mmを越える場合に、2つの伝送領域間の中間スペース全体に加熱部を広げる必要はない。それは、この場合、応力に関する問題が生じないためである。
【0027】
隣接する伝送領域間の距離に関しては、伝送領域と窓ガラスの端面との間の距離と同様に、上記距離が100mmから20mm、好ましくは、80mmから40mm、より好ましくは70mmから50mmである場合に、本発明は特に好都合な方法で適用されることができる。
【0028】
本発明は、隣接する伝送領域間の中間スペースが、これらの伝送領域の同じ側の伝送領域の輪郭線の接線である2本の線の間に位置する場合に有利である。これは、特に、同じサイズまたは形状を持たない2つの隣接する伝送領域の場合に有利である。
【0029】
窓ガラスの中で光学的に可視でない、またはほとんど光学的に可視でない加熱要素の設計のための手段が選択されるべきである。このために、本発明は、加熱要素が電気的に加熱されることができる電熱線および/または電気的に加熱される透明加熱層を有する場合に有利である。
【0030】
2枚の個々のガラス板の間の接着層に関しては、特に、熱可塑性フィルム、特にポリビニルブチラールフィルム(PVBフィルム)によって形成される場合に有利である。
【0031】
加熱部を加熱するためのエネルギー消費量を好都合に制限するために、局所加熱部は、多くても窓ガラスの全体の面積の50%に広がらなければならない。好ましくは、局所加熱部は、窓ガラスの全体面積の40%、好ましくは30%を越えてはならない。
【0032】
有利には、光学的機能要素は、カメラ、雨センサ、送信ユニットもしくは受信ユニット、または自動車の制御のためのシステムの送受信組み合わせユニットである。
【0033】
本発明は、図示される例示的な実施形態に基づいて、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1a】先行技術の窓ガラスを示す図である。
【図1b】本発明の窓ガラスの第1の例示的な実施形態を示す図である。
【図2a】さらに先行技術の窓ガラスを示す図である。
【図2b】本発明の窓ガラスの第2の例示的な実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1aは、先行技術の局所加熱部2の位置を示した窓ガラス1または窓ガラス構造1’の概略図である。窓ガラス1は、間に位置する接着層によって互いに保持されている2枚の個々のガラス板を備える。光学機能要素、特にカメラが窓ガラス1(フロントガラスの形態)に配置されるが、図面では、より概略的に示すためにカメラは図示されていない。
【0036】
フロントガラスに配置される光学機能要素は、構造的理由により常に窓ガラス1の端面3から一定距離離間されるので、画定された光学的伝送領域4を加熱するのに使用される加熱部2も同様に窓ガラス1の端面3(図面では、窓ガラス1の最外縁部5として示されている)から一定距離離間される。光学的伝送領域4は、どのような場合にも、光学機能要素が機能するように、雨、雪、または氷などの天候の影響を受けない状態に保たなければならない窓ガラスの領域として画定される。光学的伝送領域4および加熱部2は、先行技術ではほぼ一致しており、一般に、加熱部2は伝送領域4の輪郭線6(図面では、破線で示されている)から全ての方向にわずかに越えて広がる。
【0037】
加熱部2と上窓ガラス1の上方端面3との間の距離aは、図1aでは約50mmであり、距離aに相当する幅50mmのストリップが加熱部2の上側ライン7と窓ガラス1の縁部5との間に残る。図1aに示されている先行技術の加熱部2の配置の欠点は、加熱部2が動作可能である間、加熱部2によって加熱される窓ガラス1の領域と周囲領域との間の温度差が大きく、その結果、特に上述のストリップに高い熱応力がかかることである。
【0038】
図1bは、図1aに示される窓ガラス1と同様の窓ガラス1を示し、図1bには、本発明の局所加熱部8が配置されている。加熱部8は、同様に、窓ガラス1の上縁領域に配置されるが、加熱部8と窓ガラスの上縁部5とに間にストリップが残らないように窓ガラス1の端面3まで広がり、このことが窓ガラス1上の熱応力の分布にプラス効果をもたらす。
【0039】
局所加熱部8は、加熱要素として電気的に加熱されることができる透明加熱層を有する。あるいは、加熱要素が電気的に加熱されることができる電熱線を備えることも可能である。窓ガラス1で熱伝導が生じるので、必ずしも加熱部8を直接窓ガラス1の縁部5に配する必要はなく、むしろ、加熱部8によって放射される熱出力を使用して窓ガラス1を端面3まで加熱するために、加熱部8と窓ガラス1の端面3との間に約10から15mmの距離があれば十分である。
【0040】
本発明の加熱部8は、従来の位置からさらに窓ガラスの最外縁部にまで広がるので、実際に、窓ガラス1の端面3から一定距離離間される伝送領域4を確保するのに必要なサイズよりかなり大きい。
【0041】
一方、図2aは、窓ガラス10または窓ガラス構造10’の概略図である。図2aでは、光学機能要素の2つの隣接した光学的伝送領域14のために、互いに距離b離間して配置された2つの加熱部12の先行技術で知られている位置が示されている。加熱部12によって加熱されない中間スペース15が2つの加熱部12の間に残り、この場所に大きな熱応力が発生する可能性もあり、石が衝突した場合にフロントガラスに亀裂が生じやすくなる。
【0042】
本発明によれば、2つの上述の加熱部12は、図2bに示された連続加熱部18に置き換えられる。連続加熱部18は、2つの必要な伝送領域14および中間スペース15の両方に広がる。したがって、先行技術の2つの加熱部12が、本発明によれば、1つの加熱部18に結合される。このために、2つの伝送領域14間に位置する領域も加熱される。
【0043】
図2bに示されるように、互いに隣接して配置される2つの加熱部12を結合して加熱部18にすることは、特に、加熱部12を必要とする伝送領域14間の距離が、限界距離の上限に相当する100mm未満である場合に好都合である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2枚の個々のガラス板とそれらの間に配置される接着層とを備える窓ガラス(1)であって、窓ガラス(1)の全体面積の一部にのみ広がり、加熱要素によって加熱されることができる局所加熱部(8)を有し、加熱部(8)と窓ガラス(1)の端面(3)との間の距離(a)がさらに熱的に誘導される機械的応力が避けられるように選択されることを特徴とする、窓ガラス。
【請求項2】
窓ガラス(1)の片面に配置される少なくとも1つの光学機能要素であって、窓ガラスの光学的伝送領域(4)を介して、
窓ガラス(1)の反対面に信号を送信し、および/または
窓ガラス(1)の反対面から信号を受信する光学機能要素と、窓ガラス(1)の全体面積の一部にのみ広がるが、全ての方向に窓ガラス(1)の端面(3)から一定距離離間している伝送領域(4)全体に少なくとも広がる局所加熱部(8)とを備える窓ガラスであって、加熱部(8)と窓ガラス(1)の端面(3)との間の距離(a)は15mm未満、好ましくは10mm未満であることを特徴とする、請求項1に記載の窓ガラス。
【請求項3】
伝送領域(4)と窓ガラス(1)の端面(3)との間の距離は、100mmから80mm、好ましくは80mmから40mm、さらに好ましくは70mmから50mmであることを特徴とする、請求項2に記載の窓ガラス。
【請求項4】
窓ガラス(10)の同じ面に互いに一定距離(b)離間して配置される少なくとも2つの光学機能要素であって、いずれも場合も窓ガラス(10)の1つの光学的伝送領域(14)を介して、
窓ガラス(10)の反対面に信号を送信し、および/または
窓ガラス(10)の反対面から信号を受信する光学機能要素と、互いに一定距離離間した両方の伝送領域(14)全体に広がる少なくとも1つの加熱部(18)を備える窓ガラスであって、加熱部(18)はさらに2つの伝送領域(14)の間に位置する中間スペース(15)全体に広がることを特徴とする、請求項1に記載の窓ガラス。
【請求項5】
隣接する伝送領域(14)間の距離(b)は、100mmから20mm、好ましくは80mmから40mm、より好ましくは70mmから50mmであることを特徴とする、請求項4に記載の窓ガラス。
【請求項6】
隣接する伝送領域(14)の間の中間スペース(15)は、伝送領域(14)の同じ側の伝送領域(14)の輪郭線の接線である2本の線の間に位置することを特徴とする、請求項4または5に記載の窓ガラス。
【請求項7】
加熱要素は、電気的に加熱されることができる電熱線および/または電気的に加熱されることができる透明加熱層を有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項8】
接着層は、熱可塑性フィルム、特にポリビニルブチラールフィルム(PVBフィルム)によって形成されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項9】
局所加熱部(8、18)は、窓ガラス(1、10)の全体面積の多くても50%、好ましくは多くても40%、より好ましくは多くても30%に広がることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項10】
光学機能要素は、カメラ、雨センサ、送信ユニットもしくは受信ユニット、または自動車の制御のためのシステムの送受信組み合わせユニットであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の窓ガラス。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【公表番号】特表2011−510893(P2011−510893A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541019(P2010−541019)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【国際出願番号】PCT/EP2008/010216
【国際公開番号】WO2009/086869
【国際公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(510184988)サン−ゴバン グラス フランス (2)
【Fターム(参考)】