端子接続構造
【課題】小型化を図ることができるとともに、端子金具同士を確実に接続できる端子接続構造を提供する。
【解決手段】端子接続構造1はモータ7に接続された第1端子金具5とインバータに接続された第2端子金具22とクリップ端子を備えている。第1端子金具5及び第2端子金具22それぞれが互いに重ねられる帯板状に形成された電気接触部8,27を備えている。クリップ端子が互いに重ねられた電気接触部8,27を挟み込む一対の接触片35と一対の接触片35に連なりかつ電気接触部8,27を挟み込んだ一対の接触片35を互いに近づく方向に付勢する付勢連結部36とを備えている。クリップ端子は互いに重ねられた電気接触部8,27の長手方向に対して直交する方向に沿ってこれらの電気接触部8,27に近づけられて一対の接触片35間に互いに重ねられた電気接触部8,27を挟み込む。
【解決手段】端子接続構造1はモータ7に接続された第1端子金具5とインバータに接続された第2端子金具22とクリップ端子を備えている。第1端子金具5及び第2端子金具22それぞれが互いに重ねられる帯板状に形成された電気接触部8,27を備えている。クリップ端子が互いに重ねられた電気接触部8,27を挟み込む一対の接触片35と一対の接触片35に連なりかつ電気接触部8,27を挟み込んだ一対の接触片35を互いに近づく方向に付勢する付勢連結部36とを備えている。クリップ端子は互いに重ねられた電気接触部8,27の長手方向に対して直交する方向に沿ってこれらの電気接触部8,27に近づけられて一対の接触片35間に互いに重ねられた電気接触部8,27を挟み込む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子金具の電気接触部同士を接続する端子接続構造に関し、特に、自動車の走行のための電圧が印加される電源装置同士を接続するための端子接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、環境に対する負荷を低減するために、モータの回転駆動力により走行するハイブリット車や電気自動車が用いられるようになっている。この種のハイブリット車や電気自動車などのモータの回転駆動力により走行する自動車には、バッテリ、インバータ、モータ、ジェネレータなどの走行用の電圧が印加される電源装置が搭載されている。これらの電源装置間を流れる電流の電圧値が高いために、前述した電源装置同士を接続するケーブルには信号線を伝送したり電源を各電子機器に分配するワイヤハーネスの電線よりも太いケーブルが用いられる。また、これらの太いケーブルと前述した電源装置とを接続するために、従来から種々の端子台(例えば、特許文献1参照)が用いられていた。
【0003】
前述した特許文献1に示された端子台は、複数の帯板状の端子金具と、前記端子金具を収容する絶縁性のハウジングと、このハウジングの外側を覆いかつ前記電源装置の筐体などに固定されるシールドシェルとを備えている。前記端子金具は、厚手の板金で構成されかつ前述した電源装置に接続されている。前記端子金具は、前記ケーブルの端末に取り付けられた端子金具が重ねられ、互いに螺合するボルトとナットにより挟まれて当該端子金具と互いに接続される。ハウジングは、複数の端子金具同士の沿面距離を確保しかつ前述したボルトとナットを容易に螺合することを可能とするために、前述した複数の端子金具を互いに同一平面上に位置付けている。ハウジングは、前述した電源装置の外縁部に設けられている。
【0004】
前述した端子台は、ボルトとナットとを互いに螺合させ、これらの間に互いに重なる端子金具とを挟み込むことで、電源装置にケーブルを接続している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−327184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した従来の端子台では、前記ハウジングが複数の端子金具を互いに同一平面上に位置付けているために、当該ハウジングの幅が広くなって、大型化する傾向であった。勿論、前述した端子台では、ケーブルの端末の端子との間の電気的抵抗が所望の抵抗値を下回るように、当該端子と接続されることが求められる。
【0007】
したがって、本発明の目的は、小型化を図ることができるとともに、端子金具同士を確実に接続できる端子接続構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の端子接続構造は、第1の電源装置に接続された第1端子金具と、第2の電源装置に接続された第2端子金具とを接続する端子接続構造において、前記第1端子金具及び前記第2端子金具それぞれが、互いに重ねられる帯板状に形成された電気接触部を備え、そして、互いに重ねられた前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部を挟み込む一対の接触片と、前記一対の接触片に連なりかつ前記第1及び第2端子金具の電気接触部を挟み込んだ前記一対の接触片を互いに近づく方向に付勢する付勢連結部とを備え、互いに重ねられた前記第1及び第2端子金具の前記電気接触部に対して交差する方向に沿ってこれらの電気接触部に近づけられて、前記一対の接触片間に互いに重ねられた第1及び第2端子金具の前記電気接触部を挟み込むクリップ端子を備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載の本発明の端子接続構造は、請求項1記載の端子接続構造において、前記第1端子金具が、前記電気接触部が互いに間隔をあけて平行に複数設けられ、かつ、前記第2端子金具が、前記電気接触部が互いに間隔をあけて平行に複数設けられていることを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載の本発明の端子接続構造は、請求項1又は請求項2記載の端子接続構造において、前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの一方が他方を構成する材料よりも柔らかいアルミニウム合金で構成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項4に記載の本発明の端子接続構造は、請求項3記載の端子接続構造において、前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの他方に前記一方に向かって凸の凸部が設けられていることを特徴としている。
【0012】
請求項5に記載の本発明の端子接続構造は、請求項4記載の端子接続構造において、前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの前記他方が、前記一方よりも硬い金属で構成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項1に記載した本発明の端子接続構造によれば、互いに重ねられた第1及び第2端子金具の電気接触部の長手方向に対して交差する方向に沿って、これらの電気接触部に近づけられるクリップ端子の一対の接触片間に当該電気接触部を挟み込むことで、これらの電気接触部同士を接続する。このために、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を互いに間隔をあけて平行に配置しても、これら電気接触部同士を確実に接続することができる。
【0014】
また、クリップ端子が、一対の接触片とこれら一対の接触片を互いに近づく方向に付勢する付勢連結部とを備えているので、一対の接触片間に互いに重ねられた電気接触部を挟み込むことで、第1端子金具と第2端子金具とを確実に電気的に接続することができる。
【0015】
請求項2に記載した本発明の端子接続構造によれば、第1及び第2端子金具の電気接触部を互いに間隔をあけて平行に設けているので、これらの端子金具の電気接触部を同一平面上に配置する場合よりも端子接続構造の幅を削減することができる。
【0016】
請求項3に記載した本発明の端子接続構造によれば、第1及び第2端子金具の電気接触部のうちの一方がアルミニウム合金で構成されているので、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、当該一方が変形して、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を確実に密着させる。
【0017】
請求項4に記載した本発明の端子接続構造によれば、アルミニウム合金で構成されていない第1及び第2端子金具の電気接触部のうちの他方に凸部が設けられているので、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、この凸部が前述した一方内に食い込んで、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を確実に密着させる。
【0018】
請求項5に記載した本発明の端子接続構造によれば、アルミニウム合金で構成されていない第1及び第2端子金具の電気接触部のうちの他方が一方を構成するアルミニウム合金よりも硬い金属で構成されているので、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、凸部が前述した一方内に確実に食い込んで、第1及び第2端子金具の電気接触部同士をより確実に密着させる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように請求項1に記載の本発明は、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を互いに間隔をあけて平行に配置しても、これら電気接触部同士を確実に接続することができる。このため、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を互いに間隔をあけて平行に配置することで、これらの端子金具の電気接触部を同一平面上に配置する場合よりも端子接続構造の幅を削減することができる。よって、端子接続構造の小型化を図ることができる。
【0020】
クリップ端子の一対の接触片間に互いに重ねられた電気接触部を挟み込むことで、第1端子金具と第2端子金具とを確実に電気的に接続することができる。よって、端子金具同士を確実に接続することができる。
【0021】
請求項2に記載の本発明は、第1及び第2端子金具の電気接触部を同一平面上に配置する場合よりも端子接続構造の幅を削減することができる。よって、端子接続構造の小型化を図ることができる。
【0022】
請求項3に記載の本発明は、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、第1及び第2端子金具の電気接触部のうちの一方が変形して、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を確実に密着させる。よって、端子金具同士をより確実に接続することができる。
【0023】
請求項4に記載の本発明は、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、第1及び第2端子金具の電気接触部のうちの他方に設けられた凸部が前述した一方内に食い込んで、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を確実に密着させる。よって、端子金具同士をより確実に接続することができる。
【0024】
請求項5に記載の本発明は、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、凸部が前述した一方内に確実に食い込んで、第1及び第2端子金具の電気接触部同士をより確実に密着させる。よって、端子金具同士をより一層確実に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態に係る端子接続構造の斜視図である。
【図2】図1に示された端子接続構造を分解して示す斜視図である。
【図3】図2に示された端子接続構造の第1コネクタのコネクタハウジングと第1端子金具とを相対させた状態を示す斜視図である。
【図4】図3に示された端子接続構造のモータケースに位置決めされた第1コネクタのコネクタハウジングと第2コネクタとを相対させた状態を示す斜視図である。
【図5】図4に示された端子接続構造のモータケースに位置決めされた第1コネクタ及び第2コネクタとクリップコネクタとを相対させた状態を示す斜視図である。
【図6】図5中のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図5に示された端子接続構造の第1コネクタと第2コネクタとクリップコネクタが互いに組み付けられた状態を示す斜視図である。
【図8】図7中のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】図1に示された端子接続構造のクリップコネクタを分解して示す斜視図である。
【図10】図1に示された端子接続構造のクリップコネクタを分解して示す他の斜視図である。
【図11】図1に示された端子接続構造のクリップコネクタを分解して示す平面図である。
【図12】図1に示された端子接続構造の第1端子金具の電気接触部と第2端子金具の電気接触部を示す斜視図である。
【図13】図12に示された端子接続構造の互いに重ねられた第1端子金具の電気接触部と第2端子金具の電気接触部とがクリップ端子に挟みこまれた状態を示す斜視図である。
【図14】図12に示された端子接続構造の第1端子金具の電気接触部と第2端子金具の電気接触部の変形例を示す斜視図である。
【図15】図14中のXV−XV線に沿う断面図である。
【図16】図14に示された端子接続構造の互いに重ねられた第1端子金具の電気接触部と第2端子金具の電気接触部とがクリップ端子に挟みこまれた状態を示す斜視図である。
【図17】図16中のXVI−XVI線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態にかかる端子接続構造を、図1ないし図13に基づいて説明する。本実施形態にかかる端子接続構造1は、図1及び図2に示すように、第1コネクタ2と、第2コネクタ3と、クリップコネクタ4とを備えている。
【0027】
第1コネクタ2は、図2に示すように、複数の第1端子金具5と、一つのコネクタハウジング6とを備えている。第1端子金具5は、導電性の金属で構成されている。第1端子金具5は、図示例では、後述する第2端子金具22を構成する材料(金属)よりも硬い金属としての銅又は銅合金で構成されている。第1端子金具5は、第1の電源装置としてのモータ7のコイルに電気的に接続したケーブルが取り付けられている。このため、第1端子金具5は、第1の電源装置としてのモータ7に電気的に接続されている。なお、本発明でいう電源装置とは、バッテリ、インバータ、モータ、ジェネレータなどの自動車の走行用の電圧が印加される装置を示している。
【0028】
第1端子金具5は、帯板状に形成された電気接触部8(図12に示す)と、この電気接触部8に連なりかつ円筒状の電線接続部9とを備えている。電線接続部9は、内側に前述したケーブルの芯線が通されて、内外径が縮小されるように加締められて、前述したケーブルが接続される。第1端子金具5は、前述したモータ7の外殻を構成する導電性のモータケース10に設けられた貫通孔11内に通されている。第1端子金具5は、勿論、貫通孔11の内面即ちモータケース10と電気的に絶縁されている。複数の第1端子金具5は、電気接触部8が互いに間隔をあけて平行な状態で配置されている。即ち、複数の第1端子金具5の電気接触部8は、当該電気接触部8の表面が互いに間隔をあけて平行となる状態に配置されている。なお、図示例では、第1端子金具5は、六本設けられている。なお、モータケース10の貫通孔11の近傍には、ねじ軸12が立設している。なお、図示例では、ねじ軸12は、互いの間に貫通孔11を位置付ける位置に二本設けられている。
【0029】
コネクタハウジング6は、絶縁性の合成樹脂で構成され、かつ、箱状の本体部13と、二つのフランジ固定部14とを一体に備えている。本体部13は、モータケース10に重ねられる。本体部13は、モータケース10に重ねられる位置に内側に第1端子金具5の電気接触部8を通す筒状部15を当該第1端子金具5と同数設けている。また、本体部13は、モータケース10から離れた壁16に、後述する第2端子金具22の電気接触部27を通す通し孔17を当該第2端子金具22と同数設けている。また、本体部13は、前記筒状部15と前記壁16との間に当該本体部13の外壁を恰も切り欠いたように形成された切欠き孔18を設けている。勿論、切欠き孔18は、本体部13の内外を連通している。さらに、本体部13には、クリップコネクタ4の後述するコネクタハウジング34の係合突起41と係合する係合アーム19が設けられている。係合アーム19には、内側に係合突起41が侵入する孔20が設けられている。
【0030】
フランジ固定部14は、本体部13のモータケース10寄りの縁部から当該本体部13の外方向に立設している。フランジ固定部14は、内側にねじ軸12を通す通し孔21が設けられている。
【0031】
コネクタハウジング6は、図3に示すように、複数の筒状部15が第1端子金具5の電気接触部8と相対した状態で、当該第1端子金具5の電気接触部8の長手方向に沿ってモータケース10に近づけられる。そして、コネクタハウジング6は、図4に示すように、筒状部15内に電気接触部8を通して、第1端子金具5を位置決めするとともに、通し孔21内にねじ軸12を通して、当該モータケース10に位置決めされる。
【0032】
第2コネクタ3は、図2に示すように、複数の第2端子金具22と、一つのコネクタハウジング23とを備えている。図示例では、第2端子金具22は、電源装置同士を接続するための接続部材24の一方の端部をなしている。接続部材24は、導電性の金属で構成されたバスバ25と、このバスバ25の中央部を被覆した絶縁性の合成樹脂で構成された被覆部26とを備えている。バスバ25は、図示しない他方の端部が第2の電源装置としてのインバータに接続している。バスバ25は、インバータとモータ7とを接続する。また、接続部材24は、他の接続部材24とともに導電性の金属で構成された図示しないシールドシートが巻かれる。シールドシートは、バスバ25内を流れる電流が外部に漏れることを防止する。
【0033】
バスバ25の一方の端部は、被覆部26外に露出されて、第2端子金具22をなしている。勿論、第2端子金具22は、バスバ25と一体に形成されている。第2端子金具22は、当該バスバ25の一方の端部を除く他の部分を介して第2の電源装置としてのインバータに電気的に接続している。第2端子金具22は、図12に示すように、帯板状の電気接触部27を備えている。バスバ25即ち第2端子金具22の電気接触部27は、第1端子金具5を構成する銅又は銅合金などの金属(材料)よりも柔らかいアルミニウム合金で構成されている。
【0034】
複数の第2端子金具22は、電気接触部27が互いに間隔をあけて平行な状態で配置されている。即ち、複数の第2端子金具22の電気接触部27は、当該電気接触部27の表面が互いに間隔をあけて平行となる状態に配置されている。なお、図示例では、第2端子金具22は、六本設けられている。
【0035】
コネクタハウジング23は、絶縁性の合成樹脂で構成され、かつ、本体部28と、二つのフランジ固定部29とを一体に備えている。本体部28は、第1コネクタ2のコネクタハウジング6の前述した壁16に重なるとともに第2端子金具22即ちバスバ25が貫通した重なり梁部30と、重なり梁部30の長手方向の両端に連なりかつ係合アーム19に間隔をあけて重ねられる一対のアーム重なり梁部31とを備えている。重なり梁部30及び一対のアーム重なり梁部31とも直線状に延在した梁状に形成されている。
【0036】
フランジ固定部29は、本体部28の一対のアーム重なり梁部31の重なり梁部30から離れた側の縁部から当該本体部28の外方向に立設している。フランジ固定部29は、第1コネクタのコネクタハウジング6のフランジ固定部14に重ねられるとともに、内側にねじ軸12を通す通し孔32が設けられている。
【0037】
コネクタハウジング23は、図4に示すように、第2端子金具22の電気接触部27が第1コネクタ2のコネクタハウジング6の通し孔17と相対した状態で、当該第2端子金具22の電気接触部27の長手方向に沿って、第1コネクタ2に近づけられる。そして、第2端子金具22の電気接触部27が通し孔17を通して第1コネクタ2のコネクタハウジング6内に侵入して第1端子金具5の電気接触部8に重なるとともに、図5に示すように、重なり梁部30が壁16に重なりかつアーム重なり梁部31が係合アーム19に重なって、コネクタハウジング23は第1コネクタ2のコネクタハウジング6に重ねられる。そして、フランジ固定部29が第1コネクタ2のフランジ固定部14に重ねられて、通し孔32内にねじ軸12を通して、第2コネクタ3のコネクタハウジング23は、第1コネクタ2のコネクタハウジング6に位置決めされる。
【0038】
クリップコネクタ4は、図9および図10に示すように、複数のクリップ端子33と、コネクタハウジング34とを備えている。クリップ端子33は、導電性の金属で構成されている。クリップ端子33は、第1端子金具5及び第2端子金具22と同数設けられている。クリップ端子33は、略平板状に形成されかつ互いに間隔をあけて並行に設けられた一対の接触片35と、これら接触片35それぞれに連なる付勢連結部36とを一体に備えている。一対の接触片35には、図11に示すように、これら一対の接触片35同士が互いに近づく方向に突出した突設部37が設けられている。クリップ端子33は、図13に示すように、一対の接触片35間に互いに重ねられた第1端子金具5の電気接触部8と第2端子金具22の電気接触部27を挟み込む。一対の接触片35間に互いに重ねられた第1端子金具5の電気接触部8と第2端子金具22の電気接触部27を挟み込むと、付勢連結部36は、これらの電気接触部8,27を挟み込んだ一対の接触片35が互いに近づく方向に付勢する弾性復元力を生じる。
【0039】
コネクタハウジング34は、絶縁性の合成樹脂で構成されている。コネクタハウジング34は、図9乃至図11に示すように、平板状の壁部38と、この壁部38の両端から立設した一対の端壁39と、一対の端壁39間に設けられた五つの仕切り壁40とを一体に備えている。壁部38は、前記切欠き孔18と略等しい大きさに形成されている。一対の端壁39は、それぞれ平板状に形成されかつ互いに平行に設けられている。端壁39は、その外面から凸でかつ前記係合アーム19に係合する係合突起41が設けられている。仕切り壁40は、それぞれ平板状に形成されかつ互いに平行に等間隔に設けられている。
【0040】
前述した構成のコネクタハウジング34は、互いに隣り合う端壁39及び仕切り壁40間にクリップ端子33を収容する。このとき、クリップ端子33の一対の接触片35は、互いに隣り合う端壁39及び仕切り壁40に重ねられる。コネクタハウジング34は、互いに隣り合う端壁39及び仕切り壁40間にクリップ端子33を収容した状態で、図5及び図6に示すように、第2コネクタ3が重ねられかつモータケース10に位置決めされた第1コネクタ2の切欠き孔18と、第1端子金具5及び第2端子金具22の電気接触部8,27の長手方向に対して直交(交差)する方向に沿って相対する状態に位置付けられる。そして、コネクタハウジング34は、クリップ端子33の接触片35の先端が互いに重ねられた電気接触部8,27に近づくように、切欠き孔18に近づけられる。すると、勿論、クリップ端子33は、互いに重ねられた第1及び第2端子金具22の電気接触部8,27の長手方向に対して直交(交差)する方向に沿って、これらの電気接触部8,27に近づけられる。そして、図7及び図8に示すように、クリップ端子33が互いに重ねられた第1端子金具5及び第2端子金具22の電気接触部8,27を一対の接触片35間に挟みこみ、壁部38が切欠き孔18を塞いだ格好で、係合突起41が係合アーム19に係合して、コネクタハウジング34は、第1コネクタ2のコネクタハウジング6に固定される。
【0041】
前述した構成の端子接続構造1は、以下のように、組み立てられる。まず、図3に示すように、第1コネクタ2のコネクタハウジング6が、複数の筒状部15が第1端子金具5の電気接触部8と相対した状態で、当該第1端子金具5の電気接触部8の長手方向に沿ってモータケース10に近づけられる。そして、第1コネクタ2のコネクタハウジング6が、筒状部15内に電気接触部8を通して、第1端子金具5を位置決めするとともに、通し孔21内にねじ軸12を通して、図4に示すように、当該モータケース10に位置決めされる。
【0042】
その後、第2コネクタ3のコネクタハウジング23が、図4に示すように、第2端子金具22の電気接触部27が第1コネクタ2のコネクタハウジング6の通し孔17と相対した状態で、当該第2端子金具22の電気接触部27の長手方向に沿って、第1コネクタ2に近づけられる。そして、第2端子金具22の電気接触部27が通し孔17を通して第1コネクタ2のコネクタハウジング6内に侵入して第1端子金具5の電気接触部8に重なるとともに、重なり梁部30が壁16に重なりかつアーム重なり梁部31が係合アーム19に重なって、コネクタハウジング23は第1コネクタ2のコネクタハウジング6に重ねられる。そして、フランジ固定部29が第1コネクタ2のフランジ固定部14に重ねられて、通し孔32内にねじ軸12を通して、第2コネクタ3のコネクタハウジング23は、図5に示すように、第1コネクタ2のコネクタハウジング6に位置決めされる。
【0043】
そして、クリップコネクタ4のコネクタハウジング34が、互いに隣り合う端壁39及び仕切り壁40間にクリップ端子33を収容する。クリップコネクタ4のコネクタハウジング34が、図5及び図6に示すように、第1コネクタ2の切欠き孔18と、第1端子金具5及び第2端子金具22の電気接触部8,27の長手方向に対して直交する方向に沿って相対する状態に位置付けられる。そして、クリップコネクタ4のコネクタハウジング34が、クリップ端子33の接触片35の先端が互いに重ねられた電気接触部8,27に近づくように、切欠き孔18に近づけられる。そして、クリップ端子33が互いに重ねられた第1端子金具5及び第2端子金具22の電気接触部8,27を一対の接触片35間に挟み込み、壁部38が切欠き孔18を塞いだ格好で、係合突起41が係合アーム19に係合して、クリップコネクタ4のコネクタハウジング34が、図7及び図8に示すように、第1コネクタ2のコネクタハウジング6に固定される。そして、ねじ軸12の外周にナット43を螺合して、コネクタ2,3,4をモータケース10に固定する。さらに、シールドシートで、コネクタ2,3,4を覆って、当該シールドシートをモータケース10に固定する。こうして、前述した端子接続構造1が組み立てられて、モータ7とインバータとが互いに接続される。
【0044】
本実施形態によれば、互いに重ねられた第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27の長手方向に対して直交(交差)する方向に沿って、これらの電気接触部8,27に近づけられるクリップ端子33の一対の接触片35間に当該電気接触部8,27を挟み込む込むことで、これらの電気接触部8,27同士を接続する。このために、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27同士を互いに間隔をあけて平行に配置しても、これら電気接触部8,27同士を確実に接続することができる。このため、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27同士を互いに間隔をあけて平行に配置することで、これらの端子金具5,22の電気接触部8,27を同一平面上に配置する場合よりも端子接続構造1の幅を削減することができる。よって、端子接続構造1の小型化を図ることができる。
【0045】
また、クリップ端子33が、一対の接触片35とこれら一対の接触片35を互いに近づく方向に付勢する付勢連結部36とを備えているので、一対の接触片35間に互いに重ねられた電気接触部8,27を挟み込むことで、第1端子金具5と第2端子金具22とを確実に電気的に接続することができる。よって、端子金具5,22同士を確実に接続することができる。
【0046】
また、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27を互いに間隔をあけて平行に設けているので、これらの端子金具5,22の電気接触部8,27を同一平面上に配置する場合よりも端子接続構造1の幅を削減することができる。よって、端子接続構造1の小型化を図ることができる。
【0047】
さらに、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27のうちの一方が他方を構成する材料よりも柔らかいアルミニウム合金で構成されているので、クリップ端子33が電気接触部8,27同士を密着する方向に付勢する際に、当該一方が変形して、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27同士を確実に密着させる。よって、端子金具5,22同士をより確実に接続することができる。
【0048】
また、本発明では、図14及び図15に示すように、第1端子金具5の電気接触部8と第2端子金具22の電気接触部27のうちの第2端子金具22を構成するアルミニウム合金よりも硬い材料(金属)としての銅又は銅合金で構成された第1端子金具5の電気接触部8に、第2端子金具22の電気接触部27に向かって凸の凸部42を設けてもよい。なお、図示例では、凸部42は、電気接触部8,27の長手方向に沿って間隔をあけて複数設けられているとともに、それぞれ電気接触部8,27の長手方向に対して直交(交差)する方向に沿って直線状に延在している。
【0049】
この場合、アルミニウム合金で構成されていない第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27のうちの第1端子金具5の電気接触部8に凸部42が設けられているので、クリップ端子33が図16に示すように電気接触部8,27同士を密着する方向に付勢する際に、この凸部42が図17に示すように前述したアルミニウム合金で構成された第2端子金具22の電気接触部27内に食い込んで、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27同士を確実に密着させる。よって、端子金具5,22同士をより確実に接続することができる。
【0050】
また、アルミニウム合金で構成されていない第1端子金具5の電気接触部8が第2端子金具22の電気接触部27を構成するアルミニウム合金よりも硬い金属で構成されているので、クリップ端子33が電気接触部8,27同士を密着する方向に付勢する際に、凸部42が前述した第2端子金具22の電気接触部27内に確実に食い込んで、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27同士をより確実に密着させる。よって、端子金具5,22同士をより一層確実に接続することができる。
【0051】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 端子接続構造
5 第1端子金具
7 モータ(第1の電源装置)
8 電気接触部
22 第2端子金具
27 電気接触部
33 クリップ端子
35 接触片
36 付勢連結部
42 凸部
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子金具の電気接触部同士を接続する端子接続構造に関し、特に、自動車の走行のための電圧が印加される電源装置同士を接続するための端子接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、環境に対する負荷を低減するために、モータの回転駆動力により走行するハイブリット車や電気自動車が用いられるようになっている。この種のハイブリット車や電気自動車などのモータの回転駆動力により走行する自動車には、バッテリ、インバータ、モータ、ジェネレータなどの走行用の電圧が印加される電源装置が搭載されている。これらの電源装置間を流れる電流の電圧値が高いために、前述した電源装置同士を接続するケーブルには信号線を伝送したり電源を各電子機器に分配するワイヤハーネスの電線よりも太いケーブルが用いられる。また、これらの太いケーブルと前述した電源装置とを接続するために、従来から種々の端子台(例えば、特許文献1参照)が用いられていた。
【0003】
前述した特許文献1に示された端子台は、複数の帯板状の端子金具と、前記端子金具を収容する絶縁性のハウジングと、このハウジングの外側を覆いかつ前記電源装置の筐体などに固定されるシールドシェルとを備えている。前記端子金具は、厚手の板金で構成されかつ前述した電源装置に接続されている。前記端子金具は、前記ケーブルの端末に取り付けられた端子金具が重ねられ、互いに螺合するボルトとナットにより挟まれて当該端子金具と互いに接続される。ハウジングは、複数の端子金具同士の沿面距離を確保しかつ前述したボルトとナットを容易に螺合することを可能とするために、前述した複数の端子金具を互いに同一平面上に位置付けている。ハウジングは、前述した電源装置の外縁部に設けられている。
【0004】
前述した端子台は、ボルトとナットとを互いに螺合させ、これらの間に互いに重なる端子金具とを挟み込むことで、電源装置にケーブルを接続している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−327184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した従来の端子台では、前記ハウジングが複数の端子金具を互いに同一平面上に位置付けているために、当該ハウジングの幅が広くなって、大型化する傾向であった。勿論、前述した端子台では、ケーブルの端末の端子との間の電気的抵抗が所望の抵抗値を下回るように、当該端子と接続されることが求められる。
【0007】
したがって、本発明の目的は、小型化を図ることができるとともに、端子金具同士を確実に接続できる端子接続構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の端子接続構造は、第1の電源装置に接続された第1端子金具と、第2の電源装置に接続された第2端子金具とを接続する端子接続構造において、前記第1端子金具及び前記第2端子金具それぞれが、互いに重ねられる帯板状に形成された電気接触部を備え、そして、互いに重ねられた前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部を挟み込む一対の接触片と、前記一対の接触片に連なりかつ前記第1及び第2端子金具の電気接触部を挟み込んだ前記一対の接触片を互いに近づく方向に付勢する付勢連結部とを備え、互いに重ねられた前記第1及び第2端子金具の前記電気接触部に対して交差する方向に沿ってこれらの電気接触部に近づけられて、前記一対の接触片間に互いに重ねられた第1及び第2端子金具の前記電気接触部を挟み込むクリップ端子を備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載の本発明の端子接続構造は、請求項1記載の端子接続構造において、前記第1端子金具が、前記電気接触部が互いに間隔をあけて平行に複数設けられ、かつ、前記第2端子金具が、前記電気接触部が互いに間隔をあけて平行に複数設けられていることを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載の本発明の端子接続構造は、請求項1又は請求項2記載の端子接続構造において、前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの一方が他方を構成する材料よりも柔らかいアルミニウム合金で構成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項4に記載の本発明の端子接続構造は、請求項3記載の端子接続構造において、前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの他方に前記一方に向かって凸の凸部が設けられていることを特徴としている。
【0012】
請求項5に記載の本発明の端子接続構造は、請求項4記載の端子接続構造において、前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの前記他方が、前記一方よりも硬い金属で構成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項1に記載した本発明の端子接続構造によれば、互いに重ねられた第1及び第2端子金具の電気接触部の長手方向に対して交差する方向に沿って、これらの電気接触部に近づけられるクリップ端子の一対の接触片間に当該電気接触部を挟み込むことで、これらの電気接触部同士を接続する。このために、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を互いに間隔をあけて平行に配置しても、これら電気接触部同士を確実に接続することができる。
【0014】
また、クリップ端子が、一対の接触片とこれら一対の接触片を互いに近づく方向に付勢する付勢連結部とを備えているので、一対の接触片間に互いに重ねられた電気接触部を挟み込むことで、第1端子金具と第2端子金具とを確実に電気的に接続することができる。
【0015】
請求項2に記載した本発明の端子接続構造によれば、第1及び第2端子金具の電気接触部を互いに間隔をあけて平行に設けているので、これらの端子金具の電気接触部を同一平面上に配置する場合よりも端子接続構造の幅を削減することができる。
【0016】
請求項3に記載した本発明の端子接続構造によれば、第1及び第2端子金具の電気接触部のうちの一方がアルミニウム合金で構成されているので、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、当該一方が変形して、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を確実に密着させる。
【0017】
請求項4に記載した本発明の端子接続構造によれば、アルミニウム合金で構成されていない第1及び第2端子金具の電気接触部のうちの他方に凸部が設けられているので、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、この凸部が前述した一方内に食い込んで、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を確実に密着させる。
【0018】
請求項5に記載した本発明の端子接続構造によれば、アルミニウム合金で構成されていない第1及び第2端子金具の電気接触部のうちの他方が一方を構成するアルミニウム合金よりも硬い金属で構成されているので、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、凸部が前述した一方内に確実に食い込んで、第1及び第2端子金具の電気接触部同士をより確実に密着させる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように請求項1に記載の本発明は、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を互いに間隔をあけて平行に配置しても、これら電気接触部同士を確実に接続することができる。このため、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を互いに間隔をあけて平行に配置することで、これらの端子金具の電気接触部を同一平面上に配置する場合よりも端子接続構造の幅を削減することができる。よって、端子接続構造の小型化を図ることができる。
【0020】
クリップ端子の一対の接触片間に互いに重ねられた電気接触部を挟み込むことで、第1端子金具と第2端子金具とを確実に電気的に接続することができる。よって、端子金具同士を確実に接続することができる。
【0021】
請求項2に記載の本発明は、第1及び第2端子金具の電気接触部を同一平面上に配置する場合よりも端子接続構造の幅を削減することができる。よって、端子接続構造の小型化を図ることができる。
【0022】
請求項3に記載の本発明は、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、第1及び第2端子金具の電気接触部のうちの一方が変形して、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を確実に密着させる。よって、端子金具同士をより確実に接続することができる。
【0023】
請求項4に記載の本発明は、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、第1及び第2端子金具の電気接触部のうちの他方に設けられた凸部が前述した一方内に食い込んで、第1及び第2端子金具の電気接触部同士を確実に密着させる。よって、端子金具同士をより確実に接続することができる。
【0024】
請求項5に記載の本発明は、クリップ端子が電気接触部同士を密着する方向に付勢する際に、凸部が前述した一方内に確実に食い込んで、第1及び第2端子金具の電気接触部同士をより確実に密着させる。よって、端子金具同士をより一層確実に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態に係る端子接続構造の斜視図である。
【図2】図1に示された端子接続構造を分解して示す斜視図である。
【図3】図2に示された端子接続構造の第1コネクタのコネクタハウジングと第1端子金具とを相対させた状態を示す斜視図である。
【図4】図3に示された端子接続構造のモータケースに位置決めされた第1コネクタのコネクタハウジングと第2コネクタとを相対させた状態を示す斜視図である。
【図5】図4に示された端子接続構造のモータケースに位置決めされた第1コネクタ及び第2コネクタとクリップコネクタとを相対させた状態を示す斜視図である。
【図6】図5中のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図5に示された端子接続構造の第1コネクタと第2コネクタとクリップコネクタが互いに組み付けられた状態を示す斜視図である。
【図8】図7中のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】図1に示された端子接続構造のクリップコネクタを分解して示す斜視図である。
【図10】図1に示された端子接続構造のクリップコネクタを分解して示す他の斜視図である。
【図11】図1に示された端子接続構造のクリップコネクタを分解して示す平面図である。
【図12】図1に示された端子接続構造の第1端子金具の電気接触部と第2端子金具の電気接触部を示す斜視図である。
【図13】図12に示された端子接続構造の互いに重ねられた第1端子金具の電気接触部と第2端子金具の電気接触部とがクリップ端子に挟みこまれた状態を示す斜視図である。
【図14】図12に示された端子接続構造の第1端子金具の電気接触部と第2端子金具の電気接触部の変形例を示す斜視図である。
【図15】図14中のXV−XV線に沿う断面図である。
【図16】図14に示された端子接続構造の互いに重ねられた第1端子金具の電気接触部と第2端子金具の電気接触部とがクリップ端子に挟みこまれた状態を示す斜視図である。
【図17】図16中のXVI−XVI線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態にかかる端子接続構造を、図1ないし図13に基づいて説明する。本実施形態にかかる端子接続構造1は、図1及び図2に示すように、第1コネクタ2と、第2コネクタ3と、クリップコネクタ4とを備えている。
【0027】
第1コネクタ2は、図2に示すように、複数の第1端子金具5と、一つのコネクタハウジング6とを備えている。第1端子金具5は、導電性の金属で構成されている。第1端子金具5は、図示例では、後述する第2端子金具22を構成する材料(金属)よりも硬い金属としての銅又は銅合金で構成されている。第1端子金具5は、第1の電源装置としてのモータ7のコイルに電気的に接続したケーブルが取り付けられている。このため、第1端子金具5は、第1の電源装置としてのモータ7に電気的に接続されている。なお、本発明でいう電源装置とは、バッテリ、インバータ、モータ、ジェネレータなどの自動車の走行用の電圧が印加される装置を示している。
【0028】
第1端子金具5は、帯板状に形成された電気接触部8(図12に示す)と、この電気接触部8に連なりかつ円筒状の電線接続部9とを備えている。電線接続部9は、内側に前述したケーブルの芯線が通されて、内外径が縮小されるように加締められて、前述したケーブルが接続される。第1端子金具5は、前述したモータ7の外殻を構成する導電性のモータケース10に設けられた貫通孔11内に通されている。第1端子金具5は、勿論、貫通孔11の内面即ちモータケース10と電気的に絶縁されている。複数の第1端子金具5は、電気接触部8が互いに間隔をあけて平行な状態で配置されている。即ち、複数の第1端子金具5の電気接触部8は、当該電気接触部8の表面が互いに間隔をあけて平行となる状態に配置されている。なお、図示例では、第1端子金具5は、六本設けられている。なお、モータケース10の貫通孔11の近傍には、ねじ軸12が立設している。なお、図示例では、ねじ軸12は、互いの間に貫通孔11を位置付ける位置に二本設けられている。
【0029】
コネクタハウジング6は、絶縁性の合成樹脂で構成され、かつ、箱状の本体部13と、二つのフランジ固定部14とを一体に備えている。本体部13は、モータケース10に重ねられる。本体部13は、モータケース10に重ねられる位置に内側に第1端子金具5の電気接触部8を通す筒状部15を当該第1端子金具5と同数設けている。また、本体部13は、モータケース10から離れた壁16に、後述する第2端子金具22の電気接触部27を通す通し孔17を当該第2端子金具22と同数設けている。また、本体部13は、前記筒状部15と前記壁16との間に当該本体部13の外壁を恰も切り欠いたように形成された切欠き孔18を設けている。勿論、切欠き孔18は、本体部13の内外を連通している。さらに、本体部13には、クリップコネクタ4の後述するコネクタハウジング34の係合突起41と係合する係合アーム19が設けられている。係合アーム19には、内側に係合突起41が侵入する孔20が設けられている。
【0030】
フランジ固定部14は、本体部13のモータケース10寄りの縁部から当該本体部13の外方向に立設している。フランジ固定部14は、内側にねじ軸12を通す通し孔21が設けられている。
【0031】
コネクタハウジング6は、図3に示すように、複数の筒状部15が第1端子金具5の電気接触部8と相対した状態で、当該第1端子金具5の電気接触部8の長手方向に沿ってモータケース10に近づけられる。そして、コネクタハウジング6は、図4に示すように、筒状部15内に電気接触部8を通して、第1端子金具5を位置決めするとともに、通し孔21内にねじ軸12を通して、当該モータケース10に位置決めされる。
【0032】
第2コネクタ3は、図2に示すように、複数の第2端子金具22と、一つのコネクタハウジング23とを備えている。図示例では、第2端子金具22は、電源装置同士を接続するための接続部材24の一方の端部をなしている。接続部材24は、導電性の金属で構成されたバスバ25と、このバスバ25の中央部を被覆した絶縁性の合成樹脂で構成された被覆部26とを備えている。バスバ25は、図示しない他方の端部が第2の電源装置としてのインバータに接続している。バスバ25は、インバータとモータ7とを接続する。また、接続部材24は、他の接続部材24とともに導電性の金属で構成された図示しないシールドシートが巻かれる。シールドシートは、バスバ25内を流れる電流が外部に漏れることを防止する。
【0033】
バスバ25の一方の端部は、被覆部26外に露出されて、第2端子金具22をなしている。勿論、第2端子金具22は、バスバ25と一体に形成されている。第2端子金具22は、当該バスバ25の一方の端部を除く他の部分を介して第2の電源装置としてのインバータに電気的に接続している。第2端子金具22は、図12に示すように、帯板状の電気接触部27を備えている。バスバ25即ち第2端子金具22の電気接触部27は、第1端子金具5を構成する銅又は銅合金などの金属(材料)よりも柔らかいアルミニウム合金で構成されている。
【0034】
複数の第2端子金具22は、電気接触部27が互いに間隔をあけて平行な状態で配置されている。即ち、複数の第2端子金具22の電気接触部27は、当該電気接触部27の表面が互いに間隔をあけて平行となる状態に配置されている。なお、図示例では、第2端子金具22は、六本設けられている。
【0035】
コネクタハウジング23は、絶縁性の合成樹脂で構成され、かつ、本体部28と、二つのフランジ固定部29とを一体に備えている。本体部28は、第1コネクタ2のコネクタハウジング6の前述した壁16に重なるとともに第2端子金具22即ちバスバ25が貫通した重なり梁部30と、重なり梁部30の長手方向の両端に連なりかつ係合アーム19に間隔をあけて重ねられる一対のアーム重なり梁部31とを備えている。重なり梁部30及び一対のアーム重なり梁部31とも直線状に延在した梁状に形成されている。
【0036】
フランジ固定部29は、本体部28の一対のアーム重なり梁部31の重なり梁部30から離れた側の縁部から当該本体部28の外方向に立設している。フランジ固定部29は、第1コネクタのコネクタハウジング6のフランジ固定部14に重ねられるとともに、内側にねじ軸12を通す通し孔32が設けられている。
【0037】
コネクタハウジング23は、図4に示すように、第2端子金具22の電気接触部27が第1コネクタ2のコネクタハウジング6の通し孔17と相対した状態で、当該第2端子金具22の電気接触部27の長手方向に沿って、第1コネクタ2に近づけられる。そして、第2端子金具22の電気接触部27が通し孔17を通して第1コネクタ2のコネクタハウジング6内に侵入して第1端子金具5の電気接触部8に重なるとともに、図5に示すように、重なり梁部30が壁16に重なりかつアーム重なり梁部31が係合アーム19に重なって、コネクタハウジング23は第1コネクタ2のコネクタハウジング6に重ねられる。そして、フランジ固定部29が第1コネクタ2のフランジ固定部14に重ねられて、通し孔32内にねじ軸12を通して、第2コネクタ3のコネクタハウジング23は、第1コネクタ2のコネクタハウジング6に位置決めされる。
【0038】
クリップコネクタ4は、図9および図10に示すように、複数のクリップ端子33と、コネクタハウジング34とを備えている。クリップ端子33は、導電性の金属で構成されている。クリップ端子33は、第1端子金具5及び第2端子金具22と同数設けられている。クリップ端子33は、略平板状に形成されかつ互いに間隔をあけて並行に設けられた一対の接触片35と、これら接触片35それぞれに連なる付勢連結部36とを一体に備えている。一対の接触片35には、図11に示すように、これら一対の接触片35同士が互いに近づく方向に突出した突設部37が設けられている。クリップ端子33は、図13に示すように、一対の接触片35間に互いに重ねられた第1端子金具5の電気接触部8と第2端子金具22の電気接触部27を挟み込む。一対の接触片35間に互いに重ねられた第1端子金具5の電気接触部8と第2端子金具22の電気接触部27を挟み込むと、付勢連結部36は、これらの電気接触部8,27を挟み込んだ一対の接触片35が互いに近づく方向に付勢する弾性復元力を生じる。
【0039】
コネクタハウジング34は、絶縁性の合成樹脂で構成されている。コネクタハウジング34は、図9乃至図11に示すように、平板状の壁部38と、この壁部38の両端から立設した一対の端壁39と、一対の端壁39間に設けられた五つの仕切り壁40とを一体に備えている。壁部38は、前記切欠き孔18と略等しい大きさに形成されている。一対の端壁39は、それぞれ平板状に形成されかつ互いに平行に設けられている。端壁39は、その外面から凸でかつ前記係合アーム19に係合する係合突起41が設けられている。仕切り壁40は、それぞれ平板状に形成されかつ互いに平行に等間隔に設けられている。
【0040】
前述した構成のコネクタハウジング34は、互いに隣り合う端壁39及び仕切り壁40間にクリップ端子33を収容する。このとき、クリップ端子33の一対の接触片35は、互いに隣り合う端壁39及び仕切り壁40に重ねられる。コネクタハウジング34は、互いに隣り合う端壁39及び仕切り壁40間にクリップ端子33を収容した状態で、図5及び図6に示すように、第2コネクタ3が重ねられかつモータケース10に位置決めされた第1コネクタ2の切欠き孔18と、第1端子金具5及び第2端子金具22の電気接触部8,27の長手方向に対して直交(交差)する方向に沿って相対する状態に位置付けられる。そして、コネクタハウジング34は、クリップ端子33の接触片35の先端が互いに重ねられた電気接触部8,27に近づくように、切欠き孔18に近づけられる。すると、勿論、クリップ端子33は、互いに重ねられた第1及び第2端子金具22の電気接触部8,27の長手方向に対して直交(交差)する方向に沿って、これらの電気接触部8,27に近づけられる。そして、図7及び図8に示すように、クリップ端子33が互いに重ねられた第1端子金具5及び第2端子金具22の電気接触部8,27を一対の接触片35間に挟みこみ、壁部38が切欠き孔18を塞いだ格好で、係合突起41が係合アーム19に係合して、コネクタハウジング34は、第1コネクタ2のコネクタハウジング6に固定される。
【0041】
前述した構成の端子接続構造1は、以下のように、組み立てられる。まず、図3に示すように、第1コネクタ2のコネクタハウジング6が、複数の筒状部15が第1端子金具5の電気接触部8と相対した状態で、当該第1端子金具5の電気接触部8の長手方向に沿ってモータケース10に近づけられる。そして、第1コネクタ2のコネクタハウジング6が、筒状部15内に電気接触部8を通して、第1端子金具5を位置決めするとともに、通し孔21内にねじ軸12を通して、図4に示すように、当該モータケース10に位置決めされる。
【0042】
その後、第2コネクタ3のコネクタハウジング23が、図4に示すように、第2端子金具22の電気接触部27が第1コネクタ2のコネクタハウジング6の通し孔17と相対した状態で、当該第2端子金具22の電気接触部27の長手方向に沿って、第1コネクタ2に近づけられる。そして、第2端子金具22の電気接触部27が通し孔17を通して第1コネクタ2のコネクタハウジング6内に侵入して第1端子金具5の電気接触部8に重なるとともに、重なり梁部30が壁16に重なりかつアーム重なり梁部31が係合アーム19に重なって、コネクタハウジング23は第1コネクタ2のコネクタハウジング6に重ねられる。そして、フランジ固定部29が第1コネクタ2のフランジ固定部14に重ねられて、通し孔32内にねじ軸12を通して、第2コネクタ3のコネクタハウジング23は、図5に示すように、第1コネクタ2のコネクタハウジング6に位置決めされる。
【0043】
そして、クリップコネクタ4のコネクタハウジング34が、互いに隣り合う端壁39及び仕切り壁40間にクリップ端子33を収容する。クリップコネクタ4のコネクタハウジング34が、図5及び図6に示すように、第1コネクタ2の切欠き孔18と、第1端子金具5及び第2端子金具22の電気接触部8,27の長手方向に対して直交する方向に沿って相対する状態に位置付けられる。そして、クリップコネクタ4のコネクタハウジング34が、クリップ端子33の接触片35の先端が互いに重ねられた電気接触部8,27に近づくように、切欠き孔18に近づけられる。そして、クリップ端子33が互いに重ねられた第1端子金具5及び第2端子金具22の電気接触部8,27を一対の接触片35間に挟み込み、壁部38が切欠き孔18を塞いだ格好で、係合突起41が係合アーム19に係合して、クリップコネクタ4のコネクタハウジング34が、図7及び図8に示すように、第1コネクタ2のコネクタハウジング6に固定される。そして、ねじ軸12の外周にナット43を螺合して、コネクタ2,3,4をモータケース10に固定する。さらに、シールドシートで、コネクタ2,3,4を覆って、当該シールドシートをモータケース10に固定する。こうして、前述した端子接続構造1が組み立てられて、モータ7とインバータとが互いに接続される。
【0044】
本実施形態によれば、互いに重ねられた第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27の長手方向に対して直交(交差)する方向に沿って、これらの電気接触部8,27に近づけられるクリップ端子33の一対の接触片35間に当該電気接触部8,27を挟み込む込むことで、これらの電気接触部8,27同士を接続する。このために、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27同士を互いに間隔をあけて平行に配置しても、これら電気接触部8,27同士を確実に接続することができる。このため、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27同士を互いに間隔をあけて平行に配置することで、これらの端子金具5,22の電気接触部8,27を同一平面上に配置する場合よりも端子接続構造1の幅を削減することができる。よって、端子接続構造1の小型化を図ることができる。
【0045】
また、クリップ端子33が、一対の接触片35とこれら一対の接触片35を互いに近づく方向に付勢する付勢連結部36とを備えているので、一対の接触片35間に互いに重ねられた電気接触部8,27を挟み込むことで、第1端子金具5と第2端子金具22とを確実に電気的に接続することができる。よって、端子金具5,22同士を確実に接続することができる。
【0046】
また、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27を互いに間隔をあけて平行に設けているので、これらの端子金具5,22の電気接触部8,27を同一平面上に配置する場合よりも端子接続構造1の幅を削減することができる。よって、端子接続構造1の小型化を図ることができる。
【0047】
さらに、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27のうちの一方が他方を構成する材料よりも柔らかいアルミニウム合金で構成されているので、クリップ端子33が電気接触部8,27同士を密着する方向に付勢する際に、当該一方が変形して、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27同士を確実に密着させる。よって、端子金具5,22同士をより確実に接続することができる。
【0048】
また、本発明では、図14及び図15に示すように、第1端子金具5の電気接触部8と第2端子金具22の電気接触部27のうちの第2端子金具22を構成するアルミニウム合金よりも硬い材料(金属)としての銅又は銅合金で構成された第1端子金具5の電気接触部8に、第2端子金具22の電気接触部27に向かって凸の凸部42を設けてもよい。なお、図示例では、凸部42は、電気接触部8,27の長手方向に沿って間隔をあけて複数設けられているとともに、それぞれ電気接触部8,27の長手方向に対して直交(交差)する方向に沿って直線状に延在している。
【0049】
この場合、アルミニウム合金で構成されていない第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27のうちの第1端子金具5の電気接触部8に凸部42が設けられているので、クリップ端子33が図16に示すように電気接触部8,27同士を密着する方向に付勢する際に、この凸部42が図17に示すように前述したアルミニウム合金で構成された第2端子金具22の電気接触部27内に食い込んで、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27同士を確実に密着させる。よって、端子金具5,22同士をより確実に接続することができる。
【0050】
また、アルミニウム合金で構成されていない第1端子金具5の電気接触部8が第2端子金具22の電気接触部27を構成するアルミニウム合金よりも硬い金属で構成されているので、クリップ端子33が電気接触部8,27同士を密着する方向に付勢する際に、凸部42が前述した第2端子金具22の電気接触部27内に確実に食い込んで、第1及び第2端子金具5,22の電気接触部8,27同士をより確実に密着させる。よって、端子金具5,22同士をより一層確実に接続することができる。
【0051】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 端子接続構造
5 第1端子金具
7 モータ(第1の電源装置)
8 電気接触部
22 第2端子金具
27 電気接触部
33 クリップ端子
35 接触片
36 付勢連結部
42 凸部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電源装置に接続された第1端子金具と、第2の電源装置に接続された第2端子金具とを接続する端子接続構造において、
前記第1端子金具及び前記第2端子金具それぞれが、互いに重ねられる帯板状に形成された電気接触部を備え、そして、
互いに重ねられた前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部を挟み込む一対の接触片と、前記一対の接触片に連なりかつ前記第1及び第2端子金具の電気接触部を挟み込んだ前記一対の接触片を互いに近づく方向に付勢する付勢連結部とを備え、互いに重ねられた前記第1及び第2端子金具の前記電気接触部に対して交差する方向に沿ってこれらの電気接触部に近づけられて、前記一対の接触片間に互いに重ねられた第1及び第2端子金具の前記電気接触部を挟み込むクリップ端子を備えたことを特徴とする端子接続構造。
【請求項2】
前記第1端子金具が、前記電気接触部が互いに間隔をあけて平行に複数設けられ、かつ、
前記第2端子金具が、前記電気接触部が互いに間隔をあけて平行に複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の端子接続構造。
【請求項3】
前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの一方が他方を構成する材料よりも柔らかいアルミニウム合金で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の端子接続構造。
【請求項4】
前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの他方に前記一方に向かって凸の凸部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の端子接続構造。
【請求項5】
前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの前記他方が、前記一方よりも硬い金属で構成されていることを特徴とする請求項4記載の端子接続構造。
【請求項1】
第1の電源装置に接続された第1端子金具と、第2の電源装置に接続された第2端子金具とを接続する端子接続構造において、
前記第1端子金具及び前記第2端子金具それぞれが、互いに重ねられる帯板状に形成された電気接触部を備え、そして、
互いに重ねられた前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部を挟み込む一対の接触片と、前記一対の接触片に連なりかつ前記第1及び第2端子金具の電気接触部を挟み込んだ前記一対の接触片を互いに近づく方向に付勢する付勢連結部とを備え、互いに重ねられた前記第1及び第2端子金具の前記電気接触部に対して交差する方向に沿ってこれらの電気接触部に近づけられて、前記一対の接触片間に互いに重ねられた第1及び第2端子金具の前記電気接触部を挟み込むクリップ端子を備えたことを特徴とする端子接続構造。
【請求項2】
前記第1端子金具が、前記電気接触部が互いに間隔をあけて平行に複数設けられ、かつ、
前記第2端子金具が、前記電気接触部が互いに間隔をあけて平行に複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の端子接続構造。
【請求項3】
前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの一方が他方を構成する材料よりも柔らかいアルミニウム合金で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の端子接続構造。
【請求項4】
前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの他方に前記一方に向かって凸の凸部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の端子接続構造。
【請求項5】
前記第1端子金具の前記電気接触部と前記第2端子金具の前記電気接触部とのうちの前記他方が、前記一方よりも硬い金属で構成されていることを特徴とする請求項4記載の端子接続構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−33379(P2012−33379A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171822(P2010−171822)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
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