説明

端末装置、設定移動システム、設定復元方法、設定移動方法、及びプログラム

【課題】設定移動元の端末装置の設定に近い設定を、設定移動先の端末装置で復元する。
【解決手段】本発明に係る端末装置200は、端末装置100で生成されたオブジェクト情報400と、設定ファイル220とを取得するオブジェクト情報取得部302と、オブジェクト情報400に含まれるオブジェクトを端末装置200で実行可能か否かを判定する環境復元判定部303と、環境復元判定部303により実行不可と判定された場合、オブジェクト情報400に含まれるオブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得する代替オブジェクト取得部307と、代替オブジェクトを、設定ファイル220の設定を用いて実行するオブジェクト復元部308とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、設定移動システム、設定復元方法、設定移動方法、及びプログラムに関し、特に、第1端末装置上で動作しているオブジェクトの設定を第2端末装置に移動するための情報を生成する第1端末装置、及び、当該情報に基づき、第2端末装置上で動作させるオブジェクトの設定を行う第2端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭へのネットワークの普及と、デジタルテレビ及びデジタルレコーダなどのデジタル機器の普及とに伴い、ネットワークを用いて複数のデジタル機器を連携させて使用したいという要望が高まっている。例えば、近年、デジタルテレビは、家庭内の各部屋に設定されている。つまり一人1台以上のデジタルテレビ受信機(以下、「デジタルTV」とも記す。)が家庭内に存在している。
【0003】
また、ネットワークに接続されたデジタルTVでは、アプリケーションサービス事業者が提供する様々なアプリケーション(以下アプリ)の中から、ユーザが好きなアプリを選択し、選択したアプリをダウンロードして取得する。ユーザは、取得したアプリを、デジタルTV上で動作させることができる。
【0004】
図13は、デジタルTV上で複数のアプリを動作させ、コンテンツを楽しむシーンの一例を示す図である。図13に示すように、リビングに設定してある超大型のデジタルTVの画面上で、ユーザはコンテンツ表示アプリ409でコンテンツを視聴しながら、週間お天気アプリ412、毎日ニュースアプリ411、関数電卓アプリ415、アナログ時計アプリ413、テレビブラウザアプリ410、及び環境映像を表示するコンテンツ表示アプリ414などの、インストールした複数のアプリを起動させることができる。このように、デジタルTV上でユーザ独自の視聴環境が構築される。
【0005】
ここで、視聴環境とは、アプリ群の設定、配置、及び視聴しているコンテンツ内容を含む。ユーザは、これら複数のアプリを自分の好きな配置にしたり、表示する内容を設定したりする。このように、ユーザは、デジタルTVでコンテンツを視聴しながら、気になる情報を即時、複数アプリを用いて取得できる。
【0006】
一方、ユーザが家庭内にある複数のデジタルTVのうちの一つのデジタルTVでコンテンツを視聴している場合に、当該デジタルTVでの視聴を中断し、家庭内の別のデジタルTVで引き続きコンテンツを視聴する状況が想定される。
【0007】
例えば、ユーザが、リビングに設置された超大型デジタルTVでコンテンツを視聴中に、急な来客等で、部屋を移動しなければならなくなり、寝室等の比較的小型のデジタルTVでユーザが引き続きコンテンツを視聴する状況等が想定される。
【0008】
このような場合、リビングのデジタルTVで構築した視聴環境を、寝室等のデジタルTV上で再現するためには、ユーザは複数アプリの再設定を移動先のデジタルTVで行う必要がある。
【0009】
具体的には、ユーザは、アプリの再インストール、及び再設定といった、煩雑な作業を移動先のデジタルTVで行う必要がある。さらに、各部屋のデジタルTVは、チューナ数及びメモリ容量等の保持するハードウェアリソースが異なるため、リビングで視聴していた視聴環境を完全に寝室のデジタルTVで実現することはできない。したがって、ユーザは再設定するアプリを選択する必要が発生し、ユーザの設定の手間がさらに増加する。
【0010】
一方で、ハードウェアリソースの異なる複数の端末装置へのアプリの導入方法として、例えば特許文献1に、ハードウェアリソースに応じてインストールするアプリを選択する方法が開示されている。
【0011】
特許文献1の技術を、上述したデジタルTVの設定を他のデジタルTVに移動する処理に適用することで、自動的に、設定移動先のデジタルTVで実行できるアプリを選択できる。
【特許文献1】特開平11−53175号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献1の技術は、ハードウェアリソースのみを参照して、インストールするソフトウェアを選択する。つまり、設定移動元のデジタルTVの設定に近い設定を、設定移動先のデジタルTVに復元できるとは限らない。
【0013】
そこで、本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、設定移動元の端末装置の設定に近い設定を、設定移動先の端末装置で復元できる設定移動元の端末装置、設定移動先の端末装置、設定移動システム、設定復元方法、設定移動方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の一実施態様の端末装置は、他の端末装置で生成された、前記他の端末装置で動作していたオブジェクトを特定するオブジェクト情報と、当該オブジェクトの設定を示す設定情報とに基づき、当該端末装置上で動作させるオブジェクトの設定を行う端末装置であって、前記オブジェクト情報及び前記設定情報を取得する情報取得手段と、オブジェクト情報に含まれるオブジェクトを当該端末装置で実行可能か否かを判定する環境復元判定部と、環境復元判定部により実行不可と判定された場合、オブジェクト情報に含まれるオブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得する代替オブジェクト取得部と、代替オブジェクトを、設定ファイルの設定を用いて実行するオブジェクト復元部とを備える。
【発明の効果】
【0015】
本態様により、設定移動元の端末装置の設定に近い設定を、設定移動先の端末装置で復元できる設定移動元の端末装置、設定移動先の端末装置、設定移動システム、設定復元方法、設定移動方法、及びプログラムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の第1の態様の端末装置は、他の端末装置で生成された、前記他の端末装置で動作していたオブジェクトを特定するオブジェクト情報と、当該オブジェクトの設定を示す設定情報とに基づき、当該端末装置上で動作させるオブジェクトの設定を行う端末装置であって、前記オブジェクト情報及び前記設定情報を取得する情報取得手段と、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行可能か否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により実行不可と判定された場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得する代替オブジェクト取得手段と、前記代替オブジェクトを、前記設定情報で示される設定を用いて実行する実行手段とを備える。
【0017】
本態様によると、設定移動元の端末装置で生成されたオブジェクト情報で特定されるオブジェクトを、当該端末装置で実行できない場合には、当該オブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得し、取得したオブジェクトを実行する。これにより、本発明に係る端末装置は、設定移動元の端末装置で実行されていたオブジェクトを当該端末装置で実行できない場合でも、類似する機能を有する代替オブジェクトを実行できる。
【0018】
さらに、本態様は、代替オブジェクトをオブジェクト情報に含まれる設定情報を用いて実行する。これにより、本発明に係る端末装置は、設定移動元の端末装置における設定により近い設定を当該端末装置上で復元できる。
【0019】
本発明の第2の態様の端末装置は、さらに、当該端末装置のハードウェアリソースである端末リソースの情報を取得する端末リソース取得手段と、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトが使用するハードウェアリソースである使用リソースの情報を取得する使用リソース取得手段とを備え、前記第1判定手段は、前記使用リソースが前記端末リソースより小さい場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行可能と判定し、前記使用リソースが前記端末リソースより大きい場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行不可と判定し、前記代替オブジェクト取得手段は、前記第1判定手段により実行不可と判定された場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの代わりとなり、かつ前記使用リソースより使用するハードウェアリソースが少ない前記代替オブジェクトを取得してもよい。
【0020】
本態様によると、当該端末装置のハードウェアリソースが少ないことにより、設定移動元の端末装置で動作していたオブジェクトを実行できない場合に、当該オブジェクトに類似する機能を有し、かつ使用するハードウェアリソースが少ない代替オブジェクトを実行する。これにより、本発明に係る端末装置は、当該端末装置と、設定移動元の端末装置とのハードウェアリソースが異なる場合であっても、設定移動元の端末装置における設定により近い設定を当該端末装置上で復元できる。
【0021】
本発明の第3の態様の端末装置は、前記第1判定手段は、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトが当該端末装置にインストールさている場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行可能と判定し、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトが当該端末装置にインストールさていない場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行不可と判定してもよい。
【0022】
本態様によると、設定移動元の端末装置で動作していたオブジェクトが当該端末装置にインストールさせていない場合、当該オブジェクトに類似する機能を有する代替オブジェクトを実行する。これにより、本発明に係る端末装置は、設定移動元の端末装置で動作していたオブジェクトが当該端末装置にインストールさせていない場合であっても、設定移動元の端末装置における設定により近い設定を当該端末装置上で復元できる。
【0023】
本発明の第4の態様の端末装置は、前記オブジェクト情報は、さらに、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの分類を示す属性情報を含み、前記代替オブジェクト取得手段は、前記第1判定手段により実行不可と判定された場合、当該端末装置にインストールされているオブジェクトとのうち、前記属性情報に示される分類と同一の分類のオブジェクトを前記代替オブジェクトとして取得してもよい。
【0024】
本態様によると、オブジェクト情報に含まれる属性を用いて、容易に代替オブジェクトを取得できる。
【0025】
本発明の第5の態様の端末装置は、前記オブジェクト情報は、さらに、前記代替オブジェクトを特定する代替オブジェクト情報を含み、前記代替オブジェクト取得手段は、前記代替オブジェクト情報で特定される代替オブジェクトを取得してもよい。
【0026】
本態様によると、代替オブジェクト情報を用いて、容易に代替オブジェクトを取得できる。
【0027】
本発明の第6の態様の端末装置は、前記情報取得手段は、複数の前記オブジェクト情報と、当該複数のオブジェクト情報にそれぞれ対応する前記設定情報とを取得し、前記使用リソース取得手段は、前記複数のオブジェクト情報で特定される複数のオブジェクトが使用するハードウェアリソースの合計である前記使用リソースを取得してもよい。
【0028】
本態様によると、複数のオブジェクトを、設定移動元の端末装置における設定により近い設定で当該端末装置上に復元できる。
【0029】
本発明の第7の態様の端末装置は、前記オブジェクト情報は、さらに、前記複数の特定情報で特定される複数のオブジェクトの優先度を含み、前記代替オブジェクト取得手段は、前記第1判定手段により実行不可と判定された場合、前記複数のオブジェクトのうちで前記優先度が最も低いオブジェクトに対する前記代替オブジェクトを取得してもよい。
【0030】
本態様によると、優先度が高いオブジェクトほど、設定移動元の端末装置により近い設定で復元できる。これにより、本発明に係る端末装置は、ユーザの要求を反映した、設定移動元の端末装置により近い設定を復元できる。
【0031】
本発明の第8の態様の端末装置は、前記オブジェクト情報は、さらに、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの実行にネットワーク通信が利用されるか否かを示すネットワーク情報を含み、前記端末装置は、さらに、当該端末装置がネットワーク通信を利用できない場合、かつ前記ネットワーク情報に前記オブジェクトの動作にネットワーク通信が利用されると示される場合、当該オブジェクトを実行不可と判定する第2判定手段を備え、前記実行手段は、前記第2判定手段により実行不可と判定されたオブジェクトを実行しなくてもよい。
【0032】
本態様によると、当該端末装置のネットワーク機能の有無に応じて、復元するオブジェクトを選択できる。
【0033】
本発明の第9の態様の端末装置は、前記オブジェクト情報は、さらに、前記使用リソースを示す使用リソース情報を含み、前記使用リソース取得手段は、前記使用リソース情報に示される前記使用リソースを取得してもよい。
【0034】
本態様によると、オブジェクト情報に含まれる使用リソース情報を用いることで、使用リソースを取得する必要がない。例えば、本発明に係る端末装置は、当該オブジェクトを実行したうえで、当該実行に使用されるリソースの情報を取得する必要がない。よって、本発明に係る端末装置は、設定復元の際の処理量を低減できる。
【0035】
本発明の第10の態様の端末装置は、当該端末装置上で動作しているオブジェクトの設定を他の端末装置に移動するための情報を生成する端末装置であって、当該端末装置におけるオブジェクトの設定を示す設定情報を記憶する設定情報記憶手段と、オブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを特定する代替オブジェクト情報を記憶する代替オブジェクト情報記憶手段と、当該端末装置上で動作しているオブジェクトのうちから、1以上のオブジェクトを選択するオブジェクト選択手段と、前記オブジェクト選択手段により選択されたオブジェクトに対応する前記設定情報を取得する設定情報取得手段と、前記オブジェクト選択手段により選択されたオブジェクトに対応する前記代替オブジェクト情報を取得する代替情報取得手段と、前記オブジェクト選択手段により選択されたオブジェクトを特定する特定情報と、前記代替情報取得手段により取得された前記代替オブジェクト情報とを含むオブジェクト情報を生成するオブジェクト情報生成手段と、前記設定情報取得手段により取得された前記設定情報と、前記オブジェクト情報とを出力する出力手段とを備える。
【0036】
本態様によると、設定を移動するオブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを示す代替オブジェクト情報を含むオブジェクト情報を生成する。これにより、設定移動先の端末装置は、オブジェクト情報で示されるオブジェクトを実行できない場合には、当該代替オブジェクト情報を用いて、当該オブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得し、取得したオブジェクトを実行できる。つまり、設定移動先の端末装置は、設定移動元の端末装置で実行されていたオブジェクトを実行できない場合でも、類似する機能を有する代替オブジェクトを実行できる。
【0037】
さらに、本態様の端末装置は、設定情報を出力する。これにより、設定移動先の端末装置は、代替オブジェクトを、設定情報を用いて実行できる。つまり、設定移動先の端末装置は、本発明に係る端末装置により出力されるオブジェクト情報及び設定情報を用いて、設定移動元の端末装置における設定により近い設定を当該端末装置上で復元できる。
【0038】
本発明の第11の態様の端末装置は、前記特定情報と、前記代替オブジェクト情報と、前記特定情報で特定されるオブジェクトの分類を示す属性情報とを含む前記オブジェクト情報を生成する設定情報を出力してもよい。
【0039】
本態様によると、設定移動先の端末装置は、オブジェクト情報に含まれる属性を用いて、容易に代替オブジェクトを取得できる。
【0040】
本発明の第12の態様の端末装置は、オブジェクト情報生成手段は、複数のオブジェクトを特定する複数の前記特定情報と、複数の前記代替オブジェクト情報と、前記複数の特定情報で特定される複数のオブジェクトの優先度とを含む前記オブジェクト情報を生成してもよい。
【0041】
本態様によると、オブジェクト情報に含まれる優先度を用いて、優先度が高いオブジェクトほど、設定移動元の端末装置により近い設定で復元できる。これにより、本発明に係る端末装置は、ユーザの要求を反映した、設定移動元の端末装置により近い設定を設定移動先の端末装置で復元できる。
【0042】
本発明の第13の態様の端末装置は、オブジェクト情報生成手段は、前記特定情報と、前記代替オブジェクト情報と、前記特定情報で特定されるオブジェクトが使用するハードウェアリソースである使用リソースを示す使用リソース情報とを含む前記オブジェクト情報を生成してもよい。
【0043】
本態様によると、オブジェクト情報に含まれる使用リソース情報を用いることで、使用リソースを取得する必要がない。これにより、本発明に係る端末装置は、設定移動先の端末装置の処理量を低減できる。
【0044】
本発明の第14の態様の設定移動システムは、第1端末装置と第2端末装置とを含み、前記第1端末装置上で動作しているオブジェクトの設定を前記第2端末装置に移動する設定移動システムであって、前記第1端末装置は、前記第1端末装置におけるオブジェクトの設定を示す設定情報を記憶する設定情報記憶手段と、当該端末装置上で動作しているオブジェクトのうちから、1以上のオブジェクトを選択するオブジェクト選択手段と、前記オブジェクト選択手段により選択されたオブジェクトに対応する前記設定情報を取得する設定情報取得手段と、前記オブジェクト選択手段により選択されたオブジェクトを特定するオブジェクト情報を生成するオブジェクト情報生成手段と、前記設定情報取得手段により取得された前記設定情報と、前記オブジェクト情報とを出力する出力手段とを備え、前記第2端末装置は、前記出力手段により出力された前記オブジェクト情報及び前記設定情報を取得する情報取得手段と、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行可能か否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により実行不可と判定された場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得する代替オブジェクト取得手段と、前記代替オブジェクトを、前記設定情報で示される設定を用いて実行する実行手段とを備える。
【0045】
本態様によると、第2端末装置は、第1端末装置により出力されたオブジェクト情報で示されるオブジェクトを実行できない場合には、当該オブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得し、取得したオブジェクトを実行できる。よって、第2端末装置は、第1端末装置で実行されていたオブジェクトを実行できない場合でも、類似する機能を有する代替オブジェクトを実行できる。
【0046】
さらに、本態様の設定移動システムでは、第1端末装置は、設定情報を第2端末装置に出力する。これにより、第2端末装置は、代替オブジェクトを、設定情報を用いて実行できる。つまり、本発明に係る設定移動システムは、第1端末装置における設定により近い設定を第2端末装置上で復元できる。
【0047】
なお、上記の各態様は、このような端末装置及び設定移動システムとして実現できるだけでなく、端末装置及び設定移動システムに含まれる特徴的な手段をステップとする設定復元方法又は設定移動方法として実現したり、そのような特徴的なステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
【0048】
以下、本発明に係る端末装置を含む設定移動システムの実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0049】
本発明の実施の形態に係る設定移動システムにおいて、設定移動元の端末装置(以下、移動元端末)は、当該移動元端末で動作しているオブジェクトの設定と、当該オブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを示す情報を含むオブジェクト情報とを生成する。設定移動先の端末装置(以下、移動先端末)は、当該オブジェクト情報を用いて、移動元端末における設定を復元する。また、移動先端末は、当該移動先端末上で、オブジェクト情報に含まれるオブジェクトを実行できない場合には、オブジェクト情報に示される代替オブジェクトを実行する。
【0050】
これにより、本発明の実施の形態に係る設定移動システムは、移動元端末の設定に近い設定を、移動先端末で復元できる。
【0051】
まず、本発明の実施の形態に係る端末装置の構成を説明する。
【0052】
図1は、本発明に係る実施の形態に係る設定移動システムの構成を示す図である。
【0053】
図1に示す設定移動システム50は、端末装置100及び200と、LAN(Local Area Network)51と、インターネット52とを含む。
【0054】
例えば、端末装置100及び200は、家庭内に設置されたデジタルTVである。端末装置100及び200は、LAN51を介して接続される。ここで、LAN51は、有線LANであってもよいし、無線LANであってもよい。
【0055】
また、端末装置100及び200は、LAN51を介して、インターネット52に接続される。なお、端末装置100及び200は、LAN51を介さずに、インターネット52に接続されてもよい。
【0056】
なお、本発明の実施の形態では、説明の便宜上、端末装置100上で動作しているオブジェクトの設定を端末装置200に移動する場合、つまり端末装置100で構築した視聴環境を、端末装置200に移動する例を説明する。
【0057】
また、本発明の実施の形態では、端末装置100及び200上で動作するアプリケーション、及びコンテンツを表示するコンテンツ表示アプリを総じてオブジェクトと称する。
【0058】
図2は、端末装置100の構成を示すブロック図である。
【0059】
端末装置100は、端末装置100上で動作しているオブジェクトの設定を他の端末装置200に移動するためのオブジェクト情報400を生成する設定移動元の端末装置である。端末装置100は、生成したオブジェクト情報400を端末装置200に送信する。
【0060】
端末装置100は、オブジェクト選択部201と、オブジェクト情報生成部202と、表示部203と、メモリーカードI/F部204と、代替オブジェクト情報取得部205と、設定ファイル取得部206と、設定ファイル記憶部207と、代替オブジェクト情報記憶部208と、ネットワークI/F部209とを備える。なお、図示しないが、端末装置100は、さらに、デジタルTVが備える一般的な機能(例えば、放送波の受信及び処理、アプリの実行等)を実現する処理部を備える。
【0061】
表示部203は、端末装置100上で動作している複数のオブジェクトを表示する。
【0062】
例えば、図13に示すオブジェクトが表示部203に表示される。図13に示す端末装置100上で動作中のオブジェクトは、放送番組、又は、録画機器などに蓄積されたコンテンツを表示するコンテンツ表示アプリ409と、WEBブラウザとして動作するテレビブラウザアプリ410と、毎日ニュースアプリ411と、1週間の天気を表示する週間お天気アプリ412と、アナログ時計を表示するアナログ時計アプリ413と、環境映像等のコンテンツを表示するコンテンツ表示アプリ414と、関数電卓の機能を持つ関数電卓アプリ415とを含む。
【0063】
オブジェクト選択部201は、ユーザの操作に応じて、表示部203に表示されるオブジェクトのうちから、端末装置200に設定を移動するオブジェクトを選択する。ユーザによるオブジェクトの選択の操作は、表示部203に表示されるGUI(Graphical User Interface)を介して、リモコン、又はタッチパネルなどの公知の技術によって実施される。
【0064】
設定ファイル記憶部207は、端末装置100上で動作している複数のオブジェクトのそれぞれに対応する設定ファイル220を記憶する。設定ファイル220は、端末装置100上で動作しているオブジェクトの設定を示すファイルである。
【0065】
例えば、設定ファイル220は、再生中のコンテンツを特定する情報、及び現在のコンテンツの再生位置(再生時刻)を含む。
【0066】
具体的には、コンテンツ表示アプリ409に対応する設定ファイル220は、コンテンツ表示アプリ409で視聴している放送番組のチャンネルを特定する情報、又は、コンテンツ表示アプリ409で視聴しているコンテンツを蓄積している録画機器のIPアドレスと、当該録画機器の設置場所を示す情報と、視聴しているコンテンツを識別するIDと、視聴していた箇所(再生時刻)を示すインデックスとが記録される。ここで、録画機器とは、端末装置100と、LAN51を介して接続される宅内の録画機器(DVDレコーダ等)であってもよいし、インターネット52に接続されるコンテンツサーバ等であってもよい。
【0067】
また、週間お天気アプリ412に対応する設定ファイル220は、天気を表示する対象の地域の情報を含む。
【0068】
また、設定ファイル220は、端末装置100上での各オブジェクトの配置位置の絶対座標を示す情報が含まれる。なお、設定ファイル220は、各オブジェクトの配置位置の相対位置を示す情報を含んでもよい。
【0069】
設定ファイル取得部206は、オブジェクト選択部201により選択されたオブジェクトに対応する設定ファイル220を、設定ファイル記憶部207から取得する。また、設定ファイル取得部206は、取得した設定ファイル220の設定ファイル名を取得する。
【0070】
設定ファイル取得部206は、ユーザによる設定操作に応じてオブジェクトの設定が変更された場合、設定ファイル記憶部207に記録される設定ファイル220を更新する。
【0071】
代替オブジェクト情報記憶部208は、端末装置100上で動作しているオブジェクトの代替オブジェクト情報221を記憶する。代替オブジェクト情報221は、オブジェクトの代わりとなる、当該オブジェクトと類似した機能を有する代替オブジェクトを特定する情報である。
【0072】
例えば、代替オブジェクト情報221は、端末装置100にオブジェクトをインストールする際に、端末装置100により代替オブジェクト情報記憶部208に記録される。
【0073】
典型的には、設定ファイル記憶部207、及び代替オブジェクト情報記憶部208は、電源を切っても記憶内容が消失することのない不揮発な記憶デバイス(HDD又は不揮発性メモリ)により実現される。なお、設定ファイル記憶部207、及び代替オブジェクト情報記憶部208のうち少なくとも一方をRAM等により実現してもよい。
【0074】
図3は、代替オブジェクト情報記憶部208に保存される代替オブジェクト情報221の一例を示す図である。
【0075】
代替オブジェクト情報221は、名称431と、代替オブジェクトの所在432と、代替オブジェクト名称433とを含む。
【0076】
名称431は、端末装置100で動作しているオブジェクトを特定する名称である。
【0077】
代替オブジェクトの所在432は、名称431で特定されるオブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトの所在を示す。例えば、代替オブジェクトの所在432は、代替オブジェクトのURLを示す。
【0078】
代替オブジェクト名称433は、代替オブジェクトを特定する名称である。
【0079】
例えば、図3に示すように、毎日ニュースアプリ411に対して、2つの代替オブジェクトであるテロップニュースアプリと、週間ニュースアプリが存在する。よって、代替オブジェクトの所在432に、テロップニュースアプリ、及び週間ニュースアプリのURLである「WWW.Pana.jp/gaget/news/telop_news」及び、「WWW.Pana.jp/gaget/news/weekly_news」が示される。
【0080】
このように、代替オブジェクトとは、名称431で特定されるオブジェクトと同じ種別(分類)の機能(目的)を有するオブジェクトである。
【0081】
なお、代替オブジェクト情報221に複数の代替オブジェクトが含まれる場合の、代替オブジェクトの記述順序は、任意でよい。又は、代替オブジェクトとして優先度の高いオブジェクトを上位に記述してもよい。さらに、代替オブジェクト情報221は、代替オブジェクトの使用するメモリ及びサイズ等のハードウェアリソースの情報を含んでもよい。
【0082】
また、代替オブジェクトの所在432は、オブジェクトのソースコードのパス、又は代替オブジェクトの実行体のパスを示してもよい。さらに、代替オブジェクトの所在432は、代替オブジェクトの実行体パス、ダウンロード先URL、及びソースコードのパスのうち2以上を含んでもよい。
【0083】
代替オブジェクト情報取得部205は、オブジェクト選択部201により選択された複数のオブジェクトに対応する代替オブジェクト情報221を、代替オブジェクト情報記憶部208から取得する。代替オブジェクト情報取得部205は、取得した代替オブジェクト情報221を、オブジェクト情報生成部202に送信する。
【0084】
オブジェクト情報生成部202は、オブジェクト選択部201により選択されたオブジェクト群に対してオブジェクト情報400を生成する。
【0085】
図4は、図13に示すオブジェクト群を全て選択した場合の、オブジェクト情報400を示す図である。
【0086】
図4に示すオブジェクト情報400は、名称401と、属性402と、優先度403と、設定ファイル名404と、代替オブジェクト情報405と、ネットワーク406と、使用リソース407と、復元対象408とを含む。
【0087】
名称401は、ユーザが選択したオブジェクトの名称を示す。名称401は、ユーザが選択したオブジェクトを特定するための情報である。
【0088】
属性402は、オブジェクトの属するグループを示す。ここで、グループとは、複数のオブジェクトを、当該オブジェクトの機能の概略に基づき分類したものである。例えば、図4では、コンテンツ表示アプリ409の属性402は、「コンテンツ表示メイン」である。「コンテンツ表示メイン」とは、端末装置100上で番組等のコンテンツを表示するアプリが属するグループである。一方、コンテンツ表示アプリ414の属性402は、「コンテンツ表示サブ」である。「コンテンツ表示サブ」とは、番組コンテンツを表示するのではなく、環境映像等の映像を表示するアプリが属するグループである。
【0089】
優先度403は、オブジェクトに対し付与される優先順位であり、オブジェクト情報400に含まれる複数のオブジェクトの優先順位を示す。例えば、図4では、属性402が「コンテンツ表示メイン」のコンテンツ表示アプリ409を最上位の優先度「1」としている。
【0090】
なお、オブジェクト選択の際に、ユーザが、オブジェクト毎に優先度を設定し、当該設定に基づき、オブジェクト情報生成部202が優先度403を付与してもよい。また、オブジェクト情報生成部202は、オブジェクトの属性402に応じて、属性402と優先度403との対応関係を示す予め定められたテーブルに示される優先度に基づき、優先度403を付与してもよい。さらに、オブジェクト情報生成部202は、ユーザの付与した優先度と、上記テーブルに基づく優先度との両者を加味したうえで、優先度403を決定してもよい。
【0091】
設定ファイル名404は、オブジェクトの設定を示す設定ファイル220を特定するための情報であり、設定ファイル220の名前を示す。具体的には、設定ファイル名404は、設定ファイルのパスを示す。
【0092】
設定ファイル名404は、オブジェクト情報生成部202の要求に従い、設定ファイル取得部206が設定ファイル記憶部207から取得する。設定ファイル取得部206は、取得した設定ファイル名404をオブジェクト情報生成部202に送信する。
【0093】
例えば、コンテンツ表示アプリ409の設定ファイル220として、「Content_main.ini」が指定される。
【0094】
代替オブジェクト情報405は、代替オブジェクトの所在が記述される。オブジェクト情報生成部202は、代替オブジェクト情報取得部205を介して、代替オブジェクト情報記憶部208に記憶される、選択されたオブジェクトに対応する代替オブジェクト情報221を取得し、取得した代替オブジェクト情報に含まれる代替オブジェクトの所在432の情報を、代替オブジェクト情報405として用いる。
【0095】
例えば、図4では、コンテンツ表示アプリ409の代替オブジェクト情報405は「−」であり、代替オブジェクトが存在しないことが示される。
【0096】
また、毎日ニュースアプリ411の代替オブジェクト情報405には、図3に示す代替オブジェクトの所在432と同じURLが2種類記述される。
【0097】
なお、オブジェクト情報生成部202は、さらに代替オブジェクト情報221に含まれる情報(代替オブジェクト名称433及び代替オブジェクトの使用リソース等)を含むオブジェクト情報400を生成してもよい。
【0098】
また、代替オブジェクトの所在432に、代替オブジェクトのソースコード又は実行体のパスが記述されている場合には、オブジェクト情報生成部202は、代替オブジェクト情報405に、代替オブジェクトのソースコード又は実行体のパスを記述してもよい。
【0099】
また、代替オブジェクトの所在432に、代替オブジェクトのソースコード又は実行体のパスが記述されている場合には、端末装置100は、代替オブジェクトのソースコード又は実行体を設定移動先の端末装置200に送信してもよい。
【0100】
ネットワーク406は、オブジェクトが端末装置100及び200上でネットワーク機能を利用する必要があるか否かを示す。ここで、ネットワーク機能とは、LAN51及びインターネット52のうち少なくとも一方を介して他の機器と通信する機能である。
【0101】
例えば、図4では、コンテンツ表示アプリ409は、「−」であり、ネットワーク機能を必須としない。つまりコンテンツ表示アプリ409は、ネットワーク機能を持たない端末装置でも動作可能である。また、テレビブラウザアプリ410は、ネットワーク406は「必須」であり、ネットワーク機能を持たない端末装置上では動作できない。
【0102】
使用リソース407は、オブジェクトを実行するために端末装置100が使用するハードウェアリソース(以下、使用リソースと記す。)を示す。例えば、コンテンツ表示アプリ409の使用リソースは、チューナ1つ、使用メモリ100MB(メガバイト)、コンテンツ表示を1つ、表示のサイズは1920×1080ピクセルである。
【0103】
復元対象408は、復元対象となるオブジェクトにチェックが記入される。なお、復元対象408は、移動先端末である端末装置200で用いられる項目である。具体的には、端末装置200において、復元(実行)されるオブジェクトにはチェックが記入され、復元(実行)されないオブジェクトにはチェックが記入されない。
【0104】
よって、オブジェクト情報生成部202は、オブジェクト情報400に復元対象408を含めず、端末装置200がオブジェクト情報400を取得した後に、当該復元対象408をオブジェクト情報400に付加してもよい。
【0105】
また、オブジェクト情報生成部202は、オブジェクトに付与されている情報、及び当該オブジェクトの実行に使用されているリソース等を参照することにより、名称401、属性402、ネットワーク406及び使用リソース407を取得する。
【0106】
メモリーカードI/F部204は、メモリーカード(図示せず)と、端末装置100とのデータの入出力を行うインターフェースである。
【0107】
ネットワークI/F部209は、LAN51及びインターネット52を介して、端末装置200などの宅内の機器、及び宅外のサービス端末と通信を行う通信インターフェースである。
【0108】
ここで、オブジェクト情報生成部202により生成されたオブジェクト情報400と、設定を移動するオブジェクト群に対応する設定ファイル220群とを端末装置200に出力する方法は、以下の二つの方法のいずれかを用いることができる。
【0109】
第1の方法は、メモリーカードI/F部204が、オブジェクト情報400及び設定ファイル220群をメモリーカードに記録し、当該メモリーカードを端末装置200に接続する方法である。
【0110】
第2の方法は、ネットワークI/F部209が、オブジェクト情報400及び設定ファイル220群を、LAN51を介して、端末装置200に送信する方法である。
【0111】
次に、端末装置200の構成を説明する。
【0112】
図5は、端末装置200の構成を示すブロック図である。
【0113】
端末装置200は、端末装置100で生成された、設定ファイル220及びオブジェクト情報400に基づき、端末装置200上で動作させるオブジェクトの設定(視聴環境の再構築)を行う。また、端末装置200は、前記端末装置100と比較し、保持するリソースが少ないとする。
【0114】
端末装置200は、メモリーカードI/F部301と、オブジェクト情報取得部302と、環境復元判定部303と、リソース情報取得部304と、ネットワークI/F部305と、表示部306と、代替オブジェクト取得部307と、オブジェクト復元部308と、設定ファイル記憶部309とを備える。なお、図示しないが、端末装置200は、さらに、デジタルTVが備える一般的な機能(例えば、放送波の受信及び処理、アプリの実行等)を実現する処理部を備える。
【0115】
メモリーカードI/F部301は、メモリーカード(図示せず)と、端末装置200とのデータの入出力を行うインターフェースである。
【0116】
ネットワークI/F部305は、LAN51及びインターネット52を介して、端末装置100などの宅内の機器、及び宅外のサービス端末と通信を行う通信インターフェースである。
【0117】
オブジェクト情報取得部302は、端末装置100により送信されたオブジェクト情報400と設定ファイル220とを、LAN51及びネットワークI/F部305を介して、取得する。又は、オブジェクト情報取得部302は、メモリーカードI/F部301に挿入されたメモリーカードに記憶されるオブジェクト情報400と設定ファイル220とを取得する。オブジェクト情報取得部302は、取得したオブジェクト情報400及び設定ファイル220を、環境復元判定部303へ送信する。
【0118】
リソース情報取得部304は、環境復元判定部303からの指示に従い、端末装置200のハードウェア構成に基づき、端末装置200のハードウェアリソースを示す情報であるリソース情報500を生成し取得する。
【0119】
図6Aは、リソース情報500の一例を示す図である。
【0120】
リソース情報500は、端末装置200で利用可能なメモリ容量である「メモリ容量501」と、端末装置200が保持するチューナの数である「チューナ数502」と、端末装置200が表示可能なオブジェクト群のトータルサイズである「サイズ503」と、端末装置200がネットワーク機能を有するか否かを示す「ネットワーク機能504」と、端末装置200が、同時に表示することのできるコンテンツの数を示す「表示コンテンツ数505」と、端末装置200にインストールされているアプリケーションの名称を示す「インストール済みアプリケーション名称506」と、インストール済みアプリケーションの属性を示す「属性507」とを含む。
【0121】
図6Aに示すように、例えば、端末装置200のリソース情報500において、メモリ容量501は「105MB(メガバイト)」、チューナ数502は「1」、サイズ503は、「1920×1080」、ネットワーク機能504は「あり」、表示コンテンツ数505は「1」、インストール済みアプリケーション名称506は、「毎日お天気」、「デジタル時計」、「コンテンツ表示」、当該アプリの属性507は、それぞれ、「天気」、「時計」、「コンテンツ表示メイン」である。
【0122】
図6Bは、端末装置100のリソース情報510の一例を示す図である。なお、図6Bに示すリソース情報510は、参考のために示しており、当該リソース情報510は、端末装置200により取得される必要はない。
【0123】
図6Bに示すように、例えば、端末装置100のリソース情報510において、メモリ容量501は「2000MB(メガバイト)」、チューナ数502は「4」、サイズ503は、「4000×2000」、ネットワーク機能504は「あり」、表示コンテンツ数505は「6」、インストール済みアプリケーション名称506は、「コンテンツ表示」、「テレビブラウザ」、「アナログ時計」、「週間お天気」、「関数電卓」、「毎日ニュース」、当該アプリの属性507は、それぞれ「コンテンツ表示メイン及びサブ」、「ブラウザ」、「時計」、「天気」、「電卓」、「ニュース」である。
【0124】
環境復元判定部303は、オブジェクト情報取得部302によって取得されたオブジェクト情報400と、リソース情報取得部304により取得されたリソース情報500とに基づき、オブジェクト情報400に記述されるオブジェクトのそれぞれを、端末装置200で実行(復元)できか否かを判定する。
【0125】
また、環境復元判定部303は、端末装置200で実行不可と判定したオブジェクトに対する代替オブジェクト取得要求を、代替オブジェクト取得部307に出力する。
【0126】
代替オブジェクト取得部307は、環境復元判定部303により実行不可と判定されたオブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得する。代替オブジェクト取得部307は、環境復元判定部303からの指示に従い、入力されるオブジェクト情報400を基に、代替オブジェクトを取得する。
【0127】
具体的には、代替オブジェクト取得部307は、インターネット52を介し、オブジェクト情報400に含まれる代替オブジェクト情報405に記述されるURLからアプリをダウンロードすることにより、代替オブジェクトを取得する。
【0128】
又は、代替オブジェクト取得部307は、オブジェクト情報400に記述される代替オブジェクトの実行体パス、又はソースコードのパスから、代替オブジェクトの実行体、又はソースコードを取得する。又は、代替オブジェクト取得部307は、オブジェクト情報400に含まれる代替オブジェクトの実行体又はソースコードを取得する。
【0129】
また、代替オブジェクト取得部307は、取得した代替オブジェクトを端末装置200上で動作させることにより、代替オブジェクトが使用するリソースを取得する。代替オブジェクト取得部307は、オブジェクト情報400の使用リソース407を取得した代替オブジェクトが使用するリソースに更新する。
【0130】
環境復元判定部303は、代替オブジェクト取得部307が更新したオブジェクト情報400を取得する。
【0131】
また、環境復元判定部303は、代替オブジェクト取得部307により更新されたオブジェクト情報400に基づき、端末装置200で実行(復元)するオブジェクトを決定する。
【0132】
オブジェクト復元部308は、環境復元判定部303によって、復元するオブジェクトとして判断されたオブジェクト群を、端末装置200上で、復元し、オブジェクト情報400と共に取得した設定ファイル220に記載される設定情報をオブジェクト群に反映させる。
【0133】
設定ファイル記憶部309は、オブジェクト情報取得部302が取得した設定ファイル220のうち、オブジェクト復元部308により復元されたオブジェクトと設定ファイル220を記憶する。端末装置200は、設定ファイル記憶部309に記憶される設定ファイル220を用いて、対応するオブジェクトを実行する。
【0134】
典型的には設定ファイル記憶部309は、電源を切っても記憶内容が消失することのない不揮発な記憶デバイス(HDD及び不揮発性メモリ等)により実現される。なお、設定ファイル記憶部309は、RAM等で実現されてもよい。
【0135】
また、ユーザによる設定操作に応じてオブジェクトの設定が変更された場合、設定ファイル記憶部309に記録される設定ファイル220が更新される。
【0136】
次に、本発明の実施の形態に係る設定移動システム50の動作を説明する。
【0137】
まず、端末装置100から端末装置200に視聴環境の移動する動作の概要を説明する。
【0138】
まず、ユーザは、端末装置100上で、端末装置200に移動させるオブジェクトを選択する。端末装置100は、ユーザにより選択されたオブジェクト群を特定するオブジェクト情報400を生成し、当該オブジェクト情報400及び設定ファイル220群をメモリーカードに出力する。
【0139】
次に、ユーザは、オブジェクト情報400及び設定ファイル220群が記録されたメモリーカードを端末装置200に挿入する。端末装置200は、メモリーカードからオブジェクト情報400及び設定ファイル220群を読み出し、読み出したオブジェクト情報400及び設定ファイル220群に従い、オブジェクトを復元する。
【0140】
次に、端末装置100によるオブジェクト情報400の生成動作を説明する。
【0141】
図7は、端末装置100によるオブジェクト情報400の生成動作の流れを示すフローチャートである。
【0142】
まず、オブジェクト選択部201は、端末装置100の表示部203で表示される複数のオブジェクトの中からユーザが選択したオブジェクトを選択する(S100)。
【0143】
次に、オブジェクト情報生成部202は、オブジェクト選択部201により選択されたオブジェクトを特定するオブジェクト情報400を生成する。具体的には、オブジェクト情報生成部202は、オブジェクトの名称401、属性402、優先度403、ネットワーク406、及び使用リソース407を含むオブジェクト情報400を生成する(S101)。
【0144】
次に、オブジェクト情報生成部202は、オブジェクト選択部201により選択されたオブジェクトに対応する設定ファイル220の取得要求を設定ファイル取得部206に出す。設定ファイル取得部206は、選択されたオブジェクトに対応する設定ファイル220を設定ファイル記憶部207から取得し、取得した設定ファイル220のファイル名をオブジェクト情報生成部202に送信する(S102)。
【0145】
また、オブジェクト情報生成部202は、オブジェクト選択部201により選択されたオブジェクトに対応する代替オブジェクト情報221の取得要求を代替オブジェクト情報取得部205に出す。代替オブジェクト情報取得部205は、選択されたオブジェクトに対応する代替オブジェクト情報221を、代替オブジェクト情報記憶部208から取得し、取得した代替オブジェクト情報221をオブジェクト情報生成部202に送信する(S103)。
【0146】
次に、オブジェクト情報生成部202は、オブジェクト情報400の設定ファイル名404及び代替オブジェクト情報405に、取得した設定ファイル名及び代替オブジェクト情報221の代替オブジェクトの所在432を記述する(S104)。
【0147】
次に、オブジェクト情報生成部202は、生成したオブジェクト情報400を、メモリーカードI/F部204を介しメモリーカードに出力する。又は、オブジェクト情報生成部202は、生成したオブジェクト情報400を、ネットワークI/F部209を介し、端末装置200に送信する(S105)。
【0148】
以上のように、端末装置100は、オブジェクト情報400を生成し、生成したオブジェクト情報400を出力する。
【0149】
なお、ステップS101〜S104の順序は、上記順序に限定されず、処理の一部の順序を入れ替えたり、並列に処理してもよい。
【0150】
次に、端末装置200によるオブジェクト設定の復元動作を説明する。
【0151】
図8は、端末装置200によるオブジェクト設定の復元動作の全体の流れを示すフローチャートである。
【0152】
まず、オブジェクト情報取得部302は、メモリーカードI/F部301、又はネットワークI/F部305を介して、オブジェクト情報400及び設定ファイル220群を取得する(S201)。
【0153】
次に、リソース情報取得部304は、リソース情報500を取得する(S202)。具体的には、リソース情報取得部304は、端末装置200のハードウェア構成及びインストールされているオブジェクトに基づき、リソース情報500を生成する。
【0154】
次に、環境復元判定部303は、オブジェクト情報400と、リソース情報500とを用いて、端末装置100上で動作していたオブジェクトのうち、端末装置200上で復元できるオブジェクトを判定する(S203)。
【0155】
以下、復元判定処理(S203)の詳細な動作について説明する。
【0156】
図9は、端末装置200による復元判定処理の流れを示すフローチャートである。図10は、端末装置200による代替オブジェクト取得処理の流れを示すフローチャートである。
【0157】
まず、環境復元判定部303は、リソース情報500のネットワーク機能504を参照し、端末装置200がネットワーク機能を有するか否かを確認する(S301)。
【0158】
端末装置200がネットワーク機能を有さない場合(S302でNO)、環境復元判定部303は、以降の処理でオブジェクト情報400に記載されるオブジェクト群のうち、ネットワーク406が必須であるオブジェクトを復元対象とせず、ネットワーク406が必須であにオブジェクトのみを復元対象とする(S303)。
【0159】
つまり、環境復元判定部303は、端末装置200がネットワーク通信を利用できない場合、かつネットワーク機能504にオブジェクトの動作にネットワーク通信が利用されると示される場合、当該オブジェクトを実行不可(復元対象にしない)と判定する。
【0160】
具体的には、環境復元判定部303は、ネットワーク406が必須でないオブジェクトの復元対象408をチェックし、ネットワーク406が必須であるオブジェクトの復元対象408をチェックしない。
【0161】
一方、端末装置200がネットワーク機能を有する場合(S302でYES)、環境復元判定部303は、以降の処理でオブジェクト情報400に記載されるオブジェクトの全てを復元対象とする。具体的には、環境復元判定部303は、オブジェクト情報400に含まれる全てのオブジェクトの復元対象408をチェックする。
【0162】
次に、環境復元判定部303は、オブジェクト情報400の名称401と、リソース情報500のインストール済みアプリケーション名称506とから、オブジェクト情報400に記述されたオブジェクトが、端末装置200に存在する(インストールされている)か否かを確認する(S304)。なお、ステップS304〜S307及び(A)の処理は、オブジェクト情報400に含まれる各オブジェクトに対して、順次行われる。
【0163】
オブジェクトが端末装置200に存在する場合(S304でYES)、環境復元判定部303は、当該オブジェクトを実行可能と判定し、オブジェクト情報に含まれる次のオブジェクトに対してステップS304以下の処理を行う。
【0164】
一方、端末装置200内にオブジェクトが存在しない場合(S305でNO)、環境復元判定部303は、当該オブジェクトを実行不可と判定する。次に、環境復元判定部303は、オブジェクト情報400の属性402と、リソース情報500の属性507とから、属性が同一である類似オブジェクトが端末装置200内に存在するか否かを確認する(S306)。言い換えると、類似オブジェクトとは、オブジェクト情報400に含まれるオブジェクトの代わりとなる、当該オブジェクトと類似する機能を有するオブジェクトである。
【0165】
端末装置200内に類似オブジェクトが存在する場合(S307でYES)、代替オブジェクト取得部307は、類似オブジェクトを復元対象オブジェクトとする。具体的には、代替オブジェクト取得部307は、オブジェクト情報400の名称401、及び属性402を、リソース情報500に含まれる類似オブジェクトの名称(インストール済みアプリケーション名称506)と属性507とにそれぞれ更新し、復元対象408にチェックを記入する。また、代替オブジェクト取得部307は、リソース情報取得部304を介して類似オブジェクトが使用するリソースを取得し、使用リソース407を取得したリソースに更新する。例えば、代替オブジェクト取得部307は、類似オブジェクトを端末装置200上で動作させることにより、類似オブジェクトが使用するリソースを取得する。
【0166】
例えば、図4に示すオブジェクト情報400に含まれる週間お天気アプリ412は、図6Aに示す端末装置200のリソース情報500に存在しない。しかし、リソース情報500には、週間お天気アプリ412の属性「天気」と同一の属性である毎日お天気アプリが存在する。つまり、毎日お天気アプリは、週間お天気アプリ412の類似オブジェクトである。環境復元判定部303は、類似オブジェクトである毎日お天気アプリを復元対象とする。
【0167】
環境復元判定部303は、オブジェクト情報400に記載されている週間お天気アプリ412の情報のうち、名称401、属性402及び使用リソース407を、毎日お天気アプリの名称、属性及び使用リソースに上書きする。なお、環境復元判定部303は、オブジェクト情報400に含まれる名称401、属性402及び使用リソース407以外の情報は変更しない。
【0168】
一方、端末装置200内に類似オブジェクトが存在しない場合(S307でNO)、環境復元判定部303は、代替オブジェクトを取得するため、代替オブジェクト取得部307へ代替オブジェクトの取得要求を出す(Aへ)。なお、代替オブジェクトの取得の対象とするオブジェクトを代替対象オブジェクトと記す。
【0169】
また、環境復元判定部303は、ステップS301〜S307及び(A)の処理を、オブジェクト情報400に含まれる全てのオブジェクトに対して繰り返し行う。
【0170】
環境復元判定部303は、オブジェクト情報400に記載される全てのオブジェクトについて、端末装置200に同一オブジェクト及び類似するオブジェクトがあるか否かのチェックを終了すると(S308でYES)、復元対象としたオブジェクト、つまり、オブジェクト情報400に含まれるオブジェクトのうち復元対象408にチェックされているオブジェクトが、端末装置200のリソース内で動作するかを確認する。
【0171】
具体的には、環境復元判定部303は、オブジェクト情報400の使用リソース407を取得する。環境復元判定部303は、使用リソース407を用いて、復元対象408がチェックされているオブジェクト群が使用するリソースを合算する(S309)。
【0172】
例えば、環境復元判定部303は、メモリ容量501(使用メモリ)、チューナ数502(チューナ)、サイズ503(サイズ)及び表示コンテンツ数505(コンテンツ表示)を参照し、復元対象とするオブジェクトを判定する。なお、使用リソース407及びリソース情報500には、さらに、音響のチャンネル数、表示画面の明度、及び接続されている録画機器を含み、環境復元判定部303は、これらを用いて復元対象とするオブジェクトを判定してもよい。
【0173】
次に、環境復元判定部303は、合算したリソースと、リソース情報500に記述される端末装置200のリソースとを比較する(S310)。合算したリソースが端末装置200のリソースより小さい(リソース内に収まる)場合(S310でNO)、環境復元判定部303は、復元対象408にチェックがあるオブジェクトを端末装置200上で復元するオブジェクトとして決定する(S312)。
【0174】
一方、合算したリソースが、リソース情報500に記述される端末装置200のリソースを上回る場合(S310でYES)、復元対象408にチェックがある全オブジェクトを復元することはできない。この場合、環境復元判定部303は、代替オブジェクト取得部307へ代替オブジェクトの取得要求を出力することにより、代替オブジェクトの取得を行う。
【0175】
まず、代替オブジェクト取得部307は、オブジェクト情報400の復元対象408がチェックされている複数のオブジェクトの優先度403を比較し、優先度の最も低いオブジェクトを、代替対象オブジェクトとして、代替オブジェクトの取得処理(A)を行う(S311)。
【0176】
例えば、図4に示すオブジェクト情報400のコンテンツ表示アプリ409、及びコンテンツ表示アプリ414の使用リソースを合算した場合、コンテンツ表示アプリ409、及びコンテンツ表示アプリ414の使用するコンテンツ表示は「2」となる。よって、画賛したコンテンツ表示「2」は、端末装置200のリソース情報の表示コンテンツ数505の「1」を上回る。
【0177】
この場合、環境復元判定部303は、コンテンツ表示アプリ409、及びコンテンツ表示アプリ414のうち、優先度403の低い、コンテンツ表示アプリ414を代替対象オブジェクトとし、コンテンツ表示アプリ414に対して代替オブジェクトの取得処理(A)を行うように、代替オブジェクト取得部307へ指示を出す。
【0178】
また、環境復元判定部303が、図4に示すオブジェクト情報400に含まれる複数のオブジェクトの使用するメモリ容量を合算した場合、複数のオブジェクトが使用するトータルメモリ使用量は、175.701MB(メガバイト)となる。よって、合算したメモリ容量(175.701MB)は、リソース情報500に含まれるメモリ容量501(105MB)を上回る。
【0179】
この場合、環境復元判定部303は、複数のオブジェクトの中から、優先度403の低い順に、つまりコンテンツ表示アプリ414、テレビブラウザアプリ410、関数電卓アプリ415、毎日ニュースアプリ411、アナログ時計アプリ413、週間お天気アプリ412、コンテンツ表示アプリ409の順に代替オブジェクトの取得処理(A)を行うように、代替オブジェクト取得部307へ指示を出す。
【0180】
以下、代替オブジェクト取得処理について説明する。
【0181】
まず、代替オブジェクト取得部307は、環境復元判定部303から入力されたオブジェクト情報400の中で、代替対象オブジェクトに対応する代替オブジェクト情報405に代替オブジェクトの所在が記載されているか否かを確認する(S401)。
【0182】
代替オブジェクト情報405に代替オブジェクトの所在が記載されている場合(S402でYES)、かつ、代替オブジェクト情報405に複数の代替オブジェクトの所在が記述されている場合、代替オブジェクト取得部307は、まだ、チェックしていない代替オブジェクトが存在するかを確認する(S404)。
【0183】
チェックしていない代替オブジェクトが存在する場合(S404でYES)、代替オブジェクト取得部307は、代替オブジェクト情報405に記載されるチェックしていない代替オブジェクトの所在から代替オブジェクトの取得する(S405)。なお、設定移動先の端末装置200のリソースが、設定移動元の端末装置100よりリソースが少ない場合には、取得する代替オブジェクトは、代替前のオブジェクトよりリソースが少ないオブジェクトであることが好ましい。
【0184】
一方、代替オブジェクト取得部307が、代替オブジェクト情報405に記載される代替オブジェクトを全てチェックしていた場合(S404でNO)、取得する代替オブジェクトは存在しないので、代替オブジェクト取得部307は、当該代替対象オブジェクトを、復元対象のオブジェクトとしない。代替オブジェクト取得部307は、復元対象としないオブジェクトに関しては、オブジェクト情報400の復元対象408のチェックを外す(S403)。
【0185】
ここで、代替オブジェクト情報405には、ネットワークを介しオブジェクトを取得するURL、オブジェクト実行体のパス、又はオブジェクトのソースコードのパスが記載される。なお、端末装置200がネットワーク機能を有さない場合、URLから代替オブジェクトを取得することはできない。つまり、ネットワーク機能を有さない端末装置に設定を移動する場合には、代替オブジェクト情報405は、オブジェクト実行体のパス、又はオブジェクトのソースコードのパスを含むことが好ましい。
【0186】
次に、代替オブジェクト取得部307は、取得した代替オブジェクトを端末装置200上で動作させることで、代替オブジェクトの使用リソースを取得する(S406)。
【0187】
次に、代替オブジェクト取得部307は、取得した使用リソース及び代替オブジェクトの名称を用いて、環境復元判定部303から入力されたオブジェクト情報400を更新する(S407)。
【0188】
なお、取得した代替オブジェクトが、代替対象オブジェクト(代替する前のオブジェクト)と属性が異なる場合は、代替オブジェクト取得部307は属性402の更新も行う。
【0189】
一方、代替オブジェクト情報405に代替オブジェクトの所在の記載がない場合、代替オブジェクトを用いることができないので、代替オブジェクト取得部307は、代替対象オブジェクトを復元対象としない。具体的には、代替オブジェクト取得部307は、代替対象オブジェクトのオブジェクト情報400の復元対象408のチェックを外す(S403)。
【0190】
例えば、代替対象オブジェクトがコンテンツ表示アプリ414である場合、代替オブジェクト情報405に代替オブジェクトの所在が記述されていないので、代替オブジェクトを利用することができない。よって、代替オブジェクト取得部307は、コンテンツ表示アプリ414を復元対象とせず、コンテンツ表示アプリ414の復元対象408のチェックを外す。
【0191】
同様に、代替対象オブジェクトがテレビブラウザアプリ410である場合、代替オブジェクト情報405に代替オブジェクトの所在が記述されていないので、代替オブジェクト取得部307は、テレビブラウザアプリ410の復元対象408のチェックを外す。
【0192】
一方、代替対象オブジェクトが毎日ニュースアプリ411である場合、代替オブジェクト情報405に代替オブジェクトの所在が記述されている。よって、代替オブジェクト取得部307は、代替オブジェクト情報405に記述されるURLから代替オブジェクトであるテロップニュースアプリ451をダウンロードすることで取得する。
【0193】
なお、代替オブジェクト情報405に複数の代替オブジェクトの所在が記述される場合、代替オブジェクト取得部307が取得する代替オブジェクトの順序は、任意の順序でよい。又は、代替オブジェクトの記載順序に優先度を設定し、代替オブジェクト取得部307は、当該優先度の順に、代替オブジェクトを取得してもよい。
【0194】
図11は、代替オブジェクト取得部307によって更新されたオブジェクト情報400の一例を示す図である。図11に示すように、例えば、代替オブジェクト取得部307により、毎日ニュースアプリ411がテロップニュースアプリ451に更新され、週間お天気アプリ412が毎日お天気アプリ452に更新され、アナログ時計アプリ413がデジタル時計アプリ453に更新される。
【0195】
また、代替オブジェクト取得部307により、テレビブラウザアプリ410及びコンテンツ表示アプリ414の復元対象408のチェックが外される。
【0196】
次に、代替オブジェクト取得部307は、更新したオブジェクト情報400を環境復元判定部303に送信する。環境復元判定部303は、更新されたオブジェクト情報400を用いて、再度、復元対象となるオブジェクト(復元対象408がチェックされているオブジェクト)の使用リソースを合算し(S309)、合算した使用リソースとリソース情報500に示される端末装置200のリソースとの比較を行う(S310)。
【0197】
環境復元判定部303及び代替オブジェクト取得部307は、ステップS309〜S311、及び(A)の処理を合算した使用リソースが端末装置200のリソース内に収まる(S310でNO)まで繰り返し、復元対象とするオブジェクトを決定する(S312)。
【0198】
なお、ステップS309及びS310において、環境復元判定部303が合算及び比較するリソースの順序、つまりチューナ数、使用メモリ、サイズの処理の順序は任意の順序でよい。
【0199】
例えば、代替オブジェクトを取得する前の状態における復元対象のオブジェクトが、コンテンツ表示アプリ409、毎日ニュースアプリ411、週間お天気アプリ412、アナログ時計アプリ413、及び関数電卓アプリ415の場合、メモリ使用量の合算は、105.5MBとなる。よって、リソース情報500に記載される端末装置200のメモリ容量105MBを上回る。毎日ニュースアプリ411をテロップニュースアプリ451に代替することで、メモリ使用量の合算は、101.5MBとなる。つまり、メモリ使用量の合算を端末装置200のリソース内に収めることができる。
【0200】
再び、図8を参照しながら説明を行う。
【0201】
オブジェクト復元部308は、環境復元判定部303によって、復元可能と決定された(復元対象408がチェックされている)オブジェクト群を復元する(S204)。
【0202】
次に、オブジェクト復元部308は、復元されたオブジェクトに対し、オブジェクト情報400と共に入力された設定ファイル220を適用することにより、端末装置100の設定を反映させる(S205)。なお、設定ファイル220は、属性が同一であれば、アプリが同一でなくても、適用可能である。つまり、代替オブジェクトに対しても、同一の設定ファイル220を用いて、端末装置100の設定を反映できる。
【0203】
次に、オブジェクト復元部308は、復元したオブジェクトの設定ファイル220を設定ファイル記憶部309に保存する(S206)。
【0204】
次に、オブジェクト復元部308は、設定ファイル記憶部309に記憶される設定ファイル220の設定を用いて、復元したオブジェクトを実行する。表示部306は、オブジェクト復元部308により実行されるオブジェクトをユーザに表示する(S207)。
【0205】
図12は、図13で示す端末装置100上のアプリを、端末装置200上で復元した例を示す図である。
【0206】
図12に示すように、環境復元判定部303は、端末装置100上で動作していた毎日ニュースアプリ411を、端末装置200のメモリ容量の制限により、テロップニュースアプリ451への代替を行うことで、毎日ニュースアプリ411をテロップニュースアプリ451として復元している。
【0207】
また、環境復元判定部303は、端末装置100上で動作していたアナログ時計アプリ413を、端末装置200内の類似オブジェクトであるデジタル時計アプリ453を用いて代替している。また、環境復元判定部303は、週間お天気アプリ412を、端末装置200内の類似オブジェクトである毎日お天気アプリ452で代替している。
【0208】
また、環境復元判定部303は、関数電卓アプリを、端末装置200内の同一名称のオブジェクトである関数電卓アプリで代替している。
【0209】
また、環境復元判定部303は、環境映像を出力しているコンテンツ表示アプリ414を、端末装置200の表示コンテンツ数505及びチューナ数502の制約から、復元対象から外している。また、環境復元判定部303は、コンテンツ表示アプリ409の優先度403が高いので、図12においても最大サイズとして表示している。
【0210】
また、環境復元判定部303は、テレビブラウザアプリ410を、端末装置200のメモリ容量501の制限、及び優先度403が低いことにより、復元対象から外している。
【0211】
なお、オブジェクトのサイズに関し、環境復元判定部303は、オブジェクトの合計サイズをリソース内に収めるために、優先度403を加味して、オブジェクトサイズの変更を実施する。
【0212】
例えば、優先度403の高いコンテンツ表示アプリ409のサイズを保つために、他の優先度403の低いアプリから、サイズ変更、又は代替オブジェクトの取得を行う。また、環境復元判定部303は、他のアプリのサイズ変更、又は代替オブジェクトの取得をしても、コンテンツ表示アプリ409を含む全ての復元対象のアプリのサイズの合計が、端末装置200のサイズ内に収まらない場合、コンテンツ表示アプリ409のサイズを縮小する。
【0213】
なお、ユーザが、コンテンツ表示アプリ409のみを端末装置200に表示したい場合には、ユーザが移動する端末装置100上のアプリを選択する際に、コンテンツ表示アプリ409のみを選択すればよい。
【0214】
また、図12に示すオブジェクトの配置は、一例であり、本発明は、これに限定されるものではない。
【0215】
以上より、本発明の実施の形態に係る設定移動システム50では、端末装置200は、端末装置100により出力されたオブジェクト情報400で示されるオブジェクトを実行できない場合には、当該オブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得し、取得したオブジェクトを実行できる。よって、端末装置200は、端末装置100で実行されていたオブジェクトを実行できない場合でも、類似する機能を有する代替オブジェクトを実行できる。
【0216】
さらに、本発明に係る設定移動システム50では、端末装置100は、設定ファイル220を端末装置200に出力する。これにより、端末装置200は、代替オブジェクトを、設定ファイル220を用いて実行できる。つまり、設定移動システム50は、端末装置100における設定により近い設定を端末装置200上で復元できる。
【0217】
また、端末装置200は、端末装置200のハードウェアリソースが少ないことにより、端末装置100で動作していたオブジェクトを実行できない場合に、使用するハードウェアリソースが少ない代替オブジェクトを実行する。これにより、設定移動システム50は、端末装置200と、端末装置100とのハードウェアリソースが異なる場合であっても、端末装置100における設定により近い設定を端末装置200上で復元できる。
【0218】
また、端末装置200は、端末装置100で動作していたオブジェクトが端末装置200にインストールさせていない場合、当該オブジェクトに類似する機能を有する類似オブジェクトを実行する。これにより、設定移動システム50は、端末装置100で動作していたオブジェクトが端末装置200にインストールさせていない場合であっても、端末装置100における設定により近い設定を端末装置200上で復元できる。
【0219】
また、端末装置100は、オブジェクトの属性402を含むオブジェクト情報400を生成する。これにより、端末装置200は、属性402を用いて、類似オブジェクトを容易に取得できる。
【0220】
また、端末装置100は、優先度403を含むオブジェクト情報400を生成する。端末装置200は、優先度403が低いオブジェクトから順に、代替オブジェクトを取得する。これにより、端末装置200は、優先度が高いオブジェクトほど、端末装置100の設定により近い設定で復元できる。よって、設定移動システム50は、ユーザの要求を反映した、端末装置100により近い設定を端末装置200に復元できる。
【0221】
また、端末装置100は、代替オブジェクト情報405を含むオブジェクト情報400を生成する。これにより、端末装置200は、代替オブジェクト情報405を用いて、容易に代替オブジェクトを取得できる。
【0222】
また、端末装置100は、ネットワーク406を含むオブジェクト情報400を生成する。これにより、端末装置200は、端末装置200のネットワーク機能の有無に応じて、復元するオブジェクトを選択できる。
【0223】
また、端末装置100は、使用リソース407を含むオブジェクト情報400を生成する。これにより、端末装置200は、使用リソース407を用いることで、使用リソースを取得する必要がない。よって、設定移動システム50は、設定復元の際の端末装置200の処理量を低減できる。
【0224】
以上、本発明の実施の形態に係る設定移動システム50について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
【0225】
例えば、本発明の実施の形態では、超大型デジタルTVである端末装置100から小型デジタルTVである端末装置200への視聴環境の移動を例示したが、小型デジタルTVから超大型デジタルTVへの視聴環境の移動も同様に実施できる。この場合、代替オブジェクトの取得の際には、代替オブジェクト取得部307は、高機能なオブジェクト、つまり使用リソースが大きい代替オブジェクトを優先して取得する。
【0226】
具体的には、上述したステップS310において、合算した使用リソースがリソース情報500に示されるリソースより所定の量以上、小さい場合(S310でNO)、代替オブジェクト取得部307は、さらに、優先度403が高いオブジェクトから順に、当該オブジェクトより使用リソースの大きい代替オブジェクトが存在するか否かを確認する。代替オブジェクト取得部307は、当該オブジェクトより使用リソースの大きい代替オブジェクトが存在する場合、当該代替オブジェクトを復元対象のオブジェクトとする。
【0227】
また、デジタルTV上で動作するアプリは、上述した種類のアプリ以外であってもよい。また、オブジェクト情報400に記載した属性402は、上述した属性以外を含んでもよい。
【0228】
また、設定ファイル220は、アプリが異なっても動作するように、設定ファイル記憶部207に保存する際に、XML等の言語で記述された中間フォーマットデータとして保存してもよい。この場合、中間フォーマットデータは、オブジェクト復元部308によって、該当オブジェクトに適用できる形式に変換され適用される。
【0229】
また、本発明の実施の形態では、端末装置100はオブジェクト情報400及び設定ファイル220を出力するとしたが、オブジェクト情報400及び設定ファイル220に加え、端末装置100上で動作していたアプリの実行体を出力してもよい。例えば、端末装置100上で動作しているアプリが、有料アプリで有る場合などには、当該アプリを端末装置200に移動させる必要が有る。
【0230】
また、本発明の実施の形態では、視聴環境の移動を例に説明したが、本発明は、視聴環境の複製及びコピーにも同様に適用できる。
【0231】
また、本発明の実施の形態では、リソースの異なるデジタルTV間での視聴環境の移動を例に説明したが、同一のリソースのデジタルTV間での視聴環境の移動にも本発明を適用できる。
【0232】
また、本発明の実施の形態では、代替オブジェクト取得部307による代替オブジェクトの取得はユーザの確認なしに行ったが、端末装置200は、取得した代替オブジェクトを復元するか否かの確認を、表示部306を介してユーザに提示し、ユーザに復元が許可された代替オブジェクトのみを復元してもよい。
【0233】
また、ユーザが、複数の移動元端末で設定した視聴環境を、1つの移動先端末へ移動又は複製する場合にも本発明を適用できる。この場合、複数の移動元端末において、ユーザが選択したオブジェクトは、1つのオブジェクト情報400として、メモリーカードに集約して記録される。ユーザは、当該メモリーカードを移動先端末に挿入し、当該移動先端末は、挿入されたメモリーカード内のオブジェクト情報400を基に、オブジェクトの復元を行う。
【0234】
又は、複数の移動元端末でユーザが選択したオブジェクトの情報は、LAN51を介して、当該複数の移動元端末のいずれかに集約され、当該移動元端末がオブジェクト情報400を生成し、生成したオブジェクト情報400を、LAN51を介して移動先端末へと送信してもよい。
【0235】
又は、複数の移動元端末のそれぞれが、各移動元端末でユーザが選択したオブジェクトのオブジェクト情報400を、LAN51を介して、移動先端末へ送信し、移動先端末が、複数の移動元端末から送信されたオブジェクト情報を集約したうえで、集約したオブジェクト情報400を基にオブジェクトの復元を行ってもよい。
【0236】
また、オブジェクト情報400の代替オブジェクト情報405に記載される代替オブジェクトの所在は、URL、オブジェクトのソースコードのパス、オブジェクト自体のパスを混在して記述してもよい。この場合、代替オブジェクト取得部307が、代替オブジェクト情報405をチェックする順序は、問わない。なお、代替オブジェクト取得部307を持つ端末装置200がネットワーク機能を保持しない場合は、オブジェクトのソースコードのパス及び、オブジェクト自体のパスの確認を優先して行う。
【0237】
また、端末装置100から端末装置200に設定を移動させるアプリは、移動の際に、ユーザに選択されるのではなく、予めユーザにより選択されていてもよい。
【0238】
また、本発明の実施の形態では、設定移動システム50は、2台の端末装置100及び端末装置200を含む例を説明するが、端末装置は2台以上あってもよい。
【0239】
また、移動元端末及び移動先端末のうち少なくとも一方は、端末装置100の機能と、端末装置200の機能とを共に有する構成であってもよい。
【0240】
また、上記説明では、端末装置100は、オブジェクト情報400と、設定ファイル220とを出力するとしたが、設定ファイル220の所在を示す情報(設定ファイル名404に対応)を含むオブジェクト情報400のみを出力してもよい。この場合、端末装置200は、オブジェクト情報400に含まれる設定ファイル220の所在を示す情報を用いて、設定ファイル220を取得すればよい。
【0241】
また、上記説明では、端末装置100及び200がデジタルTVである例を説明したが、端末装置100及び200は、アプリを実行し、表示する機器であればよい。例えば、端末装置100及び200は、デジタルレコーダ、携帯電話、デジタルカメラ及びパーソナルコンピュータ等であってもよい。また、端末装置100と端末装置200とは、異なる種別の機器であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0242】
本発明は、端末装置に適用でき、特に、デジタルTV、デジタルレコーダ、携帯電話、デジタルカメラ、及びパーソナルコンピュータに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0243】
【図1】本発明の実施の形態に係る設定移動システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る設定移動元の端末装置の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る代替オブジェクト情報の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るオブジェクト情報の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る設定移動先の端末装置の構成を示す図である。
【図6A】本発明の実施の形態に係る設定移動先の端末装置のリソース情報の一例を示す図である。
【図6B】本発明の実施の形態に係る設定移動元の端末装置のリソース情報の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る設定移動元の端末装置による処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係る設定移動先の端末装置による処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係る設定移動先の端末装置による復元判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態に係る設定移動先の端末装置による代替オブジェクト取得処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態に係る更新されたオブジェクト情報の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る設定移動先の端末装置上で復元されるオブジェクトの一例を示す図である。
【図13】デジタルTV上で複数のアプリを動作させコンテンツ視聴する利用シーンの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0244】
50 設定移動システム
51 LAN
52 インターネット
100、200 端末装置
201 オブジェクト選択部
202 オブジェクト情報生成部
203 表示部
204 メモリーカードI/F部
205 代替オブジェクト情報取得部
206 設定ファイル取得部
207 設定ファイル記憶部
208 代替オブジェクト情報記憶部
209 ネットワークI/F部
220 設定ファイル
221 代替オブジェクト情報
301 メモリーカードI/F部
302 オブジェクト情報取得部
303 環境復元判定部
304 リソース情報取得部
305 ネットワークI/F部
306 表示部
307 代替オブジェクト取得部
308 オブジェクト復元部
309 設定ファイル記憶部
400 オブジェクト情報
401 名称
402 属性
403 優先度
404 設定ファイル名
405 代替オブジェクト情報
406 ネットワーク
407 使用リソース
408 復元対象
409、414 コンテンツ表示アプリ
410 テレビブラウザアプリ
411 毎日ニュースアプリ
412 週間お天気アプリ
413 アナログ時計アプリ
415 関数電卓アプリ
431 名称
432 代替オブジェクトの所在
433 代替オブジェクト名称
451 テロップニュースアプリ
452 毎日お天気アプリ
453 デジタル時計アプリ
500、510 リソース情報
501 メモリ容量
502 チューナ数
503 サイズ
504 ネットワーク機能
505 表示コンテンツ数
506 インストール済みアプリケーション名称
507 属性

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の端末装置で生成された、前記他の端末装置で動作していたオブジェクトを特定するオブジェクト情報と、当該オブジェクトの設定を示す設定情報とに基づき、当該端末装置上で動作させるオブジェクトの設定を行う端末装置であって、
前記オブジェクト情報及び前記設定情報を取得する情報取得手段と、
前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行可能か否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により実行不可と判定された場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得する代替オブジェクト取得手段と、
前記代替オブジェクトを、前記設定情報で示される設定を用いて実行する実行手段とを備える
端末装置。
【請求項2】
前記端末装置は、さらに、
当該端末装置のハードウェアリソースである端末リソースの情報を取得する端末リソース取得手段と、
前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトが使用するハードウェアリソースである使用リソースの情報を取得する使用リソース取得手段とを備え、
前記第1判定手段は、前記使用リソースが前記端末リソースより小さい場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行可能と判定し、前記使用リソースが前記端末リソースより大きい場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行不可と判定し、
前記代替オブジェクト取得手段は、前記第1判定手段により実行不可と判定された場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの代わりとなり、かつ前記使用リソースより使用するハードウェアリソースが少ない前記代替オブジェクトを取得する
請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記第1判定手段は、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトが当該端末装置にインストールさている場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行可能と判定し、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトが当該端末装置にインストールさていない場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行不可と判定する
請求項1記載の端末装置。
【請求項4】
前記オブジェクト情報は、さらに、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの分類を示す属性情報を含み、
前記代替オブジェクト取得手段は、前記第1判定手段により実行不可と判定された場合、当該端末装置にインストールされているオブジェクトとのうち、前記属性情報に示される分類と同一の分類のオブジェクトを前記代替オブジェクトとして取得する
請求項3記載の端末装置。
【請求項5】
前記オブジェクト情報は、さらに、前記代替オブジェクトを特定する代替オブジェクト情報を含み、
前記代替オブジェクト取得手段は、前記代替オブジェクト情報で特定される代替オブジェクトを取得する
請求項1記載の端末装置。
【請求項6】
前記情報取得手段は、複数の前記オブジェクト情報と、当該複数のオブジェクト情報にそれぞれ対応する前記設定情報とを取得し、
前記使用リソース取得手段は、前記複数のオブジェクト情報で特定される複数のオブジェクトが使用するハードウェアリソースの合計である前記使用リソースを取得する
請求項2記載の端末装置。
【請求項7】
前記オブジェクト情報は、さらに、前記複数の特定情報で特定される複数のオブジェクトの優先度を含み、
前記代替オブジェクト取得手段は、前記第1判定手段により実行不可と判定された場合、前記複数のオブジェクトのうちで前記優先度が最も低いオブジェクトに対する前記代替オブジェクトを取得する
請求項6記載の端末装置。
【請求項8】
前記オブジェクト情報は、さらに、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの実行にネットワーク通信が利用されるか否かを示すネットワーク情報を含み、
前記端末装置は、さらに、
当該端末装置がネットワーク通信を利用できない場合、かつ前記ネットワーク情報に前記オブジェクトの動作にネットワーク通信が利用されると示される場合、当該オブジェクトを実行不可と判定する第2判定手段を備え、
前記実行手段は、前記第2判定手段により実行不可と判定されたオブジェクトを実行しない
請求項1〜7のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項9】
前記オブジェクト情報は、さらに、前記使用リソースを示す使用リソース情報を含み、
前記使用リソース取得手段は、前記使用リソース情報に示される前記使用リソースを取得する
請求項2記載の端末装置。
【請求項10】
当該端末装置上で動作しているオブジェクトの設定を他の端末装置に移動するための情報を生成する端末装置であって、
当該端末装置におけるオブジェクトの設定を示す設定情報を記憶する設定情報記憶手段と、
オブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを特定する代替オブジェクト情報を記憶する代替オブジェクト情報記憶手段と、
当該端末装置上で動作しているオブジェクトのうちから、1以上のオブジェクトを選択するオブジェクト選択手段と、
前記オブジェクト選択手段により選択されたオブジェクトに対応する前記設定情報を取得する設定情報取得手段と、
前記オブジェクト選択手段により選択されたオブジェクトに対応する前記代替オブジェクト情報を取得する代替情報取得手段と、
前記オブジェクト選択手段により選択されたオブジェクトを特定する特定情報と、前記代替情報取得手段により取得された前記代替オブジェクト情報とを含むオブジェクト情報を生成するオブジェクト情報生成手段と、
前記設定情報取得手段により取得された前記設定情報と、前記オブジェクト情報とを出力する出力手段とを備える
端末装置。
【請求項11】
オブジェクト情報生成手段は、前記特定情報と、前記代替オブジェクト情報と、前記特定情報で特定されるオブジェクトの分類を示す属性情報とを含む前記オブジェクト情報を生成する
請求項10記載の端末装置。
【請求項12】
オブジェクト情報生成手段は、複数のオブジェクトを特定する複数の前記特定情報と、複数の前記代替オブジェクト情報と、前記複数の特定情報で特定される複数のオブジェクトの優先度とを含む前記オブジェクト情報を生成する
請求項10記載の端末装置。
【請求項13】
オブジェクト情報生成手段は、前記特定情報と、前記代替オブジェクト情報と、前記特定情報で特定されるオブジェクトが使用するハードウェアリソースである使用リソースを示す使用リソース情報とを含む前記オブジェクト情報を生成する
請求項10記載の端末装置。
【請求項14】
第1端末装置と第2端末装置とを含み、前記第1端末装置上で動作しているオブジェクトの設定を前記第2端末装置に移動する設定移動システムであって、
前記第1端末装置は、
前記第1端末装置におけるオブジェクトの設定を示す設定情報を記憶する設定情報記憶手段と、
当該端末装置上で動作しているオブジェクトのうちから、1以上のオブジェクトを選択するオブジェクト選択手段と、
前記オブジェクト選択手段により選択されたオブジェクトに対応する前記設定情報を取得する設定情報取得手段と、
前記オブジェクト選択手段により選択されたオブジェクトを特定するオブジェクト情報を生成するオブジェクト情報生成手段と、
前記設定情報取得手段により取得された前記設定情報と、前記オブジェクト情報とを出力する出力手段とを備え、
前記第2端末装置は、
前記出力手段により出力された前記オブジェクト情報及び前記設定情報を取得する情報取得手段と、
前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行可能か否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により実行不可と判定された場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得する代替オブジェクト取得手段と、
前記代替オブジェクトを、前記設定情報で示される設定を用いて実行する実行手段とを備える
設定移動システム。
【請求項15】
他の端末装置で生成された、前記他の端末装置で動作していたオブジェクトを特定するオブジェクト情報と、当該オブジェクトの設定を示す設定情報とに基づき、当該端末装置上で動作させるオブジェクトの設定を行う端末装置における設定復元方法であって、
前記オブジェクト情報及び前記設定情報を取得する情報取得ステップと、
前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行可能か否かを判定する第1判定ステップと、
前記第1判定ステップで実行不可と判定された場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得する代替オブジェクト取得ステップと、
前記代替オブジェクトを、前記設定情報で示される設定を用いて実行する実行ステップとを含む
設定復元方法。
【請求項16】
他の端末装置で生成された、前記他の端末装置で動作していたオブジェクトを特定するオブジェクト情報と、当該オブジェクトの設定を示す設定情報とに基づき、当該端末装置上で動作させるオブジェクトの設定を行う端末装置における設定復元方法のプログラムであって、
前記オブジェクト情報及び前記設定情報を取得する情報取得ステップと、
前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトを当該端末装置で実行可能か否かを判定する第1判定ステップと、
前記第1判定ステップで実行不可と判定された場合、前記オブジェクト情報で特定されるオブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを取得する代替オブジェクト取得ステップと、
前記代替オブジェクトを、前記設定情報で示される設定を用いて実行する実行ステップとをコンピュータに実行させる
プログラム。
【請求項17】
当該端末装置上で動作しているオブジェクトの設定を他の端末装置に移動するための情報を生成する端末装置における設定移動方法であって、
当該端末装置におけるオブジェクトの設定を示す設定情報を記憶する設定情報記憶ステップと、
オブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを特定する代替オブジェクト情報を記憶する代替オブジェクト情報記憶ステップと、
当該端末装置上で動作しているオブジェクトのうちから、1以上のオブジェクトを選択するオブジェクト選択ステップと、
前記オブジェクト選択ステップで選択されたオブジェクトに対応する前記設定情報を取得する設定情報取得ステップと、
前記オブジェクト選択ステップで選択されたオブジェクトに対応する前記代替オブジェクト情報を取得する代替情報取得ステップと、
前記オブジェクト選択ステップで選択されたオブジェクトを特定する特定情報と、前記代替情報取得ステップで取得された前記代替オブジェクト情報とを含むオブジェクト情報を生成するオブジェクト情報生成手段と、
前記設定情報取得ステップで取得された前記設定情報と、前記オブジェクト情報とを出力する出力ステップとを含む
設定移動方法。
【請求項18】
当該端末装置上で動作しているオブジェクトの設定を他の端末装置に移動するための情報を生成する端末装置における設定移動方法のプログラムであって、
当該端末装置におけるオブジェクトの設定を示す設定情報を記憶する設定情報記憶ステップと、
オブジェクトの代わりとなる代替オブジェクトを特定する代替オブジェクト情報を記憶する代替オブジェクト情報記憶ステップと、
当該端末装置上で動作しているオブジェクトのうちから、1以上のオブジェクトを選択するオブジェクト選択ステップと、
前記オブジェクト選択ステップで選択されたオブジェクトに対応する前記設定情報を取得する設定情報取得ステップと、
前記オブジェクト選択ステップで選択されたオブジェクトに対応する前記代替オブジェクト情報を取得する代替情報取得ステップと、
前記オブジェクト選択ステップで選択されたオブジェクトを特定する特定情報と、前記代替情報取得ステップで取得された前記代替オブジェクト情報とを含むオブジェクト情報を生成するオブジェクト情報生成手段と、
前記設定情報取得ステップで取得された前記設定情報と、前記オブジェクト情報とを出力する出力ステップとをコンピュータに実行させる
プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−3168(P2010−3168A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−162322(P2008−162322)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】