説明

等速自在継手用作動角センサ

【課題】 等速自在継手側に励磁回路を設けることなく、少ない消費電力で動作中の等速自在継手の作動角を検出できる等速自在継手用作動角センサを提供する。
【解決手段】 内輪3と外輪2間の作動角の変化による磁気抵抗変化を、凹球面円環部13の内径側の空間に収められた半導体磁気センサ15の出力で検出することにより上記作動角を求める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車や産業機械等における等速自在継手に装備されて等速自在継手の作動角を検出する等速自在継手用作動角センサに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車や産業機械などにおいて、駆動装置と被駆動部とを結合する装置の一つとして等速自在継手が用いられる。このような等速自在継手において、耐久性向上を図った各種構造のものが提案されている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開平9−177814号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、等速自在継手では、その作動角が大きくなるとボールが外輪肉厚の薄い部分を用いて駆動力を伝達することとなり、外輪の材料疲労を促進させてしまう。また、許容作動角を超えると、内輪軸と外輪の接触やボールの脱落が発生する可能性がある。
動作中の等速自在継手の作動角を常にモニタすることを考えた。この作動角が常に検出できれば、作動角が許容上限値に至る前に装置を停止させるなどして、内輪軸と外輪の接触、ボールの脱落、破損による事故を未然に防ぐことができる。
しかし、等速自在継手はその全体が回転し、内輪と外輪とが作動角を生じるため、動作中に作動角を検出することが難しく、このような動作中に作動角を検出可能なセンサは、従来に例がない。
【0004】
そこで、本発明者等は、このような作動角センサとして、図9に示すような等速自在継手用作動角センサを開発した。この等速自在継手用作動角センサ41は、等速自在継手の内輪軸34の端面に、等速自在継手の外輪32に対する回動中心Oと同心の凸球面部42を設けると共に、この凸球面部42に隙間を介して対面する凹球面部43を等速自在継手の外輪32の内面に設けたものである。この凹球面部43に外輪32の軸心O1と同心の円周溝44を設け、この円周溝44にセンサ素子として磁気発生用コイル45を設け、等速自在継手の外部に検出回路46を設ける。検出回路46は、交流成分を持つ電流で前記磁気発生用コイル45を駆動し、この電流と電圧の関係より磁気発生用コイル45のインダクタンスの変化を検出して、内輪34と外輪32間の作動角を求める。駆動される磁気発生用コイル45により発生する磁界は、前記凹球面部43の中心部と周辺部を磁極とし、凸球面部42を経由することで閉じた磁界となる。対面する凸球面部42と凹球面部43の間では対向する部分の面積が作動角に応じて変化するため、これに伴い磁界の磁路断面積が変化し、磁気発生用コイル45のインダクタンス変化として現れる。これにより、検出回路46は前記インダクタンス変化から等速自在継手の作動角を検出する。
【0005】
この構成の場合、回転体である等速自在継手の外部に設けられた検出回路46から、等速自在継手に設けられた磁気発生用コイル45に駆動電力を供給し、また磁気発生用コイル45による検出信号(インダクタンス変化)を電気信号として検出回路46に送信する送受信機構が必要である。この送受信機構として、図9の構成では、外輪32のカップ部32aの外面に、磁気発生用コイル45を直接駆動する機能とコイル45の出力信号を処理する機能とを持つ電子回路47を設けると共に、外輪カップ部32aの外面に巻回された回転側コイル48aと、このコイル48aの外周側に設置された固定側コイル48bとでなる非接触電磁カップリング48を設け、検出回路46から前記電子回路47への電力供給および電子回路47から検出回路46への検出信号送信を前記非接触電磁カップリング48で中継して行っている。
【0006】
しかし、上記構成の場合、作動角センサ41のセンサ素子として磁気発生用コイル45を用いるため、等速自在継手側に励磁回路が必要で、消費電力も大きくなるなどの課題がある。
【0007】
この発明の目的は、等速自在継手側に励磁回路を設けることなく、少ない消費電力で動作中の等速自在継手の作動角を検出できる等速自在継手用作動角センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の第1の発明に係る等速自在継手用作動角センサは、外輪の球形内面と内輪の球形外面とにそれぞれトラック溝を形成し、外輪トラック溝と内輪トラック溝との間にボールを組み込み、上記ボールを保持するケージを設け、上記内輪が外周に取付けられまたは上記内輪と一体に形成された内輪軸を有する等速自在継手に装備される作動角センサであって、
前記内輪軸の端面に設けられこの内輪軸の外輪に対する回動中心と同心の凸球面部と、前記外輪の内面に環状に突出して設けられ先端面が前記凸球面部に隙間を介して沿う凹球面とされた凹球面円環部と、この凹球面円環部の内径側の空間にそれぞれ収められた励磁用の永久磁石およびこの永久磁石の磁界の変化を検出する半導体磁気センサとを備え、内輪と外輪間の作動角の変化による磁気抵抗変化を前記半導体磁気センサの出力で検出することにより上記作動角を求めることを特徴とする。
永久磁石より発生する磁界は、半導体磁気センサ、凸球面部、凹球面円環部を経由する閉じた磁界となる。凹球面円環部の凹球面と凸球面部との対向面積は、作動角に応じて変化する。すなわち、凹球面円環部の凹球面と凸球面部とは、作動角が零度のとき対向面積が最大となり、作動角が増加するにつれて対向面積が減少することから、作動角の変化が磁気抵抗の変化、つまり磁気強度変化となって半導体磁気センサにより検出される。その結果、等速自在継手側に励磁回路を設けることなく、少ない消費電力で動作中の等速自在継手の作動角を検出することができる。
このように、この等速自在継手用作動角センサによると、動作中の等速自在継手の作動角を常にモニターできるので、駆動力や稼働時間と共に作動角を監視することにより、等速自在継手の寿命を類推することが可能となり、破損による事故を未然に防ぐことができる。また、検出した作動角が許容上限値に至る前に警報を発し、等速自在継手を使用した装置を停止することにより、内輪軸と外輪の接触やボールの脱落を未然に防ぐことができる。
【0009】
この発明において、前記内輪軸および外輪における、前記永久磁石および半導体磁気センサの磁気回路を構成する部分は、前記内輪軸および外輪の他の箇所とは異なる高透磁率軟磁性材で構成しても良い。
作動角センサの感度は、磁気回路を構成する隙間と磁性体部分(凸球面部,凹球面円環部など)の透磁率の比によって大きく変化するため、前記内輪軸および外輪における、前記永久磁石および半導体磁気センサの磁気回路を構成する部分(凸球面部、凹球面円環部など)を、内輪軸および外輪の他の箇所とは異なる高透磁率軟磁性材(フェライト、PBパーマロイなど)とすると、センサ感度を向上させることができる。
【0010】
この発明において、前記外輪と前記内輪とが最大の作動角をとった状態で、前記凸球面部と前記凹球面円環部は、少なくとも一部が対面する構成にしても良い。内外輪が最大の作動角をとった場合であっても、磁気抵抗の変化により作動角を確実に検出することが可能となる。したがって、動作中の等速自在継手の作動角をモニターできる範囲を大きくし、等速自在継手の寿命をより正確に類推することができる。
【0011】
この発明において、前記内輪軸の端部に軸頭部を設け、この軸頭部に、前記内輪軸の前記凸球面部を設けても良い。この発明において、前記軸頭部は、前記内輪軸よりも大径の拡径軸頭部であっても良い。この場合、内外輪が最大の作動角をとった状態であっても、拡径軸頭部における凸球面部の外周部分と、前記凹球面円環部とが対面可能となる。したがって、内外輪が最大の作動角をとった場合であっても、磁気抵抗の変化により作動角を確実に検出することが可能となる。
前記外輪の内面に設けられた前記凹球面円環部の外径を、前記内輪軸の外径よりも大径としても良い。この場合、内輪と外輪間の作動角の許容上限値を高くすることができる。つまり、動作中の等速自在継手の作動角をモニターできる範囲を大きくし、等速自在継手の寿命をより正確に類推することができる。
【0012】
この発明の第2の発明に係る等速自在継手用作動角センサは、外輪の球形内面と内輪の球形外面とにそれぞれトラック溝を形成し、外輪トラック溝と内輪トラック溝との間にボールを組み込み、上記ボールを保持するケージを設け、上記内輪が外周に取付けられまたは上記内輪と一体に形成された内輪軸を有する等速自在継手に装備される作動角センサであって、前記ケージの端部に設けられこのケージの外輪に対する回動中心と同心の凸球面部と、前記外輪の内面に環状に突出して設けられ先端面が前記凸球面部に隙間を介して沿う凹球面とされた凹球面円環部と、この凹球面円環部の内径側の空間にそれぞれ収められた励磁用の永久磁石およびこの永久磁石の磁界の変化を検出する半導体磁気センサとを備え、内輪と外輪間の作動角の変化による磁気抵抗変化を前記半導体磁気センサの出力で検出することにより上記作動角を求めることを特徴とする。
【0013】
前記ケージの端部に凸球面部を設けたため、既存の内輪軸を適用することができるうえ、外輪と内輪とが最大の作動角をとった状態で、前記凸球面部と凹球面円環部とを対面させることができる。したがって、動作中の等速自在継手の作動角をモニターできる範囲を大きくすることが可能となる。また、前記凸球面部を成す部材をプレス加工等により簡単に成形することができ、内輪軸の端面に凸球面部を球面加工する場合に比べて、製造コストの低減を図ることが可能となる。その他、第1の発明と同様の作用効果を奏する。
【0014】
この発明において、前記外輪の外径部に設けられたリング状の回転側コイル、およびこの回転側コイルと同心のリング状に設けられた静止側コイルからなる非接触電磁カップリングを設け、前記回転側コイルおよび静止側コイルにそれぞれ接続された回転側電子回路および静止側電子回路を設け、前記静止側電子回路は、前記静止側コイルを交流励磁して電磁結合作用で回転側へ電力を供給し、かつ前記静止側コイルに誘導されたセンサ信号を復調するものであり、前記回転側電子回路は前記静止側コイルから供給された電力で前記半導体磁気センサを駆動し、かつ前記電力供給に用いる周波数とは異なる周波数の搬送波を前記半導体磁気センサのセンサ信号によって変調してこの変調信号により前記回転側コイルを励磁するものであっても良い。
この構成の場合、外部から回転体である等速自在継手側への電力供給と、等速自在継手に搭載された半導体磁気センサのセンサ信号の外部への送信とを容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
この発明の第1の発明に係る等速自在継手用作動角センサは、外輪の球形内面と内輪の球形外面とにそれぞれトラック溝を形成し、外輪トラック溝と内輪トラック溝との間にボールを組み込み、上記ボールを保持するケージを設け、上記内輪が外周に取付けられまたは上記内輪と一体に形成された内輪軸を有する等速自在継手に装備される作動角センサであって、前記内輪軸の端面に設けられこの内輪軸の外輪に対する回動中心と同心の凸球面部と、前記外輪の内面に環状に突出して設けられ先端面が前記凸球面部に隙間を介して沿う凹球面とされた凹球面円環部と、この凹球面円環部の内径側の空間にそれぞれ収められた励磁用の永久磁石およびこの永久磁石の磁界の変化を検出する半導体磁気センサとを備え、内輪と外輪間の作動角の変化による磁気抵抗変化を前記半導体磁気センサの出力で検出することにより上記作動角を求めるものとしたため、等速自在継手側に励磁回路を設けることなく、少ない消費電力で動作中の等速自在継手の作動角を検出することができる。
【0016】
この発明の第2の発明に係る等速自在継手用作動角センサは、外輪の球形内面と内輪の球形外面とにそれぞれトラック溝を形成し、外輪トラック溝と内輪トラック溝との間にボールを組み込み、上記ボールを保持するケージを設け、上記内輪が外周に取付けられまたは上記内輪と一体に形成された内輪軸を有する等速自在継手に装備される作動角センサであって、前記ケージの端部に設けられこのケージの外輪に対する回動中心と同心の凸球面部と、前記外輪の内面に環状に突出して設けられ先端面が前記凸球面部に隙間を介して沿う凹球面とされた凹球面円環部と、この凹球面円環部の内径側の空間にそれぞれ収められた励磁用の永久磁石およびこの永久磁石の磁界の変化を検出する半導体磁気センサと、
を備え、内輪と外輪間の作動角の変化による磁気抵抗変化を前記半導体磁気センサの出力で検出することにより上記作動角を求める。
このため、等速自在継手側に励磁回路を設けることなく、少ない消費電力で動作中の等速自在継手の作動角を検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
この発明の一実施形態を図1および図2と共に説明する。図1(A)は、この実施形態の作動角センサ11が装備された等速自在継手1の一部を破断して示す正面図である。この等速自在継手1は固定式のものであり、外輪2、内輪3、内輪軸4、トルク伝達用の転動体であるボール5、およびボール5を保持するケージ6からなる。
外輪2は、カップ部2aとステム部2bとを有する。外輪2のカップ部2aの内面は、開口側部分内面部分および底面側内面部分に分けたうち、開口側内面部分が球形とされている。その球形内面2aaに、6つ(または8つ)のトラック溝7が軸方向に沿って形成されている。内輪3の外面は球形とされ、その球形外面にも6つ(または8つ)のトラック溝8が、軸方向に沿って形成されている。これら各外輪トラック溝7と内輪トラック溝8とは互いに対向し、その対向する各外輪トラック溝7,8間にボール5が1個ずつ組み込まれる。ケージ6は、各ボール5を同一平面内に保持する部材であり、周方向の複数箇所に設けられたポケット6a内にボール5が保持される。
内輪3は内周にセレーションまたはスプライン等の凹凸部を有する中央孔9を備え、この中央孔9に内輪軸4の一端部がトルク伝達可能に嵌合している。なお、内輪軸4は内輪3と一体に形成されたものであっても良い。
外輪2、内輪3、および内輪軸4は、いずれも鋼材などからなり、従って強磁性体とされている。
【0018】
内輪軸4における、外輪カップ部2aの内面に対向する端面は、この内輪軸4の外輪カップ部2aに対する回動中心Oと同心の凸球面となる凸球面部12が設けられている。また、外輪カップ部2aの内面における底側内面部分の中心に、環状に突出して凹球面円環部13が設けられている。凹球面円環部13は、先端面が前記内輪軸4の凸球面部12に隙間を介して沿う凹球面13aとされている。
前記凸球面部12と凹球面円環部13とは、図1(A)に示す作動角が零の状態で、凹球面13aの全てが凸球面部12に対向し合い、図2に示すように作動角が発生した状態では凹球面13aの一部に凸球面部12と対向し合わない部分が生じるように設けられる。具体的には、凹球面円環部13は、その円環軸心が外輪2の軸心O1に一致する位置に設けられる。
【0019】
図1(A)の一部を拡大して図1(B)に示す。同図のように、前記凹球面円環部13の内径側の空間の円環軸心位置には、励磁用の永久磁石14と、この永久磁石14の磁界の変化を検出する半導体磁気センサ15とが軸方向に並べて収められ、固定されている。この場合、永久磁石14の磁極N,Sは軸方向に揃えられる。例えば、永久磁石14を、そのN磁極が凸球面部12に対向する向きに配置した場合、永久磁石14により発生する磁界は、永久磁石14から出た磁力線が、半導体磁気センサ15を通過し、凸球面部12の中心部から周辺部、および凹球面円環部13を経由して永久磁石14の裏面に帰る閉じた磁界となる。
ここでは、凸球面部12および凹球面円環部13が、鋼材からなる内輪軸4および外輪2と一体に形成されているが、前記永久磁石14および半導体磁気センサ15の磁気回路を構成する前記凸球面部12や凹球面円環部13などの部分を、内輪軸4や外輪2と別体に形成して、内輪軸4や外輪2に螺着や締付けにより一体に固定しても良い。その場合には、これらの磁気回路構成部材の素材として、内輪軸4や外輪2の他の箇所とは異なる高透磁率軟磁性材(例えばフェライト、PBパーマロイなど)を用いるのがセンサ感度向上の観点から好ましい。
【0020】
等速自在継手1の外部には、等速自在継手1から離れて静止側電子回路16が設けられる。等速自在継手1の外輪2のカップ部2aの外径面には回転側電子回路17が設けられる。回転側電子回路17は、前記半導体磁気センサ15を駆動し、かつ半導体磁気センサ15の出力であるセンサ信号に対して送信のための処理をする機能を持つ。静止側電子回路16は、回転側電子回路17に電力を供給し、かつ回転側電子回路17から送信されたセンサ信号を受信して、そのセンサ信号から作動角を検出する機能を持つ。
静止側電子回路16と回転側電子回路17との間の中継は、外輪2の軸心O1と同心に外輪カップ部2aの外径部に巻回されたリング状の回転側コイル18aと、このコイル18aと同心にこのコイル18aの外周に設置された静止側コイル18bとでなる非接触電磁カップリング18により行われる。前記静止側電子回路16は前記静止側コイル18bに接続され、静止側コイル18bを交流励磁して電磁結合作用で回転側コイル18aを経て回転側電子回路17に電力を供給し、かつ静止側コイル18bに誘導されたセンサ信号を復調する。前記回転側電子回路17は前記回転側コイル18aに接続され、前記静止側コイル18bから供給された電力で半導体磁気センサ15を駆動し、かつ前記電力供給に用いる周波数とは異なる周波数の搬送波を前記半導体磁気センサ15のセンサ信号によって変調して、この変調信号により前記回転側コイル18aを励磁する。
【0021】
次に、上記等速自在継手用作動角センサ11の動作を説明する。静止側電子回路16は、静止側コイル18bを交流励磁して電磁結合作用で回転側コイル18aに電力を供給する。この電力を回転側コイル18aから受けて、回転側電子回路17は半導体磁気センサ15を駆動する。永久磁石14より発生する磁界は、上記したように半導体磁気センサ15、凸球面部12、凹球面円環部13を経由する閉じた磁界となる。凹球面円環部13の凹球面13aと凸球面部12との対向面積は、作動角に応じて変化する。すなわち、凹球面円環部13の凹球面13aと凸球面部12とは、作動角が零度のとき対向面積が最大となり、作動角が増加するにつれて対向面積が減少する。これにより、作動角の変化が磁気抵抗の変化、つまり磁気強度変化となって半導体磁気センサ15により検出される。
回転側電子回路17では、電力供給に用いる周波数とは異なる周波数の搬送波を半導体磁気センサ15のセンサ信号によって変調し、この変調信号により回転側コイル18aを励磁し、電磁結合作用で静止側コイル18bに誘導する。静止側電子回路16では、静止側コイル18bに誘導されたセンサ信号を復調して、そのセンサ信号つまり検出された磁気強度の変化から等速自在継手1の作動角を検出する。
【0022】
このように、この等速自在継手用作動角センサ11によると、内輪軸4の端面に設けられた凸球面部12と、外輪カップ部2aの内面に突出して設けられ先端面が前記凸球面部12に隙間を介して沿う凹球面13aとされた凹球面円環部13と、この凹球面円環部13の内径側の空間にそれぞれ収められた励磁用の永久磁石14と、この永久磁石14の磁界の変化を検出する半導体磁気センサ15とで磁気回路を構成し、内輪3と外輪2間の作動角の変化による前記磁気回路の磁気抵抗変化を前記半導体磁気センサ15の出力で検出するようにしているので、回転体である等速自在継手1側に検出用の励磁回路を設けることなく、少ない消費電力で動作中の等速自在継手1の作動角を検出することができる。
【0023】
また、この等速自在継手用作動角センサ11によると、動作中の等速自在継手1の作動角を常にモニターできるので、駆動力や稼働時間と共に作動角を監視することにより、等速自在継手1の寿命を類推することが可能となり、破損による事故を未然に防ぐことができる。また、検出した作動角が許容上限値に至る前に警報を発し、等速自在継手1を使用した装置を停止することにより、内輪軸4と外輪2の接触やボール5の脱落を未然に防ぐことができる。
【0024】
また、作動角センサ11の感度は、前記磁気回路を構成する隙間と磁性体部分の透磁率の比によって大きく変化するため、この実施形態において、前記内輪軸4および外輪2における、前記永久磁石14および半導体磁気センサ15の磁気回路を構成する部分(凸球面部12、凹球面円環部13など)を、上記したように内輪軸4および外輪2の他の箇所とは異なる高透磁率軟磁性材(フェライト、PBパーマロイなど)とした場合には、センサ感度を向上させることができる。
【0025】
また、この実施形態では、外輪カップ部2aの外径部に取付けた回転側コイル18aを有する非接触電磁カップリング18を設け、電磁結合作用で回転側へ電力を供給すると共に、電力供給に用いる周波数とは異なる周波数で半導体磁気センサ15のセンサ信号を固定側へ送信するようにしたため、外部から回転体である等速自在継手1側への電力供給と、等速自在継手1に搭載された半導体磁気センサ15のセンサ信号の外部への送信とを容易に行うことができる。
【0026】
次に、この発明の他の実施形態を図3と共に説明する。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
【0027】
この実施形態では、内輪軸4の一端部に軸頭部JTを設け、この軸頭部JTの表面に、凸球面部12を形成している。この軸頭部JTは、凸球面部12と、この凸球面部12の外周縁部に付設された係合部12bとを有する。この係合部12bは、内輪軸4の軸心に平行に所定小距離突出し、内輪軸4の一端部に形成された環状溝である被係合部4aに係合されている。
【0028】
また、軸頭部JTは、例えば、薄板状でありプレス加工等により、凸球面部12および係合部12bを一体形成し得る。ただし、プレス加工だけに限定されるものではない。円周方向に沿って形成される係合部12bを、半径方向外方に弾性変形等により一時的に拡径させ、内輪軸4の被係合部4aに係合可能になっている。なお、内輪軸4への軸頭部JTへの固定方法は、ボルト等の固定具を用いても良い。このような軸頭部JTによると、内輪軸4の端面に凸球面部を球面加工する場合に比べて、製造コストの低減を図ることが可能となる。また、既存の内輪軸4を適用できるため、その分、量産効果を高めることができる。その他、図1の実施形態と同様の構成となっており、同実施形態と同様の作用、効果を奏する。
【0029】
次に、この発明のさらに他の実施形態を図4と共に説明する。
この実施形態では、外輪2の内面に設けられた凹球面円環部13の外径Daを、内輪軸4の外径Dbよりも大径としている。この場合、凸球面部12と凹球面円環部13とは、同図に示す作動角が零の状態で、凹球面13aの外周縁部13aaが露出する。つまり、凹球面13aのうちこの外周縁部13aaを除く残余の部分と凸球面部12の外周縁部12aが対向し合う。また、最大の作動角をとった状態で、凸球面部12と凹球面円環部13とは、少なくとも一部が対面する。なお、図示しないが、作動角の許容上限値において、凹球面円環部13とケージ6とが干渉しないように、凹球面円環部13の外径Daが定められる。その他、図3の実施形態と同様の構成となっている。
【0030】
この実施形態では、凹球面円環部13の外径Daを、内輪軸4の外径Dbよりも大径としたため、内輪3と外輪2間の作動角の許容上限値を高くすることができる。その他、図3の実施形態と同様の作用、効果を奏する。
【0031】
この発明のさらに他の実施形態について図5と共に説明する。
この実施形態では、内輪軸4の一端部に、この内輪軸4よりも大径の拡径軸頭部KJを設けている。この拡径軸頭部KJの端面に凸球面部KJaを設け、この凸球面部KJaは、内輪軸4の外輪2に対する回動中心Oと同心に形成されている。
また、外輪2の外輪カップ部2aの内面において、凹球面円環部13の外径Daを、前記凸球面部KJaの外径Dcと同一径としている。凹球面円環部13の内径面に嵌合可能な内筒部材13nを介して、永久磁石14および半導体磁気センサ15が軸方向に並べて収められて固着されている。前記内筒部材13nは有底円筒形状であり、この内筒部材13nの底部に、永久磁石14および半導体磁気センサ15を円環軸心位置に位置決めする嵌合孔13naが形成されている。また、内筒部材13nを凹球面円環部13の内径面に嵌合した状態において、凹球面円環部13の先端面および内筒部材13nの先端面は連なりかつ、前記凸球面部KJaに隙間を介して沿う凹球面13aとされている。
【0032】
本実施形態では、これら凹球面円環部13および内筒部材13nを、外輪カップ部2aとは別体に形成し、この外輪カップ部2aの内面に固着している。ただし、外輪カップ部2aの内面に、凹球面円環部13等を鍛造により一体に形成しても良い。また、凹球面円環部13に、内筒部材13nを設けることなく、永久磁石14および半導体磁気センサ15を円環軸心位置に設けることも可能である。
【0033】
凸球面部KJaと凹球面13aとは、図5(B)に示す作動角が零の状態で、凹球面13aの全てが凸球面部KJaに対向し合う。図5(A)に示すように、最大の作動角をとった状態で、凸球面部KJaと凹球面13aは、少なくとも一部が対面する。また、作動角が許容上限値において、凸球面部KJaとケージ6とが干渉しないように、凸球面部KJaの外径Dcが定められている。さらに、いかなる作動角をとった状態においても、凸球面部KJaが外輪カップ部2aの内面に干渉しないように、凸球面部KJaの軸方向突出量δJおよび外径Dcが規定されている。その他図1の実施形態と同様の構成となっている。
【0034】
以上説明した図5に示す実施形態によると、内輪軸4の一端部に、この内輪軸4よりも大径の拡径軸頭部KJを設けたため、内外輪が最大の作動角をとった状態であっても、軸径軸頭部KJにおける凸球面部KJaの外周部分と、凹球面13aとが対面可能となる。したがって、磁気抵抗の変化により作動角を確実に検出し得る。このように動作中の等速自在継手の作動角をモニターできる範囲を大きくし、等速自在継手の寿命をより正確に類推することが可能となる。
【0035】
凹球面円環部13の内径面に嵌合可能な内筒部材13nを介して、永久磁石14および半導体磁気センサ15が軸方向に並べて収められて固着されているため、永久磁石14および半導体磁気センサ15を円環軸心位置に容易にかつ正確に位置決めすることができる。前記凹球面円環部13および内筒部材13nを、外輪カップ部2aとは別体に形成した場合、前記内筒部材13nの底部に、永久磁石14および半導体磁気センサ15を設け、さらにこの内筒部材13nを凹球面円環部13に嵌合した組立品を、外輪カップ部2aの内面に容易に固着することができる。この場合、外輪カップ部2aの内面において、永久磁石14および半導体磁気センサ15等を固着させる場合よりも組立を簡単化し、作業工数の低減を図ることが可能となる。外輪カップ部2aの内面に、凹球面円環部13等を鍛造により一体に形成した場合、全体の部品点数の低減を図り、構造を簡単化することができる。その他、図1の実施形態と同様の効果を奏する。
【0036】
この発明のさらに他の実施形態について図6および図7と共に説明する。
この実施形態では、ケージ6の一端部に、内輪軸4よりも大径の拡径軸頭部材KBを設け、この拡径軸頭部材KBの一表面を、このケージ6の外輪2に対する回動中心と略同心の凸球面12KBに形成している。この拡径軸頭部材KBは、凸球面12KBを成す球面本体12Aと、球面本体12Aの外周縁部に付設された係合部12Bとを有する。この係合部12Bは、ケージ6の半径方向外方に向かって所定小距離突出し、同ケージ6の一端部の内周に形成された環状の段部6bに形成されている。
【0037】
また、拡径軸頭部材KBは、例えば、薄板状でありプレス加工等により、球面本体12Aおよび係合部12Bを一体成形し得る。ただしプレス加工だけに限定されるものではない。前記球面本体12Aのうちの頂部12Aaは、作動角零の状態で凹球面13aに対面する。球面本体12Aのうち頂部12Aaを除く外周部12Abには、周方向一定間隔おきに複数の貫通孔12Ahが形成されている。よって、球面本体12Aのうちこれら貫通孔12Ahを除く残余の頂部12Aaと、凹球面13aとが対面する対向面積に応じた磁気抵抗の変化に基づいて、図1の実施形態と同様にこの等速自在継手1の作動角を検出し得る。
【0038】
図6(A)に示すように、最大の作動角をとった状態で、前記球面本体12Aの頂部12Aaと凹球面13aは、少なくとも一部が対面する。また、いかなる作動角をとった状態においても、拡径軸頭部材KBと外輪カップ部2aの内面とが干渉しないように、球面本体12Aの寸法または外輪カップ部2aの内面寸法が規定されている。さらに、いかなる作動角をとった状態においても、拡径軸頭部材KBと、内輪3または内輪軸4とが干渉しないようにこれらの寸法が規定されている。その他図1の実施形態と同様の構成となっている。
【0039】
以上説明した実施形態によると、内輪軸の端面に凸球面部を設ける代わりに、ケージ6に拡径軸頭部材KBを設けこの拡径軸頭部材KBの一表面を凸球面12KBとしたものである。この場合、拡径軸頭部材KBを例えばプレス加工等により簡単に製造することができるため、内輪軸の端面を球面加工するよりも製造コストの低減を図ることができる。
【0040】
特に、内輪軸4よりも大径のケージ6に拡径軸頭部材KBを設けたため、最大の作動角をとった状態であっても、前記拡径軸頭部材KBの凸球面12KBの一部つまり頂部12Aaと、凹球面13aとが対面可能となる。したがって、動作中の等速自在継手の作動角をモニターできる範囲を大きくすることが可能となる。また、球面本体12Aの外周部12Abに、複数の貫通孔12Ahを形成したため、拡径軸頭部材KBの軽量化を図り、等速自在継手1の軽量化を実現することができる。その他、図1の実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態では、球面本体12Aの外周部12Abに、複数の貫通孔12Ahが形成されているが、各貫通孔の代わりに非磁性材料から成る部位を外周部12Abに設けても良い。この場合、拡径軸頭部材KBの剛性を高めることが可能となる。
【0041】
この発明のさらに他の実施形態について図8と共に説明する。
この実施形態では、ケージ6の一端部に凸球面部12を設けている。この凸球面部12は、外輪カップ部2aに対する回動中心Oと同心の凸球面となる球面本体12A、この球面本体12Aの外周縁部に連なり内輪軸軸方向に所定小距離突出する突出部12B、この突出部12Bの先端部分から半径方向外方に凸球面状に拡径する拡径部12C、およびこの拡径部12Cの外周縁部に付設された係合部12Dとを有する。
【0042】
前記係合部12Dは、ケージ6の半径方向外方に向かって所定小距離突出し、同ケージ6の一端部の内周に形成された環状の段部6bに係合されている。また、凸球面部12は、例えば、薄板状でありプレス加工等により、球面本体12A、突出部12B、拡径部12C、および係合部12Dを一体成形し得る。ただし、プレス加工だけに限定されるものではない。前記係合部12Dを、半径方向内方に弾性変形等により一時的に縮径させ、ケージ6の段部6bに係合可能になっている。なお、ケージ6への凸球面部12の固定方法は、ボルト等の固定具を用いても良い。このような凸球面部12によると、内輪軸4の端面に凸球面部を球面加工する場合に比べて、製造コストの低減を図ることが可能となる。また、既存の内輪軸4を適用できるため、その分、量産効果を高めることができる。その他、図1、図3に示す実施形態と同様の構成となっており、これら実施形態と同様の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】(A)はこの発明の一実施形態にかかる作動角センサを装備した等速自在継手の一部破断正面図、(B)は(A)の部分拡大断面図である。
【図2】同等速自在継手が作動角を持つ状態を示す一部破断正面図である。
【図3】(A)はこの発明の他の実施形態にかかる作動角センサを装備した等速自在継手の一部破断正面図、(B)は同(A)の部分拡大断面図である。
【図4】この発明のさらに他の実施形態にかかる作動角センサの部分拡大断面図である。
【図5】(A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかる作動角センサを装備した等速自在継手が作動角を持つ状態を示す一部破断正面図、(B)は同等速自在継手が作動角零の状態を示す一部破断正面図である。
【図6】(A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかる作動角センサを装備した等速自在継手が作動角を持つ状態を示す一部破断正面図、(B)は同等速自在継手が作動角零の状態を示す一部破断正面図である。
【図7】(A)図6(A)の要部を拡大して表す断面図、(B)図6(B)の要部を拡大して表す断面図である。
【図8】(A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかる作動角センサを装備した等速自在継手の一部破断正面図、(B)は同等速自在継手が作動角を持つ状態を示す一部破断正面図である。
【図9】提案例の一部破断正面図である。
【符号の説明】
【0044】
1…等速自在継手
2…外輪
3…内輪
4…内輪軸
5…ボール
6…ケージ
7,8…トラック溝
11…作動角センサ
12…凸球面部
13…凹球面円環部
13a…凹球面
14…永久磁石
15…半導体磁気センサ
16…静止側電子回路
17…回転側電子回路
18…非接触電磁カップリング
18a…回転側コイル
18b…静止側コイル
JT…軸頭部
KB…拡径軸頭部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
外輪の球形内面と内輪の球形外面とにそれぞれトラック溝を形成し、外輪トラック溝と内輪トラック溝との間にボールを組み込み、上記ボールを保持するケージを設け、上記内輪が外周に取付けられまたは上記内輪と一体に形成された内輪軸を有する等速自在継手に装備される作動角センサであって、
前記内輪軸の端面に設けられこの内輪軸の外輪に対する回動中心と同心の凸球面部と、前記外輪の内面に環状に突出して設けられ先端面が前記凸球面部に隙間を介して沿う凹球面とされた凹球面円環部と、この凹球面円環部の内径側の空間にそれぞれ収められた励磁用の永久磁石およびこの永久磁石の磁界の変化を検出する半導体磁気センサとを備え、内輪と外輪間の作動角の変化による磁気抵抗変化を前記半導体磁気センサの出力で検出することにより上記作動角を求めることを特徴とする等速自在継手用作動角センサ。
【請求項2】
請求項1において、前記内輪軸および外輪における、前記永久磁石および半導体磁気センサの磁気回路を構成する部分は、前記内輪軸および外輪の他の箇所とは異なる高透磁率軟磁性材で構成した等速自在継手用作動角センサ。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記外輪と前記内輪とが最大の作動角をとった状態で、前記凸球面部と前記凹球面円環部は、少なくとも一部が対面する等速自在継手用作動角センサ。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記内輪軸の端部に軸頭部を設け、この軸頭部に、前記内輪軸の前記凸球面部を設けた等速自在継手用作動角センサ。
【請求項5】
請求項4において、前記軸頭部は、前記内輪軸よりも大径の拡径軸頭部である等速自在継手用作動角センサ。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記外輪の内面に設けられた前記凹球面円環部の外径を、前記内輪軸の外径よりも大径とした等速自在継手用作動角センサ。
【請求項7】
外輪の球形内面と内輪の球形外面とにそれぞれトラック溝を形成し、外輪トラック溝と内輪トラック溝との間にボールを組み込み、上記ボールを保持するケージを設け、上記内輪が外周に取付けられまたは上記内輪と一体に形成された内輪軸を有する等速自在継手に装備される作動角センサであって、
前記ケージの端部に設けられこのケージの外輪に対する回動中心と同心の凸球面部と、
前記外輪の内面に環状に突出して設けられ先端面が前記凸球面部に隙間を介して沿う凹球面とされた凹球面円環部と、
この凹球面円環部の内径側の空間にそれぞれ収められた励磁用の永久磁石およびこの永久磁石の磁界の変化を検出する半導体磁気センサと、
を備え、
内輪と外輪間の作動角の変化による磁気抵抗変化を前記半導体磁気センサの出力で検出することにより上記作動角を求めることを特徴とする等速自在継手用作動角センサ。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、前記外輪の外径部に設けられたリング状の回転側コイル、およびこの回転側コイルと同心のリング状に設けられた静止側コイルからなる非接触電磁カップリングを設け、前記回転側コイルおよび静止側コイルにそれぞれ接続された回転側電子回路および静止側電子回路を設け、前記静止側電子回路は、前記静止側コイルを交流励磁して電磁結合作用で回転側へ電力を供給し、かつ前記静止側コイルに誘導されたセンサ信号を復調するものであり、前記回転側電子回路は前記静止側コイルから供給された電力で前記半導体磁気センサを駆動し、かつ前記電力供給に用いる周波数とは異なる周波数の搬送波を前記半導体磁気センサのセンサ信号によって変調してこの変調信号により前記回転側コイルを励磁するものである等速自在継手用作動角センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−53942(P2010−53942A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−218993(P2008−218993)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】